JP2017052341A - 車両前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小ラップ衝突時における前側スペーサの荷重伝達効率の低下を抑制する。【解決手段】前側スペーサ50の内側壁52には、前後方向に延在された上下一対の第1ビード66が形成されており、第1ビード66は車幅方向外側へ突出されている。このため、内側壁52の前端部に後斜め左側の衝突荷重が入力されたときには、第1ビード66が、上下に隣接する内側壁52(一般部52A〜52C)を車幅方向外側から支えるように作用する。これにより、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、内側壁52の車幅方向外側への倒れ変形が抑制される。しかも、内側壁52の一般部52A〜52Cの上下方向の総寸法(上下寸法a〜cの合計)が、第1ビード66の上下方向の総寸法(一対の第1ビード66の寸法dの合計)よりも大きく設定されている。このため、内側壁52全体の車幅方向外側への倒れ変形を実効的に抑制できる。【選択図】図1

Description

本発明は、車両前部構造に関する。
下記の特許文献1に記載された車両前部構造では、バンパリインフォースメントの車幅方向外側端部における前面にエネルギー吸収部材が設けられている。これにより、バンパリインフォースメントの車幅方向外側端部における衝突時にエネルギー吸収部材が変形することで、衝突エネルギーを吸収することができる。
ところで、車両の微小ラップ衝突(車両の前面衝突のうち、例えばIIHSにて規定される衝突体との車幅方向のラップ量が25%以下の衝突)では、衝突体がバンパリインフォースメントの車幅方向外側で衝突する場合がある。この場合には、フロントサイドメンバの車幅方向外側にスペーサを設けて、衝突荷重をスペーサを介してフロントサイドメンバに伝達させて、当該フロントサイドメンバを車両前後方向に変形させることで、衝突エネルギーを効果的に吸収することができる。
特開2012−062017号公報
しかしながら、上記スペーサを設ける場合には、スペーサの前側部分(前側スペーサ)がフロントサイドメンバよりも車幅方向外側に位置するため、車両の微小ラップ衝突の初期では、衝突体によってスペーサの前側部分(前側スペーサ)が車幅方向外側へ倒れ変形する傾向になる。この場合には、スペーサ(前側スペーサ)のフロントサイドメンバへの荷重伝達効率が低下して、フロントサイドメンバを車両前後方向に良好に変形させることができなくなる可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮し、微小ラップ衝突時における前側スペーサの荷重伝達効率の低下を抑制できる車両前部構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両前部構造は、車両の前端部において車幅方向に延在されたバンパリインフォースメントと、前端部が前記バンパリインフォースメントの車幅方向外側部分に結合され、車両前後方向に延在されたフロントサイドメンバと、前記バンパリインフォースメントの後壁に一体又は別体に設けられ、前記バンパリインフォースメントの車幅方向外側端から車幅方向外側へ延出された延出部と、前記延出部に設けられ、前記延出部から車両前側へ突出された前側スペーサと、前記フロントサイドメンバの車幅方向外側の側壁に設けられ、前記延出部の車両後側に配置された後側スペーサと、前記前側スペーサの車幅方向内側の側壁を構成する内側壁に形成され、車両前後方向に延在されると共に、前記内側壁から車幅方向外側へ突出された単数又は複数の第1ビードと、前記前側スペーサの車幅方向外側の側壁を構成する外側壁に形成され、車両前後方向に延在されると共に、前記外側壁から車幅方向外側へ突出された単数又は複数の第2ビードと、を備え、前記内側壁における前記第1ビードが形成されていない一般部の上下方向の総寸法が、前記第1ビードの上下方向の総寸法よりも大きく設定されており、前記外側壁における前記第2ビードが形成されていない一般部の上下方向の総寸法が、前記第2ビードの上下方向の総寸法よりも大きく設定されている。
上記構成の車両前部構造では、車両の前端部において、バンパリインフォースメントが車幅方向に延在されており、バンパリインフォースメントの車幅方向外側部分には、車両前後方向に延在されたフロントサイドメンバの前端部が結合されている。
また、バンパリインフォースメントの後壁には、延出部が一体又は別体に設けられており、延出部は、バンパリインフォースメントの車幅方向外側端から車幅方向外側へ延出されている。この延出部には、前側スペーサが設けられており、前側スペーサは、延出部から車両前側へ突出されている。さらに、フロントサイドメンバの車幅方向外側の側壁には、後側スペーサが設けられており、後側スペーサは延出部の車両後側に配置されている。これにより、車両の微小ラップ衝突時に、衝突体が前側スペーサに衝突すると、衝突荷重が延出部及び後側スペーサを介してフロントサイドメンバに伝達される。
ここで、前側スペーサの車幅方向内側の側壁を構成する内側壁には、車両前後方向に延在された単数又は複数の第1ビードが形成されており、第1ビードは、内側壁から車幅方向外側へ突出されている。このため、内側壁における第1ビードが形成されていない一般部が、第1ビードによって車幅方向外側から支えられる。これにより、衝突体が前側スペーサに衝突したときには、内側壁における一般部の車幅方向外側への倒れ変形が抑制される。しかも、内側壁における一般部の上下方向の総寸法が、第1ビードの上下方向の総寸法よりも大きく設定されている。このため、第1ビードを含む内側壁全体の車幅方向外側への倒れ変形を実効的に抑制することができる。
また、前側スペーサの車幅方向外側の側壁を構成する外側壁には、車両前後方向に延在された単数又は複数の第2ビードが形成されており、第2ビードは、外側壁から車幅方向外側へ突出されている。さらに、外側壁における一般部の上下方向の総寸法が、第2ビードの上下方向の総寸法よりも大きく設定されている。このため、上記内側壁と同様に、衝突体が前側スペーサに衝突したときに、第2ビードを含む外側壁全体の車幅方向外側への倒れ変形を実効的に抑制することができる。以上により、前側スペーサの車幅方向外側への倒れ変形が抑制されるため、前側スペーサに入力される衝突荷重を、後側スペーサを介してフロントサイドメンバに効率よく伝達することができる。
請求項2に記載の車両前部構造は、請求項1に記載の発明において、前記後側スペーサの前端部が前記延出部に結合されている。
上記構成の車両前部構造では、後側スペーサの前端部が延出部に結合されているため、前側スペーサに入力された衝突荷重を後側スペーサに早期に伝達させることができる。
請求項3に記載の車両前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記内側壁の一般部の上下寸法が、前記第1ビードの上下寸法よりも大きく設定されており、前記外側壁の一般部の上下寸法が、前記第2ビードの上下寸法よりも大きく設定されている。
上記構成の車両前部構造では、内側壁及び外側壁の強度を高くしつつ、車両の微小ラップ衝突時に、内側壁及び外側壁の車幅方向外側への倒れ変形を効果的に抑制できる。
請求項4に記載の車両前部構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の発明において、前記第1ビード及び前記第2ビードの数が同数とされており、前記第1ビード及び前記第2ビードの車両上下位置が一致している。
上記構成の車両前部構造では、衝突体が前側スペーサに衝突したときに、前側スペーサによって衝突体をバランスよく受け止めることができる。このため、内側壁に作用する衝突荷重と、外側壁に作用する衝突荷重と、の荷重差が大きくなることを抑制できる。これにより、前側スペーサにおいて衝突荷重を分散させて後側スペーサに当該衝突荷重を伝達できる。
請求項1に記載の車両前部構造によれば、微小ラップ衝突時における前側スペーサの荷重伝達効率の低下を抑制できる。
請求項2に記載の車両前部構造によれば、前側スペーサに入力された衝突荷重を後側スペーサに早期に伝達させることができる。
請求項3に記載の車両前部構造によれば、内側壁及び外側壁の強度を高くしつつ、車両の微小ラップ衝突時に、内側壁及び外側壁の車幅方向外側への倒れ変形を効果的に抑制できる。
請求項4に記載の車両前部構造によれば、前側スペーサにおいて衝突荷重に分散させて後側スペーサに当該衝突荷重を伝達できる。
図1は、本実施の形態に係る車両前部構造に用いられる前側スペーサを示す車両前側から見た断面図(図3の1−1線拡大断面図)である。 図2は、本実施の形態に係る車両前部構造が適用された車両の前端部における車両左側部分を、後側スペーサを取り外した状態で示す車両左斜め前方から見た模式的な分解斜視図である。 図3は、図2に示される車両の前端部における車両左側部分を示す一部破断した平面図である。 図4は、比較例1の車両前部構造が適用された車両と衝突体との微小ラップ衝突の初期状態を説明するための平面図である。 図5(A)は、比較例2の車両前部構造に用いられる前側スペーサを説明するための車両前側から見た断面図であり、図5(B)は、比較例2の車両前部構造が適用された車両と衝突体との微小ラップ衝突の初期状態を説明するための平面図である。 図6(A)は、比較例3の車両前部構造に用いられる前側スペーサを説明するための車両前側から見た断面図であり、図6(B)は、比較例3の車両前部構造が適用された車両と衝突体との微小ラップ衝突の初期状態を説明するための平面図である。 図7(A)は、比較例1における前側スペーサの内側壁の倒れ変形を説明するための斜視図であり、図7(B)は、比較例2における前側スペーサの内側壁の倒れ変形を説明するための斜視図であり、図7(C)は、本実施の形態における前側スペーサの内側壁の倒れ変形の抑制を説明するための斜視図である。 図8(A)は、図2に示される第1ビード及び第2ビードの変形例1を示す斜視図であり、図8(B)は、図2に示される第1ビード及び第2ビードの変形例2を示す斜視図であり、図8(C)は、図2に示される第1ビード及び第2ビードの変形例3を示す斜視図である。 図9は、図1に示される第1ビードの位置及び個数を変更した例を示す図1に対応した断面図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態に係る車両前部構造Sが適用された車両(自動車)Vについて説明する。なお、図面に適宜示される矢印FRは車両前側を示し、矢印UPは車両上側を示し、矢印LHは車両左方(車幅方向一側)を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両左右方向の左右を示すものとする。
車両前部構造Sは、車両Vの前端部における車幅方向両側部に適用されており、車幅方向において左右対称に構成されている。このため、以下の説明では、車両Vの前端部における左側部分について説明して、車両Vの前端部における右側部分についての説明は省略する。
図2及び図3に示されるように、車両Vは、バンパリインフォースメント10(以下、「バンパRF10」という)と、フロントサイドメンバ12(以下、「FSメンバ12」という)と、スペーサ30と、を含んで構成されている。以下、それぞれの構成について説明する。
(バンパRF10について)
バンパRF10は、中空の略矩形柱状に形成されて、車幅方向を長手方向として配置されている。このバンパRF10は、例えばアルミ系等の金属材料によって構成され、押出成形等の手法によって製作されている。また、バンパRF10の内部には、板状の補強プレート10A(図2参照)が設けられており、補強プレート10Aは、上下方向を板厚方向として配置されて、バンパRF10の前壁10Fと後壁10Rとを連結している。そして、バンパRF10の断面構造は、複数(本実施の形態では2つ)の略矩形状の閉断面が上下方向に並ぶ断面構造とされている(図2参照)。なお、鋼板などにプレス加工を施して、バンパRF10を形成してもよい。
(FSメンバ12について)
FSメンバ12は、バンパRF10の車幅方向外側部分の後側において、前後方向に延在されており、FSメンバ12の前端部が、後述する連結プレート32を介してバンパRF10の後壁10Rに結合されている。これにより、バンパRF10の車幅方向外側端部が、FSメンバ12よりも車幅方向外側へ突出されている。FSメンバ12は、その長手方向から見て、略矩形閉断面形状を成している。具体的には、FSメンバ12は、FSメンバ12の車幅方向内側部分を構成するインナパネル14と、FSメンバ12の車幅方向外側部分を構成するアウタパネル16と、を含んで構成されている。インナパネル14は、正面視で車幅方向外側へ開放された略ハット形状に形成されている。また、アウタパネル16は、略板状に形成されて車幅方向を板厚方向として配置されている。そして、インナパネル14の開口部分における上下のフランジにアウタパネル16がスポット溶接等によって結合されている。これにより、FSメンバ12における車幅方向外側の側壁を成す外側壁12Aがアウタパネル16によって構成されている。
FSメンバ12の前端部における外側壁12Aには、車幅方向外側へ突出された一対の突出部18が一体に形成されている。一対の突出部18は、側面視で前後方向を長手方向とする略矩形状に形成されると共に、上下方向に並んで配置されている。また、突出部18は、平断面視で車幅方向内側へ開放された凹状に形成されている(図2参照)。具体的には、図2に示されるように、突出部18は、車幅方向を板厚方向として配置された外壁18Aと、外壁18Aの前端において車幅方向内側へ略直角に屈曲された前壁18Bと、外壁18Aの後端において車幅方向内側へ略直角に屈曲された後壁18Cと、を含んで構成されている。
また、図3にも示されるように、FSメンバ12の外側壁12Aの内側面には、後述する後側スペーサ40を締結するための上下一対の第1ウェルドナットWN1が固定されており、第1ウェルドナットWN1は、突出部18の前側にそれぞれ配置されると共に、上下方向に並んで配置されている。そして、外側壁12Aには、円形状の上下一対の第1挿通孔20が貫通形成されており、第1挿通孔20は第1ウェルドナットWN1と同軸上に配置されている。
さらに、突出部18の外壁18Aの内側面には、外壁18Aの前側部分において、後述する後側スペーサ40を締結するための第2ウェルドナットWN2がそれぞれ固定されており、第2ウェルドナットWN2は上下方向に並んで配置されている。そして、突出部18の外壁18Aには、円形状の第2挿通孔22が貫通形成されており、第2挿通孔22は第2ウェルドナットWN2と同軸上に配置されている。
(スペーサ30について)
スペーサ30は、FSメンバ12の前端部における車幅方向外側に設けられると共に、全体として前後方向に延在されている。このスペーサ30は、スペーサ30の後側部分を構成する後側スペーサ40と、スペーサ30の前側部分を構成する前側スペーサ50と、後側スペーサ40及び前側スペーサ50を連結するための「延出部」としての連結プレート32と、を含んで構成されている。以下、初めに連結プレート32について説明し、次いで、後側スペーサ40及び前側スペーサ50について説明する。
連結プレート32は、金属の板材等によって構成されて、略前後方向を板厚方向として配置されている。具体的には、連結プレート32は、バンパRF10(後壁10R)の後面に隣接しており、連結プレート32の車幅方向内側端部が、バンパRF10とFSメンバ12の前端部との間に挟み込まれた状態で両者に結合されている。すなわち、FSメンバ12の前端部は、連結プレート32を介してバンパRF10に結合されている。このため、本発明における「フロントサイドメンバの前端部がバンパリインフォースメントの車幅方向外側部分に結合され」とは、フロントサイドメンバの前端部が他の部材を介してバンパリインフォースメントの車幅方向外側部分に結合されている場合も含んでいる。
また、連結プレート32の車幅方向外側部分は、バンパRF10の車幅方向外側端に対して車幅方向外側へ突出されている。すなわち、連結プレート32は、バンパRF10の後壁10Rに設けられ、バンパRF10の車幅方向外側端から車幅方向外側へ延出されている。そして、この延出された部分が連結部32Aとされており、後述する後側スペーサ40と前側スペーサ50とが連結部32Aよって連結されるようになっている。
後側スペーサ40は、複数のプレートを結合(接合)することによって形成されて、正面視で略E字形を成している。具体的には、後側スペーサ40は、後側スペーサ40の車幅方向内側の壁部を構成する第1プレート42と、第1プレート42から車幅方向外側へ延出された複数(本実施の形態では、3枚)の第2プレート48A,48B,48C(図2参照)と、を有している。
第1プレート42は、略車幅方向を板厚方向として、全体として前後方向に延在されている。また、第1プレート42の後部は、平面視で略クランク状に屈曲されて、FSメンバ12の外側壁12A及び一対の突出部18の車幅方向外側に隣接して配置されている。具体的には、第1プレート42は、一対の突出部18の前側においてFSメンバ12の外側壁12A(の外側面)に当接された中間側壁部42Aと、一対の突出部18の前側において中間側壁部42Aの後端から車幅方向外側へ延出された係合壁部42Bと、を含んで構成されている。さらに、第1プレート42は、係合壁部42Bの車幅方向外側端から後側へ延出された後端側壁部42Cを有しており、後端側壁部42Cが、突出部18の外壁18Aに当接されている。
また、中間側壁部42Aには、上下一対の円形状の第1締結孔44が貫通形成されている。そして、第1締結孔44及び第1挿通孔20にボルトB1が車幅方向外側から挿入されて、ボルトB1が第1ウェルドナットWN1に螺合されることで、中間側壁部42AがFSメンバ12の外側壁12Aに締結固定されている。
さらに、後端側壁部42Cには、上下一対の円形状の第2締結孔46が貫通形成されている。そして、第2締結孔46及び第2挿通孔22にボルトB2が車幅方向外側から挿入されて、ボルトB2が第2ウェルドナットWN2に螺合されることで、後端側壁部42Cが突出部18の外壁18Aに締結固定されている。
なお、詳細については、後述するが、後側スペーサ40の前端部に後方側への所定の衝突荷重が入力されたときには、ボルトB1及びボルトB2による後側スペーサ40とFSメンバ12との締結状態が解除されて、後側スペーサ40がFSメンバ12に対して後側へ相対変位するようになっている。例えば、後側スペーサ40(第1プレート42)の機械的強度が、ボルトB1及びボルトB2の機械的強度よりも高く構成されている。そして、所定の衝突荷重によってボルトB1(ボルトB2)が第1締結孔44の内周面(第2締結孔46の内周面)によって押圧されて、ボルトB1(ボルトB2)が破断することで、後側スペーサ40とFSメンバ12との締結状態が解除されるようになっている。
また、係合壁部42Bは、突出部18の前壁18Bに対して前側に離間して配置されており、係合壁部42Bと突出部18の前壁18Bとの間には隙間G(図3参照)が形成されている。さらに、係合壁部42Bと突出部18の前壁18Bとが、平断面視で平行に配置されて、前後方向に対向している。これにより、後側スペーサ40の前端部に後方側への所定の衝突荷重が入力されて後側スペーサ40とFSメンバ12との締結状態が解除されたときには、係合壁部42Bと突出部18の前壁18Bとが前後方向に係合して、突出部18の前壁18Bが後側スペーサ40を後側から受け止めるように構成されている。
一方、図3に示されるように、第1プレート42の前部は前側側壁部42Dとされており、前側側壁部42Dは平面視で中間側壁部42Aの前端から前側へ向かうに従い車幅方向外側へ傾斜されている。すなわち、前側側壁部42Dと中間側壁部42Aとの境界部分が屈曲されて、前側側壁部42Dが前側へ向かうに従いFSメンバ12から車幅方向外側へ離間されるようになっている。また、前側側壁部42Dの前端部は、バンパRF10の車幅方向外側端に対して車幅方向外側に配置されると共に、連結プレート32における連結部32Aの後面に結合されている。
図2に示されるように、第2プレート48A〜48Cは、上下方向を板厚方向にして前後方向に延在されると共に、上下方向に所定の間隔を空けて並んで配置されている。また、第2プレート48A〜48Cの車幅方向内側端部は、第1プレート42の屈曲形状に対応して形成されて、第1プレート42の外側面に溶接等によって接合されている。具体的には、上下に配置された第2プレート48A,48Cが、第1プレート42の上下端にそれぞれ溶接等によって結合されて、第1プレート42から車幅方向外側へ延出されている。また、上下方向の中間に配置された第2プレート48Bは、第1プレート42の上下方向中央部に溶接等によって結合されて、第1プレート42から車幅方向外側へ延出されている。そして、第2プレート48Aと第2プレート48Bとの間、及び第2プレート48Bと第2プレート48Cとの間に、前述したボルトB1及びボルトB2の頭部が配置されている。また、図3に示されるように、第2プレート48A〜48Cの前端は、連結プレート32の後面に結合されている。
次に、本発明の要部である前側スペーサ50について説明する。図2及び図3に示されるように、前側スペーサ50は、バンパRF10の車幅方向外側且つ連結プレート32における連結部32Aの前側に配置されている。また、前側スペーサ50は、金属製とされると共に、後側へ開放された略有底矩形筒状に形成されている。すなわち、前側スペーサ50は閉断面構造を成している(図1参照)。そして、前側スペーサ50における車幅方向内側の側壁が内側壁52とされており、前側スペーサ50における車幅方向外側の側壁が外側壁54とされている。また、内側壁52の後端部には、フランジ62が一体に形成されており、フランジ62は、内側壁52の後端部から車幅方向内側へ延出されて、連結プレート32の前面に溶接等によって結合されている。さらに、外側壁54の後端部には、フランジ64が一体に形成されており、フランジ64は、外側壁54の後端部から車幅方向外側へ延出されて、連結プレート32の前面に溶接等によって結合されている。なお、前側スペーサ50の上壁56及び下壁58(図1参照)のそれぞれの後端部も連結プレート32の前面に溶接等によって結合されている。以上により、前側スペーサ50が、バンパRF10に対して車幅方向外側の位置において、連結プレート32から前側へ突出されている。さらに、前側スペーサ50の前端部は前壁60とされており、前壁60によって前側スペーサ50の前端が塞がれている。
また、前側スペーサ50の幅寸法(左右方向の寸法)は、前側へ向かうに従い小さくなるように設定されている。具体的には、内側壁52は、平面視で前側へ向かうに従い車幅方向外側へ若干傾斜して配置されており、外側壁54は、平面視で前側へ向かうに従い車幅方向内側へ若干傾斜して配置されている。そして、図3に示されるように、前側スペーサ50の後端部における幅寸法と後側スペーサ40の前端部における幅寸法とが略同じ寸法になるように設定されており、前側スペーサ50の後端部の左右位置と後側スペーサ40の前端部の左右位置とが略一致するように設定されている。すなわち、平面視で前側スペーサ50の後端部と後側スペーサ40の前端部とが前後方向にラップするように配置されている。さらに、平面視で前側スペーサ50の前面がバンパRF10の前面と面一になるように、前側スペーサ50の連結プレート32からの突出量が設定されている。
図1に示されるように、内側壁52の上下方向中間部には、上下一対の第1ビード66が形成されている。この第1ビード66は、内側壁52の前端からフランジ62まで前後方向に延在されると共に、上下方向に所定の間隔を空けて配置されている。また第1ビード66は、前側から見た断面視で、車幅方向内側へ開放された凹状に形成されて、内側壁52に対して車幅方向外側へ突出されている(窪んでいる)。具体的には、第1ビード66は、上下方向を板厚方向とする上下一対の側壁66Aと、車幅方向を板厚方向として一対の側壁66Aの車幅方向外側端部を連結する底壁66Bと、を含んで構成されている。これにより、内側壁52が上下一対の第1ビード66によって分断されて(区切られて)、分断された内側壁52が一般部52A,52B,52Cとされている。
そして、内側壁52の一般部52A,52B,52Cの上下寸法が、それぞれ寸法a、寸法b、寸法cとされており、上下寸法a〜cは、それぞれ同じ寸法に設定されている。一方、第1ビード66の上下寸法d(底壁66Bの上下寸法)は、上下寸法a〜cよりも小さく設定されている。このため、内側壁52の第1ビード66が形成されていない一般部52A〜52Cの上下方向の総寸法(すなわち、上下寸法a〜cの合計)が、第1ビード66の上下方向の総寸法(一対の第1ビード66の上下寸法dの合計)よりも大きく設定されている。換言すると、内側壁52の一般部52A〜52Cの上下方向の総寸法は、前側スペーサ50の上下寸法の1/2よりも大きく設定されている。
一方、外側壁54の上下方向中間部には、上下一対の第2ビード68が形成されている。この第2ビード68は、外側壁54の前端からフランジ64まで前後方向に延在されると共に、上下方向に所定の間隔を空けて配置されている。また第2ビード68は、前側から見た断面視で、車幅方向内側へ開放された凹状に形成されて、外側壁54に対して車幅方向外側へ突出されている。具体的には、第2ビード68は、上下方向を板厚方向とする上下一対の側壁68Aと、車幅方向を板厚方向とし上下一対の側壁68Aの車幅方向外側端部を連結する頂壁68Bと、を含んで構成されている。これにより、外側壁54が第2ビード68によって分断されて(区切られて)、分断された外側壁54が一般部54A,54B,54Cとされている。
そして、外側壁54の一般部54A,54B,54Cの上下寸法は、それぞれ寸法e、寸法f、寸法gとされており、上下寸法e〜gは同じ寸法に設定されている。一方、第2ビード68の上下寸法h(頂壁68Bの上下寸法)は、上下寸法e〜gよりも小さく設定されている。このため、外側壁54の第2ビード68が形成されていない一般部54A〜54Cの上下方向の総寸法(すなわち、上下寸法e〜gの合計)が、第2ビード68の上下方向の総寸法(一対の第2ビード68の寸法hの合計)よりも大きく設定されている。換言すると、外側壁54の一般部54A〜54Cの上下方向の総寸法は、前側スペーサ50の上下寸法の1/2よりも大きく設定されている。
また、第1ビード66の上下寸法dと第2ビード68の上下寸法hとは同じ寸法に設定されており、第1ビード66の上下位置と第2ビード68の上下位置とが一致している。すなわち、内側壁52の一般部52A〜52Cの上下寸法a〜cと外側壁54の一般部54A〜54Cの上下寸法e〜gとが、同じ寸法に設定されている。
(作用及び効果)
次に、本実施の形態の作用及び効果について、以下に示す比較例1〜3の車両前部構造と比較しつつ説明する。なお、比較例1〜3の車両前部構造では、前側スペーサ50以外の部材は、本実施の形態と同様に構成されている。また、以下の比較例1〜3の説明では、便宜上、本実施の形態と同一の符号を付して説明する。
最初に比較例1について説明する。図4に示されるように、比較例1の前側スペーサ50では、内側壁52において本実施の形態の第1ビード66が省略されており、外側壁54において本実施の形態の第2ビード68が省略されている。このため、比較例1では、内側壁52及び外側壁54が平板状に形成されている。
そして、比較例1において、車両Vが衝突体I(バリア)に微小ラップ衝突すると、衝突体Iが前側スペーサ50の前壁60に衝突して、後側への衝突荷重が前側スペーサ50に入力される。このため、後側への衝突荷重が連結プレート32を介して後側スペーサ40の前端部に入力される。一方、車両Vの車幅方向中央側には、衝突体Iが衝突しないため、車両Vは衝突体Iに対して前側へ相対的に移動する。そして、後側スペーサ40の前端部は、後側スペーサ40のFSメンバ12への固定部位に対して車幅方向外側へオフセットして配置されているため、車両Vの衝突体Iに対する相対移動に応じて、後側スペーサ40が主として第2締結孔46(図3参照)の部位を起点に図4の矢印A方向へ回動するモードになる。
そして、このモードになると、前側スペーサの前壁60(内側壁52及び外側壁54の前端)には、後側且つ車幅方向外側(後斜め左側)への衝突荷重Fが作用するようになる。このため、図7(A)に示されるように、内側壁52及び外側壁54が各々の後端部を起点に車幅方向外側へ倒れ変形する。これにより、図4において2点鎖線で示されるように、前側スペーサ50の全体が車幅方向外側へ倒れ変形する。その結果、前側スペーサ50における後側スペーサ40(FSメンバ12)への荷重伝達効率が低下する可能性がある。
上記比較例1より、前側スペーサ50の荷重伝達効率を高くするためには、内側壁52及び外側壁54の強度を高くして(内側壁52及び外側壁54を補強して)、衝突荷重Fに対する内側壁52及び外側壁54の耐変形荷重(耐倒れ変形荷重)を高くする必要がある。そして、前側スペーサ50の重量アップを抑制しつつ内側壁52及び外側壁54を補強する場合には、内側壁52及び外側壁54に補強用のビードを設けることが有効である。この場合には、前側スペーサの断面積を大きくするように、内側壁52及び外側壁54に対して前側スペーサ50の幅方向外側に突出するビードを設けることが一般的である。そこで、図5(A)及び(B)に示されるように、比較例2では、比較例1の内側壁52及び外側壁54の耐変形荷重を高くするために、第2ビード68が内側壁52及び外側壁54に形成されている。具体的には、比較例2では、前側スペーサ50の内側壁52及び外側壁54に前側スペーサ50の幅方向外側へ突出された上下一対の第2ビード68がそれぞれ形成されている。より具体的には、比較例2の外側壁54は、本実施の外側壁54と同一構造に構成されており、比較例2では、内側壁52と外側壁54とが車幅方向において左右対称に構成されている。さらに、比較例2の前側スペーサ50の幅寸法(内側壁52と外側壁54との間の距離)が、本実施の形態と同じ寸法に設定されている。
そして、比較例2では、第2ビード68が内側壁52に対して車幅方向内側へ突出されているため、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、衝突体Iの前面(図5(B)において矢印Bで示される領域)が内側壁52の第2ビード68に当たらない可能性がある。この場合には、内側壁52に形成された第2ビード68を有効に機能させることができなくなる。
また、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、内側壁52の前端部に後斜め左側の衝突荷重Fが作用すると、上述と同様に、前側スペーサ50の内側壁52及び外側壁54が自身の後端部を起点に車幅方向外側へ倒れ変形しようとする。これに対して、比較例2では、内側壁52及び外側壁54に、それぞれ第2ビード68を設けて内側壁52及び外側壁54の強度を高く構成している。しかしながら、比較例2の内側壁52では、第2ビード68が内側壁52(一般部52A〜52C)に対して車幅方向内側に配置されている。すなわち、図7(B)に示されるように、内側壁52の一般部52A〜52Cが倒れ変形する方向(図7(B)の矢印参照)とは反対側に、内側壁52の第2ビード68が配置されている(図7(B)では、一般部52A,52Bのみ局所的に図示している)。このため、第2ビード68によって内側壁52の一般部52A〜52Cを支えることができずに、第2ビード68が内側壁52の一般部52A〜52Cと共に車幅方向外側へ倒れ変形する可能性がある。これにより、比較例2においても、前側スペーサ50によるFSメンバ12への荷重伝達効率が低下する可能性がある。
次に比較例3について説明する。図6(A)及び(B)に示されるように、比較例3の前側スペーサ50では、上記比較例2と同様に構成されると共に、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において衝突体Iの前面(図6(B)において矢印Bで示される領域)が内側壁52の第2ビード68に当たるように、前側スペーサ50の幅寸法(内側壁52と外側壁54との間の距離)を本実施の形態(比較例2)と比べて小さく設定している。具体的には、車幅方向における内側壁52の第2ビード68の頂壁68Bの位置が、本実施の形態の内側壁52(一般部52A〜52C)(図6(A)において2点鎖線で示される内側壁52を参照)の位置と一致するように設定されている。
そして、比較例3では、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、衝突体Iが内側壁52の第2ビード68に当たるようになるが、前側スペーサ50の車幅方向内側端部では、衝突体I(の前面)との接触面積(図6(A)において密度の高いドットにて示される領域を参照)が、衝突体Iとの非接触面積(図6(A)において密度の低いドットにて示される領域を参照)よりも小さくなる。このため、前側スペーサ50の車幅方向内側端部では、内側壁52の第2ビード68が衝突荷重Fを局所的に受けることになり、当該第2ビード68に対する負荷が高くなる。このため、当該第2ビード68が変形する虞がある。
また、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、内側壁52の前端部に後斜め左側の衝突荷重Fが作用すると、上述と同様に、内側壁52が後端部を起点に車幅方向外側へ倒れ変形しようとする。そして、比較例3では、比較例2と同様に、内側壁52の一般部52A〜52Cが倒れ変形する方向とは反対側に、内側壁52の第2ビード68が配置されている。このため、比較例3においても、内側壁52が後端部を起点に車幅方向外側へ倒れ変形する傾向にあり、前側スペーサによるFSメンバ12への荷重伝達効率が低下する可能性がある。
上記比較例1〜3に対して、本実施の形態では、図1に示されるように、前側スペーサ50の内側壁52には、前後方向に延在された上下一対の第1ビード66が形成されており、第1ビード66は内側壁52に対して車幅方向外側へ突出されている。すなわち、本実施の形態では、図7(C)に示されるように、車両Vの微小ラップ衝突時の初期に内側壁52の一般部52A〜52Cが倒れ変形する側(図7(C)の2点鎖線で示される矢印側)に、第1ビード66が配置されている(図7(C)では、一般部52A,52Bのみ局所的に図示している)。このため、内側壁52の前端部に後斜め左側の衝突荷重Fが入力されたときには、第1ビード66が、上下に隣接する内側壁52(一般部52A〜52C)を車幅方向外側から支えるように作用する。これにより、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、内側壁52の車幅方向外側への倒れ変形が抑制される。
しかも、内側壁52の一般部52A〜52Cの上下方向の総寸法(上下寸法a〜cの合計)が、第1ビード66の上下方向の総寸法(一対の第1ビード66の寸法dの合計)よりも大きく設定されている。このため、第1ビード66を含む内側壁52の全体の車幅方向外側への倒れ変形を実効的に抑制できる。すなわち、仮に、内側壁52の一般部52A〜52Cの上下方向の総寸法が、第1ビード66の上下方向の総寸法よりも小さく設定されていると、上記比較例2及び比較例3と同様に、一般部52A〜52Cがビードとして機能し、第1ビード66が内側壁として機能する。この場合には、上記比較例2及び比較例3と同様に、内側壁52が後端部を起点に車幅方向外側へ倒れ変形する傾向となる。これに対して、本実施の形態では、上述のように、内側壁52の一般部52A〜52Cの上下方向の総寸法が、第1ビード66の上下方向の総寸法よりも大きく設定されているため、第1ビード66を含む内側壁52の全体の車幅方向外側への倒れ変形を実効的に抑制できる。
また、前側スペーサ50の外側壁54には、車両前後方向に延在された上下一対の第2ビード68が形成されており、第2ビード68は、外側壁54に対して車幅方向外側へ突出されている。さらに、外側壁54の一般部54A〜54Cの上下方向の総寸法(上下寸法e〜gの合計)が、第2ビード68の上下方向の総寸法(一対の第2ビード68の寸法hの合計)よりも大きく設定されている。このため、内側壁52と同様に、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、第2ビード68を含む外側壁54の全体の車幅方向外側への倒れ変形を実効的に抑制できる。
このように、本実施の形態によれば、前側スペーサ50に作用する衝突荷重Fの荷重方向を考慮して、内側壁52に対する第1ビード66の突出方向、及び外側壁54に対する第2ビード68の突出方向を設定している。換言すると、衝突荷重Fによって内側壁52及び外側壁54が倒れ変形する側に第1ビード66及び第2ビード68がそれぞれ配置されている。このため、衝突荷重Fに対する前側スペーサ50の耐変形荷重を効果的に高くすることができる。以上により、前側スペーサ50の全体の車幅方向外側への倒れ変形が抑制されるため、上記比較例1〜3に比べて、前側スペーサ50に入力される衝突荷重Fを後側スペーサ40を介してFSメンバ12に効率よく伝達することができる。
そして、前側スペーサ50から後側スペーサ40に衝突荷重Fが入力されると、上述のように、後側スペーサ40が主として第2締結孔46の部位を起点に回動(図4の矢印Aを参照)するモードになる。このモードでは、後側スペーサ40の後端側壁部42Cが一対の突出部18を車幅方向内側へ押し込むように作用して、後端側壁部42CからFSメンバ12に車幅方向内側への荷重が入力される。このとき、車幅方向におけるFSメンバ12の曲げ強度が一対の突出部18によって高くなっているため、FSメンバ12が車幅方向内側へ凸となるように折れ曲がることが抑制される(FSメンバ12が折れ曲がり難くなる)。
さらに、図3に示されるように、後側スペーサ40には、突出部18の前側において、突出部18の前壁18Bと前後方向に係合可能に構成された係合壁部42Bが形成されている。そして、後側スペーサ40に入力された衝突荷重Fによって、後側スペーサ40とFSメンバ12との締結状態が解除される。このため、衝突荷重Fによって後側スペーサ40がFSメンバ12に対して相対的に後側へ変位して、後側スペーサ40の係合壁部42Bと突出部18の前壁18Bとが前後方向に係合する。これにより、突出部18の前壁18Bが後側スペーサ40を後側から受け止めるようになり、衝突荷重Fが突出部18を介してFSメンバ12に伝達される。その結果、FSメンバ12に伝達された衝突荷重FによってFSメンバ12が前後方向に圧縮変形する。したがって、車両Vの微小ラップ衝突時の衝突エネルギーを効果的に吸収することができる。
また、本実施の形態では、内側壁52の一般部52A〜52Cのそれぞれの上下寸法a〜cが、第1ビード66の上下寸法dより大きく設定されている。このため、内側壁52の強度を高くしつつ、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、内側壁52の車幅方向外側への倒れ変形を効果的に抑制することができる。さらに、外側壁54の一般部54A〜54Cのそれぞれの上下寸法e〜gが、第2ビード68の上下寸法hより大きく設定されている。このため、内側壁52と同様に、外側壁54の強度を高くしつつ、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、外側壁54の車幅方向外側への倒れ変形を効果的に抑制することができる。以上により、車両Vの微小ラップ衝突時の初期において、前側スペーサ50の車幅方向外側への倒れ変形を効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態では、内側壁52に形成された一対の第1ビード66の上下寸法dと、外側壁54に形成された一対の第2ビード68の上下寸法hと、は同じ寸法に設定されており、第1ビード66の上下位置と第2ビード68の上下位置とが一致している。このため、衝突体Iが前側スペーサ50に当たるときに、前側スペーサ50が衝突体Iをバランスよく受け止めることができる。これにより、内側壁52に作用する衝突荷重と、外側壁54に作用する衝突荷重と、の荷重差が大きくなることを抑制できる。したがって、前側スペーサ50において衝突荷重を分散させて後側スペーサに衝突荷重を伝達できる。
また、本実施の形態では、前側スペーサ50と後側スペーサ40とが連結プレート32を介して連結されている。このため、前側スペーサ50に入力された衝突荷重Fを早期に後側スペーサ40へ伝達することができる。
また、本実施の形態では、後側スペーサ40の前端部及び前側スペーサ50の後端部が連結プレート32によって連結されている。このため、後側スペーサ40の前端部における上下位置及び前側スペーサ50の上下位置の位置精度を高くすることができる。
なお、本実施の形態では、前側スペーサ50の内側壁52に形成された第1ビード66および外側壁54に形成された第2ビード68は、それぞれ、車幅方向内側へ開放された断面凹形状に形成されているが、第1ビード66及び第2ビード68の断面形状はこれに限らない。例えば、図8(A)に示されるように、第1ビード66及び第2ビード68の断面形状を、車幅方向内側へ開放されたU字形に形成してもよい(変形例1)。また、図8(B)に示されるように、第1ビード66及び第2ビード68の断面形状を、車幅方向内側へ開放された多角形状に形成してもよい(変形例2)。さらに、図8(C)に示されるように第1ビード66及び第2ビード68の断面形状をそれぞれ別の形状にしてもよい(変形例3)。
また、本実施の形態では、内側壁52には、一対の第1ビード66が形成されており、外側壁54には、一対の第2ビード68が形成されている。そして、第1ビード66の上下寸法dと第2ビード68の上下寸法hとは同じ寸法に設定されており、第1ビード66の上下位置と第2ビード68の上下位置とが一致しているが、第1ビード66及び第2ビード68の個数、上下寸法、上下位置は、それぞれ任意に設定可能である。すなわち、内側壁52(外側壁54)の一般部の上下方向の総寸法が、第1ビード66(第2ビード68)の上下寸法の総寸法よりも大きくなるように、第1ビード66(第2ビード68)の個数、上下寸法、上下位置を任意に設定可能である。例えば、図9に示されるように、内側壁52に2箇所の第1ビード66を形成して、第1ビード66を内側壁52の上側壁の上端部及び下端部に配置してもよい。なお、この場合における第1ビード66の上下寸法dは、前側スペーサ50の上壁56から第1ビード66の側壁66Aまでの距離となり、或いは前側スペーサ50の下壁58から第1ビード66の側壁66Aまでの距離となる。
また、本実施の形態では、後側スペーサ40の前端部が連結プレート32に結合されているが、後側スペーサ40の前端部を連結プレート32に結合しない構造にしてもよい。すなわち、後側スペーサ40の前端部と連結プレート32との間に隙間を形成してもよい。この場合には、車両Vの微小ラップ衝突時に、連結プレート32の連結部32Aが、後側へ変位して、後側スペーサ40の前端部に当たることで、衝突荷重が後側スペーサ40に伝達されるようになる。
また、本実施の形態では、連結プレート32がバンパRF10と別体に構成されているが、連結プレート32をバンパRF10と一体に構成してもよい。例えば、バンパRF10の後壁10RをバンパRF10の車幅方向外側端から車幅方向外側へ延出させて、当該延出された部分を連結部としてもよい。
また、本実施の形態では、後側スペーサ40が第1プレート42と3枚の第2プレート48A〜48Cとによって構成されているが、後側スペーサ40の形態はこれに限らない。例えば、後側スペーサ40を中実状に形成してもよい。この場合には、後側スペーサ40に、車幅方向外側へ開放され且つボルトB1及びボルトB2が挿入される座ぐりを形成して、当該座ぐりの底壁に第1締結孔44及び第2締結孔46を形成するように構成してもよい。
また、例えば、後側スペーサ40における第1プレート42の前端部に、車幅方向内側へ屈曲された前壁部を形成し、第1プレート42の後端部に、車幅方向内側へ屈曲された後壁部を形成し、当該前壁部及び後壁部を第2プレート48A〜48Cの前端及び後端にそれぞれ結合してもよい。
また、例えば、後側スペーサ40の長手方向中間部に、第2プレート48A〜48Cをそれぞれ繋ぐプレートを追加してもよい。
また、本実施の形態では、FSメンバ12のアウタパネル16に上下一対の第1ウェルドナットWN1及び第2ウェルドナットWN2が固定されている。そして、ボルトB1及びボルトB2が第1ウェルドナットWN1及び第2ウェルドナットWN2にそれぞれ螺合されることで、後側スペーサ40がFSメンバ12に締結される構成になっている。これに代えて、FSメンバ12のアウタパネル16に、車幅方向外側へ突出されるボルトを固定して、当該ボルトにナットが螺合されることで、後側スペーサ40がFSメンバ12に締結される構成にしてもよい。
また、本実施の形態では、車両前部構造Sが車両Vの前端部における車幅方向両側部に適用されているが、車両前部構造Sを車両Vの前端部における車両左側部及び車両右側部の一方に適用してもよい。この場合には、車両Vの前端部における車両左側部及び車両右側部の他方を、車両前部構造Sとは異なる構造にしてもよい。
10 バンパリインフォースメント
12 フロントサイドメンバ
32 連結プレート(延出部)
40 後側スペーサ
50 前側スペーサ
52 内側壁
52A 内側壁の一般部
52B 内側壁の一般部
52C 内側壁の一般部
54 外側壁
54A 外側壁の一般部
54B 外側壁の一般部
54C 外側壁の一般部
66 第1ビード
68 第2ビード
S 車両前部構造

Claims (4)

  1. 車両の前端部において車幅方向に延在されたバンパリインフォースメントと、
    前端部が前記バンパリインフォースメントの車幅方向外側部分に結合され、車両前後方向に延在されたフロントサイドメンバと、
    前記バンパリインフォースメントの後壁に一体又は別体に設けられ、前記バンパリインフォースメントの車幅方向外側端から車幅方向外側へ延出された延出部と、
    前記延出部に設けられ、前記延出部から車両前側へ突出された前側スペーサと、
    前記フロントサイドメンバの車幅方向外側の側壁に設けられ、前記延出部の車両後側に配置された後側スペーサと、
    前記前側スペーサの車幅方向内側の側壁を構成する内側壁に形成され、車両前後方向に延在されると共に、前記内側壁から車幅方向外側へ突出された単数又は複数の第1ビードと、
    前記前側スペーサの車幅方向外側の側壁を構成する外側壁に形成され、車両前後方向に延在されると共に、前記外側壁から車幅方向外側へ突出された単数又は複数の第2ビードと、
    を備え、
    前記内側壁における前記第1ビードが形成されていない一般部の上下方向の総寸法が、前記第1ビードの上下方向の総寸法よりも大きく設定されており、前記外側壁における前記第2ビードが形成されていない一般部の上下方向の総寸法が、前記第2ビードの上下方向の総寸法よりも大きく設定されている車両前部構造。
  2. 前記後側スペーサの前端部が前記延出部に結合されている請求項1に記載の車両前部構造。
  3. 前記内側壁の一般部の上下寸法が、前記第1ビードの上下寸法よりも大きく設定されており、前記外側壁の一般部の上下寸法が、前記第2ビードの上下寸法よりも大きく設定されている請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造。
  4. 前記第1ビード及び前記第2ビードの数が同数とされており、前記第1ビード及び前記第2ビードの車両上下位置が一致している請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両前部構造。
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