JP2017057126A - チタノシリケートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】四塩化チタンガスを用いずに、TiがMCM−68の骨格に導入されてなるチタノシリケートを得ることを可能とする、チタノシリケートの製造方法を提供する。【解決手段】本発明のチタノシリケートの製造方法は、アルミノシリケートの骨格内のアルミニウムの一部を、チタンに置き換えてなるチタノシリケートの製造方法であって、シリカ源、アルミナ源、アルカリ源、ヨウ化物、水、およびTi源の混合物を水熱合成により結晶化させる第一工程と、結晶化した前記混合物を焼成する第二工程とを備え、前記混合物に含有されるシリコンとチタンのモル比(Si/Ti)を21以上300以下とすることを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、アルミノシリケートMCM−68の骨格内のアルミニウムの一部を、チタンに置き換えてなるチタノシリケートの製造方法に関する。
アルミノシリケートMCM−68は、Mobil社により最初に合成された比較的新しいゼオライトである(特許文献1)。このゼオライトは、大細孔(12員環細孔)や中細孔(10員環細孔)が三次元的に交わった構造を有している。このタイプのゼオライトは、一般に広い表面積と大きな内部空間を有するので、石油精製や石油化学プロセスにおける触媒として、また、比較的嵩高い有機分子を基質とする触媒として、有用とされている。
MCM−68は、Si/Al比が9〜12であることから、Al含有量、つまり活性点が比較的多く、さらに安定であるため、酸触媒として検討されている。また、MCM−68は、炭化水素の吸着能力が高く、それが関与する反応、例えば芳香族炭化水素のアルキル化やアルキル芳香族炭化水素のトランスアルキル化、異性化、不均化、脱アルキル化などにおいて高い活性を示す。そのため、MCM−68は、炭化水素プロセシング触媒の基盤材料として期待されている。
一方、チタンシリカライトTS−1は、チタノシリケート系ゼオライトの代表であり、有機化合物の酸化反応等の触媒として、高い活性と選択率を示すことが知られている(特許文献2)。TS−1のような高い触媒活性を有するゼオライトを合成するための手法として、例えば、脱アルミニウムモルデナイトを高温のTiClの蒸気で処理することにより、ゼオライトにチタンを導入する技術が知られている(非特許文献1)。また、MCM−68を構成するアルミニウムをチタンに置き換えることにより、TS−1と同等またはそれ以上の触媒性能を有するチタノシリケートの製造方法も知られている(特許文献3)。
特表2002−535227号公報 特開2004−175801号公報 特許第4923248号公報 特許第4689046号公報
J.Phys.Chem.1996,100,10316−10322 W.Fan,R.−G.Duan,T.Yokoi,P.Wu,Y.Kubota,T.Tatsumi,J.Am.Chem.Soc.,130,10150−10164(2008) T.Kubota,Y.Koyama,T.Yamada,S.Inagaki,T.Tatsumi,Chem.Commun.,44,2008,6224−6226
しかしながら、これらの方法は、いずれも、四塩化チタンガスを用いた気相処理によってチタンを導入するものであり、導入に際して塩化水素などの有害ガスが発生する。そのため、安全性の観点における取り扱いの難しさが、実用上の課題とされている。四塩化チタンガスを用いた気相処理によらない、新たなチタン導入方法が求められている。
特許文献4には、四塩化チタンガスを用いない方法で、MCM−68に対して、シリコンとチタンのモル比(Si/Ti)が20となるようにTiを混合し、チタノシリケートを合成したとされる結果が開示されている。ところが、本発明者が、同じモル比となるようにして同じ処理を行っても、チタンがMCM−68の骨格に導入されることはなかった。すなわち、MCM−68の骨格が維持された状態で、チタンが導入されることはなかった。本発明者は、四塩化チタンガスを用いない方法では、(Si/Ti)が20となるようにチタンを高い割合で混合したとしても、混合されたチタンはMCM−68の骨格に導入されず、理想的なチタノシリケートを得ることは難しいという結論に至った。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、四塩化チタンガスを用いずに、チタンがMCM−68の骨格内に導入されてなるチタノシリケートを得ることを可能とする、チタノシリケートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の手段を提供する。
[1]アルミノシリケートの骨格内のアルミニウムの一部を、チタンに置き換えてなるチタノシリケートの製造方法であって、シリカ源、アルミナ源、アルカリ源、ヨウ化物、水、およびチタン源の混合物を水熱合成により結晶化させる第一工程と、結晶化した前記混合物を焼成する第二工程とを備え、前記混合物に含有されるSiとTiのモル比(Si/Ti)を21以上300以下とすることを特徴とするチタノシリケートの製造方法。
[2]前記チタン源として、オルトチタン酸n−ブチルを用いることを特徴とする[1]に記載のチタノシリケートの製造方法。
[3]前記混合物にHを添加することを特徴とする[1]または[2]のいずれかに記載のチタノシリケートの製造方法。
[4]Hを添加した前記混合物に対して酸処理を行うことを特徴とする[3]に記載のチタノシリケートの製造方法。
[5]前記第二工程の焼成を、400℃以上900℃以下の範囲の温度で行うことを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載のチタノシリケートの製造方法。
[6]前記第二工程の焼成を、3時間以上24時間以下の範囲の時間行うことを特徴とする[1]〜[5]のいずれか一項に記載のチタノシリケートの製造方法。
本発明では、MCM−68に対して、チタンを溶液状態で直接導入する。そのため、有害ガスが発生する虞がなく、従来のように四塩化チタンガスを用いてチタンを導入する場合に比べて、安全性を高めることができる。
また、本発明では、MCM−68を構成するアルミニウムの元々の組成を保つため、置き換わるアルミニウムの量、すなわち、導入するチタンの量を少なく設定している。具体的には、シリコンとチタンのモル比Si/Tiが21以上300以下となるように、混合物に対して加えるチタン源の量を制限している。これにより、MCM−68の骨格を大きく壊すことなく、すなわち、MCM−68の骨格を維持したまま、骨格内のアルミニウムの一部をチタンに置き換えた状態のチタノシリケートを得ることができる。
チタノシリケートのX線回折による分析結果を示すグラフである。 チタノシリケートのSEM像である。 チタノシリケートのX線回折による分析結果を示すグラフである。 チタノシリケートのSEM像である。 チタノシリケートのDR/UV−vis測定結果を示すグラフである。 チタノシリケートのX線回折による分析結果を示すグラフである。 チタノシリケートのDR/UV−vis測定結果を示すグラフである。 チタノシリケートのX線回折による分析結果を示すグラフである。 チタノシリケートのSEM像である。 チタノシリケートのX線回折による分析結果を示すグラフである。 チタノシリケートのSEM像である。 チタノシリケートの吸着等温線を示すグラフである。 チタノシリケートのX線回折による分析結果を示すグラフである。 チタノシリケートのDR/UV−vis測定結果を示すグラフである。 チタノシリケートのX線回折による分析結果を示すグラフである。 チタノシリケートのSEM像である。 チタノシリケートのDR/UV−vis測定結果を示すグラフである。
以下、本発明を適用した実施形態であるチタノシリケートの製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[第一実施形態]
第一実施形態に係るチタノシリケートの製造方法は、アルミノシリケートMCM−68中のAlの一部がTiに同型置換されたものを、合成ゲルから一挙に結晶化させて、チタノシリケート[Ti,Al]−MCM−68を合成するものである。各製造工程の処理について、以下に説明する。
(第一工程)
まず、MCM−68作成のための鋳型(構造指向剤または構造規定剤(SDA))として、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−テトラカルボン酸二無水物から3工程でN,N,N’,N’−テトラエチルビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウム二ヨウ化物を合成する。
次に、シリカ源、アルミナ源、アルカリ源、上記ヨウ化物、水、およびチタン(Ti)源の混合物(ゲル)を調製する。
シリカ源としては、シリカそのもの及び水中でケイ酸イオンの生成が可能なケイ素含有化合物が挙げられる。具体的には、コロイダルシリカ、湿式法シリカ、乾式法シリカ、煙状シリカ、ケイ酸ナトリウムなどが挙げられる。本実施形態においては、コロイダルシリカを用いることが好ましい。
アルミナ源としては、例えば水溶性アルミニウム含有化合物を用いることができる。具体的には、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウムなどが挙げられる。本実施形態においては、水酸化アルミニウムを用いることが好ましい。
アルカリ源としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化リチウムなどを用いることができる。本実施形態においては、水酸化カリウムを用いることが好ましい。
Ti源としては、例えば、オルトチタン酸n−ブチル(Ti(OBu)、オルトチタン酸イソブチル、オルトチタン酸エチル、オルトチタン酸メチル、オルトチタン酸フェニルなどを用いることができる。本実施形態においては、加水分解速度の観点からオルトチタン酸n−ブチルを用いることが好ましい。
混合物に含有されるシリコン(Si)とチタン(Ti)のモル比(Si/Ti)は、21以上300以下とするのが好ましく、50以上150以下とするのがより好ましい。
続いて、調製した混合物を、オートクレーブ中での加熱によってさらに調製し、ろ過することにより、結晶化した混合物の粉末を得ることができる。
(第二工程)
第一工程で調製した混合物の結晶(as-synthesized sample)を焼成することにより、第一実施形態に係るチタノシリケートを得ることができる。焼成温度は、400℃以上900℃以下の範囲であればよく、好ましくは650℃である。焼成時間は、3時間以上24時間以下の範囲であればよく、好ましくは10時間である。
上述した工程処理によって、アルミノシリケートMCM−68の基本骨格を有し、Alの一部がTiに置き換わったチタノシリケート[Ti,Al]−MCM−68を合成することができる。
以上説明したように、第一実施形態に係るチタノシリケートの製造方法では、MCM−68に対して、Tiを溶液状態で直接導入する。そのため、有害ガスが発生する虞がなく、従来のように四塩化チタンガスを用いてTiを導入する場合に比べて、安全性を高めることができる。
また、第一実施形態に係るチタノシリケートの製造方法では、MCM−68を構成するAlの元々の組成を保つため、置き換わるAlの量、すなわち、導入するTiの量を少なく設定している。具体的には、SiとTiのモル比Si/Tiが21以上300以下となるように、混合物に対して加えるTi源の量を制限している。これにより、MCM−68の骨格を大きく壊すことなく、すなわち、MCM−68の骨格を維持したまま、骨格内のAlの一部をTiに置き換えた状態の、チタノシリケートを得ることができる。
[第二実施形態]
第二実施形態に係るチタノシリケートの製造方法も、アルミノシリケートMCM−68中のAlをTiに同型置換して、チタノシリケート[Ti,Al]−MCM−68を合成するものである。第二実施形態に係るチタノシリケートの製造方法は、上述した第一工程、第二工程と同様の処理を行う点においては第一実施形態と同様であるが、第一工程を経た直後の混合物に対してHを添加する点において第一実施形態と異なっている。Hの添加は、Hの配位によって重合を抑え、生成物中に高分散でTiを導入することを目的とするものである(非特許文献2)。
第一工程を経た混合物に対しては、酸処理を行うことが好ましい。酸処理は、Hを添加した状態の混合物と、添加していない状態の混合物のいずれに対して行っても良く、例えば硝酸HNOを用いて行うことができる。希硝酸を用いて酸処理を行った場合、骨格外のTiを除去することができる。濃硝酸を用いて酸処理を行った場合、骨格外のTiの除去とともに、骨格からの脱アルミを起こすことができる。なお、この酸処理を、第一実施形態の第一工程を経た混合物に対して行っても、同様の効果が得られる。
第二実施形態に係るチタノシリケートの製造方法でも、第一実施形態に係るチタノシリケートの製造方法と同様に、MCM−68に対して、Tiをそのアルコキシドの溶液状態で直接導入する。そのため、有害ガスが発生する虞がなく、従来のように四塩化チタンガスを用いてTiを導入する場合に比べて、安全性を高めることができる。
また、第二実施形態に係るチタノシリケートの製造方法でも、第一実施形態に係るチタノシリケートの製造方法と同様に、MCM−68を構成するAlの元々の組成を保つため、置き換わるAlの量、すなわち、導入するTiの量を少なく設定している。具体的には、SiとTiのモル比Si/Tiが21以上300以下となるように、混合物に対して加えるTi源の量を制限している。これにより、MCM−68の骨格を大きく壊すことなく、すなわち、MCM−68の骨格を維持したまま、骨格内のAlの一部をTiに置き換えた状態の、チタノシリケートを得ることができる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
第一実施形態に対応する製法(Hの添加なし)、第二実施形態に対応する製法(Hの添加あり)により、[Ti,Al]−MCM−68を製造した例(製造例1、2、実施例1)を提示する。
<製造例1>
内容積23mLのテフロン(登録商標)容器に、コロイダルシリカ(デュポン社製、LUDOX(登録商標)HS−40、SiO:40wt%)を1.5098g(10mmol)入れ、純水を1.4962g加えて、10分間攪拌した。次に、Al(OH)(Aldrich社製、Alとして50〜57wt%)を0.0791g(1.0mmol)入れ、KOH(8mol/l、5.792mmol/g)を0.6412g(3.75mmol)を加え、30分間攪拌した。
続いて、鋳型であるN,N,N’,N’−テトラエチルビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウム二ヨウ化物を0.5592g(1.0mmol)入れ、純水を1.5024g加えて、4時間攪拌した。
その後、オルトチタン酸テトラブチル(Ti(OBu TCI社製)を0.0346g(0.1mmol)入れ、純水1.0528gを加えて、30分間攪拌した。最後に、seedとして別途合成した[Al]−MCM−68as加え、30分間攪拌した。
調製したゲルの入った23mL容器を、そのままステンレス製オートクレーブに装着し、160℃のオーブン中で20日間静置した。得られた生成物をろ過・水洗し、その後、室温で乾燥させて白色粉末0.7438gを得た。
このうち0.3068gを焼成皿に入れ、マッフル炉を用いて、空気雰囲気下で室温より1℃/minで600℃まで昇温し、600℃で10時間保持した。放冷して[Ti,Al]−MCM−68結晶(白色粉末、0.2834g)を得た。Si/Al=11.5、Si/Ti=131であった。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子について、X線回折(XRD)の分析を行った。分析結果を示す回折パターンを、図1のグラフに示す。中段が有機物を含んだままのas−madeサンプル、上段が焼成して有機物を除いたcalcinedサンプルのXRDパターンである。くさび記号で示したのは、混在するZSM−12(MTW)に由来するピークである。比較のために、下段には典型的なMTWのXRDパターンを示している。
いずれの[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンからも、MSE骨格が主として生成されており、第二の相としてMTWも混在していることが分かる。また、焼成前後のXRDパターンの比較から、焼成による結晶性の低下は見られない。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子のSEM像を、図2に示す。有機物除去の前後で粒子は変化しないので、ここには有機物を含んだままのas−madeサンプルのみ示している。このSEM像から、平均粒径が約30〜70nmの[Ti,Al]−MCM−68粒子が得られていることが分かる。
<製造例2>
内容積23mLのテフロン(登録商標)容器に、コロイダルシリカ(デュポン社、LUDOX(登録商標)HS−40、SiO:40wt%)を1.4936g(10mmol)入れ、純水を1.5115g加えて、10分間攪拌した。次に、Al(OH)を0.0778g(1.0mmol)入れ、KOH(8mol/l、5.792mmol/g)を0.6495g(3.75mmol)加え、30分間攪拌した。
続いて、鋳型であるN,N,N’,N’−テトラエチルビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウム二ヨウ化物を0.5579g(1.0mmol)入れ、純水を1.5120g加えて、4時間攪拌した。
その後、オルトチタン酸テトラブチルを0.0341g(0.1mmol)入れ、30wt%過酸化水素水を0.1025g(0.88mmol)、純水を0.9603g加えて、30分間攪拌した。最後に、seedとして[Al]−MCM−68asを0.0304g加え、30分間攪拌した。
調製したゲルの入った23mL容器をそのままステンレス製オートクレーブに装着し、160℃のオーブン中で20日間静置した。得られた生成物をろ過し、その後、室温で乾燥させて白色粉末0.7135gを得た。
このうち0.3052gを焼成皿に入れ、マッフル炉を用いて、空気雰囲気下室温より1℃/minで600℃まで昇温し、600℃で10時間保持した。放冷して[Ti,Al]−MCM−68結晶(白色粉末、0.2807g)を得た。Si/Al=11.7、Si/Ti=108であった。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子について、X線回折(XRD)の分析を行った。分析結果を示す回折パターンを、図3に示す。中段が有機物を含んだままのas−madeサンプル、上段が焼成して有機物を除いたcalcinedサンプルのXRDパターンである。くさび記号で示したのは、混在するZSM−12(MTW)に由来するピークである。比較のために、下段には典型的なMTWのXRDパターンを示してある。
いずれの[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンも、製造例1の図1のXRDパターンと同様の振る舞いを示している。すなわち、いずれのXRDパターンからも、MSE骨格が主として生成されており、第二の相としてMTWも混在していることが分かる。また、焼成前後のXRDパターンの比較から、焼成による結晶性の低下は見られない。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子のSEM像を図4に示す。有機物除去の前後で粒子は変化しないので、ここには有機物を含んだままのas−madeサンプルのみ示してある。このSEM像から、平均粒径が約30〜70nmの[Ti,Al]−MCM−68粒子が得られていることが分かる。
(製造例1、2のTi配位状態の評価)
製造例1で得られた焼成前後のチタノシリケート、製造例2で得られた焼成前後のチタノシリケートについて、測定したDR/UV−Visスペクトル(a)〜(f)を、図5のグラフに示す。横軸は波長(nm)を示し、縦軸はKubelka−Munk関数を示している。
波長が200〜230nmの領域は、骨格内の4配位Tiに相当する吸収を示す領域である。波長が250〜290nmの領域は、骨格外の6配位(ないし5配位)Tiに相当する吸収を示す領域である。
スペクトル(e)、(f)は、それぞれ、従来型(気相TiCl処理でTiを導入した場合)の焼成後、焼成前のサンプルによるものである。
スペクトル(a)、(b)は、それぞれ、上記製造例1、2の有機物をまだ除いていない(as−made(合成したまま))サンプル、すなわち、未焼成のTi直接導入サンプルに対応するものである。スペクトル(a)、(b)は、いずれもブロードであり、かつ6配位の多い状態を示している。Hを添加したスペクトル(b)の方が、スペクトル(a)に比べて、4配位のシグナルがはっきり見える。
スペクトル(c)、(d)は、それぞれ、上記製造例1、2の焼成(calcine)して有機物を除いたサンプル、すなわち、焼成後のTi直接導入サンプルに対応するものである。スペクトル(c)、(d)は、4配位のシグナルがより明瞭になる。焼成後のTi直接導入サンプルは、気相導入したサンプルと類似したスペクトルを示している。
ただし、波長240〜250nmの領域に、まだ肩が残っている。スペクトル(c)における肩の方が、スペクトル(d)における肩に比べてやや多く残っている。したがって、Hを添加した方が、わずかに良いサンプルであると言える。
<実施例1>
[Ti,Al]−MCM−68に酸処理を行った。製造例2で得た[Ti,Al]−MCM−68結晶0.1603gを、ガラス製のナス型フラスコに入れ、次に濃度を1Mに調整した希硝酸水溶液を加えて、還流し、2時間攪拌した。その後、サンプルは濾過し、濾過されてくる濾液が中性になるまで蒸留水で洗浄し、室温で乾燥して[Ti,Al]−MCM−68cal_H_AT(白色粉末0.1360g)を得た。Si/Al=45、Si/Ti=138であった。
希硝酸処理の前後の[Ti,Al]−MCM−68に対して、X線回折の分析を行った。分析結果を示すXRDパターンを、図6のグラフに示す。希硝酸処理前の[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンを下段に示し、希硝酸処理後の[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンを上段に示している。
希硝酸処理の前後のXRDパターン比較から、MSE骨格が主として生成されており、第二の相としてMTWも混在した希硝酸処理前の状態が、希硝酸処理後も維持されていることが分かる。
希硝酸処理前の[Ti,Al]−MCM−68、希硝酸処理後の[Ti,Al]−MCM−68について、測定したDR/UV−Visスペクトルを、図7のグラフに示す。横軸は波長(nm)を示し、縦軸はKubelka−Munk関数を示している。希硝酸処理前の[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンを破線で、希硝酸処理後の[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンを実線で示している。
希硝酸処理前のスペクトルで見られる肩が、希硝酸処理後のスペクトルでは除かれ、4配位のピークがよりシャープになっている。この結果から、希硝酸処理によって、5配位、6配位等の骨格外のTiが除去されていることが分かる。
(フェノール酸化反応の評価)
上述した希硝酸処理を行っていない[Ti,Al]−MCM−68、酸処理を行っている[Ti,Al]−MCM−68、従来の気相処理を行った[Ti]−MCM−68を触媒とする、下記の化学反応式(化1)に示すフェノール酸化反応の実験を行った。実験の具体的な手順を次に示す。
ガラス製耐圧容器中で、触媒20mg、フェノール2.0g(21.25mmol)、過酸化水素水(30wt%)0.48g(4.25mmol)を混合し、100℃で所定時間撹拌した。反応終了後、容器を氷冷しつつ、スルホラン2.0g(16.6mmol)で希釈した。内部標準物質として、アニソール0.225g(2.08mmol)を加えてよく混合した後、遠心分離(3500rpm、10分)により、反応液と触媒を分離した。
次いで、上澄み液100mgに過剰量の無水酢酸(約0.2g)および炭酸カリウム(約0.3g)を加え、反応液全体を35℃で10分間振動させることにより、存在するフェノール系化合物を徹底的にアセチル化した後、クロロホルムで希釈し、ガスクロマトグラフ装置(島津製作所製GC−2014、検出器:FID、カラム:DB−1 0.25mm×30m×1.00μm)を用いて分析をした。また、未反応の過酸化水素を定量するために、2mol/L塩酸水溶液50mLに遠心分離の上澄み液0.5gとヨウ化カリウム0.8gを加え、0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定した。
上記分析の結果、ヒドロキノン(二価フェノールのパラ異性体)HQ、カテコール(二価フェノールのオルト異性体)CL、HQがさらに酸化されたp−BQが検出された。
この実験における各触媒のSi、Ti、Alの含有量、含有比率、各触媒の触媒回転数(TON)、収率(yield)パラ体の選択率(p−Sel.(%))、Hの有効性(H(%)Conv.Eff.)について、表1に示す。焼成後に酸処理を行っていない、チタノノシリケート[Ti,Al]−MCM−68cal_Hの結果を上段に示し、焼成後に酸処理を行っている、チタノノシリケート[Ti,Al]−MCM−68cal_H_ATの結果を中段に示し、従来の気相処理によるチタノノシリケート[Ti]−MCM−68calの結果を下段に示す。
気相処理によるチタノノシリケート[Ti]−MCM−68calの結果は、チタノシリケートを触媒として用いた場合に、フェノール反応が上手く行われていることを示す典型例である。すなわち、HQが主生成物であり、少量が過剰反応でp−BQとなっており、また、CLも少量生成されていることが分かる。
HQ、p−BQ、CLの収率の和が、total(トータル収率)として示されている。また、パラ体の選択率は、HQとp−BQの和をtotalで割ったものとして示されている。TON(触媒回転数)は、トータルの生成物の物質量(モル数)を、Ti活性点のモル数で割ったものである。つまり、TONは、反応開始から終了まで(ここでは10分間)に、触媒が何回回転したかの指標となるものである。
(%)Conv.Eff.(H有効性)は、過酸化水素の有効利用率であり、過酸化水素の酸素がどの程度の効率でフェノール酸化に関わったかを示す指標となるものである。
上述した希硝酸処理を行っていない[Ti,Al]−MCM−68、上述した希硝酸処理を行っている[Ti,Al]−MCM−68は、従来の気相処理を行った[Ti,Al]−MCM−68と同じ条件で触媒として用いた場合であっても、活性を示さなかった。
なお、生成したフェノール類のガスクロマトグラフィー(GC)による分析は、そのままでは難しいが、フェノール性水酸基をアセチル化すると容易になる。水酸基を誘導化すること自体は、GCやHPLCにおける常套手段である。具体的には、十分量の炭酸カリウムを塩基とし、過剰量の無水酢酸を作用させることにより、徹底的にアセチル化する。
第一実施形態に対応する製法(Hの添加なし)、第二実施形態に対応する製法(Hの添加あり)により、[Ti,Al]−MCM−68を製造した他の例(製造例3、4、実施例2)を提示する。
<製造例3>
90mLフッ素樹脂(PFA)製容器に、コロイダルシリカ(デュポン社製、LUDOX(登録商標)HS−40、SiO:40wt%)を3.0266g(20mmol)入れ、純水を3.0266g加えて、10分間攪拌した。次に、Al(OH)(Aldrich社製、Alとして50〜57wt%)を0.1567g(2.0mmol)入れ、KOH(8mol/l、5.792mmol/g)を1.2960g(7.50mmol)加え、30分間攪拌した。
続いて、鋳型であるN,N,N’,N’−テトラエチルビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウム二ヨウ化物を1.6787g(3.0mmol)入れ、純水を3.0169g加えて、4時間攪拌した。
その後、オルトチタン酸テトラブチルを0.0725g(0.2mmol)入れ、純水を2.0816g加えて、30分間攪拌した。最後に、seedとして[Al]−MCM−68asを0.0603g加え、30分間攪拌した。
調製したゲルを23mLオートクレーブに移し、160℃のオーブン中で12日間静置した。得られた生成物をろ過し、その後、100℃オーブン中で乾燥させて白色粉末1.3854gを得た。
このうち0.6007gを焼成皿に入れ、マッフル炉を用いて、空気雰囲気下で室温より1℃/minで600℃まで昇温、600℃で10時間保持した。放冷して[Ti,Al]−MCM−68結晶(白色粉末、0.5248g)を得た。Si/Al=12.3、Si/Ti=145であった。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子について、X線回折(XRD)の分析を行った。分析結果を示す回折パターンを、図8に示す。中段が有機物を含んだままのas−madeサンプル、上段が焼成して有機物を除いたcalcinedサンプルのXRDパターンである。くさび記号で示したのは、混在するZSM−12(MTW)に由来するピークである。比較のために、下段には典型的なMTWのXRDパターンを示している。
いずれの[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンも、製造例1、2の図1、3のXRDパターンと同様の振る舞いを示している。すなわち、いずれのXRDパターンからも、MSE骨格が主として生成されており、第二の相としてMTWも混在していることが分かる。また、焼成前後のXRDパターンの比較から、焼成による結晶性の低下は見られない。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子のSEM像を図9に示す。有機物除去の前後で粒子は変化しないので、ここには有機物を含んだままのas−madeサンプルのみ示している。このSEM像から、平均粒径が約100nmの[Ti,Al]−MCM−68粒子が得られていることが分かる。
<製造例4>
90mLフッ素樹脂(PFA)製容器に、コロイダルシリカ(デュポン社製、LUDOX(登録商標)HS−40、SiO:40wt%)を2.9975g(20mmol)入れ、純水を3.0076g加えて、10分間攪拌した。次に、Al(OH)(Aldrich社製、Alとして50〜57wt%)を0.1567g(20mmol)入れ、KOH(8mol/l、5.792mmol/g)を1.3077g(7.50mmol)加え、30分間攪拌した。
続いて、鋳型であるN,N,N’,N’−テトラエチルビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウム二ヨウ化物を1.6775g(3.0mmol)入れ、純水を2.9987g加えて、4時間攪拌した。
その後、オルトチタン酸テトラブチルを0.0784g(0.2mmol)入れ、30wt%過酸化水素水を0.2007g(1.76mmol)、純水を1.9844g加えて、30分間攪拌した。最後に、seedとして[Al]−MCM−68asを0.0608g加え、30分間攪拌した。
調製したゲルを23mLオートクレーブに移し、160℃のオーブン中で12日間静置した。得られた生成物をろ過し、その後、100℃オーブン中で乾燥させて白色粉末1.4849gを得た。
このうち0.6085gを焼成皿に入れ、マッフル炉を用いて、空気雰囲気下で室温より1℃/minで600℃まで昇温、600℃で10時間保持した。放冷して[Ti,Al]−MCM−68結晶(白色粉末、0.5414g)を得た。Si/Al=11.5、Si/Ti=94であった。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子について、X線回折(XRD)の分析を行った。分析結果を示す回折パターンを、図10に示す。中段が有機物を含んだままのas−madeサンプル、上段が焼成して有機物を除いたcalcinedサンプルのXRDパターンである。くさび記号で示したのは、混在するZSM−12(MTW)に由来するピークである。比較のために、下段には典型的なMTWのXRDパターンを示している。
いずれの[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンも、製造例3の図8のXRDパターンと同様の振る舞いを示している。すなわち、いずれのXRDパターンからも、MSE骨格が主として生成されており、第二の相としてMTWも混在していることが分かる。また、焼成前後のXRDパターンの比較から、焼成による結晶性の低下は見られない。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子のSEM像を、図11に示す。有機物除去の前後で粒子は変化しないので、ここには有機物を含んだままのas−madeサンプルのみ示している。このSEM像から、平均粒径が約100nmの[Ti,Al]−MCM−68粒子が得られていることが分かる。
(N吸脱着の評価)
製造例3、4で得た焼成後の[Ti,Al]−MCM−68の吸着等温線のグラフを、図12に示す。グラフの横軸は飽和蒸気圧に対する相対圧を示し、縦軸は吸着量(cm(S.T.P)g−1)を示している。製造例4で得た焼成後の[Ti,Al]−MCM−68cal_Hの吸着等温線を上段に、製造例3で得た焼成後の[Ti,Al]−MCM−68calの吸着等温線を中段に示している。そして、比較用のサンプルとして、従来型の[Al]−MCM−68cal(焼成済み)の吸着等温線を、下段に示している。黒丸が吸着に対応し、白丸が脱着に対応している。
図12の各吸着等温線から算出される、BET area、外表面積、ミクロ孔容積のデータを、表2に示す。
製造例3、4で得た[Ti,Al]−MCM−68の吸着等温線は、いずれも、従来型のアルミノシリケートの吸着等温線と同様に、IUPACの分類で典型的なI型の吸着等温線となっている。いずれの吸着等温線も、高圧側の大気圧に近い圧のところに立ち上がりがあり、粒子間隔の影響が見られる。これは、得られた[Ti,Al]−MCM−68の粒子が小さいこととも関係がある。また、表2に示すように、製造例3、4で得た[Ti,Al]−MCM−68からは、従来型の[Al]−MCM−68とほぼ同じデータが得られている。したがって、製造例3、4で得た[Ti,Al]−MCM−68は、いずれも結晶性が良いことが分かる。
<実施例2>
[Ti,Al]−MCM−68に酸処理を行った。製造例4で得た[Ti,Al]−MCM−68結晶0.1603gをガラス製のナス型フラスコに入れ、次に濃度が13.4Mの硝酸水溶液(すなわち濃硝酸)を加えて、還流し、24h時間攪拌した。その後、サンプルは濾過し、濾過されてくる濾液が中性になるまで蒸留水で洗浄し、室温で乾燥させて、[Ti,Al]−MCM−68cal_H_AT(白色粉末、0.1360g)を得た。Si/Al=351、Si/Ti=102であった。
このうち0.1979gを焼成皿に入れ、マッフル炉を用いて、空気雰囲気下で室温より1℃/minで600℃まで昇温、600℃で4時間保持した。放冷して[Ti,Al]−MCM−68cal_H_AT_cal(白色粉末、0.1111g)を得た。
濃硝酸処理前、濃硝酸処理直後、濃硝酸処理に続く焼成処理後の[Ti,Al]−MCM−68に対して、X線回折の分析を行った。分析結果を示すXRDパターンを、図13のグラフに示す。濃硝酸処理前の[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンを下段に、濃硝酸処理直後の[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンを中段に、濃硝酸処理に続く焼成処理後の[Ti,Al]−MCM−68のXRDパターンを上段に示している。
3つのXRDパターン比較から、MSE骨格が主として生成されており、第二の相としてMTWも混在した濃硝酸処理前の状態が、濃硝酸処理後、それに続く焼成後も維持されていることが分かる。
(製造例3、4のTi配位状態の評価)
濃硝酸処理前後の[Ti,Al]−MCM−68について、測定したDR/UV−Visスペクトル(a)〜(d)を、図14のグラフに示す。横軸は波長(nm)を示し、縦軸はKubelka−Munk関数を示している。
スペクトル(a)、(b)は、それぞれ、濃硝酸処理前の未焼成のサンプル、濃硝酸処理前の焼成済みのサンプルに対応するものである。スペクトル(c)、(d)は、それぞれ、濃硝酸処理後の未焼成のサンプル、濃硝酸処理後の焼成済みのサンプルに対応するものである。
スペクトル(c)、(d)の4配位のピークが、スペクトル(a)、(b)に比べて、よりシャープになっている。つまり、濃硝酸処理を行うことにより、4配位に由来するピーク波長の強度を保ちつつ、5配位、6配位に由来する強度が下がっている。この結果から、濃硝酸処理によって、5配位、6配位等の骨格外のTiが除去されていることが分かる。
(フェノール酸化反応の評価)
上述した濃硝酸処理後(未焼成)の[Ti,Al]−MCM−68、従来の気相処理を行った[Ti]−MCM−68を触媒とする、下記の化学反応式(化2)に示すフェノール酸化反応の実験を行った。実験の具体的な手順を次に示す。
ガラス製耐圧容器中で、触媒20mg、フェノール2.0g(21.25mmol)、過酸化水素水(30wt%)0.48g(4.25mmol)を混合し、100℃で所定時間撹拌した。反応終了後、容器を氷冷しつつ、スルホラン2.0g(16.6mmol)で希釈した。内部標準物質として、アニソール0.225g(2.08mmol)を加えてよく混合した後、遠心分離(3500rpm、10分)により、反応液と触媒を分離した。
次いで、上澄み液100mgに過剰量の無水酢酸(約0.2g)および炭酸カリウム(約0.3g)を加え、反応液全体を35℃で10分間振動させることにより、存在するフェノール系化合物を徹底的にアセチル化した後、クロロホルムで希釈し、ガスクロマトグラフ装置(島津製作所製GC−2014、検出器:FID、カラム:DB−1 0.25mm×30m×1.00μm)を用いて分析をした。また、未反応の過酸化水素を定量するために、2mol/L塩酸水溶液50mLに遠心分離の上澄み液0.5gとヨウ化カリウム0.8gを加え、0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定した。
上記分析の結果、ヒドロキノン(二価フェノールのパラ異性体)HQ、カテコール(二価フェノールのオルト異性体)CL、HQがさらに酸化されたp−BQが検出された。なお、ここに挙げている従来の気相処理を行った[Ti]−MCM−68で構成される触媒は、表1の下段に示した触媒と同じものである。
この実験における各触媒のSi、Ti、Alの含有量、含有比率、各触媒の触媒回転数(TON)、収率(yield)パラ体の選択率(p−Sel.(%))、Hの有効性(H(%)Conv.Eff.)について、表3に示す。酸処理後(未焼成)の[Ti,Al]−MCM−68cal_H2_ATの結果を上段に示し、従来の気相処理によるチタノノシリケート[Ti]−MCM−68calの結果を下段に示す。
酸処理後(未焼成)のチタノシリケートでは、TONが18となっているが、実施例1の場合に比べて、収率が格段に上昇している。酸処理後に焼成を行った場合の収率が、これよりも向上することは確実である。
第一実施形態に対応する製法(Hの添加なし)の変形例(製造例5、実施例3)を、以下に提示する。
<製造例5>
内容積23mLのテフロン(登録商標)容器に、コロイダルシリカ(デュポン社製、LUDOX(登録商標)HS−40、SiO:40wt%)を1.5023g(10mmol)(10mmol)入れ、純水を1.5269g加えて、10分間攪拌した。次に、Al(OH)を0.0867g(1.1mmol)入れ、KOH(8mol/l、5.792mmol/g)を0.6503g(3.75mmol)加え、30分間攪拌した。
その後、鋳型であるN,N,N’,N’−テトラエチルビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウム二ヨウ化物を0.5555g(1.0mmol)入れ、純水を1.4962g加えて、4時間攪拌した。
最後に、オルトチタン酸テトラブチルを0.0315g(0.1mmol)入れ、純水を1.0398g加えて、30分間攪拌した。
調製したゲルの入った23mL容器を、そのままステンレス製オートクレーブに装着し、160℃のオーブン中で16日間静置した。得られた生成物をろ過し、その後、80℃オーブン中で乾燥して白色粉末0.6814gを得た。このうち0.6063gを焼成皿に入れ、マッフル炉を用いて、空気雰囲気下で室温より1℃/minで600℃まで昇温し、600℃で10時間保持した。放冷して[Ti,Al]−MCM−68結晶(白色粉末、0.5595g)を得た。Si/Al=10.7、Si/Ti=118であった。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子について、X線回折(XRD)の分析を行った。分析結果を示す回折パターンを、図15に示す。下から一段目が有機物を含んだままのas−madeサンプルのXRDパターンを示し、下から二段目が焼成して有機物を除いたcalcinedサンプルのXRDパターンを示している。MTWに由来するピークは認められなかったため、純度の高い[Ti,Al]−MCM−68(骨格はMSE)が得られたと判断される。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子のSEM像を、図16に示す。有機物除去の前後で粒子は変化しないので、ここには有機物を含んだままのas−madeサンプルのみ示している。このSEM像から、平均粒径が約100nmの[Ti,Al]−MCM−68粒子が得られていることが分かる。粒子形態はおよそ直方体状と見ることができる。
この段階でのUV−visスペクトルを図17の(a)、(b)に示す。この段階では、まだ骨格外Tiに由来する好ましくないピークが大きくあらわれているが、後述する実施例5に示す処理で、好ましいスペクトルが得られるようになる。
<実施例3>
[Ti,Al]−MCM−68に酸処理を行った。製造例5で得た[Ti,Al]−MCM−68結晶0.3002gをガラス製のナス型フラスコに入れ、次に濃度が13.4Mの硝酸水溶液(すなわち濃硝酸)を加えて、還流し、24時間攪拌した。その後、サンプルは濾過し、濾過されてくる濾液が中性になるまで蒸留水で洗浄し、100℃のオーブンで乾燥させて、[Ti,Al]−MCM−68cal_AT(13.4M)(白色粉末0.2252g)を得た。Si/Al=366、Si/Ti=102であった。
このうち0.1493gを焼成皿に入れ、マッフル炉を用いて、空気雰囲気下で室温より1℃/minで600℃まで昇温し、600℃で4時間保持した。放冷して[Ti,Al]−MCM−68cal_AT(13.4M)_cal(白色粉末、0.1458g)を得た。
得られた[Ti,Al]−MCM−68粒子について、X線回折(XRD)の分析を行った。分析結果を示す回折パターンを、図15に示す。下から三段目が酸処理直後のATサンプルのXRDパターンを示し、下から四段目(最上段)がさらに焼成したAT_calサンプルのXRDパターンを示している。酸処理・熱処理(焼成)を通じて、MSE骨格は安定に保たれていることがわかる。
(実施例3のTi配位状態の評価)
酸処理直後のATサンプル、さらに焼成したAT_calサンプルのUV−visスペクトルを、図17の(c)、(d)にそれぞれ示す。酸化触媒性能を発現するために有利な,骨格内4配位Tiに相当する210nm付近のピークが明瞭に見られ、骨格外6配位Tiに帰属されるピークは見られなかったため、スペクトル上は好ましいチタノシリケートが調製されたと言える。
(フェノール酸化反応の評価)
上述した濃硝酸処理に続く焼成処理後の[Ti,Al]−MCM−68、従来の気相処理を行った[Ti]−MCM−68を触媒とする、下記の化学反応式(化3)に示すフェノール酸化反応の実験を行った。実験の具体的な手順を次に示す。
ガラス製耐圧容器中で、触媒20mg、フェノール2.0g(21.25mmol)、過酸化水素水(30wt%)0.48g(4.25mmol)を混合し、100℃で所定時間撹拌した。反応終了後、容器を氷冷しつつ、スルホラン2.0g(16.6mmol)で希釈した。内部標準物質として、アニソール0.225g(2.08mmol)を加えてよく混合した後、遠心分離(3500rpm、10分)により、反応液と触媒を分離した。
次いで、上澄み液100mgに過剰量の無水酢酸(約0.2g)および炭酸カリウム(約0.3g)を加え、反応液全体を35℃で10分間振動させることにより、存在するフェノール系化合物を徹底的にアセチル化した後、クロロホルムで希釈し、ガスクロマトグラフ装置(島津製作所製GC−2014、検出器:FID、カラム:DB−1 0.25mm×30m×1.00μm)を用いて分析をした。また、未反応の過酸化水素を定量するために、2mol/L塩酸水溶液50mLに遠心分離の上澄み液0.5gとヨウ化カリウム0.8gを加え、0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定した。
上記分析の結果、ヒドロキノン(二価フェノールのパラ異性体)HQ、カテコール(二価フェノールのオルト異性体)CL、HQがさらに酸化されたp−BQが検出された。
この実験における各触媒のSi、Ti、Alの含有量、含有比率、各触媒の触媒回転数(TON)、収率(yield)パラ体の選択率(p−Sel.(%))、Hの有効性(H(%)Conv.Eff.)について、表4に示す。酸処理後の[Ti,Al]−MCM−68cal_AT(13.4M)_calの結果を上段に示し、従来の気相処理によるチタノノシリケート[Ti]−MCM−68calの結果を下段に示す。
従来型の[Ti]−MCM−68calは、初期活性が高いが、反応時間が10分を超えると、過剰反応により、収率が減少に転じる(非特許文献3)。一方、本発明の実施例3では、[Ti,Al]−MCM−68cal_AT(13.4M)_calの反応が遅いことを踏まえ、反応時間を1時間に延長した。その結果、反応時間を10分とした場合に比べて収率が増加し、それに伴い、TONも増加した。したがって、反応時間を長くすることにより、TONを従来型のものに近づけることができると考えられる。
本発明のチタノシリケートの製造方法は、主要な基礎化学品であるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・二価フェノール類などの製造プロセスにおける触媒を得る方法として、利用することができる。

Claims (6)

  1. アルミノシリケートの骨格内のアルミニウムの一部を、チタンに置き換えてなるチタノシリケートの製造方法であって、
    シリカ源、アルミナ源、アルカリ源、ヨウ化物、水、およびチタン源の混合物を水熱合成により結晶化させる第一工程と、
    結晶化した前記混合物を焼成する第二工程とを備え、
    前記混合物に含有されるシリコンとチタンのモル比(Si/Ti)を21以上300以下とすることを特徴とするチタノシリケートの製造方法。
  2. 前記チタン源として、オルトチタン酸n−ブチルを用いることを特徴とする請求項1に記載のチタノシリケートの製造方法。
  3. 前記混合物にHを添加することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のチタノシリケートの製造方法。
  4. を添加した前記混合物に対して酸処理を行うことを特徴とする請求項3に記載のチタノシリケートの製造方法。
  5. 前記第二工程の焼成を、400℃以上900℃以下の範囲の温度で行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のチタノシリケートの製造方法。
  6. 前記第二工程の焼成を、3時間以上24時間以下の範囲の時間行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のチタノシリケートの製造方法。
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