JP2017039852A - 硬化性樹脂組成物、コンクリート被覆組成物及びライニング材 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、コンクリート被覆組成物及びライニング材 Download PDF

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Abstract

【課題】低臭気、耐久性等に優れた硬化性樹脂組成物、プライマー、コンクリ−ト被覆組成物及びライニング材を提供する。【解決手段】(A)エポキシ(メタ)アクリレ−ト、(B)2官能性(メタ)アクリレ−トモノマ−のエトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト、(C)単官能性(メタ)アクリレ−ト系モノマ−及び(D)ポリオ−ルを含む(I)主剤と、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、(E)ポリイソシアネート1〜30質量部を含む(II)副主剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、(D)ポリオールは水酸基価(KOHmg/g)が160以下、数平均分子量が1000以上のものを用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、特に、低臭気性、接着性、耐薬品性、表面空気硬化性、耐熱性、耐摩耗性、高反応性、耐久性に優れ、下水道処理施設のコンクリ−トの表面塗布のライニング材、人孔内面等の補修用ライニング材及び食品工場、医薬品工場、電子材料関連工場のコンクリ−ト施設の補修ライニング材等の形成に適した硬化性樹脂組成物、及びこの硬化性樹脂組成物を含むコンクリ−ト被覆組成物及びライニング材に関するものである。
下水道処理施設のコンクリ−ト構造物の気相部は硫黄酸化細菌による硫化水素が硫酸化し、長期間の使用により、表面が脆弱化して施設の構造強度に影響を与える。
老朽化した下水道処理施設の補修方法には、通常既存の劣化コンクリ−ト構造物の壁面の劣化層厚に断面修復材を塗布硬化後にプライマ−を塗布し、次いで、不陸調整を目的として素地調整材を塗布型の樹脂ライニング材を塗布する工法が用いられている。また、構造物新設の場合は、コンクリ−ト下地にプライマ−を塗布し、次いで、不陸調整を目的として素地調整材を塗布型後に防食被覆樹脂ライニング材を塗布する工法が用いられている。
上記のコンクリ−ト下地用プライマ−の技術については、多数の提案がなされている。低臭性プライマ−樹脂組成物としては、エポキシ樹脂とアクリル酸および/またはメタクリル酸を反応して得られる(a)ビニルエステル又は変性物(0.5〜4.5質量部)と(b)低揮発性脂環式1官能アクリル系モノマ−(99.5〜95.5質量部)からなる反応性組成物100質量部に、(c)無溶剤型ウレタン樹脂(5〜30質量部)、硬化剤および硬化促進剤を含有するコンクリ−ト防食無臭被覆用プライマ−材組成物が特許文献1(特開2002-60282号公報)に開示されており、そのプライマ−はノンスチレン型ビニルエステル樹脂(70〜95重量部)及び無溶剤型ウレタン樹脂(5〜30重量部)からなる。ノンスチレン型ビニルエステル樹脂はとしては、ビニルエステル40〜90重量部と低揮発性ラジカル重合型単量体60〜10重量部とを含有する組成物が特許文献2(特開平10-231453号公報)に開示されており、ノンスチレン型ビニルエステル樹脂を単独でプライマ−として鋼材防食被覆に使用する。ノンスチレン型ビニルエステル樹脂の構成としては、ビニルエステル40〜90重量部と低揮発性ラジカル重合型単量体60〜10重量部とを含有する組成物が特許文献3(特開2000-63448号公報)に開示され、ノンスチレン型ビニルエステル樹脂として、ビニルエステル40〜90重量部と低揮発性ラジカル重合型単量体60〜10重量部とを含有する組成物であって、ノンスチレン型ビニルエステル樹脂及び無溶剤型ウレタン樹脂を硬化させてなるスレ−ト素地のプライマ−が特許文献4(特開2000-63449号)に開示されている。
その他、スチレンによる臭気を抑えた低臭性樹脂組成物については、多数の提案がなされている。例えば、ポリエステルアクリレ−ト不飽和ポリエステルを主として用いた低揮発重合性組成物が特許文献5(特開平6−211952号公報)に開示されている。ポリエ−テルアクリルウレタン樹脂、エポキシアクリレ−ト等の分子末端に(メタ)メタアクリロイル基を有する樹脂、乾性油及び/又はそれらの脂肪酸化合物を用いた空乾性付与型重合体及び分子量160以上の(メタ)アクリロイル基を有するエチレン性不飽和単量体からなる樹脂組成物が特許文献6(特開平8−283357号公報)に開示されている。メタクリル酸とエピコ−ト828(油化シェル(株)製、ビスフェノ−ル系エポキシ樹脂、エポキシ等量187)等から得られるビニルエステル樹脂及びスチレン等の重合性単量体、グリシドオキシシランを含有してなる組成物を加熱処理してなるライニング組成物が特許文献7(特開平11−12448号公報)に開示され、ビニルエステル(例,エピコ−ト828とメタクリル酸の反応物)、低揮発性ラジカル重合性単量体を含有するノンスチレン型ビニルエステル樹脂及び鱗片状無機充填剤等を含有するコンクリ−ト防食被覆材組成物が特許文献8(特開平10−231453号公報)に開示されている。
ビスフェノ−ルAおよびまたはFと脂肪族ジグリシジルエ−テル型エポキシ化合物,エポキシ(メタ)アクリレ−ト,エポキシ(メタ)アクリレ−ト,及び分子量が160以上でかつ25℃における粘度が100mPa・s以下の重合性(メタ)アクリル系モノマ−(II)を含む硬化性樹脂組成物(特許文献9(特開2001−240632号公報)),エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸から得られるビニルエステルと低揮発性の脂環式1官能(メタアクリルレ−ト系モノマ−からなる反応性組成物,無溶剤型ウレタン樹脂,硬化剤等を有するコンクリ−ト防食無臭被覆用プライマ−材組成物(特許文献10(特開2002−60282号公報)),エポキシ(メタ)アクリル酸を反応させて得られる化合物を含む硬化性樹脂組成物(特許文献11(特開2006−169311号公報))が提案されている。
以上から、エピコ−ト828と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる低分子のエポキシアクリレ−トと低揮発性ラジカル重合性単量体との組み合わせは知られており,さらに特許文献11では,ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加体に(メタ)アクリル酸を反応して得られる化合物を用いている。しかしながら,このような樹脂組成物を,下水道処理施設のコンクリ−トの表面塗布のライニング材として使用しても,低臭性,耐水性,耐薬品性,耐久性,付着性,空気乾燥性の性能においてまだ十分とは言えない。
特開2002−60282号公報 特開平10−231453号公報 特開2000−63448号公報 特開2000−63449号公報 特開平6−211952号公報 特開平8−283357号公報 特開平11−12448号公報 特開平10−231453号公報 特開2001−240632号公報 特開2002−60282号公報 特開2006−169311号公報
従来より、湿気硬化型ウレタンプライマ−にはトルエン、キシレンが使用されている。トルエン及びキシレンは、ウレタン樹脂への溶解性、減粘性、乾燥性に優れているが、毒物および劇物取締法(厚生労働省)並びに悪臭防止法(環境省)の規制対象物質であり、最近では室内環境汚染(シックハウス)の濃度指針対象物質(厚生労働省)としても挙げられている。しかも、これらの溶媒は、PRTR(経済産業省および環境省)で第1種指定化学物質に挙げられており、さらに文部科学省においても平成14年より学校の新築・改築工事引き渡し時に濃度測定が義務付けられている。このように、これらの溶媒は、その毒性の問題より、今後さらに規制が厳しくなることが予想される。上記トルエン、キシレンの対策として、水を主な溶媒とする水性プライマ−や、非芳香族系溶剤を使用するシステムが提案されているが、前者(水性プライマー)は下地コンクリ―トへの含浸性、ヌレ性、冬季低温環境での乾燥不良、接着不良等の実用上問題があり、後者(非芳香族系溶剤)はプライマ−層に揮発せずに残留すると、上層被覆材が膨張するフクレ由来要因となり、また、プライマ−塗布後、指触乾燥時間(指が触れたときに感触で乾燥が確認できるまでの時間)が長い等課題がある。
また、塗布型の樹脂ライニング材に使用される硬化性樹脂組成物としては、従来から不飽和ポリエステル樹脂組成物が使用されており、最近ではエポキシ樹脂に不飽和一塩基酸、特にアクリル酸あるいはメタクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレ−トを含む樹脂組成物(一般にビニルエステル樹脂組成物)が使用されるようになっている。
塗布型ライニング材に使用される公知の不飽和ポリエステル樹脂組成物及びビニルエステル樹脂組成物は、共重合可能な単量体としては、一般にスチレンモノマ−が用いられている。しかしながら、このエステルとスチレンとの混合物は特有の臭気があり、施工周辺環境に拡散するため、発生するスチレンを活性炭吸着装置により吸着する方法が導入されている。また、スチレンはPRTR制度(化学物質排出把握管理促進法)の第一種指定化学物質による排出量、移動量公表制度が適用されている。しかも、スチレンは平成26年11月1日付で特定化学物質に指定(厚生労働省)されており、その管理が必要である上、スチレン含有不飽和ポリエステル樹脂及びビニルエステル樹脂中のスチレン濃度の規制も厳しくなっており、その対策が迫られている。
エポキシ樹脂に不飽和1塩基酸、特にアクリル酸あるいはメタクリル酸を反応させて得られるいわゆるエポキシアクリレ−ト(又はエポキシメタクリレ−ト)と、このエポキシ(メタ)アクリレートのエステルと共重合可能な単量体の混合物とを含む組成物は公知である。この組成物は、従来、例えば繊維強化プラスチックのマトリックスとして使用されていた。
従って、本発明の目的は、プライマ−及び防食被覆材の防食工法について前記の欠点を解消し、低臭気性、耐水性、耐薬品性、耐久性、付着性、空気乾燥性に優れた硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明の目的は、上記硬化性樹脂組成物を用いた上記特性を有するコンクリ−ト被覆組成物を提供するものである。さらに、本発明の目的は、上記硬化性樹脂組成物を用いた上記特性を有するライニング材を提供するものである。
前記課題について発明者等が鋭意検討した結果、エポキシアクリレ−トとして、酸価が特定値より低く、且つ特定の分子量範囲にあるものを硬化性樹脂組成物に用いることにより、低臭気性であって、上記特性に優れたものが得られやすいことが明らかとなった。さらに、エチレンオキサイド付加モル数2〜10のエトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−トと、分子量300以下のアルコ−ル残基として環内に炭素間二重結合又は窒素原子を1個有する環状炭化水素基を含む基を有する単官能性(メタ)アクリレ−ト系モノマ−とを特定の割合で使用し、かつ、平均分子量及び水酸基価で特定したポリオ−ルと、カルボジイミド変性MDIとを特定の割合で含有させた硬化性樹脂組成物が、コンクリ−ト下地への優れた付着性、低臭気性に優れ、かつ、防食被覆組成物として耐水性、耐薬品性、空気乾燥性に優れていることが判明し、本発明に到達した。すなわち、本発明は下記の通りである。
(A)芳香族系エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応物を含み、数平均分子量が500〜1100の範囲で、酸価が10KOHmg/g以下であるエポキシ(メタ)アクリレ−ト、
(B)アルキレンオキサイド付加モル数2〜10の2官能性(メタ)アクリレ−トモノマ−のエトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト、
(C)分子量が300以下のアルコ−ル残基として環内に炭素間二重結合又は窒素原子を1個のみを有する環状炭化水素基を含む基を有する単官能性(メタ)アクリレ−ト系モノマ−、及び、
(D)水酸基価160KOHmg/g以下、数平均分子量1000以上のポリオ−ル
を含み、さらに、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、(E)ポリイソシアネ−ト1〜30質量部を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、コンクリ−ト構造物下地に対して優れた付着強度、耐水性、速硬化乾燥皮膜、低臭性を実現するので、コンクリート防食被覆用のプライマ−樹脂組成物や、コンクリート防食被覆用の硬化性組成物として特に適している。
上記本発明の硬化性樹脂組成物の好適態様は以下の通りである。
上記硬化性組成物を、コンクリート防食被覆の際に、コンクリートに直接塗布する下地(プライマー)として使用する場合は、成分(A)〜(D)の配合割合を、(A)エポキシ(メタ)アクリレ−ト10〜25質量部、(B)エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト5〜15質量部、(C)単官能性(メタ)アクリレ−ト系モノマ−50〜70質量部、(D)ポリオ−ル5〜15質量部にすることが好ましい。
また、上記硬化性組成物を、プライマーよりも厚膜のコンクリ−ト防食被覆に使用する場合には、その配合を、(A)エポキシ(メタ)アクリレ−ト30〜60質量部、(B)エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト10〜30質量部、(C)単官能性(メタ)アクリレ−ト系モノマ−20〜40質量部、(D)ポリオ−ル5〜15質量部とすることが好ましい。
硬化性樹脂組成物は、好ましくは、成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含む主剤(主硬化剤)とし、成分(E)を含む副主剤(副剤、副硬化剤)とに区別し、使用直前に主剤と副主剤と混合するいわゆる2液型主剤(2液型硬化剤)とすることが、貯蔵性の点からは好ましい。
この硬化性樹脂組成物において、アルキレンオキサイドとしては、プロピレンオキサイド又はエチレンオキサイド(特にエチレンオキサイド)が好ましい。樹脂組成物硬化物の常温水又は温水浸漬による白化を抑えるのに有効である。更に、プロピレンオキサイド又はエチレンオキサイド(特にエチレンオキサイド)を用いた硬化性樹脂組成物では、硬化物の耐薬品性(耐酸化性)が向上する。
また、本発明は、上記硬化性樹脂組成物を含むライニング材に関するものでもあり、好ましくはその硬化性樹脂組成物が有機過酸化物を含有する。
さらに本発明は、上記硬化性樹脂組成物に加えて、成分(A)〜(E)に対し化学的に不活性な微粒子及び/又は粒状の無機骨材材料を含む充填材を含有するコンクリ−ト被覆組成物に関するものである。
また、本発明は、上記硬化性樹脂組成物に加えて充填材及び好ましくは有機過酸化物を含むライニング材に関するものでもある。充填材は特に限定されないが、樹脂組成物に対し不活性な微粒子及び/又は粒状の無機骨材材料などを1種以上使用することができる。
更に、本発明の硬化性樹脂組成物と、ワックス成分及び/又はパラフィン成分とを含む組成物は、コンクリート構造物、プライマー層、ライニング材及び/又は他の層(膜)を覆うトップコート層用の組成物として使用することができる。ワックス(パラフィン)を含む組成物は、防水性に優れているので、特に最上層で露出し、水や空気に曝されるトップコート層に適してる。2液型主剤とする場合、ワックス成分(パラフィン成分)は、主剤、副主剤のいずれに添加してもよいが、分散性を考慮すると、必要であれば加熱して主剤に完全に分散させることが望ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、スチレンを添加しない非スチレン型ビニルエステル樹脂であって、エポキシ(メタ)クリレ−トと、高反応性、空気乾燥性付与且つ低揮発性を備えた特定の重合性単官能(メタ)アクリルモノマ−と、アルキレンオキサイド(エチレンオキサイド)付加モル数が特定範囲のエトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト、及び、耐水性、耐熱劣化性、耐候性付与のフェニル基を有する単官能(メタ)アクリルモノマ−を特定の組成比で用いている。これにより、スチレン揮発は全くなく、表面乾燥性及び硬化性が良好で、無機質骨材との組成比の増減により硬化物の耐磨耗性、コンクリ−トに被覆し温水に長期浸漬した時の付着強度安定性が、いずれも既存のスチレン型ビニルエステル樹脂硬化物より優れた特性を示す。
本発明のプライマ−は揮発性が低く、環境汚染がほとんど起こらない。また、硬化物の表面の指触乾燥性を短時間で形成可能である。
さらに、本発明のコンクリ−ト被覆組成物及びライニング材は、硬化前後でスチレン臭が発生せず、周辺環境汚染をもたらさない。また、コンクリ−ト被覆組成物、ライニング材は表面硬化後に指蝕乾燥性を早期付与が可能なため施工後の開放時間が短くなる。
以下に、本発明の硬化性樹脂組成物に用いる成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)と、任意に添加可能なその他の成分について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<成分(A)>
本発明において硬化性樹脂組成物の必須成分の一つである芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−ト(A)とは、芳香族系エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸より得られるものである。
本発明の樹脂組成物の(A)成分の芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−トの原料として用いられる芳香族系エポキシ樹脂としては、分子内に芳香族を有するエポキシ樹脂であるものであり、例えば、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルS型エポキシ樹脂、アルキルフェノ−ル型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、N−グリシジルアミン型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂等を挙げることができる。こられのエポキシ樹脂はそれぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂が、コンクリ−ト被覆硬化性樹脂組成物及びライニング材硬化物に均衡のとれた特性をもたらすので、より好ましい。
エポキシ樹脂に反応させる不飽和一塩基酸は一般にアクリル酸、メタクリル酸であるが、他の不飽和一塩基酸、例えばクロトン酸、ソルビタン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマ−、モノメチルアクリレ−ト、モノメチルフマレ−ト、モノシクロヘキシルフマレ−トあるいはソルビン酸等を少量併用することができる。これら酸は単独もしくは2種以上を併せて用いられる。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられる芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−ト(A)は、上記芳香族系エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の通常の反応から得られるものであり、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応比率は、モル比で通常0.9〜1.1:1.1〜0.9の範囲である。この際の反応は通常80〜130℃で行われ、反応触媒としてトリエチルアミン、ジメチルアニリン等の3級アミン類、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、ピリジニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩類、水酸化リチウム、塩化リチウムなどの無機塩類が用いられる。必要に応じて重合禁止剤が用いられる。
重合禁止剤としてはハイドロキノン、メチルハイドロキノンなどのハイドロキノン類、ベンゾキノン、メチル−p−ベンソキノンなどのベンゾキノン類、t−プチルカテコ−ルなどのカテコ−ル類、2,6−ジ−t−ブチル−t−メチルフェノ−ル、4−メトキシフェノ−ルなどのフェノ−ル類、フェノチアジンなどが上げられる。エステル化触媒は、芳香族系エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との合計100質量部に対し、0.01〜10質量部の範囲で使用することが可能であり、好ましくは0.05〜5質量部の範囲である。0.01質量部未満ではエステル化反応が極端に遅くなり、10質量部を超える場合は、エステル化反応が極端に速くなり、急激な発熱により温度制御が難しくなるので好ましくない。
本発明において、上記数平均分子量が500〜1100、酸価が10KOHmg/g以下の芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−ト(A)の使用量は特に限定されないが、コンクリート防食被覆用プライマー樹脂組成物の用途では、本発明の硬化性樹脂組成物を構成する必須成分である(A)、(B)、(C)及び(D)の硬化性樹脂組成物の合計量100質量部(質量%)に対し、10〜25質量部(質量%)の範囲である。10質量部未満では得られる硬化性樹脂組成物の硬化物は被膜強度が低く、長時間温水浸漬時に白化現象が発生する。25質量部を超えると、組成物が高粘度になりるためコンクリ−トへの浸透性が低く、コンクリ−ト表面で接着はく離が発生しやすい。
(A)の使用量は用途に合わせて適宜変更可能であり、例えばコンクリート防食被覆用硬化性樹脂組成物の用途では、芳香族系エポキシ(メタ)アクリレート(A)の使用量は、(A)〜(D)成分の合計100質量部に対し、30〜60質量部の範囲である。30質量部未満では得られる硬化性樹脂組成物の硬化物は長時間温水浸漬時に白化現象が発生し、60質量部を超えると硬化時に収縮き裂が発生しやすい。いずれの用途の場合でも、芳香族系エポキシ(メタ)アクリレート(A)の数平均分子量が500未満では末端のアクリロイル基濃度が大きくなりすぎて吸水率が大きくなる欠点があり、また、末端基とエステル結合密度が大きくなると耐アルカリ性が低下する。また、数平均分子量が1100を超えると合成時及び硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて作業性が低下する上、耐溶剤性も劣る。なお、本発明では、数平均分子量は、高速液体クロマトグラフィーGPC法(ゲル透過クロマトグラフィー法)を用いて測定される値である。
上記性能の均衡を図るため、芳香族系エポキシ樹脂1モル中に、通常分子量500以下の液状タイプのエポキシ樹脂0.3〜0.7モル%、分子量900以上の固形タイプのエポキシ樹脂0.7〜0.3モル%の組成比の樹脂を用い、この樹脂と(メタ)アクリル酸との反応物から芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−トを得る。なお、酸価10KOHmg/g以上では、刺激臭を有する不飽和一塩基酸のアクリル酸又はメタクリル酸のモノマ−が芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−トに残留するため、好ましくない。なお、分子量はポリスチレン換算値であり、酸価は、JIS−K−2501―2003により測定した値である。
<成分(B)>
本発明に用いる樹脂組成物の(B)を構成するアルキレンオキサイド付加、特に、エチレンオキサイド付加モル数2〜10のエトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−トとしては、ビスフェノ−ルA及び/又はビスフェノ−ルFにアルキレンオキサイドを付加させた2価アルコ−ルとメタクリル酸とのエステル化合物が挙げられる。ビスフェノ−ルについては、ビスフェノ−ルAが好ましく、この場合、反応性を考慮すると、エチレンオキサイドがより好ましい。
本発明において、(B)のエトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−トのエチレンオキサイド付加モル数が10を超えると、架橋密度が必要以上に低下し、硬化性樹脂組成物の反応性が低下するだけではなく、硬化物の耐水性、特に常温水及び温水浸漬時の重量変化率が増加する。また、耐薬品性として、特に日本下水道事業団の指針で指定している試験法では、浸透深さが増加し、繊維強化材との親和性、接着力が低下するため、液相環境での使用は不適であることが分かった。なおこの試験法は、10%の硫酸水溶液に120日間硬化物を浸漬して電子線マイクロアナライザ−(EPMA)で硫酸中の硫黄の浸透深さによりライニング材の耐久性の寿命予測する方法である。また、エチレンオキサイドの付加モル数が2未満では、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、作業が行いにくくなる欠点があり好ましくない。
本発明において、アルキレンオキサイド付加アルコキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)の含有量は特に限定されないが、コンクリート防食被覆用プライマー樹脂組成物の用途では、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量%(質量部)に対し、好ましくは5〜15質量%(質量部)の範囲である。すなわち、5質量%未満では得られる硬化性樹脂組成物の硬化物の表面に、常温水及び温水浸漬時で白化現象が発生する。また、15質量%を超えると、水中及び温水浸漬時に硬化性樹脂組成物の硬化物にフクレが発生するため好ましくない。
(B)の使用量は用途に合わせて適宜変更可能であり、例えばコンクリート防食被覆用硬化性樹脂組成物の用途では、成分(A)〜(D)の合計100質量%に対し、10〜30質量%の範囲である。10質量%未満では得られる硬化性樹脂組成物の硬化物表面に、常温水及び温水浸漬時に白化現象が発生する。また30質量%を超えると、水中及び温水浸漬時に硬化性樹脂組成物の硬化物にフクレが発生するため好ましくない。
エトキシ化ビスフェノ−ルAジ(メタ)アクリレ−トは、特開平7−268079号公報記載の公知の方法で製造可能であり、具体的には、先ず、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物のジグリシジルエ−テルとしては、ビスフェノ−ルAにエチレンオキサイドを付加した含核ポリオ−ルとエピハロヒドリンとをエ−テル反応させエチレンオキサイド付加ビスフェノ−ルAジグリシジルを得る。次いでエステル化触媒を使用して、メタアクリル酸又はアクリル酸との反応物のエトキシ化ビスフェノ−ルAジ(メタ)アクリレ−トを得る。
<成分(C)>
本発明において、(C)で表される環内にアルコ−ル残基として炭素間二重結合又は窒素原子を1個有する環状炭化水素基を含む基を有する1官能(メタ)アクリレ−ト系モノマ−であり、分子量が240以上、かつ25℃の粘度が100mPa・s以下(JIS K6901の4.4.1記載のブルックフィールド形粘度計を使用)、蒸気圧が0.5mmHg以下のものが好ましい。具体的には、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルオキシエチルメタアクリレ−ト、ジシクロペンテニルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルメタクリレ−ト、ペンタメチルピペリジルメタクリレ−ト及びペンタメチルピペリジルアクリレ−トなどが上げられ、これらは単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。これらのうちでも、本発明では、低臭気性、反応性、硬化物の特性から、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルメタクリレ−ト、ペンタメチルピペリジルメタクリレ−トからなる群より選択される1種以上を用いることが好ましい。
上記1官能(メタ)アクリル系モノマ−(C)の使用量は特に限定されないが、コンクリート防食被覆用プライマー樹脂組成物の用途では、必須成分である(A)、(B)、(C)及び(D)の合計量100質量部(質量%)に対し、50〜70質量部(質量%)の範囲であり、50質量部未満では硬化性樹脂組成物硬化物のコンクリ−トへの浸透性及び表面指触乾燥性が劣る上、硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、作業性に劣る。また、70質量部を超えると、高温水浸漬時に硬化物の表面にフクレが発生し、耐久性に劣るものとなる。よって、上記範囲50〜70質量部で使用することが好ましい。
(C)成分の使用量は用途に合わせて適宜変更可能であり、例えば、コンクリート防食被覆用硬化性樹脂組成物の用途では、1官能(メタ)アクリル系モノマ−(C)の使用量は、成分(A)〜(D)の合計100質量部に対し、20〜40質量部の範囲にあり、20質量部未満では硬化物の表面指触乾燥性が劣る上、硬化性樹脂組成物の粘度が更に高くなりすぎ、作業性が非常に劣る。また、40質量部を超えると、高温水浸漬時に硬化物表面のフクレが大きくなり、耐久性に劣るものとなる。従って、上記範囲20〜40質量部で使用することがより好ましい。
<成分(D)>
本発明において、(D)で表される成分、すなわち、水酸基価160KOHmg/g以下、数平均分子量1000以上のポリオ−ルの具体例としては、ポリオキシプロピレンジオ−ル、ポリオキシプロピレントリオ−ル、ポリオキシプロピレンエチレントリオ−ルがあり、その他トリオ−ル誘導体、例えば、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ヘキサントリオ−ル等のポリエ−テルポリオ−ルも使用することができる。グリセリンのポリエ−ルポリオ−ルを単独、又は、トリオ−ルとジオ−ルの混合物からなるものを用いることが好ましく、ポリオ−ル又はその混合物の平均官能基数2〜3、数平均分子量1000以上、水酸基価160以下(mgKOH/g)が好ましい。ここで、平均官能基数とは、ポリオール1分子当たりのNCO基と反応する官能基(活性水酸基)の個数である。また、水酸基価は、JISK1557−1:2007 「プラスチック−ポリウレタン原料ポリオ−ル 試験方法−第1部:水酸基価の求め方」記載のA法を適用して測定した値である。数平均分子量は、上記水酸基価を用い、下記式(1):
平均分子量=(56,110×官能基数)/(水酸基価)・・・・・・(1)
により算出された値である。
ポリオールが混合物の場合は、各ポリオール成分がそれぞれ上記好適な水酸基価(160以下)であることが好ましいが、混合物全体について上記方法で測定した水酸基価が160mgKOH以下になるのであれば、混合物中の1以上のポリオール成分の水酸基価が160mgKOHを超えてもよい。また、各ポリオール成分がそれぞれ数平均分子量1000以下であることが好ましいが、混合物全体の数平均分子量が1000以下になるのであれば、いずれか1種のポリオールが数平均分子量1000未満あっても良い。n種類(nは1以上の整数)のポリオールの混合物の場合、各ポリオールの数平均分子量と、当該ポリオールのモル比(単一ポリオールのモル数/ポリオール混合物全体のモル数)を乗じた積をn種類のポリオールについてそれぞれ算出し、算出したこれら積を合計した値が混合物全体の数平均分子量となる。
なお、好ましくは、ポリオ−ル(D)としては、ポリオキシプロピレントリオ−ル単独でもよいし、ポリオキシプロピレントリオールとポリオキシプロピレンジオ−ルとの混合物でもよい。2官能ジオ−ル単独では硬化物の表面の指触乾燥時間が長くなり好ましくはない。また、そのモル比(ポリオキシプロピレントリオール/ポリオキシプピレンジオ−ル)が、1.0/0〜0.4/0.6であることが好ましい。また、ポリオ―ルの数平均分子量は水酸基当たりの分子量が1000〜5000が好ましく、特には1000〜4000が好ましい。その数平均分子量が1000未満では硬化速度が速くなりすぎ、硬化物も脆くなり、水中及び温水浸漬時にフクレが発生するため好ましくない。また、数平均分子量が5000を超えると硬化速度が遅くなり、表面乾燥時間が長くなり、コンクリ−ト付着強度も低下するため好ましくない。
上記ポリオ―ル(D)の使用量は、コンクリート防食被覆用プライマー、コンクリート防食被覆、その他何れの用途であっても、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、5〜15質量部の範囲にあり、5質量部未満ではそのプライマー硬化物は付着強度が劣る。また、15質量部を超えると硬化被膜の表面乾燥性が劣るので、上記範囲5〜15質量部で使用することが好ましい。
<成分(E)>
成分(E)は、少なくとも成分(D)とは別剤とすることが好ましく、成分(E)を副主剤とする場合は、副主剤は成分(E)以外の添加剤を含有してもよい。以下に、成分(E)について詳細に説明する。
本発明において、(E)ポリイソシアネ−トはイソシアネート基を2以上含む化合物であって、例えば、2,4−トリレンジイソシアネ−ト(TDI),2,6−トリレンジイソシアネ−ト(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネ−ト(TDI)、1−クロロ−2,4−フェニレンジイソシアネ−ト、m−フェニレンジイソシアネ−ト、p−フェニレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(4,4’−MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(2,4’−MDI)、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(2,2’−MDI)、3,3’−メトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネ−ト、2,2’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネ−ト、1,5−ナフタリンジイソシアネ−ト(NDI)、4,4’−ジフェニルプロバンジイソシアネ−ト等及びこれらのイソシアネレ−ト体、カルボジイミド体、ウレトンイミン体等の誘導体、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネ−ト等の芳香族ポリイソシアネ−トからなる群より選択される1種以上を用いる。
これらのうち、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト体MDIのイソシアヌレ−ト体から選ばれた少なくとも1種を用いることが好ましく、これらのMDI単独、又は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(4,4’−MDI)と2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(2,4’−MDI)との混合系が好適に用いられる。
上記本発明のポリイソシアネ−ト化合物(E)の使用量は、コンクリート防食被覆用プライマー、コンクリート防食被覆、その他何れの用途であっても、本発明の硬化性樹脂組成物を構成する(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して1〜30質量部の範囲であり、1質量部未満ではプライマ−組成物の硬化物は付着強度が劣り、30質量部を超えると硬化被膜の表面乾燥性が劣る。よって、上記範囲での使用が好ましい。
<その他の成分>
本発明の樹脂組成物は、上記成分(A)〜(E)のみでも使用できるが、他の成分を添加することもできる。硬化性樹脂組成物を2以上の薬剤(例:主及び副主剤)とする場合、これら他の成分はいずれか1以上の薬剤に添加すればよい。以下に、他の成分の具体例を説明する。
シックハウス問題及び化学物質排出把握管理移動登録法(PRTR法)などによるスチレン排出濃度規制を考慮して、以下の架橋用重合性ビニルモノマ−を他の成分として添加し、架橋用重合性モノマ−を大幅に軽減する樹脂組成物として使用してもよい。この成分は、主剤に添加して使用することが好ましい。
架橋用重合性ビニルモノマ−としては、芳香族系であるスチレン、ビニルトルエンまたはα−メチルスチレンなどが上げられる。また、メタクリル系であるメチルメタクリレ−ト、エチルメタクリレ−ト、n−ブチルメタクリレ−ト、イソブチルメタクリレ−ト、2−エチルヘキシルメタクリレ−ト等が上げられる。これら架橋用重合性モノマ−は、単独使用でも2種以上併用でもよいが、一般的にはスチレンが使用される。架橋性重合性ビニルモノマ−の配合量は、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して40質量部(架橋用重合性モノマ−含有率30%以下)以下が好ましい。通常、ビニルエステル樹脂の架橋性重合性モノマ−の含有率は40〜50質量部である。このため、架橋性重合性モノマ−含有率を大幅に低減し、作業時の揮発量を著しく低減できる低架橋性重合性モノマ−含有樹脂組成物として適用できる。
本発明の樹脂組成物は、上記成分(A)〜(D)及び(E)のみで乾燥性に優れたことが特徴であるが、より乾燥性を向上させる目的でパラフィン及び/又はワックス類を併用してもよい。硬化性樹脂組成物を2液型とする場合、このパラフィン及び/又はワックス類は主剤に添加することが好ましい。パラフィン及び/又はワックス類を含む樹脂組成物は、酸素遮蔽性が高いので、最表面を覆うトップコート層に特に適している。
本発明の樹脂組成物に用いられるパラフィン及び/又はワックス類としては、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスス、又は、ステアリン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸などの高級脂肪酸などが上げられるが、好ましくはパラフィンワックスが用いられる。このパラフィン及び/又はワックス塗膜表面における硬化反応中の空気遮断作用、耐汚れ性の向上を目的に添加される。添加率としては成分(A)、(B)、(C)及び(D)の樹脂組成物100質量部に対して0.1〜5質量部、好ましくは0.2〜2質量部である。
本発明において使用可能な不活性な微粒子状及び/又は粉状の無機骨材材料としては、砂、シリカ粉末、粉砕岩石、炭酸カルシウム、アルミナ粉、クレ−、珪石粉、タルク、ガラス粉、シリカパウダ−、水酸化アルミニウム、珪砂、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、セメントなどを使用することができる。硬化性組成物を2液型とする場合、これらの無機骨材料は、主剤と副主剤のいずれか一方又は両方に添加することができるが、分散性を考慮すると、主剤に添加することが好ましい。
さらに、不活性な微粒子及び/又は粒状の無機骨材材料の使用量は、所望の流動性などの作業性に応じ、また、コンクリ−ト組成物の硬化物の強度などにより決定されるが、その添加量は、硬化性樹脂組成物の成分(A)、(B)、(C)、(D)の合計100質量部に対して30〜600質量部の範囲とされる。無機骨材の平均粒径は0.02〜10mm、好ましくは0.05〜5mmである。また、骨材の珪砂は、JISG5901−1968で規定される1号珪砂(平均粒径5〜2.5mm)、2号珪砂(粒径2.5〜1.2mm)、3号珪砂(粒径1.2〜0.6mm)、4号珪砂(粒径0.6〜0.3mm)、5号珪砂(粒砂0.3〜0.15mm)、6号珪砂(粒砂0.15〜0.074mm)、7号珪砂(粒径0.074mm以下)も用いることができる。
珪砂の他に使用可能な、不活性な微粒子及び/又は粒状の無機骨材材料は、炭酸カルシウム、フライアッシュ、クレ−、アルミナ粉、珪石粉、タルク、シリカパウダ−、ガラス粉、マイカ、水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグルシウム、セメント、大理石等が好ましい。微粒子の平均粒径は、好ましくは0.5μm〜20μm程度である。この不活性な微粒子及び/又は粒状の無機骨材材料添加率は、硬化性樹脂組成物の成分(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して2.5〜100質量部の量の充填材が添加されることが好ましい。また、充填材は、単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、さらに、上記樹脂組成物(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)のみでも使用できるが、本発明の硬化性樹脂組成物のうち、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して5〜50質量部の鱗片状無機充填材を加えたコンクリ−トライニング材に関する。硬化性組成物を2液型とする場合、鱗片状無機充填材は、分散性を考慮して主剤に添加することが好ましい。
上記鱗片状無機充填材としては、ガラスフレ−ク、マイカフレ−クなどが上げられるが、これらのうちでもガラスフレ−クを用いることがより好ましい。鱗片状無機充填材としては、通常、平均粒子径10〜4000μmのものを用いることが可能であるが、コンクリ−ト被覆組成物の作業性を良好に保持するには、平均粒子径の100〜1000μmの範囲であるものを用いることが、より好ましい。
本発明における硬化性樹脂組成物、特に主剤に添加する有機過酸化物は、ケトンパ−オキサイド類、例えばメチルエチルケトンパ−オキサイドなど;ハイドロパ−オキサイド類、例えばクメンハイドロパ−オキサイド、t−ブチルハイドロパ−オキサイドなど;パ−オキシエステル類、例えばt−ブチルパ−オキシオクトエ−ト、t−ブチルパ−オキシベンゾエ−トなど;ジアルキルパ−オキサイド類、例えばジクミルパ−オキサイドなど;ジアシルパ−オキサイド類、例えばラウロイルパ−オキサイド、ベンゾイルパ−オキサイドなど公知のものが使用される。
有機過酸化物の使用量は、本発明に用いられる樹脂組成物、特に主剤を構成する(A)、(B)、(C)及び(D)の合計量100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲である。
本発明はさらに、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して0.01〜5質量部の芳香族アミン系促進剤及び/又は多価金属塩及び/又は錯体を硬化性樹脂組成物(特に、主剤)に加え、次いで有機過酸化物を混合した熱硬化性樹脂組成物(又は主剤)を形成し、この熱硬化性樹脂組成物(又は、主及び副主剤)を、ライニング材を硬化促進するに際して配合する。0.01質量部未満では硬化が十分でなく、5質量部を越えても、それ以上の効果を示さない。
芳香族アミン系促進剤としては、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、トルイジン、N,N−ジメチル−P−トルイジンなどの一種以上の組合せで用いることができる。
次に、多価金属塩及び/又は錯体としては、ナフテン酸、オクテン酸の多価金属塩などがあり、多価金属としては、カルシウム、銅、マンガン、コバルト、バナジウムなどがある。特に好ましくは、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルトがある。
錯体としては、アセチルアセトン、コバルトアセチルアセトネ−ト、マンガンアセチルアセトネ−トなどがある。
また、こられの樹脂組成物、コンクリ−ト被覆組成物、ライニング材には、顔料、酸化防止剤、流動制御剤、チキソトロピ−剤、可塑剤などを必要に応じて添加することも可能である。硬化性組成物を2液型とする場合、これら添加剤は主剤と副主剤のいずれに添加してもよいが、分散性を考慮すると主剤に添加することが好ましい。
本発明の実施例により説明するが,本発明はこれに限定されるものではない。実施例中「部」は特に断らない限り「質量部」である。
‐芳香族系エポキシメタクリレ−ト成分(A)の製造:
攪拌機、コンデンサ−、温度計、空気導入管を備えた2リッルの四つ口フラスコに、エポキシ樹脂として、三菱化学(株)社のjER828を148g、jER1001を360g及びjER1002を240gそれぞれ投入し、攪拌下に毎分10リットルの乾燥空気を吹き込みながら130℃まで昇温した。昇温後、ハイドロキノン(重合禁止剤)0.3g、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド2gを添加し、メタクリル酸172gを2時間かけて滴下した。滴下終了後3時間経過したところから、1時間毎に酸価の測定を開始し、10KOHmg/g以下になったことを確認した後、100℃まで冷却し、成分(A)を得た。この成分(A)の数平均分子量を、後述する方法で測定したところ約750であった。
‐成分(A)〜(E)の配合
上記工程で作製した成分(A)200質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)100質量部と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)(日立化成工業社 FA−512MT)600質量部と、ポリエ−テルポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240:数平均分子量3000、水酸基価56mgKOH/g)100質量部を加えて溶解し、室温まで冷却した。この混合物100質量部(成分(A)〜(D)の混合物100質量部)に対して、ポリイソシアネ−ト化合物10質量部を成分(E)の副主剤として加えたものを硬化性プライマー樹脂組成物とした。
なお、ポリイソシアネート化合物は、三井化学(株)製のコスモネ−トLKであり、カルボジイミド変性MDIを15〜25%、メチレンビス(4,1−フェニレン)ジイソシアネ−トを70〜80%、2,4ジフェニルメタンジイソシアネ−トを1〜5%含有する(全て質量%)。
上記組成物に、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンを下記表1の配合割合で混合した配合物を用い、離型処理したガラス板上でチョップストランドマットMC−450(日東紡績株式会社製)3プライ(3枚)を、ガラス含有量30%のFRPに積層し、25℃で72時間硬化させ、積層板を得た。この積層板及び樹脂組成物について、以下の試験を行った。
‐測定方法
磨耗量はJISA1453(建築材料及び建築構成部分の摩耗試験方法(研磨紙法))の摩耗輪法で測定、摩耗輪CS−17、荷重1kg、回転数1000rpmで測定した。
数平均分子量は、高速液体クロマトグラフィ−(GPC)により測定し、ポリスチレン換算値として示した。
スチレンの揮発量としては、表1の配合で6%ナフテン酸コバルト、過酸化物、ジメチルニリンを硬化性樹脂組成物と十分に混合した配合物100gを直径145mmのガラスシャ−レに入れ、60分後重量変化率を測定した。
硬さ試験のバ−コル硬度は、JISK7060(ガラス繊維強化プラスチックのバ−コル硬さ試験法に規定された測定方法に基づき測定した。
EPMA(電子線マイクロアナライザ−)は、積層板を10%硫酸水溶液中に120日間浸漬し、硫酸中の硫黄の浸透深さを測定した。下水道施設のコンクリ−ト構造物の気相部は硫酸環境に置かれているため、硫黄浸透深さから樹脂塗膜厚さの寿命が予測できる。
表面乾燥時間は、表1の割合で配合した配合物を、20℃室温のガラス板上にアプリケ−タ−を用いて塗布した。この塗布膜について、表面乾燥性について指触試験を実施する。更に、評価方法は脱脂綿(片面の面積が約2〜3cm)を塗膜表面に押し付けても脱脂綿が粘着によって塗膜表面に残らなくなるまでの時間を測定した。
コンクリ−ト付着強度は、建研式引張り試験機でJISA6916に従って試験を行い、接着強度を測定した。
コンクリ−トピ−リング試験は、JISA5304規格歩道板(サイズ;300mm×300mm)に、各実施例の硬化性樹脂組成物の配合物(各表に記載の割合で配合)をプライマ−として、塗布量150g/mで塗布、指触乾燥(指で触って乾燥確認)後、各実施例の硬化性樹脂組成物に100質量部にガラスフレ−クRCF−140(日本板硝子株式会社製)30質量部、クリスタライトAA((株)龍森製珪石粉)20質量部、6%ナフテン酸コバルト1.5質量部、過酸化物(日油 パ−キュア−K)2.5質量部を配合したものを素地調整材として700g/m塗布し、指触乾燥後、更に、上記プライマー用の硬化性樹脂組成物の配合物100質量部にガラスフレ−クRCF−140を10質量部添加した配合物を表面保護層として1kg/m塗布(厚み0.6mm)して防食被覆層を形成した。25℃、72時間硬化養生してから、幅×長さ×厚み=20mm×90mm×2mmのFRP板内で、上記長さ方向片末端に未接着部分20mmを残してエポキシ接着剤で接着した。なお、未接着部の中心に直径2mmの孔を開け、バネ秤先端のフックをこの孔に挿入して、JISK6256の加硫ゴムの接着試験方法に準拠して、90度ピーリングを測定した。
重量変化率は,実施例1の配合割合の樹脂組成物を十分混合してから10gを、直径40mm(高さ15mm)のガラスシャ−レに流し込み,25℃,72時間硬化させてから脱型した注型物を温水(80℃)に96時間浸漬した後に重量変化率を測定した。また、EPMA、バ−コル硬度及び摩耗量は前記記載方法で測定した。
‐実施例1の測定結果
表1に示したように、実施例1の樹脂組成物を用いた場合、コンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高かった。また、コンクリ−トに、実施例1の樹脂組成物を用いたプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬し、60日後に観察したところ、プライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で異常は全く無かった(温水浸漬試験)。この温水浸漬後のコンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は初期値を維持していた。また、温水(80℃)浸漬吸水率は、1.2%と低い値を示した。
実施例1と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)150質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)100質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)650質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)100質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)10質量部を加えて硬化性プライマー樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物に、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンを表1の配合で添加した配合物で、実施例1に記載の方法で積層板を作成し、この積層体及び樹脂組成物について実施例1と同じ方法で試験を行った。その結果を表1に示す。実施例2においても、コンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高かった。また、実施例1と同じ温水浸漬試験を行ったところ、プライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で異常は全く無かった。また、温水(80℃)浸漬吸水率は、1%前後の低い値を示した。
実施例1と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)200質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)50質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)(日立化成工業社 FA−512MT)600質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE1030:数平均分子量1,000)150質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した後、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて樹脂組成物を作成し、更に、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンを表1の配合で添加して配合物を作成した。
この配合物を用い、実施例1と同じ条件で積層板を作成し、この積層体及び樹脂組成物について、原則、実施例1と同じ方法で試験を行ったが、コンクリ−トピ−リング試験については、素地調整材用の樹脂組成物100質量部に対し、6%ナフテン酸コバルトの量を1.0質量部、パ−キュア−Kの量を2.0質量部に変えた以外は、実施例1と同じ条件とした。
実施例1と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)150質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)150質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)550質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)150質量部を加えて70℃に加温し、更に、下記表1の配合で20%濃度120度F/(FA−512MT)パラフィンワックスを添加して溶解後、室温まで冷却し、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)25質量部を加えて硬化性樹脂組成物とした。
上記組成物に、更に、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンを添加した配合物を用い、実施例1と同じ条件で積層板を作成した。この積層体及び樹脂組成物について、コンクリ−トピ−リング試験を実施例3と同じ条件に変更した以外は、実施例1と同じ条件で各試験を行った。その結果を表1に記載する。
<比較例1>
実施例1と同じエポキシ樹脂(三菱化学(株)社のjER828を148g、jER1001を360g及びjER1002を240g)を実施例1と同じ条件で攪拌、昇温させ、130℃まで昇温した後、ハイドロキノン(重合禁止剤)0.3g、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド2gを添加し、メタクリル酸172gを2時間かけて滴下した。滴下終了後3時間経過したところから、1時間毎に酸価の測定を開始し、酸価が17KOHmg/gになったことを確認した後、100℃まで冷却し、数平均分子量750の成分(A)を得た。この芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−ト(A)400質量部に実施例1のエチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)500質量部及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)100質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物に表1の6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は、25℃、24時間経過後も未硬化であった。
<比較例2>
比較例1と同じ芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−ト(A)50質量部に実施例1のエチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)200質量部及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)400質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)350質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)40質量部を加えて硬化性プライマ−用樹脂組成物を得た。この組成物に、表1の配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は、25℃、24時間経過後も未硬化であった。
<比較例3>
比較例1と同じ芳香族系エポキシメタアクリレ−ト(A)500質量部に実施例1のフェノキシエチルメタクリレ−ト(C)500質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物に表1の配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は25℃、24時間経過後も未硬化であった。
<比較例4>
‐芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)の製造(数平均分子量約1300)
実施例1と同じ四つ口フラスコに、jER828(三菱化学)93g、jER1002(三菱化学)180g及びjER1004 990gを仕込み攪拌下に毎分10リットルの乾燥空気を吹き込みながら130℃まで昇温した。昇温後、ハイドロキノン(重合禁止剤)0.3g、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド2gを添加し、メタクリル酸172gを2時間かけて滴下した。滴下終了後3時間経過したところから1時間毎に酸価の測定を開始し、18KOHmg/gになったことを確認した後、100℃まで冷却し、数平均分子量約1300の芳香族系エポキシメタクリレ−トの製造物を得た。
‐成分(A)〜(E)の配合
上記製造物40質量部に、下記表1の配合で成分(B)、(C)及び(D)を添加、溶解後、室温まで冷却した上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、(E)イソシアネ−ト化合物40質量部を加えて樹脂組成物を得た。なお、成分(B)には、エチレンオキサイド30モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(新中村化学工業社 NKライトエステル BPE−1300)を用い、成分(C)、(D)は実施例1と同じ種類のものを用いた。この樹脂組成物に、下記表に示すように、6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加して配合物を作成し、その硬化物について、実施例1と同じ方法で特性値を測定した。その結果を下記表に示す。
上記樹脂組成物に、表1の配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した樹脂組成物は、コンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度が低く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬25日し後では、いずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で微小のフクレ、剥離が無数に発生した。また、温水(80℃)浸漬吸水率は、本発明の樹脂組成物の3倍前後と高く、温水浸漬後のコンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度の初期値に対する低下率は大きい。
<比較例5>
比較例4の製造で得た数平均分子量1300の芳香族系エポキシメタアクリレ−ト(A)45質量部にエチレンオキサイド30モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(新中村化学工業社 NKライトエステル BPE−1300)(B)3質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)32質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した。上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)(E)40質量部を加えて硬化性プライマ−樹脂組成物を得た。この樹脂組成物に表1の6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は、表面乾燥時間が長く、コンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トとのピ−リング強度は常温水及び温水浸漬後極端に低下した。また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬後7日でプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で微小のフクレ、剥離が無数に発生した。また、温水(80℃)浸漬重量変化率は、本発明実施例の3倍前後と高い。該硬化性樹脂組成物について、実施例1の記載の方法により注型物及び積層板を作成し、特性値を測定した。その結果を表1に示す。
<比較例6>
成分(A)〜(E)に代え、スチレン型ビニルエステル樹脂(昭和電工 リポキシR804)100質量部に、表1の6%ナフテン酸コバルト及びメチルエチルケトンパ−オキサイド(日油 パ−メックNS)を添加した配合物のコンクリ−ト付着強度、コンクリ−トとのピ−リング強度及びスチレン揮発量などを測定した。その測定結果を表1に示す。スチレン揮発量は80g/mと極めて高い。上記のスチレン型ビニルエステル樹脂100質量部に表1の6%ナフテン酸コバルト及びメチルエチルケトンパ−オキサイド(日油 パ−メックNS)を添加した配合物を、実施例1の記載の方法により、注型物及び積層板を作成して特性値を測定し、EPMA、バ−コル硬度及び摩耗量も測定した。その結果を表1に示す。
<比較例7>
比較例4の製造で得た数平均分子量1300の芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)30質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)10質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)40質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)20質量部を加え70℃に加温し、更に、表1の配合で20%120度F/(FA-512MT)パラフィンワックスを溶解して溶解後、室温まで冷却し、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)(E)35質量部を加えてワックス含有樹脂組成物とし、この樹脂組成物に、表1に示す配合で、6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加して配合物を得、実施例1に記載の方法により特性値を測定した。その結果を表1に示す。
比較例7の組成物を用い、原則、実施例1と同じ条件で各評価を行ったが、コンクリートピーリング試験のみは実施例3と同じ条件とした。その結果を下記表1に記載する。
<比較例8>
比較例4の製造で得た数平均分子量1300の芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)30質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)10質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)25質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)35質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、混合物を得た。該混合物100質量部を70℃に加温し、20%120度F/(FA-512MT)パラフィンワックス2.0質量部を溶解した。上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)(E)35質量部を加えて硬化性プライマ−樹脂組成物を得た。表1の配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加して樹脂組成物を作成し、実施例1と同様の項目並びに表面乾燥性を測定した。
‐数平均分子量約750の芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)の製造:
実施例1で用いた四つ口フラスコにjER828(三菱化学)148g、jER1001(三菱化学)360g及びjER1002 240gを仕込み攪拌下に毎分10リットルの乾燥空気を吹き込みながら130℃まで昇温した。昇温後、ハイドロキノン(重合禁止剤)0.3g、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド2gを添加し、メタクリル酸172gを2時間かけて滴下した。滴下終了後3時間経過したところから、1時間毎に酸価の測定を開始し、10KOHmg/g以下になったことを確認した後、100℃まで冷却して(A)の製造物を得た。
‐樹脂組成物の配合
上記製造物450質量部にエチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)200質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)(日立化成工業社 FA−512MT)250質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)100質量部の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物を得た。なお、表2中、(E)ポリイソシアネート欄には、ポリイソシアネートの質量部に加えて、その下段に(E)成分中のカルボジイミド変性MDIの質量%も記載した。表2に記載の配合で、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルアニリンを表2に記載の割合で良く混合した後、金型中へ流し込み、25℃で72時間硬化させ、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。この樹脂硬化物について、バ−コル硬度、硫黄浸透深さを測定した。その結果を表2に示す。
この樹脂組成物を用い、原則、実施例1と同じ条件で試験を行った。ただし、コンクリートピーリング試験については、表面保護層のガラスフレークRCF−140の量を10質量部から15質量部に代えた以外は、実施例1と同じ条件とした。その結果を表2に記載する。表2に示した配合で、6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した樹脂組成物のコンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層,表面保護層の各層間で異常は全く無かった。また、温水(80℃)浸漬吸水率は1.2%と低い値を示した。
実施例5の製造で得た数平均分子量750の芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)45質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)20質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)25質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)10質量部の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物を得た。表2の実施例6の記載の配合割合で、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルアニリンを良く混合した後、金型中へ流し込み、25℃で72時間硬化させ、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。この樹脂硬化物をバ−コル硬度、硫黄浸透深さは前記の方法で測定した。その結果を表2に示す。なお、コンクリ−トピ−リング試験は、表面保護層に用いるガラスフレ−クRCF−140の量を、実施例5と同様に15質量部に変えた以外は、実施例1と同じ条件で行い、その他の試験も実施例1と同じ条件で行った。
実施例6の樹脂組成物に、表2に示す割合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で異常は全く無かった。また,温水(80℃)浸漬吸水率は、1%前後低い値を示した。
実施例5の製造で得た数平均分子量750の芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)45質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)20質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)25質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)10質量部の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)30質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物を得た。表2の実施例6欄に記載の配合で、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルアニリンを混合した後、金型中へ流し込み、25℃で72時間硬化させ、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。
コンクリートピーリング試験の表面保護層の配合割合を、実施例6と同じ条件とした以外は、実施例1と同じ条件で各試験を行い、結果を表2に記載した。
レジンコンクリ−トは、該樹脂組成物100質量部に20%120度F/(FA-512MT)パラフィンワックス2.0質量部を溶解した後、先ず6%ナフテン酸コバルト1.0質量部、ジメチルアニリン0.5質量部、パ−キュア−K2.0質量部を添加、混合し、次いで無機骨材材料(表2記載配合の混合珪砂)450質量部を添加し配合物を得た。この配合物について,圧縮強度及び曲げ強度測定用供試体は40×40×160mmのモ−ルドに上記配合物を流し込み作成した。引張強度は直径2.5cmの棒状モ−ルドに流し込み作成した。
この樹脂組成物に表2に示す配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で異常は全く無かった。また、温水(80℃)浸漬吸水率は1%前後低い値を示した。
実施例5の製造で得た芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)(数平均分子量約750、酸価が10mgKOH/g以下)45質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)20質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)25質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)10質量部の合計100質量部を70℃に加温し、20%濃度120度F/(FA−512MT)パラフィンワックス2質量部を溶解してワックス含有組成物を作成し、この組成物の(A)〜(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物を得た。該樹脂組成物100質量部に6%ナフテン酸コバルト1.0質量部、ジメチルアニリン0.2質量部、パ−キュア−K2.0質量部を添加し配合物を得た。この配合物を金型中に流し込み、25℃で72時間養生後脱型し、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。この樹脂硬化物を、以下の通り条件を変えたが、原則、実施例1に記載の方法により特性値を測定した。その結果を表2に示す。
レジンコンクリートの評価試験は、無機骨材材料を、混合珪砂450質量部からガラスフレ−クRCF−140(日本板硝子株式会社製)40質量部へ変えた以外は、実施例7と同じ条件で行った。
コンクリ−トピ−リング試験については、素地調整材用の配合を、実施例3と同様に、6%ナフテン酸コバルトの量を1.0質量部、パ−キュア−Kの量を2.0質量部に変えた以外は、実施例1と同じ条件とした。
実施例5の製造で得た芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)45質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)20質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)25質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)10質量部の合計100質量部を70℃に加温し、20%濃度120度F/(FA−512MT)パラフィンワックス2質量部を溶解した後、(A)〜(D)の合計100質量部に対し、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物とした。該樹脂組成物100質量部に6%ナフテン酸コバルト1.0質量部、ジメチルアニリン0.2質量部、パ−キュア−K2.0質量部を添加し配合物を得た。この配合物についても実施例1と同じ条件で樹脂硬化物(注型物)を得、その特性値を測定した。その結果を表2に示す。
レジンコンクリ−トは、実施例9の樹脂組成物を用い、実施例8と同じ配合で配合物を作成して、実施例7、8と同じ方法で評価した。
コンクリ−トピ−リング試験は、実施例8と同様に、素地調整材用の配合を、6%ナフテン酸コバルトの量を1.0質量部、パ−キュア−Kの量を2.0質量部に変えた以外は、実施例1と同じ条件とした。その他の試験は、実施例1と同様とした。
<比較例9>
‐数平均分子量約750の芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)の製造:
実施例1で用いた四つ口フラスコに、実施例5と同じエポキシ樹脂(jER828(三菱化学)148g、jER1001(三菱化学)360g及びjER1002 240g)を投入し、攪拌下に毎分10リットルの乾燥空気を吹き込みながら130℃まで昇温した後、ハイドロキノン(重合禁止剤)0.3g、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド2gを添加し、メタクリル酸172gを2時間かけて滴下した。滴下終了後3時間経過したところから、1時間毎に酸価の測定を開始し、17KOHmg/gになったことを確認した後、100℃まで冷却して、数平均分子量750の成分(A)を得た。この芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−ト(A)20質量部に実施例5のエチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)50質量部及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)30質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物に表2の配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は25℃、24時間経過後も未硬化であった。
<比較例10>
比較例9の製造で得た芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−ト(A)70質量部に実施例1のエチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)20質量部及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)10質量部を加え、更に(A)〜(C)の合計100質量部に対してイソシアネート化合物(E)(三井化学製のコスモネートLK)50質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物に、表2の配合で6%ナフテン酸コバルト,ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は25℃、24時間経過後も未硬化であった。
<比較例11>
比較例9の製造で得た芳香族系エポキシメタアクリレ−ト(A)50質量部に実施例1のエチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)20質量部、ポリオール(D)(旭硝子社 エクセノールE240:数平均分子量3000、水酸基価56mgKOH/g)30質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物に表2の配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は25℃、24時間経過後も未硬化であった。
<比較例12>
比較例12では、芳香族系エポキシメタアクリレ−ト(A)を以下のように変更した。
‐芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)の製造:
実施例1で用いた四つ口フラスコにjER828(三菱化学)93g、jER1002(三菱化学)180g及びjER1004 990gを仕込み攪拌下に毎分10リットルの乾燥空気を吹き込みながら130℃まで昇温した。昇温後、ハイドロキノン(重合禁止剤)0.3g、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド2gを添加し、メタクリル酸172gを2時間かけて滴下した。滴下終了後3時間経過したところから、1時間毎に酸価の測定を開始し、18KOHmg/gになったことを確認した後、100℃まで冷却し、数平均分子量約1300の芳香族系エポキシメタクリレ−トの製造物を得た。該製造物(A)50質量部にジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)(日立化成工業社 FA−512MT)40質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240)10質量部を加え、更に、(A)、(C)、(D)の合計100質量部に対して、イソシアネート化合物(E)(三井化学製、コスモネートLK)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物を得た。
該硬化性樹脂組成物について,実施例5の記載の方法により特性値を測定し、その他は実施例1と同じ条件で試験を行った。その結果を表2に示す。
比較例12の樹脂組成物に、表2に示す配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は低く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬25日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で微小のフクレ、剥離が無数に発生した。また、温水(80℃)浸漬吸水率は、本発明の樹脂組成物の3倍前後と高い。
<比較例13>
比較例12の製造で得た芳香族系エポキシメタアクリレ−ト(A)50質量部にエチレンオキサイド30モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(新中村化学工業社 NKライトエステル BPE−1300)(B)20質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)20質量部、ポリオール(D)(旭硝子社、エクセノールE240)10質量部の(A)、(B)、(C)、(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)5質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物を得た。この樹脂組成物に表2の配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は表面乾燥時間が長く、コンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トとのピ−リング強度は常温水及び温水浸漬後極端に低下した。また,コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬後7日でプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で微小のフクレ、剥離が無数に発生した。また、温水(80℃)浸漬重量変化率は、本発明の樹脂組成物の実施例の3倍前後と高い。また、実施例5と同じ方法で注型物及び積層板を作成して特性値を測定し、EPMA,バ−コル硬度及び摩耗量は前記記載の方法で測定した。その結果を表2に示す。
<比較例14>
スチレン型ビニルエステル樹脂(昭和電工 リポキシR804)100質量部に、表2の6%ナフテン酸コバルト及びメチルエチルケトンパ−オキサイド(日油 パ−メックNS)を添加した配合物のコンクリ−ト付着強度、コンクリ−トとのピ−リング強度及びスチレン揮発量などの測定結果を表2に示す。スチレン揮発量は80g/m2と極めて高い。上記のスチレン型ビニルエステル樹脂100質量部に表2の6%ナフテン酸コバルト及びメチルエチルケトンパ−オキサイド(日油 パ−メックN)を添加した配合物を、実施例5の記載の方法により特性値を測定した。また,EPMA、バ−コル硬度及び摩耗量は前記記載の方法で測定した。これらの結果も表2に示す。
<比較例15>
比較例12の製造で得た芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)55質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)20質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)25質量部を加えて溶解後70℃に加温し、20%120度F/(FA-512MT)パラフィンワックスを溶解した後、6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを下記表2の配合で添加し、室温まで冷却し、配合物を得た。
この配合物を金型中へ流し込み、25℃で72時間硬化させ、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。この樹脂硬化物を実施例1に記載の方法により特性値を測定した。その他の評価結果と共に下記表2に示す。なお、評価試験のうち、レジンコンクリートは、実施例7と同じ条件で評価を行った。コンクリ−トピ−リング試験は、素地調整材用の配合を実施例3と同じに変えた以外は、実施例1と同じ条件で評価した。その他試験は実施例1と同じ条件で行った。
<比較例16>
比較例12の製造で得た芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)55質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)15質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)20質量部、ポリオール(D)(旭硝子社 エクセノールE240)10質量部を混合して70℃に加温し、20%120度F/(FA-512MT)パラフィンワックスを下記表2の配合で添加し、溶解させた後、(A)、(B)、(C)、(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(カルボジイミド変性MDIを含まない三井化学製 コスモネ−ト)40質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した樹脂組成物に、6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを下記表2の配合で添加して配合物を得た。該配合物を金型中へ流し込み、25℃で72時間硬化させ、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。この樹脂硬化物を実施例5に記載の方法により特性値を測定した。
その結果を、他の評価結果と共に表2に示す。ガラスフレ−ク入り樹脂組成物は表2の実施例7のレジンコンクリ−ト特性欄に記載したものと同様の試験を行って評価した。レジンコンクリートは、実施例8のように配合物の無機骨材を変えた以外は、実施例7と同じ条件で評価した。コンクリ−トピ−リング試験は、実施例3と同様に素地調整材の配合を変えた以外は、実施例1と同じ条件とした。その他試験は実施例1と同じ条件で行った。
<比較例17>
比較例12の製造で得た芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)55質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)15質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)20質量部、(D)ポリオール(D)(旭硝子社、エクセノールE240)10質量部を混合し、70℃に加温して、20%120度F/(FA-512MT)パラフィンワックスを下記表2の配合で添加し、溶解した後、(A)、(B)、(C)、(D)の合計100質量部に対してイソシアネ−ト化合物(E)(カルボジイミド変性MDIを含む三井化学製コスモネ−ト)40質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物を得た。この組成物に、6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを表2の配当で添加した配合物を金型中へ流し込み、25℃で72時間硬化させ、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。この樹脂硬化物を実施例5に記載の方法により特性値を測定した。その結果を他の評価結果と共に表2に示す。
他の評価結果のうち、レジンコンクリートは、実施例8のように配合物の無機骨材を変えた以外は、実施例7と同じ条件で評価した。コンクリ−トピ−リング試験は、素地調整材の配合を実施例3のように変えた以外は、実施例1と同じ条件で行った。その他試験は実施例1と同じ条件とした。
(D)ポリイソシアネ−ト化合物(E)として三井化学製 コスモネ−トLK(カルボジイミド変性MDI15〜25%、メチレンビス(4,1−フェニレン)ジイソシアネ−ト 70〜80%、2,4ジフェニルメタンジイソシアネ−ト1〜5%)を用いた樹脂組成物の実施例について説明する。
実施例1で製造した芳香族エポキシメタクリレート(A)150質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)100質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)(日立化成工業社 FA−512MT)650質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE4030:数平均分子量 4000、水酸基価42mgKOH/g)100質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)10質量部を加えて硬化性プライマ−樹脂組成物を得た。
当組成物に6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンを、表3の実施例10の欄の配合で良く混合した。この配合物を用い、実施例1と同じ条件で積層板を得た。また、バ−コル硬度、硫黄浸透深さは前記の方法で測定した。その結果を表3に示す。コンクリ−トピ−リング試験及びその他の試験も実施例1と同じ条件で評価し、結果を表3に記載した。
表3に示す配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で異常は全く無かった。温水浸漬後のコンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は初期値を維持している。また、温水(80℃)浸漬吸水率は1.2%と低い値を示した。
実施例10と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)150質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)100質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)650質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE1030:数平均分子量1000、水酸基価160mgKOH/g)100質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて硬化性プライマ−樹脂組成物を得た。当組成物を用い、実施例1、10と同じ条件で積層板を作成し、特性値を測定した。その他試験も、実施例1、10と同じ条件で行った。これらの結果を表3に示す。
実施例11の樹脂組成物に、表3に示す配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で異常は全く無かった。また、温水(80℃)浸漬吸水率は1%前後低い値を示した。
実施例10と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)200質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)50質量部及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)(日立化成工業社 FA−512MT)600質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240:数平均分子量3000−トリオ−ル及びエクセノ−ルE2020:数平均分子量2000の両者のモル比0.7/0.3、数平均分子量2,700)150質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて硬化性プライマ−樹脂組成物を得た。当組成物に、表3に記載の配合で6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンを添加して配合物を作成した。この樹脂硬化物を実施例10に記載の方法により特性値を測定した。その結果を表3に示す。コンクリ−トピ−リング試験は、素地調整材の配合を実施例3(6%ナフテン酸コバルト,1.0質量部、パ−キュア−K2.0質量部)と同じにした以外は、実施例1と同じ条件で評価試験を行った。その他試験は実施例1と同じ条件で行った。
実施例10と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)150質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)150質量部及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)550質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240:数平均分子量3000−トリオ−ル及びエクセノ−ルE2020:数平均分子量2000の両者のモル比0.5/0.5、数平均分子量2500)150質量部を加え、70℃に加温し、20%濃度120度F/(FA−512MT)パラフィンワックスを下記表3の配合で添加し、溶解後、室温まで冷却し、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対してイソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)25質量部を加えて硬化性プライマ−樹脂組成物を得た。当組成物に6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンを表3の配合で混合し、その樹脂硬化物を実施例10に記載の方法により特性値を測定した。その結果を他の評価結果と共に表3に示す。
コンクリ−トピ−リング試験は、素地調整材の配合を実施例3と同じ(6%ナフテン酸コバルト1.0質量部、パ−キュア−K2.0質量部)とした以外は、実施例1と同じ条件で評価試験を行った。その他試験は実施例1と同じ条件で行った。
<比較例18>
数平均分子量約750の芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)の製造:
実施例1と同じ四つ口フラスコにjER828(三菱化学)148g,jER1001(三菱化学)360g及びjER1002 240gを仕込み攪拌下に毎分10リットルの乾燥空気を吹き込みながら130℃まで昇温した。昇温後,ハイドロキノン(重合禁止剤)0.3g,トリメチルベンジルアンモニウムクロライド2gを添加し、メタクリル酸172gを2時間かけて滴下した。滴下終了後3時間経過したところから、1時間毎に酸価の測定を開始し、17KOHmg/gになったことを確認した後100℃まで冷却した。当製造物150質量部にエチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)100質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)(日立化成工業社 FA−512MT)650質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE837:数平均分子量 6000、水酸基価28mgKOH/g)100質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対してイソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)10質量部を加えて硬化性プライマ−樹脂組成物を得た。
当組成物に、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンを表3の比較例18の欄に記載の配合割合で良く混合した後、実施例1と同じ条件で積層板を作成した。各評価試験を実施例1と同じ条件で行い、その結果を表3に記載した。表3に示す6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度の初期値は低く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間でフクレが発生した。温水浸漬後のコンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は初期値から大幅に低下した。また、温水(80℃)浸漬吸水率は、3.5%と高い値を示した。さらに、表面乾燥時間が長く、タック解消には24時間以上の測定結果となった。
<比較例19>
比較例18と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)150質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)100質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)650質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE430:数平均分子量400−トリオ−ル、水酸基価400mgKOH/g、エクセノ−ルE1020−ジオ−ル:数平均分子量1000、水酸基価112mgKOH/g、トリオ−ル/ジオ−ルのモル比 0.3/0.7、数平均分子量820)100質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対してイソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて硬化性プライマ−樹脂組成物を得た。当組成物に6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンについて実施例1、10と同じ条件で積層板を作成し、特性値を測定した。その結果を表3に示す。
比較例19の樹脂組成物について実施例1と同じ条件で評価試験を行い、その結果を表3に記載した。表3に示す配合で、6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度の初期値は低く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間でフクレが発生した。温水浸漬後のコンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は初期値から大幅に低下した。また、温水(80℃)浸漬吸水率は6.0%と高い値を示した。
実施例1と同じ条件で芳香族系エポキシメタクリレート(A)を製造し、当製造物400質量部にエチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)200質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)(日立化成工業社 FA−512MT)300質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE820:数平均分子量4900、水酸基価34mgKOH/g)100質量部の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し,硬化性樹脂組成物を得た。表4の実施例14の記載の配合で、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルアニリンの配合の割合で混合した後、金型中へ流し込み、25℃で72時間硬化させ、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。
コンクリ−トピ−リング試験は、実施例6と同様に、表面保護層に用いるガラスフレ−クRCF−140の量を、硬化性樹脂組成物100質量部に対し15質量部に代えた以外は、実施例1と同じ条件で行い、その他の試験も実施例1と同じ条件で行った。表4に示す配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で異常は全く無かった。また、温水(80℃)浸漬吸水率は1.2%と低い値を示した。
実施例14と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)40質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)20質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)30質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE1030:数平均分子量1000、水酸基価160mgKOH/g)10質量部の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物を得た。表4の実施例15の欄に記載の配合で、6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルアニリンを良く混合した後、金型中へ流し込み、25℃で72時間硬化させ、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。各硬化物及び組成物に関し、原則、実施例1と同じ条件で評価試験を行ったが、コンクリ−トピ−リング試験は、実施例6と同様に、表面保護層に用いるガラスフレ−クRCF−140の量を、硬化性樹脂組成物100質量部に対し15質量部に代え、その他は実施例1と同じ条件とした。
実施例15の樹脂組成物を表4に示す配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で異常は全く無かった。また、温水(80℃)浸漬吸水率は1.2%と低い値を示した。
実施例14と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)40質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)20質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)30質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240:数平均分子量3000、水酸基価56mgKOH/g、−トリオ−ル及びエクセノ−ルE2020:数平均分子量2000、水酸基価56mgKOH/gの両者のモル比0.7/0.3、数平均分子量2700)10質量部の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物を得た。表4の実施例16欄に記載の配合で6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルアニリンを良く混合した後、金型中へ流し込み、25℃で72時間硬化させ、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。レジンコンクリ−トは、実施例7と同じ条件で評価試験を行った。コンクリ−トピ−リング試験は、実施例6と同様に、表面保護層に用いるガラスフレ−クRCF−140の量を、硬化性樹脂組成物100質量部に対し15質量部に代え、その他は実施例1と同じ条件とした。その他評価試験も実施例1と同じ条件で行い、その結果を表4に記載した。実施例16の樹脂組成物に表4に示す配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物のコンクリート付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度は高く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間で異常は全く無かった。また、温水(80℃)浸漬吸水率は1%前後低い値を示した。
実施例14と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)40質量部に、エチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(新中村化学工業社 BPE−100)20質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)30質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE240:数平均分子量3000−トリオ−ル及びエクセノ−ルE2020:数平均分子量2000の両者のモル比0.5/0.5、数平均分子量2,500)10質量部を添加し、70℃に加温し、20%濃度120度F/(FA−512MT)パラフィンワックス2.0質量部を溶解した後、(A)、(B)、(C)、(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(E)(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて溶解後、室温まで冷却し、硬化性樹脂組成物とした。この樹脂組成物に、表4の配合で6%ナフテン酸コバルト、パ−キュア−Kを添加し配合物を得た。
この配合物を金型中に流し込み、25℃で72時間養生後脱型し、厚さ3mmの樹脂硬化物(注型物)を得た。この樹脂硬化物を実施例1に記載の方法により特性値を測定した。ガラスフレ−ク入り樹脂組成物の配合を、無機骨材の配合を実施例8と同様に変更(ガラスフレ−クRCF−140(日本板硝子株式会社製)40質量部)した以外は、実施例7と同じ条件でレジンコート試験を行った。コンクリ−トピ−リング試験は、素地調整材の配合を実施例3と同様(6%ナフテン酸コバルト1.0質量部、パ−キュア−K2.0質量部)に変更した以外は実施例1と同じ条件で評価試験を行った。その他試験は実施例1と同じ条件で行い、結果を表4に記載した。
<比較例20>
比較例18と同じ芳香族系エポキシメタクリレ−ト(A)400質量部に、エチレンオキサイド6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)(共栄社化学社 BP−6EM)200質量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)300質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE430−トリオ−ル:数平均分子量400、水酸基価400mgKOH/g、エクセノ−ルE720−ジオ−ル、数平均分子量700、水酸基価160mgKOH/g、モル比0.3/0.7、数平均分子量610)100質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて硬化性樹脂組成物を得た。当組成物に6%ナフテン酸コバルト、過酸化物(日油 パ−キュア−K)及びジメチルニリンを表4の配合で混合して実施例1と同じ条件で積層板を作成し、特性値を測定した。実施例1と同じ条件で各評価試験を行い、その結果を表4に記載した。
比較例20の硬化性樹脂組成物を表4に示す配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は表面乾燥時間が長く、コンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度の初期値は低く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間でフクレを発生した。また,温水(80℃)浸漬吸水率は、8%と高い低い値を示し、イオウ浸透深さも大きかった。
<比較例21>
比較例18と同じ芳香族系エポキシ(メタ)アクリレ−ト(A)400質量部に実施例1と同じエチレンオキサイド2.6モル付加エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト(B)200質量部及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(C)300質量部、ポリオ−ル(D)(旭硝子社 エクセノ−ルE837:数平均分子量6,000,水酸基価28mgKOH/g)100質量部を加えて溶解後、室温まで冷却した上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、イソシアネ−ト化合物(三井化学製 コスモネ−トLK)20質量部を加えて硬化性樹脂組成物を得た。この組成物そ用い、実施例14に記載の方法により積層板を作成した。この積層板及び樹脂組成物について、実施例1と同じ条件で評価試験を行い、その結果を表4に記載した。
比較例21の硬化性樹脂組成物に、表4に示す配合で6%ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン及びパ−キュア−Kを添加した配合物は表面乾燥時間が長く、タックが24時間後でも解消できなかった。また、コンクリ−ト付着強度及びコンクリ−トピ−リング強度の初期値は低く、また、コンクリ−トにプライマ−、素地調整材、表面保護材を積層した供試体を80℃の温水に全面浸漬60日後ではいずれもプライマ−層、素地調整材層、表面保護層の各層間でフクレを発生した。また、温水(80℃)浸漬吸水率は、6%と高い低い値を示し、イオウ浸透深さも大きかった。
Figure 2017039852
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Claims (10)

  1. (A)芳香族系エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応物を含み、数平均分子量が500〜1100の範囲で、かつ、酸価が10KOHmg/g以下のエポキシ(メタ)アクリレ−トと、
    (B)アルキレンオキサイド付加モル数2〜10の2官能性(メタ)アクリレ−トモノマ−のエトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−トと、
    (C)数平均分子量が300以下の、アルコ−ル残基として環内に炭素間二重結合又は窒素原子を1個のみを有する環状炭化水素基を含む基を有する単官能性(メタ)アクリレ−ト系モノマ−と、
    (D)水酸基価(KOHmg/g)160以下、数平均分子量1000以上のポリオ−ルと、
    を含み、
    成分(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対し、更に、(E)ポリイソシアネートを1〜30質量部含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. (A)エポキシ(メタ)アクリレ−ト10〜25質量部と、
    (B)エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト5〜15質量部と、
    (C)単官能性(メタ)アクリレ−ト系モノマ−50〜70質量部と、
    (D)ポリオ−ル5〜15質量部と、
    を含み、コンクリート防食被覆用のプライマーとして使用される請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. (A)エポキシ(メタ)アクリレ−ト30〜60質量部と、
    (B)エトキシ化ビスフェノ−ルAジメタクリレ−ト10〜30質量部と、
    (C)単官能性(メタ)アクリレ−ト系モノマ−20〜40質量部と、
    (D)ポリオ−ル5〜15質量部と、
    を含み、コンクリ−ト防食被覆に使用される請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)は、前記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含む主剤と、前記成分(E)を含む副主剤とに区別され、
    使用の際には、前記主剤及び前記副主剤が混合される請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(E)ポリイソシアネ−トが、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(MDI)のカルポジイミド体、MDIのウレトンイミン体およびMDIのイソシアヌレ−ト体からなる群より選択される少なくとも1種のMDI誘導体を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. (A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、さらに、0.5〜10質量部の有機過酸化物を含有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を含むコンクリ−ト被覆組成物。
  8. (A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、さらに、平均粒径0.02〜10mmの不活性な微粒子状及び/又は粉状の無機骨材材料30〜600質量部を含有することを特徴とする請求項7に記載のコンクリ−ト被覆組成物。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を含むライニング材。
  10. (A)、(B)、(C)及び(D)の合計100質量部に対して、さらに、鱗片状無機充填剤5〜50質量部を含有することを特徴とする請求項9に記載のライニング材。
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