JP2017032494A - 原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、原子力発電所の中央制御室の内部に中央制御室待避室を設けることにより、重大事故が発生した場合であっても、運転員の被爆線量を可能な限り低減して、運転員が安全に留まることのできる、原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備は、原子力発電所の中央制御室の内部に、中央制御室待避室を設けた事を特徴とする。また、中央制御室は、特殊フィルタを付設した陽圧化空調機を備えている。更に、中央制御室待避室は、空気ボンベ陽圧化設備を備えている。また、中央制御室待避室は、二酸化炭素吸収装置を備えている。【選択図】図3
Description
本発明は、原子力発電所において重大事故が発生した場合に、運転員の被爆線量を可能な限り低減して、運転員が安全に留まることのできる、原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に関するものである。
原子力発電所において重大事故等が発生した場合、運転員は、中央制御室において核分裂を停止させる緊急停止を実行する等の種々の事故対策を講じなければならないため、原子力発電所内の中央制御室に留まる必要性がある。
しかし、重大事故等時には、放射線源として、例えば、セシウム、ヨウ素、希ガス等が発生する。
このうち、ヨウ素は、運転員の内部被爆の要因となる。また、セシウム、希ガス等は、運転員の外部被爆の要因となる。
そのため、原子力発電所の中央制御室は、運転員の被爆線量を可能な限り低減して、運転員が安全に留まることのできるように、充分な事故対策が施されていなければならない。
一方、特許文献1に示すように、非常事態時の避難用シェルターが提案されている。この避難用シェルターは、内部を避難室として有するシェルター本体と、この避難室に避難者を誘導可能な密閉可能型扉付き避難口、および避難口と避難室との間を連絡する避難経路を有するもの、前記避難口を高さ方向に分けて複数配して低い側の避難口が閉じてもそれより高い側の避難口を通じて避難可能に構成されている。
また、この避難用シェルターは、空調装置への接続を可能にしている。具体的には、酸素吸入パイプと内ガス排出パイプを備えて、酸素の補給と発生ガスの排出を可能にしている。
しかし、原子力発電所内に、所定の避難設備は存在しているものの、中央制御室自体については、運転員の被爆線量を可能な限り低減して、運転員が安全に留まることのできるような事故対策が、充分に施されていないのが実情である。
また、特許文献1に示す非常事態時の避難用シェルターでは、酸素吸入パイプと内ガス排出パイプを備えて、酸素の補給と発生ガスの排出を可能にしているが、例えば、セシウム、ヨウ素、希ガス等の放射線源についての対策は、全く考慮されていない。
そこで、本発明は、原子力発電所の中央制御室の内部に中央制御室待避室を設けることにより、重大事故が発生した場合であっても、運転員の被爆線量を可能な限り低減して、運転員が安全に留まることのできる、原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明は、原子力発電所の中央制御室の内部に、中央制御室待避室を設けた事を特徴とする。
請求項1に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明によれば、運転員が中央制御室の内部の中央制御室待避室に入ることにより、原子力発電所において重大事故が発生した場合であっても、運転員の被爆線量を可能な限り低減して運転員の安全を確保することができる。
具体的には、運転員が中央制御室の内部の中央制御室待避室に入ることにより、原子炉格納容器の圧力逃がし装置を作動させる際のプルームの影響による運転員の被ばくを低減できるのである。
また、運転員が安全に留まることのできるので、中央制御室待避室内において、継続してプラントの状態を監視し,必要に応じて中央制御室制御盤でのプラント操作を行うことができる。
請求項2に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明は、中央制御室は、特殊フィルタを付設した陽圧化空調機を備えている事を特徴とする。
請求項2に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明によれば、特殊フィルタにより放射性物質を取り除いた状態の外気を中央制御室に供給することで、中央制御室内の全体を陽圧化することができる。
この中央制御室内の全体の陽圧化により、外部からの放射性物質の入り込みを防止しつつ,閉鎖空間における酸素濃度の低下を抑制・制御できる。
請求項3に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明は、陽圧化空調機の特殊フィルタは、プレフィルタ、高性能フィルタ、活性炭フィルタから成る事を特徴とする。
請求項3に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明によれば、この特殊フィルタにより、外気に存在するセシウムやヨウ素等を除去することができる。具体的には、高性能フィルタでセシウム等の粒子状放射性物質を除去し、活性炭フィルタでヨウ素類を除去し、これらセシウム等の粒子状放射性物質とヨウ素を取り除いた状態の外気を、中央制御室に供給することができるのである。
請求項4に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明は、中央制御室待避室は、空気ボンベ陽圧化設備を備えている事を特徴とする。
請求項4に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明によれば、中央制御室待避室が備えている空気ボンベ陽圧化設備により、中央制御室待避室を陽圧化することで、放射線源として発生する、例えば、セシウム、ヨウ素、希ガスといった放射性物質が中央制御室待避室の内部に入り込んでしまう事態の発生を確実に阻止して、運転員の安全を確保することができる。
請求項5に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明は、中央制御室待避室は、二酸化炭素吸収装置を備えている事を特徴とする。
請求項5に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明によれば、閉鎖空間における酸素濃度の低下と二酸化炭素濃度の上昇を効率良く抑制・制御できる。
また、中央制御室待避室における運転員の居住性を、長期に渡り確保することができる。
更に、空気ボンベ陽圧化設備の負担を軽減し、空気ボンベ陽圧化設備として必要となるボンベ本数を減らすことができる。
請求項6に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明は、中央制御室待避室は、二酸化炭素吸収装置および空気ボンベ陽圧化設備を備えている事を特徴とする。
請求項6に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備に係る発明によれば、空気ボンベ陽圧化設備により中央制御室待避室を陽圧化することで、放射線源として発生する、例えば、セシウム、ヨウ素、希ガスといった放射性物質が中央制御室待避室の内部に入り込んでしまう事態の発生を確実に阻止して、運転員の安全を確保することができると共に、二酸化炭素吸収装置により空気ボンベ陽圧化設備の負担を軽減し、空気ボンベ陽圧化設備として必要となるボンベ本数を減らすことができる。
本発明によれば、原子力発電所の中央制御室の内部に中央制御室待避室を設けることにより、重大事故が発生した場合であっても、運転員の被爆線量を可能な限り低減して、運転員が安全に留まることのできる、原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備を提供できる。
以下に、図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備1の一実施の形態を示している。
この運転員の待避設備1は、図1に示すように、原子力発電所の中央制御室2の内部に、中央制御室待避室3を設けている事に特徴を有するものである。
(中央制御室の構成)
原子力発電所の中央制御室2は、放射性物質による室外からの放射線を遮蔽するために、コンクリート構造を採用している。具体的には、図2に示すように、中央制御室2の遮蔽設備は、コンクリートの建屋躯体と一体となった壁を備え、放射性物質であるガンマ線による外部被ばくを低減する設計としている。
原子力発電所の中央制御室2は、放射性物質による室外からの放射線を遮蔽するために、コンクリート構造を採用している。具体的には、図2に示すように、中央制御室2の遮蔽設備は、コンクリートの建屋躯体と一体となった壁を備え、放射性物質であるガンマ線による外部被ばくを低減する設計としている。
この中央制御室2は、図3に示すように、所定の換気空調設備4を備えている。この換気空調設備4は、図3に示すように、設計基準事故時使用設備範囲100と、重大事故等時使用設備範囲200とから構成されている。
換気空調設備4の設計基準事故時使用設備範囲100は、図3に示すように、外気との隔離を行うための隔離ダンパ5、排風機8、送風機9と給気処理装置10、再循環送風機11と再循環フィルタ装置12を備えている。
また、換気空調設備4の重大事故等時使用設備範囲200は、陽圧化空調機7を備えている。この陽圧化空調機7は、特殊フィルタ6に送風機13を接続して構成されている。
この様に、中央制御室2に、特殊フィルタ6を備えている陽圧化空調機7を接続して、放射性物質を取り除いた後の外気を中央制御室2に供給することで、中央制御室2内の全体を陽圧化するのである。
この様に、中央制御室2に、特殊フィルタ6を備えている陽圧化空調機7を接続して、放射性物質を取り除いた後の外気を中央制御室2に供給することで、中央制御室2内の全体を陽圧化するのである。
更に、原子炉格納容器の圧力逃がし装置を作動させる際のプルームの影響による運転員の被ばくを低減させるための設備として、図1・図3に示すように、中央制御室2の内部に、中央制御室待避室3を設置している。
尚、この中央制御室2は、図3・図4に示すように、例えば、A号炉とB号炉の操作・管理を実施するものとする。
(通常稼動時・重大事故等時)
中央制御室2の換気空調設備4は、通常稼動時は、図3に示すように、設計基準事故時使用設備範囲100において、各隔離ダンパ5を全開とし、排風機8、給気処理装置10の送風機9、再循環フィルタ装置12の再循環送風機11が作動している。このとき、重大事故等時使用設備範囲200における陽圧化空調機7の送風機13は、停止している。
中央制御室2の換気空調設備4は、通常稼動時は、図3に示すように、設計基準事故時使用設備範囲100において、各隔離ダンパ5を全開とし、排風機8、給気処理装置10の送風機9、再循環フィルタ装置12の再循環送風機11が作動している。このとき、重大事故等時使用設備範囲200における陽圧化空調機7の送風機13は、停止している。
一方、重大事故等時には、図4に示すように、設計基準事故時使用設備範囲100において、外気取り入れのための隔離ダンパ5を全閉とし、排風機8、給気処理装置10の送風機9、再循環フィルタ装置12の再循環送風機11を停止させる。
そして、重大事故等時使用設備範囲200における陽圧化空調機7の送風機13を作動させて、中央制御室内2の全体を陽圧化することで、中央制御室内2への特殊フィルタ6を介さない外気の流入を防止する設計となっている。
また、中央制御室2の出入口には、二重扉構造の前室を設け、運転員の出入りに伴う中央制御室2内への放射性物質の侵入を防止している。
(陽圧化空調機)
陽圧化空調機7は、重大事故等時に、中央制御室2内の全体を陽圧化するための設備である。
陽圧化空調機7は、重大事故等時に、中央制御室2内の全体を陽圧化するための設備である。
陽圧化空調機7は、図5に示すように、特殊フィルタ6に送風機13を接続して構成されている。
A号炉とB号炉における中央制御室2のそれぞれに、特殊フィルタ6により浄化された空気を供給することで、中央制御室内2の全体を陽圧化するのである。
陽圧化空調機7の特殊フィルタ6は、図5に示すように、プレフィルタ6a、高性能フィルタ6b、活性炭フィルタ6cから構成されている。
プレフィルタ6a、高性能フィルタ6bは、HEPAフィルタである。また、活性炭フィルタ6cは、チャコールフィルタである。そして、高性能フィルタ6bでセシウム等の粒子状放射性物質を除去し、活性炭フィルタ6cでヨウ素類を除去する。
(中央制御室待避室)
原子炉格納容器の圧力逃がし装置を作動させる際のプルームの影響による運転員の被ばくを低減させるための設備として、図1に示すように、中央制御室2の内部に、中央制御室待避室3を設置している。
原子炉格納容器の圧力逃がし装置を作動させる際のプルームの影響による運転員の被ばくを低減させるための設備として、図1に示すように、中央制御室2の内部に、中央制御室待避室3を設置している。
この中央制御室待避室3は、図3・図4・図6に示すように、重大事故等時使用設備範囲200に存在し、空気ボンベ陽圧化設備20を備えている。
(中央制御室待避室の役割)
原子力発電所における重大事故等時には、放射線源として、例えば、セシウム、ヨウ素、希ガス等が発生する。
原子力発電所における重大事故等時には、放射線源として、例えば、セシウム、ヨウ素、希ガス等が発生する。
これらのうち、陽圧化空調機7が備えている特殊フィルタ6により、セシウム等の粒子状放射性物質とヨウ素類は除去できるが、希ガスは、特殊フィルタ6では除去できない。
そこで、図6に示すように、中央制御室待避室3が備えている空気ボンベ陽圧化設備20を作動させて中央制御室待避室3を陽圧化し、中央制御室待避室3の内部に希ガスが入り込んでしまう事態の発生を阻止するのである。
このように、まず、中央制御室2の陽圧化空調機7を作動させて、その特殊フィルタ6により、セシウム等の粒子状放射性物質とヨウ素類を取り除いた状態の外気を中央制御室2に供給しつつ、中央制御室2内の全体の陽圧化により、中央制御室2内への外部からの放射性物質の入り込みを防止しているのである。
そして、特殊フィルタ6により除去することのできない希ガスが発生するのは、重大事故発生後、数時間であるので、その数時間については、中央制御室待避室3が備えている空気ボンベユニット20を作動させて、中央制御室待避室3を陽圧化することで、希ガスが中央制御室待避室3の内部に入り込んでしまう事態の発生を確実に阻止するのである。
その結果、原子力発電所において重大事故が発生した場合であっても、運転員が中央制御室2の内部の中央制御室待避室3に入ることにより、運転員の被爆線量を可能な限り低減して、運転員の安全を確保することができるのである。
また、中央制御室2内に存在していた希ガスについては、中央制御室2の陽圧化空調機7による中央制御室2内の陽圧化により、中央制御室2から徐々に排出するのである。
(中央制御室待避室の構成)
中央制御室待避室3は、図7に示すように、コンクリート壁及び鉛等による生体遮蔽壁により、その気密性と遮蔽性能が保持されている。
中央制御室待避室3は、図7に示すように、コンクリート壁及び鉛等による生体遮蔽壁により、その気密性と遮蔽性能が保持されている。
また、空気ボンベ陽圧化設備20により、中央制御室待避室3の内部を陽圧化し、中央制御室待避室3内への外気の流入を防止すると共に、運転員の居住性を高めた設計とする。
更に、中央制御室待避室3には、図8に示すように、O2濃度センサ21、CO2濃度センサ22、差圧センサ23が配備されている。また、可搬型のエリアモニタ24を配備することで、運転員の居住性を確保できていることを常時視認できる設計とする。
この他、可搬型の照明、データ表示装置、通信連絡設備を配備することで、中央制御室待避室3においても、継続的にプラントの監視を行うことが可能な設計とし、必要に応じて中央制御室制御盤でのプラント操作を行うことができる設計とする。
(空気ボンベ陽圧化設備)
中央制御室待避室3の空気ボンベ陽圧化設備20は、図7に示すように、安全弁25、圧力調整ユニット26、空気ボンベユニット27の構成を備えている。
中央制御室待避室3の空気ボンベ陽圧化設備20は、図7に示すように、安全弁25、圧力調整ユニット26、空気ボンベユニット27の構成を備えている。
また、空気ボンベ陽圧化設備20に対応する中央制御室待避室3内には、圧力計28、流量計29、給気弁30、差圧計31、排気弁32が配備されている。更に、中央制御室待避室3に隣接して均圧室33設けられ、この均圧室33には、給気弁34、排気弁35が配備されている。
(図9における陽圧化の圧力設計の考え方)
中央制御室2及び中央制御室待避室3は、配置上、動圧の影響を直接受けない屋内に設置されているため、室内へのインリークは、隣接区画との温度差50℃以上を考慮し、20Pa以上の圧力差を確保することで陽圧化を達成させる。
中央制御室2及び中央制御室待避室3は、配置上、動圧の影響を直接受けない屋内に設置されているため、室内へのインリークは、隣接区画との温度差50℃以上を考慮し、20Pa以上の圧力差を確保することで陽圧化を達成させる。
また、中央制御室2は隣接区画からのインリークを防止し、中央制御室待避室3は中央制御室2及び隣接区画からのインリークを防止する設計とし、中央制御室2及び中央制御室待避室3の陽圧化圧力は、図11に示すように、中央制御室2を20Pa以上40Pa未満、中央制御室待避室3を60Pa以上とする。
(二酸化炭素吸収装置)
この他、中央制御室待避室2の換気空調設備は、図8に示すように、二酸化炭素吸収装置40を備えている。
この他、中央制御室待避室2の換気空調設備は、図8に示すように、二酸化炭素吸収装置40を備えている。
この様に、二酸化炭素吸収装置40を配備したときには、空気ボンベ陽圧化設備20における必要ボンベ本数を減らすことができる。
(二酸化炭素濃度基準に基づく必要換気量Q1→CO2吸収装置を導入しない場合の必要換気量)
・許容二酸化炭素濃度: C=0.5%(労働安全衛生規則)
・大気二酸化炭素濃度:Co=0.039%(標準大気の二酸化炭素濃度)
・呼吸による二酸化炭素発生量:M=0.022m3/h/人(空気調和・衛生工学便覧の極軽作業の作業程度の吐出し量)
・必要換気量: Q1=100×M/( C−Co )m3/h/人 (空気調和・衛生工学便覧の二酸化炭素基準の必要換気量)
Q1=100×0.022×7÷(0.5−0.039)=4.773≒4.78 m3/h/人
・許容二酸化炭素濃度: C=0.5%(労働安全衛生規則)
・大気二酸化炭素濃度:Co=0.039%(標準大気の二酸化炭素濃度)
・呼吸による二酸化炭素発生量:M=0.022m3/h/人(空気調和・衛生工学便覧の極軽作業の作業程度の吐出し量)
・必要換気量: Q1=100×M/( C−Co )m3/h/人 (空気調和・衛生工学便覧の二酸化炭素基準の必要換気量)
Q1=100×0.022×7÷(0.5−0.039)=4.773≒4.78 m3/h/人
(酸素濃度基準に基づく必要換気量Q2→C O2吸収装置を導入する場合の必要換気量)
・吸気酸素濃度:a=20.95%(標準大気の酸素濃度)
・許容酸素濃度:b=18%(労働安全衛生規則)
・成人の呼吸量:c=0.48m3/h/人(空気調和・衛生工学便覧)
・乾燥空気換算酸素濃度:d=16.4%(空気調和・衛生工学便覧)
・必要換気量:Q2=c×(a−d)/(a−b)m3/h/人(空気調和・衛生工学便覧の酸素基準の必要換気量)
Q2=0.48×(20.95−16.4)÷(20.95−18.0) =0.741≒0.75 m3/h/人
・吸気酸素濃度:a=20.95%(標準大気の酸素濃度)
・許容酸素濃度:b=18%(労働安全衛生規則)
・成人の呼吸量:c=0.48m3/h/人(空気調和・衛生工学便覧)
・乾燥空気換算酸素濃度:d=16.4%(空気調和・衛生工学便覧)
・必要換気量:Q2=c×(a−d)/(a−b)m3/h/人(空気調和・衛生工学便覧の酸素基準の必要換気量)
Q2=0.48×(20.95−16.4)÷(20.95−18.0) =0.741≒0.75 m3/h/人
以上のことから、二酸化炭素吸収装置40を配備したときには、空気ボンベ陽圧化設備20における必要ボンベ本数を、およそ6分の1程度に減らすことが可能となる。
1 原子力発電所の中央制御室における運転員の退避設備
2 中央制御室
3 中央制御室待避室
4 換気空調設備
5 隔離ダンパ
6 特殊フィルタ
6a プレフィルタ
6b 高性能フィルタ
6c 活性炭フィルタ
7 陽圧化空調機
8 排風機
9 送風機
10 給気処理装置
11 再循環送風機
12 再循環フィルタ装置
13 送風機
20 空気ボンベ陽圧化設備
21 O2濃度センサ
22 CO2濃度センサ
23 差圧センサ
24 エリアモニタ
25 安全弁
26 圧力調整ユニット
27 空気ボンベユニット
28 圧力計
29 流量計
30 給気弁
31 差圧計
32 排気弁
33 均圧室
34 給気弁
35 排気弁
40 二酸化炭素吸収装置
100 設計基準事故時使用設備範囲
200 重大事故等時使用設備範囲
2 中央制御室
3 中央制御室待避室
4 換気空調設備
5 隔離ダンパ
6 特殊フィルタ
6a プレフィルタ
6b 高性能フィルタ
6c 活性炭フィルタ
7 陽圧化空調機
8 排風機
9 送風機
10 給気処理装置
11 再循環送風機
12 再循環フィルタ装置
13 送風機
20 空気ボンベ陽圧化設備
21 O2濃度センサ
22 CO2濃度センサ
23 差圧センサ
24 エリアモニタ
25 安全弁
26 圧力調整ユニット
27 空気ボンベユニット
28 圧力計
29 流量計
30 給気弁
31 差圧計
32 排気弁
33 均圧室
34 給気弁
35 排気弁
40 二酸化炭素吸収装置
100 設計基準事故時使用設備範囲
200 重大事故等時使用設備範囲
Claims (6)
- 原子力発電所の中央制御室の内部に、中央制御室待避室を設けた事を特徴とする、原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備。
- 中央制御室は、特殊フィルタを付設した陽圧化空調機を備えている請求項1に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備。
- 陽圧化空調機の特殊フィルタは、プレフィルタ、高性能フィルタ、活性炭フィルタから成る請求項2に記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備。
- 中央制御室待避室は、空気ボンベ陽圧化設備を備えている請求項1乃至3のいずれかに記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備。
- 中央制御室待避室は、二酸化炭素吸収装置を備えている請求項1乃至4のいずれかに記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備。
- 中央制御室待避室は、二酸化炭素吸収装置および空気ボンベ陽圧化設備を備えている請求項1乃至5のいずれかに記載の原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備。
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JP2015155213A JP2017032494A (ja) | 2015-08-05 | 2015-08-05 | 原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017032494A true JP2017032494A (ja) | 2017-02-09 |
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JP2015155213A Pending JP2017032494A (ja) | 2015-08-05 | 2015-08-05 | 原子力発電所の中央制御室における運転員の待避設備 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2017032494A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109405161A (zh) * | 2018-09-18 | 2019-03-01 | 中广核研究院有限公司 | 一种核电站通风系统 |
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2015
- 2015-08-05 JP JP2015155213A patent/JP2017032494A/ja active Pending
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