まず、本発明の各実施形態における共通の構成について説明する。
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネット及び図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、及び所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信インターフェース(IF)23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信IF13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、及び、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
なお、ユーザ端末100がカメラ17及び測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17及び測距センサ18を有していてもよい。
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、及び、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
例えば、操作部が、カメラ17及び測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
<ゲーム概要>
ゲームシステム1によって実行されるゲームは、ユーザが、ゲームにおいてユーザに付与されるオブジェクトを用いてプレイするゲームである。また、オブジェクトは、同種類のオブジェクトに基づいて、ゲームを有利に進めることができるよう特性が変化するものである。ユーザは、保有するオブジェクトの何れかを選択し、選択したオブジェクトを用いてゲームをプレイする。ゲームのプレイにおいて利用可能なオブジェクトは、ゲームのプレイに伴い、ユーザに新たに付与され得る。
各実施形態では、ゲームシステム1によって実行されるゲームでは、ゲームのプレイに伴い、そのようなオブジェクトを取得する権利が、ユーザに付与されるものとする。1つの権利は、ゲームにおいて所定の消費条件が満たされると消費されて、当該権利に応じたオブジェクトが、ユーザに付与される。ゲームシステム1は、各ユーザに付与される権利の情報(ユーザに付与された権利の数など)を、各ユーザについてデータとして管理している。ユーザは、そのような権利を、1つ以上保有することができる。
また、各実施形態では、1つの権利は、カプセルとして表現されるものとする。例えば、ゲームの進行状況やプレイ結果に応じて、カプセルがユーザに付与される。また、1つの権利を消費することによりユーザに付与されるオブジェクトは、カプセルの内包物として表現される。また、権利を消費することは、カプセルを開封することとして表現される。ユーザは、カプセルを開封して取得したオブジェクトを利用してプレイすることにより、ゲームを有利に進めることができる。
また、各実施形態では、そのようなカプセルには、次の3タイプがある。すなわち、(1)ユーザによって保有されるオブジェクトと同種類のオブジェクトが必ず内包されるカプセルと、(2)ゲームのプレイにおいて用いるために選択の対象となり得る種類のオブジェクトが内包されるカプセルとがある。また、実施形態によっては、(3)ゲームのプレイにおいて選択の対象とならないオブジェクトが内包されるカプセルがあり得る。
上述した(1)のタイプのカプセルは、ユーザにカプセルが付与される時点で、ユーザによって保有されるオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトが内包物として確定されている。(2)及び(3)のタイプのカプセルは、ユーザによって開封される時点で、内包物のオブジェクトの種類及び個数が内包物として決定されるものとする。また、上述した(2)のタイプのカプセルには、希少度が設定される。希少度とは、カプセルの開封によって取得可能なオブジェクトの価値であって、ゲームを有利に進める上での価値の高さを表すものである。
以降、上述した(1)のタイプのカプセルを、「内包物が確定されたカプセル」とも記載する。また、(1)のタイプのカプセルの種類を、「内包物が確定された種類」とも記載する。また、上述した(2)のタイプのカプセルを、「希少度が設定されたカプセル」とも記載する。また、(2)のタイプのカプセルに設定された希少度のことを、カプセルの種類と記載することもある。また、上述した(3)のタイプのカプセルを「希少度が設定されないカプセル」とも記載する。また、(3)のタイプのカプセルの種類を、「希少度が設定されない種類」とも記載する。
また、各実施形態では、ゲームシステム1によって実行されるゲームが、パズルゲームであることを想定する。ただし、ゲームシステム1は、ユーザが、ゲームにおいて付与されるオブジェクトを用いてプレイするゲームを実行するシステムであれば、パズルゲームを実行するためのシステムに限定されない。ゲームシステム1は、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカー及びホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。
また、ゲームシステム1は、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、及び、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、及び、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってもよい。
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10及び20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、及びGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10及びプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
メモリ11及び21は主記憶装置である。メモリ11及び21は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラム及び各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラム及びデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
各実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとはユーザ情報、ゲーム情報等、ゲームに関するデータ、ならびにユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示や通知を含んでいる。
ストレージ12及び22は補助記憶装置である。ストレージ12及び22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12及びストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13及び23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、及びタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17及び測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置及び可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)〜(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、及び、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200及びユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200及びユーザ端末100のそれぞれが備えている、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、及び、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成については、適宜省略している。
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、及び入出力IF14等の協働によって、制御部110及び記憶部120として機能する。
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。例えば、有価データの販売、サービスの提供などを実行する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、及び入出力IF24等の協働によって、制御部210及び記憶部220として機能する。
記憶部120及び記憶部220は、ゲームプログラム131、ゲーム情報132及びユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100及びサーバ200で実行するゲームプログラムである。
ゲーム情報132は、制御部110及び制御部210がゲームプログラム131を実行する際に参照するデータである。ゲーム情報132は、複数のユーザに共通する情報、例えば、(1)カプセルから取得され得るオブジェクトに関する基本的なパラメータ、(2)カプセルの種類に関する情報、(3)カプセルの種類に応じて内包され得るオブジェクトに関する情報等を含んでいてもよい。
ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。例えば、ユーザ情報133は、ユーザのアカウントの識別子に関連付けて、(1)当該アカウントのユーザを示す情報、(2)当該アカウントが保有するカプセルに関する情報、(3)当該アカウントが保有するオブジェクトのパラメータ、(4)当該アカウントのゲームの進行度合いを表す情報、(5)当該アカウントが保有する資産に関する情報等を含んでいてもよい。アカウントの資産としては、例えば、ゲーム内の仮想通貨、アイテムなどが挙げられる。その他、ユーザ情報133は、アカウントごとに管理される各種の情報を含んでいてもよい。
なお、記憶部220において、ユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データ及びプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
制御部210は、ゲームプログラム131の記述に応じて、オブジェクト提供部211として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
オブジェクト提供部211は、ユーザ端末100からカプセルの開封を要求されると、当該カプセルの種類に基づいて、カプセルの内包物であるオブジェクトを決定する。また、オブジェクト提供部211は、決定したオブジェクトを、ユーザ端末100に通知する。オブジェクト提供部211の詳細については後述する。
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131及びユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、表示制御部112、ユーザインターフェース(以下、UI)制御部113、アニメーション生成部114、パズル進行部115、報酬決定部116、取得準備部117、取得実行部118及びオブジェクト管理部119として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15及びその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、及びタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
UI制御部113は、UIを構築するために表示部152に表示させるUIオブジェクトを制御する。UIオブジェクトは、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツール、又は、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。UIオブジェクトは、これには限定されないが、例えば、アイコン、ボタン、リスト、メニュー画面などである。
パズル進行部115は、パズルをプレイするプレイ画面を生成する。また、パズル進行部115は、プレイ画面に対する操作に応じて、パズルを進行する。また、パズル進行部115は、パズルの1プレイが終了すると、そのプレイにおける成績等を表すプレイ結果を算出する。なお、パズルの1プレイとは、パズルゲームにおいて定められたプレイの単位の1回分を指すものとする。
報酬決定部116は、所定の付与条件が満たされたときに、ユーザに付与するカプセルの個数、及び、各カプセルの種類を決定する。付与条件とは、例えば、パズルの1プレイが終了することであってもよい。ただし、付与条件は、これに限られず、ゲームにおいて設定されるその他の各種の目標を満たすことであってもよい。また、例えば、報酬決定部116は、パズル進行部115から通知されるプレイ結果に基づいて、付与するカプセルの個数を決定してもよい。報酬決定部116の詳細については後述する。
取得準備部117は、消費条件が満たされた場合に、保有カプセル群のうち開封対象のカプセルを抽選する処理を行う。消費条件とは、例えば、パズルの進行状況に関わる条件であってもよい。進行状況に関わる条件の一例としては、例えば、パズルの1プレイが終了することが挙げられる。また、消費条件とは、例えば、パズルのプレイ結果に基づく条件であってもよい。プレイ結果に基づく条件の一例としては、パズルにおける成績が目標を達成することが挙げられる。また、消費条件とは、ユーザによって保有される消費アイテムと引き換えることであってもよい。消費アイテムとは、ゲームにおいて消費されるアイテムである。例えば、消費アイテムは、ゲームにおける仮想通貨であってもよいが、これに限られない。また、消費条件は、これらの例に限られない。
また、複数の消費条件が設定されていてもよい。この場合、取得準備部117は、複数の消費条件の何れか1つが満たされたときに、ユーザが保有する権利のうち1つ又は複数の権利を消費してもよい。各実施形態では、消費条件の1つとして、パズルの1プレイが終了することが定められ、消費条件の他の1つとして、仮想通貨と交換することとが定められているとする。この場合、取得準備部117は、パズルの1プレイが終了すると、ユーザが保有する権利のうち1つ又は複数の権利を消費する。また、取得準備部117は、権利を消費するために仮想通貨との交換を指示する操作がなされると、ユーザが保有する権利のうち1つ又は複数の権利を消費する。取得準備部117の詳細については後述する。
取得実行部118は、取得準備部117によって抽選されたカプセルに応じたオブジェクトの決定を、サーバ200に要求する。具体的には、取得実行部118は、抽選されたカプセルの種類をサーバ200に通知する。前述したように、サーバ200において、オブジェクト提供部211は、通知された種類に応じたオブジェクトを決定し、取得実行部118に通知する。
ただし、取得準備部117によって抽選されたカプセルの内包物が確定されている場合、取得実行部118は、当該カプセルの内包物であるオブジェクトの種類を、記憶部120から読み込めばよい。したがって、この場合、取得実行部118は、抽選されたカプセルに応じたオブジェクトの決定を、サーバ200に要求しなくてよい。
また、取得実行部118は、抽選されたカプセルに応じたオブジェクトが決定されると、当該カプセルを、開封されたものとして保有カプセル群から削除する。
オブジェクト管理部119は、ゲームのプレイにおいて利用可能なオブジェクトとしてユーザによって保有される各オブジェクトについて、そのパラメータを管理する。各オブジェクトは、ゲームを有利に進行させることに関わる1つ以上のパラメータを有している。オブジェクトが有する各パラメータは、ゲームのプレイに伴い変化し得る。パラメータには、上限値が設定されているものもある。各オブジェクトは、その時点で有しているパラメータに基づいて、ゲームの進行に作用を及ぼす。オブジェクト管理部119の詳細については後述する。
アニメーション生成部114は、各種オブジェクトの制御態様に基づいて、各種オブジェクトのモーションを示すアニメーションを生成する。例えば、報酬の抽選が実行されている様子を表現したアニメーション等を生成してもよい。
ユーザによって所有されたキャラクタは、ユーザ識別情報と関連付けて、サーバ200によって管理されてもよいし、ユーザ端末100のオブジェクト管理部119によってローカルで管理されてもよいし、その両方でもよい。オブジェクト管理部119は、ゲーム進行部112によって実行されるパズルゲームの進行状況に応じて、キャラクタに係るパラメータなどの各種情報を読み出してゲーム進行部112に供給したり、該各種情報を更新したりする。
表示制御部112は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部112は、アニメーション生成部114によって生成されたアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部112は、上述のUIオブジェクトを、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
なお、図2に示すサーバ200及びユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100及びサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、各実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、及び他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
〔実施形態1〕
本実施形態では、パズルの1プレイが終了することを条件に、保有カプセル群の1つが開封されるとともに新たに付与されるよう構成したゲームシステム1の一例について説明する。また、本実施形態では、消費アイテムと引き換えに、内包物が確定されたカプセル及び希少度が設定されたカプセルの何れかが開封されるまで、保有カプセル群の1つが順次抽選されて開封される。
(オブジェクト提供部211の詳細)
サーバ200のオブジェクト提供部211がカプセルの内包物を決定する際には、記憶部220に記憶されるゲーム情報132が参照される。
記憶部220に記憶されるゲーム情報132は、カプセルの種類に対して、1つ以上のオブジェクトを関連付けた情報を含んでいる。具体的には、ゲーム情報132は、カプセルに設定され得る希少度に対して、その希少度に応じた価値を有する1つ以上のオブジェクトを関連付けた情報を含む。ある希少度に対して関連付けられた1つ以上のオブジェクトのそれぞれには、当該オブジェクトの出現確率が設定されている。ある希少度に対して関連付けられた各オブジェクトの出現確率の合計は、100%となるよう設定される。また、このようなゲーム情報132は、更新され得る。例えば、ゲーム情報132は、特定の期間において、ある希少度に対して当該期間中に取得可能となるオブジェクトを関連付けた情報を含むよう更新されてもよい。
ここで、希少度に応じた価値を有するオブジェクトの一例としては、ゲームのプレイにおいて用いるために選択の対象となり得るキャラクタがある。キャラクタには、基本的なパラメータが定められる。基本的なパラメータ、又は、その出現確率等に応じて、そのキャラクタの価値の高さが定まる。より高い希少度には、より価値の高いキャラクタが関連付けられる。また、キャラクタのパラメータは、ゲームのプレイに伴い、変化し得る。また、キャラクタのパラメータには、変化し得る上限値が定められている。
また、ゲーム情報132は、希少度が設定されていない種類に対して、1つ以上のオブジェクトを関連付けた情報を含む。関連付けられるオブジェクトは、ゲームのプレイにおいて選択の対象とならないオブジェクトである。ここで、ゲームのプレイにおいて選択の対象とならないオブジェクトの一例としては、キャラクタに付随するアイテム、又は、そのような付随するアイテムとの交換が可能なアイテム等がある。以降、ゲームのプレイにおいて選択の対象とならないオブジェクトの一例を、付随アイテムとも記載する。
オブジェクト提供部211は、ゲーム情報132を参照することにより、開封を要求されたカプセルに希少度が設定されていれば、当該希少度に関連付けられた1つ以上のオブジェクトの中から、各オブジェクトの出現確率に基づいて何れかを決定する。換言すると、オブジェクト提供部211は、より高い希少度が設定されたカプセルの内包物として、より価値の高いオブジェクトを決定する。
また、オブジェクト提供部211は、開封を要求されたカプセルに希少度が設定されていなければ、希少度が設定されていない種類に対して関連付けられた付随アイテムを決定する。
また、オブジェクト提供部211によって決定されるオブジェクトの個数は、ここでは1つである(すなわち、カプセルに内包されるオブジェクトが1つである)ものとするが、複数であってもよい。その場合、オブジェクト提供部211は、オブジェクトの内包個数を決定するための内包確率に基づいて、決定するオブジェクトの個数を決定する。例えば、より多い内包個数となる内包確率は、希少度が高いほど高く設定されていてもよい。
なお、開封することが決定されたカプセルの内包物が確定されている場合、ユーザ端末100からサーバ200への開封の要求は行われないものとする。
(報酬決定部116の詳細)
報酬決定部116は、付与条件が満たされたときに決定するカプセルの中に、内包物が確定された種類のカプセルを含め得る。ただし、報酬決定部116は、付与条件が満たされたときに決定するカプセルの中に、内包物が確定された種類のカプセルを必ずしも含めなくてもよい。例えば、報酬決定部116は、付与する各カプセルに対して、予め設定された設定確率に基づいて、その種類を設定する。希少度が高い種類ほど、設定確率が低くなるよう定められている。また、希少度が設定されない種類は、希少度が設定される種類より、設定確率が高くなるよう定められていてもよい。また、内包物が確定された種類は、最も高い希少度と同程度の設定確率が定められていてもよい。
例えば、設定される希少度として、希少度が高い順に、S、A、B、Cの4段階があるものとする。また、内包物が確定された種類を、「K」と表記する。また、希少度が設定されない種類を、「X」と表記する。したがって、本実施形態において、カプセルの種類は、K、S、A、B、C、Xの6種類である。これらの種類の設定確率は、内包物が確定されているものほど低くなるよう定められる。また、これらの種類の設定確率は、希少度が設定されているほど低くなるよう定められる。また、これらの種類の設定確率は、希少度が高いほど低くなるよう定められる。例えば、これらの種類の設定確率は、Kが5%、Sが5%、Aが10%、Bが15%、Cが25%、Xが40%であってもよい。
ここで、付与条件が満たされた場合に設定確率に基づいて決定されるカプセルには、内包物が確定された種類または所定の希少度が設定された種類が1つも含まれないケースもあり得る。このようなケースが所定回数連続した場合には、その次に付与条件が満たされたときに、報酬決定部116は、決定するカプセルの少なくとも1つに、内包物が確定された種類または所定の希少度が設定された種類を設定する。
また、報酬決定部116は、内包物が確定された種類のカプセルについて、その内包物を決定する。内包物は、その時点でユーザによって保有されるオブジェクトの何れかである。例えば、付与条件が、ゲームのプレイを終了することである場合、内包物は、当該プレイで用いるためにユーザによって選択されていたオブジェクトであってもよい。また、報酬決定部116は、内包物が確定された種類のカプセルについて決定した内包物であるオブジェクトの種類を、当該カプセルに関連付けて記憶部120に保存する。
また、報酬決定部116は、付与する各カプセルに対して、有効期間を設定する。有効期間は、各種類に対して、予め関連付けられていてもよい。その場合、有効期間は、希少度が高いカプセルほど短くなるよう定められる。また、希少度が設定されない種類は、希少度が設定される種類より、有効期間が長くなるよう定められる。また、内包物が確定された種類のカプセルには、最も高い希少度のカプセルと同程度の有効期間が定められていてもよい。また、内包物が確定された種類のカプセルには、内包物として確定されたオブジェクトの価値に応じた有効期間が定められていてもよい。例えば、内包物が確定された種類のカプセルには、内包物として確定されたオブジェクトが関連付けられた希少度のカプセルと同程度の有効期間が定められていてもよい。付与時からの経過時間が有効期間を超えたカプセルは、ユーザに付与されたカプセル群から削除される。以降、ユーザに付与されたカプセル群を、保有カプセル群とも記載する。
また、ユーザが所有し得るカプセルの個数には上限が設定されている。保有カプセル群を構成するカプセルの個数が上限に達している場合、報酬決定部116は、付与条件が満たされた場合でも、カプセルの付与を行わないようにしてもよい。あるいは、カプセルの個数が上限に達している場合、報酬決定部116は、上述のようにして付与するカプセルを決定した上で、付与予定のカプセルとして保存してもよい。なお、付与予定のカプセルは、保有カプセル群を構成するカプセルの個数が変化して上限より少なくなれば、任意の時点で保有カプセル群に加えられてもよい。ただし、その場合でも、カプセルに設定される有効期間は、付与予定となった時点からカウントされるようにしてもよい。
(取得準備部117の詳細)
(保有カプセル画面の生成)
取得準備部117は、ユーザの保有カプセル群を表す保有カプセル画面を生成する。保有カプセル画面は、ユーザによって保有される各カプセルを表す表示を含む。保有カプセル画面において、内包物が確定されたカプセルは、その内包物が認識可能な態様で表示される。加えて、内包物が確定されたカプセルは、その内包物の価値の高さも認識可能な態様で表示されてもよい。例えば、内包物が確定されたカプセルは、その内包物の価値の高さに応じた希少度のカプセルと同様の表示態様を、内包物が見えるよう透明化又は半透明化した態様で表示されていてもよい。保有カプセル画面の具体例については後述する。
(1プレイ終了時のカプセルの開封)
取得準備部117が、消費条件の1つ(ゲームの1プレイが終了すること)が満たされた場合に、保有カプセル群から開封対象を抽選する構成について説明する。抽選の方法は、ランダムであってもよいが、これに限られない。また、抽選の個数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば、ゲームの初回の1プレイ終了時に抽選される個数は、2回目以降の1プレイ終了時に抽選される個数より多く設定されていてもよい。具体的には、初回は2つ抽選され、2回目以降は1つずつ抽選されることとしてもよい。
なお、前述したように、付与条件としても、パズルの1プレイが終了するとの条件が適用されているとする。つまり、パズルの1プレイが終了すると、開封対象のカプセルが抽選されるとともに、新たなカプセルが付与される。なお、付与条件及び消費条件は、必ずしも同一である必要はなく、異なっていてもよい。
(消費アイテムとの交換によるカプセルの開封)
取得準備部117が、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作に応じて、保有カプセル群から開封対象を抽選する構成について説明する。本実施形態では、この場合、内包物が確定されたカプセル、及び、希少度が設定されたカプセルの少なくとも何れかが抽選されるまで、保有カプセル群のうちの1つを順次抽選する。つまり、取得準備部117は、抽選したカプセルの種類がK、S、A、B、Cの何れかとなるまで、保有カプセル群の1つを順次抽選する。抽選の方法は、ランダムであってもよいが、これに限られない。
このとき、取得準備部117は、保有カプセル群における各種類のカプセルが占める割合をユーザに提示した上で、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作を受け付けることが望ましい。以下では、保有カプセル群における各種類のカプセルが占める割合を、「保有カプセル群における各種類の割合」とも記載する。これにより、ユーザは、保有カプセル群における各種類の割合を考慮して、任意の時点で抽選を指示することができる。例えば、ユーザは、保有カプセル群において、内包物が確定された種類Kのカプセル、又は、最も高い希少度Sが設定されたカプセルの占める割合が多い(すなわち、KまたはSのカプセルが開封される可能性が高い)と考えた時点で、抽選を指示することができる。このように、ユーザは、内包物が確定されたカプセル、又は、所望する希少度のカプセルが開封される可能性を高めることに介入することができる。
また、取得準備部117は、カプセルを抽選する度に、当該カプセルに関する情報を、取得実行部118に通知する。これにより、カプセルを順次抽選する度に、抽選したカプセルが開封されてオブジェクトが出現することになる。その結果、ユーザは、順次抽選されるカプセルの内包物をその度に確認することができ、ゲームの興趣性が増す。
(付随アイテムが連続して出現する場合)
ここで、内包物が確定されたカプセル、及び、希少度が設定されたカプセルの少なくとも何れかが抽選されるまで保有カプセル群のうちの1つが順次抽選・開封される過程では、付随アイテムが0回以上連続して出現し、最後に、ゲームのプレイにおいて選択の対象となるオブジェクトが出現することになる。
この過程において、サーバ200のオブジェクト提供部211は、希少度が設定されていないカプセルの抽選が連続した回数に応じて、当該カプセルの内包物として決定する付随アイテムの個数を変化させてもよい。
例えば、付随アイテムの個数は、抽選の連続回数に応じて単調増加してもよい。具体的には、1回目の抽選で希少度が設定されていないカプセルが抽選された場合に、内包される付随アイテムの個数をn(nは自然数)とする。この場合、i(iは2以上の自然数)回目の抽選で希少度が設定されていないカプセルが抽選された場合に、内包される付随アイテムの個数は、n×(1+d×(i−1))個であってもよい。d=0.2であるとすると、2回目では1回目の1.2倍、3回目では1回目の1.4倍の付随アイテムが内包物として決定される。
また、例えば、付随アイテムの個数は、抽選の連続回数に応じて指数関数的に増加してもよい。具体的には、i回目の抽選で希少度が設定されていないカプセルが抽選された場合に、内包される付随アイテムの個数は、n×(1+d)(i−1)個であってもよい。d=0.2であるとすると、2回目では1回目の1.2倍、3回目では1回目の1.44倍の付随アイテムが内包物として決定される。
そして、この過程の最後において、希少度が設定されたカプセルが通知された場合に、オブジェクト提供部211は、その内包物として、当該希少度に関連付けられた1つ以上のオブジェクトの中から、各オブジェクトの出現確率に基づいて何れかを決定すればよい。
これにより、ユーザは、ゲームを有利に進める上での価値を有するオブジェクトを内包物として得られるまでの抽選回数が多くても、付随アイテムの獲得個数の期待値が増えるため、消費アイテムと引き換えることに対する納得感を得ることができる。
(保有カプセル群を一括して開封)
また、取得準備部117は、消費アイテムと引き換えに、保有カプセル群の全て又は一部分を一括して開封してもよい。この場合、一括して開封するために要する消費アイテムの量は、希少度が設定されたカプセルが1つ抽選されるまで保有カプセル群のうちの1つを順次抽選するために要する消費アイテムの量より多いことが望ましい。また、一括して開封するために要する消費アイテムの量は、一括して開封する対象となるカプセル群における各種類の割合に応じて設定されてもよい。この他に、保有カプセル群のうち希少度が設定されているカプセルの数に応じて、一括して開封するために必要な消費アイテムの量が設定されてもよい。例えば、希少度が設定されたカプセルを1つ抽選するまで保有カプセル群のうちの1つを順次抽選するために要する消費アイテムの量を量「M1」とし、保有カプセル群に含まれる、希少度が設定されたカプセルの数をカプセル数「C1」とする。このとき、保有カプセル群の全てを一括して開封するために要する消費アイテムの量は、量「M1」とカプセル数「C1」との積よりもディスカウントした量としてもよい。このとき、例えば、保有カプセル群において、内包物が確定された種類Kのカプセル、又は、希少度がより高いカプセルの占める割合が多いほど、ディスカウント率を小さくし、希少度がより低いカプセルの占める割合が高いほど、ディスカウント率を大きくするといったように、保有カプセル群において各希少度のカプセルが占める割合構成に応じてディスカウント率を設定してもよい。
また、取得準備部117は、消費アイテムと引き換えに一括して開封する操作を受け付けた場合に、保有カプセル群を構成する各カプセルの種類を、一括して取得実行部118に通知する。そして、取得実行部118は、各カプセルの種類を一括してサーバ200に通知することにより、各カプセルの内包物を一括して取得する。
このとき、サーバ200のオブジェクト提供部211は、保有カプセル群のうち希少度が設定されたカプセルのそれぞれについては、前述したように、当該希少度に関連付けられたオブジェクトの中の何れかを決定する。また、オブジェクト提供部211は、保有カプセル群のうちの希少度が設定されていないカプセルのそれぞれについて、付随アイテムを決定する。このとき、オブジェクト提供部211は、希少度が設定されていないカプセルのそれぞれに対応して決定する付随アイテムの合計個数を、増加させてもよい。
例えば、保有カプセル群のうち希少度が設定されたカプセルがm1個であり、希少度が設定されていないカプセルがm2個であったとする。また、各カプセルの内包物が1個であるとする。この場合、オブジェクト提供部211は、一括して開封する要求に応じて、m1個の価値を有するオブジェクトと、m2×x個の付随アイテムとを決定してもよい。ただし、xは、1以上の正数であるものとする。このとき、xは、所定範囲(例えば、1以上2以下)で抽選により決定されてもよい。
これにより、ユーザは、一括して開封することにより、付随アイテムの獲得個数の期待値が増えるため、消費アイテムと引き換えることに対する納得感を得ることができる。
(オブジェクト管理部119の詳細)
オブジェクト管理部119は、ユーザによって保有される各オブジェクトのパラメータを記憶部120に記憶している。また、オブジェクト管理部119は、各オブジェクトのパラメータを変化させる。パラメータの具体例としては、「レベル」や「得点単価」がある。レベルは、当該オブジェクトの総合的な強さを示す。得点単価は、ゲームのプレイにおいて、当該オブジェクト1つに対して所定の作用があったときに獲得される得点を示す。例えば、レベルは、ゲームのプレイにおいて当該オブジェクトによって獲得された得点の累積が閾値以上になると上昇するよう規定されていてもよい。また、得点単価は、当該オブジェクトのレベルの上昇に応じて上昇するよう規定されていてもよい。また、パラメータの他の具体例としては、パラメータの上限値がある。「レベル」や「得点単価」等のパラメータは、その上限値までの範囲で変化し得る。また、このような上限値も、ゲームのプレイに伴い変化し得る。
オブジェクト管理部119は、各オブジェクトの特性を規定するパラメータやその上限値を、所定の変更条件が満たされた場合に、ゲームのプレイを有利に進めることができるよう変化させる。具体的には、変更条件は、当該オブジェクトと同種類のオブジェクトが新たに取得されるとの条件である。この場合、オブジェクト管理部119は、新たに取得された同種類のオブジェクトを、既に保有される当該種類のオブジェクトに合成することにより、既に保有される当該種類のオブジェクトのパラメータ又はその上限値を上昇させることとしてもよい。なお、変更条件は、1つに限られない。例えば、オブジェクト管理部119は、他の変更条件が満たされた場合にも、オブジェクトの特性を規定するパラメータやその上限値を、ゲームのプレイを有利に進めることができるよう変化させてもよい。そのような他の変更条件とは、ゲームの進行状況やプレイ結果に基づく条件であってもよく、例えば、あるオブジェクトを用いた得点の累計が閾値を超えることであってもよい。
本実施形態では、オブジェクトと同種類のオブジェクトが新たに取得されたときに、当該オブジェクトの「得点単価」が上昇するものとする。また、本実施形態では、ゲームの進行状況やプレイ結果に応じて、オブジェクトの「レベル」が上限値までの範囲で上昇し、「レベル」の上昇に応じて「得点単価」が上昇するものとする。なお、変更条件が満たされたときに変化する特性は、「レベル」又は「得点単価」に限られない。
<ゲームシステム1の処理フロー>
図3〜図5は、本実施形態に係るゲームシステム1に含まれる各コンピュータによって実行される処理の流れを示すフローチャートである。なお、本実施形態において、一連の処理ステップは、ユーザ端末100及びサーバ200において分担して実行されているが、図示した分担形態に限られない。また、例えば、すべてのステップをユーザ端末100が実行してもよいし、すべてのステップをサーバ200が実行してもよい。
(1プレイ終了時の処理フロー)
まず、パズルの1プレイが終了したときの処理の流れを、図3〜図4に示す。図3は、1プレイ終了時におけるカプセルの開封処理の流れを示す。なお、図3に示す処理の開始時には、既に、パズル進行部115によりユーザ端末100にパズルのプレイ画面が表示され、ユーザの操作によりパズルが進行中であるものとする。
ステップS101で、ユーザ端末100におけるパズル進行部115は、1回のプレイが終了したか否かと判断する。1回のプレイが終了した場合、パズル進行部115は、プレイ結果を算出する。
ステップS102で、取得準備部117は、保有カプセル群の中の何れかを抽選する。このとき、取得準備部117は、抽選結果を表す画面を表示するよう、表示制御部112に通知する。また、抽選結果を表す画面は、アニメーション生成部114により生成された、抽選の様子を表すアニメーションを含んでいてもよい。
ステップS103で、抽選されたカプセルが、内包物が確定されたカプセルではない場合、ステップS104が実行される。
ステップS104で、取得実行部118は、抽選されたカプセルの開封をサーバ200に対して要求する。具体的には、取得実行部118は、抽選されたカプセルの種類を、サーバ200に送信する。
ステップS105で、サーバ200におけるオブジェクト提供部211は、通知されたカプセルの種類に応じたオブジェクトを決定する。決定されるオブジェクトは、当該種類に関連付けられた1つ以上のオブジェクトの中から、出現確率に基づいて選択される。
ステップS106で、オブジェクト提供部211は、決定したオブジェクトを、ユーザ端末100に通知する。
ステップS107で、取得実行部118は、通知されたオブジェクトを、抽選されたカプセルから出現した内包物として、ユーザに付与する。このとき、取得実行部118は、抽選されたカプセルの開封結果を表す画面を表示するよう、表示制御部112に通知する。この開封結果を表す画面は、アニメーション生成部114により生成された、開封の様子を表すアニメーションを含んでいてもよい。
また、ステップS103で、抽選されたカプセルが、内包物が確定されたカプセルである場合は、ステップS104〜S106がスキップされて、ステップS107が実行される。この場合、ステップS107で、取得準備部117は、記憶部120から、当該カプセルの内包物として確定している種類のオブジェクトを読み込んで、ユーザに付与する。これにより、内包物が確定したカプセルから、当該内包物が出現してユーザに付与される。
ステップS108で、カプセルから出現したオブジェクトの種類が、ユーザによって保有されるオブジェクトの何れかと同一である場合、ステップS109が実行される。なお、ステップS103で、抽選されたカプセルが、内包物が確定されたカプセルであった場合には、ステップS108では、同一であると判断されることになり、ステップS109が実行される。ステップS108で、カプセルから出現したオブジェクトの種類が、ユーザによって保有されるオブジェクトの何れとも同一でない場合、ステップS109はスキップされる。
ステップS109で、オブジェクト管理部119は、カプセルから出現したオブジェクトを、当該オブジェクトと同種類で既に保有されるオブジェクトに合成することにより、そのパラメータ又は上限値を上昇させる。
図4は、ステップS109に続くカプセルの付与処理の流れを示している。
ステップS110で、報酬決定部116は、ステップS101で算出されたプレイ結果に応じて、ユーザに付与するカプセルの個数を決定する。
ステップS111で、報酬決定部116は、ユーザに付与する各カプセルの種類を、設定確率に基づき決定する。そして、報酬決定部116は、各カプセルに対して、決定した種類、及び、種類に応じた有効期間を設定する。ここで決定される種類は、内包物が確定された種類、希少度が設定される種類、希少度が設定されない種類の何れかであり、希少度が設定された種類の場合は、その希少度も決定される。
なお、直近の過去p回のプレイ終了時にそれぞれ実行されたステップS111において、内包物が確定された種類または所定の希少度が設定された種類が1つも決定されていないとする。ここで、pは1以上の自然数である。この場合、今回のステップS111において、報酬決定部116は、ユーザに付与するカプセルのうち少なくとも1つについて、内包物が確定された種類及び所定の希少度が設定された種類の何れかを決定するようにする。
ステップS112で、ステップS111で決定した種類が、内包物が確定された種類である場合、ステップS113が実行される。ステップS111で決定した種類が、内包物が確定された種類ではない場合、ユーザ端末100は、ステップS113をスキップする。
ステップS113では、報酬決定部116は、当該カプセルの内包物として、ユーザによって保有されるオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトを決定し、記憶部120に保存する。前述のように、決定するオブジェクトは、ステップS101で終了したプレイにおいて選択されていたオブジェクトであってもよい。
ステップS114で、取得準備部117は、ユーザに各カプセルを付与する。このとき、取得準備部117は、カプセルの付与状況を表す画面を表示するよう、表示制御部112に通知する。例えば、付与状況を表す画面は、追加して付与された各カプセルの種類を認識可能な表示を含む。また、付与状況を表す画面は、アニメーション生成部114により生成された、カプセルが付与される様子を表すアニメーションを含んでいてもよい。
なお、ステップS114において、ステップS110で決定したカプセルの個数を付与すると、保有カプセル群のカプセルが上限数を超えてしまう場合がある。この場合、上限数を超えるカプセルは付与されない。前述のように、上限数を超えるカプセルは、付与予定として保存されるか、あるいは、破棄される。
このとき、1プレイが終了した直後の時点で保有するカプセルの個数が上限数に達していても、その後の開封処理で少なくとも1つのカプセルが開封されている。このため、ステップS114が実行される直前の時点では、保有するカプセルの個数が上限数に達していることはない。したがって、ステップS114において、少なくとも1つのカプセルがユーザに付与されることになる。
(抽選操作受付時の処理フロー)
次に、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作が受け付けられたときの処理の流れを、図5に示す。なお、図5に示す処理の開始時には、ユーザ端末100の表示部152に、保有カプセル群における各種類の割合を少なくとも示す保有カプセル画面が表示されているものとする。
ステップS201で、ユーザ端末100において、操作受付部111は、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作が受け付けられたか否かを判断する。抽選を指示する操作が受け付けられた場合、処理は、ステップS202に進む。
ステップS202で、取得準備部117は、消費アイテムを消費するとともに、保有カプセル群の中から開封するカプセルを抽選する。また、取得準備部117は、抽選結果を表す画面を表示するよう、表示制御部112に通知する。
ステップS203〜S207の処理は、1プレイ終了時の処理における図3〜図4のステップS103〜S107と同様であるため、詳細な説明を繰り返さない。これにより、抽選されたカプセルが開封され、その種類に応じて決定されたオブジェクトが、ユーザに付与される。また、開封結果を表す画面が表示される。
ステップS208〜S209の処理は、1プレイ終了時の処理における図4のステップS108〜S109と同様であるため、詳細な説明を繰り返さない。これにより、開封されて出現したオブジェクトの種類が、ユーザによって保有されるオブジェクトの何れかと同一であった場合に、そのパラメータが上昇する。
ステップS210で、取得準備部117は、開封されたカプセルの種類が、希少度が設定された種類であるか、又は、内包物が確定された種類であるかを判断する。ここで、希少度が設定された種類でも内包物が確定された種類でもない場合、取得準備部117は、ステップS202からの処理を繰り返す。一方、希少度が設定された種類、又は、内包物が確定された種類である場合、取得準備部117は、今回の抽選処理を終了する。これにより、抽選を指示する操作に応じて、消費アイテムと引き換えに、希少度が設定されたカプセル、又は、内包物が確定されたカプセルが開封されるまで、保有カプセル群の何れかが順次開封される。
<ゲーム画面例>
図6〜図9は、本実施形態のゲームシステム1に基づくゲームにおいて、ユーザ端末100の表示部152において表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図6(A)は、ステップS101において、パズル進行部115によって表示されるパズル画面の一例である。このパズル画面は、複数のパズル要素501と、射出台502とを含む盤面によって構成される。複数のパズル要素501は、盤面内に配置される。各パズル要素501には、複数種類のキャラクタの何れかが表示されている。射出台502上には、キャラクタ要素503の何れかがセットされ得る。パズル進行部115は、射出台502上のキャラクタ要素503が操作されると、当該キャラクタ要素503を射出して複数のパズル要素501の少なくとも一部に衝突させ、衝突に応じて、複数のパズル要素501の配置を変更する。このとき、複数のパズル要素501のうち、射出されたキャラクタ要素503と同種のキャラクタが表示されたパズル要素501が、所定数以上連続して配置されれば、パズル進行部115は、それらのパズル要素501を盤面から除去する。また、パズル進行部115は、除去されたパズル要素501に応じてプレイ結果を算出する。プレイ結果は、例えば、連続して除去された同種のパズル要素501の個数(連鎖数)によって表される。
ここで、射出台502上にセット可能なキャラクタ要素503は、ユーザが保有しているキャラクタの何れかである。例えば、パズル進行部115は、保有しているキャラクタの一覧504から、射出台502にセットするキャラクタ要素503を選択可能な選択画面を表示してもよい。図6(B)は、選択画面の一例である。選択画面は、保有しているキャラクタの一覧504を含む。この例では、一覧504は、「ティア」、「ハート」、「ルナ」の3つのキャラクタを含んでいる。なお、一覧504の中で「ティア」を示す図形の輪郭が太線となっているのは、当該キャラクタが選択されていることを示している。また、選択画面は、選択されたキャラクタに関するパラメータ表示505を含んでいる。また、選択画面は、選択されたキャラクタのキャラクタ要素503を射出台502にセットすることを指示する「セット」ボタン506を含んでいる。
この例では、パラメータ表示505には、「ティア」に関するパラメータとして、レベルが23であることと、得点単価が454であることが表示されている。レベルは、当該キャラクタが最初にユーザに付与されたときには、初期値(例えば、1)が設定される。また、レベルは、例えば、当該キャラクタによるプレイ中の累計得点に応じてアップする。また、レベルは、例えば、当該キャラクタと同一のキャラクタがユーザに付与されたときにアップする。得点単価は、プレイにおいて盤面から除去されたときの得点の単価である。得点単価は、レベルアップに伴い増加する。保有カプセル群の何れかが開封されてキャラクタが得られた場合には、このような選択画面の一覧504に、新たなキャラクタが追加される。あるいは、開封されて得られたキャラクラが既存のキャラクタである場合は、当該キャラクタのレベルがアップする。
図7(A)は、ステップS102〜S107で、1プレイ終了時に表示される保有カプセル画面の一例である。保有カプセル画面は、保有カプセル群601の表示を含んでいる。保有カプセル群601は、内包物が確定されたカプセル601aと、希少度が設定されたカプセル601bと、希少度が設定されていないカプセル601cとの表示を含んでいる。
内包物が確定されたカプセル601aは、確定されている内包物が認識可能な態様で表示される。この例では、カプセル601aの表示は、内包物として確定されているキャラクタ「ハート」のアイコンを含んでいる。この例では、キャラクタ「ハート」が選択されていた過去のプレイ終了時に、当該キャラクタ「ハート」が内包物として確定されたカプセルが付与されていたことを想定している。また、希少度が設定されたカプセル601bは、その希少度が認識可能な態様で表示される。この例では、カプセル601bの表示は、その希少度を表すアイコンを含んでいる。また、希少度が設定されていないカプセル601cは、コインが内包されるコイン袋の態様で表示されている。コインは、付随アイテムの一例である。
また、図7(A)は、1プレイ終了時に、保有カプセル群のうち、内包物「ハート」が確定されたカプセルが抽選された様子を表している。
図7(B)は、内包物「ハート」が確定されたカプセルが抽選されたことにより、開封物として、キャラクタ「ハート」が得られた様子を表している。キャラクタ「ハート」は、このユーザによって既に保有されている。このため、ステップS108〜S109で、「ハート」のパラメータである「得点単価」が上昇している。
図8(A)は、1プレイ終了時にカプセルが抽選・開封された後、ステップS110〜S114で新たにカプセルが付与された保有カプセル画面の一例である。この例では、図7(A)に示した保有カプセル群に対して、新たに付与された5つのカプセルが3段目に追加されている。なお、2段目からは、1プレイ終了時の抽選により開封されたカプセルが除かれている。
また、図8(A)の保有カプセル画面は、消費アイテムと引き換えに保有カプセル群の1つを開封するための「キャラクタが出るまで開封」ボタン602を含んでいる。また、この保有カプセル画面は、消費アイテムと引き換えに保有カプセル群を一括して開封するための「ぜんぶ開封」ボタン603を含んでいる。この例では、一括して開封する対象となるのは、保有カプセル群の全てであるものとする。なお、「キャラクタが出るまで開封」ボタン602及び「ぜんぶ開封」ボタン603には、それぞれ、引き換える消費アイテムの個数(この場合、仮想通貨を表す「通貨」の個数)が表示されている。
図8(B)は、図5のステップS201で表示される承諾画面の一例である。承諾画面は、消費アイテムと引き換えるか否かをユーザに選択させる画面である。この承諾画面は、図8(A)の保有カプセル画面において「キャラクタが出るまで開封」ボタン602に対する操作が受け付けられると表示される。承諾画面は、消費アイテムと引き換えることを承諾する「はい」ボタン604、及び、承諾しない「いいえ」ボタン605を含む。
図9(A)は、保有カプセル群のうち抽選されたカプセルが開封されてオブジェクトが出現した様子を表す開封結果画面である。この開封結果画面は、図8(B)の承諾画面において「はい」ボタン604に対する操作が受け付けられると(ステップS201でYes)表示されることになる(ステップS202〜S207)。この例では、種類Xのカプセル(コイン袋)には、付随アイテムの一例であるコインが関連づけられている。このため、この開封結果画面は、コインが出現した様子を表している。出現したコインは、ステップS203〜S206が実行されることにより、サーバ200のオブジェクト提供部211によって、種類Xに応じて決定されたものである。開封されて出現したオブジェクトがコインであり、ゲームのプレイにおいて選択の対象とならないため、保有されるオブジェクトと同種類であるか否かの判定は行われず、ステップS208ではNoとなる。
ここで、ステップS210で、開封されたカプセルが、希少度が設定されたカプセル及び内包物が確定されたカプセルの何れかであったか否かが判断される。つまり、開封されたカプセルの種類がK、S、A、B、Cの何れかであれば、ステップS210でYesと判断され、Xであれば、Noと判断される。図9(A)の画面例では、Noと判断されることになる。
そこで、ステップS202〜S209が繰り返される。再び種類Xのカプセルが抽選された場合は、図9(A)が表示され、さらにステップS202〜S209が繰り返される。そして、希少度Aが設定されたカプセルが抽選されたとする。
図9(B)は、保有カプセル群のうち希少度Aのカプセルが抽選・開封されてオブジェクトが出現する様子を表す開封結果画面である。ここでは、希少度Aのカプセルが開封されて、キャラクタ「サン」が出現する様子が表されている。この例では、キャラクタ「サン」のパラメータとしては、得点単価が102であり、レベルが1であり、レベル上限値が1であることが示されている。また、キャラクタ「サン」は、このユーザに初めて付与されたものとする。したがって、ステップS208ではNoと判断される。また、開封されたカプセルに希少度Aが設定されているため、ステップS210でYesと判断されて、今回の抽選処理が終了する。
なお、図8(A)において、「ぜんぶ開封」ボタン603に対する操作が受け付けられた場合には、図8(B)に準ずる承諾画面が表示された後、保有カプセル群の全てが開封される。そして、各カプセルについてステップS203〜S209と同様の処理が実行されることにより、保有カプセル群の全てから出現するオブジェクトがユーザに付与されることになる。
このように、ユーザは、内包物が確定されたカプセルが保有カプセル群に含まれていれば、その内包物であるオブジェクトの種類を、保有カプセル画面において認識できる。内包物は、既に保有しているオブジェクトの少なくとも1つと同種類のオブジェクトである。この内包物がユーザに付与されれば、既にユーザによって保有される当該種類のオブジェクトのパラメータが上昇する。また、保有カプセル画面には、各カプセルの有効期間も併せて表示されている。このため、内包物が確定されたカプセルの有効期間内に、当該カプセルを開封しようとするユーザの動機付けが高まる。
〔変形例〕
実施形態1では、消費アイテムと引き換えに、内包物が確定されたカプセル及び希少度が設定されたカプセルの何れかが開封されるまで、保有カプセル群の何れかを順次開封する例について説明した。これを変形し、消費アイテムと引き換えに、保有カプセル群のうち、内包物が確定されたカプセル及び希少度が設定されたカプセルを含む1つ以上のカプセルの中から1つを抽選する構成が可能である。
(取得準備部117の変形例)
上述した実施形態1における取得準備部117において、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作を受け付けた場合の構成が変形される。
まず、本変形例で抽選の対象となるのは、保有カプセル群のうち、内包物が確定されたカプセル及び希少度が設定されたカプセルを含む1つ以上のカプセルである。具体的には、取得準備部117は、K、S、A、B、Cの希少度が設定されたカプセルの中から何れかを抽選する。この場合、該当する1つ以上のカプセルの中から何れかを抽選する手法は、ランダムであってもよいが、これに限られない。また、取得準備部117が抽選するカプセルの個数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば、取得準備部117は、プレイ結果に応じた個数のカプセルを抽選してもよい。
(変形例における抽選操作受付時の処理フロー)
本変形例では、図5を用いて説明した抽選操作受付時の処理フローは、図10のように変形される。なお、図10に示す処理の開始時には、ユーザ端末100の表示部152に、保有カプセル群における各種類の割合を少なくとも示す画面が表示されているものとする。
ステップS301で、ユーザ端末100において、操作受付部111は、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作が受け付けられたか否かを判断する。ここで、抽選を指示する操作が受け付けられた場合、処理は、ステップS302に進む。
ステップS302で、取得準備部117は、消費アイテムと引き換えに、保有カプセル群のうち、内包物が確定されたカプセル及び希少度が設定されたカプセルを含む1つ以上のカプセルの中から、開封対象となるカプセルを抽選する。また、取得準備部117は、抽選結果を表す画面を表示するよう、表示制御部112に通知する。
ステップS303〜S309の処理は、1プレイ終了時の処理における図3のステップS103〜S109と同様であるため、詳細な説明を繰り返さない。これにより、抽選されたカプセルが開封され、その内包物として確定していたオブジェクト又はその希少度に応じて決定されたオブジェクトが、ユーザに付与される。また、開封結果を表す画面が表示される。そして、付与されたオブジェクトが、ユーザによって既に保有されるオブジェクトと同種類である場合には、既に保有される当該種類のオブジェクトのパラメータ又はその上限値が上昇する。
(変形例の画面)
本変形例における画面遷移は、上述した図8及び図9を用いて説明される。すなわち、図8(A)の保有カプセル画面において、保有カプセル群における各種類の割合をユーザに提示する。その上で、図8(B)の承諾画面で消費アイテムと引き換えることを承諾する「はい」ボタン604が操作されたとする。すると、保有カプセル群のうち種類K、S、A、B、Cの何れかが設定されたカプセルの中から抽選が行われる。その結果、例えば、希少度Aのカプセルが抽選・開封されたとすると、図9(B)に示すように開封結果画面が表示されることになる。
このように、変形例においても、ユーザは、図8(A)に示した保有カプセル画面において各種類の割合を確認することができる。その上で、ユーザは、その時点での構成において抽選を実行すれば、内包物が確定されたカプセル、又は、所望の希少度のカプセルが開封される確率が高い、と考えれば、消費アイテムと引き換えに抽選を実行することができる。そして、内包物が確定されたカプセル及び希少度が設定されたカプセルを含む1つ以上のカプセル(すなわち、キャラクタが内包されるカプセル)の中から開封対象が選ばれるため、ユーザは、消費アイテムと引き換えたことに対する納得感を得ることができる。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態及びその変形例では、パズルの1プレイが終了する度に、ユーザによって保有されるオブジェクトと同種類のオブジェクトが内包物として確定されたカプセルが付与され得る。オブジェクトは、同種類のオブジェクトに基づいて、ゲームを有利に進めることができるよう特性が変化する。したがって、既に保有するオブジェクトと同種類のオブジェクトが付与された場合には、ゲームを有利に進めることができる。そのため、そのような内包物が確定されたカプセルを開封しようとするユーザの動機付けが高まる。また、カプセルを開封する消費条件の1つとして、パズルの1プレイを終了することが設定されている。その結果、本実施形態は、内包物が確定されたカプセルを開封するため、ゲームをプレイするユーザの動機付けを高める。
〔実施形態2〕
上述した実施形態1では、カプセルを開封する消費条件の1つとして、パズルの1プレイが終了するとの条件を採用する例について説明した。これを変形し、消費条件の1つとして、後述するポイントが閾値以上となるとの条件を採用する構成が可能である。また、本実施形態では、ポイントが閾値以上となる度に、保有カプセル群のうちの1つが、付与された順に開封される。
本実施形態では、カプセルには、ユーザによって保有されるオブジェクトの何れかと同種類の内包物が確定されたカプセルと、希少度が設定されたカプセルとがあるものとする。本実施形態では、希少度が設定されないカプセルはないものとする。また、実施形態1と同様に、内包物が確定されたカプセルの種類をKと表す。また、カプセルに設定される希少度として、希少度が高い順に、S、A、B、Cの4種類があるものとする。これらの種類の設定確率は、Kが5%、Sが5%、Aが15%、Bが30%、Cが45%であってもよい。また、各希少度に対して、当該希少度に応じた価値を有する1つ以上のキャラクタが関連付けられる。
(報酬決定部116の詳細な構成)
報酬決定部116は、付与する各カプセルに対して、有効期間を設定する。有効期間は、各種類に対して、予め関連付けられていてもよい。その場合、有効期間は、希少度が高いカプセルほど短くなるよう定められる。また、希少度が設定されない種類は、希少度が設定される種類より、有効期間が長くなるよう定められる。また、内包物が確定された種類のカプセルには、最も高い希少度のカプセルと同程度の有効期間が定められていてもよい。また、内包物が確定された種類のカプセルには、内包物として確定されたオブジェクトの価値に応じた有効期間が定められていてもよい。例えば、内包物が確定された種類のカプセルには、内包物として確定されたオブジェクトが関連付けられた希少度のカプセルと同程度の有効期間が定められていてもよい。付与時からの経過時間が有効期間を超えたカプセルは、ユーザに付与されたカプセル群から削除される。
本実施形態では、報酬決定部116は、報酬決定部116について前述した構成に加えて、次のような構成を有する。すなわち、報酬決定部116は、パズルのプレイ結果に応じて、後述するスロットに配置されたカプセルに付与するポイントを決定する。決定するポイントの量は、プレイ結果が示す成績が高いほど、多くなるよう設定されてもよい。
(取得準備部117の詳細な構成)
本実施形態における取得準備部117の詳細な構成について説明する。
まず、取得準備部117が、消費条件が満たされた場合に、保有カプセル群から開封対象を抽選する構成について説明する。
本実施形態では、取得準備部117は、消費条件が満たされる度に、保有カプセル群のうち最も古くユーザに付与されたカプセルを開封可能な状態に遷移させる。一例として、取得準備部117は、カプセルを開封するためのスロットに、保有カプセル群のうち最も古くユーザに付与されたカプセルを配置する。ここでは、ユーザに付与されているスロットの個数は1つであるものとする。なお、保有カプセル群のうち、スロットに配置されたカプセル以外の1つ以上のカプセルを総称して、ストックと呼ぶものとする。取得準備部117は、ストックに含まれるカプセル群を、ユーザに付与された順序にしたがう列として管理する。ストックに含まれるカプセルの列は、先頭から末尾に向かって、付与された時期が新しくなるよう並べられているものとする。取得準備部117は、スロットにカプセルを配置すると、スロットに配置されたカプセルについての有効期間の設定を解除することとしてもよい。このようにスロットにカプセルが配置されると、時間の経過によっては削除されなくなることとしてもよい。
また、取得準備部117は、報酬決定部116によってユーザに付与されたポイントを、スロットに配置されたカプセルに対して付与する。取得準備部117がポイントを付与していくことによって、該ポイントの合計が所定値に到達する(消費条件が満たされる)と、カプセルは開封可能な状態となる。すなわち、取得実行部118が、カプセルに応じたオブジェクトを取得できる状態となる。例えば、取得実行部118は、開封可能な状態となったカプセルに対して開封を指示する操作が受け付けられると、サーバ200に開封を要求することにより、当該カプセルに応じたオブジェクトを取得する。
また、取得準備部117は、取得実行部118によって開封されたカプセルを、スロットから削除する。また、取得準備部117は、開封されたカプセルのスロットからの削除に伴い、ストックの先頭のカプセルをスロットに移動する。スロットに移動された直後のカプセルに付与されているポイントは、初期値(例えば、0)である。また、取得準備部117は、ストックの残りのカプセルの順序を1つずつ繰り上げる。
なお、複数のスロットがユーザに付与され得る構成も可能である。その場合、取得準備部117は、保有カプセル群のうち最も古いものから順にスロットの個数分のカプセルを、各スロットに配置すればよい。また、その場合、複数のスロットに順序が設定され、より古くユーザに付与されたカプセルほど、より先頭のスロットに配置されてもよい。また、取得準備部117は、決定されたポイントを、複数のスロットに配置されたカプセルのそれぞれに付与してもよい。
次に、取得準備部117が、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作に応じて、保有カプセル群から開封対象を抽選する構成について説明する。ここでは、抽選の対象は、ストックに含まれるカプセル群であるものとする。抽選の方法は、ランダムであってもよいが、これに限られない。ここで、スロットに配置されたカプセルは、次に消費条件が満たされた場合に消費される予定の権利を表している。したがって、ストックに含まれるカプセル群は、次に消費条件が満たされた場合に消費される予定の権利以外の1つ以上の権利を表している。
このとき、取得準備部117は、保有カプセル群における各種類の割合をユーザに提示した上で、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作を受け付けることが望ましい。これにより、ユーザは、保有カプセル群における各種類の割合を考慮して、任意の時点で抽選を指示することができる。例えば、ユーザは、保有カプセル群において、内包物が確定された種類Kのカプセル、又は、最も高い希少度であるSが設定されたカプセルの占める割合が多い(すなわち、KまたはSのカプセルが開封される可能性が高い)と考えた時点で、抽選を指示することができる。このように、ユーザは、内包物が確定されたカプセル、又は、所望する希少度のカプセルが開封される可能性を高めることに介入することができる。
<ゲームシステム1の処理フロー>
図11〜図12は、本実施形態に係るゲームシステム1に含まれる各コンピュータによって実行される処理の流れを示すフローチャートである。なお、本実施形態において、一連の処理ステップは、ユーザ端末100及びサーバ200において分担して実行されているが、図示した分担形態に限られない。また、例えば、すべてのステップをユーザ端末100が実行してもよいし、すべてのステップをサーバ200が実行してもよい。
(1プレイ終了時の処理フロー)
まず、パズルの1プレイが終了したときの処理の流れを、図11に示す。図11は、1プレイ終了時のカプセルの付与処理の流れを示す。なお、図11に示す処理の開始時には、既に、パズル進行部115によりユーザ端末100にパズルのプレイ画面が表示され、ユーザの操作によりパズルが進行中であるものとする。
ステップS401〜S403の処理は、図3〜図4を参照して説明した実施形態1におけるステップS101、S110〜S111の処理と同様であるため、詳細な説明を繰り返さない。なお、ステップS110で決定される種類は、内包物が確定された種類、希少度が設定される種類の何れかであり、希少度が設定される種類の場合はその希少度も決定される。ただし、実施形態1と違って、希少度が設定されない種類は決定されない。これにより、1回のプレイが終了すると、プレイ結果に応じてユーザに付与されるカプセルの個数、各カプセルの種類及び有効期間が設定される。
ステップS404〜S405の処理は、図4を参照して説明した実施形態1におけるステップS112〜S113の処理と同様であるため、詳細な説明を繰り返さない。これにより、内包物が確定されたカプセルについてその内包物が決定される。
ステップS406で、取得準備部117は、ストックにおけるカプセルの列の末尾に、付与されたカプセルを追加する。なお、本ステップにおいても、ステップS111で説明したように、上限数を超えるカプセルは、付与予定として保存されるか、あるいは、破棄される。
ステップS407で、報酬決定部116は、プレイ結果に応じたポイントを算出する。
ステップS408で、取得準備部117は、スロットに配置されたカプセルに、算出されたポイントを付与する。なお、既に付与されたポイントがあれば、今回付与されたポイントが、既に付与されたポイントに加算され、これまでに当該カプセルに付与されたポイントの合計が算出される。このとき、取得準備部117は、スロットと、ポイントの合計と、末尾に新たなカプセルが追加されたストックとを含む保有カプセル画面を表示するよう、表示制御部112に通知する。
図12は、ステップS408に続くカプセルの開封処理の流れを示している。
ステップS409で、取得準備部117は、ポイントの合計が所定値に到達したか否かを判断する。到達した場合、スロットに配置されたカプセルが開封可能な状態となり、ステップS410の処理が実行される。
ステップS410で、取得準備部117は、スロットにおいて開封可能な状態となったカプセルに対して、開封を指示する操作を受け付けたか否かを判断する。例えば、開封を指示する操作は、開封可能な状態となったカプセルに対するタップ操作であってもよい。開封を指示する操作は、操作受付部111によって受け付けられる。ここで、開封を指示する操作が受け付けられた場合、ステップS411〜S417の処理が実行される。
ステップS411〜S417の処理は、実施形態1における図3のステップS103〜S109と同様であるため、詳細な説明を繰り返さない。これにより、開封可能状態となったカプセルが開封され、内包されるオブジェクトが、ユーザに付与される。また、開封結果を表す画面が表示される。また、付与されたオブジェクトが、ユーザが既に保有しているオブジェクトの何れかと同種類であれば、当該オブジェクトのパラメータが上昇する。
ステップS418で、取得準備部117は、開封されたカプセルをスロットから削除し、ストックの先頭のカプセルをスロットに移動する。新たにスロットに配置されたカプセルのポイントとしては、初期値が設定される。また、取得準備部117は、ストックの残りのカプセルの順序を1つずつ繰り上げる。このとき、取得準備部117は、保有カプセル画面において各カプセルが移動した結果が表示されるよう、表示制御部112に通知する。
(抽選操作受付時の処理フロー)
次に、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作が受け付けられたときの処理の流れを、図13に示す。なお、図13に示す処理の開始時には、ユーザ端末100の表示部152に、スロットと、ポイントの合計と、ストックとを含む保有カプセル画面が表示されているものとする。
ステップS501で、ユーザ端末100において、操作受付部111は、消費アイテムと引き換えに抽選を指示する操作が受け付けられたか否かを判断する。抽選を指示する操作が受け付けられた場合、処理は、ステップS502に進む。
ステップS502で、取得準備部117は、消費アイテムを消費するとともに、ストックの中から、開封するカプセルを抽選する。また、取得準備部117は、抽選結果を表す画面を表示するよう、表示制御部112に通知する。
ステップS503〜S509の処理は、実施形態1における図3のステップS103〜S109と同様であるため、詳細な説明を繰り返さない。これにより、抽選されたカプセルが開封され、内包されるオブジェクトが、ユーザに付与される。また、開封結果を表す画面が表示される。また、付与されたオブジェクトが、ユーザが既に保有しているオブジェクトの何れかと同種類であれば、当該オブジェクトのパラメータが上昇する。
<ゲーム画面例>
図14は、本実施形態のゲームシステム1に基づくゲームにおいて、ユーザ端末100の表示部152において表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図14(A)は、ステップS406等で表示される保有カプセル画面の一例である。保有カプセル画面は、スロット枠1201と、ポイントの合計を示すゲージ1202と、ストック領域1203と、抽選ボタン1204とを含んでいる。この例では、スロット枠1201が示すスロットに、希少度Bのカプセルが配置されている。このカプセルは、保有カプセル群のうち、最も古くユーザに付与されたカプセルである。また、ゲージ1202は、当該カプセルに対してこれまでに付与されたポイントの合計が、最大値に占める割合を示すものである。最大値とは、カプセルが開封可能状態となるためにポイントが到達すべき所定値である。また、ストック領域1203には、ユーザに付与された順に並べられたカプセルの列が含まれる。この例では、ストック領域1203内のカプセルは、ユーザに付与された順にその種類が、C、B、C、C、K、C、S、Bとなっている。内包物が確定された種類Kのカプセルには、内包物であるキャラクタ「ティア」が表示されている。このように、本画面において、1つ1つのカプセルの希少度又は内包物が提示されているので、ユーザは、保有カプセル群における各種類の割合を確認することができる。
なお、図14(A)の保有カプセル画面において、カプセル間に表示された白抜きの矢印は、スロットに配置されたカプセルの開封に応じて各カプセルが移動する方向を示している。この例では、ユーザが保有し得るカプセルの上限値として、17個が定められている。また、この例では、スロット枠1201に配置されたカプセルと、ストック領域1203内の8つのカプセルとの、合計9個のカプセルが、保有カプセル群に含まれている。ストック領域1203の下部において斜線パターンで塗りつぶされた8つの円は、この状態のストック領域1203に対してあと8個のカプセルが配置可能であることを表している。
抽選ボタン1204は、消費アイテムと引き換えにストックからの抽選を指示する操作を受け付けるためのボタンである。この例では、仮想通貨50個と引き換えに、ストックからの抽選が可能であることが表示されている。
図14(B)は、ステップS501で表示される承諾画面の一例である。承諾画面では、消費アイテムと引き換えるか否かをユーザに選択させる画面である。この承諾画面は、図14(A)の保有カプセル画面において「抽選」ボタン1204に対する操作が受け付けられると表示される。承諾画面は、消費アイテムと引き換えることを承諾する「はい」ボタン1205及び承諾しない「いいえ」ボタン1206を含む。
図14(C)は、ストックに対する抽選・開封の結果を表す開封結果画面である。この開封結果画面は、図14(B)の承諾画面において「はい」ボタン1205に対する操作が受け付けられたことに応じて(ステップS501でYes)、ストックからの抽選・開封結果として表示されることになる(ステップS502〜S507)。この例では、開封結果画面は、ストックの中から内包物「ティア」が確定されたカプセルが抽選されて開封され、その内包物としてキャラクタ「ティア」が出現したことを表している。キャラクタ「ティア」は、このユーザによって既に保有されている。このため、「ティア」のパラメータである「得点単価」が上昇している。
なお、図14(C)では、出現したキャラクタ「ティア」の背景のストックにおいて、開封されたカプセルの位置から当該カプセルの表示が削除されている。この後、ストックの表示において、開封されたカプセル以降にユーザに付与されたカプセルは、表示位置が順次繰り上がって移動される。
このように、ユーザは、図14(A)に示した保有カプセル画面において各種類の割合を確認することができる。その上で、ユーザは、その時点の構成で抽選を実行すれば、内包物が確定されたカプセル、又は、所望の希少度のカプセルが開封される確率が高い、と考えれば、図14(B)に示したように、消費アイテムと引き換えに抽選を指示することができる。そして、図14(C)に示したように、スロット以外のストックの中から何れかのカプセルが抽選・開封される。すなわち、ユーザに付与された時期が新しいためにスロットに配置されるまでの期間が長いことが予想されるカプセルであっても、抽選される可能性がある。その結果、ユーザは、消費アイテムと引き換えたことに対する納得感を得ることができる。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態では、パズルの1プレイが終了する度に、ユーザによって保有されるオブジェクトと同種類のオブジェクトが内包物として確定されたカプセルが付与され得る。また、カプセルを開封する消費条件の1つとして、ゲームのプレイに伴いユーザに付与されるポイントが閾値に達することが設定されている。その結果、本実施形態は、内包物が確定されたカプセルを付与した場合には、当該カプセルを開封するためにゲームをプレイしてポイントを獲得しようというユーザの動機付けをさらに高める。
〔各実施形態のその他の変形例〕
なお、上述した各実施形態において、内包物が確定されたカプセルには、直近のプレイで選択されていたオブジェクトと同種類のオブジェクトが内包される例を中心に説明した。これに限らず、内包物が確定されたカプセルには、ユーザによって保有されるオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトが内包されることとしてもよい。
また、上述した各実施形態において、オブジェクトを取得する権利は、必ずしもカプセルとして表現されていなくてもよい。また、ゲームのプレイにおいて選択の対象となり得るオブジェクトは、必ずしもキャラクタとして表現されていなくてもよい。また、選択の対象とならないオブジェクト(付随アイテム)は、必ずしもコインとして表現されていなくてもよい。また、選択の対象となり得るオブジェクトを取得する権利には、必ずしも希少度が設定されていなくてもよい。
また、上述した各実施形態において、主にゲームプログラムがパズルゲームである場合についてカプセルの内包物を説明した。この他にも、カプセルの内包物は、ゲームのプレイにおいて選択の対象となり得るキャラクタであってもよい。また、カプセルの内包物は、キャラクタに関連づけることでキャラクタのパラメータを増減させるオブジェクト(例えば、キャラクタのパラメータの上限値を更新する消費アイテム、キャラクタに装備させることでキャラクタのパラメータを変更する装備アイテムなど)であってもよい。また、カプセルの内包物は、キャラクタが使用可能なスキルを解放したり強化したりする効果を発揮するものであってもよい。また、カプセルの内包物は、合成により各種アイテムを生成するための素材となる素材アイテムであってもよい。例えば、アクションゲームであれば、キャラクタを示すオブジェクトを内包するカプセルを開封することで、新たにユーザが使用可能なキャラクタを増加させたり、既にユーザが獲得しているキャラクタと同キャラクタがカプセルの開封により出現した場合は、キャラクタの各種能力を向上させたりしてもよい。例えば、キャラクタの体力値などのパラメータを更新すること、キャラクタがスキルを習得可能にアンロックすること等を含む。
また、上述した各実施形態において、内包物が確定されたカプセルの内包物の決定を、ユーザ端末において実施する例について説明したが、内包物を確定する処理は、サーバにおいて実施されてもよい。
また、実施形態1において説明したような、消費アイテムと引き換えに保有カプセル群の全て又は一部分を一括して開封する機能を、実施形態2に適用することが可能である。
また、実施形態2において採用した消費条件である「ポイントが所定値に到達する」との条件を、実施形態1において採用することも可能である。この場合、保有カプセル群の一部又は全部に対して、ポイントが付与されるようにしてもよい。
また、各実施形態において、取得準備部117は、カプセルを開封する消費条件の1つとして、ゲームにおいて設定される目標を達成するとの条件を採用してもよい。
また、各実施形態において、取得準備部117は、消費アイテムと引き換えに、保有カプセル群の全て又は一部分を一括して破棄する機能を有していてもよい。この場合、各実施形態において、保有カプセル画面は、一括して破棄することを指示する操作ボタンをさらに含んでいてもよい。取得準備部117は、そのような操作ボタンに対する操作に応じて、保有カプセル群の全て又は一部分を一括して破棄する。これによりユーザは、消費アイテムと引き換えに抽選する対象となる保有カプセル群の全て又は一部分の構成を、消費アイテムと引き換えにリセットすることができる。
また、各実施形態において、消費アイテムと引き換えに、各種のアイテムがユーザに付与されるようにしてもよい。この場合、付与されるアイテムとしては、ゲームのプレイにおける設定を、ゲームを有利に進められるよう変更することが可能なアイテムが挙げられる。そのような各種のアイテムとしては、例えば、フタアイテム、除去アイテム、希少度変更アイテム、延長アイテム、増量アイテム等が挙げられる。
例えば、取得準備部117は、フタアイテムの利用が指示されると、所定期間、第1の条件が満たされてもカプセルをユーザに付与しないようにしてもよい。所定期間とは、例えば、パズルの1プレイであってもよい。
また、例えば、取得準備部117は、除去アイテムの利用が指示されると、保有カプセル群のうち、希少度に基づく所定条件を満たすカプセルを破棄してもよい。希少度に基づく所定条件とは、例えば、特定の希少度であることであってもよい。また、希少度に基づく所定条件とは、希少度が閾値以下であることであってもよい。また、希少度に基づく所定条件とは、希少度が設定されていないことであってもよい。また、希少度に基づく所定条件とは、これらの条件の組み合わせであってもよい。
また、例えば、取得準備部117は、希少度変更アイテムの利用が指示されると、保有カプセル群のうち、所定のカプセルの希少度を所望の希少度に変更してもよい。
また、例えば、取得準備部117は、延長アイテムの利用が指示されると、保有カプセル群のうち、所定のカプセルの有効期間を延長してもよい。
また、例えば、取得準備部117は、増量アイテムの利用が指示されると、ポイントの付与条件を満たした場合のポイントの付与量を増加させてもよい。具体的には、取得準備部117は、パズルのプレイにおける同一の成績に対して付与されるポイントの量を増加させてもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、オブジェクト提供部211)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、操作受付部111、表示制御部112、ユーザインターフェース(以下、UI)制御部113、アニメーション生成部114、パズル進行部115、報酬決定部116、取得準備部117、取得実行部118及びオブジェクト管理部119)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部210又は制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラム及び各種データがコンピュータ(又はCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)又は記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(又はCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
(項目1) ゲームプログラム(131)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ(10、20)及びメモリ(11、21)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100、サーバ200)により実行されるものである。ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームのプレイに伴い、プレイにおいて利用可能なオブジェクトを取得する権利をユーザに付与するステップ(S114)と、権利を消費することにより、ユーザにオブジェクトを取得させるステップ(S107)と、ユーザによって取得されたオブジェクトが、ユーザによって既に保有されているオブジェクトと同種類である場合、ユーザによって既に保有される当該種類のオブジェクトの特性を、プレイを有利に進めることができるよう変化させるステップ(S109)と、を実行させる。付与するステップにおいて付与される権利は、ユーザによって保有される1つ以上のオブジェクトの少なくとも1つと同種類のオブジェクトを取得する権利を含み得る。
前記の構成によれば、ゲームプレイにより、ユーザが保有するオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトを取得できる期待値が高くなる。同種類のオブジェクトを取得できれば、ユーザが保有する当該種類のオブジェクトの特性が、プレイを有利に進めることができるよう変化する。その結果、ユーザのゲームプレイに対する動機付けが高まる。
(項目2) (項目1)において、ゲームは、ユーザによって保有される1以上のオブジェクトのうち、ユーザによって選択されたオブジェクトを用いてプレイされるものであってもよい。また、権利には、ゲームのプレイにおいて選択の対象となり得るオブジェクトを取得する権利と、選択の対象とならないオブジェクトを取得する権利とがあってもよい。この場合、付与するステップにおいて付与される権利は、ユーザによって保有される1つ以上のオブジェクトのうち、選択の対象となり得るオブジェクトの少なくとも1つと同種類のオブジェクトを取得する権利を含み得る。このように、ゲームプレイにより、プレイにおいて選択の対象とならないオブジェクトを取得する権利が付与される可能性があるゲームであっても、選択の対象となり得るオブジェクトとしてユーザが保有する何れかと同種類のオブジェクトを取得できる期待値が高くなる。その結果、ユーザのゲームプレイに対する動機付けが高まる。
(項目3) (項目1)又は(項目2)において、取得させるステップでは、権利は、ゲームにおいて所定の消費条件が満たされた場合に消費されてもよい。これにより、ユーザに、当該ユーザが保有するオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトを取得する権利が付与されている場合に、当該権利を消費するために消費条件を満たそうとするユーザの動機付けが高まる。
(項目4) (項目1)から(項目3)の何れか1項において、ユーザによって保有される1つ以上のオブジェクトの少なくとも1つと同種類のオブジェクトを取得する権利は、当該オブジェクトの種類を認識可能な態様で表示されてもよい。これにより、ユーザは、何れの種類のオブジェクトを取得できる権利であるかを、当該権利を消費する前に認識することができる。その結果、表示されている種類のオブジェクトを取得するために、当該権利を消費しようとするユーザの動機付けがさらに高まる。
(項目5) (項目1)から(項目4)の何れか1項において、ユーザによって保有される1つ以上のオブジェクトのうち少なくとも1つと同種類のオブジェクトを取得する権利には、有効期間が設定されてもよい。これにより、ユーザは、当該権利を有効期間内に消費しようとする。その結果、当該権利を消費しようとするユーザの動機付けがさらに高まる。
(項目6) (項目1)から(項目5)の何れか1項において、付与するステップでは、ゲームのプレイに伴い、当該プレイで用いるために選択されたオブジェクトと同種類のオブジェクトを取得する権利を、ユーザに付与し得るようにしてもよい。これにより、ゲームのプレイで選択されたオブジェクトと同種類のオブジェクトを取得できる期待値が高くなる。その結果、ユーザのゲームプレイに対する動機付けがさらに高まる。
(項目7) (項目2)及び(項目2)において適用される(項目3)から(項目6)の何れか1項において、選択の対象となり得るオブジェクトを取得する権利には、ゲームのプレイを進める上での当該オブジェクトの価値の高さを表す希少度が設定されてもよい。この場合、付与するステップでは、希少度が高い権利ほど、付与される確率が低くなるよう設定されてもよい。このように、ゲームを進める上でより価値が高いオブジェクトほど、付与される期待値がより低いゲームであっても、そのような価値が高いオブジェクトを一旦保有することができれば、当該オブジェクトと同種類のオブジェクトを取得できる期待値が高くなる。その結果、ユーザのゲームプレイに対する動機付けがさらに高まる。
(項目8) (項目1)から(項目7)の何れか1項において、所定の価値を有する権利が1つも付与されなかった付与するステップの実行回数が所定回数以上連続した場合に、次に実行する付与するステップにおいて、所定の価値を有する権利を少なくとも1つ前記ユーザに付与してもよい。所定の価値を有する権利は、ユーザによって保有される1つ以上のオブジェクトの少なくとも1つと同種類のオブジェクトを取得する権利を含み得る。これにより、ゲームのプレイを続けることにより、ユーザが保有する何れかと同種類のオブジェクトを取得できる期待値がさらに高くなる。その結果、ゲームプレイを継続することに対するユーザの動機付けがさらに高まる。
(項目9) (項目1)から(項目8)の何れか1項において、変化させるステップで、ユーザによって取得されたオブジェクトが、ユーザによって既に保有されているオブジェクトと同種類である場合、ユーザによって既に保有される当該種類のオブジェクトの特性を規定するパラメータを増加させてもよい。この場合、ユーザは、そのようなパラメータを増加させるために、ユーザが保有するオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトを取得しようとする。その結果、ユーザのゲームプレイに対する動機付けが高まる。
(項目10) (項目1)から(項目9)の何れか1項において、変化させるステップで、ユーザによって取得されたオブジェクトが、ユーザによって既に保有されているオブジェクトと同種類である場合、ユーザによって既に保有される当該種類のオブジェクトの特性を規定するパラメータの変化の上限値を増加させてもよい。この場合、ユーザは、そのような上限値を増加させるために、ユーザが保有するオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトを取得しようとする。その結果、ユーザのゲームプレイに対する動機付けが高まる。
(項目11) (項目2)及び(項目2)に適用される(項目3)から(項目10)の何れか1項において、取得させるステップでは、ユーザに付与された消費アイテムと引き換えに、選択の対象となり得るオブジェクトを取得する権利が消費されるまで、ユーザに付与された権利の何れかを順次消費してもよい。
(項目12) (項目2)及び(項目2)に適用される(項目3)から(項目10)の何れか1項において、取得させるステップでは、ユーザに付与された消費アイテムと引き換えに、選択の対象となり得るオブジェクトを取得する権利の何れかを消費してもよい。
このように、(項目11)又は(項目12)の構成によれば、ユーザは、消費アイテムと引き換えに、選択の対象となり得るオブジェクトを必ず取得できる。したがって、ユーザが保有するオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトを取得する権利が付与されている状態で消費アイテムとの引き換えを行えば、当該同種類のオブジェクトを取得できる期待値がさらに高まる。
(項目13) (項目1)から(項目10)の何れか1項において、取得させるステップでは、ゲームのプレイに伴う所定条件が満たされる度に、ユーザに付与された順に権利を消費してもよい。これにより、ユーザが保有する何れかと同種類のオブジェクトを取得する権利が付与されている場合に、ユーザは、当該権利が消費される順番が来るまで、繰り返し所定条件を満たそうとする。その結果、ゲームプレイを継続することに対するユーザの動機付けがさらに高まる。
(項目14) (項目13)において、取得させるステップでは、ユーザに付与された消費アイテムと引き換えに、ユーザに付与された権利のうち、所定条件が次に満たされた場合に消費される予定の権利以外の何れか1つ以上の権利を消費してもよい。これにより、ユーザが保有するオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトを取得する権利が付与されている状態で消費アイテムとの引き換えを行えば、ユーザは、当該権利が消費される順番が来るまで待たなくても、当該同種類のオブジェクトを取得できる期待値を高めることができる。
(項目15) (項目1)から(項目14)の何れか1項において、取得させるステップでは、ユーザに付与された消費アイテムと引き換えに、ユーザに付与された権利を一括して消費してもよい。これにより、ユーザが保有するオブジェクトの何れかと同種類のオブジェクトを取得する権利が付与されている状態で消費アイテムとの引き換えを行えば、ユーザは、当該同種類のオブジェクトを必ず取得することができる。
(項目16) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラム(131)は、プロセッサ(10、20)及びメモリ(11、21)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100、サーバ200)により実行されるものである。方法は、プロセッサが、ゲームのプレイに伴い、プレイにおいて利用可能なオブジェクトを取得する権利をユーザに付与するステップと、権利を消費することにより、ユーザにオブジェクトを取得させるステップと、ユーザによって取得されたオブジェクトが、ユーザによって既に保有されているオブジェクトと同種類である場合、ユーザによって既に保有される当該種類のオブジェクトの特性を、プレイを有利に進めることができるよう変化させるステップと、を含む。付与するステップにおいて付与される権利は、ユーザによって保有される1つ以上のオブジェクトの少なくとも1つと同種類のオブジェクトを取得する権利を含み得る。(項目16)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
(項目17) 情報処理装置(ユーザ端末100、サーバ200)について説明した。本開示のある局面によると、情報処理装置は、ゲームプログラム(131)を記憶する記憶部(120、220)と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置の動作を制御する制御部(110、210)と、を備える。制御部は、プレイにおいて利用可能なオブジェクトを取得する権利をユーザに付与し(S114)、権利を消費することにより、ユーザにオブジェクトを取得させ(S107)、ユーザによって取得されたオブジェクトが、ユーザによって既に保有されているオブジェクトと同種類である場合、ユーザによって既に保有される当該種類のオブジェクトの特性を、プレイを有利に進めることができるよう変化させる(S109)。付与される権利は、ユーザによって保有される1つ以上のオブジェクトの少なくとも1つと同種類のオブジェクトを取得する権利を含み得る。(項目17)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。