JP2017060330A - 回転電機制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動を適切に抑制可能な回転電機制御装置を提供する。
【解決手段】MG(モータジェネレータ)制御部30の振動成分抽出部41は、MGの回転数Nから制振対象周波数fを含む周波数帯の振動成分を抽出する。基本制振トルク演算部42は、抽出された振動成分に基づき、基本制振トルクtrq_vbを演算する。高調波発生器43は、制振対象周波数fのn倍の周波数の正弦波である補正用高調波を発生する。nは、3以上の奇数である。振幅調整部44および位相調整部45は、補正用高調波に基づき、基本制振トルクtrq_vbを補正する補正トルクtrq_cを演算する。制振トルク演算部46は、補正トルクtrq_cに基づいて基本制振トルクtrq_vbを補正し、制振トルクtrq_vを演算する。指令補正部49は、制振トルクtrq_vに基づいてトルク指令値trq*を補正する。これにより、制振周波数fの振動を適切に抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機制御装置に関する。
従来、車両の駆動源となる車両用モータを制御する車両用モータ制御装置が知られている。例えば特許文献1では、モータ駆動トルク値の共振周波数成分を補償し、補償されたモータ駆動トルク値で車両用モータを駆動させることにより、車両の共振を抑制している。
特開2013−90434号公報
特許文献1では、予期せぬ外乱等により共振補償トルク値として大きな値が発生した場合に、インバータや車両用モータの制御に悪影響を与えないよう、リミッタにて共振補償トルク値の上下限を制限している。しかしながら、共振補償トルク値の上下限を制限すると、制振効果が低減される虞がある。また、上下限を制限することで、共振補償トルクの変化割合が不連続的になる不連続部が発生すると、車両の振動が増大する虞がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、振動を適切に抑制可能な回転電機制御装置を提供することにある。
本発明の回転電機制御装置は、車両(90)の駆動源となる回転電機(12)の駆動を制御するものであって、振動成分抽出部(41)と、基本制振トルク演算部(42)と、高調波発生器(43)と、補正トルク演算部(44、45)と、制振トルク演算部(46)と、指令補正部(49)と、を備える。
振動成分抽出部は、回転電機の回転速度から制振対象周波数を含む周波数帯の振動成分を抽出する。基本制振トルク演算部は、抽出された振動成分に基づき、基本制振トルクを演算する。
高調波発生器は、制振周波数のn(nは3以上の奇数)倍の周波数の補正用高調波を発生する。補正トルク演算部は、補正用高調波に基づき、基本制振トルクを補正する補正トルクを演算する。制振トルク演算部は、補正トルクに基づいて基本制振トルクを補正し、制振トルクを演算する。指令補正部は、フィードバックされる制振トルクに基づき、回転電機の駆動に係るトルク指令値を補正する。
本発明では、補正用高調波に基づく補正トルクを用いて基本制振トルクを補正することで、基本制振トルクに補正用高調波成分が重畳される。補正用高調波成分の重畳により、制振トルクのピークを抑えることができる。これにより、制振トルクの上下限が、例えば上限ガード値および下限ガード値で制限されるのを防ぐことができ、上下限が制限されることによる制振効果の低減を抑制することができる。また、制振トルクの上下限が制限されることによる不連続部が発生しないので、不連続部の発生に起因する加振を防ぐことができる。制振トルクで補正されたトルク指令値に基づいて回転電機を制御することで、制振周波数の振動を適切に抑制することができる。
本発明の一実施形態による駆動システムを示す概略構成図である。 本発明の一実施形態によるモータジェネレータ制御部を説明するブロック図である。 本発明の一実施形態による振幅演算マップを説明する説明図である。 本発明の一実施形態による制振処理を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態による制振処理を説明するタイムチャートである。
以下、本発明による回転電機制御装置を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による回転電機制御装置を図1〜図5に示す。
まず、駆動システムを図1に示す。図1に示すように、駆動システム1は、回転電機としてのMG12、変速機15、クラッチ18、インバータ20、バッテリ25、および、回転電機制御装置としてのモータジェネレータ制御部30等を備える。駆動システム1が搭載される車両90は、MG12の駆動力にて走行する、所謂「EV車両」である。以下、「モータジェネレータ」を「MG」と記載する。また、図中、制御部を「ECU」と記載する。
MG12は、バッテリ25からの電力で駆動されることによりトルクを発生する電動機としての機能、および、車両90の制動時に駆動されて発電する発電機としての機能を有する。本実施形態のMG12は、永久磁石式同期型の3相交流の回転電機である。以下、MG12が電動機として機能する場合を中心に説明する。MG12には、MG12の回転状態を検出する回転センサ13が設けられる。本実施形態の回転センサ13は、回転角θを検出する回転角センサである。
MG12の駆動力は、クラッチ18を経由して変速機15に伝達される。
変速機15は、無段階に変速可能な無段変速機(CVT)である。変速機15は、複数段の変速段の中から変速段を段階的に切り替える有段変速機であってもよい。変速機15の出力軸16の動力は、ギア機構91、および、ドライブシャフト92等を経由して、駆動輪95に伝達される。
クラッチ18は、MG12と変速機15との間に設けられ、MG12と変速機15との間の動力伝達を断続可能である。クラッチ18は、油圧駆動式の油圧クラッチであってもよいし、電磁駆動式の電磁クラッチであってもよい。
本実施形態では、MG12から駆動輪95に至る駆動力の伝達に係る一連の構成を、パワートレインプラント100とする。
インバータ20は、MG12とバッテリ25との間に設けられ、バッテリ25の直流電力を交流電力に変換してMG12へ供給する。また、インバータ20は、MG12により発電された交流電力を直流電力に変換し、バッテリ25へ供給する。
バッテリ25は、例えばニッケル水素またはリチウムイオン等の充放電可能な二次電池により構成される直流電源である。バッテリ25に替えて、電気二重層キャパシタ等の蓄電装置を直流電源として用いてもよい。
MG制御部30および車両制御部50は、いずれもマイコンを主体として構成される。MG制御部30および車両制御部50における各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。MG制御部30は、CAN(Controller Area Network)等を経由して、車両制御部50と情報伝達可能である。
車両制御部50は、いずれも図示しないアクセルセンサ、シフトスイッチ、ブレーキスイッチ、車速センサ等から信号を取得し、取得されたこれらの信号等に基づき、車両90全体の制御を司る。車両制御部50は、アクセル開度や車速V等に基づいてMG12の駆動に係るトルク指令値trq*を演算する。トルク指令値trq*は、MG制御部30に出力される。
MG制御部30は、後述する補正後トルク指令値trq**に基づき、インバータ20のスイッチング素子のオンオフ作動を制御することで、MG12の駆動を制御する。MG12の回転数Nは、外乱等の影響により、乱れが生じる。図2では、外乱の影響を加算器で表現している。
本実施形態では、回転数Nから振動成分を抽出し、抽出された振動成分に基づいて振動を抑制する制振制御を行っている。
図2に示すように、MG制御部30は、機能ブロックとして、制振対象周波数演算部31、フィードバック処理部40、および、指令補正部49等を有する。
制振対象周波数演算部31は、車両情報を車両制御部50から取得し、制振対象周波数fを演算する。車両情報には、変速機15の変速状態、クラッチ18の断接状態、および、路面状態等が含まれる。本実施形態では、振動を抑制する制御対象をドライブシャフト92とする。変速機15の変速状態、クラッチ18の断接状態、および、路面状態等の車両状態に応じたトルクがドライブシャフト92に加わると、ドライブシャフト92に捩れが生じ、振動が発生する。本実施形態では、ドライブシャフト92の振動を抑制すべく、変速機15の変速状態、クラッチ18の断接状態、および、路面状態等に応じ、制振対象周波数fを決定する。
フィードバック処理部40は、振動成分抽出部41、基本制振トルク演算部42、高調波発生器43、振幅調整部44、位相調整部45、制振トルク演算部46、および、上下限ガード部47を有する。以下適宜、フィードバックを「FB」と記載する。
振動成分抽出部41は、MG12の回転速度である回転数Nから、制振対象周波数fを含む周波数帯の振動成分を抽出するバンドパスフィルタである。回転数Nは、回転センサ13の検出値に基づき、図示しない速度演算部にて演算される。
基本制振トルク演算部42は、振動成分抽出部41にて抽出された振動成分をトルク換算し、トルク換算値に所定のゲインkを乗じて、基本制振トルクtrq_vbを演算する。
高調波発生器43は、制振対象周波数fの正弦波を基本波とするn次高調波を発生する。nは3以上の奇数とする。本実施形態では、高調波発生器43は、3次高調波(図中、「3f_h」と記す。)を発生する。高調波発生器43にて発生した周波数3fの3次高調波を、補正用高調波とする。
振幅調整部44は、補正用高調波の振幅Aを調整する。補正用高調波の振幅Aは、車両90の走行に用いられる駆動力の変化率Rに基づき、図3に示す振幅演算マップを用いて演算される。変化率Rは、単位時間当たりの駆動力変化量の絶対値とする。本実施形態の車両90は、駆動源として1つのMG12を有するEV車両であるので、MG12の駆動力を、車両90の駆動力とみなすことができる。車両90の駆動力の変化率Rは、アクセル開度やブレーキ踏力等に基づいて演算される。駆動力の変化率Rは、車両制御部50にて演算され、MG制御部30にて取得されるようにしてもよいし、MG制御部30にて演算されるようにしてもよい。
図3に示すように、変化率Rが第1判定値R1より小さい場合、補正用高調波の振幅Aを0とする。変化率Rが第1判定値R1以上、第2判定値R2以下の範囲では、変化率Rが大きくなるに従って振幅Aが大きくなるようにする。図3では、変化率Rが第1判定値R1から第2判定値R2の範囲において、振幅Aが線形的に増加する例を示しているが、非線形的に増加するように設計してもよい。変化率Rが第2判定値R2より大きい場合、振幅Aを振幅最大値Amaxとする。
すなわち、本実施形態では、車両90の駆動力の変化率Rが第1判定値R1より大きいとき、補正用高調波による補正が行われる。
振幅Aは、後述の制振トルクtrq_vのピークが上限ガード値trq_Hおよび下限ガード値trq_Lを超えないように設定される。
位相調整部45は、車両90の駆動力の変化率Rが第1判定値R1より大きくなったタイミングをゼロ点とし、基本制振トルクtrq_vbの正側のピークと、補正用高調波の負側のピークとが一致するように補正用高調波の位相を調整する。補正すべき基本制振トルクtrq_vbのピークが負側であれば、補正用高調波の正側のピークが一致するように位相を調整する。
また、位相調整部45は、ゼロ点からの経過時間、および、位相が調整されれた振幅Aの補正用高調波に基づき、補正トルクtrq_cを演算する。なお、補正用高調波の振幅Aが0である場合、位相の演算を行わず、補正トルクtrq_cを0とする。
本実施形態では、振幅調整部44および位相調整部45が、「補正トルク演算部」に対応する。
制振トルク演算部46は、基本制振トルクtrq_vbおよび補正トルクtrq_cに基づき、制振トルクtrq_vを演算する。本実施形態の制振トルク演算部46は、加算器であり、基本制振トルクtrq_vbに補正トルクtrq_cを加算した値を制振トルクtrq_vとする。これにより、基本制振トルクtrq_vbに、補正用高調波成分が重畳される。
制振トルク演算部46は、補正用高調波の周波数が、ドライバに振動や騒音として体感可能な周波数である場合、補正トルクtrq_cによる基本制振トルクtrq_vbの補正を禁止し、基本制振トルクtrq_vbそのものを制振トルクtrq_vとする。
制振トルク演算部46は、補正用高調波を重畳することによる基本制振トルクtrq_vbの補正を開始してから補正継続時間Tcが経過するまでの間、補正トルクtrq_cによる基本制振トルクtrq_vbの補正を継続する。また、制振トルク演算部46は、補正開始から補正継続時間Tc経過後、再度、変化率Rが第1判定値R1以上となるまで、補正トルクtrq_cによる補正を中止する。
上下限ガード部47は、制振トルクtrq_vの上下限を制限する上下限制限処理を行い、制振FBトルクtrq_fbを演算する。
具体的には、上下限ガード部47は、制振トルクtrq_vが上限ガード値trq_Hより大きい場合、制振FBトルクtrq_fbを、上限ガード値trq_Hとする。
上下限ガード部47は、制振トルクtrq_vが下限ガード値trq_Lより小さい場合、制振FBトルクtrq_fbを下限ガード値trq_Lとする。
上下限ガード部47は、制振トルクtrq_vが下限ガード値trq_L以上、上限ガード値trq_H以下である場合、制振FBトルクtrq_fbを制振トルクtrq_vとする。すなわち、制振トルクtrq_vが下限ガード値trq_L以上、上限ガード値trq_H以下であれば、制振トルクtrq_vと制振FBトルクtrq_fbとが一致する。
上下限を制限することで、例えば制振制御で使用する入力信号の異常時や、CPUの演算異常時に、フィードバックされる制振FBトルクtrq_fbが異常値とならないようにしている。
指令補正部49は、車両制御部50から取得されるトルク指令値trq*を、フィードバックされる制振FBトルクtrq_fbで補正し、補正後トルク指令値trq**を演算する。本実施形態では、トルク指令値trq*から制振FBトルクtrq_fbを減算した値を補正後トルク指令値trq**とする。
MG12は、補正後トルク指令値trq**に基づいて制御される。
ここで、本実施形態の制振処理を図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
最初のステップS101では、振幅調整部44は、補正用高調波の周波数3fを演算する。以下、ステップS101の「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。
S102では、振幅調整部44は、補正用高調波の周波数3fが体感可能な周波数であるか否かを判断する。体感可能な周波数とは、ドライバが振動や騒音として体感可能な周波数であることを意味し、適宜設定される。補正用高調波の周波数3fが体感可能な周波数であると判断された場合(S102:YES)、S105へ移行する。補正用高調波の周波数3fが体感可能な周波数ではないと判断された場合(S102:NO)、S103へ移行する。
S103では、振幅調整部44は、変化率Rに基づき、振幅演算マップを用いて、補正用高調波の振幅Aを演算する。
S104では、位相調整部45は、補正用高調波の位相を演算し、補正トルクtrq_cを演算する。また、位相調整部45は、補正用高調波の振幅が0の場合、位相の演算を行わず、補正トルクtrq_cを0とする。
S106では、制振トルク演算部46は、制振トルクtrq_vを演算する。
補正用高調波の周波数3fが体感可能な周波数ではない場合(S102:NO)、制振トルク演算部46は、基本制振トルクtrq_vbに補正トルクtrq_cを加算し、制振トルクtrq_vを演算する。なお、補正用高調波による補正を開始してからの経過時間が補正継続時間Tcを超えた場合、補正用高調波による補正を行わず、基本制振トルクtrq_vbを制振トルクtrq_vとする。
また、補正用高調波の周波数3fが体感可能な周波数である場合(S102:YES)、補正用高調波による補正を行わず、基本制振トルクtrq_vbを制振トルクtrq_vとする。
S107では、上下限ガード部47は、制振トルクtrq_vの上下限ガード処理を行い、制振FBトルクtrq_fbを演算する。
本実施形態の制振処理を、図5に示すタイムチャートに基づいて説明する。図5では、共通時間軸を横軸とし、(a)が車両90の走行に用いられる駆動力、(b)が基本制振トルクtrq_vb、(c)が補正用高調波、(d)が制振FBトルクtrq_fbを表している。なお、補正用高調波については、基本制振トルクtrq_vbおよび制振FBトルクtrq_fbに対して、振幅を拡大して記載している。
図5では、上限側が制限される場合について説明するが、下限側が制限される場合についても同様である。
図5(a)に示すように、時刻xsから時刻xtまでの期間、第1判定値R1より大きい変化率にて、車両90の駆動力が変化している。駆動力の変化が大きいと、回転数Nの振動成分が大きくなるので、振動成分抽出部41にて抽出される振動成分が大きくなり、基本制振トルクtrq_vbの振幅が大きくなる。参考例として、図5(b)中に一点鎖線Lrで示すように、補正用高調波での補正を行わない場合、制振FBトルクtrq_fbは、上限ガード値trq_Hで制限される。基本制振トルクtrq_vbの上限が制限されると、制振効果が低減する。また、基本制振トルクtrq_vbの上限が制限されることで、時刻xr1、xr2にて、トルクの変化割合が不連続的となる箇所である不連続部が発生すると、ドライブシャフト92の振動を加振する虞がある。
そこで本実施形態では、図5(c)に示す補正用高調波成分を補正トルクtrq_cとして基本制振トルクtrq_vbに重畳することで、ピークを抑えている。補正用高調波は、高調波重畳後の制振トルクtrq_vが上下限ガードの範囲内となるように、車両90の駆動力の変化率Rに応じて振幅Aが決定される。また、低減すべきピークのタイミングである時刻xpにて、基本制振トルクtrq_vbと反対向きのピークとなるように、補正用高調波の位相が調整される。
補正用高調波成分を重畳することで、制振トルクtrq_vのピークを上限ガード値trq_Hより低くすることができる。図5(d)に示すように、制振トルクtrq_vが上限ガード値trq_Hで制限されないので、制振FBトルクtrq_fbにおいて、上限が制限されることによる不連続部が発生しない。また、図5(b)に一点鎖線で示すように上限ガード値trq_Hで制限される場合と比較して、制振FBトルクtrq_fbの実効値を大きくすることができるので、上限ガードによる制振効果の低減が抑制される。
本実施形態では、駆動力の変化率Rが第1判定値R1より大きくなる時刻xsから、補正継続時間Tc経過後の時刻xfまでの期間、補正トルクtrq_cの重畳による補正処理を行う。換言すると、補正継続時間Tc経過後である時刻xf以降は、補正用高調波の重畳による基本制振トルクtrq_vbの補正を行わない。これにより、過剰な補正による加振を抑制することができる。
図5の例では、補正継続時間Tc中である時刻xtにて、変化率Rが第1判定値R1より小さくなっている。本実施形態では、補正継続時間Tc中に変化率Rが第1判定値R1より小さくなったとしても、補正継続時間Tc中は、補正用高調波成分による基本制振トルクtrq_vbの補正を継続する。例えば、変化率Rが第1判定値R1より小さくなる直近の演算にて演算された振幅Aおよび位相が継続されるものとみなして補正トルクtrq_cを演算し、補正トルクtrq_cによる基本制振トルクtrq_vbの補正を継続する。
なお、制振FBトルクtrq_fbが不連続になるのを防ぐべく、図5に示す例のように、補正用高調波成分が0となるタイミングで、補正トルクtrq_cによる補正を終了することが好ましい。そこで、補正継続時間Tcは、制振対象周波数f等に応じ、例えば補正継続時間Tc終了タイミングの補正トルクtrq_c=0となるように、補正継続時間Tcを可変としてもよい。
また、例えば、補正継続時間Tcが固定である場合、補正継続時間Tc経過後であって、補正用高調波成分が0となるタイミング、すなわちtrq_c=0となるタイミングにて、基本制振トルクtrq_vbの補正を終了するようにしてもよい。なお、補正トルクtrq_cの絶対値が0に近い値に設定される判定値以下である場合、補正トルクtrq_c=0であるとみなすものとする。
以上説明したように、本実施形態のMG制御部30は、車両90の駆動源となるMG12の駆動を制御するものであって、振動成分抽出部41と、基本制振トルク演算部42と、高調波発生器43と、振幅調整部44および位相調整部45と、制振トルク演算部46と、指令補正部49と、を備える。
振動成分抽出部41は、MG12の回転数Nから制振対象周波数fを含む周波数帯の振動成分を抽出する。
基本制振トルク演算部42は、抽出された振動成分に基づき、基本制振トルクtrq_vbを演算する。
高調波発生器43は、制振対象周波数fのn倍の周波数の正弦波である補正用高調波を発生する。nは、3以上の奇数であって、本実施形態では、n=3である。
振幅調整部44および位相調整部45は、補正用高調波に基づき、基本制振トルクtrq_vbを補正する補正トルクtrq_cを演算する。
制振トルク演算部46は、補正トルクtrq_cに基づいて基本制振トルクtrq_vbを補正し、制振トルクtrq_vを演算する。
指令補正部49は、フィードバックされる制振トルクtrq_vに基づき、MG12の駆動に係るトルク指令値trq*を補正する。なお、制振トルクtrq_vの上下限を制限した制振FBトルクtrq_fbに基づいてトルク指令値trq*を補正することは、「フィードバックされる制振トルクに基づいてトルク指令値を補正する」という概念に含まれるものとする。
本実施形態では、補正用高調波に基づく補正トルクtrq_cを用いて基本制振トルクtrq_vbを補正することで、基本制振トルクtrq_vbに補正用高調波成分が重畳される。補正用高調波成分の重畳により、制振トルクtrq_vのピークを抑えることができる。これにより、制振トルクtrq_vの上下限が、例えば上限ガード値trq_Hおよび下限ガード値trq_Lで制限されるのを防ぐことができ、上下限が制限されることによる制振効果の低減を抑制することができる。また、制振トルクtrq_vの上下限が制限されることによる不連続部が発生しないので、不連続部の発生に起因する加振を防ぐことができる。制振FBトルクtrq_fbで補正されたトルク指令値trq*である補正後トルク指令値trq**に基づいてMG12を制御することで、制振対象周波数fの振動を適切に抑制することができる。
振幅調整部44および位相調整部45は、車両90の駆動力の変化率Rに応じ、補正トルクtrq_cを演算する。具体的には、振幅調整部44は、変化率Rに応じ、補正用高調波の振幅Aを演算する。また、位相調整部45は、振幅調整部44にて演算された振幅Aの補正用高調波に基づき、補正トルクtrq_cを演算する。
これにより、車両90の駆動力の変化率Rに応じ、制振トルクtrq_vを適切に演算することができる。
補正用高調波は、3次高調波である。補正用高調波を、可及的低周波とすることで、きめこまかい制御が可能となる。
制振トルク演算部46は、補正用高調波の周波数が、ドライバが体感可能な周波数である場合(図4中のS102:YES)、補正トルクtrq_cによる基本制振トルクtrq_vbの補正を禁止する(S106)。これにより、基本制振トルクtrq_vbを補正することで、ドライバが感じる振動や音が増大するのを防ぐことができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、振動成分抽出部は、回転電機の回転速度として回転数を用い、回転数の振動成分を抽出する。他の実施形態では、振動成分抽出部は、回転数に替えて、回転角速度を回転電機の回転速度として、回転角速度の振動成分を抽出するようにしてもよい。また、他の実施形態では、回転角センサに替えて、回転電機の回転角速度を検出する回転速度センサを回転センサとして設けてもよい。
上記実施形態では、車両の駆動力の変化率が第1判定値以上の場合、変化率に応じた補正トルクに基づいて基本制振トルクを補正する。他の実施形態では、第1判定値を例えば0とし、変化率が小さい段階から基本制振トルクを補正用高調波で補正してもよい。
また、補正用高調波の振幅は、変化率によらず、一定であってもよい。
上記実施形態では、補正用高調波は、3次高調波である。他の実施形態では、補正高調波は、5次高調波や7次高調波等、5次以上のn次高調波(nは奇数)であってもよい。
上記実施形態では、制振トルク演算部は、高調波重畳による補正を開始してから補正継続時間が経過した場合、および、補正用高調波の周波数が体感可能な周波数である場合、補正用高調波に基づく基本制振トルクの補正を行わないようにしている。他の実施形態では、高調波重畳による補正を開始してから補正経過時間が経過した場合、または、または、補正用高調波の周波数が体感可能な周波数である場合、補正用高調波の振幅を0にし、補正トルクを0にすることで、補正用高調波に基づく補正が行われないようにしてもよい。また、他の実施形態では、補正用高調波の周波数が体感可能であっても、補正を行うようにしてもよい。
上記実施形態では、MG制御部が回転電機制御装置に対応する。他の実施形態では、MG制御部にて行われる処理の一部または全部がMG制御部以外の制御部(例えば車両制御部)にて行われてもよい。すなわち、回転電機制御装置がMG制御部以外の制御部であってもよいし、複数の制御部にて構成されていてもよい。
上記実施形態では、制振対象をドライブシャフトとする。他の実施形態では、パワートレインプラントに含まれるドライブシャフト以外を制振対象としてもよい。制振対象周波数は、制振対象に応じて適宜設定される。
上記実施形態では、回転電機は、永久磁石式同期型の3相交流の回転電機である。他の実施形態では、永久磁石式同期型の3相回転機に限らず、どのような回転電機を用いてもよい。
上記実施形態では、1つのMGが車両の駆動源として用いられるEV車両である。他の実施形態では、複数のMGが車両の駆動源として用いられてもよい。また、他の実施形態では、車両は、駆動源としてMGに加えてエンジンを備える、所謂ハイブリッド車両や、バッテリに替えて燃料電池を用いる燃料電池車両であってもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
12・・・モータジェネレータ(回転電機)
30・・・MG制御部(回転電機制御装置)
41・・・振動成分抽出部
42・・・基本制振トルク演算部
43・・・高調波発生器
44・・・振幅調整部(補正トルク演算部)
45・・・位相調整部(補正トルク演算部)
46・・・制振トルク演算部

Claims (4)

  1. 車両(90)の駆動源となる回転電機(12)の駆動を制御する回転電機制御装置であって、
    前記回転電機の回転速度から制振対象周波数を含む周波数帯の振動成分を抽出する振動成分抽出部(41)と、
    抽出された前記振動成分に基づき、基本制振トルクを演算する基本制振トルク演算部(42)と、
    前記制振対象周波数のn(nは3以上の奇数)倍の周波数の補正用高調波を発生する高調波発生器(43)と、
    前記補正用高調波に基づき、前記基本制振トルクを補正する補正トルクを演算する補正トルク演算部(44、45)と、
    前記補正トルクに基づいて前記基本制振トルクを補正し、制振トルクを演算する制振トルク演算部(46)と、
    フィードバックされる前記制振トルクに基づき、前記回転電機の駆動に係るトルク指令値を補正する指令補正部(49)と、
    を備える回転電機制御装置。
  2. 前記補正トルク演算部は、前記車両の駆動力の変化率に応じ、前記補正トルクを演算する請求項1に記載の回転電機制御装置。
  3. 前記補正用高調波は、3次高調波である請求項1または2に記載の回転電機制御装置。
  4. 前記制振トルク演算部は、前記補正用高調波の周波数が、ドライバが体感可能な周波数である場合、前記補正トルクによる前記基本制振トルクの補正を禁止する請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転電機制御装置。
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