JP3167171U - 現像カートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】本考案は、検知突起の移動範囲を小さく抑えることで、現像カートリッジの小型化を図ることができる現像カートリッジを提供することを目的とする。【解決手段】現像カートリッジは、筐体に回転可能に設けられる回転体81と、回転体81の回転中心からずれた位置において筐体から突出するように形成される検知突起81Cと、外部から入力された駆動力を回転体81に伝達する伝達ギヤ82と、回転体81と伝達ギヤ82とを連結する弾性体(ねじりコイルバネ83)と、筐体に設けられるとともに、回転体81と係合する係合部(スライド溝74)と、を備え、係合部は、弾性体が所定量変形するまで伝達ギヤ82が回転体81に対して相対的に回転可能となり、弾性体が所定量変形した後で伝達ギヤ82と回転体81とが一体的に回転可能となるような係合力で回転体81と係合するように構成されている。【選択図】図8

Description

本考案は、現像カートリッジに関する。
一般に、レーザプリンタなどの画像形成装置では、その装置本体に対してトナーが収容されている現像カートリッジが着脱可能に装着されている。このような画像形成装置としては、従来、装着された現像カートリッジが新品であるか否かを判別(新品検知)するとともに、現像カートリッジの仕様を判別(仕様検知)することができるものが知られている(特許文献1参照)。
具体的に、特許文献1に開示された画像形成装置は、装置本体側に、揺動自在なアーム状のアクチュエータと、アクチュエータを中立位置に付勢するばねと、アクチュエータの揺動を検知するセンサと、センサからの信号に基づいて新品検知および仕様検知を行う制御装置とを備えている。また、画像形成装置に装着される現像カートリッジには、所定の軸部から径方向外側へ延出する1または2つの検知突起と、前記軸部を中心として検知突起と一体に回転する検出ギヤと、この検出ギヤに噛合するとともに、現像ローラに駆動力を伝達するギヤ機構が設けられている。
この画像形成装置では、装置本体に対して現像カートリッジを装着すると、検知突起がアクチュエータの一端を押圧してアクチュエータが揺動し、この揺動がセンサによって検知される。このセンサで検知された信号は、1回目の検知信号として制御装置に送信される。制御装置は、この1回目の検知信号を受信すると、現像カートリッジが新品であると判断する。
また、この画像形成装置では、現像カートリッジを装着した後例えばフロントカバーを閉じると、制御装置によってウォーミング動作(ガラ回し動作)が実行される。ここで、ガラ回し動作とは、現像カートリッジ内のトナーを攪拌すべく、カートリッジ内の攪拌板(アジテータ)を回転させる動作をいう。
そして、このようなガラ回し動作においては、装置本体側に設けられる駆動源からの伝達力が、ギヤ機構を介して現像カートリッジ側のアジテータと検出ギヤとに伝達される。これにより、アジテータによるトナーの攪拌が開始されるとともに、検知突起が回転してアクチュエータの一端をさらに押圧し、所定位置においてアクチュエータから外れることとなる。その後は、アクチュエータがばねの付勢力により中立位置へ戻ることとなる。そして、この際、検知突起が2つある場合には、2つ目の検知突起が再度アクチュエータの一端を押圧してアクチュエータが揺動し、この揺動がセンサによって検知される。このセンサで検知された信号は、2回目の検知信号として制御装置に送信される。
制御装置は、この2回目の検知信号を受信すると、現像カートリッジの仕様がAタイプ(例えば最大画像形成枚数が6000枚のタイプ)であると判断する。なお、この制御装置は、この2回目の検知信号を受信しない場合は、現像カートリッジの仕様がAタイプとは異なるBタイプ(例えば最大画像形成枚数が3000枚のタイプ)であると判断する。
特開2006−267994号公報
しかしながら、前記した従来技術では、検知突起がアクチュエータに当接する回数で仕様を検知していたため、2本の検知突起をアクチュエータに当接させようとすると、必然的に検出ギヤの回転量を大きくしなければならなかった。そのため、検知突起の移動範囲が大きくなり、このように大きくなった移動範囲外に他の部品を設けなければならない関係上、現像カートリッジの小型化が図れないといった問題があった。
そこで、本考案は、検知突起の移動範囲を小さく抑えることで、現像カートリッジの小型化を図ることができる現像カートリッジを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本考案に係る現像カートリッジは、現像剤を収容する筐体と、前記筐体に回転可能に設けられる回転体と、前記回転体の回転中心からずれた位置において前記筐体から外部に突出するように形成される検知突起と、前記筐体に回転可能に設けられるとともに、外部から入力された駆動力を回転体に伝達する伝達ギヤと、前記伝達ギヤから前記回転体へ前記駆動力が伝達可能となるように、前記回転体と前記伝達ギヤとを連結する弾性体と、前記筐体に設けられるとともに、前記回転体と係合可能な係合部と、を備え、前記伝達ギヤは、前記回転体に対して相対的に回転可能となる第1の状態と、前記弾性体の弾性変形によって、前記回転体に対して一体的に回転可能となる第2の状態と、を取りうるものであり、前記係合部は、前記弾性体が所定量変形するまで、前記伝達ギヤが前記回転体に対して前記第1の状態に保持されるように、前記回転体と係合するように構成されていることを特徴とする。
本考案によれば、例えばガラ回し動作を開始して伝達ギヤを回転させると、弾性体が所定量変形するまでの間、係合部によって回転体の回転が規制されて、この静止している回転体に対して伝達ギヤが相対的に回転する。その後、弾性体が所定量変形した後は、回転体が係合部の係合力に抗して動き出して、伝達ギヤと回転体とが一体的に回転する。そして、この際、弾性体の性質や形状を仕様に応じて適宜変更することで、ガラ回し動作を開始してから検知突起が動き始めるまでの時間差を仕様に応じて変更することができる。したがって、本考案によれば、検知突起の移動範囲を小さく抑えることができ、現像カートリッジの小型化を図ることができる。
本考案によれば、弾性体の性質や形状を適宜変更することで、ガラ回し動作を開始してから検知突起が動き始めるまでの時間差を仕様に応じて変更することができるので、検知突起の移動範囲を小さく抑えて、現像カートリッジの小型化を図ることができる。
本考案の一実施形態に係るレーザプリンタを示す側断面図である。 現像カートリッジのカバー体を外した状態を示す側面図(a)と、カバー体を示す側面図(b)である。 時間差調整機構を示す分解斜視図である。 カバー体に回転体を取り付けた状態を示す斜視図である。 カバー体に回転体およびねじりコイルバネを取り付けた状態を示す斜視図(a)と、カバー体に回転体、ねじりコイルバネおよび伝達ギヤを取り付けた状態を示す斜視図(b)である。 本体ケーシングから現像カートリッジを取り外した状態を示す断面図である。 新品仕様検知装置の各構成部品を示す斜視図である。 時間差調整機構の動作を説明する説明図であり、現像カートリッジを本体ケーシングに装着したときにおける回転体と検知用アームとの関係を示す説明図(a)と、ガラ回し動作を開始したときの状態を示す説明図(b)と、ねじりコイルバネが所定量変形することで回転体と伝達ギヤとが一体的に回転した状態を示す説明図(c)である。 カバー体の傾斜面部に回転体の被押圧部が当接する前の状態を示す説明図(a)と、カバー体の傾斜面部に回転体の被押圧部が当接した後の状態を示す説明図(b)である。 時間差調整機構の変形例を示す平面図(a)と、側面図(b)である。 図10の時間差調整機構の作用を示す図であり、伝達ギヤが回転し始める状態を示す平面図(a)と、ゴムが所定量変形するまでの様子を示す平面図(b)と、ゴムが所定量まで変形することで回転体と伝達ギヤとが一体的に回転した状態を示す平面図(c)である。
次に、本考案の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、レーザプリンタの全体構成を簡単に説明した後、本考案の特徴部分の詳細を説明することとする。また、以下の説明においては、レーザプリンタ1の使用時におけるユーザを基準にした方向で説明することとする。すなわち、図1においては、右側を「手前側」と称し、左側を「奥側」と称し、紙面垂直方向のうち奥側を「右側」と称し、紙面垂直方向のうち手前側を「左側」と称する。また、上下方向については、図の上下方向をそのまま「上下方向」と称することとする。
<レーザプリンタの全体構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
<フィーダ部の構成>
フィーダ部4は、公知の構造であり、主に、給紙トレイ6、用紙押圧板7および用紙搬送機構9を備えている。そして、フィーダ部4では、給紙トレイ6内の用紙3が、用紙押圧板7によって上方に寄せられ、用紙搬送機構9によって画像形成部5に搬送される。
<画像形成部の構成>
画像形成部5は、スキャナユニット16、プロセスカートリッジ17、定着部18などを備えている。
スキャナユニット16は、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。スキャナユニット16では、レーザビームが図の鎖線で示す経路を通って、感光ドラム27の表面上に高速走査にて照射される。
プロセスカートリッジ17は、本体ケーシング2の手前側のフロントカバー2Aを適宜開放することで、本体ケーシング2に対して着脱可能となっている。このプロセスカートリッジ17は、現像カートリッジ28とドラムユニット51とで主に構成されている。
現像カートリッジ28は、ドラムユニット51を介して本体ケーシング2に対して着脱自在、或いは本体ケーシング2に固定されたドラムユニット51に対して着脱自在に装着されている。現像カートリッジ28は、主に、現像ローラ31、層厚規制ブレード32、供給ローラ33およびトナーホッパ34を備えている。
この現像カートリッジ28では、トナーホッパ34内の現像剤の一例としてのトナーが、アジテータ34Aで攪拌された後、供給ローラ33により現像ローラ31に供給され、このとき、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電される。現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32と現像ローラ31との間に進入し、さらに摩擦帯電されつつ、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。なお、現像カートリッジ28の詳細については、後で詳述することとする。
ドラムユニット51は、公知の感光ドラム27、スコロトロン型帯電器29および転写ローラ30を主に備えている。そして、このドラムユニット51内において、感光ドラム27の表面は、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナユニット16からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されているトナーが、感光ドラム27の表面上に形成される静電潜像に供給されて、感光ドラム27の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム27と転写ローラ30の間で用紙3が搬送されることで、感光ドラム27の表面に担持されているトナー像が用紙3上に転写される。
定着部18は、公知の構造であり、加熱ローラ41と、押圧ローラ42とを備えている。そして、定着部18では、用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ41と押圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させている。なお、定着部18で熱定着された用紙3は、排紙ローラ45によって排紙トレイ46上に送り出される。
<現像カートリッジの詳細構造>
次に、本考案の特徴部分となる現像カートリッジ28の詳細構造について説明する。
図2(a)および(b)に示すように、現像カートリッジ28は、前記した現像ローラ31等を備える他、筐体の一例としてのカートリッジ本体60およびカバー体70を備えて構成されている。カバー体70はカートリッジ本体60の左側面に着脱可能に装着されており、カートリッジ本体60とカバー体70との間には、図2(a)に示すように、現像ローラ31等に駆動力を伝達するためのギヤ機構61と、ギヤ機構61(詳しくは、後述するアジテータ駆動ギヤ66)にギヤ67を介して連結される時間差調整機構80とが設けられている。ここで、ギヤ機構61は、カートリッジ本体60の外面(左側面)に回転可能に設けられ、ギヤ67および時間差調整機構80は、カバー体70の内面に回転可能に設けられている。
ギヤ機構61は、本体ケーシング2側に設けられる駆動装置110(図6参照)から駆動力が伝達される入力ギヤ62と、この入力ギヤ62に直接噛み合う現像ローラ駆動ギヤ63および供給ローラ駆動ギヤ64と、入力ギヤ62に中間ギヤ65を介して噛み合うアジテータ駆動ギヤ66とを備えて構成されている。ここで、現像ローラ駆動ギヤ63、供給ローラ駆動ギヤ64およびアジテータ駆動ギヤ66は、それぞれ図1に示した現像ローラ31、供給ローラ33およびアジテータ34Aを駆動させるギヤであり、現像ローラ31、供給ローラ33およびアジテータ34Aの各軸の端部に一体に設けられている。
図3に示すように、時間差調整機構80は、回転体81と、伝達ギヤ82と、これらを連結する弾性体(ねじりバネ)の一例としてのねじりコイルバネ83とを備えて構成されている。
回転体81は、円筒状の軸部81Aと、軸部81Aの左側端部から径方向外側に延びる腕部81Bと、腕部81Bの先端から左方に延びる検知突起81Cと、腕部81Bの先端から右方に延びる被押圧部81Dとを備えて構成されている。そして、この回転体81は、その軸部81Aの内周面が図4に示すカバー体70の内面から内方に向かって突出する支持軸部71に回転可能に係合することで、支持軸部71を中心にして揺動可能となっている。
検知突起81Cは、腕部81Bを介して軸部81Aに連結されることで、回転体81の回転中心からずれた位置に配置されている。そして、この検知突起81Cは、図4に示す支持軸部71に回転体81が装着された状態においては、カバー体70の外面から外方に向かって突出している。
被押圧部81Dは、図4に示すように、回転体81が図示反時計回りで所定量回転したときに、カバー体70の適所に形成される傾斜面部72と当接して、この傾斜面部72によって左方(回転体81を伝達ギヤ82から離す方向)に押圧される部位である。ここで、傾斜面部72は、被押圧部81Dの移動方向前方(図では下方)へ向かうにつれて左右方向外側へ傾斜するように形成されている。
図3に示すように、伝達ギヤ82は、図4に示す支持軸部71に回転可能に係合する円筒状の内筒部82Aと、内筒部82Aよりも一回り大きな円筒状に形成されるとともに外周面にギヤ歯部82Bを有する外筒部82Cと、内筒部82Aと外筒部82Cの端部同士を繋ぐ連結壁82Dとを備えて構成されている。そして、連結壁82Dには、伝達ギヤ82の軸方向に貫通する係合孔82Eが形成されている。
ねじりコイルバネ83は、回転体81の軸部81Aよりも大きな径で、かつ、伝達ギヤ82の外筒部82Cよりも小さな径のコイル状に形成されており、回転体81と伝達ギヤ82との間で同軸に、かつ、軸部81Aの外側を取り囲むように配設されている。ねじりコイルバネ83の左側端部83Aは、略コ字状に形成されて回転体81の腕部81Bに係合する。また、ねじりコイルバネ83の右側端部83Bは、ねじりコイルバネ83の軸方向に沿うように形成されて、伝達ギヤ82の係合孔82Eに挿入される。そして、このねじりコイルバネ83は、その両端部83A,83Bが捻れ方向(螺旋方向)に沿って互いに離れるように引っ張られることで、径方向に縮み変形するようになっている。
以上のように構成される時間差調整機構80は、図4および図5(a),(b)に示すようにカバー体70の支持軸部71に対して、その根元から回転体81、ねじりコイルバネ83、伝達ギヤ82の順で組み付けられている。
カバー体70は、前述した支持軸部71および傾斜面部72を備える他、ギヤ67(図2参照)を回転可能に支持する支持軸部73と、回転体81の検知突起81Cが摺動可能に係合する係合部の一例としてのスライド溝74とを備えている。
支持軸部71,73は、円筒状に形成された軸であり、その一部が径方向外側に突出するとともに径方向に撓み変形可能となる爪部71A,73Aとして形成されている。これにより、伝達ギヤ82やギヤ67が支持軸部71,73から抜けることが抑制されている。
スライド溝74は、図2(b)に示すように、回転体81の回転中心を中心とした円弧状の溝であり、その上縁部および下縁部の少なくとも一方が回転体81の検知突起81Cと所定の係合力で係合している。そして、この係合力は、ねじりコイルバネ83が所定の外径に縮むまで(本実施形態ではねじりコイルバネ83が回転体81の軸部81Aと接するまで)伝達ギヤ82が回転体81に対して相対的に回転可能となり、ねじりコイルバネ83が所定の外径に縮んだ後で伝達ギヤ82と回転体81とが一体的に回転可能となるような係合力に設定される。また、この係合力は、本体ケーシング2への現像カートリッジ28の装着時において検知突起81Cが後述する検知用アーム122(図7参照)に当接するときに、検知用アーム122から受ける付勢力に抗して検知突起81Cが検知用アーム122を揺動させることができる程度の係合力に設定される。
なお、図6に示すように、本体ケーシング2内には、駆動装置110や新品仕様検知装置120が設けられている。以下に、これらについて簡単に説明する。
本体ケーシング2内の現像カートリッジ28が装着される部分には、現像カートリッジ28の入力ギヤ62に駆動力を伝達する駆動装置110と、新品検知および仕様検知を実行可能な新品仕様検知装置120とが設けられている。なお、本実施形態において、新品(未使用)の現像カートリッジとは、未だ入力ギヤ62に駆動力が付与されておらず、現像ローラ31が駆動されていないものをいう。また、旧品(使用済み)の現像カートリッジとは、既に入力ギヤ62に駆動力が付与され、現像ローラ31が駆動されたものをいう。
駆動装置110は、図示せぬ複数のギヤと駆動モータとで構成されている。そして、現像カートリッジ28が本体ケーシング2内に装着された際に、駆動装置110側のギヤが入力ギヤ62と噛み合うことで、駆動モータからの駆動力が各ギヤを介して入力ギヤ62に伝達される。駆動装置110において、入力ギヤ62と噛み合うギヤは、例えば、フロントカバー2Aの開閉に連動して、入力ギヤ62に対して進退するように構成される。
新品仕様検知装置120は、図7に示すように、光センサ121、検知用アーム122およびコイルばね123と、制御装置124とを主に備えて構成されている。
光センサ121は、検知用アーム122の揺動を検知するセンサであり、発光部121Aからの光を受光部121Bで受けたときに、所定の信号を制御装置124に出力する。
検知用アーム122は、本体ケーシング2に回転可能に支持される筒状部122Aと、筒状部122Aから径方向外側へ延びる遮光用アーム122Bおよび当接用アーム122Cとを備えており、筒状部122Aを中心にして揺動可能に構成されている。また、検知用アーム122の遮光用アーム122Bの適所にはコイルばね123が取り付けられており、これにより検知用アーム122がコイルばね123によって常時中立位置に付勢されている。そして、この中立位置において、遮光用アーム122Bの先端部122Dは、発光部121Aと受光部121Bとの間に配置される。また、中立位置において、当接用アーム122Cの先端部122Eは、本体ケーシング2に装着される現像カートリッジ28の外面から突出する検知突起81Cと当接可能な位置に配置される。
制御装置124は、光センサ121で検知する検知用アーム122の揺動の有無に応じて、現像カートリッジ28が新品であるか否かを判別する機能と、駆動装置110の駆動開始から検知用アーム122が元の位置に復帰するまでに要する時間に応じて現像カートリッジ28の仕様を判別する機能を備えている。具体的に、この制御装置124は、フロントカバー2Aの閉動作を検出するセンサからの閉信号またはレーザプリンタ1の電源を入れたときに発せられる信号に基づいて、公知のガラ回し動作を実行する。そして、この制御装置124は、検知用アーム122が検知突起81Cで押圧されることにより光センサ121から出力されるON信号を受信したか否かを判断することで新品であるか否かの判断を行う。また、この制御装置124は、検知用アーム122が元の姿勢から傾いた状態である場合に光センサ121から出力され続けるON信号の受信時間(ガラ回し動作の開始から検知用アーム122が元の姿勢に復帰して光センサ121からのON信号が切れるまでの時間)に基づいて、仕様判断(例えば、最大画像形成枚数が3000枚のタイプであるか、6000枚のタイプであるかの判断)を行う。
次に、現像カートリッジ28を本体ケーシング2に装着する際における時間差調整機構80の動作について説明する。
図6に示すように、新品の現像カートリッジ28を本体ケーシング2内に装着していくと、図8(a)に示すように、回転体81の検知突起81Cが検知用アーム122の下端部(当接用アーム122Cの先端部122E)に当接する。このとき、検知突起81Cがスライド溝74(図2(b)参照)によって所定の摩擦力で支持されているので、この検知突起81Cによって検知用アーム122が押圧されて、検知用アーム122の下端部が検知突起81C(現像カートリッジ28)とともに奥側に移動する。
そして、このように検知用アーム122が揺動すると、光センサ121からON信号が制御装置124に出力され、この制御装置124により新品であると判断される。その後、制御装置124により公知のガラ回し動作が実行されると、図8(b)に示すように、駆動装置110の駆動力が入力ギヤ62、中間ギヤ65、アジテータ駆動ギヤ66およびギヤ67を介して伝達ギヤ82に伝達され、伝達ギヤ82が時計回りに回転する。このように伝達ギヤ82が回転すると、スライド溝74で支持された検知突起81Cがその場から動かないことによって、伝達ギヤ82と回転体81との間にあるねじりコイルバネ83が徐々に巻き締まっていって径方向内側に縮んでいく。そして、このようにねじりコイルバネ83が所定量まで変形する間は検知突起81Cが動かないので、検知用アーム122もその位置に維持され、前記したON信号が制御装置124に対して出力され続けることとなる。
そして、ねじりコイルバネ83が徐々に縮まっていくことにより、検知突起81Cに伝達される回転力も徐々に高まっていき、ねじりコイルバネ83が回転体81の軸部81Aまで縮むと、図8(b),(c)に示すように、検知突起81Cがスライド溝74との摩擦力に抗して時計回りに移動する。これにより、検知用アーム122の下端部と検知突起81Cとの係合が解除され、検知用アーム122がコイルばね123によって中立位置に戻る。このとき、検知用アーム122の遮光用アーム122Bが元の位置に戻って、発光部121Aからの光を遮断することで、光センサ121がOFF状態となって制御装置124へのON信号の送信が中止される。
これにより、光センサ121からのON信号の受信時間が算出され、この受信時間に基づいて制御装置124が仕様判断を行う。なお、この受信時間は、例えば、仕様に応じてねじりコイルバネ83の巻き数や付勢力(材質)を適宜変えることで変更することができる。ちなみに、ねじりコイルバネ83を設けずに、回転体81と伝達ギヤ82とを同軸に一体に構成した部品を利用すると、ガラ回し動作と同時に検知突起81Cを移動させることができるので、この構造と本実施形態の構造(ねじりコイルバネ83有り)とを仕様に応じて使い分けることで、大きな時間差を作ることができる。
そして、前述したように検知突起81Cがスライド溝74に沿って移動すると、図9(a),(b)に示すように、回転体81の被押圧部81Dが、カバー体70の傾斜面部72と当接し、この傾斜面部72上を滑って移動することで、回転体81が左右方向外側(伝達ギヤ82から離れる方向)へ移動する。このとき、回転体81に取り付けられているねじりコイルバネ83も回転体81とともに左右方向外側に移動するため、ねじりコイルバネ83が伝達ギヤ82の係合孔82Eから外れる。これにより、回転体81には、それ以上伝達ギヤ82から駆動力が伝達されることがなくなり、回転体81がその位置で留まることとなる。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
ねじりコイルバネ83の性質や形状を適宜変更することで、ガラ回し動作を開始してから検知突起81Cが動き始めるまでの時間差を仕様に応じて変更することができるので、検知突起81Cの移動範囲を小さく抑えて、現像カートリッジの小型化を図ることができる。
回転体81と伝達ギヤ82とをねじりコイルバネ83で連結するとともに、検知突起81Cをスライド溝74に所定の摩擦力で係合させることで、伝達ギヤ82を一回転以上回転させた後に、伝達ギヤ82と回転体81とを一体回転させることが可能となるので、ガラ回し動作の開始から検知突起81Cが動き始めるまでの時間差を大きくすることができる。
回転体81と伝達ギヤ82とをねじりコイルバネ83で連結するとともに、検知突起81Cをスライド溝74に所定の摩擦力で係合させたので、ねじりコイルバネ83が所定量縮むまでの間、伝達ギヤ82が回転体81に対して相対的に回転する。そのため、例えば新品状態において、仮にユーザが指でギヤ機構61のギヤ(例えば外部に露出する入力ギヤ62)を誤って回転させてしまった場合であっても、検知突起81Cの移動を抑えることができ、検知突起81Cを初期位置に維持させることができる。
弾性体として径方向に縮み変形可能なねじりコイルバネ83を採用したので、ガラ回し動作の開始から回転体81が動き始めるまでの時間を長くすることができる。なお、前記実施形態と異なる構造でも、ガラ回し動作の開始から回転体が動き始めるまでの時間を確保することができるが、その時間を長くするには本実施形態のような構造が望ましい。
すなわち、例えば回転体に被係合片を設けるとともに被係合片に周方向で係合する係合片を伝達ギヤに設けた構造でも、初期位置において被係合片と係合片とを周方向でずらしておけば、被係合片に係合片が係合するまで伝達ギヤと回転体とが一体回転しないので、ガラ回し動作の開始から回転体が動き始めるまでの時間を確保することができる。しかし、この構造では、伝達ギヤが1回転する前に被係合片と係合片が係合するので、時間を長く確保することができない。これに対し、本実施形態の構造では、ねじりコイルバネ83を利用することで、回転体81が止まった状態で伝達ギヤ82を1回転以上回転させることが可能となるので、その分、ガラ回し動作の開始から回転体81が動き始めるまでの時間を長くすることができる。
ねじりコイルバネ83内に回転体81の軸部81Aが挿通されることで、径方向内側に変形していくねじりコイルバネ83によって軸部81Aが締め付けられることとなるので、回転体81と伝達ギヤ82とを確実に一体回転させることができる。
回転体81の被押圧部81Dがカバー体70の傾斜面部72によって軸方向外側に押圧されることで、ねじりコイルバネ83が伝達ギヤ82の係合孔82Eから外れるので、伝達ギヤ82から回転体81にそれ以上駆動力が伝達されなくなり、回転体81をスライド溝74の終端に押し付けすぎることによる破損を防止することができる。また、ねじりコイルバネ83が伝達ギヤ82の係合孔82Eから外れることで、ねじりコイルバネ83から伝達ギヤ82に加わっていた付勢力も解除されるので、それ以後の伝達ギヤ82、ひいてはギヤ機構61の回転をスムーズに行うことができる。
なお、本考案は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、弾性体として複数回巻かれているねじりコイルバネ83を採用したが、本考案はこれに限定されず、1回巻きのねじりバネ、板ばね、ゴムなどの他の弾性体を適宜採用してもよい。具体的には、例えば、図10(a)および(b)に示すような構造としてもよい。以下に、この構造について説明するが、前記実施形態と同様の構成要素については同一符号を付し、その説明は省略する。
図10(a)および(b)に示す構造は、前記実施形態と略同様の構造となる回転体810および伝達ギヤ820を備える他、弾性体の一例としてのゴム84を備えている。回転体810は、前記実施形態と同様の軸部81A、腕部81Bおよび検知突起81Cを備えており、その軸部81Aには、径方向に貫通する貫通孔81Eが形成されている。また、伝達ギヤ820の左右方向外側(回転体810側)の端面には、左右方向外側へ突出する突起821が形成されている。
ゴム84は、回転体810の径方向に延びる長尺の板状部品であり、その先端には、軸部81Aの貫通孔81Eに係合する断面視略T字状の係合部84Aが形成されている。そして、係合部84Aを貫通孔81Eに係合させることによって、ゴム84が回転体810の軸部81Aの外周面に固定されるようになっている。また、ゴム84は、回転体810の軸部81Aに固定された状態において、その先端部が伝達ギヤ820の突起821と周方向において係合可能(連結可能)となっている。ここで、「連結」とは、前記実施形態のような嵌合による連結に限らず、この図10の実施形態のようなゴム84(弾性体)が回転体810と伝達ギヤ820とに接する程度に連結することも意味する。
以上の構成によれば、前記実施形態と同様に検知突起81Cがスライド溝74(図2参照)と所定の摩擦力で係合することにより、図11(a),(b)に示すように、突起821がゴム84と当接してゴム84が所定量変形するまで、回転体810は回転せずに、伝達ギヤ820のみが回転する。そして、ゴム84が所定量変形した後は、図11(c)に示すように、伝達ギヤ820からゴム84を介して回転体810に伝達される駆動力がスライド溝74との摩擦力に打ち勝つことによって、伝達ギヤ820とともに回転体810が回転することとなる。そのため、この構造においても、前記実施形態と同様の効果を奏することができる。
前記実施形態では、レーザプリンタ1に本考案を適用したが、本考案はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本考案を適用してもよい。
前記各実施形態における各ギヤの数やレイアウトは、適宜変更可能である。例えば、前記実施形態では、ギヤ67と伝達ギヤ82とを噛み合せたが、これらの間に所定数のギヤを設けてもよい。また、伝達ギヤ82を中間ギヤ65に直接または所定数のギヤを介して連結してもよい。
28 現像カートリッジ
60 カートリッジ本体
61 ギヤ機構
70 カバー体
71 支持軸部
71A 爪部
72 傾斜面部
73 支持軸部
74 スライド溝
80 時間差調整機構
81 回転体
81A 軸部
81B 腕部
81C 検知突起
81D 被押圧部
81E 貫通孔
82 伝達ギヤ
82A 内筒部
82B ギヤ歯部
82C 外筒部
82D 連結壁
82E 係合孔
83 ねじりコイルバネ
83A 左側端部
83B 右側端部

Claims (4)

  1. 現像剤を収容する筐体と、
    前記筐体に回転可能に設けられる回転体と、
    前記回転体の回転中心からずれた位置において前記筐体から外部に突出するように形成される検知突起と、
    前記筐体に回転可能に設けられるとともに、外部から入力された駆動力を回転体に伝達する伝達ギヤと、
    前記伝達ギヤから前記回転体へ前記駆動力が伝達可能となるように、前記回転体と前記伝達ギヤとを連結する弾性体と、
    前記筐体に設けられるとともに、前記回転体と係合可能な係合部と、を備え、
    前記伝達ギヤは、前記回転体に対して相対的に回転可能となる第1の状態と、前記弾性体の弾性変形によって、前記回転体に対して一体的に回転可能となる第2の状態と、を取りうるものであり、
    前記係合部は、
    前記弾性体が所定量変形するまで、前記伝達ギヤが前記回転体に対して前記第1の状態に保持されるように、前記回転体と係合するように構成されていることを特徴とする現像カートリッジ。
  2. 前記弾性体は径方向に縮み変形可能なねじりバネであり、
    前記回転体、前記伝達ギヤおよび前記ねじりバネが同軸に配設されることで、
    前記ねじりバネが所定の径に縮むまで前記回転体に対して前記伝達ギヤが相対的に回転可能となり、前記ねじりバネが所定の径まで縮んだ後で前記伝達ギヤが回転体と一体的に回転可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の現像カートリッジ。
  3. 前記回転体は、前記ねじりバネ内に挿通される軸部を有し、
    前記ねじりバネは、前記所定の径まで縮んだ後で、前記軸部と接触することを特徴とする請求項2に記載の現像カートリッジ。
  4. 前記ねじりバネの一端は、前記伝達ギヤの端面に形成される係合孔に軸方向において挿入されることで前記伝達ギヤに連結され、
    前記筐体には、前記回転体が所定量回転したときに前記回転体と係合して、前記回転体を伝達ギヤから離す方向に移動させる傾斜面部が設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の現像カートリッジ。
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CN112015074A (zh) * 2019-05-31 2020-12-01 江西亿铂电子科技有限公司 一种显影盒

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