JP2017039333A - 車両用防犯システム、車両用防犯方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両の外部に設けられたカメラで車両の側面部を含む後方の画像を撮影し、車両の内部に設けられた表示装置に撮影画像を表示する。駐車中の車両でカメラによって撮影された画像のデータを取得し、その画像内で車両の側面部の異常を検出すると、車両に対する犯罪を防ぐ所定の措置を実行する。こうすれば、画像には車両の側面部が含まれるので、車両に対して単に近付いただけでなく、車両の側面部に触れている人や物を捉えることができる。そして、車両の側面部に異常があれば、何らかの不正が行われている疑いが強いので、車両に対する犯罪を的確に検出することができる。
【選択図】図5
Description
この技術によれば、運転者がサイドミラーと同様に表示装置で車両の側面部を含む後方を確認することが可能でありながら、車両から突出するサイドミラーを無くすことで、車両の空気抵抗を減少させたり、駐車場や狭い路地などでのサイドミラーの接触を回避したりすることが可能となる。
A.装置構成 :
図1には、本実施例の車両用防犯システム10の構成が示されている。本実施例の車両用防犯システム10が搭載される車両は、サイドミラーに代えて車両の外部に取り付けられたカメラ20で撮影した画像を、車室内に設置された液晶ディスプレイなどの表示装置22に表示させる電子サイドミラー制御部21を有している。
図示されるように本実施例の車両用防犯システム10は、画像データ取得部11と、記憶部12と、異常検出部13と、警報音出力部14などを備えている。
尚、これら4つの「部」11〜14は、車両用防犯システム10を機能に着目して概念的に分類したものであり、それぞれが必ずしも物理的に独立して存在している必要はない。これらは、各種の機器や、電子部品、集積回路、コンピューター、コンピュータープログラム、あるいはそれらの組合せなどによって構成することができる。
また、画像データ取得部11には、車両の位置情報および地図情報に基づいて目的地まで誘導するナビゲーションシステム23や、車両のドアの開閉を検知するドアセンサー24が接続されており、画像データを取得するタイミングや間隔を車両の位置情報や地図情報やドアの開閉情報に応じて変化させる。
記憶部12は、車両の盗難や車上荒らし等の犯罪による車両の異常が検出される前の正常時に取得された画像のデータを記憶する。
尚、本実施例では、ソナーセンサー15が本発明における「接近センサー」に相当している。ただし、接近センサーは、ソナーセンサー15に限られず、電波で検出するレーダーセンサーや、光で検出するレーザーセンサーであってもよい。
異常検出部13は、画像データ取得部11によって新たに取得された画像と、記憶部12に記憶されている正常時の画像とを比較することで、犯罪による車両の異常があるか否か(すなわち、車両に対する不正の有無)を判断する。
尚、本実施例では、車両に対する犯罪を防ぐ措置として警報音を出力しており、警報音出力部14が本発明における「実行部」に相当している。
ただし、車両に対する犯罪を防ぐ措置は、警報音の出力に限られず、例えば、車両の所有者や警備会社などに通報するようにしてもよい。
尚、本実施例の車両1は、ドアミラーなどのサイドミラーを有しておらず、その代わりとして、ドアミラーを有する場合にドアミラーに映る領域と同様の撮影領域を設定してカメラ20で撮影するようになっている。
車両1から突出するサイドミラーを無くすことにより、車両1の空気抵抗を減少させるとともに、駐車場や狭い路地でのサイドミラーの接触を回避することができる。
尚、表示装置22を設置する位置は、運転席から視認し易い位置であれば、Aピラー3に限られず、例えば、ダッシュボード4の左右両端や、ドアパネルに埋め込んでおいてもよい。
そして、本実施例の車両用防犯システム10では、表示装置22に表示させる画像を撮影するカメラ20から画像を取得して車両1の防犯に利用するようになっている。
図4には、本実施例の車両用防犯システム10で実行される防犯制御処理のフローチャートが示されている。
この防犯制御処理(S100)は、車両1のエンジンが停止した状態でドアがロックされると開始される。すなわち、防犯制御処理(S100)は、駐車中の車両1から運転者や同乗者が離れている状態で実行される処理であり、車両1の走行中を含むエンジンが動作している状態や、ドアセンサー24によってドアの開放が検知されている状態では実行されない。
例えば、カメラ20の撮影領域(図2参照)には入らない領域をたまたま通りかかった他車両や自転車などが車両1の側面部に一時的に映り込むと、2つの画像が一致しないことがある。
一方、2つの画像が一致する場合は(S104:yes)、その一致した画像を正常時(すなわち、車両1に対する不正が行われる前)の画像として記憶する(S105)。
このように所定時間を空けて取得した2つの画像を対比することで、一時的な映り込みを除去した正常時の画像(以下、正常画像)を記憶することが可能である。
異常が検出されていない場合は(S106:no)、続いて、ドアのロックが解除されたか否かを判断する(S107)。
ドアのロックが正当に解除された場合は(S107:yes)、車両1に目が届く範囲に運転者や同乗者が戻っている状態であることから、そのまま図2の防犯制御処理を終了する。
日射や天候などの変化に伴い車両1の周辺の風景が変わるので、カメラ20で撮影される画像にも変化が表れる。そこで、予め設定された更新時間が経過する毎に新たな正常画像を記憶するようになっている。
また、本実施例の更新時間の長さは、時間帯や車両1の周辺環境(すなわち、ナビゲーションシステム23からの車両1の位置情報)に応じて変更される。例えば、昼間や都市部では、夜間や郊外に比べて、車両1の周辺で変化が生じ易いことから、短い更新時間を設定する。
そして、更新時間が経過した場合は(S108:yes)、S101の処理に戻り、所定時間をあけて取得した2つの画像が一致したら、新たな正常画像として記憶する(S101〜S105)。
そして、車両1に近付く移動体をソナーセンサー15で検出したり、車両1の振動を振動センサー16で検出したり、犯行に特有の音(例えば、特定の周波数の音)を音センサー17で検出した場合は(S106:yes)、その時点でカメラ20によって撮影された画像のデータを取得し(S109)、取得した最新の画像と、記憶されている直近の正常画像とを比較する(S110)。
この比較では、2つの画像の相違点を抽出して、直近の正常画像にはない異物が最新の画像に含まれているか否かを判断する(S111)。
比較の結果、最新の画像に異物が含まれている場合は(S111:yes)、車両1に対して不正が行われているものと判断し、クラクションなどで警報音を出力して(S112)、図2の防犯制御処理を終了する。
一方、最新の画像に異物が含まれていない、すなわち、最新の画像と直近の正常画像とが一致する場合は(S111:no)、S106の処理での各種センサー15〜17による異常の検出が誤検出であったと判断し、警報音を出力することなく、各種センサー15〜17で異常が検出されなかった場合(S106:no)と同様に、ドアのロックの解除や更新時間の経過を確認する(S107,S108)。
図5には、上述した防犯制御処理(S100)に従って、車両1に対する犯罪を検出する例が示されている。図では、カメラ20によって撮影された画像を表しており、前述したようにカメラ20は、車両1の側面部を含む後方の画像を撮影するようになっている。
また、本実施例では、カメラ20の撮影画像内で車両1の側面部が含まれる所定の領域が検出領域に設定されており、正常時において、図5(a)のような画像がカメラ20で撮影されると、検出領域をトリミングしたデータを取得して記憶する。
このようにカメラ20で撮影された画像の全てではなく、その一部の検出領域に限定することで、画像データ取得部11や記憶部12の負荷を軽減することができる。
上述した実施例では、車両1のエンジンの停止後に防犯制御処理(S100)が開始されると、予め設定された更新時間が経過する毎に新たな正常画像を取得して記憶するようになっていた。しかし、防犯制御処理(S100)が開始されてから、異常が検出されないまま、長期間(例えば、1日以上)が経過した場合には、新たな正常画像を取得する回数や頻度を削減してもよい。以下では、このような変形例について上述の実施例とは異なる点を中心に説明する。
そして、24時間が経過した後は、新たに取得した正常画像を、24時間前に記憶した正常画像と対比し、変化がなければ、更新時間を延長する(ここでは1時間とする)ことで、正常画像の取得回数を削減する。また、このように正常画像の取得回数が削減されている間に各種センサー15〜17によって異常が検出されると、その時点で取得した最新の画像を、記憶されている同時間帯の正常画像と比較することで、車両1に対する不正の有無を判断する。
また、バッテリーの電圧低下が検出されたときに、上述したような正常画像の取得回数の削減を実行するようにしてもよい。
例えば、画像内の車両1の位置は不変であるものとして、取得した最新の画像の中から車両1とは異なる物体を抽出する。図5(b)のような画像の場合、抽出された物体(図示した例では不審者と見られる異物)の一部が車両1の側面部に重なっていることから、車両1の側面部に触れて何らかの不正が行われていると判断して、警報音を出力するようにしてもよい。
あるいは、画像内で車両1の側面部が含まれる所定の領域を検出領域に設定しておき、画像の中から車両1とは異なる物体を抽出した際に、その物体が検出領域のうち所定面積以上を占めていれば、車両1に対して不正が行われていると判断して、警報音を出力するようにしてもよい。この場合、判断の基準となる所定面積は、実際に不審者が車両1の側面部に触れている場合に、検出領域内で不審者が占める最小面積を設定しておけばよい。
このようにすれば、正常画像を取得して記憶する処理を省略することができる。
10…車両用防犯システム、 11…画像データ取得部、 12…記憶部、
13…異常検出部、 14…警報音出力部、 15…ソナーセンサー、
16…振動センサー、 17…音センサー、 20…カメラ、
21…電子サイドミラー制御部、 22…表示装置、
23…ナビゲーションシステム、 24…ドアセンサー。
Claims (6)
- 車両の外部に設けられて、該車両の側面部を含む後方の画像を撮影するカメラ(20)と、前記車両の内部に設けられて、前記カメラの撮影画像を表示する表示装置(22)とを備えた前記車両に適用される車両用防犯システム(10)であって、
駐車中の前記車両で前記カメラによって撮影された前記画像のデータを取得する画像データ取得部(11)と、
前記画像内で前記車両の側面部の異常を検出する異常検出部(13)と、
前記異常検出部で異常が検出されると、前記車両に対する犯罪を防ぐ所定の措置を実行する実行部(14)と
を備える車両用防犯システム。 - 請求項1に記載の車両用防犯システムであって、
前記車両に近付く移動体を検出する接近センサー(15)、前記車両の振動を検出する振動センサー(16)、および所定の音を検出する音センサー(17)の少なくとも1つを備え、
前記接近センサー、前記振動センサー、および前記音センサーの何れかによる検出を契機として、前記画像データ取得部が前記カメラで撮影された前記画像のデータを取得する
車両用防犯システム。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用防犯システムであって、
前記異常が検出される前の正常時の前記画像のデータを記憶する記憶部(12)を備え、
前記異常検出部は、新たに取得された前記画像と、前記正常時の画像との相違に基づいて、前記異常を検出する
車両用防犯システム。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用防犯システムであって、
前記異常検出部は、前記画像内に含まれる物体の一部が前記車両の側面部に重なって写っていることに基づいて、前記異常を検出する
車両用防犯システム。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用防犯システムであって、
前記異常検出部は、前記画像内で前記車両の側面部が含まれる所定の検出領域のうち所定面積以上を占める物体が写っていることに基づいて、前記異常を検出する
車両用防犯システム。 - 車両の外部に設けられて、該車両の側面部を含む後方の画像を撮影するカメラと、前記車両の内部に設けられて、前記カメラの撮影画像を表示する表示装置とを備えた前記車両に適用される車両用防犯方法であって、
駐車中の前記車両で前記カメラによって撮影された前記画像のデータを取得する画像データ取得工程(S109)と、
前記画像内で前記車両の側面部の異常を検出する異常検出工程(S110,S111)と、
前記異常検出工程で異常が検出されると、前記車両に対する犯罪を防ぐ所定の措置を実行する実行工程(S112)と
を備える車両用防犯方法。
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