本発明に係る1つの実施形態は、複数の画素と、複数の画素からの信号が出力される出力線とを備える撮像装置である。複数の画素のそれぞれが、光電変換部と、電荷を保持する保持部と、電荷に基づく信号を出力する増幅部とを有する。さらに、光電変換部から保持部へ電荷を転送する第1の転送スイッチと、保持部から増幅部へ電荷を転送する第2の転送スイッチとが配される。このような構成により、複数の画素の間で光電変換の期間が一致するような撮像動作、いわゆる、グローバル電子シャッタを行うことができる。電子シャッタとは、入射光によって生じた電荷の蓄積を電気的に制御することである。
本発明に係るいくつかの実施例では、第1の時刻において、複数の画素の光電変換部が同時に電荷の蓄積を開始する。第1の時刻から第2の時刻まで、複数の画素において、第1の転送スイッチがオフに維持される。この期間に生じた電荷が光電変換部に蓄積される。第1の時刻から第2の時刻までの期間が第1の期間である。
第2の時刻から第3の時刻までの第2の期間、複数の画素の保持部が電荷を保持する。この第2の期間の少なくとも一部において、保持部は、第1の期間で生じた電荷と第2の期間で生じた電荷とを保持する。第3の時刻に、複数の画素の第1の転送スイッチが同時にオンからオフに制御される。
本発明に係るいくつかの実施例では、保持部の飽和電荷量に対する光電変換部の飽和電荷量の比は、第1の期間と第2の期間の合計の長さに対する第1の期間の長さの比にほぼ等しい。
光電変換部の飽和電荷量、および、保持部の飽和電荷量に合わせた駆動を行うことにより、それぞれのサイズを小さくすることができる。したがって、このような構成により、小さな画素サイズと高い飽和電荷量とを両立しつつ、グローバル電子シャッタを行うことができる。
保持部の飽和電荷量は、光電変換部の空乏化電圧と保持部の空乏化電圧との差によって規定される。光電変換部の空乏化電圧とは、光電変換部の信号電荷が蓄積される領域の全体が空乏化したときに、当該領域における信号電荷に対するポテンシャルが最も低い部分の電圧のことである。保持部の空乏化電圧とは、保持部の信号電荷が保持される領域の全体が空乏化した時に、当該領域における信号電荷に対するポテンシャルが最も低い部分の電圧のことである。このような構成によれば、入射光量に対する出力の線形性を良好に保つことができる。
また、別の実施形態においては、入射光量に対して増幅部の出力が線形に変化する範囲で保持部に保持される電荷量に対する光電変換部の飽和電荷量の比が、第1の期間と第2の期間の合計の長さに対する第1の期間の長さの比にほぼ等しい。このような構成によれば、入射光量に対する出力の線形性を良好に保つことができる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。もちろん、本発明に係る実施例は、以下に説明される実施例のみに限定されない。例えば、以下のいずれかの実施例の一部の構成を、他の実施例に追加した例、あるいは他の実施例の一部の構成と置換した例も本発明の実施例である。また、以下の実施例では、第1導電型がN型であり、第2導電型がP型である。しかし、第1導電型がP型であり、第2導電型がN型であってもよい。
実施例1について説明する。図1は、撮像装置の画素の等価回路を示している。図1には4個の画素20が示されているが、撮像装置はさらに多くの画素を有している。
各画素20は、光電変換部1、保持部2、増幅部10、第1の転送スイッチ4、および、第2の転送スイッチ5を含む。さらに、画素20は、リセットトランジスタ9、選択トランジスタ7を含む。
光電変換部1は、入射光によって生じた電荷を蓄積する。第1の転送スイッチ4は、光電変換部1の電荷を保持部2に転送する。保持部2は、入射光によって生じた電荷を、光電変換部1とは別の場所で保持する。第2の転送スイッチ5は、保持部2の電荷を増幅部10の入力ノード3に転送する。リセットトランジスタ9は、増幅部10の入力ノード3の電圧をリセットする。選択トランジスタ7は、出力線8に信号を出力する画素20を選択する。増幅部10は、入射光によって生じた電荷に基づく信号を出力線8に出力する。増幅部10は、例えばソースフォロアである。また、第1の転送スイッチ4、および、第2の転送スイッチ5は、それぞれ、MOSトランジスタである。
第1の転送スイッチ4には、制御線Tx1が接続される。第2の転送スイッチ5には、制御線Tx2が接続される。本実施例では、複数の画素が行列状に配される。1つの行に含まれる画素には共通の制御線が接続される。そこで、例えばn行目の画素については、制御線Tx1(n)と表記する。
このような構成により、保持部2が電荷を保持している間に生じた電荷を、光電変換部1が蓄積することができる。そのため、複数の画素の間で光電変換の期間が一致するような撮像動作、いわゆる、グローバル電子シャッタを行うことができる。
図2は、撮像装置の断面構造を模式的に示している。図2には1つの画素の断面が示されている。図1と同じ機能を有する部分には同様の符号を付してある。図2は表面照射型の撮像装置を示しているが、裏面照射型としてもよい。
光電変換部1は埋め込み型のフォトダイオード構造を有する。光電変換部1は、N型の半導体領域11、および、P型の半導体領域12を含む。N型の半導体領域11、および、P型の半導体領域12がPN接合を構成する。P型の半導体領域12により界面のノイズを抑制することが可能となる。
P型の半導体領域14はウェルである。N型の半導体領域11の下に、N型の半導体領域13が配される。N型の半導体領域13の不純物濃度は、N型の半導体領域11の不純物濃度より低い。これにより、深い位置で生じた電荷がN型の半導体領域に収集される。ここでは、N型の半導体領域13はP型でもよい。N型の半導体領域13の下には、電荷に対するポテンシャルバリアとなるP型の半導体領域17が配される。
保持部2は、N型の半導体領域201を含む。N型の半導体領域201に、信号となる電荷が保持される。N型の半導体領域201の不純物濃度は、N型の半導体領域11の不純物濃度より高い。
ゲート電極40は、第1の転送スイッチ4のゲートを構成する。また、ゲート電極50は、第2の転送スイッチ5のゲートを構成する。N型の半導体領域201の上に、ゲート絶縁膜を介して、ゲート電極40の一部が配される。ゲート電極40に負の電圧を与えることにより、N型の半導体領域201の表面にホールを誘起することができる。これにより、界面で発生するノイズを抑制することができる。
保持部2は、遮光部203によって遮光される。遮光部203は、タングステンやアルミニウム等の可視光にとって光を通しにくい金属で形成される。遮光部203の開口の上に、カラーフィルタ100、マイクロレンズ101が配される。
光電変換部1および保持部2は半導体基板に配される。この実施例では、半導体基板の表面と平行な面への光電変換部1の正射影の面積が、当該面への保持部2の正射影の面積より小さい。このような構成によれば、ノイズを低減しつつ、画素の飽和電荷量を増やすことができるという効果が得られる。
画素の飽和電荷量を向上させるためには、保持部2が大きな飽和電荷量を持つことが好ましい。保持部2のN型の半導体領域201の不純物濃度を高くすること、あるいは、平面視におけるN型の半導体領域201の面積を大きくすることにより、保持部2の飽和電荷量を増やすことができる。しかし、N型の半導体領域201の不純物濃度が高いと、リーク電流などが大きくなりやすく、ノイズが大きくなる可能性がある。そのため、平面視におけるN型の半導体領域201の面積を大きくすることで、N型の半導体領域201の不純物濃度を抑えつつ、飽和電荷量を増やすことができる。
このように、平面視における保持部2の面積、つまり、保持部2の正射影の面積を大きくすることで、ノイズを低減しつつ、画素の飽和電荷量を増やすことができる。そうすると、相対的に、平面視における光電変換部1の面積が小さくなりやすく、光電変換部1の飽和電荷量を増やすことが困難になる。したがって、光電変換部1の飽和電荷量が小さくても、画素の飽和電荷量を維持できるという効果がより顕著になる。
実施例の撮像装置の駆動方法について説明する。図3は、本実施例で用いられる駆動パルスを模式的に示している。図3では、n〜n+2行目の画素の、第1の転送スイッチ4の制御線Tx1と第2の転送スイッチ5の制御線Tx2に供給される駆動パルスが示されている。駆動パルスがハイレベルの時に、対応するトランジスタまたはスイッチがオンする。駆動パルスがローレベルの時に、対応するトランジスタまたはスイッチがオフする。これらの駆動パルスは、撮像装置に配された制御部が供給する。制御部には、シフトレジスタやアドレスデコーダなどの論理回路が用いられる。
まず、時刻T1より前に、前フレームの露光が行われている。露光とは、光電変換によって生じた電荷が信号として蓄積または保持されることを意味する。時刻T1より前に生じた電荷は、保持部2に保持されている。前フレームの露光の終了は、光電変換部1から保持部2への電荷の第1の転送スイッチ4を全画素同時にオンからオフへ制御することである(図1の時刻T1)。
また、時刻T1においては、光電変換部1の電荷が全て保持部に転送される。つまり、光電変換部1が初期状態になる。そのため、時刻T1において、3行の画素の光電変換部1が同時に電荷の蓄積を開始する。このように、本実施例では、第1の転送スイッチ4がオフすることで、光電変換部1による電荷の蓄積が開始される。
時刻T1から第1の期間が経過する時刻T2までは、第1の転送スイッチ4がオフに維持される。この実施例では、全ての画素の第1の転送スイッチ4がオフに維持される。しかし、少なくとも1つの画素において、時刻T1から時刻T2まで、第1の転送スイッチ4がオフに維持されていればよい。
時刻T1から第1の期間が経過した時が時刻T2である。すなわち、時刻T1から時刻T2までの期間が第1の期間である。第1の期間においては、当該第1の期間に生じる電荷が光電変換部1に蓄積される。一方、第1の期間には、保持部2は前フレームで生じた電荷を保持している。
そして、第1の期間に、保持部2の電荷が増幅部10の入力ノード3に順次読み出される。具体的には、n行目の第2の転送スイッチ5をオンとすることで、n行目の画素の保持部2の電荷を入力ノード3に転送する。入力ノード3の容量と転送された電荷の量に応じて、入力ノード3の電圧が変化する。増幅部10によって、入力ノードの電圧に基づく信号が出力線8に出力される。次にn+1行目の画素について同様の動作が行われる。この動作が、1行目の画素から最後の行の画素までのそれぞれにおいて行われる。最後の画素で読み出しが行われた後には、全ての画素の第1の転送スイッチ4および第2の転送スイッチ5がオフしている。
時刻T2に、第1の転送スイッチ4をオンにする。これにより、光電変換部1の電荷が保持部2に転送される。つまり、時刻T2以降は、第1の期間に生じた電荷が、保持部2によって保持される。この実施例では、全ての画素の第1の転送スイッチ4が同時にオフからオンに遷移する。しかし、時刻T2までに、複数の画素の第1の転送スイッチ4がオンしていればよく、遷移のタイミングは互いに異なっていてもよい。たとえば、上述の読み出し動作が終わった画素から順に、第1の転送スイッチ4をオンにしてもよい。
その後、時刻T2から第2の期間が経過する時刻T3まで、保持部が、第1の期間に生じた電荷と、第2の期間に生じた電荷との両方を保持する。この実施例では、第2の期間において第1の転送スイッチ4がオンに維持される。そのため、第2の期間に生じた電荷は、即座に保持部2に転送される。なお、光電変換部1から保持部2に電荷を転送する期間は自由に設定することができる。第2の期間の一部で、第1の転送スイッチ4がオフしていてもよい。
時刻T3において、全ての行の画素の第1の転送スイッチ4がオンからオフに同時に制御される。これにより、1フレームの露光期間が終了する。このように、全ての画素の間で、露光期間が互いに一致している。つまり、全ての画素において、時刻T1に露光が開始し、時刻T3に露光が終了する。また、時刻T3において、次フレームの露光が開始され、以降、時刻T1から時刻T3までの動作が繰り返される。
次に、1画素からの信号の読み出しの動作を簡単に説明する。図4は、撮像装置に用いられる駆動パルスを模式的に示している。図4には、選択トランジスタ7に供給される駆動パルスSEL、リセットトランジスタ9に供給される駆動パルスRES、及び、第2の転送スイッチ5に供給される駆動パルスTx2が示される。駆動パルスがハイレベルの時に、対応するトランジスタまたはスイッチがオンする。駆動パルスがローレベルの時に、対応するトランジスタまたはスイッチがオフする。
図4に示される駆動パルスにしたがって、画素の選択、リセット、ノイズ信号の読み出し(N読み)、電荷の転送、光信号の読み出し(S読み)が行われる。出力された信号は、撮像装置の外部でAD変換されてもよい。撮像装置の内部でAD変換されてもよい。
図5は、撮像装置の動作を模式的に示している。図5には、第nフレームから第n+1フレームまでの撮像動作が示されている。第nフレームに関する動作は実線で、第n+1フレームに関する動作は点線で示されている。
図5には、各フレームでの露光期間、光電変換部1が電荷を蓄積している期間、および、保持部2が電荷を保持している期間が示されている。また、図5は、第1の期間において、複数の画素の読み出し動作が行われていることを示している。図5における読み出し動作とは、図3および図4で説明した、第2の転送スイッチ5による電荷の転送と、増幅部10による信号の出力とを含む動作である。
図5が示すように、1フレームの露光が終了してからすぐに、次の露光を開始することができる。したがって、情報が欠落する期間をほとんどなくすことができるため、画質を向上させることができる。
また、図5が示すように、光電変換部1が電荷を蓄積している第1の期間に、複数の画素のそれぞれに対して読み出し動作が行われる。このため、光電変換部1の飽和電荷量が小さくても、画素の飽和電荷量を増加させることができる。画素の飽和電荷量は、1回の露光で生じる電荷のうち、信号として扱うことができる電荷量の最大値である。光電変換部1の飽和電荷量は、光電変換部1が蓄積できる電荷量の最大値である。
1回の露光期間は、第1の期間と第2の期間の合計である。ここで、保持部2に保持された前フレームの電荷は、第1の期間に読み出される。そのため、第1の期間が終われば、保持部2が電荷を保持することができる。したがって、光電変換部1は、少なくとも第1の期間に生じる電荷を蓄積できればよい。通常は、第1の期間に生じる電荷の量は、1回の露光期間に生じる電荷の量より少ないため、光電変換部1の飽和電荷量を小さくすることができるのである。
図5が示すように、本実施例では、保持部2が電荷を保持している第2の期間の方が、第1の期間よりも長い。そのため、光電変換部1の飽和電荷量をより小さくできる。しかし、第1の期間が第2の期間と等しくてもよいし、第1の期間が第2の期間より長くてもよい。
図5では、1行目から順に読み出し動作を行う例を示している。しかし、読み出し動作を行う順序はこの例に限られない。第1の期間に、1フレームを構成する画素のそれぞれに対して少なくとも1回ずつ読み出しが行われればよい。また、少なくとも一部の画素においては、あるフレームで保持部2が電荷の保持を開始してから、次のフレームで当該保持部2が電荷の保持を開始するまでの期間が、露光期間に等しい。
第1の期間と第2の期間との合計に対する第1の期間の比と、保持部2の飽和電荷量に対する光電変換部1の飽和電荷量の比が、ほぼ等しいことが好ましい。より詳細には、光電変換部1の飽和電荷量をA1、保持部2の飽和電荷量をA2、第1の期間をP1、第2の期間をP2とする。そうすると、A1、A2、P1、P2が次の式(1)の関係を満たす。ここで、第1の期間P1と第2の期間P2との合計は、1回の露光期間P1+P2のことである。
より好適には、第1の期間と第2の期間との合計に対する第1の期間の比と、保持部2の飽和電荷量に対する光電変換部1の飽和電荷量の比が等しい。すなわち、A1、A2、P1、P2が次の式(2)の関係を満たす。
この実施例では、第1の期間に対する1回の露光期間の比は4である。つまり、第1の期間は、1回の露光期間の1/4である。例えば、毎秒60フレームの動画を撮影する場合、露光期間は1/60秒であり、第1の期間は1/240秒である。
そのため、保持部2の飽和電荷量に対する、光電変換部1の飽和電荷量の比は1/4に近いことが好ましい。これは、保持部2は1回の露光期間で生じた電荷の全部を保持するのに対し、光電変換部1はその1/4の量の電荷を保持すればよいからである。具体的には、保持部2の飽和電荷量が40000電子の場合、光電変換部1の飽和電荷量は、5000電子以上、25000電子以下の範囲であるとよい。好適には、光電変換部1の飽和電荷量は10000電子である。
このように上述の式(1)で表される飽和電荷量の比とすることで、光電変換部1と保持部2のサイズを最適化することができる。
また、保持部2が光電変換部1から溢れた電荷を保持するように構成する場合は、A1、A2、P1、P2が次の式(3)を満足するとよい。
具体的に、保持部2の飽和電荷量が40000電子の場合、光電変換部1の飽和電荷量が、5000電子以上、10000電子未満での範囲である。このような構成により、光電変換部1から溢れた電荷を保持部2が保持することができるため、電荷の混入を低減できる。
一方、A1、A2、P1、P2が次の式(4)を満足する場合、光電変換部1の飽和電荷量に余裕を持たせることができるため、電荷の溢れ出しを低減できる。
図14は撮像装置の画素20におけるポテンシャル構造を示している。図1と同じ機能を有する部分には同様の符号を付してある。ポテンシャルは信号電荷に対するポテンシャルである。本実施例では信号電荷が電子である。したがって、図14の下に行くほど高い電圧である。光電変換部1、保持部2、および、入力ノード3の中では、入力ノード3のポテンシャルが最も深い、あるいは、低い。次いで、保持部2のポテンシャルは、入力ノード3のポテンシャルより浅い、あるいは、高い。光電変換部1のポテンシャルは、保持部2のポテンシャルより浅い、あるいは、高い。このようなポテンシャル構造にすることで、光電変換部1から保持部2への完全転送が可能になる。すなわち、光電変換部1から保持部2へ信号電荷を転送する際に光電変換部1に電荷を残すことなく、すべての電荷を保持部2に転送できる。そのため、電荷転送に伴うノイズを低減することができる。同様に、保持部2から入力ノード3への完全転送も可能になる。
光電変換部1の飽和電荷量A1は、光電変換部1の蓄積できる最大の電荷量である。図14において電荷Q1が、光電変換部1の蓄積できる最大の電荷量を模式的に示している。
図14において電荷Q2が、保持部2の飽和電荷量A2を模式的に示している。保持部2の飽和電荷量A2は、光電変換部1の空乏化電圧Vdep1と保持部2の空乏化電圧Vdep2との差ΔVdepによって規定される。図14において、矢印が差ΔVdepを模式的に示している。なお、電荷Q2および電荷Q3の合計は、保持部2の保持可能な最大の電荷量に相当する。保持部2の保持可能な最大の電荷量は、第1の転送スイッチ4のオフ時のポテンシャルおよび第2の転送スイッチ5のオフ時のポテンシャルの低い方と、保持部2の空乏化電圧Vdep2との差によって規定される。
図15(a)は、光電変換部1への入射光量と出力信号との関係を示している。横軸が入射光量を示す。縦軸が出力信号のレベルを示す。光電変換部1への入射光量が増えると、入射光量が図15(a)に示された光量L2以下のときは、入射光量と出力信号のレベルとの間で線形性が保たれる。しかし、入射光量が光量L2を超えると線形性が低下する可能性がある。例えば、入射光量の変化量に対する出力信号のレベルの変化量が小さくなる。
図15(b)〜(d)は、光電変換部1で発生した電荷を保持部2に転送した後の画素20におけるポテンシャル構造を示している。図15(b)は、図15(a)に示される光量L1の光が入射したことにより生じた電荷を模式的に示している。図15(c)は、図15(a)に示される光量L2の光が入射したことより生じた電荷を模式的に示している。図15(d)は、図15(a)に示される光量L3の光が入射した入射したことより生じた電荷を模式的に示している。光量L1の光が入射したことにより生じた電荷の量は、図14に示される電荷Q2よりも少ない。光量L2の光が入射したことにより生じた電荷の量は、電荷Q2に等しい。光量L3の光が入射したことにより生じた電荷の量は、電荷Q2よりも多い。
図16(b)および(c)が示すように、入射光量が光量L2以下の場合は、電荷転送後に光電変換部1には電荷が残らない。これに対し、図16(d)が示すように、入射光量が光量L2より多い場合、光電変換部1に保持部2に転送されない電荷が残る可能性がある。これは、電荷Q2を超えて発生した電荷にとっては、光電変換部1のポテンシャルと保持部2のポテンシャルとに差がないからである。信号電荷として増幅部の入力ノード3へ転送される電荷は、保持部2に保持された電荷である。そのため、光電変換部1に残った電荷は、出力される信号に寄与しない。結果として、出力信号のレベルが小さくなり、図15(a)が示すように、入射光量に対する出力信号のレベルの傾きが減少する。
扱う電荷量を光量L2までの入射光量で発生する電荷量、すなわち、図14の電荷Q2以下とすることで、このような線形性の低下を抑制することができる。したがって、本実施例では、保持部2の飽和電荷量A2を、光電変換部1の空乏化電圧Vdep1と保持部2の空乏化電圧Vdep2との差ΔVdepによって規定している。
また、別の観点では、保持部2の飽和電荷量A2を、入射光量に対して増幅部の出力が線形に変化する範囲で保持部に保持される電荷量として規定してもよい。このような構成により、出力信号の線形性の低下を抑制することができる。
なお、本実施例の撮像装置は、ローリングシャッタを行う動作モードを有していてもよい。ローリングシャッタの動作モードでは、複数の画素の光電変換部1による電荷の蓄積を、順次、開始する。その後、複数の画素の第1の転送スイッチ4を、順次、オンに制御する。また、別の方式のグローバル電子シャッタを行う動作モードを有していてもよい。別の方式のグローバル電子シャッタとは、光電変換部1が電荷を蓄積している期間が露光期間と等しくなるような動作である。
以上に説明した通り、本実施例の撮像装置によれば、飽和電荷量を向上しつつ、グローバル電子シャッタを行うことができる。
別の実施例を説明する。本実施例では、保持部の構造が実施例1と異なる。そこで、実施例1と異なる点のみを説明し、実施例1と同様の部分についての説明は省略する。
本実施例の等価回路は、実施例1と同じである。すなわち、図1は、本実施例の撮像装置の画素の等価回路を示している。図1についての説明は、実施例1と同様なので、省略する。
本実施例の駆動方法は、実施例1と同じである。すなわち、図3および図4は、それぞれ、本実施例で用いられる駆動パルスを模式的に示している。また、図5は、本実施例の撮像装置の動作を模式的に示している。図3〜5についての説明は、実施例1と同様なので、省略する。
図6は、撮像装置の断面構造を模式的に示している。図6には1つの画素の断面が示されている。図1〜5と同じ機能を有する部分には同様の符号を付してある。
保持部2は、N型の半導体領域201と、P型の半導体領域202を含む。P型の半導体領域202は、N型の半導体領域201の上に配される。P型の半導体領域202により界面のノイズを抑制することが可能となる。
また、第1の転送スイッチ4のゲート電極40は、N型の半導体領域201の上に延在していない。このため、レイアウトの制約が少なくなるため、設計の自由度を高めることができる。
以上に説明した通り、本実施例によれば、実施例1の効果に加え、ノイズを低減することができる。
別の実施例を説明する。本実施例では、画素が排出スイッチを有する点が実施例1および実施例2と異なる。そこで、実施例1および実施例2と異なる点のみを説明し、実施例1あるいは実施例2と同様の部分についての説明は省略する。
図7は、撮像装置の画素の等価回路を示している。図1と同様の部分には同じ符号を付してある。なお、図面の簡略化のため、制御線Tx1、および、制御線Tx2の符号は省略してある。制御線Tx1、および、制御線Tx2は実施例1と同様の構成である。
各画素は、排出スイッチ18を有している。排出スイッチ18は、光電変換部1の電荷をオーバーフロードレインなどの電源ノードに排出する。排出スイッチ18には、制御線OFGが接続される。排出スイッチ18は、例えば、MOSトランジスタである。
実施例1では、光電変換部1による電荷の蓄積が、第2の転送スイッチ5をオンからオフへ制御することによって開始される。本実施例では、図9で示すように、排出スイッチ18を制御して、露光開始を制御することも可能である。具体的には、排出スイッチ18をオンからオフへ制御することで、光電変換部1による電荷の蓄積が開始される。これにより、露光時間を自由に設定することが可能である。
図8は、撮像装置の断面構造を模式的に示している。図1および図2と同様の機能を有する部分には同じ符号を付してある。図8は、実施例2と同様に、保持部2がP型の半導体領域202を含む例を示している。図1のように、保持部2にP型の半導体領域202が含まれなくてもよい。
排出スイッチ18は、オーバーフロー制御電極16とオーバーフロードレイン15とを有する。オーバーフロー制御電極16に供給される電圧に応じて、光電変換部1の電荷がオーバーフロードレイン15に排出される。オーバーフロードレイン15には、所定の電圧が供給される。オーバーフロー制御電極16とオーバーフロードレイン15は、遮光部203によって遮光される。
実施例の撮像装置の駆動方法について説明する。図9は、本実施例で用いられる駆動パルスを模式的に示している。図9では、n〜n+2行目の画素の、制御線Tx1、制御線Tx2、および、制御線OFGに供給される駆動パルスが示されている。制御線Tx1、および、制御線Tx2に供給される駆動パルスは、実施例1と同じである。
駆動パルスがハイレベルの時に、対応するトランジスタまたはスイッチがオンする。駆動パルスがローレベルの時に、対応するトランジスタまたはスイッチがオフする。これらの駆動パルスは、撮像装置に配された制御部が供給する。制御部には、シフトレジスタやアドレスデコーダなどの論理回路が用いられる。
図9(a)と図9(b)とは、排出スイッチ18の動作するタイミングを変更している。図9(a)では、時刻T4に排出スイッチ18をオンからオフに制御している。排出スイッチ18がオンしている間は生じた電荷が排出される。そのため、図9(a)の駆動によれば、露光期間は時刻T4から時刻T3である。図9(b)では、時刻T5に時刻T4に排出スイッチ18をオンからオフに制御している。そのため、図9(b)の駆動によれば、露光期間は時刻T5から時刻T3である。
本実施例によれば、被写体の明るさに応じて、駆動方法を変えることができる。例えば、通常は図3の駆動パルスを用い、明るい時は図9(a)の駆動パルスを用い、さらに明るい時は図9(b)の駆動パルスを用いる。
なお、図9(a)においては、時刻T4に光電変換部1による電荷の蓄積が開始される。そして、時刻T4から時刻T3までの間、排出スイッチ18はオフに維持される。また、読み出し動作は、図4に示された駆動パルスに基づいて行われる。
このように、本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、露光期間を自由に設定することができる。
別の実施例を説明する。本実施例では、光電変換部に光を導く導波路が設けられた点が実施例1乃至実施例3と異なる。そこで、実施例1乃至実施例3と異なる点のみを説明し、実施例1乃至実施例3のいずれかと同様の部分についての説明は省略する。
本実施例の等価回路は、実施例1あるいは実施例3と同じである。すなわち、図1および図7は、本実施例の撮像装置の画素の等価回路を示している。図1および図7についての説明は、それぞれ、実施例1および実施例3と同様なので、省略する。
本実施例の駆動方法は、実施例1あるいは実施例3と同じである。すなわち、排出スイッチがない場合には、図3および図4に示される駆動パルスが用いられる。画素が排出スイッチを有する場合には、図9および図4に示される駆動パルスが用いられる。また、図5は、本実施例の撮像装置の動作を模式的に示している。図3〜5、および、図9についての説明は、それぞれ、実施例1および実施例3と同様なので、省略する。
図10は、撮像装置の断面構造を模式的に示している。図1、図2、図6、図7、または、図8と同様の部分には同じ符号を付してある。図10は、実施例2と同様に、保持部2がP型の半導体領域202を含み、かつ、実施例3と同様に、画素が排出スイッチ18を含む例を示している。しかし、P型の半導体領域202および排出スイッチ18は省略されてもよい。
本実施例では、光電変換部1に対応して導波路301が配される。導波路301は、入射した光を光電変換部1に導く。これにより、感度を向上させることができる。特に、斜めに入射する光に対しての感度低下を低減することができる。
導波路301には、公知の構造が用いられる。本実施例では、導波路301は、周囲の絶縁膜よりも高い屈折率を有する材料で構成される。例えば、周囲の絶縁膜としては、シリコン酸化膜で構成された層間絶縁膜が用いられ、導波路301にはシリコン窒化膜が用いられる。あるいは、導波路301の周囲に反射層が設けられる。導波路301は、全ての画素の光電変換部1に対応して配されてもよいし、一部の画素の光電変換部1にのみ配されてもよい。
カラーフィルタ100と導波路301との間に、層内レンズ302が配されてもよい。層内レンズ302は、カラーフィルタ100を通過した光を導波路301に集光する。層内レンズ302により、感度を向上させることができる。特に、斜めに入射する光に対しての感度低下を低減することができる。
以上に説明した通り、本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、感度を向上させることができる。特に、平面視における保持部2の面積を大きくするため、平面視における光電変換部1の面積を小さくした場合に、感度を向上の効果が顕著である。
別の実施例を説明する。本実施例では、保持部の構造が実施例1乃至実施例4と異なる。そこで、実施例1乃至実施例4と異なる点のみを説明し、実施例1乃至実施例4のいずれかと同様の部分についての説明は省略する。
本実施例の等価回路は、実施例1あるいは実施例3と同じである。すなわち、図1および図7は、本実施例の撮像装置の画素の等価回路を示している。図1および図7についての説明は、それぞれ、実施例1および実施例3と同様なので、省略する。
本実施例の駆動方法は、実施例1あるいは実施例3と同じである。すなわち、排出スイッチがない場合には、図3および図4に示される駆動パルスが用いられる。排出スイッチを有する場合には、図9よび図4に示される駆動パルスが用いられる。また、図5は、本実施例の撮像装置の動作を模式的に示している。図3〜5、および、図9についての説明は、それぞれ、実施例1および実施例3と同様なので、省略する。
図11は、撮像装置の断面構造を模式的に示している。図1、図2、図6、図7、図8、または、図10と同様の部分には同じ符号を付してある。図11は、実施例2と同様に、保持部2がP型の半導体領域202を含み、かつ、実施例3と同様に、画素が排出スイッチ18を含む例を示している。しかし、P型の半導体領域202および排出スイッチ18は省略されてもよい。また、図11は、導波路301および層内レンズ302が配された例を示している。しかし、導波路301および層内レンズ302は省略されてもよい。
本実施例では、保持部2に含まれ、電荷を保持するN型の半導体領域201の下に、P型の半導体領域303、および、P型の半導体領域304が配される。P型の半導体領域304はP型の半導体領域303の下に配される。P型の半導体領域303の不純物濃度は、P型の半導体領域304の不純物濃度より高い。このような構成により、基板の深部の電荷がN型の半導体領域201に侵入することを防ぐことができる。結果として、ノイズを低減することができる。
また、本実施例では、P型の半導体領域304が、P型の半導体領域17に到達するまで延在している。このような構成により、画素間の電荷の混色を低減することが可能である。
以上に説明した通り、本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、ノイズを低減することができる。
別の実施例を説明する。本実施例では、駆動方法が実施例1乃至実施例5と異なる。そこで、実施例1乃至実施例5と異なる点のみを説明し、実施例1乃至実施例5のいずれかと同様の部分についての説明は省略する。
本実施例の等価回路は、実施例1あるいは実施例3と同じである。すなわち、図1および図7は、本実施例の撮像装置の画素の等価回路を示している。図1および図7についての説明は、それぞれ、実施例1および実施例3と同様なので省略する。
本実施例の画素の断面構造は、実施例1乃至実施例5と同じである。すなわち、図2、図6、図8、図10、および、図11は、本実施例の画素の断面構造を模式的に示している。
実施例の撮像装置の駆動方法について説明する。図12は、本実施例で用いられる駆動パルスを模式的に示している。図12では、n〜n+2行目の画素の、制御線Tx1、制御線Tx2、および、制御線OFGに供給される駆動パルスが示されている。制御線Tx1、制御線Tx2、および、制御線OFGに供給される駆動パルスは、実施例1または実施例3と同じである。なお、画素が排出スイッチ18を有していない場合は、制御線OFGに供給する駆動パルスは不要である。
駆動パルスがハイレベルの時に、対応するトランジスタまたはスイッチがオンする。駆動パルスがローレベルの時に、対応するトランジスタまたはスイッチがオフする。これらの駆動パルスは、撮像装置に配された制御部が供給する。制御部には、シフトレジスタやアドレスデコーダなどの論理回路が用いられる。
本実施例では、第2の期間の一部に、第1の転送スイッチ4がオフになる。具体的には、時刻T6において、第1の転送スイッチ4がオンからオフへ制御される。その後、時刻T7において、第1の転送スイッチ4がオフからオンへ制御される。このような構成により、第1の転送スイッチ4がオンしている期間を短くすることができる。その結果、第1の転送スイッチ4で生じるノイズを低減することができる。
本実施例では、時刻T8に、再び、第1の転送スイッチ4をオフからオンへ制御している。このように、第1の転送スイッチ4のオフからオンへの制御が、第2の期間に複数回行われる。このような構成により、さらにノイズを低減することができる。
また、このオフからオンへの制御の回数は、光電変換部1の飽和電荷量に対する保持部2の飽和電荷量の比と同じか、それよりも大きいことが好ましい。本実施例では、光電変換部1の飽和電荷量に対する保持部2の飽和電荷量の比が4である。そのため、第1の転送スイッチ4のオフからオンへの制御は、第2の期間に4回行われる。
以上に説明した通り、本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、ノイズを低減することができる。
別の実施例を説明する。本実施例では、駆動方法が実施例1と異なる。そこで、実施例1と異なる点のみを説明し、実施例1と同様の部分についての説明は省略する。
本実施例の等価回路は、実施例1と同じである。すなわち、図1は、本実施例の撮像装置の画素の等価回路を示している。図1についての説明は実施例1と同様なので省略する。
本実施例の画素の断面構造は、実施例1と同じである。すなわち、図2は、本実施例の画素の断面構造を模式的に示している。図2についての説明は実施例1と同様なので省略する。
図13は、本実施例の撮像装置の動作を模式的に表している。図13には、第nフレームから第n+1フレームまでの撮像動作が示されている。第nフレームに関する動作は実線で、第n+1フレームに関する動作は点線で示されている。図13には、各フレームでの露光期間、光電変換部1が電荷を蓄積している期間、および、保持部2が電荷を保持している期間が示されている。さらに、図13は読み出し動作を示している。図13における読み出し動作とは、図3および図4で説明した、第2の転送スイッチ5による電荷の転送と、増幅部10による信号の出力とを含む動作である。なお、図13では、第1の期間と第2の期間とが等しい。
図13が示す通り、複数の画素の読み出し動作は、対応する露光期間が終了した後に、言い換えると、第1の期間と第2の期間とが経過した後に行われる。読み出し動作が行われる期間には、電荷が蓄積されない。この実施例において、露光期間は、第1の期間と第2の期間の合計である。
このような動作の場合、保持部2の飽和電荷量A2に対する光電変換部1の飽和電荷量A1の比は、第1の期間P1と第2の期間P2との合計に対する第1の期間P1の比とほぼ等しいことが好ましい。つまり、A1、A2、P1、P2が式(5)を満足することが好ましい。
例えば、本実施例では、光電変換部1が電荷を蓄積する期間、つまり、第1の期間が、1回の露光期間の半分である。そうすると、保持部2の飽和電荷量は、光電変換部1の飽和電荷量の2倍程度でよい。保持部2がそれよりも大きな飽和電荷量を持っていても、光電変換部1において電荷があふれてしまうからである。したがって、上述の式(4)で表される飽和電荷量の比とすることで、光電変換部1と保持部2のサイズを最適化することができる。
本発明に係る撮像システムの実施例について説明する。撮像システムとして、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、複写機、ファックス、携帯電話、車載カメラ、観測衛星などがあげられる。また、レンズなどの光学系と撮像装置とを備えるカメラモジュールも、撮像システムに含まれる。図16に、撮像システムの例としてデジタルスチルカメラのブロック図を示す。
図16において、1001はレンズの保護のためのバリア、1002は被写体の光学像を撮像装置1004に結像させるレンズ、1003はレンズ1002を通った光量を可変するための絞りである。1004は上述の各実施例で説明した撮像装置であって、レンズ1002により結像された光学像を画像データとして変換する。ここで、撮像装置1004の半導体基板にはAD変換部が形成されているものとする。1007は撮像装置1004より出力された撮像データに各種の補正やデータを圧縮する信号処理部である。そして、図16において、1008は撮像装置1004および信号処理部1007に、各種タイミング信号を出力するタイミング発生部、1009はデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御部である。1010は画像データを一時的に記憶する為のフレームメモリ部、1011は記録媒体に記録または読み出しを行うためのインターフェース部、1012は撮像データの記録または読み出しを行う為の半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体である。そして、1013は外部コンピュータ等と通信する為のインターフェース部である。ここで、タイミング信号などは撮像システムの外部から入力されてもよく、撮像システムは少なくとも撮像装置1004と、撮像装置1004から出力された撮像信号を処理する信号処理部1007とを有すればよい。
本実施例では、撮像装置1004とAD変換部とが同一の半導体基板に形成された構成を説明した。しかし、撮像装置1004とAD変換部とが別の半導体基板に設けられていてもよい。また、撮像装置1004と信号処理部1007とが同一の半導体基板に形成されていてもよい。