JP2017032657A - 画像形成装置用ユニット、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、像保持体との間に100μm以上300μm以下の間隔を設けて配置され、電圧印加部により交番電圧が印加され、体積平均粒径が2μm以上5μm以下であるトナー及びキャリアを含む静電荷像現像剤を表面に保持し像保持体の表面に移行させて現像する現像ロールを備えた画像形成装置用ユニットにおいて、無機粒子の個数平均粒径[nm]と規制部材の現像ロールに対する間隔[mm]との積が下記式1の関係にない、規制部材の現像ロールに対する間隔が下記の数値範囲内にない、及び無機粒子の個数平均粒径が下記の数値範囲内にないという条件のうち少なくとも1つを満たす場合に比べ、クリーニングブレードによるクリーニング性能を良好に発揮しつつ画像における色筋の画質欠陥の発生を抑制した画像形成装置用ユニットを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体との間に100μm以上300μm以下の間隔を設けて配置され、トナー及びキャリアを含む静電荷像現像剤を表面に保持すると共に前記トナーを前記像保持体の表面に移行させて前記像保持体表面の静電荷像をトナー画像として現像する現像ロール、前記現像ロールに直流成分(DC)に交流成分(AC)を重畳した交番電圧を印加する電圧印加部、及び前記現像ロールとの間に0.6mm以下の間隔を設けて配置された、前記現像ロール上に保持される前記静電荷像現像剤の厚さを規制するための規制部材を備え、前記トナーは体積平均粒径が2μm以上5μm以下でありかつ個数平均粒径が70nm以上135nm以下である無機粒子が外添されたトナーである現像手段と、
前記像保持体に対しクリーニングブレードを接触させて前記像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段と、
を備え、
前記無機粒子の個数平均粒径[nm]と前記規制部材の前記現像ロールに対する間隔[規制部材間隔:mm]との積が下記式1の関係を満たす画像形成装置用ユニット。
(式1) 26≦無機粒子個数平均粒径[nm]×規制部材間隔[mm]
前記無機粒子の個数平均粒径[nm]と前記現像ロール及び前記規制部材の間隔[mm]との積が下記式2の関係を満たす請求項1に記載の画像形成装置用ユニット。
(式2) 26≦無機粒子個数平均粒径[nm]×規制部材間隔[mm]≦135
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用ユニットを備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用ユニットと、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に前記静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
本実施形態に係る画像形成装置用ユニットは、少なくとも像保持体と、現像手段と、クリーニング手段と、を備える。
現像手段は現像ロールを備え、この現像ロールがトナー及びキャリアを含む静電荷像現像剤を表面に保持し、かつ前記トナーを前記像保持体の表面に移行させて前記像保持体表面の静電荷像をトナー画像として現像する。また、現像手段は前記現像ロール上に保持される静電荷像現像剤の厚さを規制するための規制部材を備える。さらに、クリーニング手段は前記像保持体に対しクリーニングブレードを接触させて前記像保持体の表面をクリーニングする。
そして本実施形態では、前記現像ロールが前記像保持体との間に100μm以上300μm以下の間隔を設けて配置され、かつ電圧印加部により直流成分(DC)に交流成分(AC)を重畳した交番電圧が印加される。また、前記規制部材が前記現像ロールとの間に0.6mm以下の間隔を設けて配置され、現像手段には体積平均粒径が2μm以上5μm以下のトナーであってかつ個数平均粒径が70nm以上135nm以下である無機粒子が外添されたトナーを含む静電荷像現像剤が収容される。
さらに、前記無機粒子の個数平均粒径[nm]と前記規制部材の前記現像ロールに対する間隔[規制部材間隔:mm]との積が下記式1の関係を満たす。
(式1) 26≦無機粒子個数平均粒径[nm]×規制部材間隔[mm]
本実施形態に係る画像形成装置10には、図1に示すように、例えば、電子写真感光体(像保持体の一例;以下「感光体」とも称する)12が設けられている。感光体12は、円柱状とされ、モータ等の駆動部27にギア等の駆動力伝搬部材(不図示)を介して連結されており、当該駆動部27により、黒点で示す回転軸の周りに回転駆動される。図1に示す例では、矢印A方向に回転駆動される。
ただし、小径トナーを用いた画像形成では、静電荷像の現像に用いられるトナーの総現像量が、体積平均粒径が5μmを超えるトナー(大径トナー)の場合に比べて少なくなる。さらに、トナーは小径であるほど離型力(脱離のし易さ)が小さくなるとの特性も有し、具体的には粒径の値の3乗で離型力が低下していく。そのため、小径トナーは大径トナーに比べてキャリアから脱離しにくく、この観点からも総現像量が大径トナーに比べて少なくなる。そのため、クリーニング装置22のクリーニングブレード60と感光体12との接触部に溜まる外添剤の量(トナーから遊離して接触部に溜まる外添剤の量)が少なくなり、クリーニング性能が低下することがある。
感光体12の回転駆動が継続すると、プレニップでは、トナーから遊離した相対的に粒径の小さい外添剤が集まりはじめて外添ダムADを形成し、外添ダムADの感光体12の回転方向上流側に粒径の大きいトナー粒子が集まってトナーダムTDを形成する。そして、プレニップの感光体12の回転方向上流側では、集まり続けたトナー(トナー粒子)がプレニップに留まることができなくなって逐次移動し(図4のT3で示す)、クリーニングブレード60の先端部に堆積する(図4のT4で示す)。そして、クリーニングブレード60の先端部に堆積するトナーT4が溜まると、プレニップ側から押されて感光体12とは反対側(図4の矢印C方向)に移動した後、クリーニングブレード60の先端部から離れ、除去されて清掃される。
以上の観点から、小径トナー(体積平均粒径が2μm以上5μm以下であるトナー)を用いた態様では、外添ダムADに溜まる外添剤の量の減少を抑制し、クリーニング性能を良好に発揮させることが求められる。
この効果が奏される理由は、必ずしも明確ではないものの以下のように推察される。
特に、無機粒子の粒径と規制部材における間隔TGとの間には、トナー粒子表面からの無機粒子の脱離(遊離)のし易さの観点で相関関係があることが分かった。つまり、無機粒子の個数平均粒径を70nm以上の範囲としつつ、かつ無機粒子の個数平均粒径[nm]と規制部材の前記現像ロールに対する間隔[mm]との関係を、前記式1を満たす関係とすることで、クリーニングブレード60のプレニップにおける外添ダムADへの外添剤の供給が良好に行われ、その結果クリーニングブレードによるクリーニング性能が良好に発揮される。
なお、クリーニングブレード60のプレニップにおける外添ダムADに溜まる外添剤は、その粒径が大きい程外添ダムADの強度が低下することがある。これに対し、無機粒子の個数平均粒径が135nm以下であることで、外添ダムADにおける強度も得られ、クリーニングブレードによるクリーニング性能が良好に発揮される。
無機粒子の個数平均粒径[nm]と規制部材の現像ロールに対する間隔TG[mm]との積は26以上である。また、好ましくは26以上135以下であり、より好ましくは27以上110以下であり、28以上90以下がさらに好ましい。
式1に示す積の値が26未満であると、クリーニングブレード60のプレニップにおける外添ダムADへの外添剤の供給が少なくなり、その結果クリーニングブレードによるクリーニング性能が低下する。
なお、式1に示す積の値の上限値が135以下であることで、色筋の画質欠陥の発生が抑制され、外添ダムの強度が得られ、クリーニング性能が得られる。
無機粒子の個数平均粒径は、70nm以上135nm以下であり、好ましくは75nm以上135nm以下であり、より好ましくは80nm以上130nm以下であり、90nm以上125nm以下がさらに好ましい。無機粒子の個数平均粒径が70nm未満であると、クリーニングブレード60のプレニップにおける外添ダムADへの外添剤の供給が少なくなり、その結果クリーニングブレードによるクリーニング性能が低下する。一方、無機粒子の個数平均粒径が135nmを超えると、現像装置内でトナー粒子同士が凝集して塊状のトナーが発生し、記録媒体に形成される画像において色筋の画質欠陥が生じる。また、外添ダムADにおける強度が低下し、クリーニングブレードによるクリーニング性能が低下する。
無機粒子の個数平均粒径が上記範囲であることにより、上記範囲よりも小さい場合に比べて、トナー粒子から無機粒子が脱離しやすく、外添ダムの形成に十分な外添剤量が得られ、均一に近い外添ダムが形成されやすい。また、無機粒子の個数平均粒径が上記範囲であることにより、上記範囲よりも大きい場合に比べて、トナー粒子から無機粒子が過剰に脱離することによるトナーの帯電性及び移行性の低下が、起こりにくくなる。
規制部材の現像ロールとの間隔TGは、0.6mm以下であり、より好ましくは0.10mm以上0.60mm以下であり、0.15mm以上0.60mm以下がさらに好ましい。間隔TGが0.6mmを超えると、現像ロール18A上に保持される現像剤(つまり磁気ブラシ18D)が厚くなり、感光体(像保持体)12と現像ロール18Aとの間で詰まりを起こす現象(ジャミング)が発生する。
中間転写方式の装置の場合、転写装置は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写装置と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写装置と、を有する構成が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置10には、図1に示すように、例えば、電子写真感光体(像保持体の一例;感光体)12が設けられている。感光体12は、円柱状とされ、モータ等の駆動部27にギア等の駆動力伝搬部材(不図示)を介して連結されており、当該駆動部27により、黒点で示す回転軸の周りに回転駆動される。図1に示す例では、矢印A方向に回転駆動される。
感光体12は、例えば、導電性基体と、この導電性基体上に形成された下引層と、この下引層の上に形成された感光層と、を有する。この感光層は、電荷発生層と電荷輸送層との2層構造であってもよい。感光層は、有機感光層であってもよいし、無機感光層であってもよい。感光体12は、感光層上に保護層を設けた構成であってもよい。
帯電装置15は、感光体12の表面を帯電する。帯電装置15は、例えば、感光体12表面に接触して設けられ、感光体12の表面を帯電する帯電部材14、及び帯電部材14に帯電電圧を印加する電源28(帯電部材用の電圧印加部の一例)を備えている。電源28は、帯電部材14に電気的に接続されている。
潜像形成装置16は、帯電された感光体12の表面に静電潜像を形成する。具体的には、例えば、潜像形成装置16は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、帯電部材14により帯電された感光体12の表面に、形成する対象となる画像の画像情報に基づいて変調された光Lを照射して、感光体12上に画像情報の画像に応じた静電潜像を形成する。
現像装置18は、例えば、潜像形成装置16による光Lの照射位置より感光体12の回転方向下流側に設けられている。現像装置18には、図2に示す筐体18B内に現像剤を収容する収容部が設けられている。この収容部には、トナーキャリアを含む二成分系の静電荷像現像剤が収容されている。トナーは、例えば、現像装置18内で帯電された状態で収容されている。現像装置18は、矢印B方向に回転駆動され、現像剤により感光体12の表面に形成された静電荷像を現像する現像ロール18Aと、現像ロール18Aに現像バイアスとして交番電圧を印加する電圧印加部としての電源32と、を備えている。また、筐体18Bには現像ロール18A上に保持された現像剤の厚さを規制するための規制部材(規制トリマー)18Cが、0.6mm以下の間隔TG(現像ロール18Aと規制部材18Cとの距離(最短距離))をあけて設けられている。
現像ロール18Aは、図2に示すように、感光体12との間に間隔(ギャップ)DRS(現像ロール18Aと感光体12との距離(最短距離))を有する。この間隔DRSは100μm以上300μm以下の範囲に設定され、より好ましくは200μm以上280μm以下であり、さらには220μm以上260μm以下が好ましい。
現像ロール18Aと感光体12との間隔(ギャップ)DRSが300μmを超えると、小径トナー(体積平均粒径が2μm以上5μm以下であるトナー)を用いた場合に、キャリアからの脱離が生じにくくなり、感光体12表面の静電荷像に移行させるトナーの量(総現像量)が少なくなる。一方、間隔(ギャップ)DRSが100μm未満では、静電荷像が形成されていない部分に対しても磁気ブラシの押圧が高くなることでトナーが移行され易くなり、つまりカブリ(ジャミング)がより生じ易くなるとの欠点が生じる。
現像ロール18Aには、現像バイアスとして電源32から直流成分(DC)に交流成分(AC)を重畳した交番電圧が印加される。交流成分の周波数は、5kHz以上20kHz以下の範囲が好ましい。
転写装置31は、例えば、現像ロール18Aの配設位置より感光体12の回転方向下流側に設けられている。転写装置31は、例えば、感光体12の表面に形成されたトナー画像を記録媒体30Aへ転写する転写部材20と、転写部材20に転写電圧を印加する電源30と、を備えている。転写部材20は、例えば、円柱状とされており、図1中に示す例では、矢印F方向に回転し、感光体12との間で記録媒体30Aを挟んで搬送する。転写部材20は、例えば、電源30に電気的に接続されている。
クリーニング装置22は、筐体と、筐体から突出するように配設されるクリーニングブレード60と、を含んで構成されている。
なお、クリーニングブレード60は、筐体の端部で支持された形態であってもよいし、別に支持部材(ホルダー)により支持される形態であってもよいが、本実施形態では、筐体の端部で支持された形態を示している。
クリーニングブレード60は、感光体12の回転軸に沿った方向に延びた板状のものであって、感光体12の回転方向(矢印A)の上流側に、先端部が圧力を掛けつつ接触されるよう設けられている。
ウレタンゴム(ポリウレタン)は、例えば、通常ポリウレタンの形成に用いられるものであれば特に限定されないが、例えばポリエチレンアジペート、ポリカプロラクトンなどのポリエステルポリオールなどのポリオールとジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネートとからなるウレタンプレポリマー、及びたとえば1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコールやこれらの混合物などの架橋剤を原料とするものがよい。
また、ブレード接触角度αは、8゜以上12゜以下が好ましい。
・式:N=dEt3/4L3
但し、dはブレード食い込み量、Eはブレードヤング率、tはブレード厚み、Lはブレード自由長である。
除電装置24は、例えば、クリーニング装置22より感光体12の回転方向下流側に設けられている。除電装置24は、トナー画像を転写した後、感光体12の表面を露光して除電する。具体的には、例えば、除電装置24は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、感光体12の全表面(具体的には例えば画像形成領域の全面)を露光して除電する。
定着装置26は、例えば、転写領域32Aより記録媒体30Aの搬送経路34の搬送方向下流側に設けられている。定着装置26は、例えば、記録媒体30A上に転写されたトナー画像を定着する。具体的には、例えば、定着装置26は、画像形成装置10に設けられた制御装置36に電気的に接続されており、制御装置36により駆動制御されて、記録媒体30A上に転写されたトナー画像を熱または熱及び圧力によって記録媒体30Aに定着する。
制御装置36は、装置全体の制御及び各種演算を行うコンピュータとして構成されている。具体的には、制御装置36は、CPU(中央処理装置; Central Processing Unit)、各種プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)、プログラムの実行時にワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)、各種情報を記憶する不揮発性メモリ、及び入出力インターフェース(I/O)等を備えている。
次いで、これらの構成を備える本実施形態に係る画像形成装置10にて用いられ、現像装置18において筐体18B内に収容される現像剤(静電荷像現像剤)について説明する。
なお、トナーの体積平均粒径が2μm未満であると、トナー一個当たりの電荷量が不足し、カブリ易く、キャリアからの離型力が減少し、求められる現像量が確保し得ない。また、クリーニングブレードと像保持体との接触部における外添ダムも少なくなり、クリーニングブレードへの負荷が増大し、クリーニング性能に劣るとの欠点が生じる。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。
まず、トナー粒子について説明する。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
式:SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を、画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
本実施形態では、トナーに個数平均粒径が70nm以上135nm以下である無機粒子が外添される。無機粒子としては、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
具体的には、シリカ粒子としては、例えば、ゾルゲルシリカ粒子、水性コロイダルシリカ粒子、アルコール性シリカ粒子、気相法により得られるフェームドシリカ粒子、球状シリカ粒子が挙げられる。
パラフィンオイルとしては、例えば、流動パラフィン等が挙げられる。
フッ素オイルとしては、例えば、フッ素オイル、フッ素塩化オイル等が挙げられる。
鉱物油としては、例えば、機械油等が挙げられる。
植物性オイルとしては、例えば、ナタネ油、パーム油等が挙げられる。
無機粒子は、上記方法等により表面処理オイルで表面処理された後、エタノールなどの溶剤に再度浸漬し、上記溶剤を乾燥することにより、残留した表面処理オイルや低沸点残留分等を除去してもよい。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
なお、以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
次に、樹脂粒子分散液と共に、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、トナーとキャリアと混合した二成分現像剤である。
なお、磁性粉分散型キャリアおよび樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電性粒子等、その他添加剤を含ませてもよい。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
画像形成装置10の動作は、制御装置36において実行する制御により行われる。まず、感光体12の表面が帯電装置15により帯電される。潜像形成装置16は、帯電された感光体12の表面を画像情報に基づいて露光する。これにより、感光体12上に画像情報に応じた静電荷像が形成される。現像装置18では、トナーを含む現像剤により、感光体12の表面に形成された静電荷像が現像される。これにより、感光体12の表面に、トナー画像が形成される。転写装置31では、感光体12の表面に形成されたトナー画像が記録媒体30Aへ転写される。記録媒体30Aに転写されたトナー画像は、定着装置26により定着され画像が形成される。一方、トナー画像を転写した後の感光体12の表面が、クリーニング装置22によりクリーニング(清掃)され、除電装置24により除電される。
加熱乾燥した二口フラスコに、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン15モル部と、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン85モル部と、テレフタル酸10モル部と、フマル酸67モル部と、n−ドデセニルコハク酸3モル部と、トリメリット酸20モル部と、これらの酸成分(テレフタル酸、n−ドデセニルコハク酸、トリメリット酸、フマル酸の合計モル数)に対して0.05モル部のジブチル錫オキサイドと、を入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち昇温した後、150℃乃至230℃で12時間から20時間共縮重合反応させた。その後、210℃乃至250℃で徐々に減圧して、ポリエステル樹脂(A1)を合成した。この樹脂の重量平均分子量Mwは65000、ガラス転移温度Tgは65℃であった。
加熱乾燥した3口フラスコに、1,9−ノナンジオール45モル部と、ドデカンジカルボン酸55モル部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.05モル部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で2時間攪拌を行った。その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い5時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、ポリエステル樹脂(B1)を合成した。この樹脂の重量平均分子量Mwは25000、溶融温度Tmは73℃であった。
その後、ポリエステル樹脂分散液(A1)の作製と同じ条件にて高温・高圧乳化装置(キャビトロンCD1010、スリット:0.4mm)を用い、ポリエステル樹脂分散液(b1)を得た。
・シアン顔料(大日精化(株)製、C.I.Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)):1000質量部
・アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬)アニオン界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム 和光純薬工業製):150質量部
・イオン交換水:4000質量部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて1時間分散して着色剤(シアン顔料)粒子を分散させてなる着色剤粒子分散液を調製した。着色剤粒子分散液における着色剤(シアン顔料)粒子の体積平均粒子径は0.15μm、着色剤粒子濃度は20%であった。
・離型剤(WEP−2、日油社製):100質量部
・アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬):2質量部
・イオン交換水:300質量部
・脂肪酸アミドワックス(日本精化、ニュートロンD:100質量部
・アニオン界面活性剤(日油社製、ニューレックスR):2質量部
・イオン交換水:300質量部
以上の成分を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒子径が200nmである離型剤粒子を分散させてなる離型剤粒子分散液(1)(離型剤濃度:20質量%)を調製した。
・ポリエステル樹脂粒子分散液(a1):340質量部
・ポリエステル樹脂粒子分散液(b1):160質量部
・着色剤粒子分散液:50質量部
・離型剤粒子分散液:60質量部
・界面活性剤水溶液:10質量部
・0.3M硝酸水溶液:50質量部
・イオン交換水:500質量部
続いて、ニトリロ3酢酸Na塩(中部キレスト社製、キレスト70)を全液の3質量%となるように添加した。その後1Nの水酸化ナトリウム水溶液をpH7.2に到達するまで穏やかに添加した後、攪拌を継続しながら85℃まで加熱し、3.0時間保持した。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥してトナー粒子1を得た。
SiCl4、水素ガス、酸素ガスを燃焼バーナーの混合室内で混合後に、1000℃以上3000℃以下の温度で燃焼させ、燃焼後のガスからシリカ粉末を取りだすことでシリカ基材を得た。この時、水素ガスと酸素ガスのモル比を1.3:1にすることで体積平均粒径136nmのシリカ粒子(1)を得た。
シリカ粒子(1)100部とエタノール500部とをエバポレーターに入れ、温度を40℃に維持したまま15分間攪拌した。次に、シリカ粒子100部に対して10部のジメチルシリコーンオイル(信越化学工業(株)製、型番:KM351)を入れ15分間攪拌した後に、更にシリカ粒子100部に対して10部のジメチルシリコーンオイルを入れ15分撹拌した。最後に温度を90℃に上げエタノールを減圧乾燥させた、その後、処理物を取り出して更に120℃で30分間真空乾燥を行うことで、個数平均粒径140nm、遊離オイル量10質量%のオイル処理シリカ粒子1を得た。
また、前記無機外添剤1の作製において、上記水素ガスと酸素ガスのモル比を調整することで、個数平均粒径が70nm、80nm、100nm、110nm、130nmであるオイル処理シリカ粒子2乃至6を得た。
トナー粒子1を100部に対し、下記表1又は表2に示される個数平均粒径を有するオイル処理シリカ(オイル処理シリカ1乃至6の何れか)を0.50部、及びその他の外添剤として非オイル処理シリカ粒子(個数平均粒径:140nm)を2.50部、チタニア粒子(個数平均粒径:20nm)を1.50部添加し、5リットルヘンシェルミキサーを用い、周速30m/sで15分間混合を行った後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去し、各実施例及び比較例で用いるトナーを作製した。
フェライト粒子(パウダーテック社製、平均粒径50μm)100質量部とメチルメタクリレート樹脂(三菱レイヨン社製、分子量95000、10000以下の成分比率は5質量%)1.5質量部を、トルエン500質量部と共に加圧式ニーダーに入れ、常温(25℃)で15分間攪拌混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温してトルエンを留去し、その後冷却し、105μmの篩を用いて分級して樹脂被覆フェライトキャリア(キャリア1)を得た。
トナー濃度が7質量%となるように、上記得られたトナーと、上記樹脂被覆フェライトキャリアと、を混合して、現像剤を作製した。
画像形成装置における感光体(像保持体)と現像ロールとの間隔(DRS/μm)、現像ロールと規制トリマー(規制部材)との間隔TG、及び無機外添剤(無機粒子)の個数平均粒径(nm)を、下記表1又は表2に記載のものとし、後述の評価試験を実施した。
・ブレード維持性
以下の方法により、ブレード維持性(クリーニング性能)について評価試験を実施した。結果を下記表1、表2に示す。
−試験方法−
平均画像密度を、低画像密度の1.8%と高画像密度の14%の2水準として、接触型帯電ロール(バイアスチャージロール、BCR)の流入電流をハーフトーン画像の白点が消失する電流値から1.4倍に設定し、感光体の総回転数が50kcyclesになるまで、実験した。実験後のクリーニングブレードを、キーエンス社製レーザー顕微鏡VK9500で測定し、感光体との接触面の断面方向の摩耗面積を測定した。なお、それぞれの画像密度で評価した。
−評価基準−
A(○):≦5μm2
B(△):>5μm2、かつ≦10μm2
C(×):>10μm2
以下の方法により、トナーの総現像量について評価試験を実施した。結果を下記表1、表2に示す。
−試験方法−
画像濃度1.5のときの現像電位が、感光体の性能上の最大電位差未満の条件下で、記録媒体(用紙)上の画像の濃度をX−Rite(エックスライト社)で測定した。また、ハーフトーンの粒状性を、以下の基準で評価した。
−評価基準−
A(○):濃度≧1.25、≦1.85、かつ目視でハーフトーンの粒状性に問題なし
B(△):濃度≧1.25、≦1.85、かつ目視で確認し得るハーフトーンの粒状性の欠陥が発生
C(×):濃度<1.25
以下の方法により、記録媒体上に形成された画像の色支持の発生について評価試験を実施した。結果を下記表1、表2に示す。
−試験方法−
平均画像密度25%(高画像密度)の画像を、記録媒体(用紙)上濃度1.3〜1.6で1000枚出力した。出力画像1000枚における色筋発生本数を目視で数えて評価した。
−評価基準−
A(○):0〜5本
B(△):5本を超え20本未満
C(×):20本以上
12 感光体
14 帯電部材
15 帯電装置
16 潜像形成装置
18 現像装置
18A 現像ロール
18B 筐体
18C 規制部材
18D 磁気ブラシ
20 転写部材
22 クリーニング装置
24 除電装置
26 定着装置
30A 記録媒体
31 転写装置
36 制御装置
60 クリーニングブレード
Claims (4)
- 像保持体と、
前記像保持体との間に100μm以上300μm以下の間隔を設けて配置され、トナー及びキャリアを含む静電荷像現像剤を表面に保持すると共に前記トナーを前記像保持体の表面に移行させて前記像保持体表面の静電荷像をトナー画像として現像する現像ロール、前記現像ロールに直流成分(DC)に交流成分(AC)を重畳した交番電圧を印加する電圧印加部、及び前記現像ロールとの間に0.6mm以下の間隔を設けて配置された、前記現像ロール上に保持される前記静電荷像現像剤の厚さを規制するための規制部材を備え、前記トナーは体積平均粒径が2μm以上5μm以下でありかつ個数平均粒径が70nm以上135nm以下である無機粒子が外添されたトナーである現像手段と、
前記像保持体に対しクリーニングブレードを接触させて前記像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段と、
を備え、
前記無機粒子の個数平均粒径[nm]と前記規制部材の前記現像ロールに対する間隔[規制部材間隔:mm]との積が下記式1の関係を満たす画像形成装置用ユニット。
(式1) 26≦無機粒子個数平均粒径[nm]×規制部材間隔[mm] - 前記無機粒子の個数平均粒径[nm]と前記現像ロール及び前記規制部材の間隔[mm]との積が下記式2の関係を満たす請求項1に記載の画像形成装置用ユニット。
(式2) 26≦無機粒子個数平均粒径[nm]×規制部材間隔[mm]≦135 - 請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用ユニットを備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用ユニットと、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に前記静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
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