JP2017037279A - 転写ロール、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体112と、前記支持体の外周面上に配置された発泡弾性層113であって、ロール軸方向の両端部における気泡115Aに比べ、ロール軸方向の中央部における気泡115Bが前記発泡弾性層の厚さ方向に潰れた形状を有する発泡弾性層と、前記発泡弾性層の外周面を被覆し、ポリイミド又はポリアミドイミドを含む表面樹脂層114と、を有する転写ロール111。
【選択図】図2
Description
例えば、中間転写方式の場合、像保持体の表面に形成したトナー像が中間転写ベルトの表面(外周面)に静電的に一次転写された後、記録紙等の記録媒体に静電的に二次転写され、定着装置において加熱及び加圧されることで記録媒体に定着される。
請求項1に係る発明は、
支持体と、
前記支持体の外周面上に配置された発泡弾性層であって、ロール軸方向の両端部における気泡に比べ、ロール軸方向の中央部における気泡が前記発泡弾性層の厚さ方向に潰れた形状を有する発泡弾性層と、
前記発泡弾性層の外周面を被覆し、ポリイミド又はポリアミドイミドを含む表面樹脂層と、
を有する転写ロール。
前記表面樹脂層のロール軸方向の両端部における外径が、ロール軸方向の中央部における外径よりも大きい請求項1に記載の転写ロール。
請求項1又は請求項2に記載の転写ロールを有し、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
請求項1又は請求項2に記載の転写ロールを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
請求項2に係る発明によれば、前記表面樹脂層のロール軸方向の両端部における外径が、ロール軸方向の中央部における外径と同じである場合に比べ、記録媒体のシワの発生が抑制される転写ロールが提供される。
請求項4に係る発明によれば、支持体の外周面上に配置された発泡弾性層の外周面が、ポリイミド又はポリアミドイミドを含む表面樹脂層によって被覆されており、発泡弾性層に含まれる気泡が、ロール軸方向の中央部と両端部において厚さ方向に同程度に潰れた形状を有する転写ロールを備える場合に比べ、転写ムラの発生が抑制される画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る転写ロールは、支持体と、前記支持体の外周面上に配置された発泡弾性層であって、ロール軸方向の両端部における気泡に比べ、ロール軸方向の中央部における気泡が前記発泡弾性層の厚さ方向に潰れた形状を有する発泡弾性層と、前記発泡弾性層の外周面を被覆し、ポリイミド又はポリアミドイミドを含む表面樹脂層と、を有する。
図2に示すように、本実施形態に係る転写ロール111の発泡弾性層113に含まれる気泡は、ロール軸方向の両端部における気泡115Aに比べ、ロール軸方向の中央部における気泡115Bが発泡弾性層の厚さ方向に潰れた形状を有する。なお、「発泡弾性層の厚さ方向に潰れた形状」とは、発泡弾性層に含まれる気泡において、発泡弾性層の厚さ方向の長さをX、ロール軸方向の長さをYとしたときに、X<Yの関係にあることを意味し、X/Yの値が小さいほど発泡弾性層の厚さ方向により潰れた形状であることを意味する。
上記構成を有する本実施形態に係る転写ロール111を用いることで、転写ムラの発生が抑制される。その理由は以下のように推測される。
また、例えば二次転写ロールにおいてトナーの付着を防止するためにブレードを接触させてクリーニングを行う構成とする場合、クラウン形状の転写ロールを採用すると、軸方向全体にわたってクリーニングブレードと接触させることが困難でありクリーニング不良が生じ易い。
さらに、表面樹脂層がポリイミド又はポリアミドイミドを含むことで、発泡弾性層による反発力によって変形し難く、発泡弾性層を厚さ方向に圧縮することができ、また、高いクリーニング性能及びひび割れ(クラック)耐性を有し、長時間使用しても安定的に良好な画質形成に寄与すると考えられる。
以下、本実施形態に係る転写ロールについてさらに詳細に説明する。
支持体112は、ロール部材の電極及び支持部材として機能する部材である。
支持体112としては、例えば、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属の部材が挙げられる。
支持体112としては、例えば、外側の面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂やセラミック部材)、導電剤の分散された部材(例えば樹脂やセラミック部材)等も挙げられる。
支持体112は、中空状の部材(筒状部材)であってもよいし、非中空状の部材であってもよい。
発泡弾性層113は、支持体112の外周面に配置され、ロール軸方向の両端部における気泡に比べ、ロール軸方向の中央部における気泡が前記発泡弾性層の厚さ方向に潰れた形状を有する。
本実施形態における発泡弾性層113の軸方向の中央部は、発泡弾性層113の軸方向の長さを100%とした場合に、両末端(端面)の中間地点を中心とした幅20%の部位を、発泡弾性層113の両端部は、発泡弾性層113の各末端(端面)からそれぞれ中央部に向けて幅10%の部位を意味する。
具体的には、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム(ECO)、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらを混合したゴムが挙げられる。
これらのゴム材料の中でも、ポリウレタン、ECO、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR、及びこれらを混合したゴムが好適に挙げられる。
ここで、カーボンブラックとして具体的には、オリオンエンジニアドカーボンズ社製の「スペシャルブラック350」、「スペシャルブラック100」、「スペシャルブラック250」、「スペシャルブラック5」、「スペシャルブラック4」、「スペシャルブラック4A」、「スペシャルブラック550」、「スペシャルブラック6」、「カラーブラックFW200」、「カラーブラックFW2」、「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、キャボット社製「MONARCH1300」、キャボット社製「MONARCH1400」、「MOGUL−L」、「REGAL400R」等が挙げられる。
電子導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
電子導電剤の含有量は、例えば、ゴム材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることがよく、望ましくは15質量部以上25質量部以下である。
イオン導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イオン導電剤の含有量は、例えば、ゴム材料100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることがよく、望ましくは0.5質量部以上3.0質量部以下である。
表面樹脂層114は、発泡弾性層113の外周面を被覆し、ポリイミド又はポリアミドイミドを含んで構成されている。
表面樹脂層として、例えば、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブを用いた場合、トナーの付着が抑制され、高いクリーニング性能が得られるが、PFAチューブは柔らかく、発泡弾性層113の外周面に被覆した場合、発泡弾性層113の反発力によって変形し易く、発泡弾性層に含まれる気泡を厚さ方向に潰れた形状にすることが困難である。
一方、本実施形態における表面樹脂層114はポリイミド又はポリアミドイミドを含むことで、強度が高く、発泡弾性層113による反発力を受けても表面樹脂層114の伸びが抑制され、軸方向中央部において発泡弾性層113に含まれる気泡を厚さ方向に潰れた形状に保つことができる。
なお、表面樹脂層114は、ポリイミド又はポリアミドイミド以外の樹脂を含んでもよいが、表面樹脂層114に含まれる樹脂のうち、ポリイミド又はポリアミドイミドの含有量が最も多いことが好ましく、50質量%以上がポリイミド又はポリアミドイミドであることがより好ましい。
表面樹脂層114に含まれる導電剤としては、電子導電剤とイオン導電剤とが挙げられる。
ここで、カーボンブラックとして具体的には、オリオンエンジニアドカーボンズ社製の「スペシャルブラック350」、「スペシャルブラック100」、「スペシャルブラック250」、「スペシャルブラック5」、「スペシャルブラック4」、「スペシャルブラック4A」、「スペシャルブラック550」、「スペシャルブラック6」、「カラーブラックFW200」、「カラーブラックFW2」、「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、キャボット社製「MONARCH1300」、キャボット社製「MONARCH1400」、「MOGUL−L」、「REGAL400R」等が挙げられる。
電子導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イオン導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、本実施形態に係る転写ロール111の製造方法を説明する。
一方、表面樹脂層については、例えば、ポリイミド又はポリアミドイミドを含む塗布液を筒状の芯体に塗布して形成する方法が挙げられる。塗布方法としては、例えば、らせん塗布法が挙げられる。
なお、発泡弾性層の外周形状は、芯体の外周面に筒状に形成したゴム組成物層を加硫及び発泡させた後、サンドペーパー等によって研磨加工を施すことでストレート形状又はクラウン形状に成形することができる。
そして、発泡弾性層の形状と表面樹脂層の形状との組み合わせとしては、例えば以下の(A)乃至(C)の3パターンが挙げられる。
図3に示すように、支持体112の外周面上にクラウン形状の発泡弾性層113Aを形成する。支持体112の外周面上にクラウン形状の発泡弾性層113Aを作製する方法は特に限定されず、例えば、支持体112の外周面上にストレート形状の発泡弾性層を形成した後、サンドペーパー等によって外周面を研磨することで発泡弾性層をクラウン形状に成形することができる。
図5は、図3に示すようなクラウン形状の発泡弾性層113Aの外周面を、フレア形状の表面樹脂層214で被覆して転写ロール211を製造した場合のロール軸方向における断面を概略的に示している。図3に示すようなクラウン形状の発泡弾性層113Aの外周面を、ポリイミド又はポリアミドイミドを含むフレア形状の表面樹脂層(樹脂チューブ)214で被覆することで、発泡弾性層113はロール軸方向の両端部よりも中央部において厚さ方向により強く加圧される。これにより、ロール軸方向の両端部における気泡115Aに比べ、ロール軸方向の中央部における気泡115Cが発泡弾性層113の厚さ方向により強く加圧され、より潰れた形状となる。この場合、転写ロール211の外周形状はフレア形状となり、また、ニップ部では、発泡弾性層の両端部での反発力は小さく、図2に示す転写ロール111と同様、図4に示すようなフレア形状となる。
また、外周面が予めフレア形状である金型にポリイミド前駆体溶液又はポリアミドイミド溶液を塗布して塗膜を硬化させることでフレア形状のチューブを作製してもよい。
ストレート形状の発泡弾性層の外周面をフレア形状の表面樹脂層で被覆して転写ロールを製造してもよい。図6に示すように、支持体の外周面上にストレート形状の発泡弾性層213Aを形成し、ストレート形状の発泡弾性層213Aの外周面を、図7に示すようにポリイミド又はポリアミドイミドを含むフレア形状の表面樹脂層(樹脂チューブ)214で被覆することで、発泡弾性層213はロール軸方向の両端部よりも中央部において厚さ方向に強く加圧される。このように製造された転写ロール311は、ロール軸方向の両端部における気泡115Aに比べ、ロール軸方向の中央部における気泡115Dが発泡弾性層213の厚さ方向に潰れた形状となる。この場合、転写ロール311の外周形状はフレア形状となるが、ロール軸方向の中央部における気泡115Dは、図5に示すフレア形状の転写ロール211の中央部における気泡115Cほどは厚さ方向に潰されていない。そのため、ニップ部では、図8に示すように中央部においてより加圧されたフレア形状となる。
なお、本実施形態に係る転写ロールを上記(A)〜(C)のいずれのパターンで製造した場合、ニップ部における形状は図4又は図8に示すようなフレア形状となり、ロール軸方向において均一性が高いニップ荷重が得られる。ニップ荷重の均一性をより高める観点から、ニップ部で図8に示すフレア形状が得られるように、(A)クラウン形状の発泡弾性層とストレート形状の表面樹脂層との組み合わせ(図2)、又は、(B)クラウン形状の発泡弾性層とフレア形状の表面樹脂層との組み合わせ(図5)が好ましい。
本実施形態に係る画像形成装置は、転写ロールを備える画像形成装置であり、当該転写ロールとして、前述した本実施形態に係る転写ロールを適用する。
具体的には、例えば、本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前述した本実施形態に係る転写ロールを有し、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備える。
直接転写方式の構成では、像保持体に対向して配置された転写ロールとして本実施形態に係る転写ロールを備える。
また、中間転写方式の構成では、1次転写ロール及び2次転写ロールの少なくともいずれか一方の転写ロールとして本実施形態に係る転写ロールを備える。
なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に特定の張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給可能である。
なお、1次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×106Ωcm以下)の基材上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って特定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
<クラウン形状の発泡弾性層+ストレート形状のポリイミドチューブ>
(発泡弾性層の作製)
イオン導電性ロールとして、φ12mmの金属シャフト上に、イソシアネートとポリオールとを重合させたウレタン層をロール状に成形し、加熱により加硫及び発泡させることでφ22mmの発泡ウレタン層を形成した。なお、発泡剤としては、ベンゼンスルホニルヒドラジドを用いた。その後、発泡ウレタン層の外周面に研磨加工を施すことにより、両端部の外径がφ20mmであり、中央部の外径が両端部の外径よりも100μm大きいクラウン形状を有する発泡弾性層(軸方向長さ:210mm)を作製した。
表面層形成用のポリイミド樹脂として、溶剤可溶型のポリイミド樹脂:東洋紡(株)製:バイロマックスHR16NN(固形分:18質量%、溶剤:メチル−2ピロリドン)、導電剤としてカーボンブラックを樹脂成分100質量部あたり25質量部添加し、分散機を用いて分散を行ない、塗液を得た。この塗液を外径φ20mmのアルミニウム製パイプの外面に塗布し、乾燥及び焼成して厚さ100μmのストレート形状を有するポリイミドチューブ(φ20mm)を作製した。
<クラウン形状の発泡弾性層+フレア形状のポリイミドチューブ>
(発泡弾性層の作製)
イオン導電性ロールとして、φ12mmの金属シャフト上に、イソシアネートとポリオールとを重合させたウレタン層をロール状に成形し、加熱により加硫及び発泡させることでφ22mmの発泡ウレタン層を形成した。その後、発泡ウレタン層の外周面に研磨加工を施すことにより、両端部の外径がφ20mmであり、中央部の外径が両端部の外径よりも100μm大きいクラウン形状を有する発泡弾性層(軸方向長さ:210mm)を作製した。
表面層形成用のポリイミド樹脂として、溶剤可溶型のポリイミド樹脂:東洋紡(株)製:バイロマックスHR16NN(固形分18質量%、溶剤:メチル−2ピロリドン)、導電剤としてカーボンブラックを樹脂成分100質量部あたり25質量部添加し、分散機を用いて分散を行ない、塗液1を得た。
塗液1と同様の成分を含む材料にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン、固形分5質量%)を加えて分散した塗液2を得た。
<ストレート形状の発泡弾性層+フレア形状のポリイミドチューブ>
(発泡弾性層の作製)
イオン導電性ロールとして、φ12mmの金属シャフト上に、イソシアネートとポリオールとを重合させたウレタン層をロール状に成形し、加熱により加硫及び発泡させることでφ22mmの発泡ウレタン層を形成した。その後、発泡ウレタン層の外周面に研磨加工を施すことによりストレート形状を有するφ20mmの発泡弾性層(軸方向長さ:210mm)を作製した。
表面層形成用のポリイミド樹脂として、溶剤可溶型のポリイミド樹脂:東洋紡(株)製:バイロマックスHR16NN(固形分18質量%、溶剤:メチル−2ピロリドン)、導電剤としてカーボンブラックを樹脂成分100質量部あたり25質量部添加し、分散機を用いて分散を行ない、塗液1を得た。
塗液1と同様の成分を含む材料にPTFE(固形分5質量%)を加えて分散した塗液2を得た。
<ストレート形状の発泡弾性層+ストレート形状のポリイミドチューブ>
(発泡弾性層の作製)
イオン導電性ロールとして、φ12mmの金属シャフト上に、イソシアネートとポリオールとを重合させたウレタン層をロール状に成形し、加硫及び発泡させることでφ22mmの発泡ウレタン層を形成した。その後、発泡ウレタン層の外周面に研磨加工を施すことによりストレート形状を有するφ20mmの発泡弾性層を作製した。
表面層形成用のポリイミド樹脂として、溶剤可溶型のポリイミド樹脂:東洋紡(株)製:バイロマックスHR16NN(固形分18質量%、溶剤:メチル−2ピロリドン)、導電剤としてカーボンブラックを樹脂成分100質量部あたり25質量部添加し、分散機を用いて分散を行ない、塗液を得た。
この塗液を外径φ20mmのアルミニウム製パイプの外面に塗布し、乾燥及び焼成して厚さ100μmのストレート形状を有するポリイミドチューブ(φ20mm)を作製した。
イオン導電性ロールとして、φ12mmの金属シャフト上にイソシアネートとポリオールとを重合させたウレタン層をロール状に成形し、加硫及び発泡させることでφ22mmの発泡ウレタン層を形成した。その後、発泡ウレタン層の外周面に研磨加工を施すことにより、両端部の外径がφ20mmであり、中央部の外径が両端部の外径よりも100μm大きいクラウン形状を有する発泡弾性層を作製する。これを転写ロールとした。
各例で作製した転写ロールを、それぞれ2次転写ロールとして、富士ゼロックス社製の画像形成装置、DocuCentre−II C6500の改造機に搭載した。
この画像形成装置を用いて、常温下でそれぞれ初期と300万枚プリントを行った後の画質評価および用紙裏汚れ評価を実施した。
上記各例で製造した転写ロールを、それぞれ2次転写ロールとして富士ゼロックス社製の画像形成装置、DocuCentre−II C6500改造機に搭載した。
この画像形成装置をそれぞれ用い、記録媒体としてA4サイズの用紙を用い、K色の濃度30%の画質濃度でプリントを行い、ロール軸方向の濃度ムラを評価した。10枚目の画像(初期画像)と300万枚目の画像(経時画像)について、それぞれ目視による官能評価により濃度ムラを確認し、下記基準によって評価した。
A:ロール軸方向における濃度ムラが認められない。
B:濃度ムラが軽微に発生するが、目視ではほとんど確認できない。
C:濃度ムラが目視で確認できるレベルで発生。
上記プリントした初期と経時で各10枚(初期:1枚目〜10枚目の用紙と、経時:2999990枚目〜3000000枚目にプリントした用紙について紙しわの発生を評価した。
A:紙しわの発生なし。
B:紙しわの発生あり。
上記紙しわで評価した用紙について、用紙裏面側のトナーによる汚れ(用紙裏汚れ)を評価した。評価指標は以下の通りである。
A:用紙裏面側トナー汚れがほぼ発生しない。
B:用紙裏面側トナー汚れが軽微に発生するが、目視ではほとんど確認できない。
C:用紙裏面側トナー汚れが発生。
上記の各評価を行った後、画像形成装置から転写ロールを取り出し、発泡弾性層を軸方向に沿って切断し、発泡弾性層の軸方向の端部(各末端(端面)から中央部に向けて幅20mmの部位)及び中央部(両末端(端面)の中間地点を中心とした幅100mmの部位)における空洞(気泡箇所に相当)の形状についてマイクロスコープを用いて厚さ方向の長さXと軸方向の長さYを測定し、X/Yを求めた。各部位においてそれぞれ100個の空洞についてX/Yを求めて平均値を算出し、気泡形状を評価した。
実施例1乃至実施例3で製造した転写ロールの発泡弾性層に含まれる気泡の形状は、軸方向の両端部におけるX/Yよりも中央部におけるX/Yが小さく、中央部の方が厚さ方向に潰れた形状であった。
一方、比較例1で製造した転写ロールの発泡弾性層に含まれる気泡の形状は、軸方向の両端部におけるX/Yと中央部におけるX/Yとが同じであった。
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K 現像装置
5Y、5M、5C、5K 1次転写ロール
6Y、6M、6C、6K クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 2次転写ロール
27 2次転写ロール用クリーニング部材
28 定着装置
30 中間転写体クリーニング装置
111 転写ロール
112 支持体
113 発泡弾性層
114 表面樹脂層(ストレート形状)
213 発泡弾性層
214 表面樹脂層(フレア形状)
211 転写ロール
311 転写ロール
Claims (4)
- 支持体と、
前記支持体の外周面上に配置された発泡弾性層であって、ロール軸方向の両端部における気泡に比べ、ロール軸方向の中央部における気泡が前記発泡弾性層の厚さ方向に潰れた形状を有する発泡弾性層と、
前記発泡弾性層の外周面を被覆し、ポリイミド又はポリアミドイミドを含む表面樹脂層と、
を有する転写ロール。 - 前記表面樹脂層のロール軸方向の両端部における外径が、ロール軸方向の中央部における外径よりも大きい請求項1に記載の転写ロール。
- 請求項1又は請求項2に記載の転写ロールを有し、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
請求項1又は請求項2に記載の転写ロールを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
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