JPWO2020012992A1 - 車両用表示装置 - Google Patents

Abstract

車両に設けられる車両用表示装置であって、ディスプレイ３３と、制御部とを備えている。制御部は、車両１の停車中に搭乗者が車両１から降車する際、車両１の側方及び後方の映像をディスプレイ３３に表示させる。

Description

本発明は、車両用表示装置に関する。

車両走行時、運転席や助手席付近のピラーにより運転者の視界が遮られる。このため、ピラーの死角となる部分の情報を運転者に通知する技術が提案されている。

例えば、特許文献１には、運転者が車両周辺の状況を正確に把握することのできる車両用視界補助装置が開示されている。具体的には、車両の運転席側のドアミラーには、車両の前方を撮影可能な車載カメラが取り付けられている。また、運転席側のフロントピラーの車室内側表面には、ディスプレイが取り付けられている。ディスプレイには、車載カメラによる撮像の内、フロントピラーによって遮られる運転者の視界部分に該当する部分が切り取られて表示される。

また、特許文献２には、制御装置が、死角周辺領域に障害物が存在するか否かを判定する機能を有する車両用視覚補助システムが開示されている。制御装置は、死角周辺領域に障害物が存在すると判定した場合、スピーカーを介して警報音を発生させる。

特開２００８−１５５７０１号公報 特開２０１２−３４０７６号公報

このように、走行中に死角となる部分の情報が提供されることにより、走行中の安全性は確保される。一方、車両からの降車時には、後続車両の有無等、目視による車両後方への安全確認が必要となる。しかし、車両の構造や乗車姿勢によっては、目視による後方確認が困難となる場合がある。

そこで、本発明は、降車時における車両周辺の状況確認を確実に行うことを目的とする。

本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。

本発明の代表的な実施の形態による車両用表示装置は、表示部と、制御部と、を備えている。制御部は、車両の停車中に搭乗者が車両から降車する際、車両の側方及び後方の第１映像を表示部に表示させる。

本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。

すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、降車時における車両周辺の状況確認を確実に行うことが可能な車両用表示装置を提供することが可能となる。

本発明の実施の形態１に係る車両用表示装置を備える車両の一例を示す要部拡大図である。 本発明の実施の形態１に係る車両用表示装置の構成の一例を示すブロック図である。 カメラの設置箇所の一例を示す図である。 カメラの設置箇所の詳細を示す図である。 車両の左側方から見たときの映像表示領域を示す図である。 本発明の実施の形態１に係る映像表示方法のフローチャート図である。 本発明の変型例に係るカメラの設置箇所の一例を示す図である。 本発明の実施の形態２に係る映像表示領域を示す平面図である。 本発明の実施の形態２に係る映像表示方法のフローチャート図である。 本発明の実施の形態３に係るディスプレイの設置箇所の一例を示す図である。

以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、発明を実施するための最良の形態を説明するための各図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。

（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１に係る車両用表示装置を備える車両の一例を示す要部拡大図である。具体的には、図１は、運転席周辺の構成の一例を示す図である。図１に示すように、車両１の運転席２には、運転席シート（図示は省略）の前方にステアリング５が設けられている。

ステアリング５の前方にはフロントガラス３が設けられている。また、ステアリング５の右側方にはサイドガラス７Ｒが設けられている。フロントガラス３とサイドガラス７Ｒとの間には、ピラー部１１Ｒが設けられている。ピラー部１１Ｒは、フロントガラス３の上端から下端に向かって、前方にせり出すように配置されている。また、サイドガラス７Ｒは、ピラー部１１Ｒの上端から下端に向かって幅が狭くなるように構成されている。

ピラー部１１Ｒには、ディスプレイ（表示部）３３Ｒ−１が設けられている。ディスプレイ３３Ｒ−１は、図１に示すように、ピラー部１１Ｒのほぼ全域を覆うように設けられてもよいし、一部の領域のみを覆うように設けられてもよい。また、図１に示すように、ピラー部１１Ｒの下端付近のサイドガラス７Ｒの先端部７Ｒ−１にも、ディスプレイ３３Ｒ−２が設けられてもよい。なお、ディスプレイ３３Ｒ−２は、運転者によるドアミラー９Ｒの視認性を妨げない位置に配置される。

図１には、運転席２側の構成のみが示されているが、図示しない助手席側にも、運転席２側と同様、ピラー部やサイドガラスの先端部にディスプレイが設けられる。

図２は、本発明の実施の形態１に係る車両用表示装置の構成の一例を示すブロック図である。図２に示すように、車両用表示装置３０は、ディスプレイ３３（３３Ｒ−１，３３Ｒ−２等）、制御部３１を備えている。

ディスプレイ３３は、液晶パネル又は有機ＥＬ(Electro Luminescence）パネルで構成される。あるいは、ディスプレイ３３Ｒ−１〜３３Ｒ−２は、これら以外にも、電気泳動パネル等で構成されてもよい。ディスプレイ３３は、制御部３１の制御に基づいて、カメラ４１で撮影される映像等を表示する。

制御部３１は、図２に示すように、演算部３１ａ及びメモリ３１ｂを備えている。メモリ３１ｂは、例えばＤＲＡＭ(Dynamic Random Access Memory)やＳＲＡＭ(Static RAM)等の揮発性メモリを備え、図示しないデータ格納部から読み出した映像処理や映像表示用の各種プログラムを展開する。また、メモリ３１ｂは、カメラ４１から出力される映像データを展開する。

演算部３１ａは、例えばＣＰＵ等のコンピュータで構成される。演算部３１ａは、メモリ３１ｂに展開されるプログラムを実行することにより、映像処理や映像表示等の各種機能を実現する。また、演算部３１ａは、メモリ３１ｂに展開される映像データを用いて画像処理を行う。

制御部３１は、図２に示すような内部バス３９を介して、ディスプレイ３３、カメラ４１、及びセンサ４３と接続されてもよいし、ディスプレイ３３、カメラ４１、及びセンサ４３と個別に接続されてもよい。

なお、制御部３１の各種機能は、例えば、ＥＣＵ(Electronic Control Unit)で実現されてもよいし、カーナビゲーション装置のコントローラで実現されてもよい。

図３は、カメラの設置箇所の一例を示す図である。図３では、上方から見た車両１の平面図が示されている。また、図３には、上方から見たときのカメラ４１の撮影領域も示されている。図３に示すように、カメラ４１は、車両のドアミラー９に設けられる。例えば、右側のドアミラー９Ｒには、カメラ４１Ｒが設けられ、左側のドアミラー９Ｌには、カメラ４１Ｌが設けられる。

図４は、カメラの設置箇所の詳細を示す図である。図４では、右側のドアミラー９Ｒを例にして、カメラ４１Ｒの設置箇所の詳細が示されている。図４に示すように、ドアミラー９Ｒは、ミラー部９ａ、ミラー収容部９ｂ、及び取付部９ｃを有する。ドアミラー９Ｒは、取付部９ｃを介して車両１に取り付けられる。ミラー収容部９ｂは、ミラー部９ａを収容する。また、ミラー部９ａを取り囲むミラー収容部９ｂの額縁領域のうち、取付部９ｃと反対側の領域に、カメラ４１Ｒが設けられる。なお、左側のドアミラー９Ｌにも、ドアミラー９Ｒと対称の位置にカメラ４１Ｌが設けられる。

図３に示すように、カメラ４１Ｒは、車両１の右側方及び右後方の映像表示領域Ｂの映像（第１映像）を撮影し、映像データを制御部３１へ出力する。一方、カメラ４１Ｌは、車両１の左側方及び左後方の映像表示領域Ａの映像（第１映像）を撮影し、映像データを制御部３１へ出力する。

図５は、車両の左側方から見たときの映像表示領域を示す図である。具体的には、図５は、鉛直方向におけるカメラ４１Ｌ側の映像表示領域を示している。図５に示すように、カメラ４１Ｌは、車両１のドア付近の床面から水平方向に対しやや上方までの領域を撮影する。なお、図示は省略しているが、右側のカメラ４１Ｒもカメラ４１Ｌと同様の領域を撮影する。このように、カメラ４１Ｒ，４１Ｌに対応する映像表示領域Ｂ，Ａは、搭乗者が降車時に目視で安全確認すべき領域を網羅している。

センサ４３は、搭乗者による車両１のドアノブへの接触を検出する装置である。すなわち、センサ４３は、搭乗者が車両１から降車しようとする動作を検出する。センサ４３は、車両１の各ドアノブに設けられる。センサ４３は、例えば、いわゆる感圧センサ等の各種センサで構成され、搭乗者がセンサ４３に触れると、搭乗者が降車しようとしていることを示すドアノブ接触信号を制御部３１へ出力する。

本実施形態では、ドアノブに設けられたセンサ４３により搭乗者がドアノブを接触したことを検知して搭乗者の降車しようとしていることを検出しているが、もちろん他の構成を採用しても良い。例えば、制御部３１がエンジンの停止又はエンジンを始動させるためのキーがキー挿入口（図示せず）から抜かれたことを検知して降車しようとしていることを検出しても良いし、シフトレバー（図示せず）が「パーキング」（Ｐ）に移動したことを検知して降車しようとしていることを検出しても良い。もちろん、これらを適宜組み合わせても良い。

＜降車時における映像表示方法＞
次に、降車時における映像表示方法について説明する。図６は、本発明の実施の形態１に係る映像表示方法のフローチャート図である。まず、ステップＳ１０では、車両１が停車中であるかどうかが判定される。例えば、制御部３１は、車両１から速度情報を取得し、取得した速度情報に基づいて車両１が停車中であるかどうかを判定する。車両１の速度がゼロでない場合、制御部３１は、車両１が停車中ではないと判定し（ＮＯ）、再度ステップＳ１０の処理が行われる。一方、車両１の速度がゼロである場合、制御部３１は、車両１が停車中であると判定し（ＹＥＳ）、ステップＳ２０の処理が行われる。

ステップＳ２０では、搭乗者がドアノブに触れたかどうかが判定される。センサ４３からドアノブ接触信号が出力されていない場合、制御部３１は、搭乗者はドアノブに触れていないものと判定し（ＮＯ）、再度ステップＳ１０〜Ｓ２０の処理が行われる。一方、センサ４３からドアノブ接触信号が出力されている場合、制御部３１は、搭乗者はドアノブに触れているものと判定し（ＹＥＳ）、ステップＳ３０の処理が行われる。すなわち、この場合、制御部３１は、搭乗者が車両１から降車しようとしているものと判定する。

ステップＳ３０では、カメラ４１（４１Ｒ，４１Ｌ）により、車両１の側方及び後方の映像の撮影が行われる。制御部３１は、カメラ駆動信号を出力し、カメラ４１による映像の撮影を実行させる。

ステップＳ４０では、カメラ４１により撮影された映像をディスプレイ３３に表示させる。制御部３１は、カメラ４１から出力される映像データに対する画像処理を行った後、ディスプレイ３３に表示させる。ここで行われる画像処理には、例えば、ディスプレイ３３の形状に応じて表示用の画像を形成する処理等が含まれる。

例えば、制御部３１は、車両１の右側のカメラ４１Ｒが撮影した映像を、運転席側のディスプレイ３３Ｒ−１〜３３Ｒ−２に表示させ、車両１の左側のカメラ４１Ｌが撮影した映像を、助手席側のディスプレイ３３に表示させる。搭乗者は、ディスプレイ３３に表示される映像を見ながら、車両１から降車する。本実施形態では、カメラ４１が撮影した映像をピラー部１１に設けたディスプレイ３３に表示させている。しかしながら、例えば車両１に図示しないヘッドアップディスプレイ（Head Up Display: ＨＵＤ）を設け、このＨＵＤによりカメラ４１が撮影した映像を車両１のフロントガラス３又はフロントガラス３と運転席の間に配置したコンバイナー或いはスクリーンに投射して表示させるようにしても良い。この場合、映像が投射されたフロントガラス３、コンバイナー、スクリーンは、表示部として機能する。

搭乗者の降車後にドアが閉められると、制御部３１は、カメラ４１による撮影を停止させてもよいし、引き続き撮影を継続させてもよい。

なお、ここでは、両側のカメラ４１Ｒ，４１Ｌにより映像が撮影されているが、例えば、搭乗者が助手席側のセンサ４３に触れた場合、左側のカメラ４１Ｌのみで映像が撮影されてもよい。これに対して、搭乗者が運転席側のセンサに触れた場合、右側のカメラ４１Ｒのみで映像が撮影されてもよい。一方（例えば助手席側）のドアから搭乗者が降車している最中に、別の搭乗者が他方（例えば運転席側）のセンサ４３に触れた場合が想定されるが、この場合、制御部３１は、搭乗者がそれぞれのセンサ４３に触れたときに、対応するカメラ４１に映像を撮影させてもよい。

＜本実施の形態による主な効果＞
本実施の形態によれば、制御部３１は、車両１の停車中に搭乗者が、車両１から降車する際、車両１の側方及び後方の映像をディスプレイ３３に表示させる。具体的には、搭乗者がセンサ４３に触れると、制御部３１は、ディスプレイ３３に映像を表示させる。この構成によれば、降車しようとする搭乗者は、ディスプレイ３３に表示される映像を見ることができるので、降車時における車両周辺の状況確認を確実に行うことが可能となる。また、これにより、搭乗者は、車両１から安全に降車することが可能となる。

また、本実施の形態によれば、ディスプレイ３３は、液晶パネル又は有機ＥＬパネルで構成される。これらのパネルは容易に入手可能であるので、製造コストを抑えることが可能となる。

また、本実施の形態によれば、ディスプレイ３３は、電気泳動パネルで構成される。電気泳動パネルは折り曲げが容易であるため、設置箇所の形状に合わせて確実に設置することが可能となる。

また、本実施の形態によれば、ディスプレイ３３は、運転席２側のピラー部１１Ｒに設けられる。この構成によれば、運転者による車両周辺の状況確認が容易に行われる。

また、本実施の形態によれば、ディスプレイ３３は、助手席側のピラー部に設けられる。通常、助手席側から降車する際にも、降車する搭乗者自身が車両１の周辺状況を容易に確認することが可能となる。

[変形例]
ここで、本実施の形態の変型例について説明する。多くの車両は、ドアミラーを開閉するための開閉ボタン及びその開閉ボタンの操作によりドアミラーを開閉させるためのドアミラー開閉機構を備えている。運転者は、車両から降車する際、ドアミラー保護のために開閉ボタンを操作してドアミラーを閉じる場合が多い。降車の際にドアミラーを閉じてしまうと、ドアミラーを通して車両の側方及び後方（すなわち映像表示領域Ａ，Ｂに対応する領域）を確認することはできなくなる。

このため、ドアミラーが閉じられた場合でも車両の側方及び後方をディスプレイ３３に表示させるようにすることが一層好ましい。このためには、ドアミラー９を閉じた場合でも車両の側方及び後方を撮影できるような位置、あるいは角度でカメラ４１がドアミラー９に取り付けられればよい。あるいは、ドアミラー９の開閉と連動してカメラ４１の角度を可変させるカメラ角度可変機構が設けられてもよい。カメラ角度可変機構により、カメラ４１の角度が調整されることにより、カメラ４１は、開閉いずれの状態であっても、車両の側方及び後方の同じ領域を撮影することができる。

また、カメラ４１以外に、ドアミラー９を閉じたときに車両の側方及び後方を撮影できるように角度が調整された別のカメラがドアミラー９に設けられてもよい。このカメラは、例えばカメラ４１の近傍に設けられてもよい。

図７は、本発明の変型例に係るカメラの設置箇所の一例を示す図である。なお、図７では、図３等に示すカメラ４１（４１Ｒ，４１Ｌ）の図示は省略されている。図７に示すように、例えば、ドアミラー９Ｒ，９Ｌのミラー収容部９ｂの背面側（ドアミラー９のミラー部９ａと反対側の面）には、カメラ４１１Ｒ、４１１Ｌがそれぞれ設けられる。

カメラ４１１Ｒは、ドアミラー９Ｒが閉じられたとき、映像表示領域Ｂの映像を撮影し、映像データを制御部３１へ出力する。一方、カメラ４１１Ｌは、ドアミラー９Ｌが閉じられたとき、映像表示領域Ａの映像を撮影し、映像データを制御部３１へ出力する。

このようにすれば、ドアミラー９が閉じたときにカメラ４１１Ｒ、４１１Ｌで好適に車両の側方及び後方を撮影することができる。

なお、カメラ４１１Ｒ，４１１Ｌは、常時起動ではなく、ドアミラー９が閉じられたときのみ起動し、車両の側方及び後方を撮影するようにしてもよい。

上記のようなカメラの構成、あるいは配置によれば、降車時にドアミラー９が閉じた場合でもディスプレイ３３で車両１の側方及び後方の状況を確認することができるため、ドアミラー９の保護を図りながら降車の際に車両１の周辺状況を容易に確認することが可能となる。

（実施の形態２）
次に、実施の形態２について説明する。本実施の形態では、車両走行時及び停車時に応じて、ディスプレイに表示される映像が切り換えられる。具体的には、車両走行時、ディスプレイ３３には、車両１のピラー部１１で遮られ運転者の死角となる領域の映像（第２映像）が表示される。一方、車両停車時に搭乗者が車両１から降車する際、ディスプレイ３３には、カメラ４１により撮影される映像が表示される。

車両１には、運転者の死角となる領域を撮影する死角撮影カメラ（図示は省略）が設けられている。ピラー部１１で遮られる死角領域は運転席２側及び助手席側のそれぞれに存在する。このため、死角撮影カメラは、それぞれの死角領域に対応して設けられる。なお、死角撮影カメラは、車内に設けられてもよいし、車両１の外側に設けられてもよい。

また、複数の死角領域に、１つの死角撮影カメラのみで対応してもよい。この場合、制御部３１は、映像処理を行うことにより、１つの映像データから、それぞれの死角領域に対応する映像を生成する。

図８は、本発明の実施の形態２に係る映像表示領域を示す平面図である。図８には、実施の形態１で述べた映像表示領域Ａ，Ｂと、死角領域に対応する映像表示領域Ｃ，Ｄと、が示されている。映像表示領域Ｃは、助手席側のピラーに対応する死角領域であり、映像表示領域Ｄは、運転席２側のピラー部１１Ｒに対応する死角領域である。なお、以下では、映像表示領域Ｃ，Ｄを死角領域Ｃ，Ｄと表記する場合がある。

＜映像表示方法＞
次に、本実施の形態に係る映像表示方法について説明する。図９は、本発明の実施の形態２に係る映像表示方法のフローチャート図である。

＜＜運転開始直前＞＞
まず、運転開始直前、すなわち車両１の走行直前の状態を初期状態として、本フローチャートの説明を行う。ステップＳ１０において、車両１が停車中であると判定されると、ステップＳ２０の処理が行われる。ステップＳ２０において、搭乗者がドアノブに触れていないものと判定されると（ＮＯ）、ステップＳ１６０の処理が行われる。

ステップＳ１６０では、死角撮影カメラにより撮影された映像をディスプレイ３３に表示させる。制御部３１は、死角撮影カメラから出力される映像データに対する画像処理を行った後、ディスプレイ３３に死角領域Ｃ，Ｄを表示させる。その後、ステップＳ１０に戻る。

再度のステップＳ１０において、車両１が停車中ではないと判定された場合（ＮＯ）、ステップＳ１５０の処理が行われる。ステップＳ１５０では、ディスプレイ３３に死角領域Ｃ，Ｄを表示させる処理等が引き続き行われる。ステップＳ１５０の処理が完了すると、ステップＳ１０に戻る。

ステップＳ２０において、搭乗者がドアノブに触れたものと判定されると（ＹＥＳ）、ステップＳ３０の処理が行われる。ステップＳ３０の処理はすでに述べたので、ここではその説明を省略する。

ステップＳ４０では、ディスプレイ３３に表示される映像を、死角領域Ｃ，Ｄの映像から、カメラ４１により撮影される映像に切り替えられる。その際、制御部３１は、死角撮影カメラによる撮影動作を停止させてもよいし、撮影動作を継続させてもよい。

＜＜搭乗者が降車した後、車両を再度発進させる場合＞＞
次に、搭乗者が降車した後、車両を再度発進させる場合について、場合分けしながら本フローチャートを適用する。

（１）ステップＳ１０において、車両１は停車中でないと判定されると（ＮＯ）、ステップＳ１５０の処理が行われる。なお、このときのディスプレイ３３には、映像表示領域Ａ，Ｂの映像が表示されている。そこで、ステップＳ１５０において、制御部３１は、ディスプレイ３３に表示される映像を死角領域Ｃ，Ｄの映像に切り換える。そして、ステップＳ１０に戻る。

（２）一方、ステップＳ１０において、車両１は停車中であると判定されると（ＹＥＳ）、ステップＳ２０の処理が行われる。ステップＳ２０において、搭乗者がドアノブに触れていないものと判定されると（ＮＯ）、ステップＳ１６０の処理が行われる。このときのステップＳ１６０では、制御部３１は、ディスプレイ３３に表示される映像を映像表示領域Ａ，Ｂの映像から死角領域Ｃ，Ｄの映像に切り換える。そして、ステップＳ１０に戻る。

（３）ステップＳ１０において、車両１は停車中であると判定され（ＹＥＳ）、ステップＳ２０において、搭乗者がドアノブに触れたものと判定されると（ＹＥＳ）、ステップＳ３０〜Ｓ４０の処理が行われる。このときのディスプレイ３３には、映像表示領域Ａ，Ｂの映像が表示されている。したがって、ステップＳ３０〜Ｓ４０では、特段の処理を行うことなく、映像表示領域Ａ，Ｂの映像表示が継続される。

＜本実施の形態による主な効果＞
本実施の形態によれば、車両１の走行中、ディスプレイ３３には、死角領域Ｃ，Ｄの映像が表示され、搭乗者が車両１から降車する際、ディスプレイ３３には、映像表示領域Ａ，Ｂの映像が表示される。この構成によれば、走行中と停車中とでディスプレイ３３に表示される映像が切り換えられるので、利便性を向上させることが可能となる。

（実施の形態３）
次に、実施の形態３について説明する。本実施の形態では、後部座席用のディスプレイが設けられる場合について説明する。図１０は、本発明の実施の形態３に係るディスプレイの設置箇所の一例を示す図である。図１０には、前部座席１５１、前部座席用ヘッドレスト１５２、及び後部座席用ディスプレイ１３３が示されている。

図１０に示すように、前部座席用ヘッドレスト１５２は、前部座席１５１の上端に接続される。そして、後部座席用ディスプレイ１３３は、前部座席用ヘッドレスト１５２に設けられる。なお、後部座席用ディスプレイ１３３は、前部座席１５１に設けられてもよい。また、前部座席１５１は、運転席又は助手席を限定するものではない。すなわち、後部座席用ディスプレイ１３３は、運転席の裏側や助手席の裏側にも設けられる。

運転席側に設けられる後部座席用ディスプレイ１３３は、カメラ４１Ｒが撮影する映像表示領域Ｂの映像や、死角領域Ｄの映像等を表示する。一方、助手席側に設けられる後部座席用ディスプレイ１３３は、カメラ４１Ｌが撮影する映像表示領域Ａの映像や、死角領域Ｃの映像等を表示する。

後部座席用ディスプレイ１３３は、ディスプレイ３３と同様、液晶パネル、有機ＥＬパネル、電気泳動パネル等で構成される。一方、後部座席用ディスプレイ１３３の形状は、ディスプレイ３３とは異なり、特に制約を受けることはない。そこで、後部座席用ディスプレイ１３３は、例えば長方形状や正方形状に形成される。

本実施の形態によれば、後部座席用ディスプレイ１３３は、運転席や助手席の裏側に設けられる。この構成によれば、後部座席から降車する際にも、車両周辺の状況確認を確実に行うことが可能となる。

近年、サイドミラーに代えてカメラにより車両後方を撮影し車両内に設けたディスプレイに表示させることにより、サイドミラーを無くしたいわゆるサイドミラーレスの車両が販売されている。このようなサイドミラーレスの車両において、サイドミラーを代替するカメラを用いて本発明を実施することももちろん可能である。

なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。

また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。さらに、各実施例適宜組み合わせることも可能であることは言うまでもない。なお、図面に記載した各部材や相対的なサイズは、本発明を分かりやすく説明するため簡素化・理想化しており、実装上はより複雑な形状となる場合がある。

１…車両、１１，１１Ｒ…ピラー部、３０…車両用表示装置、３１…制御部、３３，３３Ｒ−１，３３Ｒ−２…ディスプレイ、４３…センサ、１３３…後部座席用ディスプレイ

Claims (10)

1. 車両に設けられる車両用表示装置であって、
   表示部と、
   制御部と、
   を備え、
   前記制御部は、前記車両の停車中に搭乗者が前記車両から降車する際、前記車両の側方及び後方の第１映像を前記表示部に表示させる、
   車両用表示装置。
2. 請求項１に記載の車両用表示装置において、
   前記搭乗者が、前記車両のドアノブに設置されたセンサに触れると、
   前記制御部は、前記表示部に前記第１映像を表示させる、
   車両用表示装置。
3. 請求項１に記載の車両用表示装置において、
   前記制御部は、前記車両の走行中、前記車両のピラーで遮られ運転者の死角となる領域の第２映像を前記表示部に表示させ、前記搭乗者が前記車両から降車する際、前記第１映像を前記表示部に表示させる、
   車両用表示装置。
4. 請求項１に記載の車両用表示装置において、
   前記表示部は、運転席側のピラー部に設けられる、
   車両用表示装置。
5. 請求項１に記載の車両用表示装置において、
   前記表示部は、助手席側のピラー部に設けられる、
   車両用表示装置。
6. 請求項１に記載の車両用表示装置において、
   後部座席用の前記表示部は、運転席の裏側に設けられる、
   車両用表示装置。
7. 請求項１に記載の車両用表示装置において、
   後部座席用の前記表示部は、助手席の裏側に設けられる、
   車両用表示装置。
8. 請求項１に記載の車両用表示装置において、
   前記表示部は、液晶パネル又は有機ＥＬ(Electro Luminescence）パネルである、
   車両用表示装置。
9. 請求項１に記載の車両用表示装置において、
   前記制御部は、前記車両のエンジンが停止したこと、前記エンジンを始動させるためのキーがキー挿入口から抜かれたこと、または前記車両のシフトレバーがパーキングに移動したことを検知すると、前記表示部に前記第１映像を表示させる、
   車両用表示装置。
10. 請求項１に記載の車両用表示装置において、
    さらにヘッドアップディスプレイを備え、ヘッドアップディスプレイにより、前記第１映像を、前記表示部としてのコンバイナー又はスクリーン、或いはフロントガラスに投射して表示させる、
    車両用表示装置。

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