JP2017052108A - 積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】支持体上に金属パターンを有する積層体を高速で製造でき、金属パターンの製造工程において、金属薄膜の削り残りがなく、支持体の搬送性の良い積層体の製造方法を提供する。【解決手段】厚さが9〜250μmの長尺状の支持体の上に、厚さが1〜50μmの長尺状の金属薄膜を形成して、支持体11と金属薄膜12とを有する長尺状の積層体10を作るラミネート工程と、長尺状の積層体10を、張力をかけて搬送しながら、凸部33が形成されたバックロール32を、支持体11に押し当てて積層体10の一部を凸状にし、微細な凹凸31を有した切削ロール30を回転させながら積層体10の金属薄膜12側に接触させ、凸状となった部分において、支持体11が露出するように金属薄膜12を残らず削り取ることにより、支持体11上に金属パターン14を形成する切削工程と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、プラスチック等の支持体上に金属パターンを含む積層体の製造方法に関する。
プラスチック等の支持体上に金属パターンを含む積層体として、配線回路、電磁波遮蔽材、電磁波伝送線路などが使用されている。これらの一例として、電熱(ジュール熱)により発熱可能な発熱シートが挙げられる。
特許文献1には、基材上に接着剤により電極を設け、その上に発熱抵抗塗料を塗布して面状発熱層を形成し、さらに上塗り塗膜で被覆した発熱シートが記載されている。
また、特許文献2には、発熱部材と帯状電極がそれぞれ繊維状材料により形成され、これらを内包するように被覆部材が設けられたフレキシブル発熱体が記載されている。
また、特許文献3には、2枚の導電性シートを重ね合わせ、縁部に隙間を空け、中央部に樹脂材を挟み込んで加熱圧着により一体のシート状に形成した後、縁部に電極線を配置して加熱圧着した発熱シートの製造方法が記載されている。
特開平5−326116号公報 特開平11−339934号公報 特許第5153472号公報
従来の発熱シートの製造方法としては、電極と発熱層を基材に形成する方法が主流であるが、その電極作製コストが高かった。例えば、金属のエッチングを使用すると、高速生産も難しい上に、徐々した金属がエッチング液に溶け込んだ廃液が大量に発生し、処理費用もかさむ。パターン蒸着(蒸着マスク、リフトオフ等)では、電極に必要な付着量(厚膜)を得るためには加工速度が遅くなる上、高価な真空装置が必要であり、設計のカスタマイズにもコストがかかる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、支持体上に金属パターンを有する積層体を高速で製造することが可能な積層体の製造方法を提供することを課題とする。また、金属パターンの製造工程において、金属薄膜の削り残りがなく、支持体の搬送性の良い積層体の製造方法を提供する。
前記課題を解決するため、本発明は、厚さが9〜250μmの長尺状の支持体の上に、厚さが1〜50μmの長尺状の金属薄膜を形成して、長尺状の積層体を作る金属薄膜形成工程と、前記積層体を、張力をかけて搬送しながら、凸部が形成されたバックロールを前記積層体の前記支持体側に押し当てて前記積層体の一部を凸状にし、微細な凹凸を有した切削ロールを回転させながら前記積層体の前記金属薄膜側に接触させ、前記凸状となった部分において、前記支持体が露出するように前記金属薄膜を残らず削り取ることにより、前記支持体上に金属パターンを形成する切削工程と、を含むことを特徴とする積層体の製造方法を提供する。
前記支持体が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリオレフィンから選択される、いずれかのプラスチックフィルムであることが好ましい。
前記金属薄膜が、アルミニウム、銅、ステンレスのいずれかであることが好ましい。
金属薄膜形成工程が、接着剤を用いたラミネート工程であり、前記接着剤が、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、エポキシ系、エーテル系のいずれかであることが好ましい。
前記バックロールが、パターン状の凸部を有した平面状の基材をロールに巻きつけてなることが好ましい。
前記金属薄膜の厚さをT1、前記支持体の厚さをT2、前記接着剤からなる接着剤層の厚さをT3、前記バックロールの凸部の高さをT4としたとき、T1≦T2、及び、T1+T2+T3<T4の式を満たすことが好ましい。
前記製造方法は、前記切削工程の後に、前記支持体上に前記金属パターンを有する積層体の上で、2つ以上の前記金属パターン及びその周囲に露出された前記支持体の上に、導電性粉末とバインダーからなるペーストを塗布し、導電性層を形成する塗工工程を含むことができる。
また、前記製造方法は、前記塗工工程の後に、前記金属パターンが両端部に残るように前記積層体を裁断する裁断工程を含むことができる。
また、前記製造方法は、前記裁断工程の後に、前記支持体と前記金属パターン及び前記導電性層との両面に、防湿シートをラミネートする防湿工程を含むことができる。
前記導電性層が、前記金属パターンへの通電により発熱する発熱層であり、前記積層体が発熱シートであってもよい。
本発明によれば、接着剤を用いて支持体上に均一に金属薄膜を形成した後、金属薄膜を機械的に切削して金属パターンを形成するので、支持体に対する金属パターンの密着強度が高く、長尺の支持体上に金属パターンを有する積層体を高速に製造することができる。切削により除去された金属薄膜は、廃液とならないので、回収及び処理を容易に行うことができる。
(a)はラミネート工程を説明する断面図、(b)はラミネート工程で得られた積層体を説明する断面図、(c)は切削工程を経た積層体を説明する断面図である。 切削工程を説明する側面図である。 切削工程を経た積層体を説明する斜視図である。 塗工工程を説明する斜視図である。 裁断工程を説明する斜視図である。 裁断工程を経た積層体を説明する斜視図である。 裁断工程を経た積層体を説明する断面図である。 防湿工程を経た積層体を説明する断面図である。
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。図面は模式図であり、各部の形状や寸法比等は、実際の構造と異なる場合がある。特に、積層体等の厚さ方向は、面方向に比べて縮尺が大きくなるように強調されている。
図1(a)に、ラミネート工程の説明図を示す。ラミネート工程では、支持体11と金属薄膜12とを、接着剤を用いてラミネートし、図1(b)に示すように、支持体11と金属薄膜12とが接着剤層13を介して接着された積層体10を製造する。
支持体11としては、プラスチック等を主体とした長尺状のフィルムが好ましい。プラスチックからなる支持体11の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、その他のポリエステル、ポリイミド(PI)、ナイロンやアラミド等のポリアミド(PA)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、その他のポリオレフィン、ポリカーボネート(PC)等のいずれかのプラスチックフィルムが挙げられる。これらのプラスチックフィルムは、二軸延伸フィルム等の延伸フィルムであることが好ましい。支持体11の厚さは、9〜250μmであることが好ましく、さらに好ましくは10〜200μmであり、最も好ましくは20〜150μmである。支持体11が薄い場合、搬送時に保護フィルムを重ね合わせてもよい。
また、支持体11には、ガラスクロスや不織布等のフィルム化できる材料を用いることもできる。支持体11は、電気絶縁性(絶縁体)であるか、または、少なくとも表面が、金属薄膜12から電気的に絶縁されていることが好ましい。
金属薄膜12としては、切削後の金属パターン14を電極として使用するため導電性のある材料であれば使用することができるが、金属からなる長尺状の金属薄膜が好ましい。金属薄膜12を構成する金属の具体例としては、アルミニウム、銅、ステンレス等のいずれかが挙げられる。入手性・価格の点から好ましい金属はアルミニウムである。半田付け性等の点から好ましい金属は銅である。金属薄膜12の厚さは、1〜50μmであり、さらに好ましくは5〜45μmであることが好ましい。金属薄膜12は、単独で、または他のシートに積層した状態で、支持体11と並行して搬送可能であることが好ましく、金属箔が好ましい。
また、金属薄膜12には、表面改質を施すことも可能である。切削後の金属パターン14からなる電極は、外部回路と接続することができる。この場合、電極の接合方式は、特に限定されない。後述する導電性ペーストの塗布、上述した半田付け等の接触式に限らず、Qi(ワイヤレス給電)技術などの無接点充電方式(非接触式)を採用することもできる。
ラミネート方法としては、ドライラミネート、ウェットラミネート、サーマルラミネート、押出ラミネート、ホットメルトラミネート等が挙げられる。中でも、支持体11上に接着剤を塗工し、乾燥後に金属薄膜12と重ね合わせて接着するドライラミネートが好ましい。接着剤としては、ポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、エポキシ系接着剤、エーテル系接着剤等のいずれかが好ましい。接着剤層13の厚さは、例えば、0.1〜10μmであることが好ましい。
支持体11上に金属薄膜12が形成された積層体10の製造方法は、ラミネート工程に限らず、他の金属薄膜形成工程であってもよい。金属薄膜形成方法としては、蒸着、メッキ、接着剤を用いないラミネート等が挙げられる。
得られた積層体10は、長尺状である。接着強度を安定させるため、ラミネート工程後に積層体10をロールに巻き取り、所定の温度で保管(エージング)した後に、切削工程に供することが好ましい。
図1(c)に、切削工程を経た積層体16の一例を示す。この積層体16では、金属薄膜12の一部が接着剤層13と共に残り、金属パターン14を構成しているが、金属パターン14以外の領域(支持体露出部15)では、支持体11が露出するように金属薄膜12が削り取られている。
図2に、切削工程の説明図を示す。切削工程では、ラミネート工程で得られた積層体10に張力をかけながら、積層体10を切削ロール30とバックロール32との間を搬送される。切削ロール30は、積層体10の金属薄膜12側に配置され、バックロール32は、積層体10の支持体11側に配置されている。なお、図2では、接着剤層13の図示を省略している(図3〜図6も同様)。
バックロール32の表面には、凸部33と凹部34のパターンが形成されている。凸部33の位置及び形状は支持体露出部15に対応し、凹部34の位置及び形状は金属パターン14に対応する。バックロール32の凸部33は、バックロール32の本体(ロール部)から分離可能な平面状の基材に形成されていることが好ましい。パターン状の凸部33を有した基材を本体ロールに巻きつけてバックロール32を構成することにより、凸部33のパターンを容易に変更することができる。凸部33の高さは、例えば50〜500μmである。
凸部33を支持体11側から積層体10に押し当てることにより、積層体10の一部が凸状に盛り上がり、切削ロール30に接触する。切削ロール30の表面には、微細な凹凸31が形成されており、切削ロール30を高速で回転させると、凸部33により凸状となって凹凸31に接触した金属薄膜12が削り取られ、積層体10から除去される。この際、接着剤層13は、金属薄膜12と共に除去されることが好ましい。切削くずは、真空吸引等により適時に回収することができる。
長尺状の積層体10が、金属薄膜12と接着剤層13と支持体11とから構成される場合には、金属薄膜12の厚さをT1、支持体11の厚さをT2、接着剤層13の厚さをT3、バックロール32の凸部33の高さをT4としたとき、T1≦T2、及び、T1+T2+T3<T4の式を満たすことが好ましい。接着剤層13を有しない場合等を含めて一般化すれば、金属薄膜形成工程で作製された長尺状の積層体10の厚さをT5として、T1≦T2、及び、T5<T4の式を満たすことが好ましい。T2に比べてT1が大きすぎると、支持体11を露出するまでに金属薄膜12を除去する時間がかかり、生産性が低下する。T1+T2+T3の厚さ(或いは積層体10全体の厚さT5)に比べてT4が小さすぎると、凸部33の有無による金属薄膜12の表面起伏が不明瞭になり、凸部33上の金属薄膜12を選択的に除去するのが難しくなる。バックロール32の凹部34上では、積層体10が支持体11側で凹部34の表面に接触しても、接触していなくてもよい。凸部33の表面に沿って積層体10が湾曲しやすいように、積層体10の張力、バックロール32の半径等を調節することが好ましい。
図3に、切削工程を経た積層体16の一例を示す。支持体11上で、金属パターン14は、積層体16の長さ方向及び幅方向に分離して規則的に並んでおり、金属パターン14の周囲は支持体露出部15となっている。図3では、支持体11の手前側に幅方向の断面を示し、奥側に波線を示して、長さ方向の両側を省略している(図4、図5も同様)。
得られた積層体16は、支持体11の全面に金属薄膜12を形成した後、切削により金属薄膜12の一部を除去して金属パターン14としているので、支持体11に対する金属パターン14の密着性が高く、高強度である。エッチングと比較すると、除去される金属が廃液とならずに、粉塵として回収されるので、処理費用が安く、廃金属としての再利用も可能になる。また、箔をエッチングする方法の場合、加工速度が切削工程と比較して遅いだけでなく、フォトリソグラフ用マスキング材料とそれを貼合する工程、エッチング液および使用後の廃液が発生し、緻密なパターンは形成可能であるが、時間がかかってしまう。加工速度を上げるためにはエッチング液槽を大きくするための初期投資がかかってしまうため、トータルでの製造コストを考えるとエッチングは比較に値しないほど不利である。
図4に、塗工工程の一例を示す。塗工工程は、切削工程の後に行うことができる。支持体11上に金属パターン14を有する積層体16の上で、2つ以上の金属パターン14上と、その間及び周囲の支持体露出部15上に、塗工装置40から導電性ペーストを塗布し、導電性層17を形成する。導電性ペーストは、導電材として導電性粉末(粒子)を含み、導電性粉末の結合材としてバインダーを含む。導電性粉末としては、銀等の金属粉末またはカーボン粉末が好ましい。バインダーとしては、樹脂を含む組成物が挙げられる。塗工後に導電性ペーストの乾燥工程、焼結工程等を実施してもよい。
塗工工程を経た積層体18は、2つ以上の金属パターン14を接続するように、導電性層17を有する。支持体11の長さ方向(搬送方向)に連続して導電性層17を形成すると、生産性に優れ、好ましい。
図5に、裁断工程の一例を示す。また、図6に、裁断工程を経た積層体19の一例を示す。裁断工程では、支持体11上に金属パターン14及び導電性層17を有する長尺の積層体18を裁断して、両端部に金属パターン14を有するシート状の積層体19を製造する。図5に示す例では、支持体11の幅方向に延びる裁断ライン51と、支持体11の長さ方向に延びる裁断ライン52とが設定されている。幅方向の裁断ライン51は、金属パターン14を両断する位置に設けられ、長さ方向の裁断ライン52は、支持体11上に金属パターン14及び導電性層17が形成されていない位置に設けられている。
裁断工程を経た積層体19は、対向する2辺にそれぞれ金属パターン14を有する。図7の断面図に示すように、両端部の金属パターン14は直接連続しておらず、その間は、支持体露出部15の上に導電性層17が形成された構造となっている。このため、両端部の金属パターン14の間に通電した場合、導電性層17を介して電流を流すことができる。導電性層17が、金属パターン14に比べて十分に電気抵抗が大きいと、金属パターン14への通電により発熱層として発熱させることができる。これにより、積層体19を発熱シートとして用いることができる。得られた発熱シートは、農業用、融雪用、結露防止用、暖房用、保温用、インテリア用等、種々の用途に用いることができる。
裁断工程を経た積層体19は、金属パターン14が切断面に露出しているので、金属の腐食、劣化等を抑制するため、防湿工程を行うことが好ましい。防湿工程は、防湿塗料の塗布等によっても行うことができるが、図8に示すように、積層体19の両面に防湿シート21,22をラミネートする手法が好ましい。防湿シート21,22の材料としては、熱融着性を有するプラスチックが好ましい。防湿工程を経た積層体20では、支持体11の周縁部23において防湿シート21,22同士が接合することにより、水分の侵入を効果的に抑制することができる。防湿シート21,22の外から金属パターン14を電極として通電するには、金属パターン14の一部を露出させるか、金属パターン14から導線を引き出す方法が挙げられる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
金属薄膜形成工程、ラミネート工程、切削工程等の長尺状フィルムを扱う各工程は、長尺状フィルムをロール状に巻き取った状態から開始して、ロールから繰り出したフィルムの搬送中に処理を行い、処理後のフィルムを再びロールに巻き取る手法、いわゆるロール・ツー・ロールによって行うことが好ましい。
支持体の上に形成されて、切削工程によりパターン状に形成される薄膜材料は、金属以外の材料とすることもできる。塗工工程において、パターンの上に塗布される塗工材料は、導電性ペースト以外の材料とすることもできる。
本発明の積層体は、配線回路、電磁波遮蔽材、電磁波伝送線路などに使用することができる。
(ラミネート工程)
表1に記載した金属箔(金属薄膜)とプラスチックフィルム(支持体)とを、表1記載の接着剤を用いてラミネートし、金属箔とプラスチックフィルム(支持体)の積層体である長尺状の積層体A−1〜A−6を作製した。
Figure 2017052108
(切削工程)
「ラミネート工程」で得られた長尺状の積層体A−1〜A−6を繰り出し、搬送し、金属薄膜側の切削工程を行った。切削ロールとして、縦・横・高さが2mm×2mm×2mm程度の鱗状の凹凸を持つホイールを使用し、バックロールとして、金属板の表面に、凸部の高さが300μmであるパターン化したフォトレジン層が形成された基材を用いて、金属薄膜の切削工程を行い、支持体の上に図3記載のような金属パターンを有する積層体B−1〜B−6を製造した。切削工程における評価を表2に示す。
(切削工程における搬送性の評価)
前記切削工程における搬送性を下記の基準をもとに評価を行った。
○:原反ロールのスタートからエンドまで問題無く加工ができた。
△:原反ロールのスタートからエンドまでで軽微なシワが入ることがあったが、調整しながら加工ができた。
×:原反ロールのスタートからエンドまででシワが入ってしまい、1回以上破断が発生することがあった。
(切削工程における金属薄膜の削り残りの評価)
切削工程を経て切削された積層体を巻き取ってロール状としたものから任意の部分10mを目視にて観察し、下記の基準にて評価を行った。
○:削り残りの量が、積層体B−2で発生した削り残りの量より少ない。
△:積層体B−2で発生した削り残りの量。
×:削り残りの量が、積層体B−2で発生した削り残りの量より多い。
Figure 2017052108
(塗工工程)
「切削工程」で得られた積層体B−1〜B−6を搬送しながら、図4に示すように支持体フィルム及び金属パターンの上に、十条ケミカル株式会社製のカーボンペースト(JELCON CH−10)を塗布することにより、帯状のカーボンペースト層を形成した積層体を製造した。
(裁断工程)
「塗工工程」で得られた支持体フィルムの長さ方向に搬送しながら、スリットにより長さ方向に裁断した後、カッターにより幅方向を裁断して、縦横寸法が20cm×20cmの図6のようなシート状の積層体とした。
(防湿工程)
「裁断工程」で得られたシート状の積層体の両面に、厚さ100μmのポリエチレンフィルム(防湿シート)をラミネートして、防湿加工が施された発熱シートC−1〜C−6を製造した。「切削工程」で得られた積層体B−1〜B−6との関係、及び発熱シートの評価を表3に示す。
(比較例1)
長尺状のPETフィルム上の一部に、スクリーン印刷法を用いて複数のパターン状に導電性の銀ナノペーストを塗布し、長尺状の積層体D−1を作製した。この積層体D−1を、積層体C−1と同様にして前記塗工工程、裁断工程、防湿工程を経て、発熱シートE−1を製造した。発熱シートE−1の評価を表3に示す。
(比較例2)
長尺状のPETフィルム上に十条ケミカル株式会社製のカーボンペースト(JELCON CH−10)を塗布し、その平面上の一部に、複数のパターン状に導電性の銀ナノペーストを積層して電極を形成し、シート状の積層体D−2を作製した。この積層体D−2から、前記防湿工程を経て、発熱シートE−2を製造した。発熱シートE−2の評価を表3に示す。
Figure 2017052108
(発熱効率の評価)
得られた発熱シートの発熱効率を、下記の基準にて評価を行った。
○:発熱効率が高い。
△:発熱効率が少し低い。
×:発熱効率がかなり低い。
発熱シートE−1、E−2の発熱効率が良くない理由は、電極に使用する材料の抵抗率(導電率の逆数)から推測するが、アルミニウム箔は10−8Ωmオーダー、銀ペーストは10−4Ωmオーダーと考えられるため、大きな差ではないが年単位での使用を考えると無視できない差であると考えられるため△とした。
(生産性の評価)
電極パターンの出来上がる速度を加工速度で比較を行った。
○:30m/min以上の切削加工で所望段差を有する切削を行うことができた。
△:10m/min以上〜30m/min未満の切削加工で所望段差を有する切削を行うことができた。
×:10m/min未満の切削加工で所望段差を有する切削を行うことができた。
例えば、積層体A−1からA−6の電極パターンの形成方法は、PETフィルムとアルミニウム箔を60m/minの速度で貼り合わせ、次に切削加工を60m/minで実施する工程となり、2回加工となるので、実質30m/minの加工速度になる。しかし、積層体A−2についてはアルミニウム箔の厚みが50μmであるため、削るための時間が必要となるため、切削加工速度が60m/minより低くなる。
積層体D−1、D−2の電極パターンの形成方法は、スクリーン印刷法を使用したため、ペーストの乾燥を十分に行わなければならず、オーブン長を長くすることで加工速度を上げたとしても、加工速度2〜10m/min程度であり、本発明方法で加工したほうが高速で加工できることは明白である。
10…ラミネート工程で得られた積層体、11…支持体、12…金属薄膜、13…接着剤層、14…金属パターン、15…支持体露出部、16…切削工程を経た積層体、17…導電性層、18…塗工工程を経た積層体、19…裁断工程を経た積層体、20…防湿工程を経た積層体、21,22…防湿シート、23…周縁部、30…切削ロール、31…凹凸、32…バックロール、33…凸部、34…凹部、40…塗工装置、51,52…裁断ライン。

Claims (10)

  1. 厚さが9〜250μmの長尺状の支持体の上に、厚さが1〜50μmの長尺状の金属薄膜を形成して、長尺状の積層体を作る金属薄膜形成工程と、
    前記積層体を、張力をかけて搬送しながら、凸部が形成されたバックロールを前記積層体の前記支持体側に押し当てて前記積層体の一部を凸状にし、微細な凹凸を有した切削ロールを回転させながら前記積層体の前記金属薄膜側に接触させ、前記凸状となった部分において、前記支持体が露出するように前記金属薄膜を残らず削り取ることにより、前記支持体上に金属パターンを形成する切削工程と、
    を含むことを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 前記支持体が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリオレフィンから選択される、いずれかのプラスチックフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 前記金属薄膜が、アルミニウム、銅、ステンレスのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体の製造方法。
  4. 金属薄膜形成工程が、接着剤を用いたラミネート工程であり、前記接着剤が、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、エポキシ系、エーテル系のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記バックロールが、パターン状の凸部を有した平面状の基材をロールに巻きつけてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  6. 前記金属薄膜の厚さをT1、前記支持体の厚さをT2、前記接着剤からなる接着剤層の厚さをT3、前記バックロールの凸部の高さをT4としたとき、T1≦T2、及び、T1+T2+T3<T4の式を満たすことを特徴とする請求項4に記載の積層体の製造方法。
  7. 前記切削工程の後に、前記支持体上に前記金属パターンを有する積層体の上で、2つ以上の前記金属パターン及びその周囲に露出された前記支持体の上に、導電性粉末とバインダーからなるペーストを塗布し、導電性層を形成する塗工工程を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  8. 前記塗工工程の後に、前記金属パターンが両端部に残るように前記積層体を裁断する裁断工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の積層体の製造方法。
  9. 前記裁断工程の後に、前記支持体と前記金属パターン及び前記導電性層との両面に、防湿シートをラミネートする防湿工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の積層体の製造方法。
  10. 前記導電性層が、前記金属パターンへの通電により発熱する発熱層であり、前記積層体が発熱シートであることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
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