JP2017051526A - 転倒防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】取り付け作業中等の落下を防止することができる転倒防止装置を提供する。
【解決手段】転倒防止装置は、ダンパ10、一対のベース部30A,30B、及び落下防止部50を備えている。ダンパ10は床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付けられる。家具Fは床面から鉛直方向に立ち上がった壁面Wに背面を対向させている。各ベース部30A,30Bはダンパ10の両端部の夫々に連結されている。また、第1ベース部30Aが家具Fの上面に当接し、第2ベース部30Bが天井Cに当接する。落下防止部50は連結部51及び垂下部53を有している。連結部51は第1ベース部30Aに一方の端部が連結されている。また、連結部51は他方の端部が第1ベース部30Aの外縁よりも外側に位置するように伸びている。垂下部53は、連結部51の他方の端部から垂下し、壁面Wと家具Fの背面との間に配置される。
【選択図】図1
【解決手段】転倒防止装置は、ダンパ10、一対のベース部30A,30B、及び落下防止部50を備えている。ダンパ10は床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付けられる。家具Fは床面から鉛直方向に立ち上がった壁面Wに背面を対向させている。各ベース部30A,30Bはダンパ10の両端部の夫々に連結されている。また、第1ベース部30Aが家具Fの上面に当接し、第2ベース部30Bが天井Cに当接する。落下防止部50は連結部51及び垂下部53を有している。連結部51は第1ベース部30Aに一方の端部が連結されている。また、連結部51は他方の端部が第1ベース部30Aの外縁よりも外側に位置するように伸びている。垂下部53は、連結部51の他方の端部から垂下し、壁面Wと家具Fの背面との間に配置される。
【選択図】図1
Description
本発明は転倒防止装置に関するものである。
特許文献1は従来の転倒防止装置を開示している。この転倒防止装置はダンパと一対のベース部とを備えている。ダンパは床面から鉛直方向に立ち上がった壁面に背面を対向させて床面上に設置された家具の上面と天井との間に取り付けられている。一対のベース部はダンパの両端部の夫々を回動軸周りに回動自在に軸支している。一方のベース部は家具の上面に当接し、他方のベース部は天井に当接している。このため、この転倒防止装置は、地震等の揺れによってダンパの回動方向と平行な方向に家具が傾くと、各ベース部に対してダンパが回動軸周りに回動し、各ベース部が家具の上面と天井とに当接した状態を維持することができる。よって、この転倒防止装置は、ダンパの減衰力を家具に作用させることができ、家具の傾きを抑制して家具の転倒を防止することができる。
しかし、特許文献1の転倒防止装置は家具の上面と天井との間への取り付け作業において、家具の上面に一方のベース部を当接させて載置し、他方のベース部を天井に当接させる際、転倒防止装置の上部側を支持して作業をしないと、上部側が壁面から離れる方向に倒れてくるおそれがある。この場合、転倒防止装置の上部側の倒れる勢いによって転倒防止装置が家具の前面側に落下するおそれがある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、取り付け作業中等の落下を防止することができる転倒防止装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の転倒防止装置は、ダンパ、一対のベース部、及び落下防止部を備えている。ダンパは設置面上に設置された物品の上面と天井との間に取り付けられる。物品は設置面から鉛直方向に立ち上がった壁面に背面を対向させている。各ベース部はダンパの両端部の夫々に連結されている。また、一方のベース部が物品の上面に当接し、他方のベース部が天井に当接する。落下防止部は連結部及び垂下部を有している。連結部は物品の上面に当接するベース部に一方の端部が連結されている。また、連結部は他方の端部がベース部の外縁よりも外側に位置するように伸びている。垂下部は、連結部の他方の端部から垂下し、壁面と物品の背面との間に配置される。
この転倒防止装置は、物品の上面と天井との間へ取り付ける作業中であって、他方のベース部を天井に当接させる前の状態、つまり、物品の上面に一方のベース部を当接させて載置し、落下防止部の垂下部を壁面と物品の背面との間に配置した状態で、転倒防止装置の上部側が壁面から離れる方向に倒れると、その勢いで物品の上面に当接させたベース部の壁面側が浮き上がる。すると、この転倒防止装置はベース部に取り付けられた落下防止部の垂下部が壁面に引っ掛かる。このため、この転倒防止装置は物品の前面側に落下することを防止することができる。
したがって、本発明の転倒防止装置は取り付け作業中等の落下を防止することができる。
本発明の転倒防止装置において、物品の上面に当接するベース部は被係止部を有し、連結部の一方の端部は被係止部に係止する係止部を有し得る。この場合、この転倒防止装置は、ベース部の被係止部に連結部の一方の端部の係止部を係止することによって、落下防止部をベース部に容易に取り付けることができる。
本発明の転倒防止装置のベース部は、ベース部本体と、ベース部本体に取り付けられ物品の上面又は天井に当接する面を構成する滑り止め部とを有し得る。そして、落下防止部は物品の上面に当接するベース部のベース部本体と滑り止め部との間に連結部を挟み込んで連結され得る。この場合、この転倒防止装置は、ベース部本体と滑り止め部との間に連結部を挟み込むことによって、ベース部と落下防止部とを容易に連結することができる。
本発明の転倒防止装置において、物品の上面に当接するベース部は連結部の一方の端部を水平方向から差し込んで連結する被差込部を有し得る。この場合、この転倒防止装置は、ベース部の差込部に連結部の一方の端部を水平方向から差し込むことによって、ベース部と落下防止部とを容易に連結することができる。
本発明の転倒防止装置において、物品の上面に当接するベース部は上方に突出した突出部を有し得る。そして、落下防止部の連結部は突出部を挿入する挿入孔が形成され得る。この場合、この転倒防止装置は、ベース部の突出部を連結部に形成された挿入孔に挿入することによって、ベース部と落下防止部とを容易に連結することができる。
本発明の転倒防止装置のベース部は、外縁から中央に向けて設けられ、上方に開口し、外縁よりも中央側が幅の広い溝部を有し得る。そして、連結部は、一方の端部側の幅が溝部の外縁における幅よりも広く、溝部に嵌合してベース部に連結され得る。この場合、ベース部の溝部に連結部を嵌合することによって、落下防止部がベース部から抜け落ちないように容易に連結することができる。
本発明の転倒防止装置において、落下防止部の連結部はベース部にピン止めされ得る。この場合、ベース部と落下防止部とをピン止めによって容易に連結することができる。
本発明の転倒防止装置において、落下防止部の連結部は、一方の端部に挿通部が設けられ得る。この挿通部はダンパを回動自在に軸支する回動軸部材を挿通する。この場合、ベース部に落下防止部を連結するための構造を設けなくても、ベース部と落下防止部とを連結することができる。
ここで、物品は、家具、複数の寝台を上下方向に連結したベッド、大型テレビ、冷蔵庫、書棚、ショーケース、サーバーラック等、地震の揺れ等によって転倒するおそれのあるものが含まれる。
本発明の転倒防止装置を具体化した実施形態1〜7について、図面を参照しつつ説明する。
<実施形態1>
実施形態1の転倒防止装置は、図1に示すように、家具Fの上面と天井Cとの間に少なくとも1個以上が取り付けられる。この家具Fは、床面(図示せず)から鉛直方向に伸びた壁面Wに背面を対向させて床面上に設置されている。また、この家具Fは、直方体形状であり、正面(図1における右側面)に図示しない扉や引き出し等を有し、内部に衣類や装身具等を収納することができる。家具Fは、水平断面形状が左右方向(図1において奥行き方向)に長い長方形状である。この家具Fは、転倒防止装置が取り付けられていない場合、地震等の揺れによって、前方向(図1において右方向)に傾いて転倒するおそれがある。
実施形態1の転倒防止装置は、図1に示すように、家具Fの上面と天井Cとの間に少なくとも1個以上が取り付けられる。この家具Fは、床面(図示せず)から鉛直方向に伸びた壁面Wに背面を対向させて床面上に設置されている。また、この家具Fは、直方体形状であり、正面(図1における右側面)に図示しない扉や引き出し等を有し、内部に衣類や装身具等を収納することができる。家具Fは、水平断面形状が左右方向(図1において奥行き方向)に長い長方形状である。この家具Fは、転倒防止装置が取り付けられていない場合、地震等の揺れによって、前方向(図1において右方向)に傾いて転倒するおそれがある。
転倒防止装置は、図1及び図2に示すようにダンパ10、一対のベース部30A,30B、落下防止部50、及び角度規制部70を備えている。さらに、転倒防止装置は、図7に示すように、固定索90を備えている。
ダンパ10は、シリンダ11、図示しないロッドガイド、図示しないピストン、ロッド13、及び両端に設けられた2個のジョイント部15を有している。シリンダ11は有底筒状である。ロッドガイドはシリンダ11の開口部を封鎖している。ピストンはシリンダ11内に摺動自在に挿入されている。ロッド13は基端部がピストンに連結されている。また、ロッド13はロッドガイドを挿通して先端側がシリンダ11の外部へ突出している。シリンダ11は作動油及び圧縮ガスを封入している。各ジョイント部15は、図1〜図3に示すように、平板状の金具を折り曲げて形成されている。また、各ジョイント部15はシリンダ11の底部とロッド13の先端部に接続されている。各ジョイント部15はダンパ10の軸線に直交する方向に貫通した貫通孔15Aが形成されている。
ダンパ10は伸長動作時に発生する減衰力が収縮動作時に発生する減衰力よりも小さい圧効きダンパである。ここで、ダンパ10の伸長動作とは、シリンダ11からロッド13の突出長さ及びダンパ10の長さが長くなっていく動作を意味する。また、ダンパ10の収縮動作とは、シリンダ11からロッド13の突出長さ及びダンパ10の長さが短くなっていく動作を意味する。また、ダンパ10はシリンダ11に封入した圧縮ガスの膨張力が伸長方向に働いている。
ダンパ10の減衰力が発生するメカニズムは、周知の構造であるため、図示を省略して説明する。シリンダ11は、内部がピストンによって、ロッド13の基端部が収納されているロッド側圧力室と、反ロッド側圧力室とに仕切られている。ピストンは両圧力室間を連通させる絞り弁であるオリフィスが形成されている。オリフィスは、ダンパ10の伸縮動作に伴うロッド側圧力室と反ロッド側圧力室との間の作動油の流れに抵抗を付与して減衰力を発生する減衰力発生部として機能する。また、ピストンは逆止弁を介して両圧力室間を連通する連通路が形成されている。逆止弁は、ロッド側圧力室から反ロッド側圧力室への作動油の流れを許容し、その逆の流れを阻止する。このため、ダンパ10は、伸長動作時、ロッド側圧力室から反ロッド側圧力室への作動油の流路経路が、オリフィスと連通路の経路になる。一方、ダンパ10は、収縮動作時、反ロッド側圧力室からロッド側圧力室への作動油の流路経路がオリフィスのみとなる。このため、ダンパ10は伸長動作時に発生する減衰力が収縮動作時に発生する減衰力よりも小さくなる。
一対のベース部30A,30Bは、図1及び図2に示すように、シリンダ11の底部に接続されたジョイント部15を連結した第1ベース部30Aであり、ロッド13の先端部に接続されたジョイント部15を連結した第2ベース部30Bである。第1ベース部30Aは家具Fの上面に当接して載置され、第2ベース部30Bは天井Cに当接する。第1ベース部30A及び第2ベース部30Bは同じ形態及び構造である。各ベース部30A,30Bは、図1〜図4に示すように、ベース部本体31、回動軸部材であるボルト45及びナット47、ブッシュ35、及び滑り止め部37を有している。
家具Fの上面に当接して載置された状態で第1ベース部30Aを上方から見た平面視において、ベース部本体31は長方形状の外形である(以下、この平面視におけるベース部本体31の外形において長辺が延びている方向を「長辺方向」と言い、短辺が延びている方向を「短辺方向」と言う。)。また、家具Fの上面に当接して載置された状態で第1ベース部30Aを短辺方向に見た側面視において、ベース部本体31は、下端縁が家具Fの上面に平行に直線状に伸びており、上端縁が下端縁の両側から上方に膨らんだ円弧状の外形である(図1参照)。また、家具Fの上面に当接して載置された状態で第1ベース部30Aを長辺方向に見た側面視において、ベース部本体31は下端縁よりも上端縁が短い略台形状の外形である(図2及び図3参照)。
家具Fの上面に当接して載置された状態の第1ベース部30Aにおいて、ベース部本体31は上面に長辺方向(図1における左右方向であり、図2及び図3における奥行き方向)に伸びた溝部41が形成されている。溝部41は、底面41Aが水平面上に広がり、内壁面41Bが底面41Aの両側に略鉛直方向に立ち上がっている。溝部41の底面41Aはベース部本体31の上下方向の略中央に伸びている。また、溝部41の底面41Aは、後述する一対の凸部43,43が形成されている部分を除き、幅が一定に形成されている。
溝部41は、図4に示すように、長辺方向の中央部に溝部41の底面41A及び両内壁面41B,41Bから突出した一対の凸部43,43が形成されている。これら凸部43,43は、図2及び図3に示すように、その間にダンパ10のジョイント部15及び後述するブッシュ35が嵌まり込む空間が形成されている。この空間は溝部41に連通している。一対の凸部43,43の内壁面43A,43A同士の間隔(空間の短辺方向の長さ)は後述するブッシュ35の長さよりも僅かに大きい。また、一対の凸部43,43は上部中央に後述するボルト45の軸部45Bが挿通する挿通孔43Bが短辺方向に貫通している。
溝部41は、図4に示すように、底面41Aに同一形状の一対の被係止孔49が形成されている。被係止孔49は凸部43から溝部41の両端に向けてほぼ等しい距離に形成されている。被係止孔49は溝部41の幅全体に伸びたスリット形状である。つまり、被係止孔49は、長さが溝部41の幅寸法と等しく、幅が後述する落下防止部50の係止部51Aの厚み、及び角度規制部70に設けられた差込部71Bの厚みより僅かに大きい。一方の被係止孔49は後述する落下防止部50の係止部51Aが差し込まれ係止する被係止部である。他方の被係止孔49は後述する角度規制部70に設けられた差込部71Bが差し込まれ係止する被係止部である。
家具Fの上面に当接して載置された状態の第1ベース部30Aにおいて、ベース部本体31は、長辺方向の中央部であって、溝部41の両側に窪み部42が形成されている。この窪み部42は上方向と短辺方向の外方向に開口している。また、この窪み部42は凸部43を貫通した挿通孔43Bが側面に開口している。また、この窪み部42は後述するボルト45の頭部45Aと、このボルト45にねじ込まれたナット47の夫々が配置される。また、この窪み部42は、ボルト45の頭部45Aとナット47に上方から工具が嵌合することができるように、長辺方向において上方に広がるように形成されている。
ベース部本体31は、図1〜図3に示すように、空洞である。また、このベース部本体31は、家具Fの上面に当接して載置された状態の第1ベース部30Aにおいて、下方に開口している。このベース部本体31は、内部に短辺方向に平行に伸びた複数条のリブR1と、長辺方向に平行に伸びた2条のリブR2とが交差して形成されている。
回動軸部材は、図2及び図3に示すように、ベース部本体31の挿通孔43Bの一方から挿入されたボルト45と、このボルト45の軸部45Bにねじ込まれたナット47とから構成されている。ボルト45の中心軸が各ベース部30A,30Bにおけるダンパ10の回動軸になる。
ブッシュ35は、図3に示すように、略円筒状である。ブッシュ35は弾性体である。ブッシュ35の長さはベース部本体31に設けられた一対の凸部43,43の内壁面43A,43A同士の間隔よりも僅かに小さい。ブッシュ35は中央部の外周面を一周した凹部35Aが形成されている。この凹部35Aの外径がダンパ10のジョイント部15に形成された貫通孔15Aの内径に略等しい。ブッシュ35は凹部35Aの両端から立ち上がった部分の外径がダンパ10のジョイント部15に形成された貫通孔15Aの内径よりも大きい。また、ブッシュ35は両端部の外周面35Bが外方向に縮径している。このため、ブッシュ35はダンパ10のジョイント部15に形成された貫通孔15Aに弾性変形させながら挿入される。そして、ブッシュ35は、貫通孔15Aに凹部35Aが嵌まり込んで、ダンパ10のジョイント部15に取り付けられる。
ブッシュ35は中央部の内径がボルト45の軸部45Bの外径よりも僅かに大きい。また、ブッシュ35は両端部の内周面35Cが外方向に拡径している。このため、このブッシュ35はボルト45の軸部45B周りに回動自在である。また、このブッシュ35は、拡径した両端部の内周面35Cがボルト45の軸部45Bの外周面に当接する範囲で、ボルト45の軸部45Bに対して傾くことができる。つまり、ブッシュ35をジョイント部15に取り付けたダンパ10は、ボルト45の軸部45B周りに回動自在であり、回動方向に交差する方向に揺動自在である。さらに、ブッシュ35が弾性変形することによって、ダンパ10は回動方向に交差する方向に、より大きく揺動することができる。
滑り止め部37は、図1〜図4に示すように、ベース部本体31の外形に僅かに大きい相似形(長方形状)の外形である。滑り止め部37はゴム製である。また、滑り止め部37は、家具Fの上面に当接して載置された状態の第1ベース部30Aにおいて、ベース部本体31の下端開口に嵌合される。また、滑り止め部37は略平板である。詳しくは、滑り止め部37は、家具Fの上面又は天井Cに当接する面が平坦であり、その反対側を向いた面(ベース部本体31に対向する面)は、ベース部本体31の外周壁及びリブR1,R2に合わせた嵌合溝が形成されている。滑り止め部37はその弾性力によってベース部本体31に着脱自在に取り付けられる。
ここで、ダンパ10と各ベース部30A,30Bとの組み付け工程について説明する。
まず、ダンパ10の両端に設けられた2個のジョイント部15に形成された各貫通孔15Aにブッシュ35を嵌め込み、ブッシュ35をダンパ10のジョイント部15に取り付ける。
次に、ブッシュ35を取り付けたダンパ10のジョイント部15の一方をベース部本体31に形成された一対の凸部43,43の間に挿入する。そして、ボルト45の軸部45Bをベース部本体31の挿通孔43B及びブッシュ35に挿通させ、ボルト45の軸部45Bにナット47をねじ込む。このようにして、ダンパ10のジョイント部15の一方にベース部本体31を連結する。ダンパ10のジョイント部15の他方も同様にベース部本体31を連結する。この状態で、図2に示すように、ボルト45の頭部45Aとナット47(回動軸部材の両端部)はダンパ10の中心軸に対称な位置でベース部本体31の窪み部42内で露出している。
そして、ダンパ10の両端部に連結された夫々のベース部本体31に滑り止め部37を嵌合させて、ダンパ10と各ベース部30A,30Bとの組み付け工程を終了する。
次に、ブッシュ35を取り付けたダンパ10のジョイント部15の一方をベース部本体31に形成された一対の凸部43,43の間に挿入する。そして、ボルト45の軸部45Bをベース部本体31の挿通孔43B及びブッシュ35に挿通させ、ボルト45の軸部45Bにナット47をねじ込む。このようにして、ダンパ10のジョイント部15の一方にベース部本体31を連結する。ダンパ10のジョイント部15の他方も同様にベース部本体31を連結する。この状態で、図2に示すように、ボルト45の頭部45Aとナット47(回動軸部材の両端部)はダンパ10の中心軸に対称な位置でベース部本体31の窪み部42内で露出している。
そして、ダンパ10の両端部に連結された夫々のベース部本体31に滑り止め部37を嵌合させて、ダンパ10と各ベース部30A,30Bとの組み付け工程を終了する。
このように組み付けられたダンパ10と各ベース部30A,30Bは、図3に示すように、ボルト45の軸部45Bに対してブッシュ35が回動自在である。このため、各ベース部30A,30Bはダンパ10の両端部の夫々を回動軸周りに回動自在に連結している。また、ブッシュ35は、両端部の内周面35Cが外方向に拡径している。このため、ブッシュ35の拡径した両端部の内周面35Cがボルト45の軸部45Bの外周面に当接する範囲で、ブッシュ35が回動軸に対して傾くことができる。さらに、ブッシュ35は、弾性体であり、弾性変形することによって、ダンパ10は回動方向に交差する方向に、より大きく揺動することができる。このように、各ベース部30A,30Bに連結されたダンパ10は回動方向と交差する方向に揺動することができる。
落下防止部50は、図1、図4、及び図5に示すように、平板帯状の金属を折り曲げて形成されている。落下防止部50は、幅がベース部本体31に形成された溝部41の幅よりも僅かに狭く、一定である。つまり、落下防止部50の幅はベース部本体31に形成されたスリット形状の被係止孔49の長さよりも僅かに狭い。また、落下防止部50は連結部51と垂下部53とを有している。落下防止部50の連結部51は一方の端部を直角に折り曲げて形成した係止部51Aを有している。落下防止部50の垂下部53は、連結部51の他方の端部に連続し、連結部51に対して直交し、係止部51Aと同じ方向に伸びている。落下防止部50の垂下部53は、後述するように転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れた際に、壁面Wと家具Fの背面との間から抜けない程度の長さに設定されている。例えば、落下防止部50の垂下部53は滑り止め部37より下側に100mm以上の長さを有している。
落下防止部50は、図1及び図5に示すように、家具Fの上面に当接して載置された第1ベース部30Aに取り付けられる。詳しくは、落下防止部50は、連結部51の係止部51Aが、家具Fの上面に当接して載置された状態の第1ベース部30Aのベース部本体31の壁面W側に位置する被係止孔49に挿入され係止される。このように、この転倒防止装置は落下防止部50を第1ベース部30Aに容易に取り付けることができる。また、この転倒防止装置は梱包時等に落下防止部50を第1ベース部30Aから外して嵩張らないようにすることができる。
落下防止部50の連結部51は、第1ベース部30Aのベース部本体31に取り付けられた状態で、ベース部本体31に形成された溝部41に沿って伸び、他方の端部が第1ベース部30Aの外縁(第1ベース部30Aの滑り止め部37の外縁)より外側に位置する。垂下部53は、連結部51の他方の端部から垂下し、第1ベース部30Aの滑り止め部37の外縁の僅か外側を下方に向けて伸びている。落下防止部50は、第1ベース部30Aより下方において、壁面Wと家具Fの背面との間に配置される。
角度規制部70は、図1、図2、及び図6に示すように、家具Fの上面に当接して載置された第1ベース部30Aに着脱自在に取り付けられる。このため、この転倒防止装置は梱包時等に角度規制部70を第1ベース部30Aから外して嵩張らないようにすることができる。角度規制部70は、第1ベース部30Aに取り付けられた状態で、略鉛直方向に伸びた規制部71と、規制部71の下部に連続して設けられ、規制部71の傾倒を防止する支持部73とを有している。規制部71は、平板であり、略長方形状である。規制部71は、家具Fの上面に当接して載置された状態の第1ベース部30Aに角度規制部70を取り付けた際、一方の短辺が上端に位置する受部71Aであり、他方の端部が下端に位置し、ベース部本体31の壁面Wから離れた側に位置する被係止孔49に挿入される差込部71Bである。
規制部71は、ダンパ10のシリンダ11が受部71Aに当接することによって、ダンパ10がその傾斜姿勢よりも倒れないように規制する。ダンパ10の傾斜角度は15°〜25°が好ましい。受部71Aは、上方に開放しており、シリンダ11の外周の約1/3程度が当接するように、中央が下方に凹んで湾曲している。このように、受部71Aは、シリンダ11をしっかりと保持しないため、地震等の揺れによって家具Fが傾いたり揺れたりした際に生じるダンパ10の動きを拘束しない。つまり、この転倒防止装置は、地震等の揺れによって家具Fが揺れたり、傾いたりした際に、各ベース部30A,30Bに対してダンパ10が回動軸周りに回動自在であり、回動方向に交差する方向に揺動自在である。
差込部71Bは、図6に示すように、先端に向けて薄くなるように短辺の両側の角部を長辺方向に切り欠いた傾斜面71C、71Cを有している。傾斜面71C、71Cによって、差込部71Bがベース部本体31の被係止孔49に挿入しやすい。また、差込部71Bは先端部の一方の面から短辺方向に突出した突起71Dを有している。角度規制部70は第1ベース部30Aに対して着脱自在であるが、意図せずに差込部71Bがベース部本体31の被係止孔49から引き抜かれる方向に角度規制部70に力が働いた場合、突起71Dが被係止孔49に引っ掛かり、引き抜かれ難くなっている。
支持部73は、第1支持部73Aと、第2支持部73Bとを具備している。第1支持部73Aは、規制部71と同じ幅を有しており、規制部71に直交する方向に伸びた平板である。第1支持部73Aは、規制部71の差込部71Bが第1ベース部30Aのベース部本体31の被係止孔49に挿入されると、ベース部本体31に形成された溝部41の底面41Aに当接した状態になる。第2支持部73Bは第1支持部73Aと規制部71との間の角部に連結された直角二等辺三角形状の平板である。詳しくは、第2支持部73Bは、等しい長さの2辺の夫々が第1支持部73Aの側面と規制部71の側面に連結され、第1支持部73Aと規制部71とが直交した状態となるように支持している。
転倒防止装置は、図7に示すように、ダンパ10を所望する長さの収縮状態に保持する固定索90を備えている。固定索90は化学繊維製の一本の紐である。固定索90は、ダンパ10を収縮させた状態にし、両側に輪を形成するようにして第1ベース部30A及び第2ベース部30Bのボルト45の頭部45Aとナット47に引っ掛ける。つまり、この固定索90は、両側で第1ベース部30A及び第2ベース部30Bのボルト45の頭部45Aとナット47に係止し、中央部で1本にまとまって伸びている。
このように、この転倒防止装置は、固定索90を係止するためのみの構造を設けることなく、ダンパ10の両端部に位置するボルト45の頭部45Aとナット47を利用し、ダンパ10を所望する長さの収縮状態に保持することができる。また、この転倒防止装置は、紐の長さを調整することによって、ダンパ10の収縮長さが異なる収縮状態に保持することができる。このため、シリンダ11とロッド13の長さが同じ転倒防止装置であっても、取り付けられる家具Fの上面と天井Cとの間隔に対応して、ダンパ10の収縮長さが異なる複数種類の収縮状態に保持したものを用意することができる。また、ダンパ10の長さの規格が変更されても固定索90の長さを変更することによって容易に対応することができる。
この転倒防止装置は、家具Fの上面と天井Cとの間に取り付ける際、固定索90によって収縮状態に保持された転倒防止装置の第1ベース部30Aを家具Fの上面に当接させて載置する。その後、固定索90を解いたり、切断したりすると、シリンダ11内に封入した圧縮ガスの膨張力によってダンパ10が伸長し、第2ベース部30Bが天井Cに当接する。このように、この転倒防止装置は、家具Fの上方で作業者がダンパ10を収縮させる取り付け作業を行う必要がないため、容易に、そして安全に家具Fの上面と天井Cとの間に取り付けることができる。
また、この転倒防止装置は、固定索90によって収縮された状態から天井Cに第2ベース部30Bが当接した状態に変化する際のダンパ10の伸長具合を小さくすると、第2ベース部30Bが天井Cに当接する衝撃を小さくすることができる。このため、家具Fの上面と天井Cとの間隔に応じて、ダンパ10のシリンダ11及びロッド13の長さが違う複数種類の転倒防止装置を用意するとともに、さらに、ダンパ10のシリンダ11及びロッド13の長さが同じものに対して、固定索90によってダンパ10の収縮長さが違う複数種類を用意するとよい。
次に、壁面Wに背面を対向させて床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間にこの転倒防止装置を取り付ける取付方法について説明する。
まず、転倒防止装置を取り付ける家具Fの上面と天井Cとの間隔に適したシリンダ11及びロッド13の長さを有するものであって、取付時に第2ベース部30Bが天井Cに当接する衝撃が小さくなるように、固定索90によってダンパ10が適切な長さの収縮状態に保持された転倒防止装置を選択する。
次に、この転倒防止装置の第1ベース部30Aのベース部本体31に形成された一方の被係止孔49に落下防止部50の連結部51の係止部51Aを挿入し、第1ベース部30Aに落下防止部50を取り付ける。また、第1ベース部30Aのベース部本体31に形成された他方の被係止孔49に角度規制部70の差込部71Bを挿入し、第1ベース部30Aに角度規制部70を取り付ける。
次に、落下防止部50と角度規制部70とが取り付けられた第1ベース部30Aを、図8に示すように、家具Fの壁面W側の上面に滑り止め部37を当接させて載置する。この際、落下防止部50の垂下部53を家具Fの背面に沿って垂下させるように第1ベース部30Aを家具Fの上面に載置する。つまり、落下防止部50の垂下部53は壁面Wと家具Fの背面との間に配置される。また、第1ベース部30Aを家具Fの上面に載置した状態で、第1ベース部30Aのボルト45の軸部45B(回動軸)は、家具Fが地震等の揺れによって傾く方向(図8において右方向)に対して直交する方向に伸びている。つまり、ダンパ10が回動軸周りに回動する方向と家具Fの傾く方向が平行となるように、第1ベース部30Aは家具Fの上面に載置される。
そして、ダンパ10のシリンダ11が角度規制部70の受部71Aに当接するようにダンパ10を傾斜させる。この状態で、ダンパ10は傾斜角度が15°〜25°の間の適正な角度になる。そして、第2ベース部30Bのボルト45の軸部45B(回動軸)が、第1ベース部30Aのボルト45の軸部45B(回動軸)と平行になるように、第2ベース部30Bの向きを正す。この状態で、固定索90を解いたり、切断したりすると、シリンダ11に封入した圧縮ガスの膨張力によってダンパ10が伸長し、図1に示すように、第2ベース部30Bが天井Cに当接する。こうして、転倒防止装置を家具Fの上面と天井Cとの間に取り付ける取付け作業を完了する。なお、取り付け作業を完了した後に、第1ベース部30Aに角度規制部70を取り外してもよい。
このように、この転倒防止装置は、角度規制部70が取り付けられた第1ベース部30Aを家具Fの上面に載置すれば、適切な傾斜角度にダンパ10を傾斜させることができ、その傾斜角度を維持して第2ベース部30Bを天井Cに当接させるのみで転倒防止装置を家具Fの上面と天井Cとの間に適切に取り付けることができる。
家具Fの上面と天井Cとの間に取り付けられた転倒防止装置は、天井C側から家具Fの上面側に伸びたダンパ10の軸線が下り傾斜し、かつ上方から見た平面視において地震等の揺れによって家具Fが傾く方向(右方向)と平行にダンパ10の軸線が伸びた状態にダンパ10が取り付けられる。このため、この転倒防止装置は、家具Fの傾きに対してダンパ10の減衰力を効果的に利用し、家具Fの転倒を防止することができる。
また、この転倒防止装置は、ダンパ10の両端部の夫々を各ベース部30A,30Bがブッシュ35を介して連結している。このブッシュ35は、弾性体であり、両端部の内周面35Cが外方向に拡径している。このため、ブッシュ35の弾性変形、及びブッシュ35の拡径した両端部の内周面35Cがボルト45の軸部45Bの外周面に当接する範囲で、ブッシュ35が回動軸に対して傾くことができる。よって、各ベース部30A,30Bに連結されたダンパ10が回動方向と交差する方向に揺動することができる。
このように、この転倒防止装置は、地震等の揺れによって、ダンパ10の回動方向と交差する方向に家具Fが揺れても、ダンパ10が回動方向と交差する方向に揺動するため、各ベース部30A,30Bが家具Fの上面と天井Cとに当接した状態を維持することができる。そして、ダンパ10の回動方向と平行な方向に家具Fが傾くと、この転倒防止装置は、ダンパ10が回動軸周りに回動するため、ダンパ10の減衰力が家具Fに作用して家具Fの傾きを抑制し、家具Fの転倒を防止することができる。つまり、この転倒防止装置は、揺れ方向が複合的な地震等に対して、各ベース部30A,30Bが家具Fの上面と天井Cとに当接した状態を維持し、家具Fの転倒を防止することができる。
また、この転倒防止装置は、家具Fの上面と天井Cとの間へ取り付ける作業中であって、第2ベース部30Bを天井Cに当接させる前の状態、つまり、家具Fの上面に第1ベース部30Aを当接させて載置し、落下防止部50の垂下部53を壁面Wと家具Fの背面との間に配置した状態で、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れると、その勢いで家具Fの上面に当接させた第1ベース部30Aの壁面W側が浮き上がる。すると、この転倒防止装置は、図9に示すように、第1ベース部30Aに取り付けられた落下防止部50の垂下部53が壁面Wに引っ掛かる。このため、この転倒防止装置は家具Fの前面側に落下することを防止することができる。
以上説明したように実施形態1の転倒防止装置は、ダンパ10、一対のベース部30A,30B、及び落下防止部50を備えている。ダンパ10は床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付けられる。家具Fは床面から鉛直方向に立ち上がった壁面Wに背面を対向させている。各ベース部30A,30Bはダンパ10の両端部の夫々に連結されている。また、第1ベース部30Aが家具Fの上面に当接し、第2ベース部30Bが天井Cに当接する。落下防止部50は連結部51及び垂下部53を有している。連結部51は家具Fの上面に当接する第1ベース部30Aに一方の端部が連結されている。また、連結部51は他方の端部が第1ベース部30Aの外縁よりも外側に位置するように伸びている。垂下部53は、連結部51の他方の端部から垂下し、壁面Wと家具Fの背面との間に配置される。
この転倒防止装置は、家具Fの上面と天井Cとの間へ取り付ける作業中であって、第2ベース部30Bを天井Cに当接させる前の状態、つまり、家具Fの上面に第1ベース部30Aを当接させて載置し、落下防止部50の垂下部53を壁面Wと家具Fの背面との間に配置した状態で、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れると、その勢いで家具Fの上面に当接させた第1ベース部30Aの壁面W側が浮き上がる。すると、この転倒防止装置は第1ベース部30Aに取り付けられた落下防止部50の垂下部53が壁面Wに引っ掛かる。このため、この転倒防止装置は家具Fの前面側に落下することを防止することができる。
したがって、実施形態1の転倒防止装置は取り付け作業中等の落下を防止することができる。
実施形態1の転倒防止装置において、家具Fの上面に当接する第1ベース部30Aは被係止孔49を有し、連結部51の一方の端部は被係止孔49に係止する係止部51Aを有している。このため、この転倒防止装置は、第1ベース部30Aの被係止孔49に連結部51の一方の端部の係止部51Aを係止することによって、落下防止部50を第1ベース部30Aに容易に取り付けることができる。
<実施形態2>
実施形態2の転倒防止装置は、図10及び図11に示すように、第1ベース部130Aと落下防止部150の形態が実施形態1と相違する。他の構成は実施形態1と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施形態2の転倒防止装置は、図10及び図11に示すように、第1ベース部130Aと落下防止部150の形態が実施形態1と相違する。他の構成は実施形態1と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお、実施形態2の転倒防止装置において、ダンパ10を第1ベース部130Aに連結する工程は実施形態1と同様である。また、実施形態2の転倒防止装置において、壁面Wに背面を対向させて床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付ける取付方法は実施形態1と同様である。
落下防止部150は平板帯状の金属を直角に折り曲げて形成した連結部151と垂下部153とを有している。垂下部153の長さは、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れた際に、壁面Wと家具Fの背面との間から抜けない程度の長さに設定されている。例えば、落下防止部50の垂下部53は滑り止め部37より下側に100mm以上の長さを有している。
第1ベース部130Aは、ベース部本体131の短辺側の下端縁の一部を切り欠き、ベース部本体131に取り付けられた滑り止め部137とともに、落下防止部150の平板帯状の連結部151を挿入するスリット状の挿入口131Aを形成している。第1ベース部130Aは、挿入口131Aに連続し、ベース部本体131の長辺方向に伸びた収納溝131Bを形成している。
収納溝131Bは滑り止め部137が取り付けられる側が開口している。この収納溝131Bは幅が落下防止部150の平板帯状の連結部151の幅よりわずかに大きい。また、収納溝131Bの深さは落下防止部150の連結部151の厚みよりわずかに大きい。収納溝131Bの長さは落下防止部150の連結部151の長さよりわずかに長い。
落下防止部150の連結部151は、収納溝131Bとベース部本体131に取り付けられた滑り止め部137との間に形成された空間に挿入され、接着される。このようにして、落下防止部150は、第1ベース部130Aのベース部本体131と滑り止め部137との間に連結部151を挟み込んで、第1ベース部130Aに取り付けられる。
実施形態2の転倒防止装置も、家具Fの上面と天井Cとの間へ取り付ける作業中であって、第2ベース部30Bを天井Cに当接させる前の状態、つまり、家具Fの上面に第1ベース部130Aを当接させて載置し、落下防止部150の垂下部153を壁面Wと家具Fの背面との間に配置した状態で、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れると、その勢いで家具Fの上面に当接させた第1ベース部130Aの壁面W側が浮き上がる。すると、この転倒防止装置は第1ベース部130Aに取り付けられた落下防止部150の垂下部153が壁面Wに引っ掛かる。このため、この転倒防止装置は家具Fの前面側に落下することを防止することができる。
したがって、実施形態2の転倒防止装置も取り付け作業中等の落下を防止することができる。
実施形態2の転倒防止装置において、落下防止部150は家具Fの上面に当接する第1ベース部130Aは、ベース部本体131と、ベース部本体131に取り付けられ家具Fの上面構成する滑り止め部137とを有している。そして、第1ベース部130Aのベース部本体131と滑り止め部137との間に連結部151を挟み込んで連結される。このため、この転倒防止装置は、ベース部本体131と滑り止め部137との間に連結部151を挟み込むことによって、第1ベース部130Aと落下防止部150とを容易に連結することができる。
<実施形態3>
実施形態3の転倒防止装置は、図12及び図13に示すように、第1ベース部230Aと落下防止部250の形態が実施形態1及び2と相違する。他の構成は実施形態1及び2と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施形態3の転倒防止装置は、図12及び図13に示すように、第1ベース部230Aと落下防止部250の形態が実施形態1及び2と相違する。他の構成は実施形態1及び2と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお、実施形態3の転倒防止装置において、ダンパ10を第1ベース部230Aに連結する工程は実施形態1及び2と同様である。また、実施形態3の転倒防止装置において、壁面Wに背面を対向させて床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付ける取付方法は実施形態1及び2と同様である。
落下防止部250は平板帯状の金属を直角に折り曲げて形成した連結部251と垂下部253とを有している。垂下部253の長さは、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れた際に、壁面Wと家具Fの背面との間から抜けない程度の長さに設定されている。例えば、落下防止部50の垂下部53は滑り止め部37より下側に100mm以上の長さを有している。
第1ベース部230Aは、一対の凸部243,243の下端部がベース部本体231に形成された溝部41の底面41Aから分離されており、落下防止部250の連結部251の先端部を差し込む被差込部243Aを形成している。
落下防止部250は、第1ベース部230A形成された被差込部243Aに連結部251の先端部を水平方向から差し込むことによって、第1ベース部230Aに取り付けられる。
実施形態3の転倒防止装置も、家具Fの上面と天井Cとの間へ取り付ける作業中であって、第2ベース部30Bを天井Cに当接させる前の状態、つまり、家具Fの上面に第1ベース部230Aを当接させて載置し、落下防止部250の垂下部253を壁面Wと家具Fの背面との間に配置した状態で、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れると、その勢いで家具Fの上面に当接させた第1ベース部230Aの壁面W側が浮き上がる。すると、この転倒防止装置は第1ベース部230Aに取り付けられた落下防止部250の垂下部253が壁面Wに引っ掛かる。このため、この転倒防止装置は家具Fの前面側に落下することを防止することができる。
したがって、実施形態3の転倒防止装置も取り付け作業中等の落下を防止することができる。
実施形態3の転倒防止装置において、家具Fの上面に当接する第1ベース部230Aは落下防止部250の連結部251の先端部を水平方向から差し込んで連結する被差込部243Aを有している。このため、この転倒防止装置は、第1ベース部230Aの被差込部243Aに落下防止部の連結部251の先端部を水平方向から差し込むことによって、第1ベース部230Aと落下防止部250とを容易に連結することができる。
<実施形態4>
実施形態4の転倒防止装置は、図14及び図15に示すように、第1ベース部330Aと落下防止部350の形態が実施形態1〜3と相違する。他の構成は実施形態1〜3と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施形態4の転倒防止装置は、図14及び図15に示すように、第1ベース部330Aと落下防止部350の形態が実施形態1〜3と相違する。他の構成は実施形態1〜3と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお、実施形態4の転倒防止装置において、ダンパ10を第1ベース部330Aに連結する工程は実施形態1〜3と同様である。また、実施形態4の転倒防止装置において、壁面Wに背面を対向させて床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付ける取付方法は実施形態1〜3と同様である。
落下防止部350は平板帯状の金属を直角に折り曲げて形成した連結部351と垂下部353とを有している。落下防止部350は連結部351の先端部の中央に円形状の第1挿入孔351Aを形成している。垂下部353の長さは、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れた際に、壁面Wと家具Fの背面との間から抜けない程度の長さに設定されている。例えば、落下防止部50の垂下部53は滑り止め部37より下側に100mm以上の長さを有している。
第1ベース部330Aはベース部本体331に形成された溝部41の底面41Aに上方に突出する突出部341を有している。落下防止部350は、第1ベース部330Aに形成された突出部341に連結部351の先端部に形成された第1挿入孔351Aに挿入することによって、第1ベース部330Aに取り付けられる。
実施形態4の転倒防止装置も、家具Fの上面と天井Cとの間へ取り付ける作業中であって、第2ベース部30Bを天井Cに当接させる前の状態、つまり、家具Fの上面に第1ベース部330Aを当接させて載置し、落下防止部350の垂下部353を壁面Wと家具Fの背面との間に配置した状態で、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れると、その勢いで家具Fの上面に当接させた第1ベース部330Aの壁面W側が浮き上がる。すると、この転倒防止装置は第1ベース部330Aに取り付けられた落下防止部350の垂下部353が壁面Wに引っ掛かる。このため、この転倒防止装置は家具Fの前面側に落下することを防止することができる。
したがって、実施形態4の転倒防止装置も取り付け作業中等の落下を防止することができる。
実施形態4の転倒防止装置において、家具Fの上面に当接する第1ベース部330Aは上方に突出した突出部341を有している。そして、落下防止部350の連結部351は突出部341を挿入する第1挿入孔351Aが形成されている。このため、この転倒防止装置は、第1ベース部330Aの突出部341を落下防止部350の連結部351に形成された第1挿入孔351Aに挿入することによって、第1ベース部330Aと落下防止部350とを容易に連結することができる。
<実施形態5>
実施形態5の転倒防止装置は、図16及び図17に示すように、第1ベース部430Aと落下防止部450の形態が実施形態1〜4と相違する。他の構成は実施形態1〜4と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施形態5の転倒防止装置は、図16及び図17に示すように、第1ベース部430Aと落下防止部450の形態が実施形態1〜4と相違する。他の構成は実施形態1〜4と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお、実施形態5の転倒防止装置において、ダンパ10を第1ベース部430Aに連結する工程は実施形態1〜4と同様である。また、実施形態5の転倒防止装置において、壁面Wに背面を対向させて床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付ける取付方法は実施形態1〜4と同様である。
落下防止部450は平板帯状の金属を直角に折り曲げて形成した連結部451と垂下部453とを有している。連結部451は中間部から先端に向けて徐々に幅が広くなっている。垂下部353の長さは、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れた際に、壁面Wと家具Fの背面との間から抜けない程度の長さに設定されている。例えば、落下防止部50の垂下部53は滑り止め部37より下側に100mm以上の長さを有している。
第1ベース部430Aは、落下防止部450の連結部451の中間部から先端側が嵌合するように、ベース部本体431に形成された溝部441が外縁から中央側に向けて徐々に幅を広くしている。つまり、溝部441は、中央部に向けて幅が広がる底面441Aと、底面441Aの両側からほぼ鉛直方向に立ち上がる壁面441Bを有している。このため、落下防止部450は、第1ベース部430Aの溝部441に連結部451を嵌合することによって、第1ベース部430Aに取り付けられる。また、落下防止部450の連結部451の先端側の幅が溝部441の外縁における幅よりも広いため、落下防止部450の連結部451は水平方外側に移動することができず、溝部441から抜け落ちない。
実施形態5の転倒防止装置も、家具Fの上面と天井Cとの間へ取り付ける作業中であって、第2ベース部30Bを天井Cに当接させる前の状態、つまり、家具Fの上面に第1ベース部430Aを当接させて載置し、落下防止部450の垂下部453を壁面Wと家具Fの背面との間に配置した状態で、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れると、その勢いで家具Fの上面に当接させた第1ベース部430Aの壁面W側が浮き上がる。すると、この転倒防止装置は第1ベース部430Aに取り付けられた落下防止部450の垂下部453が壁面Wに引っ掛かる。このため、この転倒防止装置は家具Fの前面側に落下することを防止することができる。
したがって、実施形態5の転倒防止装置も取り付け作業中等の落下を防止することができる。
実施形態5の転倒防止装置の第1ベース部430Aは、外縁から中央に向けて設けられ、上方に開口し、外縁よりも中央側が幅の広い溝部441を有している。そして、落下防止部450の連結部451は、先端側の幅が溝部441の外縁における幅よりも広く、溝部441に嵌合して第1ベース部430Aに連結されている。このため、第1ベース部430Aの溝部441に連結部451を嵌合することによって、第1ベース部430Aから落下防止部450が抜け落ちないように容易に連結することができる。
<実施形態6>
実施形態6の転倒防止装置は、図18及び図19に示すように、第1ベース部530Aが実施形態4と相違する。他の構成は実施形態4と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施形態6の転倒防止装置は、図18及び図19に示すように、第1ベース部530Aが実施形態4と相違する。他の構成は実施形態4と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお、実施形態6の転倒防止装置において、ダンパ10を第1ベース部530Aに連結する工程は実施形態1〜5と同様である。また、実施形態6の転倒防止装置において、壁面Wに背面を対向させて床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付ける取付方法は実施形態1〜5と同様である。
第1ベース部530Aはベース部本体531に形成された溝部41の底面41Aに第2挿入孔541が形成されている。落下防止部350は、連結部351の先端部に形成された第1挿入孔351Aを溝部41の底面41Aに形成された第2挿入孔541に合わせつつ、連結部351を溝部41の底面41A上に重ね合わせる。そして、第1挿入孔351Aと第2挿入孔541にピン500の軸部501を嵌め込むことによって、落下防止部350は第1ベース部530Aに取り付けられる。
実施形態6の転倒防止装置も、家具Fの上面と天井Cとの間へ取り付ける作業中であって、第2ベース部30Bを天井Cに当接させる前の状態、つまり、家具Fの上面に第1ベース部530Aを当接させて載置し、落下防止部350の垂下部353を壁面Wと家具Fの背面との間に配置した状態で、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れると、その勢いで家具Fの上面に当接させた第1ベース部530Aの壁面W側が浮き上がる。すると、この転倒防止装置は第1ベース部530Aに取り付けられた落下防止部350の垂下部353が壁面Wに引っ掛かる。このため、この転倒防止装置は家具Fの前面側に落下することを防止することができる。
したがって、実施形態6の転倒防止装置も取り付け作業中等の落下を防止することができる。
実施形態6の転倒防止装置において、落下防止部350の連結部351は第1ベース部530Aにピン止めされている。このため、第1ベース部530Aと落下防止部350とをピン止めによって容易に連結することができる。
<実施形態7>
実施形態7の転倒防止装置は、図20及び図21に示すように、第1ベース部630Aと落下防止部650の形態が実施形態1〜6と相違する。他の構成は実施形態1〜6と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施形態7の転倒防止装置は、図20及び図21に示すように、第1ベース部630Aと落下防止部650の形態が実施形態1〜6と相違する。他の構成は実施形態1〜6と同様であり、同じ構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお、実施形態7の転倒防止装置において、ダンパ10を第1ベース部630Aに連結する工程は実施形態1〜6と同様である。また、実施形態7の転倒防止装置において、壁面Wに背面を対向させて床面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付ける取付方法は実施形態1〜6と同様である。
落下防止部650は平板帯状の金属を直角に折り曲げて形成した連結部651と垂下部653とを有している。連結部651は、先端部が幅方向の中央に中央空間部651Aを形成し、中央空間部651Aの両側に伸びた連結部651の先端を略円筒状に丸めて形成した一対の挿通部651Bを有している。中央空間部651Aの幅はブッシュ35の長さに略等しい。
第1ベース部630Aは一対の凸部643,643の内壁面643A,643A同士の間隔が落下防止部650の連結部651の幅に略等しい。落下防止部650は、挿通部651Bを凸部643の挿通孔43Bに合わせて配置する。そして、挿通部651Bと挿通孔43Bにボルト45を挿入してナット47をねじ込むことによって、落下防止部650は第1ベース部630Aに取り付けられる。
実施形態7の転倒防止装置も、家具Fの上面と天井Cとの間へ取り付ける作業中であって、第2ベース部30Bを天井Cに当接させる前の状態、つまり、家具Fの上面に第1ベース部630Aを当接させて載置し、落下防止部650の垂下部653を壁面Wと家具Fの背面との間に配置した状態で、転倒防止装置の上部側が壁面Wから離れる方向に倒れると、その勢いで家具Fの上面に当接させた第1ベース部630Aの壁面W側が浮き上がる。すると、この転倒防止装置は第1ベース部630Aに取り付けられた落下防止部650の垂下部653が壁面Wに引っ掛かる。このため、この転倒防止装置は家具Fの前面側に落下することを防止することができる。
したがって、実施形態7の転倒防止装置も取り付け作業中等の落下を防止することができる。
実施形態7の転倒防止装置において、落下防止部650の連結部651は、先端部に挿通部651Bが設けられている。この挿通部651Bはダンパ10を回動自在に軸支するボルト45の軸部45Bを挿通する。このため、第1ベース部630Aに落下防止部650を連結するための構造を設けなくても、第1ベース部630Aと落下防止部650とを連結することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態1〜7に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1〜7では、転倒防止装置を家具に対して取り付けたが、地震等の揺れによって転倒するおそれのある、書棚、冷蔵庫等の物品に対して取り付けてもよい。
(2)実施形態1〜7では、各ベース部がダンパの両端部の夫々を回動軸周りに回動自在、かつ回動方向に交差する方向に揺動自在に連結していたが、回動自在に連結しなくてもよいし、揺動自在に連結しなくてもよい。
(3)実施形態1〜7では、圧効きダンパを利用したが、収縮動作時に所定の減衰力を発揮するものであれば、両効きダンパであってもよい。
(4)実施形態1〜7では、シリンダ内に作動油及び圧縮ガスを封入したダンパを利用したが、収縮動作時に所定の減衰力を発生させるものであれば、他の液体を封入した液体圧ダンパであっても、他の形式のダンパであってもよい。
(5)実施形態1〜7では、シリンダ内に圧縮ガスを封入して伸張方向に圧縮ガスの膨張力が働くようにしたが、他の方式で伸張方向に働く力を発生させてもよい。また、圧縮ガス等を封入せず、伸張方向に力を働かせなくてもよい。
(6)各ベース部の形態は実施形態1〜7の形態に限らない。
(7)実施形態1〜7では、転倒防止装置が角度規制部を備えていたが、角度規制部を備えなくてもよい。また、実施形態1〜7では、角度規制部が第1ベース部に着脱自在に取り付けられたが、角度規制部を第1ベース部やダンパのシリンダに一体的に形成してもよい。
(8)実施形態1〜7では、転倒防止装置が固定索を備えていたが、固定索を備えなくてもよい。また、実施形態1では、固定索が化学繊維製の紐であったが、解いたり、切断したりすることができる材質であれば金属等、他の材質であってもよい。
(9)実施形態7では、落下防止部の連結部の先端部を略円筒状に丸めて一対の挿通部を形成したが、落下防止部は図22に示す形態であってもよい。つまり、連結部751と垂下部753とを有する落下防止部750において、連結部751の先端部の両側に突出し、挿通部751Bを形成する孔が貫設された突出片755を折り曲げて立ち上げ、一対の挿通部751Bを形成してもよい。この場合、ダンパのジョイント部に取り付けられたブッシュの長さを一対の挿通部751Bの間隔に合わせて、長くするとよい。
(1)実施形態1〜7では、転倒防止装置を家具に対して取り付けたが、地震等の揺れによって転倒するおそれのある、書棚、冷蔵庫等の物品に対して取り付けてもよい。
(2)実施形態1〜7では、各ベース部がダンパの両端部の夫々を回動軸周りに回動自在、かつ回動方向に交差する方向に揺動自在に連結していたが、回動自在に連結しなくてもよいし、揺動自在に連結しなくてもよい。
(3)実施形態1〜7では、圧効きダンパを利用したが、収縮動作時に所定の減衰力を発揮するものであれば、両効きダンパであってもよい。
(4)実施形態1〜7では、シリンダ内に作動油及び圧縮ガスを封入したダンパを利用したが、収縮動作時に所定の減衰力を発生させるものであれば、他の液体を封入した液体圧ダンパであっても、他の形式のダンパであってもよい。
(5)実施形態1〜7では、シリンダ内に圧縮ガスを封入して伸張方向に圧縮ガスの膨張力が働くようにしたが、他の方式で伸張方向に働く力を発生させてもよい。また、圧縮ガス等を封入せず、伸張方向に力を働かせなくてもよい。
(6)各ベース部の形態は実施形態1〜7の形態に限らない。
(7)実施形態1〜7では、転倒防止装置が角度規制部を備えていたが、角度規制部を備えなくてもよい。また、実施形態1〜7では、角度規制部が第1ベース部に着脱自在に取り付けられたが、角度規制部を第1ベース部やダンパのシリンダに一体的に形成してもよい。
(8)実施形態1〜7では、転倒防止装置が固定索を備えていたが、固定索を備えなくてもよい。また、実施形態1では、固定索が化学繊維製の紐であったが、解いたり、切断したりすることができる材質であれば金属等、他の材質であってもよい。
(9)実施形態7では、落下防止部の連結部の先端部を略円筒状に丸めて一対の挿通部を形成したが、落下防止部は図22に示す形態であってもよい。つまり、連結部751と垂下部753とを有する落下防止部750において、連結部751の先端部の両側に突出し、挿通部751Bを形成する孔が貫設された突出片755を折り曲げて立ち上げ、一対の挿通部751Bを形成してもよい。この場合、ダンパのジョイント部に取り付けられたブッシュの長さを一対の挿通部751Bの間隔に合わせて、長くするとよい。
C…天井、F…家具(物品)、10…ダンパ、30A,30B…ベース部(30A…第1ベース部、30B…第2ベース部)、31,131,231,331,431,531…ベース部本体、41,441…溝部、37,137…滑り止め部、45,47…回動軸部材(45…ボルト、47…ナット)、49…被係止孔(被係止部)、50,150,250,350,450,650,750…落下防止部、51,151,251,351,451,651,751…連結部、51A…係止部、53,153,253,353,453,653,753…垂下部、243A…被差込部、341…突出部、351A…第1挿入孔(挿入孔)、651B,751B…挿通部
Claims (8)
- 設置面から鉛直方向に立ち上がった壁面に背面を対向させて前記設置面上に設置された物品の上面と天井との間に取り付けられるダンパと、
前記ダンパの両端部の夫々に連結され、一方が前記物品の上面に当接し、他方が前記天井に当接する一対のベース部と、
前記物品の上面に当接する前記ベース部に一方の端部が連結され、他方の端部が前記ベース部の外縁より外側に位置するように伸びた連結部、及び前記連結部の他方の端部から垂下し、前記壁面と前記物品の背面との間に配置される垂下部を有する落下防止部と、
を備えていることを特徴とする転倒防止装置。 - 前記物品の上面に当接する前記ベース部は被係止部を有し、
前記連結部の一方の端部は前記被係止部に係止する係止部を有していることを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。 - 前記ベース部は、ベース部本体と、前記ベース部本体に取り付けられ前記物品の上面又は天井に当接する面を構成する滑り止め部とを有しており、
前記落下防止部は前記物品の上面に当接する前記ベース部の前記ベース部本体と前記滑り止め部との間に前記連結部を挟み込んで連結されていることを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。 - 前記物品の上面に当接する前記ベース部は前記連結部の一方の端部を水平方向から差し込んで連結する被差込部を有していることを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。
- 前記物品の上面に当接する前記ベース部は上方に突出した突出部を有し、
前記落下防止部の前記連結部は前記突出部を挿入する挿入孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。 - 前記ベース部は、外縁から中央に向けて設けられ、上方に開口し、外縁よりも中央側が幅の広い溝部を有し、
前記連結部は、一方の端部側の幅が前記溝部の外縁における幅よりも広く、前記溝部に嵌合して前記ベース部に連結されることを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。 - 前記落下防止部の前記連結部は前記ベース部にピン止めされていることを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。
- 前記落下防止部の前記連結部は、一方の端部に設けられ、前記ダンパを回動自在に軸支する回動軸部材を挿通する挿通部を有していることを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。
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