以下、本発明の実施の形態(以下、実施形態)を、図面に基づいて説明する。なお、図面において同一又は対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略することがある。
[1.ゲームシステムの全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、端末10及びサーバ30(ゲーム制御装置の一例)と、を含む。端末10及びサーバ30は、ネットワークNに接続される。このため、端末10及びサーバ30の間で相互にデータ通信が可能である。
端末10は、ユーザが操作するコンピュータである。本実施形態では、端末10は、ユーザがゲームをプレイするために使用するコンピュータである。例えば、端末10は、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末(タブレット型コンピュータを含む)、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、店舗等に設置される業務用ゲーム機、デスクトップ型コンピュータ、又はラップトップ型コンピュータによって実現される。図1に示すように、端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、及び表示部15を含む。
制御部11は、例えば、少なくとも一つのマイクロプロセッサ等を含む。制御部11は、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えば、RAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ、ハードディスクドライブ、又はソリッドステートドライブ)等を含む。記憶部12は、プログラムやデータを記憶するためのものである。通信部13は、ネットワークインタフェース等を含む。通信部13は、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
入力部14は、例えば、タッチパネルやボタン等の入力デバイスを含む。入力部14は、ユーザが音声又はジェスチャによって入力操作を行うためのものであってもよい。表示部15は、例えば、液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等である。表示部15は、制御部11の指示に従って画像を表示する。なお、入力部14及び表示部15は、端末10に内蔵されていなくてもよく、端末10に接続された外部装置として設けられてもよい。
サーバ30は、サーバコンピュータである。図1に示すように、サーバ30は、制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。
なお、記憶部12又は記憶部32に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、例えば、ネットワークNを介して端末10又はサーバ30に供給されるようにしてもよい。また、端末10又はサーバ30は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための構成要素(例えば、光ディスクドライブ又はメモリカードスロット等)を含むようにしてもよい。そして、情報記憶媒体を介して端末10又はサーバ30にプログラムやデータが供給されるようにしてもよい。
[2.ゲームシステムにおいて実行されるゲームの概要]
ゲームシステム1は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、を組み合わせることで、第1オブジェクトの能力パラメータを向上させるゲームを実行する。
「オブジェクト」とは、ゲームにおいて使用(操作)され得る対象である。例えば、「オブジェクト」は、ゲームにおいてユーザに付与されるものである。また例えば、「オブジェクト」は、ユーザによる収集の対象となるものである。具体的には、例えば、ゲームカード、ゲームキャラクタ、ゲームアイテム等が「オブジェクト」の一例に相当する。
「組み合わせる」とは、ここでは、第1オブジェクトの能力パラメータを向上させるために第2オブジェクトを用いることである。例えば、能力パラメータを向上させる第1オブオブジェクトと、能力パラメータを向上させるために使用する第2オブジェクトと、を選択することが、「組み合わせる」ことに相当する。なお、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、を組み合わせて、第1オブジェクトの能力パラメータを向上させることは、いわゆる合成と呼ばれているものである。また、第1オブジェクトの能力パラメータが向上すると、第2オブジェクトが消費されるようにしてもよい。この場合、第2オブジェクトは、いわゆる素材と呼ばれるものとなる。他にも例えば、第2オブジェクトを使用可能な残り回数が設定されており、第1オブジェクトの能力パラメータを向上させるために第2オブジェクトを使用するたびに残り回数が減少するようにしてもよい。
「能力パラメータ」とは、オブジェクトの性能を示すパラメータである。能力は、能力パラメータが示す値の高低により示される。例えば、能力パラメータの数値が高いほど能力が高いことを示し、数値が低いほど能力が低いことを示す。逆に、能力パラメータの数値が低いほど能力が高いことを示し、数値が高いほど能力が低いことを示すようにしてもよい。「向上」とは、能力パラメータが示す能力を高めることである。例えば、数値が高いほど能力が高いことを示す場合は数値を高くすることであり、数値が低いほど能力が高いことを示す場合は数値を低くすることである。なお、能力パラメータは、数値に限られず、能力の高低を示す記号であってもよい。
本実施形態では、サッカーゲームを例に挙げて説明し、選手キャラクタが第1オブジェクトであり、選手キャラクタを育成するトレーニングコーチが第2オブジェクトである場合を説明する。即ち、選手キャラクタとトレーニングコーチとを組み合わせることで、選手キャラクタのスピードなどの能力パラメータを向上させるゲームを例に挙げる。ユーザが端末10を操作してゲームが起動すると、メニュー画像が表示部15に表示される。
図2は、メニュー画像の一例を示す図である。図2に示すように、メニュー画像G100には、指示対象P100〜P107が表示される。「指示対象」は、処理が関連づけられた画像、記号又はテキスト等である。指示対象P100には、ユーザが所有する複数の選手キャラクタを含むユーザチームと、コンピュータにより制御される対戦相手チームと、の試合をするための処理が関連付けられている。ユーザが指示対象P100を選択すると、試合に出場する選手キャラクタや戦術などをユーザが指定した後に、試合が開始する。試合自体は、公知の種々の処理で実行されるようにすればよく、例えば、ユーザが選手キャラクタを操作するようにしてもよいし、ユーザチームの選手キャラクタが全てコンピュータの制御により行動するようにしてもよい。
指示対象P101には、ユーザチームの監督キャラクタを変更したり、フォーメーションや試合に出場する選手キャラクタを変更したりするための処理が関連付けられている。なお、監督キャラクタは、ユーザチームのフォーメーションなどを決めるために用いられる。指示対象P102には、ユーザチームの選手キャラクタに関する情報を表示するための処理が関連付けられている。ユーザチームの選手キャラクタとは、ユーザが獲得した選手キャラクタである。指示対象P103には、ユーザが選手キャラクタを獲得するための処理が関連付けられている。例えば、試合の報酬としてユーザに付与されるスカウトを消費することによって、ユーザは新たに選手キャラクタを獲得することができる。他にも例えば、ユーザが保有するゲーム内通貨やチケットなどを利用した抽選によって選手キャラクタを獲得できるようにしてもよい。指示対象P104には、ユーザチームの選手キャラクタを育成するための処理が関連付けられている。指示対象P105には、ユーザチームの戦術等を決定するための処理が関連付けられている。指示対象P106には、ゲームアイテム等を購入するための処理が関連付けられている。指示対象P107には、管理者や他のユーザからのプレゼント等を受け取るための処理が関連付けられている。
例えば、ユーザが指示対象P104を選択すると、トレーニングコーチを用いて、選手キャラクタの能力パラメータを向上させることができる。ユーザが指示対象P104を選択すると、トレーニングコーチを選択するためのトレーニングコーチ選択画像が表示部15に表示される。
図3は、トレーニングコーチ選択画像の一例を示す図である。図3に示すように、トレーニングコーチ選択画像G101は、指示対象P108〜P116が表示される。指示対象P108〜P116には、育成で使用するトレーニングコーチを選択する処理が関連付けられている。指示対象P108〜P116の各々は、ユーザが所有するトレーニングコーチに対応する。ここでは、ユーザが4体のトレーニングコーチを所有している。このため、指示対象P108〜P111の各々には、トレーニングコーチの画像・名称・レベル・総合値が表示され、指示対象P112〜P116には、トレーニングコーチに関する情報は表示されない。
なお、総合値は、複数の能力パラメータの高さを総合的に1つの数値で示したものである。総合値は、能力パラメータの値を所定の数式に代入することで計算される。本実施形態では、能力パラメータは、複数の項目からなり、例えば、「パス」・「シュート」・「フィジカル」・「ディフェンス」・「スピード」・「ドリブル」の6つの項目からなる。詳細は後述するが、トレーニングコーチは、選手キャラクタを転身させたものであるので、トレーニングコーチにも能力パラメータが設定されている。図3に示す総合値は、トレーニングコーチに転身した時点の総合値となる。
ユーザが指示対象P108〜P111の何れかを選択すると、育成対象の選手キャラクタを選択するための選手キャラクタ選択画像が表示部15に表示される。ここでは、ユーザが指示対象P108を選択した場合を説明する。
図4は、育成選手選択画像の一例を示す図である。図4に示すように、育成選手選択画像G102は、ユーザチームの選手キャラクタのリストL100が表示される。リストL100には、各選手キャラクタの画像・名称・次のレベルまでに必要な経験値が表示される。本実施形態では、トレーニングコーチを用いて選手キャラクタを育成すると、選手キャラクタは経験値を獲得することができる。選手キャラクタの経験値が閾値以上になると、レベルが上がり能力パラメータが上昇する。このため、リストL100には、選手キャラクタが次のレベルになるまでに必要な経験値(即ち、閾値と現在の経験値との差)が表示されることになる。
リストL100は、指示対象P117〜P120を含む。指示対象P117〜P120は、育成対象の選手キャラクタを選択する処理が関連付けられている。図4では、ユーザが指示対象P119を選択した場合の例を示している。ユーザが指示対象P119を選択すると、育成選手選択画像G102において、ユーザが選択したトレーニングコーチの属性パラメータと、ユーザが選択した育成対象の選手キャラクタの属性パラメータと、が比較可能な状態で表示される。
「属性パラメータ」とは、オブジェクトの属性を示すパラメータである。属性は、オブジェクトの種類・特徴・性質などを表すものである。また、属性は、複数種類の分類のどの分類に属するかを示す。例えば、本実施形態のように、オブジェクトが選手キャラクタやトレーニングコーチであれば、属性は、ポジション・利き足・能力パラメータに関する属性・国籍/地域・在籍クラブ・プレイスタイル等である。なお、能力パラメータに関しては、基準以上の能力パラメータの種類・基準未満の能力パラメータの種類・最も高い能力パラメータの種類・最も低い能力パラメータの種類等が属性に相当するようにしてもよい。他にも、選手キャラクタやトレーニングコーチの特技が属性に相当してもよいし、サッカー以外の野球のような競技であれば、利き足ではなく利き手が属性に相当してもよい。また、選手キャラクタやトレーニングコーチの年齢が属性に相当してもよい。
表示領域A100には、ユーザが選択したトレーニングコーチの画像A100a・名称A100b・レベルA100c・ポジションA100d・総合値A100e・利き足A100f・能力パラメータA100g・ピッチ画像A100h・国籍/地域A100i・在籍クラブA100j・プレイスタイルA100kが、それぞれ所定の位置に表示される。
ポジションA100dは、トレーニングコーチの選手キャラクタ時代の得意とするポジションを示している。ここでは、サッカーにおける複数のポジションの何れかを略称(例えば、センターミッドフィールダーの略称である「CMF」等)で表している。利き足A100fは、トレーニングコーチの選手キャラクタ時代の利き足が右足又は左足の何れかであるかを示したものである。ここでは、足を示すイメージ図により利き足が右足であることを表している。能力パラメータA101gは、トレーニングコーチの選手キャラクタ時代の「パス」・「シュート」・「フィジカル」・「ディフェンス」・「スピード」・「ドリブル」の6つの項目に関する能力パラメータを示している。ここでは、6つの項目の能力パラメータをレーダーチャートにより表している。ピッチ画像A100hは、トレーニングコーチの選手キャラクタ時代に配置可能なポジションを示している。ここでは、サッカーの試合が行われるピッチをイメージ図により表し、所定エリアを配置可能なポジションとして表している。国籍/地域A100iは、複数の国籍又は地域のうちトレーニングコーチが属する国籍又は地域を示したものである。在籍クラブA100jは、複数のサッカークラブのうちトレーニングコーチが選手キャラクタ時代に所属していたサッカークラブを示したものである。プレイスタイルA100kは、トレーニングコーチの選手キャラクタ時代の得意なプレイスタイルを示したものである。プレイスタイルは予め複数種類に分類され、トレーニングコートの選手キャラクタ時代に設定された分類が表される。プレイスタイルは、ポジションに関連付けられたものであってもよい。
なお、図4のように、プレイスタイルA100kは特に設定されていなくてもよい。また、現実世界のサッカー選手を模した選手キャラクタから転身したトレーニングコーチが用いられる場合は、そのトレーニングコーチに転身する前のサッカー選手の現実世界における国籍又は地域・所属クラブ・年齢・ポジションが割り当てられるようにしてよい。能力パラメータや利き足なども、現実世界のサッカー選手の能力などに準じたものが適宜割り当てられるようにしてよい。
一方、表示領域A101には、ユーザが育成対象として選択した選手キャラクタの画像A101a・名称A101b・レベルA101c・ポジションA101d・総合値A101e・利き足A101f・能力パラメータA101g・ピッチ画像A101h・国籍/地域A101i・在籍クラブA101j・プレイスタイルA101k・コンディションA101lが、それぞれ所定の位置に表示される。コンディションA101lは、選手キャラクタのコンディションの良し悪しを示している。ここでは、矢印の向きにより選手キャラクタのコンディションを表している。矢印が上を向いている場合、コンディションが良いことを示し、矢印が下を向いている場合、コンディションが悪いことを示す。また、矢印が横を向いている場合は、コンディションが普通であることを示している。コンディションA101lは、現実世界のサッカーにおけるコンディションと連動しているようにしてもよいし、ゲームにおける試合結果に応じて変化するようにしてもよい。
コンディションA101l以外の項目は、トレーニングコーチと同様である。図4に示すように、表示領域A101におけるこれら各項目の表示位置は、表示領域A100と同じ位置になっている。このため、図4に示すように、表示領域A100と表示領域A101を並べて表示させることによって、ユーザが、トレーニングコーチの属性パラメータと育成対象の選手キャラクタの属性パラメータとを比較しやすくなっている。
本実施形態では、育成対象の選手キャラクタとトレーニングコーチの相性が良いと、育成時に有利になる。例えば、ポジション・利き足・国籍/地域・所属クラブ・プレイスタイルの何れかが同じことが、相性が良いことに相当する。また例えば、能力パラメータの6つの項目のうちで最も能力が高い又は低い項目が同じことが、相性が良いことに相当する。例えば、図4の例では、選手キャラクタとトレーニングコーチとのポジション・利き足の2つの項目が同じため、獲得する経験値が多くなる可能性がある。例えば、同じ項目1つにつき、所定の確率のもとで獲得経験値が1.5倍になるようにした場合、同じ項目の数が多いほど獲得する経験値が多くなる可能性が高まるからである。以上から、選手キャラクタとトレーニングコーチとの関係において、同じ項目の数が多いほどより相性が良い組み合わせということができる。そのため、より相性が良い組み合わせにより育成を行うことで、経験値をより多く獲得できる可能性が高まる。
上記のような条件のもと、ユーザは、表示領域A100に表示されるトレーニングコーチの属性パラメータと表示領域A101に表示される育成対象の選手キャラクタの属性パラメータを比較して、この組み合わせによって選手キャラクタを育成するか否かを検討することになる。選手キャラクタとトレーニングコーチの相性が良くなければ、ユーザは、リストL100から選手キャラクタを選択しなおすこともできる。この場合、表示領域A101には、新たに選択した選手キャラクタの属性パラメータが表示されることになる。一方、ユーザが所定の操作を行うと、表示領域A100に表示されたトレーニングコーチを用いて、表示領域A101に表示された選手キャラクタの育成が実行され、その育成結果を示す育成結果画像が表示部15に表示される。
図5は、育成結果画像の一例を示す図である。図5に示すように、育成結果画像G103には、育成した選手キャラクタの画像・名称・育成後の経験値・育成後のレベル・育成後の各能力パラメータが表示される。なお、図5に示すように、能力パラメータの6つの項目は、更に細分化されているようにしてもよい。また、選手キャラクタのレベルが上がった場合には、図5に示すように、ウィンドウW100が表示されて、レベルが上がったことを示すメッセージが表示される。なお、育成で使用したトレーニングコーチは、ユーザが所有するトレーニングコーチのリストから削除される。
上記のようにして、ユーザは選手キャラクタを育成するためにトレーニングコーチを使用する。先述したように、トレーニングコーチは、ユーザチームの選手キャラクタを転身させたものである。例えば、ユーザがメニュー画像G100(図2)の指示対象P102を選択した後に所定の操作をすると、トレーニングコーチに転身させる選手キャラクタを選択するための転身選手選択画像が表示部15に表示される。
図6は、転身選手選択画像の一例を示す図である。図6に示すように、転身選手選択画像G104には、ユーザチームの選手キャラクタのリストL101が表示される。リストL101は、指示対象P121〜P127が表示される。指示対象P121〜P127には、トレーニングコーチに転身させる選手キャラクタを選択する処理が関連付けられている。図6では、ユーザが指示対象P127を選択した場合の例を示している。ユーザが指示対象P127を選択すると、ユーザが選択した選手キャラクタの外見・名称・国籍/地域・在籍クラブ・年齢・身長・プレイスタイル・レベル・ポジション・総合値・利き足・能力パラメータ・ピッチ画像等が転身選手選択画像G104に表示される。ユーザが所定の決定操作を行うと、ウィンドウが表示部15に表示される。
図7は、ウィンドウの一例を示す図である。図7に示すように、ウィンドウW101には、ユーザが選択した選手キャラクタをトレーニングコーチに転身させてよいかを確認するメッセージが表示される。ウィンドウW101には、指示対象P128,P129が表示される。指示対象P128には、ユーザが選択した選手キャラクタをトレーニングコーチに転身させる処理が関連付けられており、指示対象P129には、ウィンドウW101を消去して選手キャラクタの選択をやり直す処理が関連付けられている。ユーザが指示対象P128を選択すると、選手キャラクタがトレーニングコーチに転身し、確認画像G105が表示部15に表示される。
図8は、確認画像の一例を示す図である。図8に示すように、確認画像G105には、選手キャラクタがトレーニングコーチに転身し、選手キャラクタとしては使用できなくなったことを示すメッセージが表示される。指示対象P130には、メニュー画像G100に戻る処理が関連付けられており、ユーザが指示対象P130を選択すると、メニュー画像G100が表示部15に表示される。確認画像G105が表示されて、選手キャラクタがトレーニングコーチに転身すると、ユーザは、そのトレーニングコーチを使用して選手キャラクタを育成することができるようになる。このため、トレーニングコーチ選択画像G101において、上記転身させたトレーニングコーチを選択して、育成選手選択画像G102で育成対象の選手キャラクタを選択することで、転身させたトレーニングコーチを用いて選手キャラクタの育成をすることができる。
なお、上記では、選手キャラクタとトレーニングコーチとの相性に応じて獲得経験値が多くなる場合を説明したが、トレーニングコーチの総合値やレベルが高いほど、獲得経験値が多くなるようにしてもよい。このため、選手キャラクタとしてある程度育成したうえでトレーニングコーチに転身させた方が、選手キャラクタを育成する場合の効果が大きくなる。また、他にも、育成対象の選手キャラクタのコンディションが良いほど、育成時の能力パラメータの上昇が大きくなるようにしてもよい。選手キャラクタのコンディションは、その時の状況に応じて変化するので、同じ選手キャラクタとトレーニングコーチの組み合わせであったとしても、育成するために好ましいタイミングとそうではないタイミングとが発生することになる。例えば、メニュー画像G100から指示対象P105をユーザが選択すると、ユーザチームの各選手キャラクタのコンディションを示すコンディション表示画像が表示部15に表示される。
図9は、コンディション表示画像の一例を示す図である。図9に示すように、コンディション表示画像G106には、ユーザチームの各選手キャラクタの名称・コンディションを示す矢印・次のレベルまでの経験値を示すバー・ユーザチームの戦術や各種設定をするためのアイコン等が表示される。矢印が上を向いているほど、選手キャラクタのコンディションが良いことを示し、矢印が下を向いているほど、選手キャラクタのコンディションが悪いことを示している。
上記のように、ゲームシステム1では、育成選手選択画像G102において選手キャラクタとトレーニングコーチの相性の良し悪しを把握しやすくなっている。以降、この処理の詳細について説明する。
[3.ゲームシステムにおいて実現される機能]
図10は、ゲームシステム1で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。
[3−1.サーバにおいて実現される機能]
まず、サーバ30において実現される機能について説明する。本実施形態では、ゲームシステム1の主要な機能がサーバ30で実現される場合を説明する。このため、データ記憶部300、パラメータ取得部310、表示制御部320、及び効果発生部330が、サーバ30で実現される。
[3−1−1.データ記憶部]
データ記憶部300は、記憶部32を主として実現される。データ記憶部300は、ゲームを実行するために必要な各種データを記憶する。ここでは、データ記憶部300が記憶するデータの一例として、所有選手情報テーブルTBL100及び所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101について説明する。
図11は、所有選手情報テーブルTBL100の一例を示す図である。図11に示すように、所有選手情報テーブルTBL100は、ユーザが所有する選手キャラクタに関する各種情報を格納するデータテーブルである。例えば、所有選手情報テーブルTBL100には、選手キャラクタの属性パラメータが格納される。
図11に示すように、例えば、所有選手情報テーブルTBL100には、ユーザを一意に識別する「ユーザID」と関連付けて、ユーザが所有する選手キャラクタを一意に識別する「選手ID」、個々の選手キャラクタを一意に識別する「シリアル番号」、選手キャラクタの「レベル」・「ポジション」・「総合値」・「利き足」・「能力パラメータ」・「国籍/地域」・「在籍クラブ」・「プレイスタイル」・「コンディション」等の情報が記憶される。なお、所有選手情報テーブルTBL100に格納されるデータは、これに限られず、選手キャラクタの他の属性が格納されていてもよい。例えば、選手キャラクタの年齢が所有選手情報テーブルTBL100にされていてもよい。
ユーザが同じ選手キャラクタを複数所有している場合、これらの選手キャラクタの「選手ID」は同一であるが、「シリアル番号」は異なる。シリアル番号は、ユーザに選手キャラクタが付与される場合に、当該選手キャラクタを識別可能な番号が発行される。シリアル番号だけで選手キャラクタを識別するのではなく、選手IDとシリアル番号の組によって識別するようにしてもよい。
また、図11に示すように、本実施形態では、複数の能力パラメータがある。「複数の能力パラメータ」とは、能力パラメータが複数の値からなることである。複数種類の能力パラメータが存在することである。例えば、スポーツにおける複数の行動ごとの能力である。例えば、本実施形態のようにサッカーであれば、パス・シュート・ディフェンス等の各々の能力を示すものである。
図12は、所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101の一例を示す図である。図12に示すように、所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101は、ユーザが所有するトレーニングコーチに関する各種情報を格納するデータテーブルである。例えば、所有選手情報テーブルTBL100には、トレーニングコーチの属性パラメータが格納される。「属性パラメータ」の意味は、選手キャラクタの属性パラメータで説明した内容と同様である。
例えば、所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101には、「ユーザID」と関連付けて、ユーザが所有するトレーニングコーチを一意に識別する「トレーニングコーチID」、個々のトレーニングコーチを一意に識別する「シリアル番号」、トレーニングコーチの「レベル」・「ポジション」・「総合値」・「利き足」・「能力パラメータ」・「国籍/地域」・「在籍クラブ」・「プレイスタイル」等の情報が記憶される。
「トレーニングコーチID」・「シリアル番号」としては、トレーニングコーチに転身する前の「選手ID」・「シリアル番号」が格納されていてもよい。また、所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に格納されるデータは、これに限られず、トレーニングコーチの他の属性が格納されていてもよい。例えば、トレーニングコーチの年齢が所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101にされていてもよい。選手キャラクタをトレーニングコーチに転身させると、その選手キャラクタに対応するレコードが所有選手情報テーブルTBL100から削除され、そのレコードの内容が所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に格納されることになる。
なお、データ記憶部300に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部300は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部300は、選手キャラクタの基本情報を示すデータテーブルを記憶していてもよい。このデータテーブルには、選手キャラクタの能力パラメータ等の初期値が格納されている。このデータテーブルに格納された選手キャラクタのうち、ユーザに付与されたものが所有選手情報テーブルTBL100に格納されることになる。他にも例えば、データ記憶部300は、ユーザに関する各種情報やユーザが所有する選手キャラクタのうち試合に出場する選手キャラクタを格納するデータテーブルを記憶してもよい。他にも、データ記憶部300は、各画像の画像データを記憶してもよい。
[3−1−2.パラメータ取得部]
パラメータ取得部310は、制御部31を主として実現される。パラメータ取得部310は、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、を取得する。パラメータ取得部310は、データ記憶部300に記憶された所有選手情報テーブルTBL100と所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101を参照することによって、これら属性パラメータを取得することになる。先述したように、本実施形態では、属性パラメータは、ポジション・利き足・能力パラメータに関する属性・国籍/地域・在籍クラブ・プレイスタイルである。
[3−1−3.表示制御部]
表示制御部320は、制御部31を主として実現される。表示制御部320は、パラメータ取得部310により取得した、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、をそれぞれ比較可能な表示態様で表示部15に表示させる。なお、本実施形態では、表示制御部320がサーバ30で実現される場合を説明するので、表示制御部320が、育成選手選択画像G102の表示データを端末10に送信することが、比較可能な表示態様で表示部15に表示させることに相当する。
「比較可能な表示態様」とは、ある属性パラメータと、当該属性パラメータと同じ種類の属性パラメータと、を同じ画面で表示することである。例えば、「比較可能な表示態様」は、これらの属性パラメータを互いに対応する位置に表示することである。例えば、画面をXs−Ys軸のスクリーン座標系で示した場合、属性パラメータが表示されるXs座標又はYs座標が同じ又はずれが所定以内であることが、互いに対応する位置に相当する。また例えば、ある枠の中で属性パラメータを表示させる場合、枠内での属性パラメータの表示位置が対応していることが、互いに対応する位置に相当する。例えば、枠内での属性パラメータの表示位置のずれが基準以内であることが、互いに対応する位置に相当する。本実施形態では、表示領域A100における属性パラメータの表示位置と、表示領域A101における属性パラメータの表示位置と、が同じであることが、「比較可能な表示態様」に相当する。なお、「比較可能な表示態様」は、これに限られず、例えば、属性パラメータ同士を線でつなぐようにしてもよい。あるいは、2つの属性パラメータを指し示す矢印などの画像を表示させるようにしてもよい。
[3−1−4.効果発生部]
効果発生部330は、制御部31を主として実現される。効果発生部330は、パラメータ取得部310により取得した、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、のそれぞれの組み合わせに基づいて、選手キャラクタの能力パラメータを向上させるために有利又は不利な効果を発生させる。
「有利又は不利な効果」とは、能力パラメータを向上させやすくする効果、又は、能力パラメータを向上させにくくする効果である。例えば、ユーザが所定の操作をした場合の能力パラメータの向上の程度(変化量)を多くすることが有利な効果に相当し、当該程度を少なくすることが不利な効果に相当する。本実施形態では、選手キャラクタのレベルを上げて能力パラメータを向上させるために必要な獲得経験値を多くすることが有利な効果に相当し、獲得経験値を少なくすることが不利な効果に相当する。
例えば、効果発生部330は、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、が一致しているか否かを判定する。効果発生部330は、複数の属性パラメータごとに一致しているか否かの判定処理を実行する。効果発生部330は、属性パラメータが一致していると判定した場合は有利な効果を発生させる。なお、効果発生部330は、属性パラメータが一致していないと判定した場合に不利な効果を発生させるようにしてもよい。このようにすれば、属性パラメータが一致している場合を相対的に有利な状態にすることができる。
なお、効果発生部330は、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、のずれを取得し、そのずれが閾値以上であるか否かを判定してもよい。ずれは、属性パラメータの値の差である。閾値は、予め定められた値であればよく、各属性パラメータに共通の値であってもよいし、属性パラメータによって異なってもよい。効果発生部330は、複数の属性パラメータごとに、そのずれが閾値以上であるか否かの判定処理を実行する。効果発生部330は、属性パラメータのずれが閾値未満であると判定した場合は有利な効果を発生させる。効果発生部330は、属性パラメータのずれが閾値以上であると判定した場合に不利な効果を発生させるようにしてもよい。このようにすれば、属性パラメータのずれが閾値未満である場合を相対的に有利な状態にすることができる。
本実施形態では、効果発生部330は、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、のうち所定の関係にある属性パラメータの数に基づいて、効果を発生させる。「所定の関係」とは、属性パラメータのずれが基準未満となる関係である。例えば、属性パラメータの値が一致することが、所定の関係に相当する。例えば、効果発生部330は、所定の関係にある属性パラメータの数が多いほど、有利になる効果を発生させる。また例えば、効果発生部330は、所定の関係にある属性パラメータの数が少ないほど、不利になる効果を発生させるようにしてもよい。
例えば、効果発生部330は、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、のうち所定の関係にある属性パラメータと関連付けられた確率に基づいて、効果を発生させるようにしてもよい。
図13は、属性パラメータと確率との関係を示す図である。この関係を示すデータは、データ記憶部300に記憶されているものとする。確率は、効果が発生する確率である。「属性パラメータと関連付けられた確率」とは、属性パラメータと確率との関連付けによって定まる確率である。確率は、属性パラメータごとに異なってもよいし、同じであってもよい。図13に示すように、本実施形態では、各属性パラメータで同じ確率とする。
本実施形態では、効果発生部330は、所定の関係にある属性パラメータが複数存在する場合、当該複数の属性パラメータごとに、当該属性パラメータと関連付けられた確率に基づいて、効果を発生させる。即ち、n(nは2以上の整数)個の属性パラメータが所定の関係にあるとすると、効果発生部330は、属性パラメータに関連付けられた確率に基づいて効果を発生させるか否かを判定する処理をn回実行することになる。このn回の判定処理のうち、効果を発生させると判定したものがk(kは1以上n以下の整数)回あれば、効果発生部330は、k回分の効果を発生させる。例えば、獲得経験値が通常の所定倍になることが「効果」に相当する場合、効果発生部330は、この倍率をk乗した経験値を獲得できるようにしてもよいし、所定倍の経験値をk倍したものを獲得できるようにしてもよい。
また、本実施形態では、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータの何れかは、選手キャラクタの複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものを示す。そして、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータの何れかは、トレーニングコーチの複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものを示す。このため、効果発生部330は、選手キャラクタの複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものと、トレーニングコーチの複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものと、の組み合わせに基づいて、効果を発生させる。例えば、効果発生部330は、選手キャラクタの複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものと、トレーニングコーチの複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものと、が同じである場合に有利な効果を発生させる。なお、効果発生部330は、選手キャラクタの複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものと、トレーニングコーチの複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものと、が異なる場合に不利な効果を発生させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、選手キャラクタは、所与の条件のもとで変化する、ゲームにおける選手キャラクタの調子を示す調子パラメータが関連付けられている。「調子」とは、選手キャラクタのコンディションの良し悪しである。本実施形態では、選手キャラクタの現在のコンディションが調子パラメータに相当する。このため、効果発生部330は、選手キャラクタのコンディションに基づいて、効果を発生させることになる。例えば、効果発生部330は、選手キャラクタのコンディションが良いほど有利な効果を発生させる。なお、効果発生部330は、選手キャラクタのコンディションが示す調子が悪いほど不利な効果を発生させるようにしてもよい。
[3−2.端末において実現される機能]
次に、端末10において実現される機能について説明する。図10に示すように、端末10は、操作受付部100及び表示制御部110を含む。
[3−2−1.操作受付部]
操作受付部100は、制御部11を主として実現される。操作受付部100は、ユーザが入力部14を用いて行う各種操作を受け付ける。操作受付部100は、受け付けた操作内容を示すデータを、通信部13を利用してサーバ30に送信することになる。
[3−2−2.表示制御部]
表示制御部110は、制御部11を主として実現される。表示制御部110は、表示部15に各種画像を表示部15に表示させる。例えば、表示制御部110は、サーバ30から受信したデータに基づいて、表示部15に各種画像を表示させる。本実施形態では、表示制御部110は、メニュー画像G100、トレーニングコーチ選択画像G101、育成選手選択画像G102、育成結果画像G103、転身選手選択画像G104、確認画像G105、及びコンディション表示画像G106を表示部15に表示させる。
[4.ゲームシステムにおいて実行される処理]
図14〜図18は、ゲームシステム1において実行される処理を示す図である。図14〜図18に示す処理は、制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムに基づいて実行し、制御部31が記憶部32に記憶されたプログラムに基づいて実行する。下記に説明する処理が実行されることによって、図10に示す機能ブロックが実現される。なお、ここでは、メニュー画像G100(図2)が表示部15に表示されている状態で指示対象P104が選択された場合に実行される処理を説明する。
図14に示すように、まず、端末10においては、指示対象P104が選択されると、制御部11は、トレーニングコーチ選択画像G101の表示要求をサーバ30に送信する(S101)。表示要求は、表示対象の画像を識別する情報を含む所定形式のデータにより行われるようにすればよい。なお、端末10からサーバ30に対してデータが送信される場合には、ユーザIDや端末10のIPアドレス等も送信されており、サーバ30は、どの端末10からデータを受信したかを特定可能になっている。
サーバ30においては、表示要求を受信すると、制御部31は、所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に基づいて、トレーニングコーチ選択画像G101の表示データを生成して、端末10に対して送信する(S301)。S301においては、制御部31は、表示要求をしたユーザIDが格納されたレコードを参照し、トレーニングコーチ選択画像G101の表示データを生成する。なお、表示データは、所定形式のデータであればよく、例えば、HTML形式であってもよい。また、S301においては、表示データとともに各トレーニングコーチのシリアル番号も送信されているものとする。
端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、トレーニングコーチ選択画像G101を表示部15に表示させる(S103)。制御部11は、入力部14からの信号に基づいて、ユーザが選択した指示対象P108〜P116を特定する(S105)。制御部11は、育成選手選択画像G102の表示要求をサーバ30に送信する(S107)。なお、S107においては、表示要求とともに、ユーザが選択したトレーニングコーチのシリアル番号も送信されているものとする。
サーバ30においては、表示要求を受信すると、制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100及び所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に基づいて、育成選手選択画像G102の表示データを生成して、端末10に対して送信する(S303)。S303においては、制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100のうち、表示要求をしたユーザIDが格納されたレコードを参照し、リストL100を生成する。そして、制御部31は、所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101のうち、表示要求とともに受信したシリアル番号が格納されたレコードを参照し、表示領域A100を生成する。制御部31は、リストL100と表示領域A100を含む育成選手選択画像G102の表示データを生成する。なお、S303においては、表示要求とともに、各選手キャラクタのシリアル番号も送信されているものとする。
端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、育成選手選択画像G102を表示部15に表示させる(S109)。制御部11は、入力部14からの信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S111)。ユーザが指示対象P117〜P120を選択した場合(S111;指示対象)、制御部11は、表示領域A101の表示要求をサーバ30に送信する(S113)。なお、S113においては、表示要求とともに、ユーザが選択した選手キャラクタのシリアル番号も送信されているものとする。
図15に移り、サーバ30においては、表示要求を受信すると、制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100に基づいて、表示領域A101の表示データを生成して、端末10に対して送信する(S305)。S305においては、制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100のうち、ユーザが選択した選手キャラクタのシリアル番号が格納されたレコードを参照し、表示領域A101を生成する。ここでは、制御部31は、表示領域A100におけるトレーニングコーチの各属性パラメータの表示位置と、表示領域A101における選手キャラクタの各属性パラメータの表示位置と、が同じになるように表示領域A101を生成することになる。これにより属性パラメータ同士が比較可能な状態となる。
端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、表示領域A101を更新し(S115)、S111に戻る。この後、育成開始操作が行われるまで、育成対象の選手キャラクタの選択が繰り返されることになる。
一方、S111において、ユーザが育成開始操作をした場合(S111;育成開始操作)、制御部11は、選手キャラクタの育成の実行要求を送信する(S117)。なお、S117においては、実行要求とともに、ユーザが選択した選手キャラクタのシリアル番号も送信されているものとする。この選手キャラクタは、ユーザが育成開始操作をした時点で選択されている選手キャラクタである。
サーバ30においては、実行要求を受信すると、制御部31は、ユーザが選択したトレーニングコーチに基づいて、ユーザが選択した選手キャラクタの育成処理を実行する(S307)。
図16は、S307において実行される育成処理の一例を示す図である。図16に示すように、制御部31は、選手キャラクタの獲得経験値の基本量を取得する(S3071)。獲得経験値の基本量は、予め記憶部32に記憶されていればよい。なお、獲得経験値の基本量は、選手キャラクタやトレーニングコーチのレベルなどに応じて異なってもよい。
制御部31は、トレーニングコーチの総合値に基づいて、獲得経験値を増加させる(S3073)。例えば、トレーニングコーチの総合値と獲得経験値の増加量との関係を示すデータが記憶部32に予め記憶されており、S3073においては、制御部31は、トレーニングコーチの総合値に関連付けられた増加量に基づいて、獲得経験値を増加させる。このデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、トレーニングコーチの総合値が大きいほど獲得経験値の増加量が多くなり、トレーニングコーチの総合値が小さいほど獲得経験値の増加量が小さくなるように定められている。なお、増加量は、倍率であってもよいし、加算量であってもよい。この点は以降の説明でも同様である。
制御部31は、トレーニングコーチのレベルに基づいて、獲得経験値を増加させる(S3075)。例えば、トレーニングコーチのレベルと獲得経験値の増加量との関係を示すデータが記憶部32に予め記憶されており、S3075においては、制御部31は、トレーニングコーチのレベルに関連付けられた増加量に基づいて、獲得経験値を増加させる。このデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、トレーニングコーチのレベルが高いほど獲得経験値の増加量が多くなり、トレーニングコーチのレベルが小さいほど獲得経験値の増加量が小さくなるように定められている。
制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100及び所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に基づいて、選手キャラクタのポジションと、トレーニングコーチのポジションと、が一致するか否かを判定する(S3077)。一致すると判定された場合(S3077;Y)、制御部31は、獲得経験値を増加させる(S3079)。S3079における増加量は、予め記憶部32に記憶された情報によって定まればよい。この増加量は、固定値であってもよいし可変値であってもよい。可変値である場合には、ポジションごとに異なる値であるようにしてもよいし、その場でランダムに決まる値であってもよい。
制御部31は、選手キャラクタのコンディションに基づいて、獲得経験値を増加させる(S3081)。例えば、選手キャラクタのコンディションと獲得経験値の増加量との関係を示すデータが記憶部32に予め記憶されており、S3081においては、制御部31は、コンディションに関連付けられた増加量に基づいて、獲得経験値を増加させる。このデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、選手キャラクタのコンディションが良いほど獲得経験値の増加量が多くなり、選手キャラクタのコンディションが悪いほど獲得経験値の増加量が小さくなるように定められている。
制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100及び所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に基づいて、選手キャラクタの能力パラメータのうち最も能力が高い項目と、トレーニングコーチの能力パラメータのうち最も能力が高い項目と、が一致するか否かを判定する(S3083)。S3083においては、制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100を参照して、育成対象の選手キャラクタの能力パラメータのうち最も数値が高い項目を特定する。そして、制御部31は、所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101を参照して、使用するトレーニングコーチの能力パラメータのうち最も数値が高い項目を特定する。制御部31は、これらの項目が同じであるか否かを判定する。
一致すると判定された場合(S3083;Y)、制御部31は、所定の確率に基づいて、獲得経験値を増加させるか否かを決定する(S3085)。この確率は、予め記憶部32に記憶されていればよい。なお、S3085における確率と、以降説明するS3091,S3097,S3103,S3109における確率と、はそれぞれで同じであってもよいし、異なっていてもよい。確率が異なる場合には、各判定項目と確率との関係を示すデータ(図13)が記憶部32に記憶されているものとする。このデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよい。
増加させると決定された場合(S3085;Y)、制御部31は、獲得経験値を増加させる(S3087)。S3087における増加量は、予め記憶部32に記憶された情報によって定まればよい。この増加量は、固定値であってもよいし可変値であってもよい。可変値である場合には、能力パラメータの値によって決まるようにしてもよいし、その場でランダムに決まる値であってもよい。
図17に移り、制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100及び所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に基づいて、選手キャラクタの利き足と、トレーニングコーチの利き足と、が一致するか否かを判定する(S3089)。一致すると判定された場合(S3089;Y)、制御部31は、所定の確率に基づいて、獲得経験値を増加させるか否かを決定する(S3091)。増加させると決定された場合(S3091;Y)、制御部31は、獲得経験値を増加させる(S3093)。S3093における増加量は、予め記憶部32に記憶された情報によって定まればよい。この増加量は、固定値であってもよいし可変値であってもよい。可変値である場合には、利き足に応じて異なる値であるようにしてもよいし、その場でランダムに決まる値であってもよい。
制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100及び所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に基づいて、選手キャラクタの国籍/地域と、トレーニングコーチの国籍/地域と、が一致するか否かを判定する(S3095)。一致すると判定された場合(S3095;Y)、制御部31は、所定の確率に基づいて、獲得経験値を増加させるか否かを決定する(S3097)。増加させると決定された場合(S3097;Y)、制御部31は、獲得経験値を増加させる(S3099)。S3099における増加量は、予め記憶部32に記憶された情報によって定まればよい。この増加量は、固定値であってもよいし可変値であってもよい。可変値である場合には、国籍/地域ごとに異なる値であるようにしてもよいし、その場でランダムに決まる値であってもよい。
制御部31は、有選手情報テーブル及び所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に基づいて、選手キャラクタの所属クラブと、トレーニングコーチの所属クラブと、が一致するか否かを判定する(S3101)。一致すると判定された場合(S3101;Y)、制御部31は、所定の確率に基づいて、獲得経験値を増加させるか否かを決定する(S3103)。増加させると決定された場合(S3103;Y)、制御部31は、獲得経験値を増加させる(S3105)。S3105における増加量は、予め記憶部32に記憶された情報によって定まればよい。この増加量は、固定値であってもよいし可変値であってもよい。可変値である場合には、所属クラブごとに異なる値であるようにしてもよいし、その場でランダムに決まる値であってもよい。
制御部31は、有選手情報テーブル及び所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101に基づいて、選手キャラクタのプレイスタイルと、トレーニングコーチのプレイスタイルと、が一致するか否かを判定する(S3107)。一致すると判定された場合(S3107;Y)、制御部31は、所定の確率に基づいて、獲得経験値を増加させるか否かを決定する(S3109)。増加させると決定された場合(S3109;Y)、制御部31は、獲得経験値を増加させる(S3111)。S3111における増加量は、予め記憶部32に記憶された情報によって定まればよい。この増加量は、固定値であってもよいし可変値であってもよい。可変値である場合には、プレイスタイルごとに異なる値であるようにしてもよいし、その場でランダムに決まる値であってもよい。
図18に移り、制御部31は、選手キャラクタの経験値を獲得経験値分だけ増加させる(S3113)。制御部31は、経験値が閾値以上になったか否かを判定する(S3115)。閾値は、レベルアップのための条件であり、予め記憶部32に記憶させておけばよい。例えば、レベルごとに閾値が設けられているようにしてもよいし、レベルに関係なく閾値が設けられているようにしてもよい。レベルに関係ない閾値である場合には、レベルアップした場合に経験値がその閾値分だけ差し引かれるようにすればよい。
閾値以上になったと判定された場合(S3115;Y)、制御部31は、所有選手情報テーブルTBL100を参照し、選手キャラクタのレベルを増加させ(S3117)、能力パラメータを向上させる(S3119)。能力パラメータの増加量は、予め記憶部32に記憶させておけばよい。例えば、レベルと能力パラメータの増加量との関係を示すデータが記憶部32に記憶されており、制御部31は、このデータに基づいて能力パラメータを向上させるようにすればよい。このデータは数式形式であってもよいし、テーブル形式であってもよい。制御部31は、所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101を参照し、育成で使用したトレーニングコーチを削除する(S3121)。S3121においては、制御部31は、ユーザが選択したトレーニングコーチに対応するレコードを削除することになる。
図15に戻り、制御部31は、S307の実行結果に基づいて、育成結果画像G103の表示データを生成して、端末10に対して送信する(S309)。端末10においては、表示データを受信すると、制御部11は、育成結果画像G103を表示部15に表示させ(S119)、本処理は終了する。
以上説明したゲームシステム1によれば、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、のそれぞれの組み合わせに基づいて選手キャラクタの能力パラメータを向上させるために有利又は不利な効果を発生させる場合に、これらを比較可能な表示態様で表示させるので、選手キャラクタの能力を向上させるために有利又は不利な効果が発生するかをユーザに把握させやすくなる。
また、所定の関係にある属性パラメータの数に基づいて効果を発生させることで、所定の関係にある属性パラメータの数を効果に影響させることができる。その結果、例えば、パラメータが所定の関係にある項目の数によって発生する効果の内容を変化させることができる。例えば、所定の関係にある属性パラメータの数が多いほど効果の発生に大きく影響を与えるようにすることができ、ユーザは、相性の良い選手キャラクタとトレーニングコーチの組み合わせを選択することができる。
また、所定の関係にある属性パラメータと関連付けられた確率に基づいて効果を発生させるので、効果が必ず発生するわけではないようにすることができる。その結果、選手キャラクタの能力を向上させる仕組みを複雑化でき興趣性を高めることができる。
また、所定の関係にある複数の属性パラメータごとに効果を発生させるので、効果が発生する機会を1回だけでなく複数回ユーザに与えることができる。
また、最も高い又は低い能力パラメータの組み合わせを発生する効果に影響させることができる。その結果、例えば、最も高い又は低い能力パラメータが同じ場合に効果を発生させるなどのようにすることができるので、選手キャラクタの能力を向上させる仕組みを複雑化でき、興趣性をより高めることができる。
また、選手キャラクタの調子パラメータに基づいて有利な効果が発生するため、選手キャラクタの能力を向上させるために適したタイミングを変化させることができる。
[5.変形例]
本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
(1)図19は、変形例の機能ブロック図である。図19に示すように、変形例では、実施形態で説明した機能に加えて、通知部340が実現される。ここでは、サーバ30において通知部340が実現される場合を説明する。このため通知部340は、制御部31を主として実現される。
通知部340は、効果発生部330により効果が発生した回数に関する情報を通知する。効果が発生した回数は、属性パラメータと関連付けられた確率のもとで効果が発生した回数である。実施形態で説明した処理でいえば、S3085,S3091,S3097,S3103,S3109の各々において、所与の確率のもとで獲得経験値を増加させると決定された回数である。このため、実施形態で説明した処理の場合、通知部340が通知する回数は、5回以下の何れかの回数となる。通知部340は、S3085,S3091,S3097,S3103,S3109において、獲得経験値を増加させると決定された回数をカウントする。このカウント数が、効果が発生した回数となる。
「回数に関する情報」とは、回数を識別可能な情報である。「回数に関する情報」は、回数を直接的に通知するための情報であってもよいし、回数を間接的に通知するための情報であってもよい。「直接的に通知する」とは、回数そのものを示す数値を表示させることである。「間接的に通知する」とは、回数そのものを示すのではなく回数を示唆することであり、例えば、星などの画像や円などの記号の数によって回数を示したり、画像の表示態様によって回数の多さを示したりすることである。例えば、画像・記号の数が多いほど回数が多いことを示す。また例えば、画像の大きさが大きくなるほど・輝度が高くなるほど・色が濃くなるほど、回数が多いことを示す。
「通知」とは、情報を出力することである。例えば、「通知」は、所定の画像を表示させること、又は、所定の音声を出力させることである。「通知」は、回数に関する情報を示す画像を表示させること、又は、回数に関する情報を示す音声を出力させることである。
図20は、効果が発生した回数が通知される様子を示す図である。図20に示すように、育成結果画像G103のウィンドウW100において、効果が発生した回数が表示されている。なお、回数に関する情報は、育成結果画像G103以外の任意の画像で表示されるようにしてよい。例えば、通知部340は、育成結果画像G103の次に表示部15に表示される画像において、回数に関する情報を通知するようにしてもよいし、メニュー画像G100において、回数に関する情報を通知するようにしてもよい。
変形例(1)によれば、選手キャラクタの能力パラメータを向上させるために有利又は不利な効果が発生した回数をユーザに把握させることができる。選手キャラクタの能力パラメータを向上させるためにどの程度有利又は不利であったかをユーザに把握させることができる。その結果、例えば、ユーザは、次回以降、どのトレーニングコーチと組み合わせれば能力パラメータが向上しやすくなるかを把握しやすくなる。
なお、変形例(1)において、通知部340は、ウィンドウW100において、所与の確率のもとで発生する効果がなければ、どの程度の獲得経験値であったかを表示させるようにしてもよい。この場合、S3081の時点で計算された獲得経験値と、最終的な獲得経験値と、がウィンドウW100において表示されるようにしてよい。
(2)また例えば、実施形態の処理では、効果発生部330は、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、のそれぞれが所定の関係にある場合に、効果を発生させるので、表示制御部320は、選手キャラクタに関する複数の属性パラメータと、トレーニングコーチに関する複数の属性パラメータと、のうち所定の関係にある属性パラメータを強調表示するようにしてもよい。
「強調表示」とは、画像に所定のエフェクトを施すこと、画像の大きさ・輝度・形状・色彩・位置を変えることである。あるいは、属性パラメータに対応する位置に所与の画像を表示させることである。例えば、属性パラメータを囲うように枠を表示させたり、属性パラメータを指し示す矢印のような画像を表示させたりすることである。
図21は、属性パラメータが強調表示される様子を示す図である。図21に示すように、育成選手選択画像G102において、所定の関係にある属性パラメータが強調表示されている。ここでは、選手キャラクタのポジション・利き足と、トレーニングコーチのポジション・利き足と、がそれぞれ所定の関係にあるので、表示制御部320は、育成選手選択画像G102は、ポジションA100d,A101dと、利き足A100f,A101fと、をそれぞれ太枠で囲うことによって強調表示している。
変形例(2)によれば、所定の関係にある属性パラメータを強調表示することによって、効果が発生するための条件を満たしているか否かを把握しやすくなる。
(3)また例えば、上記実施形態及び変形例では、効果発生部330が、選手キャラクタの属性パラメータと、トレーニングコーチの属性パラメータと、の組み合わせに基づいて効果が発生する場合を説明したが、トレーニングコーチの属性パラメータは関係なく、選手キャラクタのコンディションに基づいて効果が発生するようにしてもよい。
変形例(3)では、パラメータ取得部310は、選手キャラクタに関するコンディションを取得することになる。先述のように、選手キャラクタのコンディションは、現実世界のサッカーの試合における選手のコンディションと連動しているようにしてよい。この場合、サーバ30は、現実世界のサッカーの選手のコンディションを示すデータを他のコンピュータやサーバ30に接続された入力デバイスや情報記憶媒体の読取部から受信するようにしてよい。サーバ30は、当該受信したデータに基づいて、所有選手情報テーブルTBL100の各選手キャラクタのコンディションを更新することになる。なお、現実世界の選手と選手キャラクタの関連付けを示すデータは、予めデータ記憶部300に記憶されているようにすればよい。
また、ゲームシステム1の管理者が、現実世界の選手のコンディションをもとに、選手キャラクタのコンディションをサーバ30に対して入力するようにしてもよい。この場合、サーバ30は、管理者による入力に基づいて、現実世界の選手のコンディションと対応するように選手キャラクタのコンディションを更新することになる。
効果発生部330は、所有選手情報テーブルTBL100に格納された選手キャラクタのコンディションに基づいて、選手キャラクタの能力パラメータを向上させるために有利又は不利な効果を発生する。例えば、効果発生部330は、選手キャラクタのコンディションが良いほど有利な効果を発生させ、選手キャラクタのコンディションが悪いほど不利な効果を発生させる。例えば、コンディションを複数の段階(「良い」、「やや良い」、「普通」、「やや悪い」、「悪い」)に分け、各段階における効果の内容を予め設定しておき、効果を発生させる際に選手キャラクタのコンディションに対応する効果を発生させるようにしてもよい。なお、変形例(3)では、実施形態で説明した表示制御部320の比較表示の処理は省略してもよい。
変形例(3)によれば、現実世界の選手のコンディションをゲームにおける選手キャラクタの能力パラメータの向上に影響させることができるので、選手キャラクタとトレーニングコーチの組み合わせが同じであっても、その時々で能力パラメータの向上に変化を与えることができる。その結果、選手キャラクタの育成が単調化することを防止することができる。更に、現実世界の選手のコンディションに興味を持たせることもできる。
(4)また例えば、上記においては、ユーザがトレーニングコーチを選択した後に、育成対象の選手キャラクタを選択する場合を例に挙げたが、ユーザが育成対象の選手キャラクタを選択した後に、トレーニングコーチを選択するようにしてもよい。この場合、表示制御部320は、育成選手選択画像G102と同様のレイアウトの画像を表示部15に表示させる。この画像には、リストL100にユーザが所有するトレーニングコーチが表示され、表示領域A100には、育成対象の選手キャラクタが表示されることになる。指示対象P117〜P120は、トレーニングコーチを選択する処理が関連付けられ、表示制御部320は、ユーザが選択したトレーニングコーチの各属性パラメータを表示領域A101に表示させることで、画像上で比較表示を行うことになる。
また例えば、実施形態では、選手キャラクタとトレーニングコーチのポジションが1つのみ設定されている場合を説明したが、複数のポジションが設定されていてもよい。例えば、選手キャラクタとトレーニングコーチには、1つのメインポジションと、1以上のサブポジションと、が設定されていてもよい。この場合、選手キャラクタのメインポジション・サブポジションと、トレーニングコーチのメインポジション・サブポジションと、の少なくとも1つが一致していれば効果が発生するようにしてよい。更に、メインポジション同士が一致していた場合を、サブポジションが一致していた場合よりも発生する効果が高くなるようにしてもよい。例えば、メインポジション同士が一致していた場合は、獲得経験値を2倍にし、メインポジションとサブポジションが一致する又はサブポジション同士が一致する場合は、獲得経験値を1.5倍にするなどのようにしてもよい。
また例えば、表示制御部320は、育成選手選択画像G102において、現在の選手キャラクタとトレーニングコーチとの組み合わせでは、どの程度の経験値を獲得する可能性があるかを表示させるようにしてもよい。この場合、S307の育成処理を実行しておき、その時点で計算された獲得経験値を表示させるようにしてもよい。なお、獲得経験値は確率のもとで変動するので、育成選手選択画像G102に表示された獲得経験値が必ずしも獲得できるとは限らないので、あくまで獲得経験値の目安を表示させることになる。
また例えば、実施形態では、複数の属性パラメータが所定の関係である場合、確率に基づいて効果を発生させるかを判定する処理を、所定の関係にある属性パラメータの数だけ実行する場合を説明したが、この場合、確率を足し合わせた状態で1回の判定処理を実行するようにしてもよい。例えば、2つの属性パラメータが所定の関係にあり、20%の確率で効果を発生させるかを2回判定するのではなく、20%と20%を足し合わせた40%の確率で効果を発生させるかを1回判定するようにしてもよい。
また例えば、ゲームシステム1では、主要な機能がサーバ30で実現される場合を説明したが、各機能が端末10側で実現されてもよい。この場合、端末10が、ゲーム制御装置に相当する。この場合、データ記憶部300は、記憶部12を主として実現され、他の各機能は、制御部11を主として実現されることになる。更に、上記説明した各機能が端末10とサーバ30とで分担するようにしてもよい。
例えば、データ記憶部300がサーバ30で実現され、他の各機能が端末10で実現される場合、データ記憶部300に記憶された各テーブルの内容がネットワークNを介して端末10に送信され、端末10のパラメータ取得部310、効果発生部330、及び通知部340により処理が実行される。端末10の処理結果を示すデータは、ネットワークNを介してサーバ30に送信されて各テーブルの内容が更新される。なお、端末10は、所有選手情報テーブルTBL100及び所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101のデータのうち、端末10を操作するユーザのユーザIDが格納されたレコードのみを記憶部12に記憶しているようにしてもよい。
また例えば、表示制御部110が、実施形態や変形例で説明した表示制御部320と同様の機能を有するようにしてもよい。この場合、データ記憶部300が端末10側で実現されていてもよいし、サーバ30側で実現されていてもよい。サーバ30側でデータ記憶部300が実現される場合には、各画像を表示させるために必要なデータ(所有選手情報テーブルTBL100や所有トレーニングコーチ情報テーブルTBL101)を、端末10がサーバ30から受信するようにすればよい。また、効果発生部330が端末10で実現される場合には、効果を発生させることを示すデータをサーバ30に送信するようにしてもよい。
更に、サーバ30が存在しなくてもよい、各端末10がオフラインで実行するゲームであってもよい。この場合、上記説明した各機能の全てが端末10内で実現されることになる。
また例えば、上記説明した各機能のうち、パラメータ取得部310、表示制御部320、及び効果発生部330以外の機能はゲームシステム1で省略してもよい。また例えば、サッカー以外に野球やバスケットボールなどの種々のスポーツゲームに、本発明を適用してもよい。更に、スポーツゲーム以外のロールプレイングゲームやアクションゲームなどの種々のゲームに、本発明を適用してもよい。また例えば、ゲームキャラクタを育成する場合を例に挙げたが、ゲームアイテムやゲームカードなどの種々のオブジェクトを育成するゲームを実行するゲームシステム1に、本発明を適用することができる。
[6.発明のまとめ]
以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
1)本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、を組み合わせることで、前記第1オブジェクトの能力パラメータを向上させるゲームを実行するゲームシステム(1)であって、前記第1オブジェクトに関する複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する複数の属性パラメータと、を取得するパラメータ取得手段(310)と、前記パラメータ取得手段(310)により取得した、前記第1オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、をそれぞれ比較可能な表示態様で表示手段(15)に表示させる表示制御手段(110,320)と、前記パラメータ取得手段(310)により取得した、前記第1オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、のそれぞれの組み合わせに基づいて、前記第1オブジェクトの前記能力パラメータを向上させるために有利又は不利な効果を発生させる効果発生手段(330)と、を含むことを特徴とする。
9)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10,30)は、第1オブジェクトと、第2オブジェクトと、を組み合わせることで、前記第1オブジェクトの能力パラメータを向上させるゲームを実行するゲーム制御装置であって、前記第1オブジェクトに関する複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する複数の属性パラメータと、を取得するパラメータ取得手段(310)と、前記パラメータ取得手段(310)により取得した、前記第1オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、をそれぞれ比較可能な表示態様で表示手段(15)に表示させる表示制御手段(110,320)と、前記パラメータ取得手段(310)により取得した、前記第1オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、のそれぞれの組み合わせに基づいて、前記第1オブジェクトの前記能力パラメータを向上させるために有利又は不利な効果を発生させる効果発生手段(330)と、を含むことを特徴とする。
10)また、本発明の一態様に係るプログラムは、1)〜8)の何れかに記載のゲームシステム(1)又は9)に記載のゲーム制御装置(10,30)としてコンピュータを機能させる。
11)また、本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、10)に記載のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
上記1)、9)〜11)に記載の発明によれば、第1オブジェクトに関する複数の属性パラメータと、第2オブジェクトに関する複数の属性パラメータと、のそれぞれの組み合わせに基づいて第1オブジェクトの能力パラメータを向上させるために有利又は不利な効果を発生させる場合に、これらを比較可能な表示態様で表示させるので、オブジェクトの能力を向上させるために有利又は不利な効果が発生するかをユーザに把握させやすくなる。
2)本発明の一態様では、前記効果発生手段(330)は、前記第1オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、のうち所定の関係にある属性パラメータの数に基づいて、前記効果を発生させる、ことを特徴とする。
2)に記載の発明によれば、所定の関係にある属性パラメータの数に基づいて効果を発生させることで、所定の関係にある属性パラメータの数を効果に影響させることができる。その結果、例えば、パラメータが所定の関係にある項目の数によって発生する効果の内容を変化させることができる。例えば、所定の関係にある属性パラメータの数が多いほど効果の発生に大きく影響を与えるようにすることができ、ユーザは、相性の良い第1オブジェクトと第2オブジェクトの組み合わせを選択することができる。
3)本発明の一態様では、前記効果発生手段(330)は、前記第1オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、のうち所定の関係にある属性パラメータと関連付けられた確率に基づいて、前記効果を発生させる、ことを特徴とする。
3)に記載の発明によれば、所定の関係にある属性パラメータと関連付けられた確率に基づいて効果を発生させるので、効果が必ず発生するわけではないようにすることができる。その結果、第1オブジェクトの能力を向上させる仕組みを複雑化でき興趣性を高めることができる。
4)本発明の一態様では、前記効果発生手段(330)は、前記所定の関係にある属性パラメータが複数存在する場合、当該複数の属性パラメータごとに、当該属性パラメータと関連付けられた確率に基づいて、前記効果を発生させる、ことを特徴とする。
4)に記載の発明によれば、所定の関係にある複数の属性パラメータごとに効果を発生させるので、効果が発生する機会を1回だけでなく複数回ユーザに与えることができる。
5)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、前記効果発生手段(330)により前記効果が発生した回数に関する情報を通知する手段(340)、を更に含むことを特徴とする。
5)に記載の発明によれば、第1オブジェクトの能力パラメータを向上させるために有利又は不利な効果が発生した回数をユーザに把握させることができる。第1オブジェクトの能力パラメータを向上させるためにどの程度有利又は不利であったかをユーザに把握させることができる。その結果、例えば、ユーザは、次回以降、どの第2オブジェクトと組み合わせれば能力パラメータが向上しやすくなるかを把握しやすくなる。
6)本発明の一態様では、前記第1オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータの何れかは、前記第1オブジェクトの複数の前記能力パラメータのうち最も高い又は低いものを示し、前記第2オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータの何れかは、前記第2オブジェクトの複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものを示し、前記効果発生手段(330)は、前記第1オブジェクトの前記複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものと、前記第2オブジェクトの前記複数の能力パラメータのうち最も高い又は低いものと、の組み合わせに基づいて、前記効果を発生させる、ことを特徴とする。
6)に記載の発明によれば、最も高い又は低い能力パラメータの組み合わせを発生する効果に影響させることができる。その結果、例えば、最も高い又は低い能力パラメータが同じ場合に効果を発生させるなどのようにすることができるので、第1オブジェクトの能力を向上させる仕組みを複雑化でき、興趣性をより高めることができる。
7)本発明の一態様では、前記効果発生手段(330)は、前記第1オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、のそれぞれが所定の関係にある場合に、前記効果を発生させ、前記表示制御手段(110,320)は、前記第1オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、前記第2オブジェクトに関する前記複数の属性パラメータと、のうち前記所定の関係にある属性パラメータを強調表示する、ことを特徴とする。
7)に記載の発明によれば、所定の関係にある属性パラメータを強調表示することによって、効果が発生するための条件を満たしているか否かを把握しやすくなる。
8)本発明の一態様では、前記第1オブジェクトは、所与の条件のもとで変化する、前記ゲームにおける前記第1オブジェクトの調子を示す調子パラメータが関連付けられており、前記効果発生手段(330)は、前記調子パラメータに基づいて、前記効果を発生させる、ことを特徴とする。
8)に記載の発明によれば、第1オブジェクトの調子パラメータに基づいて有利な効果が発生するため、第1オブジェクトの能力を向上させるために適したタイミングを変化させることができる。