JP2017044656A - 使用済み核燃料用容器、及び、使用済み核燃料用容器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このように、この使用済み核燃料用容器では、複数の中性子遮蔽体の間の中空部が、中性子遮蔽体が熱膨張する際の伸び代を収容する領域となる。
そのため、各中性子遮蔽体が熱膨張したときに、各中性子遮蔽体の膨張代となる中空部の領域を効率的に確保できる。
その結果、各中性子遮蔽体が熱膨張したときに、本体、伝熱フィン及び外筒に負荷がかかることを効率的に抑制できる。
そのため、中性子遮蔽体が熱膨張したときに、中性子遮蔽体の膨張代となる中空部の領域を効率的に確保できる。
その結果、中性子遮蔽体が熱膨張したときに、本体、伝熱フィン及び外筒に負荷がかかることを効率的に抑制できる。
そのため、型部材を除去する工程を設けることなく、各中性子遮蔽体の内部に中空部を形成できる。
そのため、型部材を除去する工程を設けることなく、各中性子遮蔽体の内部に中空部を形成できる。
そのため、簡易な方法で、各中性子遮蔽体の内部に中空部を形成できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る使用済み核燃料用容器1であって、保管される状態の使用済み核燃料用容器1を示した斜視図である。なお、図1では、使用済み核燃料用容器1の一部を切り欠いて示している。
使用済み核燃料用容器1は、使用済み核燃料を収容するためのものであって、本体2と、外筒3と、遮蔽体4と、バスケット5と、蓋体6とを備えている。
遮蔽体4は、本体2と外筒3との間に配置されている。後述するように、遮蔽体4は、放射線(中性子)を遮蔽するように構成されている。
蓋体6は、本体2の他端部に取り付けられている。蓋体6は、円板形状に形成されており、本体2の開口2Aを密閉するように覆っている。
また、使用済み核燃料用容器1は、使用済み核燃料を輸送する輸送用容器としても用いられる。
使用済み核燃料を輸送する際は、使用済み核燃料が収容された状態の使用済み核燃料用容器1において、本体2の両端部に緩衝体7が取り付けられる。そして、使用済み核燃料用容器1は、本体2の軸線が水平方向に沿う状態を保つようにして輸送される。また、輸送中に、仮に使用済み核燃料用容器1を落下などさせても、緩衝体7によって本体2に伝わる衝撃が弱められるため、使用済み核燃料用容器1を安全に輸送できる。
図3は、図1の使用済み核燃料用容器1を示した平断面図である。
なお、以下の説明では、使用済み核燃料用容器1を、水平面に載置した状態を基準として説明する。
使用済み核燃料用容器1においては、本体2と外筒3との間に複数の伝熱フィン11が配置されている。
なお、各中空部42は、各中性子遮蔽体41の内部に配置されていればよい。例えば、各中空部42は、外筒3側に配置されてもよく、本体2側に配置されてもよい。
具体的には、図5に示すように、各中空部42は、本体2の径方向(幅方向)の寸法L1が、例えば、0.5cm以上、2.0cm以下である。また、各中空部42は、本体2の径方向に対する直交方向の寸法L2が、例えば、10cm以上、13cm以下である。また、図4に示すように、各中空部42は、上下方向の寸法L3が、例えば、400cm以上、500cm以下である。
図6は、図1の使用済み核燃料用容器1の製造方法を説明するための平断面図である。なお、図6では、後述する型部材を概略的に示している。
その後、各充填領域12内に型部材13を配置する。
型部材13は、長尺状の部材であって樹脂材料からなる。型部材13は、1対の分割部材131を備えている。
各分割部材131は、長尺状の板状に形成されている。各分割部材131には、凹部131Aが形成されている。
なお、各型部材13は、各充填領域12の内部に配置されていればよい。例えば、各型部材13は、外筒3側に配置されてもよく、本体2側に配置されてもよい。
その後、本体2の軸線が上下方向に沿った状態とされる。このとき、本体2は、図4とは上下反転させた状態となる。
この状態で、各充填領域12に、液状の樹脂材料が充填される。なお、この各充填領域12に充填される樹脂材料は、水素原子を多く含む樹脂材料であって、例えば、エポキシ系樹脂などの樹脂材料である。
その後は、本体2が、上下反転されることにより図4の状態となり、上記した使用済み核燃料用容器1を構成する各部材が適宜取り付けられることにより、使用済み核燃料用容器1が構成される。
なお、上記の説明では、各充填領域12には、本体2の軸線方向に延びる1つの型部材13が配置されるとしたが、型部材13が予め本体2の軸線方向に複数に分割され、当該分割された部材が各充填領域12内に順次配置されて、各充填領域12内で型部材13が構成されてもよい。
(1)本実施形態では、図4に示すように、中空部42は、各中性子遮蔽体41の内部に形成される。そして、中空部42は、本体2の軸線方向に延びている。
そのため、各中性子遮蔽体41が熱膨張したときに、各中性子遮蔽体41の膨張代となる中空部42の領域を効率的に確保できる。
その結果、各中性子遮蔽体41が熱膨張したときに、本体2、各伝熱フィン11及び外筒3に負荷がかかることを効率的に抑制できる。
その結果、型部材13を除去する工程を設けることなく、各中性子遮蔽体41の内部に、本体2の軸線方向に延びる中空部42を形成できる。
図7〜図11を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下において、上記した第1実施形態と同様の構成には同様の符号を付し、その説明を省略する。
対して、第2実施形態では、図7に示すように、各充填領域12内に配置される型部材14において、第1型部材141にのみ凹部141Aが形成されている。
詳しくは、第2実施形態では、各充填領域12内に、型部材13に代えて、型部材14が配置される。
型部材14は、長尺状の部材であって樹脂材料からなる。型部材14は、第1型部材141と、第2型部材142とを備えている。
第2型部材142は、長尺状の板状に形成されている。
このとき、各凹部141A(中空部)は、本体2の軸線方向に延びている。なお、中空部が本体2の軸線方向に延びている状態には、各凹部141A(中空部)が本体2の軸線方向に連続的に延びている状態、及び、各凹部141A(中空部)が本体2の軸線方向に互いに近接して断続的に延びている状態の両方が含まれる。
その後は、各充填領域12に、液状の樹脂材料が充填される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
そのため、型部材14において、複数の領域からなる中空部を容易に形成できる。
上記した第1実施形態では、各充填領域12内に配置される型部材13は、樹脂材料からなり、1対の分割部材131が接合されることにより形成される。
対して、第3実施形態では、図8に示すように、各充填領域12内には、金属材料からなる型部材15が配置される。
詳しくは、第3実施形態では、各充填領域12内に、型部材13に代えて、型部材15が配置される。
型部材15は、その長手方向が本体2の軸線方向に沿うようにして、各充填領域12内に配置される。
その後は、各充填領域12に、液状の樹脂材料が充填される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形成では、図8に示すように、各充填領域12内には、内部に中空部が形成され、金属材料からなる型部材15が配置される。
そのため、簡易に形成された型部材15を、各充填領域12内に配置できる。
上記した第1実施形態では、各充填領域12内には、内部に中空部42が形成された型部材13が配置される。
対して、第4実施形態では、図9に示すように、各充填領域12内には、可溶性の材料により形成される型部材16が配置される。
詳しくは、第4実施形態では、各充填領域12内に、型部材13に代えて、型部材16が配置される。
型部材16は、長尺状の板状の部材である。型部材16は、可溶性の材料からなり、例えば、パラフィンなどの熱で溶かすことのできる材料からなる。ただし、型部材16は、溶剤などの熱以外の手段で溶かすことができる材料からなるものであってもよい。
型部材16は、その長手方向が本体2の軸線方向に沿うようにして、各充填領域12内に配置される。
その後、本体2の軸線が上下方向に沿う状態で、各充填領域12に、液状の樹脂材料が充填される。
各充填領域12内の樹脂材料が硬化した後、型部材16は、加熱されて溶解される。溶解した型部材16は、使用済み核燃料用容器1から除去される。このとき、使用済み核燃料用容器1が上下反転されることにより、溶解した型部材16が除去されてもよい。
そして、各中性子遮蔽体41では、型部材16が配置されていた領域が、型部材16が除去されることにより、中空部として形成される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
そのため、型部材16を容易に除去して、各中性子遮蔽体12の内部に中空部を形成できる。
上記した第1実施形態では、各充填領域12内には、内部に中空部42が形成された型部材13が配置される。
対して、第5実施形態では、図10に示すように、各充填領域12内には、多孔質体からなる型部材17が配置される。
詳しくは、第5実施形態では、各充填領域12内に、型部材13に代えて、型部材17が配置される。
型部材17は、その長手方向が本体2の軸線方向に沿うようにして、各充填領域12内に配置される。
その後、各充填領域12に、液状の樹脂材料が充填される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形成では、図10に示すように、各充填領域12に、多孔質体からなる型部材17が配置される。
そのため、各充填領域12に型部材17を配置するのみで、その型部材17内の多数の孔を中空部として機能させることができる。
そのため、型部材17を除去する工程を設けることなく、各中性子遮蔽体41の内部に中空部を形成できる。
上記した第1実施形態では、各充填領域12内には、内部に中空部42が形成された型部材13が配置される。
対して、第6実施形態では、図11に示すように、各充填領域12には、内部に中空部が形成されていない型部材18が配置される。
詳しくは、第6実施形態では、各充填領域12内に、型部材13に代えて、型部材18が配置される。
型部材18は、長尺状の板状の部材である。型部材18は、その外表面に被覆体19が被せられている。
そして、被覆体19によって覆われている型部材18が、各充填領域12内に配置される。
その後、各充填領域12に、液状の樹脂材料が充填される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
そのため、各充填領域12から被覆体19を容易に引き抜いて、中空部を形成できる。
その結果、簡易な方法で、各中性子遮蔽体41の内部に中空部を形成できる。
2 本体
3 外筒
11 伝熱フィン
12 充填領域
13〜18 型部材
19 被覆体
41 中性子遮蔽体
42 中空部
Claims (6)
- 内部に使用済み核燃料を収容可能な筒状の本体と、
前記本体の外周面に対して間隔を隔てて対向するように前記本体を覆う外筒と、
前記本体の外周面から前記外筒の内周面に向かって延びる複数の伝熱フィンと、
前記複数の伝熱フィンの間に配置され、内部に中空部が形成される複数の中性子遮蔽体と、を備え、
前記中空部は、前記複数の中性子遮蔽体のそれぞれにおいて、前記本体の軸線が延びる軸線方向に沿って延びていることを特徴とする使用済み核燃料用容器。 - 内部に使用済み核燃料を収容可能であり、外周面から外方に向かって複数の伝熱フィンが延びている筒状の本体に対して、外側を覆うように外筒を被せる外筒設置工程と、
前記本体の外周面と前記外筒の内周面との間において、前記複数の伝熱フィンの間に形成された複数の充填領域のそれぞれに、前記本体の軸線が延びる軸線方向に沿って延びる型部材を配置する型配置工程と、
前記複数の充填領域のそれぞれに樹脂材料を充填することにより、内部に前記軸線方向に沿って延びる中空部が形成された複数の中性子遮蔽体を形成する遮蔽体形成工程と、を含むことを特徴とする使用済み核燃料用容器の製造方法。 - 前記型配置工程では、前記複数の充填領域のそれぞれに、内部に前記軸線方向に沿って延びる中空部が形成された型部材を配置することを特徴とする請求項2に記載の使用済み核燃料用容器の製造方法。
- 前記型配置工程では、前記複数の充填領域のそれぞれに、可溶性の型部材を配置し、
前記遮蔽体形成工程では、前記複数の充填領域のそれぞれに樹脂材料を充填した後に、前記型部材を溶解することにより中空部を形成することを特徴とする請求項2に記載の使用済み核燃料用容器の製造方法。 - 前記型配置工程では、前記複数の充填領域のそれぞれに、多孔質体を含む型部材を配置することを特徴とする請求項2に記載の使用済み核燃料用容器の製造方法。
- 前記型配置工程では、前記複数の充填領域のそれぞれに、その外表面に被覆体が被せられた状態の前記型部材を配置し、
前記遮蔽体形成工程では、前記複数の充填領域のそれぞれに樹脂材料を充填した後に、前記複数の充填領域のそれぞれに前記被覆体を残して前記型部材を引き抜くことにより中空部を形成することを特徴とする請求項2に記載の使用済み核燃料用容器の製造方法。
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