JP2017058608A - 拡散特性取得装置及び拡散特性再現装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物体表面の光の拡散特性を取得及び再現する装置を提供する。
【解決手段】拡散特性取得装置1は、被写体101aの一点101a0から異なる方向に発せられる複数の光線101a1,101a2,101a3の明るさや色の情報を拡散特性として取得する装置であって、被写体101aの側から順に、対物レンズ102と、複数の開口105aが二次元状に並んだ開口アレイ105と、複数の光学素子106aが二次元状に並んだ光学素子アレイ106と、撮像素子103と、を備え、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106aは、開口アレイ105を構成する個々の開口105aを通過する光が入射する位置に配置され、開口アレイ105は、対物レンズ102によって被写体の光学像104a,104bが生成される位置に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体表面の光の拡散特性を取得及び再現する拡散特性取得装置及び拡散特性再現装置に関する。
従来、デジタルカメラ等の撮像装置で撮像された画像データをもとにして、印刷した画像に光沢フィルムを付与して画像を形成することで、キラキラなどの質感を向上させる技術が知られていた(特許文献1参照)。しかしながら、この技術は印刷の技術であり、例えば宝石や光沢のある物体が持っているキラキラなどの質感をディスプレイで再現する方法や、そのための情報を光学的に取得する方法は従来知られていない。
特開2010−179573号公報
物体表面の輝度や色情報を取得及び再現する技術として、通常のカメラ及びディスプレイが知られている。これら通常のカメラ及びディスプレイの問題点について図11及び図12を参照して説明する。図11に示すカメラCは、一例として角柱及び円柱を被写体301a及び被写体301bとして撮影するものとする。このカメラCは、カメラレンズ302と撮像素子303とを備えている。カメラレンズ302は、1つの凸レンズで表したが、複数のレンズの組み合わせにより構成されていてもよい。撮像素子303は、通常の写真フィルムやCCD(Charge Coupled Device)撮像素子などの動画像を撮像可能な素子で構成されている。矢印320で示す方向に向いてカメラCで被写体を撮影すると、撮像素子303には、被写体301a,301bにそれぞれ対応した像304a,304bが結像する。このときの撮像素子303とカメラレンズ302との距離をX1とする。
ここでは、被写体301a上のある点301a0に着目し、この点301a0から例えば3本の光線301a1、301a2、301a3が発せられるものとする。これらの光線は、被写体自らが発する光線でもよいし、被写体に照射された光が反射することで生ずる光線でもよい。3本の光線301a1、301a2、301a3は、カメラレンズ302によって集光され、撮像素子303上には、被写体301a上の点301a0に対応した像304a0が生成される。ここで、点301a0から発せられる3本の光線301a1、301a2、301a3は、例えば被写体301の表面形状によって、異なる明るさや色を有する可能性がある。しかしながら、撮像素子303で像304a0を取得する際は、これらの明るさや色が合成された状態で取得される、という問題がある。
同様に、被写体301b上のある点301b0に着目し、この点301b0から例えば3本の光線301b1、301b2、301b3が発せられるものとする。3本の光線301b1、301b2、301b3は、カメラレンズ302によって集光され、撮像素子303上には、被写体301b上の点301b0に対応した像304b0が生成される。
図12は、表示素子412で構成されるディスプレイDを示す図である。表示素子412は、例えば液晶パネル等で構成されている。表示素子412は、図11に示すカメラCにより撮影された像304a及び像304bに対応した画像404a及び画像404bを表示する。観視者Hが矢印421で示す方向を向いて表示素子412を観察すると、角柱の画像404a及び円柱の画像404bを観察することができる。
ここで、画像404a、404bや画像を構成する点404a0、404b0は、それぞれ、図11の撮像素子303で取得される明るさや色の情報と同一であるとする。そのため、点404a0は、被写体301a上の点301a0に対応しているが、ディスプレイの点404a0からは、観察方向によらず、同一の明るさや色が観察される問題がある。同様に、点404b0は、被写体301b上の点301b0に対応しているが、ディスプレイの点404b0からは、観察方向によらず、同一の明るさや色が観察される問題がある。
前記したように、被写体の一点から発せられる光線、あるいは、被写体の一点に照射された光が反射することで生ずる光線は、例えば光線の方向によって、異なる明るさや色を有する可能性がある。以下では、このように被写体の一点からの光線の方向によって異なる明るさや色の特性のことを、被写体の拡散特性と呼ぶこととする。
実物、例えば光沢のある物体は、それを観察する人が見る位置によってキラキラと光る領域は異なるが、通常、カメラレンズ302で取得された2次元画像は、どの方向から見ても光沢がある場所は変わらず、キラキラなどの質感が低下してしまう。よって、図11に示したカメラCでは、被写体の拡散特性を取得することができず、その結果、図12に示したディスプレイDで被写体の拡散特性を再現することができない。
上述したように、実物の物体において方向によって明るさや色が異なっている場合に、その物体の状態をディスプレイで再現する方法や、再現するために必要な物体の情報を光学的に取得する方法はこれまで知られていなかった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、物体表面の光の拡散特性を取得及び再現することができる拡散特性取得装置及び拡散特性再現装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る拡散特性取得装置は、被写体の一点から異なる方向に発せられる複数の光線の明るさや色の情報を拡散特性として取得する拡散特性取得装置であって、被写体の側から順に、対物レンズと、複数の開口が二次元状に並んだ開口アレイと、複数の光学素子が二次元状に並んだ光学素子アレイと、撮像素子と、を備え、前記光学素子アレイを構成する個々の光学素子は、前記開口アレイを構成する個々の開口を通過する光が入射する位置に配置され、前記開口アレイは、前記対物レンズによって被写体の光学像が生成される位置に配置されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、拡散特性取得装置では、対物レンズによって被写体の光学像が生成される位置に開口アレイが配置されているので、生成される光学像の内、被写体のある一点に寄与する複数の光線が開口アレイの開口の位置では交わって1つに重なるが、開口を通過すると複数の光線に分離される。そして、拡散特性取得装置では、光学素子アレイを構成する個々の光学素子が、開口アレイを構成する個々の開口を通過する光が入射する位置に配置されているので、生成される光学像の内、ある一点に寄与する複数の光線が、個々の光学素子に入射する。そして、光学素子は、この一点に寄与する複数の光線を分離した状態で出射する。そして、拡散特性取得装置では、光学素子アレイを出射した光を撮像素子で受光することで、被写体の一点から異なる方向に発せられる複数の光線の明るさや色の情報を拡散特性として取得することができる。
また、前記課題を解決するために、本発明に係る拡散特性再現装置は、拡散特性取得装置で被写体の拡散特性として取得した明るさや色の情報に対応した透過率や色で画像を表示する表示素子を有して前記被写体の拡散特性を再現する拡散特性再現装置であって、前記表示素子の表示面の側から順に、複数の開口が二次元状に並んだ開口アレイと、前記表示素子を通過した光の方向を制御する複数の光学素子が二次元状に並んだ拡散特性制御光学素子アレイと、前記表示素子と、前記表示素子の表示面の反対側から光を照射する光源部と、を備え、前記開口アレイを構成する個々の開口は、前記光源部から出射され前記表示素子及び前記拡散特性制御光学素子アレイを構成する個々の光学素子を通過する光が入射する位置に配置され、かつ、前記拡散特性制御光学素子アレイを構成する個々の光学素子の焦平面上に配置されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、拡散特性再現装置では、拡散特性取得装置で取得した明るさや色の情報に対応した透過率や色で画像が表示素子に表現され、光源部によって表示素子の背面側から光が照射されるので、表示素子は、拡散特性取得装置で取得した被写体のある一点に寄与する複数の光線を出射する。そして、拡散特性再現装置では、表示素子から出射する複数の光線は拡散特性制御光学素子アレイに入射する。そして、拡散特性再現装置では、開口アレイを構成する個々の開口は、拡散特性制御光学素子アレイを構成する個々の光学素子を通過する光が入射する位置に配置されているので、開口アレイの開口の位置では複数の光線が交わって1つに重なるが、開口を通過すると複数の光線に分離される。これにより、拡散特性再現装置では、表示素子、光学素子及び開口を通過した光が、被写体表面の拡散特性を反映した方向に出射される。したがって、被写体において方向によって明るさや色が異なっていた場合に、拡散特性再現装置は、その被写体が持っている質感を向上させて表示することができる。
本発明は、以下に示す効果を奏するものである。
被写体の一点から発せられる光線、あるいは、被写体の一点に照射された光が反射することで生ずる光線は、光線の方向によって異なる明るさや色を有する可能性があるが、本発明に係る拡散特性取得装置によれば、光線の方向によって異なる明るさや色の情報を取得することが可能となる。また、本発明に係る拡散特性再現装置によれば、拡散特性取得装置で取得された情報から、被写体において光線の方向によって異なる明るさや色の情報を再現することができる。
本発明の第1実施形態に係る拡散特性取得装置の概略を模式的に示す構成図である。 本発明の第2実施形態に係る拡散特性取得装置の概略を模式的に示す構成図である。 本発明の第3実施形態に係る拡散特性取得装置の概略を模式的に示す構成図である。 本発明の第3実施形態に係る拡散特性取得装置の動作を模式的に示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係る拡散特性取得装置の概略を模式的に示す構成図である。 本発明の第5実施形態に係る拡散特性取得装置の概略を模式的に示す構成図である。 本発明の第6実施形態に係る拡散特性取得装置の概略を模式的に示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る拡散特性再現装置の概略を模式的に示す構成図である。 本発明の第2実施形態に係る拡散特性再現装置の概略を模式的に示す構成図である。 本発明の第3実施形態に係る拡散特性再現装置の概略を模式的に示す構成図である。 従来技術に係る物体表面の情報を取得する装置の概略を模式的に示す構成図である。 従来技術に係る物体表面の情報を再現する装置の概略を模式的に示す構成図である。
[拡散特性取得装置]
(第1実施形態)
第1実施形態に係る拡散特性取得装置について図1を参照して説明する。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張していることがある。拡散特性取得装置1は、被写体の一点から異なる方向に発せられる複数の光線の明るさや色の情報を拡散特性として取得する装置である。この拡散特性取得装置1は、図1に示すように、被写体101a,101bの側から順に、対物レンズ102と、開口アレイ105と、光学素子アレイ106と、撮像素子103と、を備えている。
図1では、対物レンズ102を1つの凸レンズで表したが、対物レンズ102は複数のレンズの組み合わせにより構成されていてもよい。
撮像素子103は、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子を出射する光を受光するものである。撮像素子103は、通常の写真フィルムやCCD撮像素子などの動画像を撮像可能な素子で構成されている。撮像素子103は、光学素子アレイ106に対して開口アレイ105とは反対側に配置される。
光学素子アレイ106は、複数の光学素子106aを二次元状に並べて構成されている。なお、図1では、光学素子アレイ106を光学素子106aの配列面に沿った方向で示しているので、複数の光学素子106aが直線状に図示されている。
この光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106aは、開口アレイ105を構成する個々の開口105aを通過する光が入射する位置に配置されている。
光学素子106aの配列は、例えば正方格子状(グリッド構造)である。なお、光学素子106aの配列は、俵積状いわゆるラインオフセット状に配列してもよい。
光学素子アレイ106の平面視の輪郭は例えば矩形である。なお、光学素子アレイ106の平面視の輪郭は、その他の多角形、円形、楕円形であってもよい。
光学素子アレイ106は、開口アレイ105に対して対物レンズ102とは反対側に配置されている。光学素子アレイ106は、開口アレイ105から所定の距離d1だけ離れた位置に配置されている。所定の距離d1は、ここでは、一例として光学素子アレイ106の焦平面に開口アレイ105を一致させたときの距離と同じであるものとする。なお、光学素子アレイ106は、撮像素子103から所定の距離d2だけ離れた位置に配置されている。
本実施形態では、一例として、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106aは、凸レンズであるものとした。光学素子アレイ106では、凸レンズが密集した状態で配置されている。図1では、10個の凸レンズを図示したが、光学素子106aの個数は任意である。
開口アレイ105は、板状の部材に例えば円形や矩形の孔からなる開口105aを設けて構成されている。板状の部材は、被写体からの光を透過しない材料で構成されている。この板状の部材は、表面での光の反射率が0となる板であるものを用いれば好適であるが、その材料は特に限定されるものではない。この開口アレイ105は、複数の開口105aを二次元状に並べて構成されている。開口105aの配列方法は、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子の配列方法と同様である。つまり、光学素子アレイ106の光学素子106aが例えば正方格子状の配列であれば、開口アレイ105の開口105aも正方格子状の配列とする。拡散特性取得装置1では、開口アレイ105を構成する個々の開口105aの中心が、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106aの主点と、対物レンズ102の主点を通る直線上に配置されていることとした。また、開口アレイ105は、対物レンズ102によって被写体に対応した像が結像する位置に配置される。このときの開口アレイ105と対物レンズ102との距離をX1とする。
次に、拡散特性取得装置1の作用について図1を参照して説明する。
拡散特性取得装置1は、一例として角柱及び円柱を、被写体101a及び被写体101bとして、矢印で示す撮影方向120から撮影するものとする。拡散特性取得装置1の開口アレイ105は、対物レンズ102によって被写体101a及び被写体101bにそれぞれ対応した像104a及び像104bが結像する位置に配置される。また、一例として、開口アレイ105は、光学素子アレイ106の焦平面に一致して配置されているものとする。
また、被写体101a上のある点101a0に着目し、この点101a0から例えば3本の光線101a1、101a2、101a3が発せられるものとする。
同様に、被写体101b上のある点101b0に着目し、この点101b0から例えば3本の光線101b1、101b2、101b3が発せられるものとする。
これらの光線は、被写体自らが発する光線でもよいし、被写体に照射された光が反射することで生ずる光線でもよい。
ここで、例えば点101a0から発せられる3本の光線101a1、101a2、101a3は、被写体101aの表面形状によって、異なる明るさや色を有する可能性がある。つまり、光線の方向によって異なる明るさや色を有する可能性がある。
これらの光線101a1、101a2、101a3は、対物レンズ102の作用により像104aの点で交差するように進行し、開口アレイ105を構成する開口105aを通過して、光学素子アレイ106を構成する光学素子106aに到達する。
開口アレイ105が、光学素子アレイ106の焦平面に一致して配置されている場合、光学素子アレイ106を構成する光学素子106aを通過した光線101a1、101a2、101a3は、それぞれ撮像素子103上の異なる位置に、像104a1、104a2、104a3として記録される。ここで、像104a1は像104aに寄与する光線101a1が生成する像であり、像104a2は像104aに寄与する光線101a2が生成する像であり、像104a3は、像104aに寄与する光線101a3が生成する像である。
前記したように被写体101a上のある点101a0から発せられる光線、あるいは、点101a0に照射された光が反射することで生ずる光線は、光線の方向によって異なる明るさや色を有する可能性があるが、この光の拡散特性を図11に記載したカメラCでは取得することができなかった。本実施形態に係る拡散特性取得装置1によれば、この拡散特性を取得することが可能となる。なお、図1では、点101a0から発せられる3本の光線101a1、101a2、101a3について図示したが、実際には、拡散特性取得装置1は、撮像素子103を構成する画素の数に対応する本数の光線を撮像素子103で記録して取得することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る拡散特性取得装置の構成について図2を参照して説明する。
第2実施形態に係る拡散特性取得装置1Bは、図1に示した拡散特性取得装置1と同じ構成要素を備えるが、開口アレイ105と光学素子アレイ106との配置が異なっている。なお、第1実施形態に係る拡散特性取得装置1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
本実施形態では、一例として、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106aは、凸レンズであるものとした。また、拡散特性取得装置1Bでは、開口アレイ105を構成する個々の開口105aの中心が、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106aの光軸上に配置されていることとした。
本実施形態に係る拡散特性取得装置1Bは、第1実施形態に係る拡散特性取得装置1と同様の作用により同様に拡散特性を取得することが可能となる。
第1及び第2実施形態では、開口アレイ105が、光学素子アレイ106の焦平面に一致して配置されている場合について説明したが、開口アレイ105が、光学素子アレイ106の焦平面に一致していない構成としてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る拡散特性取得装置の構成について図3を参照して説明する。第3実施形態に係る拡散特性取得装置1Cは、図1に示した拡散特性取得装置1と同じ構成要素を備えると共に、さらに集光用レンズアレイ106cを備えている点が異なっている。なお、第1実施形態に係る拡散特性取得装置1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
集光用レンズアレイ106cは、複数のレンズ106c1を二次元状に並べて構成されている。集光用レンズアレイ106cでは、凸レンズが密集した状態で配置されている。レンズ106c1の配列は、例えばラインオフセット状又は正方格子状である。
集光用レンズアレイ106cは、光学素子アレイ106と撮像素子103との間に配置されている。集光用レンズアレイ106cは、撮像素子103から所定の距離d3だけ離れた位置に配置されている。所定の距離d3は、ここでは、一例として集光用レンズアレイ106cの焦平面に撮像素子103を一致させたときの距離と同じであるものとする。
集光用レンズアレイ106cを構成するレンズ106c1は、光学素子アレイ106を構成する光学素子106aよりも小さい。集光用レンズアレイ106cは、光学素子アレイ106を構成する1個の光学素子106aに対して、複数のレンズ106c1を備えている。光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106aに対応する、集光用レンズアレイ106cを構成するレンズ106c1の個数は、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106aで取得しようとする所望の光線の個数と同数に設定される。
図3では、一例として、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106aで、3本の光線の情報を取得する場合について図示しているため、光学素子アレイ106を構成する光学素子106aの1つに対して、集光用レンズアレイ106cにおいて3つのレンズ106c1を図示している。集光用レンズアレイ106cを構成する個々のレンズ106c1は、撮像素子103を構成する画素と同程度の径を有することが好ましい。このように構成することで、被写体の拡散特性をより詳細に取得することができる。
次に、集光用レンズアレイ106cの作用について図3及び図4を参照して説明する。図3では、図1と同様に、光学素子アレイ106を構成する光学素子106aを通過した光線101a1、101a2、101a3が、それぞれ撮像素子103上の異なる位置に、像104a1、104a2、104a3として記録される様子を示している。このうち例えば像104a2に注目すると、像104a2は、像104aに寄与する光線101a2が生成する像である。図3では、光線101a2を1本の線として図示していたが、図4では、この光線101a2について注目して詳細に図示している。
図4では、この光線101a2を図示すると共に、その一本の光線に伴った所定の広がり領域101a21を図示している。この領域101a21に対応する光の広がり(図3では1本の光線101a2)が、集光用レンズアレイ106cを構成する1つのレンズ106c1の全体の領域に入射する光に対応している。つまり、像104a2として撮像素子103上の画素によって取得される光とは、詳細には、領域101a21に対応する光のことである。本実施形態に係る拡散特性取得装置1Cは、集光用レンズアレイ106cの作用により、光学素子アレイ106を通過した光を、効率良く撮像素子103で取得することが可能となる。
なお、図4では、点101a0から発せられる光線の内、光線101a2について図示したが、集光用レンズアレイ106cは、他の点から発せられる、他の光線についても同様の作用を供する。
第3実施形態に係る拡散特性取得装置1Cでは、第1実施形態に係る拡散特性取得装置1の配置において、光学素子アレイ106と撮像素子103との間に、集光用レンズアレイ106cを備えることとしたが、第2実施形態に係る拡散特性取得装置1Bの配置において、光学素子アレイ106と撮像素子103との間に、集光用レンズアレイ106cを備えることとしてもよい。
(第4実施形態)
第4実施形態に係る拡散特性取得装置の構成について図5を参照して説明する。第4実施形態に係る拡散特性取得装置1Dは、図2に示した拡散特性取得装置1Bと同じ構成要素を同じ配置で備えると共に、さらに遮光板130を備えている点が異なっている。なお、第2実施形態に係る拡散特性取得装置1Bと同じ構成には同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
遮光板130は、表面での光の反射率が0となる板であるものを用いれば好適であるが、材料は特に限定されるものではなく、例えば、被写体からの光を透過しない材料から製造されている。遮光板130は、図5に示すように、光学素子アレイ106と撮像素子103とを接続するように配置されている。
本実施形態に係る拡散特性取得装置1Dは、遮光板130を設けたことで、光学素子アレイ106を構成する個々の光学素子106a間で光の漏れを防ぐことができる。
第4実施形態に係る拡散特性取得装置1Dは、第2実施形態に係る拡散特性取得装置1Bの配置において遮光板130を設けることとしたが、第1実施形態に係る拡散特性取得装置1の配置において遮光板130を設けることとしてもよい。
また、第3実施形態に係る拡散特性取得装置1Cの配置において、集光用レンズアレイ106cと撮像素子103とを接続するように遮光板130を設けることとしてもよい。このようにすることで、集光用レンズアレイ106cを構成する個々のレンズ106c1間で光の漏れを防ぐことができる。
(第5実施形態)
第5実施形態に係る拡散特性取得装置の構成について図6を参照して説明する。第5実施形態に係る拡散特性取得装置1Eは、図6に示すように、対物レンズ102と、開口アレイ105と、光学素子アレイ107と、撮像素子103と、を備えている。なお、第2実施形態に係る拡散特性取得装置1Bと同じ構成には同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
拡散特性取得装置1Eでは、光学素子アレイ107を構成する個々の光学素子は屈折率分布レンズ107eであるものとした。
屈折率分布レンズ107eは、例えばレンズの光軸に直交する断面において周辺から中心に向かって2乗特性のような不均一な屈曲分布を有するように構成される。
屈折率分布レンズ107eは、入射端面から出射端面までの長さLが、入射端面に点光源が配置された場合に平行光が出射端面より出射するような長さに設定されている。
光学素子アレイ107では、屈折率分布レンズ107eが密集した状態で配置されている。屈折率分布レンズ107eの配列は、例えば正方格子状やラインオフセット状である。
開口アレイ105は、対物レンズ102によって被写体に対応した像が結像する位置に配置され、また、光学素子アレイ107の入射端面に配置されている。開口アレイ105には、屈折率分布レンズ107eの光軸に一致するように開口105aが配置されている。つまり、開口アレイ105を構成する個々の開口105aの中心が、光学素子アレイ107を構成する個々の屈折率分布レンズ107eの光軸上に配置されている。
撮像素子103は、光学素子アレイ107に対して開口アレイ105とは反対側に配置され、また、光学素子アレイ107の出射端面に配置されている。
なお、図6では、拡散特性取得装置1Eの開口アレイ105と光学素子アレイ107と撮像素子103とを接合した部材を分かり易く示すために、1つの屈折率分布レンズ107eと、対応する開口アレイ105の単位要素105eと、対応する撮像素子103の単位要素103eとを分解して図示した。
本実施形態に係る拡散特性取得装置1Eでは、例えば被写体101a上のある点101a0から発せられる光線101a1、101a2、101a3は、対物レンズ102の作用により像104aの点で交差するように進行し、開口アレイ105を構成する開口105a、及び光学素子アレイ107を構成する屈折率分布レンズ107eを通過する。屈折率分布レンズ107eを通過した光線101a1、101a2、101a3は、それぞれ撮像素子103上の異なる位置に、像104a1、104a2、104a3として記録される。このように、拡散特性取得装置1Eは、第1実施形態に係る拡散特性取得装置1と同様の作用により同様に拡散特性を取得することが可能となる。
(第6実施形態)
第6実施形態に係る拡散特性取得装置の構成について図7を参照して説明する。第6実施形態に係る拡散特性取得装置1Fは、図6に示した拡散特性取得装置1Eと同じ構成要素を備えると共に、さらに集光用レンズアレイ107cを備えている点が異なっている。なお、第5実施形態に係る拡散特性取得装置1Eと同じ構成には同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
集光用レンズアレイ107cは、複数のレンズ107c1を二次元状に並べて構成されている。集光用レンズアレイ107cでは、凸レンズが密集した状態で配置されている。レンズ107c1の配列は、例えばラインオフセット状又は正方格子状である。
集光用レンズアレイ107cは、光学素子アレイ107と撮像素子103との間に配置されている。より詳細には、集光用レンズアレイ107cは、光学素子アレイ107に近接して配置され、また、撮像素子103から所定の距離d4だけ離れた位置に配置されている。所定の距離d4は、ここでは、一例として集光用レンズアレイ107cの焦平面に撮像素子103を一致させたときの距離と同じであるものとする。
光学素子アレイ107を構成する個々の屈折率分布レンズ107eに対応する、集光用レンズアレイ107cを構成するレンズ107c1の個数は、屈折率分布レンズ107eで取得しようとする所望の光線の個数と同数に設定される。集光用レンズアレイ107cを構成する個々のレンズ107c1は、撮像素子103を構成する画素と同程度の径を有することが好ましい。
本実施形態に係る拡散特性取得装置1Fでは、集光用レンズアレイ107cが、図4に記載した集光用レンズアレイ106cと同様に作用する。したがって、拡散特性取得装置1Fは、集光用レンズアレイ107cの作用により、光学素子アレイ107を通過した光を、効率良く撮像素子103で取得することが可能となる。
[拡散特性再現装置]
(第1実施形態)
第1実施形態に係る拡散特性再現装置の構成について図8を参照して説明する。
第1実施形態に係る拡散特性再現装置2は、拡散特性取得装置1(又は1B〜1F)で被写体の拡散特性として取得した明るさや色の情報を用いて被写体の拡散特性を再現する装置である。この拡散特性再現装置2は、図8に示すように、表示素子112の表示面の側から順に、開口アレイ110と、拡散特性制御光学素子アレイ111と、表示素子112と、光源部20と、を備えている。
表示素子112は、平面上の個々の位置で異なる透過率や色を表現することができる素子である。表示素子112は、例えば液晶パネル等で構成されている。表示素子112には、拡散特性取得装置1で取得した被写体の明るさや色の情報に対応した透過率や色で、当該被写体の画像が表現される。
光源部20は、表示素子112の表示面の反対側(背面)から光を照射するバックライトある。この光源部20は、面状の光源であり、ここでは、一例として平行光を照射するために、光源方向制御光学素子アレイ113と、点光源アレイ114と、を備えている。
光源方向制御光学素子アレイ113は、光の方向を制御する複数の光学素子113aを二次元状に並べて構成されている。本実施形態では、一例として、光源方向制御光学素子アレイ113を構成する個々の光学素子113aは、凸レンズであるものとした。図8では、10個の凸レンズを図示したが、光学素子113aの個数は任意である。
光源方向制御光学素子アレイ113を構成する光学素子113aの配列方法は、拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する個々の光学素子111aの配列方法と同様である。つまり、拡散特性制御光学素子アレイ111の光学素子111aが例えば正方格子状の配列であれば、光源方向制御光学素子アレイ113の光学素子113aも正方格子状の配列とする。
なお、図示したように、光源方向制御光学素子アレイ113の光学素子113aのサイズと、拡散特性制御光学素子アレイ111の光学素子111aのサイズを等しくする場合、光源方向制御光学素子アレイ113の光学素子113aは所定間隔をあけて配置させる。一方、光源方向制御光学素子アレイ113の光学素子113aを密集させて配置する場合には、その光学素子113aのサイズを、光学素子111aのサイズよりも大きくする。
点光源アレイ114は、光源方向制御光学素子アレイ113に対して表示素子112とは反対側に配置されている。点光源アレイ114は、点光源114aを二次元状に並べて構成されている。点光源114aとしては、例えば、LED(Light Emitting Diode)や各種ランプを挙げることができる。点光源アレイ114は、光源方向制御光学素子アレイ113から所定の距離d5だけ離れた位置に配置されている。所定の距離d5は、ここでは、一例として光源方向制御光学素子アレイ113を構成する個々の光学素子113aの焦平面に個々の点光源114aを一致させたときの距離と同じであるものとする。図8では、所定間隔を空けて10個の点光源を図示したが、点光源114aの個数は任意である。
拡散特性制御光学素子アレイ111は、表示素子112に対して光源部20とは反対側に配置されている。
拡散特性制御光学素子アレイ111は、表示素子112を通過した光の方向を制御する複数の光学素子111aを二次元状に並べて構成されている。
本実施形態では、一例として、拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する個々の光学素子111aは、凸レンズであるものとした。拡散特性制御光学素子アレイ111では、光学素子111aが密集した状態で配置されている。
光学素子111aの配列は、例えば正方格子状(グリッド構造)である。なお、光学素子111aの配列は、俵積状いわゆるラインオフセット状に配列してもよい。
拡散特性制御光学素子アレイ111の平面視の輪郭は例えば矩形である。なお、拡散特性制御光学素子アレイ111の平面視の輪郭は、その他の多角形、円形、楕円形であってもよい。
開口アレイ110は、板状の部材に例えば円形や矩形の孔からなる開口110aを設けて構成されている。この開口アレイ110は、複数の開口110aを二次元状に並べて構成されている。開口110aの配列方法は、拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する個々の光学素子111aの配列方法と同様である。つまり、拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する個々の光学素子111aが例えば正方格子状の配列であれば、開口アレイ110の開口110aも正方格子状の配列とする。
開口アレイ110は、拡散特性制御光学素子アレイ111に対して表示素子112とは反対側に配置されている。この開口アレイ110は、拡散特性制御光学素子アレイ111から所定の距離d6だけ離れた位置に配置されている。所定の距離d6は、ここでは、一例として拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する個々の光学素子111aの焦平面に、開口アレイ110を構成する個々の開口110aを一致させたときの距離と同じであるものとする。
また、開口アレイ110を構成する個々の開口110aは、光源部20から出射され表示素子112及び拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する個々の光学素子111aを通過する光が入射する位置に配置されている。
また、拡散特性再現装置2では、図8に示すように、点光源アレイ114を構成する任意の点光源114aと、対応する光源方向制御光学素子アレイ113を構成する光学素子113aの主点と、対応する拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する光学素子111aの主点と、対応する開口アレイ110を構成する開口110aの中心と、が一直線上に配置されている。
拡散特性再現装置2は、このように構成されているので、点光源アレイ114を構成する個々の点光源114aを発した光は、光源方向制御光学素子アレイ113を構成する個々の光学素子113aを通過後、ほぼ平行な光線に変換される。そして、この平行な光線(バックライトの光)が表示素子112に照射される。
表示素子112上には、例えば画像109a1、109a2、109a3が表示される。これらの画像109a1、109a2、109a3は、図1に示す拡散特性取得装置1の撮像素子103に記録された像104a1、104a2、104a3の明るさや色の情報に対応した透過率や色で表現される。なお、像104a1、104a2、104a3は、前記したように、被写体101aの点101a0から発せられて像104aに寄与する3本の光線101a1、101a2、101a3が撮像素子103上の異なる位置に生成する像である。
同様に、表示素子112上には、例えば画像109b1、109b2、109b3が表示される。これらの画像109b1、109b2、109b3は、図1に示す拡散特性取得装置1の撮像素子103に記録された像104b1、104b2、104b3の明るさや色の情報に対応した透過率や色で表現される。なお、像104b1、104b2、104b3は、図1に示したように、被写体101bの点101b0から発せられて像104bに寄与する3本の光線101b1、101b2、101b3が撮像素子103上の異なる位置に生成する像である。
前記した表示素子112に照射される平行な光線(バックライトの光)は、これら画像109a1、109a2、109a3、109b1、109b2、109b3に対応した透過率や明るさの変調を受けた後、拡散特性制御光学素子アレイ111に入射する。そして、拡散特性制御光学素子アレイ111を通過した光線は、それぞれの画像109a1、109a2、109a3、109b1、109b2、109b3に対応する方向に進行し、開口アレイ110を通過する。
開口アレイ110を通過する光を、観視者Hが矢印121で示す方向から観察すると、観察位置に応じて異なる拡散特性を見ることができる。例えば、図8の点109aでは、図1に示す像104aに対応する情報が再現されている。このとき、観察位置によって、画像109a1、109a2、109a3の何れかの情報を見ることになる。これは、図1と対応付けると、被写体101a上の点101a0の拡散特性が再現されていることになる。
同様に、図8の点109bでは、図1に示す像104bに対応する情報が再現されている。このとき、観察位置によって、画像109b1、109b2、109b3の何れかの情報を見ることになる。これは、図1と対応付けると、被写体101b上の点101b0の拡散特性が再現されていることになる。
したがって、本実施形態に係る拡散特性再現装置2によれば、拡散特性取得装置1で取得された情報から、被写体において光線の方向によって異なる明るさや色の情報を再現することが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る拡散特性再現装置の構成について図9を参照して説明する。第2実施形態に係る拡散特性再現装置2Bは、図9に示すように、表示素子112の表示面の側から順に、開口アレイ110と、拡散特性制御光学素子アレイ111と、表示素子112と、光源部20Bと、を備えている。なお、第1実施形態に係る拡散特性再現装置2と同じ構成には同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
開口アレイ110は、第1実施形態と同様に、拡散特性制御光学素子アレイ111から所定の距離d6だけ離れた位置に配置されている。所定の距離d6は、ここでは、一例として拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する個々の光学素子111aの焦平面に、開口アレイ110を構成する個々の開口110aを一致させたときの距離と同じであるものとする。
光源部20Bは、拡散光を照射するために、拡散光源115で構成されている。
拡散光源115としては、例えば一般的な液晶パネルのバックライトを用いることができる。バックライトは、バックライト用光源、導光板や拡散板、光拡散フィルム等を備えており、バックライト用光源は例えばLEDやCCFL(冷陰極管)等が用いられている
拡散特性再現装置2Bでは、図9に示すように、拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する光学素子111aの主点と、対応する開口アレイ110を構成する開口110aの中心とが一直線上に配置されている。
拡散特性再現装置2Bでは、拡散光源115を発した光(バックライトの光)は、表示素子112に照射され、表示素子112上に表示された画像109a1、109a2、109a3、109b1、109b2、109b3に対応した透過率や明るさの変調を受け、様々な方向に光線が進行する。ただし、拡散特性再現装置2Bでは、開口アレイ110が拡散特性制御光学素子アレイ111の焦平面に配置されており、かつ、拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する光学素子111aの主点と、対応する開口アレイ110を構成する開口110aの中心とが一直線上に配置されており、それらの構成は、第1実施形態に係る拡散特性再現装置2と同じである。そのため、表示素子112から様々な方向に進行する光線のうち、図9に示した平行光の光軸方向に進行する光線は、拡散特性制御光学素子アレイ111を構成する凸レンズ(光学素子111a)で集光される。そして、この凸レンズ(光学素子111a)を通過した光は、開口アレイ110から、第1実施形態に係る拡散特性再現装置2の場合と同様の方向に出射する。
すなわち、表示素子112から様々な方向に進行する光線は、拡散特性制御光学素子アレイ111に入射する。そして、拡散特性制御光学素子アレイ111を通過した光線は、それぞれの画像109a1、109a2、109a3、109b1、109b2、109b3に対応する方向に進行し、開口アレイ110を通過する。そのため、拡散特性再現装置2Bによれば、第1実施形態と同様に、開口アレイ110を通過する光を、観視者Hが矢印121で示す方向から観察すると、観察位置に応じて異なる拡散特性を見ることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る拡散特性再現装置の構成について図10を参照して説明する。第3実施形態に係る拡散特性再現装置2Cは、図10に示すように、表示素子112の表示面の側から順に、開口アレイ110と、拡散特性制御光学素子アレイ117と、表示素子112と、光源部20Cと、を備えている。なお、第2実施形態に係る拡散特性再現装置2Bと同じ構成には同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
拡散特性再現装置2Cでは、拡散特性制御光学素子アレイ117を構成する個々の光学素子は屈折率分布レンズ117eであるものとした。
屈折率分布レンズ117eは、例えばレンズの光軸に直交する断面において周辺から中心に向かって2乗特性のような不均一な屈曲分布を有するように構成される。
屈折率分布レンズ117eは、入射端面から出射端面までの長さが、入射端面に点光源が配置された場合に平行光が出射端面より出射するような長さに設定されている。
拡散特性制御光学素子アレイ117では、屈折率分布レンズ117eが密集した状態で配置されている。屈折率分布レンズ117eの配列は、例えば正方格子状やラインオフセット状である。
開口アレイ110は、拡散特性制御光学素子アレイ117の出射端面に配置されている。開口アレイ110には、屈折率分布レンズ117eの光軸に一致するように開口110aが配置されている。つまり、開口アレイ110を構成する個々の開口110aの中心が、拡散特性制御光学素子アレイ117を構成する個々の屈折率分布レンズ117eの光軸上に配置されている。
表示素子112は、拡散特性制御光学素子アレイ117の入射端面に配置されている。
光源部20Cは、ここでは、一例として拡散光源115であるものとする。なお、光源部20Cは、平行光を出射する光源であってもよい。
なお、図10では、拡散特性再現装置2Cの開口アレイ110と拡散特性制御光学素子アレイ117と表示素子1112とを接合した部材を分かり易く示すために、1つの屈折率分布レンズ117eと、対応する開口アレイ110の単位要素110eと、対応する表示素子112の単位要素112eとを分解して図示した。
拡散特性再現装置2Cは、このように構成されているので、光源部20Cを発した光は表示素子112に照射されると、表示素子112に表示された各画像に対応した透過率や明るさの変調を受けて様々な方向に進行する光線は、拡散特性制御光学素子アレイ117に入射する。そして、拡散特性制御光学素子アレイ117を通過した光線は、それぞれの画像109a1、109a2、109a3、109b1、109b2、109b3に対応する方向に進行し、開口アレイ110を通過する。そのため、拡散特性再現装置2Cによれば、第2実施形態と同様に、開口アレイ110を通過する光を、観視者Hが矢印121で示す方向から観察すると、観察位置に応じて異なる拡散特性を見ることができる。
1,1B,1C,1D,1E,1F 拡散特性取得装置
2,2B,2C 拡散特性再現装置
20,20B,20C 光源
102 対物レンズ
103 撮像素子
105 開口アレイ
105a 開口
106 光学素子アレイ
106a 光学素子
106c 集光用レンズアレイ
106c1 レンズ
107 光学素子アレイ
107e 屈折率分布レンズ
107c 集光用レンズアレイ
107c1 レンズ
110 開口アレイ
111 拡散特性制御光学素子アレイ
111a 光学素子
112 表示素子
113 光源方向制御光学素子アレイ
113a 光学素子
114 点光源アレイ
114a 点光源
115 拡散光源
117 拡散特性制御光学素子アレイ
117e 屈折率分布レンズ
130 遮光板

Claims (10)

  1. 被写体の一点から異なる方向に発せられる複数の光線の明るさや色の情報を拡散特性として取得する拡散特性取得装置であって、
    被写体の側から順に、
    対物レンズと、
    複数の開口が二次元状に並んだ開口アレイと、
    複数の光学素子が二次元状に並んだ光学素子アレイと、
    撮像素子と、を備え、
    前記光学素子アレイを構成する個々の光学素子は、前記開口アレイを構成する個々の開口を通過する光が入射する位置に配置され、
    前記開口アレイは、前記対物レンズによって被写体の光学像が生成される位置に配置されていることを特徴とする拡散特性取得装置。
  2. 前記光学素子アレイを構成する個々の光学素子は凸レンズであり、
    前記光学素子アレイと前記開口アレイとは所定の距離だけ離間して配置され、
    前記撮像素子と前記光学素子アレイとは所定の距離だけ離間して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の拡散特性取得装置。
  3. 前記光学素子アレイを構成する個々の光学素子は屈折率分布レンズであり、前記屈折率分布レンズは、入射端面から出射端面までの長さが、前記入射端面に点光源が配置された場合に平行光が前記出射端面より出射するような長さに設定されており、
    前記開口アレイは、前記光学素子アレイの入射端面に配置され、
    前記撮像素子は、前記光学素子アレイの出射端面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の拡散特性取得装置。
  4. 前記開口アレイを構成する個々の開口の中心が、前記光学素子アレイを構成する個々の光学素子の光軸上に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の拡散特性取得装置。
  5. 前記開口アレイを構成する個々の開口の中心が、前記光学素子アレイを構成する個々の光学素子の主点と、前記対物レンズの主点とを通る直線上に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の拡散特性取得装置。
  6. 前記光学素子アレイと前記撮像素子との間に、複数のレンズから構成される集光用レンズアレイを備え、
    前記レンズは、前記光学素子アレイを構成する光学素子よりも小さく、前記集光用レンズアレイは、前記光学素子アレイを構成する1個の光学素子に対して、複数の前記レンズを備えていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の拡散特性取得装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の拡散特性取得装置で被写体の拡散特性として取得した明るさや色の情報に対応した透過率や色で画像を表示する表示素子を有して前記被写体の拡散特性を再現する拡散特性再現装置であって、
    前記表示素子の表示面の側から順に、
    複数の開口が二次元状に並んだ開口アレイと、
    前記表示素子を通過した光の方向を制御する複数の光学素子が二次元状に並んだ拡散特性制御光学素子アレイと、
    前記表示素子と、
    前記表示素子の表示面の反対側から光を照射する光源部と、を備え、
    前記開口アレイを構成する個々の開口は、前記光源部から出射され前記表示素子及び前記拡散特性制御光学素子アレイを構成する個々の光学素子を通過する光が入射する位置に配置され、かつ、前記拡散特性制御光学素子アレイを構成する個々の光学素子の焦平面上に配置されていることを特徴とする拡散特性再現装置。
  8. 前記光源部は、
    前記表示素子の表示面の側から順に、
    前記表示素子を通過した光の方向を制御する複数の光学素子が二次元状に並んだ光源方向制御光学素子アレイと、
    複数の点光源が二次元状に並んだ点光源アレイと、を備え、
    前記点光源アレイを構成する個々の前記点光源は、前記光源方向制御光学素子アレイを構成する個々の光学素子の焦平面上にそれぞれ配置され、
    前記点光源と、対応する前記光源方向制御光学素子アレイを構成する光学素子の主点と、対応する前記光学素子アレイを構成する光学素子の主点と、対応する前記開口アレイを構成する開口の中心とが一直線上に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の拡散特性再現装置。
  9. 前記光源部は、平面状の拡散光源で構成され、
    前記光学素子アレイを構成する光学素子の主点と、対応する前記開口アレイを構成する開口の中心とが一直線上に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の拡散特性再現装置。
  10. 前記拡散特性制御光学素子アレイを構成する個々の光学素子は、屈折率分布レンズであり、前記屈折率分布レンズは、入射端面から出射端面までの長さが、前記入射端面に点光源が配置された場合に平行光が前記出射端面より出射するような長さに設定されており、
    前記開口アレイは、前記拡散特性制御光学素子アレイの出射端面に配置され、
    前記表示素子は、前記拡散特性制御光学素子アレイの入射端面に配置されていることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の拡散特性再現装置。
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