以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
本実施形態では、パチンコ機50に対応するウェブサイトが運営されており、会員登録された遊技者は、このウェブサイト上でパチンコ機50での遊技履歴情報の閲覧や、パチンコ機50での遊技で獲得したポイントの保存,交換や、演出内容の設定変更等を行うことができる。
なお、遊技履歴情報とは、例えば、大当り抽選の回数(スタート回数)や、大当りとなった回数や、各大当りの種類(確変や時短となる大当りか否かや、大当り遊技のラウンド数等)や、何回目の大当り抽選で大当りとなったか等の情報である。
すなわち、図1に記載されているように、パチンコ機50では、遊技の終了時には、最新の遊技履歴情報や、獲得したポイントの総数や、演出内容の設定情報等を特定可能な二次元コードが生成され、演出図柄表示装置の画面に表示される。このとき、会員となっている遊技者が、携帯電話やスマートフォン等といったカメラ付の携帯端末で二次元コードを撮影すると、上記ウェブサイトを運営するサーバ150にアクセスすることができ、二次元コードにより特定される遊技履歴情報等がウェブサイトに保存される。
そして、会員は、携帯端末にてサーバ150にアクセスすると、ウェブサイト上で自身のパチンコ機50での遊技履歴情報を閲覧したり、演出内容の設定変更をしたり、ポイントと引き換えに特典画像や演出アイテム等を取得することができる。
また、このウェブサイトでは、最新の遊技履歴情報,ポイントの総数,演出内容の設定情報等に対応するパスワードが表示され、該パスワードをパチンコ機50に入力すると、前回の遊技終了時点における遊技履歴情報,ポイント数,演出内容の設定情報(或いは、ウェブサイト上で変更された最新の設定情報)を反映した遊技が開始される。そして、以後、遊技の進行に伴い、前回の遊技終了時点からの遊技履歴情報が更新されたり、ポイントが付与されたりすると共に、設定情報に応じた内容の演出が行われる。
なお、携帯端末は、二次元コードを読み取った後、ウェブサイトにアクセスすること無く、当該携帯端末にインストールされたアプリケーションにより該二次元コードから特定される遊技履歴情報等に対応するパスワードを表示しても良い。また、二次元コード以外の識別情報を用いて、ウェブサイトへのアクセスや、パスワードの表示等が行われるようにしても良い。
また、上述した特典画像等は、例えば、携帯端末にダウンロードされ、携帯端末にて閲覧されるものであっても良いし、特典画像や演出アイテム等の取得に応じて演出内容の設定情報を更新し、上記パスワードを介して、パチンコ機50での演出に反映させる構成としても良い。
図2に示すように、本実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び内枠が、外枠51に対し開閉可能に保持される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(図3)が設けられている。
前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体に形成されている。また、下皿63の右側には発射ハンドル64が設けられており、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。また、上皿55の中央には、演出ボタン32及びジョグダイヤル33が設けられている。
このパチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属されていると共に、上皿55の右側には球貸ボタン25,精算ボタン26,精算表示装置24が設けられている。
また、遊技盤1には、外レール2aと内レール2bとによって囲まれた略円形の遊技領域3が形成されている。遊技領域3には、その中央部にセンターケース5が装着され、センターケース5に向かって左横には、普通図柄作動ゲート12が設置されている。そして、普通図柄作動ゲート12を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づく当否判定(普通図柄抽選)が行なわれる。
センターケース5の直下には、遊技球の入球に起因して、特別図柄(特図とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選が行われる第1始動口10及び第2始動口11が、上下に並んで配設されている。このパチンコ機50は、第1始動口10への入球により変動する第1特別図柄(第1特図)と、第2始動口11への入球により変動する第2特別図柄(第2特図)との2種類の特別図柄を備える。また、第1始動口10は、常時遊技球が入球可能に構成されているが、第2始動口11は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物として構成されており、開放時のみ入球可能となっている。
第1始動口10に遊技球が入球すると、第1特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第1保留記憶として記憶されると共に、第2始動口11に遊技球が入球すると、第2特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第2保留記憶として記憶される。
普通電動役物として構成された第2始動口11は、普通図柄抽選での当選時に、所定時間の開放が行われる。第2始動口11の下方には、大当り抽選で当ると行われる大当り遊技の際に開放される特別電動役物からなる大入賞口14が配設されている。また、遊技領域における向かって左下の領域には、複数の一般入賞口13が配設されている。
遊技盤1における向かって右下の領域には、7セグメントの第1特図表示装置7及び第2特図表示装置8と、4個のLEDからなる第1特図保留数表示装置15及び第2特図保留数表示装置16と、2個のLEDからなる普通図柄表示装置9と、4個のLEDからなる普図保留数表示装置19が設置されている。
また、遊技盤1のセンターケース5には、中央に演出図柄表示装置6のLCDパネルが配設され、LCDパネルの画面上では、演出図柄の変動表示等を行うことで、第1,第2特図に対応する大当り抽選の結果を報知する図柄演出が行われる。
また、センターケース5には可動物(図示省略)が設けられており、可動物を動作させる演出が行われる。
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘4が植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。
また、図4に示すように、パチンコ機50の裏側は、遊技盤1を脱着可能に取付ける内枠70が外枠51に収納された構成となっている。内枠70は、前枠52と同様、一方の側縁(図4に向かって右側)の上下位置が外枠51に設けられたヒンジ53に結合され、開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。
この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すると、球タンク71に貯留されている所定個数の遊技球(賞球)が払出装置から払い出され、流下通路を通り上皿55に払い出される。また、本実施形態では、払出装置は、貸出ボタンの操作に応じて遊技球(貸球)を払い出すよう構成されている。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置、電源基板85が設けられている。主制御装置80,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83は、遊技盤1に設けられ、払出制御装置81,発射制御装置,電源基板85は、内枠70に設けられている。なお、図4では発射制御装置が記載されていないが、発射制御装置は、払出制御装置81の奥側(遊技盤1側)に配されている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。
次に、パチンコ機50の電気的構成について説明する。このパチンコ機50は、図5のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80,払出制御装置81,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83のいずれもCPU,ROM,RAM,入力ポート,出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84、電源基板にはCPU,ROM,RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU,ROM,RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口10に入球した遊技球を検出する第1始動口SW10a、第2始動口11に入球した遊技球を検出する第2始動口SW11a、普通図柄作動ゲート12に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW12a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するための第1カウントSW14a、一般入賞口13に入球した遊技球を検出する一般入賞口SW13a等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は、搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板42を介して接続されている第1特図表示装置7,第2特図表示装置8,第1特図保留数表示装置15,第2特図保留数表示装置16,普通図柄表示装置9,普図保留数表示装置19の表示を制御する。
さらに、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口11の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されるほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子板46に出力されてホールコンピュータ87に送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ21を稼働させて賞球を払い出させる。本実施形態においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW22の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出SW22の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成も考えられる。
なお、払出制御装置81は、ガラス枠閉鎖SW17,内枠閉鎖SW18,球切れSW20,払出SW22,満杯SW23からの信号が入力され、満杯SW23により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合や、球切れSW20により球タンク71に遊技球が少ない或いは無いことを示す信号が入力された場合には、払出モータ21を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW23,球切れSW20も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ21の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81は、CRユニット端子板43を介してCRユニット85と交信することで払出モータ21を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW22に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。また、CRユニット端子板43は、精算表示装置24とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置24には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン25、精算を要求するための精算ボタン26が設けられている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子板46を介して、賞球に関する情報、枠(内枠70,前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施形態では遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。発射制御装置84は、発射モータ29を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には、払出制御装置81以外に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチSW28からのタッチ信号、発射停止SW27から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW27を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用,可動物制御用,音制御用,ランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、他のデータは自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
そしてサブ統合制御装置83は、特定報知領域106に入球したことを検出するための特定報知領域SW106aからの信号を受信する。また、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ30からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ31を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン32,ジョグダイヤル33が接続されており、遊技者が演出ボタン32,ジョグダイヤル33を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄の変動表示(図柄演出)等の演出画面を表示させる。
サブ統合制御装置83は、年、月、日、及び時刻といった情報を出力する計時回路110を備えている。なお、計時回路110はバックアップ電源を備えており、計時回路110に正しい日時を設定しておけば、サブ統合制御装置83に給電されているか否かに関わらずほぼ正しい日時を計時する。
次に、パチンコ機50の主制御装置80が実行するメインルーチンについて、図6に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、2ms周期のタイマ割り込み処理として起動される。
S10では、正常なタイマ割り込みによりメインルーチンが起動されたか否かを判定し、肯定判定の場合(S10:yes)は、S20に処理を移行し、否定判定の場合(S10:no)は、S15に処理を移行する。
S15では、CPUやI/O等の初期設定を行い、S80に処理を移行する。一方、S10で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、初期値乱数の更新(S20),大当り決定用乱数の更新(S25),大当り図柄決定用乱数の更新(S30),当り決定用乱数の更新(S35),リーチ判定用乱数の更新(S40),変動パターン決定用乱数の更新(S45)を行う。
そして、始動口等といった入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞確認処理と(S50)、始動口への入賞に起因して大当り抽選を行う当否判定処理と(S55)、大当り抽選で当選した際に、遊技者に所定の遊技価値を付与する大当り遊技を行うための大当り遊技処理(S60)を行う。また、遊技球の普通図柄作動ゲート12の通過に起因して普通図柄抽選等を行う普図当否判定処理と(S65)、普通電動役物(第2始動口11)を開放することで普図遊技を行う普図遊技処理と(S67)、遊技者の不正行為を検出する不正監視処理と(S70)、サブ統合制御装置83等にデータ及びコマンドを送信し、また、ホールコンピュータ87等に各種情報を送信する各出力処理と(S75)を行う。また、S80では、次のタイマ割込みが発生してメインルーチンが起動されるまで、初期値乱数の更新を繰り返し行う。
次に、第1,第2始動口10,11への入賞を検出し、該入賞に応じて保留記憶等を行う始動入賞確認処理について、図7に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される入賞確認処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S100では、主制御装置80は、第1始動口SW10aの検出信号と、第2始動口SW11aの検出信号とに基づき、第1始動口10或いは第2始動口11への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S100:yes)、S105に処理を移行し、否定判定の場合は(S100:no)、本処理を終了する。
S105では、主制御装置80は、入賞が生じた始動口に対応する特図についての保留記憶の数が、最大値(一例として4)未満か否かを判定する。そして、肯定判定の場合は(S105:yes)、S110に処理を移行し、否定判定の場合は(S105:no)、本処理を終了する。
S110では、主制御装置80は、大当り抽選に用いられる大当り決定用乱数や、大当り抽選で当った際に停止表示される図柄(当り図柄)を決定するための大当り図柄決定用乱数や、図柄演出でリーチとなるか否かを決定するためのリーチ判定用乱数や、特別図柄の変動時間等を決定するための変動パターン決定用乱数等を抽出する。そして、抽出した乱数を、入賞が生じた始動口に対応する特図についての保留記憶として記憶し、S115に処理を移行する。
S115では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数が特定値(大当り抽選で当りとなる値)であるか否かと、該保留記憶に係るリーチ判定用乱数等が特定値(図柄演出でリーチとなる値)であるか否かを判定する先読み判定を行う。そして、先読み判定の結果と、先読み判定が行われた保留記憶に対応する特図の種類(第1特図であるか第2特図であるか)を示す先読みコマンドを生成し、サブ統合制御装置83に送信する(S120)。
なお、先読みコマンドを受信したサブ統合制御装置83は、該先読みコマンドに対応する保留記憶が消化されるまで、該先読みコマンドが示す先読み判定結果を保存する。続くS125では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に対応する特図について、何個の保留記憶が生じているかを示す保留数コマンドを生成し、サブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
なお、各特図に対応する保留記憶の数と、該保留記憶についての先読み判定の結果とを示す一つのコマンドを生成し、該コマンドを、先読みコマンドや保留数コマンドに替えて用いても良い。
次に、保留記憶に係る大当り決定用乱数により大当り抽選を行う当否判定処理について、図8〜11のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される。まず、図8に関して、S200では、主制御装置80は、特別電動役物の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合(S200:yes)は、本処理を終了し、否定判定の場合(S200:no)は、S205に処理を移行する。
S205では、主制御装置80は、第1特図或いは第2特図の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合(S205:yes)は、図10のS285に処理を移行し、否定判定の場合(S205:no)は、S210に処理を移行する。
S210では、主制御装置80は、第1特図或いは第2特図の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合(S210:yes)は、図11のS295に処理を移行し、否定判定の場合(S210:no)は、図9のS215に処理を移行する。
続いて図9に関して、S215では、主制御装置80は、第2保留記憶の有無について判定し、肯定判定の場合(S215:yes)は、S220に処理を移行し、否定判定の場合(S215:no)は、S225に処理を移行する。
S220では、主制御装置80は、第2保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第2保留記憶を選択し、S235に処理を移行する。S225では、主制御装置80は、第1保留記憶の有無について判定し、肯定判定の場合(S225:yes)は、S230に処理を移行し、否定判定の場合(S225:no)は、本処理を終了する。
S230では、主制御装置80は、第1保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第1保留記憶を選択し、S235に処理を移行する。S235では、主制御装置80は、確変状態であることを示す確変フラグが1か否かを判定し、肯定判定の場合(S235:yes)は、S240に処理を移行し、否定判定の場合(S235:no)は、S245に処理を移行する。
S240では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変状態に対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)に基づき、大当り抽選で当るか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S250に処理を移行する。
一方、S245では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変状態でない場合に対応する当否判定用テーブル(通常テーブル)に基づき、大当り抽選で当るか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S250に処理を移行する。
S250では、主制御装置80は、大当り抽選で当ったか否かを判定し、肯定判定の場合(S250:yes)は、S255に処理を移行し、否定判定の場合(S250:no)は、S270に処理を移行する。
S255では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき当り図柄を決定する。そして、S260に処理を移行する。S260では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき特別図柄の変動時間等を決定し、S265に処理を移行する。
S265では、主制御装置80は、当り図柄に応じて、大当り遊技のラウンド数や、大当り遊技後に確変状態や時短状態となるか否かを設定し、S280に処理を移行する。一方、S250で否定判定が得られた場合に移行する(すなわち、大当り抽選で外れた際に移行する)S270では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数等に基づき特別図柄の変動時間等を決定し、S275に処理を移行する。なお、この特別図柄の変動時間に応じて、大当り抽選で外れる場合の図柄演出の態様(リーチとなるかノーマル外れ(リーチとなることなく外れる図柄演出)となるか)が決定される。
S275では、主制御装置80は、確変状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数(確変回数)や、時短状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数(時短回数)を示すカウンタの更新等を行い、S280に処理を移行する。
S280では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り抽選後の第1保留記憶及び第2保留記憶の数を示す保留数コマンドを送信する。また、消化した保留記憶に対応する特図の変動表示を開始すると共に、サブ統合制御装置83に対し特別図柄の変動時間等を示す(換言すれば、演出図柄の変動時間を示す)変動開始コマンド(変動コマンドともいう)を送信することで図柄演出を開始させる。さらに、サブ統合制御装置83に対し、停止表示させる演出図柄を指定する(大当りになる場合であれば、S255で決定された当り図柄に対応する演出図柄が指定される)図柄指定コマンドを送信し、本処理を終了する。
なお、図柄指定コマンドは、換言すれば、大当り抽選の結果を示すと共に、大当りとなった場合には、大当りの種類(確変状態や時短状態への移行を伴うかや、何ラウンドの大当り遊技が行われるか)を示すコマンドであることを付言しておく。
続いて図10に関して、第1特図或いは第2特図の変動表示中に移行するS285では、主制御装置80は、特図の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合(S285:yes)は、S290に処理を移行し、否定判定の場合(S285:no)は、本処理を終了する。
S290では、特図の変動表示を終了し、特図の確定図柄を表示させると共に、サブ統合制御装置83に対し演出図柄の確定表示を行わせる図柄確定コマンドを送信し、本処理を終了する。
続いて図11に関して、特図の確定表示中に移行するS295では、特図の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合(S295:yes)は、S300に処理を移行し、否定判定の場合(S295:no)は、本処理を終了する。
S300では、特図の確定表示を終了し、S305に処理を移行する。S305では、主制御装置80は、確定表示されていた特図が大当り時のものであるかを判定し、肯定判定の場合(S305:yes)は、S315に処理を移行し、否定判定の場合(S305:no)は、S350に処理を移行する。
S315では、確変状態であることを示す確変フラグを参照すると共に、確変フラグが1である場合には確変フラグをクリアし(S320)、その後、S325に処理を移行する。
S325では、時短状態であることを示す時短フラグを参照すると共に、時短フラグが1である場合には時短フラグをクリアし(S330)、その後、S335に処理を移行する。
そして、条件装置作動開始処理(S335),役物連続作動装置作動開始処理(S340),大当り開始演出処理(S345)を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンドをサブ統合制御装置83に送信する等して大当り遊技を開始し、本処理を終了する。
一方、S305にて否定判定が得られた場合に移行するS350では、確変フラグを参照し、該フラグが1である場合には(S350:yes)、確変状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数(確変回数)を参照する(S355)。そして、該残り回数が0である場合には(S355:yes)、確変フラグをクリアし(S360)、S365に処理を移行する。
S365では、時短フラグを参照し、該フラグが1である場合には(S365:yes)、時短状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数(時短回数)を参照する(S370)。そして、該残り回数が0である場合には(S370:yes)、時短フラグをクリアし(S375)、S380に処理を移行する。
S380では、サブ統合制御装置83に対し、現在の遊技状態を通知する状態指定コマンドを送信する状態指定コマンド送信処理を実行し、本処理を終了する。
次に、大当り遊技の進行を制御する大当り遊技処理について、図12〜14のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される。
S400では、役物連続作動装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合(S400:yes)は、S405に処理を移行し、否定判定の場合(S400:no)は、本処理を終了する。
S405では、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合(S405:yes)は、図13のS450に処理を移行し、否定判定の場合(S405:no)は、S410に処理を移行する。
S410では、大当り遊技における各ラウンドのインターバル中であるか否かを判定し、肯定判定の場合は(S410:yes)、図13のS470に処理を移行し、否定判定の場合(S410:no)は、S415に処理を移行する。
S415では、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定し、肯定判定の場合(S415:yes)は、図14のS500に処理を移行し、否定判定の場合(S415:no)は、S420に処理を移行する。
S420では、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合(S420:yes)は、S425に処理を移行し、否定判定の場合(S420:no)は、本処理を終了する。
S425では、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。続いて図13に関して、大入賞口14の開放中に移行するS450では、主制御装置80は、大入賞口14に入賞した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。そして、肯定判定の場合(S450:yes)は、S460に処理を移行し、否定判定の場合(S450:no)は、S455に処理を移行する。
S455では、主制御装置80は、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合(S455:yes)は、S460に処理を移行し、否定判定の場合(S455:no)は、本処理を終了する。
S460では、主制御装置80は、大入賞口14を閉鎖させる大入賞口閉鎖処理を実行し、S465に処理を移行する。S465では、主制御装置80は、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、本処理を終了する。
一方、各ラウンドのインターバル中に移行するS470では、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合(S470:yes)は、S475に処理を移行し、否定判定の場合(S470:no)は、本処理を終了する。
S475では、大当り遊技の最終ラウンドか否かを判定し、肯定判定の場合(S475:yes)は、S480に処理を移行し、否定判定の場合(S475:no)は、S485に処理を移行する。
S480では、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、本処理を終了する。一方、S485では、主制御装置80は、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。
続いて図14に関して、大当り遊技の終了演出中に移行するS500では、該終了演出の時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合(S500:yes)は、S505に処理を移行し、否定判定の場合(S500:no)は、本処理を終了する。
続くS505,S510では、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S515に処理を移行する。S515では、主制御装置80は、大当り遊技後に確変状態に移行するか否かを判定し、肯定判定の場合(S515:yes)は、確変状態中に実行可能な大当り抽選の回数(確変回数)を設定すると共に(S520)、確変フラグをセットし(S525)、S530に処理を移行する。
S530では、大当り遊技後に時短状態に移行するか否かを判定し、肯定判定の場合(S530:yes)は、時短状態中に実行可能な大当り抽選の回数(時短回数)を設定すると共に(S535)、時短フラグをセットし(S540)、S545に処理を移行する。
S545,S550では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、大当り遊技終了後の遊技状態を通知する状態指定コマンドを送信する状態指定コマンド送信処理とを実行し、本処理を終了する。
パチンコ機50のサブ統合制御装置83は、待機状態(演出図柄表示装置6の演出画面で図柄演出や保留図柄表示がなされていない状態)中に演出ボタン32が押されると、演出図柄制御装置82を制御して演出図柄表示装置6に選択画面600を表示する(図15(a))。
選択画面600には、「遊技を続きから始める」,「履歴を確認する」,「履歴をクリアする」,「ポイントを特典に代える」という4つの項目が表示され、遊技者は、ジョグダイヤル33と演出ボタン32を操作することで、いずれかの項目を選択することができる。
選択画面600において「履歴を確認する」が選択されると、サブ統合制御装置83は、演出図柄制御装置82を制御し、演出図柄表示装置6に遊技終了画面602を表示する(図15(b))。
遊技終了画面602には、遊技履歴の情報や、獲得したポイントの総数や、演出内容の設定情報等を特定可能な二次元コード86と、履歴画面88が表示される。上述したように、二次元コード86を携帯端末で読み取ることで、ウェブサイトで遊技履歴を確認することや、ポイントを交換すること等が可能となる。なお、本実施形態では、一例として、二次元コードとしてQRコード(登録商標)を用いている。
また、履歴画面88には、前記遊技履歴の情報を遊技者が読める文字情報として表示される。遊技履歴の情報としては、本日に遊技者が行なった遊技の記録や該遊技において発生した演出などが含まれる。これらは主制御装置80から受信した各種コマンドに基づき、サブ統合制御装置83により生成される。図15(b)によれば、この遊技者は本日の遊技において、特別図柄を861回、変動させ(図では「回転数 861」と表記)、大当りを3回引き(図では「当り回数 3」と表記)、予告A、予告F、リーチAが行なわれたことになる。ここで回転数は、「当否判定手段が当否を判定した回数」に相当し、当り回数は「当否判定手段が当選と判定した回数」に相当する。また、履歴画面88の左にある長方形89は、現在表示中の遊技履歴情報が、遊技者が獲得した履歴全体の中でどの程度を占めているのかを示すものである。図15(b)によれば長方形89は、履歴画面88の縦方向の長さの1/3ほどを占めており、且つ上端に位置しているので、履歴全体の上から1/3ほどが表示されていることになる。つまりこの遊技者は本日の遊技において、図15(b)に表示されたものの3倍ほどの数の演出などが発生したことになる。表示されていない残りの2/3を表示させるには、ジョグダイヤル33を適宜回転させて履歴画面88をスクロールさせる。
なお、ここでいう遊技者とは、同じIDに基づいて発行されたパスワードを、同じ機種のパチンコ機50に入力した者をいう。従って別のIDに基づくパスワードを当該パチンコ機50に入力した者は別の遊技者であるが、同じ機種のパチンコ機50(同一の台か否かは問わない)に同じIDに基づくパスワードを入力した者は同じ遊技者となる。パチンコ機50で遊技を行い、二次元コードを前記携帯端末のカメラで読み取ると、獲得したポイントや遊技履歴の情報を、該携帯端末に取り込むことができる。取り込んだこれらの情報は、自動的にサーバ150に送信され、サーバ150に記録される。
図15(a)に戻る。遊技者が「履歴をクリアする」を選択すると、履歴欄88に表示されたような履歴をクリアするとともに、遊技者が当該遊技機において取得したポイント数や総ポイント数をクリアする。また、選択画面600において「遊技を続きから始める」が選択されると、サブ統合制御装置83は、演出図柄制御装置82を制御し、演出図柄表示装置6にパスワード入力画面603を表示する(図16(d))。
パスワード入力画面603は、前記携帯端末に表示されたパスワードを入力するための画面で、パスワード入力画面603を表示中、遊技者は、入力欄603aにパスワードを入力することができる。具体的には、入力欄603aの下に英字と数字が表示された文字欄603bが表示されており、ジョグダイヤル33を時計回りに回転させると、文字欄603b内のカーソル603cがA→B→・・・→Y→Z→0→1→2→・・・→9→Aと移動(ジョグダイヤル33を反時計回りに回転させるとカーソル603cは逆方向に移動)し、演出ボタン32を操作したときにカーソル603cが位置している文字(図16(d)の場合「Z」)が入力されて603aに表示される。サブ統合制御装置83は、入力されたパスワードの照合を行い、照合に成功すると(図16(e))、該パスワードが示す遊技履歴や、ポイントの総数や、演出内容の設定情報を反映した遊技を開始することができる。なお、「遊技を続きから始める」を選択すること無く遊技が開始された場合には、総ポイント数が0の状態で遊技が行われる。
また、選択画面600において「ポイントを特典に代える」が選択されると、サブ統合制御装置83は、演出図柄制御装置82を制御して、演出図柄表示装置6にポイント交換画面605を表示する(図16(f))。ポイント交換画面605では、現時点の遊技者の総ポイント数が表示されると共に、ポイントと引き換えに取得することができる演出アイテム(特典)を示す項目と、選択画面600に戻ることを選択する項目が表示される。
なお、図16(f)のポイント交換画面605では、一例として、背景画像として表示される“空”,“海”,“花”の3つの演出アイテムを示す項目が表示されており、各演出アイテムは、50ポイントと交換可能であることを示している。
遊技者は、ジョグダイヤル33と演出ボタン32を操作することでいずれかの項目(演出アイテム)を選択することができる。サブ統合制御装置83は、演出アイテムが選択されると、該演出アイテムに応じたポイント数をポイントの総数から減じると共に、該演出アイテムを用いた演出が行われるよう(換言すれば、背景画像を該演出アイテムに対応する画像とするよう)、演出内容の設定情報を更新する。
また、図17の表は、演出アイテムと、演出アイテムの獲得に必要なポイント数の一例を示している。本実施形態では、上述した背景画像をなす“空”,“海”,“花”という演出アイテムのほか、演出に登場するキャラクタの衣装である“学生服”,“スーツ”,“着物”という演出アイテムや、演出図柄のデザインである“花柄”,“唐草柄”,“ヒョウ柄”という演出アイテムを獲得可能となっている。
また、大当り遊技中に、演出に登場するキャラクタによるライブ映像を表示するという演出アイテム(換言すれば、大当り遊技中に、ライブ映像を表示するという新たな演出が追加されるようになる演出アイテム)を獲得可能となっている。
無論、これらに限定されることは無く、このほかにも、演出の一部を改変させる演出アイテムや、新たな演出を追加する演出アイテムを、ポイントと引き換えに獲得可能としても良い。また、例えば、演出図柄表示装置6で表示される演出画面での演出の改変,追加に限らず、効果音,楽曲や、各種LED,ランプ31の発光パターン等の改変,追加を行う演出アイテムを設けても良い。
パチンコ機50のサブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに応じて演出図柄制御装置82を制御し、演出図柄表示装置6にて各種演出を行う。具体的には、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンド等に応じて図柄演出を行うよう構成されており、図柄演出におけるリーチの態様として、リーチA〜Gの7種類が設けられている。なお、変動開始コマンド等の受信時には、乱数が抽出され、コマンドの内容と乱数により演出の種類が決定される。
また、サブ統合制御装置83は、保留数コマンド等に応じて保留図柄の表示等を行うと共に、先読みコマンドに基づき保留記憶で当りとなることを示唆する先読み予告を行ったり、変動開始コマンド等に基づき当否判定の結果を予告する大当り予告を行うよう構成されている。これらの予告の態様として、予告A〜Qの17種類が設けられている。
なお、これらの予告は、演出図柄表示装置6の演出画面や、スピーカ30から出力される音声や、各種LED,ランプ31や可動物34を用いて行われても良いし、これらのうちのいずれかを用いて行われても良い。
また、サブ統合制御装置83は、大当り遊技中は、ラウンド数や大入賞口への入球数を表示する大当り演出を行うよう構成されており、大当り演出の態様として、大当り演出A〜Dの4種類が設けられている。そして、サブ統合制御装置83では、上述したリーチA〜G,予告A〜Q,大当り演出A〜Dを含む複数の種類の演出が行われる。
また、上述したように、サブ統合制御装置83は、演出が行われると、演出の種類に対応して予め定められたポイントを付与する構成となっている。
図18の表は、予告A〜Q,リーチA〜Gの各演出が出現した際に付与されるポイント数を示している。なお、予告,リーチという各演出種別においては、出現率の低い演出ほど付与されるポイント数が高くなっている。また、パスワードを入力して以降の特別図柄の変動回数(図18では「回転数」と表記)が50,200,500,1000の各値に到達した際や、大当りした際にもポイントが付与され、これについても示している。このように回転数や大当りも本実施例では広い意味で演出と呼ぶことにする。
次に、遊技者からの指示に応じて遊技終了画面を表示する二次元コード生成処理の概要を図19のフローチャートに示す。なお、当処理は選択画面の表示中に、サブ統合制御装置83にて周期的に実行される。また、当処理は、遊技の終了時や、遊技の途中で遊技者が二次元コードや遊技履歴を確認するために実行される処理であり、遊技の最初に行なわれる処理ではないので、遊技の全体から見ると、前後した説明となる。
二次元コード生成処理では、まず演出ボタン32とジョグダイヤル33からの操作信号に基づき、選択画面に表示された項目の1つである「履歴を確認する」が選択されたか否かを判定する(S700)。肯定判定の場合(S700:yes)は、S710に処理を移行し、否定判定の場合(S700:no)は、本処理を終了する。
S710では、サブ統合制御装置のRAMに保存されている最新の遊技履歴情報と、現時点の総ポイント数と、ポイント数と、日付情報等に基づき、二次元コードの画像データを生成する。なお、図19には示されていないが、遊技者のIDも二次元コードに含まれる。該IDは、後述するパスワードを通じてパチンコ機50に取り込まれる。
最新の遊技履歴情報とは、当処理を実行した時点の遊技履歴を示すもので、後述するS720の処理にて図15(b)の履歴画面88のように表示されることとなる情報である。なお、履歴画面88に表示される履歴情報の内の一部のみを二次元コード化してもよいし、逆に履歴画面88に表示されない履歴(例えば、発生した当たりの種類を示す時系列データや、リーチAが発生した回数や、予告Bが発生した回数など)も二次元コード化してもよい。
ポイント数とは、本日、遊技において演出が実行されることにより遊技者が獲得したポイントの合計値であり、総ポイント数とは過去のポイント数を全て加えたものである。なお、ポイント数、総ポイント数ともに上限値が設けられており、ポイント数の上限値を制限値、総ポイント数の上限値を最大値と呼ぶことにする。パチンコ機50においては制限値を100、最大値を9999とする。
日付情報とは、計時回路110により計時された本日の日付である。なお、本実施例では用いないが、計時回路110により計時された時刻を二次元コードに入れてもよい。
続く二次元コード表示処理(S720)では、演出図柄制御装置82を制御し、演出図柄表示装置6に、上記画像データに基づく二次元コードが映し出された遊技終了画面を表示する。二次元コード表示処理が実行されると本処理を終了する。なお、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6に限らず、専用の表示装置等を用いて二次元コードを表示しても良い。
二次元コード表示処理(S720)により表示された二次元コードを前記携帯端末のカメラで撮影して認識させると、二次元コードに含まれる遊技履歴情報や、現時点の総ポイント数等の情報が前記携帯端末に取り込まれる。正確には、前記携帯端末に予め、サーバ150にアクセスするためのソフトウェアをインストールしておき、該ソフトウェアを起動することにより、前記二次元コードを撮影、および認識可能となる。二次元コードを認識すると、自動的にサーバ150にアクセスし(遊技者のID及びその暗証番号は、予め前記ソフトウェアに登録しておく)、二次元コードが示す情報をサーバ150に送信する。該情報を受信したサーバ150は、該情報を対応するIDに割り当てられた記憶領域に記憶していく。これは二次元コードに含まれる情報をサーバ150にセーブしていることになる。なお、前記ソフトウェアによるサーバ150へのアクセスは、二次元コードを撮影する前に行なわれる構成としても構わない。すなわち、前記ソフトウェアを起動すると、まずサーバ150へのアクセスが行なわれ、その後に二次元コードを撮影、および認識する構成でもよい。
次に、遊技者からの指示に応じて履歴をクリアする履歴クリア処理の概要を図20のフローチャートに示す。なお、当処理は選択画面の表示中に、サブ統合制御装置83にて周期的に実行される。履歴クリア処理では、まず演出ボタン32とジョグダイヤル33からの操作信号に基づき、選択画面に表示された項目の1つである「履歴をクリアする」が選択されたか否かを判定する(S750)。肯定判定の場合(S750:yes)は、S760に処理を移行し、否定判定の場合(S700:no)は、本処理を終了する。S760では、サブ統合制御装置83のRAMに記憶されている、直前まで行われていた遊技に関わる情報をクリアする。遊技に関わる情報としては、図20に記載のある遊技履歴情報、ポイント数、総ポイント数の他、IDもクリアする。
履歴クリア処理は、当該遊技機における遊技を終えるときや、前の遊技者がクリアすることなく残していった履歴をクリアする際などに実行させる。例えば、遊技者が遊技履歴などをサーバ150にセーブしたいだけで、遊技を続行する場合は、二次元コード生成処理を実行するのみで、履歴クリア処理は実行しなければよい。遊技を完全に終える場合は、二次元コード生成処理を実行した後に、履歴クリア処理は実行すればよい。
次に、遊技者からパスワードの入力を受け付け、ポイントの総数等を再現した状態で遊技を再開させる継続遊技処理の概要を図21のフローチャートに示す。なお、本処理は、選択画面の表示開始後、演出画面の表示が再開されるまでの間に、サブ統合制御装置83にて周期的に実行される。S800では、サブ統合制御装置83は、パスワード入力画面が表示された状態か否か(選択画面に表示された項目の1つである「遊技を続きから始める」が選択されたか否か)を判定する。肯定判定の場合(S800:yes)は、S805に処理を移行し、否定判定の場合(S800:no)は、本処理を終了する。
S805では、演出ボタン32とジョグダイヤル33からの操作信号に基づきパスワードの入力を受け付けると共に、パスワードの入力が完了したか否かを判定する。肯定判定の場合(S805:yes)は、S810に処理を移行し、否定判定の場合(S805:no)は、本処理を終了する。
S810では、入力されたパスワードが正しいかどうかを判定するパスワード照合処理を実行し、S815に処理を移行する。S815では、サブ統合制御装置83は、パスワードの照合に成功したか否かを判定し、肯定判定の場合(S815:yes)は、S820に処理を移行し、否定判定の場合(S815:no)は、S830に処理を移行する。
S820では、演出図柄制御装置82を制御し、演出図柄表示装置6にパスワードの照合に成功した旨を表示し、S825の遊技設定処理を実行し、本処理を終了する。一方、S830では、演出図柄制御装置82を制御し、演出図柄表示装置6にパスワードの照合でエラーが生じた旨を表示し、本処理を終了する。
S825の遊技設定処理の概要を図22のフローチャートに示す。遊技設定処理が起動されると、まずS850にて、入力されたパスワードに含まれる日付データと、計時回路110が計時する本日の日付とを照合し、パスワードが本日のデータであるか否かを判定する。肯定判定の場合(S850:yes)は、パスワードに含まれるポイント数を当該パチンコ機50のポイント数としてセットし(S855)、S865に移行する。否定判断の場合(S850:no)は、当該パチンコ機50のポイント数として0をセットし(S860)、S865に移行する。なお、S855でセットされるポイント数は、S710の処理により、本日中に行なわれた遊技において生成されたポイント数となる。
S865では、パスワードに含まれる遊技履歴と総ポイント数を当該パチンコ機50のデータとしてセットする。なお、図示はされていないが、パスワードに含まれるIDもデータとしてセットする。続くS870では、制限数からポイント数を引いた値と、最大値から総ポイント数を引いた値のうち、小さい方の値を「基準値」としてセットする。これは、本日の遊技において今後、加算することができる値を「基準値」としていることになる。なお、最大値から総ポイント数を引いた値の方が小さい場合は、本日だけでなく将来にわたって基準値を超えるポイント数を得ることができないことになる。S870を実行すると本処理を終了する。
遊技中に出現した演出に応じてポイントを付与するポイント加算処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、遊技中、サブ統合制御装置83にて周期的に実行される。
S900で、サブ統合制御装置83は、ポイントが付与される演出が出現したか否かを判定し、肯定判定の場合(S900:yes)は、S903に処理を移行し、否定判定の場合(S900:no)は、本処理を終了する。
S903では、図18に示したテーブルに基づき出現した演出に対応するポイント数を判定し、続くS906にて履歴更新処理を行う。具体的には、S900で出現したと判定された演出を履歴情報として記憶する。なお、それ自体では演出と判定されないもの(例えば回転数)も履歴更新処理で記録されていく。続くS910では演出(ポイント加算の対象となるもの)が発生した旨を、演出図柄制御装置82を制御し、演出図柄表示装置6に表示する。
続くS913では、ポイント(S903にて判定されたもの)が基準値(S870で設定された値)よりも大きいか否かを判定する。否定判定(S913:no)の場合は、基準値からポイントを減算し(S916)、ポイント数および総ポイント数にそれぞれポイントを加算し(S920)、後述する加算メッセージを演出図柄表示装置6に表示する(S923)。
続くS926にて基準値が50よりも小さいか否かを判定し、否定判定(S926:no)の場合は、ポイント数を演出図柄表示装置6に表示し(S930)、当処理を終了する。肯定判定(S926:yes)の場合は基準値を演出図柄表示装置6に表示し(S933)、当処理を終了する。
S913が肯定判定された場合は、S936にてポイント数および総ポイント数にそれぞれ基準値を加算し、S940にて基準値をリセットし(0にし)、後述する非加算メッセージを演出図柄表示装置6に表示し(S943)、本処理を終了する。
次に、遊技者からの指示に応じてポイントを特典に交換する特典付与処理について、図24のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、選択画面の表示開始後、演出画面の表示が再開されるまでの間に、サブ統合制御装置83にて周期的に実行される。
S950では、サブ統合制御装置83は、選択画面に表示された項目の1つである「ポイントを特典に代える」が選択された状態か否かを判定する。肯定判定の場合は(S950:yes)、S955に処理を移行し、否定判定の場合(S950:no)は、本処理を終了する。
S955で、現時点のポイントの総数に基づき、遊技者が獲得可能な特典(演出アイテム)を選択し、S960に処理を移行する。S960では、サブ統合制御装置83は、演出図柄制御装置82を制御して演出図柄表示装置6にポイント交換画面を表示すると共に、該ポイント交換画面において、遊技者が獲得可能な演出アイテムと、該演出アイテムを獲得するために必要なポイント数とを示す項目を表示する。また、演出ボタン32とジョグダイヤル33からの操作信号に基づき、ポイント交換画面に表示された演出アイテム等の選択を受け付ける。
続くS965で、演出ボタン32とジョグダイヤル33からの操作信号に基づき、ポイント交換画面に表示された項目である「選択画面に戻る」が選択されたか否かを判定する。肯定判定の場合(S965:yes)は、S985に処理を移行し、否定判定の場合(S965:no)は、S970に処理を移行する。
S970では、演出ボタン32とジョグダイヤル33からの操作信号に基づき、ポイント交換画面に表示された演出アイテムに対応する項目が選択されたか否かを判定する。肯定判定の場合(S970:yes)は、S975に処理を移行し、否定判定の場合(S970:no)は、S965に戻る。
S975では、選択された演出アイテムが演出内容に反映されるよう、演出内容の設定情報を更新し、S980に処理を移行する。S980では、現時点のポイントの総数から、獲得した演出アイテムに対応するポイント数を減算し、S985に処理を移行する。S985では、演出図柄表示装置6に選択画面を表示し、本処理を終了する。
以上の処理が行なわれた結果、演出図柄表示装置6に出力される画像の例を図25〜図28に示す。まず図25(a)は非大当り遊技状態において、演出図柄91が変動されている様子を示す一例であり、左図柄と右図柄が停止し、中図柄が変動中となっている。本図ではS930の処理により、演出図柄表示装置6の画面の右下にポイント数92として「1」が表示されている。なお、画面には「ポイント」と表示されているが、これが本実施例のポイント数に相当し、以下、ポイント表示92と呼ぶ。なお、符号93は特別図柄1の保留記憶を表している。
図25(b)は、図25(a)で行われていた中図柄の変動が停止した様子を示すものである。パスワードを入力して以降、この変動がたまたま200回目の特別図柄の変動であったことに対応して、演出図柄表示装置6の画面の下部に「回転数200達成!」というメッセージ94が表示されている。これはS910の処理により表示されたものであり、以下、演出メッセージ94という。そして図18によれば、回転数が200回転に到達するとポイントが2加算されるので、ポイント表示92の上に「+2!」というポイント加算を示す表示95が為される。これはS923の処理により表示されたものであり、以下、加算メッセージ95という。そしてポイント表示92は、ポイント数が2加算されたことにより「3」に増加している。これはS920の処理による。なお、「回転数200達成!」というメッセージ94は、特別図柄の200回目の変動が開始した時点で表示してもよい。
図25(c)は、図25(b)の状態から保留記憶が1個消化されて、次の変動が行なわれている様子を示すものであり、左図柄のみが停止されて「3」が表示されている。図25(d)は、図25(c)から右図柄が「3」で停止された様子を示している。左図柄と右図柄が同じ図柄で停止されているのでいわゆるリーチ状態(単にリーチともいう)であるが、パチンコ機50ではリーチ状態になるだけではポイントは加算されないので、演出メッセージ94も加算メッセージ95も表示されていない。
図26(a)は、図25(d)の状態からリーチAに発展した様子を示すものである。リーチAは図18によれば、ポイントが2加算されるので、ポイント表示92の上に「+2!」という加算メッセージ95が表示され、「リーチA発生!」という演出メッセージ94も表示されている。ポイント表示92は2加算されたことにより5に増加している。なお、演出図柄91が画面の左上に小さく表示されており、保留記憶の表示は省略されている。
図26(b)は、図26(a)の状態が進行した様子を示すもので、この状態では演出メッセージ94も加算メッセージ95も消えている。パチンコ機50では、演出メッセージ94および加算メッセージ95は短時間(例えば3秒)で表示が消える。また、同時に複数の演出(いずれもポイント加算の対象となるもの。例えば回転数200とリーチA)が発生した場合には、一つの演出メッセージ94およびその加算メッセージが表示され、前記短時間が経過したことによりこれらが画面から消えた後、他方の演出メッセージ94およびその加算メッセージが表示される。このように同時に複数の演出が発生した場合には、順次一つずつ演出メッセージ94および加算メッセージ95が表示されていく。表示の順序は予め決めておいても(例えば図18のテーブルにおいて上にある演出から優先して表示させる)よいし、発生した都度、乱数で順序を決めてもよい。また演出メッセージ94およびその加算メッセージをこのように順次表示するのではなく、所定方向(例えば上下)に並べて同時に表示してもよい。
図26(c)は、図26(b)の状態から中図柄が「3」で停止して大当りになった様子を示すものである。図18によれば、大当りはポイントが5加算されるので、ポイント表示92の上に「+5!」という加算メッセージ95が表示され、演出メッセージ94も表示されている。ポイント表示92は5加算されたことにより10となっている。
ポイント加算の対象となる予告が行なわれる様子を図27(a)、図27(b)に示す。ポイント数が1で、左図柄のみが「7」で停止された図27(a)の状態から、右図柄も「7」で停止されてリーチ状態となり、変動中の中図柄の上方に犬のキャラクタ96が表示されている。このキャラクタ96が予告Aである。図18によれば、予告Aはポイントが1加算されるので、ポイント表示92の上に「+1!」という加算メッセージ95が表示され、演出メッセージ94も表示されている。ポイント表示92は1加算されたことにより2に増えている。
パスワードを入力することなく、履歴がクリアされた状態で遊技をすると、例えば図27(c)のような画面となる。この状態ではポント表示92に「−」と表示され、またポイント加算の対象となる予告や大当りが発生しても「−」のままとなる。
なお、ポイントが加算されていくと、S916の処理により、基準値は減少していく。尚も遊技を続行し、ポイントが加算されていくと、基準値が50を下回る可能性がある。基準値が50未満になると、S926が肯定判定され、S933の処理により演出図柄表示装置6に基準値が表示され、S930の処理は実行されないのでポイント表示92が出力されない。この場合の画面を図27(d)に示す。画面の右下には「本日のポイントあと 38」と表示されているが、この「38」が基準値である。更にポイントが加算され続け、基準値が0になると図28(a)となる。基準値が0になると、加算対象の演出が発生しても、S913が肯定判定されるので、S943の処理により非加算メッセージが演出図柄表示装置6に表示される。この様子を図28(b)に示す。図28(b)では予告Aが発生するたことに対する演出メッセージ94が表示されているものの、加算メッセージ95は表示されず、ポイント表示92の代りに「このポイントは加算されません」と表示される。これが非加算メッセージ98である。なお、非加算メッセージ98はポイント表示92や基準値表示97とは異なり、短時間(例えば3秒)で表示が消える。そして加算対象の演出が発生する都度、再び表示される。また、基準値が0になった理由が、総ポイント数が最大値に達したことである場合には、翌日以降に遊技しても、加算対象の演出が発生する都度、非加算メッセージ98が表示されるが、ポイント数が制限値に達したことにより、基準値が0になった場合には、翌日になるとS850が否定判定され、S860の処理によりポイント数が0になるので、制限値−ポイント数=100−0=100となり、ポイントの加算が再び可能となる。
以上のように構成されたパチンコ機50によれば、その日に獲得可能なポイント数が限られている(本実施例の場合は100)ので、ポイント(ひいては特典)目的で遊技にめりこむのを防止することができる。また、基準値が50未満になると、ポイント数に変わって基準値が演出図柄表示装置6に表示され、獲得可能なポイント数を遊技者が把握しながら遊技することになるので、突然、ポイントが加算されなくなったことへの不快感がなくなるほか、故障と勘違いする恐れもない。更に、蓄積可能なポイント数を、本日中のトータルで制限値以内に限られているので、のめりこみ防止効果が一層高いものとなる。これに反し、例えばパスワードを入力する都度、ポイント数をゼロから加算し直す構成であると、ポイント数が制限値に近くなる都度、二次元コード生成処理を起動して携帯端末で二次元コードを読み、履歴クリア処理でポイント数をクリアした後に再度パスワードを入力するといった行為を繰り返すことにより、制限値を無意味化できてしまうが、本発明の構成によればこうした行為を防ぐことができる。
また、このようにポイント数については制限を設けているものの、演出履歴についてはS910の処理によりポイント数の値とは無関係に履歴を更新していき、演出図柄が変動すれば回転数が増加し、大当りが発生すれば大当り回数が増えていき、演出メッセージ94も表示される。従って、貴重な演出が出現したが、ポイント数が制限値に達していたので履歴として残すことができなかった、といったことはなく、ポイント数には興味がないが、演出(履歴)には関心がある遊技者も満足させることができる。なお、基準値が0になってポイントが加算されなくなっても、基準値が0になる前と同じ出現率で演出は発生し、遊技も続行することができる。
なお、ポイントを加算すると、ポイント数が制限値を上回るか、或いは総ポイント数が最大値を上回る場合は、S936の処理により、ポイント数および総ポイント数に、ポイントではなく、基準値を加えるので、ポイント数が丁度制限値になるか又は総ポイント数が丁度最大値になり(双方が発生することもある)、ポイント数が制限値を上回ったり、総ポイント数が最大値を上回ったりすることはない。
ここで、本実施形態の構成と、本発明の構成要件との対応関係を示す。S250の処理が本発明の「当否判定手段」に相当し、リーチA,予告Aを表示する処理が本発明の「演出実行手段」に相当し、S920の処理が本発明の「ポイント付与手段」と「ポイント加算手段」を兼ねたものに相当し、継続遊技処理が本発明の「固有情報入力手段」に相当し、S906の処理が本発明の「履歴保持手段」に相当し、二次元コード生成処理が本発明の「二次元コード表示手段」に相当し、S913の処理が本発明の「ポイント数比較判定手段」に相当し、S913からS943に至る処理が本発明の「ポイント加算禁止手段」に相当し、継続遊技処理が本発明の「固有情報入力手段」に相当し、履歴クリア処理が本発明の「ポイント数消去手段」に相当する。
[他の実施形態]
前記実施形態では、所謂デジパチタイプのパチンコ機50を例示したが、これに限らず、本発明は、所謂ハネモノタイプや混合機として構成されたパチンコ機にも適用することができる。また、本発明は、封入式のパチンコ機や、回胴式遊技機にも適用することができる。
また、付与される特典を遊技者が選ぶのではなく、乱数などにより遊技機から強制的に付与される構成としてもよい。また、特典を付与する都度、総ポイント数からポイントを減算するのではなく、総ポイント数が所定値(例:500点、2000点、・・・、6000点、・・・)に達する都度、特典が付与されたり、特典を選択する機会が与えられたりする構成としてもよい。ポイント数を合計する期間を本日中ではなく、それ以外の期間(例えば、2日間や5時間)を設定してもよい。また、総ポイント数の最大値を廃止し、ポイント数の制限値のみでポイントの加算の可・不可を判定してもよい。また、演出図柄表示装置6に基準値や総ポイント数を常に表示する構成としてもよい。また、基準値が0になってポイントが加算されなくなっても、基準値が0になる前と同じ出現率で演出は発生すると記載したが、出現率が変化してもよい。或いは、一部の演出は出現率が変化するが、その他の演出は基準値が0になる前と同じ出現率で発生する構成としてもよい。
選択画面600のメニューを別の構成に替えてもよい。例えば、「遊技を止める」という選択肢を設け、「遊技を止める」が選択されると、二次元コードが表示されるとともに、総ポイント数をクリアする構成にすることが考えられる。また、前記実施例では、ポイント数は制限値まで、総ポイント数は最大値まで蓄えることが可能な構成であったが、S913が肯定判定された場合(発生した演出により得られるポイントが基準値を上回った場合)には、一切、ポイントが加算されない仕様にしてもよい。これはS936を廃止すること等により実現される。また、所定期間内に一度のみ、制限値や最大値を上回ることができる仕様としてもよい。例えば、ポイント数が99の状態で、回転数が200に到達し、図18のテーブルに従って2を加算するとポイント数が101となり、上限値100を上回るが、これを許容する。ただし本日中はポイント加算対象の演出がどれだけ発生しても、一切、ポイントの加算を行なわない仕様とすることが考えらえる。また、「ポイントが基準値を上回るか否か」ではなく「ポイントが基準値以上か否か」で判定することも考えられる。
前記実施例では、付与される特典は図17に示したようにパチンコ機50での遊技に関するものであったが、それ以外のものであってもよい。例えば前記携帯端末の表示画面に用いられるいわゆる壁紙や、オリジナル着信音を特典としてもよい。こうした特典はサーバ150から付与される仕様とすることが考えられる。また、前記実施例では、遊技者のID等をパチンコ機50に入力するためにパスワードを用い、パチンコ機50の履歴情報を携帯端末に送信するために二次元コード86を用いたが、これ以外の方法によってもよい。例えば、パチンコ機50にカメラを設け、携帯端末の画面にパスワードに相当する(又はそれ以上の情報を含んでもよい)二次元コードを表示し、パチンコ機50が備えるカメラで設営することにより遊技者のID等をパチンコ機50に入力してもよい。または、携帯端末とパチンコ機50のサブ統合制御装置83をケーブルなどで接続し、遊技者のIDやパチンコ機50の履歴情報を授受する構成としてもよい。なお、前記実施例のパチンコ機50は、サブ統合制御装置83を備えたものであったが、複数のサブ制御装置(例えば、演出図柄表示装置6を制御するサブ制御装置、スピーカ30を制御するサブ制御装置、ランプ31を制御するサブ制御装置など)を備えたものであってもよい。