JP2017049526A - 地図データ作成方法 - Google Patents

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幸司 三村
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知子 有田
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秀行 十河
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Abstract

【課題】複数の装置が並行して地図データを作成する方法を提供する。
【解決手段】通路を表現したリンクに関するリンクデータ及び交差点を表現したノードに関するノードデータを含むネットワークデータを複数の小領域に分割する分割ステップと、前記分割ステップで分割された前記小領域の各々について、前記小領域内で経路を探索する経路探索ステップと、前記経路探索ステップで得られた結果に基づき、前記リンクの経路探索を行なう場合に用いられる優先度を規定するリンクのレベルを特定する特定ステップとをコンピュータが実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、地図データ作成方法に関するものである。
従来より、出発地から目的地に至る経路を探索するために用いる地図データを作成する技術が知られている。特許文献1には、誘導対象道路を構成する基準レベルの道路リンク情報を用いて誘導経路探索用地図データを作成する技術が記載されている。この技術では、リンク数が設定数以下となるように領域毎に分割し、所定の分割領域より脱出する全リンクから全分割領域の全脱出リンクまでの経路と所定の分割領域に進入する全リンクから全分割領域の全進入リンクまでの経路とを探索し、経路探索開始リンクから所定リンク数以内であり探索するまでに要した探索枝数が設定枝数以上のリンクを次レベルのリンクとして取得する。
特許第5013738号公報
特許文献1に記載の技術では、リンク数が設定数以下となるようにメッシュ分割し、各分割領域より脱出する全リンクからその他の全ての分割領域の全進入リンクまでの経路を探索する。各分割領域に行なう経路探索は、その他の全ての分割領域を対象とするため、広範囲にわたる探索処理が実施される。このため、全ての探索処理を実施するには多くの処理時間が必要である。
そのほか、従来の地図データ作成方法においては、その操作の簡便化や、使い勝手の向上、処理速度の向上、低コスト化、省資源化等が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、地図データ作成方法が提供される。この地図データ作成方法は、通路を表現したリンクに関するリンクデータ及び交差点を表現したノードに関するノードデータを含むネットワークデータを複数の小領域に分割する分割ステップと、前記分割ステップで分割された前記小領域の各々について、前記小領域内で経路を探索する経路探索ステップと、前記経路探索ステップで得られた結果に基づき、経路探索を行なう場合に用いられる優先度を規定するリンクのレベルを特定する特定ステップとをコンピュータが実行する。この形態の地図データ作成方法によれば、ネットワークデータを小領域に分割して小領域内で経路探索を行ない経路探索で得られた結果に基づきリンクのレベルを特定するので、大きな記憶容量を必要としない複数の装置による小領域単位の地図データ作成の分散処理ができる。
(2)上記形態の地図データ作成方法において、前記特定ステップは、前記リンクの前記経路に用いられた使用頻度に基づき、前記リンクの前記レベルを特定してもよい。この形態の地図データ作成方法によれば、各リンクが経路探索に用いられた頻度に応じて各リンクのレベルを特定することができる。
(3)上記形態の地図データ作成方法において、前記経路探索ステップは、前記小領域内において、第1の方向に至る経路と、前記第1の方向と反対の第2の方向に至る経路とを含む複数の経路を探索し、前記特定ステップは、前記リンクの前記複数の経路に用いられた使用頻度に基づき、前記リンクの前記レベルを特定してもよい。この形態の地図データ作成方法によれば、各リンクが複数の経路探索に用いられた頻度に応じて各リンクのレベルを特定することができる。
(4)上記形態の地図データ作成方法において、前記小領域は、第1の領域、前記第1の領域の周囲を囲む形状をなす第2の領域、前記第2の領域の周囲を囲む形状をなす第3の領域を含み、前記経路探索ステップは、前記第1の領域について、前記小領域内を順次移動するとともに、前記第2の領域及び前記第3の領域を前記第2の領域が前記順次移動するのに伴い移動させて、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域が前記移動する毎に前記第1の領域から前記第3の領域まで至る経路を探索することによって前記複数の経路を探索し、前記特定ステップは、前記移動する毎に前記第2の領域に含まれる前記経路内の各々の前記リンクについて経路探索に用いられた使用頻度を算出することにより、前記小領域内の複数の前記リンクの累積使用頻度を算出し、該算出の結果に基づき前記リンクの前記レベルを特定してもよい。この形態の地図データ作成方法によれば、ネットワークデータを小領域に分割して小領域内で経路探索を行ない経路探索で得られた結果に基づきリンクのレベルを特定するので、大きな記憶容量を必要としない複数の装置による小領域単位の地図データ作成の分散処理ができる。
(5)上記形態の地図データ作成方法において、前記小領域は、第4の領域及び前記第4の領域の周囲を囲む形状をなす第5の領域を含み、前記経路探索ステップは、前記第5の領域に含まれる前記ノードについて経路探索の始点及び終点となる複数のノードを抽出するとともに、前記抽出したノードのうち、一つの始点、残りを複数の終点として、前記第5の領域の前記始点のノードから前記第5の領域の前記複数の終点のノードに至る経路を探索することにより前記複数の経路を探索し、前記抽出したノードがすべて始点として設定されるまで順次経路探索を行ない、前記特定ステップは、前記経路を探索する毎に前記第4の領域内に含まれる各々の前記リンクについて経路探索に用いられた使用頻度を算出し、すべての始点を処理した該算出結果に基づき前記リンクの前記レベルを特定してもよい。この形態の地図データ作成方法によっても、ネットワークデータを小領域に分割して小領域内で経路探索を行ない経路探索で得られた結果に基づきリンクのレベルを特定するので、大きな記憶容量を必要としない複数の装置による小領域単位の地図データ作成の分散処理ができる。
(6)上記形態の地図データ作成方法において、前記使用頻度は、前記リンクを含む所定の領域に含まれるリンク数に対する前記リンクが経路に用いられた回数の割合を含むとしてもよい。
(7)上記形態の地図データ作成方法において、前記リンクデータは、上り線のリンクに関する上り線データ及び下り線のリンクに関する下り線データを含み、前記特定ステップは、前記上り線のリンクと前記下り線のリンクが含まれる前記リンクについて、前記上り線のリンクの使用頻度と前記下り線のリンクの使用頻度との平均値を算出することにより、前記平均値に基づき前記リンクの前記レベルを特定してもよい。
本発明は、地図データ作成方法以外の種々の態様で実現することが可能である。例えば、地図データ作成装置や、地図データ作成方法を実現するためのコンピュータプログラムや、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
地図データ作成システムの構成を説明するための図。 上記の地図データ作成の一例を示すフローチャート。 分割処理情報作成処理(ステップS100)を示すフローチャート。 探索領域を示す模式図。 探索領域情報666を示す図。 道路NWL格上条件情報を示す図。 決定領域v1と周辺領域w1とを示す模式図。 道路NWL格上処理(ステップS200)を示すフローチャート。 探索処理情報作成処理(ステップS210)を説明するための模式図。 始点ノード設定処理(ステップS220)から通過回数算出処理(ステップS240)までを説明するための模式図。 第2実施形態における探索領域を示す模式図。 探索領域情報666を示す図。 通過回数算出処理を説明するための模式図。 本実施形態の道路NWL格上条件情報664を示す図。 通過回数割合DRを説明するための模式図。 道路NWL格下条件情報を示す図。
A.第1実施形態:
A1.システム構成:
図1は、本発明の一実施形態としての地図データ作成を行なう地図データ作成システム100の構成を説明するための図である。地図データ作成システム100は、サーバ50と、装置60と、複数の装置70とを備える。
サーバ50は、通信部51と、制御部53と、記憶部55とを備える。通信部51は、制御部53の制御によって通信回線を介して装置60や複数の装置70と通信を行なう。制御部53は、RAMとROMを備え、ROMに記憶された制御プログラムをRAMに展開して実行することにより、サーバ50の各部を制御する。
記憶部55は、本実施形態においてはハードディスクで構成されている。記憶部55には、道路ネットワークデータ562(「道路NWデータ562」とも呼ぶ)が格納されている。道路NWデータ562は、通路を表現したリンクに関するリンクデータ及び交差点を表現したノードに関するノードデータによって構成されている。リンクデータは、リンクID、道路種別情報と上下線情報と、道路ネットワークレベル(「道路NWL」とも呼ぶ。)等のリンク付加情報とを含む。通路には、歩道と車道とを含む。道路種別情報は高速道路や国道等の道路の種別を規定する情報が含まれる。上下線情報はさらに上下線情報ID、上り線リンクリスト、下り線リンクリストが含まれる。上下線情報IDは道路の上り線と下り線の識別子である。上り線リンクリストは道路の上り線に属するリンクのID一覧である。下り線リンクリストは道路の下り線に属するリンクのID一覧である。
更に、各リンク道路には、道路NWLが付与されている。この道路NWLは、道路のレベルを示す情報であり、一般に、高速道路や国道など、整備された道路ほど高いレベルが付与されている。もとより全ての国道が高い道路NWL(例えば5)が付与されている訳ではなく、国道でも狭くて渋滞などが発生しやすい道路の道路NWLは低い値とされていることが望ましい。道路NWLは、経路探索を行なう場合、出発地/目的地からそれぞれ上位の道路NWLを持つ道路までの探索と、それら経路を接続する道路(以下、「接続道路」という)の探索を、すべての道路NWLが含まれる密度の高いNWと、上位の道路NWLだけからなる密度の低いNWとでわけて行なうことにより、処理の高速化を図る目的のために用いられる。こうすることで、道路の接続を調べる探索処理を単純高速化でき、かつ整備されている道路が優先的に経路に反映されることから、わかりやすい道路による案内(ナビゲーション)を利用者に提供できる。本実施形態において、道路NWLはレベル1からレベル6まであり、すべてのリンクの道路NWLは、本実施形態における地図データ作成方法を行なう前の状態において、下限値であるレベル1に設定されている。ノードデータは、ノードID、交差点ID、ノード付加情報までを一つのノードとするものとして定義されている。
装置60は、ホストコンピュータである。装置60には通信部61と、制御部63と、記憶部65と、キーボード、マウスなどの入力部67、ディスプレイの出力部69を備えている。通信部61は、制御部63の制御によって通信回線を介してサーバ50や複数の装置70と通信を行なう。制御部63は、RAMとROMを備え、ROMに記憶された制御プログラムをRAMに展開して実行することにより、装置60の各部を制御する。
記憶部65には、道路ネットワークデータ662(「道路NWデータ662とも呼ぶ」、道路NWL格上条件情報664、探索領域情報666、が記憶されている。
道路NWデータ662は道路NWデータ562と同様に通路を表現したリンクに関するリンクデータ及び交差点を表現したノードに関するノードデータを含み、道路NWL決定メッシュ情報と周辺処理メッシュ情報とで構成されている。
道路NWL格上条件情報664とは、道路NWLを格上する条件が記憶された情報であり、道路NWL格上条件とは、道路NWLを一つ上位のレベルに格上するための条件である。
探索領域情報666とは、記憶部65に記憶された道路NWデータの経路探索を行なうために用いる探索領域が記憶された情報である。
装置70はコンピュータである。地図データ作成システム100は、複数の装置70を含む。各装置70にはそれぞれ通信部71と、制御部73と、記憶部75と、キーボード、マウスなどの入力部77、ディスプレイの出力部79を備えている。通信部71は、制御部73の制御によって通信回線を介してサーバ50や装置60や他の複数の装置70と通信を行なう。制御部73は、RAMとROMを備え、ROMに記憶された制御プログラムをRAMに展開して実行することにより、装置70の各部を制御する。記憶部75には道路ネットワークデータ762(「道路NWデータ762とも呼ぶ」と道路NWL格上条件情報764、探索処理情報768が記憶されている。道路NWデータ762は道路NWデータ662と同様に通路を表現したリンクに関するリンクデータ及び交差点を表現したノードに関するノードデータを含み、道路NWL決定メッシュ情報と周辺処理メッシュ情報とで構成されている。道路NWL格上条件情報764は道路NWLを格上する条件が記憶された情報であり、道路NWL格上条件とは、道路NWLを一つ上位のレベルに格上するための条件である。探索処理情報768は経路探索処理を行なうための情報である。
A2.地図データ作成方法:
地図データ作成は、通路を表現したリンクに関するリンクデータ及び交差点を表現したノードに関するノードデータを含むネットワークデータを複数の小領域に分割する分割処理と、その分割処理で分割された小領域の各々について、小領域内で経路を探索する経路探索処理と、経路探索処理で得られた結果に基づき、経路探索を行なう場合に用いられる優先度を規定するリンクのレベルを特定する特定処理とを含む。
図2は、上記の地図データ作成の一例を示すフローチャートである。地図データ作成処理は利用者が装置60を操作して、記憶部65に記憶されており図示しない分割処理情報作成処理を起動することによって開始される。分割処理情報作成処理を起動すると制御部63は通信部61を介してサーバ50との間で通信を行ない分割処理情報作成処理を行なう(ステップS100)。ここで、ステップS100の処理は、上記の分割処理の一例を示す処理である。分割処理情報とは、複数の装置70がそれぞれ分散処理を可能とするためにサーバ50に記憶された道路NWデータ562を分割した情報であり、後述する道路NWL格上処理(ステップS200)を行なうために必要な情報をいう。分割処理情報作成処理とは、分割処理情報を作成する処理である。そして、装置60の制御部63は、複数の装置70により最上位の処理対象道路NWLまで道路NWLの格上処理が完了したかどうかを判断し(ステップS300)、完了していない場合、処理対象道路NWLを一つ上げる処理を行い(ステップS310)、ステップS100に戻りこれらの動作を繰り返す。ここで、ステップS200、ステップS300及びステップS310の処理は、上記の経路探索処理及び特定処理の一例を示す処理である。これら処理については後述する。
図3は、分割処理情報作成処理を示すフローチャートである(ステップS100)。装置60の制御部63は、通信部61を介してサーバ50の通信部51と通信を行ない、サーバ50に記憶された道路NWデータ562を複数の小領域に分割し、装置60の道路NWデータ662に記憶する小領域分割処理を行なう(ステップS110)。実施形態における領域とはメッシュに相当し、領域は道路NWデータの作成対象となっている地域(例えば日本)を緯度経度に基づいて地域を凡そ同じ大きさの複数の区域に分けた、その1つの区域を意味している。領域の大きさは任意であり、対象地域を覆うことができれば、四角形、多角形など、どのような形状でも差し支えない。また、全ての領域が同じ形状である必要はなく、複数種類の形状を組み合わせたものであっても良く、領域内でさらに複数の区域に分けてもよい。あるいは、メッシュ内に含まれるリンク本数が均一となるように、区分けするメッシュの大きさを調整しても良い。本実施形態において、小領域は1つの決定領域v1と8つの周辺領域w1で構成されている。決定領域v1と各周辺領域w1は1次メッシュに相当する(図7参照)。なお、「ステップS110」を、「分割ステップ」とも呼ぶ。
次に、制御部63は、記憶部65から探索領域情報666を取得する(ステップS120)。
図4は、探索領域を示す模式図である。探索領域は、(i)始点作成領域s1と、(ii)始点作成領域s1の周囲を囲む形状をなす通過回数カウント領域t1と、(iii)通過回数カウント領域t1の周囲を囲む形状をなす探索終了領域u1とを備える。なお、「始点作成領域s1」を「第1の領域」とも呼び、「通過回数カウント領域t1」を「第2の領域」とも呼び、「探索終了領域u1」を「第3の領域」とも呼ぶ。始点作成領域s1、通過回数カウント領域t1、探索終了領域u1は、後述する経路探索に用いる。本実施形態において、始点作成領域s1の中心となる緯度経度と、通過回数カウント領域t1と探索終了領域u1の中心となる緯度経度は同じである。
図5は、探索領域情報666を示す図である。本実施形態において、探索領域情報666は、処理対象道路NWL毎に記憶されている。例えば、処理対象道路NWLがレベル1である始点作成領域s1の場合1.5km四方の領域であり、通過回数カウント領域t1は、始点作成領域s1の3km四方から4km四方の領域であり、探索終了領域u1は、10km四方以上の領域としている。処理対象道路NWLがレベル3である始点作成領域s1の場合10km四方の領域であり、通過回数カウント領域t1は始点作成領域s1の15km四方から25km四方の領域であり、探索終了領域u1は40km四方以上の領域としている。探索領域情報に含まれる始点作成領域s1、通過回数カウント領域t1、探索終了領域u1の各距離は、それぞれの処理対象道路NWLで想定されている経路の距離に応じて、それぞれ設定されている。
このように、道路NWLが低いリンクの道路NWL値を決定する探索領域と比較して、道路NWLが高いリンクの道路NWL値を決定する探索領域の距離を長くすることで、長距離経路となるリンクの道路NWLを高くすることが可能となる。
次に、制御部63は、記憶部65から道路NWL格上条件情報664を取得する(ステップS130)。
図6は、道路NWL格上条件情報664を示す図である。本実施形態において、道路NWL格上条件は、処理対象道路NWL毎に記憶されている。
例えば、処理対象道路NWLがレベル1の場合、後述する道路NWL格上処理における経路探索処理において、経路として1回以上含まれたリンクの道路NWLが格上されて道路NWL2となる。本実施形態において、処理対象道路NWLが高いほど、リンクの道路NWLが格上されるための条件は厳しくなる。つまり、処理対象道路NWLが高いリンクほど、そのリンクを経路として通過した回数が多くならなければ、当該リンクの道路NWLは格上とならない。
次に、制御部63は、記憶部65の道路NWデータ662から探索対象リンクの抽出を行なう(ステップS140)。探索対象リンクとは、後述する道路NWL格上処理における経路探索処理において、経路探索の対象となり得るリンクをいう。具体的には、後述する道路NWL格上処理を行なうために、制御部63は、(i)決定領域v1に含まれるリンク及び(ii)決定領域v1の周辺の領域である周辺領域w1に含まれるリンクのうち、処理対象道路NWLより1少ない道路NWL以上の値を持つリンクを抽出する。例えば、処理対象道路NWLが2の場合、決定領域v1に含まれるリンク及び周辺領域w1に含まれるリンクのうち道路NWL1以上のリンクを抽出する。処理対象道路NWLが3の場合、決定領域v1に含まれるリンク及び周辺領域w1に含まれるリンクのうち道路NWL2以上のリンクを抽出する。なお、処理対象道路NWLが1の場合は決定領域v1に含まれるリンク及び周辺領域w1に含まれるリンクのうち道路NWL1のリンクを抽出する。そして、制御部63は小領域分割処理で分割した複数の小領域について道路NWL格上処理を行なう複数の装置70に割り当てを行ない、制御部63は通信部61を介して複数の装置70に小領域に分割した道路NWデータ662と道路NWL格上条件情報664とを送信する。複数の装置70の制御部73は通信部71が受信した道路NWデータ662を道路NWデータ762に、道路NWL格上条件情報664を道路NWL格上条件情報764に各々記憶する。ここで、装置70に割当てられた「小領域」を、その装置70にとっての道路NWLの決定を行なう「決定領域v1」と「周辺領域w1」と呼ぶ。
図7は、決定領域v1と周辺領域w1とを示す模式図である。本実施形態において、決定領域v1は、1次メッシュに相当する80km四方の領域であり、決定領域v1の周辺の領域である周辺領域w1は、決定領域v1の周囲を囲む240km四方の領域としている。決定領域v1と周辺領域w1で構成される領域を領域x1と呼ぶ。本実施形態において、決定領域v1の中心となる緯度経度と、周辺領域w1の中心となる緯度経度は同じである。以上の処理により、分割処理情報作成処理(ステップS100)(図2参照)は終了する。
図8は、道路NWL格上処理を示すフローチャートである(ステップS200)。まず、装置70の制御部73は、探索処理情報768を用いて探索処理情報作成処理を行なう(ステップS210)。
図9は、探索処理情報作成処理を説明するための模式図である(ステップ210)。装置70の制御部73は、決定領域v1と周辺領域w1に含まれるリンクを記憶部75から取得する(ステップS210)。そして、装置70の制御部73は、決定領域v1(図7参照)を、始点作成領域s1(図5参照)の大きさの領域ごとに分割する。次に、制御部73は、分割された決定領域v1の任意の一つの領域(図9においては、領域vv1)が通過回数カウント領域t1と重なるように、始点作成領域s1の領域(領域ss1)、通過回数カウント領域t1(領域tt1)、探索終了領域u1(領域uu1)の位置を設定する。
図10は、始点ノード設定処理から通過回数算出処理までを説明するための模式図である(ステップS220〜ステップS240)。制御部73は、まず、始点ノード設定処理を行なう(ステップS220)。始点ノード設定処理とは、始点作成領域s1内の任意のノードを始点ノードNAとして設定する処理をいう。始点ノードNAは、経路探索において、始点作成領域s1から脱出する直前のノードを指す。このため、始点ノードNAよりも始点作成領域s1の内側に存在するノードは、探索対象外ノードNBとして、始点ノードNAの対象から除外する。
次に、制御部73は、経路探索処理を行なう(ステップS230)。経路探索処理とは、小領域の各々について、小領域内で経路を探索する処理(「経路探索ステップ」とも呼ぶ)である。経路探索ステップは、始点作成領域s1について、小領域内を順次移動することと共に、通過回数カウント領域t1及び探索終了領域u1を通過回数カウント領域t1の領域が順次移動するのに伴ない移動させて、始点作成領域s1、通過回数カウント領域t1及び探索終了領域u1が移動する毎に始点作成領域s1から探索終了領域u1まで至る経路を探索することによって複数の経路を探索するステップである(ステップS230)。
具体的には、制御部73は、始点ノードNAから探索終了領域u1内のノードまで到達する最短経路を探索する。ここで、始点作成領域s1内の始点ノードNAから探索終了領域u1内のノードまで到達する経路を「有効経路」と呼び、始点作成領域s1内の始点ノードNAから探索終了領域u1内のノードまで到達しない経路を「無効経路」と呼ぶ。また、有効経路を構成するリンクを有効経路リンクLAと呼び、無効経路を構成するリンクを無効経路リンクLBと呼ぶ。同様に、有効経路を構成するノードを有効経路ノードNCと呼び、無効経路を構成するノードを無効経路ノードNEと呼ぶ。
なお、各経路の終点ノードのうち、有効経路を構成する終点ノードを有効終点ノードNDと呼び、無効経路を構成する終点ノードを無効終点ノードNFと呼ぶ。本実施形態において、経路探索方法としてはダイクストラ法を用いる。
ここで、ステップS210、ステップS220及びステップS230の処理は、上記の経路探索処理の一例を示すものである。
次に、制御部73は、通過回数算出処理を行なう(ステップS240)。通過回数算出処理とは、有効経路を構成するリンクであって、通過回数カウント領域t1に含まれるリンクLCについて経路探索に用いられた使用頻度を算出することにより、小領域内の複数のリンクの累積使用頻度を算出する処理である。本実施形態において、累積使用頻度として、リンクの通過回数を算出する。図10において、例えば、リンクL1は、始点ノードN1から終点ノードN2までの有効経路を構成するリンクであって、通過回数カウント領域t1を通過するリンクである。このため、リンクL1の通過回数は1となる。また、リンクL2は、始点ノードN3から終点ノードN4までの有効経路を構成するリンクであって、通過回数カウント領域t1を通過するリンクである。また、リンクL2は、始点ノードN3から終点ノードN5までの有効経路を構成するリンクであって、通過回数カウント領域t1に含まれるリンクでもある。このため、リンクL2の通過回数は2となる。
通過回数の算出は、図9に示される領域ss1から領域uu1までの未探索経路がなくなるまで実行される。
未探索経路がなくなった場合、制御部73は、始点作成領域s1の領域(領域ss1)、通過回数カウント領域t1(領域tt1)、探索終了領域u1(領域uu1)を決定領域v1及び周辺領域w1内で移動させ、上記した方法と同じ方法により、経路探索を行なう。例えば、領域ss1から領域uu1までの未探索経路がなくなると、始点作成領域s1を領域ss2(破線)に移動させ、通過回数カウント領域t1を領域tt2(破線)、探索終了領域u1を領域uu2(破線)に移動させる。この処理は、決定領域v1及び周辺領域w1内の全ての領域において通過回数の算出が終わるまで行われる。
なお、本実施形態においては始点作成領域s1、通過回数カウント領域t1、探索終了領域u1を左から右に移動させているが、必ずしもこの移動方向に限られず、いずれの方向に移動させても良い。
また、領域s1、通過回数カウント領域t1、探索終了領域u1を移動させる前に、領域s1から領域u1までに至る第1の方向に至る経路と反対の第2の方向に至る経路とを含む複数の経路を探索させても良い。例えば、領域ss1から領域uu1まで至る複数の経路及び進行方向を識別した識別情報を記憶し、領域ss1から領域uu1までの未探索経路がなくなると、領域ss1から領域uu1まで至る複数の経路及び進行方向を識別した識別情報に基づき、領域uu1から領域ss1までに至る反対方向に至る複数の経路を探索させても良い。
図8に示すとおり、全ての探索処理情報の処理が未完了である場合、つまり、制御部73が決定領域v1内の全ての領域において通過回数算出処理(ステップS240)が終わっていない場合(ステップS250:NO)、フローは、始点ノード設定処理(ステップS220)に戻る。一方、全ての探索処理情報の処理が完了された場合、つまり、制御部73が決定領域v1内の全ての領域において通過回数算出処理(ステップS240)が終わった場合(ステップS250:YES)、ステップS260において、制御部73は、道路NWL設定処理を行なう。
道路NWL設定処理とは、経路探索処理(ステップS230)で得られた算出結果に基づき、決定領域v1内のそれぞれのリンクの道路NWLを特定する処理である。なお、「通過回数算出処理(ステップS240)」と「道路NWL設定処理(ステップS260)」とを併せて、「特定ステップ」とも呼ぶ。
ステップS260において、制御部73は、決定領域v1内の各リンクの中で、通過回数算出処理により得られたリンクの通過回数の合計値が道路NWL格上条件(図6参照)を満たすリンクの道路NWLを一つ格上し、道路NWデータ762に記録する。そして制御部73は通信部71を介してサーバ50の通信部51に格上された道路NWデータ762を送信し、サーバ50の通信部51は格上された道路NWデータ762を受信して、サーバ50の制御部53は道路NWデータ562の一部を格上された道路NWデータ762に更新する。例えば、処理対象道路NWLがレベル1において、リンクの通過回数の合計値が1回以上含まれている場合、そのリンクの道路NWLは格上されて道路NWL2となる。一方でリンクの通過回数の合計値が1回も含まれていない場合、そのリンクの道路NWLは道路NWL1のままである。次に、処理対象道路NWL2において、リンクの通過回数の合計値が2回以上含まれている場合、そのリンクの道路NWLは格上された道路NWL3となる。一方でリンクの通過回数の合計値が1回以下しか含まれていない場合、そのリンクの道路NWLは道路NWL2のままである。このように処理対象道路NWL1から処理対象道路NWL5までの格上処理を行なう。装置70により、小領域について道路NWL格上処理が完了した場合、装置70の制御部73は通信部71を介して装置60の通信部61と通信を行ない制御部63に小領域について道路NWL格上処理が完了した旨を通知する。
装置60の制御部63は、複数の装置70により最上位の処理対象道路NWLまで道路NWLの格上処理が終了したかどうかを判断する(ステップS300、図2参照)。最上位の処理対象道路NWLまで道路NWLの格上処理が終了していない場合(ステップS300:NO)、制御部63は、道路NWL格上処理の終わったレベルの一つ上のレベルにおいて(ステップS310)、分割処理情報作成処理(ステップS100)を行なう。一方、最上位の道路NWLまで道路NWLの格上処理が終了した場合(ステップS300:YES)、本実施形態における地図データ作成方法を終了する。ここで、ステップS240、ステップS250、ステップS260及びステップS310は、上記の特定処理の一例である。
本実施形態の地図データ作成方法によれば、小領域の各々について、経路案内用の経路探索を行なう場合に用いられるリンクの優先度を規定するレベルを特定することができる。この結果として、本実施形態の地図データ作成方法によれば、複数の装置で並行して経路案内用の地図データを作成することができる。また、本実施形態の地図データ作成方法によれば、小領域内の地図データ作成用の経路探索を個別で行なった場合においても、道路NWLを特定することができる。このため、本実施形態の地図データ作成方法によれば、特定の小領域のみにおける、道路NWLの特定を行なうこともできる。
また、本実施形態における地図データ作成方法により作成された地図データが、ユーザの経路探索に使用された場合、使用頻度の高いリンクによって構成される経路が提示される。このため、本実施形態における地図データ作成方法によれば、信頼性の高い経路探索が提供可能となる。
B.第2実施形態:
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の地図データ作成の地図データ作成システム100のハードウェア構成は、第1実施形態の地図データ作成システム100と同一である。第2実施形態は探索領域情報666の内容及び経路探索処理(ステップS230)及び通過回数算出処理(ステップS240)が第1実施形態と異なる。
図11は、第2実施形態における探索領域を示す模式図である。探索領域は、(i)通過回数カウント領域t2と、(ii)通過回数カウント領域t2の周囲を囲む形状をなす始終点作成領域s2とを備える。なお、「通過回数カウント領域t2」を「第4の領域」とも呼び、「始終点作成領域s2」を「第5の領域」とも呼ぶ。本実施形態における探索領域を、「経路探索領域r2」とする。始終点作成領域s2、通過回数カウント領域t2、経路探索領域r2は、後述する経路探索に用いる。本実施形態において、始終点作成領域s2の中心となる緯度経度と、通過回数カウント領域t2と経路探索領域r2の中心となる緯度経度は同じである。
図12は、探索領域情報666を示す図である。第1実施形態と同様に、本実施形態においても、探索領域情報666は、処理対象道路NWL毎に記憶されている。本実施形態の探索領域情報666において、例えば、処理対象道路NWLがレベル1の場合、通過回数カウント領域t2は1km四方の領域であり、始終点作成領域s2は10km四方の領域であり、経路探索領域r2は、12km四方の領域である。
本実施形態における経路探索処理(ステップS230(図8参照))は、始終点作成領域s2(図11参照)に含まれるノードについて経路探索の始点及び複数の終点を順次選択するとともに、始点及び複数の終点を順次選択する毎に始終点作成領域s2の始点のノードから始終点作成領域s2の複数の終点のノードに至る経路を探索することにより複数の経路を探索するステップである。
具体的には、制御部73は、始終点作成領域s2に含まれる始点ノードNAから始終点作成領域s2に含まれるノードまで到達する複数の経路を探索する。本実施形態において、始点ノードNAは、始終点作成領域s2より内側の領域に存在するノードに接続するリンクと接続するノードとする。なお、第1実施形態の経路探索処理は、複数の始点ノードから一括で経路探索を行なっているが、第2実施形態の経路探索処理は、始点ノードを1つずつ決定し、順次経路探索を行なう。
ここで、始終点作成領域s2に含まれる始点ノードNAから始終点作成領域s2に含まれるノードまで到達する経路を「有効経路」と呼び、始終点作成領域s2に含まれる始点ノードNAから始終点作成領域s2に含まれるノードまで到達しない経路を「無効経路」と呼ぶ。なお、その他の呼び方については、第1実施形態緒と同様である。本実施形態においても、経路探索方法としてはダイクストラ法を用いている。
次に、制御部73は、通過回数算出処理を行なう(ステップS240(図8参照))。通過回数算出処理とは、経路を探索するごとに通過回数カウント領域t2内に含まれる各々のリンクについて経路探索に用いられた使用頻度を算出する処理である。
本実施形態において、通過回数は1つの始点ノードにつき1ずつ加算し、累積使用頻度として、リンクの通過回数を算出する。
図13は、通過回数算出処理を説明するための模式図である。例えば、始点ノードがN11である場合、始終点作成領域s2より内側の領域に存在するノードN10に接続するリンクL10と接続するノードである。リンクL11は始点ノードN11から終点ノードN12までの有効経路であり、通過回数カウント領域t2を通過する。また、リンクL11は始点ノードN11から終点ノードN13までの有効経路であり通過回数カウント領域t2を通過する。
本実施形態において通過回数は1つの始点ノードにつき1ずつ加算するため、リンクL11の通過回数は始点ノードN11につき1加算する。
また、始点ノードがN12である場合、リンクL11は終点ノードN11まで至る有効経路及び終点ノードN13まで至る2つの有効経路があるが、リンクL11の通過回数は始点ノードN12につき1加算する。
さらに、始点ノードがN13の場合、リンクL11は終点ノードN11まで至る有効経路及び終点ノードN12まで至る2つの有効経路があるため、リンクL11の通過回数は始点ノードN13につき1加算する。このように、リンクL11は始点ノードN11及び始点ノードN12及び始点ノードN13について1つずつ加算するためリンクL11の累積通過回数は3である。
本実施形態においても、ネットワークデータを小領域に分割して小領域内で経路探索を行ない経路探索で得られた結果に基づきリンクのレベルを特定するので、大きな記憶容量を必要としない複数の装置による小領域単位の地図データ作成の分散処理ができる。
C.第3実施形態:
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態の地図データ作成システム100のハードウェア構成は第1実施形態の地図データ作成システム100と同一である。第3実施形態は、道路NWL格上条件情報664が第1実施形態と異なる。
図14は、本実施形態の道路NWL格上条件情報664を示す図である。第1実施形態と同様に、本実施形態においても、道路NWL格上条件は、処理対象道路NWL毎に記憶されている。本実施形態において、経路探索に用いられた使用頻度として、所定の領域に含まれるリンクの数に対してその領域内のリンクが経路に用いられた回数の割合を用いる。つまり、本実施形態において、道路NWL格上条件は、通過回数割合DRが所定の割合以上であることが条件となる。通過回数割合DRとは、道路NWL格上処理において通過した回数D1を、有効終点ノードの数D2で割り、さらに、道路NWL格上処理において経路探索を行なった回数D3で割った数をいう。例えば、処理対象道路NWLがレベル1のリンクの場合、通過回数割合DRが1%以上のリンクの道路NWLが格上されて道路NWL2となる。処理対象道路NWLがレベル2のリンクの場合、通過回数割合DRが10%以上のリンクが格上されて道路NWL3となる。このように、処理対象道路NWLが高いリンクほど、そのリンクを経路として通過した通過回数割合DRが多くなければ当該リンクの道路NWLは格上とならない。
図15は、通過回数割合DRを説明するための模式図である。図15(A)は、ノード及びリンクの数が比較的多い地域(例えば、都市部)における模式図であり、図15(B)は、ノード及びリンクの数が比較的少ない地域(例えば、地方部)における模式図である。
図15(A)において、リンクL21は、始点ノードN21から終点ノードN22までの有効経路を構成するリンクであって、通過回数カウント領域t1を通過するリンクである。また、リンクL21は、(i)始点ノードN21から終点ノードN23までの有効経路を構成するリンクであり、(ii)始点ノードN21から終点ノードN24までの有効経路を構成するリンクであり、(iii)始点ノードN21から終点ノードN25までの有効経路を構成するリンクである。このため、リンクL21の通過回数D1は、4となる。また、リンクL22は、始点ノードN26から終点ノードN27までの有効経路を構成するリンクであって、通過回数カウント領域t1を通過するリンクである。このため、リンクL22の通過回数D1は、1となる。
図15(A)において、有効終点ノードNDは、終点ノードN22、N23,N24、N25、N27である。このため、有効終点ノードNDの数D2は5となる。この結果、リンクL21の場合、通過回数D1を有効終点ノードNDの数D2で割った値は、4を5で割った値であり80%となる。一方、リンクL22の場合、通過回数D1を有効終点ノードNDの数D2で割った値は、1を5で割った値であり20%となる。通過回数D1を有効終点ノードNDの数D2で割った値を、道路NWL格上処理において経路探索を行なった回数D3で割った割合が、通過回数割合DRとなる。例えば、図15は道路NWL格上処理において経路探索を行なった回数が1回の場合、リンクL21の通過回数割合DRは80%となり、リンクL22の通過回数割合DRは20%となる。 ここで、例えば処理対象道路NWLがレベル5の場合、通過回数割合は30%以上のリンクが格上対象である。リンクL21の通過回数割合DRは80%であり、通過回数割合30%以上の要件を満たすためリンクL21の道路NWLはレベル6に格上となる。一方で、リンクL22の通過回数割合DRは20%であり通過回数割合30%以上の要件を満たさないため、リンクL22の道路NWLはレベル6に格上とはならない。
図15(B)において、リンクL31は、始点ノードN31から終点ノードN32までの有効経路を構成するリンクであって、通過回数カウント領域t1を通過するリンクである。また、リンクL31は、始点ノードN31から終点ノードN33までの有効経路を構成するリンクである。このため、リンクL31の通過回数D1は2となる。また、リンクL32は、始点ノードN34から終点ノードN35までの有効経路を構成するリンクであって、通過回数カウント領域t1を通過するリンクである。このため、リンクL32の通過回数D1は1となる。
図15(B)において、有効終点ノードNDは、終点ノードN32、N33、N35である。このため、有効終点ノードNDの数D2は3となる。この結果、リンクL31の場合、通過回数D1を有効終点ノードNDの数D2で割った値は、2を3で割った値であり、約67%となる。一方、リンクL32の場合、通過回数D1を有効終点ノードNDの数D2で割った値は、1を3で割った値であり、約33%となる。通過回数D1を有効終点ノードNDの数D2で割った値を、さらに、道路NWL格上処理において経路探索を行なった回数D3で割った割合が、通過回数割合DRとなる。ここで、図15は、道路NWL格上処理において経路探索を行なった回数が1回の場合を示す図である。このため、リンクL21の通過回数割合DRは約67%となり、リンクL22の通過回数割合DRは約33%となる。
ここで、例えば処理対象道路NWLがレベル5の場合、通過回数割合は30%以上のリンクが格上対象である。リンクL21の通過回数割合DRは約67%であり、通過回数割合30%以上の要件を満たすためリンクL21の道路NWLはレベル6に格上となる。また、リンクL22の通過回数割合DRは約33%であり通過回数割合30%以上の要件を満たすためリンクL22の道路NWLはレベル6に格上となる。
一般に、ノード及びリンクの数が比較的多い地域(例えば、都市部)は、ノード及びリンクの数が比較的少ない地域(例えば、地方部)と比較して、有効終点ノードNDが多くなる傾向にあり、この結果として、通過回数D1が多くなる傾向にある。このため、道路NWL格上条件を通過回数D1に基づいて決定する場合、道路NWLが格上されるリンクは、ノード及びリンクの数が比較的多い地域のほうが、ノード及びリンクの数が比較的少ない地域と比較して、多くなる傾向にある。
しかし、道路NWL格上条件を通過回数割合DRに基づいて決定することにより、都市部と地方部とによる道路NWLの密度の変化による傾向を緩和することができる。
D.第4実施形態:
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態の地図データ作成システム100のハードウェア構成は、第1実施形態の地図データ作成システム100と同一である。 第4実施形態は、第3実施形態と比較して、通過回数算出処理(ステップS240(図8参照))が異なる。
本実施形態においては、上り線の通過回数平均と下り線の通過回数平均とから平均値を算出し、平均値に基づきリンクの道路NWLを特定する。具体的には、上り線のみのリンクにおける通過回数割合DRを上り線リンクリストに含まれるリンクIDを持つリンクの数で割った上り線通過回数平均を算出し、下り線のみのリンクにおける通過回数割合DRを下り線リンクリストに含まれるリンクIDを持つリンクの数で割った下り線通過回数平均を算出する。そして、上り線通過回数平均と下り線通過回数平均の平均値を各リンクにおける通過回数割合DRとする。
この形態によれば、上り線のリンクの通過回数割合と、下り線の通過回数割合とが大きく異なる場合上り線通過回数平均と下り線通過回数平均の平均値を採用することにより、上り線のリンクと下り線のリンクの通過回数割合の平準化を計ることができる。
E.変形例:
E1.変形例1:
上述の実施形態において、リンクの道路NWLを特定するため処理対象道路NWL1からレベル5に至る道路NWL格上処理を行ない特定するものとした。しかし、道路NWLの特定はこれに限られず、処理対象道路NWLがレベル6からレベル2に至る道路NWL格下処理を行なうものとしても良い。
図16は、道路NWL格下処理を行なうために用いる道路NWL格下条件情報を示す図である。本実施形態においても、道路NWL格下条件情報は、処理対象道路NWL毎に記憶されている。例えば、処理対象道路NWLがレベル6の場合、通過回数割合DRが30%未満のリンクの道路NWLが格下げされて道路NWL5となる。一方で通過回数割合DRが30%以上のリンクの道路NWLは道路NWL6のままである。次に処理対象道路NWLがレベル5の場合、通過回数割合DRが50%未満のリンクの道路NWLが格下げされて道路NWL4となる。一方で通過回数割合が50%以上のリンクの道路NWLは道路NWL5のままである。
E2.変形例2:
また、上述の実施形態において、リンクの付加情報として道路の有料道路または無料道路の区分情報や車線数の情報を記憶しても良い。そして、経路探索の条件として有料道路または無料道路の区分情報の情報や車線数の情報を用いても良い。
なお、上記の実施形態で説明したステップS100は、上記の分割処理の一例を示すものであり、ネットワークデータを複数の小領域に分割する処理であれば、その他の方法であっても良い。
また、上記の実施形態で説明したステップS210、ステップS220及びステップS230は、上記の経路探索処理の一例を示すものであり、分割処理で分割された小領域の各々について、その小領域内で経路を探索する方法であれば、その他の方法であっても良い。
また、上記の実施形態で説明したステップS240、ステップS250、ステップS260及びステップS310は、上記の特定処理の一例を示すものであり、経路探索処理で得られた結果に基づき、経路探索を行なう場合に用いられる優先度を規定するリンクのレベルを特定する方法であれば、他の方法であっても良い。
上記の特許文献1に記載の技術において、経路探索の処理時間を軽減するために、複数の装置を用いた分散処理を実施する方法が挙げられる。しかしながら、この分散処理を実施するためには、各装置に対して、全分割領域分の地図データを記憶する大きな記憶容量を持つ高性能なシステムが必要となる。それに対して、上記で説明した実施形態では、ネットワークデータを小領域に分割して小領域内で経路探索を行ない経路探索で得られた結果に基づきリンクのレベルを特定するので、大きな記憶容量を必要とせず、複数の装置による小領域単位の地図データ作成の分散処理ができる。それによって、高性能なシステムを必要とせずに、経路探索の処理時間の軽減が図れる。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行なうことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…地図データ作成システム
50…サーバ
51…通信部
53…制御部
55…記憶部
60…装置
61…通信部
63…制御部
65…記憶部
67…入力部
69…出力部
70…装置
71…通信部
73…制御部
75…記憶部
77…入力部
79…出力部
100…地図データ作成システム
562…道路NWデータ
662…道路NWデータ
664…道路NWL格上条件情報
666…探索領域情報
762…道路NWデータ
764…道路NWL格上条件情報
768…探索処理情報
DR…通過回数割合
D1…通過回数
D2…数
D3…回数
LA…有効経路リンク
LB…無効経路リンク
LC…リンク
NA…始点ノード
NB…探索対象外ノード
NC…有効経路ノード
ND…有効終点ノード
NE…無効経路ノード
NF…無効終点ノード
r2…経路探索領域
s1…始点作成領域
s2…始終点作成領域
ss1…領域
ss2…領域
t1…通過回数カウント領域
t2…通過回数カウント領域
tt1…領域
tt2…領域
u1…探索終了領域
uu1…領域
uu2…領域
v1…決定領域
vv1…領域
w1…周辺領域
x1…領域

Claims (7)

  1. 通路を表現したリンクに関するリンクデータ及び交差点を表現したノードに関するノードデータを含むネットワークデータを複数の小領域に分割する分割ステップと、
    前記分割ステップで分割された前記小領域の各々について、前記小領域内で経路を探索する経路探索ステップと、
    前記経路探索ステップで得られた結果に基づき、経路探索を行なう場合に用いられる優先度を規定するリンクのレベルを特定する特定ステップとをコンピュータが実行することを特徴とする地図データ作成方法。
  2. 前記特定ステップは、前記リンクの前記経路に用いられた使用頻度に基づき、前記リンクの前記レベルを特定することを特徴とする請求項1記載の地図データ作成方法。
  3. 前記経路探索ステップは、前記小領域内において、第1の方向に至る経路と、前記第1の方向と反対の第2の方向に至る経路とを含む複数の経路を探索し、
    前記特定ステップは、前記リンクの前記複数の経路に用いられた使用頻度に基づき、前記リンクの前記レベルを特定することを特徴とする請求項2記載の地図データ作成方法。
  4. 前記小領域は、第1の領域、前記第1の領域の周囲を囲む形状をなす第2の領域、前記第2の領域の周囲を囲む形状をなす第3の領域を含み、
    前記経路探索ステップは、前記第1の領域について、前記小領域内を順次移動するとともに、前記第2の領域及び前記第3の領域を前記第1の領域が前記順次移動するのに伴い移動させて、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域が前記移動する毎に前記第1の領域から前記第3の領域まで至る経路を探索することによって前記複数の経路を探索し、
    前記特定ステップは、前記移動する毎に前記第2の領域に含まれる前記経路内の各々の前記リンクについて経路探索に用いられた使用頻度を算出することにより、前記小領域内の複数の前記リンクの累積使用頻度を算出し、該算出の結果に基づき前記リンクの前記レベルを特定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の地図データ作成方法。
  5. 前記小領域は、第4の領域及び前記第4の領域の周囲を囲む形状をなす第5の領域を含み、
    前記経路探索ステップは、前記第5の領域に含まれる前記ノードについて経路探索の始点及び終点となる複数のノードを抽出するとともに、前記抽出したノードのうち、一つの始点、残りを複数の終点として、前記第5の領域の前記始点のノードから前記第5の領域の前記複数の終点のノードに至る経路を探索することにより前記複数の経路を探索し、前記抽出したノードがすべて始点として設定されるまで順次経路探索を行ない、
    前記特定ステップは、前記経路を探索する毎に前記第4の領域内に含まれる各々の前記リンクについて経路探索に用いられた使用頻度を算出し、すべての始点を処理した該算出結果に基づき前記リンクの前記レベルを特定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の地図データ作成方法。
  6. 前記使用頻度は、前記リンクを含む所定の領域に含まれるリンク数に対する前記リンクが経路に用いられた回数の割合を含む請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の地図データ作成方法。
  7. 前記リンクデータは、上り線のリンクに関する上り線データ及び下り線のリンクに関する下り線データを含み、
    前記特定ステップは、前記上り線のリンクと前記下り線のリンクが含まれる前記リンクについて、前記上り線のリンクの使用頻度と前記下り線のリンクの使用頻度との平均値を算出することにより、前記平均値に基づき前記リンクの前記レベルを特定することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の地図データ作成方法。
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