JP5997822B1 - 皮膚外用剤、抗糖化剤及びコラゲナーゼ阻害剤 - Google Patents

皮膚外用剤、抗糖化剤及びコラゲナーゼ阻害剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い抗糖化作用を有する抗糖化剤、又は高いコラゲナーゼ阻害作用を有するコラゲナーゼ阻害剤を提供すること。【解決手段】 発酵ショウガを有効成分とすることを特徴とする抗糖化剤、又はコラゲナーゼ阻害剤である。【選択図】図1

Description

本発明は、発酵ショウガを有効成分とする皮膚外用剤、抗糖化剤及びコラゲナーゼ阻害剤に関する。
ショウガ科植物には、ジンゲロール、ショウガオール等の成分が含まれており、殺菌作用、抗酸化作用、血行促進等の様々な効能があることが知られている。
このショウガ科植物に関しては、種々の研究が行われており、例えば、ショウガ科植物中のジンゲロールをショウガオールに変換するショウガオールの富化方法が提案されている(特許文献1参照)。また、ショウガ科植物を発酵した後加熱して得た加熱発酵ショウガが、血中中性脂肪の低減効果を有することが報告されている(特許文献2参照)。
ところで、近年、美容業界や医療業界においては、酸化と共に糖化が美容や健康に影響することがわかってきており、抗糖化作用が注目されている。
例えば、上記のようなショウガ科植物には、抗糖化作用があることが知られているが、ショウガ科植物に関する抗糖化作用についてのさらなる研究はほとんどなされていない。加熱発酵ショウガについて記載された特許文献2においては、製造された加熱発酵ショウガが、糖化の一因となる血糖値上昇を抑制する効果を有するか否か調査されているが、血糖値低減効果はないと報告されている(特許文献2の図1参照)。
また、美容業界等においては、身体のコラーゲンを保護し、維持するための研究もなされているが、このコラーゲン維持に関し、ショウガ科植物の影響についての研究はほとんどなされていない。
特許第5297294号公報 特開2014−205629号公報
本発明の課題は、高い抗糖化作用及び高いコラゲナーゼ阻害作用を有する皮膚外用剤を提供することにある。また、本発明の課題は、高い抗糖化作用を有する抗糖化剤、及び高いコラゲナーゼ阻害作用を有するコラゲナーゼ阻害剤を提供することにある。
本発明者らは、ショウガ科植物の効能が注目される中、その効能についてさらに鋭意研究したところ、発酵ショウガに高い抗糖化作用があることを見出し、本発明を完成するに至った。また、同時に、本発明者らは、発酵ショウガに高いコラゲナーゼ阻害作用があることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、発酵ショウガを有効成分とすることを特徴とする皮膚外用剤、発酵ショウガを有効成分とすることを特徴とする抗糖化剤、及び発酵ショウガを有効成分とすることを特徴とするコラゲナーゼ阻害剤に関する。
本発明によれば、高い抗糖化作用及び高いコラゲナーゼ阻害作用を有する皮膚外用剤や、高い抗糖化作用を有する抗糖化剤や、高いコラゲナーゼ阻害作用を有するコラゲナーゼ阻害剤を提供することができる。
実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物による、AGEs生成阻害率(糖化反応阻害率)を示すグラフである。横軸は、試験物質の濃度(mg/mL)を示す。 実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物による、コラゲナーゼ阻害率を示すグラフである。横軸は、被験物質の濃度(mg/mL)を示す。
本発明の皮膚外用剤としては、発酵ショウガを有効成分とするものであれば特に制限されるものではなく、本発明の皮膚外用剤は、高い抗糖化作用及び高いコラゲナーゼ阻害作用を有する。高い抗糖化作用により、AGEsの生成及び蓄積を抑制することができることから、コラゲナーゼの分泌量が低減され、コラーゲンの機能維持に役立つと共に、くすみや黒ずみを防止して、肌の透明感を維持することができる。また、高いコラゲナーゼ阻害作用により、コラーゲン繊維の破壊を抑制し、皮膚の弾力性等を保持して、しわやたるみの原因を除去することができる。したがって、これら両者の作用により、本発明の皮膚外用剤は、特に高い肌美容の効果を有する。
また、本発明の抗糖化剤としては、発酵ショウガを有効成分とするものであれば特に制限されるものではなく、本発明の抗糖化剤は高い抗糖化作用を有する。高い抗糖化作用により、AGEsの生成及び蓄積を抑制することができることから、コラゲナーゼの分泌量が低減され、コラーゲンの機能維持に役立つと共に、くすみや黒ずみを防止して、肌の透明感を維持することができる。また、製品中に含まれるアミノ酸やタンパク質等の糖化反応(メイラード反応)を抑制することにより、製品の安定性を高めることができる。また、糖化反応を抑制することにより、製品の色調を安定化させることができる。
また、本発明のコラゲナーゼ阻害剤としては、発酵ショウガを有効成分とするものであれば特に制限されるものではなく、本発明のコラゲナーゼ阻害剤は高いコラゲナーゼ阻害作用を有する。高いコラゲナーゼ阻害作用により、コラーゲン繊維の破壊を抑制し、皮膚の弾力性等を保持して、しわやたるみの原因を除去することができる。また、コラーゲン繊維の破壊を抑制することで、歯周病や歯肉炎を防ぎ、口腔の健康を保つことができる。さらに、コラーゲン繊維の破壊を抑制することで、血管や骨組織の老化を防ぎ、血管や骨組織の健康を維持することができる。すなわち、本発明のコラゲナーゼ阻害剤は、コラーゲン分解阻害、皮膚真皮分解阻害、皮膚経皮水分蒸散量抑制等の作用を有する。
本発明の皮膚外用剤、抗糖化剤及びコラゲナーゼ阻害剤の有効成分となる発酵ショウガの原料としては、ショウガ科の植物であれば特に制限されるものではなく、例えば、三州生姜、黄生姜、金時生姜、谷中生姜等の各種生姜を挙げることができる。本発明で用いられるショウガ科植物原料の形態としては、根茎をそのまま用いる他、スライス、粉砕物、搾汁、抽出物等として用いることができる。粉砕物としては、粉末、顆粒等が挙げられる。絞汁や抽出物は、液状であってもよいが、ペースト状や乾燥粉末として用いることもできる。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することに得ることができ、溶媒としては、例えば、水、エタノール、含水エタノールを用いることができる。本発明においては、乾燥粉末を用いることが特に好ましい。
本発明における発酵ショウガとしては、原料となるショウガ科植物を発酵させたもの(発酵工程を経たもの)であれば特に制限されるものではなく、ショウガ科植物原料を発酵させる方法としては、自家発酵や、菌体による発酵等が挙げられるが、菌体による発酵が好ましい。菌体としては、麹菌、酵母菌、乳酸菌、酢酸菌、枯草菌等の発酵に通常使用される微生物を用いることができ、これらの中でも麹菌を用いることが好ましい。本発明において用いられる微生物は一種であっても、二種以上であってもよい。
本発明において用いる麹菌としては、黒麹菌、白麹菌、黄麹菌、紅麹菌等が挙げられ、市販品を好適に使用することができる。具体的には、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)(黒麹菌)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)(黒麹菌)、アスペルギルス・ナカザワイ(Aspergillus nakazawai)(黒麹菌)、アスペルギルス・ウサミ(Aspergillus usamii)(黒麹菌)、アスペルギルス・ルーチェンシス(Aspergillus luchensis)(黒麹菌)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)(黒麹菌)、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)(白麹菌)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)(黄麹菌)等のアスペルギルス属に属する微生物を挙げることができる。
酵母菌としては、例えば、デバリョマイセス属、サッカロマイセス属、ピチア属、クルイベロマイセス属、トルラスポラ属、シュビア属、ブレッタノマイセス属、クリプトコッカス属、エレモテリウム属、イッサチェンキア属、クロッケラ属、リポマイセス属、メトシュニコウイア属、ロードトルア属、シゾサッカロマイセ属、ジゴサッカロマイセス属、カンジダ属に属する微生物を挙げることができる。また、乳酸菌としては、例えば、ストレプトコッカス属、ラクトバチルス属に属する微生物を挙げることができる。
ショウガ科植物原料に菌体を作用させる方法としては、ショウガ科植物原料に菌体やその培養液を噴霧する方法や、ショウガ科植物原料を菌体の培養液に浸漬又は添加する方法等を挙げることができ、菌体の培養液としては、合成又は天然の培地を用いて培養した培養液や、植物由来の発酵液を例示することができる。
菌体による発酵は、例えば、温度5〜70℃、好ましくは10〜40℃、より好ましくは15〜30℃、さらに好ましくは30℃未満の条件で、1〜30日間、好ましくは3〜14日間行うことが好ましい。
具体的に、本発明の皮膚外用剤、抗糖化剤及びコラゲナーゼ阻害剤の有効成分となる発酵ショウガの製造方法としては、例えば、ショウガ科植物を発酵液と混合した後、30〜90℃の条件の下、120〜500時間といった長時間をかけて熟成を行う特許文献1及び2に記載の方法(長時間製法)や、ショウガ科植物原料を発酵させる発酵工程と、発酵物に対してショウガ科植物原料を添加する添加工程と、ショウガ科植物原料を添加した発酵物を、加圧下、100℃を超える温度で加熱処理する加熱工程とを有する製法(短時間製法)を挙げることができる。長時間製法は、発酵時又は発酵後に比較的低温の加熱で長時間かけて製造するという方法であり、短時間製法は、発酵物に一旦未発酵のショウガ科植物原料を加え、その後、加圧条件下の高い温度で加熱処理を行う方法である。
ここで、短時間製法について詳細に説明する。
発酵工程は、上述の発酵方法と同様である。続く添加工程は、発酵工程で用いたショウガ科植物原料と同じものを用いることが好ましいが、その種類や形態が異なるものを用いてもよい。ショウガ科植物原料の添加量としては、発酵工程において用いるショウガ科植物原料1質量部に対して、0.5〜50質量部であることが好ましく、1〜30質量部であることが好ましく、1.5〜15質量部であることがさらに好ましい。
添加工程に続く加熱工程は、加圧下、100℃を超える温度で加熱処理する工程であり、添加工程において添加したショウガ科植物原料の発酵が十分に進まない程度の時間内に処理を行う(開始する)ことが好ましい。具体的に、例えば、添加工程の処理後、12時間以内に加熱工程の処理を行うことが好ましく、6時間以内に行うことがより好ましく、3時間以内に行うことがさらに好ましく、1時間以内に行うことが特に好ましい。
加熱条件としては、加熱温度が、105〜200℃であることが好ましく、105〜180℃であることがより好ましく、105〜150℃であることがさらに好ましく、105〜120℃であることが特に好ましい。また、加熱時間が、1〜24時間であることが好ましく、1〜12時間であることがより好ましく、1〜10時間であることがさらに好ましい。加熱工程後は、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥等といった乾燥処理を施すことができる。
本発明の皮膚外用剤は、皮膚、頭皮等に塗布して用いるものであればよく、その形態としては、軟膏、クリーム、ジェル、ローション、乳液、石鹸、パック、湿布等の形態を挙げることができる。
また、本発明の抗糖化剤は、未発酵のものに比して向上した抗糖化作用を有するものであり、抗糖化の用途に用いられる点において、製品として他の製品と区別できるものであればよく、例えば、本発明の抗糖化剤に係る製品の本体、包装、説明書、宣伝物のいずれかに抗糖化、メイラード反応抑制等の機能がある旨を表示したものを挙げることができる。
また、本発明のコラゲナーゼ阻害剤は、未発酵のものに比して向上した抗糖化作用又はコラゲナーゼ阻害作用を有するものであり、コラゲナーゼ阻害の用途に用いられる点において、製品として他の製品と区別できるものであればよく、例えば、本発明のコラゲナーゼ阻害剤に係る製品の本体、包装、説明書、宣伝物のいずれかにコラゲナーゼ阻害、コラーゲン分解阻害、皮膚真皮分解阻害、皮膚経皮水分蒸散量抑制等の機能がある旨を表示したものを挙げることができる。
本発明の抗糖化剤又はコラゲナーゼ阻害剤としては、具体的には、医薬品(医薬部外品を含む)や、化粧品や、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の所定機関より効能の表示が認められた機能性食品などのいわゆる健康食品等を挙げることができる。
本発明の抗糖化剤又はコラゲナーゼ阻害剤は、外用又は経口用として使用することができる。外用剤としては、皮膚、頭皮等に塗布して用いるものであれば、特に制限はなく、その形態としては、軟膏剤、クリーム剤、ジェル剤、ローション剤、乳液剤、パック剤、湿布剤等の皮膚外用剤や、注射剤等の形態を挙げることができる。
また、本発明の抗糖化剤又はコラゲナーゼ阻害剤を経口剤として用いる場合、その形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、液剤、粒状剤、棒状剤、板状剤、ブロック状剤、固形状剤、丸状剤、ペースト状剤、クリーム状剤、カプレット状剤、ゲル状剤、チュアブル状剤、スティック状剤等を挙げることができる。これらの中でも、錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、液剤の形態が特に好ましい。具体的には、サプリメント、食品添加剤、ペットボトル、缶、瓶等に充填された容器詰飲料、水(湯)、牛乳、果汁、青汁等に溶解して飲むためのインスタント粉末(顆粒)飲料等を例示することができる。これらは食事の際などに手軽に飲食しやすく、また嗜好性を高めることができるという点で好ましい。
また、本発明の抗糖化剤は、医薬品、化粧品、健康食品等の製品の添加剤(製品の安定化剤)として用いることもできる。本発明の抗糖化剤は、例えば、製品中の成分の糖化反応(メイラード反応)を抑制することにより、製品の安定性を向上させることができる。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
[実施例1]
グルコース及び酵母エキスを含むGE培地(液体培地)に、黒麹菌であるA.awamoriを添加し、28℃にて2日間、液体用の培養タンクで培養した。その後、培養した培地の濃度が3.8%となるようにGE培地で希釈し、ショウガの乾燥粉末(国産ショウガパウダー)を濃度が1%となるように添加した。このショウガの乾燥粉末を添加した培地を、28℃にて6日間、液体用の培養タンクで培養し、ショウガの乾燥粉末を発酵させた(発酵工程)。発酵後、発酵工程で用いたものと同じショウガの乾燥粉末を濃度が3%となるように添加した(添加工程)。添加後すぐに加圧条件下で115〜120℃にて2時間、加熱処理を行った(加熱工程)。その後、凍結乾燥によって乾燥し(乾燥工程)、本発明の実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物(抗糖化剤,コラゲナーゼ阻害剤)を得た。
実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物を用いて、抗糖化確認試験、コラゲナーゼ阻害確認試験を行った。
[抗糖化確認試験]
本抗糖化確認試験は、「Inhibitory effect of the compounds isolated from Rhus verniciflua on aldose reductase and advanced glycation endproducts.」(Lee EH, Song DG, Lee JY, Pan CH, Um BH, Jung SH. Biol Pharm Bull. 2008 Aug;31(8):1626-30.)に記載の手法に若干の修正を施して行った。具体的には、以下のように行った。
(試薬の調製)
リン酸緩衝剤粉末(1/15mol/L pH7.2)(和光純薬工業(株))を蒸留水に溶解して、67mMリン酸緩衝液(以下、67mM PBと略する)を調製した。また、D(+)グルコース(ナカライテスク(株))を67mM PBで溶解して、200mg/mLグルコース溶液を調製した。さらに、アルブミン(ウシ血清由来コーンフラクションV、pH7.0、生化学用)(和光純薬工業(株))(以下、BSAと略する)を67mM PBで溶解して、40mg/mL BSAを調製した。
(試験)
被験物質(実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物又は比較例に係るショウガ乾燥粉末)の所定量をそれぞれ67mM PBで溶解して、被験物質溶液を調製した。この被験物質溶液とグルコース溶液及びBSA溶液とを下記表1に示す割合で配合して、試験溶液(test)を調製した。同様に、下記の割合にて配合して、試験溶液(blank)、コントロール(test)、及びコントロール(blank)を調製した。被験物質の最終濃度は、図1の横軸(mg/mL)に示される通りである。
試験溶液(test,blank)及びコントロール(test,blank)を60℃で48時間インキュベートした。インキュベート後の試験溶液(test,blank)及びコントロール(test,blank)について、370nmで励起したときの440nmの蛍光強度を分光蛍光光度計で測定し、次の式によりAGEs生成阻害率(%)を算出した。
AGEs生成阻害率(%)
=(1 - [(Sample test - Sample blank) / (Control test - Control blank)])×100
(式中、「Sample test」は、試験溶液(test)の蛍光強度を示し、「Sample blank」は、試験溶液(blank)の蛍光強度を示し、「Control test」は、コントロール(test)の蛍光強度を示し、「Control blank」は、コントロール(blank)の蛍光強度を表す。)
その結果を図1に示す。図1に示されるように、本発明の実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物を含む場合、比較例に係るショウガの乾燥粉末を含む場合に比べて、AGEsの生成が明らかに阻害された。
[コラゲナーゼ阻害確認試験]
(サンプル液の調製)
0.1%BSA(ウシ血清アルブミン)含有ダルベッコPBS(Phosphate Buffered Saline)(−)を用いて、被験物質(実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物又は比較例に係るショウガの乾燥粉末)が、20mg/mLとなるように調製した。ボルテックスミキサーにて60分間振盪した後、遠心し上清を回収し、さらに、0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を用いて被験物質が所定濃度となるように希釈し、試験溶液を調製した。なお、被験物質の最終濃度が、図2の横軸(μg/mL)に示される値となるように調製を行った。
(酵素溶液の調製)
コラゲナーゼB(Roche製)を、0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を用いて10μg/mLとなるよう調製した。
(蛍光基質溶液の調製)
DMSOで溶解した蛍光基質(MOCAc−Pro−Leu−Gly−Leu−Apr(DNP)−Ala−Arg−NH、ペプチド研究所製)を、0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を用いて5μMに希釈したものを蛍光基質溶液として用いた。
(コラゲナーゼ阻害活性の測定)
96well black plateへ試験溶液またはコントロールとして0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を50μL/wellで添加した。その後、酵素溶液(test)又は0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)(blank)を100μL/wellで添加し、37℃で10分間インキュベートした。さらに、蛍光基質溶液を50μL/wellで添加し、遮光して37℃、60分間インキュベートした。320nmで励起し、405nmにおける蛍光強度を測定した。
各被験物質のコラゲナーゼ阻害率は下記の式にて算出した。
コラゲナーゼ阻害率
=(1 - [(Sample test - Sample blank) / (Control test - Control blank)])×100
(式中、「Sample test」は、試験溶液(test)の蛍光強度を示し、「Sample blank」は、試験溶液(blank)の蛍光強度を示し、「Control test」は、コントロール(test)の蛍光強度を示し、「Control blank」は、コントロール(blank)の蛍光強度を表す。)
その結果を図2に示す。図2に示されるように、本発明の実施例1に係る発酵ショウガ含有組成物を含む場合、比較例に係るショウガの乾燥粉末を含む場合に比べて、コラゲナーゼ活性が明らかに阻害された。
(配合例1:化粧水)
全体を100質量部として、発酵ショウガ抽出物 0.01質量部、生姜抽出物 0.01質量部、グリセリン 10質量部、ジグリセリン 3質量部、1,3−ブチレングリコール 12質量部、ペンチレングリコール 3質量部、ヒアルロン酸ナトリウム 0.1質量部、クエン酸 0.01質量部、クエン酸ナトリウム 0.02質量部、キサンタンガム 0.1質量部、メチルパラベン 0.15質量部、カルボマー 0.2質量部、水酸化ナトリウム 0.03質量部及び水 残部を混合して、化粧水の態様で本発明の組成物を調製した。
(配合例2:シャンプー)
全体を100質量部として、発酵ショウガ抽出物 0.01質量部、アロエ抽出物 0.02質量部、ラウレス硫酸ナトリウム 7.5質量部、コカミドプロピルベタイン 4.2質量部、コカミドDEA 3質量部、1,3−ブチレングリコール 0.1質量部、ポリクオタニウム−10 0.225質量部、クエン酸 0.15質量部、クエン酸ナトリウム 0.05質量部、フェノキシエタノール 0.9質量部及び水 残部を混合して、シャンプーの態様で本発明の組成物を調製した。
(配合例3:石鹸)
全体を100質量部として、発酵ショウガ粉砕物 0.5質量部、グリセリン 2質量部、オリーブ油 1質量部、EDTA−4ナトリウム 0.1質量部、エチドロン酸4ナトリウム 0.2質量部及び石ケン素地 残部を混合及び固化することにより、石鹸の態様で本発明の組成物を調製した。
(配合例4:乳液)
全体を100質量部として、発酵ショウガ抽出物 0.1質量部、チアミン塩酸塩 0.1質量部、ショ糖脂肪酸エステル 3質量部、グリセリン 12質量部、スクアラン 6質量部、ジメチルシリコーンオイル 24質量部、ポリプロピレングリコール 1質量部、増粘剤 0.06質量部、フェノキシエタノール 0.2質量部、エタノール 5質量部、水酸化ナトリウム 0.01質量部及び精製水 残部を混合して、乳液の態様で本発明の組成物を調製した。
(配合例5:化粧用クリーム)
全体を100質量部として、発酵ショウガ抽出物 0.1質量部、ローズマリーエキス 0.1質量部、スクワラン 15.0質量部、ミリスチン酸オクチルドデシル 4.0質量部、水素添加大豆リン脂質 0.2質量部、ブチルアルコール 2.4質量部、硬化油 1.5質量部、ステアリン酸 1.5質量部、親油型モノステアリン酸グリセリン 1.5質量部、モノステアリン酸ポリグリセリル 0.5質量部、ベヘニルアルコール 0.8質量部、モノミリスチン酸ポリグリセリル 0.7質量部、サラシミツロウ 0.3質量部、d−δ−トコフェロール 0.1質量部、メチルパラベン 0.3質量部、C10〜30アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.2質量部、カルボキシビニルポリマー 0.1質量部、1,3−ブタンジオール 18.0質量部、水酸化ナトリウム 0.1質量部及び精製水 残部を混合して、化粧用クリームの態様で本発明の組成物を調製した。
(配合例6:パック剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ抽出物 0.1質量部、ダイズエキス 0.01質量部、ポリビニルアルコール 20.0質量部、グリセリン 5.0質量部、エタノール 20.0質量部、カオリン 6.0質量部、防腐剤 0.2質量部、香料 0.1質量部及び精製水 残部を混合して、パック剤の態様で本発明の組成物を調製した。
(配合例7:錠剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ粉末 10質量部、カリン末 8質量部、ビタミンB1 5質量部、結晶性セルロース 20質量部、乳糖 50質量部、ステアリン酸マグネシウム 4質量部及びコーンスターチ 残部を混合及び打錠することにより、錠剤の態様で本発明の組成物を調製した。
(配合例8:顆粒剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ粉末 10質量部、リンゴ末 15質量部、乳糖 10質量部、ステアリン酸カルシウム 1質量部及び結晶セルロース 残部を混合及び顆粒化することにより、顆粒剤の態様で本発明の組成物を調製した。
(配合例9:カプセル剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ抽出物 10質量部、生姜抽出物 20質量部、レシチン 8質量部及びオリーブ油 残部を混合して調製したものを内容液として、これをカプセル殻に内包することにより、カプセル剤の態様で本発明の組成物を調製した。
(配合例10:液剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガエキス粉末 0.84質量部、ビタミンB12 1質量部、果糖ブドウ糖液糖 10質量部、クエン酸 1質量部、安息香酸ナトリウム 0.02質量部、香料製剤 2質量部、スクラロース 0.05質量部、アセスルファムカリウム 0.03質量部、及び精製水 残部を混合して、液剤の態様で本発明の組成物を調製した。

Claims (1)

  1. ショウガ科ショウガ属のショウガを麹菌で発酵させた発酵ショウガを有効成分とすることを特徴とする抗糖化剤。
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