JP2017032941A - 現像カートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】カップリングを、形状の異なる複数種類の本体カップリングに対して連結可能な構成とすることを目的とする。【解決手段】現像カートリッジは、筐体と、筐体に対して第3軸線L3を中心に回転可能に設けられ、第1本体カップリングの第1係合部と回転方向で係合可能な第1面121と、第1面121よりも第3軸線方向内側に配置され、第2本体カップリングの第2係合部と回転方向で係合可能な第2面131とを有するカップリング100を備えている。【選択図】図6
Description
本発明は、本体筐体に設けられる本体カップリングから駆動力を受けるカップリングを備えた現像カートリッジに関する。
画像形成装置の本体筐体に着脱可能な現像カートリッジには、通常、本体筐体に設けられる本体カップリングと連結して当該本体カップリングから駆動力を受けるジョイントが設けられている。このような本体カップリングおよびカップリングとしては、従来、仕向け地に応じて形状を変えたものが知られている(特許文献1参照)。これにより、第1の仕向け地用に作られた第1本体カップリングに対しては、第2の仕向け地用に作られた第2カップリングが連結できず、第2の仕向け地用に作られた第2本体カップリングに対しては、第1の仕向け地用に作られた第1カップリングが連結できないようになっている。
しかしながら、製品出荷前に現像カートリッジに駆動を入力して現像カートリッジの印字検査をするときに、各カップリングに対して各本体カップリングを準備する必要があり、検査が煩雑になる場合がある。
そこで、本発明は、カップリングを、形状の異なる複数種類の本体カップリングに対して連結可能な構成とすることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る現像カートリッジは、第1本体筐体に対して第1軸線を中心に回転可能に設けられ、前記第1軸線側から当該第1軸線に直交する第1径方向外側に延び、当該第1径方向外側の端部から前記第1軸線までの距離が第1距離となる第1係合部を有する第1本体カップリングを備える第1画像形成装置と、第2本体筐体に対して第2軸線を中心に回転可能に設けられ、前記第2軸線側から当該第2軸線に直交する第2径方向外側に延び、当該第2径方向外側の端部から前記第2軸線までの距離が前記第1距離よりも小さな第2距離となる第2係合部を有する第2本体カップリングを備える第2画像形成装置と、の両方に対して着脱可能となっている。
現像カートリッジは、筐体と、前記筐体に対して第3軸線を中心に回転可能に設けられ、前記第1係合部と回転方向で係合可能な第1面と、前記第1面よりも前記第3軸線方向内側に配置され、前記第2係合部と回転方向で係合可能な第2面とを有するカップリングと、を備えている。
現像カートリッジは、筐体と、前記筐体に対して第3軸線を中心に回転可能に設けられ、前記第1係合部と回転方向で係合可能な第1面と、前記第1面よりも前記第3軸線方向内側に配置され、前記第2係合部と回転方向で係合可能な第2面とを有するカップリングと、を備えている。
この構成によれば、現像カートリッジを第1本体筐体に装着したときには、第1本体カップリングの第1係合部がカップリングの第1面に係合することで駆動力が伝達される。また、現像カートリッジを第2本体筐体に装着したときには、第2本体カップリングの第2係合部がカップリングの第2面に係合することで駆動力が伝達される。そのため、この構成によれば、2種類の本体カップリングに対して、現像カートリッジに設けるカップリングを連結することができる。そのため、製品出荷前に現像カートリッジのカップリングに駆動を入力して現像カートリッジの印字検査をするときに、2種類のうちどちらの本体カップリングを用いても検査を行うことができるので、検査時に準備する本体カップリングが1種類で済み、検査が煩雑になりにくい。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記回転方向に沿って延び、前記第1本体カップリングと前記第3軸線方向で接触する接触面を有していてもよい。
これによれば、接触面によって、第1本体カップリングを第3軸線方向において位置決めすることができる。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第1面を有する第1突出部を、前記第3軸線を挟んで一対有するとともに、前記一対の第1突出部を前記回転方向で繋ぐ一対の連結部を有し、前記連結部の前記第3軸線方向における外側の面が、前記接触面となっていてもよい。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第2面を有する第2突出部を、前記第3軸線を挟んで一対有し、前記第3軸線方向において、前記第2突出部の外側の面は、前記連結部の前記外側の面と同じ位置に配置されていてもよい。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第2面を有する第2突出部を、前記第3軸線を挟んで一対有し、前記第3軸線方向において、前記第2突出部の外側の面は、前記連結部の前記外側の面よりも内側に配置されていてもよい。
これによれば、第1本体カップリングが第2突出部の外側の面に干渉するのを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記第3軸線上に配置され、前記第2本体カップリングの前記第3軸線方向内側への移動を規制する規制部を有していてもよい。
これによれば、規制部によって、第2本体カップリングを第3軸線方向において位置決めすることができる。
また、前記した構成において、前記第1面の、前記第3軸線方向における内側の端縁と、前記第2面の、前記第3軸線方向における外側の端縁とが同じ位置に配置されていてもよい。
また、前記した構成において、前記第1面と前記第2面とが前記回転方向において同じ位置に配置されていてもよい。
これによれば、例えば第1面と第2面とが回転方向において異なる位置に配置される構造に比べ、カップリングの形状を簡易化することができる。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第1面を有する第1突出部と、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第2面を有する第2突出部とを、それぞれ前記第3軸線を挟んで一対ずつ有し、前記第1面と前記第2面は、面一に繋がった1つの面として形成され、前記1つの面の前記第3軸線方向における内側の端縁は、前記第2面の前記第3径方向における内側の端縁から前記第1面の前記第3径方向における外側の端縁まで直線状に延びていてもよい。
これによれば、第1面と第2面が面一に繋がった1つの面の第3軸線方向における内側の端縁が、第2面の第3径方向内側の端縁から第1面の第3径方向外側の端縁まで直線状に延びている、つまり、一対の第1突出部を回転方向において繋ぐ一対の連結部がない構造となっている。そのため、この構造では、一対の第1突出部間に一対の連結部を設ける構造に比べ、軽量化を図ることができる。
また、本発明に係る現像カートリッジは、現像ローラと、回転軸線を中心に回転可能であるカップリングと、を有し、前記カップリングは、前記回転軸線を中心とする円筒部と、前記円筒部の内部に配置され外部から駆動力を受けるための第1面であって、前記回転軸線方向に沿う第1面と、前記円筒部の内部に配置され外部から駆動力を受けるための第2面であって、前記回転軸線方向に沿う第2面と、を有し、前記第2面は、前記第1面よりも前記回転軸線方向内側に配置され、かつ、前記第1面よりも前記円筒部の径方向内側に配置されている。
これによれば、外部から駆動力を受けるための面が2種類あるため、カップリングを、第1面に対して駆動力を与える形状となる第1本体カップリングに連結することができるとともに、第2面に対して駆動力を与える形状となる第2本体カップリングに連結することができる。そのため、製品出荷前に現像カートリッジのカップリングに駆動を入力して現像カートリッジの印字検査をするときに、2種類のうちどちらの本体カップリングを用いても検査を行うことができるので、検査時に準備する本体カップリングが1種類で済み、検査が煩雑になりにくい。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記回転軸線方向において、前記円筒部の一端部を覆うように配置される壁部と、前記第1面を有し前記壁部から前記回転軸線方向に突出する第1突出部と、前記壁部から前記回転軸線方向に離れた位置に設けられ、前記回転軸線方向と直交する第3面を有し、前記第1突出部は、前記回転軸線を挟んで一対で設けられ、前記第3面は、前記回転方向において、前記一対の第1突出部の間に配置されていてもよい。
また、前記した構成において、前記回転方向において、前記一対の第1突出部を連結する連結部を有し、前記連結部は、前記第3面を有していてもよい。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記第2面を有し前記壁部から前記回転軸線方向に突出する第2突出部を有し、前記回転軸線方向において、前記壁部から前記第3面までの距離は、前記壁部から前記第2突出部の前記回転軸線方向外側の面までの距離と等しくてもよい。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記第2面を有し前記壁部から前記回転軸線方向に突出する第2突出部を有し、前記回転軸線方向において、前記壁部から前記第3面までの距離は、前記壁部から前記第2突出部の前記回転軸線方向外側の面までの距離よりも大きくてもよい。
また、前記した構成において、前記第2突出部の前記回転軸線方向における外側面は、前記回転軸線方向と直交していてもよい。
また、前記した構成において、前記カップリングは、前記壁部上に配置され、前記回転軸線方向に突出する略半球状の突部を有していてもよい。
また、前記した構成では、前記回転軸線方向において、前記第1面の内側の端縁と前記第2面の外側の端縁とが同じ位置に配置されていてもよい。
また、前記構成では、前記回転方向において、前記第1面と前記第2面とが同じ位置に配置されていてもよい。
これによれば、例えば第1面と第2面とが回転方向において異なる位置に配置される構造に比べ、カップリングの形状を簡易化することができる。
本発明によれば、カップリングを、形状の異なる複数種類の本体カップリングに対して連結可能な構成とすることができる。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1の全体構成を説明した後、本発明の特徴部分を詳細に説明することとする。
以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1の使用時のユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1において、紙面に向かって右側を「前側」、紙面に向かって左側を「後側」とし、紙面に向かって奥側を「右側」、紙面に向かって手前側を「左側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、用紙Sを給紙するためのフィーダ部3と、用紙Sに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
フィーダ部3は、本体筐体2の下部に着脱可能となる給紙トレイ31と、給紙トレイ31内の用紙Sを画像形成部4に向けて給紙する給紙機構32とを備えている。
画像形成部4は、スキャナユニット5と、プロセスユニット6と、定着装置7とを備えている。
スキャナユニット5は、本体筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、後述する感光ドラム81の表面上に高速走査にて照射する。
プロセスユニット6は、感光ドラム81と、帯電器82と、転写ローラ83と、現像カートリッジ9とを備えている。
現像カートリッジ9は、本体筐体2の前壁に回動可能に設けられたフロントカバー23で開閉される開口22を通して、本体筐体2に着脱可能となっている。現像カートリッジ9は、現像ローラ91と、図示しない供給ローラ、層厚規制ブレード、アジテータ、トナー収容部などを備えている。
プロセスユニット6では、回転する感光ドラム81の表面が、帯電器82により一様に帯電された後、スキャナユニット5からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、感光ドラム81の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、回転駆動される現像ローラ91によって現像カートリッジ9内のトナーが感光ドラム81の静電潜像に供給されて、感光ドラム81の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム81と転写ローラ83の間で用紙Sが搬送されることで、感光ドラム81の表面に担持されているトナー像が用紙S上に転写される。
定着装置7は、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向して配置され加熱ローラ71を押圧する加圧ローラ72とを備えている。そして、この定着装置7では、用紙S上に転写されたトナーを、用紙Sが加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過する間に熱定着している。
なお、定着装置7で熱定着された用紙Sは、定着装置7の下流側に配設される排紙ローラRに搬送され、この排紙ローラRから排紙トレイ21上に排出される。
次に、本発明の特徴部分である現像カートリッジ9の詳細な構成について説明する。
図2(a)〜(c)に示すように、現像カートリッジ9は、第1の仕向け地用に作られた第1レーザプリンタ1Aの第1本体筐体2Aと、第2の仕向け地用に作られた第2レーザプリンタ1Bの第2本体筐体2Bと、の両方に対して着脱可能となっている。言い換えると、第1レーザプリンタ1Aと、第2レーザプリンタ1Bと、現像カートリッジ9とで、1つの画像形成システムが構成されている。
図2(a)〜(c)に示すように、現像カートリッジ9は、第1の仕向け地用に作られた第1レーザプリンタ1Aの第1本体筐体2Aと、第2の仕向け地用に作られた第2レーザプリンタ1Bの第2本体筐体2Bと、の両方に対して着脱可能となっている。言い換えると、第1レーザプリンタ1Aと、第2レーザプリンタ1Bと、現像カートリッジ9とで、1つの画像形成システムが構成されている。
第1本体筐体2A内には、現像カートリッジ9に設けられるカップリング100に対して駆動力を伝達する第1駆動機構11が設けられ、第2本体筐体2B内には、カップリング100に対して駆動力を伝達する第2駆動機構12が設けられている。なお、カップリング100に入力された駆動力は、図示せぬギヤ列を介して、現像ローラ91や、図示せぬ供給ローラおよびアジテータに伝達されるようになっている。
第1駆動機構11は、図3に示すような第1本体カップリング200を有し、第2駆動機構12は、図4に示すような第2本体カップリング300を有している。
図3に示すように、第1本体カップリング200は、第1軸線L1の方向に進退することで、カップリング100に連結したり、カップリング100から退避することが可能となっている。詳しくは、第1本体カップリング200は、バネによってカップリング100側に向けて付勢されることで前進してカップリング100に連結可能であり、図示せぬ押圧部材によりバネの付勢力に抗して押されることでカップリング100から退避可能となっている。なお、第1本体カップリング200を進退させる構造や、第1本体カップリング200に駆動力を伝達して回転させるためのギヤ列やモータなどは、公知であるため、図示や詳細な説明を省略する。
第1本体カップリング200は、第1本体筐体2Aに対して第1軸線L1を中心に回転可能に設けられ、主に、略円筒状に形成される基部210と、基部210の一端面から第1軸線L1の方向に突出する先端部230と、を有している。先端部230は、第1軸線L1が通る第1中心部231と、第1中心部231を、第1軸線L1に直交する第1径方向において挟むように設けられる一対の第1係合部232とを有している。
第1中心部231は、第1軸線L1の方向から見て、略長方形状、詳しくは、長方形の短辺が外側に膨らむ円弧状となる形状に形成されている。第1係合部232は、第1中心部231の長手方向における端部、詳しくは円弧状となる部分から、第1径方向外側に延びている。そして、第1係合部232の第1径方向外側の端面232Aから第1軸線L1までの距離は、第1距離D1(図7(a)参照)となっている。
図4に示すように、第2本体カップリング300は、第2軸線L2の方向に進退することで、カップリング100に連結したり、カップリング100から退避することが可能となっている。なお、第2本体カップリング300を進退させる構造や、第2本体カップリング300に駆動力を伝達して回転させるためのギヤ列やモータなどは、第1駆動機構11と同様に構成すればよい。
第2本体カップリング300は、第2本体筐体2Bに対して第2軸線L2を中心に回転可能に設けられ、主に、略円筒状に形成される基部310と、基部310の一端面から第2軸線L2の方向に突出する先端部330と、を有している。先端部330は、第2軸線L2が通る第2中心部331と、第2中心部331を、第2軸線L2に直交する第2径方向において挟むように設けられる一対の第2係合部332とを有している。
第2中心部331は、第1中心部231の短手方向の幅のうち最小の幅よりも小さな直径となる略球体状に形成されている。第2係合部332は、第2中心部331から第2径方向外側に延びている。そして、第2係合部332の第2径方向外側の端面332Aから第2軸線L2までの距離は、第1距離D1よりも小さな第2距離D2(図7(b)参照)となっている。
図5に示すように、現像カートリッジ9は、筐体92と、筐体92に対して回転軸線の一例としての第3軸線L3を中心に回転可能に設けられるカップリング100と、を備えている。なお、本明細書において、第3軸線L3に沿った方向のうち、現像カートリッジ9の外側に向かう方向を、第3軸線方向外側と称し、現像カートリッジ9内に向かう方向を、第3軸線方向内側と称する。
図6および図7に示すように、カップリング100は、略円柱状の部材であり、その端面101に、第1本体カップリング200の先端部230または第2本体カップリング300の先端部330が入り込む凹部102を有している。詳しくは、カップリング100は、円筒部の一例としての円筒状の外周壁部110と、外周壁部110から第3軸線L3側に向けて突出する一対の第1突出部120と、第1突出部120よりも第3軸線方向内側に配置される一対の第2突出部130と、壁部の一例としての底壁150とを主に有している。
外周壁部110は、第3軸線L3を中心とする円筒状に形成されている。底壁150は、第3軸線方向において、外周壁部110の一端部を覆うように配置されている。
第1突出部120は、底壁150から第3軸線方向に突出し、図に矢印で示すカップリング100の回転方向に沿って円弧状に延び、第3軸線L3を挟んで一対設けられている。言い換えると、一対の第1突出部120は、第3軸線L3に直交する第3径方向において互いに対向している。なお、以下の説明においては、「カップリング100の回転方向」を、単に回転方向とも呼ぶ。
第1突出部120は、回転方向の上流側の端部に、第1本体カップリング200の第1係合部232と回転方向で係合し、当該第1係合部232から駆動力を受ける第1面121を有している。第1面121は、外周壁部110の内部に配置され、第3軸線L3の方向に沿って延びている。第1面121は、第1係合部232との接触点から外周壁部110に向けて延びるとともに、接触点から第3軸線L3側に向けて延びている。
第1突出部120の第3径方向内側の内周面122は、第1本体カップリング200の第1中心部231の円弧状の部分と合致する形状となっている。第1突出部120の第3軸線方向外側の端面と、外周壁部110の第3軸線方向外側の端面は、面一に形成されて、カップリング100の端面101を構成している。
各第1突出部120の回転方向における間には、各第1突出部120を回転方向で繋ぐ一対の連結部140が設けられている。連結部140は、端面101から一段下がった位置に設けられ、回転方向に沿って円弧状に延びている。連結部140の第3軸線方向外側の面は、第1本体カップリング200の第1係合部232と第3軸線方向で接触する、第3面の一例としての接触面141となっている。接触面141は、第3軸線方向と直交する面であり、底壁150から第3軸線方向に離れた位置に設けられ、第1面121の第3軸線方向内側の端縁に繋がっている。接触面141は、回転方向において、一対の第1突出部120の間に配置されている。
また、連結部140の第3径方向内側の内周面142は、第1本体カップリング200の第1中心部231の円弧状の部分よりも第3径方向外側の位置であり(図7(a)参照)、かつ、第2本体カップリング300の第2係合部332よりも第3径方向外側の位置に配置されている(図7(b)参照)。言い換えると、連結部140の第3径方向内側の内周面142から第3軸線L3までの距離は、第2距離D2よりも大きくなっている。
第2突出部130は、底壁150から第3軸線方向に突出し、回転方向に沿って円弧状に延び、第3軸線L3を挟んで一対設けられている。第2突出部130は、回転方向の上流側の端部に、第2本体カップリング300の第2係合部332と回転方向で係合し、当該第2係合部332から駆動力を受ける第2面131を有している。
第2面131は、外周壁部110の内部に配置されている。詳しくは、第2面131は、第1面121よりも第3軸線方向内側に配置され、かつ、第1面121よりも外周壁部110の径方向内側に配置されている。第2面131は、第3軸線L3の方向に沿って延びている。第2面131は、第2係合部332との接触点から連結部140に向けて延びるとともに、接触点から第3軸線L3側に向けて延びている。第2面131の第3軸線方向外側の端縁は、第1面121の第3軸線方向内側の端縁と第3軸線方向において同じ位置に配置されている。
第2面131は、回転方向において第1面121と同じ位置に配置され、その第3軸線方向外側の端縁の第3径方向外側の部分が、第1面121の第3軸線方向内側の端縁の第3径方向内側の部分に繋がっている。つまり、第1面121と第2面131は、面一に繋がった1つの面として形成されている。
なお、第1突出部120および第2突出部130の回転方向下流側の各端面は、各本体カップリング200,300に係合しない面であり、構造的には、第1面121と第2面131と略同様に構成されている。
第2突出部130の第3径方向内側の内周面132は、第2本体カップリング300の第2中心部331に合致する形状となっている。そのため、第2中心部331の直径よりも最小幅が大きい第1本体カップリング200の第1中心部231は、一対の内周面132の間には入り込むことができず、第3軸線方向から見て、第2突出部130と重なるようになっている。
図6(b)に示すように、第2突出部130の第3軸線方向外側の面133は、第3軸線方向に直交する面であり、連結部140の接触面141と第3軸線方向において同じ位置に配置されている。言い換えると、第3軸線方向において、底壁150から接触面141までの距離D4は、底壁150から第2突出部130の第3軸線方向外側の面133までの距離D3と等しくなっている。本実施形態では、図8(a)に示すように、第2突出部130の内周部における第1本体カップリング200側の部分が面取りされて傾斜面になるとともに、第1本体カップリング200の第1中心部231の外周部におけるカップリング100側の部分が面取りされて傾斜面になることで、面133は、第1中心部231には接触しないようになっている。
なお、本発明はこれに限定されず、例えば面取りする量を少なくすることで、面133と第1中心部231とが第3軸線方向において接触するように構成してもよい。この場合には、面133が、第1本体カップリング200の第1中心部231と第3軸線方向で接触する接触面となるので、面133によって第1本体カップリング200を第3軸線方向において位置決めすることができる。
図6(a)に示すように、各第2突出部130および各連結部140の第3軸線方向内側の各端縁は、底壁150によって連結されている。底壁150のうち第3軸線L3が通る部分には、底壁150の第3軸線方向外側の面から第3軸線方向に突出する略半球状の規制部の一例としての突部151が設けられている(図8(b)も参照)。突部151は、第3軸線L3上に配置されることで、第2本体カップリング300の第2中心部331に接触して、当該第2本体カップリング300の第3軸線方向内側への移動を規制している。
次に、カップリング100の作用について説明する。
図2(a),(b)に示すように、現像カートリッジ9を第1本体筐体2Aに装着すると、第1駆動機構11が作動して、図3に示す第1本体カップリング200がカップリング100に向けて前進し、第1本体カップリング200の先端部230が、図6(a)および図7(a)に示すように、カップリング100の凹部102内に入り込む。
図2(a),(b)に示すように、現像カートリッジ9を第1本体筐体2Aに装着すると、第1駆動機構11が作動して、図3に示す第1本体カップリング200がカップリング100に向けて前進し、第1本体カップリング200の先端部230が、図6(a)および図7(a)に示すように、カップリング100の凹部102内に入り込む。
なお、この際、第1係合部232が第1突出部120の第3軸線方向外側の面に引っ掛かって、先端部230が凹部102内に入らない場合がある。この場合には、その後に動力が伝達される第1本体カップリング200が回転することにより、第1係合部232が凹部102の位置まで到達すると、バネで付勢されている第1本体カップリング200が再び前進して、先端部230が凹部102内に入る。
凹部102内に入った先端部230は、各第1係合部232が各連結部140の接触面141に当接することで、第3軸線方向内側への移動が規制される。これにより、第1本体カップリング200が、第3軸線方向において位置決めされる。
先端部230が凹部102内に入った状態で第1本体カップリング200が回転すると、各第1係合部232が各第1面121に係合する。これにより、第1本体カップリング200からカップリング100に駆動力が伝達される。
また、図2(a),(c)に示すように、現像カートリッジ9を第2本体筐体2Bに装着すると、第2駆動機構12が作動して、図4に示す第2本体カップリング300がカップリング100に向けて前進し、第2本体カップリング300の先端部330が、図6および図7(b)に示すように、カップリング100の凹部102内に入り込む。
なお、この際、第2係合部332が第2突出部130の面133に引っ掛かる場合がある。この場合には、その後に動力が伝達される第2本体カップリング300が回転することにより、第2係合部332が第2突出部130の面133から外れると、バネで付勢されている第2本体カップリング300が再び前進する。
各第2係合部332が各第2突出部130に対して回転方向にずれた状態で前進していく第2本体カップリング300は、その先端部330が突部151に当接することで、第3軸線方向内側への移動が規制される(図8(b)参照)。これにより、第2本体カップリング300が、第3軸線方向において位置決めされる。
先端部330が突部151で規制された状態で第2本体カップリング300が回転すると、各第2係合部332が各第2面131に係合する。これにより、第2本体カップリング300からカップリング100に駆動力が伝達される。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
2種類の本体カップリング200,300に対して、現像カートリッジ9に設けるカップリング100を連結することができる。そのため、製品出荷前に現像カートリッジ9のカップリング100に駆動を入力して現像カートリッジ9の印字検査をするときに、2種類のうちどちらの本体カップリング200,300を用いても検査を行うことができるので、検査時に準備する本体カップリングが1種類で済み、検査が煩雑になりにくい。
2種類の本体カップリング200,300に対して、現像カートリッジ9に設けるカップリング100を連結することができる。そのため、製品出荷前に現像カートリッジ9のカップリング100に駆動を入力して現像カートリッジ9の印字検査をするときに、2種類のうちどちらの本体カップリング200,300を用いても検査を行うことができるので、検査時に準備する本体カップリングが1種類で済み、検査が煩雑になりにくい。
第1面121と第2面131とが回転方向において同じ位置に配置されているので、例えば第1面と第2面とが回転方向において異なる位置に配置される構造に比べ、カップリング100の形状を簡易化することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
前記実施形態では、一対の連結部140を設けたが、本発明はこれに限定されず、図9に示すように、カップリング100の凹部102の形状を、前記実施形態の形状から一対の連結部140を取り除いたような形状にしてもよい。具体的に、この形態では、第1面121と第2面131は、面一に繋がった1つの面F1として形成され、1つの面F1の第3軸線方向における内側の端縁が、前記実施形態とは異なる形状となっている。つまり、1つの面F1の第3軸線方向における内側の端縁は、第2面131の第3径方向内側の端縁から第1面121の第3径方向外側の端縁まで直線状に延びている。
言い換えると、1つの面F1の第3軸線方向における内側の端縁は、一端から他端にかけて一度も折れ曲がらない直線となっている。これによれば、前記実施形態に比べ、一対の連結部140を設けない分だけ軽量化を図ることができる。
なお、このように構成した場合であっても、図10(a),(b)に示すように、カップリング100を、2種類の本体カップリング200,300の両方に連結することができる。ただし、この形態では、図10(a)に示すように、第1本体カップリング200の第1係合部232は第3軸線方向においてどの部位にも接触せず、第1中心部231が各第2突出部130に第3軸線方向において接触して第3軸線方向内側への移動が規制される。詳しくは、図8(a)に示す第1中心部231の外周部に形成される傾斜面と、第2突出部130の内周部に形成される傾斜面とが係合することで、第1本体カップリング200の第3軸線方向内側への移動が規制される。
前記実施形態では、第2突出部130の第3軸線方向外側の面133を、連結部140の接触面141と第3軸線方向において同じ位置に配置したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図11(a),(b)に示すように、第2突出部130の第3軸線方向外側の面134を、連結部140の接触面141よりも第3軸線方向内側に配置してもよい。言い換えると、第3軸線方向において、底壁150から接触面141までの距離D6は、底壁150から第2突出部130の第3軸線方向外側の面134までの距離D5よりも大きくてもよい。これによれば、第1本体カップリング200の第1中心部231が第2突出部130の外側の面134に干渉するのを抑えることができる。
1A 第1レーザプリンタ
1B 第2レーザプリンタ
2A 第1本体筐体
2B 第2本体筐体
9 現像カートリッジ
92 筐体
100 カップリング
121 第1面
131 第2面
200 第1本体カップリング
232 第1係合部
300 第2本体カップリング
332 第2係合部
L3 第3軸線
1B 第2レーザプリンタ
2A 第1本体筐体
2B 第2本体筐体
9 現像カートリッジ
92 筐体
100 カップリング
121 第1面
131 第2面
200 第1本体カップリング
232 第1係合部
300 第2本体カップリング
332 第2係合部
L3 第3軸線
Claims (18)
- 第1本体筐体に対して第1軸線を中心に回転可能に設けられ、前記第1軸線側から当該第1軸線に直交する第1径方向外側に延び、当該第1径方向外側の端部から前記第1軸線までの距離が第1距離となる第1係合部を有する第1本体カップリングを備える第1画像形成装置と、
第2本体筐体に対して第2軸線を中心に回転可能に設けられ、前記第2軸線側から当該第2軸線に直交する第2径方向外側に延び、当該第2径方向外側の端部から前記第2軸線までの距離が前記第1距離よりも小さな第2距離となる第2係合部を有する第2本体カップリングを備える第2画像形成装置と、の両方に対して着脱可能な現像カートリッジであって、
第3軸線を中心に回転可能に設けられ、前記第1係合部と回転方向で係合可能な第1面と、前記第1面よりも前記第3軸線方向内側に配置され、前記第2係合部と回転方向で係合可能な第2面とを有するカップリングと、を備えたことを特徴とする現像カートリッジ。 - 前記カップリングは、前記回転方向に沿って延び、前記第1本体カップリングと前記第3軸線方向で接触する接触面を有することを特徴とする請求項1に記載の現像カートリッジ。
- 前記カップリングは、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第1面を有する第1突出部を、前記第3軸線を挟んで一対有するとともに、前記一対の第1突出部を前記回転方向で繋ぐ一対の連結部を有し、
前記連結部の前記第3軸線方向における外側の面が、前記接触面となっていることを特徴とする請求項2に記載の現像カートリッジ。 - 前記カップリングは、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第2面を有する第2突出部を、前記第3軸線を挟んで一対有し、
前記第3軸線方向において、前記第2突出部の外側の面は、前記連結部の前記外側の面と同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の現像カートリッジ。 - 前記カップリングは、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第2面を有する第2突出部を、前記第3軸線を挟んで一対有し、
前記第3軸線方向において、前記第2突出部の外側の面は、前記連結部の前記外側の面よりも内側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の現像カートリッジ。 - 前記カップリングは、前記第3軸線上に配置され、前記第2本体カップリングの前記第3軸線方向内側への移動を規制する規制部を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
- 前記第3軸線方向において、前記第1面の内側の端縁と前記第2面の外側の端縁とが同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
- 前記回転方向において、前記第1面と前記第2面とが同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
- 前記カップリングは、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第1面を有する第1突出部と、前記回転方向に沿って円弧状に延び、前記回転方向における一端部に前記第2面を有する第2突出部とを、それぞれ前記第3軸線を挟んで一対ずつ有し、
前記第1面と前記第2面は、面一に繋がった1つの面として形成され、
前記1つの面の前記第3軸線方向における内側の端縁は、前記第2面の前記第3径方向における内側の端縁から前記第1面の前記第3径方向における外側の端縁まで直線状に延びていることを特徴とする請求項1に記載の現像カートリッジ。 - 現像ローラと、
回転軸線を中心に回転可能であるカップリングと、を有し、
前記カップリングは、
前記回転軸線を中心とする円筒部と、
前記円筒部の内部に配置され外部から駆動力を受けるための第1面であって、前記回転軸線方向に沿う第1面と、
前記円筒部の内部に配置され外部から駆動力を受けるための第2面であって、前記回転軸線方向に沿う第2面と、を有し、
前記第2面は、前記第1面よりも前記回転軸線方向内側に配置され、かつ、前記第1面よりも前記円筒部の径方向内側に配置されていることを特徴とする現像カートリッジ。 - 前記カップリングは、
前記回転軸線方向において、前記円筒部の一端部を覆うように配置される壁部と、
前記第1面を有し前記壁部から前記回転軸線方向に突出する第1突出部と、
前記壁部から前記回転軸線方向に離れた位置に設けられ、前記回転軸線方向と直交する第3面を有し、
前記第1突出部は、前記回転軸線を挟んで一対で設けられ、
前記第3面は、前記回転方向において、前記一対の第1突出部の間に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の現像カートリッジ。 - 前記回転方向において、前記一対の第1突出部を連結する連結部を有し、
前記連結部は、前記第3面を有することを特徴とする請求項11に記載の現像カートリッジ。 - 前記カップリングは、前記第2面を有し前記壁部から前記回転軸線方向に突出する第2突出部を有し、
前記回転軸線方向において、前記壁部から前記第3面までの距離は、前記壁部から前記第2突出部の前記回転軸線方向外側の面までの距離と等しいことを特徴とする請求項12に記載の現像カートリッジ。 - 前記カップリングは、前記第2面を有し前記壁部から前記回転軸線方向に突出する第2突出部を有し、
前記回転軸線方向において、前記壁部から前記第3面までの距離は、前記壁部から前記第2突出部の前記回転軸線方向外側の面までの距離よりも大きいことを特徴とする請求項12に記載の現像カートリッジ。 - 前記第2突出部の前記回転軸線方向における外側面は、前記回転軸線方向と直交することを特徴とする請求項14に記載の現像カートリッジ。
- 前記カップリングは、前記壁部上に配置され、前記回転軸線方向に突出する略半球状の突部を有することを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
- 前記回転軸線方向において、前記第1面の内側の端縁と前記第2面の外側の端縁とが同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項10から請求項16のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
- 前記回転方向において、前記第1面と前記第2面とが同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項10から請求項17のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
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