JP2017032405A - フロー型電解質濃度測定装置及びそれを用いた電解質濃度測定方法 - Google Patents

フロー型電解質濃度測定装置及びそれを用いた電解質濃度測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フロー型電解質濃度測定装置において、液絡部での混合液の拡散を低減し、設計自由度を保ち、装置小型化や使用液量を低減する。【解決手段】フロー型電解質濃度測定装置の試料の電解質濃度を測定する測定部において、フロー型イオン選択性電極部と、フロー型比較電極部と、フロー型イオン選択性電極部とフロー型比較電極部との間にあってフロー型イオン選択性電極に供給された試料液を流入させる第1の流路と、フロー型比較電極に供給された比較電極液を流入させる第2の流路と、第1の流路と第2の流路とが合流する部分で試料液と比較電極液とその混合液を流出させる第3の流路を形成した液絡部形成ブロック部とを有し、第2の流路の流動抵抗を第1の流路の流動抵抗をよりも大きく形成した。【選択図】図9

Description

本発明は、溶液中の電解質濃度を測定するフロー型電解質濃度測定装置及びそれを用いた電解質濃度測定方法に関する。
イオン選択性電極(ISE:Ion Selective Electrode)は検出部に試料液を接触させ、比較電極との電位差を計測することで、試料中の測定対象イオンが定量できる。この簡便さゆえ分析分野で広く利用されている。特に、フロー型イオン選択性電極は、試料液が流れる流路に検出部が設けられており、複数の試料についてのイオン濃度の定量が連続してできる。そのため、フロー型イオン選択性電極を搭載したフロー型電解質濃度測定装置は、医療分野の臨床検査に用いられており、電解質測定の専用機だけでなく生化学自動分析装置や緊急検体検査装置に電解質濃度測定ユニットとして搭載されている。電解質濃度測定ユニットは、通常複数のイオン(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、塩素イオンなど)を同時に検出するために、検出するイオンに対応した複数のイオン選択性電極が搭載される。一般的にこれらの電極は消耗品であり、例えば、2、3ヶ月もしくは数千テストで使用寿命となり新しい電極に交換される。
このような、フロー型電解質濃度測定装置で測定する際には、イオン選択性電極の流路へ試料液を流し、検出部に試料液を接触させる。一方、電解質濃度が一定の比較電極液を比較電極の流路へ流し、比較電極の応答部に比較電極液を接触させる。この比較電極液と試料液は液絡部で接触し混ざり合う。比較電極液は液絡部での液間電位を抑制するために、一般的にKClなどの高濃度水溶液が用いられるため、試料液より比重が大きい。特許文献1に、この比重差を利用して、比較電極液が試料液容器に流入にしにくい構造として流路途中に高低差を設ける方法が開示されている。また、特許文献2には電位計測後、比較電極液を各イオン選択性電極より離すことで、比較電極液がイオン選択性電極までの移動・拡散するのを抑制する方法が開示されている。
特開2008−151717号公報 特開平10−232216号公報
液絡部において試料液と比較電極液とが混ざり合った混合液が測定中にイオン選択性電極もしくは比較電極まで到達すると測定精度が悪化するため、従来の構造では比較電極およびイオン選択性電極を液絡部に近づけて設置した場合、十分な測定精度が得られない。そのため、比較電極とイオン選択性電極を液絡部から離して設置する必要があり、また、測定ごとの液置換に比較的多くの液量を必要であった。
特許文献1に流路途中に高低差を設けた構造が開示されている。これは、比較電極液が試料容器に流入しにくいが、流路長が長くなり使用液量は増える。また、設計の制限あり、自動分析装置の搭載を考えると適用しにくい。また、特許文献2に電位計測後、比較電極液と測定液のジャンクション部分を各イオン選択性電極より離す方法が開示されている。この方法は、長時間測定を行わない場合の、電位安定化に効果があるが、装置小型化や液量低減は難しい。
そこで本発明は、上記した従来技術の課題を解決して、液絡部での混合液の拡散を低減し、設計自由度を保ち、装置小型化や使用液量を低減したフロー型電解質濃度測定装置及びそれを用いた電解質濃度測定方法を提供する。
上記した課題を解決するために、本発明では、フロー型電解質濃度測定装置を、試料の電解質濃度を測定する測定部と、この測定部で測定した結果に基づいて試料の電解濃度を求める演算部と、この演算部で演算した結果を出力する出力部と、測定部と演算部と出力部とを制御する制御部とを備えて構成し、測定部は、フロー型イオン選択性電極部と、フロー型比較電極部と、フロー型イオン選択性電極部とフロー型比較電極部との間の電位を計測する電位計測部と、フロー型イオン選択性電極に試料液を供給する試料液供給部と、フロー型比較電極に比較電極液を供給する比較電極液供給部と、フロー型イオン選択性電極部とフロー型比較電極部との間にあって試料液供給機構によりフロー型イオン選択性電極に供給された試料液を流入させる第1の流路と、比較電極液供給機構によりフロー型比較電極に供給された比較電極液を流入させる第2の流路と、第1の流路と第2の流路とが合流する部分で試料液と比較電極液との混合液を含む試料液と比較電極液とを流出させる第3の流路を形成した液絡部形成ブロック部とを有し、液絡部形成ブロック部において、第2の流路の流動抵抗を第1の流路の流動抵抗をよりも大きく形成した。
また、上記した課題を解決するために、本発明では、フロー型電解質濃度測定装置を用いた電解質濃度測定方法において、比較電極液供給部により比較電極液をフロー型比較電極内の流路と液絡部形成ブロック内の流路に供給し、試料液供給部により試料液をフロー型イオン選択性電極部内の流路と液絡部形成ブロック内の流路に供給し、液絡部形成ブロック内の流路で比較電極液と試料液とが接した状態で流路に比較電極液が充填されている比較電極と流路に試料液が充填されているイオン選択性電極部との電位差を電位計測部で検出し、演算部で電位差の情報を用いて試料液中のイオン濃度を求め、液絡部形成ブロック内の流路で比較電極液供給部により供給する比較電極液の流動抵抗を試料液供給部により供給する試料液の流動抵抗よりも大きくして液絡部形成ブロック内の流路の比較電極液と試料液を供給するようにした。
本発明によれば、フロー型電解質濃度測定装置における液絡部での比較電極液と試料液のそれぞれの移動拡散が抑制できるため、比較電極およびイオン選択性電極を液絡部に近づけて設置することが可能となる。これにより、測定部の小型化が実現でき、使用する比較電極液量や試料液量を低減することができる。また、同じ量の液体を供給した場合に連続して稼働できる時間を延ばすことが可能になり、比較電極液や試料液を交換するごとに行うキャリブレーションの頻度を減らすことができるので、測定スループット向上の効果がある。また、長時間待機時でも混合液が比較電極もしくはイオン選択性電極の検出部に流入しにくいため、測定安定性が増す。
上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係るフロー型電解質濃度測定装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係るフロー型電解質濃度測定装置のイオン選択性電極の正面図である。 本発明の実施例1に係るフロー型電解質濃度測定装置のイオン選択性電極の側面図である。 本発明の実施例1に係るフロー型電解質濃度測定装置のイオン選択性電極のA−A´断面図である。 本発明の実施例1に係るフロー型電解質濃度測定装置の比較電極の断面図である。 本発明の比較例におけるフロー型電解質濃度測定装置のイオン選択性電極から比較電極までの流路を示す断面図で、試料液と比較電極液が接触した直後の状態を示している。 本発明の比較例におけるフロー型電解質濃度測定装置のイオン選択性電極から比較電極までの流路を示す断面図で、試料液と比較電極液が接触して拡散により混ざり合った状態を示している。 本発明の実施例1におけるフロー型電解質濃度測定装置のイオン選択性電極から比較電極までの流路を示す断面図である。 本発明の実施例1における電解質濃度測定のフローチャートである。 本発明の実施例2に係るフロー型電解質濃度測定装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係るフロー型電解質濃度測定装置の液絡部形成ブロックおよびその周辺流路の断面図である。 本発明の実施例2における電解質濃度測定のフローチャートである。 本発明の実施例3に係るフロー型電解質濃度測定装置の測定部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係るフロー型電解質濃度測定装置の液絡部形成ブロックおよびその周辺流路の断面図である。 本発明の実施例4に係るフロー型電解質濃度測定装置の液絡部形成ブロックおよびその周辺流路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例5に係るフロー型電解質濃度測定装置の液絡部形成ブロックおよびその周辺流路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例6に係るフロー型電解質濃度測定装置の液絡部形成ブロックおよびその周辺流路の平面の断面図である。 本発明の実施例6に係るフロー型電解質濃度測定装置の液絡部形成ブロックおよびその周辺流路の正面の断面図である。 本発明の実施例7に係るフロー型電解質濃度測定装置の比較電極と液絡部形成ブロックとその周辺流路の平面の断面図である。 本発明の実施例8に係るフロー型電解質濃度測定装置の比較電極と液絡部形成ブロックとその周辺流路の平面の断面図である。 本発明の実施例9に係るフロー型電解質濃度測定装置の液絡部形成ブロックおよびその周辺流路の平面の断面図である。 本発明の実施例9に係るフロー型電解質濃度測定装置の液絡部形成ブロックおよびその周辺流路の平面の断面図である。
発明者らはフロー型電解質濃度測定装置において従来の高い測定精度を維持したまま、測定部の小型化および使用液量を低減する方法を考案すべく、研究開発を行った。その結果、流路中での比較電極液と試料液の比重差が、液の拡散だけでなく、液の移動を起こりやすくし混合液の広がりを速めていることが分かった。
そこで、本発明では、フロー型電解質濃度測定装置の試料の電解質濃度を測定する測定部を、フロー型イオン選択性電極部と、フロー型比較電極部と、フロー型イオン選択性電極部とフロー型比較電極部との間にあってフロー型イオン選択性電極に供給された試料液を流入させる第1の流路と、フロー型比較電極に供給された比較電極液を流入させる第2の流路と、第1の流路と第2の流路とが合流する部分で試料液と比較電極液とその混合液を流出させる第3の流路を形成した液絡部形成ブロック部を備えて構成し、この液絡部形成ブロック部の第2の流路の流動抵抗を第1の流路の流動抵抗をよりも大きくなるように形成したものである。
以下に、図を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明に関わるフロー型電解質濃度測定装置100の一例を示す概略図である。本電解質濃度測定装置100は、測定部150、制御部170、記録演算部171、出力部172、入力部173を備えている。
測定部150は、測定対象物である試料液Lsが収容されている試料容器131と試料液Lsを希釈槽120に分注する分注ノズル(図示せず)、希釈液Ldが収容されている希釈液ボトル132、この希釈液ボトル132の内部に収容されている希釈液Ldを希釈槽120に送液する希釈液用シリンジポンプ141、内部標準液Liが収容されている内部標準液ボトル133、この内部標準液ボトル133の内部に収容されている内部標準液Liを希釈槽120へ送液する内部標準液用ポンプ142、試料液Lsと希釈液Ldが混合されて収容された希釈槽120内の希釈された試料液Ldsを吸引するためのシッパーノズル123、このシッパーノズル123で希釈槽120から吸引された希釈された試料液Lds中の電解質濃度を測定するイオン選択性電極(塩素イオン電極101、カリウムイオン電極102、ナトリウムイオン電極103)、高濃度のKCl水溶液を含む比較電極液Lrが収容されている比較電極液ボトル134、電位の基準となる比較電極104、希釈槽120内の希釈された試料液Ldsおよび比較電極液Lrを吸引するシッパーシリンジポンプ143、イオン選択性電極側電磁弁121と比較電極側電磁弁122、希釈槽120から導入された希釈された試料液Ldsと比較電極液Lrとが混ざり合い液絡部を形成する液絡部形成ブロック161、比較電極104と各イオン選択性電極101〜103との間の電位を計測するための電位計測部151を備えている。
計測の最初の時点では、希釈槽120には、希釈液Ldで希釈された試料液Ldsの代わりに、内部標準液用ポンプ142が作動して内部標準液ボトル133に収容されている内部標準液Liが希釈槽120に供給されている。
また、本装置は、上記構成要素を制御する制御部170と、計測結果や温度条件などを取得し記録演算する記録演算部171、それらの結果や動作状況などを出力する出力部172、試料液や試薬の情報や測定条件などを入力する入力部173を備えている。なお、本装置では、イオン選択性電極として、塩素、カリウム、ナトリウムの3種類の電極を搭載したが、これ以外のイオン選択性電極や他のセンサーを搭載してもよく、3種類でなくとも、1種類以上の電極が搭載されていればよい。
図2A乃至図2Cは、本フロー型電解質濃度測定装置100に搭載するイオン選択性電極110を構成する塩素イオン電極101、カリウムイオン電極102、ナトリウムイオン電極103及び比較電極104の概略構成を示す図である。イオン選択性電極110を構成する塩素イオン電極101、カリウムイオン電極102、ナトリウムイオン電極103及び比較電極104は、何れも同じ形状をしているので、図2A乃至図2Cは塩素イオン電極101の構成として説明する。
塩素イオン電極101の筐体201は、硬質プラスチック製であり、流路202が貫通している。図2Aは正面図で流路202に垂直な面を、図2Bは側面図で流路202に平行な面を示している。図2Cは、図2Aの鎖線A-A’での断面を表した図である。
図2Cに示すように、筐体201の内壁面2011で囲まれた領域で流路202と接する領域に検出部となる感応膜205が設けられており、流路202を流れる流体と接するようになっている。筐体201の内壁面2011で囲まれた領域で感応膜205に対して流路202と反対側には内部液204が充填され、内部液204には銀塩化銀電極203が接触している。銀塩化銀電極203は筐体201を貫通して筐体201の外部に延びており、端子も兼ねている。
なお、この図2Cでは、流路202が隣のカリウムイオン電極102と接続する流路接続部2021及び流路202がシッパーノズル123で希釈槽120から吸引された希釈された試料液Ldsが流れる管124と接続する流路接続部2022は簡略化して記載しているが、本電極を装置に搭載した際、流路内を通る液の流れを妨げず、液漏れしない構造であればよい。
感応膜205の組成は、検出するイオン種によって異なり、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの陽イオンを検出する陽イオン選択性電極の場合は、例えばクラウンエーテルなどのイオノフォアを含む膜を用いることができ、塩素、炭酸、チオシアン、硝酸、水酸、リン酸、硫酸、ヨウ素などの陰イオンを検出する陰イオン選択性電極の場合は、イオノフォアを含む膜の他に、塩化銀、臭化銀などのハロゲン化銀やイオン交換膜を用いることができる。
図2Dに、比較電極104の断面図を示す。比較電極104の断面は、図2Cに示した塩素イオン電極101の構成と同様に、硬質プラスチック製の筐体211に流路212が貫通しており、筐体211の内壁面2111で囲まれた領域で流路212と接する領域に検出部となる感応膜215が設けられており、流路212を流れる流体と接するようになっている。筐体211の内壁面2111で囲まれた領域で感応膜215に対して流路212と反対側には内部液214が充填され、内部液214には銀塩化銀電極213が接触している。銀塩化銀電極213は筐体211を貫通して筐体211の外部に延びており、端子も兼ねている。
このような構成で、比較電極104の場合、感応膜215には、銀塩化銀電極、ガラス電極などを用いることができるが、これらに限らず、イオン選択性電極を用いることもでき、比較電極液R1としてそれに対応する一定濃度の電解質を含む比較電極液を用いても良い。本実施例における装置では、比較電極104の感応膜215として、4級アンモニウム塩や塩化ビニルポリマーなどの有機化合物で構成されるイオン感応膜を搭載した陰イオン選択性電極を用い、比較電極液R1として高濃度の塩化カリウム(KCl)水溶液を使用した。本実施例における電解質濃度測定装置はフロー型であり、スティック型とは異なり常に新しい比較電極液R1が流れる。そのため、銀塩化銀電極を比較電極104の感応膜215として使用した場合、塩化銀が溶解し、劣化しやすい。
それに対し、本実施例で用いた有機化合物で形成されるイオン感応膜215からなる陰イオン選択性電極は内部電極として銀塩化銀を使用しているが、比較電極液に接する部分は、有機化合物で形成されるイオン感応膜であるため前述の問題は発生せずフロー型であっても劣化しにくい。
また、本実施例装置では、イオン選択性電極110として各種類のイオン選択性電極101,102,103が個別に分かれているものを使用したが、複数種の電極が一体となった一体型電極を搭載する場合であっても、本発明の効果は発揮される。
図5は、図1の本実施例装置を用いた電解質濃度測定のフローチャートの一例を示す図である。
まず、イオン選択性電極側電磁弁121を閉じ、比較電極側電磁弁122を開けた状態で(S601)、シッパーシリンジポンプ143を作動させて比較電極液Lrを比較電極液ボトル134から吸引する(S602)。これにより、比較電極104の流路212および液絡部形成ブロック161内の流路162は比較電極液Lrで満たされる。
次に、内部標準液用ポンプ142を作動させて内部標準液ボトル133に収容されている内部標準液Liを希釈槽120に吐出する(S603)。次に、イオン選択性電極側電磁弁121を開け、比較電極側電磁弁122を閉じ(S604)、シッパーシリンダポンプ143を作動させてシッパーノズル123から希釈槽120内の内部標準液Liを吸引する(S605)。このとき、イオン選択性電極110の各電極101〜103の流路202および液絡部形成ブロック161内の流路163,164までが内部標準液Liで満たされ、液絡部形成ブロック161内の流路162と163とが接続する部分付近では比較電極液Lrと内部標準液Liが接触し混ざり合う。
次に、この状態で電位計測部151を用いて比較電極104を基準としたイオン選択性電極110の各電極101〜103のそれぞれの電位EMFISを計測する(S606)。
廃液用ノズル(図示せず)から希釈槽120内の内部標準液Liを全て吸引して希釈槽120の内部を空にしたのち、イオン選択性電極側電磁弁121を閉じ、比較電極側電磁弁122を開け(S607)、シッパーシリンジポンプ143を作動させて比較電極液Lrを比較電極液ボトル134から吸引して(S608)、内部標準液Liと混じり合った部分の比較電極液Lrを排出する。
次に、図示していない分注ノズルを用いて試料液Lsを希釈槽120に吐出する(S609)。また、希釈液用シリンジポンプ141を作動させて希釈液ボトル132に収容されている希釈液Ldを希釈槽120に吐出する(S610)。これにより、試料液Lsの量と希釈液Ldの量の比Dで検体が希釈された試料液Ldsが作られる。
次に、イオン選択性電極側電磁弁121を開け、比較電極側電磁弁122を閉じ(S611)、シッパーシリンダポンプ143を用いてシッパーノズル123から希釈槽120内の希釈された試料液Ldsを吸引する(S612)。これにより、電極101〜103の202流路および液絡部形成ブロック161内の流路163まで試料液Ldsで満たされ、液絡部形成ブロック161内の流路163と流路162とが接続する部分の付近では比較電極液Lrと試料液Ldsが接触し混ざり合う。
次に、電位計測部151を用いて比較電極104を基準としたイオン選択性電極110の各電極101〜103のそれぞれの電位EMFSを計測する(S613)。
その後、試料中のイオン濃度を(式1)(式2)から算出し(S614)、算出結果を出力する(S615)。
CS = D × CIS × 10b ・・・・(式1)
b = (EMFS − EMFIS) / SL ・・・(式2)
CS :試料液のイオン濃度
CIS :内部標準液のイオン濃度
EMFS :試料液の測定電位
EMFIS :内部標準液の測定電位
SL :スロープ感度
なお、SLは(式3)で表されるネルンスト式
E = E0 + 2.303×( RT / zF )×log( f × C ) ・・・・(式3)
(E0:測定系により定まる一定電位、z:測定対象イオンの価数、F:ファラデー定数、R:気体定数、T:絶対温度、f:活量係数、C:イオン濃度)
の2.303×(RT/zF)に相当する。温度と測定対象イオン価数から計算で求めることができるが、より正確に求めるために本実施例装置では別途2種類の既知濃度の標準液を測定し、
(式3)から電極固有のSLを求めた。
SL = ( EMFH − EMFL ) / ( LogCH − LogCL ) ・・・・(式4)
EMFH :既知高濃度標準液の測定電位
EMFL :既知低濃度標準液の測定電位
CH :高濃度標準液の既知濃度
CL :低濃度標準液の既知濃度
また、内部標準液におけるイオン濃度も(式5)(式6)から、より正確に算出することができる。
CIS = CL × 10a ・・・・(式5)
a = ( EMFIS − EMFL ) / SL ・・・・(式6)
その他、温度やキャリーオーバー補正などを行っても良い。
次に、本発明の特徴の一つである液絡部について説明する。
従来のフロー型電解質濃度測定装置は、イオン選択性電極から比較電極までの流路が一定の径で構成されており、かつ流動抵抗を下げるために流路径が比較的大きいφ1mm程度のものを用いていた。
図3A及び図3Bに、本発明を適用前の構造(比較例)における液絡部での液移動拡散現象の模式図を示す。301は液絡部形成ブロック、303はイオン選択性電極、304は比較電極、302は比較電極側の流路、305はイオン選択性電極303側の流路を示している。現象がわかりやすいよう、アスペクト比を実際とは変えて記載している。なお、図3A及び図3Bに記載のx、 y、 zの矢印は、z軸は地面に対して鉛直な重力の方向を、x−y平面は地面に対して平行な平面を示す。なお、図中に軸の記載が特にない場合は、特定の方向に重力方向があるとは限らないことを示している。
図3Aは、イオン選択性電極303側の流路305から流れてきた試料液Ldsと比較電極304側の流路302から流れてきた比較電極液Lrが接した状態で、図5のフローチャートにおけるS612での理想的な初期状態を示す。なお、イオン選択性電極303と液絡部形成ブロック301との間にあるイオン選択性電極側電磁弁121は図示していない。
比較電極液Lrとしては、一般的に液間電位が発生しにくい高濃度のKCl水溶液が使用され、希釈された試料液Ldsに比べて比重が大きい。そのため、液絡部形成ブロック301から比較電極304もしくは液絡部形成ブロック301からイオン選択性電極303までの流路302及び305の径が大きい比較例の構造では、液の拡散だけではなく液の移動がおこりやすくなる。しばらく液を静止しておくと、図3Bに示すように、比重差の影響による液移動および拡散によって希釈された試料液Ldsと比較電極液Lrが混ざり合って混合液Lcとなる。
この混合液Lcが比較電極303やイオン選択性電極304まで到達すると正常な測定ができなくなる。そのため、比較例の構造では、イオン選択性電極303と比較電極304は液絡部形成ブロック301から距離を離していた。また、次の試料測定時にこの混合液Lcが残っていると測定値に影響を与えるため、希釈された試料液Ldsや比較電極液Lrを導入する際、この混合液Lcを排除するために比較的多くの液を流す必要があった。
図4に本実施例に係る装置の液絡部形成ブロック461(図1に示した液絡路形成ブロック161に相当)およびその周辺流路の概略図を示す。液の移動拡散を低減するため、液絡部形成ブロック461内の希釈された試料液Ldsが通る流路と比較電極液Lrが通る流路とが合流する液絡部410から比較電極104の流路212に繋がる流路に液移動拡散防止部として小径流路403を設けてある。また、液絡部形成ブロック461内の液絡部410からイオン選択性電極103側への流路に液移動拡散防止部として小径流路402を設けてある。
本実施例に係る装置では、それぞれの流路内径は、比較電極104の流路212とイオン選択性電極103の流路202と図1に示したシッパーシリンジポンプ143に繋がる廃液用流路404は1mm、比較電極104の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路403は0.2mm、イオン選択性電極103の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路402は0.4mmである。このように、流路径を小さくすることで粘性力などの表面力の影響が大きくなり流動抵抗が上がるため、図3A及び図3Bで説明した液の移動が低減できる。これにより、長時間静止した際でも、比較例の装置より測定値の安定性が増し、また、混合液Lcの置換に必要な比較電極液Lrの量も低減できる。
比較電極104の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路403とイオン選択性電極103の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路402の流路径の大小は、液量の関係により決定した。流路は細いほうが流動抵抗は上がるため、液移動拡散防止効果があるが、送液する際の抵抗となる。そのため、比較的多くの液が流れるイオン選択性電極103の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路402の流路径をやや大きくし、送液しやすくした。
一方、比較電極104の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路403は、希釈された試料液Ldsに汚染された比較電極液Lrのみを置換できればよく、少量の送液で良いため、より細くした。このように、液移動拡散防止部として小径流路402及び403を使うことで、小径流路402及び403に替えて多孔体を用いる場合と比べて、液成分の析出や試料液中のタンパクなどによる詰まりの発生が低減される。
また、圧力損失と液の滞留抑制の観点から、流路径の急激な変化を避けた。本実施例に係る装置では、径の変換箇所411〜414では、径変換の勾配を8度とし、径が緩やかに変化するようした。流路の急拡大や急縮小が起こった場合、希釈された試料液Ldsのキャリーオーバーが起こりやすく、また液の導入時の圧力損失が大きくなる可能性がある。そのため、径変換の勾配は40度以下が望ましく、5度から10度程度の勾配とするのがより望ましい。
本実施例では、液絡部構成ブロック161および461をブロック状の基体に流路を形成する構成で説明したが、液絡部構成ブロック161および461はブロックでなくとも、例えば3本の管がつながった形状で構成してもよい。また、本実施例では試料液Lsを希釈液Ldで希釈して希釈した試料液Ldsを作成する操作を行ったが、試料液Lsを希釈せずそのままイオン選択性電極の流路に導入し測定しても良く、その場合でも本発明の効果は発揮される。
本実施例によれば、液絡部構成ブロック161および461内部の液絡部410において希釈した試料液Ldsと比較電極液Lrが混ざり合って混合液Lcが形成される領域を極力小さくすることができたので、電位計測後にシッパーシリンジポンプ143を作動させて廃液用流路404から排出する比較電極液Lrの量を少なくすることができる。その結果、比較電極液ボトル134の中に同じ量の比較電極液Lrを収容させたときに、比較例の場合と比べて、比較電極液ボトル134の交換間隔を延ばすことができ、比較電極液ボトル134交換するごとに行うキャリブレーションの頻度を減らすことができるので、装置のスループット向上させることができる。
本発明の第2の実施例を、図6乃至図8を用いて説明する。
図6は、本実施例に関わるフロー型電解質濃度測定装置600の一例を示す概略図である。実施例1と同じ構成部品には同じ番号を付して説明する。本実施例に係るフロー型電解質濃度測定装置600は、測定部650、制御部670、記録演算部671、出力部672、入力部673を備えている。
測定部650は、測定対象物である試料液Lsが収容されている試料容器131と試料液Lsを希釈槽120に分注する分注ノズル(図示せず)、希釈液Ldが収容されている希釈液ボトル132、希釈液Ldを希釈槽120に送液する希釈液用シリンジポンプ141、内部標準液Liが収容されている内部標準液ボトル133、内部標準液Liを希釈槽120へ送液する内部標準液用ポンプ142、希釈槽120内の希釈された試料液Ldsを吸引するためのシッパーノズル123、液中の電解質濃度を測定するイオン選択性電極110(塩素イオン電極101、カリウムイオン電極102、ナトリウムイオン電極103)、高濃度のKCl水溶液を含む比較電極液Lrが収容されている比較電極液ボトル134、電位の基準となる比較電極液Lrを送液するための比較電極液用ポンプ144、比較電極104、希釈槽120内の希釈された試料液Ldsおよび比較電極液Lrを吸引するシッパーシリンジポンプ143、希釈槽120から導入された希釈された試料液Ldsと比較電極液Lrとが混ざり合い液絡部を形成する液絡部形成ブロック631、比較電極104とイオン選択性電極100の各電極101〜103との間の電位を計測するための電位計測部151を備えている。
計測の最初の時点では、希釈槽120には、試料液Lsを希釈液Ldで希釈した試料液Ldsの代わりに、内部標準液用ポンプ142が作動して内部標準液ボトル133に収容されている内部標準液Liが希釈槽120に供給されている。
また、本実施例に係るフロー型電解質濃度測定装置600は、上記構成要素を制御する制御部670と、計測結果や温度条件などを取得し記録演算する記録演算部671、それらの結果や動作状況などを出力する出力部672、試料液や試薬の情報や測定条件などを入力する入力部673を更に備えている。なお、本装置では、イオン選択性電極として、塩素、カリウム、ナトリウムの3種類の電極を搭載したが、これ以外のイオン選択性電極や他のセンサーを搭載してもよく、3種類でなくとも、1種類以上の電極が搭載されていればよい。
実施例1で説明した図1のフロー型電解質濃度測定装置100の構成と比較すると、本実施例に係るフロー型電解質濃度測定装置600は、イオン選択性電極側電磁弁121と比較電極側電磁弁122がなく、新たに比較電極液用ポンプ144を搭載した構成となっている。また、液の移動拡散防止部を有する液絡部形成ブロック631を搭載しているため、イオン選択性電極100の各電極101〜103および比較電極104を液絡部181に近い位置に設置している。
図7に、本実施例にかかるフロー型電解質濃度測定装置600の液絡部形成ブロック631およびその周辺流路の断面図を示す。図7に示した構成において、図2C及び図2Dで説明した銀塩化銀電極203と213、感応膜205と215、内部液204,214の表示を省略している。
液の移動拡散を低減するため、液絡部形成ブロック631内の比較電極液Lrが通る流路712と廃液用流路713とが合流する液絡部1812から比較電極104までの流路に液移動拡散防止部として複数本の小径流路712を設けてある。
また、希釈された試料液Lds又は内部標準液Liが通る流路711と廃液用流路713とが合流する液絡部1811からイオン選択性電極110のナトリウムイオン電極103の流路423までの間に液移動拡散防止部として複数本の小径流路711を設けてある。
図7に示した構成においては、液絡部1812から比較電極104までの流路に設けた複数本の小径流路712の合計の流動抵抗は、液絡部1811からイオン選択性電極110までの間に設けた複数本の小径流路711の合計の流動抵抗よりも大きい。
本実施例に係るフロー型電解質濃度測定装置600では、それぞれの流路内径は比較電極104の内部の流路424とイオン選択性電極103内部の流路423と図6に示したシッパーシリンジポンプ143に繋がる廃液用流路713は1mm、比較電極104の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路712は0.2mmの流路が2本、イオン選択性電極103の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路711は0.2mmの流路が5本(図7では、中央部の3本が重なっている)である。
このように、液移動拡散防止部を形成する小径流路711及び712で流路径を小さくすることで粘性力などの表面力の影響で流動抵抗が上がり、図3で述べた液の移動が低減できる。そのため、このようにイオン選択性電極および比較電極を液絡部181に設置した状態でも、図3Bで説明したような混合液Lcの影響を受けずに測定することができる。
また、比較電極104の側とイオン選択性電極103の側で液移動拡散防止部を形成する小径流路711及び712の流路本数を変えたのは、流路を流れる液量の関係のためである。流路を細くすることで流動抵抗は上がるため、液移動拡散防止効果があるが、送液する際の抵抗となる。そのため、比較的多くの液量を流す試料液のほうの本数を多くし、送液しやすくした。
一方、比較電極液Lrは、同一液を流すため、希釈された試料液Ldsに汚染された比較電極液Lrのみを置換できればよいため、少量の送液で良い。また、圧力損失と液の滞留低減の観点から、図示はしていないが、急激な流路径の変化がある箇所はR形状とし、できるだけ流動抵抗を低減するように構成してもよい。
図8は、図6の電解質濃度測定装置600を用いた電解質濃度測定において行われるフローチャートの一例を示す図である。
まず、内部標準液用ポンプ142を作動させて内部標準液ボトル133に収容されている内部標準液Liを希釈槽120に吐出する(S801)。次に、比較電極液用ポンプ144を作動させて比較電極液ボトル134に収容されている比較電極液Lrを比較電極104の側に送液すると共に、シッパーシリンジポンプ143を駆動して比較電極液Lrおよびシッパーノズル123から希釈槽120内の内部標準液Liの吸引を並行して行う(S802)。
本実施例に係る電解質濃度測定装置600では、シッパーシリンジポンプ143の吸引が終了する前に、比較電極液用ポンプ144を停止させて比較電極液Lrの送液を終了する。これにより、比較電極液Lrのイオン選択性電極100の側への移動拡散がより低減できる。なお、このとき、イオン選択性電極100の各電極101〜103の流路423および液絡部1811までの小径流路711が内部標準液Liで満たされ、比較電極104から液絡部1812までの小径流路712が比較電極液Lrで満たされ、液絡部181では比較電極液Lrと内部標準液Liが接触し混ざり合う。
次に、電位計測部151を用いて比較電極104を基準としたイオン選択性電極100の各電極101〜103のそれぞれの電位EMFISを計測する(S803)。
次に、廃液用ノズル(図示せず)から希釈槽120内の内部標準液Liを全て吸引して希釈槽120の内部を空にしたのち、図示していない分注ノズルを用いて試料液Lsを希釈槽120に吐出する(S804)。また、希釈液用シリンジポンプ141を作動させて希釈液ボトル132に収容されている希釈液Ldを希釈槽120に吐出する(S805)。これにより、試料液Lsの量と希釈液Ldの量の比Dで試料液Lsが希釈される。
次に、比較電極液用ポンプ144を作動させて比較電極液ボトル134に収容されている比較電極液Lrを比較電極104の側に送液すると共に、シッパーシリンジポンプ143を作動させて比較電極液Lrおよびシッパーノズル123から希釈槽120内の希釈された試料液Ldsの吸引を並行して行う(S806)。この際、シッパーシリンジポンプ143の吸引が終了する前に、比較電極液用ポンプ144を停止させて比較電極液Lrの送液を終了する。これにより、比較電極液Lrのイオン選択性電極100の側への移動拡散が低減できる。
また、このとき、イオン選択性電極100の各電極101〜103の流路423および液絡部1811までの小径流路711が希釈された試料液Ldsで満たされ、比較電極104から液絡部1812までの小径流路712が比較電極液Lrで満たされ、液絡部181では比較電極液Lrと希釈された試料液Ldsが接触し混ざり合う。次に、電位計測部151を用いて比較電極104を基準としたイオン選択性電極100の各電極101〜103のそれぞれの電位EMFSを計測する(S807)。その後、試料中のイオン濃度を算出し(S808)、算出した結果を出力する(S809)。算出式は、実施例1の装置と同様である。
本実施例によれば、実施例1で述べた効果に加えて、このように、電磁弁の操作がなく、試料液と比較電極液を同時に送液できまた配管容量も低減しているため、従来よりも測定スループットを向上させることができる。また、配管容量が低減しているため、1測定当たりの希釈液や内部標準液の使用液量を低減でき、希釈液ボトルおよび内部標準液ボトルの交換間隔を延ばすことができ、ボトル交換ごとに行うキャリブレーションの頻度を減らすことができるので、装置のスループットを向上させることができる。
本発明の第3の実施例を、図9及び図10を用いて説明する。
図9は、本実施例に関わるフロー型電解質濃度測定装置は、実施例2で説明したフロー型電解質濃度測定装置600の測定部650を測定部950に置き換えたものである。実施例1及び実施例2と同じ構成部品には同じ番号を付して説明する。
本実施例に係る電解質濃度測定装置のフロー型電解質濃度測定装置600は、測定対象物である試料液Lsが収容されている試料容器131と、試料液Lsを希釈槽120に分注する分注ノズル(図示せず)、希釈液Lsが収容されている希釈液ボトル132、希釈液ボトル132に収容されている希釈液Lsを希釈槽120に送液する希釈液用シリンジポンプ141、内部標準液Liが収容されている内部標準液ボトル133、内部標準液ボトル133に収容された内部標準液Liを希釈槽120へ送液する内部標準液用ポンプ142、希釈槽120内の液を吸引するためのシッパーノズル123、液中の電解質濃度を測定するイオン選択性電極110(塩素イオン電極101、カリウムイオン電極102、ナトリウムイオン電極103)、高濃度のKCl水溶液を含む比較電極液Lrが収容されている比較電極液ボトル134、比較電極液ボトル134に収容された比較電極液Lrを比較電極104の側へ送液するための比較電極液用ポンプ144、電位の基準となる比較電極104、希釈槽120内の液および比較電極液Lrを吸引するシッパーシリンジポンプ143、希釈槽120から導入された希釈された試料液Ldsと比較電極液Lrとが混ざり合い液絡部を形成する液絡部形成ブロック931、比較電極104とイオン選択性電極110の各電極101〜103との間の電位を計測するための電位計測部151を備えている。
なお、図示はしていないが、本装置は、図1に示した実施例1の場合と同様に、上記構成要素を制御する制御部と、計測結果や温度条件などを取得し記録演算する記録演算部、それらの結果や動作状況などを出力する出力部、試料液や試薬の情報や測定条件などを入力する入力部を備えている。
本実施例に係るフロー型電解質濃度測定装置900は、実施例2で説明した装置とは、比較電極液Lrが液絡部形成ブロック931に流入する向きが異なる。
図10に本実施例に係るフロー型電解質濃度測装置900の液絡部形成ブロック931およびその周辺の流路概略図を示す。実施例1の図4や実施例2の図7に示した液絡部形成ブロック461または631のイオン選択性電極から比較電極の間の流路が地面と平行なx軸上にあったのに対し、本実施例の液絡部形成ブロック931においては、比較電極液用ポンプ144により送液された比較電極液Lrが液絡部形成ブロック931の下側から流路424に入って、液絡部1010に流入する液拡散防止部を形成する流路1012は重力方向に対して逆向きとしている。
一方、イオン選択性電極103の流路423から液絡部1010までの流路1011および液絡部1010と接続する排出用流路1013は地面に対して水平方向に形成されている。比較電極液Lrは高濃度のKClを含む水溶液でできているために、希釈された試料液Ldsより比重が大きい。この比重差を利用するため、重たい液を下から流入させることによって、液の移動拡散をより低減した構成となっている。
また、それぞれの流路内径は比較電極104の流路424とイオン選択性電極103の流路423と廃液用流路1013は1mm、比較電極104の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路1012は0.2mm、イオン選択性電極103の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路1011は0.4mmである。このように、流路径を小さくすることで粘性力などの表面力の影響で流動抵抗が上がり、液の移動が低減できる。
また、圧力損失と液の滞留低減の観点から、テーパ部1021,1022,1023を設けて流路径の急激な変化を避けた。テーパ部1021,1022,1023による径の変換箇所では、径変換の勾配、即ちテーパ角度を8度とし、径が緩やかに変化するようした。流路の急拡大や急縮小が起こった場合、試料液のキャリーオーバー起こりやすく、また圧力損失が大きくなることで流路への液の導入に支障をきたす可能性がある。そのため、40度以下が望ましく、5度から10度程度の勾配とするのがより望ましい。
本実施例によれば、実施例1で述べた効果に加えて、このように、電磁弁の操作がなく、試料液と比較電極液を同時に送液できまた配管容量も低減しているため、従来よりも測定スループットを向上させることができる。また、配管容量が低減しているため、1測定当たりの希釈液や内部標準液の使用液量を低減でき、希釈液ボトルおよび内部標準液ボトルの交換間隔を延ばすことができ、ボトル交換ごとに行うキャリブレーションの頻度を減らすことができるので、装置のスループットを向上させることができる。
本発明の第4の実施例として、図11に実施例3の変形例としてのフロー型電解質濃度測定装置900の液絡部形成ブロック1111周辺のみを抜き出した概略図を示す。
図11に示した構成において、液絡部形成ブロック1111の下側から比重の大きい比較電極液Lrが矢印Refの方向から液絡部形成ブロック1111内の液絡部1110へ流入し、比重の小さい希釈された試料液Ldsが矢印Sで示すように上側から液絡部形成ブロック1111内に流入し、その中間の比重の混合液Lcが矢印Dの方向、即ち水平方向に排出される構成となっている。こうすることで、より比重差を最大限利用し、混合液Lcの移動拡散を低減している。
また、液絡部形成ブロック1111には実施例3で説明したような液移動拡散防止部が設けられており、実施例3の液絡部形成ブロック931と流路の方向は違うが、流路径などの構成は共通のものを使用した。実施例3以外の実施例で使用した液絡部形成ブロックと類似の構成であってもよい。
次に、実施例5として、図12に実施例3の変形例としての装置の液絡部形成ブロック周辺のみを抜き出した概略図を示す。本実施例における液絡部形成ブロック1211は、下側から比重の大きい比較電極液Lrが液絡部1210へ流入し、比重の小さい希釈された試料液Ldsが上側から流入し、その中間の混合液Lcが矢印Dの方向、即ち水平方向に排出される構成となっている。このように構成することで、より比重差を最大限利用し、混合液Lcの移動拡散を低減している。
実施例4と異なるのは、イオン選択性電極110の各電極101〜103と比較電極104との配置の方向である。電極交換の際に、実施例4では垂直方向に並べて設置しなければいけないのに対し、本実施例装置では、水平方向に並べることができる。また、比較電極104とイオン選択性電極100とが液絡部形成ブロック1211に対して同じ向きに設置されているので、交換作業がしやすいというメリットがある。
また、液絡部形成ブロック1211には液移動拡散防止部が設けられており、実施例3の液絡部形成ブロック931と流路の方向は違うが、流路径などの構成は共通のものを使用した。実施例3以外の実施例で使用した液絡部形成ブロックと類似の構成であってもよい。
本発明の第6の実施例として、実施例2の変形例としての装置を説明する。実施例2において、図6に示したフロー型電解質濃度測定装置600において図7に示した液絡部形成ブロック631を図13A及び図13Bに示す液絡部形成ブロック1311に変更することで、装置構成を変えずに、比較電極液Lrの比重を利用した液の移動拡散防止効果を出すことができる。その液絡部形成ブロック1311について、図13Aに地面と水平なx−y平面の流路形状を示す。図13Bにz−x平面の流路形状を示す。
図13Aに示したX−Y平面の図を見ると、液絡部形成ブロック1311には、イオン選択性電極103の内部に形成された流路423と接続する小径流路1321と比較電極104に内部に形成された流路424に接続する小径流路1322が形成され、それらの小径流路は廃液用流路1323と接続しており、実施例1で説明した図4の液絡部形成ブロック461と類似しているように見える。しかし、図13Bのz−x平面の図を見ると、図4の液絡部形成ブロック461とは明らかに異なることがわかる。比較電極104の側から流れてくる比較電極液Lrが下側から液絡部1310に流入するようになっている。このため、実施例3で示したような液の比重差による効果を有する。
本発明の第7の実施例として、実施例2の変形例としての装置を説明する。本実施例に係る装置は、実施例2において図6を用いて説明したフロー型電解質濃度測定装置600の液絡部形成ブロック631と比較電極104とを、図14に示す液絡部形成ブロック1401および比較電極1402に変えた構成となっている。
図14に本実施例に係る装置における液絡部形成ブロック1401および比較電極1402の概略図を示す。
比較電極1402は内径1mmの流路1413を持つが、液絡部形成ブロック1401側に液移動拡散防止部を形成する多孔体1412を有する。多孔体1412とイオン選択性電極103内部の流路423とは、小径流路1411で接続され、希釈された試料液Ldsと比較電極液Lrとの混合液Lcは、廃液用流路1414を通って排出される。
多孔体1412は、汚れの付着や固形物の析出などによって、詰まる可能性があるが、本実施例に係る装置では消耗品である比較電極1402に多孔体1412を搭載することで、詰まりが発生した場合でも、取り外しての洗浄や、交換が容易にできる。
本発明の第8の実施例として、実施例2の変形例としての装置を説明する。本実施例に係る装置は、実施例2において図6を用いて説明したフロー型電解質濃度測定装置600の液絡部形成ブロック631と比較電極104とを、図15に示すものに変えた構成となっている。
本実施例では、前述の液絡部形成ブロックと比較電極とが一体1501となった構成をしている。つまり、イオン選択性電極103の内部の流路423と接続して液移動拡散防止部を形成する小径流路1511と、比較電極の内部の流路1515と、比較電極液側の液移動拡散防止部を形成する多孔体1512と、廃液用流路1513とが一体物1501の中に形成されている。この様にすることで、液絡部周辺も消耗品として定期的に交換できるようになり、流路の詰まりや汚染による測定精度の劣化などを防ぐことができ、安定した測定が可能となる。
なお、他の実施例の液絡部形成ブロックと比較電極を一体型にした構成においても本実施例装置と同じ効果を有する。
本発明の第9の実施例として、実施例2の変形例としての装置を説明する。実施例2において図6を用いて説明したフロー型電解質濃度測定装置600における図7に示した液絡部形成ブロック621を、図16に示す液絡部形成ブロック1611に変更した装置構成となっている。
本実施例に係る装置の液絡部形成ブロック1611は、イオン選択性電極103の内部の流路423に接続して液移動拡散防止部を形成する小径流路1621と比較電極104の内部の流路424に接続して液移動拡散防止部を形成する小径流路1622の流路径が0.3mmと同じであるが、長さが異なる。イオン選択性電極103の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路1621は長さの方が比較電極104の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路1622の長さよりも短いので、イオン選択性電極103の側の方が比較電極104の側よりも流動抵抗が抑えられている。
一方比較電極104の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路1622は、液静止時の混合液Lcの移動拡散が抑制できる程度の長さを有している。混合液Lcは、廃液用流路1623を通って排出される。本実施例に係るフロー型電解質濃度測定装置の液絡部形成ブロック1611は、成形が簡単であり、液移動拡散防止効果も有する。
本発明の第10の実施例として、実施例2の変形例としての装置を説明する。実施例2において図6を用いて説明したフロー型電解質濃度測定装置600における図7に示した液絡部形成ブロック621を、図17に示す液絡部形成ブロック1711に変更した装置構成となっている。
本実施例に係る装置の液絡部形成ブロック1711は、比較電極104の側の流路424に接続して液移動拡散防止部を形成する小径流路1722として、流路径0.3mmの流路が設けられているが、イオン選択性電極103の側には液移動拡散防止部を形成する小径流路を有していない。
比較電極104の側の液移動拡散防止部を形成する小径流路1722で液静止時の混合液Lcの移動拡散を抑制し、希釈された試料液Ldsによって比較電極液Lrが汚染されるのを低減することができる。希釈された試料液Ldsと比較電極液Lrとの混合液Lcは、廃液用流路1723を通って排出される。
また、イオン選択性電極103の側の流路1721およびイオン選択性電極103の内部の流路423へ流出する比較電極液Lrの量を低減することができるため、図3A及び図3Bで説明した比較構造と比べて、比較電極104およびイオン選択性電極103を液絡部1710に近づけて設置することを可能としている。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
101・・・塩素イオン電極 102・・・カリウムイオン電極 103・・・ナトリウムイオン電極 100,600・・・フロー型電解質濃度測定装置 104・・・比較電極 110・・・イオン選択性電極 120・・・希釈槽 121・・・イオン選択性電極側電磁弁 122・・・比較電極側電磁弁 123・・・シッパーノズル 131・・・試料容器 132・・・希釈液ボトル 133・・・内部標準液ボトル 134・・・比較電極液ボトル 141・・・希釈液用シリンジポンプ 142・・・内部標準液用ポンプ 143・・・シッパーシリンジポンプ 150,650,950・・・測定部 151・・・電位計測部 161、631、931、1111、1211、1311、1401,1611,1711・・・液絡部形成ブロック 170・・・制御部 171、671・・・記録演算部 172,672・・・出力部 173、673・・・入力部 201・・・筐体 202,423・・・イオン選択性電極の流路 203・・・銀塩化銀電極 205,215・・・感応膜 212、424・・・比較電極の流路 402、711、1321、1411、1621イオン選択性電極側の小径流路 403、712、1322、1622、1722・・・比較電極側の小径流路 404、713、1323、1414、1513、1623、1723・・・廃液用流路 1412、1512・・・比較電極の液移動拡散防止部。

Claims (15)

  1. 試料の電解質濃度を測定する測定部と、
    前記測定部で測定した結果に基づいて前記試料の電解濃度を求める演算部と、
    前記演算部で演算した結果を出力する出力部と、
    前記測定部と前記演算部と前記出力部とを制御する制御部とを備え、
    前記測定部は、
    フロー型イオン選択性電極部と、
    フロー型比較電極部と、
    前記フロー型イオン選択性電極部と前記フロー型比較電極部との間の電位を計測する電位計測部と、
    前記フロー型イオン選択性電極に試料液を供給する試料液供給部と、
    前記フロー型比較電極に比較電極液を供給する比較電極液供給部と、
    前記フロー型イオン選択性電極部と前記フロー型比較電極部との間にあって前記試料液供給機構により前記フロー型イオン選択性電極に供給された試料液を流入させる第1の流路と前記比較電極液供給機構により前記フロー型比較電極に供給された比較電極液を流入させる第2の流路と前記第1の流路と前記第2の流路とが合流する部分で前記試料液と前記比較電極液との混合液を含む前記試料液と前記比較電極液とを流出させる第3の流路を形成した液絡部形成ブロック部とを有し、
    前記液絡部形成ブロック部において、前記第2の流路の流動抵抗を前記第1の流路の流動抵抗をよりも大きく形成したことを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  2. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記第1の流路の流動抵抗を前記3の流路の流動抵抗よりも大きく形成したことを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  3. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記第2の流路の断面積を前記第1の流路の断面積よりも小さく形成したことを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  4. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記第2の流路は径が小さい複数の流路で形成されていることを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  5. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記第1の流路と前記第2の流路とは、それぞれ径が小さい複数の流路で形成されていることを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  6. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記第2の流路の長さを前記第1の流路の長さよりも長く形成したことを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  7. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記液絡部形成ブロック部は、前記フロー型イオン選択性電極部と前記フロー型比較電極部とに隣接して配置されていることを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  8. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記液絡部形成ブロック部の前記第1の流路と前記第2の流路とが合流する部分において、前記第2の流路が下方から合流するよう流路が形成されていることを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  9. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記比較電極液供給部は、比較電極液の圧力を制御するための圧力制御機構を有することを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  10. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記液絡部形成ブロック部の前記第2の流路又は前記第2の流路の一部を多孔体で形成していることを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  11. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記液絡部形成ブロック部の一部分もしくは全部が前記比較電極と一体化していることを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  12. 請求項1記載のフロー型電解質濃度測定装置であって、前記比較電極は、有機化合物で形成されたイオン感応膜を有していることを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置。
  13. 比較電極液供給部により比較電極液をフロー型比較電極内の流路と液絡部形成ブロック内の流路に供給し、
    試料液供給部により試料液をフロー型イオン選択性電極部内の流路と前記液絡部形成ブロック内の流路に供給し、
    前記液絡部形成ブロック内の流路で前記比較電極液と前記試料液とが接した状態で前記流路に前記比較電極液が充填されている前記比較電極と前記流路に試料液が充填されている前記イオン選択性電極部との電位差を電位計測部で検出し、
    演算部で前記電位差の情報を用いて前記試料液中のイオン濃度を求め、
    前記液絡部形成ブロック内の流路で比較電極液供給部により供給する前記比較電極液の流動抵抗を前記試料液供給部により供給する前記試料液の流動抵抗よりも大きくして前記液絡部形成ブロック内の流路の前記比較電極液と前記試料液を供給する
    ことを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置を用いた電解質濃度測定方法。
  14. 請求項13記載のフロー型電解質濃度測定装置を用いた電解質濃度測定方法であって、前記比較電極液供給部により比較電極液を比較電極内の流路と液絡部形成ブロック内の流路に供給することと、前記試料液供給部により試薬液をイオン選択性電極部内の流路と前記液絡部形成ブロック内の流路に供給することとを並行して行うことを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置を用いた電解質濃度測定方法。
  15. 請求項14記載のフロー型電解質濃度測定装置を用いた電解質濃度測定方法であって、前記比較電極液供給部により比較電極液を比較電極内の流路と液絡部形成ブロック内の流路に供給が終了するタイミングが、前記試料液供給部により試薬液をイオン選択性電極部内の流路と前記液絡部形成ブロック内の流路に供給が終了するタイミングより早いことを特徴とするフロー型電解質濃度測定装置を用いた電解質濃度測定方法。
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