JP2017035167A - 移動型x線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より少ない力でアームの移動操作を行うことが可能な移動型X線装置を提供する。【解決手段】移動型X線装置1は、X線装置と、X線装置を制御する制御部を搭載した本体と、本体を搭載する台車と、X線装置を支持するアームと、アームを支持し台車に対し正逆両方向に回転可能に支持された支柱と、台車を傾ける可動機構とを備える。可動機構として、台車108の前輪109aの位置を上昇または下降させる車輪位置移動機構11を備える。制御装置107は所定のタイミングで前輪109aの位置を上昇または下降させることにより、台車108を傾けたり、水平に戻したりする。台車108が傾いた状態では、アーム自重水平成分によって支柱旋回力が生じるため、操作者はより小さな力でアーム102を旋回させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、病院内を回診し、各回診場所で撮影を行うための移動型X線装置に関し、特にその操作の利便性を高めた移動型X線装置の構造に関する。
移動型X線装置は台車にX線を発生するX線装置やX線制御装置等を搭載したものであり、回診車とも呼ばれるものである。このような移動型X線装置では、例えば、特許文献1に示すように、X線装置を上下動可能に支持するアームや、アームを支持する支柱を回転させる回転機構等を備えている。これにより、ベッドに寝たままの患者に対して任意の撮影位置までX線装置を位置付けることが可能となる。また走行時には、支柱を回転させてアーム(X線装置)を本体部側に戻すことで装置の重量バランスを安定させ、走行の安全性を確保できる。
特開2013−165826号公報
しかしながら、X線装置は非常に重量が大きい。そのため、1日に何度もX線撮影を行う操作者にとって、回診の都度アーム(支柱)を回転させる操作を行うことは負担が大きいものであった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、より少ない力でアームの移動操作を行うことが可能な移動型X線装置を提供することである。
前述した目的を達成するために本発明は、X線を発生させるX線装置と、前記X線装置を制御する制御部を搭載した本体と、前記本体を搭載する台車と、前記X線装置を支持するアームと、前記アームを支持し、前記台車に対し正逆両方向に回転可能に支持された支柱と、前記台車を傾ける可動機構と、を備えることを特徴とする移動型X線装置である。
本発明により、より少ない力でアームの移動操作を行うことが可能な移動型X線装置を提供できる。
移動型X線装置1の外観構成図 移動型X線装置1のアーム102の上下動と台車108を傾ける可動機構(車輪位置移動機構11)について説明する図 台車108を傾けた際の支柱101の回転動作について説明する図 台車108を前傾させた際にアーム102にかかる力について説明する図 移動型X線装置1の操作と台車108の姿勢の制御の流れを示すフローチャート(第1の実施の形態) 移動型X線装置1の操作と台車108の姿勢の制御の流れを示すフローチャート(第2の実施の形態) 支柱101の回転角度及び回転方向に応じた台車108の傾き制御の流れを示すフローチャート(第3の実施の形態) 支柱101の回転角度及び回転方向と台車108の姿勢について説明する図 支柱101の回転角度及び絞りハンドル操作方向と台車108の姿勢について説明する図 支柱101の回転角度及び絞りハンドル操作方向と台車108の傾き制御の流れを示すフローチャート(第4の実施の形態) 第5の実施の形態の移動型X線装置1Aの傾き姿勢を示す図 第5の実施の形態の移動型X線装置1Aにおいて台車108を傾けた際の支柱101の回転動作について説明する図
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1〜図4を参照して、本発明に係る移動型X線装置1の構成について説明する。
移動型X線装置1とは、X線装置103を台車108に搭載して移動可能にしたものであり、回診車とも呼ばれる。X線装置103とは、X線を発生する各種の装置を含む。例えば、被検体10にX線を連続的に照射して動画像からなるX線画像(透視画像)を生成する透視撮影装置でもよいし、被検体10に一瞬だけX線を照射して静止画像からなるX線画像を生成する一般撮影装置でもよい。
図1は移動型X線装置1の全体構成図であり、X線撮影時の状態を示している。図1に示すように、移動型X線装置1は、X線を発生させるX線装置103と、X線装置103を制御する制御装置107等を搭載した本体部104と、本体部104を搭載する台車108と、X線装置103を支持するアーム102と、アーム102を支持し、台車108に対し正逆両方向に回転可能に支持された支柱101と、台車108を傾ける可動機構である車輪位置移動機構11とを備える。移動型X線装置1の本体部104には、X線検出器7からのX線検出信号に基づいて画像を生成する画像処理装置が設けられてもよい。X線検出器7は、X線を検出する複数の検出素子が2次元アレイ状に配置されたFPD(Flat Panel Detector)等である。
台車108は、左右の前輪109a及び後輪109bと、後輪109bをモータ駆動する駆動装置110と、駆動装置110に電源を供給するバッテリー111と、台車108の角度を検出する角度検出器12とを備える。
駆動装置110は駆動モータであり、制御装置107から入力される駆動制御信号に応じた駆動量でモータを回転する。駆動装置110は前後の両車輪109a、109bに備えてもよいが、一方の車輪(例えば後輪109b)のみを駆動し、他方は自走式のキャスターとしてもよい。図1の例では、後輪109bをモータ駆動する。
バッテリー111は、台車108の駆動装置110を駆動するための電源である。なお、X線装置103に高電圧を供給するための電源としてはAC電源を用いてもよいし、高電圧供給用のバッテリーを別に搭載してもよい。
台車108には、台車108の傾きを変化させる可動機構が設けられる。可動機構は例えば、左右の前輪109aを上昇または下降するための車輪位置移動機構11である。前輪109aは、走行中や撮影時は台車108が水平となるよう基準位置に位置づけられるが、車輪位置移動機構11によって前輪109aを基準位置より上昇させると台車108を前傾の姿勢に傾けることができる(図2参照)。また、車輪位置移動機構11によって前輪109aを基準位置より下降させると台車108を後傾の姿勢に傾けることができる。なお、本明細書において、「前傾」とは前輪109a側を低くする姿勢であり、「後傾」とは後輪109b側を低くする姿勢である。車輪位置移動機構11の動作については後述する。
角度検出器12は、台車108の傾き角度を検出し、検出した傾き角度を制御装置107へ通知する。制御装置107は、台車108が水平、すなわち傾き角度が「0度」となる車輪位置を基準位置とする。前傾または後傾の姿勢のときの台車108の角度は、予め設定される設定値か、或いは操作者によって任意に指定された角度とする。制御装置107は、角度検出器12により検出した床面の角度と、予め設定した前傾または後傾の角度とから前輪109aの移動量を算出し、車輪位置移動機構11に通知する。
本体部104には走行用ハンドル105が設けられる。走行用ハンドル105は、操作者が台車108を押したり引いたりして走行させる際に把持する部位である。走行用ハンドル105は台車108の走行を補助する駆動装置110の駆動量を調整するための操作入力部としても機能する。例えば、走行用ハンドル105は走行させる際に押したり引いたりする力に応じて僅かに変位するレバーハンドルを用い、レバーハンドルの変位量に応じて制御装置107は駆動装置110の駆動量を調整する。レバーハンドルの機構及び操作検知の仕組みについては、例えば特開2001−258872号公報等に記載されている。
X線装置103は、X線管及び高電圧発生部により構成され、制御装置107の制御により所定強度のX線を照射する。また、X線装置103にはX線の照射野を制限するX線絞り103aが設けられる。X線装置103及びX線絞り103aの動作は本体部104に設けられる制御装置107により制御される。
X線絞り103aには絞りハンドル16が設けられる。絞りハンドル16は、X線装置103の位置を移動する際に把持される部位である。絞りハンドル16は、支柱回転方向の左右にそれぞれ設けられることが好ましい。アーム102を回転させる際、操作者は回転させる方向に設けられた絞りハンドル16を持てば、回転させやすい。
また、絞りハンドル16にはロック解除スイッチ161が設けられる。ロック解除スイッチ161は、支柱101の回転のロック(ブレーキ)を解除するスイッチである。絞りハンドル16は、握るとロック解除スイッチ161が押下され、支柱101を回転可能となる。また絞りハンドル16を離すとロック解除スイッチ161がオフになり、支柱101の回転にロックがかかり、支柱101の回転を停止させることができる。
支柱101は、図2に示すように支柱軸方向(上下方向)にアーム102をスライド可能に支持する。また、アーム102は水平方向に伸縮自在となっている。また、支柱101は、台車108に対して支柱軸を中心に回転可能となっている。図3は、支柱101、アーム102、及びX線装置103の上面図である。図3に示すように、支柱101は支柱軸を中心に+方向(正方向)及び−方向(逆方向)のいずれにも回転可能となっている。これにより、アーム102を支柱の周りの任意の回転角度まで旋回させることができる。撮影時には、図1に示すように、ベッドに寝た被検体10の上部までX線装置103を移動させる。また走行時には、アーム102を回転させてX線装置103を本体部104側に戻すことにより、重量バランスを安定させ、かつ狭い空間での走行を安全に行える。
また、支柱101内にはアーム102の上下位置を移動(昇降)するアーム移動機構が設けられている。アーム移動機構の動作は本体部104に設けられる制御装置107により制御される。
なお、図1には、アーム102が支柱101に対し一定の角度で支持されたものを示しているが、この例に限定されない。支柱101に対するアーム102の支持角度が可変なパンタグラフアームにも本発明を適用可能である。
アーム102には、アーム102の位置を固定するための固定具であるキャッチ15が設けられる。本体部104に設けられるキャッチ支柱14にアーム102に設けられたキャッチ15を収納することで、アーム102の位置を図2の実線で示すように走行姿勢位置で固定することができる。また、図2の破線で示すように、アーム102を上昇させれば、キャッチ15がキャッチ支柱14から外れ、アーム102の固定が解除され、支柱101が回転可能となる。
キャッチ15またはキャッチ支柱14には、キャッチ15がキャッチ支柱14から外れたことを検知するセンサ14aが設けられる。センサ14aによりキャッチ15が外れたことを検知すると、可動機構(車輪位置移動機構11)は前輪109aを上昇させ、台車108を前傾の姿勢に傾ける。
図4は、台車108が前傾の姿勢に傾いた状態を示している。台車108が傾いた状態では、アーム102及びX線装置103の自重Fにアーム自重水平成分Fが生じる。つまりアーム102が自重で支柱軸を中心に回転するようになる。このアーム102の自重による回転を利用すれば、操作者はより小さな力で所望の回転角度までアーム102を回転させ、X線装置103を所望の撮影位置に位置づけることができる。
また、撮影時や走行時には、可動機構(車輪位置移動機構11)は、前輪109aの位置を基準位置へ戻し、台車108を水平にする。例えば、キャッチ15がキャッチ支柱14に収納されたことをセンサ14aによって検知すると、可動機構(車輪位置移動機構11)は台車108を水平にする。これにより、走行時は台車108を水平に保つことができる。また、撮影時には絞り103aに設けられた照射野ランプ18を用いて可視光でX線照射野を示すが、この照射野ランプ18の点灯に伴い、可動機構(車輪位置移動機構11)が前輪109aの位置を基準位置へ戻し、台車108を水平にするようにしてもよい。これにより、撮影時に台車108を水平にすることができる。また撮影の終了に伴い、可動機構11(車輪位置移動機構11)は、前輪109aを基準位置より下降させ、台車108を後傾の姿勢にすることが望ましい。これにより、アーム102を自重を利用して走行姿勢位置方向へ旋回させることができる。
本体部104は筐体の上面に操作パネル106、内部に制御装置107を備える。本体部104には、操作者が台車108を移動させる際に把持される走行用ハンドル105が設けられる。
操作パネル106は、例えばキーボード、マウス、テンキー等の入力装置、及び各種スイッチボタン等を有する操作部と、液晶パネル等のディスプレイ装置及びディスプレイ装置と連携して表示処理を実行するための論理回路等を有する表示部を備える。操作パネル106は、操作部と表示部とが一体化したタッチパネル式のものとしてもよい。操作部は、操作者によって入力される各種の指示や情報を制御装置107に出力する。表示部は、制御装置107が取り扱う種々の情報を表示する。
制御装置107は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等の記憶部、外部機器とのインターフェイス等を備えたコンピュータである。制御装置107は、操作パネル106の操作部から入力された入力信号に基づいてX線装置103におけるX線照射の動作制御を行ったり、支柱101に設けられるアーム移動機構の移動制御を行ったり、X線絞り103aの制御を行ったり、ハンドル105の操作検出器105bから入力される操作量に応じて台車108の走行制御を行ったりする。
また制御装置107は、台車108の傾きを制御する。制御装置107は、例えばキャッチ15が外れたとき、照射野ランプ18を点灯させたとき、または撮影が終了したとき等のタイミングをトリガとして、或いは、台車108の傾き位置を選択する選択スイッチの操作に伴い、車輪位置移動機構11に対して台車の角度を変更するための制御信号を送る。車輪位置移動機構11は制御装置107から送信される制御信号に基づいて前輪109aの位置を上昇または下降させる。これにより台車108を傾けたり水平に戻したりする。
制御装置107のROMまたは記憶部には、移動型X線装置1がX線装置として機能するための基本プログラム(X線照射制御、モータ108の駆動制御、及びアームの移動動作に必要なプログラム)やデータが記憶される。また、台車108の傾き制御に必要なプログラム及びデータ等が記憶される。
次に、図5を参照して移動型X線装置1の傾き制御動作について説明する。
まず移動型X線装置1のアーム102は、図2の実線に示すように、キャッチ15がキャッチ支柱14に固定された走行姿勢位置にあるものとする。X線撮影時には操作者は、X線装置103を撮影位置へ位置づけるため、図2の破線にしめすようにアーム102を上昇させる。アーム102が上昇すると、キャッチ15がキャッチ支柱14から外れる。センサ14aは、キャッチ15がキャッチ支柱14から外れたことを検知すると、制御装置107に検知信号を送信する(ステップS101;Yes)。制御装置107は、キャッチ15が外れた旨の信号をセンサ14aから受け取ると、車輪位置移動機構11に対して台車108を前傾させるよう制御信号を送信する(ステップS102)。車輪位置移動機構11は、制御装置107から受信した制御信号に従い、前輪109aの位置を所定量だけ上昇させる。これにより台車108を前傾させる。
施設及び施設内の場所によっては床面に傾きがあり、床面が水平でないことがある。そこで台車108の角度検出器12によって常に台車108の傾きを検出し、制御装置107は前輪109aの基準位置(台車108を水平にした時の位置)を検出した床面の傾きに応じて決定することが望ましい。これにより傾斜のある場所では、台車108を水平に保つことができ、走行が安定する。また、傾斜のある場所での撮影も可能となる。
また、床面に傾斜のある場所で台車108を前傾及び後傾に傾ける場合には、制御装置107は角度検出器12により検出された台車108の傾き角度(床面の傾き角度)と、予め設定された目標傾き角度とに応じて前輪109aの移動量を算出する。目標傾き角度は、水平を基準として、前傾の場合と後傾の場合とについてそれぞれ設定される。或いは、操作者により入力された任意の指定値としてもよい。
X線を撮影する際、X線照射野を可視光で示して位置決めが行われる。このとき、台車108が傾いているとX線装置103から照射されるX線も同様に角度がついてしまい、適正なX線画像を得ることができない。そこで、制御装置107は照射野ランプ18が点灯されたときに、台車108を水平にするよう制御する。例えば、照射野ランプ18の点灯スイッチが操作されると(ステップS103;Yes)、制御装置107は、照射野ランプ18を点灯させるとともに、車輪位置移動機構11に対して台車108を水平にするよう制御信号を送信する(ステップS104)。車輪位置移動機構11は、制御装置107から受信した制御信号に従い、前輪109aの位置を下降させ、基準位置に戻す。これにより台車108を水平にする。
X線撮影が終了すると、次の回診を行うために、操作者はアーム102を支柱軸を中心に旋回させ、図2の実線に示す走行姿勢位置に戻す。このときは台車108を後傾にするとアーム自重水平成分が発生し、走行姿勢位置に戻すための支柱旋回力になる。そこで、制御装置107は撮影(X線の照射)が終了すると(ステップS105;Yes)、車輪位置移動機構11に対して台車108を後傾の姿勢にするよう制御信号を送信する(ステップS106)。車輪位置移動機構11は、制御装置107から受信した制御信号に従い、前輪109aの位置を基準位置より下降させる。これにより台車108を後傾の姿勢にすることができる。
走行姿勢に戻すときには、操作者はアーム102を下降させ、キャッチ15をキャッチ支柱14に収納する。キャッチ支柱14のセンサ14aにより、キャッチ15が収納されたことを検知すると(ステップS107;Yes)、制御装置107は、車輪位置移動機構11に対して台車108を水平の姿勢にするよう制御信号を送信する(ステップS108)。車輪位置移動機構11は、制御装置107から受信した制御信号に従い、前輪109aの位置を基準位置に戻す。これにより台車108を水平にすることができる。
以上説明したように、第1の実施の形態の移動型X線装置1では、台車108の前輪109aの位置を上昇または下降させる車輪位置移動機構11を設け、所定のタイミングで前輪109aの位置を上昇または下降させることにより、台車108を傾けたり、水平に戻したりする。台車108が傾いた状態では、アーム自重水平成分によって支柱旋回力が生じるため、操作者はより小さな力でアーム102を旋回させることができる。台車108を傾けるタイミングは、例えば、アーム102をキャッチ15により固定するタイミング及び固定解除するタイミング、或いは撮影時や走行時等に行われる操作を行うタイミング等であり、このような回診時の各タイミングに連動して台車108の傾きを制御するため、走行から撮影までの動作をスムーズに行うことが可能となる。
なお、上述の例では、台車108を傾けるための可動機構として、前輪109aに車輪位置移動機構11を設け、前輪109aを上下動可能な構成としたが、これに限定されない。例えば、車輪位置移動機構11を後輪109bに設けてもよい。また、可動機構は車輪位置の移動に限らず、台車108を傾けるものであればどのようなものでもよい。
また、移動型X線装置1に台車108の傾き姿勢を選択するためのボタンを設け、ボタンが操作された場合に、制御装置107は車輪位置移動機構11に対して台車108を選択された姿勢にするよう制御信号を送信するようにしてもよい。傾き姿勢を選択するボタンは、例えば「前傾」、「後傾」、「水平」、或いは「任意指定の角度」等を選択できることが望ましい。
[第2の実施の形態]
次に、図6を参照して、第2の実施の形態の移動型X線装置1について説明する。第2の実施の形態の移動型X線装置1は、絞りハンドル16に設けられるロック解除スイッチ161の動作に連動して、台車108の傾きを制御する。
図6を参照して第2の実施の形態の移動型X線装置101の傾き制御動作について説明する。なお、第2の実施の形態の移動型X線装置101の構成は、第1の実施の形態の移動型X線装置101と同様の構成であるため、重複する説明を省略し、同一の各部は同一の符号を付して説明する。
X線撮影時には、操作者は絞りハンドル16を握る。ここで絞りハンドル16に設けられるロック解除スイッチ161が押下されると(ステップS201;Yes)、支柱回転のロックが解除される(ステップS202)。制御装置107は、ロック解除スイッチ161が押下されると、車輪位置移動機構11に対して台車108を前傾させるよう制御信号を送信する(ステップS203)。車輪位置移動機構11は、制御装置107から受信した制御信号に従い、前輪109aの位置を所定量だけ上昇させる。これにより台車108を前傾させる。
この状態で、アーム自重水平成分によってアーム102が旋回する。操作者は、絞りハンドル16を握ったまま、すなわちロック解除スイッチ161を押したまま、所望の位置までアーム102を回転させる。
アーム102を回転させ所望の位置へ到達すると、操作者は絞りハンドル16を離す(ステップS204;Yes)。これにより、ロック解除スイッチ161はオフとなり、支柱回転がロックされる(ステップS205)。ロックがかかった状態では台車108が傾いていてもアーム102は旋回しない。
ステップS206〜ステップS211の動作は、第1の実施の形態におけるステップS103〜ステップS108の動作と同様である。すなわち、X線撮影時の位置決めの際に使用する照射野ランプ18を点灯すると(ステップS206;Yes)、制御装置107は台車108を水平に戻すよう制御する(ステップS207)。また、撮影が終了すると(ステップS208;Yes)、制御装置107は台車108を後傾の姿勢に傾けるよう制御する(ステップS209)。アーム102が走行姿勢位置に戻されキャッチ14により固定されると(ステップS210;Yes)、制御装置107は台車108を水平に戻すよう制御する(ステップS211)。
以上説明したように、第2の実施の形態の移動型X線装置1では、アーム102を回転させるときに把持される絞りハンドル16のロック解除スイッチ161の操作と連動して、台車108の傾きを制御する。これにより、操作者はより小さな力でアーム102を回転させることが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、図7及び図8を参照して、第3の実施の形態の移動型X線装置について説明する。第3の実施の形態の移動型X線装置1は、アーム102の回転方向及び回転角度に応じて、台車108を前傾とするか後傾とするかを決定する。
第3の実施の形態の移動型X線装置1は、第1または第2の実施の形態の構成に加え、支柱101の回転方向を検出する回転方向検出部と、支柱101の回転角度を検出する回転角度検出部と、検出した支柱101の回転方向及び回転角度に応じて台車108を前傾とするか後傾とするかを決定する台車姿勢決定部とを備える。
図7、図8を参照して第3の実施の形態の移動型X線装置101の傾き制御動作について説明する。
操作者によってアーム102が回転されると、図7のフローチャートに示す制御動作を開始する。移動型X線装置101は、支柱101の回転方向及び回転角度を検出する(ステップS301)。支柱101の回転方向の検出、及び回転角度の検出は、例えば、支柱101の支柱軸に設けたロータリーボリューム等により行う。ロータリーボリュームは、検出した支柱101の回転方向及び回転角度を制御装置107に通知する。
制御装置107は通知された支柱101の回転方向及び回転角度に応じて台車108を前傾とするか後傾とするかを決定する。図8は、アーム102の回転方向と回転角度について説明する図である。図8において、支柱101を中心に、アーム102が走行姿勢位置にある場合を「0°」とし、反時計回りを「+方向(正方向)回転」、時計回りを「−方向(逆方向)回転」とする。
支柱101の回転方向が「+方向回転」である場合(ステップS302;Yes)、図8(a)に示すように、アーム102が0°以上180°未満の位置にある場合は(ステップS303;Yes)、制御装置107(台車姿勢決定部)は台車108の傾きを前傾とするよう制御する(ステップS304)。回転方向が「+方向回転」で(ステップS302;Yes)、かつ、アーム102が180°以上360°未満の位置にある場合は(ステップS303;No)、制御装置107(台車姿勢決定部)は台車108の傾きを後傾とするよう制御する(ステップS305)。
一方、支柱101の回転方向が「−方向回転」である場合(ステップS302;No)、図8(b)に示すように、アーム102が0°以上180°未満の位置にある場合は(ステップS306;Yes)、制御装置107(台車姿勢決定部)は台車108の傾きを後傾とするよう制御する(ステップS307)。回転方向が「−方向回転」で(ステップS302;No)、かつ、アーム102が180°以上360°未満の位置にある場合は(ステップS306;No)、制御装置107(台車姿勢決定部)は台車108の傾きを前傾とするよう制御する(ステップS308)。
台車108の姿勢が決定されると、車輪位置移動機構11は、制御装置107から受信した制御信号に従い、前輪109aの位置を所定量だけ上昇または下降させる。これにより台車108を前傾または後傾させる。
以上説明したように、第3の実施の形態の移動型X線装置1は、アーム102の回転方向及び回転角度に応じて、台車108を前傾とするか後傾とするかを決定する。これにより、アーム102の位置や移動操作の方向に応じて、適切な方向に台車108を傾けることができる。
[第4の実施の形態]
次に、図9及び図10を参照して、第4の実施の形態の移動型X線装置について説明する。
第4の実施の形態の移動型X線装置1は、第3の実施の形態の移動型X線装置1の傾き制御動作において、アーム102の回転方向を絞りハンドル16に設けられる支柱回転のロック解除スイッチ161の操作に基づいて判断する。
図9に示すように、絞りハンドル16は、支柱101の回転方向両側に設けられる。符号16aは「+方向」に設けられた絞りハンドル、符号16bは「−方向」に設けられた絞りハンドルである。
操作者は通常、回転させたい方向に設けられた絞りハンドル16(16aまたは16b)を持ってアーム102を回転させる。したがって、「+方向」の絞りハンドル16aに設けられたロック解除スイッチ161が押下された場合は、制御装置107はアーム102の回転方向が「+方向」であると判断する。逆に、「−方向」の絞りハンドル16bに設けられたロック解除スイッチ161が押下された場合は、制御装置107はアーム102の回転方向が「−方向」であると判断する。
図10を参照して第4の実施の形態の移動型X線装置101の傾き制御動作について説明する。
移動型X線装置101は、支柱101の回転角度を検出する(ステップS401)。支柱101の回転角度の検出は、例えば、支柱101の支柱軸に設けたロータリーボリューム等により行う。ロータリーボリュームは、検出した支柱101の回転角度を制御装置107に通知する。
制御装置107は、「+方向」の絞りハンドル16aが操作されているか、「−方向」の絞りハンドル16bが操作されているかを判定する(ステップS402)。「+方向」の絞りハンドル16aが操作され(ステップS402;Yes)、図9(a)に示すように、アーム102が0°以上180°未満の位置にある場合は(ステップS403;Yes)、制御装置107(台車姿勢決定部)は台車108の傾きを前傾とする(ステップS404)。「+方向」の絞りハンドル16aが操作され(ステップS402;Yes)、かつ、アーム102が180°以上360°未満の位置にある場合は(ステップS403;No)、制御装置107(台車姿勢決定部)は台車108の傾きを後傾とする(ステップS405)。
一方、「−方向」の絞りハンドル16bが操作され(ステップS402;No)、図9(b)に示すように、アーム102が0°以上180°未満の位置にある場合は(ステップS406;Yes)、制御装置107(台車姿勢決定部)は台車108の傾きを後傾とする(ステップS407)。「−方向」の絞りハンドル16bが操作され(ステップS402;No)、かつ、アーム102が180°以上360°未満の位置にある場合は(ステップS406;No)、制御装置107(台車姿勢決定部)は台車108の傾きを前傾とする(ステップS408)。
台車108の姿勢が決定されると、車輪位置移動機構11は、制御装置107から受信した制御信号に従い、前輪109aの位置を所定量だけ上昇または下降させる。これにより台車108を前傾または後傾させる。
以上説明したように、第4の実施の形態の移動型X線装置1は、絞りハンドル16の操作とアーム102の回転角度に応じて、台車108の傾き姿勢を決定する。これにより絞りハンドル16の操作に連動して適切な方向に台車108を傾けることができ、円滑な操作を行える。
[第5の実施の形態]
次に、図11及び図12を参照して、第5の実施の形態の移動型X線装置1Aについて説明する。
上述の第1〜第4の各実施形態では、前後方向に台車108を傾ける例を説明したが、図11に示すように、左右方向に台車108を傾けてもよい。
図11は、第5の実施の形態の移動型X線装置1Aを走行方向の前側から見た図である。移動型X線装置1Aは、台車108を左右に傾ける可動機構を有する。つまり、左右の車輪109c、109dのうちいずれか一方または両方に車輪位置移動機構11を設け、車輪位置を上昇または下降させることにより、台車108を左または右に傾ける。
例えば図11に示すように、左側の車輪109cの位置を上昇させると台車108が左側に下がるように傾く。台車108の傾きによりアーム自重水平成分Fxによってアーム102に旋回力が生じ、回転する。逆に、右方向に台車108を傾けた場合は、アーム102の回転方向は図12とは逆方向となる。
以上説明したように、台車108の傾きは前後方向のみならず、左右方向としてもよい。台車108の傾きによりアーム102を回転させることができ、操作者はより少ない力でアーム102の位置を移動させることが可能となる。また、台車108を傾けるタイミングや台車108の傾き方向の決定は、第1〜第4の実施の形態と同様である。
以上、各実施の形態において、本発明の好適な移動型X線装置について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1A・・・・・・・・移動型X線装置
101・・・・・・・・・支柱
102・・・・・・・・・アーム
103・・・・・・・・・X線装置
103a・・・・・・・・X線絞り
104・・・・・・・・・本体部
105・・・・・・・・・走行用ハンドル
106・・・・・・・・・操作パネル
107・・・・・・・・・制御装置
108・・・・・・・・・台車
109a・・・・・・・・前輪
109b・・・・・・・・後輪(駆動輪)
11・・・・・・・・・・車輪位置移動機構(可動機構)
12・・・・・・・・・・角度検出器
14・・・・・・・・・・キャッチ支柱(固定具)
15・・・・・・・・・・キャッチ(固定具)
16・・・・・・・・・・絞りハンドル
161・・・・・・・・・ロック解除スイッチ
18・・・・・・・・・・照射野ランプ

Claims (11)

  1. X線を発生させるX線装置と、
    前記X線装置を制御する制御部を搭載した本体と、
    前記本体を搭載する台車と、
    前記X線装置を支持するアームと、
    前記アームを支持し、前記台車に対し正逆両方向に回転可能に支持された支柱と、
    前記台車を傾ける可動機構と、
    を備えることを特徴とする移動型X線装置。
  2. 前記可動機構は、前記台車の車輪を上昇または下降させる車輪位置移動機構であることを特徴とする請求項1に記載の移動型X線装置。
  3. 前記アームの位置を走行姿勢位置で固定する固定具を備え、
    前記可動機構は、前記固定具による固定の解除に伴い前記台車を前傾にすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動型X線装置。
  4. 前記可動機構は、前記固定具により前記アームの位置を固定すると前記台車を水平にすることを特徴とする請求項3に記載の移動型X線装置。
  5. 前記支柱の回転のロック及びロック解除のスイッチを有するハンドルを更に備え、
    前記可動機構は、前記スイッチによるロック解除操作に伴い、前記台車を傾けることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の移動型X線装置。
  6. 可視光によりX線照射野を示す照明部を更に備え、
    前記可動機構は、前記照明部の点灯に伴い前記台車を水平にすることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の移動型X線装置。
  7. 前記可動機構は、前記X線装置による撮影の終了に伴い前記台車を後傾にすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の移動型X線装置。
  8. 台車の傾き角度を検出する角度検出器と、
    検出された台車の傾き角度と予め設定された目標傾き角度とに応じて前記可動機構における移動量を算出する算出部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の移動型X線装置。
  9. 前記支柱の回転方向を検出する回転方向検出部と、
    前記支柱の回転角度を検出する回転角度検出部と、
    検出した支柱の回転方向及び回転角度に応じて前記台車を前傾とするか後傾とするかを決定する台車姿勢決定部と、を更に備え、
    前記可動機構は、前記台車姿勢決定部により決定された姿勢となるように前記台車を傾けることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の移動型X線装置。
  10. 支柱の回転方向両側に設けられ、前記支柱の回転のロック及びロック解除のスイッチを有するハンドルを更に備え、
    前記回転方向検出部は、操作されたハンドルにより前記支柱の回転方向を検出することを特徴とする請求項9に記載の移動型X線装置。
  11. 前記台車の姿勢を選択するスイッチを更に備え、
    前記可動機構は、前記スイッチにより選択された姿勢となるように前記台車を傾ける、または水平にすることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の移動型X線装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022082418A1 (zh) * 2020-10-20 2022-04-28 江苏康众数字医疗科技股份有限公司 可双面入射的探测器、探测器阵列、成像系统及成像方法

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