JP2017048152A - 発酵茶抽出物を含む抗糖化剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】新たな抗糖化剤である、発酵茶抽出物を含む抗糖化剤の提供。
【解決手段】発酵茶抽出物を含む抗糖化剤。
【選択図】なし
【解決手段】発酵茶抽出物を含む抗糖化剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、発酵茶抽出物を含む抗糖化剤に関する。
終末糖化産物AGEs(Advanced Glycation End-products)は、生体内においてグルコースなどの還元糖のカルボニル基とタンパク質のアミノ基との間で生じる非酵素的な化学反応である糖化反応(メイラード反応)によって生成される。糖化反応は生体由来のカルボニル基とアミノ基の縮合反応によりシッフ塩基を生成してアゾメチン結合がアマドリ転移をする前期反応と、このアマドリ転移生成物が脱水、縮合、環化、架橋形成などの複合的な反応を経て、褐色、蛍光、不溶化して後期生成物に至る後期段階に分けられ、最終的にAGEsが生成される。通常、AGEsは代謝によって体外へ排出されることが知られている。しかし、加齢に伴い代謝速度が遅くなって生体内の各組織に蓄積され、AGEsの受容体と結合することにより、種々の症状を引き起こすといわれている。例えば、皮膚組織においてAGEsが蓄積すると、肌全体の衰えの一因になり、また、糖尿病患者では、高血糖により生じたAGEsが白内障、動脈硬化、腎機能障害などの合併症を引き起こす。そのため、糖化反応を阻害し、AGEs生成を抑制する物質や生成したAGEsを分解する物質は様々な加齢性疾患の抑制や糖尿病合併症を抑制しうると考えられている。
このような糖化反応による生体内での過剰なAGEsの蓄積を防止するために、いくつかの医薬品が提案されている。例えば、アミノグアニジンは糖化反応阻害剤として強い活性を有することが知られている(特許文献1)。しかし、この化合物は同時に強い副作用を有することが知られている。よって、合成医薬品による治療よりは食生活を通じて疾患を予防、抑制、改善できる機能を持った副作用の問題が少ない糖化反応阻害剤に対する研究が期待されている。AGEs生成を抑制するものの例として、化合物としてはトラネキサム酸がAGEs生成反応を抑制することが発見されている(特許文献2)。その他、リンゴ未熟果実抽出物、摘果ブドウ抽出物、ヒシ属植物抽出物など様々な植物由来の抽出物が探索され、発見されている(特許文献3〜7)。
また、AGEs生成の中間体としてα−ジカルボニルを有する化合物が存在することが知られている。この中間体は高い反応性を有しているためAGEsの形成に関与する重要な化合物である。このようなAGEsもしくはその生成中間体中に存在するα−ジカルボニル構造は、カルボニル基間の炭素−炭素結合を切断することによって分解することができることが知られている(非特許文献1)。α−ジカルボニル構造内の炭素−炭素結合を切断することによってAGEsやタンパク質間の架橋形成を抑制、分解する化合物の開発は糖尿病及び合併症の予防や治療のほか、老化の防止に寄与することが示唆されており、AGEs蓄積を防止する新たなアプローチとして注目されている。このような作用を有するものとしてはN−フェナシルチアゾリウムブロミド(PTB)が知られているが、これらは安全性の点で食品用途としては適切とは言い難い。また、植物由来のものとして、ルイボス(Aspalathus linearis)を有機溶媒抽出して得られた抽出物が化粧料の原料として報告されている(特許文献8)。
近年、アンチエイジングに対する関心が高まっている中、様々な加齢性疾患や糖尿病合併症を誘発しうるAGEsの生体内への蓄積を防止する抗糖化剤として、安全性の高い機能性食品素材の開発が望まれている。
Nature,382,18,275−278(1996)
本発明は、新たな抗糖化剤である、発酵茶抽出物を含む抗糖化剤の提供を課題とする。
本発明者らは、生体内のAGEs蓄積を防止できる安全性の高い極めて高活性な、新たな抗糖化剤を求めて鋭意検討した結果、発酵茶の抽出物が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下に示すとおりである。
〔1〕発酵茶抽出物を含む抗糖化剤。
〔2〕前記発酵茶が後発酵茶である、〔1〕に記載の抗糖化剤。
〔3〕前記後発酵茶が、阿波番茶、碁石茶、又は富山黒茶である、〔2〕に記載の抗糖化剤。
〔4〕前記糖化がタンパク質の糖化である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の抗糖化剤。
〔5〕終末糖化産物中間体を分解するための、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の抗糖化剤。
〔6〕抽出物が、水、又はアセトン、エタノール、メタノール若しくはそれらの水溶液によって抽出されることを特徴とする、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の抗糖化剤。
〔7〕抽出物が、水、又はエタノール若しくはその水溶液によって抽出されることを特徴とする、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の抗糖化剤。
〔1〕発酵茶抽出物を含む抗糖化剤。
〔2〕前記発酵茶が後発酵茶である、〔1〕に記載の抗糖化剤。
〔3〕前記後発酵茶が、阿波番茶、碁石茶、又は富山黒茶である、〔2〕に記載の抗糖化剤。
〔4〕前記糖化がタンパク質の糖化である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の抗糖化剤。
〔5〕終末糖化産物中間体を分解するための、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の抗糖化剤。
〔6〕抽出物が、水、又はアセトン、エタノール、メタノール若しくはそれらの水溶液によって抽出されることを特徴とする、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の抗糖化剤。
〔7〕抽出物が、水、又はエタノール若しくはその水溶液によって抽出されることを特徴とする、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の抗糖化剤。
本発明によれば、生体内のAGEs蓄積を抑制し、安全性の高い新たな抗糖化剤である、発酵茶抽出物を含む抗糖化剤を提供することができる。
<1.発酵茶抽出物>
本発明の抗糖化剤は発酵茶抽出物を含む。発酵茶としては特に限定されないが、例えば、弱発酵茶(白茶)、半発酵茶(青茶)、発酵茶(紅茶)、弱後発酵茶(黄茶)、後発酵茶(黒茶)が挙げられる。茶葉の発酵は、茶葉や茶茎が有する酵素を利用した酸化発酵と、微生物を利用した発酵とに大別される。酸化発酵には、弱発酵茶(白茶)、半発酵茶(青茶)、発酵茶(紅茶)、弱後発酵茶(黄茶)が含まれ、微生物を利用した発酵には、後発酵茶(黒茶)が含まれる。本発明においては、抽出物の抗糖化作用が高いことから、好ましくは後発酵茶(黒茶)である。
本発明の抗糖化剤は発酵茶抽出物を含む。発酵茶としては特に限定されないが、例えば、弱発酵茶(白茶)、半発酵茶(青茶)、発酵茶(紅茶)、弱後発酵茶(黄茶)、後発酵茶(黒茶)が挙げられる。茶葉の発酵は、茶葉や茶茎が有する酵素を利用した酸化発酵と、微生物を利用した発酵とに大別される。酸化発酵には、弱発酵茶(白茶)、半発酵茶(青茶)、発酵茶(紅茶)、弱後発酵茶(黄茶)が含まれ、微生物を利用した発酵には、後発酵茶(黒茶)が含まれる。本発明においては、抽出物の抗糖化作用が高いことから、好ましくは後発酵茶(黒茶)である。
後発酵茶(黒茶)の製造に利用する微生物としては、細菌や、カビ、酵母などの真菌が挙げられる。これらの中では、特に限定されないが、細菌としては、例えばLactobacillus属に属する乳酸菌、真菌(カビ)としては、例えばAspergillus属やPenicillium属、Muc
or属に属する糸状菌などが好ましく、このような細菌及び/又は真菌(カビ)を利用することが好ましい。
or属に属する糸状菌などが好ましく、このような細菌及び/又は真菌(カビ)を利用することが好ましい。
また、後発酵茶(黒茶)の製造における発酵は、好気発酵でも嫌気発酵でもよく、両者を組み合わせたものでもよい。
好気発酵茶としては特に限定されないが、例えば、富山黒茶(バタバタ茶)やプーアル茶が挙げられる。好ましくは富山黒茶(バタバタ茶)であり、用いられる微生物としては真菌(カビ)が好ましく、Aspergillus属に属する糸状菌がより好ましい。
嫌気発酵茶としては特に限定されないが、例えば、阿波番茶やニエン、ミアンなどが挙げられる。好ましくは阿波番茶であり、用いられる微生物としては細菌が好ましく、Lactobacillus属に属する乳酸菌がより好ましい。
好気及び嫌気発酵の二段発酵茶としては特に限定されないが、例えば、碁石茶や石槌黒茶、酸茶などが挙げられる。好ましくは碁石茶であり、好気発酵において用いられる微生物としては真菌(カビ)が好ましく、Aspergillus属、Penicillium属、及びMucor属に属する糸状菌からなる群から選択される一又は複数の糸状菌がより好ましい。また、嫌気発酵において用いられる微生物としては細菌が好ましく、Lactobacillus属に属する乳酸菌がより好ましい。
なお、本発明の抗糖化剤の原料として、いずれか1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
好気発酵茶としては特に限定されないが、例えば、富山黒茶(バタバタ茶)やプーアル茶が挙げられる。好ましくは富山黒茶(バタバタ茶)であり、用いられる微生物としては真菌(カビ)が好ましく、Aspergillus属に属する糸状菌がより好ましい。
嫌気発酵茶としては特に限定されないが、例えば、阿波番茶やニエン、ミアンなどが挙げられる。好ましくは阿波番茶であり、用いられる微生物としては細菌が好ましく、Lactobacillus属に属する乳酸菌がより好ましい。
好気及び嫌気発酵の二段発酵茶としては特に限定されないが、例えば、碁石茶や石槌黒茶、酸茶などが挙げられる。好ましくは碁石茶であり、好気発酵において用いられる微生物としては真菌(カビ)が好ましく、Aspergillus属、Penicillium属、及びMucor属に属する糸状菌からなる群から選択される一又は複数の糸状菌がより好ましい。また、嫌気発酵において用いられる微生物としては細菌が好ましく、Lactobacillus属に属する乳酸菌がより好ましい。
なお、本発明の抗糖化剤の原料として、いずれか1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の抗糖化剤が含む発酵茶抽出物の抽出方法及び抽出条件は、特段限定されないが、例えば、水抽出、熱水抽出、温水抽出、アルコール抽出、含水アルコール抽出、アセトン抽出、含水アセトン抽出、超臨界抽出等の公知の抽出方法を用いることができる。原料はそのまま抽出してもよく、乾燥後、裁断、粉砕後の処理物を用いて抽出してもよい。
溶媒抽出を行う際に用いる溶媒としては、本発明の抗糖化剤が含む発酵茶抽出物が得られれば特段限定されず、例えば、水、メタノールやエタノール等の低級アルコール、プロピレングリコールや1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルエステル等のエステル類、キシレン等が挙げられ、有機溶媒については水溶液であってもよい。好ましくは水、又はアセトン、エタノール、メタノール若しくはそれらの水溶液であり、中でも、得られる抽出液の糖化反応阻害活性が高く、また、食品分野に利用する場合には、食品として有害な溶媒を除去する工程が不要であることから、好ましくは水、又はエタノール若しくはその水溶液である。水溶液の場合の該水溶液中の有機溶媒の濃度は、好ましくは10−90%、より好ましくは20−70%、更に好ましくは30−50%である。これらの溶媒は、いずれか1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。抽出時の温度は、それぞれの溶媒で抽出物が得られる温度であれば特段限定しない。
得られた抽出物(又は精製物若しくは濃縮物)は、そのままの状態で使用することもできるが、乾燥させて粉末状のものを用いてもよく、凍結乾燥処理に供して粉末化する方法や、デキストリン、コーンスターチ、アラビアゴム等の賦形剤を添加してスプレードライ処理により粉末化する方法等、公知の方法に従って粉末化してもよい。さらにその後に、必要に応じて純水、エタノール等に溶解して用いてもよい。
<2.抗糖化剤>
本発明は発酵茶抽出物を含む抗糖化剤である。該抗糖化剤は上記した抗糖化作用を有する発酵茶抽出物を含有することから、体内でのAGEsの蓄積を抑制することができる。
本発明は発酵茶抽出物を含む抗糖化剤である。該抗糖化剤は上記した抗糖化作用を有する発酵茶抽出物を含有することから、体内でのAGEsの蓄積を抑制することができる。
抗糖化能の測定方法としては、特に限定されないが、例えば、蛍光性AGEs、3−デオキシグルコソン(3DG)、カルボキシメチルリジン(CML)、ペントシジンなどの
生成量を測定することなどが挙げられる。中でも、蛍光性AGEsは、励起波長が約370nm、蛍光波長が約440nmの蛍光物質であるため、蛍光強度を測定することによって定量することができる。
生成量を測定することなどが挙げられる。中でも、蛍光性AGEsは、励起波長が約370nm、蛍光波長が約440nmの蛍光物質であるため、蛍光強度を測定することによって定量することができる。
本発明の抗糖化剤が阻害する糖化反応の対象は特に限定されないが、生体内において、老化を進める原因物質となるAGEs生成にタンパク質が深く関与することから、好ましくはタンパク質である。そのタンパク質の種類も特に限定されないが、ヒトにおける影響を評価するためのモデルタンパク質として、好ましくはヒト血清アルブミンやコラーゲンである。
AGEsの生成に至るまでに、3−デオキシグルコソン(3DG)、グリオキサール(GO)、グリコアルブミン(GA)、メチルグリオキサール(MG)、カルボキシメチルリジン(CML)、カルボキシメチルアルギニン(CMA)、ペントシジン、ピラリン等のAGEs中間体が生成する。本発明の抗糖化剤が含有する発酵茶抽出物は、これらAGEs中間体が有するα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合を切断する作用(AGEs中間体架橋切断作用)、即ち、AGEs中間体を分解する作用を有することが好ましい。従って、本発明の抗糖化剤もこれと同様の作用を有することが好ましい。従って、本発明に係る抗糖化剤は、AGEs中間体が有するα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合を切断するという用途(AGEs中間体の架橋を切断するという用途)や、AGEs中間体を分解するという用途に用いられることが好ましい。当該作用を有する抗糖化剤を、例えば、「AGEs中間体が有するα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合を切断する剤」や、「AGEs中間体架橋切断剤」、「AGEs中間体分解剤」などと称することがある。
AGEs中間体が有するα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合を切断する活性の測定方法としては特段限定されないが、例えば、1−フェニル−1,2−プロパンジオン(PPD)をα−ジカルボニル構造を有するモデル化合物として用い、それとともにインキュベーションし、α−ジカルボニル構造の炭素−炭素結合が切断されて生成される安息香酸量をHPLCで定量し、α−ジカルボニル構造内の炭素−炭素結合の切断能を確認する方法が挙げられる。
本発明の抗糖化剤は、発酵茶抽出物を単独で使用することもできるが、これ以外に公知の賦形剤、香料、着色料、乳化剤、安定化剤、増粘剤、酵素、防腐剤、滑沢剤、界面活性剤、崩壊剤、崩壊抑制剤、結合剤、吸収促進剤、吸着剤、保湿剤、可溶化剤、保存剤、風味剤、甘味剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて配合することができる。
本発明の抗糖化剤全量に対する発酵茶抽出物の含有量は、本発明の所望の効果が奏される限り特に限定されないが、発酵茶抽出物の総量として、通常0.0001〜30質量%であり、好ましくは0.001〜20質量%であり、より好ましくは0.001〜10質量%である。
本発明の抗糖化剤は、化粧料や医薬品、食品に用いられ、特に化粧料や食品として好ましく用いられる。
<3.化粧料>
本発明の抗糖化剤を化粧料の素材として用いる場合、該抗糖化剤を水溶液、ローション、スプレー液、懸濁液および乳化液などの液状;粉末、顆粒およびブロック状などの固体状;クリームおよびペーストなどの半固体状;ゲル状等の各種所望の剤形の化粧料に調製することができる。このような化粧料は、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、エッセンス
(美容液)、パック・マスク等の基礎化粧料、ファンデーション、口紅等のメーキャップ化粧料、毛髪化粧料、ボディ化粧料等の各種化粧料として有用である。本発明の抗糖化剤を含む化粧料は、特に、美白用、ニキビ改善用、しわ改善用などの皮膚改善化粧品として使用される。
本発明の抗糖化剤を化粧料の素材として用いる場合、該抗糖化剤を水溶液、ローション、スプレー液、懸濁液および乳化液などの液状;粉末、顆粒およびブロック状などの固体状;クリームおよびペーストなどの半固体状;ゲル状等の各種所望の剤形の化粧料に調製することができる。このような化粧料は、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、エッセンス
(美容液)、パック・マスク等の基礎化粧料、ファンデーション、口紅等のメーキャップ化粧料、毛髪化粧料、ボディ化粧料等の各種化粧料として有用である。本発明の抗糖化剤を含む化粧料は、特に、美白用、ニキビ改善用、しわ改善用などの皮膚改善化粧品として使用される。
本発明の抗糖化剤を含有する化粧料は、常法に従って製造することができる。また、化粧料への抗糖化剤の配合量、配合方法、配合時期は適宜選択することができる。さらに、必要に応じて、瓶、袋、缶、スプレー缶、噴霧容器、箱、パック等の適宜の容器に封入することができる。
本発明の抗糖化剤を化粧料の素材として用いる場合、化粧料全量に対する抗糖化剤の含有量は、本発明の所望の効果が奏される限り特に限定されないが、発酵茶抽出物の総量として、通常0.00005〜10質量%であり、好ましくは0.0001〜10質量%であり、より好ましくは0.0001〜5質量%である。
本発明の抗糖化剤を化粧料の素材として用いる場合、通常用いられる公知の成分を適宜加えて用いることができる。
例えば、アニオン性界面活性剤(脂肪酸石鹸、スルホン酸塩型アニオン性界面活性剤、硫酸エステル型アニオン性界面活性剤、リン酸エステル型アニオン性界面活性剤、アシルメチルタウリン塩、モノアルキルリン酸塩、アシルグルタミン酸塩、イセチオン酸エステル塩等)、カチオン性界面活性剤(アミン塩型カチオン性界面活性剤、第四アンモニウム型カチオン性界面活性剤(テトラアルキルアンモニウム型、ピリジニウム型))、非イオン性界面活性剤(グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル等)、両性界面活性剤(イミダゾリン型、ベタイン型、アミノ酸型)、フッソ系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の天然、合成界面活性剤、
アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アラビアガム、キサンタンガム、ペクチン、トラガント、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カチオン化セルロース、カチオン化デキストラン、カチオン化デキストリン、キトサン、カチオン化ビニルピロリドンポリマー、塩化N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウムポリマー、乳タンパク、大豆タンパク、ゼラチン、卵タンパク、カゼインナトリウム、ホエータンパク等の水溶性高分子、
イチョウ、ツボクサ、トウヤク、ニンジン、シコッピ、カイカ、インチコウ、ヤシャジツ、甘草分画物、ゴカヒ、センプクカ、ヒカイ、ユズリハ、カミツレ、マロニエ、エスシン、テルミナリア、ルスコゲニン、ブッチャーブルーム、コラ、ガラナ、マテ、コーヒー、カカオ、プレクトランタス、タンジン、ビスナガ、シリマリン、ロイコシアニン、オトギリ草、クマハゼ、シソ、オウゴン、ケイガイ、ローズマリー、セージ、タイム、ヨモギ、カワラヨモギ、ソウジュツ、セイヨウノコギリソウ、シコン、ウイキョウ、オウバク、ショウキョウ、トウキ、センキュウ、チンビ、カノコソウ、ビャクシ、トウヒ、芍薬、紅花、菖蒲、ブクリョウ、ハッカ等の植物成分、
コハク酸、フマル酸、クエン酸、ピルビン酸、グルクロン酸、2−ヒドロキシ酪酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、タルトロン酸、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ビタミンA酸、ビタミンC誘導体、ビタミンD、ビタミンE、オリゴペプチド、トラネキサム酸エステル等の活性成分、
多価アルコール、アミノ酸、ムコ多糖類、蛋白質、生体抽出物、発酵代謝物、多糖類、
植物抽出物、リン脂質、セラミドなどの保湿剤、
油脂類(大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、カカオ油、オリーブ油、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油およびミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸グリセリド等の合成トリグリセリド、ジグリセリド等)、ロウ類(カルナウバロウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等)、炭化水素類(流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、プリスタン等)、高級脂肪酸類(ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等)、高級アルコール類(ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等)、エステル類(オクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレスチール等)、精油類(ハッカ油、ジャスミン油、シヨウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、シヨウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、ペパーミント油、タイム油、ローズ油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等)、シリコーン油類等の油脂成分(エモリエント成分)、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、ホウ砂、硫酸ナトリウム、硫化ナトリウム、硝酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、りん酸ナトリウム、塩化カリウム、硫化カリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機塩類、
ホウ酸、メタケイ酸、無水ケイ酸等の無機酸類、
黄色4号、青色1号、黄色202号、クロロフィル、リボフラビン、紅花、クロシン、アントラキノン等の色素類、
香料類、
アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリテトラフルオロエタン等の高分子、これらの高分子のコポリマー、ケイ酸、ケイ酸カルシウム、天然ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、ゼオライト、酸化チタン、タルク、カオリン、マイカ、ベントナイト等の微粉体、
硫黄、湯の花、鉱砂、雲母末、中性白土、いり糠、殺菌剤、防腐剤、
をはじめ、その他製剤上必要な成分などが挙げられる。
例えば、アニオン性界面活性剤(脂肪酸石鹸、スルホン酸塩型アニオン性界面活性剤、硫酸エステル型アニオン性界面活性剤、リン酸エステル型アニオン性界面活性剤、アシルメチルタウリン塩、モノアルキルリン酸塩、アシルグルタミン酸塩、イセチオン酸エステル塩等)、カチオン性界面活性剤(アミン塩型カチオン性界面活性剤、第四アンモニウム型カチオン性界面活性剤(テトラアルキルアンモニウム型、ピリジニウム型))、非イオン性界面活性剤(グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル等)、両性界面活性剤(イミダゾリン型、ベタイン型、アミノ酸型)、フッソ系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の天然、合成界面活性剤、
アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アラビアガム、キサンタンガム、ペクチン、トラガント、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カチオン化セルロース、カチオン化デキストラン、カチオン化デキストリン、キトサン、カチオン化ビニルピロリドンポリマー、塩化N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウムポリマー、乳タンパク、大豆タンパク、ゼラチン、卵タンパク、カゼインナトリウム、ホエータンパク等の水溶性高分子、
イチョウ、ツボクサ、トウヤク、ニンジン、シコッピ、カイカ、インチコウ、ヤシャジツ、甘草分画物、ゴカヒ、センプクカ、ヒカイ、ユズリハ、カミツレ、マロニエ、エスシン、テルミナリア、ルスコゲニン、ブッチャーブルーム、コラ、ガラナ、マテ、コーヒー、カカオ、プレクトランタス、タンジン、ビスナガ、シリマリン、ロイコシアニン、オトギリ草、クマハゼ、シソ、オウゴン、ケイガイ、ローズマリー、セージ、タイム、ヨモギ、カワラヨモギ、ソウジュツ、セイヨウノコギリソウ、シコン、ウイキョウ、オウバク、ショウキョウ、トウキ、センキュウ、チンビ、カノコソウ、ビャクシ、トウヒ、芍薬、紅花、菖蒲、ブクリョウ、ハッカ等の植物成分、
コハク酸、フマル酸、クエン酸、ピルビン酸、グルクロン酸、2−ヒドロキシ酪酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、タルトロン酸、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ビタミンA酸、ビタミンC誘導体、ビタミンD、ビタミンE、オリゴペプチド、トラネキサム酸エステル等の活性成分、
多価アルコール、アミノ酸、ムコ多糖類、蛋白質、生体抽出物、発酵代謝物、多糖類、
植物抽出物、リン脂質、セラミドなどの保湿剤、
油脂類(大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、カカオ油、オリーブ油、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油およびミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸グリセリド等の合成トリグリセリド、ジグリセリド等)、ロウ類(カルナウバロウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等)、炭化水素類(流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、プリスタン等)、高級脂肪酸類(ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等)、高級アルコール類(ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等)、エステル類(オクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレスチール等)、精油類(ハッカ油、ジャスミン油、シヨウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、シヨウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、ペパーミント油、タイム油、ローズ油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等)、シリコーン油類等の油脂成分(エモリエント成分)、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、ホウ砂、硫酸ナトリウム、硫化ナトリウム、硝酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、りん酸ナトリウム、塩化カリウム、硫化カリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機塩類、
ホウ酸、メタケイ酸、無水ケイ酸等の無機酸類、
黄色4号、青色1号、黄色202号、クロロフィル、リボフラビン、紅花、クロシン、アントラキノン等の色素類、
香料類、
アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリテトラフルオロエタン等の高分子、これらの高分子のコポリマー、ケイ酸、ケイ酸カルシウム、天然ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、ゼオライト、酸化チタン、タルク、カオリン、マイカ、ベントナイト等の微粉体、
硫黄、湯の花、鉱砂、雲母末、中性白土、いり糠、殺菌剤、防腐剤、
をはじめ、その他製剤上必要な成分などが挙げられる。
<4.医薬品>
本発明の抗糖化剤を医薬品の素材として用いる場合、その剤形は、予防または治療しようとする疾患や医薬品の使用形態、投与経路等に応じて選択することができる。例えば、錠剤、被覆錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、注射剤、坐剤、浸剤、煎剤、チンキ剤等が挙げられる。これらの各種製剤は、常法に従って主薬に対して必要に応じて充填剤、増量剤、賦形剤、結合剤、保湿剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用し得る既知の補助剤を用いて製剤化することができる。また、この医薬製剤中に着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を含有させてもよい。
本発明の抗糖化剤を医薬品の素材として用いる場合、その剤形は、予防または治療しようとする疾患や医薬品の使用形態、投与経路等に応じて選択することができる。例えば、錠剤、被覆錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、注射剤、坐剤、浸剤、煎剤、チンキ剤等が挙げられる。これらの各種製剤は、常法に従って主薬に対して必要に応じて充填剤、増量剤、賦形剤、結合剤、保湿剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用し得る既知の補助剤を用いて製剤化することができる。また、この医薬製剤中に着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を含有させてもよい。
本発明の抗糖化剤は、乳癌、前立腺癌、骨粗しょう症、心疾患、更年期障害の予防や治療のために使用することができる。本発明の抗糖化剤を医薬品の素材として用いる場合、医薬品全量に対する抗糖化剤の含有量は、本発明の所望の効果が奏される限り特に限定さ
れないが、発酵茶抽出物の総量として、通常0.001〜30質量%であり、好ましくは0.01〜20質量%であり、より好ましくは0.1〜10質量%である。
れないが、発酵茶抽出物の総量として、通常0.001〜30質量%であり、好ましくは0.01〜20質量%であり、より好ましくは0.1〜10質量%である。
<5.食品>
本発明の抗糖化剤を食品の素材として用いる場合、一般の食品の他、特定保健用食品、栄養補助食品、機能性食品、病者用食品、食品添加物等として使用できる。食品の形態としては、本発明の抗糖化剤を含む清涼飲料、ミルク、プリン、ゼリー、飴、ガム、グミ、ヨーグルト、チョコレート、スープ、クッキー、スナック菓子、アイスクリーム、アイスキャンデー、パン、ケーキ、シュークリーム、ハム、ミートソース、カレー、シチュー、チーズ、バター、ドレッシング等を例示することができる。
本発明の抗糖化剤を食品の素材として用いる場合、一般の食品の他、特定保健用食品、栄養補助食品、機能性食品、病者用食品、食品添加物等として使用できる。食品の形態としては、本発明の抗糖化剤を含む清涼飲料、ミルク、プリン、ゼリー、飴、ガム、グミ、ヨーグルト、チョコレート、スープ、クッキー、スナック菓子、アイスクリーム、アイスキャンデー、パン、ケーキ、シュークリーム、ハム、ミートソース、カレー、シチュー、チーズ、バター、ドレッシング等を例示することができる。
本発明の抗糖化剤は、水、タンパク質、糖質、脂質、ビタミン類、ミネラル類、有機酸、有機塩基、果汁、フレーバー類等を主成分として使用することができる。タンパク質としては、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、カゼイン、大豆タンパク質、鶏卵タンパク質、肉タンパク質等の動植物性タンパク質、及びこれらの加水分解物、バターなどが挙げられる。糖質としては、糖類、加工澱粉(デキストリンのほか、可溶性澱粉、ブリティッシュスターチ、酸化澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル等)、食物繊維などが挙げられる。脂質としては、例えば、ラード、サフラワー油、コーン油、ナタネ油、ヤシ油、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の植物性油脂などが挙げられる。ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、カロチン類、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、ビタミンK群、ビタミンP、ビタミンQ、ナイアシン、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、イノシトール、コリン、葉酸などが挙げられ、ミネラル類としては、例えば、カルシウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、銅、鉄、マンガン、亜鉛、セレン、乳清ミネラルなどが挙げられる。有機酸としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸などが挙げられる。これらの成分は、2種以上を組み合わせて使用してもよく、合成品及び/又はこれらを多く含む食品を用いてもよい。
本発明の抗糖化剤を含有する食品は、常法に従って製造することができる。また、食品への抗糖化剤の配合量、配合方法、配合時期は適宜選択することができる。さらに、必要に応じて、瓶、袋、缶、箱、パック等の適宜の容器に封入することができる。
本発明の抗糖化剤を食品の素材として用いる場合、食品全量に対する抗糖化剤の含有量は、本発明の所望の効果が奏される限り特に限定されないが、発酵茶抽出物の総量として、通常0.0001〜30質量%であり、好ましくは0.001〜20質量%であり、より好ましくは0.001〜10質量%である。
本発明の抗糖化剤を食品の素材として用いる場合、食品全量に対する抗糖化剤の含有量は、本発明の所望の効果が奏される限り特に限定されないが、発酵茶抽出物の総量として、通常0.0001〜30質量%であり、好ましくは0.001〜20質量%であり、より好ましくは0.001〜10質量%である。
本発明の抗糖化剤を含有する、化粧料、医薬品、食品等は、それぞれ、抗糖化効果、抗糖化のために用いられるものである旨の表示を付した化粧料、医薬品、食品等として販売することができる。
前記「表示」とは、需要者に対して上記用途を知らしめるための全ての行為を意味し、上記用途を想起・類推させうるような表示であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、すべてが各実施態様における「表示」に該当する。しかしながら、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により表示することが好ましい。具体的には、化粧料、医薬品、食品等に係る商品又は商品の包装に上記用途を記載する行為、商品又は商品の包装に上記用途を記載したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸入する行為、商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に上記用途を記載して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に上記用途を記載して電磁気的(インターネット等)方法により提供する行為、等が例示できる。
一方、表示としては、行政等によって認可された表示(例えば、行政が定める各種制度
に基づいて認可を受け、そのような認可に基づいた態様で行う表示)であることが好ましく、特に包装、容器、カタログ、パンフレット、POP等の販売現場における宣伝材、その他の書類等への表示が好ましい。
に基づいて認可を受け、そのような認可に基づいた態様で行う表示)であることが好ましく、特に包装、容器、カタログ、パンフレット、POP等の販売現場における宣伝材、その他の書類等への表示が好ましい。
また、例えば、本発明の抗糖化剤を含有する食品であれば、健康食品、機能性食品、特別用途食品、栄養機能食品、医薬用部外品等としての表示を例示することができ、その他厚生労働省によって認可される表示、例えば、特定保健用食品、これに類似する制度にて認可される表示を例示できる。後者の例としては、特定保健用食品としての表示、条件付き特定保健用食品としての表示、身体の構造や機能に影響を与える旨の表示、疾病リスク低減表示等を例示することができ、詳細にいえば、健康増進法施行規則(平成15年4月30日日本国厚生労働省令第86号)に定められた特定保健用食品としての表示(特に保健の用途の表示)、及びこれに類する表示が、典型的な例として列挙することが可能である。
以下、具体的な実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<1.原料の調製>
発酵茶の例として後発酵茶(黒茶)、具体的には阿波番茶(いろどり晩茶生産組合)、碁石茶((有)丸一横山商店)、及び富山黒茶(富山黒茶の大平)、並びに、不発酵茶の例として、徳島県産緑茶(お茶の三好園)、高知県産緑茶(全国農業協同組合連合会高知県本部)、及び富山県産緑茶(茶舗南郷園)をそれぞれ入手し、熱水抽出によって得た抽出物を試料として用いた。尚、表1に示す通り、これらをそれぞれ試料2〜7とした。熱水抽出は各原料を粉砕後、2gの粉末に対して40mLの蒸留水を加えて80℃の恒温槽で1時間インキュベートすることによって行った。
比較として、富山黒茶の70%アセトン抽出によって得た抽出物を調製し、これを試料1とした。70%アセトン抽出は原料を粉砕後、2gの粉末に対して40mLの70%アセトン水溶液を加えて30℃下、攪拌しながら3時間インキュベートすることによって行った。
各原料から得られた抽出液中の固形分濃度は、各抽出液を5mLずつアルミトレイに入れ、120℃のインキュベータ内で2時間静置して水分を蒸発させた後の固形分重量を測定することによって算出した。尚、後述するように、陽性対照としてアミノグアニジンを試料8とした。
発酵茶の例として後発酵茶(黒茶)、具体的には阿波番茶(いろどり晩茶生産組合)、碁石茶((有)丸一横山商店)、及び富山黒茶(富山黒茶の大平)、並びに、不発酵茶の例として、徳島県産緑茶(お茶の三好園)、高知県産緑茶(全国農業協同組合連合会高知県本部)、及び富山県産緑茶(茶舗南郷園)をそれぞれ入手し、熱水抽出によって得た抽出物を試料として用いた。尚、表1に示す通り、これらをそれぞれ試料2〜7とした。熱水抽出は各原料を粉砕後、2gの粉末に対して40mLの蒸留水を加えて80℃の恒温槽で1時間インキュベートすることによって行った。
比較として、富山黒茶の70%アセトン抽出によって得た抽出物を調製し、これを試料1とした。70%アセトン抽出は原料を粉砕後、2gの粉末に対して40mLの70%アセトン水溶液を加えて30℃下、攪拌しながら3時間インキュベートすることによって行った。
各原料から得られた抽出液中の固形分濃度は、各抽出液を5mLずつアルミトレイに入れ、120℃のインキュベータ内で2時間静置して水分を蒸発させた後の固形分重量を測定することによって算出した。尚、後述するように、陽性対照としてアミノグアニジンを試料8とした。
<2.試料1〜8のAGEs生成抑制能測定>
[試験例1]
40mg/mLのヒト血清アルブミン(HSA)水溶液0.2mL、2Mのグルコース水溶液0.1mL、100mMのリン酸緩衝液(pH7.4)0.5mLおよび蒸留水0.1mLを混合したものを準備した。一方で、試料1が固形分重量を用いた終濃度で0.01mg/mL、0.1mg/mL、1mg/mLとなるようにDMSOに溶解した3種類の試料1溶液0.1mLを準備し、それぞれを前記混合液に添加し、60℃で40時間インキュベーションした。その後、この反応液の糖化反応生成物量を、蛍光強度として励起波長370nm、蛍光波長440nmで測定した。
[試験例1]
40mg/mLのヒト血清アルブミン(HSA)水溶液0.2mL、2Mのグルコース水溶液0.1mL、100mMのリン酸緩衝液(pH7.4)0.5mLおよび蒸留水0.1mLを混合したものを準備した。一方で、試料1が固形分重量を用いた終濃度で0.01mg/mL、0.1mg/mL、1mg/mLとなるようにDMSOに溶解した3種類の試料1溶液0.1mLを準備し、それぞれを前記混合液に添加し、60℃で40時間インキュベーションした。その後、この反応液の糖化反応生成物量を、蛍光強度として励起波長370nm、蛍光波長440nmで測定した。
[比較試験例1−1]
上記グルコースを含まない混合液を用いたこと以外は試験例1と同様にしたものを比較試験例1−1とした。
上記グルコースを含まない混合液を用いたこと以外は試験例1と同様にしたものを比較試験例1−1とした。
[比較試験例1−2]
上記試料1の代わりに蒸留水を添加したものを用いたこと以外は、試験例1と同様にしたものを比較試験例1−2とした。
上記試料1の代わりに蒸留水を添加したものを用いたこと以外は、試験例1と同様にしたものを比較試験例1−2とした。
[比較試験例1−3]
また、上記グルコースを含まない混合液を用いたこと以外は比較試験例1−2と同様にしたものを比較試験例1−3とした。
また、上記グルコースを含まない混合液を用いたこと以外は比較試験例1−2と同様にしたものを比較試験例1−3とした。
糖化反応阻害率は下記式(1)により算出した。
糖化反応阻害率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100 ・・・(1)
A:試験例1の糖化反応生成物量
B:比較試験例1−1の糖化反応生成物量
C:比較試験例1−2の糖化反応生成物量
D:比較試験例1−3の糖化反応生成物量
糖化反応阻害率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100 ・・・(1)
A:試験例1の糖化反応生成物量
B:比較試験例1−1の糖化反応生成物量
C:比較試験例1−2の糖化反応生成物量
D:比較試験例1−3の糖化反応生成物量
横軸に試料1の固形分濃度(mg/mL)、縦軸に上記式(1)で算出した試料1の各固形分濃度における糖化反応阻害率(%)とするグラフにおいて近似直線を描き、糖化反応阻害率が50%となるときの固形分濃度(mg/mL)を糖化反応阻害活性IC50(mg/mL)とした。
[試験例2〜7、比較試験例2−1〜7−3]
試料1の代わりに試料2を用い、試料の溶解に水を使用したこと以外は、試験例1、比較試験例1−1、比較試験例1−2、及び比較試験例1−3と同様にし、それぞれ試験例2、比較試験例2−1、比較試験例2−2、比較試験例2−3とした。糖化反応阻害活性IC50(mg/mL)についても同様にして求めた。
また、試料3〜7についても、上記同様にして糖化反応阻害率を算出した。尚、試料3については試験例3、比較試験例3−1、比較試験例3−2、比較試験例3−3とし、試料4〜7についても同様にして試験例番号、比較試験例番号を付与するものとする。
試料1の代わりに試料2を用い、試料の溶解に水を使用したこと以外は、試験例1、比較試験例1−1、比較試験例1−2、及び比較試験例1−3と同様にし、それぞれ試験例2、比較試験例2−1、比較試験例2−2、比較試験例2−3とした。糖化反応阻害活性IC50(mg/mL)についても同様にして求めた。
また、試料3〜7についても、上記同様にして糖化反応阻害率を算出した。尚、試料3については試験例3、比較試験例3−1、比較試験例3−2、比較試験例3−3とし、試料4〜7についても同様にして試験例番号、比較試験例番号を付与するものとする。
[試験例8、比較試験例8−1〜8−3]
陽性対照としてアミノグアニジン(試料8)を終濃度で0.01mg/mL、0.1mg/mL、1mg/mLとなるように添加した以外は上記同様にして糖化反応阻害率を算出した。上記同様に、試験例番号、比較試験例番号として、試験例8、比較試験例8−1、比較試験例8−2、比較試験例8−3とした。
陽性対照としてアミノグアニジン(試料8)を終濃度で0.01mg/mL、0.1mg/mL、1mg/mLとなるように添加した以外は上記同様にして糖化反応阻害率を算出した。上記同様に、試験例番号、比較試験例番号として、試験例8、比較試験例8−1、比較試験例8−2、比較試験例8−3とした。
表1に各試料の糖化反応阻害活性をIC50(mg/mL)として示す。3種の後発酵茶はいずれも陽性対照として用いたアミノグアニジンよりも高い糖化反応阻害活性を有しており、それぞれ不発酵の茶葉に比べて優位な糖化反応阻害活性を有することが確認された。また、70%アセトン抽出で得られる抽出物よりも熱水抽出で得られる抽出物の方が優位な糖化反応阻害活性を有することが確認された。IC50の値が小さい方が、糖化反応阻害活性が高いことを示している。
<3.AGEs中間体架橋切断能測定>
各発酵茶のAGEs中間体架橋切断能を次のような方法で測定を行った。200mM リン酸緩衝液(pH7.4)、10mM 1−フェニル−1,2−プロパンジオン(和光純薬社製)、上記<1.原料の調製>で調製した各抽出液0.5mLを含む全量1mLの組成液を2mLエッペンドルフチューブに添加し、37℃、6時間インキュベーションした後、2Mの塩酸を0.2mL添加した。尚、各抽出液に含まれる固形分重量(mg)は表2に記載の通りである。この反応液中の安息香酸をHPLCで測定し、生成した安息香酸量から各抽出物にAGEs架橋切断能があるか評価した。
1−フェニル−1,2−プロパンジオンから安息香酸が生成するのは、AGEs中間体である糖化物が有するものと同じα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合が切断されるためである。この系により、AGEs中間体である糖化物が有するα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合の切断が評価できる。
各発酵茶のAGEs中間体架橋切断能を次のような方法で測定を行った。200mM リン酸緩衝液(pH7.4)、10mM 1−フェニル−1,2−プロパンジオン(和光純薬社製)、上記<1.原料の調製>で調製した各抽出液0.5mLを含む全量1mLの組成液を2mLエッペンドルフチューブに添加し、37℃、6時間インキュベーションした後、2Mの塩酸を0.2mL添加した。尚、各抽出液に含まれる固形分重量(mg)は表2に記載の通りである。この反応液中の安息香酸をHPLCで測定し、生成した安息香酸量から各抽出物にAGEs架橋切断能があるか評価した。
1−フェニル−1,2−プロパンジオンから安息香酸が生成するのは、AGEs中間体である糖化物が有するものと同じα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合が切断されるためである。この系により、AGEs中間体である糖化物が有するα−ジケトン構造のケトン間のC−C結合の切断が評価できる。
(分析条件)
分析カラム: Shim−pack FC−ODS(75×4.6mm)
検出波長: 254nm
移動相: 2mM EDTA・2Na・0.2%酢酸/アセトニトリル = 70/30
カラム温度: 40℃
流速: 1.0mL/min
上記のHPLC条件下、安息香酸は5.3分に保持時間を有した。
分析カラム: Shim−pack FC−ODS(75×4.6mm)
検出波長: 254nm
移動相: 2mM EDTA・2Na・0.2%酢酸/アセトニトリル = 70/30
カラム温度: 40℃
流速: 1.0mL/min
上記のHPLC条件下、安息香酸は5.3分に保持時間を有した。
AGEs中間体架橋切断率は下記式(2)により算出した。
AGEs中間体架橋切断率(%)=B/A×100 ・・・(2)
A:添加後の1−フェニル−1,2−プロパンジオン濃度
B:反応後の安息香酸濃度
AGEs中間体架橋切断率(%)=B/A×100 ・・・(2)
A:添加後の1−フェニル−1,2−プロパンジオン濃度
B:反応後の安息香酸濃度
結果を表2に示す。試料2、4及び6の3種の後発酵茶はいずれもAGEs中間体架橋切断能を有しており、試料3、5及び7の不発酵茶に比べて優位なAGEs中間体架橋切断能を有することが確認された。
本発明は、化粧料や医薬、食品等の製剤技術に適用できる。
Claims (7)
- 発酵茶抽出物を含む抗糖化剤。
- 前記発酵茶が後発酵茶である、請求項1に記載の抗糖化剤。
- 前記後発酵茶が、阿波番茶、碁石茶、又は富山黒茶である、請求項2に記載の抗糖化剤。
- 前記糖化がタンパク質の糖化である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗糖化剤。
- 終末糖化産物中間体を分解するための、請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗糖化剤。
- 抽出物が、水、又はアセトン、エタノール、メタノール若しくはそれらの水溶液によって抽出されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗糖化剤。
- 抽出物が、水、又はエタノール若しくはその水溶液によって抽出されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗糖化剤。
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JP2015173611A JP2017048152A (ja) | 2015-09-03 | 2015-09-03 | 発酵茶抽出物を含む抗糖化剤 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017178899A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 株式会社ナリス化粧品 | ニトロ化タンパク質分解剤 |
JP2019099529A (ja) * | 2017-12-06 | 2019-06-24 | 国立大学法人高知大学 | タンパク質糖化反応阻害物質の製造方法 |
-
2015
- 2015-09-03 JP JP2015173611A patent/JP2017048152A/ja active Pending
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JP2019099529A (ja) * | 2017-12-06 | 2019-06-24 | 国立大学法人高知大学 | タンパク質糖化反応阻害物質の製造方法 |
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