JP7480688B2 - 車両の衝撃吸収構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両後部の衝撃吸収構造に関する。
従来、車両後方からの衝撃を吸収するための構造として、車体後部を構成するリアサイドメンバやリアエンドパネルから車両後方に離隔した位置にバンパビーム(リアバンパリインフォースメント)を車幅方向に延在させて設ける構造が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2014-125000号公報
ところで、車両後方からの衝突時には、後突してきた障害物によりバンパビームが車両前方に押し込まれて、車体の後部を構成するリアサイドメンバやリアエンドパネルを変形させることがある。これにより、車両の修理費が高くなるという課題がある。
このような課題を解決する一つの方法として、例えば、車体とバンパビームとの間の距離を長く設定することが考えられる。しかしながら、車体とバンパビームとの間の距離が長くなるほど、リアオーバーハング量が大きくなり、車両後部の設計上の自由度が制約されてしまう。
本件の車両の衝撃吸収構造は、このような課題に鑑み案出されたもので、リアオーバーハング量の増大を防ぎつつ、衝突時の車体の変形を抑制することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
(1)ここで開示する車両の衝撃吸収構造は、車体から車両後方に離隔した位置において、車幅方向に沿って延びるバンパビームと、車幅方向両側で前記バンパビームを支持する一対の支持部材と、を備え、前記バンパビームは、車幅方向に直交する断面が、車両後方を向く後面から車両前方に向かって凹む上側凹部と前記上側凹部よりも下方に位置して前記後面から車両前方に向かって凹む下側凹部と前記上側凹部及び前記下側凹部の間に位置して前記後面を有する中間後面部とを備える開断面となるように形成され、前記支持部材は、前記下側凹部よりも前記バンパビームの上部を支持する。
(2)前記バンパビームは、前記上側凹部よりも上方に位置して前記後面を有する上側後面部を備えることが好ましい。この場合、前記支持部材は、前記上側後面部及び前記中間後面部に接合されることが好ましい。
(3)前記支持部材は、前記上側後面部に接合される上面部と前記中間後面部に接合される下面部とを有し、前記下面部の下面には、前記車幅方向に沿って延びる凹条のビードが設けられていることが好ましい。
(4)前記支持部材は、該支持部材が変形する際の起点となる変形起点部を有することが好ましい。この場合、前記ビードは、前記変形起点部よりも車両後方に設けられることが好ましい。
(5)ここで開示する車両の衝撃吸収構造は、前記支持部材が前記バンパビームを支持する車幅方向位置において、車両後方から前記バンパビームの前記後面に接合されるブラケット、を更に備えることが好ましい。この場合、前記ブラケットは、前記バンパビームの前記上側凹部とともに閉断面を形成することが好ましい。
(6)前記バンパビームは、前記上側凹部が、前記中間後面部から車両前方に向かって延出する下辺部を有し、車幅方向中央部分が前記下辺部から前記中間後面部にかけて下方に凹んでいることが好ましい。
開示の車両の衝撃吸収構造によれば、リアオーバーハング量の増大を防ぎつつ、衝突時の車体の変形を抑制することができる。
実施形態に係る車両の衝撃吸収構造が適用された車両の後部を左後方から見た要部斜視図である。 車体を除いて示した図1のA-A矢視断面図である。 図1の車両の衝撃吸収構造を示す分解斜視図である。 図1のB-B矢視断面図であって、車幅方向中央部に衝突物が車両後方から衝突した時の状態を説明するための模式図である。 車体を除いて示した図1のA-A矢視断面図であって、車幅方向中央部に衝突物が車両後方から衝突した時の状態を説明するための模式図である。 変形例に係る車両の衝撃吸収構造が適用された車両の後部を左後方から見た要部斜視図である。 車体を除いて示した図6のC-C矢視断面図である。 図6の車両の衝撃吸収構造が備える一対のブラケットのうち、車両右側に設けられるブラケットの斜視図である。
図面を参照して、実施形態としての車両の衝撃吸収構造について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
以下の説明では、車両の進行方向を前方(車両前方)、逆側を後方(車両後方)とし、前方を基準に左右方向(車幅方向)を定める。また、重力の方向を下方とし、その逆を上方として説明する。また、図中に示すUP,FR,LHは、車両上方,車両前方,車両左方のそれぞれに対応する。
[1.構成]
本実施形態の車両の衝撃吸収構造は、車両1の後部に適用される。図1に示すように、車両の衝撃吸収構造は、車両1の車体10から車両後方に離隔した位置に配設されたバンパビーム2と、車幅方向両側でバンパビーム2を支持する一対の支持部材3とを備える。
車体10の後部は、車両1の骨格をなす構造部材である左右一対のサイドメンバ11及びサイドメンバ11に支えられて車室や荷台の空間を形成するリアフロアパネル12やリアエンドパネル13などにより構成される。なお、図1では、説明の便宜上、車両1に設けられるバックドア及びリアバンパカバーを外して示す。
一対のサイドメンバ11は、車体10の前端部から後端部までのほぼ全長に亘って車両前後方向に延設される主要フレームであり、車幅方向に間隔をあけて、略左右対称形状となるように配置される。サイドメンバ11の断面形状は、例えば閉断面形状やコの字型に形成される。
リアフロアパネル12は、車両1の車室内空間を形成するパネルであって、一対のサイドメンバ11の間に配置される。リアエンドパネル13は、車体10の後端部に配置されるパネルであって、車幅方向に沿って延在し、サイドメンバ11及びリアフロアパネル12の後端に結合される。
バンパビーム2は、車両後方からの衝突時(以下、「後突時」という)に、車両後方からの衝撃を受け止めつつ吸収するための板金製の部材であり、車幅方向に沿って延在する。ここでは、車幅方向両側になるにつれて車両前方に向かって傾斜している略円弧形状のバンパビーム2を例示する。言い換えれば、バンパビーム2は、車両幅方向を長手方向として配設された長尺状の部材であり、平面視で車幅方向中央部が両端部よりも車両後方側へ膨らんだ湾曲形状に形成されている。
バンパビーム2は、図2に示すように、車幅方向に直交する断面が、開断面形状となるように形成されており、バンパビーム2の最も車両後方に位置して車両後方を向く後面2rfを備える。また、バンパビーム2は、後面2rfから車両前方に向かって凹む上側凹部22と上側凹部22よりも下方に位置して後面2rfから車両前方に向かって凹む下側凹部23とを備える。
図3に示すように、バンパビーム2の備える上側凹部22及び下側凹部23は車幅方向全域に延在する。このため、バンパビーム2の後面2rfを有する部分は、上側凹部22よりも上方に位置する上側後面部24と、上側凹部22及び下側凹部23の間に位置する中間後面部25と、下側凹部23よりも下方に位置する下側後面部26とに大別される。
図2及び図3に示すように、上側凹部22は、車両後方に開口する略コの字状に形成される。上側凹部22は、上側後面部24の後面2rfから車両前方に向かって延出する上辺部22uと中間後面部25の後面2rfから車両前方に向かって延出する下辺部22bとを備えるとともに、上辺部22u及び下辺部22bよりも車両前方に位置して上辺部22uと下辺部22bとを繋ぐ上側前端部22eを備える。
図3に示すように、本実施形態のバンパビーム2は、車幅方向中央部分が上側凹部22の下辺部22bから中間後面部25にかけて下方に凹むように形成されている。上側凹部22の下辺部22bから中間後面部25にかけて設けられる凹みは、車幅方向中央が最も深く車幅方向両側になるにつれて浅くなるように、且つ、車両後方(中間後面部25の後面2rfに接続する部分)が最も深く車両前方になるにつれて浅くなるように形成される。
下側凹部23も上側凹部22と同様に、車両後方に開口する略コの字状に形成される。下側凹部23は、中間後面部25の後面2rfから車両前方に向かって延出する上辺部23uと下側後面部26の後面2rfから車両前方に向かって延出する下辺部23bとを備えるとともに、上辺部23u及び下辺部23bよりも前方に位置して上辺部23uと下辺部23bとを繋ぐ下側前端部23eとを備える。
なお、本実施形態では、図2に示すように、下側前端部23eが上側前端部22eよりも車両後方に位置しているが、上側前端部22e及び下側前端部23eの車両前後方向位置はこれに限らず、同位置であってもよく、下側前端部23eの方が車両前方に位置していてもよい。
また、本実施形態では、図2に示すように、上側後面部24の上端は、湾曲することなく上方を向くように配置され、下側後面部26の下端も湾曲することなく下方を向くように配置されているが、上側後面部24の上端及び下側後面部26の下端は、車両前方を向くように屈曲形成されてもよい。上側後面部24の上端及び下側後面部26の下端が屈曲形成される場合には、上側後面部24の上端と下側後面部26の下端とが、後突時に車両前方に突出しないようにするために、上側前端部22e及び下側前端部23eよりも車両後方に配置されることが好ましい。
一対の支持部材3は、図1に示すように、サイドメンバ11の後端部とバンパビーム2との間に配設されるとともに車両前後方向に沿って延設されて、バンパビーム2を車体10に支持する。本実施形態において、支持部材3は、後突時に車両前後方向に圧縮変形することで荷重(衝撃)を吸収可能なクラッシュボックスである。
本実施形態の支持部材3は、衝突物をバンパビーム2の上側凹部22よりも上方の後面2rf(上側後面部24)に接触させにくくするために、一般的な車両に設けられるバンパビームよりも高い位置にバンパビーム2が位置するようにバンパビーム2を支持する。支持部材3は、例えば、サイドメンバ11よりも上方にバンパビーム2の上側後面部24が位置するようにバンパビーム2を支持する。
図3に示すように、支持部材3は、支持部材3の前端に車両前後方向に垂直に配置されたフランジ部31を備える。支持部材3は、フランジ部31に設けられたボルト孔に図示しないボルトが挿入されて車体10に取り付けられる。
支持部材3のフランジ部31を除く部分は、車両前後方向に直交する断面が閉断面形状となる中空形状に形成される。本実施形態の支持部材3は、車両前後方向に直交する断面が略八角形状を有する筒状部材である。
図2に示すように、支持部材3は、支持部材3の下部に位置して車両前後方向に延在する下面部32と支持部材3の上部に位置して車両前後方向に延在する上面部33とを有する。また、図3に示すように、支持部材3は、下面部32と上面部33との間に位置してそれぞれの左右の端部を繋ぐ一対の側面部34,34とを有する。
図2に示すように、下面部32の有する下向きの下面32fには、後突時に支持部材3が変形する際の起点となる下側変形起点部32s(変形起点部)が後部に設けられている。本実施形態では、下面32fから上方に向かって凹む凹条の変形起点部32sを例示する。また、変形起点部32sよりも車両後方には、下面32fから上方に向かって凹む凹条の下側ビード32p(ビード)が設けられている。本実施形態では、下面部32を屈曲させて下側ビード32pを形成しているが、下面部32の板厚が大きい場合には、下面32fから下側ビード32pを削り出してもよい。
本実施形態では、上面部33の有する上向きの上面33fにも、後突時に支持部材3が変形する際の起点となる上側変形起点部33sが後部に設けられている。上側変形起点部33sは、上面33fから下方に向かって凹む凹条に形成される。また、上側変形起点部33sよりも車両後方には、上面33fから下方に向かって凹む凹条の上側ビード33pが設けられている。上側ビード33pは、下側ビード32pの深さよりも深さが小さくなるように設定される。
下側変形起点部32s,上側変形起点部33s,下側ビード32p及び上側ビード33pは、いずれも車幅方向に沿って延設される。本実施形態では、車幅方向外側になるにつれて車両前方に向かって傾斜するように斜め向きに設けられた下側変形起点部32s,上側変形起点部33s,下側ビード32p及び上側ビード33pを例示する。なお、本実施形態では、下面部32が下面32fから上方に向かう凹みを有する断面ハット型に形成されるため、変形起点部32s及びビード32pは車両前後方向に延びる断面ハット型の溝の脇に配置される。
図3に示すように、下面部32及び上面部33は、側面部34よりも車両後方に延出する。支持部材3は、図2に示すように、下面部32の後端がバンパビーム2の中間後面部25に接合されて、上面部33の後端がバンパビーム2の上側後面部24に接合されることでバンパビーム2を支持する。下面部32の後端及び上面部33の後端のそれぞれは、例えば溶接により接合される。
このように、支持部材3は、上側凹部22よりも上方に位置して後面2rfを有する上側後面部24に接合されるとともに上側凹部22よりも下方に位置して後面2rfを有する中間後面部25に接合されて、バンパビーム2を支持する。言い換えれば、支持部材3は、バンパビーム2の下側凹部23及び下側後面部26に接合されることなく、上側凹部22を咥えるような形でバンパビーム2を支持する。
[2.作用,効果]
以下、図4及び図5を参照しながら、本実施形態に係る車両の衝撃吸収構造の作用と効果を説明する。図4及び図5では、衝突物Xが車両後方から衝突する前のバンパビーム2及び支持部材3の位置を破線で示す。また、図4では、衝突物Xが後突した際にバンパビーム2が変形しなかった場合を仮想したバンパビーム2の位置を点線で示す。
(1)上述の車両の衝撃吸収構造によれば、バンパビーム2の車幅方向に直交する断面が開断面となるように形成されているため、バンパビーム2の断面が閉断面となるように形成されているときよりも、後突時にバンパビーム2を車両前後方向に潰れやすくすることができる。すなわち、図4に示すように、上述の車両の衝撃吸収構造では、後突時にバンパビーム2を車両前方に押す荷重が作用すると、バンパビーム2が支持部材3の圧縮変形に伴って車両前方に押し込まれるとともに、バンパビーム2の衝突物Xと衝突した部分(中間後面部25及び下側後面部26)が車両前後方向の幅寸を小さくするように潰れることができる。
このように、上述の車両の衝撃吸収構造は、後突時にバンパビーム2を車両前後方向に潰れやすくすることで、支持部材3の圧縮変形によって車両後方からの荷重を吸収できるだけでなく、バンパビーム2の圧縮変形によっても車両後方からの荷重を吸収できる。従って、リアオーバーハング量を増大させることなく車両後方からの衝撃吸収性能を高めることができる。
さらに、上述の車両の衝撃吸収構造によれば、バンパビーム2に設けられた上側凹部22と下側凹部23との二つの凹部が後突時に上下方向に開くように変形するため、バンパビーム2の前端の変位を抑制しつつ車両後方からの衝撃を吸収することができる。
詳述すると、後突時には、図4に示すように、上側凹部22と下側凹部23とのそれぞれが上側前端部22eと下側前端部23eとを起点として上下方向に広がるように開いて、衝突物Xと衝突した部分(中間後面部25及び下側後面部26)の車両前後方向の幅寸が小さくなるようにバンパビーム2が潰れる。このとき、衝突物Xと衝突した部分(中間後面部25及び下側後面部26)の後面2rfはバンパビーム2の圧縮変形に応じて車両前方に変位するのに対して、バンパビーム2の前端(上側前端部22e)はバンパビーム2の圧縮変形に応じて車両前方にほとんど変位しない。
このように、上述の車両の衝撃吸収構造では、バンパビーム2の前端が、支持部材3の圧縮変形に伴うバンパビーム2の変位により変位するだけで、バンパビーム2の圧縮変形に伴ってほとんど変位しないため、後突時にバンパビーム2が車体10を変形させることを抑制することができる。
別言すれば、上述の車両の衝撃吸収構造では、後突時における車体10の変形を抑制するために、衝突物Xと衝突する部分の後面2rfの変位量Δbを加味して、車体10からバンパビーム2を離隔すべき量を設定することができるため、従来の車両の衝撃吸収構造と同等の衝撃吸収性能を維持しながらリアオーバーハング量を短くすることができる。
さらに、上述の車両の衝撃吸収構造によれば、支持部材3が下側凹部23よりもバンパビーム2の上部を支持するため、バンパビーム2の上端及び下端が支持部材3に支持されている場合よりも、バンパビーム2を車両前後方向に潰れやすくすることができる。また、バンパビーム2の下部が支持部材3から垂れ下がったような構成とすることで、支持部材3に固定されていない下側凹部23が後突時に積極的に圧縮変形して後方からの荷重を吸収できるため、リアオーバーハング量を増大させることなく車両後方からの衝撃吸収性能をより高めることができる。
特に、本実施形態では、一般的な車両に設けられるバンパビームよりも高い位置にバンパビーム2が位置するように支持部材3がバンパビーム2を支持することで、衝突物Xをバンパビーム2の上側凹部22よりも上方の後面2rf(上側後面部24)に接触させにくくしている。これにより、バンパビーム2の後面2rf全面で衝突物Xを受け止めるよりも、バンパビーム2を車両前後方向に変形させることができ、車両後方からの衝撃吸収性能を高めることができる。
(2)上述の車両の衝撃吸収構造によれば、支持部材3が後面2rfを有する上側後面部24と中間後面部25とのそれぞれに接合されてバンパビーム2を支持するため、後面2rfが受けた衝撃を支持部材3に直接伝達することができる。このように、後面2rfが受けた衝撃(荷重)が支持部材3に伝達されやすくなるように構成することで、後突時にバンパビーム2の車幅方向中央部分のみが前方に変位するようにバンパビーム2が湾曲或いは屈曲して変形することを抑制することができる。従って、衝突時の車体10の変形を抑制することができる。
(3)また、上述の車両の衝撃吸収構造によれば、支持部材3の下面部32の下面32fに車幅方向に沿って延びる凹条の下側ビード32pが設けられているため、後突時におけるバンパビーム2の車両前後方向の圧縮変形をより許容することができる。
(4)さらに、上述の車両の衝撃吸収構造によれば、下側ビード32pが下側変形起点部32sよりも車両後方に設けられているため、後突時に支持部材3の所望の変形モードを誘発しつつバンパビーム2の車両前後方向の圧縮変形を許容することができる。
詳述すると、支持部材3がバンパビーム2を支持する車幅方向位置では、図5に示すように、支持部材3の下面部32の後端が後突前よりも下方に位置するように下側ビード32pが後突時に折れ曲がる。このため、バンパビーム2の両端の上側凹部22が、後突時に上下方向に開くことができるので、バンパビーム2の車幅方向中央部分における上側凹部22の変形を阻害しないようにすることができる。したがって、バンパビーム2の前端の変位を抑制しつつ車両後方からの衝撃吸収性能を高めることができる。さらに、下側ビード32pが下側変形起点部32sよりも車両後方に設けられることで、後突時の下側ビード32pの折れ曲がりが下側変形起点部32sを起点とする支持部材3の変形に影響を与えにくくすることができる。これにより、支持部材3が潰れる前に、下側変形起点部32sを起点とした所望の変形モードでの変形を促すことができる。したがって、後方からの荷重をより効果的に吸収することができる。
(5)上述の車両の衝撃吸収構造によれば、バンパビーム2は、車幅方向中央部分が上側凹部22の下辺部22b及び中間後面部25にかけて下方に凹むように構成されているため、後突時にバンパビーム2の車幅方向中央部分が車両前後方向に圧縮変形することをより許容することができる。これにより、バンパビーム2の車幅方向中央部分において、バンパビーム2の前端の変位を抑制しつつ車両後方からの衝撃吸収性能を高めることができる。
特に、衝突物Xが車両のような車幅方向両側になるにつれて車両後方に向かって傾斜している物体である場合には、後突時にバンパビーム2の車幅方向中央部分が衝突物Xにより最も変形させられる部分であるため、上側凹部22の下辺部22bの車幅方向中央部分を下方に凹むように構成することで、衝突時の車体10の変形を抑制することができる。
[3.変形例]
上述の実施形態では、バンパビーム2と一対の支持部材3とにより構成される車両の衝撃吸収構造を例示したが、図6に示すように、車両の衝撃吸収構造は、支持部材3がバンパビーム2を支持する車幅方向位置において車両後方からバンパビーム2に接合される一対のブラケット4をさらに備えていてもよい。
図7に示すように、ブラケット4は、上下方向に延設された板状部材である。ブラケット4は、車両後方からバンパビーム2の上側後面部24の有する後面2rfに接合される上端部41と、車両後方からバンパビーム2の中間後面部25の有する後面2rfに接合される下端部42と、上端部41及び下端部42を繋ぐ平面部43とを備える。ブラケット4は、支持部材3がバンパビーム2を支持する車幅方向位置と同じ位置において車両後方からバンパビーム2に接合されて、バンパビーム2の上側凹部22とともに閉断面を形成する。
図8に示すように、本実施形態のブラケット4は、略十字の板状部材を折り曲げて形成される。十字を形成する四つの端部のうち上端部41と下端部42とは、車両後方を向く面を有する平面部43から車両前方に向かって折り曲げられたあと、バンパビーム2の上側後面部24及び中間後面部25のそれぞれに接合可能に上下方向に沿うように折り曲げられる。また、十字を形成する四つの端部のうち平面部43の左右に設けられた側端部44は、平面部43から前方に向かって折り曲げられて、上側凹部22の上側前端部22eにそれぞれ接合する(図7参照)。なお、左側に設けられるブラケット4は、右側に設けられるブラケット4と左右対称で同様に形成される。ブラケット4の各端部は、例えば溶接によりバンパビーム2に接合される。
上述の車両の衝撃吸収構造によれば、バンパビーム2の両端の後方に設けられたブラケット4が上側凹部22とともに車幅方向に直交する面上に閉断面を形成するため、バンパビーム2が支持部材3に支持される車幅方向位置において、バンパビーム2の上側凹部22の剛性を高めることができる。これにより、後突時にバンパビーム2の両端の上側凹部22がブラケット4とともに衝撃を吸収することができる。言い換えれば、支持部材3の有する衝撃吸収機能が車両後方まで延びたような状態となるため、車両後方からの衝撃吸収性能を高めることができる。従って、リアオーバーハング量の増大を防ぎつつ、車両後方からの衝撃吸収性能をより高めることができる。
上述の車両の衝撃吸収構造によれば、ブラケット4の側端部44が平面部43から前方に向かって折り曲げられて上側凹部22の上側前端部22eにそれぞれ接合されることで、後突時に側端部44を介してブラケット4の平面部43で受けた荷重を上側凹部22の上側前端部22eに伝達させることができる。さらに、上述の車両の衝撃吸収構造によれば、ブラケット4の平面部43,上端部41,下端部42及び側端部44と上側凹部22とによってボックス状の閉空間を形成することができる。したがって、バンパビーム2が支持部材3に支持される車幅方向位置において、バンパビーム2の上側凹部22の剛性をより高めることができる。
[4.その他]
上述した車両の衝撃吸収構造は一例である。本実施形態では、支持部材3は荷重(衝撃)を吸収可能なクラッシュボックスであったが、支持部材3はバンパビーム2を車体10から離隔させて支持できるものであればクラッシュボックスでなくてもよい。また、本実施形態では、支持部材3の上面部33に上側ビード33pが設けられていたが、上側ビード33pは省略されてもよい。
上側凹部22の下辺部22bから中間後面部25にかけて設けられた車幅方向中央部分の凹みは省略されてもよい。また、上側凹部22の下辺部22bから中間後面部25にかけて設けられた車幅方向中央部分の凹みに代えて又は加えて、下側凹部23の下辺部23bから下側後面部26にかけて車幅方向中央部分に凹みを設けてもよく、上側凹部22の上辺部22uから上側後面部24にかけて或いは下側凹部23の上辺部23uから中間後面部25にかけて凹みを設けてもよい。
1 車両
2 バンパビーム
2rf 後面
3 支持部材
4 ブラケット
10 車体
11 サイドメンバ
12 リアフロアパネル
13 リアエンドパネル
22 上側凹部
22u 上辺部
22b 下辺部
22e 上側前端部
23 下側凹部
23u 上辺部
23b 下辺部
23e 下側前端部
24 上側後面部
25 中間後面部
26 下側後面部
31 フランジ部
32 下面部
32f 下面
32p 下側ビード(ビード)
32s 下側変形起点部(変形起点部)
33 上面部
33f 上面
33p 上側ビード
33s 上側変形起点部
34 側面部
41 上端部
42 下端部
43 平面部
44 側端部
X 衝突物
Δb 後面の変位量

Claims (6)

  1. 車体から車両後方に離隔した位置において、車幅方向に沿って延びるバンパビームと、
    車幅方向両側で前記バンパビームを支持する一対の支持部材と、を備え、
    前記バンパビームは、車幅方向に直交する断面が、車両後方を向く後面から車両前方に向かって凹む上側凹部と前記上側凹部よりも下方に位置して前記後面から車両前方に向かって凹む下側凹部と前記上側凹部及び前記下側凹部の間に位置して前記後面を有する中間後面部とを備える開断面となるように形成され、
    前記支持部材は、前記下側凹部よりも前記バンパビームの上部を支持する
    ことを特徴とする、車両の衝撃吸収構造。
  2. 前記バンパビームは、前記上側凹部よりも上方に位置して前記後面を有する上側後面部を備え、
    前記支持部材は、前記上側後面部及び前記中間後面部に接合される
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両の衝撃吸収構造。
  3. 前記支持部材は、前記上側後面部に接合される上面部と前記中間後面部に接合される下面部とを有し、
    前記下面部の下面には、前記車幅方向に沿って延びる凹条のビードが設けられている
    ことを特徴とする、請求項2記載の車両の衝撃吸収構造。
  4. 前記支持部材は、該支持部材が変形する際の起点となる変形起点部を有し、
    前記ビードは、前記変形起点部よりも車両後方に設けられる
    ことを特徴とする、請求項3記載の車両の衝撃吸収構造。
  5. 前記支持部材が前記バンパビームを支持する車幅方向位置において、車両後方から前記バンパビームの前記後面に接合されるブラケット、を更に備え、
    前記ブラケットは、前記バンパビームの前記上側凹部とともに閉断面を形成する
    ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の車両の衝撃吸収構造。
  6. 前記バンパビームは、
    前記上側凹部が、前記中間後面部から車両前方に向かって延出する下辺部を有し、
    車幅方向中央部分が、前記下辺部から前記中間後面部にかけて下方に凹んでいる
    ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の車両の衝撃吸収構造。
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