JP2017056680A - タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーカスプライが巻き下げられたタイヤの製造方法の提供。【解決手段】タイヤのビードカーカス部材の製造工程が、プライ巻上工程、プライ積層工程及びプライ巻下工程を備えている。プライ巻下工程において、プライ積層体32がその外周面32aを支持されている。プライ積層体32が回転しながら、巻下ステッチャー38が第二プライの軸方向端部をビード周りに半径方向外側から内側に巻き下げている。プライ積層体32が回転しながら、プライ積層体32の内側に巻き下げられた第二プライの軸方向端部を、積層ステッチャー40が上記第一プライの内周面に積層して、上記ビードカーカス部材を形成している。【選択図】図3

Description

本発明は、タイヤの製造方法に関する。詳細には、本発明は、ビード周りにカーカスが巻き下げられたタイヤの製造方法に関する。
特開平7−68661号公報には、第二カーカスプライがビード周りで軸方向外側から内側に向かって折り返されたタイヤの製造方法が開示されている。このタイヤでは、ビード周りの軸方向内側が支持された状態で、第二カーカスプライの端部がビード周りで軸方向外側から内側に向かって折り返されている。この第二カーカスプライの折り返しにより、この第二カーカスプライでは、一対のビードに架け渡された主部と、ビードの半径方向内側に位置する折り返し部とが形成されている。
このタイヤでは、第一カーカスプライの主部は一対のビードの軸方向内側に架け渡されている。第二カーカスプライの主部は一対のビードの軸方向外側に架け渡されている。このタイヤでは、第一カーカスプライの主部と第二カーカスプライの主部とが、軸方向においてビードを挟み込んでいる。この第一カーカスプライと第二カーカスプライとを備えることで、適度にタイヤの剛性が向上しうる。このタイヤでは、剛性の向上により、乗り心地と操縦安定性とが改善されうる。
特開平7−68661号公報
特開平7−68661号公報に開示されたタイヤの製造方法では、ビードの軸方向内側が支持されて第二カーカスプライの端部が折り返されている。このため、第二カーカスプライの端部は、ビードの半径方向内側に位置している。この方法では、ビードの軸方向内側が支持されているので、第二カーカスプライの端部は、ビードの軸方向内側まで延ばせない。
タイヤの加硫工程では、この第二カーカスプライの主部は、ビードの周りにおいて、半径方向外向きに引っ張られる。このタイヤでは、第二カーカスプライの端部がビードの軸方向内側まで延びていないため、第二カーカスプライの端部が位置ずれし易い。この位置ずれは、タイヤ毎の剛性のバラツキを招来する。
第二カーカスプライの端部がビードの軸方向内側に延びることで、この第二カーカスプライの端部の位置ずれは抑制されうる。これにより、タイヤ毎の剛性のバラツキが抑制されうる。しかしながら、従来の製造方法では、第二カーカスプライの端部をビードの軸方向内側まで延ばすことは困難である。
本発明の目的は、カーカスプライが巻き下げられたタイヤの製造方法の提供にある。
本発明に係るタイヤの製造方法は、ビードカーカス部材の製造工程と予備成形工程と加硫工程とを備えている。
上記ビードカーカス部材の製造工程が、
円筒状に巻かれた第一プライの軸方向端部がビード部材の周りで半径方向内側から外側に巻き上げられて、プライ巻上体を形成するプライ巻上工程と、
上記プライ巻上体の外周面に第二プライが積層されてプライ積層体が形成されるプライ積層工程と、
上記プライ積層体の上記第二プライの軸方向端部が上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられてビードカーカス部材が形成されるプライ巻下工程とを備えている。
上記プライ巻下工程において、
上記プライ積層体は、その外周面を支持されている。
上記プライ積層体が回転しながら、上記第二プライの軸方向端部が上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられている。
上記プライ積層体が回転しながら、上記プライ積層体の内側に巻き下げられた上記第二プライの軸方向端部が、上記プライ積層体の内周面に積層されて、上記ビードカーカス部材が形成されている。
上記予備成形工程において、上記ビードカーカス部材を含むローカバーが形成されている。上記加硫工程において、上記ローカバーが金型に投入されて、このローカバーが加硫成形されてタイヤが得られている。
好ましくは、上記プライ巻上工程において、上記第一プライは、ドラムの外周面に支持されている。上記プライ積層工程において、上記プライ巻上体は、上記ドラムの外周面に支持されている。
好ましくは、上記プライ巻下工程において、上記プライ積層体の外周面は、第一受台に支持されている。上記プライ積層体が回転しながら、積層ステッチャーによって、上記プライ積層体の内側に巻き下げられた上記第二プライの軸方向端部は、上記プライ積層体の内周面に積層されている。上記第一受台と上記積層ステッチャーとは、上記プライ積層体を回転させている。
好ましくは、上記プライ巻下工程において、上記プライ積層体が回転しながら、巻下ステッチャーによって、上記第二プライの軸方向端部は、上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられている。上記巻下ステッチャーが第二プライの軸方向端部を軸方向外側から内側に巻き下げるときに、上記積層ステッチャーが巻き下げられた上記第二プライの上記軸方向端部の軸方向内側に位置している。
好ましくは、上記プライ巻下工程において、上記プライ積層体の外周面は、第二受台に支持されている。上記第一受台と上記第二受台とは、上記プライ積層体の周方向に間隔を空けて配置されている。上記プライ積層体の回転中心は、水平方向において上記第一受台と上記第二受台との間に位置している。
好ましくは、上記巻下ステッチャーは、上記プライ積層体の周方向において、上記第一受台と上記第二受台との間に位置している。
好ましくは、上記プライ巻下工程において、上記プライ積層体の外周面は、第三受台に支持されている。上記第一受台と上記第二受台と上記第三受台とは、上記プライ積層体の周方向に間隔を空けて配置されている。
好ましくは、上記ビード部材は、コアを備えている。上記コアの内径Dは、600mm以下である。
本発明に係るタイヤのビードカーカス部材の製造方法は、
円筒状に巻かれた第一プライの軸方向端部がビード部材の周りで半径方向内側から外側に巻き上げられて、プライ巻上体を形成するプライ巻上工程と、
上記プライ巻上体の外周面に第二プライが積層されてプライ積層体を形成するプライ積層工程と、
上記プライ積層体の上記第二プライの軸方向端部が上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられてビードカーカス部材を形成するプライ巻下工程とを備えている。
上記プライ巻下工程において、
上記プライ積層体はその外周面を支持されている。
上記プライ積層体が回転しながら、上記第二プライの軸方向端部は上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられている。
上記プライ積層体が回転しながら、上記プライ積層体の内側に巻き下げられた上記第二プライの軸方向端部は、上記プライ積層体の内周面に積層されて、ビードカーカス部材が形成されている。
本発明に係るビードカーカス部材の製造方法では、第二プライの軸方向端部をビード部材の周りで巻き下げることが容易にされている。この方法によって、タイヤのビード周りで、カーカスプライが軸方向外側から内側に向かって折り返すことが容易にされている。
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法で製造されたタイヤの断面図である。 図2(a)は本発明の一実施形態に係る製造方法の第一プライ巻上工程の説明図であり、図2(b)は第二プライ積層工程の説明図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る製造方法で使用されるプライ巻下機の説明図である。 図4(a)は本発明の一実施形態に係る製造方法の第二プライ巻下工程の説明図であり、図4(b)は他の第二プライ巻下工程の説明図である。 図5(a)は更に他の第二プライ巻下工程の説明図であり、図5(b)は更に他の第二プライ巻下工程の説明図であり、図5(c)は更に他の第二プライ巻下工程の説明図である。 図6(a)は更に他の第二プライ巻下工程の説明図であり、図6(b)は更に他の第二プライ巻下工程の説明図であり、図6(c)は更に他の第二プライ巻下工程の説明図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明に係る製造方法で製造される空気入りタイヤ2が例示されている。このタイヤ2は、二輪自動車に装着される。このタイヤ2は、前輪用タイヤである。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1の一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。このタイヤ2は、この赤道面に対してほぼ左右対称の形状を呈する。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のビード8及びカーカス10を備えている。それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。それぞれのビード8は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。カーカス10は、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿って一方のビード8と他方のビード8との間に架け渡されている。
トレッド4は、路面と接地するトレッド面を形成する。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。このサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。ビード8は、コア16と、コア16から半径方向外向きに延びるエイペックス18とを備えている。コア16は、リング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス18は、半径方向外向きに先細りである。このエイペックス18は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、第一カーカスプライ12と第一カーカスプライ12の外側に積層された第二カーカスプライ14とを備えている。第一カーカスプライ12は、ビード8の周りを軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一カーカスプライ12には、主部12aと折り返し部12bとが形成されている。第二カーカスプライ14は、ビード8の周りを軸方向外側から内側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第二カーカスプライ14には、主部14aと折り返し部14bとが形成されている。
図示されていないが、第一カーカスプライ12は、第一カーカスコードとトッピングゴムとからなる。この第一カーカスコードは赤道面に対して傾斜している。この赤道面に対してなす傾斜角度の絶対値は、60°以上90°以下である。第二カーカスプライ14は、第二カーカスコードとトッピングゴムとからなる。この第二カーカスコードは赤道面に対して傾斜している。この赤道面に対してなす傾斜角度の絶対値は、60°以上90°以下である。換言すれば、このタイヤ2はラジアルタイヤである。第一カーカスコードと第二カーカスコードが交差するタイヤ2では、第一カーカスコードの傾斜方向と第二カーカスコードの傾斜方向とは、赤道面に対して逆向きである。この第一カーカスコードの傾斜角度の絶対値と、この第二カーカスコードの傾斜角度の絶対値とは、等しくされている。この第一カーカスコード及び第二カーカスコードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
図1の矢印Rは、赤道面におけるトレッド4の曲率半径を表している。符号Pは、ビード8の周りで折り返された第二カーカスプライ14の半径方向内端を表している。両矢印Hは、第二カーカスプライ14の折り返し部14bの高さを表している。この高さHは、内端Pから折り返し部14bの外端までの半径方向の距離として測定される。
このタイヤ2では、第一カーカスプライ12の主部12aは、一方のビード8の軸方向内側から他方のビード8の軸方向内側まで延びている。この主部12aは、一対のビード8の軸方向内側で張力を生じる。第二カーカスプライ14の主部14aは、一方のビード8の軸方向外側から他方のビード8の軸方向外側まで延びている。この主部14aは、一対のビード8の軸方向外側で張力を生じる。このカーカス10は、一対のビード8の軸方向内側と軸方向外側との両側で張力を生じる。張力を生じる主部12aと主部14aとがビード8を囲っている。このカーカス10は、一方のビード8から他方のビード8までの範囲で、タイヤ2の剛性を適度に向上させうる。
このタイヤ2では、第二カーカスプライ14の折り返し部14bは、ビード8の軸方向内側に位置している。この折り返し部14bにより、第二カーカスプライ14が確実に固定されている。タイヤ2を製造する加硫工程においても、第二カーカスプライ14の位置ずれの発生が抑制されている。折り返し部14bを備えることで、タイヤ2毎の剛性のバラツキが抑制されている。
剛性のバラツキを抑制する観点から、第二カーカスプライ14の折り返し部14bの高さHは、好ましくは10mm以上であり、更に好ましくは15mm以上である。一方で、この高さHがある程度大きいタイヤ2では、更に高さHを大きくしても、それ以上の剛性のバラツキの抑制効果は望めない。この観点では、高さHは、好ましくは40mm以下である。
このタイヤ2の製造方法が説明される。この製造方法は、部材準備工程、予備成形工程及び加硫工程を備えている。部材準備工程では、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10等の、タイヤ2の各部を構成する部材が準備される。予備成形工程では、タイヤ2の各部を構成する部材が組み合わされて、ローカバー(生タイヤ)が得られる。加硫工程では、このローカバーが金型に投入される。ローカバーが、金型で加硫成形される。ローカバーからタイヤ2が得られる。
この部材準備工程では、タイヤ2の各部を構成する部材の一つとして、ビードカーカス部材19(図6(c)参照)が準備される。このビードカーカス部材19は、ビード8及びカーカス10を構成する部材である。この部材準備工程は、ビードカーカス部材19の製造工程を備えている。
このビードカーカス部材19の製造工程が説明される。この製造工程は、プライ巻上工程と、プライ積層工程と、プライ巻下工程とを備えている。
図2(a)に示される様に、プライ巻上工程では、ドラムとしてのファーマー20が準備される。このファーマー20の形状は、円筒形状である。このファーマー20は、外周面20aを備えている。図2(a)の一点鎖線L1は、ファーマー20の軸線を表している。このファーマー20は、その半径方向に拡径及び縮径可能にされている。このファーマー20は、軸線L1を回転軸に回転可能にされている。
プライ巻上工程では、ファーマー20が回転させられる。回転するファーマー20の外周面20aに、第一プライ22が巻かれる。この第一プライ22は、円筒状にされる。第一プライ22は、第一カーカスプライ12を構成する部材である。第一プライ22の主部22aは、ファーマー20の外周面20aに巻かれている。ファーマー20の外周面20aは、第一プライ22の主部22aの内周面を支持する。ここでは、外周面20aに第一プライ22が巻かれたが、外周面20aにゴムシート部材が巻かれていてもよい。このゴムシート部材の外周面に第一プライ22が円筒状に巻かれてもよい。
円筒状に巻かれた第一プライ22の軸方向端部22bは、ファーマー20の軸方向外側に延ばされている。この端部22bの半径方向外側に、ビード部材24が配置される。このファーマー20は、外周面20aから半径方向内向きに延びる一対の端面を備えている。この端面は、ファーマー20の軸方向に直交する平面である。一対のビード部材24は、この端面によって位置決めされて、軸方向に所定の間隔を空けて配置される。このビード部材24は、ビード8を構成する部材である。この端部22bがビード部材24の周りに半径方向内側から外側に巻き上げられる。巻き上げられた端部22bは、主部22aに積層される。この様にして、第一プライ22とビード部材24とからなるプライ巻上体26が形成される。
本発明では、このビード部材24の周りで半径方向内側から外側に巻かれることを、巻き上げると称する。逆に、ビード部材24の周りで半径方向外側から内側に巻かれることを、巻き下げると称する。
図2(b)に示される様に、プライ積層工程では、プライ巻上体26は、ファーマー20の外周面20aに巻かれている。ファーマー20の外周面20aは、プライ巻上体26の内周面を支持している。このファーマー20が回転させられる。このプライ巻上体26の外周面に、第二プライ28が巻かれる。この第二プライ28が円筒状にされる。この第二プライ28は、第二カーカスプライ14を構成する部材である。
このプライ積層工程では、回転するステッチャー30が第二プライ28の軸方向中央の主部28aをプライ巻上体26の外周面に押圧する。このステッチャー30は、ファーマー20の外周面20aの軸方向一端から他端までの範囲を移動する。この様にして、プライ巻上体26の外周面に、第二プライ28が円筒状に積層されて、プライ積層体32が形成される。図2(b)では、第二プライ28の主部28aと第一プライ22の主部22aとの間に隙間があるが、プライ積層体32では主部28aは主部22aに密着している。
プライ積層体32は、図示しない搬送装置に保持される。ファーマー20が縮径する。プライ積層体32が軸方向に移動する。プライ積層体32は、ファーマー20から取り外される。
図3には、第二プライ巻下工程で使用されるプライ巻下機34の一部がプライ積層体32と共に示されている。図示されない搬送装置は、プライ積層体32を、このプライ巻下機34に搬送する。プライ巻下機34は、第一受台としての第一ローラー36と、巻下ステッチャー38と、積層ステッチャー40と、第二受台としての第二ローラー42とを備えている。図3において、左右方向がプライ巻下機34の前後方向である。図3の紙面に垂直な方向は、プライ巻下機34の左右方向である。プライ巻下機34の前後方向及び左右方向は、水平方向でもある。図3の紙面に垂直な方向は、プライ巻下機34に載置されたプライ積層体32の軸方向である。
第一ローラー36は、円筒形状を備えている。第一ローラー36は、図示されない駆動装置によって、その軸線を回転軸に回転可能にされている。
プライ巻下機34は、左右一対の巻下ステッチャー38を備えている(図5(a)参照)。この巻下ステッチャー38は、略円盤形状を備えている。巻下ステッチャー38は、その軸線を回転軸に回転可能に支持されている。巻下ステッチャー38は、プライ積層体32の半径方向にビード部材24の周りを移動可能にされている。プライ積層体32の周方向において、巻下ステッチャー38は、第一ローラー36と第二ローラー42との間に位置している。
プライ巻下機34は、左右一対の積層ステッチャー40を備えている(図4(a)参照)。積層ステッチャー40は、略円盤形状を備えている。積層ステッチャー40は、その軸線を回転軸に回転可能にされている。積層ステッチャー40に対して、第一ローラー36は、半径方向外側に配置されている。積層ステッチャー40の回転軸は、ローラー36の回転軸に平行にされている。積層ステッチャー40は、半径方向及び軸方向に移動可能にされている。
第二ローラー42は、第一ローラー36の後方に位置している。第二ローラー42と第一ローラー36とは、プライ積層体32の周方向に間隔を空けて配置されている。第二ローラー42は、円筒形状を備えている。第二ローラー42は、その軸線を回転軸に回転可能にされている。
図4(a)及び図4(b)は、図3の線分IV−IVに沿った断面が示されている。図4(a)では、第一ローラー36の外周面36aに、プライ積層体32の外周面32aが支持されている。図示されないが、第二ローラー42の外周面42aにも、プライ積層体32の外周面32aが支持されている。図4(a)では、第一ローラー36と第二ローラー42とがプライ積層体32を支持している。この状態では、プライ巻下機34に対して、プライ積層体32が載置又は取り外し可能にされている。
図4(a)では、積層ステッチャー40は、プライ積層体32から離れて位置している。積層ステッチャー40は、半径方向内側の待機姿勢にある。この待機姿勢にある積層ステッチャー40は、プライ積層体32をプライ巻下機34に載置又は取り外しするときに、プライ積層体32と干渉しない位置にある。
図4(a)の片矢印Dは、コア部材24のコア16の内径を表している。この内径Dは、コア16の内径である。この内径Dは、コア16の半径方向内端で測定される。
図4(b)では、積層ステッチャー40は、プライ積層体32の内周面32bに当接している。積層ステッチャー40は、第一ローラー36に向かってプライ積層体32を押圧している。この積層ステッチャー40は、第一押圧姿勢にある。プライ積層体32は、第一ローラー36と積層ステッチャー40とに挟み込んでいる。第一ローラー36と積層ステッチャー40とが、プライ積層体32を支持している。第一ローラー36が回転することで、第一ローラー36と積層ステッチャー40とに挟み込まれたプライ積層体32がその軸線を回転軸にして回転させられる。この第一ローラー36と積層ステッチャー40とがプライ積層体32を回転させる。例えば、図3において、第一ローラー36が時計回りに回転することで、プライ積層体32と積層ステッチャー40とが反時計回りに回転する。
図5(a)から図5(c)は、図3の線分V−Vに沿った断面が示されている。図5(a)は、巻下ステッチャー38が待機姿勢にある。この待機姿勢では、巻下ステッチャー38は、プライ積層体32の半径方向外側に位置している。この図5(a)の二点鎖線は、図3の線分IV−IVに沿った断面における、ローラー36と積層ステッチャー40とを示している。図5(a)では、積層ステッチャー40は、第一押圧姿勢にある。第一ローラー36と積層ステッチャー40とは、プライ積層体32を挟み込んでいる。
図5(b)では、巻下ステッチャー38がビード部材24の軸方向外側に位置している。巻下ステッチャー38の外周面が第二プライ28の軸方向端部28bに接触しながら、その軸線を回転軸にして回転している。巻下ステッチャー38が第二プライ28の軸方向端部28bをビード部材24の周りで折り返している。この端部28bは、半径方向外側から半径方向内側に折り返されている。図5(b)では、積層ステッチャー40は、第一押圧姿勢にある。第一ローラー36と積層ステッチャー40とは、プライ積層体32を挟み込んでいる。
図5(c)では、巻下ステッチャー38がビード部材24の軸方向外側、且つ半径方向内側に位置している。図3の二点鎖線は、この巻下ステッチャー38を表している。巻下ステッチャー38の外周面が第二プライ28の軸方向端部28bに接触しながら、その軸線を回転軸にして回転している。図5(c)では、巻下ステッチャー38は、第二プライ28の端部28bを、図5(b)より更に深く、ビード部材24周りで折り返している。この第二プライ28の端部28bは、軸方向外側から軸方向内向側に折り返されている。端部28bは、プライ積層体32の半径方向内側に折り返されている。図5(c)では、積層ステッチャー40は、第一押圧姿勢にある。第一ローラー36と積層ステッチャー40とは、プライ積層体32を挟み込んでいる。
図6(a)から図6(c)は、図3の線分IV−IVに沿った断面が示されている。図6(a)では、積層ステッチャー40は、第一押圧姿勢にある。第一ローラー36と積層ステッチャー40とは、プライ積層体32を挟み込んでいる。図6(a)では、第二プライ28の端部28bは、プライ積層体32の半径方向内側に折り返されている。この図6(a)の二点鎖線は、図3の線分V−Vに沿った断面における巻下ステッチャー38を示している。図6(a)では、巻下ステッチャー38は、プライ積層体32の全周に亘って、第二プライ28の端部28bを軸方向外側から内側に巻き下げている。
図6(b)では、積層ステッチャー40は、プライ積層体32から離れている。第一ローラー36と第二ローラー42とが、プライ積層体32の外周面32aを支持している。積層ステッチャー40は、第二プライ28の端部28bの半径方向内側に位置している。
図6(c)では、積層ステッチャー40が、この端部28bの半径方向内側に位置している。第一ローラー36と積層ステッチャー40とは、第二プライ28の端部28bを挟み込んでいる。積層ステッチャー40は、プライ積層体32の第一プライ22に端部28bを押圧している。図6(c)の積層ステッチャー40は、第二押圧姿勢にある。
この図3から図6を参照しつつ、巻下工程が説明される。巻下工程では、図示しない搬送装置が、プライ積層体32をプライ巻下機34に載置する。このとき、巻下ステッチャー38と積層ステッチャー40とは、待機姿勢にある。このプライ巻下機34では、第一ローラー36と第二ローラー42とが、プライ積層体32を支持する。 図4(a)に示される様に、第一ローラー36の外周面36aに、プライ積層体32の外周面32aが支持される。図示されないが、第二ローラー42の外周面42aに、プライ積層体32の外周面32aが支持される。
図4(b)に示される様に、積層ステッチャー40は、第一ローラー36の外周面36aに向かって移動する。積層ステッチャー40は、第一ローラー36に向かってプライ積層体32を押圧している。この積層ステッチャー40は、待機姿勢から第一押圧姿勢になっている。プライ積層体32は、第一ローラー36と積層ステッチャー40とに挟み込んでいる。第一ローラー36がその軸線を回転軸にして回転する。第一ローラー36が回転することで、プライ積層体32と積層ステッチャー40とがそれぞれの軸線を回転軸にして回転する。
図5(a)、図5(b)及び図5(c)では、プライ積層体32は、その軸線を回転軸にして回転している。巻下ステッチャー38は、その軸線を回転軸に回転している。巻下ステッチャー38は、プライ積層体32の半径方向外側から内側に向かって、ビード部材24の周りを移動している。巻下ステッチャー38は、第二プライ28の端部28bを、プライ積層体32の半径方向外側から内側に折り返している。プライ積層体32では、第二プライ28の端部28bは、図5(a)の状態から図5(b)の状態を経て図5(c)の状態にされている。
図6(a)では、第二プライ28の端部28bは、全周に亘って、プライ積層体32の半径方向内側に折り返されている。第一ローラー36の回転が停止している。プライ積層体32の回転が停止している。第一押圧姿勢にある積層ステッチャー40は、プライ積層体32の半径方向内側に移動する。更に、積層ステッチャー40は、プライ積層体32の軸方向外側に移動する。積層ステッチャー40は、第二プライ28の端部28bの半径方向内側に移動する。この様にして、積層ステッチャー40は、図6(a)の第一押圧姿勢から図6(b)の位置に移動する。
図6(b)の位置から、積層ステッチャーが第一ローラー36の外周面36aに向かって移動する。第一ローラー36と積層ステッチャー40とは、プライ積層体32を挟み込んでいる。積層ステッチャー40は、プライ積層体32の第一プライ22に端部28bを押圧している。積層ステッチャー40は、図6(b)の位置から図6(c)第二押圧姿勢になっている。第一ローラー36がその軸線を回転軸にして回転する。第一ローラー36が回転することで、プライ積層体32と積層ステッチャー40とが回転する。この様にして、第二プライ28の端部28bは、全周に亘って、第一プライ22の半径方向内側に積層される。
この様にして、プライ積層体32からビードカーカス部材19が形成される。積層ステッチャー40は、待機姿勢に戻る。図示されない搬送装置が、ビードカーカス部材19をプライ巻下機34から取り出す。
予備成形工程では、このビードカーカス部材19を含めて、トレッド4、サイドウォール6等のタイヤ2の各部を構成する部材が組み合わされて、ローカバー(生タイヤ)が得られる。
加硫工程では、このローカバーが金型に投入される。ローカバーが、所定の圧力及び温度で加硫成形される。タイヤ2の各部を構成する部材のゴム組成物が加硫される。ローカバーからタイヤ2が得られる。
この製造方法のプライ巻下工程では、プライ積層体32の外周面32aが支持されて、第二プライ28の端部28bが巻き下げられている。この方法では、端部28bが第一プライ22の半径方向内側に容易に積層される。これにより、タイヤ2において、第二カーカスプライ14の折り返し部14bはビード8の軸方向内側に積層される。
このプライ巻下工程では、プライ積層体32が回転可能に支持されている。プライ積層体32が回転しながら、巻下ステッチャー38が第二プライ28の端部28bを巻き下げている。プライ積層体32が回転しながら、積層ステッチャー40が端部28bを第二プライ22に積層している。これにより、端部28bの巻き下げと積層とが、プライ積層体32の全周亘って容易にされている。
プライ巻下工程では、第一ローラー36が、プライ積層体32の外周面32aを支持している。第一ローラー36と積層ステッチャー40とが、プライ積層体32を回転可能に支持している。更に、第一ローラー36と積層ステッチャー40とが端部28bと第一プライ22とを挟み込んでプライ積層体32を回転させている。この積層ステッチャー36は、端部28bを積層すると共に、プライ積層体32を回転させている。
プライ巻下工程において、巻下ステッチャー40が第二プライ28の端部28bを軸方向外側から内側に巻き下げるときに、積層ステッチャー40は、巻き下げられた端部28bの軸方向内側に位置している。この積層ステッチャー40は、端部28bの巻き下げの障害にならずに、プライ積層体32を回転させている。巻き下げられる端部28bが長くても、巻き下げることができる。この観点から、積層ステッチャー40は、プライ積層体32の軸方向中央に位置することが好ましい。
このプライ巻下工程では、プライ積層体32の外周面32aが支持されて、第二プライ28の端部28bが巻き下げられている。プライ積層体32では、第一プライ22が一対のビード部材24の間隔に保持している。プライ積層体32では、第一プライ22の主部22aの外周に、第二プライ28の主部28aが円筒状に積層されている。このプライ積層体32を用いることで、第二プライ28は、一対のビード部材24の間隔で積層される。
プライ巻上工程では、ファーマー20の外周面20aに第一プライ22が巻かれている。これより、プライ積層体32では、第一プライ22がビード部材24を所定の間隔に精度よく保持している。プライ積層工程では、ファーマー20に巻かれたプライ巻上体26の外周面に第二プライ28が積層されている。これより、プライ積層体32では、第二プライ28の主部28aが第一プライ22の主部22aの外側に弛みや歪みを生じることなく精度よく積層されている。
このプライ巻下工程において、プライ積層体32の外周面32aは、第一ローラー36と第二ローラー42とに支持されている。この第一ローラー36と第二ローラー42とは、プライ積層体32の周方向に間隔をかけて配置されている。プライ積層体32の回転中心が前後方向において第一ローラー36と第二ローラー42との間に位置している。これにより、プライ巻下機34に、プライ積層体32は安定的に支持されている。ビードカーカス部材19は、安定的に支持されている。これにより、プライ巻下機34では、プライ積層体32の載置とビードカーカス部材19の取り出しとは、容易にされる。搬送装置がプライ積層体32の載置とビードカーカス部材19の取り出しと容易にできる。
この巻下工程において、プライ積層体32の外周面32aを安定的に支持する観点から、第一ローラー36と第二ローラー42とに加えて、更に第三受台としての第三ローラーを備えてもよい。第一ローラー36と第二ローラー42と第三ローラーとがプライ積層体32の周方向に間隔を空けて配置される。図示されないが、例えば、この第三ローラーは、第一ローラー36と第二ローラー42とに支持されたプライ積層体32の上方に配置される。第三ローラーは、プライ積層体32を変形させない程度の力で、プライ積層体32の外周面32aに押し付けられてもよい。この様にして、第一ローラー36と第二ローラー42と第三ローラーとがプライ積層体32を挟み込むことで、プライ積層体32の位置が精度よく定まる。更に、第三ローラーに加えて第四ローラーを備えていてもよい。
この巻下工程において、巻下ステッチャー38は、プライ積層体32の周方向において第一ローラー36と第二ローラー42との間に位置している。これにより、第二プライ28の端部28bの巻き下げが容易にされている。
この巻下工程では、コア部材24の内径Dが小さいプライ積層体32は、外周面32aを支持することで、安定的に支持される。この観点から、コア部材24の内径Dは、好ましくは600mm以下である。一方で、コア部材24の内径Dが大きいプライ積層体32は、プライ積層体32の半径方向内側に積層ステッチャー40が容易に配置される。この観点から、この内径Dは、好ましくは200mm以上であり、更に好ましくは350mm以上である。
この加硫工程では、タイヤ2のローカバーが加硫される。加硫工程では、このローカバーは、加熱及び加圧される。この加熱及び加圧によって、第二プライ28の主部28aは、半径方向外向きに引っ張られる。このビードカーカス部材19では、第二プライ28の端部28bがビード部材24の軸方向内側まで延びている。この第二プライ28は、主部28aに張力が生じても、端部28bが位置ずれすることが抑制されている。タイヤ2において、第二カーカスプライ14の位置ずれの発生が抑制されている。このタイヤ2は、安定した剛性の向上効果を得られる。
二輪自動車では、車体を内側に傾斜させて旋回する。この旋回を容易にするため、タイヤ2では、トレッド4の曲率半径Rは小さい。このタイヤ2は、直進走行ではトレッド4の軸方向中央に位置するセンター領域が接地し、旋回走行ではトレッド4の軸方向外側に位置するショルダー領域が接地する。二輪自動車に装着されるタイヤ2では、赤道面における曲率半径Rは、一般に、50mm以上150mm以下である。これに対して、四輪自動車に装着されるタイヤでは、赤道面における曲率半径Rは、一般に500mm以上1000mm以下である。
加硫工程において、曲率半径Rが小さいタイヤ2のローカバーでは、ビード部材24の周りで、第二プライ28の端部28bにトレッド4のセンター領域に向かって引っ張られる力が作用する。このタイヤ2では、第二プライ28がビード8の周りで折り返されている。第二プライ28がビード部材24と金型のキャビティ面との間に挟み込まれて固定される。この第二プライ28の端部28bの位置ずれが抑制される。このタイヤ2の製造方法は、タイヤ2の剛性の向上効果を安定して得られる。このタイヤ12は、品質が安定している。
二輪自動車に装着されるタイヤ2は、四輪自動車に装着されるタイヤに比べて、負荷荷重は小さい。このため、タイヤ2の剛性を確保する観点から、第二プライ28をコア16の周りで折り返す必要性がない。むしろ、第二プライ28をコア16の周りで折り返すことは、生産性を低下させる。このタイヤ2の剛性の向上効果を安定的に得るため、敢えて第二プライ28をコア16の周りで折り返している。本発明では、プライ積層体32の外周面32aが支持されて、第二プライ28の端部28aが巻き下げられている。このタイヤ2は、生産性を大きく損なうことなく、第二プライ28の端部28aが巻き下げられている。本発明では、タイヤ2の生産性を大きく損なうことなく、タイヤ2を製造できる。
以上説明された方法は、第二カーカスプライが巻き下げられたタイヤの製造方法に広く適用できる。特に、トレッドの曲率半径が小さいタイヤ、例えば、二輪自動車用タイヤの製造方法に特に適している。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・第一カーカスプライ
14・・・第二カーカスプライ
16・・・コア
18・・・エイペックス
19・・・ビードカーカス部材
20・・・ファーマー
22・・・第一プライ
24・・・ビード部材
26・・・プライ巻上体
28・・・第二プライ
30・・・ステッチャー
32・・・プライ積層体
34・・・プライ巻下機
36・・・第一ローラー
38・・・巻下ステッチャー
40・・・積層ステッチャー
42・・・第二ローラー

Claims (9)

  1. ビードカーカス部材の製造工程と予備成形工程と加硫工程とを備えており、
    上記ビードカーカス部材の製造工程が、
    円筒状に巻かれた第一プライの軸方向端部がビード部材の周りで半径方向内側から外側に巻き上げられて、プライ巻上体を形成するプライ巻上工程と、
    上記プライ巻上体の外周面に第二プライが積層されてプライ積層体を形成するプライ積層工程と、
    上記プライ積層体の上記第二プライの軸方向端部が上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられてビードカーカス部材を形成するプライ巻下工程とを備えており、
    上記プライ巻下工程において、
    上記プライ積層体がその外周面を支持されており、
    上記プライ積層体が回転しながら、上記第二プライの軸方向端部が上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられており、
    上記プライ積層体が回転しながら、上記プライ積層体の内側に巻き下げられた上記第二プライの軸方向端部が、上記プライ積層体の内周面に積層されて、上記ビードカーカス部材が形成されており、
    上記予備成形工程において、上記ビードカーカス部材を含むローカバーが形成されており、
    上記加硫工程において、上記ローカバーが金型に投入されて、このローカバーが加硫成形されてタイヤが得られるタイヤ製造方法。
  2. 上記プライ巻上工程において、上記第一プライがドラムの外周面に支持されており、
    上記プライ積層工程において、上記プライ巻上体が上記ドラムの外周面に支持されている請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記プライ巻下工程において、
    上記プライ積層体の外周面が第一受台に支持されており、
    上記プライ積層体が回転しながら、積層ステッチャーによって、上記プライ積層体の内側に巻き下げられた上記第二プライの軸方向端部が、上記プライ積層体の内周面に積層されており、
    上記第一受台と上記積層ステッチャーとが上記プライ積層体を回転させている請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 上記プライ巻下工程において、
    上記プライ積層体が回転しながら、巻下ステッチャーによって、上記第二プライの軸方向端部が上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられており、
    上記巻下ステッチャーが第二プライの軸方向端部を軸方向外側から内側に巻き下げるときに、上記積層ステッチャーが巻き下げられた上記第二プライの上記軸方向端部の軸方向内側に位置している請求項3に記載の製造方法。
  5. 上記プライ巻下工程において、
    上記プライ積層体の外周面が第二受台に支持されており、
    上記第一受台と上記第二受台とが上記プライ積層体の周方向に間隔を空けて配置されており、
    上記プライ積層体の回転中心が、水平方向において上記第一受台と上記第二受台との間に位置している請求項3又は4に記載の製造方法。
  6. 上記巻下ステッチャーが上記プライ積層体の周方向において上記第一受台と上記第二受台との間に位置している請求項5に記載の製造方法。
  7. 上記プライ巻下工程において、
    上記プライ積層体の外周面が第三受台に支持されており、
    上記第一受台と上記第二受台と上記第三受台とが上記プライ積層体の周方向に間隔を空けて配置されている請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. 上記ビード部材がコアを備えており、
    上記コアの内径Dが600mm以下である請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 円筒状に巻かれた第一プライの軸方向端部がビード部材の周りで半径方向内側から外側に巻き上げられて、プライ巻上体を形成するプライ巻上工程と、
    上記プライ巻上体の外周面に第二プライが積層されてプライ積層体を形成するプライ積層工程と、
    上記プライ積層体の上記第二プライの軸方向端部が上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられてビードカーカス部材を形成するプライ巻下工程とを備えており、
    上記プライ巻下工程において、
    上記プライ積層体がその外周面を支持されており、
    上記プライ積層体が回転しながら、上記第二プライの軸方向端部が上記ビード部材の周りで半径方向外側から内側に巻き下げられており、
    上記プライ積層体が回転しながら、上記プライ積層体の内側に巻き下げられた上記第二プライの軸方向端部が、上記プライ積層体の内周面に積層されて、ビードカーカス部材が形成されている、
    タイヤのビードカーカス部材の製造方法。
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