JP2017062763A - 運転能力を評価するための装置および方法、ならびに当該方法をコンピュータに実行させるためのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】安全運転の能力を評価できる装置を提供する。
【解決手段】システム100は、運転者による車両の操作状態を検出する操作状態検出モジュール110と、車両で発生しているイベントを検出する運転イベント検出モジュール115と、車両の周辺の状況を取得する周辺状況取得モジュール130と、車両の周辺で発生するイベントを検出する周辺イベント検出モジュール135と、運転者の反応時間の差分を算出する反応時間測定モジュール150と、運転者の運転能力を評価する運転能力評価モジュール170と、運転イベントや周辺イベント、当該イベントが発生した時刻情報、反応時間データ、安全運転能力評価結果等を保存する安全運転能力評価結果データベース180とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】システム100は、運転者による車両の操作状態を検出する操作状態検出モジュール110と、車両で発生しているイベントを検出する運転イベント検出モジュール115と、車両の周辺の状況を取得する周辺状況取得モジュール130と、車両の周辺で発生するイベントを検出する周辺イベント検出モジュール135と、運転者の反応時間の差分を算出する反応時間測定モジュール150と、運転者の運転能力を評価する運転能力評価モジュール170と、運転イベントや周辺イベント、当該イベントが発生した時刻情報、反応時間データ、安全運転能力評価結果等を保存する安全運転能力評価結果データベース180とを備える。
【選択図】図1
Description
本開示は運転能力を評価する技術に関し、より特定的には車両及び周辺の状態を考慮して運転能力を評価する技術に関する。
高齢化社会が進むにつれ、自動車運転を行う高齢者の数も増加している。それに伴い高齢者の事故発生件数も増加している。その結果、支払われる自動車の保険料も増えつつあり、適切な保険料の算出が求められている。
自動車保険料の算出に関し、例えば、特開2002−259708号公報(特許文献1)は、「自動車の維持管理状態を考慮に入れて適切な自動車保険料を算出する」ための技術を開示している。当該技術は、「車両の使用状態を検出する使用状態検出手段(7、8)と、車両の維持又は管理に関するデータを入力するデータ入力手段(15)と、検出結果及び入力されたデータに基づいて、車両保険料を算出する保険料算出手段(20)とを備える」というものである([要約]参照)。
従来の技術によると、運転中のアクセル、ブレーキなどの急な操作に対する検出が行われる。しかしながら、高齢者特有の事故は、急な操作に起因しない場合がある。したがって、より高精度に事故の因果関係を明らかにする技術が必要とされている。
本開示は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、ある局面における目的は、安全運転の能力を評価できる装置を提供することである。他の局面における目的は、より高精度に事故の因果関係を明らかにできる装置を提供することである。
他の局面における目的は、安全運転の能力を評価できる方法を提供することである。他の局面における目的は、より高精度に事故の因果関係を明らかにできる方法を提供することである。
他の局面における目的は、安全運転の能力を評価できる方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することである。さらに他の局面における目的は、より高精度に事故の因果関係を明らかにできる方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することである。
一実施の形態に従うと、運転能力を評価するための装置が提供される。この装置は、車両の操作の状態を検出するための操作状態検出部と、当該操作の状態に基づいて当該車両の運転状態を検出するための運転イベント検出部と、当該車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得部と、取得された状況から当該車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出部と、検出された当該車両の運転状態と、検出された当該周辺のイベントとに基づいて、当該イベントの発生から当該車両の操作までの反応時間を算出するための反応時間測定部と、算出された当該反応時間を出力するための出力部とを備える。
ある局面において、安全運転の能力を評価することができる。他の局面において、より高精度に事故の因果関係を明らかにできる。
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
まず最初に、本開示にかかる技術思想について説明する。本明細書に開示される技術は、一例として、車両に搭載される車載装置として実現される。この車載装置は、運転イベントと周辺イベントとを検出し、その時間差分を測定することで運転者の反応速度のデータを計測し、運転者の運転能力を計測する。車両に搭載されたセンサは、操作状態検出部として、速度、加速度等の情報を取得する。車載装置は、運転イベント検出部として、加速、減速、右折、左折等のイベントを検出し、当該イベントが検出された時刻と、当該イベントとを運転イベントとして保存する。同時に、車載装置は、周辺状況取得部として車両に搭載されたセンサから、車載装置が搭載されている車両の周囲の動画像データや、当該車両と障害物との距離情報を取得する。車載装置は、周辺イベント検出部として、信号の有無・信号の状態、先行車両の有無、ブレーキランプの点灯、歩行者の有無などの周辺イベントを検出する。車載装置は、周辺イベントと、当該周辺イベントが検出された時刻とを周辺イベントとして保存する。
車載装置は、運転イベントと周辺イベントとの内容と、運転イベントの発生時刻と、周辺イベントの発生時刻とに基づいて、反応時間測定部として、対応する周辺イベントと運転イベントの各情報と、各発生時刻の差分を反応時間データとして保存する。
車載装置あるいは当該車載装置からのデータを受信したコンピュータは、当該反応時間データと、予め準備されている安全運転能力判定用のデータテーブルとに基づいて、反応時間の長短からその車両の運転者の運転能力を評価する。当該コンピュータは、例えば、車載装置から得られるデータを使用する管理者によって使用される。当該管理者は、例えば、自動車保険を提供する保険会社、道路行政を管理する行政機関等を含み得る。
<第1の実施例>
[システムの構成]
図1を参照して、システム100の構成について説明する。図1は、システム100によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。
[システムの構成]
図1を参照して、システム100の構成について説明する。図1は、システム100によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。
ある局面において、システム100は、操作状態検出モジュール110と、運転イベント検出モジュール115と、運転イベントデータベース(DB)120と、周辺状況取得モジュール130と、周辺イベント検出モジュール135と、周辺イベントデータベース(DB)140と、反応時間測定モジュール150と、反応時間データベース(DB)160と、運転能力評価モジュール170と、安全運転能力評価結果データベース(DB)180とを備える。
操作状態検出モジュール110は、当該システムからサービスの提供を受ける使用者(運転者)による車両(たとえば自動車)の操作状態を検出する。操作状態は、例えば、当該使用者によるアクセルの踏み込みの程度、車両の走行速度、ABS(Anti-lock Brake System)の作動状態、時刻、エンジンの回転数および回転数の推移、自動変速機の設定(パーキング、リバース、ニュートラル、ドライブ等)、方向指示器の使用状況、カーナビゲーションシステムの使用状況、ヘッドランプ点灯状況、エアコンの使用状況等を含む。操作状態検出モジュール110は、車両に搭載される各センサあるいは各機器から、当該操作状態を示す信号の入力を受け付ける。さらに、操作状態検出モジュール110は、加速度センサから出力される信号に基づいて、加速あるいは減速の程度を検出し得る。さらに、操作状態検出モジュール110は、GPS(Global Positioning System)を用いて、当該車両の現在位置を検出し得る。
運転イベント検出モジュール115は、操作状態検出モジュール110により検出された操作状態に基づいて車両の状態あるいは車両で発生しているイベントを検出する。当該イベントは、例えば、加速、減速、左折、右折、ライトの点灯または消灯等を含み得る。運転イベント検出モジュール115は、検出したイベントと、当該イベントが検出された時刻とを関連付けて、運転イベントデータベース120に格納する。
運転イベントデータベース120は、システム100を構成するコンピュータのハードディスクとして、あるいは、別の局面において、当該コンピュータに接続される外部の記憶装置として実現され得る。
周辺状況取得モジュール130は、車両の周辺の状況を取得する。周辺の状況は、例えば、車両の周囲(例えば、前方、後方、右、左等)の動画像データによって、あるいは、センサによって検出される当該車両と障害物との距離情報として表される。
周辺イベント検出モジュール135は、車両の周辺で発生するイベントを検出する。当該イベントは、例えば、信号の有無・信号の状態、先行車両の有無、ブレーキランプの点灯、歩行者の有無等を含む。
周辺イベントデータベース140は、周辺イベント検出部で検出されたイベントと、当該イベントが検出された時刻とを関連付けて格納している。
反応時間測定モジュール150は、運転イベントデータベース120に格納されている運転イベントに関連付けられた時刻情報と、周辺イベントデータベース140に格納されている周辺イベントに関連付けられた時刻情報とに基づいて、運転者の反応時間の差分を算出する。
反応時間データベース160は、反応時間測定モジュール150によって測定された差分値を反応時間データとして格納する。
運転能力評価モジュール170は、反応時間データベース160に格納されている反応時間データと、安全運転能力の評価のために当該サービスの提供者あるいは第三者機関によって予め用意されているデータテーブルとに基づいて、当該車の運転者の運転能力を評価する。
安全運転能力評価結果データベース180は、運転能力評価モジュール170によって行なわれた評価に関するデータを格納する。例えば、安全運転能力評価結果データベース180は、運転イベントや周辺イベント、当該イベントが発生した時刻情報、反応時間データ、安全運転能力評価結果等を保存する。
ある局面において、システム100は、車両に搭載される装置(以下「車載装置」ともいう。)と、車載装置からのデータを受信するコンピュータシステムとによって実現される。当該コンピュータシステムは周知の構成を有し、少なくとも、キーボードその他の入力装置、モニタその他の出力装置、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)その他の記憶装置、およびCPU(Central Processing Unit)のような演算装置を含む。このようなコンピュータシステムの構成は周知であるので、さらに詳細な説明は繰り返さない。別の局面において、当該コンピュータシステムによって行なわれる処理は、複数の地点に配置されたクラウドコンピュータシステムにおいて分散して実行されてもよい。
さらに別の局面において、上述の全ての処理が、車載装置において実現されてもよい。
[車載装置200の構成]
図2を参照して、本実施例に係る車載装置200について説明する。図2は、車載装置200を実現する構成要素の一部を表わすブロック図である。
[車載装置200の構成]
図2を参照して、本実施例に係る車載装置200について説明する。図2は、車載装置200を実現する構成要素の一部を表わすブロック図である。
車載装置200は、操作状態検出部202と、周辺状況取得部203と、車載制御部204と、運転イベント検出部205と、周辺イベント検出部206と、反応時間測定部207と、安全運転判定部208と、結果保存部209と、ユーザインターフェース部210とを備える。各構成要素は、制御バス211に接続されている。
操作状態検出部202は、車載装置200が搭載される車両の操作状態を検出する。操作状態は、操作状態検出モジュール110によって検出される操作状態と同じである。
周辺状況取得部203は、車の周辺の状況を表す情報を取得する。取得される情報は、周辺状況取得モジュール130によって取得される情報と同じである。
車載制御部204は、車載装置200の動作を制御する。
運転イベント検出部205は、操作状態検出部202により検出された操作状態に基づいて車両の状態あるいは車両で発生しているイベントを検出する。検出されるイベントは、運転イベント検出モジュール115により検出されるイベントと同じである。
運転イベント検出部205は、操作状態検出部202により検出された操作状態に基づいて車両の状態あるいは車両で発生しているイベントを検出する。検出されるイベントは、運転イベント検出モジュール115により検出されるイベントと同じである。
周辺イベント検出部206は、車の周辺で発生するイベントを検出する。周辺イベント検出部206で検出されるイベントは、周辺イベント検出モジュール135で検出されるイベントと同じである。
反応時間測定部207は、運転イベント検出部205によって検出された運転イベントに関連付けられた時刻情報と、周辺イベント検出部206によって検出された周辺イベントに関連付けられた時刻情報とに基づいて、運転者の反応時間の差分を反応時間として算出する。
安全運転判定部208は、反応時間測定部207によって算出された反応時間データと、安全運転能力の評価のために予め用意されているデータテーブルとに基づいて、当該車の運転者の運転能力を評価する。当該データテーブルは、例えば、車載装置200のメモリに予め保持されている。
結果保存部209は、安全運転判定部208によって行なわれた評価に関するデータを格納する。格納されるデータは、安全運転能力評価結果データベース180に格納されるデータと同じである。
ユーザインターフェース部210は、車載装置200のユーザにイベント検出情報や判定結果を音声又はテキストメッセージで、もしくは光で通知する。
[車載装置200のハードウェア構成]
図3を参照して、車載装置200の構成についてさらに説明する。図3は、車載装置200のハードウェア構成を表わすブロック図である。車載装置200は、カメラ300と、プロセッサ310と、メモリ320と、RAM(Random Access Memory)330と、モニタ340と、スイッチ350と、LED360と、加速度センサ370と、通信インターフェース380とを備える。これらの各構成要素は、バス390によって接続されている。
図3を参照して、車載装置200の構成についてさらに説明する。図3は、車載装置200のハードウェア構成を表わすブロック図である。車載装置200は、カメラ300と、プロセッサ310と、メモリ320と、RAM(Random Access Memory)330と、モニタ340と、スイッチ350と、LED360と、加速度センサ370と、通信インターフェース380とを備える。これらの各構成要素は、バス390によって接続されている。
カメラ300は、周辺状況取得部203として、車両の周囲を撮影し画像データを出力する。プロセッサ310は、車載装置200の動作を制御する。メモリ320は、車載装置200によって取得されたデータ、あるいは、車載装置200に入力されたデータを保持する。RAM330は、プロセッサ310により使用されるデータを一時的に保持する。モニタ340は、ユーザインターフェース部210として、プロセッサ310による処理の結果、あるいは、車載装置200の状態等を文字であるいは画像で表示する。
スイッチ350は、車載装置200の動作モードあるいは、オンまたはオフを切り替える操作を受け付ける。
LED360は、ユーザインターフェース部210として、プロセッサ310による処理の結果あるいは車載装置200の状態等を光で通知する。
加速度センサ370は、車載装置200が搭載された車両の加速度を検出する。通信インターフェース380は、車載装置200と他の機器との通信のための信号の入出力を行なう。
図4を参照して、本実施形態に係る車載装置200の制御構造について説明する。図4は、車載装置200が備えるプロセッサ310が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
ステップS410にて、プロセッサ310は、測定を開始するか否かを判断する。プロセッサ310は、測定を開始すると判断すると(ステップS410にてYES)、制御をステップS420に切り換える。そうでない場合には(ステップS410にてNO)、プロセッサ310は制御をステップS410に戻す。
ステップS420にて、プロセッサ310は、運転イベントを検出する。プロセッサ310は、検出した運転イベントを運転イベントデータベース120に格納する。
ステップS430にて、プロセッサ310は、周辺イベントを検出する。プロセッサ310は、検出した周辺イベントを周辺イベントデータベース140に格納する。
ステップS440にて、プロセッサ310は、反応時間を測定する。プロセッサ310は、測定した反応時間を反応時間データベース160に格納する。
ステップS450にて、プロセッサ310は、測定が終了したか否かを判断する。プロセッサ310は、測定が終了したと判断すると(ステップS450にてYES)、制御をステップS460に切り換える。そうでない場合には(ステップS450にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS420に戻す。
ステップS460にて、プロセッサ310は、当該運転者の運転能力を評価する。プロセッサ310は、その評価した運転能力の結果を安全運転能力評価結果データベース180に格納する。その後、処理は終了する。
図5を参照して、運転イベントの検出について説明する。図5は、本実施例に係る車載装置において運転イベントが検出される態様を説明するための図である。
図5(A)は、車両500の座標軸を概念的に表した図である。ある局面において、車両500のX方向の加速度およびY方向の加速度は、運転イベント検出部205としての加速度センサ370によって検出される。検出された各加速度は、メモリ320に格納される。
図5(B)は、X軸方向の加速度について、平滑化処理の前後の値を表す図である。図5(C)は、Y軸方向の加速度について、平滑化処理の前後の値を表す図である。
ある局面において、プロセッサ310は、前後数サンプリング(例えば合計5)の値を平均値とするような平滑化演算処理を実行し、微小振動情報をカットする。プロセッサ310は、短時間(例えば1秒間)での加速度積分値を導出する。導出された加速度積分値が予め定められたしきい値以上である場合、プロセッサ310は、急加速、急減速、急操作のイベントが発生したものと判断する。プロセッサ310は、イベントとその発生時刻(積分の開始時刻)とをメモリ320に格納する。
また、プロセッサ310は、長時間(例えば5秒間)での加速度積分値を導出する。導出された加速度積分値が予め定められたしきい値以上である場合には、プロセッサ310は、加速、減速、操作のイベントが発生したものと判断する。プロセッサ310は、イベントとその発生時刻(積分の開始時刻)をメモリ320に保存する。
図6を参照して、車載装置200の制御構造についてさらに説明する。図6は、プロセッサ310が実行する処理の一部を表すフローチャートである。
ステップS610にて、プロセッサ310は、加速度情報を取得する。プロセッサ310は、取得した加速度情報を加速度データAとしてメモリ320に格納する。
ステップS620にて、プロセッサ310は、加速度を平滑化する。プロセッサ310は、平滑化した加速度を加速度データBとしてメモリ320に格納する。
ステップS630にて、プロセッサ310は、メモリ320に格納されている加速度データBに基づいて積分値を計算する。
ステップS640にて、プロセッサ310は、急操作が発生したか否かを判断する。この判断は、算出された加速度が予め定められたしきい値よりも大きいか否かに基づいて行なわれる。プロセッサ310は、急操作が発生したと判断すると(ステップS640にYES)、制御をステップS650に切り換える。そうでない場合には(ステップS640にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS660に切り換える。
ステップS650にて、プロセッサ310は、イベントを運転イベントデータベース120に保存する。
ステップS660にて、プロセッサ310は、操作が発生したか否かを判断する。この判断は、算出された加速度が予め定められたしきい値よりも大きいか否かに基づいて行なわれる。プロセッサ310は操作が発生したと判断すると(ステップS660にてYES)、制御をステップS670に切り換える。そうでない場合には(ステップS660にてNO)、プロセッサ310は、処理を終了する。
[周辺イベントの検出]
図7を参照して、本実施例に係る車載装置200による周辺イベントの検出について説明する。図7は、RAM330におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
図7を参照して、本実施例に係る車載装置200による周辺イベントの検出について説明する。図7は、RAM330におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
ある局面において、車は、カメラ300によって撮影された当該車両の前方の風景の画像をRAM330に格納する。ある局面において、当該車両の前を走行する車両710と信号機720とライト730,731とが撮影される。撮影によって得られた画像は、プロセッサ310によって画像処理の対象となり、車両710、信号機720、ライト730,731が抽出される。
[周辺イベントの検出処理]
車載装置200は、カメラ300を用いて車両の周辺状況を映像として取得する。車載装置200は、既存の画像認識処理を用いて、信号が赤に変わったタイミングや先行車両のブレーキランプを「周辺イベント」として検出する。なお、車載装置200が搭載されている車両から予め定められた距離よりも遠方で検出されるイベントは、反応時間の測定対象とされない。したがって、プロセッサ310は、当該遠方で検出されるイベントを、反応速度を計測するためのイベントとしてカウントしない。測定対象とされるか否かの判断は、例えば、対象物のサイズと映像上の座標とを基に、予め事前に算出されたしきい値を用いて行なう計算結果に基づく。このような処理は、例えば、以下のようなフローとなる。
(ステップA)プロセッサ310は、カメラ300から得られた情報をメモリ320に記憶する。
(ステップB)プロセッサ310は、公知の画像認識処理によってイベントの有無を判別する。
(ステップC)プロセッサ310は、検出座標及びサイズから、当該対象物までの距離を算出し、当該対象物が反応時間の測定対象とされるか否かを判断する。
(ステップD)予め定められたしきい値よりも近距離でイベントが発生した場合、プロセッサ310は、イベント発生時間をメモリ320に記録する。
車載装置200は、カメラ300を用いて車両の周辺状況を映像として取得する。車載装置200は、既存の画像認識処理を用いて、信号が赤に変わったタイミングや先行車両のブレーキランプを「周辺イベント」として検出する。なお、車載装置200が搭載されている車両から予め定められた距離よりも遠方で検出されるイベントは、反応時間の測定対象とされない。したがって、プロセッサ310は、当該遠方で検出されるイベントを、反応速度を計測するためのイベントとしてカウントしない。測定対象とされるか否かの判断は、例えば、対象物のサイズと映像上の座標とを基に、予め事前に算出されたしきい値を用いて行なう計算結果に基づく。このような処理は、例えば、以下のようなフローとなる。
(ステップA)プロセッサ310は、カメラ300から得られた情報をメモリ320に記憶する。
(ステップB)プロセッサ310は、公知の画像認識処理によってイベントの有無を判別する。
(ステップC)プロセッサ310は、検出座標及びサイズから、当該対象物までの距離を算出し、当該対象物が反応時間の測定対象とされるか否かを判断する。
(ステップD)予め定められたしきい値よりも近距離でイベントが発生した場合、プロセッサ310は、イベント発生時間をメモリ320に記録する。
ここで、図8を参照して、車載装置200の制御構造について詳細に説明する。図8は、プロセッサ310が実行する処理の一部を表すフローチャートである。
ステップS810にて、プロセッサ310は、映像情報を取得する。プロセッサ310は、取得した映像情報をメモリ320に格納する。
ステップS820にて、プロセッサ310は、取得した映像情報からイベントを検出する。プロセッサ310は、検出したイベントをイベントログとしてメモリ320に蓄積する。
ステップS830にて、プロセッサ310は、距離を判定する。当該距離は、例えば当該車の先行車までの距離を含む。
ステップS840にて、プロセッサ310は、当該距離が予め定められた距離よりも近距離であるか否かを判断する。プロセッサ310は、当該距離が近距離であると判断すると(ステップS840にてYES)、制御をステップS850に切り換える。そうでない場合には(ステップS840にてNO)、プロセッサ310は、処理を終了する。
ステップS850にて、プロセッサ310は、イベントを周辺イベントデータベース140に格納する。
[反応時間の算出]
図9および図10を参照して、反応時間の算出について説明する。図9は、ある局面に従うプロセッサ310が反応時間を算出するために実行する処理の一部を表すフローチャートである。図10は、プロセッサ310が対イベントを探索するために実行する処理の一部を表すフローチャートである。
図9および図10を参照して、反応時間の算出について説明する。図9は、ある局面に従うプロセッサ310が反応時間を算出するために実行する処理の一部を表すフローチャートである。図10は、プロセッサ310が対イベントを探索するために実行する処理の一部を表すフローチャートである。
ステップS910にて、プロセッサ310は、周辺イベントを周辺イベントデータベース140から読み込む。
ステップS920にて、プロセッサ310は、読み込んだ周辺イベントが新規イベントであるか否かを判断する。プロセッサ310は、読み込んだ周辺イベントが新規イベントであると判断すると(ステップS920にてYES)、制御をステップS925に切り換える。そうでない場合には(ステップS920にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS930に切り換える。
ステップS925にて、プロセッサ310は、発生時間を保存する。
ステップS930にて、プロセッサ310は、運転イベントデータベース120から運転イベントを読み込む。
ステップS930にて、プロセッサ310は、運転イベントデータベース120から運転イベントを読み込む。
ステップ940にて、プロセッサ310は、読み込んだ運転イベントが新規イベントであるか否かを判断する。プロセッサ310は、運転イベントが新規イベントであると判断すると(ステップS940にてYES)、制御をステップS945に切り換える。そうでない場合には(ステップS940にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS950に切り換える。
ステップS945にて、プロセッサ310は、発生時間を保存する。
ステップS950にて、プロセッサ310は、後述する対イベント探索処理を実行する。この処理が実行されると、対イベントが、メモリ320における対イベントデータベース321から探索される。
ステップS950にて、プロセッサ310は、後述する対イベント探索処理を実行する。この処理が実行されると、対イベントが、メモリ320における対イベントデータベース321から探索される。
ステップS960にて、プロセッサ310は、対イベントが対イベントデータベース321に存在しているか否かを判断する。プロセッサ310は、対イベントが対イベントデータベース321に存在していると判断すると(ステップS960にてYES)、制御をステップS970に切り換える。そうでない場合には(ステップS960にてNO)、プロセッサ310は、処理を終了する。
ステップS970にて、プロセッサ310は、反応時間を計測する。
ステップS980にて、プロセッサ310は、計測した反応時間を反応時間データベース160に保存する。その後、処理は終了する。
ステップS980にて、プロセッサ310は、計測した反応時間を反応時間データベース160に保存する。その後、処理は終了する。
図10を参照して、ステップS1010にて、プロセッサ310は、過去の周辺イベントの発生の有無をチェックする。
ステップS1020にて、プロセッサ310は、現在時刻において周辺イベントが発生しているか否かをチェックする。
ステップS1030にて、プロセッサ310は、周辺イベントが発生しているか否かを判断する。プロセッサ310は、周辺イベントが発生していると判断すると(ステップS1030にてYES)、制御をステップS1040に切り換える。そうでない場合には(ステップS1030にてNO)、プロセッサ310は、処理を終了する。
ステップS1040にて、プロセッサ310は、周辺イベントが変化したか否かを判断する。プロセッサ310は、周辺イベントが変化したと判断すると(ステップS1040にてYES)、制御をステップS1050に切り換える。そうでない場合には(ステップS1040にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS1060に切り換える。
ステップS1050にて、プロセッサ310は、周辺イベントの発生時刻を保存する。
ステップS1060にて、プロセッサ310は、過去の運転イベントをチェックする。
ステップS1060にて、プロセッサ310は、過去の運転イベントをチェックする。
ステップS1070にて、プロセッサ310は、現在時刻において運転イベントが発生しているか否かをチェックする。
ステップS1080にて、プロセッサ310は、運転イベントが変化したか否かを判断する。プロセッサ310は、運転イベントが変化したと判断すると(ステップS1080にてYES)、制御をステップS1090に切り換える。そうでない場合には(ステップS1080にてNO)、プロセッサ310は、処理を終了する。
ステップS1090にて、プロセッサ310は、発生時間を出力する。
[データ構造]
図11を参照して、本実施例に係る車載装置200のデータ構造について説明する。図11は、メモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
[データ構造]
図11を参照して、本実施例に係る車載装置200のデータ構造について説明する。図11は、メモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
ある局面において、メモリ320は、テーブル1100を含む。テーブル1100は、イベント番号1110と、内容1120とを含む。
イベント番号1110は、周辺イベント(PE)または運転イベント(DE)を識別する。内容1120は、車の周辺のイベント(例えば赤信号、青信号など)と走行している車の状態を表わすイベント(例えば急減速、急加速など)を表わす。
図12を参照して、システム100のデータ構造について説明する。図12は、反応時間データベース160におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
ある局面において、反応時間データベース160は、日時データとイベントデータと反応時間とを蓄積している。日時データは、イベントが検出された日時を表す。イベントデータは、当該検出されたイベントを表す。反応時間は、反応時間測定モジュール150によって測定された反応時間である。
[データ構造]
図13を参照して、本実施例に係る車載装置200のデータ構造についてさらに説明する。図13は、メモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
図13を参照して、本実施例に係る車載装置200のデータ構造についてさらに説明する。図13は、メモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
メモリ320は、イベント番号と、内容と、イベント対とを含む。イベント対は、測定開始イベントと測定終了イベントとを含む。
イベント番号は、イベントに対する反応の内容を識別する。内容は、当該イベントに対する反応の内容(例えば、信号またはブレーキランプへの反応時間、推奨運転と非推奨運転の区別等)を表わす。測定開始イベントは、測定の開始となったときのトリガーとなったイベントを識別する。測定終了イベントは、測定が終了したときに検出されたイベントを識別する。
[運転能力評価]
図14を参照して、運転能力評価について説明する。図14は、プロセッサ310が車両の運転者の運転能力を評価するために実行する処理の一部を表すフローチャートである。
図14を参照して、運転能力評価について説明する。図14は、プロセッサ310が車両の運転者の運転能力を評価するために実行する処理の一部を表すフローチャートである。
ステップS1410にて、プロセッサ310は、反応時間データベース160から反応時間を読み込む。
ステップS1420にて、プロセッサ310は、平均値を算出する。
プロセッサ310は、算出した平均値を反応時間統計結果としてメモリ320に格納する。
プロセッサ310は、算出した平均値を反応時間統計結果としてメモリ320に格納する。
ステップS1430にて、プロセッサ310は、算出した平均値から分散を算出する。
プロセッサ310は、算出した分散をメモリ320に格納する。
プロセッサ310は、算出した分散をメモリ320に格納する。
ステップS1440にて、プロセッサ310は、算出した分散の中からワースト値を算出する。プロセッサ310は、算出したワースト値を反応時間統計結果としてメモリ320に格納する。
ステップS1450にて、プロセッサ310は、メモリ320に格納されている能力判定用データと反応時間統計結果とに基づいて当該運転者の運転能力を評価する。プロセッサ310は、評価した運転能力を安全運転能力評価結果データベース180に格納する。
図15を参照して、反応時間の分布について説明する。図15は、イベントET01に対する反応時間の分布のイメージを表す図である。
ある局面において、プロセッサ310は、各イベントに対する複数の運転者の反応時間の平均、分散、ワースト値等から分布を導出する。プロセッサ310は、相対的に反応時間が早いユーザには良い評価(例えば評価A)を、遅いユーザには悪い評価(例えば評価D)を与える。
[評価結果]
図16を参照して、システム100のデータ構造についてさらに説明する。図16は、安全運転能力評価結果データベース180におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。安全運転能力評価結果データベース180は、例えば、車載装置200を用いた安全運転の評価を行なう事業者(例えば、自動車保険会社)によって管理されるサーバ装置において実現される。当該サーバ装置は、周知の構成を有するコンピュータによって実現される。したがって、サーバ装置の詳細な説明は、繰り返さない。
図16を参照して、システム100のデータ構造についてさらに説明する。図16は、安全運転能力評価結果データベース180におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。安全運転能力評価結果データベース180は、例えば、車載装置200を用いた安全運転の評価を行なう事業者(例えば、自動車保険会社)によって管理されるサーバ装置において実現される。当該サーバ装置は、周知の構成を有するコンピュータによって実現される。したがって、サーバ装置の詳細な説明は、繰り返さない。
ある局面において、安全運転能力評価結果データベース180は、ユーザID(Identification)と、各イベントについての反応時間に基づく評価と、各イベントに対する反応時間に基づく総合評価とを保持している。事業者は、このような評価値を参照して、当該事業者によって提供されるサービスに重みづけを行なうことができる。例えば、事業者は、評価値に応じて、料金を設定することができる。
[第1の実施例のまとめ]
以上のようにして、本実施例によれば、運転行動に反映すべき周辺状況の変化が発生したタイミングから、運転者が反応、判断、操作を行うまでの時間を測定することで、運転者の安全運転能力を判定することができる。
以上のようにして、本実施例によれば、運転行動に反映すべき周辺状況の変化が発生したタイミングから、運転者が反応、判断、操作を行うまでの時間を測定することで、運転者の安全運転能力を判定することができる。
その結果、急操作、急加速あるいは急減速などの運転の粗さだけでは判断することのできない、老化や体調不良による運転能力の低下について、周囲の状況から運転者が操作を行うまでの反応時間から計測して、運転能力が可視化され得る。例えば、先行車のブレーキランプに気づいてからゆっくりブレーキをかけて停止した場合において、反応速度が早ければ十分な車間距離を維持した安全な運転と判断し得る。しかし、反応時間が遅い場合、運転者の車両が先行車に急接近する場合が増えるなど、危険な運転行動となる場合がある。本実施例に係る車載装置200によれば、運転者の体調不良や高齢化による反応速度の低下が安全運転能力の低下を引き起こしていることを判断することが可能となる。
<第2の実施例>
以下、第2の実施例について説明する。まず、図17を参照して、本実施例に係る車載装置200を用いた実用例について説明する。図17は、車載装置200により得られるデータを使用する関係者とデータとの関係を表す図である。
以下、第2の実施例について説明する。まず、図17を参照して、本実施例に係る車載装置200を用いた実用例について説明する。図17は、車載装置200により得られるデータを使用する関係者とデータとの関係を表す図である。
ある局面において、提供者1710は、車載装置200と、安全運転能力評価結果データベース180とを有している。
自動車損害保険会社は、サーバ1720を管理している。サーバ1720は、後述するように、周知の構成を有するコンピュータ装置として実現される。サーバ1720は、事故率相関情報データベース1740と、保険料算出結果データベース1750とを備える。
ユーザ1730は、運転者としてあるいは被保険者として提供者1710から車載装置200の提供を受け、あるいは自動車損害保険会社から保険サービスの提供を受ける。
より具体的には、ステップS1760にて、提供者1710は、車載装置200をユーザ1730に提供する。
ステップS1765にて、ユーザ1730は、車載装置200の使用によって取得されるデータを提供者1710に提供する。提供されたデータは、例えば安全運転能力評価結果データベース180に蓄積される。
ステップS1770にて、提供者1710は、安全運転能力データを安全運転能力評価結果データベース180から読出して、その読出したデータを自動車損害保険会社のサーバ1720に送信する。送信されたデータは、例えば保険料算出結果データベース1750に格納される。
ステップS1775にて、自動車損害保険会社は、提供者1710から安全運転能力データの提供を受けたことに基づいて、データ利用料を提供者1710に支払う。
ステップS1780にて、ユーザ1730は、保険料を自動車損害保険会社に支払う。その支払情報は自動車損害保険会社のサーバ1720に蓄積される。
ステップS1785にて、自動車損害保険会社は、ユーザ1730に対して自動車保険サービスを提供する。この吐気提供されるサービスの保険料は例えば保険料算出結果データベース1750に格納されているデータに基づいて算出される。
図18を参照して、他の局面に従うシステム1800の構成について説明する。図18は、システム1800の構成の一例を表わす図である。システム1800は、図1に示されるシステム100の構成に対して、さらに事故率相関情報データベース1740と、保険料算出モジュール1810と、保険料算出結果データベース1750とを備える。
本実施例では、事故率の因果関係を保存した事故率相関情報がさらに使用される。保険料算出モジュール1810は、自動車保険料を自動的に算出する。
[事故率相関情報の導出]
図19を参照して、事故率相関情報の導出について説明する。図19は、複数のユーザから得られる反応時間情報と運転実績情報とが自動車損害保険会社のサーバ1720に送られる態様を表す図である。
図19を参照して、事故率相関情報の導出について説明する。図19は、複数のユーザから得られる反応時間情報と運転実績情報とが自動車損害保険会社のサーバ1720に送られる態様を表す図である。
ある局面において、サーバ1720は、複数のユーザが使用する車載装置200から得られる反応時間情報と、車載装置200が取り付けられて走行している期間の事故の有無などをまとめた運転実績情報を集める。サーバ1720は、反応時間の特性と事故率の因果関係とを既知の統計処理によって導出することで、反応時間の特性に合わせて保険料を算出する。
例えば、ユーザ1910は、車載装置200と同じ機能を有する車載装置1911を使用している。車載装置1911は、ユーザ1910の運転によって取得された反応時間情報と運転実績情報とをサーバ1720に送信する。送信のタイミングは特に限定されない。反応時間情報と運転実績情報とは、例えば、一時間毎、一日毎、一週間毎、一カ月毎のように、予め設定された時間間隔ごとに車載装置1911からサーバ1720に送信され得る。別の局面において、ユーザ1910が車載装置1911に対して送信指示を与えると、車載装置1911は、反応時間情報と運転実績情報とをサーバ1720に送信する。自動車損害保険会社のサーバ1720は、その受信した情報を事故率相関情報データベース1740に格納する。
ユーザ1920は、車載装置200と同じ機能を有する車載装置1921を使用している。車載装置1921は、ユーザ1920の運転によって取得された反応時間情報と運転実績情報とをサーバ1720に送信する。
ユーザ1930は、車載装置200と同じ機能を有する車載装置1931を使用している。車載装置1931は、ユーザ1930の運転によって取得された反応時間情報と運転実績情報とを自動車損害保険会社のサーバ1720に送信する。送信されたデータは、事故率相関情報データベース1740に格納される。
なお、図19に示される例では3人のユーザが示されているが、ユーザの数は、図19に示される数に限られない。さらに多くのユーザが同様の車載装置200を使用し、反応時間情報と運転実績情報とがサーバ1720に送信され得る。
[まとめ]
本実施例によれば、反応時間情報のみではなく、事故の有無を含めた運転実績情報が用いられるので、反応時間特性から潜在的な事故リスクを導出することが可能になる。その結果、年齢や走行距離、加速度の緩急を用いて保険料を算出している現行の保険制度よりもより精度の高い事故リスク算出が可能となる。
<第3の実施例>
以下、第3の実施例について説明する。本実施例は、運転状態を考慮に入れて反応時間の測定精度が改善される点で、前述の実施例と異なる。
本実施例によれば、反応時間情報のみではなく、事故の有無を含めた運転実績情報が用いられるので、反応時間特性から潜在的な事故リスクを導出することが可能になる。その結果、年齢や走行距離、加速度の緩急を用いて保険料を算出している現行の保険制度よりもより精度の高い事故リスク算出が可能となる。
<第3の実施例>
以下、第3の実施例について説明する。本実施例は、運転状態を考慮に入れて反応時間の測定精度が改善される点で、前述の実施例と異なる。
図20を参照して、システム2000の構成について説明する。図20は、第3の実施例に係るシステム2000の構成を概念的に表す図である。
システム2000は、図1に示されるシステム100の構成に加えて、運転状態データベース2010をさらに備える。運転状態データベース2010は、現在の車両の状態を保存する。運転状態データベース2010は、車載装置200あるいは外部のサーバ(例えば、自動車損害保険会社のサーバ1720)に保存される。
[データ構造]
図21および図22を参照して、システム2000のデータ構造について説明する。図21は、システム2000を実現するメモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。図22は、イベント対を表す図である。
図21および図22を参照して、システム2000のデータ構造について説明する。図21は、システム2000を実現するメモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。図22は、イベント対を表す図である。
メモリ320は、イベント番号2110と、内容2120と、状態番号2130と、内容2140とを格納する。イベント番号2110は、イベントを識別する。
内容2120は、当該イベントに対応する内容を識別する。状態番号2130は、車の状態を識別する。内容2140は、当該状態に対応する内容を識別する。
図22を参照して、メモリ320は、イベント番号と、内容と、イベント対とを格納している。イベント対は、測定開始イベントと測定終了イベントとを含む。
イベント番号は、イベントを識別する。内容は、周辺イベントに対する運転者の取り得る反応を表す。測定開始イベントは、当該反応時間を測定する開始トリガーとなったイベントを表す。測定開始イベントは、周辺イベント(PE)と、状態イベント(ST)とを含む。測定終了イベントは、反応時間の測定を終了するトリガーとなったイベントを表す。
[実施例の効果]
以上のようにして、本実施例によれば、車両の状態やイベントの種類を増やすことで、安全運転能力判定のためのデータとして反応時間測定結果の精度が改善される。例えば、低速走行時と高速走行時において、先行者がブレーキをかけた場合において取るべき反応時間は異なる。低速移動時は、車間が急には縮まらないため、運転者がブレーキを踏むまでの時間が緩やかでも衝突の可能性は低い。一方、高速運転中においては、先行車両がブレーキを踏んだ際に早急に反応しなければ、衝突の可能性が高まる。このようにシーンを細分化し、反応時間を測定することで、運転イベントに表れた運転者の判断が正しいか否かの判断をより正確に行うことが可能となる。
以上のようにして、本実施例によれば、車両の状態やイベントの種類を増やすことで、安全運転能力判定のためのデータとして反応時間測定結果の精度が改善される。例えば、低速走行時と高速走行時において、先行者がブレーキをかけた場合において取るべき反応時間は異なる。低速移動時は、車間が急には縮まらないため、運転者がブレーキを踏むまでの時間が緩やかでも衝突の可能性は低い。一方、高速運転中においては、先行車両がブレーキを踏んだ際に早急に反応しなければ、衝突の可能性が高まる。このようにシーンを細分化し、反応時間を測定することで、運転イベントに表れた運転者の判断が正しいか否かの判断をより正確に行うことが可能となる。
<第4の実施例>
以下、第4の実施例について説明する。本実施例は、カメラのような周辺状況検出部によって得られた情報から運転イベントを検出する点で、前述の実施例と異なる。
以下、第4の実施例について説明する。本実施例は、カメラのような周辺状況検出部によって得られた情報から運転イベントを検出する点で、前述の実施例と異なる。
ある局面において、カメラ300によって得られた映像からは公知の技術である「エゴモーション」と呼ばれる自車両の挙動推定技術を用いることで、運転イベントが検出され得る。
図23を参照して、システム2300の構成について説明する。図23は、システム2300の構成を概念的に表わす図である。システム2300は、図1に示されるシステム100の構成に対して、操作状態検出モジュール110を有さない。
運転イベント検出モジュール115は、周辺状況取得モジュール130によって取得された周辺状況に基づいて運転イベントを検出する。本実施例に於いて、周辺状況取得モジュール130は、カメラ300によって実現される。
図24を参照して、車載装置2400の構成について説明する。図24は、車載装置2400の構成を表す図である。
車載装置2400は、図2に示される車載装置200の構成に対して、操作状態検出部202を有さない。その他の構成は、図2に示される車載装置200の構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
以上のようにして、本実施例の構成によれば、センサがカメラのみに絞られるので、運転イベントを検出するための部品が不要となる。その結果、車載装置200のコストを抑えることが可能となる。
<第5の実施例>
以下、第5の実施例について説明する。周辺イベントの検出をカメラなどのセンサを用いる代わりに、その存在を検出対象物からの車両間通信、車両とインフラ間通信、車両と歩行者間通信を用いることで、周辺イベントを検出してもよい。例えば、周辺状況取得モジュール130の代わりに無線機器が周辺イベントを検出してもよい。
以下、第5の実施例について説明する。周辺イベントの検出をカメラなどのセンサを用いる代わりに、その存在を検出対象物からの車両間通信、車両とインフラ間通信、車両と歩行者間通信を用いることで、周辺イベントを検出してもよい。例えば、周辺状況取得モジュール130の代わりに無線機器が周辺イベントを検出してもよい。
ある局面において、信号機や道路標識が周辺イベントを検出するための情報を発信してもよい。例えば、信号機には、その位置情報が予め含まれる信号を送信するための送信機が取り付けられている。当該送信機は、例えば、信号が変わる都度、当該信号を送信する。車両は、その信号を受信すると、信号機が青から黄、黄から赤、赤から青に変わったことを検知する。車載装置200は、その検知に基づいて、周辺イベントを検出し得る。
別の例では、交差点に設置されている道路標識は、現在住所を含む信号を送信するための送信機を備える。この送信機は、例えば、道路上の一定の方向に向けて信号を送信するように構成されている。車両または車載装置200は、この信号を受信すると、当該車両が交差点に近付いていることを検知し得る。車載装置200は、この検知の結果を考慮して、安全運転の程度を判定し得る。
[実施例の効果]
本実施例によれば、周辺イベントについて、その検出対象の有無を画像認識の精度によらず実現できるため、反応時間計測の精度を高く維持することが技術的に容易になる。
本実施例によれば、周辺イベントについて、その検出対象の有無を画像認識の精度によらず実現できるため、反応時間計測の精度を高く維持することが技術的に容易になる。
次に、別の局面にかかる技術思想について説明する。当該技術思想は、車両に搭載された装置あるいは、当該装置から情報を受信する他の情報処理装置が、周辺イベント情報から理想運転イベント情報を作成し、実際の運転イベントと一致するか否かを判定することで運転者の安全運転能力を計測する、というものである。車両に搭載される装置(以下、単に「車載装置」ともいう。)は、プロセッサと、メモリと、入出力インターフェイスとを備える。当該情報処理装置は、例えば、周知の構成を有するコンピュータシステムによって実現される。
例えば、車載装置は、周辺状況取得部として車両に搭載されたセンサから車両周囲の動画像データや障害物との距離情報を取得する。車載装置は、周辺イベント検出部として、信号の有無、信号の状態(青信号、黄信号、赤信号等)、先行車両の有無、先行車両のブレーキランプの点灯、歩行者の有無などの周辺イベントを検出し、その周辺イベントが検出された時刻と共に周辺イベントとして保存する。次に、車載装置は、理想運転生成部として、上記の周辺イベント発生時に交通ルールに従って行うべき加速、減速、右折、左折などについて、理想的な運転イベントデータを生成する。また、車載装置は、操作状態検出部として車両に搭載されたセンサから速度、加速度等の情報を取得する。車載装置は、運転イベント検出部として、加速、減速、右折、左折等の実際の運転イベントを検出し、そのイベントが検出された時刻とともに運転イベントデータとして保存する。さらに、車載装置は、理想的な運転イベントデータおよび検出された実際の運転イベントデータとを比較し、その差分に基づいて運転者の安全運転能力を決定し、当該運転者についての安全運転評価結果を生成する。
[システムの構成]
図25を参照して、システム2500の構成について説明する。図25は、システム2500によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。
図25を参照して、システム2500の構成について説明する。図25は、システム2500によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。
ある局面において、システム2500は、操作状態検出モジュール110と、運転イベント検出モジュール115と、運転イベントデータベース120と、周辺状況取得モジュール130と、周辺イベント検出モジュール135と、周辺イベントデータベース140と、理想運転生成モジュール2550と、理想運転イベントデータベース2560と、安全運転判定モジュール2570と、安全運転能力評価結果データベース2580とを備える。
操作状態検出モジュール110は、当該システムからサービスの提供を受ける使用者(運転者)による車両(たとえば自動車)の操作状態を検出する。操作状態は、例えば、当該使用者によるアクセルの踏み込みの程度、車両の走行速度、ABS(Anti-lock Brake System)の作動状態、時刻、エンジンの回転数および回転数の推移、自動変速機の設定(パーキング、リバース、ニュートラル、ドライブ等)、方向指示器の使用状況、カーナビゲーションシステムの使用状況、ヘッドランプ点灯状況、エアコンの使用状況等を含む。操作状態検出モジュール110は、車両に搭載される各センサあるいは各機器から、当該操作状態を示す信号の入力を受け付ける。さらに、操作状態検出モジュール110は、加速度センサから出力される信号に基づいて、加速あるいは減速の程度を検出し得る。さらに、操作状態検出モジュール110は、GPS(Global Positioning System)を用いて、当該車両の現在位置を検出し得る。操作状態検出モジュール110は、例えば、カメラ、レーザーレーダ、加速度センサ等を含む。
運転イベント検出モジュール115は、操作状態検出モジュール110により検出された操作状態に基づいて車両の状態あるいは車両で発生しているイベントを検出する。当該イベントは、例えば、加速、減速、左折、右折、ライトの点灯または消灯等を含み得る。運転イベント検出モジュール115は、検出したイベントと、当該イベントが検出された時刻とを関連付けて、運転イベントデータベース120に格納する。
運転イベントデータベース120は、システム2500を構成するコンピュータのハードディスクとして、あるいは、別の局面において、当該コンピュータに接続される外部の記憶装置として実現され得る。
周辺状況取得モジュール130は、車両の周辺の状況を取得する。周辺の状況は、例えば、車両の周囲(例えば、前方、後方、右、左等)の動画像データによって、あるいは、センサによって検出される当該車両と障害物との距離情報として表される。
周辺イベント検出モジュール135は、車両の周辺で発生するイベントを検出する。当該イベントは、例えば、信号の有無・信号の状態、先行車両の有無、ブレーキランプの点灯、歩行者の有無等を含む。
周辺イベントデータベース140は、周辺イベント検出モジュール135で検出されたイベントと、当該イベントが検出された時刻とを関連付けて格納している。
理想運転生成モジュール2550は、周辺イベントデータベース140を参照して、上記の周辺イベント発生時に交通ルールに従って行うべき加速、減速、右折、左折等の理想運転イベントを表すデータセットを生成する。このデータセットは、たとえば、イベントの内容(加速、減速、右折、左折等)を表すデータと、当該イベントを実施すべきタイミングを示すデータとを含み得る。一実施の形態において、理想の運転とは、アクセル操作、ブレーキ操作あるいはハンドル操作等の運転操作に関し、急加速、急減速、急ハンドル操作のような急な操作が行なわれないことをいう。急な運転操作が行なわれないとは、加速度やハンドルの回転速度が予め定められた値以下で行われることをいう。例えば、ある局面のいて、信号が緑になって車両が発信する場合、アクセルが予め定められた時間変化率以下で踏み込まれた時、そのようなアクセル操作は、理想の運転状態であるといえる。別の局面において、信号が赤に変わった時、ブレーキの踏込の変化量が予め定められた値以下である時、そのようなブレーキ操作は、理想の運転状態であるといえる。さらに別の局面において、運転者が車線を変更する場合に、予め定められた回転速度以下でハンドルを右または左に回転させたとき、そのようなハンドル操作は、理想の運転状態であるといえる。
理想運転イベントデータベース2560は、理想運転生成モジュール2550によって生成された理想運転イベントを格納する。
安全運転判定モジュール2570は、運転イベントデータベース120に保存されている実際の運転イベントと、理想運転イベントデータベース2560に格納されている理想運転イベントとに基づいて、当該車両の運転者の運転能力を評価する。例えば、安全運転判定モジュール2570は、実際の運転イベントに関連付けられた時間データ(例えば、赤信号から減速までに実際に計測された時間)と理想イベントに関連付けられた時間データ(例えば、上記赤信号から減速までに理想とされる時間)との差を算出する。安全運転判定モジュール2570は、その差が予め定められた基準範囲内であるか否かに基づいて、当該実際の運転イベントが安全運転であるか否かを判断する。
安全運転能力評価結果データベース2580は、安全運転判定モジュール2570によって行なわれた評価に関するデータを格納する。例えば、安全運転能力評価結果データベース2580は、運転イベントや理想運転イベント、当該イベントが発生した時刻情報、当該イベントの発生から車両の操作までに要した反応時間データ、安全運転能力評価結果等を保存する。
ある局面において、システム2500は、車両に搭載される装置(以下「車載装置」ともいう。)と、車載装置からのデータを受信するコンピュータシステムとによって実現される。当該コンピュータシステムは周知の構成を有し、少なくとも、キーボードその他の入力装置、モニタその他の出力装置、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)その他の記憶装置、およびCPU(Central Processing Unit)のような演算装置を含む。このようなコンピュータシステムの構成は周知であるので、さらに詳細な説明は繰り返さない。別の局面において、当該コンピュータシステムによって行なわれる処理は、複数の地点に配置されたクラウドコンピュータシステムにおいて分散して実行されてもよい。
さらに別の局面において、上述の全ての処理が、車載装置において実現されてもよい。
[車載装置2600の構成]
図26を参照して、本実施例に係る車載装置2600について説明する。図26は、車載装置2600を実現する構成要素の一部を表わすブロック図である。
[車載装置2600の構成]
図26を参照して、本実施例に係る車載装置2600について説明する。図26は、車載装置2600を実現する構成要素の一部を表わすブロック図である。
車載装置2600は、操作状態検出部202と、周辺状況取得部203と、車載制御部204と、運転イベント検出部205と、周辺イベント検出部206と、理想運転生成部2610と、安全運転判定部208と、結果保存部209と、ユーザインターフェース部210とを備える。各構成要素は、制御バス211に接続されている。なお、図2に示される構成要素と同一の構成要素には、同一の符号が付されている。したがって、同一の構成要素の説明は、繰り返さない。
理想運転生成部2610は、周辺イベント検出部206によって検出された周辺イベントに基づいて、運転者が交通ルールに従って行うべき加速、減速、右折、左折等の理想運転イベントデータを生成する。当該理想運転イベントデータは、イベントを識別するデータと、当該イベントに関連付けられる運転内容を記述するデータとを含み得る。
[車載装置2600のハードウェア構成]
ある局面において、車載装置2600は、車載装置200と同様のハードウェアによって実現され得る。したがって、車載装置2600のハードウェア構成の説明は繰り返さない。以下、車載装置2600のハードウェア構成に言及する時は、図3に示されるハードウェア構成を援用する。
ある局面において、車載装置2600は、車載装置200と同様のハードウェアによって実現され得る。したがって、車載装置2600のハードウェア構成の説明は繰り返さない。以下、車載装置2600のハードウェア構成に言及する時は、図3に示されるハードウェア構成を援用する。
図27を参照して、本実施形態に係る車載装置2600の制御構造について説明する。図27は、車載装置2600が備えるプロセッサ310が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
ステップS2710にて、プロセッサ310は、測定を開始するか否かを判断する。プロセッサ310は、測定を開始すると判断すると(ステップS2710にてYES)、制御をステップS2720に切り換える。そうでない場合には(ステップS2710にてNO)、プロセッサ310は制御をステップS2710に戻す。
ステップS2720にて、プロセッサ310は、周辺状況の情報を取得する。
ステップS2730にて、プロセッサ310は、周辺状況について取得した情報に基づいて、周辺イベントを検出する。プロセッサ310は、検出した周辺イベントを周辺イベントデータベース140に格納する。
ステップS2730にて、プロセッサ310は、周辺状況について取得した情報に基づいて、周辺イベントを検出する。プロセッサ310は、検出した周辺イベントを周辺イベントデータベース140に格納する。
ステップS2740にて、プロセッサ310は、理想運転生成部2610として、周辺イベントデータベース140に格納されているデータに基づいて、理想運転イベントを生成する。プロセッサ310は、生成した理想運転イベントを理想運転イベントデータベース2560に格納する。
ステップS2750にて、プロセッサ310は、操作状態検出部202として、車載装置200が搭載されている車両に対する運転者による操作の状態を検出する。
ステップS2760にて、プロセッサ310は、運転イベント検出部205として、加速、減速、右折、左折等のイベントを検出し、そのイベントが行なわれた時刻とともに運転イベントとして運転イベントデータベース120に保存する。
ステップS2770にて、プロセッサ310は、安全運転判定部208として、運転イベントデータベース120に保存されている実際に検出された運転イベントを記述するデータと、理想運転イベントデータベース2560に保存されている理想的な運転イベントを記述するデータとに基づいて、当該運転者による運転について安全運転の程度(安定性)を判定する。たとえば、プロセッサ310は、各データの差分を算出し、許容値として予め定められたデータと当該差分とを比較することにより、安全運転の程度を判定する。
ステップS2780にて、プロセッサ310は、測定が終了したか否かを判定する。プロセッサ310は、測定が終了したと判定すると(ステップS2780にてYES)、制御をステップS2720に戻す。そうでない場合には(ステップS2780にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS2790に切り換える。
ステップS2790にて、プロセッサ310は、当該運転者個人の能力を評価した結果を生成する。プロセッサ310は、その評価した運転能力の結果を個人評価結果2791としてメモリ320に保存する。その後、処理は終了する。
図28を参照して、理想運転イベントデータの生成について説明する。図28は、本実施例に係る車載装置において理想運転イベントデータを生成するためにプロセッサ310が実行する処理の一部を表すフローチャートである。
ステップS2810にて、プロセッサ310は、周辺イベント検出モジュール135として、周辺イベントを検出する。
ステップS2820にて、プロセッサ310は、検出した周辺イベントに基づいて、車載装置が搭載されている当該車両が減速の対象であるか否かを判断する。この判断は、たとえば、当該車両の前方に検出された先行車両と当該車両との距離および当該車両の速度とに基づいて行なわれる。プロセッサ310は、当該車両が減速の対象であると判断すると(ステップS2820にてYES)、制御をステップS2830に切り換える。そうでない場合には(ステップS2820にてNO)、プロセッサ310は制御をステップS2840に切り換える。
ステップS2830にて、プロセッサ310は、理想的な減速イベントを記述するデータを生成し、そのデータを理想運転イベントデータベース2560に格納する。
ステップS2840にて、プロセッサ310は、ステップS2810にて検出された周辺イベントに基づいて、当該車両が加速の対象であるか否かを判断する。この判断は、たとえば、当該車両とその先行車両との間隔が広がっているか否かに基づいて行なわれる。プロセッサ310は、当該車両が加速の対象であると判断すると(ステップS2840にてYES)、制御をステップS2850に切り換える。そうでない場合には(ステップS2840にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS2860に切り換える。
ステップS2850にて、プロセッサ310は、理想的な加速イベントを記述するデータを生成し、そのデータを理想運転イベントデータベース2560に格納する。当該記述するデータは、例えば、加速イベントであることを表わすデータと、アクセルの開度と、その開度の時間変化率とを含み得る。
ステップS2860にて、プロセッサ310は、ステップS2810にて検出された周辺イベントに基づいて、当該車両が右方向への回避(あるいは右折)の対象であるか否かを判断する。この判断は、たとえば、当該車両の前方の道路の進行方向、検出された信号機の矢印等に基づいて行なわれる。プロセッサ310は、当該車両が右方向への回避(右折)の対象であると判断すると(ステップS2860にてYES)、制御をステップS2870に切り換える。そうでない場合には(ステップS2860にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS2880に切り換える。
ステップS2870にて、プロセッサ310は、理想的な右折イベントを記述するデータを生成し、そのデータを理想運転イベントデータベース2560に格納する。当該記述するデータは、例えば、右折イベントであることを表わすデータと、右方向(時計周り)へのハンドルの回転数とを含み得る。
ステップS2880にて、プロセッサ310は、ステップS2810にて検出された周辺イベントに基づいて、当該車両が左方向への回避(あるいは左折)の対象であるか否かを判断する。この判断は、たとえば、当該車両の前方の道路の進行方向、検出された信号機の矢印等に基づいて行なわれる。プロセッサ310は、当該車両が左方向への回避(左折)の対象であると判断すると(ステップS2880にてYES)、制御をステップS2890に切り換える。そうでない場合には(ステップS2880にてNO)、プロセッサ310は、制御を終了する。
なお、上記において、判断処理(ステップS2820,S2840,S2860,S2880の)が行なわれる順序は、図5に例示される順序に限られない。また、別の局面において、各判断処理が並列に実行されてもよい。
[データ構造]
図29を参照して、本実施例に係る車載装置2600のデータ構造について説明する。図29は、メモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
図29を参照して、本実施例に係る車載装置2600のデータ構造について説明する。図29は、メモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
ある局面において、メモリ320は、テーブル2900を含む。テーブル2900は、イベント番号2910と、内容2920と、理想運転イベント2930とを含む。
イベント番号2910は、周辺イベント(PE)または運転イベント(DE)を識別する。内容2920は、車の周辺のイベント(例えば赤信号、青信号など)と走行している車の状態を表わすイベント(例えば急減速、急加速など)を表わす。
理想運転イベント2930は、イベント番号2910により特定される内容2920について、理想的な運転イベントを表す。たとえば、イベント番号2910がPE01である内容2920は、「赤信号」を規定する。この内容2920に対しては、理想運転イベント2930として、「停止」が規定されている。したがって、例えば、周辺イベントとして「先行者ブレーキランプ点灯」が検出されると、理想運転イベント2930は「減速」となる。
図30を参照して、理想運転イベントと運転イベントの対応イメージを時間軸で表現した図を示す。図30は、理想運転イベントと実際の運転イベントとの関係を表した図である。
まず、車載装置2600が、減速すべき周辺イベントを検出すると、理想運転イベントは減速イベント待ちの状態となる。減速イベント待ちの状態で、プロセッサ310が運転イベント検出部205として、該当する運転イベント(減速)を実際に検出した場合、プロセッサ310は、運転者が理想的な運転を行ったと判断する。プロセッサ310は、その判断の結果を、例えば当該運転イベント(=減速イベント)と評価結果「PASS」とを関連付けて、メモリ320の結果保存部209に保存する。
図30に示される例では、例えば、赤信号の検出により減速イベント待ち状態が始まってから、15時21分24秒に実際に減速イベントが行なわるまでに経過した時間が、予め定められた基準時間よりも短い場合があり得る。このようなシーンでは、プロセッサ310は、理想的な運転が行なわれたとして、当該減速イベントの評価結果を「PASS」と判断する。
また、その後の例として、例えば、青信号の検出により、加速イベント待ち状態が始まってから15時23分43秒まで、実際に加速が行なわれなかった場合があり得る。この場合、その時間が予め定められた時間よりも長いとき、プロセッサ310は、理想運転イベント(すなわち、加速イベント)が行なわれなかったと判断し得る。このようなシーンでは、プロセッサ310は、加速イベント待ち状態における運転イベントの評価として「NG」と判断する。
その後、例えば、先行者のブレーキランプの検出により、別の減速イベントが検出される場合があり得る。この場合、減速イベントが検出された時刻(15時27分32秒)よりも前から実際に減速が行なわれていた時、プロセッサ310は、この減速が理想的な運転イベントであると判断し、判断結果として「PASS」を当該減速に関連付ける。
このように、車載装置2600が動作中に、プロセッサ310は、安全運転判定部208として、各イベントごとに上記のような評価を行ない、当該評価結果を安全運転評価結果として結果保存部209に保存する。
図31を参照して、車載装置2600のデータ構造についてさらに説明する。図31は、メモリ320におけるデータの格納の一態様を概念的に表す図である。メモリ320は、テーブル3100を保持する。テーブル3100は、プロセッサ310による評価結果として合否を示すデータ(たとえば、PASS、NG等)を保存している。この評価結果は、ある局面において、車載装置2600の提供者、あるいは、評価結果を使用する第三者(たとえば、自動車保険会社、車両の運行に関するデータを収集する機関等)に送信され使用される。
[制御構造]
次に、理想運転イベントと対応する運転イベントが実際に行なわれたか否かの判断について説明する。
次に、理想運転イベントと対応する運転イベントが実際に行なわれたか否かの判断について説明する。
本実施例に係る車載装置2600は、メモリ320から理想運転イベント情報を読み込み、イベントが発生している場合は、当該イベントの情報と、当該イベントの一つ前の過去のイベントの情報とを比較する。当該イベントの情報と過去のイベントの情報とが一致していない場合には、プロセッサ310は、車載装置2600の状態を「待ち」に設定する。車載装置2600の動作モードは、運転者による実際の運転イベントが発生することを待っている状態となる。
次に、プロセッサ310は、メモリ320から、実際に検出された運転イベントを読み込み、当該検出された運転イベントと、理想運転として期待されている運転イベントとを比較する。これらの運転イベントが一致すれば、プロセッサ310は、当該検出された運転イベントを「PASS」に分類してログを保存し、車載装置2600のイベント待ち状態を解除する。一方、運転イベント待ち状態にもかかわらず、プロセッサ310が該当するイベントを検出しなかった場合、すなわち、運転者が理想的な運転を行なわなかった場合には、プロセッサ310は、当該運転イベント待ち状態を「NG」に分類してログを保存し、イベント待ち状態を解除する。
[フローチャート]
図32を参照して、車載装置2600における上記判断についてさらに説明する。図32は、プロセッサ310が実行する処理の一部を表すフローチャートである。
図32を参照して、車載装置2600における上記判断についてさらに説明する。図32は、プロセッサ310が実行する処理の一部を表すフローチャートである。
ステップS3210にて、プロセッサ310は、メモリ320から、予め準備された理想運転イベントデータを読み込む。理想運転イベントデータは、例えば、車載装置2600の提供者、車載装置2600から得られるデータを用いたサービスを提供する事業者(例えば、自動車損害保険会社)等によって準備される。
ステップS3220にて、プロセッサ310は、周辺イベント検出部206として、周辺イベント(例えば、信号が赤信号に変わったこと、赤信号が青信号に変わったこと、先行車両のブレーキランプが点灯したこと等)が実際に発生したか否かを判断する。プロセッサ310は、周辺イベントが実際に発生していると判断すると(ステップS3220にてYES)、制御をステップS3230に切り換える。そうでない場合には(ステップS3220にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS3270に切り換える。
ステップS3230にて、プロセッサ310は、検出した周辺イベントと、過去の周辺イベントとを比較して、これらのイベントが一致するか否かを判断する。プロセッサ310は、これらの周辺イベントが一致したと判断すると(ステップS3230にてYES)、プロセッサ310は、制御をステップS3240に切り換える。そうでない場合には(ステップS3230にてNO)、プロセッサ310は、制御をステップS3235に切り換える。
ステップS3235にて、プロセッサ310は、車載装置2600の動作モードを、運転イベントの待ち状態にセットする。
ステップS3240にて、プロセッサ310は、車載装置2600の動作モードが運転イベントの待ち状態にセットされているか否かを判断する。プロセッサ310は、運転モードが待ち状態にセットされていると判断すると(ステップS3240にてYES)、プロセッサ310は、制御をステップS3245に切り替える。そうでない場合には(ステップS3240にてNO)、プロセッサ310は、処理を終了する。
ステップS3245にて、プロセッサ310は、運転イベントを読み込む。より詳しくは、プロセッサ310は、運転イベント検出部205として、実際に検出された運転イベントをメモリ320に読み込む。
ステップS3250にて、プロセッサ310は、検出された運転イベントと、理想運転イベントとが一致するか否かを判断する。例えば、プロセッサ310は、周辺イベントが検出されてから行なわれた実際の運転イベントまでの時間と、理想運転イベントについて規定されている時間との差が予め定められた許容範囲内であるか否かを判断する。プロセッサ310は、これらのイベントが一致すると判断すると(ステップS3250にてYES)、制御をステップS3255に切り換える。そうでない場合には(ステップS3250にてNO)、プロセッサ310は、処理を終了する。
ステップS3255にて、プロセッサ310は、当該検出された実際の運転イベントを「PASS」と判定して、ログとして、当該運転イベントと判定結果とを保存する。
ステップS3260にて、プロセッサ310は、車載装置2600の動作モードを「待ち状態」から「非待ち状態」に切り替える。
ステップS3270にて、プロセッサ310は、車載装置2600が待ち状態であるか否かを判断する。この判断は、たとえば、車載装置2600の動作モードを表すフラグに基づいて行なわれる。プロセッサ310は、車載装置2600が待ち状態であると判断すると(ステップS3270にてYES)、制御をステップS3275に切り換える。そうでない場合には(ステップS3270にてNO)、プロセッサ310は、処理を終了する。
ステップS3275にて、プロセッサ310は、その待ち状態を「NG」と分類して、ログとして記録する。この場合、所定の時間内に運転イベントが検出されなかった場合に加えて、特段の運転イベントが発生しなかった場合は、安全運転の判定の対象外であることを示すために、その時間は、「NG」に分類され得る。
ステップS3280にて、プロセッサ310は、車載装置2600の動作モードを「非待ち状態」に設定する。
[データ構造]
図33を参照して、最終的な運転者の評価結果について説明する。図33は、評価結果の導出の一態様を表す図である。
図33を参照して、最終的な運転者の評価結果について説明する。図33は、評価結果の導出の一態様を表す図である。
車載装置2600は、任意の期間中、車載装置2600の使用者(すなわち運転者)の動作について計測を行ない、走行期間、走行時間等を評価結果と共に保存する。また、理想運転に準拠した回数を「理想操作回数」、周辺イベントが発生した回数に対する理想運転を実施した回数の比を「理想操作率」とし、運転者の安全運転能力の評価結果として統計処理して、処理の結果を提示する。なお、これらの処理は、車載装置2600の内部ではなく、車載装置2600と通信可能な外部のコンピュータシステムによって行なわれてもよい。
図33に示されるように、プロセッサ310は、テーブル3100のデータをメモリ320からRAM330に読み出す。プロセッサ310はテーブル3100に含まれるデータを用いて、走行期間、走行時間、理想操作回数および理想操作率を算出する。走行期間は、たとえば、テーブル3100における時刻情報のうち最も古い日付から最も新しい日付を用いて算出される。走行時間は、例えば、上記時刻情報のうち、最も古い日時と最も新しい日時とを用いて算出される。あるいは、別の局面において、予め指定された期間および時間の幅を用いて、任意の始期から一定時間を走行期間あるいは走行時間として選択されてもよい。図33に示される例では、データセット3310として、各算出結果が得られる。
[実施例の効果]
以上のようにして、本実施例に係る車載装置2600は、取得した周辺状況を基に理想的な操作方法を導出し、実際の操作状況と理想的な操作方法とを比較し、運転者が安全運転を行なっているか否かを判断し得る。
以上のようにして、本実施例に係る車載装置2600は、取得した周辺状況を基に理想的な操作方法を導出し、実際の操作状況と理想的な操作方法とを比較し、運転者が安全運転を行なっているか否かを判断し得る。
これにより、操作状態の取得だけでは判断できない運転者の安全運転度を計測することが可能となる。例えば、運転者は一時停止の交差点で停止動作を行った、歩行者の有無を確認し安全な運転行動をとった等の交通ルールやモラルに則って行動をとっている等を評価することができる。そのため、加速度のみを用いた優しい運転あるいは丁寧な運転を促すだけではなく、本質的な安全運転実施への意識づけが可能となる。
<事故率相関情報に基づく保険料の算出>
以下、別の局面について説明する。本局面に従う実施例は、追加の入力として、事故率の因果関係を保存した事故率相関情報を用いて自動車保険料を自動的に算出する点で、前述の実施例と異なる。また、本実施例に係る車載装置は、自己相関情報を導出し得る。また、本実施例では、コンピュータサーバが、複数のユーザーから、第1の実施例の車載装置2600から得られる理想運転判定結果と、車載装置2600を付けて走行している期間の事故の有無などをまとめた運転実績情報と集める。コンピュータサーバは、反応時間の特性と事故率の因果関係を既知の統計処理によって導出することで、反応時間の特性に合わせて保険料を算出し得る。
以下、別の局面について説明する。本局面に従う実施例は、追加の入力として、事故率の因果関係を保存した事故率相関情報を用いて自動車保険料を自動的に算出する点で、前述の実施例と異なる。また、本実施例に係る車載装置は、自己相関情報を導出し得る。また、本実施例では、コンピュータサーバが、複数のユーザーから、第1の実施例の車載装置2600から得られる理想運転判定結果と、車載装置2600を付けて走行している期間の事故の有無などをまとめた運転実績情報と集める。コンピュータサーバは、反応時間の特性と事故率の因果関係を既知の統計処理によって導出することで、反応時間の特性に合わせて保険料を算出し得る。
まず、図34を参照して、本実施例に係る車載装置2600を用いた実用例について説明する。図34は、車載装置2600により得られるデータを使用する関係者とデータとの関係を表す図である。
ある局面において、車載装置2600の提供者3410は、車載装置2600のユーザとして、車載装置2600と、安全運転能力評価結果データベース2580とを有している。
自動車損害保険会社のサーバ3420は、事故率相関情報データベース1740と、自動車保険料データベース3430とを備える。
ユーザ1730は、運転者としてあるいは被保険者として提供者3410から車載装置2600の提供を受け、あるいは自動車損害保険会社から保険サービスの提供を受ける。
より具体的には、ステップS3460にて、提供者3410は、車載装置2600をユーザ1730に提供する。
ステップS3465にて、ユーザ1730は、車載装置2600の使用によって取得されるデータを提供者3410に提供する。提供されたデータは、例えば安全運転能力評価結果データベース2580に蓄積される。
ステップS3470にて、提供者1710は、安全運転能力データを安全運転能力評価結果データベース2580から読み出して、その読み出したデータを自動車損害保険会社が管理するサーバ3420に送信する。送信されたデータは、例えば自動車保険料データベース3430に格納される。
ステップS3475にて、自動車損害保険会社は、提供者3410から安全運転能力データの提供を受けたことに基づいて、データ利用料を提供者3410に支払う。
ステップS3480にて、ユーザ1730は、保険料を自動車損害保険会社に支払う。その支払情報は自動車損害保険会社のサーバ3420に蓄積される。
ステップS3485にて、自動車損害保険会社は、ユーザ1730に対して自動車保険サービスを提供する。このとき提供されるサービスの保険料は例えば自動車保険料データベース3430に格納されているデータに基づいて算出される。
図35を参照して、他の局面に従うシステム3500の構成について説明する。図35は、システム3500の構成の一例を表わす図である。システム3500は、図25に示されるシステム2500の構成に対して、さらに事故率相関情報データベース1740と、保険料算出モジュール3520と、自動車保険料データベース3430とを備える。
本実施例では、事故率の因果関係を保存した事故率相関情報がさらに使用される。保険料算出モジュール3520は、自動車保険料を自動的に算出する。
[事故率相関情報の導出]
本局面においても、図19に例示される場合と同様に、複数のユーザの各々から得られる反応時間情報と運転実績情報とが自動車損害保険会社のサーバ3420に送信され得る。送信される情報や送信の態様は、図19に関連して説明される内容と同様である。したがって、詳細な説明は、繰り返さない。
本局面においても、図19に例示される場合と同様に、複数のユーザの各々から得られる反応時間情報と運転実績情報とが自動車損害保険会社のサーバ3420に送信され得る。送信される情報や送信の態様は、図19に関連して説明される内容と同様である。したがって、詳細な説明は、繰り返さない。
[実施例の効果]
本実施例によれば、反応時間情報のみではなく、事故の有無を含めた運転実績情報が用いられるので、反応時間特性から潜在的な事故リスクを導出することが可能になる。その結果、年齢や走行距離、加速度の緩急を用いて保険料を算出している現行の保険制度よりもより精度の高い事故リスク算出が可能となる。
本実施例によれば、反応時間情報のみではなく、事故の有無を含めた運転実績情報が用いられるので、反応時間特性から潜在的な事故リスクを導出することが可能になる。その結果、年齢や走行距離、加速度の緩急を用いて保険料を算出している現行の保険制度よりもより精度の高い事故リスク算出が可能となる。
<周辺状況から運転イベントの検出>
以下、別の局面に従う実施例について説明する。本実施例は、カメラのような周辺状況検出部によって得られた情報から運転イベントを検出する点で、前述の実施例と異なる。
以下、別の局面に従う実施例について説明する。本実施例は、カメラのような周辺状況検出部によって得られた情報から運転イベントを検出する点で、前述の実施例と異なる。
ある局面において、カメラ300によって得られた映像からは公知の技術である「エゴモーション」と呼ばれる自車両の挙動推定技術を用いることで、運転イベントが検出され得る。
図36を参照して、システム3600の構成について説明する。図36は、システム3600の構成を概念的に表わす図である。システム3600は、図25に示されるシステム2500の構成に対して、操作状態検出モジュール110を有さない点で、システム2500と異なる。
運転イベント検出モジュール115は、周辺状況取得モジュール130によって取得された周辺状況に基づいて運転イベントを検出する。本実施例において、周辺状況取得モジュール130は、カメラ300によって実現される。
図37を参照して、本局面に従う車載装置3700の構成について説明する。図37は、車載装置3700の構成を表す図である。
車載装置3700は、図26に示される車載装置2600の構成に対して、操作状態検出部202を有さない。その他の構成は、図26に示される車載装置2600の構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
[実施例の効果]
以上のようにして、本実施例の構成によれば、センサがカメラのみに絞られるので、運転イベントを検出するための部品が不要となる。その結果、車載装置3700のコストを抑えることが可能となる。
以上のようにして、本実施例の構成によれば、センサがカメラのみに絞られるので、運転イベントを検出するための部品が不要となる。その結果、車載装置3700のコストを抑えることが可能となる。
<対象物との通信に基づいて周辺イベントを検出>
以下、他の局面に従う実施例について説明する。周辺イベントの検出をカメラなどのセンサを用いる代わりに、その存在を検出対象物からの車両間通信、車両とインフラ間通信、車両と歩行者間通信を用いることで、周辺イベントを検出してもよい。例えば、周辺状況取得モジュール130の代わりに無線機器が周辺イベントを検出してもよい。本局面に従う実施例は、例えば、車載装置2600によって実現され得る。
以下、他の局面に従う実施例について説明する。周辺イベントの検出をカメラなどのセンサを用いる代わりに、その存在を検出対象物からの車両間通信、車両とインフラ間通信、車両と歩行者間通信を用いることで、周辺イベントを検出してもよい。例えば、周辺状況取得モジュール130の代わりに無線機器が周辺イベントを検出してもよい。本局面に従う実施例は、例えば、車載装置2600によって実現され得る。
ある局面において、信号機や道路標識が周辺イベントを検出するための情報を発信してもよい。例えば、信号機には、その位置情報が予め含まれる信号を送信するための送信機が取り付けられている。当該送信機は、例えば、信号が変わる都度、当該信号を送信する。車両は、その信号を受信すると、信号機が青から黄、黄から赤、赤から青に変わったことを検知する。車載装置2600は、その検知に基づいて、周辺イベントを検出し得る。
別の例では、交差点に設置されている道路標識は、現在住所を含む信号を送信するための送信機を備える。この送信機は、例えば、道路上の一定の方向に向けて信号を送信するように構成されている。車両または車載装置2600は、この信号を受信すると、当該車両が交差点に近付いていることを検知し得る。車載装置2600は、この検知の結果を考慮して、安全運転の程度を判定し得る。
図38を参照して、サーバの構成について説明する。図38は、サーバを実現するコンピュータ3800のハードウェア構成を表すブロック図である。コンピュータ3800は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU1と、コンピュータ3800のユーザによる指示の入力を受けるマウス2およびキーボード3と、CPU1によるプログラムの実行により生成されたデータ、又はマウス2若しくはキーボード3を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM4と、データを不揮発的に格納するハードディスク5と、光ディスク駆動装置6と、通信IF(Interface)7と、モニタ8とを備える。各構成要素は、バスに接続されている。光ディスク駆動装置6には、CD−ROMその他の光ディスク9が装着される。通信IF7は、USB(Universal Serial Bus)インターフェイス、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、Bluetooth(登録商標)インターフェイス等を含むが、これらに限られない。
コンピュータ3800における処理は、各ハードウェアおよびCPU1により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ハードディスク5に予め格納されている場合がある。また、ソフトウェアは、CD−ROMその他のコンピュータ読み取り可能な不揮発性のデータ記録媒体に格納されて、プログラム製品として流通している場合もある。あるいは、当該ソフトウェアは、インターネットその他のネットワークに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラム製品として提供される場合もある。このようなソフトウェアは、光ディスク駆動装置6その他のデータ読取装置によってデータ記録媒体から読み取られて、あるいは、通信IF7を介してダウンロードされた後、ハードディスク5に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU1によってハードディスク5から読み出され、RAM4に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU1は、そのプログラムを実行する。
図38に示されるコンピュータ3800を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、開示された実施例に係るサーバの本質的な部分は、コンピュータ3800に格納されたプログラムであるともいえる。コンピュータ3800の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、データ記録媒体としては、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスクに限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する不揮発性のデータ記録媒体でもよい。
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含み得る。
[実施例の効果]
本実施例によれば、周辺イベントについて、その検出対象の有無を画像認識の精度によらず実現できるため、反応時間計測の精度を高く維持することが技術的に容易になる。
本実施例によれば、周辺イベントについて、その検出対象の有無を画像認識の精度によらず実現できるため、反応時間計測の精度を高く維持することが技術的に容易になる。
<まとめ>
開示された技術の特徴は、運転行動に反映すべき周辺状況の変化が発生したタイミングから、運転者が反応、判断、操作を行うまでの時間を測定することで、運転者の安全運転能力を判定することである。当該技術の効果としては、運転者の反応時間を計測することで急操作、急加減速などの運転の粗さだけでは判断することのできない老化や体調不良による運転能力の低下を可視化する点である。例えば、運転者が先行車のブレーキランプに気づいてからゆっくりブレーキをかけて停止した場合には、反応速度が早ければ十分な車間距離を維持した安全な運転と判断することができる。しかし、反応時間が遅い場合、先行車に接近することが増えるなど、危険な運転行動となる場合がある。本開示にかかる技術によれば、運転者の体調不良や高齢化による反応速度の低下が安全運転能力の低下を引き起こしていることを判断することが可能となる。
開示された技術の特徴は、運転行動に反映すべき周辺状況の変化が発生したタイミングから、運転者が反応、判断、操作を行うまでの時間を測定することで、運転者の安全運転能力を判定することである。当該技術の効果としては、運転者の反応時間を計測することで急操作、急加減速などの運転の粗さだけでは判断することのできない老化や体調不良による運転能力の低下を可視化する点である。例えば、運転者が先行車のブレーキランプに気づいてからゆっくりブレーキをかけて停止した場合には、反応速度が早ければ十分な車間距離を維持した安全な運転と判断することができる。しかし、反応時間が遅い場合、先行車に接近することが増えるなど、危険な運転行動となる場合がある。本開示にかかる技術によれば、運転者の体調不良や高齢化による反応速度の低下が安全運転能力の低下を引き起こしていることを判断することが可能となる。
上述の実施例によれば、安全運転判定に周辺状況情報から予測される理想的な運転イベント情報が用いられる。本実施例に係る車載装置は、信号や歩行者、車両などの周辺状況に対応した操作が安全に行われているかを判定することができる。そのため、各運転者の交通法規に則った運転行動を検出し、安全運転能力判定及び事故リスク推定の精度を高めることが可能となる。
上記の各実施例は、車両に搭載される装置が全ての処理を実行し得る。別の局面では、車両から情報を受信するコンピュータが全ての処理を実行し得る。さらに別の局面では、一部の処理が車載装置によって実行され、他の処理が外部のコンピュータによって実行されてもよい。
要約すると、本開示に係る技術思想は、以下のような構成により実現され得る。
ある局面に従う車載装置は、運転能力を評価し得る。この車載装置(200)は、運転者による車両の操作の状態(例えば、アクセルの踏込の程度、車両の走行速度、ABSの作動状態、時刻、エンジン回転数および回転数の推移、自動変速機の状態等)を検出するための操作状態検出モジュール(110,202)と、操作の状態に基づいて車両の運転状態(例えば、加速、減速、右折、左折、ライトの点灯等)を検出するための運転イベント検出モジュール(115,205)と、車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得モジュール(130,206)と、取得された状況から車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出モジュール(135,206)と、検出された車両の運転状態と、検出された周辺のイベントとに基づいて、イベントの発生から車両の操作までの反応時間を算出するための反応時間測定モジュール(150,207)と、算出された反応時間を出力するための出力モジュール(210)とを備える。出力先は、車載装置200の外部、当該反応時間を記録するメモリ、モニタ等も含み得る。
ある局面に従う車載装置は、運転能力を評価し得る。この車載装置(200)は、運転者による車両の操作の状態(例えば、アクセルの踏込の程度、車両の走行速度、ABSの作動状態、時刻、エンジン回転数および回転数の推移、自動変速機の状態等)を検出するための操作状態検出モジュール(110,202)と、操作の状態に基づいて車両の運転状態(例えば、加速、減速、右折、左折、ライトの点灯等)を検出するための運転イベント検出モジュール(115,205)と、車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得モジュール(130,206)と、取得された状況から車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出モジュール(135,206)と、検出された車両の運転状態と、検出された周辺のイベントとに基づいて、イベントの発生から車両の操作までの反応時間を算出するための反応時間測定モジュール(150,207)と、算出された反応時間を出力するための出力モジュール(210)とを備える。出力先は、車載装置200の外部、当該反応時間を記録するメモリ、モニタ等も含み得る。
別の局面に従う車載装置(200)は、車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得モジュール(130,203)と、取得された状況から車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出モジュール(135,206)と、取得された状況から車両の運転状態を検出するための運転イベント検出モジュール(115,205)と、検出された車両の運転状態と、検出された周辺のイベントとに基づいて、イベントの発生から車両の操作までの反応時間を算出するための反応時間測定モジュール(150,207)と、算出された反応時間と、予め定められた基準時間とに基づいて、車両の運転者の運転能力を評価するための安全運転判定モジュール(208)とを備える。
好ましくは、上記のいずれかの構成を有する車載装置において、運転イベント検出モジュールは、運転状態と当該操作が行われた時刻とを検出し得る。
好ましくは、上記のいずれかの構成を有する車載装置において、周辺イベント検出モジュールは、周辺のイベントの発生と、当該イベントが発生した時刻とを検出し得る。
好ましくは、上記のいずれかの構成を有する車載装置において、反応時間測定モジュールは、周辺のイベントが発生した時刻と、操作が行われた時刻との差分を算出し得る。
好ましくは、上記のいずれかの構成を有する車載装置は、操作の状態に基づいて車両の状態を検出するための車両状態検出モジュールをさらに備える。反応時間測定モジュールは、車両の状態にさらに基づいて、反応時間を算出し得る。
好ましくは、上記のいずれかの構成を有する車載装置において、周辺イベント検出モジュールは、カメラを、または、車両の周辺から送信される信号を受信するための受信器を含み得る。
別の局面の実施の形態に従うと、コンピュータが、運転能力を評価するための方法であって、コンピュータのプロセッサが、車両の操作の状態に基づいて車両の運転状態を表すデータを受信するステップと、車両の周辺の状況から車両の周辺のイベントを表すデータを受信するステップと、車両の運転状態と、周辺のイベントとに基づいて、イベントの発生から車両の操作までの反応時間を算出するステップと、算出された反応時間と、予め定められた基準時間とに基づいて、車両の運転者の運転能力を評価するステップとを備える。
好ましくは、運転状態を表すデータは、運転状態と当該操作が行われた時刻とを含み得る。
好ましくは、周辺のイベントを表すデータは、周辺のイベントの識別番と、当該イベントが発生した時刻とを含み得る。
好ましくは、反応時間を算出するステップは、周辺のイベントが発生した時刻と、操作が行われた時刻との差分を算出することを含み得る。
好ましくは、当該方法は、操作の状態に基づいて車両の状態を表すデータを受信するステップをさらに備える。反応時間を算出するステップは、車両の状態にさらに基づいて、反応時間を算出することを含み得る。
好ましくは、当該方法は、予め準備された事故率相関情報に基づいて、当該車両の保険料を算出するステップをさらに備える。
他の実施の形態に従う、運転能力を評価するための装置(車載装置2600)は、車両の操作の状態を検出するための操作状態検出部(202)と、上記操作の状態に基づいて上記車両の運転状態を検出するための運転イベント検出部(205)と、上記車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得部(203)と、取得された状況から上記車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出部(206)と、上記周辺イベントに基づいて、上記車両の理想の運転状態を生成するための理想運転生成部(2610)と、検出された上記車両の運転状態と、生成された上記理想の運転状態とに基づいて、上記車両の運転の安全性を判定するための判定部(安全運転判定部208)とを備える。
好ましくは、上記運転イベント検出部は、上記運転状態と当該操作が行われた時刻とを検出する。
好ましくは、上記周辺イベント検出部は、上記周辺のイベントの発生と、当該イベントが発生した時刻とを検出する。
好ましくは、上記理想の運転状態は、上記検出されたイベントに応じて車両に与えられるべき操作を表す。
好ましくは、上記判定部は、検出された上記車両の運転状態と、上記理想の運転状態との差分に基づいて、上記安定性を判定する。
好ましくは、上記周辺イベント検出部は、カメラを、または、上記車両の周辺から送信される信号を受信するための受信器を含む。
他の実施の形態に従う、運転能力を評価するための方法は、車両の操作の状態を取得するステップ(S2750)と、上記操作の状態に基づいて上記車両の運転状態(実際の運転イベント)を検出するステップ(S2760)と、上記車両の周辺の状況を取得するステップ(S2720)と、取得された状況から上記車両の周辺のイベントを検出するステップ(S2730)と、上記周辺イベントに基づいて、上記車両の理想の運転状態を生成するステップS440と、検出された上記車両の運転状態と、生成された上記理想の運転状態とに基づいて、上記車両の運転の安全性を判定するステップ(S2770)とを備える。
好ましくは、上記運転状態を検出するステップは、上記運転状態と当該操作が行われた時刻とを検出することを含む。
好ましくは、上記周辺のイベントを検出するステップは、上記周辺のイベントの発生と、当該イベントが発生した時刻とを検出することを含む。
好ましくは、上記理想の運転状態は、上記検出されたイベントに応じて車両に与えられるべき操作を表す。
好ましくは、上記判定するステップは、検出された上記車両の運転状態と、上記理想の運転状態との差分に基づいて、上記安定性を判定することを含む。
好ましくは、上記周辺のイベントを検出するステップは、カメラからの信号を受信すること、または、上記車両の周辺から送信される信号を受信することを含む。
上記の各モジュールは、専用回路あるいは回路の一部のようなハードウェアとして、あるいは、当該モジュールにより実現される機能を発現するためのソフトウェアとして、あるいは、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現され得る。
また、上記の各方法は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されてもよい。
[付記]
さらに別の局面に従う車載装置は、カメラのような周辺状況取得部から運転状態を検出し得る。例えば、当該車載装置は、運転能力を評価するための装置として、車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得部と、取得された状況から上記車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出部と、取得された状況から上記車両の運転状態を検出するための運転イベント検出部と、検出された上記車両の運転状態と、検出された上記周辺のイベントとに基づいて、上記イベントの発生から上記車両の操作までの反応時間を算出するための反応時間測定部と、算出された上記反応時間と、予め定められた基準時間とに基づいて、上記車両の運転者の運転能力を評価するための運転能力評価部とを備える。
[付記]
さらに別の局面に従う車載装置は、カメラのような周辺状況取得部から運転状態を検出し得る。例えば、当該車載装置は、運転能力を評価するための装置として、車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得部と、取得された状況から上記車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出部と、取得された状況から上記車両の運転状態を検出するための運転イベント検出部と、検出された上記車両の運転状態と、検出された上記周辺のイベントとに基づいて、上記イベントの発生から上記車両の操作までの反応時間を算出するための反応時間測定部と、算出された上記反応時間と、予め定められた基準時間とに基づいて、上記車両の運転者の運転能力を評価するための運転能力評価部とを備える。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
2 マウス、3 キーボード、4,330 RAM、5 ハードディスク、6 光ディスク駆動装置、7,380 通信インターフェース、8,340 モニタ、9 光ディスク、100,1800,2000,2300,2500,3500,3600 システム、110 操作状態検出モジュール、115 運転イベント検出モジュール、120 運転イベントデータベース、130 周辺状況取得モジュール、135 周辺イベント検出モジュール、140 周辺イベントデータベース、150 反応時間測定モジュール、160 反応時間データベース、170 運転能力評価モジュール、180,2580 安全運転能力評価結果データベース、200,1911,1921,1931,2400,2600,3700 車載装置、202 操作状態検出部、203 周辺状況取得部、204 車載制御部、205 運転イベント検出部、206 周辺イベント検出部、207 反応時間測定部、208 安全運転判定部、209 結果保存部、210 ユーザインターフェース部、211 制御バス、300 カメラ、310 プロセッサ、320 メモリ、321 対イベントデータベース、350 スイッチ、370 加速度センサ、390 バス、500,710 車両、720 信号機、730,731 ライト、1100,2900,3100 テーブル、1110,2110,2910 イベント番号、1120,2120,2140,2920 内容、1710,3410 提供者、1720,3420 サーバ、1730,1910,1920,1930 ユーザ、1740 事故率相関情報データベース、1750 保険料算出結果データベース、1810,3520 保険料算出モジュール、2010 運転状態データベース、2130 状態番号、2550 理想運転生成モジュール、2560 理想運転イベントデータベース、2570 安全運転判定モジュール、2610 理想運転生成部、2791 個人評価結果、2930 理想運転イベント、3310 データセット、3430 自動車保険料データベース、3800 コンピュータ。
Claims (31)
- 運転能力を評価するための装置であって、
車両の操作の状態を検出するための操作状態検出部と、
前記操作の状態に基づいて前記車両の運転状態を検出するための運転イベント検出部と、
前記車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得部と、
取得された状況から前記車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出部と、
検出された前記車両の運転状態と、検出された前記周辺のイベントとに基づいて、前記イベントの発生から前記車両の操作までの反応時間を算出するための反応時間測定部と、
算出された前記反応時間を出力するための出力部とを備える、装置。 - 運転能力を評価するための装置であって、
車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得部と、
取得された状況から前記車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出部と、
取得された状況から前記車両の運転状態を検出するための運転イベント検出部と、
検出された前記車両の運転状態と、検出された前記周辺のイベントとに基づいて、前記イベントの発生から前記車両の操作までの反応時間を算出するための反応時間測定部と、
算出された前記反応時間と、予め定められた基準時間とに基づいて、前記車両の運転者の運転能力を評価するための運転能力評価部とを備える、装置。 - 前記運転イベント検出部は、前記運転状態と当該操作が行われた時刻とを検出する、請求項1または2に記載の装置。
- 前記周辺イベント検出部は、前記周辺のイベントの発生と、当該イベントが発生した時刻とを検出する、請求項1または2に記載の装置。
- 前記反応時間測定部は、前記周辺のイベントが発生した時刻と、前記操作が行われた時刻との差分を算出する、請求項1または2に記載の装置。
- 前記操作の状態に基づいて車両の状態を検出するための車両状態検出部をさらに備え、
前記反応時間測定部は、前記車両の状態にさらに基づいて、前記反応時間を算出する、請求項1または2に記載の装置。 - 前記周辺イベント検出部は、カメラを、または、前記車両の周辺から送信される信号を受信するための受信器を含む、請求項1または2に記載の装置。
- コンピュータが、運転能力を評価するための方法であって、
車両の操作の状態に基づいて前記車両の運転状態を表すデータを受信するステップと、
前記車両の周辺の状況から前記車両の周辺のイベントを表すデータを受信するステップと、
前記車両の運転状態と、前記周辺のイベントとに基づいて、前記イベントの発生から前記車両の操作までの反応時間を算出するステップと、
算出された前記反応時間と、予め定められた基準時間とに基づいて、前記車両の運転者の運転能力を評価するステップとを備える、方法。 - 前記運転状態を表すデータは、前記運転状態と当該操作が行われた時刻とを含む、請求項8に記載の方法。
- 前記周辺のイベントを表すデータは、前記周辺のイベントの識別番と、当該イベントが発生した時刻とを含む、請求項8または9に記載の方法。
- 前記反応時間を算出するステップは、前記周辺のイベントが発生した時刻と、前記操作が行われた時刻との差分を算出することを含む、請求項8または9に記載の方法。
- 前記操作の状態に基づいて車両の状態を表すデータを受信するステップをさらに備え、
前記反応時間を算出するステップは、前記車両の状態にさらに基づいて、前記反応時間を算出することを含む、請求項8または9に記載の方法。 - 予め準備された事故率相関情報に基づいて、当該車両の保険料を算出するステップをさらに備える、請求項8または9に記載の方法。
- 運転能力を評価するための装置であって、
車両の操作の状態を検出するための操作状態検出部と、
前記操作の状態に基づいて前記車両の運転状態を検出するための運転イベント検出部と、
前記車両の周辺の状況を取得するための周辺状況取得部と、
取得された状況から前記車両の周辺のイベントを検出するための周辺イベント検出部と、
前記周辺イベントに基づいて、前記車両の理想の運転状態を生成するための理想運転生成部と、
検出された前記車両の運転状態と、生成された前記理想の運転状態とに基づいて、前記車両の運転の安全性を判定するための判定部とを備える、装置。 - 前記運転イベント検出部は、前記運転状態と当該操作が行われた時刻とを検出する、請求項14に記載の装置。
- 前記周辺イベント検出部は、前記周辺のイベントの発生と、当該イベントが発生した時刻とを検出する、請求項14または15に記載の装置。
- 前記理想の運転状態は、前記検出されたイベントに応じて車両に与えられるべき操作を表す、請求項14または15に記載の装置。
- 前記判定部は、検出された前記車両の運転状態と、前記理想の運転状態との差分に基づいて、前記安定性を判定する、請求項14または15に記載の装置。
- 前記周辺イベント検出部は、カメラを、または、前記車両の周辺から送信される信号を受信するための受信器を含む、請求項14または15に記載の装置。
- 運転能力を評価するための方法であって、
車両の操作の状態を検出するステップと、
前記操作の状態に基づいて前記車両の運転状態を検出するステップと、
前記車両の周辺の状況を取得するステップと、
取得された状況から前記車両の周辺のイベントを検出するステップと、
前記周辺イベントに基づいて、前記車両の理想の運転状態を生成するステップと、
検出された前記車両の運転状態と、生成された前記理想の運転状態とに基づいて、前記車両の運転の安全性を判定するステップとを備える、方法。 - 前記運転状態を検出するステップは、前記運転状態と当該操作が行われた時刻とを検出することを含む、請求項20に記載の方法。
- 前記周辺のイベントを検出するステップは、前記周辺のイベントの発生と、当該イベントが発生した時刻とを検出することを含む、請求項20または21に記載の方法。
- 前記理想の運転状態は、前記検出されたイベントに応じて車両に与えられるべき操作を表す、請求項20または21に記載の方法。
- 前記判定するステップは、検出された前記車両の運転状態と、前記理想の運転状態との差分に基づいて、前記安定性を判定することを含む、請求項20または21に記載の方法。
- 前記周辺のイベントを検出するステップは、カメラからの信号を受信すること、または、前記車両の周辺から送信される信号を受信することを含む、請求項20または21に記載の方法。
- 運転能力を評価するための方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは前記コンピュータに、
車両の操作の状態を検出するステップと、
前記操作の状態に基づいて前記車両の運転状態を検出するステップと、
前記車両の周辺の状況を取得するステップと、
取得された状況から前記車両の周辺のイベントを検出するステップと、
前記周辺イベントに基づいて、前記車両の理想の運転状態を生成するステップと、
検出された前記車両の運転状態と、生成された前記理想の運転状態とに基づいて、前記車両の運転の安全性を判定するステップとを実行させる、プログラム。 - 前記運転状態を検出するステップは、前記運転状態と当該操作が行われた時刻とを検出することを含む、請求項26に記載のプログラム。
- 前記周辺のイベントを検出するステップは、前記周辺のイベントの発生と、当該イベントが発生した時刻とを検出することを含む、請求項26または27に記載のプログラム。
- 前記理想の運転状態は、前記検出されたイベントに応じて車両に与えられるべき操作を表す、請求項26または27に記載のプログラム。
- 前記判定するステップは、検出された前記車両の運転状態と、前記理想の運転状態との差分に基づいて、前記安定性を判定することを含む、請求項26または27に記載のプログラム。
- 前記周辺のイベントを検出するステップは、カメラからの信号を受信すること、または、前記車両の周辺から送信される信号を受信することを含む、請求項26または27に記載のプログラム。
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