JP2017039919A - 脂肪族および芳香族部分を含むエチレン性不飽和モノマー - Google Patents

脂肪族および芳香族部分を含むエチレン性不飽和モノマー Download PDF

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Abstract

【課題】シアネートモノマーと共重合させることができる炭化水素に富む重合性エチレン性不飽和モノマーを用いることによって熱硬化性樹脂マトリックスの炭化水素量を増加させる方法の提供。
【解決手段】少なくとも1つの1−又は2−プロピレン部分を含み、芳香族部分及び付加的脂肪族部分の両方を更に含む重合性モノマー、ならびにこれらのモノマーに基づく重合性混合物、樹脂および熱硬化性製品。
【選択図】なし

Description

本発明は、一般に、少なくとも1つの1−または2−プロピレン部分を含み、芳香族部
分および付加的な脂肪族部分をさらに含む重合性モノマーに関し、これらのモノマーに基
づく樹脂および熱硬化性製品に関する。
電気適用分野で用いられる熱硬化性樹脂の性能要件は、エスカレートし続けている。特
に、高周波数電子機器は、コンピュータ、通信および無線技術の進歩に伴ってよりありふ
れたものとなっている。それらを考慮すると、低い誘電率および熱放散定数ならびに高い
耐熱性を示す樹脂の必要性がある。
芳香族シアネートエステルは、電子技術適用分野で長年にわたり用いられている。最も
一般的なシアネートエステルであるビスフェノールAジシアネートは、酸受容体、例えば
、トリエチルアミンの存在下でビスフェノールA(イソプロピリデンジフェノール)とハ
ロゲン化シアン、例えば、臭化シアンとの反応により製造される。所望の特性の改善を有
する熱硬化性樹脂への1つの道筋は、芳香族シアネートエステルと1つまたは複数の他の
モノマーとの共重合性混合物の開発を必要とした。最も一般に遭遇するものは、芳香族シ
アネートエステルとビスマレイミドとのコポリマーである。芳香族シアネートエステル(
または芳香族シアナミド)とアリルモノマーを含むエチレン性不飽和重合性モノマーとの
コポリマーも公知であり、ジアリルビスフェノールAが最も注目に値する。
ジおよびポリシアネートから製造される熱硬化性樹脂の誘電特性および耐熱性は、熱硬
化性樹脂マトリックスの炭化水素含量を増加させることにより改善することができると考
えられている。そのような1つの方法は、用いるジまたはポリシアネートモノマーの炭化
水素含量を増加させることである。本願発明者らは、例えば、シアネートモノマーと共重
合させることができる炭化水素に富む重合性エチレン性不飽和モノマーを用いることによ
って熱硬化性樹脂マトリックスの炭化水素含量を増加させる他の方法を今回発見した。
具体的には、本願発明者らは、とりわけ、高い割合の非極性炭化水素基を含むモノマー
のクラスを発見した。炭化水素構造の組み込みはこれらのモノマーを組み込む熱硬化性混
合物の熱特性および硬化プロファイルに有害であることが技術により予測されることがあ
り得るが、まさにその逆のことが観察された(下の実施例および比較実験を参照)。した
がって、モノマーの炭化水素部分は、それから製造される熱硬化性混合物の硬化挙動に対
する有害な影響なしに、高い耐熱性、低い水分吸収および優れた誘電特性をもたらすこと
から、望ましいことがわかった。本発明のモノマーの高い炭化水素含量が、硬化開始およ
び終了温度を上昇させることなく、エンタルピー硬化エネルギーを調節し得ることが意外
にも発見された。硬化時のこの発熱の減少は、本発明のモノマーより小さい割合の非極性
炭化水素基を含むモノマーの硬化に起因する可能性があるき裂または層間はく離などの損
傷を予防する助けとなり得る。
本発明は、式(I)

のエチレン性不飽和モノマーを提供する[式中、
各mは、独立に、0、1または2であり、
部分RおよびRは、独立に、合計約5〜約24個の炭素原子を含む場合によって置換
されている脂肪族基を表し、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一緒に
なって、場合によって置換されている、および/または場合によって不飽和の、および/
または場合によって多環式の脂肪族環構造を形成していてよく、
部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、1つまたは2つのアルキル
基を場合によって有するアミノ、場合によって置換されているアルキル、場合によって置
換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアルコキシ、場合によって置
換されているアルケニル、場合によって置換されているアルケニルオキシ、場合によって
置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換さ
れているアリールオキシおよび場合によって置換されているアラルコキシを表し、
部分Qは、独立に、水素、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC
−を表し、部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する場合によって
置換されているアルキルを表し、ただし、両部分Qが水素であり、RおよびRが、そ
れらが結合している炭素原子と一緒になって、少なくとも約8個(例えば、少なくとも約
9個または少なくとも約10個)の環メンバーを有する脂肪族環構造を形成しない場合、
少なくとも1つの部分Rは、HRC=CR−CH−またはHC−CR=H
C−を表す]。
一態様において、式(I)のモノマーは、式(Ia)

のエチレン性不飽和モノマーであってもよい[式中、
nは、約5〜約24の値を有し、
各mは、独立に、0、1または2であり、
部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ(−CN)、ニトロ、ヒドロキシ、好ましくは1〜
約6個の炭素原子を有する1つまたは2つのアルキル基を場合によって有するアミノ、好
ましくは1〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換アルキル、好ましくは約5〜約
8個の炭素原子を有する非置換または置換シクロアルキル、好ましくは1〜約6個の炭素
原子を有する非置換または置換アルコキシ、好ましくは3〜約6個の炭素原子を有する非
置換または置換アルケニル、好ましくは3〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換
アルケニルオキシ、好ましくは6〜約10個の炭素原子を有する非置換または置換アリー
ル、好ましくは7〜約12個の炭素原子を有する非置換または置換アラルキル、好ましく
は6〜約10個の炭素原子を有する非置換または置換アリールオキシならびに好ましくは
7〜約12個の炭素原子を有する非置換または置換アラルコキシを表し、
部分Qは、独立に、水素、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC
−を表し、部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する非置換もしく
は置換アルキルを表し、ただし、両部分Qが水素である場合、少なくとも1つの部分Rは
、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表し、
上の式(Ia)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場合
によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって含
んでいてよく、および/または場合によって多環式であってよい]。
式(Ia)のモノマーの一態様において、nは、約9〜約16の値を有していてよく、
例えば、nは、9、10または11の値を有していてよく、特に11に等しくてよい。
式(I)/(Ia)のモノマーの他の態様において、各mは、独立に、0または1であ
ってよい。
式(I)/(Ia)のモノマーの他の態様において、部分Qは、独立に、HRC=C
−CH−またはHC−CR=HC−を表していてよい。
さらなる態様において、部分Rは、独立に、水素またはメチルを表していてよい。例
えば、部分Qは、同じであってよく、アリル(=2−プロペニル)、メタリル(=2−メ
チル−2−プロペニル)または1−プロペニルを表してもよい。
式(I)のモノマーの非限定的な例としては、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル
)シクロドデカンビス(アリルエーテル)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
シクロドデカンビス(メタリルエーテル)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロデカンビス(アリルエーテル)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロデ
カンビス(メタリルエーテル)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン
ビス(アリルエーテル)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタンビス(
メタリルエーテル)、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタヒドロ−1,4
:5,8−ジメタノナフタレン−2(1H)イリデンビス(アリルエーテル)、4,4’
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−オクタヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレ
ン−2(1H)イリデンビス(メタリルエーテル)、5,5−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダンビス(アリルエーテル)および5,5−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダンビス(メタリルエ
ーテル)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンビス(アリルエーテ
ル)の部分的または完全なクライゼン転位生成物、ならびに例えば1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロドデカンビス(アリルエーテル)、1,1
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロドデカンビス(メタリルエ
ーテル)、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロドデカンビス(
アリルエーテル)および1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロド
デカンビス(メタリルエーテル)などの、少なくとも1つの芳香環上にクライゼン転位を
阻止するように少なくとも1個のオルト置換基を有するモノマーなどがある。式(I)の
モノマーの好ましい例は、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンビス
(アリルエーテル)=1,1−ビス[4−(2−プロペニルオキシ)フェニル]シクロド
デカンである。
本発明はまた、式(II)

のエチレン性不飽和モノマーを提供する[式中、
pは、0または1〜約19の整数であり、
各mは、独立に、0、1または2であり、
部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、1〜約6個の炭素原子を有
する1つまたは2つのアルキル基を場合によって有するアミノ、好ましくは1〜約6個の
炭素原子を有する非置換または置換アルキル、好ましくは約5〜約8個の炭素原子を有す
る非置換または置換シクロアルキル、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有する非置換ま
たは置換アルコキシ、好ましくは3〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換アルケ
ニル、好ましくは3〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換アルケニルオキシ、好
ましくは6〜約10個の炭素原子を有する非置換または置換アリール、好ましくは7〜約
12個の炭素原子を有する非置換または置換アラルキル、好ましくは6〜約10個の炭素
原子を有する非置換または置換アリールオキシ、および好ましくは7〜約12個の炭素原
子を有する非置換または置換アラルコキシを表し、
部分Qは、独立に、水素、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC
−を表し、部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する非置換もしく
は置換アルキルを表し、ただし、4つのすべての部分Qが水素である場合、少なくとも1
つの部分Rは、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表し、
上の式(II)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場合
によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって含
んでいてよい]。
上の式(II)のモノマーの一態様において、pは、1〜約14の値を有していてよい
。例えば、pは、1、2または3の値を有していてよく、特に1に等しくてよい。
式(II)のモノマーの他の態様において、各mは、独立に、0または1であってよい
他の態様において、部分Qは、独立に、HRC=CR−CH−またはH
−CR=HC−を表していてよい。
さらなる態様において、部分Rは、独立に、水素またはメチルを表していてよい。例
えば、部分Qは、同じであってよく、アリル(=2−プロペニル)、メタリル(=2−メ
チル−2−プロペニル)または1−プロペニルを表す。
上の式(II)のモノマーの非限定的な例としては、ジメチルシクロヘキサンテトラフ
ェノールテトラ(アリルエーテル)、ジメチルシクロヘキサンテトラフェノールテトラ(
メタリルエーテル)、ジメチルシクロヘキサンテトラフェノールテトラ(1−プロペニル
エーテル)、ジメチルシクロオクタンテトラフェノールテトラ(アリルエーテル)、ジメ
チルシクロオクタンテトラフェノールテトラ(メタリルエーテル)、ジメチルシクロオク
タンテトラフェノールテトラ(1−プロペニルエーテル)、ジメチルシクロヘキサンテト
ラフェノールテトラ(アリルエーテル)の部分的なまたは完全なクライゼン転位生成物、
および少なくとも1つの芳香環上にクライゼン転位を阻止するように少なくとも1つの置
換基を有するモノマーなどがある。式(II)のモノマーの好ましい例は、ジメチルシク
ロヘキサンテトラフェノールテトラ(アリルエーテル)である。
本発明はまた、上に示した式(I)/(Ia)および(II)のエチレン性不飽和モノ
マー(その様々な態様を含む)のポリマー(すなわち、ホモおよびコポリマー)およびプ
レポリマーも提供する。
本発明はまた、(i)上の式(I)/(Ia)の少なくとも1つのモノマーおよび/ま
たはそのプレポリマー、(ii)上の式(II)の少なくとも1つのモノマーおよび/ま
たはそのプレポリマー、ならびに(iii)上の式(I)/(Ia)および(II)のモ
ノマーと異なる少なくとも1つのモノマーおよび/またはそのプレポリマーの少なくとも
2つを含む第1の重合性混合物も提供する。
第1の混合物の一態様において、少なくとも1つのモノマー(iii)は、1つまたは
複数の重合性エチレン性不飽和部分、芳香族ジおよびポリシアネート、芳香族ジおよびポ
リシアナミド、ジおよびポリマレイミドならびにジおよびポリグリシジルエーテルを含む
モノマーから選択することができる。
他の態様において、第1の混合物は、少なくとも成分(i)および(iii)を含んで
いてよく、或いは少なくとも成分(ii)および(iii)を含んでいてよい。
他の態様において、第1の混合物の成分(iii)は、式(III)

のジシアネート化合物および/またはそのプレポリマーを含んでいてよい[式中、
nは、約5〜約24の値を有し、
各mは、独立に、0、1または2であり、
部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有す
る非置換または置換アルキル、好ましくは約5個〜約8個の炭素原子を有する非置換また
は置換シクロアルキル、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換アル
コキシ、好ましくは3〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換アルケニル、好まし
くは3〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換アルケニルオキシ、好ましくは6〜
約10個の炭素原子を有する非置換または置換アリール、好ましくは7〜約12個の炭素
原子を有する非置換または置換アラルキル、好ましくは6〜約10個の炭素原子を有する
非置換または置換アリールオキシ、および好ましくは7〜約12個の炭素原子を有する非
置換または置換アラルコキシを表し、
上の式(III)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場
合によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって
含んでいてよく、および/または場合によって多環式であってよい]。
上のジシアネート化合物の一態様において、nは、約9〜約16の値を有していてよい
。例えば、nは、9、10または11の値を有していてよく、特に11に等しくてよい。
他の態様において、各mは、独立に、0または1であってよい。式(III)のジシアネ
ート化合物の特定の(および好ましい)例は、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シ
クロドデカンである。
第1の混合物の他の態様において、その成分(iii)は、式(IV)

のポリシアネート化合物および/またはそのプレポリマーを含んでいてよい[式中、
pは、0または1〜約19の整数であり、
各mは、独立に、0、1または2であり、
部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有す
る非置換または置換アルキル、好ましくは約5〜約8個の炭素原子を有する非置換または
置換シクロアルキル、好ましくは1〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換アルコ
キシ、好ましくは3〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換アルケニル、好ましく
は3〜約6個の炭素原子を有する非置換または置換アルケニルオキシ、好ましくは6〜約
10個の炭素原子を有する非置換または置換アリール、好ましくは7〜約12個の炭素原
子を有する非置換または置換アラルキル、好ましくは6〜約10個の炭素原子を有する非
置換または置換アリールオキシ、および好ましくは7〜約12個の炭素原子を有する非置
換または置換アラルコキシを表し、
部分Qの少なくとも2つは、−CNを表し、残りの部分Qは、水素を表し、
上の式(IV)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場合
によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって含
んでいてよい]。
上のポリシアネート化合物の一態様において、4つのすべての部分Qは、−CNを表し
ていてよい。他の態様において、各mは独立に、0もしくは1であってよく、および/ま
たはpは、1〜約14の値を有していてよい。例えば、pは、1、2または3の値を有し
ていてよく、特に1に等しくてよい。式(IV)のポリシアネート化合物の特定の例は、
ジメチルシクロヘキサンテトラフェノールテトラシアネートである。
第1の混合物の他の態様において、混合物は、重合触媒、共硬化剤、難燃剤、難燃剤の
相乗剤、溶媒、充填剤、接着促進剤、湿潤助剤、分散助剤、表面改質剤、熱可塑性ポリマ
ーおよび離型剤から選択される1つまたは複数の物質をさらに含んでいてよい。
本発明はまた、上の式(I)/(Ia)の少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー
および/またはそのプレポリマーならびに重合触媒、共硬化剤、難燃剤、難燃剤の相乗剤
、溶媒、充填剤、接着促進剤、湿潤助剤、分散助剤、表面改質剤、熱可塑性ポリマーおよ
び離型剤から選択される1つまたは複数の物質を含む第2の混合物を提供する。例えば、
第2の混合物は、重合性モノマーおよび/または上の式(I)/(Ia)の少なくとも1
つのエチレン性不飽和モノマーと共重合性であるモノマーを実質的に含んでいなくてよい
本発明はまた、上の式(II)の少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーおよび/
またはそのプレポリマーならびに重合触媒、共硬化剤、難燃剤、難燃剤の相乗剤、溶媒、
充填剤、ガラス繊維、接着促進剤、湿潤助剤、分散助剤、表面改質剤、熱可塑性ポリマー
および離型剤から選択される1つまたは複数の物質を含む第3の混合物を提供する。
一態様において、上に示した第1、第2および第3の混合物のそれぞれ(その様々な態
様を含む)は、部分的に重合(例えば、前重合またはBステージ)または完全に重合して
いてよく、本発明はまた、そのような部分的または完全に重合した(好ましくは実質的に
完全に重合した)混合物を含む製品を提供する。例えば、製品またはその一部は、電気積
層品、IC(集積回路)基板、キャスティング、コーティング、ダイアタッチおよびモー
ルドコンパウンド配合物、複合材料ならびに接着剤であってよい。
本発明はまた、例えば、上の式(II)の1つまたは複数のエチレン性不飽和モノマー
を含む、エチレン性不飽和モノマーの混合物を製造する方法を提供する。該方法は、約2
以下の、例えば、約1.8以下、約1.5以下、または約1.3以下の多分散度を有する
ポリフェノール化合物の混合物をもたらす芳香族ヒドロキシ基とアルデヒド基との比率で
の約5〜約24個の環炭素原子を有するシクロアルカンのジアルデヒドとヒドロキシ芳香
族(例えば、フェノール)化合物との縮合を含む。次にポリフェノール化合物の混合物を
エーテル化反応に供して、混合物中に存在する芳香族ヒドロキシ基を式HRC=CR
−CH−O−および/またはHC−CR=HC−O−のエーテル基に部分的ま
たは完全に変換することができ、式中、部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭
素原子を有する非置換もしくは置換アルキルを表す。
方法の一態様において、芳香族ヒドロキシ基の数とアルデヒド基の数の比は、少なくと
も約4、例えば、少なくとも約5、少なくとも約5.5または少なくとも約6であってよ
い。
方法の他の態様において、シクロアルカンは、約6〜約19個の環炭素原子、例えば、
6、7または8個の環炭素原子、特に6個の環炭素原子を有していてよい。
他の態様において、ジアルデヒドは、シクロヘキサンジカルボキシアルデヒド(例えば
、1,3−シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドおよび/または1,4−シクロヘキサ
ンジカルボキシアルデヒド)を含んでいてよく、および/またはヒドロキシ芳香族化合物
は、フェノールを含んでいてよい。
方法の他の態様において、部分Rは、独立に、水素またはメチルを表してもよい。例
えば、式HRC=CR−CH−O−および/またはHC−CR=HC−O
−の基は、アリル、メタリルまたは1−プロペニルを表していてよい。
本発明はまた、それ自体として、或いは部分的に重合(例えば、前重合もしくはBステ
ージ)もしくは完全に重合した、および/または部分的もしくは完全に共重合した形の、
上で示した方法により得ることができるエチレン性不飽和モノマーの混合物(その様々な
態様を含む)を提供する。
この混合物の一態様において、混合物の多分散度は、約1.8以下、例えば、約1.5
以下、もしくは約1.3以下であってよく、および/または1分子当たりのヒドロキシ基
の平均数は、少なくとも約4、例えば、少なくとも約5もしくは少なくとも約6であって
よい。
本発明の他の特徴および利点は、あとに続く本発明の説明において示すこととし、説明
から一部明らかであるか、または本発明の実施により知ることができる。本発明は、書面
による説明およびその特許請求の範囲により特に示されている組成物、生成物および方法
によって実現され、達成されるであろう。
特に断らない限り、化合物または成分への言及は、単独の化合物または成分、ならびに
化合物の混合物のような、他の化合物または成分と組み合わされた化合物または成分を含
む。
本明細書で用いているように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上明
らかに他の状況が示されない限り、複数の言及した事柄を含む。
特に示す場合を除いて、本明細書および特許請求の範囲で用いる成分の量、反応条件な
どを表すすべての数は、すべての例において「約」という用語により修飾されていると理
解すべきである。したがって、そうではないと示されない限り、以下の明細書および添付
の特許請求の範囲に示される数値パラメーターは、本発明によって得られることが求めら
れる所望の特性によって変化し得る近似値である。少なくとも、また特許請求の範囲の範
囲への同等物の原則の適用を制限する企図とみなすべきではなく、各数値パラメーターは
、有効数字の数および通常の概数にする慣例に照らして解釈すべきである。
さらに、本明細書における数値範囲の列挙は、当範囲内のすべての数値および範囲の開
示であるとみなされる。例えば、範囲が約1〜約50である場合、例えば、1、7、34
、46.1、23.7或いは当範囲内の他の任意の値または範囲を含むと考えられる。
詳細は、例として、また本発明の実施形態の説明に役立つ考察の目的のために本明細書
に示し、本発明の原理および概念の側面の最も有用で、容易に理解される記述であると考
えられることを記載するために示す。この点に関して、本発明の基本的理解、すなわち、
本発明のいくつかの形態を実際にどのように具体化することができるかを当業者に明らか
にする記述に必要とする以上に詳細に本発明の実施形態を示す試みはしない。
上に示したように、本発明は、とりわけ、式(I)のエチレン性不飽和モノマーを提供
する。
上の式(I)における部分RおよびRは、独立に、合計約5〜約24個の炭素原子
を含む場合によって置換されている脂肪族基を表す。通常、脂肪族部分RおよびR
おける炭素原子の総数は、少なくとも約6、例えば、少なくとも約7、少なくとも約8、
少なくとも約9または少なくとも約10であるが、約18以下、例えば、約16以下、ま
たは約12以下である。脂肪族部分は、線状、分枝状または環状で、飽和または不飽和で
あってよい。その非限定的例は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル
、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル
、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル
およびシクロヘキシルメチルなどの線状または分枝アルキル基およびアルケニル基、シク
ロアルキルおよびシクロアルケニル基ならびにアルキルシクロアルキルおよびシクロアル
キルアルキル基、ならびに対応するモノおよびジ不飽和基である。さらに、これらの基は
、1つまたは複数(例えば、1、2、3または4)の置換基により置換されていてよい。
置換基の非限定的な例は、F、ClおよびBrならびに芳香族基(例えば、フェニルなど
)である。また、しばしば部分RおよびRの1つは、メチルまたはエチル、特に、メ
チルを表す。
上の式(I)における部分RおよびRはまた、それらが結合している炭素原子と一
緒になって、場合によって不飽和の、および/または場合によって置換されている、およ
び/または少なくとも約6個の環炭素原子を有する場合によって多環式の脂肪族環構造を
形成していてよい。対応する化合物の例は、式(Ia)の化合物である。
上の式(Ia)におけるnの値は、約5より低くなく、例えば、約6より低くなく、約
7より低くなく、約8より低くなく、約9より低くなく、または約10より低くなく、ま
た約24以下、例えば、約16以下、約14以下、または約12以下、また好ましくは8
、9、10、11または12、特に11に等しい(すなわち、シクロドデシリデン構造を
生じさせる)。
上の(Ia)における環状脂肪族部分は、1つもしくは複数の(例えば、1、2、3も
しくは4つの)二重結合を場合によって含んでいてよく、および/または1つもしくは複
数の(例えば、1つ、2つもしくは3つの)置換基を有していてよく、および/または場
合によって多環式(例えば、二環式もしくは三環式)であってよい。複数の置換基が存在
する場合、置換基は、同じまたは異なっていてよい。環状脂肪族部分に存在していてよい
置換基の非限定的な例は、アルキル基、例えば、1〜約6個の炭素原子を有する場合によ
って置換されているアルキル基(例えば、メチルまたはエチル)、ヒドロキシ、好ましく
は1〜約6個の炭素原子を有する1つまたは2つのアルキル基を場合によって有するアミ
ノならびに例えば、F、ClおよびBrなどのハロゲン原子である。アルキル基は、例え
ば、F、ClおよびBrなどの例えば、1つまたは複数のハロゲン原子で置換されていて
よい。
上の式(I)/(Ia)における各mの値は、独立に、0、1または2である。好まし
くは、mの値は、同じであり、および/または0または1である。
上の式(I)/(Ia)における部分Rは、独立に、ハロゲン(例えば、F、Clおよ
びBr、好ましくはClまたはBr)、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、1〜約6個の炭素
原子を好ましくは有する1つまたは2つのアルキル基を場合によって有するアミノ、1〜
約6個の炭素原子を好ましくは有する非置換または置換アルキル、約5〜約8個の炭素原
子を好ましくは有する非置換または置換シクロアルキル、1〜約6個の炭素原子を好まし
くは有する非置換または置換アルコキシ、3〜約6個の炭素原子を好ましくは有する非置
換または置換アルケニル、3〜約6個の炭素原子を好ましくは有する非置換または置換ア
ルケニルオキシ、6〜約10個の炭素原子を好ましくは有する非置換または置換アリール
、7〜約12個の炭素原子を好ましくは有する非置換または置換アラルキル、6〜約10
個の炭素原子を好ましくは有する非置換または置換アリールオキシ、および7〜約12個
の炭素原子を好ましくは有する非置換または置換アラルコキシを表す。
「アルキル」および「アルケニル」という用語を本明細書および添付の特許請求の範囲
で用いる場合には、これらの用語が例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペ
ンテニルおよびシクロヘキセニルなどの対応する環状脂肪族基も含むことを認識すべきで
ある。また、2つのアルキルおよび/またはアルケニル基が脂肪族または芳香族環の2つ
の(好ましくは隣接する)炭素原子に結合している場合、それらを結合させてアルキレン
またはアルケニレン基を形成させることができ、これが、この基が結合している炭素原子
と一緒になって、好ましくは5または6員環構造をもたらす。非隣接炭素原子の場合、こ
の環構造は、二環式化合物を生じさせる可能性がある。
上のアルキル基R(1つまたは2つのアルキル基を有していてよい上のアミノ基に存在
してよいアルキル基を含む)およびアルコキシ基は、1〜約4個の炭素原子、特に、1ま
たは2個の炭素原子をしばしば含む。これらの基の非限定的な具体例としては、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブト
キシ、sec−ブトキシおよびtert−ブトキシなどがある。アルキルおよびアルコキ
シ基は、1つまたは複数(例えば、1、2または3つ)の置換基で置換されていてよい。
複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じまたは異なっていてよく、好ましくは同じ
である。これらの置換基の非限定的な例としては、例えば、F、ClおよびBrなどのハ
ロゲン原子などがある。置換アルキルおよびアルコキシ基の非限定的な特定の例としては
、CF、CFCH、CCl、CClCH、CHCl、CHCl、CH
Br、CClO、CHClO、CHClOおよびCHBrOなどがある。
上のアルケニルおよびアルケニルオキシ基は、3または4個の炭素原子、特に3個の炭
素原子をしばしば含む。これらの基の非限定的な特定の例としては、アリル、メタリルお
よび1−プロペニルなどがある。アルケニルおよびアルケニルオキシ基は、1つまたは複
数(例えば、1、2または3つ)の置換基で置換されていてよい。複数の置換基が存在す
る場合、置換基は、同じまたは異なっていてよく、好ましくは同じである。これらの置換
基の非限定的な例としては、例えば、F、ClおよびBrなどのハロゲン原子などがある
上のアリールおよびアリールオキシ基は、しばしばフェニルおよびフェノキシ基である
。アリールおよびアリールオキシ基は、1つまたは複数(例えば、1、2、3、4または
5つ)の置換基で置換されていてよい。複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じま
たは異なっていてよい。これらの置換基の非限定的な例としては、ヒドロキシ、ニトロ、
シアノ、例えば、F、ClおよびBrなどのハロゲン、1〜約6個の炭素原子、例えば、
1〜約4個の炭素原子を有する場合によってハロゲンで置換されたアルキル(例えば、メ
チルまたはエチル)、1〜約6個の炭素原子、例えば、1〜約4個の炭素原子を有する場
合によってハロゲンで置換されたアルコキシ(例えば、メトキシまたはエトキシ)、およ
び1〜約6個の炭素原子、例えば、1〜約4個の炭素原子を有する1つまたは複数のアル
キル基(例えば、メチルまたはエチル)を場合によって有していてよいアミノなどがある
。置換アリールおよびアリールオキシ基の非限定的な特定の例としては、トリル、キシリ
ル、エチルフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、トリルオキシ、キシリルオキシ
、エチルフェノキシ、クロロフェノキシおよびブロモフェノキシなどがある。
上のアラルキルおよびアラルコキシ基は、しばしばベンジル、フェネチル、ベンジルオ
キシまたはフェネトキシ基である。これらの基は、1つまたは複数(例えば、1、2、3
、4または5つ)の置換基で置換されていてよい(あったとしても、好ましくはアリール
環上)。複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じまたは異なっていてよい。これら
の置換基の非限定的な例としては、例えば、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、例えば、F、
ClおよびBrなどのハロゲン、1〜約6個の炭素原子、例えば、1〜約4個の炭素原子
を有する場合によってハロゲンで置換されたアルキル(例えば、メチルまたはエチル)、
1〜約6個の炭素原子、例えば、1〜約4個の炭素原子を有する場合によってハロゲンで
置換されたアルコキシ(例えば、メトキシまたはエトキシ)、ならびに1〜約6個の炭素
原子、例えば、1〜約4個の炭素原子を有する1つまたは複数のアルキル基(例えば、メ
チルまたはエチル)を場合によって有していてよいアミノなどがある。
上の式(I)/(Ia)における部分Qは、独立に、水素、HRC=CR−CH
−またはHC−CR=HC−を表し、部分Rは、独立に、水素または1〜約3
個の炭素原子を有する非置換もしくは置換(好ましくは非置換)アルキルを表す。好まし
い部分Qは、アリルである。さらに、部分Qが同じであることが好ましい。部分Qが水素
と異なることも好ましい。また好ましくは、部分Qの少なくとも1つは水素と異なる。
上のアルキル部分Rの非限定的な特定の例としては、メチル、エチル、プロピルおよ
びイソプロピルなどがある。メチルが好ましい。これらのアルキル基上に1つまたは複数
の置換基が存在する場合、それらは、例えば、F、ClおよびBrなどのハロゲンであっ
てよい。
式(I)/(Ia)の上のモノマーの非限定的な例としては、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロドデカンビス(アリルエーテル)、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−シクロドデカンビス(メタリルエーテル)、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−シクロドデカンビス(1−プロペニルエーテル)、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロデカンビス(アリルエーテル)、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロデカンビス(メタリルエーテル)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−シクロデカンビス(1−プロペニルエーテル)、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)アダマンタンビス(アリルエーテル)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)アダマンタンビス(メタリルエーテル)、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)オクタヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2(1H)イリデンビス(ア
リルエーテル)、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタヒドロ−1,4:5
,8−ジメタノナフタレン−2(1H)−イリデンビス(メタリルエーテル)、5,5−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−インダンビス(アリル
エーテル)および5,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサヒドロ−4,7−メタ
ノインダンビス(メタリルエーテル)などがある。
式(I)/(Ia)の上のモノマーのさらなる非限定的な例は、部分Qの少なくとも1
つがHRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表す、式(I)/
(Ia)の化合物の部分的または完全なクライゼン転位生成物を含む。例えば、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンビス(アリルエーテル)の場合、そのよ
うなクライゼン転位生成物は、式(A)および(B)の化合物を含む。
式(I)の上のモノマーのさらなる非限定的な例は、少なくとも1つの芳香環上にクラ
イゼン転位を阻止するように少なくとも1つの置換基を有するモノマーを含む。そのよう
なモノマーの非限定的な特定の例は、式(C)によって表される。
式(I)/(Ia)のモノマーは、当業者に周知である方法により製造することができ
る。例えば、これらのモノマーは、式(V):

のビスフェノールのエーテル化により製造することができる[式中、
m、R、RおよびRは、HRC=CR−CH−またはHC−CR=H
C−の基を含む化合物の式(I)について上に示した意味を有する]。
式(V)のビスフェノールは、例えば、当技術分野で周知である方法を用いてフェノー
ルとケトンとの縮合により製造することができる。これらの方法の例は、全開示が参照に
より本明細書に組み込まれている、例えば、米国特許第4,438,241号およびドイ
ツ特許第3345945号に記載されている。概して、ケトンを通常、非限定的な例がH
ClもしくはHSOなどの鉱酸、アリールスルホネート、シュウ酸、ギ酸または酢酸
などである、酸触媒の存在下で大過剰のフェノールで処理する。例えば、メルカプタンな
どの共触媒を加えることができる。可溶性酸触媒を用いるよりも、スルホン酸化架橋ポリ
スチレンビーズの層を用いることも一般的である。適切なケトン出発物質の非限定的な例
は、例えば、シクロヘキサノン、2−ブロモシクロヘキサノン、2−クロロシクロヘキサ
ノン、2−メチル−シクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロ
ヘキサノン、2−イソプロピルシクロヘキサノン、3−イソプロピルシクロヘキサノン、
4−イソプロピルシクロヘキサノン、2−n−ブチルシクロヘキサノン、3−n−ブチル
シクロヘキサノン、4−n−ブチルシクロヘキサノン、2−sec−ブチルシクロヘキサ
ノン、3−sec−ブチルシクロヘキサノン、4−sec−ブチルシクロヘキサノン、2
−イソブチルシクロヘキサノン、3−イソブチルシクロヘキサノン、4−イソブチルシク
ロヘキサノン、2−t−ブチルシクロヘキサノン、3−t−ブチルシクロヘキサノン、4
−t−ブチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2,4−ジイソプ
ロピルシクロヘキサノン、3,5−ジイソプロピルシクロヘキサノン、2,4−ジ(t−
ブチル)−シクロヘキサノン、3,5−ジ(t−ブチル)シクロヘキサノン、2−t−ブ
チル−6−メチルシクロヘキサノン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3,3
,5,5−テトラメチルシクロヘキサノン、2,4,6−トリ(t−ブチル)シクロヘキ
サノン、4−シクロペンチルシクロヘキサノン、4−シクロヘキシルシクロヘキサノン、
4−シクロヘキシル−2−メチルシクロヘキサノン、2−シクロヘキセノン、3−シクロ
ヘキセノン、6−ブロモ−2−シクロヘキセノン、6−クロロ−2−シクロヘキセノン、
2−メチル−2−シクロヘキセノン、6−メチル−2−シクロヘキセノン、4−イソプロ
ピル−2−シクロヘキセノン、4−イソブチル−2−シクロヘキセノン、4−t−ブチル
−2−シクロヘキセノン、イソホロン、2−メチル−3−シクロヘキセノン、6−メチル
−3−シクロヘキセノン4−イソプロピル−3−シクロヘキセノン、4−イソブチル−3
−シクロヘキセノン、4−t−ブチル−3−シクロヘキセノンおよび3,3,5−トリメ
チル−3−シクロヘキセノン、4−シクロヘキシル−2−シクロヘキセノン、4−シクロ
ヘキシル−3−シクロヘキセノン、4−シクロペンチル−2−シクロヘキセノン、4−シ
クロヘキシル−6−メチル−2−シクロヘキセノン、シクロドデカノン、シクロデカノン
、ノルボルナノン、ノルボルネノン、アダマンタノンおよび他の多環式炭化水素由来のケ
トンなどの環状脂肪族ケトン、ならびに例えば2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、2−ヘ
プタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノ
ナノン、3−ノナノン、2,4,8−トリメチル−4−ノナノン、2−デカノン、3−デ
カノン、2−ウンデカノン、6−ウンデカノン、2−メチル−4−ウンデカノン、2−ド
デカノン、3−ドデカノンおよび4−ドデカノンなどの脂肪族ケトンを含む。適切なフェ
ノール出発物質の非限定的な例には、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール、o−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、2−エチルフェノール、
2−オクチルフェノール、2−ノニルフェノール、2,6−キシレノール、2−t−ブチ
ル−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジ(t−
ブチル)フェノール、2−t−ブチルフェノール、2−sec−ブチルフェノール、2−
n−ブチルフェノール、2−シクロヘキシルフェノール、4−シクロヘキシルフェノール
、2−シクロヘキシル−5−メチルフェノール、α−デカロンおよびβ−デカロンなどが
ある。
この縮合化学がフェノールのo−アルキル化などの生成物、ケトンによるフェノールの
複数のアルキル化に由来するオリゴマーおよび酸触媒転位生成物の混合物を生じさせうる
ことは当技術分野で周知である。これらの不純物は、除去するか、またはシアン化反応の
出発物質として用いる物質中に残すことができる。ある面では、これらの不純物は、最終
シアノ化生成物の融点を低下させる点で有用でありうる。これは、それをより可溶性にし
、結晶化する傾向を低減することにより、シアネートを配合することを準備することをよ
り容易にしうるものである。オリゴマーの存在は、シアネートおよびしたがってその配合
製品の粘度を増加させる傾向がある。これは、適用例によって有用または有害な特性であ
りうる。
非限定的な例として、式(V)のビスフェノールのアリル化は、例えば、炭酸アリルメ
チルを用いたカーボネート交換(transcarbonation)反応、或いは例えば、ハロゲン化ア
リル、ハロゲン化メタリルなどとアルカリ試薬および相間移動触媒などの任意選択の触媒
を用いた直接アリル化反応により達成することができる。炭酸アリルメチルは、通常、炭
酸アリルメチルおよび炭酸ジアリルの混合物を生成するアリルアルコールと炭酸ジメチル
との反応により製造される。粗混合物および純粋な炭酸アリルメチルの両方をアリル化剤
ならびに塩化アリル、臭化アリル、塩化メタリル、臭化メタリルなどのハロゲン化アリル
として用いることができる。
好ましい方法は、炭酸アリルメチルを式(V)のビスフェノールと化学量論的に反応さ
せて、ビスフェノールのヒドロキシ基の本質的に完全なアリル化をもたらし、対応するア
リルエーテル(アリルオキシ)基を得る、カーボネート交換反応を用いるものである。直
接アリル化反応においては、ハロゲン化アリルをビスフェノールのヒドロキシ基と化学量
論的に反応させることができる。反応条件によって、この反応で変化し得る量のクライゼ
ン転位生成物が認められ、O−およびC−アリル化生成物の混合物がもたらされる。
式(V)のビスフェノールと塩化アリルなどのハロゲン化アリルとの直接アリル化反応
は、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば、NaOH)の水溶液などのアルカリ試薬の
存在下で行わせることができる。所望ならば、例えば、1,4−ジオキサンなどの不活性
溶媒および例えば、ハロゲン化ベンジルトリアルキルアンモニウムまたはハロゲン化テト
ラアルキルアンモニウムなどの相間移動触媒を用いることができる。約25°〜約150
℃の反応温度が使用可能であり、約50°〜約100℃の温度が好ましい。
約15分〜約8時間の反応時間が使用可能であり、約2時間〜約6時間の反応時間が好
ましい。
ハロゲン化アリルと式(V)のビスフェノールのヒドロキシ基との1対1モル比での反
応により、ビスフェノール(V)の大部分の量(約80%以上)のヒドロキシ基が−O−
CH−CH=CH基に変換された、アリル化ビスフェノールが得られる。少量(約2
0%以下)のアリル基は、熱的に誘導されたクライゼン転位を受け、それにより、転位が
起ったヒドロキシ基に対して芳香族環のオルトおよび/またはパラ位上に存在するであろ
う。カーボネート交換反応における炭酸アリルメチルと、または直接アリル化反応におけ
るハロゲン化アリルとビスフェノールのヒドロキシ基との1対1未満のモル比での反応に
より、ビスフェノールの部分的アリル化がもたらされ、若干の遊離のヒドロキシ基が残る
。これらの部分的にアリル化されたビスフェノール組成物はさほど好ましくないが、それ
らは本発明の組成物としてなお有用である。
本発明はまた、式(II)のエチレン性不飽和モノマーを提供する。
上の式(II)において、pは、0または1〜約19、例えば、約14まで、約12ま
で、もしくは例えば、1、2、3、4、5、6および7などの約8までの整数であり、1
、2もしくは3が好ましく、1が特に好ましい。
上の式(II)に示す環状脂肪族部分は、1つまたは複数(例えば、1、2、3または
4つ)の二重結合を有していてよく、および/または1つまたは複数(例えば、1、2ま
たは3つ)の置換基を有していてよい(環状脂肪族部分は、通常いかなる二重結合および
/または置換基をも含まないが)。複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じまたは
異なっていてよい。環状脂肪族部分に存在していてよい置換基の非限定的な例は、アルキ
ル基、例えば、1〜約6個の炭素原子を有する場合によって置換されているアルキル基(
例えば、メチルまたはエチル)、ヒドロキシ、1〜約6個の炭素原子を有する1つまたは
2つのアルキル基を場合によって有するアミノならびに例えば、F、ClおよびBrなど
のハロゲン原子である。アルキル基は、例えば、F、ClおよびBrなどの例えば、1つ
または複数のハロゲン原子で置換されていてよい。
上の式(II)における各mの値は、独立に、0、1または2である。好ましくは、m
の値は、同じであり、および/または0もしくは1である。
上の式(II)における部分Rは、独立に、ハロゲン(例えば、F、ClおよびBr、
好ましくはClまたはBr)、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、1〜約6個の炭素原子を好
ましくは有する1つまたは2つのアルキル基を場合によって有するアミノ、1〜約6個の
炭素原子を好ましくは有する非置換または置換アルキル、約5〜約8個の炭素原子を好ま
しくは有する非置換または置換シクロアルキル、1〜約6個の炭素原子を好ましくは有す
る非置換または置換アルコキシ、3〜約6個の炭素原子を好ましくは有する非置換または
置換アルケニル、3〜約6個の炭素原子を好ましくは有する非置換または置換アルケニル
オキシ、6〜約10個の炭素原子を好ましくは有する非置換または置換アリール、7〜約
12個の炭素原子を好ましくは有する非置換または置換アラルキル、6〜約10個の炭素
原子を好ましくは有する非置換または置換アリールオキシ、および7〜約12個の炭素原
子を好ましくは有する非置換または置換アラルコキシを表す。
上のアルキル基(1つまたは2つのアルキル基を有していてよい上のアミノ基に存在し
ていてよいアルキル基を含む)およびアルコキシ基は、1〜約4個の炭素原子、特に、1
または2個の炭素原子をしばしば含む。これらの基の非限定的な特定の例としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、te
rt−ブチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ
ブトキシ、sec−ブトキシおよびtert−ブトキシなどがある。アルキルおよびアル
コキシ基は、1つまたは複数(例えば、1、2または3つ)の置換基で置換されていてよ
い。複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じまたは異なっていてよく、好ましくは
同じである。これらの置換基の非限定的な例としては、例えば、F、ClおよびBrなど
のハロゲン原子などがある。置換アルキルおよびアルコキシ基の非限定的な例としては、
CF、CFCH、CCl、CClCH、CHCl、CHCl、CH
r、CClO、CHClO、CHClOおよびCHBrOなどがある。
上のアルケニルおよびアルケニルオキシ基は、3または4個の炭素原子、特に3個の炭
素原子をしばしば含む。これらの基の非限定的な特定の例としては、アリル、メタリルお
よび1−プロペニルなどがある。アルケニルおよびアルケニルオキシ基は、1つまたは複
数(例えば、1、2または3つ)の置換基で置換されていてよい。複数の置換基が存在す
る場合、置換基は、同じまたは異なっていてよく、好ましくは同じである。これらの置換
基の非限定的な例としては、例えば、F、ClおよびBrなどのハロゲン原子などがある
上のアリールおよびアリールオキシ基は、しばしばフェニルおよびフェノキシ基である
。アリールおよびアリールオキシ基は、1つまたは複数(例えば、1、2、3、4または
5つ)の置換基で置換されていてよい。複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じま
たは異なっていてよい。これらの置換基の非限定的な例としては、ヒドロキシ、ニトロ、
シアノ、例えば、F、ClおよびBrなどのハロゲン、1〜約6個の炭素原子、例えば、
1〜約4個の炭素原子を有する場合によってハロゲンで置換されたアルキル(例えば、メ
チルまたはエチル)、1〜約6個の炭素原子、例えば、1〜約4個の炭素原子を有する場
合によってハロゲンで置換されたアルコキシ(例えば、メトキシまたはエトキシ)、なら
びに1〜約6個の炭素原子、例えば、1〜約4個の炭素原子を有する1つまたは複数のア
ルキル基(例えば、メチルまたはエチル)を場合によって有していてよいアミノなどがあ
る。置換アリールおよびアリールオキシ基の非限定的な例としては、トリル、キシリル、
エチルフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、トリルオキシ、キシリルオキシ、エ
チルフェノキシ、クロロフェノキシおよびブロモフェノキシなどがある。
上のアラルキルおよびアラルコキシ基は、しばしばベンジル、フェネチル、ベンジルオ
キシまたはフェネトキシ基である。これらの基は、1つまたは複数(例えば、1、2、3
、4または5つ)の置換基で置換されていてよい(あったとしても、好ましくはアリール
環上)。複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じまたは異なっていてよい。これら
の置換基の非限定的な例としては、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、例えば、F、Clおよ
びBrなどのハロゲン、1〜約6個の炭素原子、例えば、1〜約4個の炭素原子を有する
場合によってハロゲンで置換されたアルキル(例えば、メチルまたはエチル)、1〜約6
個の炭素原子、例えば、1〜約4個の炭素原子を有する場合によってハロゲンで置換され
たアルコキシ(例えば、メトキシまたはエトキシ)、ならびに1〜約6個の炭素原子、例
えば、1〜約4個の炭素原子を有する1つまたは複数のアルキル基(例えば、メチルまた
はエチル)を場合によって有していてよいアミノなどがある。
上の式(II)における部分Qは、独立に、水素、HRC=CR−CH−または
C−CR=HC−を表す。部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭素
原子を有する非置換もしくは置換(好ましくは非置換)アルキルを表す。好ましい部分Q
は、アリルである。また、部分Qが水素と同じ、および/または異なることが好ましい。
好ましくは、部分Qの少なくとも1つは、水素と異なる。より好ましくは、少なくとも2
つまたは少なくとも3つの部分Qは、水素と異なる。
上のアルキル部分Rの非限定的な特定の例としては、メチル、エチル、プロピルおよ
びイソプロピルなどがある。メチルが好ましい。これらのアルキル基に1つまたは複数の
置換基が存在する場合、それらは、例えば、F、ClおよびBrなどのハロゲンであって
よい。
式(II)の上のモノマーの非限定的な例としては、ジメチルシクロヘキサンテトラフ
ェノールテトラ(アリルエーテル)、ジメチルシクロヘキサンテトラフェノールテトラ(
メタリルエーテル)、ジメチルシクロヘキサンテトラフェノールテトラ(1−プロペニル
エーテル)、ジメチルシクロオクタンテトラフェノールテトラ(アリルエーテル)、ジメ
チルシクロオクタンテトラフェノールテトラ(メタリルエーテル)、ジメチルシクロオク
タンテトラフェノールテトラ(1−プロペニルエーテル)、ジメチルシクロヘキサンテト
ラフェノールテトラ(アリルエーテル)の部分的なまたは完全なクライゼン転位生成物、
および少なくとも1つの芳香環上にクライゼン転位を阻止するように少なくとも1つの置
換基を有するモノマーなどがある。
上の式(II)のモノマーは、約2以下の、例えば、約1.5以下の、または約1.3
以下の多分散度(Mw/Mn)を有するポリフェノール化合物の混合物をもたらす芳香族
ヒドロキシ基とアルデヒド基との比での約5〜約24個の環炭素原子を含む対応するシク
ロアルカンのジアルデヒドと対応するヒドロキシ芳香族(例えば、フェノール)化合物(
例えば、フェノールなど)との縮合を含み、ポリフェノール化合物の得られた混合物をエ
ステル化反応に場合によって供して、混合物に存在するフェノール基を式HRC=CR
−CH−O−および/またはHC−CR=HC−O−(式中、Rは、独立
に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する非置換もしくは置換アルキルを表す)のエ
ーテル基に部分的または完全に変換することを含む、方法によって製造することができる
。この方法により、類似の構造であるが、より高いおよびより低い分子量(より高いまた
はより低い程度の縮合)を有する他のモノマーと混合した式(II)のモノマーが得られ
る。
上の方法の出発物質である環状脂肪族ジアルデヒドは、当業者に周知である方法により
製造することができる。非限定的な例として、シクロヘキサン(1,3および/または1
,4)−ジカルボキシアルデヒドは、例えば、シクロヘキセンカルボキシアルデヒドのヒ
ドロホルミル化により生成させることができ、またシクロヘキセンカルボキシアルデヒド
は、例えば、ブタジエン、ピペリリン、イソプレンおよびクロロプレンなどの共役ジエン
と親ジエン反応剤としての例えば、アクロレイン、メタクロレイン、クロトンアルデヒド
またはシンナムアルデヒドなどの場合によって置換されたα,β−不飽和アルデヒドとの
ディールス−アルダー反応により製造することができる。この点に関しては、全体の開示
が参照により本明細書に組み込まれている、例えば、米国特許第6,252,121号お
よび特願2002−212109を参照することができる。これら(全く限定的ではない
)の反応は、以下のように概略を示すことができる。
ディールス−アルダー反応において共役ジエンとして、例えばシクロペンタジエン、シ
クロヘキサジエンまたはフランなどの環状ジエンを用いることにより、以下のスキームに
示すように、二環式不飽和アルデヒドを得ることができる。
環状脂肪族ジカルボキシアルデヒドは、例えば、米国特許第5,138,101号およ
びドイツ特許第19814913号に記載されているように、例えば、シクロオクタジエ
ンなどの環状ジオレフィンのヒドロホルミル化により、或いはシクロペンタンジカルボキ
シアルデヒドを生成させるためのノルボルネンなどの二環式オレフィンのオゾン分解(例
えば、Perry、J. Org. Chem.、42巻、829〜833頁、1959年を参照)により製
造することもできる。これらの3つの文書の全開示は、参照により本明細書に組み込まれ
ている。
シクロアルカンジカルボキシアルデヒド(またはシクロアルカンジカルボキシアルデヒ
ドの混合物)と例えば、(非置換)フェノールとの縮合により、シクロアルカンジカルボ
キシアルデヒドテトラフェノールならびにより高い(およびより低い)縮合の程度を有す
る化合物を含むポリフェノール化合物の混合物が得られる。該方法は、高い平均機能性を
有する非常に低い多分散度の生成物を生成させることを可能にするものである。例えば、
シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドおよびフェノールを出発物質として用いる場合、
約930の重量平均分子量(Mw)と約730の数平均分子量(Mn)および/または1
分子当たり平均約6つのヒドロキシ基を有する生成物を通常生成させることができる。該
方法では、オリゴマー化を低く保つために芳香族ヒドロキシル基の数とアルデヒド基の数
との比較的高い比(例えば、約6:1)を用いることが好ましい。過剰のヒドロキシ芳香
族化合物は、次いで、例えば、蒸留により除去することができる。
非限定的な例として、例えば、シクロヘキサンジカルボキシアルデヒドテトラフェノー
ルなどのシクロアルカンテトラフェノール(およびそれとの混合物中に存在する可能性が
ある関連するフェノール化合物)のアリル化は、例えば、炭酸アリルメチルを用いたカー
ボネート交換反応、或いは例えば、ハロゲン化アリル、ハロゲン化メタリルなどとアルカ
リ試薬および相間移動触媒などの任意選択の触媒を用いた直接アリル化反応により達成す
ることができる。炭酸アリルメチルは、通常、炭酸アリルメチルおよび炭酸ジアリルの混
合物を生成するアリルアルコールと炭酸ジメチルとの反応により製造される。粗混合物お
よび純粋な炭酸アリルメチルの両方をアリル化剤ならびに塩化アリル、臭化アリル、塩化
メタリル、臭化メタリルなどのハロゲン化アリルとして用いることができる。
好ましい方法は、炭酸アリルメチルをシクロアルカンテトラフェノールと化学量論的に
反応させて、シクロアルカンテトラフェノールのヒドロキシ基の本質的に完全なアリル化
をもたらし、対応するアリルエーテル(アリルオキシ)基を得る、カーボネート交換反応
を用いるものである。直接アリル化反応においては、ハロゲン化アリルをシクロアルカン
テトラフェノールのヒドロキシ基と化学量論的に反応させることができる。反応条件によ
って、この反応で変化し得る量のクライゼン転位生成物が認められ、O−およびC−アリ
ル化生成物の混合物がもたらされる。
シクロアルカンテトラフェノールと塩化アリルなどのハロゲン化アリルとの直接アリル
化反応は、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば、NaOH)の水溶液などのアルカリ
試薬の存在下で行わせることができる。所望ならば、例えば、1,4−ジオキサンなどの
不活性溶媒および例えば、ハロゲン化ベンジルトリアルキルアンモニウムまたはハロゲン
化テトラアルキルアンモニウムなどの相間移動触媒を用いることができる。約25°〜約
150℃の反応温度が使用可能であり、約50°〜約100℃の温度が好ましい。
約15分〜約8時間の反応時間が使用可能であり、約2時間〜約6時間の反応時間が好
ましい。ハロゲン化アリルとシクロアルカンテトラフェノールのヒドロキシ基との1対1
モル比での反応により、テトラフェノールの大部分の量(約80%以上)のヒドロキシ基
が−O−CH−CH=CH基に変換された、アリル化シクロアルカンテトラフェノー
ルが得られる。少量(約20%以下)のアリル基は、熱的に誘導されたクライゼン転位を
受け、それにより、転位が起ったヒドロキシ基に対して芳香族環のオルトおよび/または
パラ位上に存在するであろう。カーボネート交換反応における炭酸アリルメチルと、また
は直接アリル化反応におけるハロゲン化アリルとテトラフェノールのヒドロキシ基との1
対1未満のモル比での反応により、テトラフェノールの部分的アリル化がもたらされ、若
干の遊離のヒドロキシ基が残る。これらの部分的にアリル化されたシクロアルカンテトラ
フェノール組成物はさほど好ましくないが、それらは本発明の組成物としてなお有用であ
る。
本発明はまた、上に示した式(I)/(Ia)および(II)のエチレン性不飽和モノ
マー(その様々な態様を含む)のポリマー(すなわち、ホモおよびコポリマー)ならびに
プレポリマー(Bステージ形)を提供する。
上の式(I)/(Ia)および(II)のモノマーのホモポリマーまたはコポリマーは
、溶媒の存在下または不存在下(好ましくは溶媒の不存在下)でフリーラジカル生成触媒
および/または促進剤の存在下または不存在下での加熱により製造することができる。約
120℃〜約350℃の温度を単独重合に一般に用い、約150℃〜約250℃の温度が
好ましい。
重合のために場合によって用いることができる適切なフリーラジカル生成触媒としては
、エチレン性不飽和モノマーのフリーラジカル重合に一般に用いられるものが挙げられる
。その特定かつ非限定的な例としては、有機過酸化物およびヒドロ過酸化物ならびにアゾ
およびジアゾ化合物などがある。フリーラジカル生成触媒の好ましい例としては、ペルオ
キシ安息香酸ブチル、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、それらの混
合物などがある。フリーラジカル生成触媒は、例えば、存在するモノマーおよび/または
プレポリマーの総重量に基づく約0.001〜約2重量%の濃度で用いることができる。
重合のために場合によって用いることができる適切な促進剤としては、エチレン性不飽
和モノマーのフリーラジカル重合に一般に用いられるものが挙げられる。その特定かつ非
限定的な例としては、有機酸の金属塩などがある。促進剤の好ましい例としては、コバル
トナフテネートおよびオクチル酸コバルトなどがある。促進剤は、例えば、存在するモノ
マーおよび/またはプレポリマーの総重量に基づく約0.001〜約0.5重量%の濃度
で用いることができる。
本発明の上の式(I)/(Ia)および(II)のモノマーの部分的単独重合(オリゴ
マー化または前重合またはBステージ)は、例えば、上に示したものより低い重合温度お
よび/または短い重合反応時間を用いることによって成し遂げることができる。次いで前
重合モノマーの硬化は、後の時点に、または単一硬化段階を含む前重合の直後に完了させ
ることができる。(ホモ)重合の進行は、粘度測定および/または赤外分光光度分析およ
び/またはゲルパーミエーションクロマトグラフ分析により好都合なことに追跡すること
ができる。
本発明のエチレン性不飽和モノマーは、様々な他のモノマーおよび/またはプレポリマ
ーと共重合させることができる。対応する共重合性混合物において、式(I)/(Ia)
および/または(II)の1つまたは複数のモノマーおよび/またはそのプレポリマーは
、例えば、重合性成分の総重量に基づく約5重量%〜約95重量%、例えば、約10重量
%〜約90重量%、または約25重量%〜約75重量%の量で存在していてよい。
式(I)/(Ia)のモノマーおよび/またはそのプレポリマーと、および/または式
(II)のモノマーおよび/またはそのプレポリマーと共重合させることができるモノマ
ーおよび/またはプレポリマーの非限定的な例は、アリルモノマーおよび/またはそのプ
レポリマーを含む。アリルモノマーおよびそのプレポリマーの特定かつ非限定的な例とし
ては、アリル−s−トリアジン、アリルエーテル、アリルエステル、ジエチレングリコー
ルビス(炭酸アリル)、アリルフェノールならびにリン含有アリルモノマーおよびそのプ
レポリマーなどがある。本発明のモノマーと共重合させることができるこれらならびに他
のアリルモノマーおよび/またはプレポリマーは、例えば、全開示を参照により本明細書
に組み込まれている、John Wiley and Sons, Inc.により刊行されたEncyclopedia of Pol
ymer Science and Technology、1巻、750〜807頁(1964年)に記載されてい
る。本発明用の好ましいアリルモノマーおよび/またはそのプレポリマーとしては、イソ
シアヌル酸トリアリル、2,4,6−トリス(アリルオキシ)−s−トリアジン、ヘキサ
アリルメラミン、ヘキサ(アリルオキシメチル)メラミン、トリメチロールプロパンジア
リルエーテル、1,2,3−メタリルオキシプロパン、o−ジアリルビスフェノールA、
ヘキサメタリルジペンタエリトリトール、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、ジ
エチレングリコールビス(炭酸アリル)およびリン酸アリルジフェニルなどがある。アリ
ルモノマーおよび/またはプレポリマーは、個別に、またはそれらを組み合わせて用いる
ことができる。
本発明のモノマーと共重合させることができるモノマーおよび/またはプレポリマーの
さらなる非限定的な例は、芳香族ジおよびポリシアネート、芳香族ジおよびポリシアナミ
ド、ジおよびポリマレイミド、ビスフェノールAまたはテトラブロモビスフェノールAの
ビスビニルベンジルエーテル、ビスフェノールAまたはテトラブロモビスフェノールAの
ジプロパルギルエーテル、ならびに例えば、ビスフェノールAまたはビスフェノールFの
ジグリシジルエーテルなどのジおよびポリグリシジルエーテル(エポキシ樹脂)、フェノ
ールノボラックまたはクレゾールノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル、ならびに全
開示を参照により特に本明細書に組み込まれている、これと同時に出願した「ポリフェノ
ール化合物および環状脂肪族部分を含むエポキシ樹脂ならびにその製造の方法(POLY
PHENOLIC COMPOUNDS AND EPOXY RESINS COMP
RISING CYLCOALIPHATIC MOIETIES AND PROCE
SS FOR THE PRODUCTION THEREOF)」と題する同時譲渡出
願(整理番号65221)に記載されているエポキシ樹脂などがある。
もちろん、本発明のモノマーおよび/またはそのプレポリマーを、例えば、1つまたは
複数の(a)シアネートもしくはシアナミド基および重合性エチレン性不飽和基の両方を
同じ分子に含む少なくとも1つの化合物;(b)1,2−エポキシ基および重合性エチレ
ン性不飽和基の両方を同じ分子に含む少なくとも1つの化合物;(c)マレイミド基およ
びシアネート基の両方を同じ分子に含む少なくとも1つの化合物;(d)少なくとも1つ
のポリアミン;(e)少なくとも1つのポリフェノール等などの他の成分とも共重合させ
ることが可能である。
本発明のモノマーおよび/またはそのプレポリマーと共重合させることができるジシア
ネートの非限定的な例は、式(III)のジシアネート化合物および/またはそのプレポ
リマーを含む。
上の式(III)において、n、mおよびRならびに環状脂肪族部分は、式(Ia)に
関して上に示したものと同じ意味(例示的および好ましい意味を含む)を有していてよい
。式(III)の化合物は、全開示を参照により特に本明細書に組み込まれている、これ
と同時に出願した「高脂肪族炭素含量を有する芳香族ジシアネート化合物(AROMAT
IC DICYANATE COMPOUNDS WITH HIGH ALIPHAT
IC CARBON CONTENT)」と題する同時譲渡出願(整理番号66499)
により十分に記載されている。
本発明のモノマー(プレポリマー)と共重合させることができるモノマー(プレポリマ
ー)のさらなる非限定的な例は、シアノ基の1つが、例えば、部分Rが式(I)/(I
a)に関して上に示したように定義される式HRC=CR−CH−O−またはH
C−CR=HC−O−の基などのエチレン性不飽和基により置換されている上の式
(III)のシアネート化合物を含む。
本発明のモノマーおよび/またはそのプレポリマーと共重合させることができるシアネ
ートのさらなる非限定的な例は、式(IV)の化合物および/またはそのプレポリマーを
含む。
上の式(IV)において、p、mおよびRならびに環状脂肪族部分は、式(II)に関
して上に示したものと同じ意味(例示的および好ましい意味を含む)を有していてよい。
さらに、部分Qの少なくとも2つは、−CNを表し、残りの部分Qは、好ましくは水素を
表す。例えば、少なくとも3つまたは4つのすべての部分Qは、−CNを表してもよい。
式(IV)の化合物は、全開示を参照により特に本明細書に組み込まれている、これと同
時に出願した「芳香族ポリシアネート化合物およびその製造の方法(AROMATIC
POLYCYANATE COMPOUNDS AND PROCESS FOR TH
E PRODUCTION THEREOF)」と題する同時譲渡出願(整理番号665
00)により十分に記載されている。
本発明のモノマーおよび/またはプレポリマーと共重合させることができる化合物のさ
らなる非限定的な例は、部分Qの少なくとも1つが−CNを表し、少なくとも1つの他の
部分Qが、部分Rが式(I)および(II)に関して上に示した通りである式HR
=CR−CH−またはHC−CR=HC−の基を表す、上の式(IV)の化
合物およびそのプレポリマーを含む。例えば、式(IV)における部分Qの2つは、−C
Nを表していてよく、残りの部分Qの1つまたは2つは、式HRC=CR−CH
またはHC−CR=HC−の基を表していてよい。
本発明の(共)重合性混合物およびそれぞれそれから製造される生成物は、例えば、例
えば、重合性混合物およびそれから製造される生成物に一般に存在する1つまたは複数の
添加物などの1つまたは複数の他の物質をさらに含んでいてよい。そのような添加物の非
限定的な例としては、重合触媒、共硬化剤、難燃剤、難燃剤の相乗剤、溶媒、充填剤、ガ
ラス繊維、接着促進剤、湿潤助剤、分散助剤、表面改質剤、熱可塑性樹脂および離型剤な
どがある。
本発明に用いる共硬化剤の非限定的な例としては、ジシアンジアミド、置換グアニジン
、フェノール樹脂、アミノ化合物、ベンゾオキサジン、酸無水物、アミドアミンおよびポ
リアミドなどがある。
本発明に用いる触媒の非限定的な例としては、遷移金属錯体、イミダゾール、ホスホニ
ウム塩、ホスホニウム錯体、第三級アミン、ヒドラジド、Ancamine 2441お
よびK61B(Air Productsから入手可能な修飾脂肪族アミン)、Ajin
omoto PN−23またはMY−24などの「潜在性触媒」ならびに修飾尿素などが
ある。
本発明に用いる難燃剤および相乗剤の非限定的な例としては、リン含有分子(DOP−
エポキシ反応生成物)、DOPOの付加物(6H−ジベンゾ[c,e][1,2]オキサ
ホスホリン−6−オキシド)、マグネシウム水和物、ホウ酸亜鉛およびメタロセンなどが
ある。
本発明に用いる溶媒(例えば、加工性を改善するための)の非限定的な例としては、ア
セトン、メチルエチルケトンおよびDowanol(登録商標)PMA(Dow Che
mical Companyから入手可能なプロピレングリコールメチルエーテル酢酸エ
ステル)などがある。
本発明に用いる充填剤の非限定的な例としては、約0.5nm〜約100μmの粒径範
囲を有する機能性および非機能性粒状充填剤などがある。その特定の例としては、シリカ
、アルミナ三水和物、酸化アルミニウム、金属酸化物、カーボンナノチューブ、銀フレー
クもしくは粉末、カーボンブラックおよび黒鉛などがある。
本発明に用いる接着促進剤の非限定的な例としては、修飾オルガノシラン(エポキシ化
、メタクリル、アミノ、アリル等)、アセチルアセトネート、硫黄含有分子およびチタネ
ートおよびジルコネートなどがある。
本発明に用いる湿潤および分散助剤の非限定的な例としては、例えば、Byk900シ
リーズおよびW9010などの修飾オルガノシランならびに修飾過フッ化炭化水素などが
ある。
本発明に用いる表面改質剤の非限定的な例としては、多くがドイツのByk−Chem
ieから入手可能な滑りおよび光沢添加物などがある。
本発明に用いる熱可塑性樹脂の非限定的な例としては、例えば、ポリフェニルスルホン
、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、フッ化ポリビニリデン、ポリエーテルイミド、
ポリフタルイミド、ポリベンゾイミダゾール、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂およびポリ
ウレタンなどの反応性および非反応性熱可塑性樹脂などがある。
本発明に用いる離型剤の非限定的な例としては、例えば、カルナウバワックスなどのワ
ックスなどがある。
本発明のモノマーは、とりわけ、プリント回路基板および集積回路パッケージング(I
C基板など)用材料の製造用の熱硬化性コモノマーとして有用である。それらは、高速プ
リント回路基板、集積回路パッケージングおよびアンダーフィル接着剤用のマトリックス
樹脂を調合するのに特に有用である。コモノマーとして、それらは、熱硬化性マトリック
ス中の炭化水素の量を調節するのにも有用でありうる。
さらに、本発明のモノマーは、例えば、予測される高度の靭性、耐食性および耐湿性を
有する堅いガラス状ポリマーを製造するために、フリーラジカル生成触媒および/または
促進剤を用いて単独重合させることができる。これらのホモポリマーの実用性は、CR−
39としても公知であるポリ[ジエチレングリコールビス(炭酸アリル)]が役割を果た
し、光学レンズを含む同じ用途にありうるが、高い機械的特性を有する。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリルエーテル)の
合成
アリルアルコール(101.58g、1.75モル)、炭酸ジメチル(157.55g
、1.75モル)およびナトリウムメトキシド触媒(0.18g、0.065重量%)を
500ml三口丸底ガラス反応器に加え、窒素雰囲気中で撹拌しながら室温(23℃)に
維持した。反応器にさらに冷却凝縮器、温度計、磁気撹拌および自動温度調節器により制
御される加熱マントルを取り付けた。炭酸アリルメチル、炭酸ジアリルおよびメタノール
の平衡混合物が反応器の内容物を15.5℃に冷却するに伴って急速に生成した。13分
後に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン(28.31g、ヒドロキ
シ基の0.1606当量)を反応器に加え、続いて、トリフェニルホスフィン(0.56
g、0.204重量%)および炭素上5%パラジウム(0.38g、0.127重量%)
の混合物を加えた。1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンは、高圧液
体クロマトグラフ(HPLC)分析により99.76面積%と分析され、残余部は、2つ
の微量成分(0.09および0.15面積%)からなっていた。加熱を開始したところ、
次の127分にわたって反応温度が79〜80℃に達した。反応混合物を77.5〜80
℃に8時間維持し、次いで室温に冷却し、中間(medium)焼結ガラス漏斗上に充填した珪
藻土の層を通して真空ろ過した。回収したろ液を100℃の最高油浴温度、1.7mmH
gの圧力の真空でロータリーエバポレーターにより蒸発して、室温で粘着性固体になった
透明な淡黄色液体(35.04g)を得た。
HPLC分析により、96.78面積%の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロドデカンのアリルエーテルと単一微量成分(3.22面積%)としての残余の存在が
明らかになった。単一微量成分は、生成物をジクロロメタン(100ml)に溶解し、得
られた溶液を、中間焼結ガラス漏斗上に支持されたシリカゲル(粒径230〜400メッ
シュ、平均細孔径60オングストローム、表面寸法550m/g)の深さ2インチ、直
径1.75インチの層に通すことによって除去した。追加のジクロロメタンを用いてシリ
カゲル層から溶出した後に、黄色帯が最初の領域に留まっていた。ロータリーエバポレー
ターによる蒸発により、33.98g(分離収率98.94%)の黄白色の粘着性固体が
得られた。
HPLC分析により、99.57面積%の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロドデカンのアリルエーテルおよび2つの微量成分(0.22および0.21面積%)
としての残余の存在が明らかになった。KBrプレート上の生成物のフィルム試料の赤外
分光光度分析により、不飽和C−H伸縮(3032、3058、3081cm−1)、飽
和C−H伸縮(2862、2934cm−1[両方にショルダーが存在])、C=C伸縮
(1581、1607cm−1)、C−O伸縮(1026cm−1)およびCH=CH
変形(924、998cm−1)について予測された範囲におけるピークが明らかになり
、それに伴ってヒドロキシ基の吸収が全く存在しなかったことから、フェノール性ヒドロ
キシル基のアリルエーテル基への完全な変換が確認された。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリルエーテル)の
熱的に誘導される単独重合
実施例1における1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(ア
リルエーテル)の一部(10.00mg)の示差走査熱量測定(DSC)分析を1分間当
たり35立方センチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当た
り5℃の加熱速度を用いて行った。アリル基の単独重合に起因した発熱の対が認められ、
第1の発熱については開始181.5℃、極大253.4℃、終点283.9℃で、1g
当たり243.4ジュールのエンタルピーを伴っており、第2の発熱については開始28
4.8℃、極大351.3℃、終点396.2℃で、1g当たり181.5ジュールのエ
ンタルピーを伴っていた。DSC分析から回収したホモポリマーは、透明でコハク色の堅
い固体であった。
(比較実験A)
イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)の合成
アリルアルコール(101.58g、1.75モル)、炭酸ジメチル(157.55g
、1.75モル)およびナトリウムメトキシド触媒(0.18g、0.065重量%)を
500ml三口丸底ガラス反応器に加え、窒素雰囲気中で撹拌しながら室温(23℃)に
維持した。反応器にさらに冷却凝縮器、温度計、磁気撹拌および自動温度調節器により制
御される加熱マントルを取り付けた。炭酸アリルメチル、炭酸ジアリルおよびメタノール
の平衡混合物が反応器の内容物を15.5℃に冷却するに伴って急速に生成した。13分
後にイソプロピリデンジフェノール(=ビスフェノールA、18.33g、ヒドロキシ基
の0.1606当量)を反応器に加え、続いて、トリフェニルホスフィン(0.56g、
0.204重量%)および炭素上5%パラジウム(0.38g、0.127重量%)の混
合物を加えた。イソプロピリデンジフェノールは、HPLC分析により99.72面積%
と分析され、残余は、2つの微量成分(0.09および0.19面積%)からなっていた
。加熱を開始したところ、次の101分にわたって反応温度が78℃に達した。反応混合
物を78℃に8時間維持し、次いで室温に冷却し、中間焼結ガラス漏斗上に充填した珪藻
土の層を通して真空ろ過した。回収したろ液を100℃の最高油浴温度、2.9mmHg
の圧力の真空でロータリーエバポレーターにより蒸発して、室温で液体のままであった透
明なコハク色液体(25.21g)を得た。
HPLC分析により、95.25面積%のイソプロピリデンジフェノールのアリルエー
テルと12の微量成分(0.05〜2.13面積%の範囲)としての残余の存在が明らか
になった。2.13面積%からなる単一微量成分ならびに他の微量成分は、生成物をジク
ロロメタン(75ml)に溶解し、得られた溶液を、中間焼結ガラス漏斗上に支持された
シリカゲル(粒径230〜400メッシュ、平均細孔径60オングストローム、表面寸法
550m/g)の深さ2インチ、直径1.75インチの層に通すことによって除去した
。追加のジクロロメタンを用いてシリカゲル層から溶出した後に、黄色帯が最初の領域に
留まっていた。ロータリーエバポレーターによる蒸発により、23.32g(分離収率9
4.17%)の淡黄色液体が得られた。
HPLC分析により、99.51面積%のイソプロピリデンジフェノールのアリルエー
テルと3つの微量成分(0.13、0.05および0.31面積%)としての残余の存在
が明らかになった。KBrプレート上の生成物のフィルム試料の赤外分光光度分析により
、不飽和C−H伸縮(3039、3061、3083cm−1)、飽和C−H伸縮(28
70、2931[ショルダーが存在]、2966cm−1)、C=C伸縮(1581、1
608cm−1)、C−O伸縮(1025cm−1)およびCH=CH変形(926、
998cm−1)について予測された範囲におけるピークが明らかになり、それに伴って
ヒドロキシル基の吸収が全く存在しなかったことから、フェノール性ヒドロキシル基のア
リルエーテル基への完全な変換が確認された。
(比較実験B)
イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)の熱的に誘導される単独重合
比較実験Aからのイソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)の一部(1
1.20mg)のDSC分析を1分間当たり35立方センチメートルで流れる窒素の気流
中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加熱速度を用いて行った。アリル基の単
独重合に起因した発熱の対が認められ、第1の発熱については開始201.4℃、極大2
53.4℃、終点278.6℃で、1g当たり267.1ジュールのエンタルピーを伴っ
ており、第2の発熱については開始278.6℃、極大351.2℃、終点387.2℃
で、1g当たり212.2ジュールのエンタルピーを伴っていた。DSC分析から回収し
たホモポリマーは、透明でコハク色の堅い固体であった。
(参照実施例1)
1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカンの合成
250ml三口ガラス丸底反応器に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロド
デカン(17.63g、0.10ヒドロキシル当量)およびアセトン(125ml、1g
のビスフェノール当たり7.09ml)を入れた。反応器にさらに冷却器(0℃に維持)
、温度計、過熱窒素入口(1LPM Nを用いた)および磁気撹拌を装着した。撹拌を
開始して、21.5℃の溶液を得た。臭化シアン(11.12g、0.105モル、1.
05:1臭化シアン:ヒドロキシル当量比)を溶液に加え、その溶液に直ちに溶解した。
撹拌溶液を冷却し、−5℃に平衡させた後に、冷却用のドライアイス−アセトン浴を反応
器の下に置いた。トリエチルアミン(10.17g、0.1005モル、1.005トリ
エチルアミン:ヒドロキシル当量比)を、注射器を用いて反応温度を−5〜0℃に維持す
るように分割して加えた。トリエチルアミンの総添加時間は、30分であった。トリエチ
ルアミンの最初の分割量の添加で、撹拌溶液に濁りが起り、後続の添加で、トリエチルア
ミン臭化水素酸塩の白色スラリーが生成した。
−5〜0.5℃での8分間の後反応の後の反応生成物の試料の高圧液体クロマトグラフ
(HPLC)分析により、0.68面積%の未反応の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロドデカン、4.43面積%のモノシアネートおよび93.98面積%のジシ
アネートと7つの微小ピークとしての残余部の存在が明らかになった。−5〜0℃での累
積45分間の後反応の後の反応生成物の試料のHPLC分析により、0.84面積%の未
反応の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、5.34面積%のモノ
シアネートおよび93.51面積%のジシアネートと1つの微小ピークとしての残余部の
存在が明らかになった。
累積101分間の後反応の後に、生成物スラリーを磁気撹拌脱イオン水(1.5リット
ル)のビーカーに加えて、水性スラリーとした。5分間の撹拌の後に、ろ紙による水性ス
ラリーの重力ろ過により、白色粉末の生成物を回収した。脱イオン水を用いて生成物をろ
紙からすすぎ落としてビーカーに入れ、総容積を200mlとした後、ジクロロメタン(
200ml)を加えた。ジクロロメタン層中に溶液が形成された。混合物を分液漏斗に加
え、十分に混合し、静置し、次いで、ジクロロメタン層を回収し、水層を廃棄した。ジク
ロロメタン溶液を分液漏斗に再び加え、新たな脱イオン水(200ml)でさらに2回抽
出した。
得られた濁りをおびたジクロロメタン溶液を粒状硫酸ナトリウム無水物(5g)上で乾
燥して、透明な溶液とし、次いでこれを、枝付き真空フラスコに取り付けた60ml中間
焼結ガラス漏斗上に充填した硫酸ナトリウム無水物(25g)の層に通した。透明なろ液
を50℃の最高油浴温度を用いて真空が<3.5mmHgとなるまでロータリーエバポレ
ーターで蒸発した。合計19.81g(未補正分離収率98.43%)の白色結晶性生成
物が回収された。生成物の試料のHPLC分析により、0.47面積%の未反応1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、3.09面積%のモノシアネートおよ
び96.44面積%のジシアネートの存在が明らかになった。
(参照実施例2)
高純度の1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカンを生成させるための合
成および再結晶
参照実施例1の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのジシアネー
トの合成を繰り返したが、規模を2倍増加させた。38.86gの回収生成物は、HPL
C分析により、未反応1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン0.69
面積%、モノシアネート3.91面積%およびジシアネート95.40面積%と分析され
た。沸騰アセトン(50ml)中溶液を形成させ、次いで、23℃に24時間保持するこ
とにより、再結晶を行った。傾斜により結晶性生成物からアセトン溶液を除去した。湿潤
結晶性生成物の一部のHPLC分析により、検出可能な未反応1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロドデカンは存在せず、1.02面積%のモノシアネートおよび98
.98面積%のジシアネートが存在することが明らかになった。アセトン(40ml)か
らの湿潤結晶性生成物の2回目の再結晶の後に真空オーブン中での50℃で48時間にわ
たる乾燥により20.12gの光輝性白色生成物が得られ、HPLC分析により、検出可
能な未反応1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンは存在せず、0.4
2面積%のモノシアネートおよび99.58面積%のジシアネートが示された。2回の再
結晶のアセトン溶液傾斜物を合わせた後、溶液を28mlの容積まで濃縮したところ、光
輝性白色生成物(8.39g)の第2の収穫が得られ、HPLC分析により、微量(積分
不可能)の未反応1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、2.28面
積%のモノシアネートおよび97.72面積%のジシアネートが示された。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリルエーテル)(
25重量%)および1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(75重量%
)の熱的に誘導される共重合
1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(0.5034g、75重量%
)および実施例1の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(ア
リルエーテル)(0.1678g、25重量%)をガラスバイアルにはかり入れ、これに
ジクロロメタン(1.5ml)を加えた。1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロ
ドデカンのHPLC分析により、99.44面積%のジシアネートおよび0.56面積%
のモノシアネートが示された。バイアルを振とうして溶液とし、これをアルミニウムトレ
ーに加えた。揮発分除去を真空オーブン中で40℃で30分間行い、ジクロロメタンを除
去して均一な混合物を得た。混合物の一部(9.70および10.00mg)のDSC分
析を1分間当たり35立方センチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃ま
で1分間当たり5℃の加熱速度を用いて行った。
吸熱が認められ、平均で開始99.0℃(98.07および99.96℃)、極小11
8.8℃(118.72℃および118.93℃)および終点126.5℃(124.6
1℃および128.40℃)であり、1g当たり11.5ジュール(1g当たり10.1
3および12.76ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内は個別値)。アリ
ルおよびシアネート基の共重合(+任意の単独重合)に起因した発熱が認められ、平均で
開始172.2℃(170.58℃および173.90℃)、極大249.1℃(248
.30℃および249.80℃)および終点292.9℃(289.54℃および296
.18℃)であり、1g当たり487.1ジュール(1g当たり474.9および499
.2ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内は個別値)。DSC分析から回収
したコポリマーは、透明でコハク色の堅い固体であった。
(比較実験C)
イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)の(25重量%)および1,
1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(75重量%)の熱的に誘導される共
重合
1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(0.4004g、75重量%
)および比較実験Aのイソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)(0.1
335g、25重量%)をガラスバイアルにはかり入れ、これにジクロロメタン(1.5
ml)を加えた。1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカンのHPLC分析
により、99.44面積%のジシアネートおよび0.56面積%のモノシアネートが示さ
れた。バイアルを振とうして溶液とし、これをアルミニウムトレーに加えた。揮発分除去
を真空オーブン中で40℃で30分間行い、ジクロロメタンを除去して均一な混合物を得
た。
混合物の一部(10.00および10.20mg)のDSC分析を1分間当たり35立
方センチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加
熱速度を用いて行った。吸熱が認められ、平均で開始69.6℃(67.73℃および7
1.52℃)、極小114.4℃(113.96℃および114.81℃)および終点1
27.7℃(125.08℃および130.29℃)であり、1g当たり40.3ジュー
ル(1g当たり38.86および41.78ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カ
ッコ内は個別値)。アリルおよびシアネート基の共重合(+任意の単独重合)に起因した
発熱が認められ、平均で開始173.0℃(172.95℃および172.95℃)、極
大252.5℃(250.70℃および254.22℃)および終点291.2℃(28
9.54℃および292.86℃)であり、1g当たり512.5ジュール(1g当たり
510.4および514.6ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内は個別値
)。DSC分析から回収したコポリマーは、透明でコハク色の堅い固体であった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリルエーテル)(
25重量%)および1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(75重量%
)のコポリマーのガラス転移温度
実施例3における残りの混合物の硬化を次の硬化スケジュールを用いてオーブン中で完
了させた:150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で1時間。硬化生成物の一部
(28.2および35.0mg)のDSC分析により、214.3℃(212.85℃お
よび215.83℃)(カッコ内は個別値)の平均ガラス転移温度が示された。
(比較実験D)
イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)の(25重量%)および1,
1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(75重量%)のコポリマーのガラス
転移温度
比較実験Cにおける残りの混合物の硬化を次の硬化スケジュールを用いてオーブン中で
完了させた:150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で1時間。硬化生成物の一
部(31.0および29.7mg)のDSC分析により、184.48℃(184.14
℃および184.82℃)(カッコ内は個別値)の平均ガラス転移温度が示された。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリルエーテル)(
50重量%)および1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(50重量%
)の熱的に誘導される共重合
1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(0.2978g、50重量%
)および実施例1の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(ア
リルエーテル)(0.2978g、50重量%)をガラスバイアルにはかり入れ、これに
ジクロロメタン(1.5ml)を加えた。1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロ
ドデカンのHPLC分析により、99.44面積%のジシアネートおよび0.56面積%
のモノシアネートが示された。バイアルを振とうして溶液とし、これをアルミニウムトレ
ーに加えた。揮発分除去を真空オーブン中で40℃で30分間行い、ジクロロメタンを除
去して均一な混合物を得た。
混合物の一部(9.70および10.70mg)のDSC分析を1分間当たり35立方
センチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加熱
速度を用いて行った。吸熱は認められなかった。アリルおよびシアネート基の共重合(+
任意の単独重合)に起因した発熱が認められ、平均で開始173.7℃(171.05℃
および176.27℃)、極大246.5℃(245.96℃および247.01℃)お
よび終点282.0℃(281.01℃および282.91℃)であり、1g当たり41
4.2ジュール(1g当たり403.2および425.1ジュール)のエンタルピーを伴
っていた(カッコ内は個別値)。DSC分析から回収したコポリマーは、透明でコハク色
の堅い固体であった。
(比較実験E)
イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)の(50重量%)および1,
1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(50重量%)の熱的に誘導される共
重合
1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(0.2945g、50重量%
)および比較実験Aの4,4’−イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル
)(0.2945g、50重量%)をガラスバイアルにはかり入れ、これにジクロロメタ
ン(1.5ml)を加えた。1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカンのH
PLC分析により、99.44面積%のジシアネートおよび0.56面積%のモノシアネ
ートが示された。バイアルを振とうして溶液とし、これをアルミニウムトレーに加えた。
揮発分除去を真空オーブン中で40℃で30分間行い、ジクロロメタンを除去して均一な
混合物を得た。
混合物の一部(11.20および11.80mg)のDSC分析を1分間当たり35立
方センチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加
熱速度を用いて行った。吸熱が認められ、平均で開始71.53℃(68.21℃および
74.84℃)、極小101.13℃(99.49℃および102.76℃)および終点
116.55℃(115.60℃および117.50℃)であり、1g当たり15.17
ジュール(1g当たり12.03および18.30ジュール)のエンタルピーを伴ってい
た(カッコ内は個別値)。アリルおよびシアネート基の共重合(+任意の単独重合)に起
因した発熱が認められ、平均で開始186.93℃(186.69℃および187.17
℃)、極大246.60℃(241.78℃および251.42℃)および終点282.
20℃(280.54℃および283.85℃)であり、1g当たり446.9ジュール
(1g当たり402.4および491.3ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッ
コ内は個別値)。アリル基の単独重合に起因した第2の発熱が認められ、平均で開始29
3.10℃(292.38℃および293.81℃)、極大352.98℃(350.0
0℃および355.95℃)および終点392.86℃(392.86℃および392.
86℃)であり、1g当たり60.9ジュール(1g当たり51.78および70.10
ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内は個別値)。DSC分析から回収した
コポリマーは、透明でコハク色の堅い固体であった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリルエーテル)(
50重量%)および1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(50重量%
)のコポリマーのガラス転移温度
実施例5における残りの混合物の硬化を次の硬化スケジュールを用いてオーブン中で完
了させた:150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で1時間。硬化生成物の一部
(33.8および34.3mg)のDSC分析により、>260℃での残存発熱が示され
た。2回目の走査後に、144.57℃(140.98℃および148.15℃)(カッ
コ内は個別値)の平均ガラス転移温度が測定された。>330℃での残存発熱が認められ
たので、3回目の走査を完了させた。平均ガラス転移温度は160.03℃(159.5
2℃および160.53℃)であり、残存発熱は認められなかった。
(比較実験F)
イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)の(50重量%)および1,
1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(50重量%)のコポリマーのガラス
転移温度
比較実験Eにおける残りの混合物の硬化を次の硬化スケジュールを用いてオーブン中で
完了させた:150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で1時間。硬化生成物の一
部(33.4および35.4mg)のDSC分析により、>260℃での残存発熱が示さ
れた。2回目の走査後に、121.52℃(118.65℃および124.38℃)(カ
ッコ内は個別値)の平均ガラス転移温度が測定され、残存発熱は認められなかった。3回
目の走査を行ったところ、ガラス転移温度の変化はなかった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリルエーテル)(
25重量%)およびイソプロピリデンジフェノールのジシアネート(75重量%)の熱的
に誘導される共重合
4,4’−イソプロピリデンジフェノールのジシアネート(2.5518g、75重量
%)および実施例1の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(
アリルエーテル)(0.8506g、25重量%)をガラスバイアルにはかり入れた。4
,4’−イソプロピリデンジフェノールのジシアネートのHPLC分析により、100面
積%のジシアネートが示された。バイアルの内容物を緩やかに加熱し(75℃を超えなか
った)、旋回させることによって混合して溶液とした。
混合物の一部(12.80および14.10mg)のDSC分析を1分間当たり35立
方センチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加
熱速度を用いて行った。吸熱が認められ(1つの試料においてのみ)、開始30.29℃
、極小74.59℃および終点81.00℃であり、1g当たり66.59ジュールのエ
ンタルピーを伴っていた。アリルおよびシアネート基の共重合(+任意の単独重合)に起
因した発熱が認められ、平均で開始196.65℃(192.86℃および200.44
℃)、極大252.51℃(249.33℃および255.68℃)および終点289.
78℃(286.70℃および292.86℃)であり、1g当たり651.8ジュール
(1g当たり615.2および688.4ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッ
コ内は個別値)。DSC分析から回収したコポリマーは、透明でコハク色の堅い固体であ
った。
(比較実験G)
イソプロピリデンビスフェノールのビス(アリルエーテル)(25重量%)およびイソ
プロピリデンジフェノールのジシアネート(75重量%)の熱的に誘導される共重合
4,4’−イソプロピリデンジフェノールのジシアネート(2.5518g、75重量
%)および実施例1のシクロドデカンビスフェノールのビス(アリルエーテル)(0.8
506g、25重量%)をガラスバイアルにはかり入れた。4,4’−イソプロピリデン
ジフェノールのジシアネートのHPLC分析により、100面積%のジシアネートが示さ
れた。4,4’−イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)のHPLC分
析により、99.51面積%のアリルエーテルと3つの微量成分(0.13、0.05お
よび0.31面積%)としての残余の存在が明らかになった。バイアルの内容物を緩やか
に加熱し(75℃を超えなかった)、旋回させることによって混合して溶液とした。
混合物の一部(11.40および12.80mg)のDSC分析を1分間当たり35立
方センチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加
熱速度を用いて行った。吸熱が認められ、平均で開始31.00℃(30.29℃および
31.71℃)、極小71.48℃(71.35℃および71.61℃)および終点79
.82℃(78.63℃および81.00℃)であり、1g当たり64.6ジュール(1
g当たり62.10および67.01ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内
は個別値)。アリルおよびシアネート基の共重合(+任意の単独重合)に起因した発熱が
認められ、平均で開始195.70℃(194.75℃および196.65℃)、極大2
56.11℃(255.56℃および256.65℃)および終点286.94℃(28
5.75℃および288.12℃)であり、1g当たり769.3ジュール(1g当たり
757.9および780.7ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内は個別値
)。DSC分析から回収したコポリマーは、透明でコハク色の堅い固体であった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリルエーテル)(
25重量%)およびイソプロピリデンジフェノールのジシアネート(75重量%)のコポ
リマーのガラス転移温度
実施例7における残りの混合物の硬化を次の硬化スケジュールを用いてオーブン中で完
了させた:150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で1時間。硬化生成物の一部
(31.1および31.8mg)のDSC分析により、>250℃での残存発熱が示され
た。2回目の走査後に、176.94℃(176.04℃および177.83℃)(カッ
コ内は個別値)の平均ガラス転移温度が測定され、残存発熱の後に385.04℃(38
2.91℃および387.17℃)(カッコ内は個別値)の平均温度で発熱性分解が始ま
った。
(比較実験H)
イソプロピリデンビスフェノールのビス(アリルエーテル)(25重量%)およびイソ
プロピリデンジフェノールのジシアネート(75重量%)のコポリマーのガラス転移温度
比較実験Gにおける残りの混合物の硬化を次の硬化スケジュールを用いてオーブン中で
完了させた:150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で1時間。硬化生成物の一
部(30.4および30.8mg)のDSC分析により、>200℃での残存発熱が示さ
れた。2回目の走査後に、162.47℃(158.70℃および166.23℃)(カ
ッコ内は個別値)の平均ガラス転移温度が測定され、残存発熱の後に354.2℃(35
1.6℃および356.8℃)(カッコ内は個別値)の平均温度で発熱性分解が始まった

触媒を用いる1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリル
エーテル)(25重量%)および1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン
(75重量%)の共重合
1,1−ビス(4−シアノトフェニル)シクロドデカン(0.7709g、75重量%
)、実施例1のシクロドデカンビスフェノールのビス(アリルエーテル)(0.2570
g、25重量%)および6%コバルトナフテネート(0.0051g、0.5重量%)を
ガラスバイアルにはかり入れ、これにジクロロメタン(1.5ml)を加えた。1,1−
ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカンのHPLC分析により、99.44面積%
のジシアネートおよび0.56面積%のモノシアネートが示された。バイアルを振とうし
て溶液とし、これをアルミニウムトレーに加えた。揮発分除去を排気型オーブン中で40
℃で30分間行い、ジクロロメタンを除去して均一な混合物を得た。
混合物の一部(10.1および12.5mg)のDSC分析を1分間当たり35立方セ
ンチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加熱速
度を用いて行った。吸熱が認められ、平均で開始51.62℃(41.67℃および61
.57℃)、極小85.29℃(79.93℃および90.64℃)および終点93.0
9℃(90.48℃および95.70℃)であり、1g当たり16.22ジュール(1g
当たり8.65および23.79ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内は個
別値)。アリルおよびシアネート基の共重合(+任意の単独重合)に起因した発熱が認め
られ、平均で開始93.09℃(90.48℃および95.70℃)、複合した極大16
2.04および238.36℃(161.28℃、162.79℃、236.93℃およ
び239.78℃)ならびに終点283.38℃(282.43℃および284.33℃
)であり、1g当たり422.6ジュール(1g当たり413.0および432.1ジュ
ール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内は個別値)。DSC分析から回収したコポ
リマーは、透明でコハク色の堅い固体であった。
(比較実験I)
触媒を用いるイソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)(25重量%)
およびイソプロピリデンジフェノールのジシアネート(75重量%)の共重合
4,4’−イソプロピリデンジフェノールのジシアネート(0.7727g、75重量
%)、比較実験Aの4,4’−イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)
(0.2576g、25重量%)および6%コバルトナフテネート(0.0052g、0
.5重量%)をガラスバイアルにはかり入れ、これにジクロロメタン(1.5ml)を加
えた。4,4’−イソプロピリデンジフェノールのジシアネートのHPLC分析により、
100面積%のジシアネートが示された。4,4’−イソプロピリデンジフェノールのビ
ス(アリルエーテル)のHPLC分析により、99.51面積%のアリルエーテルと3つ
の微量成分(0.13、0.05および0.31面積%)としての残余の存在が明らかに
なった。バイアルを振とうして溶液とし、これをアルミニウムトレーに加えた。揮発分除
去を真空オーブン中で40℃で30分間行い、ジクロロメタンを除去して均一な混合物を
得た。
混合物の一部(8.7および11.1mg)のDSC分析を1分間当たり35立方セン
チメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加熱速度
を用いて行った。吸熱が認められ、平均で開始37.64℃(35.50℃および39.
77℃)、極小69.39℃(69.21℃および69.56℃)および終点79.35
℃(79.11℃および79.58℃)であり、1g当たり50.19ジュール(1g当
たり48.64および51.73ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内は個
別値)。アリルおよびシアネート基の共重合(+任意の単独重合)に起因した発熱が認め
られ、平均で開始81.48℃(80.53℃および82.43℃)、複合した5つの極
大:128.16℃、166.08℃、180.61℃、227.93℃および253.
76℃(127.45℃および128.87℃、165.84℃および166.31℃、
178.50℃および182.71℃、227.45℃および228.40℃、253.
52℃および253.99℃)ならびに終点283.85℃(281.48℃および28
6.22℃)であり、1g当たり611.0ジュール(1g当たり571.9および65
0.1ジュール)のエンタルピーを伴っていた(カッコ内は個別値)。DSC分析から回
収したコポリマーは、透明でコハク色の堅い固体であった。
触媒を用いて製造した1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス
(アリルエーテル)(25重量%)および1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロ
ドデカン(75重量%)のコポリマーの熱重量分析(TGA)および示差走査熱量測定(
DSC)
1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカン(3.00g、75重量%)、
実施例1の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス(アリルエー
テル)(1.00g、25重量%)および6%コバルトナフテネート(0.0040g、
0.1重量%)をガラスバイアルにはかり入れ、これにジクロロメタン(2.0ml)を
加えた。1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカンのHPLC分析により、
99.44面積%のジシアネートおよび0.56面積%のモノシアネートが示された。バ
イアルを振とうして溶液とし、これを円筒形のアルミニウムパンに加えた。揮発分除去を
真空オーブン中で50℃で30分間行い、ジクロロメタンを除去して均一な混合物を得た
。硬化を次の硬化スケジュールを用いてオーブン中で行った:100℃で1時間、150
℃で1時間、200℃で2時間、250℃で1時間。硬化させ、アルミニウムパンから離
型した後に、堅く、透明でコハク色のディスクが回収された。
硬化生成物の一部(33.0および34.3mg)のDSC分析を1分間当たり35立
方センチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加
熱速度を用いて行った。残存発熱が>260℃で認められ、181.83℃(185.8
0℃および177.85℃)(カッコ内は個別値)の平均ガラス転移温度が測定された。
硬化生成物の一部(20.3110mg)のTGAを動的窒素雰囲気中で25℃から60
0℃まで1分間当たり10℃の加熱速度を用いて行った。400.42℃の開始温度およ
び446.57℃の終了温度を有する段階的変化が認められた。最初の試料重量の99.
00、95.00および90.00%における温度は、それぞれ243.23℃、373
.76℃および396.76℃であった。
(比較実験J)
触媒を用いて製造したイソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)(25
重量%)および4,4’−イソプロピリデンジフェノールのジシアネート(75重量%)
のコポリマーの熱重量分析(TGA)および示差走査熱量測定(DSC)
4,4’−イソプロピリデンジフェノールのジシアネート(3.00g、75重量%)
、比較実験Aの4,4’−イソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)(1
.00g、25重量%)および6%コバルトナフテネート(0.0040g、0.1重量
%)をガラスバイアルにはかり入れ、これにジクロロメタン(2.0ml)を加えた。4
,4’−イソプロピリデンジフェノールのジシアネートのHPLC分析により、100面
積%のジシアネートが示された。4,4’−イソプロピリデンジフェノールのビス(アリ
ルエーテル)のHPLC分析により、99.51面積%のアリルエーテルと3つの微量成
分(0.13、0.05および0.31面積%)としての残余の存在が明らかになった。
バイアルを振とうして溶液とし、これを円筒形のアルミニウムパンに加えた。揮発分除去
を真空オーブン中で50℃で30分間行い、ジクロロメタンを除去して均一な混合物を得
た。硬化を次の硬化スケジュールを用いてオーブン中で行った:100℃で1時間、15
0℃で1時間、200℃で2時間、250℃で1時間。硬化させ、アルミニウムパンから
離型した後に、堅く、透明でコハク色のディスクが回収された。
硬化生成物の一部(32.3および34.4mg)のDSC分析を1分間当たり35立
方センチメートルで流れる窒素の気流中で25℃から400℃まで1分間当たり5℃の加
熱速度を用いて行った。残存発熱が>260℃で認められ、133.16℃(134.0
3℃および132.29℃)(カッコ内は個別値)の平均ガラス転移温度が測定された。
硬化生成物の一部(6.3330mg)のTGAを動的窒素雰囲気中で25℃から600
℃まで1分間当たり10℃の加熱速度を用いて行った。386.55℃の開始温度および
428.25℃の終了温度を有する段階的変化が認められた。最初の試料重量の99.0
0、95.00および90.00%における温度は、それぞれ227.28℃、323.
19℃および385.32℃であった。
触媒を用いて製造した1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンのビス
(アリルエーテル)(25重量%)および1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロ
ドデカン(75重量%)のコポリマーの耐湿性
実施例10における硬化コポリマーディスクの残りの一部を秤量し、脱イオン水(40
ml)とともに4オンスガラスジャーに加え、密閉し、次いで55℃に維持したオーブン
中に入れた。ディスクを指定の間隔で取り出し、水分を吸い取って乾燥し、秤量し、次い
で、試験の継続のために密閉ジャーに戻した。最初からの重量の変化を各時間間隔ごとに
計算し、表に示す以下の結果を得た。
(比較実験K)
触媒を用いて製造したイソプロピリデンジフェノールのビス(アリルエーテル)(25
重量%)および4,4’−イソプロピリデンジフェノールのジシアネート(75重量%)
のコポリマーの耐湿性
比較実験Jにおける硬化コポリマーディスクの残りの一部を秤量し、脱イオン水(40
ml)とともに4オンスガラスジャーに加え、密閉し、次いで55℃に維持したオーブン
中に入れた。ディスクを指定の間隔で取り出し、水分を吸い取って乾燥し、秤量し、次い
で、試験の継続のために密閉ジャーに戻した。最初からの重量の変化を各時間間隔ごとに
計算し、以下の表に示す結果を得た。
(参照実施例3)
ジメチルシクロヘキサンのテトラフェノールの合成および特性決定
フェノール(598g、6.36モル)およびシクロヘキサンジカルボキシアルデヒド
(74.2g、0.53モル、1,3−および1,4−異性体の混合物;フェノール基と
アルデヒド基との比=6:1、フェノールとシクロヘキサンジカルボキシアルデヒドとの
当量比=3:1)を一緒に1L五口反応器に加えた。混合物を500rpm機械的撹拌機
で撹拌しながら50℃に加熱した。50℃、大気圧で、p−トルエンスルホン酸(PTS
A)(合計1.3959g、0.207重量%)を6つに分けて30分間にわたって加え
た。各PTSAの添加のたびに温度が数度上昇した。6つ目のPTSAの添加後に、温度
調節器を70℃に設定し、反応器に真空をかけた。反応器の内容物が整流器に溢れること
を避けるために、反応器の圧力を徐々に低くして、反応溶液から水を除去した。還流が止
まったとき、反応器に通気し、水(48g)を加えた。
水(79g)およびNaHCO(0.6212g)を加えて、PTSAを中和した。
反応器内容物が室温に冷却したとき、内容物全体を2L分液漏斗に移した。メチルエチル
ケトン(MEK)を加え、内容物を水で数回洗浄して、PTSA塩を除去した。溶媒およ
び過剰なフェノールをロータリーエバポレーターを用いて除去し、熱ノボラックをアルミ
ニウムフォイル上に注いだ。フェノールとシクロヘキサンジカルボキシアルデヒドの反応
により、以下の理想化された構造を有するテトラフェノール(ジメチルシクロヘキサンの
テトラフェノール)が主生成物として生成した。
紫外分光光度分析で118.64のヒドロキシ当量(HEW)が示された。高圧液体ク
ロマトグラフ(HPLC)分析を、生成物中に存在する24(異性体)成分を分解するよ
うに調節した。
本発明をその特定の形態(version)に関してかなり詳細に記述したが、他の形も可能
であり、示した形態の改変形態、変更形態および同等物は、本明細書を読み、図面を検討
することにより当業者には明らかになるであろう。また、本明細書における形態の様々な
特徴を様々な方法で組み合わせて、本発明の付加的な形態を提供することができる。さら
に、特定の用語は、記述を明瞭にする目的のために用いたものであって、本発明を限定す
るものではない。したがって、添付の特許請求の範囲は、本明細書に含まれる好ましい形
態の記述に限定されるべきではなく、そのようなすべての改変形態、変更形態および同等
物を本発明の真の精神および範囲に入るように含めるべきである。
本発明を十分に記述したので、本発明の方法は、本発明の範囲およびその実施形態から
逸脱することなく、広く、同等の範囲の条件、製法および他のパラメーターを用いて実施
することができることは当業者に理解されるであろう。
本発明を十分に記述したので、本発明の方法は、本発明の範囲およびその実施形態から逸脱することなく、広く、同等の範囲の条件、製法および他のパラメーターを用いて実施することができることは当業者に理解されるであろう。
また、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下も包含し得る。
項1. 式(I):
[式中、
各mは、独立に、0、1または2であり、
部分RおよびRは、独立に、合計約5〜約24個の炭素原子を含む場合によって置換されている脂肪族基を表し、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、場合によって置換されている、および/または場合によって不飽和の、および/または場合によって多環式の脂肪族環構造を形成していてよく、
部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、1つまたは2つのアルキル基を場合によって有するアミノ、場合によって置換されているアルキル、場合によって置換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアルコキシ、場合によって置換されているアルケニル、場合によって置換されているアルケニルオキシ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換されているアリールオキシおよび場合によって置換されているアラルコキシを表し、
部分Qは、独立に、水素、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表し、部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する場合によって置換されているアルキルを表し、
ただし、両部分Qが水素であり、RおよびRが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、少なくとも約8個の環メンバーを有する脂肪族環構造を形成しない場合、少なくとも1つの部分Rは、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表す]
のエチレン性不飽和モノマー。
項2. 式(Ia):
[式中、
m、RおよびQは、項1で定義した通りであり、
nは、約5〜約24の値を有し、
ただし、両部分Qが水素である場合、少なくとも1つの部分Rは、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表し、
上の式(Ia)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場合によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって含んでいてよく、および/または場合によって多環式であってよい]
のモノマーである、項1に記載のエチレン性不飽和モノマー。
項3. nが約9〜約16の値を有する、項2に記載のモノマー。
項4. nが、9、10または11の値を有する、項2に記載のモノマー。
項5. 各mが独立に、0または1である、項1から4のいずれか一項に記載のモノマー。
項6. 部分Qが、独立に、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表す、項1から5のいずれか一項に記載のモノマー。
項7. 部分Rが、独立に、水素またはメチルを表す、項1から6のいずれか一項に記載のモノマー。
項8. 部分Qが同じであり、アリル、メタリルまたは1−プロペニルを表す、項1から7のいずれか一項に記載のモノマー。
項9. 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンビス(アリルエーテル)である、項1から7のいずれか一項に記載のモノマー。
項10. 式(II):
[式中、
pは、0または1〜約19の整数であり、
各mは、独立に、0、1または2であり、
部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、1つまたは2つのアルキル基を場合によって有するアミノ、場合によって置換されているアルキル、場合によって置換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアルコキシ、場合によって置換されているアルケニル、場合によって置換されているアルケニルオキシ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換されているアリールオキシ、および場合によって置換されているアラルコキシを表し、
部分Qは、独立に、水素、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表し、部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する場合によって置換されているアルキルを表し、ただし、4つのすべての部分Qが水素である場合、少なくとも1つの部分Rは、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表し、
上の式(II)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場合によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって含んでいてよい]
のエチレン性不飽和モノマー。
項11. pが1〜約14の値を有する、項10に記載のモノマー。
項12. pが、1、2または3の値を有する、項10に記載のモノマー。
項13. 各mが、独立に、0または1である、項10から12のいずれか一項に記載のモノマー。
項14. 部分Qが、独立に、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を表す、項10から13のいずれか一項に記載のモノマー。
項15. 部分Rが、独立に、水素またはメチルを表す、項10から14のいずれか一項に記載のモノマー。
項16. 部分Qが同じであり、アリル、メタリルまたは1−プロペニルを表す、項10から15のいずれか一項に記載のモノマー。
項17. ジメチルシクロヘキサンテトラフェノールテトラ(アリルエーテル)である、項10から16のいずれか一項に記載のモノマー。
項18. 項1から17のいずれか一項に記載のモノマーのポリマーまたはプレポリマー。
項19. (i)項1から9のいずれか一項に記載の少なくとも1つのモノマーおよび/またはそのプレポリマー、(ii)項10から17のいずれか一項に記載の少なくとも1つのモノマーおよび/またはそのプレポリマー、ならびに(iii)(i)および(ii)と異なる少なくとも1つのモノマーおよび/またはそのプレポリマーの少なくとも2つを含む重合性混合物。
項20. 少なくとも1つのモノマー(iii)が、1つまたは複数の重合性エチレン性不飽和部分、芳香族ジおよびポリシアネート、芳香族ジおよびポリシアナミド、ジおよびポリマレイミドならびにジおよびポリグリシジルエーテルを含むモノマーから選択される、項19に記載の混合物。
項21. 少なくとも(i)および(iii)を含む、項19または20に記載の混合物。
項22. 少なくとも(ii)および(iii)を含む、項19から21のいずれか一項に記載の混合物。
項23. (iii)が、式(III):
[式中、
nは、約5〜約24の値を有し、
各mは、独立に、0、1または2であり、
部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、場合によって置換されているアルキル、場合によって置換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアルコキシ、場合によって置換されているアルケニル、場合によって置換されているアルケニルオキシ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換されているアリールオキシ、および場合によって置換されているアラルコキシを表し、
上の式(III)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場合によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって含んでいてよい]
のジシアネート化合物および/またはそのプレポリマーを含む、項19から22のいずれか一項に記載の混合物。
項24. 式(III)のジシアネート化合物が1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロドデカンを含む、項23に記載の混合物。
項25. (iii)が、式(IV):
[式中、
pは、0または1〜約19の整数であり、
各mは、独立に、0、1または2であり、
部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、場合によって置換されているアルキル、場合によって置換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアルコキシ、場合によって置換されているアルケニル、場合によって置換されているアルケニルオキシ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアリールオキシ、および場合によって置換されているアラルコキシを表し、
部分Qの少なくとも2つは、−CNを表し、残りの部分Qは、水素を表し、
上の式(IV)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場合によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって含んでいてよい]
のポリシアネートおよび/またはそのプレポリマーを含む、項19から24のいずれか一項に記載の混合物。
項26. 式(IV)において4つのすべての部分Qが−CNを表す、項25に記載の混合物。
項27. 式(IV)のポリシアネート化合物がジメチルシクロヘキサンテトラフェノールテトラシアネートを含む、項26に記載の混合物。
項28. 重合触媒、共硬化剤、難燃剤、難燃剤の相乗剤、溶媒、充填剤、接着促進剤、湿潤助剤、分散助剤、表面改質剤、熱可塑性ポリマーおよび離型剤から選択される1つまたは複数の物質をさらに含む、項19から27のいずれか一項に記載の混合物。
項29. 項1から17のいずれか一項に記載の少なくとも1つのモノマーおよび/またはそのプレポリマー、ならびに重合触媒、共硬化剤、難燃剤、難燃剤の相乗剤、溶媒、充填剤、接着促進剤、湿潤助剤、分散助剤、表面改質剤、熱可塑性ポリマーおよび離型剤から選択される1つもしくは複数の物質を含む混合物。
項30. 部分的または完全に重合した、項29に記載の混合物。
項31. 項19から30のいずれか一項に記載の重合混合物を含む製品。
項32. 電気積層品、IC基板、キャスティング、コーティング、ダイアタッチおよびモールドコンパウンド配合物、複合材料ならびに接着剤の少なくとも1つである、項31に記載の製品。
項33. 約2以下の多分散度を有するポリフェノール化合物の混合物をもたらす芳香族ヒドロキシ基とアルデヒド基との比率で約5〜約24個の環炭素原子を有するシクロアルカンのジアルデヒドとヒドロキシ芳香族化合物とを縮合させる段階と、ポリフェノール化合物の混合物をエーテル化反応に供して、混合物中に存在するフェノール基を式HRC=CR−CH−O−および/またはHC−CR=HC−O−の基[式中、部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する非置換もしくは置換アルキルを表す]に部分的または完全に変換する段階を含む、エチレン性不飽和モノマーの混合物を製造する方法。
項34. 芳香族ヒドロキシ基とアルデヒド基との比率が少なくとも約4である、項33に記載の方法。
項35. シクロアルカンが、6、7または8個の炭素原子を有する、項33または34に記載の方法。
項36. ジアルデヒドがシクロヘキサンジカルボキシアルデヒドを含み、ヒドロキシ芳香族化合物がフェノールを含む、項33から35のいずれか一項に記載の方法。
項37.項33から36のいずれか一項に記載の方法により得られるエチレン性不飽和モノマーの混合物。

Claims (37)

  1. 式(I):

    [式中、
    各mは、独立に、0、1または2であり、
    部分RおよびRは、独立に、合計約5〜約24個の炭素原子を含む場合によって置
    換されている脂肪族基を表し、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一緒
    になって、場合によって置換されている、および/または場合によって不飽和の、および
    /または場合によって多環式の脂肪族環構造を形成していてよく、
    部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、1つまたは2つのアルキ
    ル基を場合によって有するアミノ、場合によって置換されているアルキル、場合によって
    置換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアルコキシ、場合によって
    置換されているアルケニル、場合によって置換されているアルケニルオキシ、場合によっ
    て置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換
    されているアリールオキシおよび場合によって置換されているアラルコキシを表し、
    部分Qは、独立に、水素、HRC=CR−CH−またはHC−CR=H
    C−を表し、部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する場合によっ
    て置換されているアルキルを表し、
    ただし、両部分Qが水素であり、RおよびRが、それらが結合している炭素原子と
    一緒になって、少なくとも約8個の環メンバーを有する脂肪族環構造を形成しない場合、
    少なくとも1つの部分Rは、HRC=CR−CH−またはHC−CR=H
    C−を表す]
    のエチレン性不飽和モノマー。
  2. 式(Ia):

    [式中、
    m、RおよびQは、請求項1で定義した通りであり、
    nは、約5〜約24の値を有し、
    ただし、両部分Qが水素である場合、少なくとも1つの部分Rは、HRC=CR
    CH−またはHC−CR=HC−を表し、
    上の式(Ia)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場
    合によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって
    含んでいてよく、および/または場合によって多環式であってよい]
    のモノマーである、請求項1に記載のエチレン性不飽和モノマー。
  3. nが約9〜約16の値を有する、請求項2に記載のモノマー。
  4. nが、9、10または11の値を有する、請求項2に記載のモノマー。
  5. 各mが独立に、0または1である、請求項1から4のいずれか一項に記載のモノマー。
  6. 部分Qが、独立に、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を
    表す、請求項1から5のいずれか一項に記載のモノマー。
  7. 部分Rが、独立に、水素またはメチルを表す、請求項1から6のいずれか一項に記載
    のモノマー。
  8. 部分Qが同じであり、アリル、メタリルまたは1−プロペニルを表す、請求項1から7
    のいずれか一項に記載のモノマー。
  9. 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンビス(アリルエーテル)であ
    る、請求項1から7のいずれか一項に記載のモノマー。
  10. 式(II):

    [式中、
    pは、0または1〜約19の整数であり、
    各mは、独立に、0、1または2であり、
    部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、1つまたは2つのアルキ
    ル基を場合によって有するアミノ、場合によって置換されているアルキル、場合によって
    置換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアルコキシ、場合によって
    置換されているアルケニル、場合によって置換されているアルケニルオキシ、場合によっ
    て置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場合によって置換
    されているアリールオキシ、および場合によって置換されているアラルコキシを表し、
    部分Qは、独立に、水素、HRC=CR−CH−またはHC−CR=H
    C−を表し、部分Rは、独立に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する場合によっ
    て置換されているアルキルを表し、ただし、4つのすべての部分Qが水素である場合、少
    なくとも1つの部分Rは、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC
    −を表し、
    上の式(II)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場
    合によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって
    含んでいてよい]
    のエチレン性不飽和モノマー。
  11. pが1〜約14の値を有する、請求項10に記載のモノマー。
  12. pが、1、2または3の値を有する、請求項10に記載のモノマー。
  13. 各mが、独立に、0または1である、請求項10から12のいずれか一項に記載のモノ
    マー。
  14. 部分Qが、独立に、HRC=CR−CH−またはHC−CR=HC−を
    表す、請求項10から13のいずれか一項に記載のモノマー。
  15. 部分Rが、独立に、水素またはメチルを表す、請求項10から14のいずれか一項に
    記載のモノマー。
  16. 部分Qが同じであり、アリル、メタリルまたは1−プロペニルを表す、請求項10から
    15のいずれか一項に記載のモノマー。
  17. ジメチルシクロヘキサンテトラフェノールテトラ(アリルエーテル)である、請求項1
    0から16のいずれか一項に記載のモノマー。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載のモノマーのポリマーまたはプレポリマー。
  19. (i)請求項1から9のいずれか一項に記載の少なくとも1つのモノマーおよび/また
    はそのプレポリマー、(ii)請求項10から17のいずれか一項に記載の少なくとも1
    つのモノマーおよび/またはそのプレポリマー、ならびに(iii)(i)および(ii
    )と異なる少なくとも1つのモノマーおよび/またはそのプレポリマーの少なくとも2つ
    を含む重合性混合物。
  20. 少なくとも1つのモノマー(iii)が、1つまたは複数の重合性エチレン性不飽和部
    分、芳香族ジおよびポリシアネート、芳香族ジおよびポリシアナミド、ジおよびポリマレ
    イミドならびにジおよびポリグリシジルエーテルを含むモノマーから選択される、請求項
    19に記載の混合物。
  21. 少なくとも(i)および(iii)を含む、請求項19または20に記載の混合物。
  22. 少なくとも(ii)および(iii)を含む、請求項19から21のいずれか一項に記
    載の混合物。
  23. (iii)が、式(III):

    [式中、
    nは、約5〜約24の値を有し、
    各mは、独立に、0、1または2であり、
    部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、場合によって置換されているアルキル
    、場合によって置換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアルコキシ
    、場合によって置換されているアルケニル、場合によって置換されているアルケニルオキ
    シ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアラルキル、場
    合によって置換されているアリールオキシ、および場合によって置換されているアラルコ
    キシを表し、
    上の式(III)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を
    場合によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によっ
    て含んでいてよい]
    のジシアネート化合物および/またはそのプレポリマーを含む、請求項19から22のい
    ずれか一項に記載の混合物。
  24. 式(III)のジシアネート化合物が1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロド
    デカンを含む、請求項23に記載の混合物。
  25. (iii)が、式(IV):

    [式中、
    pは、0または1〜約19の整数であり、
    各mは、独立に、0、1または2であり、
    部分Rは、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、場合によって置換されているアルキル
    、場合によって置換されているシクロアルキル、場合によって置換されているアルコキシ
    、場合によって置換されているアルケニル、場合によって置換されているアルケニルオキ
    シ、場合によって置換されているアリール、場合によって置換されているアリールオキシ
    、および場合によって置換されているアラルコキシを表し、
    部分Qの少なくとも2つは、−CNを表し、残りの部分Qは、水素を表し、
    上の式(IV)に含まれる任意の非芳香族環状部分は、1つもしくは複数の置換基を場
    合によって有していてよく、および/または1つもしくは複数の二重結合を場合によって
    含んでいてよい]
    のポリシアネートおよび/またはそのプレポリマーを含む、請求項19から24のいずれ
    か一項に記載の混合物。
  26. 式(IV)において4つのすべての部分Qが−CNを表す、請求項25に記載の混合物
  27. 式(IV)のポリシアネート化合物がジメチルシクロヘキサンテトラフェノールテトラ
    シアネートを含む、請求項26に記載の混合物。
  28. 重合触媒、共硬化剤、難燃剤、難燃剤の相乗剤、溶媒、充填剤、接着促進剤、湿潤助剤
    、分散助剤、表面改質剤、熱可塑性ポリマーおよび離型剤から選択される1つまたは複数
    の物質をさらに含む、請求項19から27のいずれか一項に記載の混合物。
  29. 請求項1から17のいずれか一項に記載の少なくとも1つのモノマーおよび/またはそ
    のプレポリマー、ならびに重合触媒、共硬化剤、難燃剤、難燃剤の相乗剤、溶媒、充填剤
    、接着促進剤、湿潤助剤、分散助剤、表面改質剤、熱可塑性ポリマーおよび離型剤から選
    択される1つもしくは複数の物質を含む混合物。
  30. 部分的または完全に重合した、請求項29に記載の混合物。
  31. 請求項19から30のいずれか一項に記載の重合混合物を含む製品。
  32. 電気積層品、IC基板、キャスティング、コーティング、ダイアタッチおよびモールド
    コンパウンド配合物、複合材料ならびに接着剤の少なくとも1つである、請求項31に記
    載の製品。
  33. 約2以下の多分散度を有するポリフェノール化合物の混合物をもたらす芳香族ヒドロキ
    シ基とアルデヒド基との比率で約5〜約24個の環炭素原子を有するシクロアルカンのジ
    アルデヒドとヒドロキシ芳香族化合物とを縮合させる段階と、ポリフェノール化合物の混
    合物をエーテル化反応に供して、混合物中に存在するフェノール基を式HRC=CR
    −CH−O−および/またはHC−CR=HC−O−の基[式中、部分R
    、独立に、水素または1〜約3個の炭素原子を有する非置換もしくは置換アルキルを表す
    ]に部分的または完全に変換する段階を含む、エチレン性不飽和モノマーの混合物を製造
    する方法。
  34. 芳香族ヒドロキシ基とアルデヒド基との比率が少なくとも約4である、請求項33に記
    載の方法。
  35. シクロアルカンが、6、7または8個の炭素原子を有する、請求項33または34に記
    載の方法。
  36. ジアルデヒドがシクロヘキサンジカルボキシアルデヒドを含み、ヒドロキシ芳香族化合
    物がフェノールを含む、請求項33から35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 請求項33から36のいずれか一項に記載の方法により得られるエチレン性不飽和モノ
    マーの混合物。
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