JP2017056687A - 着色された金属板、チューブ、及び金属板の着色方法 - Google Patents

着色された金属板、チューブ、及び金属板の着色方法 Download PDF

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Keizo Kitamura
圭三 北村
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京介 中西
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Abstract

【課題】金属板にカラー印刷を行う場合であっても、色の重なりや奥行きを感じさせることが可能な着色された金属板及び金属板の着色方法を提供する。
【解決手段】
表面に複数の異なる色の領域11、12が領域の重なり部分11bが生じるように印刷されてなる着色された金属板10であって、領域の重なり部分11bは、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域11の色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色により着色されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、着色された金属板、チューブ、及び金属板の着色方法に関し、詳しくは表面に複数の異なる色の領域が領域の重なり部分が生じるように印刷された金属板、その金属板で形成されたチューブ、及び金属板の着色方法に関するものである。
従来より、例えば特許文献1に示すようにオフセット印刷においてカラー印刷を行う場合、プロセスインキのC,M,Y,K(Cyan,Magenta,Yellow,Black)等の色毎に刷版を用意し、刷版を順次用いて同一の印刷対象物に重ね刷りしている。オフセット印刷においては、網点印刷法により印刷を行うことが多い。網点印刷法は、刷版を用いて網点(ドット)を作り、網点同士の間隔や各網点の大きさ、各色の網点の重なり具合を調整することにより色の変化や色の濃淡を表現するものである。これらの印刷方法により、多様な色を再現することが可能となる。
特開平4−224961号公報
印刷対象物が紙や写真用紙の場合、インキが紙に吸収され乾きやすいので、各色の網点を重ねて印刷してもインキ混じりが生じることがない。しかし、印刷対象物が金属板の場合、各色の網点を重ねて印刷するとインキ混じりが生じてしまうため、意図した色を再現して印刷することができない。このため、金属板にカラー印刷を行う場合には、印刷対象物の金属板の表面を複数の領域に分け、各領域をそれぞれ各インクの色単色で印刷している。図14はアルミチューブ1の表面にオフセット印刷で白、赤、青のインクを用いてカラー印刷を行った例であり、領域2は白色に印刷されている。領域2の中央部に「くすり」の文字を示す領域3が設定され、領域3は青色に印刷されている。領域2の左側の領域4は赤色に印刷され、領域4の中央部は「M」の文字を示す領域5に設定されて白色に印刷されている。
このように、金属板にカラー印刷を行う場合には、金属板の表面の各領域は単色で印刷せざるを得ず、色の重なりを表現したり重なりに奥行きを感じさせたりする印刷を行うことができないため、平坦で単調な印象を与えてしまっていた。
本発明は、上記した課題に着目してなされたものであり、金属板にカラー印刷を行う場合に、色の重なりを表現したり重なりに奥行きを感じさせたりすることが可能な着色された金属板、チューブ、及び金属板の着色方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、表面に複数の異なる色の領域が領域の重なり部分が生じるように印刷されてなる着色された金属板であって、前記領域の重なり部分は、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域の色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色により着色されてなる着色された金属板を提供している。
本発明によれば、複数の異なる色の領域が重なり部分が生じるように印刷されており、その重なり部分が、複数の領域のうちのいずれかの領域(以下、領域Aとする)の色と色相が同じであって、その色より濃度が高められた色に印刷されているため、領域Aが最上層に印刷され、他の領域が領域Aの下側に印刷されているような、色の重なりを表現することが可能となり、色の重なりに奥行きを感じさせることができる。
また、特に3つ以上の複数の異なる色の領域が重なり部分が生じるように印刷されている場合には、領域の重なり部分は、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域Aの色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色により着色されている。
好ましい実施形態においては、前記重なり部分を生じさせる各領域は、色相が異なる色により着色されている。
上記の構成の場合には、領域の重なり部分が、いずれかの領域の色と色相が同じであって、その色より濃度が高められた色に着色されるため、色相が異なる色の重なりを表現することが可能となり、また、色の重なりに奥行きを感じさせることができる。
また、他の好ましい実施形態においては、前記重なり部分を生じさせる各領域は、色相が同じであって濃度が異なる色により着色されている。
上記の構成の場合には、領域の重なり部分が、いずれかの領域の色より濃度が高められた色に着色されるので、色相が同じ色の重なりを表現することが可能となり、また、色の重なりに奥行きを感じさせることができる。
好ましい実施形態においては、前記濃度は、網点による印刷において網点の密度を増すことにより高められる。
上記の構成の場合には、単位面積当たりの網点の数や、網点の大きさを変化させることで網点の密度を調節することができ、この網点の密度を変化させることで、色の濃度を調整することが可能となる。
上記の目的は、上記の着色された金属板によって形成されているチューブによっても達成される。
チューブを上記の着色された金属板で形成することで、チューブの表面のデザインを色の重なりや奥行きが表現されたものにできるため、金属製チューブの表面のデザインの自由度が増す。このため、このチューブに例えば薬剤等を充填して商品として流通させることで、チューブのデザインによりこの商品の購入意欲をかき立てたり、消費者に商品をアピールすることができる。
上記の目的は、金属板の表面に複数の異なる色の領域が領域の重なり部分が生じるように印刷する金属板の着色方法によっても達成され、前記領域の重なり部分を除く各領域の色を決定する第1の工程と、前記領域の重なり部分を着色する色を、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域の色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色に決定する第2の工程と、金属板の表面に、前記領域の重なり部分を除く部分と前記領域の重なり部分とを第1の工程及び第2の工程で決定された色で印刷する第3の工程とを実施して金属板に着色することを特徴としている。
上記の方法によって、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域Aが最上層に印刷され、他の領域が領域Aの下側に印刷されているような、色相が同じ色の重なりを表現することが可能となり、色の重なりに奥行きを感じさせることができる。
好ましい実施形態においては、前記第2の工程より前に、前記領域の重なり部分について最上層に重ねられる領域を想定する工程を含んでおり、第2の工程では、前記領域の重なり部分を着色する色を、前記想定された領域の色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色に決定するものである。
前述したように、本発明の着色された金属板及びその着色方法によれば、複数の異なる色の領域が重なり部分が生じるように印刷されており、その重なり部分が、複数の領域のうちのいずれかの領域Aが最上層に印刷され、他の領域が領域Aの下側に印刷されるような色の重なりを表現することが可能となり、色の重なりに奥行きを感じさせることができる。
また、本発明の着色された金属板によって形成されるチューブによれば、チューブの表面のデザインを色の重なりや奥行きが表現されたものにできるため、金属製チューブの表面のデザインの自由度が増す。
本発明の一実施形態に係る着色された金属板の平面図である。 金属板の赤色で着色される領域の部分を示す平面図である。 金属板の黄色で着色される領域の部分を示す平面図である。 網点印刷の原理の説明図である。 網点印刷の原理の説明図である。 本発明の他の実施形態に係る着色された金属板の平面図である。 金属板の赤色で着色される領域の部分を示す平面図である。 金属板の黄色で着色される領域の部分を示す平面図である。 金属板の青色で着色される領域の部分を示す平面図である。 着色された金属板で形成されたチューブを示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る着色された金属板の平面図である。 図11の実施形態の変形例を示す着色された金属板の平面図である。 本発明の他の実施形態に係る着色された金属板の平面図である。 従来技術を示す斜視図である。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の着色された金属板10を示している。図示例の金属板10は、板状もしくはシート状のアルミニウム板であって、金属板10の表面に複数の異なる色の領域が領域の重なり部分が生じるように印刷により着色されている。本実施形態においては、金属板10の表面に、2つの異なる色相の色の領域11、12が、重なり部分11bが生じるように印刷されており、領域11は赤色、領域12は黄色で着色されている。また、領域11、12は円形状を呈している。
領域の重なり部分11bは、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域の色と色相が同じであってその色より濃度が高められた色により着色されている。本実施形態では、領域の重なり部分11bは、赤色の領域11の色と同じ色相である赤色であって、赤色の領域11よりも濃度が高い色に着色されている。
詳細には、赤色の領域11は、黄色の領域12との重なり部分11bと、その重なり部分11bを除く部分11aとからなる。部分11aは濃度30%の赤色で着色され、重なり部分11bは部分11aの色(赤色の領域11の色を示す)と同じ色相である赤色であって、部分11aの色よりも濃度が高い濃度70%の赤色に着色されている。
黄色の領域12は、赤色の領域11との重なり部分11bと、その重なり部分11bを除く部分12aからなる。部分12aは濃度50%の黄色に着色されている。
図1に示すように、黄色の領域12の形状を示す輪郭線121のうち、赤色の領域11と重なる輪郭線121aが赤色の領域11に表れており、輪郭線121aにより赤色の領域11は、重なり部分11bとその重なり部分11bを除く部分11aとに分けられている。また、赤色の領域11の輪郭線111のうち、黄色の領域12と重なる輪郭線111aが黄色の領域12に表れており、輪郭線111aにより黄色の領域12は重なり部分11bとその重なり部分11bを除く部分12aとに分けられている。輪郭線121aと111aとにより囲まれる部分が重なり部分11bとなる。
重なり部分11bは赤色の領域11の部分11aと同じ赤色であって、部分11aの色よりも濃度が高いため、黄色の領域12が赤色の領域11の下側にあり重なり部分11bは黄色の領域12の影となっているように感じさせる。
金属板への印刷は、図4、図5に示すように、網点(ドット)の印刷により行っている。網点印刷では、単位面積当たりの網点の面積を調整することにより色の濃淡を表わしており、色の濃度は、網点の密度を増すことにより高められる。図4(A)は網点の面積率が50%の場合、図4(B)は網点の面積率が20%、図4(C)は網点の面積率が10%の場合の色をそれぞれ示しており、網点の面積率が高いほど濃い色が表現されている。
次に、金属板の着色方法について説明する。
第1の工程においては、領域の重なり部分11bを除く部分11a、12aを決定する。本実施形態では、領域の重なり部分11bを除く部分11aの色を濃度30%の赤色、領域の重なり部分11bを除く部分12aの色を濃度50%の黄色と決定している。
次に、領域の重なり部分11bについて、本実施形態では、赤色の領域11が最上層に重ねられる領域であると想定し、第2の工程において、重なり部分11bを着色する色を、赤色であって、部分11aの赤色(赤色の領域11の色)の濃度30%に対して部分11aより濃度が高い濃度70%の赤色と決定している。
次の第3の工程では、金属板10の表面に各部分11a、11b、12aを第1、第2の各工程で決定された色で印刷する。本実施形態ではオフセット印刷を行っている。オフセット印刷は、刷版に付着させたインキを、ブランケットと呼ばれる樹脂やゴム製の転写ローラーにいったん移し、インキがそのブランケットを介して印刷対象物(金属板)に転写されることで印刷が行われるものである。カラー印刷では、プロセスインキのC,M,Y,K(Cyan,Magenta,Yellow,Black)等の色相毎に刷版が用意され、印刷機でインキの金属板への転写が刷版毎に順次行われて印刷される。刷版は図4(A)〜(C)、図5に示すような網点を金属板に転写することで所望の濃度の色を金属板に印刷している。
本実施形態では、赤色(Magenta)の色相の刷版と、黄色(Yellow)の色相の刷版とが用意されている。赤色の刷版では、図2に示すように、第2の工程で決定された領域の重なり部分11bの色と、第1の工程で決定された領域の重なり部分11bを除く部分11aの色とで、部分11bと部分11aが印刷される。また、黄色の刷版では、図3に示すように、第1の工程で決定された領域の重なり部分11bを除く部分12aの色で、その部分12aが印刷される。
本発明によれば、金属板10の表面には、複数の異なる色の領域11、12が重なり部分11bが生じるように印刷されており、その重なり部分11bが、複数の領域11、12のうちのいずれかの領域(本実施形態では赤色の領域11)の色の色相に印刷されている構成としているため、一方の領域11が上層に印刷され、他方の領域12が領域11の下側に印刷されているように感じさせることができ、金属板10への印刷において、色の重なりを表現することが可能となり、色の重なりに奥行きを感じさせることができる。
図6〜図9に本発明の他の実施形態を示す。本実施形態では金属板20に印刷される領域の数を3つとしている。
図6に示すように、金属板20の表面に、3つの異なる色相の色の領域21、22、23が、重なり部分21b、21c、21d、22bが生じるように印刷されている。領域21は赤色、領域22は黄色、領域23は青色で着色されている。
重なり部分21bは、赤色の領域21と黄色の領域22とが重なった部分であり、重なり部分21cは赤色の領域21と青色の領域23とが重なった部分であり、重なり部分22bは黄色の領域22と青色の領域23とが重なった部分である。また、領域の重なり部分21dは、赤色、黄色、青色の各領域21、22、23が重なった部分である。また
詳細には、赤色の領域21は、黄色、青色の各領域22、23との重なり部分21b、21c、21dと、その重なり部分21b、21c、21dを除く部分21aとからなる。黄色の領域22は、赤色の領域21との重なり部分21b、21dと、青色の領域23との重なり部分22bと、重なり部分21b、21d、22bを除く部分22aとからなる。青色の領域23は、赤色の領域21との重なり部分21c、21dと、黄色の領域22との重なり部分22bと、重なり部分21c、21d、22bを除く部分23aからなる。
赤色の領域21の部分21aの赤色の濃度は30%、黄色の領域22の部分22aの黄色の濃度は30%、青色の領域23の部分23aの青色の濃度は30%としている。
領域の重なり部分は、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域の色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色により着色されている。本実施形態では、領域の重なり部分21b、21c、21dは、赤色の領域21の部分21aの色(赤色の領域21の色を示す)と同じ色相である赤色であって、その重なり部分21b、21c、21dを除く部分21aの濃度30%より高い濃度の色で着色されている。重なり部分21bは2つの領域21、22が重なっており、重なり部分21cは2つの領域21、23が重なっており、重なり部分21dは、3つの領域21、22、23が重なっているため、重なり部分21dが最も濃度が高い濃度70%の色に着色され、重なり部分21b、21cは重なり部分21dの濃度70%よりも低い濃度である濃度50%の色に着色されている。
また、重なり部分22bは、黄色の領域22のその重なり部分22bを除く部分22aの色(黄色の領域22の色を示す)と同じ色相である黄色であって、黄色の領域22の部分22aよりも濃度が高い濃度50%の色に着色されている。青色の領域23であって黄色の領域22との重なり部分22bを除く部分23aは青色に着色されている。
本実施形態では、領域の重なる数が同じである重なり部分21b、21c、22bを同じ濃度の色に着色しているが、複数の重なり部分の濃度が異なっていてもよい。この場合、同じ重なり数の重なり部分の濃度は、重なり部分を生じさせる領域の色に応じて定められる。
次に、金属板20の着色方法について説明する。
第1の工程においては、領域の重なり部分21b、21c、21d、22bを除く各領域21a、22a、23aの色を決定する。本実施形態では、赤色の領域21の重なり部分21b、21c、21dを除く部分21aの色を濃度30%の赤色、黄色の領域22の重なり部分21b、21d、22bを除く部分22aの色を濃度30%の黄色、青色の領域23の重なり部分21c、21d、22bを除く部分23aの色を濃度30%の青色とに決定している。
次に、領域の重なり部分21b、21c、21dについて、本実施形態では、赤色の領域21が最上層に重ねられる領域であると想定し、領域の重なり部分22bについて、黄色の領域22が上層に重ねられる領域であると想定する。
次の第2の工程においては、3つの領域21、22、23の重なり部分21dを着色する色を、濃度70%の赤色と決定し、2つの領域21、22の重なり部分21b及び2つの領域21、23の重なり部分21cを着色する色を、濃度50%の赤色と決定している。
なお、重なり部分21bの濃度と重なり部分21cの濃度とは同じ濃度である必要はなく、重なり部分21dの濃度よりも低ければ異なる濃度としてもよい。
また、領域22、23の重なり部分22bを着色する色を、黄色であって濃度50%の黄色と決定している。
第3の工程では、金属板20の表面に各部分21a、22a、23a、21b、21c、21d、22bを第1、第2の各工程で決定された色で印刷する。
本実施形態では、赤色(Magenta)の色相の刷版と、黄色(Yellow)の色相の刷版と、青色(Cyan)の色相の刷版が用意されている。赤色の刷版では、図7に示すように、第1、2の工程で決定された色で、領域の重なり部分21b、21c、21dと、重なり部分21b、21c、21dを除く部分21aが印刷される。また、黄色の刷版では、図8に示すように、第1、2の工程で決定された色で、領域の重なり部分22bと、重なり部分21b、21d、22bを除く部分22aとが印刷される。さらに、青色の刷版では、図9に示すように、第1の工程で決定された色で、領域の重なり部分21c、21d、22bを除く部分23aが印刷される。
このような着色方法で着色された金属板20の表面は、赤色の領域21が最上層に印刷され、黄色の領域22が赤色の領域21の下側に印刷され、青色の領域23が最下層に印刷されているように感じさせることができ、金属板20への印刷において、色の重なりを表現することが可能となり、色の重なりに奥行きを感じさせることができる。
なお、本実施形態では3つの領域が領域の重なり部分が生じるように印刷されているが、4つ以上の領域が重なり部分が生じるように印刷されていてもよい。
図10は、着色された金属板によって形成されているチューブ30を示す。
図10に示すように、チューブ30の表面に4つの領域31、32、33、34が重なり部分が生じるように印刷されており、領域31は赤色、領域32は黄色、領域33は緑色、領域34は青色に着色されている。本実施形態では、印刷機に赤色、黄色、青色、緑色のインキ用の刷版が用意されている。
本実施形態では、チューブ30の表面のキャップ35側に、領域31、32、33の重なり部分が生じており、赤色の領域31が最上層、黄色の領域32が赤色の領域31の下側、緑色の領域33が黄色の領域32の下側(最下層)と感じさせるように印刷されている。また、チューブ30のキャップ35側とは反対側では、赤色の領域31と青色の領域34との重なり部分が生じており、赤色の領域31が上層、青色の領域34が下層と感じさせるように印刷されている。
図10に示すようなチューブ30の製造は、まず円盤状のアルミニウムスラグを押し出し法等によってチューブ状に形成し、所望の長さにカットする。そして、口部のネジ部を形成してチューブ30の形状に成形し、キャップ35を口部に嵌める。充填物に応じてチューブ30の内面に保護用の膜を設けた後、チューブ30の外側表面に下地を塗装する。下地は本実施形態では白色としている。この後、予め用意されたデザイン(本実施形態では領域31、32、33、34)を印刷機で印刷する。そして、口部と反対側の端部から薬剤等の充填物をチューブ30に充填し、端部を密封する。
各領域の重なり部分や、重なり部分を除く部分に着色される色の決定の方法は、図1及び図6に示す実施形態と同様であるため、説明を省略する。
上記の構成によれば、チューブの表面に色の重なりや重なりの奥行きを感じさせることができるデザインを印刷できるため、金属性チューブの表面のデザインの自由度が増す。このため、このチューブに例えば薬剤等を充填して商品として流通させることで、チューブのデザインによりこの商品の購入意欲をかき立てたり、消費者に商品をアピールすることができる。
なお、チューブに印刷される領域は図10の実施形態に限定されるものではなく、任意の形状や数の領域が印刷されるものである。
図11は本発明の他の実施形態を示す。
図11は、重なり部分を生じさせる各領域が、色相が同じであって濃度が異なる色により着色されている点において図1の実施形態とは異なっている。
本実施形態においては、金属板40の表面に、2つの同じ色相の色の領域41、42が、重なり部分42bが生じるように印刷されている。本実施形態では領域41、42は赤色で着色されている。
領域の重なり部分42bは、赤色の領域41、42と同じ色相である赤色であって、領域41、42よりも濃度が高い赤色に着色されている。
詳細には、第1の赤色の領域41は、第2の赤色の領域42との重なり部分42bと、その重なり部分42bを除く部分41aとからなる。第2の赤色の領域42は、第1の赤色の領域41との重なり部分42bと、その重なり部分42bを除く部分42aとからなる。本実施形態では、第1の赤色の領域41の部分41aは濃度30%の赤色、第2の赤色の領域42の部分42aは濃度50%の赤色、重なり部分42bは濃度70%の赤色に着色されている。
各領域の重なり部分、重なり部分を除く部分に着色される色の決定の方法は図1に示す実施形態と同じであるため、説明を省略する。
上記の構成によれば、金属板40の表面に、第2の赤色の領域42が上層、第1の赤色の領域41が下層と感じられるように領域41、42を印刷することが可能となる。
このように、色相が同じ色の2つの領域41、42が重なり合っており、重なり部分42bの濃度が最も高い場合には、濃度の高い第2の赤色の領域42が上層に位置するように感じさせることができ、金属板40への印刷において、色の重なりや重なりに奥行きのある表現を行うことが可能となる。
図12は図11に示す実施形態の変形例を示す。
図11に示す実施形態は、第1の赤色の領域41と第2の赤色の領域42の重なり部分42bが最も濃度の高い色に着色されていたが、本実施形態では、重なり部分42bの赤色の濃度は、第1の赤色の領域41の部分41aより高く、第2の赤色の領域42の部分42aよりも低くなっている。
本実施形態では、第1の赤色の領域41の部分41aは濃度30%の赤色、第2の赤色の領域42の部分42aは濃度70%の赤色、領域の重なり部分42bは濃度50%の赤色に着色されている。
各領域の重なり部分42b、重なり部分を除く部分41a、42aに着色される色の決定の方法において、第2の工程では、領域の重なり部分42bを着色する赤色を、最上層に重ねられる領域に想定された第1の赤色の領域41の赤色と色相が同じであってその赤色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた赤色であり、重なり部分を生じさせる他の第2の赤色の領域42の赤色の濃度よりも低い濃度の色に決定する。
その他の構成及び金属板40への着色方法は図11に示す実施形態と同じであるため、説明を省略する。
上記の構成によれば、金属板40は、第1の赤色の領域41が上層、第2の赤色の領域42が下層と感じられるように印刷することが可能となる。
このように、色相が同じ色の2つの領域が重なり合っており、重なり部分42bが第1の赤色の領域41の濃度と第2の赤色の領域42の濃度との間の濃度である場合には、領域の重なり部分42bの赤色の濃度よりも赤色の濃度が低い第1の赤色の領域41が上層に位置するように感じさせることができ、金属板40への印刷において、色の重なりや重なりに奥行きのある表現を行うことが可能となる。
図13は本発明の他の実施形態を示す。
金属板50の表面に、3つの同じ色相(本実施形態では赤色)の色の領域51、52、53が、重なり部分51b、51c、51d、52bが生じるように印刷されている。
領域の重なり部分51bは、第1の赤色の領域51と第2の赤色の領域52とが重なった部分であり、領域の重なり部分51cは第1の赤色の領域51と第3の赤色の領域53とが重なった部分であり、領域の重なり部分52bは、第2の赤色の領域52と第3の赤色の領域53とが重なった部分である。また、領域の重なり部分51dは、第1、第2、第3の赤色の領域51、52、53が重なった部分である。
詳細には、第1の赤色の領域51は、領域51、53との重なり部分51b、51c、51dと、その重なり部分51b、51c、51dを除く部分51aとからなる。第2の赤色の領域52は、第1の赤色の領域51との重なり部分51b、51dと、第3の赤色の領域53との重なり部分52bと、重なり部分51b、51d、52bを除く部分52aとからなる。第3の赤色の領域53は、第1の赤色の領域51との重なり部分51c、51dと、第2の赤色の領域52との重なり部分52bと、重なり部分51c、51d、52bを除く部分53aからなる。
第1の赤色の領域51の重なり部分51b、51c、51dを除く部分51aの赤色の濃度は70%、第2の赤色の領域52の重なり部分51b、51d、52bを除く部分52aの赤色の濃度は30%、第3の赤色の領域53の重なり部分51c、51d、52bを除く部分53aの赤色の濃度は50%としている。
領域の重なり部分は、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域の色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色により着色されている。本実施形態では、領域の重なり部分51b、51c、51dは、その重なり部分51b、51c、51dを除く部分51a(第1の領域51の色を示す)より濃度が高い赤色で着色されている。重なり部分51bは2つの赤色の領域51、52が重なっており、重なり部分51cは2つの赤色の領域51、53が重なっており、重なり部分51dは、3つの赤色の領域51、52、53が重なっているため、重なり部分51dが最も濃度が高い濃度90%の赤色に着色され、重なり部分51b、51cは重なり部分51dよりも低い濃度である濃度80%の赤色に着色されている。
また、領域の重なり部分52bは、第2の赤色の領域52の部分52aよりも濃度が高く、第3の赤色の領域53の部分53aよりも低い濃度である濃度40%の色に着色されている。
各領域の重なり部分51b、51c、51d、52b、その重なり部分を除く部分51a、52a、53aに着色される色の決定の方法において、第2の工程では、領域の重なり部分52bを着色する赤色は、上層に重ねられる第2の赤色の領域52に想定された赤色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた赤色であり、重なり部分を生じさせる他の第3の赤色の領域53の部分53aの色(赤色の領域53の色を示す)の濃度よりも低い濃度の赤色に決定する。
その他の構成及び金属板50への着色方法は図1に示す実施形態と同じであるため、説明を省略する。
上記の構成によれば、金属板50は、第1の赤色の領域51が上層、第2の赤色の領域52が中層、第3の赤色の領域53が下層と感じられるように印刷することが可能となる。
このように、色相が同じ色の複数の領域が重なり合っている場合においては、領域の重なり部分の色の濃度よりも色の濃度が低い領域が上層に位置するように感じさせることができ、金属板50への印刷において、色の重なりや重なりに奥行きのある表現を行うことが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
領域の色は本実施形態の色に限定されるものではなく、任意の色であってもよい。また、領域の形状は円形に限定されず、だ円形、矩形、台形等でもよく、任意の形状であってもよい。また、重なり部分を生じさせる領域の数は複数であればよく、4以上であってよい。
本発明における領域の金属板の表面への印刷はオフセット印刷に限定されるものではなく、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェットプリンタ、レーザプリンタ、金属蒸着、ホットスタンプ及びコールドスタンプ等であってもよい。
また、本実施形態では網点印刷を用いて網点の密度により色の濃度を調整しているが、網点印刷には限定されず他の印刷方法を用いてもよく、インクの色の濃度を調整することで金属板に印刷される色の濃度を調整してもよい。
また、本発明の濃度で調整される色は、対応するRGB(加法混色、R=レッド、G=グリーン、B=ブルー)換算値で表現されていてもよく、対応する色相、明度、彩度で表現されていてもよい。
また、金属板10、20、40、50は着色が可能な金属板であればよく、アルミニウム、銅、チタン、鋼等の板またはシートであってもよい。
10、20、40、50 金属板
30 チューブ
11、12 領域
11b 領域の重なり部分
11a、12a 領域の重なり部分を除く部分
21、22、23 領域
21b、21c、21d、22b 領域の重なり部分
21a、22a、23a 領域の重なり部分を除く部分
31、32、33、34 領域
41、42 領域
42b 領域の重なり部分
41a、42a 領域の重なり部分を除く部分
51、52、53 領域
51b、51c、51d、52b 領域の重なり部分
51a、52a、53a、 領域の重なり部分を除く部分

Claims (7)

  1. 表面に複数の異なる色の領域が領域の重なり部分が生じるように印刷されてなる着色された金属板であって、
    前記領域の重なり部分は、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域の色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色により着色されてなる着色された金属板。
  2. 前記重なり部分を生じさせる各領域は、色相が異なる色により着色されている請求項1に記載の着色された金属板。
  3. 前記重なり部分を生じさせる各領域は、色相が同じであって濃度が異なる色により着色されている請求項1に記載の着色された金属板。
  4. 前記濃度は、網点による印刷において網点の密度を増すことにより高められる請求項1から3のいずれかに記載の着色された金属板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の着色された金属板によって形成されているチューブ。
  6. 金属板の表面に複数の異なる色の領域が領域の重なり部分が生じるように印刷する金属板の着色方法であって、
    前記領域の重なり部分を除く各領域の色を決定する第1の工程と、
    前記領域の重なり部分を着色する色を、重なり部分を生じさせるいずれかひとつの領域の色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色に決定する第2の工程と、
    金属板の表面に、前記領域の重なり部分を除く部分と前記領域の重なり部分とを第1の工程及び第2の工程で決定された色で印刷する第3の工程とを実施して金属板に着色することを特徴とする金属板の着色方法。
  7. 前記第2の工程より前に、前記領域の重なり部分について最上層に重ねられる領域を想定する工程を含んでおり、第2の工程では、前記領域の重なり部分を着色する色を、前記想定された領域の色と色相が同じであってその色より領域の重なり数に応じて濃度が高められた色に決定するものである請求項6に記載された金属板の着色方法。
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