JP2017049374A - 感光性樹脂組成物、硬化膜、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびタッチパネル - Google Patents

感光性樹脂組成物、硬化膜、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびタッチパネル Download PDF

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享平 崎田
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Abstract

【課題】本発明は、比誘電率が低く、かつ、耐薬品性に優れる硬化膜を得ることができる感光性樹脂組成物、ならびに、感光性樹脂組成物を用いた硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびタッチパネルを提供すること課題とする。
【解決手段】エチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体A、光重合開始剤B、および、溶剤Cを含有する感光性樹脂組成物であって、所定の共役ジエン構造およびマレイミド構造もしくは熱によりマレイミド構造を生じる構造を同一または異なる重合体中あるいは異なる化合物中に有する成分を含有する感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、硬化膜、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびタッチパネルに関する。
液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置などの画像表示装置や、タッチパネルなどの入力装置には、一般的に、パターン形成された層間絶縁膜が設けられている。
この層間絶縁膜の形成には、必要とするパターン形状を得るための工程数が少なく、しかも十分な平坦性が得られるという理由から、感光性樹脂組成物が広く使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2007−279728号公報 特開2008−248144号公報 特開2014−197171号公報
近年、画像表示装置の低消費電力化や絶縁膜の薄層化のために、従来よりも比誘電率が低い硬化膜を得る試みがなされている。
本発明者らは、特許文献1〜3に記載された樹脂組成物について検討したところ、得られる硬化膜は比誘電率が高く、また、耐薬品性が十分でない場合があることを明らかとした。
そこで、本発明は、比誘電率が低く、かつ、耐薬品性に優れる硬化膜を得ることができる感光性樹脂組成物、ならびに、感光性樹脂組成物を用いた硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびタッチパネルを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、所定の共役ジエン構造およびマレイミド構造もしくは熱によりマレイミド構造を生じる構造を同一または異なる重合体中あるいは異なる化合物中に有する成分を用いることにより、比誘電率が低く、かつ、耐薬品性に優れる硬化膜を得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
[1] エチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体A、光重合開始剤B、および、溶剤Cを含有する感光性樹脂組成物であって、
以下の条件1〜4の少なくとも1つを満たし、
1:下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を有する構成単位と、マレイミド構造を有する構成単位または熱によりマレイミド構造を生じる構造を有する構成単位とを含む同一または異なる重合体を含有する。
2:下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体を含有し、かつ、マレイミド構造または熱によりマレイミド構造を生じる構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
3:マレイミド構造を有する構成単位または熱によりマレイミド構造を生じる構造を有する構成単位を含む重合体を含有し、かつ、下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
4:下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物、および、マレイミド構造または熱によりマレイミド構造を生じる構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
群S:アントラセン、2−ピロン、フラン、チオフェン、シクロペンタジエン、および、2,4−ヘキサジエンからなる群
かつ、下記5および6の少なくとも1つを満たす、感光性樹脂組成物。
5:上記単量体Aが、分子内に酸基を含有する。
6:酸基を有する構成単位を含む重合体を含有する。
[2] 上記熱によりマレイミド構造を生じる構造が、下記式(1)〜(4)のいずれかで表される基である、[1]に記載の感光性樹脂組成物。

ここで、上記式(1)〜(4)中、*はいずれも結合位置を表す。
[3] [1]または[2]に記載の感光性樹脂組成物を基板に塗布する工程と、
塗布された感光性樹脂組成物から溶剤Cを除去する工程と、
溶剤Cが除去された感光性樹脂組成物を活性光線で露光する工程と、
露光された感光性樹脂組成物を現像液により現像する工程と、
現像された感光性樹脂組成物を熱処理して硬化膜を得る工程とを含む、硬化膜の製造方法。
[4] [1]または[2]に記載の感光性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜。
[5] 層間絶縁膜である、[4]に記載の硬化膜。
[6] [4]または[5]に記載の硬化膜を有する、液晶表示装置。
[7] [4]または[5]に記載の硬化膜を有する、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
[8] [4]または[5]に記載の硬化膜を有する、タッチパネル。
本発明によれば、比誘電率が低く、かつ、耐薬品性に優れる硬化膜を得ることができる感光性樹脂組成物、ならびに、感光性樹脂組成物を用いた硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびタッチパネルを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」または「メタクリレート」を表す表記であり、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」または「メタクリル」を表す表記であり、「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル」または「メタクリロイル」を表す表記である。
本明細書において、固形分は、25℃における固形分である。
本明細書において、ポリマーの重量平均分子量および数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)測定によるポリスチレン換算値として定義される。ポリマーの重量平均分子量および数平均分子量は、例えば、HLC−8120(東ソー製)を用い、カラムとしてTSKgelMultiporeHXL−M(東ソー製、7.8mmID×30.0cmを、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いることによって求めることができる。
[感光性樹脂組成物]
本発明の感光性樹脂組成物は、エチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体A、光重合開始剤B、および、溶剤Cを含有する感光性樹脂組成物である。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、後述する条件1〜4の少なくとも1つを満たし、かつ、後述する条件5および6の少なくとも1つを満たす感光性樹脂組成物である。
本発明の感光性樹脂組成物は、所定の共役ジエン構造およびマレイミド構造もしくは熱によりマレイミド構造を生じる構造を同一または異なる重合体中あるいは異なる化合物中に有する成分を用いることにより、比誘電率が低く、かつ、耐薬品性が良好な硬化膜を得ることができる。
これは、詳細には明らかではないが、本発明者らは以下のように推測している。
最初に、本発明者らは、特許文献1などに記載されたネガティブ型の感光性樹脂組成物を用いた場合において、得られる硬化膜の比誘電率が高くなり、耐薬品性が劣る原因を検討した。検討の結果、極性の高いエステル官能基の割合が多く、また酸化されやすいため比誘電率が高くなり、架橋強度が不足しているため耐薬品性が悪化してしまうと考えられる。
これに対し、本発明においては、所定の共役ジエン構造およびマレイミド構造もしくは熱によりマレイミド構造を生じる構造を同一または異なる重合体中あるいは異なる化合物中に有する成分を用いているため、現像工程後の硬化(熱処理)工程において、光硬化した露光部で更にディールスアルダー反応が進行し、極性の低い炭素-炭素結合による強固な架橋を形成するため、得られる硬化膜の比誘電率が低く、かつ、耐薬品性が良好になったと考えられる。
〔エチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体A〕
本発明の感光性樹脂組成物が含有する単量体Aは、エチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する化合物(エチレン性不飽和化合物)である。
単量体Aは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはこれらの共重合体ならびにこれらの混合物等の化学的形態をもつ。
モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル類あるいは不飽和カルボン酸アミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類あるいはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいは不飽和カルボン酸アミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物;更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいは不飽和カルボン酸アミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭51−47334号公報、特開昭57−196231号公報記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号公報、特開昭59−5241号公報、特開平2−226149号公報記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号公報記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。更に、前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。
その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726号公報記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記式(V)で表され、水酸基を有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。

(式(V)中、R7及びR8はそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表す。)
また、特開昭51−37193号公報、特公平2−32293号公報、特公平2−16765号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号公報、特公昭56−17654号公報、特公昭62−39417号公報、特公昭62−39418号公報記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。更に、特開昭63−277653号公報、特開昭63−260909号公報、特開平1−105238号公報に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する重合性化合物類を用いることによっては、非常に感光スピードに優れた感光性樹脂組成物を得ることができる。
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号、各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、特公昭46−43946号公報、特公平1−40337号公報、特公平1−40336号公報記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号公報記載のビニルホスホン酸系化合物等も挙げることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。更に、日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に記載されている光硬化性モノマー及びオリゴマーも使用することができる。
これらの単量体Aについて、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、感光性樹脂組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、次のような観点から選択される。
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましい。また、硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよい。上限としては、15官能以下のものが好ましく、10官能以下のものがより好ましく、6官能以下のものがさらに好ましい。さらに、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、他の成分(例えば、光重合開始剤、無機粒子等)との相溶性、分散性に対しても、エチレン性不飽和化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の他の成分の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板などの硬質表面との密着性を向上させる目的で特定の構造を選択することもありうる。
単量体Aの具体例としては、特公昭48−41708号公報、特開昭51−37193号公報、特公平2−32293号公報、特公平2−16765号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号公報、特公昭56−17654号公報、特公昭62−39417号公報、特公昭62−39418号公報記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ(株)製)、U−15HA、U−6LPA、UA−7200(新中村化学(株)製)、DPHA−40H(日本化薬(株)製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)などが挙げられる。
また、これらの単量体Aは、後述する条件5を満たす場合、単量体Aとしては、分子内に酸基を有するエチレン性不飽和化合物を用いる。
ここで、酸基としては、具体的には、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基等が挙げられ、中でも、カルボキシル基、フェノール性水酸基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。酸基を有する単量体Aの好ましい酸価としては、0.1〜40mgKOH/gであり、特に好ましくは5〜30mgKOH/gである。単量体Aの酸価が0.1mgKOH/g以上であれば、現像性が良好であり、40mgKOH/g以下であれば、製造や取扱い上、有利である。酸基を有する重合性化合物の市販品としては、例えば、東亞合成(株)製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、M−305、M−510、M−520などが挙げられる。
単量体Aの含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対し、5〜90質量%であることが好ましく、10〜85質量%であることがより好ましく、20〜80質量%であることが更に好ましい。また、単量体Aの分子量としては、分子量が100〜3000であることが好ましい。なお、単量体Aがオリゴマーである場合には、重量平均分子量が上記の範囲であることが好ましい。
なお、本発明の感光性樹脂組成物は、単量体Aに加えて、反応希釈剤としてエチレン性不飽和基を分子内に1つ有する化合物を含有していてもよい。そのような化合物としては特に制限されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸や、そのエステル類、アミド類などが挙げられる。
〔光重合開始剤B〕
本発明の感光性樹脂組成物が含有する光重合開始剤Bは、光により分解し、上述した単量体A(エチレン性不飽和化合物)等の重合性化合物の重合を開始、促進する化合物であり、波長300nm以上500nm以下の領域に吸収を有するものであることが好ましい。また、光重合開始剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
光重合開始剤Bとしては、例えば、有機ハロゲン化化合物、オキシジアゾール化合物、カルボニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ酸化合物、ジスルホン酸化合物、オキシムエステル化合物、オニウム塩化合物、アシルホスフィン(オキシド)化合物が挙げられる。
上記の有機ハロゲン化化合物、オキシジアゾ−ル化合物、カルボニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ酸化合物、ジスルホン酸化合物としては、特開2010−106268号公報の段落0135〜0149に記載の化合物が例示される。また、オニウム塩化合物、アシルホスフィン(オキシド)化合物としては、特開2010−106268号公報の段落0220〜0224に記載の化合物が例示される。
光重合開始剤Bとしては、露光感度の観点から、トリハロメチルトリアジン系化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物、メタロセン化合物、オキシム系化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3−アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される化合物が好ましい。
更に好ましくは、トリハロメチルトリアジン系化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物、オキシム系化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物であり、トリハロメチルトリアジン系化合物、α−アミノケトン化合物、オキシム系化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、ベンゾフェノン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物が最も好ましい。これらの化合物の具体例としては、例えば特開2011−186398公報の段落番号0061〜0073の記載の化合物が挙げられる。
特に、本発明の感光性樹脂組成物を固体撮像素子や液晶表示装置等の光学部材の作製に使用する場合には、微細なパターンをシャープな形状で形成する必要があるために、硬化性と共に未露光部に残渣がなく現像されることが重要である。このような観点からは、オキシム系化合物が特に好ましい。特に、固体撮像素子において微細なパターンを形成する場合、硬化用露光にステッパー露光を用いるが、この露光機はハロゲンにより損傷される場合があり、重合開始剤の添加量も低く抑える必要があるため、これらの点を考慮すれば、固体撮像素子の如き微細パターンを形成するには、光重合開始剤として、オキシム化合物を用いることが最も好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に含有される光重合開始剤Bの含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対し、0.1〜50質量%であることが好ましく、0.5〜30質量%であることがより好ましく、1〜20質量%であることが更に好ましい。上記範囲であると、良好な感度と良好なパターン形成性とが得られる。
〔溶剤C〕
本発明の感光性樹脂組成物が含有する溶剤Cは特に限定されず、公知の溶剤を用いることができる。なお、本発明の感光性樹脂組成物は、上述した必須成分と、後述する任意成分を溶剤に溶解した溶液として調製されることが好ましい。また、溶剤としては、必須成分および任意成分を溶解し、各成分と反応しないものが好ましい。
溶剤Cの例として、具体的には、例えば、国際公開第2014/066935号の段落0087〜0090に記載の溶剤を使用することができる。
溶剤Cの含有量は、上記感光性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、25〜1900質量部であることが好ましく、50〜900質量部であることがより好ましく、100〜500質量部であることがさらに好ましい。
〔条件1〜4〕
本発明の感光性樹脂組成物は、上述したエチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体A、光重合開始剤B、および、溶剤Cを含有し、かつ、以下の条件1〜4の少なくとも1つを満たす。
1:下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を有する構成単位と、マレイミド構造を有する構成単位または熱によりマレイミド構造を生じる構造(以下、「熱潜在性マレイミド構造」ともいう。)を有する構成単位とを含む同一または異なる重合体を含有する。なお、「同一または異なる重合体」とは、共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体と、マレイミド構造または熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体とが、同一の重合体であっても異なる重合体であってもよいことを示す。
2:下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体を含有し、かつ、マレイミド構造または熱潜在性マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
3:マレイミド構造を有する構成単位または熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体を含有し、かつ、下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
4:下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物、および、マレイミド構造または熱潜在性マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
群S:アントラセン、2−ピロン、フラン、チオフェン、シクロペンタジエン、および、2,4−ヘキサジエンからなる群
<共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体>
本発明の感光性樹脂組成物は、条件1または2を満たす場合、アントラセン、2−ピロン、フラン、チオフェン、シクロペンタジエン、および、2,4−ヘキサジエンからなる群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体を含有する。
ここで、上記共役ジエン構造のうち、例えば、アントラセンとしては下記式(a)で表される構造が挙げられ、2−ピロンとしては下記式(b)で表される構造が挙げられ、フランとしては下記式(c)で表される構造が挙げられ、チオフェンとしては下記式(d)で表される構造が挙げられ、シクロペンタジエンとしては下記式(e)で表される構造が挙げられ、2,4−ヘキサジエンとしては下記式(f)で表される構造が挙げられる。
これらのうち、解像性(感度)が良好となり、また、得られる硬化膜の比誘電率がより低くなる理由から、下記式(b)で表される2−ピロン構造が好ましい。
上記式(a)〜(f)中、*は結合位置を表し、Y1〜Y21は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。
置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ケイ素原子含有基、またはそれらを組み合わせた基が挙げられる。なかでも、アルキル基、アリール基、アルコキシ基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
特に、上記式(b)中、Y11は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられ、メチル基、エチル基であるのが好ましく、メチル基であるのがより好ましい。
上記共役ジエン構造を有する構成単位の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できる。なお、Rは水素原子又はメチル基を表す。
(分子量)
上記共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体の重量平均分子量は、1,000〜200,000であるのが好ましく、2,000〜50,000であるのがより好ましく、5,000〜30,000であるのが更に好ましい。
(含有量)
条件1または2を満たす場合、上記共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体の含有量は、重合体の全構成単位中、上記共役ジエン構造を有する構成単位が10〜70mol%含有されていることが好ましく、12〜65mol%含有されていることがより好ましく、15〜60mol%含有されていることが更に好ましい。
なお、本発明において、「構成単位」の含有量をモル比で規定する場合、「構成単位」は「モノマー単位」と同義であるものとする。また、本発明において「モノマー単位」は、高分子反応等により重合後に修飾されていてもよい。以下においても同様である。
<共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物>
本発明の感光性樹脂組成物は、条件3または4を満たす場合、アントラセン、2−ピロン、フラン、チオフェン、シクロペンタジエン、および、2,4−ヘキサジエンからなる群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
ここで、共役ジエン構造については、上記共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体において説明したものと同様であり、解像性(感度)が良好となり、また、得られる硬化膜の比誘電率がより低くなる理由から、上記式(b)で表される2−ピロン構造が好ましい。
ここで、共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物は、分子量が1,000未満であるのが好ましく、250以上1000未満であるのがより好ましく、250〜600であるのがさらに好ましい。
上記共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物としては、具体的には、例えば、下記式D2−1〜D2−10に示す化合物;特開2005−307183号公報の[0032]および[0033]段落に記載された化合物;等が挙げられる。
(含有量)
条件3または4を満たす場合、上記共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、10〜40質量部が好ましく、15〜30質量部がより好ましい。
<マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体>
本発明の感光性樹脂組成物は、条件1または3を満たす場合、マレイミド構造または後述する熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体を含有する。
なお、条件1を満たす場合、マレイミド構造または後述する熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位は、上述した共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体に含まれていてもよく、異なる重合体に含まれていてもよい。
ここで、マレイミド構造とは、下記式(g)で表される無置換または置換のマレイミド基を意図する。下記式(g)中、*は結合位置を表し、Rはそれぞれ独立に水素原子または有機基を表す(ただし、加熱により脱離し、無置換のマレイミド基を生じさせる有機基を除く)。Rが示す有機基としてはアルキル基であるのが好ましい。
上記マレイミド構造を有する構成単位としては、例えば、下記式(I)で表される構成単位が挙げられる。

ここで、上記式(I)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、L1は単結合、炭素数1〜6のアルキレン基、フェニレン基または−CCH−を表し、nは0または1を表す。
上記式(I)中のL1が示す炭素数1〜6のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げられ、メチレン基、エチレン基、プロピレン基であるのが好ましく、エチレン基、プロピレン基であるのがより好ましい。
上記式(I)で表される構成単位としては、具体的には、例えば、下記式(Ia)〜(Ic)で表される構成単位が好適に挙げられる。なお、各式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。
(分子量)
上記マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体の重量平均分子量は、1,000〜200,000であるのが好ましく、2,000〜50,000であるのがより好ましく、5,000〜30,000であるのが更に好ましい。
(含有量)
条件1または3を満たす場合、上記マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体の含有量は、重合体の全構成単位中、上記マレイミド構造を有する構成単位が10〜70mol%含有されていることが好ましく、12〜65mol%含有されていることがより好ましく、15〜60mol%含有されていることが更に好ましい。
<熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体>
本発明の感光性樹脂組成物は、条件1または3を満たす場合、上述したマレイミド構造または熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体を含有する。
ここで、熱潜在性マレイミド構造としては、例えば、120〜250℃の温度で脱水反応や逆ディールスアルダー反応等が起こり、マレイミド構造を生じる構造が挙げられ、具体的には、例えば、下記式(1)〜(6)で表される基が挙げられ、中でも、下記式(1)〜(4)のいずれかで表される基であるのが好ましい。

ここで、上記式(1)〜(6)中、*はいずれも結合位置を表す。
上記熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位としては、具体的には、例えば、下記式(IIa)〜(IIg)で表される構成単位が好適に挙げられる。なお、各式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。
(分子量)
上記熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体の重量平均分子量は、1,000〜200,000であるのが好ましく、2,000〜50,000であるのがより好ましく、5,000〜30,000であるのが更に好ましい。
(含有量)
条件1または3を満たす場合、上記熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体の含有量は、重合体の全構成単位中、上記熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位が10〜70mol%含有されていることが好ましく、12〜65mol%含有されていることがより好ましく、15〜60mol%含有されていることが更に好ましい。
<マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物>
本発明の感光性樹脂組成物は、条件2または4を満たす場合、マレイミド構造または後述する熱潜在性マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
ここで、マレイミド構造については、上記マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体において説明したものと同様である。
上記マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物は、分子量が1,000未満であるのが好ましく、250以上1,000未満であるのがより好ましく、250〜600であるのがさらに好ましい。
上記マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物としては、具体的には、例えば、下記式M3−1〜M3−4に示す化合物等が挙げられる。
(含有量)
条件2または4を満たす場合、上記マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、10〜40質量部が好ましく、15〜30質量部がより好ましい。
<熱潜在性マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物>
本発明の感光性樹脂組成物は、条件2または4を満たす場合、上述したマレイミド構造または熱潜在性マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
ここで、熱潜在性マレイミド構造については、上記熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位を含む重合体において説明したものと同様である。
上記熱潜在性マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物は、分子量が1,000未満であるのが好ましく、250以上1,000未満であるのがより好ましく、250〜600であるのがさらに好ましい。
上記熱潜在性マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物としては、具体的には、例えば、下記式M4−1〜M4−3に示す化合物等が挙げられる。
(含有量)
条件2または4を満たす場合、上記熱潜在性マレイミド構造を分子中に2つ以上有する化合物の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、10〜40質量部が好ましく、15〜30質量部がより好ましい。
〔条件5〜6〕
本発明の感光性樹脂組成物は、上述したエチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体A、光重合開始剤B、および、溶剤Cを含有し、かつ、以下の条件5および6の少なくとも1つを満たす。
5:上記単量体Aが、分子内に酸基を含有する。
6:酸基を有する構成単位を含む重合体を含有する。
ここで、酸基としては、上述したエチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体Aにおいても説明した通り、具体的には、例えば、具体的には、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基等が挙げられ、中でも、カルボキシル基、フェノール性水酸基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
また、条件6において酸基を有する構成単位は、上述した条件1〜3における共役ジエン構造を有する構成単位、またはマレイミド構造を有する構成単位または熱によりマレイミド構造を生じる構造を有する重合体中に含まれてもよいし、共役ジエン構造を有する構成単位、およびマレイミド構造を有する構成単位または熱によりマレイミド構造を生じる構造を有する重合体とは異なる重合体に含まれていてもよい。共役ジエン構造を有する構成単位、またはマレイミド構造を有する構成単位または熱によりマレイミド構造を生じる構造を有する重合体中に含まれている方が好ましい。
<酸基を有する構成単位を含む重合体>
酸基を有する構成単位は、スチレンに由来する構成単位や、ビニル化合物に由来する構成単位、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位も好ましい。例えば、特開2012−88459号公報の段落番号0021〜0023および段落番号0029〜0044記載の化合物を用いることができる。なかでも、p−ヒドロキシスチレン、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸に由来する構成単位が好ましい。
特に、カルボキシル基を有する構成単位、または、フェノール性水酸基を有する構成単位を含有することが、感度の観点でより好ましい。例えば、特開2012−88459号公報の段落番号0021〜0023および段落番号0029〜0044記載の酸基を有する構成単位を用いることができる。
酸基を有する構成単位の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できる。なお、Rは水素原子又はメチル基を表す。
(分子量)
上記酸基を有する構成単位を含む重合体の重量平均分子量は、1,000〜200,000であるのが好ましく、2,000〜50,000であるのがより好ましく、5,000〜30,000であるのが更に好ましい。
(含有量)
条件6を満たす場合、上記酸基を有する構成単位を含む重合体の含有量は、重合体の全構成単位中、上記酸基を有する構成単位が2〜25mol%含有されていることが好ましく、3〜20mol%含有されていることがより好ましく、5〜15mol%含有されていることが更に好ましい。
〔他の構成単位〕
本発明の感光性樹脂組成物は、パターン形状の硬化膜を形成しやすくする観点から、上述した共役ジエン構造を有する構成単位、マレイミド構造もしくは熱潜在性マレイミド構造を有する構成単位、または、酸基を有する構成単位を有する重合体に、架橋性基を有する構成単位、エチレン性不飽和基を有する構成単位などの他の構成単位を導入してもよく、また、これらの構成単位を同一または異なる重合体に有する他の重合体を含有していてもよい。
これらの構成単位としては、従来公知の感光性樹脂組成物で用いられる重合体が有する構成単位を適宜採用することができ、例えば、特開2014−197155号公報、国際公開第2014/208647号に記載された各構成単位が挙げられる。
〔界面活性剤〕
本発明の感光性樹脂組成物は、界面活性剤を含有してもよい。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、又は、両性のいずれでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤が好ましく、フッ素系界面活性剤がより好ましい。
第1の態様に用いることができる界面活性剤としては、例えば、市販品である、メガファックF142D、同F172、同F173、同F176、同F177、同F183、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781、同F781−F、同R30、同R08、同F−472SF、同BL20、同R−61、同R−90(DIC(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431、Novec FC−4430(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG7105,7000,950,7600、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子(株)製)、エフトップEF351、同352、同801、同802(三菱マテリアル電子化成(株)製)、フタージェント250(ネオス(株)製)が挙げられる。また、上記以外にも、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファック(DIC(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子(株)製)、PolyFox(OMNOVA製)等の各シリーズを挙げることができる。
また、界面活性剤としては、特開2014−238438号公報段落0151〜0155に記載の化合物も好ましい例として挙げることができる。
界面活性剤を含有する場合の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、0.001〜5.0質量部が好ましく、0.01〜2.0質量部がより好ましい。
界面活性剤は、1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
〔密着改良剤〕
本発明の感光性樹脂組成物は、密着改良剤を含有してもよい。
密着改良剤としてはアルコキシシラン化合物などが挙げられる。
アルコキシシラン化合物は、基材となる無機物、例えば、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物、金、銅、モリブデン、チタン、アルミニウム等の金属と絶縁膜との密着性を向上させる化合物であることが好ましい。
密着改良剤の具体例としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらのうち、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましく、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランがより好ましい。これらは1種単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
密着改良剤を含有する場合の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形成分100質量部に対して、0.001〜15質量部であることが好ましく、0.005〜10質量部であることがより好ましい。密着改良剤は、1種類のみ用いてもよいし、2種類以上用いてもよい。2種類以上用いる場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
〔酸化防止剤〕
本発明の感光性樹脂組成物は、酸化防止剤を含有してもよい。
酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色を防止できる、又は、分解による膜厚減少を低減でき、また、耐熱透明性に優れるという利点がある。
このような酸化防止剤としては、例えば、リン系酸化防止剤、アミド類、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体等を挙げることができる。これらの中では、硬化膜の着色、膜厚減少の観点から特にフェノール系酸化防止剤、アミド系酸化防止剤、ヒドラジド系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましく、フェノール系酸化防止剤が最も好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合してもよい。
具体例としては、特開2005−29515号公報の段落0026〜0031に記載の化合物を挙げることができ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
フェノール系酸化防止剤の市販品としては、例えば、アデカスタブAO−15、アデカスタブAO−18、アデカスタブAO−20、アデカスタブAO−23、アデカスタブAO−30、アデカスタブAO−37、アデカスタブAO−40、アデカスタブAO−50、アデカスタブAO−51、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−70、アデカスタブAO−80、アデカスタブAO−330、アデカスタブAO−412S、アデカスタブAO−503、アデカスタブA−611、アデカスタブA−612、アデカスタブA−613、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブPEP−8W、アデカスタブPEP−24G、アデカスタブPEP−36、アデカスタブPEP−36Z、アデカスタブHP−10、アデカスタブ2112、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ1178、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010、アデカスタブTPP、アデカスタブCDA−1、アデカスタブCDA−6、アデカスタブZS−27、アデカスタブZS−90、アデカスタブZS−91(以上、(株)ADEKA製)、イルガノックス245FF、イルガノックス1010FF、イルガノックス1010、イルガノックスMD1024、イルガノックス1035FF、イルガノックス1035、イルガノックス1098、イルガノックス1330、イルガノックス1520L、イルガノックス3114、イルガノックス1726、イルガフォス168、イルガモッド295(BASF製)、チヌビン405(BASF製)などが挙げられる。中でも、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−80、イルガノックス1726、イルガノックス1035、イルガノックス1098、チヌビン405を好適に使用することができる。
酸化防止剤を含有する場合の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分100質量部に対し、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがより好ましく、0.5〜4質量%であることが特に好ましい。この範囲にすることで、形成された膜の十分な透明性が得られ、かつ、パターン形成時の感度も良好となる。
〔その他の成分〕
本発明の感光性樹脂組成物は、上記成分に加えて、必要に応じて、紫外線吸収剤、金属不活性化剤や、酸増殖剤、現像促進剤、可塑剤、熱ラジカル発生剤、熱酸発生剤、増粘剤、及び、有機又は無機の沈殿防止剤などの公知の添加剤を加えることができる。また、これらの化合物としては、例えば特開2012−88459号公報の段落0201〜0224、特開2014−238438号公報の記載も参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、その他の添加剤としては特開2012−8223号公報の段落0120〜0121に記載の熱ラジカル発生剤、国際公開第2011/136074号に記載の窒素含有化合物及び熱酸発生剤も用いることができ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
〔感光性樹脂組成物の調製方法〕
本発明の感光性樹脂組成物は、各成分を所定の割合でかつ任意の方法で混合し、撹拌溶解して調製することができる。例えば、各成分を、それぞれ予め溶剤に溶解させた溶液とした後、これらを所定の割合で混合して本発明の感光性樹脂組成物を調製することもできる。以上のように調製した組成物溶液は、例えば孔径0.2μmのフィルター等を用いてろ過した後に、使用することもできる。
[硬化膜の製造方法]
本発明の硬化膜の製造方法は、以下の(1)〜(5)の工程を含むことが好ましい。
(1)本発明の感光性樹脂組成物を基板に塗布する工程(塗布工程)
(2)塗布された感光性樹脂組成物から溶剤Cを除去する工程(溶剤除去工程)
(3)溶剤Cが除去された感光性樹脂組成物を活性光線で露光する工程(露光工程)
(4)露光された感光性樹脂組成物を現像液により現像する工程(現像工程)
(5)現像された感光性樹脂組成物を熱硬化して硬化膜を得る工程(ポストベーク工程)
以下に各工程を順に説明する。
(1)の塗布工程では、本発明の感光性樹脂組成物を基板上に塗布して溶剤を含む湿潤膜とすることが好ましい。
(1)の塗布工程を行う前に、基板に対してアルカリ洗浄やプラズマ洗浄などの洗浄を行ってもよい。また、洗浄後の基板に対してヘキサメチルジシラザンなどで基板表面を処理してもよい。ヘキサメチルジシラザンで基板表面を処理する方法としては、特に限定されないが、例えば、ヘキサメチルジシラザン蒸気中に基板を晒しておく方法等が挙げられる。
基板としては、無機基板、樹脂基板、樹脂材料および無機材料の複合材料を用いた基板などが挙げられる。
無機基板としては、例えばガラス基板、石英基板、シリコーン基板、シリコンナイトライド基板、および、これらの基板上にモリブデン、チタン、アルミ、銅などを蒸着した複合基板が挙げられる。
樹脂基板としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、アリルジグリコールカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンズアゾール、ポリフェニレンサルファイド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、液晶ポリマー、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アイオノマー樹脂、シアネート樹脂、架橋フマル酸ジエステル、環状ポリオレフィン、芳香族エーテル、マレイミドーオレフィン、セルロース、エピスルフィド化合物等の合成樹脂からなる基板が挙げられる。
これらの基板は、最終製品の形態によって、例えば、薄膜トランジスター(Thin Film Transistor:TFT)素子のような多層積層構造が形成されていてもよい。
基板への感光性樹脂組成物の塗布方法は特に限定されず、例えば、スリットコート法、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、流延塗布法、スリットアンドスピン法等の方法を用いることができる。
スリットコート法の場合には基板とスリットダイとの相対移動速度を50〜120mm/secとすることが好ましい。
感光性樹脂組成物を塗布したときの湿潤膜厚は特に限定されるものではなく、用途に応じた膜厚で塗布することができる。例えば、0.5〜10μmが好ましい。
基板に本発明の感光性樹脂組成物を塗布する前に、特開2009−145395号公報に記載されているような、所謂プリウェット法を適用することも可能である。
(2)の溶媒除去工程では、感光性樹脂組成物を塗布して形成した上記の湿潤膜から、減圧(バキューム)および/または加熱等により、溶剤を除去して基板上に乾燥膜を形成させる。溶剤除去工程の加熱条件は、好ましくは70〜130℃で30〜300秒間程度である。温度と時間が上記範囲である場合、後述する(4)の工程を行う際にパターンの密着性がより良好で、且つ残渣もより低減できる傾向にある。
(3)の露光工程では、乾燥膜を設けた基板に所定のパターンの活性光線を照射する。この工程では、露光部において、光重合開始剤Bより重合開始種が発生し、塗膜成分中に含まれるエチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体Aなどの重合性化合物が重合する。
活性光線の光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、発光ダイオード(LED)光源、エキシマレーザー発生装置などを用いることができ、i線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)などの波長300nm以上450nm以下の波長を有する活性光線が好ましく使用できる。また、必要に応じて長波長カットフィルター、短波長カットフィルター、バンドパスフィルターのような分光フィルターを通して照射光を調整することもできる。露光量は好ましくは1〜500mJ/cm2である。
露光装置としては、ミラープロジェクションアライナー、ステッパー、スキャナー、プロキシミティ、コンタクト、マイクロレンズアレイ、レンズスキャナ、レーザー露光、など各種方式の露光機を用いることができる。また、いわゆる超解像技術を用いた露光をすることもできる。超解像技術としては、複数回露光する多重露光や、位相シフトマスクを用いる方法、輪帯照明法などが挙げられる。これら超解像技術を用いることでより高精細なパターン形成が可能となり、好ましい。
(4)の現像工程では、感光性樹脂組成物を、現像液を用いて現像する。現像液に溶解しやすい未露光部領域を除去することにより、ネガ画像が形成する。
現像工程で使用する現像液には、塩基性化合物が含まれることが好ましい。塩基性化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩類;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類:コリン等の(ヒドロキシアルキル)トリアルキルアンモニウムヒドロキシド類;ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩類;エチルアミン、プロピルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン類;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類;1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の脂環式アミン類を使用することができる。
これらのうち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、コリン(2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)が好ましい。
また、上記アルカリ類の水溶液にメタノールやエタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
現像液のpHは、好ましくは10.0〜14.0である。
現像時間は、好ましくは30〜500秒間であり、また、現像の手法は液盛り法(パドル法)、シャワー法、ディップ法等の何れでもよい。
現像する工程の後に、リンス工程を行うこともできる。リンス工程では、現像後の基板を純水などで洗うことで、付着している現像液除去、現像残渣除去を行う。リンス方法は公知の方法を用いることができる。例えばシャワーリンスやディップリンスなどを挙げる事ができる。
(5)のポストベーク工程では、得られたネガ画像を加熱することにより、共役ジエン構造とマレイミド構造または熱潜在性マレイミド構造とのディールスアルダー反応が進行し、硬化膜を形成することができる。この加熱は、ホットプレートやオーブン等の加熱装置を用いて行うことが好ましい。加熱温度は200℃〜350℃が好ましく、250℃〜350℃がより好ましい。加熱時間は、ホットプレート上なら5〜90分間、オーブンなら30〜120分間が好ましい。また、加熱処理を行う際は窒素雰囲気下で行うことにより、透明性をより向上させることもできる。
硬化工程の前に、比較的低温でのベーク(以下、「ミドルベーク」という。)を行った後に硬化工程を行うこともできる。ミドルベークを行う場合は、90〜150℃で1〜60分加熱した後に、200℃以上の高温で硬化反応を行うことが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物より得られた硬化膜は、ドライエッチングレジストとして使用することもできる。ポストベーク工程により熱硬化して得られた硬化膜をドライエッチングレジストとして使用する場合、エッチング処理としてはアッシング、プラズマエッチング、オゾンエッチングなどのドライエッチング処理を行うことができる。
[硬化膜]
本発明の硬化膜は、上述した本発明の感光性樹脂組成物を硬化して得られた硬化膜である。また、本発明の硬化膜は、上述した本発明の硬化膜の製造方法により得られた硬化膜であることが好ましい。
本発明の硬化膜は、比誘電率が低く、かつ、耐薬品性に優れるため、層間絶縁膜および保護膜として好適に用いることができる。
また、本発明の硬化膜は、高い透明性を有するため、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、タッチパネル等の用途に有用である。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、本発明の硬化膜を有する。
本発明の液晶表示装置としては、本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成される平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の液晶表示装置を挙げることができる。
例えば、本発明の液晶表示装置が具備する薄膜トランジスター(TFT)の具体例としては、アモルファスシリコン−TFT、低温ポリシリコンーTFT、酸化物半導体TFT等が挙げられる。本発明の硬化膜は電気特性に優れるため、これらのTFTに組み合わせて好ましく用いることができる。
また、本発明の液晶表示装置が取りうる液晶駆動方式としてはTN(TwistedNematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In−Plane−Switching)方式、FFS(Fringe Field Switching)方式、OCB(Optically Compensated Bend)方式などが挙げられる。
パネル構成においては、COA(Color Filter on Allay)方式の液晶表示装置でも本発明の硬化膜を用いることができ、例えば、特開2005−284291号公報の有機絶縁膜(115)や、特開2005−346054号公報の有機絶縁膜(212)として用いることができる。
また、本発明の液晶表示装置が取りうる液晶配向膜の具体的な配向方式としてはラビング配向法、光配向方などが挙げられる。また、特開2003−149647号公報や特開2011−257734号公報に記載のPSA(Polymer Sustained Alignment)技術によってポリマー配向支持されていてもよい。
また、本発明の硬化膜は、上記用途に限定されず種々の用途に使用することができる。例えば、平坦化膜や層間絶縁膜以外にも、カラーフィルターの保護膜や、液晶表示装置における液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーや固体撮像素子においてカラーフィルター上に設けられるマイクロレンズ等に好適に用いることができる。
液晶表示装置の詳細については、特開2007−328210号公報および特開2014−238438号公報の記載を参酌できる。
[有機エレクトロルミネッセンス表示装置]
本発明の有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置は、本発明の硬化膜を有する。
本発明の有機EL表示装置としては、本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成される平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の各種有機EL表示装置を挙げることができる。
例えば、本発明の有機EL表示装置が具備するTFTの具体例としては、アモルファスシリコン−TFT、低温ポリシリコンーTFT、酸化物半導体TFT等が挙げられる。本発明の硬化膜は電気特性に優れるため、これらのTFTに組み合わせて好ましく用いることができる。
有機EL表示装置の詳細については、特開2014−238438号公報の記載を参酌できる。
[タッチパネルおよびタッチパネル表示装置]
本発明のタッチパネルは、絶縁層及び/又は保護層の、全部又は一部が本発明の感光性組成物の硬化物からなるタッチパネルである。また、本発明のタッチパネルは、透明基板、電極及び絶縁層及び/又は保護層を少なくとも有することが好ましい。
本発明のタッチパネル表示装置は、本発明のタッチパネルを有するタッチパネル表示装置であることが好ましい。本発明のタッチパネルとしては、抵抗膜方式、静電容量方式、超音波方式、電磁誘導方式など公知の方式いずれでもよい。中でも、静電容量方式が好ましい。
静電容量方式のタッチパネルとしては、特開2010−28115号公報に開示されるものや、国際公開第2012/057165号に開示されるものが挙げられる。
タッチパネル表示装置としては、いわゆる、インセル型(例えば、特表2012−517051号公報の図5、図6、図7、図8)、いわゆる、オンセル型(例えば、特開2012−43394号公報の図14、国際公開第2012/141148号の図2(b))、OGS型、TOL型、その他の構成(例えば、特開2013−164871号公報の図6)を挙げることができる
静電容量方式のタッチパネルは、前面板と、前面板の非接触側に、少なくとも下記(1)〜(5)の要素を有し、(4)の絶縁層が本発明の感光性樹脂組成物を用いた硬化膜であることが好ましい。
(1)額縁層
(2)複数のパッド部分が接続部分を介して第一の方向に延在して形成された複数の第一の透明電極パターン
(3)第一の透明電極パターンと電気的に絶縁され、第一の方向に交差する方向に延在して形成された複数のパッド部分からなる複数の第二の透明電極パターン
(4)第一の透明電極パターンと第二の透明電極パターンとを電気的に絶縁する絶縁層
(5)第一の透明電極パターンおよび第二の透明電極パターンの少なくとも一方に電気的に接続され、第一の透明電極パターンおよび第二の透明電極パターンとは別の導電性要素
静電容量方式のタッチパネルは、さらに上記(1)〜(5)の要素の全てまたは一部を覆うように透明保護層を設置することが好ましく、透明保護層が本発明の硬化膜であることがより好ましい。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。
〔モノマー(単量体)〕
<モノマーd1−1の合成>
アセトニトリル(180mL)中に、4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン(和光純薬工業(株)製、90.0g、0.71mol)を添加して攪拌し、トリエチルアミン(和光純薬工業(株)製、108.3g、1.07mol)、次いで3−ブロモ−1−プロパノール(和光純薬工業(株)製、99.2g、0.71mol)を滴下し、還流下で6時間加熱攪拌した。放冷後、蒸留水(630mL)、酢酸エチル(630mL)を添加して分液し、水層を酢酸エチル(360mL)で2回抽出した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過、減圧濃縮して中間体d1−1Aの粗体を49.6g得た。

続いて、得られた中間体d1−1A(47.5g、0.26mol)をアセトン(200mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(和光純薬工業(株)製、39.2g、0.39mol)を滴下後、メタクリロイルクロリド(東京化成工業(株)製、29.7g、0.28mol)とアセトン(25mL)の混合液を滴下し、室温まで昇温して1時間攪拌した。次いで、蒸留水(300mL)、酢酸エチル(300mL)を添加して分液し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過、減圧濃縮してd1−1の粗体(52.6g)を得た。得られた粗体をシリカラムカラムクロマトグラフィー精製して、下記モノマーd1−1を32.8g得た(2工程収率:18%)。
<モノマーd1−2>
下記モノマーd1−2として、市販のメタクリル酸9−アントリルメチル(東京化成工業(株)製)を用いた。
<モノマーd1−3>
下記モノマーd1−3として、市販のメタクリル酸フルフリル(東京化成工業(株)製)を用いた。
<モノマーd1−4の合成>
d1−1の合成で用いたd1−1Aに代えて、2−チオフェンメタノール(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、d1−1の合成と同様にして、下記モノマーd1−4を合成した。
<モノマーd1−5の合成>
d1−1の合成で用いたd1−1Aに代えて、1,3−シクロペンタジエニルメタノールを用いた以外は、d1−1の合成と同様にして、下記モノマーd1−5を合成した。
<モノマーd1−6の合成>
d1−1の合成で用いたd1−1Aに代えて、2,4−ヘキサジエン−1−オール(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、d1−1の合成と同様にして、下記モノマーd1−6を合成した。
<モノマーm2−1の合成>
4−ビニルアニリン(東京化成工業(株)製、10.0g、0.084mol)をTHF(50mL)に溶解し、氷冷下、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸(和光純薬工業(株)製、12.9g、0.084mol)を添加した。室温まで昇温後、4時間攪拌させた後、酢酸エチルを添加してリスラリーし、ろ過、乾燥して、中間体m2−1Aを21.5g得た(収率94%)。

続いて、得られた中間体m2−1A(10.0g、0.037mol)を無水酢酸(和光純薬工業(株)製、37.6g、0.37mol)、酢酸ナトリウム(1.81g、0.022mol)、フェノチアジン(0.002g)と混合し、90℃で2時間加熱攪拌した。放冷後、蒸留水(300mL)に注ぎ込み、析出した結晶をろ過して回収した後、メタノールでリスラリーしてろ過、乾燥し、下記モノマーm2−1を7.8g得た(収率84%)。
<モノマーm2−2の合成>
モノマーm2−1の合成で用いたcis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸に代えて、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、モノマーm2−1の合成と同様にして、下記モノマーm2−2を合成した。
<モノマーm2−3の合成>
モノマーm2−1の合成で用いたcis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸に代えて、exo−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、モノマーm2−1の合成と同様にして、下記モノマーm2−3を合成した。
<モノマーm2−4の合成>
モノマーm2−1の合成で用いたcis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸に代えて、exo−3,6−チオエポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物を用いた以外は、モノマーm2−1の合成と同様にして、下記モノマーm2−4を合成した。
<m2−5の合成>
モノマーm2−1の合成で用いた4−ビニルアニリンに代えて、4−ビニルベンジルアミン(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、m2−1の合成と同様にして、下記モノマーm2−5を合成した。
<m2−6の合成>
モノマーm2−5の合成で用いたcis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸に代えて、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、モノマーm2−5の合成と同様にして、下記モノマーm2−6を合成した。
<m2−7の合成>
モノマーm2−5の合成で用いたcis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸に代えて、exo−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、m2−5の合成と同様にして、下記モノマーm2−7を合成した。
<モノマーk−1>
下記モノマーk−1として、市販のグリシジルメタクリレート(和光純薬工業(株)製)を用いた。
<モノマーe−1>
下記モノマーe−1として、市販のベンジルメタクリレート(和光純薬工業(株)製)を用いた。
<モノマーe−2>
下記モノマーe−2として、市販のアリルメタクリレート(和光純薬工業(株)製)を用いた。
〔単量体A〕
<A1> エチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体Aのうち、分子内に酸基を有さないものとして、以下に示すA1−1〜A1−4を用いた。
A1−1:KAYARAD DPHA(6官能、日本化薬(株)製)
A1−2:A−TMMT(4官能、新中村工業(株)製)
A1−3:M−309(3官能、東亞合成(株)製)
A1−4:A−DCP(2官能、新中村工業(株)製)
<A2> エチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体Aのうち、分子内に酸基を有するものとして、以下に示すA2−1〜A2−2を用いた。
A2−1:アロニックスTO−2349(5官能、東亞合成(株)製)
A2−2:下記構造のアクリレート(3官能、合成品)
〔光重合開始剤B〕
光重合開始剤Bとして、以下に示すB−1〜B−3を用いた。
B−1:下記構造のオキシムエステル化合物(合成品)
B−2:IRGACURE OXE−01(BASF製)
B−3:IRGACURE OXE−02(BASF製)
〔溶剤C〕
溶剤Cとして、以下に示すC−1〜C−4を用いた。
C−1:N−メチルピロリドン(和光純薬工業(株)製)
C−2:シクロヘキサノン((株)ダイセル製)
C−3:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(HS−EDM、(株)ダイセル製)
C−4:プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート(PGMEA、(株)ダイセル製)
〔共役ジエン構造D〕
<重合体D1−1の合成>
三つ口フラスコに、N−メチルピロリドン(以下、「NMP」と略す。)(49.9g)を入れ、窒素雰囲気下において70℃に昇温した。
次いで、予め、メタクリル酸メチル(以下、「MMA」と略す。)(全単量体成分中の20mol%となる量)、上述したモノマーd1−1(全単量体成分中の80mol%となる量)、4−メトキシフェノール(全単量体成分の合計100重量%に対して0.3%に相当)、および、V−65(全単量体成分の合計100mol%に対して4.7mol%に相当)を、N−メチルピロリドン(49.9g)に室温で溶解させた溶液を、2時間かけて滴下した。
滴下終了後、2時間撹拌し、更に、V−65(全単量体成分の合計100mol%に対して1.17mol%に相当)を添加して80℃で2時間撹拌した後、反応を終了させて重合体D1−1を得た。
なお、溶剤は、溶剤以外の成分(固形分)の濃度が25質量%になるよう調整して添加した。また、得られた重合体D1−1のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量は、13,000であった。
<重合体D1−2〜D1−11の合成>
モノマーの種類を、下記第1表に従って変更した以外は、重合体D1−1と同様の方法で、重合体D1−2〜D1−11を合成した。
なお、下記第1表の各単量体成分の欄に記載した数値は、単量体成分の総量に対するそれぞれの単量体の使用量(mol%)である。また、重合開始剤の欄に記載した数値は、単量体成分の総量を100mol%とした場合の、mol%である。また、実施例で用いている略語は、以下の通りである。
<略語>
・MAA:メタクリル酸(和光純薬工業(株)製)
・MMA:メタクリル酸メチル(和光純薬工業(株)製)
・V−65:ラジカル重合開始剤 2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製)
・NMP:N−メチルピロリドン(和光純薬工業(株)製)



<化合物D2−1の合成>
アセトニトリル(80mL)中に、9−ヒドロキシメチルアントラセン(東京化成工業(株)製、20.8g、0.10mol)を添加して攪拌し、トリエチルアミン(和光純薬工業(株)製、30.3g、0.30mol)、次いで1,4−ジブロモブタン(東京化成工業(株)製、10.8g、0.05mol)を滴下し、還流下で6時間加熱攪拌した。放冷後、蒸留水(200mL)、酢酸エチル(200mL)を添加して分液した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過、減圧濃縮してD2−1の粗体を得た。得られた粗体をヘキサン/酢酸エチルでリスラリーして、ろ過、乾燥し、下記化合物D2−1を12.2g得た(収率26%)。
<化合物D2−2の合成>
D2−1の合成で用いた9−ヒドロキシメチルアントラセンに代えて、4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン(和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、D2−1の合成と同様にして、下記化合物D2−2を合成した。
<化合物D2−3の合成>
D2−1の合成で用いた9−ヒドロキシメチルアントラセンに代えて、クマリン酸(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、D2−1の合成と同様にして、下記化合物D2−3を合成した。
<化合物D2−4の合成>
D2−1の合成で用いた9−ヒドロキシメチルアントラセンに代えて、フルフリルアルコール(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、D2−1の合成と同様にして、下記化合物D2−4を合成した。
<化合物D2−5の合成>
D2−1の合成で用いた9−ヒドロキシメチルアントラセンに代えて、2−チオフェンメタノール(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、D2−1の合成と同様にして、下記化合物D2−5を合成した。
<化合物D2−6の合成>
D2−1の合成で用いた9−ヒドロキシメチルアントラセンに代えて、1,3−シクロペンタジエニルメタノールを用いた以外は、D2−1の合成と同様にして、下記化合物D2−6を合成した。
<化合物D2−7の合成>
D2−2の合成で用いた1,4−ジブロモブタンに代えて、1,2−ジブロモエタン(和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、D2−2の合成と同様にして、下記化合物D2−7を合成した。
<化合物D2−8の合成>
D2−2の合成で用いた1,4−ジブロモブタンに代えて、1,8−ジブロモオクタン(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、D2−2の合成と同様にして、下記化合物D2−8を合成した。
<化合物D2−9の合成>
D2−2の合成で用いた1,4−ジブロモブタンに代えて、ビス(2−ブロモエチル)エーテル(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、D2−2の合成と同様にして、下記化合物D2−9を合成した。
<化合物D2−10の合成>
D2−3の合成で用いた1,4−ジブロモブタンに代えて、ペンタエリトリチルテトラブロミド(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、D2−3の合成と同様にして、D2−10を合成した。
〔マレイミド構造M〕
<重合体M1−1合成>
NMP(12.80g)を窒素気流下、90℃に加熱撹拌した。
次いで、4−ビニルアニリン(5.47g(全単量体成分中の60mol%に相当))、MMA(3.06g(全単量体成分中の40mol%に相当))、ラジカル重合開始剤V−601(0.67g)、および、NMP(12.80g)の混合溶液を2時間かけて滴下し、さらに2時間90℃で反応させ、重合体M1−1の中間体M1−1−Bの溶液を得た。
得られたM1−1−Bの溶液に、無水マレイン酸(和光純薬工業(株)製、5.28g、0.054mol)を添加し、1時間攪拌した。反応液を蒸留水(150mL)に注ぎ込み、析出した結晶をろ過、乾燥して、M1−1の中間体M1−1−Aを得た。
得られたM1−1−Aに無水酢酸(和光純薬工業(株)製、55g、0.54mol)、酢酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、2.65g、0.032mol)、BHT(0.002g)を添加し、90℃で1時間加熱攪拌した。放冷後、蒸留水(200mL)に注ぎ込み、析出した結晶をろ過して回収した後、メタノールでリスラリーしてろ過、乾燥し、下記重合体M1−1の固体11.2gを得た。最後に、得られた固体をNMPに再溶解させ、25質量%の溶液とした。
得られた重合体M1−1のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)は、8000であった。
<重合体M1−2の合成>
重合体M1−1の合成で用いた4−ビニルアニリンに代えて、4−ビニルベンジルアミン(東京化成工業(株)製)を用いた以外は、M1−1の合成と同様にして、下記重合体M1−2のNMP溶液(固形分濃度:25%)を合成した。
得られた重合体M1−2のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)は、8800であった。
<重合体M1−3の合成>
重合体M1−1の合成で用いた4−ビニルアニリンに代えて、塩酸2−アミノエチルメタクリレート(Aldrich製)とトリエチルアミン(和光純薬工業(株)製、塩酸2−アミノエチルメタクリレートに対して150mol%添加)を用いた以外は、M1−1の合成と同様にして、下記重合体M1−3のNMP溶液(固形分濃度:25%)を合成した。
得られた重合体M1−3のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)は、8600であった。
<重合体M2−1〜M2−6の合成>
モノマーの種類を、下記第2表に従って変更した以外は、重合体D1−1と同様の方法で、重合体M2−1〜M2−6を合成した。
なお、下記第2表の各単量体成分の欄に記載した数値は、単量体成分の総量に対するそれぞれの単量体の使用量(mol%)である。また、重合開始剤の欄に記載した数値は、単量体成分の総量を100mol%とした場合の、mol%である。



<マレイミド構造を2つ以上有する化合物M3>
マレイミド構造を2つ以上有する化合物M3として、下記構造式で表される化合物M3−1〜M3−4を用いた。
・M3−1:ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(東京化成工業(株)製)
・M3−2:1,4−ビス(マレイミド)ブタン(東京化成工業(株)製)
・M3−3:下記構造のビスマレイミド(合成品)
・M3−4:2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(BMI−4000(大和化成工業(株)製))
(化合物M3−3の合成方法)
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン(東京化成工業(株)製、25.0g、0.075mol)とTHF(50mL)を混合して攪拌し、無水マレイン酸(和光純薬工業(株)製、14.7g、0.15mol)を徐々に添加して1時間攪拌した。析出した固体をろ過し、酢酸エチルで洗浄して、M3−3の中間体M3−3Aを38.0g得た(収率96%)。

続いて、得られたM3−3A(35.0g、0.066mol)に無水酢酸(和光純薬工業(株)製、134.7g、1.32mol)、酢酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、6.49g、0.079mol)、BHT(0.03g)を添加し、90℃で2時間加熱攪拌した。放冷後、蒸留水(500mL)に注ぎ込み、析出した結晶をろ過して回収した後、メタノールでリスラリーしてろ過、乾燥し、上記化合物M3−3を28.8g得た(収率88%)。
<熱潜在性マレイミド構造を2つ以上有する化合物M4>
(化合物M4−1の合成)
M3−3の合成で用いた2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンに代えて4,4’−メチレンビス(2−エチル−6−メチルアニリン)(東京化成工業(株)製)を用い、無水マレイン酸に代えてcis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸(和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、M3−3の合成と同様にして、下記化合物M4−1を合成した。
(化合物M4−2の合成)
M4−1の合成で用いたcis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸に代えて、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、M4−1の合成と同様にして、下記化合物M4−2を合成した。
(化合物M4−3の合成)
M4−1の合成で用いたcis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸に代えて、exo−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物(和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、M4−1の合成と同様にして、下記化合物M4−3を合成した。
〔酸基を有する重合体E〕
<重合体E−1〜E−4の合成>
モノマーの種類を、下記第3表に従って変更した以外は、重合体D1−1と同様の方法で、重合体E−1〜E−4を合成した。
なお、下記第3表の各単量体成分の欄に記載した数値は、単量体成分の総量に対するそれぞれの単量体の使用量(mol%)である。また、重合開始剤の欄に記載した数値は、単量体成分の総量を100mol%とした場合の、mol%である。

〔添加剤〕
G−1:KBM−5103(3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製)、シランカップリング剤
G−2:KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製)、シランカップリング剤
G−3:フェノチアジン(東京化成工業(株)製)、重合禁止剤
G−4:イルガノックス1035(BASF製)、酸化防止剤
〔界面活性剤〕
W−1:メガファックF554 (DIC(株)製)、フッ素系界面活性剤
〔比較ポリマーの合成〕
比較例1で使用するポリマーとして、特許文献1(特開2008−248144号公報)の[0058]段落に記載された方法に従い、比較ポリマー(樹脂溶液1中のポリマー)を合成した。
〔実施例1〜60および比較例1〜9〕
下記第4表に示す各成分を溶剤(PGMEA)に固形分濃度が18質量%となるまで溶解混合し、口径0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過して、各実施例および比較例の感光性樹脂組成物を得た。なお、下記第4表中の添加量は各成分の固形分での添加量を表し、単位は質量部である。
〔比誘電率の評価〕
ベアウエハ(N型低抵抗)(SUMCO社製)上に、上記の各感光性樹脂組成物をシクロヘキサノンで2.5倍に希釈してスピンコート塗布した後、90℃、120秒のプリベークを行い、膜厚0.35μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
次に、オーブンにて230℃で1時間加熱することにより、硬化膜を作製した。
この硬化膜について、CVmap92A(Four Dimensions Inc.社製)を用い、測定周波数1MHzで比誘電率を測定した。結果を下記第5表に示す。なお、基準4または3は実用上問題がない好ましい範囲であり、基準2または1は問題があると判断した。
4:比誘電率が3.3未満である。
3:比誘電率が3.3以上3.5未満である。
2:比誘電率が3.5以上3.8未満である。
1:比誘電率が3.8以上である。
〔耐薬品性の評価〕
ガラス基板(イーグル2000 コーニング社製)に上記感光性樹脂組成物をスピン塗布した後、90℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークして膜厚3μmの塗膜を形成した。
得られた塗膜をキヤノン(株)製PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)で積算照射量が300mJ/cm2(照度:20mW/cm2)となるように露光し、その後、この基板をオーブンにて230℃で1時間加熱して硬化膜を得た。
得られた硬化膜を40℃で30分間N−メチルピロリドン(NMP)に浸漬させ、浸漬前後での膜厚を触針式膜厚計(DektakXT、Bruker社製)により測定した。以下を「膜厚変化率」と定義し、以下の基準にて評価を行った。結果を下記第5表に示す。なお、基準4または3は実用上問題がない好ましい範囲であり、基準2または1は問題があると判断した。
膜厚変化率(%)=|浸漬後の膜厚(μm)/浸漬前の膜厚(μm)×100−100|
4:膜厚変化率2%未満
3:膜厚変化率2%以上5%未満
2:膜厚変化率5%以上8%未満
1:膜厚変化率8%以上
〔解像性の評価〕
ガラス基板(コーニング1737、0.7mm厚(コーニング社製))上に、各感光性樹脂組成物をスリット塗布した後、90℃/120秒ホットプレート上でプリべークして溶剤を揮発させ、膜厚3.0μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
次に、得られた感光性樹脂組成物層を、キヤノン(株)製PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)を用いて、所定のマスクを介して露光した。そして、露光後の感光性組成物層を、アルカリ現像液(0.4重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で23℃/60秒間現像した後、超純水で20秒リンスした。
これらの操作により20μmのラインアンドスペースを1:1で解像する時の最適i線露光量(Eopt)を感度とし、その感度における解像性を以下のように評価した。結果を下記第5表に示す。なお、基準4または3は実用上問題がない好ましい範囲であり、基準2または1は問題があると判断した。
4:100mJ/cm2未満で解像でき、スペース部のすそ引きや残膜が全く見られない。
3:100mJ/cm2以上200mJ/cm2未満で解像でき、スペース部のすそ引きや残膜が全く見られない。
2:200mJ/cm2未満で解像できるが、スペース部にすそ引きや残膜が見られる。
1:露光量によらず、解像できない。
第4表および第5表に示す結果から、所定の共役ジエン構造およびマレイミド構造もしくは熱潜在性マレイミド構造のいずれか一方または両方を有していない場合は、比誘電率が低くなる場合や、耐薬品性が劣る場合あることが分かった(比較例1〜8)。
また、エチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体Aを配合しない場合は、耐薬品性が劣り、解像性も劣ることが分かった(比較例9)。
これに対し、所定の共役ジエン構造およびマレイミド構造もしくは熱潜在性マレイミド構造を同一または異なる重合体中あるいは異なる化合物中に有する成分を配合した場合は、比誘電率が低く、かつ、耐薬品性に優れる硬化膜を得ることができることが分かった(実施例1〜60)。

Claims (8)

  1. エチレン性不飽和基を分子内に2つ以上有する単量体A、光重合開始剤B、および、溶剤Cを含有する感光性樹脂組成物であって、
    以下の条件1〜4の少なくとも1つを満たし、
    1:下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を有する構成単位と、マレイミド構造を有する構成単位または熱によりマレイミド構造を生じる構造を有する構成単位とを含む同一または異なる重合体を含有する。
    2:下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を有する構成単位を含む重合体を含有し、かつ、マレイミド構造または熱によりマレイミド構造を生じる構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
    3:マレイミド構造を有する構成単位または熱によりマレイミド構造を生じる構造を有する構成単位を含む重合体を含有し、かつ、下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
    4:下記群Sから選択される少なくとも1種の共役ジエン構造を分子中に2つ以上有する化合物、および、マレイミド構造または熱によりマレイミド構造を生じる構造を分子中に2つ以上有する化合物を含有する。
    群S:アントラセン、2−ピロン、フラン、チオフェン、シクロペンタジエン、および、2,4−ヘキサジエンからなる群
    かつ、下記5および6の少なくとも1つを満たす、感光性樹脂組成物。
    5:前記単量体Aが、分子内に酸基を含有する。
    6:酸基を有する構成単位を含む重合体を含有する。
  2. 前記熱によりマレイミド構造を生じる構造が、下記式(1)〜(4)のいずれかで表される基である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。

    ここで、前記式(1)〜(4)中、*はいずれも結合位置を表す。
  3. 請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物を基板に塗布する工程と、
    塗布された感光性樹脂組成物から溶剤Cを除去する工程と、
    溶剤Cが除去された感光性樹脂組成物を活性光線で露光する工程と、
    露光された感光性樹脂組成物を現像液により現像する工程と、
    現像された感光性樹脂組成物を熱処理して硬化膜を得る工程とを含む、硬化膜の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜。
  5. 層間絶縁膜である、請求項4に記載の硬化膜。
  6. 請求項4または5に記載の硬化膜を有する、液晶表示装置。
  7. 請求項4または5に記載の硬化膜を有する、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  8. 請求項4または5に記載の硬化膜を有する、タッチパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017183634A1 (ja) * 2016-04-19 2017-10-26 東洋インキScホールディングス株式会社 加飾シート用組成物、加飾シート、および成型加工品
WO2023223925A1 (ja) * 2022-05-17 2023-11-23 Dic株式会社 フェノール性水酸基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体

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