JP2017052307A - 車両の線状部材配策構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車室内の通路を広く確保するとともに、線状部材の配索場所を確保する。【解決手段】車両1のフェンダー10は、フェンダー上面部13とフェンダー側面部14と前方縦板部15と後方縦板部16と側方縦板部17とを有する。側方縦板部17は、フェンダー上面部13よりも上方でタンク収容空間50の車幅方向内側を区画する上部領域32と、フェンダー上面部13よりも下方に配置される空間形成領域26を有する。空間形成領域26は、フェンダー側面部14との間に前後方向に延びる内部空間24を区画形成する。内部空間24は、運転席載置部12の下方の空間33、及び側方縦板部17の車幅方向内側のフロアパネル8の下方の空間34と連通する。内部空間24の内部には、複数の配管35及び配線36が配策される。【選択図】図6
Description
本発明は、車両の線状部材配策構造に関する。
特許文献1には、低床式バスの床装置が記載されている。このバス車体の最前部の左側には、乗降口が設けられ、乗降口ステップ面は、そのまま通路床面に延長され、乗降口ステップ面兼通路床面となっている。通路床面の左右両端部の最前部のシートは、フロントホイールタイヤハウスの上部に配置される。シートの前側には、乗員が着座したときに足が乗るシート床面が設けられ、シート床面と通路床面との間には、通路床面からシートへ乗降する際の足がかりとなるシート用ステップ面が形成される。シート用ステップ面は、シート床面よりも下がった位置で、かつ通路床面よりも上がった位置の、ほぼ中間位置に形成される。なお、同公報の図1には、運転席の後方のシート用ステップ面が、フロントホイールタイヤハウスよりも車幅方向内側の通路側に突出した状態が示されている。
特許文献2には、車体左側面に前乗降口が形成され、車室床面を構成するフロアパネルと前乗降口の開口下縁とが略同一の高さで設けられる低床バスのフロントフェンダが記載されている。フロントフェンダは、左前輪の右側面と対向する側方縦板部と、左前輪の上側外周面に臨む横板部とを備える。側方縦板部は、平板状に形成され、フロアパネルから上方に向かって延設される。横板部は、左前輪の上側外周面の形状に沿うように形成され、その右側縁部を側方縦板部の左側面に固定される。フロントフェンダの横板部の上面には、燃料タンクが取り付けられている。
特許文献1に記載の低床式バスでは、フロントホイールタイヤハウスの上部にシートが設けられ、通路床面からシートへ乗降する際の足がかりとなるシート用ステップ面が通路床面よりも上方に形成されている。このように、通路床面よりも上方にシート用ステップ面を形成するので、シート用ステップ面の下方(通路床面よりも上方)に空間を確保することができ、該空間に配線や配管等(以下、線状部材という)を配策することが可能である。しかし、シート用ステップ面は、通路側に突出するので、車室内の通路が狭くなり、通行の邪魔になる可能性がある。
一方、特許文献2に記載のバスでは、フロントフェンダの上方に燃料タンクを配置し、シートを配置しないので、上記特許文献1のようなシート用ステップ面(ステップ)が不要であり、車室内の通路を広く確保することができる。しかし、ステップが不要であるので、その分だけ線状部材を配策する空間が狭くなり、線状部材の配索場所を確保することが難しい。
そこで、本発明は、車室内の通路を広く確保するとともに、線状部材の配索場所を確保することが可能な車両の線状部材配策構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、車両のフロアパネルの車幅方向外側で起立する車両側部パネルと、前記車両側部パネルの車幅方向内側で前記フロアパネルよりも上方に配置されて車輪のホイールハウスの上方を区画するフェンダー上面部と、前記フェンダー上面部の上方に設けられるフェンダー上部空間と有する車両に線状部材を配策する線状部材配策構造であって、フェンダー側面部と内側パネルと前側パネルと後側パネルとを備える。フェンダー側面部は、車輪よりも車幅方向内側でフェンダー上面部から連続して下方へ延びてホイールハウスの車幅方向内側を区画する。内側パネルは、フェンダー側面部の車幅方向内側に配置され、車幅方向と交叉してフロアパネルからフェンダー上面部よりも上方へ延び、フェンダー上部空間の車幅方向内側を区画する。前側パネルは、ホイールハウスの前方で内側パネルの前端縁と車両側部パネルとを連結し、フロアパネルからフェンダー上面部よりも上方へ延び、フェンダー上部空間の前方を区画する。後側パネルは、ホイールハウスの後方で内側パネルの後端縁と車両側部パネルとを連結し、フロアパネルからフェンダー上面部よりも上方へ延び、フェンダー上部空間の後方を区画する。内側パネルは、フェンダー側面部から車幅方向内側に離間してフェンダー側面部との間に空間を形成する空間形成領域を有する。空間には、線状部材が配策される。
上記構成では、内側パネルは、車輪よりも車幅方向内側でホイールハウスの車幅方向内側を区画するフェンダー側面部の車幅方向内側に配置されるので、内側パネルの車幅方向内側の車室内に通路を設けることができる。
内側パネルは、フェンダー側面部から車幅方向内側に離間してフェンダー側面部との間に空間を形成する空間形成領域を有する。空間には、線状部材(例えば、配線や配管等)が配策される。このように、内側パネルが、フェンダー側面部との間に空間を形成するので、内側パネルによってフェンダー側面部との間に線状部材の配策場所を確保することができる。
また、フェンダー上面部の上方にフェンダー上部空間を区画するための内側パネルが空間を形成するので、例えば、フェンダー上面部の上方の座席に乗客が乗降する際の足場となるステップ等をフェンダー側面部の車幅方向内側に設け、該ステップの内部に線状部材を配策する場合とは異なり、フェンダー側面部から通路側(車幅方向内側)への空間の突出量を抑えることができる。例えば、フェンダー側面部から車幅方向内側への内側パネルの離間距離を、線状部材を配策するために必要な最低限の離間距離に抑えた場合には、その分だけ内側パネルの車幅方向内側の通路を広く確保することができる。
従って、車室内の通路を広く確保するとともに、線状部材の配索場所を確保することができる。
また、上記内側パネルは、空間を車幅方向内側に開放する開口を空間形成領域に有してもよく、内側パネルには、開口を閉止して内側パネルを構成するカバーが取り付けられてもよい。
上記構成では、内側パネルが、空間を車幅方向内側に開放する開口を空間形成領域に有するので、車室側から開口を介して線状部材の配索作業を行うことができ、線状部材の配索作業の作業性を向上させることができる。
また、内側パネルには、開口を閉止して内側パネルを構成するカバーが取り付けられるので、外観上の見栄えの低下を防止することができる。
本発明によれば、車室内の通路を広く確保するとともに、線状部材の配索場所を確保することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、FRは車両の前方を、UPは上方を、INは車幅方向内側をそれぞれ示す。また、以下の説明において、左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る線状部材配索構造を適用する車両1は、車幅方向両側で起立する側部パネル(車両側部パネル)2のうち左側の側部パネル2の前輪(車輪)3よりも前方に形成される前乗降口4と、前輪3と後輪5との間に形成される中乗降口6とを有し、車室7の床面を構成するフロアパネル8の上面8aが前乗降口4及び中乗降口6の下縁と略同一の高さに設けられる低床バスである。フロアパネル8は、前後方向に延びるサイドメンバ(図示省略)や車幅方向に延びる複数のクロスメンバ38(図5参照)によって構成される骨格43の上面に取り付けられる。前輪3及び後輪5は、車両1の左右両側に配置され、側部パネル2よりも車幅方向内側のホイールハウス9にそれぞれ収容される。
図2に示すように、車室7の前方の左右両側には、ホイールハウス9を区画する左右のフェンダー10がフロアパネル8から上方へ突出する。左右のフェンダー10の間には、乗客が通行可能な通路11が、前乗降口4及び中乗降口6から連続して車室7の車幅方向中央部で前後方向に延びる。左右のフェンダー10の後方には、複数の座席(図示省略)が前後方向に並んで配置され、フロアパネル8に固定される。
図2及び図3に示すように、右側の前輪3(以下、単に前輪3と称する)のホイールハウス9を区画する右側のフェンダー10(以下、単にフェンダー10と称する)は、車室7の右側前端部の運転席載置部12の後方に配置され、フロアパネル8から上方へ突出する箱体状に形成される。運転席載置部12の上面12aは、フロアパネル8の上面8aよりも上方に配置され、運転席載置部12の上面12aには、運転者が着座する運転席(図示省略)が取り付けられる。
図3〜図5に示すように、フェンダー10は、フェンダー上面部13とフェンダー側面部14と前方縦板部(前側パネル)15と後方縦板部(後側パネル)16と側方縦板部(内側パネル)17と上部仕切板27とフェンダーカバー18とを有する。
フェンダー上面部13は、車両1の側面視においてアーチ形状に形成されて上下方向と交叉する板体であって、フロアパネル8よりも上方に配置され、ホイールハウス9の上方を区画する。フェンダー上面部13の上方には、タンク収容空間(フェンダー上部空間)50が設けられ、タンク収容空間50内に車両1の燃料を貯留する燃料タンク19が搭載される。燃料タンク19は、例えば、樹脂材料等で箱体状に形成されており、フェンダー上面部13に対して固定バンド(図示省略)等によって固定される。なお、図3では、フェンダー10を分かり易くするために、燃料タンク19の外形を示す線を省略している。
フェンダー側面部14は、フェンダー上面部13の車幅方向内端縁から下方へ延びてホイールハウス9の車幅方向内側を区画する後部領域14aと、後部領域14aから前方へ延びて運転席載置部12へ連続する前部領域14bとを有し、車幅方向と交叉して前後方向に延びる。フェンダー側面部14の前部領域14bは、後述する前方縦板部15よりも前方の領域であり、後部領域14aは、前方縦板部15よりも後方の領域である。フェンダー側面部14の後部領域14aは、フェンダー上面部13の下面に沿って前後方向に延びる上端縁45を有し、前輪3から車幅方向内側に離間する位置に配置される。
前方縦板部15は、前輪3の前方で前後方向と交叉してフロアパネル8から起立する板体であって、ホイールハウス9の前方を区画する下部領域15aと、タンク収容空間50の前方を区画して燃料タンク19を前方から覆う上部領域15bとを有する。前方縦板部15の後面には、フェンダー上面部13の前端縁が固定され、フェンダー上面部13よりも下方が下部領域15aであり、フェンダー上面部13よりも上方が上部領域15bである。前方縦板部15の下部領域15aの車幅方向内端縁は、フェンダー側面部14の車幅方向外側面に固定され、前方縦板部15の上部領域15bの車幅方向内端縁は、後述する側方縦板部17の前連結部21の上部領域21aに固定される。前方縦板部15の車幅方向外端縁は、右側の側部パネル2に対して固定される。前方縦板部15の上端縁は、燃料タンク19の上端部と略同じ高さ位置に配置される。
後方縦板部16は、前輪3の後方で前後方向と交叉してフロアパネル8から起立する板体であって、ホイールハウス9の後方を区画する下部領域16aと、タンク収容空間50の後方を区画して燃料タンク19を後方から覆う上部領域16bとを有する。後方縦板部16の前面には、フェンダー上面部13の後端縁が固定され、フェンダー上面部13よりも下方が下部領域16aであり、フェンダー上面部13よりも上方が上部領域16bである。後方縦板部16の車幅方向内端縁は、側方縦板部17の後端縁に対して固定され、後方縦板部16の車幅方向外端縁は、側部パネル2に対して固定される。後方縦板部16の上端縁は、前方縦板部15の上端縁と同じ高さ位置に配置される。後方縦板部16の上部領域16bには、前後方向に貫通する点検口(図示省略)が形成され、点検口は、取り外し可能な点検口カバー20によって開閉自在に閉止される。
側方縦板部17は、車幅方向と交叉してフロアパネル8から起立する板体であって、上部の側方縦板部本体44と、側方縦板部本体44の下端部に取り付けられる開口カバー(カバー)28とを有し、燃料タンク19の車幅方向内側に配置されて、通路11の右側で起立する。開口カバー28は、側方縦板部本体44の下端部に固定された状態で、側方縦板部17の一部(下端部)を構成する。側方縦板部17は、フェンダー上面部13よりも上方でタンク収容空間50の車幅方向内側を区画して燃料タンク19を車幅方向内側から覆う上部領域32と、フェンダー上面部13よりも下方に配置される空間形成領域26を有する。空間形成領域26は、フェンダー側面部14から車幅方向内側に離間してフェンダー側面部14に車幅方向内側から対向し、フェンダー側面部14との間に縦長で前後方向に延びる後述する内部空間(空間)24を区画形成する。本実施形態では、空間形成領域26の略全域に、後述する開口25が形成され、開口25を閉止する開口カバー28が配置される。すなわち、開口カバー28は、フェンダー側面部14との間に内部空間24を区画形成する。
側方縦板部本体44は、フェンダー側面部14から車幅方向内側に離間して配置される平板部23と、平板部23の前端縁から前方の車幅方向外側へ延びて前方縦板部15に連続する前連結部21と、平板部23の後端縁から後方の車幅方向外側へ延びて後方縦板部16に連続する後連結部22とを一体的に有する。側方縦板部本体44の上端縁は、前方縦板部15及び後方縦板部16の上端縁と同じ高さ位置に配置されて、前方縦板部15及び後方縦板部16の上端縁に連続する。平板部23は、車幅方向と交叉する板体であって、その下端縁23aが、フロアパネル8よりも上方且つフェンダー上面部13よりも下方に配置される。前連結部21は、フェンダー側面部14の上端よりも上方の上部領域21aと、フェンダー側面部14の上端よりも下方の下部領域21bとを有し、平板部23の下端縁23aと上端縁23bとの間の高さ位置で上下方向に延びるとともに、平板部23の前端縁から前方の車幅方向外側へ向かって直線状に延びる。前連結部21の上部領域21aの前端縁は、前方縦板部15の車幅方向内端縁に固定され、前連結部21の下部領域21bの前端縁は、フェンダー側面部14の車幅方向内側面に固定される。後連結部22は、平板部23の後端縁と後方縦板部16の車幅方向内端縁とを連結する湾曲した角部であり、平板部23の下端縁23aよりも下方のフロアパネル8まで延びる。すなわち、後連結部22は、平板部23の下端縁23aよりも下方の下部領域22aを有する。
側方縦板部本体44の平板部23の下端縁23aと後連結部22の下部領域22aの前端縁22bとは、内部空間24を車幅方向内側へ開放する開口25を区画する。すなわち、側方縦板部17は、切欠き状の開口25を空間形成領域26の略全域に有する。平板部23の下端縁部及び後連結部22の下部領域22aの前端縁部には、開口カバー28を固定するための複数のボルト挿通孔29が形成される。
開口カバー28は、車幅方向と交叉して前後方向に延びる板体であって、平板部23の下端縁部及び後連結部22の下部領域22bの前端縁部の複数のボルト挿通孔29を挿通するボルト30によって側方縦板部本体44に固定される。開口カバー28は、カバー平板部28aと傾斜上板部28bと下板部28cとを一体的に有する。カバー平板部28aは、側方縦板部本体44に固定された固定状態で平板部23の下方に配置される。傾斜上板部28bは、カバー平板部28aの前端縁のうちの上部領域から側方縦板部本体44の前連結部21に沿って前方の車幅方向外側へ延びる。下板部28cは、カバー平板部28aの前端縁のうちの下部領域からカバー平板部28aに沿って前方へ延びる。開口カバー28は、固定状態で開口25を塞ぎ、側方縦板部17の一部(下端部)を構成する。傾斜上板部28bは、側方縦板部本体44の前連結部21の下端縁部にボルト30によって固定される。下板部28cの前端縁部は、運転席載置部12の後端下部に設けられる固定板部31にボルト30によって固定される。
上部仕切板27は、上下方向と交叉して内部空間24の上方を区画する板体であって、その車幅方向内端縁27aが側方縦板部本体44の平板部23の下端縁23aに固定され、車幅方向外端縁27bがフェンダー側面部14の車幅方向内側面に固定される。
図2〜図4に示すように、フェンダーカバー18は、上下方向と交叉する略矩形状の蓋体であって、フェンダーカバー18の外周縁部が、前方縦板部15の上端縁部、後方縦板部16の上端縁部、側方縦板部17の上端縁部、及び側部パネル2に固定される。フェンダーカバー18は、前方縦板部15、後方縦板部16、側方縦板部17、及び側部パネル2に固定された状態で、タンク収容空間50の上方を区画する。
タンク収容空間50は、前方縦板部15の上部領域15b、後方縦板部16の上部領域16b、側方縦板部17の上部領域32、側部パネル2、フェンダー上面部13、及びフェンダーカバー18によってフェンダー上面部13の上方に区画され、その内部に燃料タンク19が収容される。燃料タンク19は、前方縦板部15の上部領域15b、後方縦板部16の上部領域16b、側方縦板部17の上部領域32、及びフェンダーカバー18に覆われて車室7側へ露出しない。
図5〜図7に示すように、内部空間24は、側方縦板部17の空間形成領域26の開口カバー28とフェンダー側面部14とによって車幅方向両側が区画され、側方縦板部本体44の後連結部22の下部領域22aによって後方が区画され、上部仕切板27(図2参照)によって上方が区画される空間であって、その内部に複数の配管(線状部材)35及び配線(線状部材)36が配策される。フェンダー側面部14から車幅方向内側への内部空間24の突出量(フェンダー側面部14から車幅方向内側への側方縦板部17の離間距離)は、複数の配管35及び配線36を配策するために必要な最低限の突出量(離間距離)に設定される。なお、図5には、複数の配管35及び配線36を配策する前の状態を示し、図6には、複数の配管35及び配線36を配策した後の状態を示し、図7には、開口カバー28を側方縦板部本体44に固定した状態を示す。
図5に示すように、側方縦板部17とフェンダー側面部14との間の内部空間24は、前後方向に延び、その断面が上下方向に長い縦長に形成される。内部空間24の前方は、運転席載置部12の下方の空間33と連通し、内部空間24の下方は、側方縦板部17の車幅方向内側の通路11(図2参照)のフロアパネル8(図2参照)の下方の空間34と連通する。複数のクロスメンバ38のうち後方縦板部16の後方近傍に配置されるクロスメンバ38aは、上面から下方へ切り欠かれる切欠部39を通路11の下方に有する。側方縦板部17の車幅方向内側の通路11の下方の空間34は、クロスメンバ38aの切欠部39を介してクロスメンバ38aの後方の空間40と連通する。
図6に示すように、複数の配管35及び配線36は、開口カバー28(図7参照)及びフロアパネル8(図2参照)が取り付けられる前に、運転席載置部12の下方の空間33から内部空間24及び通路11の下方の空間34を介して後方縦板部16よりも後方の通路11の下方の空間40へ向かって前後方向に延びるように配索される。複数の配管35は、内部空間24内で上下方向に並んだ状態で、クリップ37を介してフェンダー側面部14に対して固定され、フェンダー側面部14に支持される。複数の配管35は、運転席載置部12の下方の空間33からクリップ37まで上下方向に並んだ状態で延び、クリップ37の後方で通路11側(車幅方向内側)の下方の空間34へ延びて、空間34から後方のクロスメンバ38aの切欠部39を車幅方向に並んだ状態で挿通し、クロスメンバ38aの後方の空間40へ延びる。クロスメンバ38aの切欠部39に複数の配管35及び配線36を配策した状態で、クロスメンバ38aには、保護カバー41が切欠部39を覆うように固定される。
図7に示すように、内部空間24等(空間33、空間34及び空間40を含む)に複数の配管35及び配線36を配策した後、内部空間24から通路11の下方の空間34へ延びる複数の配管35及び配線36の上方には、断面略L字状に形成されて前後方向に延びる床部材42が骨格43に対して固定される。床部材42は、上下方向と交叉する横板部42aと、横板部42aの車幅方向外端縁から曲折して上方へ延びる縦板部(図示省略)とを有する。床部材42の横板部42aは、側方縦板部本体44の平板部23の下端縁23a(図5参照)の下方に配置され、側方縦板部17の開口25(図5参照)の下縁を区画する。床部材42の縦板部には、開口カバー28を固定するためのボルト挿通孔(図示省略)が形成される。内部空間24に複数の配管35及び配線36を配策した状態で、開口カバー28が、側方縦板部本体44、運転席載置部12の後端下部の固定板部31(図5参照)、及び床部材42に複数のボルト30によって固定され、開口25を塞ぐ。開口カバー28が開口25を塞いだ状態で、開口カバー28のカバー平板部28a及び下板部28cは、側方縦板部本体44の平板部23に沿って略鉛直方向に延びる。内部空間24等に複数の配管35及び配線36を配策し、開口カバー28を取り付けた後、フロアパネル8(図2参照)が骨格43の上面に取り付けられる。フロアパネル8が骨格43の上面に取り付けられた状態で、床部材42の横板部42aの上面42bは、フロアパネル8の上面8aと略同一面上に配置され、床部材42は、車室7の床面を構成するフロアパネル8の一部として機能する。なお、図7には、フロアパネル8を骨格43の上面に取り付ける前の状態が示されている。
上記のように構成された車両1では、側方縦板部17の空間形成領域26は、フェンダー側面部14との間に複数の配管35及び配線36を配策するための内部空間24を区画形成する。このように、側方縦板部17が、フェンダー側面部14との間に内部空間24を形成するので、側方縦板部17によってフェンダー側面部14との間に配管35及び配線36の配策場所を確保することができる。
また、フェンダー上面部13の上方にタンク収容空間50を区画するための側方縦板部17によってフェンダー側面部14との間に内部空間24を区画形成するので、フェンダー側面部14から車幅方向内側への側方縦板部17の離間距離を、複数の配管35及び配線36を配策するために必要な最低限の離間距離に設定することができる。このように、フェンダー側面部14から車幅方向内側への側方縦板部17の離間距離を抑えることができるので、その分だけ側方縦板部17の車幅方向内側の通路11を広く確保することができる。
従って、本実施形態によれば、車室7内の通路11を広く確保するとともに、配管35及び配線36の配索場所を確保することができる。
また、側方縦板部17の側方縦板部本体44の平板部23の下端縁23aと後連結部22の下部領域22aの前端縁22bとは、内部空間24を車幅方向内側へ開放する開口25を区画する。このため、車室7側から開口25を介して配管35及び配線36の配索作業を行うことができ、配管35及び配線36の配索作業の作業性を向上させることができる。
また、側方縦板部17の開口25は、側方縦板部17の下端部に形成されるので、配管35及び配線36を内部空間24から側方縦板部17の車幅方向内側の通路11の下方の空間34及びクロスメンバ38aの後方の空間40へ配策する際の配索作業の作業性を向上させることができる。
また、側方縦板部17の側方縦板部本体44には、開口25を閉止して側方縦板部17の一部を構成する開口カバー28が取り付けられるので、外観上の見栄えの低下を防止することができる。
なお、本実施形態では、切欠き状の開口25を側方縦板部17に設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、側方縦板部17の側方縦板部本体44を車幅方向に貫通し、上端縁、下端縁、前端縁、及び後端縁が側方縦板部本体44によって区画される開口を側方縦板部17に設けてもよい。
また、本実施形態では、内部空間24の上方を区画する上部仕切板27を設けたが、上部仕切板27を設けずに、内部空間24が開口25の内部で開口25よりも上方へ拡がってもよい。この場合、側方縦板部17の空間形成領域26は、開口カバー28及び開口カバー28の上方でフェンダー側面部14に車幅方向内側から対向する領域となり、開口25は、空間形成領域26の一部(下端部)に形成される。
また、本実施形態では、側方縦板部17の側方縦板部本体44は、平板部23と前連結部21と後連結部22とを一体的に有したが、これに限定されるものではない。例えば、側方縦板部本体44が平板部23のみを有してもよく、前連結部21が前方縦板部15に一体的に設けられ、後連結部22が後方縦板部16に一体的に設けられてもよい。
また、本実施形態では、側方縦板部本体44と開口カバー28とを有する側方縦板部17を設けたが、これに限定されるものではなく、開口25及び開口カバー28を有さない側方縦板部17を設けてもよい。
また、本実施形態では、フェンダー上面部13の上方のフェンダー上部空間であるタンク収容空間50に燃料タンク19を収容したが、これに限定されるものではなく、フェンダー上部空間に他の車載部品(例えば、バッテリ等)を収容してもよい。或いは、工具等を収納する収納ボックスとしてのフェンダー上部空間であってもよい。
また、本実施形態では、線状部材として配管35及び配線36を設けたが、いずれか一方であってもよい。
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、本発明に係る車両の線状部材配索構造を、右側の前輪3の右側のフェンダー10の上方にフェンダー上部空間が設けられる車両に適用したが、これに限定されるものではなく、左側の前輪3の左側のフェンダー、或いは後輪5のフェンダーの上方にフェンダー上部空間が設けられる車両に適用してもよい。
1:車両
2:側部パネル(車両側部パネル)
3:前輪(車輪)
8:フロアパネル
9:ホイールハウス
10:フェンダー
13:フェンダー上面部
14:フェンダー側面部
15:前方縦板部(前側パネル)
16:後方縦板部(後側パネル)
17:側方縦板部(内側パネル)
19:燃料タンク(車載部品)
24:内部空間(空間)
25:開口
26:空間形成領域
28:開口カバー(カバー)
35:配管(線状部材)
36:配線(線状部材)
50:タンク収容空間50(フェンダー上部空間)
2:側部パネル(車両側部パネル)
3:前輪(車輪)
8:フロアパネル
9:ホイールハウス
10:フェンダー
13:フェンダー上面部
14:フェンダー側面部
15:前方縦板部(前側パネル)
16:後方縦板部(後側パネル)
17:側方縦板部(内側パネル)
19:燃料タンク(車載部品)
24:内部空間(空間)
25:開口
26:空間形成領域
28:開口カバー(カバー)
35:配管(線状部材)
36:配線(線状部材)
50:タンク収容空間50(フェンダー上部空間)
Claims (2)
- 車両のフロアパネルの車幅方向外側で起立する車両側部パネルと、前記車両側部パネルの車幅方向内側で前記フロアパネルよりも上方に配置されて車輪のホイールハウスの上方を区画するフェンダー上面部と、前記フェンダー上面部の上方に設けられるフェンダー上部空間と有する車両に線状部材を配策する線状部材配策構造であって、
前記車輪よりも車幅方向内側で前記フェンダー上面部から連続して下方へ延びて前記ホイールハウスの車幅方向内側を区画するフェンダー側面部と、
前記フェンダー側面部の車幅方向内側に配置され、車幅方向と交叉して前記フロアパネルから前記フェンダー上面部よりも上方へ延び、前記フェンダー上部空間の車幅方向内側を区画する内側パネルと、
前記ホイールハウスの前方で前記内側パネルの前端縁と前記車両側部パネルとを連結し、前記フロアパネルから前記フェンダー上面部よりも上方へ延び、前記フェンダー上部空間の前方を区画する前側パネルと、
前記ホイールハウスの後方で前記内側パネルの後端縁と前記車両側部パネルとを連結し、前記フロアパネルから前記フェンダー上面部よりも上方へ延び、前記フェンダー上部空間の後方を区画する後側パネルと、を備え、
前記内側パネルは、前記フェンダー側面部から車幅方向内側に離間して前記フェンダー側面部との間に空間を形成する空間形成領域を有し、
前記空間には、前記線状部材が配策される
ことを特徴とする車両の線状部材配策構造。 - 請求項1に記載の車両の線状部材配策構造であって、
前記内側パネルは、前記空間を車幅方向内側に開放する開口を前記空間形成領域に有し、
前記内側パネルには、前記開口を閉止して前記内側パネルを構成するカバーが取り付けられる
ことを特徴とする車両の線状部材配策構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015175414A JP2017052307A (ja) | 2015-09-07 | 2015-09-07 | 車両の線状部材配策構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015175414A JP2017052307A (ja) | 2015-09-07 | 2015-09-07 | 車両の線状部材配策構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017052307A true JP2017052307A (ja) | 2017-03-16 |
Family
ID=58316800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015175414A Pending JP2017052307A (ja) | 2015-09-07 | 2015-09-07 | 車両の線状部材配策構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017052307A (ja) |
-
2015
- 2015-09-07 JP JP2015175414A patent/JP2017052307A/ja active Pending
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