JP2017061639A - ウレタン系粘着シートおよびウレタン系粘着シートの製造方法、ならびにウレタン系粘着シートの粘着力制御方法 - Google Patents

ウレタン系粘着シートおよびウレタン系粘着シートの製造方法、ならびにウレタン系粘着シートの粘着力制御方法 Download PDF

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【課題】適度な粘着力および糊残りの低減が両立した、ウレタン系粘着シートを提供する。【解決手段】基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤層および剥離基材がこの順に配置されており、前記ウレタン系粘着剤層と、前記剥離剤層とは直接接するよう配置されており、前記剥離剤層は、付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有する剥離剤組成物から形成される、ウレタン系粘着シートである。【選択図】図1

Description

本発明はウレタン系粘着シートに関する。
再剥離可能な粘着シートは、スマートフォン等のモバイル機器用途のガラス製造工程におけるガラス保護用途等に用いられている。また、かような粘着シートは、再貼付用シートとして、反復して使用可能な事務用、絵本用、知育用または子供用プラスチック玩具用途等に用いられている。
かかる粘着シートに用いられる粘着剤は、適度な粘着力および良好な再剥離性が要求される。従来、かような用途においては、主としてアクリル系樹脂、ゴム系樹脂等の粘着剤が用いられていた。しかし、これらの粘着剤は、被着体からの剥離時に被着体への糊残りが発生しやすいこと、温度により粘着力が変化しやすいこと、また被着体への濡れ性が不十分で貼合時に被着体との界面に気泡が入りやすいことなどが問題となっていた。このため、適度な粘着力、良好な再剥離性および被着体への十分な濡れ性が両立した粘着剤が求められている。
特許文献1には、画像を有する粘着シート基材の一面がウレタン系粘着剤層を有し、更に離型シートで保護されている再貼付用シートが開示されている。そして、かようなウレタン系粘着剤について、その合成において選択されるモノマー、触媒および反応温度を選択することで、優れた生産性、適度な粘着力および良好な再貼付性を達成しうることが開示されている。
特開2000−256629号公報
しかしながら、特許文献1に係る再貼付用シートは、適度な粘着力および糊残りの低減の両立の面からさらなる改善が望まれていた。
そこで本発明は、適度な粘着力および糊残りの低減が両立した、ウレタン系粘着シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討を進めた。その結果、ウレタン系粘着シートの剥離剤層として用いるシリコーン化合物を所定の組成とすることで、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤層および剥離基材がこの順に配置されており、前記ウレタン系粘着剤層と、前記剥離剤層とは直接接するよう配置されており、前記剥離剤層は、付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有する剥離剤組成物から形成される、ウレタン系粘着シートである。
本発明によれば、適度な粘着力および糊残りの低減が両立した、ウレタン系粘着シートの提供が可能となる。
ウレタン系粘着シートの一実施形態を示す断面模式図である。
本発明の一形態は、基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤層および剥離基材がこの順に配置されており、前記ウレタン系粘着剤層と、前記剥離剤層とは直接接するよう配置されており、前記剥離剤層は、付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有する剥離剤組成物から形成される、ウレタン系粘着シートである。かような構成を有する本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートによれば、適度な粘着力および糊残りの低減を両立することができる。
従来のウレタン系粘着シートの開発においては、特許文献1に開示されているように、ウレタン系粘着剤の処方、構造および合成条件、ならびに粘着剤層に含まれる添加剤の種類および量の選択により性能改善を図ってきた。
一方、本発明者らは、従来の検討とは異なり、ウレタン系粘着シートに用いられる剥離剤層に着目して、上記課題の解決を試みた。そして、本発明者らは、鋭意検討の結果、剥離剤として用いられるシリコーン化合物の組成により、ウレタン系粘着剤層の粘着力が大きく異なり、また剥離時の被着体への糊残りの程度も大きく異なることを見出した。そして、驚くべきことに、剥離剤組成物に含まれる付加反応型シリコーン(シリコーンレジン除く)の比率を高め、シリコーンレジンの比率を低くすることで、再剥離性を有する粘着シートとして良好な範囲の粘着力を有し、かつ剥離時の被着体への糊残りが低減されることをさらに見出し、本発明を完成させた。
本発明者らは、剥離剤組成物に含まれる付加反応型シリコーンの比率を高め、シリコーンレジンの比率を低減することによって、ウレタン系粘着シートに適度な粘着力が付与され、かつ糊残りが低減されるメカニズムを、以下のように推測している。
シリコーン化合物中にシリコーンレジンを高比率で含むことによって粘着力が過大となる主な原因としては、詳細は不明であるが、以下のように推測している。
剥離剤として機能するシリコーン化合物は、付加反応型シリコーン及びシリコーンレジンを含む。ここで、シリコーンレジンは、剥離力を調製するために用いられるが、剥離剤層中のシリコーンレジンは、剥離剤層からこの層に直接接して配置されるウレタン系粘着剤層へと拡散することがある。このとき、シリコーンレジンはウレタン系粘着剤層の架橋反応を抑制する働きをする。したがって、剥離剤組成物に含まれる付加反応型シリコーンの比率を高め、シリコーンレジンの比率を低くすることで、ウレタン系粘着剤層の架橋反応が十分に進行するようになる。その結果、粘着力が過大となることが抑制され、適度な値を得ることができる。また、糊残りの低減については、ウレタン系粘着剤層が適度な粘着力による微粘着性を有することで、剥離時に被着体に付着して残存する粘着剤層由来の成分が低減するために生じる。
ここで、かような付加反応型シリコーンおよびシリコーンレジンの比率による急激な粘着力の変化および糊残りの挙動の変化は、アクリル系粘着剤などにおいては確認されないことから、粘着剤層における架橋反応の抑制は、ウレタン系粘着剤層とシリコーンレジンとの間で生じる特有の現象に起因すると考えられる。
したがって、かような現象が生じる原因となる、剥離剤組成物に含まれる付加反応型シリコーンの比率を高く、シリコーンレジンの比率を低くすることで、ウレタン系粘着シートの粘着力および糊残りが改善されると考えられる。
なお、上記メカニズムは推測に基づくものであり、その正誤が本発明の技術的範囲に影響を及ぼすものではない。
本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、特記
しない限り、操作および物性等は、室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%の条件
で測定する。
なお、本明細書において、「アクリル系」は、「アクリル系またはメタクリル系」を指す。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、ウレタン系粘着シートの一実施形態を示す断面の模式図である。図1において、ウレタン系粘着シート10は、基材11、ウレタン系粘着剤層12、剥離剤層13および剥離基材14がこの順に積層されて構成される。ここで、ウレタン系粘着剤層12および剥離剤層13は直接接するよう配置されており、その他の部材間ならびに基材11および剥離基材14の外側には、任意に他の部材を有していてもよい。
ここで、本明細書において、シートとはラベル、シールも含むものとする。
ウレタン系粘着シートは、再剥離可能な粘着シートとしての用途から、被着体への粘着力が1〜200mN/25mmであることが好ましい。ここで、1mN/25mm以上であると、被着体に対するより良好な粘着性を付与することができる。また、200mN/25mm以下であると、再剥離可能な粘着シートとしてより好ましい粘着力を有し、かつ糊残りをより低減することができる。同様の観点から、5〜100mN/25mmであることがより好ましく、10〜60mN/25mm以下であることがさらに好ましく、20〜40mN/25mm以下であることが特に好ましい。
なお、被着体への粘着力は、ウレタン系粘着剤層をSUS板に貼付し、24時間後にJIS Z0237:2009に従い、引張試験機により、180°方向に試験速度300mm/分で測定する。より詳細には、被着体への粘着力は、以下の方法によって測定された値である;
ウレタン系粘着シートを23℃環境下に1週間静置する。その後、1日標準環境下(23℃50%RH)に静置し、剥離剤層を剥離基材とともに剥がしてSUS板(SUS#600)にウレタン系粘着剤層面を貼付する。1日標準環境下に静置後、JIS Z0237:2009にしたがい粘着力を測定する。具体的には、引張試験機により、180°方向に試験速度300mm/分でシートを引き剥がし、粘着力を測定する。数値は、シート幅25mm当たりの引き剥がし力に換算したもの(mN/25mm)である。
以下、ウレタン系粘着シートを構成する各構成部材について説明する。
(剥離剤層)
剥離剤層は、ウレタン系粘着剤層の剥離性を向上させるために、ウレタン系粘着剤層と直接接するよう配置される構成として、剥離基材上に設けられる。そして、剥離剤層は、剥離基材とともに、貼付する際にウレタン系粘着シートから剥離される。
剥離剤層は、剥離剤組成物から形成される。本発明に係る剥離剤組成物は、付加反応型シリコーンおよびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有する。シリコーンレジンを、付加反応型シリコーンおよびシリコーンレジンの総質量に対して1質量%超過で含有すると、粘着力が大幅に上昇し、かつ糊残りが悪化する。同様の観点から、100:0〜99.5:0.5であることが好ましく、100:0〜99.8:0.2であることがより好ましく、100:0であることがさらに好ましい。
なお、本発明が奏する必須の効果ではないが、ウレタン系粘着シートの処方および構成によっては、シリコーンレジンの比率が少ないほど、巻取り時の巻ズレが生じ難いとの付加的な効果が得られる場合もありうる。この点からも、付加反応型シリコーンおよびシリコーンレジンの比率を上記範囲とすることが好ましい。
付加反応型シリコーンは、前述のように、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有するものであり、アルケニル基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの混合物であることが特に好ましい。
アルケニル基含有オルガノポリシロキサンにおけるアルケニル基としては、ビニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。付加反応型シリコーンが架橋構造をとるためには、アルケニル基は、1分子中に少なくとも2つ有することが必要であり、架橋反応の効率の観点から、両末端にアルケニル基を有することが好ましい。
アルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、剥離性の観点から、メチル基を含むことが好ましい。
アルケニル基含有オルガノポリシロキサンがメチル基およびビニル基を含む場合、メチル基に対するビニル基の割合が1〜10モル%であることが好ましい。ビニル基含有量がメチル基含有量に対し1〜10モル%の範囲とすることで、硬化膜の強度をより向上させることができ、ウレタン系粘着剤層に対する剥離性をより良好な範囲とすることができる。同様の観点から、2〜7モル%であることがより好ましく、3〜5モル%であることがさらに好ましい。なお、メチル基とビニル基との割合については、ガスクロマトグラフ−マススペクトル(GC/MS)法によって確認することができる。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、付加反応型シリコーンが架橋構造をとるために、1分子中に2つ以上のSiH基を有することが必要であり、剥離性の観点から、メチル基を有することが好ましい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、架橋効率の観点から、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン100質量部に対して、1〜10質量部含有することが好ましい。
付加反応型シリコーンは、塗布適性がよく、より適切な剥離性を得るとの観点から、固形分濃度30質量%の溶液における25℃の粘度が1000〜20000mPa・sであることが好ましく、2000〜10000mPa・sであることがより好ましく、3000〜7000mPa・sであることがさらに好ましく、4000〜6000mPa・sであることが特に好ましい。
本発明の一形態に係る剥離剤層に所定量以下で含まれうるシリコーンレジンとしては、MQレジンを70質量%以上含むものが好ましい。
MQレジンは、M単位(RSiO1/2)とQ単位(SiO4/2)を含むシリコーンレジンである。また、M単位とQ単位の他に、D単位(RSiO2/2)又はT単位(RSiO3/2)を含むものであってもよい。Rは、水素原子、水酸基または有機基を表し、有機溶剤に溶解しやすい観点から、メチル基であることが好ましい。M単位とQ単位のモル比は、0.5:1〜1:1であることが好ましい。
付加反応型シリコーンおよびシリコーンレジンを合計した含有量は、剥離剤組成物の総質量に対して50〜100質量%であることが好ましく、80〜100質量%であることがより好ましく、90〜100質量%であることがさらに好ましい。
剥離剤組成物は、付加反応型シリコーンおよびシリコーンレジン以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分を含有しうる。たとえば、触媒、反応抑制剤、無機充填剤、有機充填剤、着色剤(染料や顔料等)、可塑剤、老化防止剤、導電剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、軽剥離剤および溶剤などが挙げられる。本発明の一形態に係る剥離剤組成物としては、シリコーン化合物、触媒および溶剤を含むものであることが特に好ましい。
剥離剤組成物は、触媒を含むことが好ましい。すなわち、剥離剤層の硬化におけるシリコーン化合物の架橋反応は、触媒を用いて行うことが好ましい。触媒としては、特に限定されるものではないが、白金系触媒が好ましく、塩化第一白金酸、塩化第二白金酸などの塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデヒド化合物あるいは塩化白金酸と各種オレフィンとの錯体などがより好ましい。触媒の添加量は、剥離剤組成物の総質量に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.2〜2質量%であることがより好ましい。
剥離剤組成物は、溶剤を含むことが好ましい。溶剤としては、特に限定されるものではないが、たとえば、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、ノルマルヘプタンなどの炭化水素系溶剤;トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)などのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤などの有機溶剤が挙げられる。なお、有機溶剤は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いられてもよい。
剥離剤層の形成方法は、剥離基材上に剥離剤組成物を塗布することで形成されることが好ましい。
剥離剤層形成時における剥離剤組成物の塗工方式として、グラビアコーター、バーコーター等による塗工方法が適宜使用され、調整された剥離剤組成物は、固形分質量で0.1〜2.0g/m、好ましくは0.5〜1.2g/m程度になるように塗布し、硬化により剥離剤層を設けることができる。
硬化方法としては、付加反応を進めるために、熱硬化であることが好ましい。硬化温度としては、特に限定されるものではないが、80℃以上140℃未満であることが好ましい。80℃以上であると、十分に硬化させるのに長時間の加熱が必要となることはなく、より優れた生産性を得ることができる。また、140℃未満であると、基材または剥離基材において熱によるシワの発生を低減することができる。同様の観点から、80℃〜130℃であることがより好ましく、90〜130℃であることがさらに好ましい。熱硬化時間は、剥離剤組成物の処方によって最適な時間が異なり、特に限定されるものではないが、5秒〜20分であることが好ましく、10秒〜10分であることがより好ましく、20秒〜5分であることがさらに好ましく、30秒〜2分であることが特に好ましい。ここで、剥離剤組成物は、1つの硬化条件のみで硬化してもよく、または2つ以上の同一または異なる硬化条件を経て硬化してもよい。
剥離剤層の厚みとしては、特に限定されるものではないが、0.1〜2μmであることが好ましく、0.5〜1.2μmであることが好ましい。
(ウレタン系粘着剤層)
ウレタン系粘着剤層は、ポリウレタン系粘着剤組成物を塗布し、乾燥し、架橋することにより得られる。
ポリウレタン系粘着剤組成物は、ウレタンプレポリマー、多官能イソシアネート化合物、触媒および溶剤を含むことが好ましい。
ウレタンプレポリマーは、ポリエステルポリオール及び/又はポリエーテルポリオールと多官能イソシアネート化合物、触媒及び溶剤を一括して仕込み、加熱することにより重合されることが好ましい。
ポリエスエルポリオールとしては、たとえば、アジピン酸、テレフタル酸等の酸成分と、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコール等のグリコールを反応させて得られるものが挙げられる。ポリエステルポリオールの分子量は、1,000〜6,000であることが好ましい。数平均分子量が1,000以上とすると、反応性を低くすることで、ウレタンプレポリマーのゲル化をより抑制することができる。数平均分子量が6,000以下とすると、ウレタンプレポリマーの凝集力が大きくなり、その結果、ポリウレタン系粘着剤の糊残りをより抑制することができる。
ポリエーテルポリオールとしては、たとえば、ポリエチレングリコール(ポリエチレンオキサイド)、グリセリン−プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
多官能イソシアネート化合物としては、たとえば、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート三量体付加物等が挙げられる。
触媒としては、たとえば、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジラウレート等の錫系化合物、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン等の3級アミン系化合物等が挙げられる。
溶剤としては、たとえば、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン等が挙げられる。
(基材)
基材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、クラフト紙、和紙などの紙基材、プラスチックフィルム(熱可塑性樹脂フィルム)、合成紙などが挙げられる。上記プラスチックフィルムの素材(熱可塑性樹脂)としては、たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリカーボネート(PC)などが挙げられる。これらの素材は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いられてもよい。
合成紙としては、たとえば、微細空隙を有するポリエステルフィルムやポリプロピレンフィルム等が挙げられる
中でも、上記基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ポリプロピレン(PP)やポリメチルペンテン(PMP)などのポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム(PC)、ポリ酢酸ビニルフィルムなどが好ましく、ポリエステルフィルムやポリオレフィンフィルムがより好ましく、ポリエステルフィルムがさらに好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが特に好ましい。
プラスチックフィルムは、無延伸フィルムおよび延伸(一軸延伸または二軸延伸)フィルムのいずれをも用いることができる。また、基材の粘着剤層が設けられる面には、下塗り剤の塗布、コロナ放電処理などの表面処理が施されていてもよい。
基材の厚みは、10〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好まし。
(剥離基材)
剥離基材は、ウレタン系粘着剤層を保護し、粘着性の低下を防止する機能を有する部材である。剥離基材上には、ウレタン系粘着剤層と直接接するよう配置された剥離剤層が設けられる。そして、剥離基材は、剥離剤層とともに、貼付する際にウレタン系粘着シートから剥離される。
剥離基材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、グラシン紙、上質紙などの紙基材、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、およびプラスチックフィルム(熱可塑性樹脂フィルム)などが挙げられる。ラミネート紙としては、紙基材とプラスチックフィルムとを積層したものであってもよい。上記ラミネートされた熱可塑性樹脂またはプラスチックフィルムの素材(熱可塑性樹脂)としては、たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリカーボネート(PC);ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。これらの素材は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いられてもよい。
中でも、上記剥離基材としては、ポチエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィンフィルムなどが好ましく、ポリエステルフィルムやポリオレフィンフィルム、または紙基材とこれらのフィルムとを積層したラミネート紙であることがより好ましい。
ここで、本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートにおいては、剥離基材として、優れた物性を有し、低コストで、かつ生産性が高いことから、ポリオレフィンフィルム、または紙基材とポリオレフィンフィルムとを積層したラミネート紙を用いることがさらに好ましい。本発明においては、ポリオレフィンフィルムは、剥離力を実用上適する範囲へと容易に制御しうることから好ましく用いることができる。同様の観点から、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、または紙基材とこれらを積層したラミネート紙であることが特に好ましく、ポリプロピレン(PP)フィルムを用いることが最も好ましい。
剥離基材の厚みは、10〜400μmであることが好ましい。
(その他の部材)
本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートは、ウレタン系粘着剤層および剥離剤層は直接接するよう配置されるが、その他の部材間ならびに基材および剥離基材の外側には、任意に他の部材を有していてもよい。
(ウレタン系粘着シートの製造方法)
本発明の他の一形態は、本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートの製造方法である。
本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートの製造方法としては、たとえば、
基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤層および剥離基材がこの順に配置されており、
ウレタン系粘着剤層と、剥離剤層とは直接接するよう配置されているウレタン系粘着シートの製造方法であって、
剥離剤層は、付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ
付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有する剥離剤組成物を硬化する工程によって形成される、
ウレタン系粘着シートの製造方法が挙げられる。
前述の剥離層およびウレタン系粘着剤層の説明において各層の形成方法として記載したように、本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートは、特に限定されるものではないが、下記の方法1および2によって製造されることが好ましい。
方法1;
剥離基材上に付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有する剥離剤組成物を塗布した後、硬化して剥離剤層を形成する工程と、
剥離剤層上にウレタン系粘着剤組成物を直接塗布した後、乾燥してウレタン系粘着剤層を形成する工程と、
ウレタン系粘着剤層上に基材を接合する工程と、
基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤層および剥離基材を含む積層体をエージング処理する工程と、を含む、ウレタン系粘着シートの製造方法。
方法2;
基材上にウレタン系粘着剤組成物を塗布した後、乾燥してウレタン系粘着剤層を形成する工程と、
剥離剤層上に付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有する剥離剤組成物を塗布した後、硬化して剥離剤層を形成する工程と、
基材およびウレタン系粘着剤層を含む積層体上に、剥離基基材および剥離剤層を含む積層体を、ウレタン系粘着剤層と剥離剤層とが直接接するよう接合する工程と、
基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤層および剥離基材を含む積層体をエージング処理する工程と、を含む、ウレタン系粘着シートの製造方法。
方法1の方法は、剥離剤層およびウレタン系粘着剤層の一方の層の上に他方の層を直接形成するため、これらの層を乾燥後に貼合する方法と比較して、剥離剤層およびウレタン系粘着剤層の界面が接触している時間がより長くなる。これより、従来のシリコーンレジンの含有量が多い剥離剤層においては、ウレタン系粘着剤層の架橋反応が抑制され、適度な粘着力が得られず、また糊残りの発生が生じていた。一方、本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートの製造方法においては、かような剥離剤層およびウレタン系粘着剤層の界面が接触している時間がより長い製造方法によっても、適度な粘着力および糊残りの発生が抑制されたウレタン系粘着シートを製造できる。かかる理由は、前述のウレタン系粘着シートの説明で述べたように、剥離剤組成物中のシリコーンレジンの含有量が少ないことから得られる効果であると推測している。これより、本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートの製造方法は、ウレタン系粘着シートの製造方法の幅を広げることができ、また生産性をより向上することができる。
ここで、方法1は、シートに画像を付した再貼付用シートとして用いるウレタン系粘着シートの製造方法として好ましい。ここで、再貼付用シートの用途としては、たとえば、反復して使用可能な事務用、絵本用、知育用または子供用プラスチック玩具用途などを挙げることができる。また、方法2は、スマートフォン等のモバイル機器用途のガラス製造工程におけるガラス保護用途に用いるウレタン系粘着シートの製造方法として特に好ましい。
なお、ウレタン系粘着剤層および剥離剤層は直接接するよう形成されるが、その他の部材間ならびに基材および剥離基材の外側に配置されるよう、任意の部材の製造工程をさらに設けていてもよい。
エージング処理は、粘着力等、ウレタン系粘着剤層の物性のバランスをとるために行なうものである。エージング処理の条件としては、温度は通常、0〜150℃、好ましくは10〜100℃、特に好ましくは20〜80℃、時間は通常、30日以内、好ましくは14日以内、特に好ましくは7日以内であり、具体的には、例えば23℃で3〜10日間、40℃で1〜7日間等の条件で行なうことができる。
なお、本製造方法において使用される、または製造されるウレタン系粘着シートを構成する各部材の詳細は、前述のものと同様である。
(ウレタン系粘着シートの粘着力制御方法)
本発明のその他の一形態は、ウレタン系粘着シートの粘着力制御方法である。
すなわち、基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤組成物から形成された剥離剤層および剥離基材がこの順に配置されており、かつウレタン系粘着剤層と、剥離剤層とは直接接するよう配置されているウレタン系粘着シートにおいて、
剥離剤組成物に含有される付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンの比率を付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)であり、かつ前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有することで所望の粘着力を得る、ウレタン系粘着シートの粘着力制御方法である。
かかるウレタン系粘着シートの粘着力制御方法によると、剥離剤層の処方によるウレタン系粘着剤層の架橋制御効果を良好に得ることができる。
なお、ウレタン系粘着シートを構成する各部材およびその製造方法の詳細は、前述のものと同様である。
(用途)
本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートの用途は、特に限定されるものではないが、スマートフォン等のモバイル機器用途のガラス製造工程におけるガラス保護用途であることが好ましい。また、本発明の一形態に係るウレタン系粘着シートを、シートに画像を付した再貼付可能なシートとして用いる場合は、反復して使用可能な事務用、絵本用、知育用または子供用プラスチック玩具用途であることが好ましい。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。実施例において「部」
あるいは「%」の表示を用いる場合があるが、特に断りがない限り、「質量部」あるいは
「質量%」を表す。
〔ウレタン系粘着シートの作製〕
(実施例1)
まず、坪量100g/mの上質紙の上に、厚さ20μmのポリエチレンフィルムを積層した剥離基材を用意した。
次いで、ベースポリマーのビニル基含有量がメチル基含有量に対して4モル%の含有量である付加反応型シリコーンを固形分濃度30質量%含有する、25℃における粘度が5000mPa・sである有機溶剤溶液を用意した。さらに、触媒として白金系触媒を固形分濃度1質量%となるようこの溶液に添加した。なお、前記付加反応型シリコーンは、架橋性反応基としてビニル基を少なくとも2つ有するオルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを含有する。その後この溶液に固形分濃度10質量%となるよう希釈溶剤であるトルエンを添加して、攪拌を20分間行うことで、剥離剤組成物を調製した。
そして、調製された剥離剤組成物を、固形分質量0.8g/mとなり、硬化後の厚みが0.9μmとなるように、グラビアコーターで剥離基材上に塗布し、130℃で1分間、乾燥、硬化して、剥離剤層を形成した。
次いで、ウレタンプレポリマーの溶液と多官能イソシアネート化合物(商品名:コロネートHX、東ソー株式会社製)とを、固形分比100:10で混合し、ディスパーで撹拌し、ポリウレタン系粘着剤組成物を得た。
前記ウレタンプレポリマーの溶液は、ポリエステルポリオール(商品名:クラレポリオールP−1010、株式会社クラレ製)100質量部、多官能イソシアネート化合物(商品名:コロネートHX、東ソー株式会社製)15質量部、触媒(ジオクチル錫ジラウレート)0.1質量部、溶剤(トルエン)170質量部を90℃で4時間反応させることにより得た。
そして、得られたポリウレタン系粘着剤組成物を、ナイフコーターで硬化後の厚みが15μmとなるように、剥離剤層上に塗布し、130℃で3分間、乾燥して、ウレタン系粘着剤層を形成した。
さらに、ウレタン系粘着剤層の表面に、ポリエステルフィルム(厚み50μm)からなる基材を接合させた後、常温で7日間エージングを行い、ウレタン系粘着シート1を作製した。
(比較例1)
実施例1において、剥離剤組成物を下記のように変更した以外は同様にして、ウレタン系粘着シート2を作製した。
ベースポリマーのビニル基含有量がメチル基含有量に対して4モル%の含有量である付加反応型シリコーンを固形分濃度28.5質量%、シリコーンレジンであるMQレジン(M単位とQ単位のモル比が0.7:1)を固形分濃度1.5質量%含有する有機溶剤溶液を調製した。さらに、この溶液に触媒として白金系触媒を固形分濃度1質量%となるよう添加した。なお、前記付加反応型シリコーンは、架橋性反応基としてビニル基を少なくとも2つ有するオルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを含有する。その後、この溶液に固形分濃度10質量%となるよう希釈溶剤であるトルエンを添加して、攪拌を20分間行うことで、剥離剤組成物を調製した。
これらのウレタン系粘着シートおいて剥離剤層を形成する剥離剤組成物層中に含まれる、付加反応型シリコーンとシリコーンレジンとの質量比を表1に示す。
〔性能評価〕
(粘着力)
ウレタン系粘着シートを23℃環境下に1週間静置した。その後、1日標準環境下(23℃50%RH)に静置し、剥離剤層を剥離基材とともに剥がしてSUS板(SUS#600)にウレタン系粘着剤層面を貼付した。1日標準環境下に静置後、JIS Z0237:2009にしたがい粘着力を測定した。具体的には、引っ張り試験機により、180°方向に試験速度300mm/分でシートを引き剥がし、粘着力を測定した。数値は、シート幅25mm当たりの引き剥がし力に換算したもの(mN/25mm)である。測定値は、上記測定を2回繰り返し、得られた値の平均値を用いた。これらの結果を表1に示す。
(糊残り)
糊残り評価試験
7cm×15cm、厚さ2mmのフロートガラス板を試験片(被着体)として、3cm×5cmの大きさに裁断したウレタン系粘着シートから剥離剤層および剥離基材からなる剥離部材を剥がし、シートのウレタン系粘着剤層面を気泡の入らないように貼付し、60℃95%RHの環境下で300時間の湿熱促進試験を行った。その後室温にて1時間放置した後、シートを剥がし、被着体表面をデジタル顕微鏡により観察し、糊残りの有無を調べた。糊残りの評価は下記判定基準で行った。
○:1cm中の糊残りの割合が、5%未満:
△:1cm中の糊残りの割合が、5%〜30%未満:
×:1cm中の糊残りの割合が、30%以上:
これらの結果を表1に示す。
上記結果より、剥離剤が、付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有するときは、粘着シートとして適切な粘着力を有し、かつ糊残りが発生しないことが確認された。
10 ウレタン系粘着シート、
11 基材、
12 ウレタン系粘着剤層、
13 剥離剤層、
14 剥離基材。

Claims (7)

  1. 基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤層および剥離基材がこの順に配置されており、
    前記ウレタン系粘着剤層と、前記剥離剤層とは直接接するよう配置されており、
    前記剥離剤層は、付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ
    前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有する剥離剤組成物から形成される、
    ウレタン系粘着シート。
  2. 前記付加反応型シリコーンが、アルケニル基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの混合物である、請求項1に記載のウレタン系粘着シート。
  3. 前記ウレタン系粘着剤層をSUS板に貼付し、24時間後にJIS Z0237:2009に従い、引っ張り試験機により、180°方向に試験速度300mm/分で測定した粘着力が、1〜200mN/25mmである、請求項1または2に記載のウレタン系粘着シート。
  4. 前記剥離基材が、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、または紙基材とこれらを積層したラミネート紙である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のウレタン系粘着シート。
  5. 基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤層および剥離基材がこの順に配置されており、
    前記ウレタン系粘着剤層と、前記剥離剤層とは直接接するよう配置されているウレタン系粘着シートの製造方法であって、
    前記剥離剤層は、付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ
    前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有する剥離剤組成物を硬化する工程によって形成される、
    ウレタン系粘着シートの製造方法。
  6. 前記剥離基材上に付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンを、付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)の比率で含有し、かつ
    前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有する剥離剤組成物を塗布した後、硬化して剥離剤層を形成する工程と、
    前記剥離剤層上にウレタン系粘着剤組成物を直接塗布した後、乾燥して前記ウレタン系粘着剤層を形成する工程と、
    前記ウレタン系粘着剤層上に前記基材を接合する工程と、
    前記基材、前記ウレタン系粘着剤層、前記剥離剤層および前記剥離基材を含む積層体をエージング処理する工程と、を含む、請求項5に記載のウレタン系粘着シートの製造方法。
  7. 基材、ウレタン系粘着剤層、剥離剤組成物から形成された剥離剤層および剥離基材がこの順に配置されており、かつ前記ウレタン系粘着剤層と、前記剥離剤層とは直接接するよう配置されているウレタン系粘着シートにおいて、
    前記剥離剤組成物に含有される付加反応型シリコーン(シリコーンレジンを除く)およびシリコーンレジンの比率を付加反応型シリコーン:シリコーンレジン=100:0〜99:1(質量比)であり、かつ
    前記付加反応型シリコーンが、架橋性反応基を少なくとも2つ有するシリコーン化合物を少なくとも1つ含有することで所望の粘着力を得る、ウレタン系粘着シートの粘着力制御方法。
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