JP2017033652A - 固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】オフガス回収部内におけるオフガスの滞留を抑制可能な固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システムを提供する。
【解決手段】本発明に係る固体酸化物形燃料電池スタックは、導出側キャップ71を備えている。導出側キャップ71は、一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eと固定される導出側本体部71aと、導出側本体部71aに設けられ、導出側本体部71a側から燃焼部側に向かって先細の筒状に形成され、一つまたは複数の第一ガス流路33dから排出された第一オフガスの流れを層流に形成する層流形成部71bと、層流形成部71bの先端に層流形成部71bと連通して設けられ、筒状に形成され、層流形成部71bを通過した第一オフガスを燃焼部に導出する導出側連通口部71cとを備える。
【選択図】 図4
【解決手段】本発明に係る固体酸化物形燃料電池スタックは、導出側キャップ71を備えている。導出側キャップ71は、一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eと固定される導出側本体部71aと、導出側本体部71aに設けられ、導出側本体部71a側から燃焼部側に向かって先細の筒状に形成され、一つまたは複数の第一ガス流路33dから排出された第一オフガスの流れを層流に形成する層流形成部71bと、層流形成部71bの先端に層流形成部71bと連通して設けられ、筒状に形成され、層流形成部71bを通過した第一オフガスを燃焼部に導出する導出側連通口部71cとを備える。
【選択図】 図4
Description
本発明は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルが電気的に接続された固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システムに関する。
上記発明の一例として、特許文献1および特許文献2に記載の発明が挙げられる。特許文献1に記載のオフガス燃焼装置は、燃料電池セルバンドルから排出される燃料極オフガスの流れを混合抑制領域と混合促進領域とに分けて、混合促進領域に空気極オフガスを供給する。これにより、特許文献1に記載のオフガス燃焼装置は、オフガスの燃焼性を向上させようとしている。
特許文献2に記載の燃料電池セルスタックでは、その上方に燃料オフガスと空気とを燃焼させる燃焼部が設けられている。また、各燃料電池セルの燃焼部側の端部には、キャップ状の部材が設けられている。キャップ状の部材は、管状部分を備えており、燃料電池セル内の燃料流路の流路断面積と比べて、キャップ状の部材の管状部分の流路断面積が小さくなっている。これらにより、特許文献2に記載の燃料電池セルスタックは、燃料オフガスを燃焼部に導出して、燃料電池セルスタックの上方の燃焼部で、燃料オフガスを燃焼させようとしている。
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、混合抑制領域と混合促進領域とを設ける必要があり、燃焼機構全体が大型化する。そのため、燃料電池セルバンドルに過大な加重が付加され、燃料電池セルバンドルの損傷を招く可能性がある。また、燃料電池セルバンドルは、横置き型であり、燃料電池セルバンドルと燃焼部とが離間して設けられているので、オフガスの燃焼熱を燃料電池セルバンドルの温度保持の熱源として利用することが困難である。さらに、燃焼機構全体が大型化するため、放熱部位が増大し、熱効率が低下する可能性がある。
一方、特許文献2に記載の発明では、キャップ状の部材によって燃料オフガスを回収して燃焼部に導出する。そのため、特許文献2に記載の発明は、上記問題が生じにくい。しかしながら、特許文献2に記載の発明は、キャップ状の部材の内部において、燃料電池セルの燃焼部側の端部とキャップ状の部材の管状部分との間の空間に角部を備えている。そのため、燃料電池セルから排出された燃料オフガスが当該空間において滞留する可能性がある。キャップ状の部材の内部において燃料オフガスが滞留すると、燃料オフガスのガス組成が変動し、燃料オフガスを燃焼させる際の燃料と空気との割合が変動する可能性がある。その結果、オフガス燃焼の火炎が不安定になる可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、オフガス回収部内におけるオフガスの滞留を抑制可能な固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システムを提供することを課題とする。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池スタックは、筒状に形成され燃料および酸化剤ガスのうちの一方である第一ガスが一端側から他端側に向けて流通する内側電極層と、前記内側電極層の外側に積層され前記燃料および前記酸化剤ガスのうちの他方である第二ガスの雰囲気中に設けられる外側電極層と、前記内側電極層と前記外側電極層との間に形成された電解質層とを備える一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルと、前記一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記他端側の端部を覆うように設けられ、前記内側電極層内に形成された一つまたは複数の第一ガス流路から排出され発電に使用されなかった前記第一ガスである第一オフガスを回収して前記第一オフガスと前記第二ガスとが燃焼する燃焼部に導出する導出側キャップと、を備える複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セルが電気的に接続された固体酸化物形燃料電池スタックであって、前記導出側キャップは、筒状に形成され、前記一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記他端側の端部と固定される導出側本体部と、前記導出側本体部に設けられ、前記導出側本体部側から前記燃焼部側に向かって先細の筒状に形成され、前記一つまたは複数の第一ガス流路から排出された前記第一オフガスの流れを層流に形成する層流形成部と、前記層流形成部の先端に前記層流形成部と連通して設けられ、筒状に形成され、前記層流形成部を通過した前記第一オフガスを前記燃焼部に導出する導出側連通口部と、を備える。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池スタックによれば、導出側キャップは、層流形成部を備えている。層流形成部は、導出側本体部側から燃焼部側に向かって先細の筒状に形成されており、内側電極層内に形成された一つまたは複数の第一ガス流路から排出された第一オフガスの流れを層流に形成する。そのため、本発明に係る固体酸化物形燃料電池スタックは、導出側キャップ内における第一オフガスの滞留を抑制することができ、第一オフガスと第二ガスとの燃焼を安定させることができる。
<第一実施形態>
(固体酸化物形燃料電池システム1)
図1に示すように、固体酸化物形燃料電池システム1は、発電ユニット10および貯湯槽21を備えている。また、発電ユニット10は、固体酸化物形燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14および制御装置15を備えている。
(固体酸化物形燃料電池システム1)
図1に示すように、固体酸化物形燃料電池システム1は、発電ユニット10および貯湯槽21を備えている。また、発電ユニット10は、固体酸化物形燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14および制御装置15を備えている。
固体酸化物形燃料電池モジュール11は、後述するように固体酸化物形燃料電池スタック30を少なくとも含んで構成される。固体酸化物形燃料電池モジュール11は、改質用燃料、改質水およびカソードガス(空気)が供給されている。具体的には、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、一端が供給源Gsに接続されて改質用燃料が供給される改質用燃料供給管11aの他端が接続されている。改質用燃料供給管11aには、原料ポンプ11a1が設けられている。さらに、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、一端が水タンク14に接続されて改質水が供給される水供給管11bの他端が接続されている。水供給管11bには、改質水ポンプ11b1が設けられている。さらに、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、一端がカソードエアブロワ11c1に接続されてカソードガス(空気)が供給されるカソードエア供給管11cの他端が接続されている。
熱交換器12は、固体酸化物形燃料電池モジュール11から排気される燃焼排ガスが供給されるとともに貯湯槽21からの貯湯水が供給され、燃焼排ガスと貯湯水とが熱交換する熱交換器である。具体的には、貯湯槽21は、貯湯水を貯湯するものであり、貯湯水が循環する(図1にて矢印の方向に循環する)貯湯水循環ライン22が接続されている。貯湯水循環ライン22上には、下端から上端に向かって順番に貯湯水循環ポンプ22aおよび熱交換器12が配設されている。熱交換器12は、固体酸化物形燃料電池モジュール11からの排気管11dが接続(貫設)されている。熱交換器12は、水タンク14に接続されている凝縮水供給管12aが接続されている。
熱交換器12において、固体酸化物形燃料電池モジュール11からの燃焼排ガスは、排気管11dを通って熱交換器12内に導入され、貯湯水との間で熱交換が行われ冷却されるとともに燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮される。冷却後の燃焼排ガスは、排気管11dを通って外部に排出される。また、凝縮された凝縮水は、凝縮水供給管12aを通って水タンク14に供給される。なお、水タンク14は、例えば、凝縮水をイオン交換樹脂によって、純水化することができる。
上述した熱交換器12、貯湯槽21および貯湯水循環ライン22から、排熱回収システム20が構成されている。排熱回収システム20は、固体酸化物形燃料電池モジュール11の排熱を貯湯水に回収して蓄える。
電力変換装置13は、固体酸化物形燃料電池スタック30から出力される直流電圧を入力し所定の交流電圧に変換して、交流の系統電源16aおよび外部電力負荷16c(例えば、電化製品など)に接続されている電源ライン16bに出力する。また、電力変換装置13は、系統電源16aからの交流電圧を電源ライン16bを介して入力し、あるいは固体酸化物形燃料電池スタック30の直流電圧を入力し、所定の直流電圧に変換して補機(各ポンプ、ブロワなど)や制御装置15に出力する。なお、制御装置15は、補機を駆動して固体酸化物形燃料電池システム1の運転を制御する。
(固体酸化物形燃料電池モジュール11)
図2に示すように、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、固体酸化物形燃料電池スタック30、蒸発部40、改質部50および燃焼部60を備えている。
図2に示すように、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、固体酸化物形燃料電池スタック30、蒸発部40、改質部50および燃焼部60を備えている。
(固体酸化物形燃料電池スタック30)
固体酸化物形燃料電池スタック30は、ベース部材31、断熱部材32、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33、複数の接続部材34、カバー35、アノードガスマニホールド36およびカソードガスマニホールド37を備えている。また、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々には、導出側キャップ71および導入側キャップ72が装着されており、キャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80が構成されている。本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30は、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80が複数の接続部材34によって電気的に接続されている。
固体酸化物形燃料電池スタック30は、ベース部材31、断熱部材32、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33、複数の接続部材34、カバー35、アノードガスマニホールド36およびカソードガスマニホールド37を備えている。また、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々には、導出側キャップ71および導入側キャップ72が装着されており、キャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80が構成されている。本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30は、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80が複数の接続部材34によって電気的に接続されている。
ベース部材31は、金属材(例えば、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、クロム−鉄−イットリア合金などを用いることができる。特に、フェライト系ステンレス鋼が好適である。)で方形状の板状に形成されている。ベース部材31の上面には、断熱部材32が当接して設けられている。断熱部材32は、ベース部材31と複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33とを電気的に絶縁する。断熱部材32は、絶縁性かつ断熱性を有する材料(例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコンまたはそれらの混合材料を原料としたセラミック)で方形状の板状に形成されている。断熱部材32は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33が立設されるベース部材31の中央部に配置されている。
複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33は、断熱部材32およびベース部材31を貫通してベース部材31に立設されている。図3に示すように、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33のうちの電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33は、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の長手方向の取り付け向きが互いに逆方向になるようにベース部材31に立設されている。
複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々は、燃料極層33a(内側電極層に相当する。以下、同じ。)、電解質層33bおよび酸化剤ガス極層33c(外側電極層に相当する。以下、同じ。)を備えており、これらは、層状に積層されて形成されている。図3の左側の固体酸化物形燃料電池筒状セル33を例に、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の構成について説明する。同図の右側の固体酸化物形燃料電池筒状セル33は、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の長手方向の取り付け向きが逆方向である点を除いて、左側の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と同様の構成を有している。
燃料極層33aは、筒状に形成されており、燃料(第一ガスに相当する。以下、同じ。)が一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)に向けて流通する。本実施形態では、燃料は、後述する天然ガスなどの炭化水素系燃料を改質したガスであり、アノードガスともいう。酸化剤ガス極層33cは、燃料極層33a(内側電極層)の外側に積層されており、酸化剤ガス(第二ガスに相当する。以下、同じ。)の雰囲気中に設けられる。本実施形態では、酸化剤ガスは、空気であり、カソードガスともいう。また、後述するように、酸化剤ガスは、一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)に向けて流通する。
電解質層33bは、燃料極層33a(内側電極層)と酸化剤ガス極層33c(外側電極層)との間に形成されている。つまり、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々は、径方向の内側から燃料極層33a、電解質層33bおよび酸化剤ガス極層33cの順に形成されている。なお、電解質層33bと酸化剤ガス極層33cとの間には、例えば、GDC(ガドリニウムドープセリア)、YDC(イットリアドープセリア)、SDC(サマリウムドープセリア)等の希土類をドープしたセリア混合体を用いた反応防止層を設けることもできる。
本実施形態では、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々は、円筒状に形成されている。複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々は、筒状であれば良く、例えば、断面方形に形成することもできる。また、後述するように、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々は、円筒の周側面を径方向両側から押し潰した扁平円筒形などに形成することもできる。
燃料極層33aは、例えば、NiやFeなどの触媒金属とY、Sc、Ceなどの希土類元素から選ばれる少なくとも1種をドープした安定化ジルコニアとの混合体、NiやFeなどの触媒金属とGd、Y、Smなどの希土類元素から少なくとも1種をドープしたセリアとの混合体、NiやFeなどの触媒金属とSr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも1種をドープしたランタンガレートとの混合体の少なくとも1種から形成される。
電解質層33bは、例えば、Y、Sc、Ceなどの希土類元素から選ばれる少なくとも1種をドープした安定化ジルコニア、Gd、Y、Smなどの希土類元素から少なくとも1種をドープしたセリア、NiとSr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも1種をドープしたランタンガレートの少なくとも1種から形成される。
酸化剤ガス極層33cは、例えば、Sr、Caから選ばれた少なくとも1種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれた少なくとも1種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれた少なくとも1種をドープしたランタンコバルタイト、Sr、Feから選ばれた少なくとも1種をドープしたバリウムコバルタイト、銀、銀−パラジウム合金、白金などの少なくとも1種から形成される。
図3に示すように、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33の各々は、燃料極層33aの一方の端部が露出するとともに、燃料極層33aの他方の端部が酸化剤ガス極層33cにより覆われている。ここで、一方の端部とは、同図の左側の固体酸化物形燃料電池筒状セル33では、他端側(矢印Z2方向側)の端部をいい、同図の右側の固体酸化物形燃料電池筒状セル33では、一端側(矢印Z1方向側)の端部をいう。また、他方の端部とは、同図の左側の固体酸化物形燃料電池筒状セル33では、一端側(矢印Z1方向側)の端部をいい、同図の右側の固体酸化物形燃料電池筒状セル33では、他端側(矢印Z2方向側)の端部をいう。一方の端部および他方の端部の関係は、以下、同様である。
また、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々には、燃料極層被接続部33a1と酸化剤ガス極層被接続部33c1とが形成されている。燃料極層被接続部33a1は、燃料極層33aの一方の端部の露出部に形成されている。酸化剤ガス極層被接続部33c1は、酸化剤ガス極層33cの他方の端部に形成されている。燃料極層被接続部33a1には、電解質層33bおよび酸化剤ガス極層33cが形成されておらず、燃料極層33aのみが形成されている。また、電解質層33bの一部は、露出している。
複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の形成方法は、限定されないが、例えば、公知の押し出し、プレス、鋳込み等の方法で燃料極層33aを形成し、逐次、電解質層33bおよび酸化剤ガス極層33cを印刷、ディッピング、スラリーコート等の方法で製膜することによって形成することができる。これらの方法により、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々は、径方向の内側から燃料極層33a、電解質層33bおよび酸化剤ガス極層33cの順に、既述の電極材料が層状に積層される。また、製膜の段階で部位に応じてマスキングを行うことで、上述の燃料極層33aが露出する部位や電解質層33bが露出する部位が形成される。なお、局所的に製膜を行うことで、任意の部位の外径を変更した固体酸化物形燃料電池筒状セル33を作製することも可能である。
図2に示すように、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々は、導出側キャップ71と導入側キャップ72とを備えている。本実施形態では、導出側キャップ71は、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eを覆うように設けられている。また、導入側キャップ72は、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の一端側(矢印Z1方向側)の端部33fを覆うように設けられている。導出側キャップ71および導入側キャップ72は、例えば、フェライト系ステンレス、ランタンクロマイトなどの金属材料で形成することができる。また、導出側キャップ71および導入側キャップ72は、例えば、セラミックなどの絶縁材料で形成することもできる。
図4に示すように、本実施形態では、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の燃料極層33a内には、一つの第一ガス流路33dが形成されている。第一ガス流路33dは、燃料が流通する。ここで、第一ガス流路33dから排出され発電に使用されなかった燃料を燃料オフガス(第一オフガスに相当する。以下、同じ。)とする。導出側キャップ71は、燃料オフガスを回収して燃焼部60に導出する。後述するように、燃焼部60では、燃料オフガスと酸化剤ガスとが燃焼する。
導出側キャップ71は、導出側本体部71a、層流形成部71b、導出側連通口部71cおよびガスシール部材71dを備えている。導出側本体部71aは、筒状に形成される。本実施形態では、導出側本体部71aは、円筒状に形成されている。また、導出側本体部71aの内径寸法は、最も外側に形成される酸化剤ガス極層33cの外径寸法より若干大きく形成されており、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eを挿入可能になっている。導出側本体部71aは、後述するガスシール部材71dを介して、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eと固定されている。なお、本実施形態では、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eは、電解質層33bが露出している。同様に、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の一端側(矢印Z1方向側)の端部33fは、電解質層33bが露出している。
層流形成部71bは、導出側本体部71aに設けられる。層流形成部71bは、導出側本体部71a側(矢印Z1方向側)から燃焼部60側(矢印Z2方向側)に向かって先細の筒状に形成されている。本実施形態では、層流形成部71bは、円錐状に形成されている。そのため、図4に示すように、層流形成部71bは、軸線AZ1方向(矢印Z方向)に軸線AZ1に沿って切断したときの断面形状が直線状に形成されている。
層流形成部71bは、導出側本体部71a側(矢印Z1方向側)から燃焼部60側(矢印Z2方向側)に向かって、燃料オフガスの流路断面積が徐々に小さくなっている。そのため、第一ガス流路33dから排出された燃料オフガスは、流路断面積の低下に合わせて徐々に層流形成部71bの先端に向かって合流するように流れる。よって、導出側キャップ71の内部における燃料オフガスの滞留が抑制され、乱流の形成が抑制される。特に、本実施形態では、層流形成部71bは、上記断面形状が直線状に形成されているので、層流形成部71bは、導出側本体部71a側(矢印Z1方向側)から燃焼部60側(矢印Z2方向側)に向かって、流路断面積の変化量(低下割合)が一定になる。つまり、導出側本体部71a側(矢印Z1方向側)において、急峻に流路断面積が低下しない。このことは、燃焼部60側(矢印Z2方向側)においても同様である。そのため、本実施形態の層流形成部71bは、上記抑制効果が高い。
このように、層流形成部71bは、第一ガス流路33dから排出された燃料オフガスの流れを層流に形成する。層流を示す指標として、例えば、レイノルズ数が挙げられる。層流形成部71bは、例えば、レイノルズ数が所定値以下になるように形状を規定することができ、軸線AZ1方向(矢印Z方向)の高さ(図4に示す距離L1)を規定することができる。なお、本明細書において、「層流」には、第一ガス流路33dから排出された燃料オフガスの流れが完全に層流である場合の他、その一部に乱流が形成される場合も含まれる。
導出側連通口部71cは、層流形成部71bの先端に層流形成部71bと連通して設けられている。また、導出側連通口部71cは、筒状に形成されている。本実施形態では、導出側連通口部71cは、円筒状に形成されている。さらに、図4に示すように、導出側連通口部71cの流路断面積S2は、第一ガス流路33dの流路断面積S1より小さく設定されている。
導出側連通口部71cの流路断面積S2および流路長(図4に示す距離L2)は、例えば、以下の方法で規定することができる。ここで、第一ガス流路33dの導出口における燃料オフガスの圧力を圧力P1とし、流速を流速V1とする。また、第一ガス流路33dの導出口における軸線AZ1方向(矢印Z方向)の位置を位置H1とする。同様に、導出側連通口部71cの導入口における燃料オフガスの圧力を圧力P2とし、流速を流速V2とする。また、導出側連通口部71cの導入口における軸線AZ1方向(矢印Z方向)の位置を位置H2とする。
なお、燃料オフガスの流れは、層流であり、燃料オフガスは、非圧縮性流体とみなす。また、燃料オフガスの流量は一定であり、内壁面との摩擦による損失はなく、燃料オフガスの漏れはないものとする。さらに、燃料密度は、燃料密度ρで一定であり、重力加速度を重力加速度gとする。
このとき、ベルヌーイの式は、下記数1で示され、連続の式は、下記数2で示される。数1を整理すると、数1は、下記数3で示される。
(数1)
P1+1/2×ρ×V12+ρ×g×H1=P2+1/2×ρ×V22+ρ×g×H2
(数2)
V1×S1=V2×S2
(数3)
(P1−P2)+1/2×ρ×(V12−V22)+ρ×g×(H1−H2)=0
(数1)
P1+1/2×ρ×V12+ρ×g×H1=P2+1/2×ρ×V22+ρ×g×H2
(数2)
V1×S1=V2×S2
(数3)
(P1−P2)+1/2×ρ×(V12−V22)+ρ×g×(H1−H2)=0
数3の第一項は、想定される圧力差(P1−P2)であり、数3の第三項は、既述した層流形成部71bの軸線AZ1方向(矢印Z方向)の高さ(図4に示す距離L1)によって決まる。よって、数3から流速V2を選定することができる。選定された流速V2と数2とから導出側連通口部71cの流路断面積S2を算出することができる。
また、導出側連通口部71cの内壁面との摩擦による圧力損失は、例えば、ハーゲン・ポアズイユの式によって概算することができる。そのため、上記圧力損失を考慮して、導出側連通口部71cの流路長(図4に示す距離L2)を規定することができる。ここで、導出側連通口部71cの導入口における燃料オフガスの圧力P2と、導出側連通口部71cの導出口における燃料オフガスの圧力との圧力差を圧力差ΔPとする。また、燃料オフガスの動粘性係数を動粘性係数μとし、導出側連通口部71cの流路長を図4に示す距離L2とする。また、導出側連通口部71c内における燃料オフガスの平均流速を平均流速uとし、導出側連通口部71cの流路内径をDとする。
このとき、ハーゲン・ポアズイユの式は、下記数4で示される。
(数4)
ΔP=32×μ×L2×u÷D2
(数4)
ΔP=32×μ×L2×u÷D2
導出側連通口部71cは、層流形成部71bを通過した燃料オフガスを燃焼部60に導出する。燃料オフガスの下流側に配設される導出側連通口部71cの流路断面積S2は、燃料オフガスの上流側に配設される第一ガス流路33dの流路断面積S1より小さく設定されている。そのため、導出側連通口部71cの導入口における燃料オフガスの圧力P2は、第一ガス流路33dの導出口における燃料オフガスの圧力P1と比べて低下する。また、導出側連通口部71cの導入口における燃料オフガスの流速V2は、第一ガス流路33dの導出口における流速V1と比べて加速される。このように、導出側キャップ71から導出する燃料オフガスの流速を加速させ、流量を均一化することで、オフガス燃焼の失火や逆火を防止することができ、火炎を安定させることができる。
ガスシール部材71dは、導出側本体部71aと一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eとの間の隙間を埋めるように設けられている。具体的には、ガスシール部材71dは、導出側本体部71aと一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eとの間に圧入されている。これにより、第一ガス流路33dから排出された燃料オフガスが上記隙間を通って、酸化剤ガス雰囲気中に漏れ出すことを抑制することができる。
また、固体酸化物形燃料電池は、他の燃料電池と比べて、高温に曝される時間が長く、かつ、室温と高温との間の温度サイクルが加わるため、シール箇所に加わるストレスが増大する。そのため、熱応力によってシール箇所にクラックが発生して、固体酸化物形燃料電池筒状セル33が破損する可能性がある。そこで、ガスシール部材71dは、可撓性を有すると好適である。
ガスシール部材71dは、例えば、セラミック製のガスケットを用いることができる。セラミック製のガスケットは、特許文献2に記載のロウ材や金属製のガスケット(例えば、メタルOリングなど)と比べて、可撓性が高い。そのため、セラミック製のガスケットは、固体酸化物形燃料電池筒状セル33に熱応力が生じた場合に、ガスシール部材71dにクラックが発生することを抑制することができ、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の破損を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、複数の接続部材34は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と接続され、導出側キャップ71とは接続されない(詳細は、後述する)。そのため、ガスシール部材71dは、絶縁性を有すると好適である。ガスシール部材71dは、上述のセラミック製のガスケットを用いることができる。これにより、ガスシール部材71dは、固体酸化物形燃料電池筒状セル33と導出側キャップ71との間を電気的に絶縁することができ、通電部位を低減することができる。
本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30によれば、導出側キャップ71は、層流形成部71bを備えている。層流形成部71bは、導出側本体部71a側(矢印Z1方向側)から燃焼部60側(矢印Z2方向側)に向かって先細の筒状に形成されており、燃料極層33a(内側電極層に相当)内に形成された第一ガス流路33dから排出された燃料オフガス(第一オフガスに相当)の流れを層流に形成する。そのため、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30は、導出側キャップ71内における燃料オフガスの滞留を抑制することができ、燃料オフガスと酸化剤ガス(第二ガスに相当)との燃焼を安定させることができる。
また、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30によれば、層流形成部71bは、軸線AZ1方向(矢印Z方向)に軸線AZ1に沿って切断したときの断面形状が直線状に形成されている。そのため、層流形成部71bは、導出側本体部71a側(矢印Z1方向側)から燃焼部60側(矢印Z2方向側)に向かって、流路断面積の変化量(低下割合)が一定になる。よって、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30は、乱流の形成をさらに抑制することができ、導出側キャップ71内における燃料オフガス(第一オフガスに相当)の滞留抑制効果を高めることができる。
さらに、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30によれば、導出側連通口部71cの流路断面積S2は、第一ガス流路33dの流路断面積S1より小さく設定されている。そのため、導出側連通口部71cの導入口における流速V2は、第一ガス流路33dの導出口における流速V1と比べて、加速される。よって、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30は、導出側キャップ71から導出する燃料オフガス(第一オフガスに相当)の流速を加速させ、流量を均一化することで、オフガス燃焼の失火や逆火を防止することができ、火炎を安定させることができる。
また、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30によれば、導出側キャップ71は、導出側本体部71aと固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eとの間の隙間を埋めるように設けられ、可撓性を有するガスシール部材71dを備えている。そのため、第一ガス流路33dから排出された燃料オフガス(第一オフガスに相当)が上記隙間を通って、酸化剤ガス(第二ガスに相当)雰囲気中に漏れ出すことを抑制することができる。よって、上記隙間での燃料オフガスと酸化剤ガスとの燃焼を規制することができ、当該部位での固体酸化物形燃料電池筒状セル33の破損を抑制することができる。また、ガスシール部材71dは、可撓性を有するので、固体酸化物形燃料電池筒状セル33に熱応力が生じた場合に、ガスシール部材71dにクラックが発生することを抑制することができ、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の破損を抑制することができる。
さらに、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30によれば、第一ガスは、燃料であり、第二ガスは、酸化剤ガスである。そのため、導出側キャップ71は、発電に使用されなかった燃料を回収して、燃焼部60に導出することができる。よって、導出側キャップ71が酸化剤ガス(空気)を回収する場合と比べて、燃料の使用量を低減することができる。
導入側キャップ72は、導入側本体部72a、導入側連通口部72cおよびガスシール部材72dを備えている。導入側キャップ72は、層流形成部71bに相当する部材を備えていない点で、導出側キャップ71と異なる。図5に示すように、導入側本体部72aは、導出側本体部71aと同様の形状に形成されている。導入側本体部72aは、ガスシール部材71dと同様のガスシール部材72dを介して、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の一端側(矢印Z1方向側)の端部33fと固定されている。導入側連通口部72cは、導入側本体部72aに設けられており、燃料極層33a内に形成された第一ガス流路33dに連通している。導入側連通口部72cは、導出側連通口部71cと同様に、筒状に形成されており、導入側本体部72aの底壁から第一ガス流路33dと反対側に向けて立設されている。
図2に示すように、導入側キャップ72の導入側連通口部72cは、ベース部材31に設けられる貫通穴31aおよび断熱部材32に設けられる貫通穴(図示略)をそれぞれ貫通している。また、導入側キャップ72の導入側連通口部72cと、ベース部材31の貫通穴31aとの間は、絶縁性シール部材31bでシールされている。絶縁性シール部材31bは、例えば、ガラス系のシール部材(例えば、アルミナ、シリカ等を主成分とする結晶化ガラスなど)を用いることができる。後述するように、燃料(改質ガス)は、導入側キャップ72の導入側連通口部72cを通って供給され、第一ガス流路33dに導出され、燃料極層33aに導出される。
複数の接続部材34は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33を電気的に接続する。図6に示すように、複数の接続部材34の各々は、第一接続部34a、第二接続部34bおよび連結部34cを備えている。第一接続部34aは、円筒状に形成されており、燃料極層被接続部33a1と電気的に接続可能である。第二接続部34bは、円筒状に形成されており、燃料極層被接続部33a1に隣り合う酸化剤ガス極層被接続部33c1と電気的に接続可能である。連結部34cは、薄板状に形成されており、第一接続部34aと第二接続部34bとを連結して電気的に接続する。連結部34cは、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の軸線AZ1方向(矢印Z方向)に垂直な平面において、第一接続部34aと第二接続部34bとの間を直線状に接続する。これにより、電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33を接続部材34によって最短距離で接続することができ、固体酸化物形燃料電池スタック30の内部抵抗を低減することができる。
また、連結部34cは、第一接続部34aの内径寸法や第二接続部34bの内径寸法に対して幅狭な薄板状に形成されている。そのため、固体酸化物形燃料電池スタック30は、熱膨張や振動等による電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33の軸間距離の変動を接続部材34全体で吸収することができる。
図6に示すように、本実施形態では、第一接続部34aの内径寸法および第二接続部34bの内径寸法は、最も外側の被接続部である酸化剤ガス極層被接続部33c1の外径寸法より若干大きく形成されている。そのため、第一接続部34aの内径と燃料極層被接続部33a1の外径との間、および、第二接続部34bの内径と酸化剤ガス極層被接続部33c1の外径との間は、燃料極層33aの熱膨張率と同程度以上の熱膨張率を有する導電性接着剤34dによって固定されていると好適である。
導電性接着剤34dは、例えば、白金、銀、銅または銀−パラジウム合金などの導電性ペーストや導電性セラミックスを用いることができる。導電性セラミックスは、例えば、ABO3型のペロブスカイト型酸化物などを用いることができ、比較的電気伝導性が高いランタンコバルタイト系酸化物や酸化還元雰囲気で安定なランタンクロマイト系酸化物を用いると良い。
本実施形態では、第一接続部34aの内径寸法および第二接続部34bの内径寸法は、最も外側の被接続部である酸化剤ガス極層被接続部33c1の外径寸法より若干大きく形成されているので、接続部材34を電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33に嵌め込むことが容易であり、接続部材34の組み付けが容易である。また、接続部材34は、第一接続部34aと燃料極層被接続部33a1との間において、熱膨張差に起因する空隙の発生を抑制することができる。このことは、第二接続部34bと酸化剤ガス極層被接続部33c1との間においても同様である。よって、電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33と接続部材34との間の接続状態が良好になり、電気抵抗を低減することができる。
図2に示すように、一の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と、一の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33のうちの一方の固体酸化物形燃料電池筒状セル33とは、接続部材34によって電気的に接続されている。具体的には、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の軸線AZ1方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)において、一の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の燃料極層被接続部33a1と、上記一方の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の酸化剤ガス極層被接続部33c1とが、接続部材34によって電気的に接続されている(図3参照)。
同様に、一の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と、一の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33のうちの他方の固体酸化物形燃料電池筒状セル33とは、接続部材34によって電気的に接続されている。具体的には、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の軸線AZ1方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)において、一の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の酸化剤ガス極層被接続部33c1と、上記他方の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の燃料極層被接続部33a1とが、接続部材34によって電気的に接続されている(図3参照)。
上記接続が繰り返されることによって、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33が複数の接続部材34によって直列接続される。このようにして、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80は、電気的に直列接続されている。なお、直列接続された複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の両端の接続部は、バスバー接続部材38aを介してバスバー38bにそれぞれ接続されている。
図2に示すように、カバー35は、ベース部材31の上面に取り付けられている。カバー35は、下方に開口する開口部を有する箱状に形成されている。カバー35とベース部材31との間に形成された密閉された空間R1には、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80(各導入側キャップ72の導入側連通口部72cの一部を除く)、蒸発部40および改質部50が収容されている。カバー35の開口部には、外方に向けて形成されたフランジ35aが形成されており、フランジ35aがベース部材31の上面に当接して、ベース部材31にネジ35bにより、ねじ止め固定されている。カバー35の天井部には、一つまたは複数(本実施形態では、2つ)の排気口35c,35cが形成されており、燃焼排ガスが排気口35c,35cを通って排気される。
アノードガスマニホールド36は、ベース部材31の下面に取り付けられている。アノードガスマニホールド36は、上方に開口する開口部を有する箱状に形成されている。アノードガスマニホールド36とベース部材31との間に形成された密閉された空間には、各導入側キャップ72の導入側連通口部72cが突出している。アノードガスマニホールド36には、一端が改質部50に接続されてアノードガスが供給されるアノードガス供給管36cが接続されている。
カソードガスマニホールド37は、空間R1内に設けられている。カソードガスマニホールド37は、断熱部材32の上面より下方に配設されている。カソードガスマニホールド37は、断熱部材32の周囲に配設されている。カソードガスマニホールド37の上部には、上方に向けてカソードガス(空気)が流出する流出孔(図2にて矢印位置)が複数形成されている。カソードガスマニホールド37には、カソードガス(空気)を供給するカソードガス供給管37aが接続されている。
(蒸発部40)
蒸発部40は、固体酸化物形燃料電池スタック30の燃焼ガスにより加熱され、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに供給された改質用燃料を予熱する。蒸発部40は、生成された水蒸気と予熱された改質用燃料を混合して改質部50に供給する。改質用燃料としては天然ガス、LPガスなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態では、改質用燃料は、天然ガスを用いている。
蒸発部40は、固体酸化物形燃料電池スタック30の燃焼ガスにより加熱され、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに供給された改質用燃料を予熱する。蒸発部40は、生成された水蒸気と予熱された改質用燃料を混合して改質部50に供給する。改質用燃料としては天然ガス、LPガスなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態では、改質用燃料は、天然ガスを用いている。
蒸発部40には、一端(下端)が水タンク14に接続された水供給管11bの他端が接続されている。また、蒸発部40には、一端が供給源Gsに接続された改質用燃料供給管11aが接続されている。供給源Gsは、例えば、都市ガスのガス供給管、LPガスのガスボンベである。
(改質部50)
改質部50は、上述した燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部40から供給された水蒸気と改質用燃料の混合ガスとから燃料である改質ガスを生成する。改質部50内には、触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素と一酸化炭素などを含んだガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。
改質部50は、上述した燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部40から供給された水蒸気と改質用燃料の混合ガスとから燃料である改質ガスを生成する。改質部50内には、触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素と一酸化炭素などを含んだガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。
これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は、既述のアノードガスであり、アノードガスマニホールド36を介して、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各燃料極層33aに導出される。より詳細には、アノードガスマニホールド36に供給された改質ガスは、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々に装着された導入側キャップ72を介して、各第一ガス流路33dに導出され、各燃料極層33aに導出される。改質ガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の天然ガス(メタンガス)、改質に使用されなかった改質水(水蒸気)を含んでいる。このように、改質部50は、改質用燃料(原燃料)と改質水とから改質ガス(燃料)を生成して固体酸化物形燃料電池スタック30に供給する。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応である。
(燃焼部60)
燃焼部60は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と、蒸発部40および改質部50との間に設けられている。燃焼部60は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々に装着された各導出側キャップ71から排出された燃料オフガスと酸化剤ガスとが燃焼して蒸発部40および改質部50を加熱する。
燃焼部60は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と、蒸発部40および改質部50との間に設けられている。燃焼部60は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々に装着された各導出側キャップ71から排出された燃料オフガスと酸化剤ガスとが燃焼して蒸発部40および改質部50を加熱する。
本実施形態の固体酸化物形燃料電池モジュール11は、上記固体酸化物形燃料電池スタック30、蒸発部40および改質部50を備えている固体酸化物形燃料電池モジュール11において、上述した固体酸化物形燃料電池スタック30に係る作用効果を得ることができる。また、本実施形態の固体酸化物形燃料電池システム1は、上記固体酸化物形燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14および制御装置15を備えている発電ユニット10と、貯湯槽21とを備えている固体酸化物形燃料電池システム1において、上述した固体酸化物形燃料電池スタック30に係る作用効果を得ることができる。
<第二実施形態>
本実施形態は、第一実施形態と比べて、層流形成部71bの形状が異なる。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、図面は、第一実施形態と共通する箇所には共通の符号を付して記載されており、本明細書では、重複する説明が省略されている。上述したことは、第三実施形態以降についても同様である。
本実施形態は、第一実施形態と比べて、層流形成部71bの形状が異なる。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、図面は、第一実施形態と共通する箇所には共通の符号を付して記載されており、本明細書では、重複する説明が省略されている。上述したことは、第三実施形態以降についても同様である。
図7に示すように、導出側キャップ71の層流形成部71bは、軸線AZ1方向(矢印Z方向)に軸線AZ1に沿って切断したときの断面形状が円弧状に形成されている。本実施形態においても、層流形成部71bは、導出側本体部71a側(矢印Z1方向側)から燃焼部60側(矢印Z2方向側)に向かって、燃料オフガスの流路断面積が徐々に小さくなっている。よって、層流形成部71bは、第一ガス流路33dから排出された燃料オフガスの流れを層流に形成することが容易である。本実施形態の導出側キャップ71は、第一実施形態の導出側キャップ71と同様の構成を備えており、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30は、第一実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、層流形成部71bは、上記断面形状が外側に凸の円弧状に形成されている。層流形成部71bは、上記断面形状が内側に凸の円弧状に形成することもできる。この場合、層流形成部71bは、導出側本体部71a側(矢印Z1方向側)と比べて、燃焼部60側(矢印Z2方向側)の流路断面積の変化量(低下割合)が小さくなる。そのため、層流形成部71bの上記断面形状が外側に凸の円弧状に形成されている場合と比べて、乱流の形成が抑制され、導出側キャップ71内における燃料オフガスの滞留抑制効果を高めることができる。また、本明細書では、上記断面形状の「円弧状」には、真円の一部(本来の円弧)の他、楕円の一部など、導出側本体部71a側(矢印Z1方向側)から燃焼部60側(矢印Z2方向側)に向かって、燃料オフガスの流路断面積が徐々に小さくなる種々の形状が含まれる。
<第三実施形態>
本実施形態は、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80の各々が、複数(本実施形態では、3つ)の固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33,33を備えている点で、第一実施形態と異なる。
本実施形態は、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80の各々が、複数(本実施形態では、3つ)の固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33,33を備えている点で、第一実施形態と異なる。
図8に示すように、導出側キャップ71は、複数(3つ)の固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33,33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33e,33e,33eを覆うように設けられている。導出側キャップ71は、複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dから排出された燃料オフガスを回収して、燃焼部60に導出する。
具体的には、導出側本体部71aは、ガスシール部材71dを介して、複数(3つ)の固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33,33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33e,33e,33eと固定されている。本実施形態においても、各固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eは、電解質層33bが露出している。層流形成部71bは、複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dから排出された燃料オフガスの流れを層流に形成する。導出側連通口部71cは、層流形成部71bを通過した燃料オフガスを燃焼部60に導出する。ガスシール部材71dは、導出側本体部71aと複数(3つ)の固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33,33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33e,33e,33eとの間の隙間を埋めるように設けられている。本実施形態の導出側キャップ71は、第一実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができ、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30は、第一実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、導出側連通口部71cの流路断面積S2は、複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dの流路断面積S11,S12,S13の総和より小さく設定されている。つまり、本実施形態では、第一実施形態で既述した第一ガス流路33dの流路断面積S1は、複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dの流路断面積S11,S12,S13の総和として取り扱えば良い。また、導入側キャップ72は、複数(3つ)の固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33,33の一端側(矢印Z1方向側)の端部33f,33f,33fを覆うように設けられる。導入側キャップ72は、供給された燃料を複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dにそれぞれ導出する。さらに、本実施形態においても、層流形成部71bは、軸線AZ1方向(矢印Z方向)に軸線AZ1に沿って切断したときの断面形状を円弧状に形成することができる。
<第四実施形態>
本実施形態は、第一実施形態と比べて、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の形状が異なり、各固体酸化物形燃料電池筒状セル33が複数(本実施形態では、3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dを備えている点で、第一実施形態と異なる。
本実施形態は、第一実施形態と比べて、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の形状が異なり、各固体酸化物形燃料電池筒状セル33が複数(本実施形態では、3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dを備えている点で、第一実施形態と異なる。
図9に示すように、各固体酸化物形燃料電池筒状セル33は、円筒の周側面を径方向両側から押し潰した扁平円筒形に形成されている。同図は、扁平円筒形の固体酸化物形燃料電池筒状セル33を軸線AZ1方向(矢印Z方向)から視た模式図である。固体酸化物形燃料電池筒状セル33は、支持基材33gが楕円柱状(断面が扁平状)に形成されている。燃料極層33a、電解質層33bおよび酸化剤ガス極層33cは、支持基材33gの外周面に積層されており、これらは、支持基材33gの外周形状に合わせて断面扁平状に形成されている。
支持基材33gの内部には、複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dが形成されており、各第一ガス流路33dは、固体酸化物形燃料電池筒状セル33の軸線AZ1方向(矢印Z方向)に沿って支持基材33gを貫通している。そのため、既述の実施形態と同様に、各第一ガス流路33dは、燃料が一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)に向けて流通可能になっている。支持基材33gは、ガス透過性を有しており、各第一ガス流路33dを流れる燃料を燃料極層33aに供給可能になっている。なお、既述の実施形態では、支持基材の説明が省略されている。既述の実施形態では、固体酸化物形燃料電池筒状セル33は、円筒状に形成されるので、支持基材も円筒状に形成されている。
第一実施形態と同様に、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80の各々は、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33を備えている。また、導出側キャップ71は、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eを覆うように設けられている。そのため、導出側本体部71a、導出側連通口部71cおよびガスシール部材71dの構成は、第一実施形態と同様である。
本実施形態では、各固体酸化物形燃料電池筒状セル33が複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dを備えている。そのため、本実施形態の導出側キャップ71は、一つの固体酸化物形燃料電池筒状セル33の複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dから排出された燃料オフガスを回収して、燃焼部60に導出する。よって、層流形成部71bは、複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dから排出された燃料オフガスの流れを層流に形成する。本実施形態の導出側キャップ71は、第一実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができ、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30は、第一実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。なお、第三実施形態と同様に、導出側連通口部71cの流路断面積S2は、複数(3つ)の第一ガス流路33d,33d,33dの流路断面積S11,S12,S13の総和より小さく設定されている。
<第五実施形態>
本実施形態は、複数の接続部材34が、導出側キャップ71および導入側キャップ72を介して、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と電気的に接続されている点で、第一実施形態と異なる。
本実施形態は、複数の接続部材34が、導出側キャップ71および導入側キャップ72を介して、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と電気的に接続されている点で、第一実施形態と異なる。
図10に示すように、複数の接続部材34の各々は、平板状に形成されている。第一接続部34aには、貫通穴34a1が形成されている。貫通穴34a1は、電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33のうちの一方の固体酸化物形燃料電池筒状セル33に装着された導出側キャップ71の導出側連通口部71cが貫通する。よって、貫通穴34a1は、当該導出側キャップ71の導出側連通口部71cの外径より若干、大きく設定されている。
第二接続部34bには、貫通穴34b1が形成されている。貫通穴34b1は、電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33のうちの他方の固体酸化物形燃料電池筒状セル33に装着された導出側キャップ71の導出側連通口部71cが貫通する。よって、貫通穴34b1は、当該導出側キャップ71の導出側連通口部71cの外径より若干、大きく設定されている。なお、貫通穴34a1および貫通穴34b1の外径寸法は、同程度の寸法に設定することができる。
本実施形態では、複数の接続部材34が、導出側キャップ71および導入側キャップ72を介して、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と電気的に接続される。そのため、導出側キャップ71および導入側キャップ72は、導電性材料で形成されていると良い。導出側キャップ71および導入側キャップ72は、例えば、既述のフェライト系ステンレス、ランタンクロマイトなどの金属材料で形成することができる。
また、電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33のうちの一方の固体酸化物形燃料電池筒状セル33は、当該固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eに燃料極層被接続部33a1が形成されている。つまり、当該固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eは、燃料極層33aが露出している。導出側キャップ71の導出側本体部71aは、ガスシール部材71dを介して、燃料極層被接続部33a1と固定されている。ガスシール部材71dは、導出側本体部71aと燃料極層被接続部33a1との間の隙間を埋めるように設けられている。また、導出側本体部71aと燃料極層被接続部33a1との間は、導電性部材(例えば、白金、銀、銅または銀−パラジウム合金などの導電性ペースト)で、電気的に接続されている。
電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33のうちの他方の固体酸化物形燃料電池筒状セル33は、当該固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eに酸化剤ガス極層被接続部33c1が形成されている。つまり、当該固体酸化物形燃料電池筒状セル33の他端側(矢印Z2方向側)の端部33eは、燃料極層33aおよび電解質層33bが酸化剤ガス極層33cで覆われている。導出側キャップ71の導出側本体部71aは、ガスシール部材71dを介して、酸化剤ガス極層被接続部33c1と固定されている。ガスシール部材71dは、導出側本体部71aと酸化剤ガス極層被接続部33c1との間の隙間を埋めるように設けられている。また、導出側本体部71aと酸化剤ガス極層被接続部33c1との間は、既述の導電性部材と同様の導電性部材で、電気的に接続されている。
以上のことは、導入側キャップ72についても同様であり、複数の接続部材34が、導出側キャップ71および導入側キャップ72を介して、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と電気的に接続されている。本実施形態の導出側キャップ71は、第一実施形態の導出側キャップ71と同様の構成を備えており、本実施形態の固体酸化物形燃料電池スタック30は、第一実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。なお、本実施形態の導出側キャップ71は、燃料オフガスの回収機能の他に、集電機能を備えている。
また、第一接続部34aおよび第二接続部34bは、導出側キャップ71の層流形成部71bの外形形状に合わせて形成することもできる。この場合、接続部材34は、電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33の一方の導出側キャップ71に、第一接続部34aを被せるように装着し、電気的に隣り合う固体酸化物形燃料電池筒状セル33,33の他方の導出側キャップ71に、第二接続部34bを被せるように装着することができる。よって、第一接続部34aと層流形成部71bとは、面接触して電気的に接続され、第二接続部34bと層流形成部71bとは、面接触して電気的に接続される。そのため、接続部材34と導出側キャップ71,71との間の接触抵抗が低減され、電気抵抗が低減される。
<その他>
本発明は、上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施することができる。例えば、第一ガスを酸化剤ガスとし、第二ガスを燃料とすることができる。この場合、導出側キャップ71は、発電に使用されなかった酸化剤ガスを回収して、燃焼部60に導出することができる。
本発明は、上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施することができる。例えば、第一ガスを酸化剤ガスとし、第二ガスを燃料とすることができる。この場合、導出側キャップ71は、発電に使用されなかった酸化剤ガスを回収して、燃焼部60に導出することができる。
また、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80は、電気的に並列接続することもできる。さらに、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80は、直列接続および並列接続の両方で、電気的に接続することもできる。例えば、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80のうちの一部のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80を電気的に直列接続し、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80のうちの残りのキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80を電気的に並列接続することもできる。
また、複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル80の各々は、一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33と、導出側キャップ71とを備え、導入側キャップ72を省略することもできる。この場合、アノードガスマニホールド36内に、電気的に絶縁性を有する支持板を設けると良い。複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33の各々の一端側(矢印Z1方向側)の端部33f(下端面)が支持板の上面に当接して配設されることにより、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33は、軸線AZ1方向(矢印Z方向)において、位置決めされる。支持板は絶縁性を有するので、アノードガスマニホールド36と複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル33との間を電気的に絶縁することができる。なお、支持板は、各固体酸化物形燃料電池筒状セル33の取り付け位置に貫通穴を形成しておくと良い。燃料は、支持板の各貫通穴を通って、各第一ガス流路33dに供給され、各燃料極層33aに供給される。
1:固体酸化物形燃料電池システム、
10:発電ユニット、
11:固体酸化物形燃料電池モジュール、12:熱交換器、13:電力変換装置、
14:水タンク、15:制御装置、16a:系統電源、16b:電源ライン、
21:貯湯槽、
30:固体酸化物形燃料電池スタック、
33:固体酸化物形燃料電池筒状セル、
33a:燃料極層(内側電極層に相当)、33b:電解質層、
33c:酸化剤ガス極層(外側電極層に相当)、33d:第一ガス流路、
40:蒸発部、
50:改質部、
60:燃焼部、
71:導出側キャップ、
71a:導出側本体部、71b:層流形成部、71c:導出側連通口部、
71d:ガスシール部材、
80:キャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル。
10:発電ユニット、
11:固体酸化物形燃料電池モジュール、12:熱交換器、13:電力変換装置、
14:水タンク、15:制御装置、16a:系統電源、16b:電源ライン、
21:貯湯槽、
30:固体酸化物形燃料電池スタック、
33:固体酸化物形燃料電池筒状セル、
33a:燃料極層(内側電極層に相当)、33b:電解質層、
33c:酸化剤ガス極層(外側電極層に相当)、33d:第一ガス流路、
40:蒸発部、
50:改質部、
60:燃焼部、
71:導出側キャップ、
71a:導出側本体部、71b:層流形成部、71c:導出側連通口部、
71d:ガスシール部材、
80:キャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セル。
Claims (7)
- 筒状に形成され燃料および酸化剤ガスのうちの一方である第一ガスが一端側から他端側に向けて流通する内側電極層と、前記内側電極層の外側に積層され前記燃料および前記酸化剤ガスのうちの他方である第二ガスの雰囲気中に設けられる外側電極層と、前記内側電極層と前記外側電極層との間に形成された電解質層とを備える一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルと、
前記一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記他端側の端部を覆うように設けられ、前記内側電極層内に形成された一つまたは複数の第一ガス流路から排出され発電に使用されなかった前記第一ガスである第一オフガスを回収して前記第一オフガスと前記第二ガスとが燃焼する燃焼部に導出する導出側キャップと、
を備える複数のキャップ付き固体酸化物形燃料電池筒状セルが電気的に接続された固体酸化物形燃料電池スタックであって、
前記導出側キャップは、
筒状に形成され、前記一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記他端側の端部と固定される導出側本体部と、
前記導出側本体部に設けられ、前記導出側本体部側から前記燃焼部側に向かって先細の筒状に形成され、前記一つまたは複数の第一ガス流路から排出された前記第一オフガスの流れを層流に形成する層流形成部と、
前記層流形成部の先端に前記層流形成部と連通して設けられ、筒状に形成され、前記層流形成部を通過した前記第一オフガスを前記燃焼部に導出する導出側連通口部と、
を備える固体酸化物形燃料電池スタック。 - 前記層流形成部は、軸線方向に軸線に沿って切断したときの断面形状が直線状または円弧状に形成されている請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
- 前記導出側連通口部の流路断面積は、前記一つまたは複数の第一ガス流路の流路断面積の総和より小さく設定されている請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
- 前記導出側キャップは、前記導出側本体部と前記一つまたは複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記他端側の端部との間の隙間を埋めるように設けられ、可撓性を有するガスシール部材を備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
- 前記第一ガスは、前記燃料であり、前記第二ガスは、前記酸化剤ガスである請求項1〜4のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池スタックと、
前記固体酸化物形燃料電池スタックの燃焼ガスにより加熱され、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに供給された改質用燃料を予熱する蒸発部と、
前記蒸発部から供給された前記水蒸気と前記改質用燃料の混合ガスとから前記燃料である改質ガスを生成する改質部と、
を備える固体酸化物形燃料電池モジュール。 - 発電ユニットと、
貯湯水を貯湯する貯湯槽と、
を備えている固体酸化物形燃料電池システムであって、
前記発電ユニットは、
請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池モジュールと、
前記固体酸化物形燃料電池モジュールから排気される燃焼排ガスと前記貯湯槽から供給される前記貯湯水との間で熱交換を行い、前記燃焼排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮して凝縮水を排出する熱交換器と、
前記熱交換器から排出される前記凝縮水を純水化する水タンクと、
補機を駆動して前記固体酸化物形燃料電池システムの運転を制御する制御装置と、
少なくとも前記固体酸化物形燃料電池モジュールから出力される直流電力を交流電力に変換して交流の系統電源に接続されている電源ラインに出力する電力変換装置と、
を備える固体酸化物形燃料電池システム。
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