JP2017033851A - 電線カバー部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】電線にかかる衝撃力を抑制する。【解決手段】本明細書によって開示される電線カバー部材は、電線Wが後方に引き出されたコネクタ50に装着される電線カバー部材10であって、コネクタ50から後方に引き出された電線Wが挿通される電線挿通部22を有する一対の半割カバー20と、電線Wに固定された状態で、僅かなクリアランスを有しつつ電線挿通部22内に収容される合成樹脂製の固定部40と、前後方向に弾性収縮可能に形成され、固定部40が前方から当接可能な状態で電線挿通部22内に保持されたコルゲートチューブ30とを備える構成とした。【選択図】図5

Description

本明細書によって開示される技術は、コネクタに装着される電線カバー部材に関する。
従来、電線の端末に設けられたコネクタに装着される電線カバー部材として、特開平11−67329(下記特許文献1)に記載のものが知られている。この電線カバー部材は、コネクタから引き出される電線に沿うように二分割される一対のハーフカバーと、ハーフカバー内に装着される弾性保持部とを備えて構成されている。電線カバー部材は、コネクタにおいて電線が引き出される電線引出部を一対のハーフカバーによって両側から挟み込むことでコネクタに装着されるようになっている。
弾性保持部は、ゴム材からなり、ハーフカバーによってコネクタを両側から挟み込むと、コネクタから引き出された電線が弾性保持部によって弾性力をもって挟み込まれる。これにより、電線を伝う振動や電線を引っ張る引っ張り力が弾性保持部によって吸収され、電線の端末に接続された端子への振動が伝わりや電線に加わる引っ張り力が抑制されるようになっている。
特開平11−67329号公報
ところで、上記のコネクタによると、電線をゴム材からなる弾性保持部によって挟み込んでいるため、電線に対して強い引っ張り力が加わると、弾性保持部内で電線が滑るようにして電線が引っ張れてしまい、電線に対して強い衝撃力が加わることで、電線と端子との接続部分に不具合が生じる虞がある。
本明細書では、電線にかかる衝撃力を抑制する技術を開示する。
本明細書によって開示される技術は、電線が後方に引き出されたコネクタに装着される電線カバー部材であって、前記コネクタから後方に引き出された前記電線が挿通される電線挿通部と、前記電線に固定された状態で、前記電線の挿通方向に変位可能に前記電線挿通部内に収容された合成樹脂製の固定部と、前記電線の挿通方向に弾性収縮可能に形成され、前記固定部が前方から当接可能な状態で前記電線挿通部内に保持された付勢部材とを備える構成とした。
このような構成の電線カバー部材によると、電線が強く引っ張られて強い力が加わる際に、電線に固定された合成樹脂製の固定部が付勢部材に前方から当接し前方に向けて付勢され、引っ張り力が付勢部材によって吸収されるから、例えば、固定部材がゴム製の場合に比べて、電線に対して固定部がずれてしまうことを抑制しつつ、電線に加わる衝撃力を抑制することができる。
本明細書によって開示される電線カバー部材は、以下の構成としてもよい。
前記付勢部材は、前記電線の延び方向に開口した形態で前記電線を全周に亘って覆う筒状に形成されており、前記固定部は、前記付勢部材の開口縁部に全周に亘って当接する構成としてもよい。
このような構成によると、電線を全周に亘って覆う付勢部材に対して固定部が全周に亘って当接するから、電線に加わる衝撃を全周に亘って均等に吸収することができる。これにより、固定部が付勢部材に偏って当接する場合に比べて、電線に加わる衝撃が一部に集中することを防ぐことができる。
前記付勢部材は、前記電線挿通部から導出される前記電線を全周に亘って覆って保護する筒状のコルゲートチューブであり、前記コルゲートチューブは、前記電線挿通部内に設けられた保持突起によって前記電線の挿通方向に係止されている構成としてもよい。
このような構成によると、電線挿通部に設けられた保持突起によって係止固定されたコルゲートチューブによって固定部を付勢することができる。つまり、電線を保護するコルゲートチューブを、固定部材を付勢する付勢部材として兼用することができるから、電線挿通部内に別途付勢部材を設ける場合に比べて、部品点数が増加することを防ぐことができると共に、電線挿通部が大型化することを防ぐことができる。
本明細書によって開示される技術によれば、電線にかかる衝撃力を抑制することができる。
電線カバー部材をコネクタに装着した状態を示す平面図 同側面図 電線カバー部材をコネクタに装着した状態の一部破断断面図 電線カバー部材をコネクタに装着した状態の縦断面図 電線が後方に引っ張られた状態を示す図4の断面に相当する縦断面図
<実施形態>
本明細書に開示された技術における一実施形態について図1から図5を参照して説明する。
本実施形態は、コネクタ50に装着される電線カバー部材10を例示している。なお、以下の説明において、上下方向とは、図1および図4における上下方向を基準とする。また、前後方向とは、図1および図2における前後方向を基準として、図示左方を前方、図示右方を後方として説明する。
まず、コネクタ50について説明する。コネクタ50は、図4および図5に示すように、合成樹脂製のハウジング51と、電線Wの端末に接続された状態でハウジング51内に保持された複数の雌端子60とを備えて構成されている。
各雌端子60は、前後に長い箱形状の接続部61の後方に電線固定部62が設けられた形態とされている。接続部61内には、図示しないタブ状の雄端子が前方から挿入可能とされており、接続部61内に雄端子が挿入されることで雄端子と接続部61とが電気的に接続される。一方、電線固定部62は、電線Wの端末において露出された芯線W1に圧着されたワイヤバレル63と、電線Wに外嵌されたゴム栓G1に圧着されたインシュレーションバレル64とが前後に連なった形態をなしており、ワイヤバレル63が芯線W1に圧着されることで、雌端子60が電線Wに電気的に接続固定され、インシュレーションバレル64がゴム栓G1に圧着されることで、ゴム栓G1が雌端子60と共に電線Wの端末に固定されている。
ハウジング51は、図4および図5に示すように、雌端子60が収容される端子収容部52の外側を前方に開口するフード部53で覆った形態とされている。
端子収容部52は、フード部53の奥壁54からフード部53の前端開口よりもやや後方の位置まで真っ直ぐ延びるタワー状に形成されており、端子収容部52の外周には、ゴムリングG2が装着されている。端子収容部52内には、雌端子60が横方向に複数(本実施形態では3つ)並んで挿入されており、端子収容部52内に収容された各雌端子60は、接続部61の上部に設けられた被係止突起65が端子収容部52内に片持ち状に設けられた弾性変位可能なランス55によって後方から係止されることで、後方への抜け止めが図られている。また、端子収容部52には、前方からフロントキャップ70が装着されており、フロントキャップ70に設けられた規制片71がランス55の撓み空間Sに進入することで、ランス55が弾性変位することが規制され、雌端子60が二重に係止されている。
フード部53は、端子収容部52の外側を全周に亘って覆う形態とされており、フード部53の上部には、図示しない相手側コネクタに係止することで相手側コネクタとコネクタ50とを嵌合状態に保持するロックアーム56が設けられている。
フード部53の後部には、端子収容部52内の各雌端子60に接続された電線Wを後方に引き出す電線引出部57が設けられている。電線引出部57内には、電線Wに外嵌されたゴム栓G1が収容されており、ゴム栓G1が電線引出部57の内周面に密着することで、電線引出部57から端子収容部52内に水などが浸入することを防いでいる。
次に、電線カバー部材10について説明する。電線カバー部材10は、図1に示すように、電線Wの引き出し方向である前後方向に沿って分割可能な合成樹脂製の一対の半割カバー20と、電線Wを覆った状態で一対の半割カバー20に固定される合成樹脂製のコルゲートチューブ30とを備えて構成されている。
一対の半割カバー20は、互いに組み付けた状態では、図1および図3に示すように、前方に向かうほど横方向両側に向けて拡幅する箱形状の拡幅部21の後方に角筒状の電線挿通部22が連なった形態とされており、コネクタ50における電線引出部57に装着可能とされている。
各半割カバー20の拡幅部21における上下面のうちの一方の面には、図2に示すように、係合突起23が突設されており、他方の面には上下方向外側に向かって弾性変位する係合片24が設けられている。係合片24には、係合突起23が嵌まり込み可能な係合孔25が設けられており、一対の半割カバー20を互いに組み付けると、図1に示すように、一方の半割カバー20における係合突起23が他方の半割カバー20における係合片24の係合孔25に嵌まり込こみ横方向に係止することで一対の半割カバー20が互いに組み付けられた状態に保持されるようになっている。
また、各半割カバー20における電線挿通部22の上下面にも、図2に示すように、拡幅部21と同様に、一方の面に係合突起23が突設されると共に、他方の面に上下方向外側に向かって弾性変位する係合片24が設けられており、一対の半割カバー20を互いに組み付けて、係合突起23と係合片24とを横方向に係止させることで、一対の半割カバー20を互いに組み付けられた状態に保持するようになっている。
また、電線挿通部22における係合突起23は、図2、図4および図5に示すように、半割カバー20の上下面のうち拡幅部21の係合突起23が形成された面とは異なる面に形成されており、一対の半割カバー20を互いに組み付けると、拡幅部21と電線挿通部22とでは、係合片24および係合突起23の配置が上下逆になるように設定されている。
詳細には、拡幅部21は、図1および図3に示すように、一対の半割カバー20を互いに組み付けることで箱形状に構成されるようになっており、拡幅部21の横方向両側端部には、前方に向けて延出された一対の係止片26が形成されている。一対の係止片26は、上下方向に延びる平板状に形成されており、一対の係止片26の先端には、内側に向かって突出する係止爪27が設けられている。この係止爪27は、電線引出部57の横方向両側の側面57Aに凹設された一対の被係止凹部58に幅方向両側から嵌合可能とされており、一対の半割カバー20を互いに組み付ける際に、係止爪27を被係止凹部58内に嵌合させることで、電線引出部57に対して一対の半割カバー20が脱落しないように固定される。
電線挿通部22は、図3から図5に示すように、拡幅部21内に開口すると共に後方に開口した形態とされている。電線挿通部22内には、電線引出部57から後方に引き出された複数の電線Wが前後方向に一括して挿通可能とされており、電線Wを横方向両側から挟み込むようにして一対の半割カバー20を互いに組み付けることで、電線引出部57から後方に引き出された複数の電線Wが電線挿通部22内に挿通されるようになっている。
電線挿通部22の後部には、図3から図5に示すように、コルゲートチューブ30を固定するチューブ固定部28が設けられている。チューブ固定部28は、電線挿通部22の内周壁22Aから電線挿通部22内に向けて全周に亘って突出する断面略三角状の保持突起29を複数条(本実施形態では2条)有しており、各保持突起29は、前後方向に間隔を空けて配されている。
コルゲートチューブ30は、図3から図5に示すように、電線挿通部22から後方に引き出された複数の電線Wを一括して覆う略円筒状をなしており、外周面に溝状に凹んだ溝部31が前後方向に間隔を空けて複数条周設された蛇腹状に形成されている。前後方向に隣り合う溝部31間の間隔は、電線挿通部22のチューブ固定部28における保持突起29の前後方向の間隔と同一とされており、溝部31内には、チューブ固定部28の保持突起29が全周に亘って嵌合可能とされている。つまり、コルゲートチューブ30の端末における溝部31にチューブ固定部28における保持突起29を凹凸嵌合させ、一対の半割カバー20を互いに組み付けて固定することで、コルゲートチューブ30が電線挿通部22からから後方に引き出された状態で一対の半割カバー20に固定されるようになっている。
また、コルゲートチューブ30は、図5に示すように、電線挿通部22内においてチューブ固定部28よりもやや前方の位置から収容されており、電線挿通部22から後方から引き出されたコルゲートチューブ30は、各電線Wが外部にむき出しにならないように保護している。
また、コルゲートチューブ30は、図3から図5に示すように、溝部31を前後方向に潰すように変形させることで電線Wの挿通方向である前後方向に弾性収縮可能とされており、各溝部31を前後方向に変形させることで、電線Wが配索される任意の方向にコルゲートチューブ30を屈曲させることができるようになっている。
さて、電線カバー部材10は、電線Wに固定された状態で一対の半割カバー20の電線挿通部22内に収容される合成樹脂製の固定部40を有している。
固定部40は、前後方向にやや厚みのある略矩形平板状の一対の半割プレート41の端面を互いに付き合わせて構成されるものであって、固定部40の外周形状は、電線挿通部22の内周形状に沿った形態とされている。各半割プレート41の突き合わせ面には、電線Wが圧入気味に嵌合される凹部42が形成されている。凹部42は、横方向に長い形態とされており、図3から図5に示すように、凹部42の上下方向の寸法は、電線Wの外径寸法よりもやや小さい寸法に設定され、凹部42の横方向の寸法は、電線引出部57から引き出される複数の電線Wの外径寸法を全て合わせた寸法よりもやや小さい寸法に設定されている。
したがって、電線Wを凹部42内に圧入気味に嵌合させ、一対の半割プレート41の突き合わせ面を互いに突き合わせて固定部40を構成すると、各電線Wの被覆W2に半割プレート41の凹部42の角部42Aが食い込むと共に、複数の電線Wが一括して固定部40に囲まれた状態となって、固定部40が電線Wに強固に固定される。
また、固定部40は、図3および図4に示すように、電線引出部57から引き出された電線Wに余長を持たせた状態で電線挿通部22内におけるコルゲートチューブ30の前方に収容されており、拡幅部21の後端部に設けられた前止まり部21Aによって前止まりされている。
前止まり部21Aは、拡幅部21の内面から拡幅部21内に向かって突出した形態とされており、前止まり部21Aが固定部40の外周縁部に対して前方から全周に亘って当接することで固定部40を電線挿通部22内に抜け止めしている。
また、固定部40が電線挿通部22内に収容されると、図3および図4に示すように、固定部40の外周端面40Aと電線挿通部22の内周壁22Aとの間に僅かなクリアランスを有した状態となると共に、固定部40がコルゲートチューブ30の前端開口縁部30Aに対して前方から全周に亘って当接した状態となる。つまり、固定部40は、前止まり部21Aとコルゲートチューブ30とによって前後から挟まれた状態で電線挿通部22内に収容されている。
本実施形態は、以上のような構成であって、続いて、電線カバー部材10の組み立ておよびコネクタ50への装着手順を簡単に説明すると共に、電線カバー部材10の作用および効果について説明する。
複数の電線Wが後方に引き出されたコネクタ50に電線カバー部材10を装着する際には、まず、固定部40の一対の半割プレート41における凹部42に電線Wを嵌合させ、一対の半割プレート41を互いに突き合わせて固定部40を構成する。ここで、固定部40が構成されると、電線Wの被覆W2に半割プレート41の凹部42の角部42Aが食い込んだ状態となり、固定部40が電線Wに強固に固定される。
電線Wに固定部40が固定されたところで、固定部40と複数の電線Wと複数の電線Wを一括して覆うコルゲートチューブ30の端末とを横方向両側から挟み込むようにして一対の半割カバー20を互いに組み付ける。
この一対の半割カバー20の組み付け過程では、コルゲートチューブ30の溝部31にチューブ固定部28における保持突起29を凹凸嵌合させると共に、固定部40を電線挿通部内に収容する。そして、一対の半割カバー20が互いに組み付けられると、拡幅部21および電線挿通部22の係合突起23と係合片24とが横方向に係止することで一対の半割カバー20が互いに組み付けられた状態に保持される。また、一対の半割カバー20が互いに組み付けられた状態に保持されると、コルゲートチューブ30が電線挿通部22に固定されると共に、固定部40が前止まり部21Aとコルゲートチューブ30とによって前後から挟まれた状態で電線挿通部22内に収容される。
また、一対の半割カバー20を互いに組み付ける過程において、拡幅部21における一対の係止片26の係止爪27を電線引出部57の被係止凹部58内に嵌合させることで、一対の半割カバー20が電線引出部57に固定され、電線カバー部材10がコネクタ50に装着される。
ところで、電線カバー部材10が装着されたコネクタ50において、電線カバー部材10から後方に引き出された電線Wに対して後方に向けて強い引っ張り力が加わると、電線Wに対して強い衝撃力が加わることで、電線Wと雌端子60の電線固定部62との接続部分に不具合が生じることが懸念される。
ところが、本実施形態によると、電線Wに対して強い引っ張り力が加わると、電線Wの被覆W2に食い込むようにして強固に固定された固定部40が電線挿通部22内において後方に変位し、固定部40がコルゲートチューブ30の前端開口縁部30Aに前方から押し付けられる。すると、電線挿通部22内においてチューブ固定部28よりも前方に配されたコルゲートチューブ30が溝部31を潰すようにして弾性収縮することで、固定部40の外周縁部が全周に亘って前方に向けて付勢される。つまり、コルゲートチューブ30が固定部40の外周縁部を前方に向けて均等に付勢することで、電線Wに加わる引っ張り力が電線Wの外周部分において均等に吸収され、電線Wに加わる衝撃力を抑制することができる。これにより、電線Wに対して強い衝撃力が加わることで、電線Wと雌端子60の電線固定部62との接続部分に不具合が生じることを防ぐことができる。
以上のように、本実施形態によると、各電線Wに対して固定部40を食い込むようにして強固に固定し、電線Wに強固に固定された固定部40を、電線Wを保護するコルゲートチューブ30によって前方に付勢することができる。すなわち、電線Wを保護するコルゲートチューブ30を、固定部40を付勢する付勢部材として兼用することができるから、コルゲートチューブ30に加えて別途付勢部材を設ける場合に比べて、部品点数が増加することを防ぐと共に、電線挿通部22が大型化することを防ぎつつ、電線Wに加わる衝撃力を抑制することができる。また、合成樹脂製の固定部40が電線Wに食い込むようにして固定されているから、電線Wに対して固定部40が滑ってずれてしまうことを防ぐことができる。
また、本実施形態によると、複数の電線Wを全周に亘って取り囲む固定部40の外周縁部がコルゲートチューブ30の前端開口縁部30Aによって全周に亘って前方に向けて付勢されるから、例えば、固定部40の外周縁部のうちの一部が前方に付勢される場合に比べて、固定部40の外周縁部を均等に付勢でき、各電線Wに加わる引っ張り力を均等に吸収することができる。これにより、電線Wに加わる衝撃力がそれぞれの電線Wにほぼ均等に分散され、一部の電線Wに引っ張り力が集中することを抑制することができる。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では、固定部40を板状に構成した。しかしながら、これに限らず、固定部は、前後方向に厚肉なブロック状に構成されてもよい。
(2)上記実施形態では、固定部40をコルゲートチューブ30によって前方に付勢するに構成とした。しかしながら、これに限らず、電線挿通部22内に固定部40を前方に付勢する付勢部材を別途設けてもよい。
(3)上記実施形態では、外周面に溝部31を有する蛇腹状にコルゲートチューブ30を構成した。しかしながら、これに限らず、コルゲートチューブは前後方向に収縮し、固定部40を前方に付勢可能であれば、コルゲートチューブの外周面に溝部を有さない構成であってもよい。
(4)上記実施形態では、雌端子60がハウジング51内に収容されたコネクタ50に電線カバー部材10が装着される構成とした。しかしながら、これに限らず、雄端子がハウジングに収容された雄コネクタに本明細書で開示した電線カバー部材を適用してもよい。
10:電線カバー部材
22:電線挿通部
29:保持突起
30:コルゲートチューブ(付勢部材)
40:固定部
50:コネクタ
W:電線

Claims (3)

  1. 電線が後方に引き出されたコネクタに装着される電線カバー部材であって、
    前記コネクタから後方に引き出された前記電線が挿通される電線挿通部と、
    前記電線に固定された状態で、前記電線の挿通方向に変位可能に前記電線挿通部内に収容された合成樹脂製の固定部と、
    前記電線の挿通方向に弾性収縮可能に形成され、前記固定部が前方から当接可能な状態で前記電線挿通部内に保持された付勢部材とを備える電線カバー部材。
  2. 前記付勢部材は、前記電線の延び方向に開口した形態で前記電線を全周に亘って覆う筒状に形成されており、
    前記固定部は、前記付勢部材の開口縁部に全周に亘って当接する請求項1に記載の電線カバー部材。
  3. 前記付勢部材は、前記電線挿通部から導出される前記電線を全周に亘って覆って保護する筒状のコルゲートチューブであり、
    前記コルゲートチューブは、前記電線挿通部内に設けられた保持突起によって前記電線の挿通方向に係止されている請求項1または請求項2に記載の電線カバー部材。
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