JP2017031097A - ジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法 - Google Patents

ジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法 Download PDF

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さおり 上田
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Abstract

【課題】高キャリア移動度と高溶解性を合わせ持つジチエノベンゾジフラン誘導体の効率的合成法の提供。【解決手段】銅化合物の存在下、式(1)で表されるジチエニルベンゼン誘導体を環化することにより、式(2)で表されるジチエノベンゾジフラン誘導体を合成する方法。(R1及びR2はF、C1〜12のアルキル基等;X1及びX2は、ハロゲン)【選択図】なし

Description

本発明は、有機半導体材料等の電子材料への展開が可能な新規なジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法に関するものであり、特に溶媒への溶解性に優れることから容易に製膜用の有機半導体溶液への展開が期待される新規なジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法に関するものである。
有機薄膜トランジスタに代表される有機半導体デバイスは、省エネルギー、低コスト及びフレキシブルといった無機半導体デバイスにはない特徴を有することから近年注目されている。この有機半導体デバイスは、有機半導体層、基板、絶縁層、電極等の数種類の材料から構成され、中でも電荷のキャリア移動を担う有機半導体層は該デバイスの中心的な役割を有している。そして、有機半導体デバイス性能は、この有機半導体層を構成する有機半導体材料のキャリア移動度により左右されることから、高キャリア移動度を与える有機材料の出現が所望されている。
有機半導体層を作製する方法としては、高温真空下、有機材料を気化させて実施する真空蒸着法、有機材料を適当な溶媒に溶解させその溶液を塗布する塗布法等の方法が一般的に知られている。このうち、塗布法においては、高温高真空条件を用いることなく印刷技術を用いても実施することができるため、デバイス作製の大幅な製造コストの削減を図ることが期待でき、経済的に好ましいプロセスである。そして、このような塗布法に使用される有機半導体材料としては低分子系と高分子系のものがあるが、より高いキャリア移動度を得ることができることから、低分子系材料の方が好ましい。さらに、室温で1.5重量%以上の溶解度を合わせ持つことがデバイス作製のプロセス上の観点から好ましい。
高キャリア移動度と高溶解性を合わせ持つ低分子系材料としては、ジチエノベンゾジフラン誘導体(例えば、特許文献1参照。)が提案されており、特許文献1ではその製造方法も提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載されたジチエノベンゾジフランの製造方法は、パラジウム触媒の存在下、1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジヒドロキシベンゼンの分子内環化で行うものであり、多量の高価なパラジウム及びホスフィン配位子を要するものであるため、必ずしも効率のよい方法とは言えなかった。
特開2014−139146号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高キャリア移動度と高溶解性を合わせ持つジチエノベンゾジフラン誘導体を、より効率的に合成できる新規な製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討の結果、銅化合物を用いた環化によるジチエノベンゾジフラン誘導体の新規な製造方法を見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、銅化合物の存在下、下記一般式(1)で示されるジチエニルベンゼン誘導体を環化することを特徴とする下記一般式(2)で示されるジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法に関するものである。
Figure 2017031097
(ここで、置換基R及びRは、同一又は異なって、フッ素、塩素、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数4〜14のヘテロアリール基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12のアルキニル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基を示す。また、置換基X及びXは、同一又は異なって、ハロゲンを示す。)
Figure 2017031097
(ここで、置換基R及びRは、一般式(1)で示される置換基と同意義を示す。)
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法としては、銅化合物の存在下、一般式(1)で示されるジチエニルベンゼン誘導体を分子内環化することから成る。
本発明のジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法で用いられる銅化合物は、0価、1価又は2価銅のいずれであっても良いが、高収率のため、好ましくは2価銅である。具体例としては、例えば、酸化銅(II)、酸化銅(I)、塩化銅(II)、塩化銅(I)、臭化銅(II)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(II)、ヨウ化銅(I)、硫酸銅(II)、硫酸銅(I)、炭酸銅(II)、炭酸銅(I)、硝酸銅(II)、硫化銅(II)、硫化銅(I)、酢酸銅(II)、酢酸銅(I)、アセチルアセトナート銅(II)等を挙げることができ、収率の点から、好ましくは酸化銅(II)、塩化銅(II)、臭化銅(II),硫化銅(II)、酢酸銅(II)、であり、さらに好ましくは酸化銅(II)である。該銅化合物の使用量は、一般式(1)で示されるジチエニルベンゼン誘導体に対し、転化率向上のため、0.5〜8.0当量であることが好ましく、2.0〜7.0当量であることがさらに好ましい。
該分子内環化反応には、反応促進のため、塩基を存在させることが好ましい。該塩基は無機塩基又は有機塩基のいずれであっても差し支えないが、後処理の容易さから無機塩基が好ましい。無機塩基の具体例としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム等の炭酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物等が挙げられ、反応性が高いため、好ましくは炭酸塩であり、さらに好ましくは炭酸カリウムである。該塩基の使用量は、一般式(1)で示されるジチエニルベンゼン誘導体に対し、高収率のため、2.0〜15当量であることが好ましく、4.0〜12.0当量であることがさらに好ましい。
該環化反応の条件としては、反応促進のため、20℃〜120℃の溶媒中で実施することが好ましい。該溶媒としては、例えば、ピリジン、ピロリジン、ピペリジン、ピラジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。
本発明で製造したジチエノベンゾジフラン誘導体は、カラムクロマトグラフィー等に供することにより精製することができ、その際の分離剤としては、例えば、シリカゲル、アルミナ等を挙げることができ、溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム等を挙げることができる。
また、さらに再結晶により精製してもよく、再結晶の回数としては純度向上のため、好ましくは2〜5回である。再結晶の回数を増やすことで純度を向上させることができる。再結晶に用いる溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等を挙げることができ、これらの任意の割合の混合物であってもよい。再結晶法としては、加熱によりジチエノベンゾジフラン誘導体の溶液を調製し、該溶液を冷却することでジチエノベンゾジフラン誘導体の結晶を析出させ単離するが、高純度のため、単離する際の最終的な冷却温度は−20℃から40℃の範囲にあることが好ましい。なお、純度を測定する際には液体クロマトグラフィーにより分析することにより測定することが可能である。
本発明の一般式(2)で示されるジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法の原料である一般式(1)で示されるジチエニルベンゼン誘導体は、例えば、下記(A)〜(D)の工程を経ることにより製造することができる。
(A)工程;パラジウム触媒の存在下、3−メトキシチオフェン−2−亜鉛誘導体と1,4−ジブロモ−2,5−ジヨードベンゼンにより1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを製造する工程。
(B)工程;触媒として塩化アルミニウムの存在下、(A)工程により得られた1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンと塩化アシル化合物とのフリーデルクラフツアシル化反応により、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを製造する工程。
(C)工程;(B)工程により得られた1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを還元反応に供し、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アルキルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを製造する工程。
(D)工程;三臭化ホウ素の存在下、(C)工程により得られた1,4−ジ(3−メトキシ−5−アルキルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの脱メチル化により一般式(1)で示されるジチエニルベンゼン誘導体を製造する工程。
ここで、(A)工程は、パラジウム触媒の存在下、3−メトキシチオフェン−2−亜鉛誘導体と1,4−ジブロモ−2,5−ジヨードベンゼンのクロスカップリングにより1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを製造する工程である。
該3−メトキシチオフェン−2−亜鉛誘導体は、例えば、3−メトキシチオフェン又は2−ブロモ−3メトキシチオフェンを用い、該3−メトキシチオフェンの2位の水素又は該2−ブロモ−3−メトキシチオフェンの2位の臭素をマグネシウムハライド又はリチウムに交換後、該マグネシウムハライド又は該リチウムと塩化亜鉛とを金属交換することで調製することができる。該金属交換反応は、例えば、テトラヒドロフラン(THF)又はジエチルエーテル等の溶媒中、−80℃〜50℃の温度範囲内で実施することができる。ここで、該2位の水素又は該2位の臭素をマグネシウムハライド又はリチウムに交換する際に用いられる金属交換試薬としては、エチルマグネシウムクロライド、イソプロピルマグネシウムブロマイド、イソプロピルマグネシウムクロライド・塩化リチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等の有機金属試薬;リチウムN,N−ジイソプロピルアミド、塩化マグネシウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、塩化マグネシウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド・塩化リチウム等のメタルアミド;エチルマグネシウムクロライドと触媒量(エチルマグネシウムクロライドに対し0.1〜0.3当量)の2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの混合物;エチルマグネシウムクロライドと触媒量(エチルマグネシウムクロライドに対し0.1〜0.3当量)のジシクロヘキシルアミンとの混合物等が挙げられる。
(A)工程におけるパラジウム触媒としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム等を挙げることができ、これらのパラジウム触媒を用いた反応は、20℃〜80℃の範囲内で実施することができる。該パラジウム触媒の使用量は、触媒活性を維持するため、1,4−ジブロモ−2,5−ジヨードベンゼンに対し、0.5〜10モル%であることが好ましい。
(B)工程は、触媒として塩化アルミニウムの存在下、1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンと塩化アシル化合物とのフリーデルクラフツアシル化反応により、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを製造する工程である。
該塩化アシル化合物としては、例えば、塩化ホルミル、塩化アセチル、塩化プロピオニル、塩化ブチリル、塩化ペンタノイル、塩化ヘキサノイル、塩化ヘプタノイル、塩化オクタノイル等を挙げることができる。該フリーデルクラフツアシル化反応は、例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トルエン等の溶媒中、−40℃〜40℃の温度範囲で行うことができる。
塩化アルミニウムの使用量は、高収率のため、1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンに対し、1.0〜5.0当量であることが好ましく、2.0〜4.0当量であることがさらに好ましい。
塩化アシルの使用量は、高収率のため、1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンに対し、1.5〜4.0当量であることが好ましく、2.2〜3.5当量であることがさらに好ましい。
(C)工程は、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを還元反応に供し、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アルキルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを製造する工程である。
1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの還元反応は、例えば、還元剤としてヒドラジンを用い、ジエチレングリコール、エチレングリコール又はトリエチレングリコール中、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム存在下、80℃〜250℃の温度範囲で行うことができる。また、例えば、還元剤として水素化ホウ素ナトリウム/塩化アルミニウムを用い、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルターシャリーブチルエーテル又はTHFの溶媒中、−10℃〜80℃の温度範囲で行うこともできる。このとき、高転化率のため、水素化ホウ素ナトリウムの使用量は、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンに対し5から40当量が好ましく、塩化アルミニウムの使用量は、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンに対し3から20当量が好ましい。さらに、例えば、還元剤としてトリフルオロ酢酸/トリエチルシランを用い、−10℃〜40℃の温度範囲で行うこともできる。このとき、高選択率のため、トリフルオロ酢酸の使用量は、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンに対し10から80当量が好ましく、トリエチルシランの使用量は、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンに対し1.8から6.0当量が好ましい。
(D)工程は、三臭化ホウ素の存在下、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アルキルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの脱メチル化により一般式(1)で示されるジチエニルベンゼン誘導体を製造する工程である。
該脱メチル化反応は、例えば、ジクロロメタン,クロロホルム等の溶媒中、0℃〜30℃の温度範囲で行うことができる。三臭化ホウ素の使用量は、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アルキルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンに対し、1.0〜4.0当量であることが好ましく、1.5〜3.0当量であることがさらに好ましい。
本発明において、ジチエニルベンゼン誘導体は上記一般式(1)で示される誘導体であり、置換基R及びRは、同一又は異なって、フッ素、塩素、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数4〜14のヘテロアリール基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12のアルキニル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基を示す。また、置換基X及びXは、同一又は異なって、ハロゲンを示す。
置換基R及びRにおける炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等のアルキル基が挙げられる。
そして、その中でも特に高移動度及び高溶解性を示すジチエノベンゾジフラン誘導体となることから、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基であることがさらに好ましい。
置換基R及びRにおける炭素数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル基、p−トリル基、p−(n−ヘキシル)フェニル基、p−(n−オクチル)フェニル基、p−(2−エチルヘキシル)フェニル基等のアルキル置換フェニル基を挙げることができる。
置換基R及びRにおける炭素数4〜14のヘテロアリール基としては、例えば、2−フリル基、5−フルオロ−2−フリル基、5−メチル−2−フリル基、5−エチル−2−フリル基、5−(n−プロピル)−2−フリル基、5−(n−ブチル)−2−フリル基、5−(n−ペンチル)−2−フリル基、5−(n−ヘキシル)−2−フリル基、5−(n−オクチル)−2−フリル基、5−(2−エチルヘキシル)−2−フリル基、2−チエニル基、5−フルオロ−2−チエニル基、5−メチル−2−チエニル基、5−エチル−2−チエニル基、5−(n−プロピル)−2−チエニル基、5−(n−ブチル)−2−チエニル基、5−(n−ペンチル)−2−チエニル基、5−(n−ヘキシル)−2−チエニル基、5−(n−オクチル)−2−チエニル基、5−(2−エチルヘキシル)−2−チエニル基等のアルキル置換カルコゲノフェン基を挙げることができる。
置換基R及びRにおける炭素数2〜12のアルケニル基としては、例えば、エテニル基、n−プロペニル基、n−ブテニル基、n−ペンテニル基、n−ヘキセニル基、n−ヘプテニル基、n−オクテニル基、n−ノネル基、n−デセニル基、n−ドデセニル基、2−{5−(n−ブチル)−2−フリル}エテニル基、2−{5−(n−ペンチル)−2−フリル}エテニル基、2−{5−(n−ヘキシル)−2−フリル}エテニル基、2−{5−(n−ブチル)−2−チエニル}エテニル基、2−{5−(n−ペンチル)−2−チエニル}エテニル基、2−{5−(n−ヘキシル)−2−チエニル}エテニル基、2−{4−(n−ブチル)フェニル}エテニル基等のアルケニル基が挙げられる
置換基R及びRにおける炭素数2〜12のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、n−プロピニル基、n−ブチニル基、n−ペンチニル基、n−ヘキシニル基、n−ヘプチニル基、n−オクチニル基、n−ノニニル基、n−デシニル基、n−ドデシニル基、{5−(n−ブチル)−2−フリル}エチニル基、{5−(n−ペンチル)−2−フリル}エチニル基、{5−(n−ヘキシル)−2−フリル}エチニル基、{5−(n−ブチル)−2−チエニル}エチニル基、{5−(n−ペンチル)−2−チエニル}エチニル基、{5−(n−ヘキシル)−2−チエニル}エチニル基、{4−(n−ブチル)フェニル}エチニル基等のアルキニル基が挙げられる。
置換基R及びRにおける炭素数1〜12のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチロキシ基、ネオペンチロキシ基、n−ヘキシロキシ基、n−ヘプチロキシ基、n−オクチロキシ基、n−ノニロキシ基、n−デシロキシ基、n−ドデシロキシ基、2−エチルヘキシロキシ基、シクロヘキシロキシ基、シクロオクチロキシ基等が挙げられる。
その中でも特に高移動度及び高溶解性であることから、炭素数1〜10のアルキル基及び炭素数6〜14のアリール基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、フェニル基、p−トリル基、p−(n−ヘキシル)フェニル基、p−(n−オクチル)フェニル基であることがさらに好ましい。
置換基X及びXとしては、同一又は異なって、ハロゲンを示し、具体例としては塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。その中でも収率が高いことから、臭素又はヨウ素であることが好ましい。
本発明のジチエニルベンゼン誘導体の具体的例示としては、1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−メチルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン、1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−エチルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン、1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−プロピルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン、1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ブチルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン、1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ペンチルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン、1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン、1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジヨードベンゼン、1−(3−ヒドロキシ−5−n−オクチルチエニル)−4−(3−ヒドロキシ−5−フェニルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン、1−(3−ヒドロキシ−5−n−デシルチエニル)−4−(3−ヒドロキシ−5−フェニルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを挙げることができる。
本発明において、ジチエノベンゾジフラン誘導体は上記一般式(2)で示される誘導体であり、置換基R及びRは、一般式(1)と同意義を示すものである。
本発明のジチエノベンゾジフラン誘導体の具体的例示としては、以下のものを挙げることができる。
Figure 2017031097
そして、高移動度及び高溶解性のため、好ましいものとしては、ジメチルジチエノベンゾジフラン、ジエチルジチエノベンゾジフラン、ジn−プロピルジチエノベンゾジフラン、ジn−ブチルジチエノベンゾジフラン、ジn−ペンチルジチエノベンゾジフラン、ジn−ヘキシルジチエノベンゾジフラン、n−オクチル(フェニル)ジチエノベンゾジフラン、n−デシル(フェニル)ジチエノベンゾジフラン等を挙げることができる。
本発明のジチエノベンゾジフラン誘導体は、溶媒への高い溶解性を有することからドロップキャスト法、特にインクジェット法等の方法により容易に効率よく製膜することが可能となり、高いキャリア移動度を与える有機半導体材料として期待されるものである。
本発明の新規なジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法は、効率的な製造方法であり、かつ、安価な銅化合物による環化反応を用いており、経済的に製造できることからその効果は極めて高いものである。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
生成物の同定にはH−NMRスペクトル及びマススペクトルを用いた。なお、H−NMRスペクトルは日本電子製JEOL GSX−400(400MHz)を用い、マススペクトル(MS)は、(商品名)JEOL JMS−700(日本電子製)を用いて、試料を直接導入し、電子衝突(EI)法(70エレクトロンボルト)で測定した。
反応の進行の確認等は薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー(GC)及びガスクロマトグラフィー−マススペクトル(GCMS)分析を用いた。
ガスクロマトグラフィー分析
装置;(商品名)GC14B(島津製作所製)。
カラム;(商品名)DB−1,30m(J&Wサイエンティフィック社製)。
ガスクロマトグラフィー−マススペクトル分析
装置;(商品名)オートシステムXL(パーキンエルマー製)(MS部;ターボマスゴールド)。
カラム;(商品名)DB−1,30m(J&Wサイエンティフィック社製)。
ジチエノベンゾジフラン誘導体の純度測定は液体クロマトグラフィー分析を用いた。
装置;東ソー製(コントローラー;PX−8020、ポンプ;CCPM−II、デガッサー;SD−8022)。
カラム;(商品名)ODS−100V(東ソー製)、5μm(ゲルの粒子径)、4.6mm×250mm(カラム内径×カラム長さ)
カラム温度;23℃。
溶離液;ジクロロメタン:アセトニトリル=2:8(容積比)。
流速;1.0ml/分。
検出器;UV(東ソー製、(商品名)UV−8020、波長;254nm)。
合成例1
(1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの合成((A)工程))
窒素雰囲気下、300mlシュレンク反応容器に2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(和光純薬工業)4.70g(33.2mmol)及びTHF(脱水グレード)12mlを添加した。0℃下で、イソプロピルマグネシウムクロライド・塩化リチウム(シグマ−アルドリッチ、1.3M)のTHF溶液33.0ml(43.0mmol)を添加し、室温で2日間攪拌した。得られた塩化マグネシウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド・塩化リチウム溶液に3−メトキシチオフェン(和光純薬工業)5.18g(45.3mmol)を滴下し、室温で8時間熟成させた。THF(脱水グレード)20ml添加し、−60℃に冷却した。ここへ、塩化亜鉛(和光純薬工業)6.13g(45.0mmol)及びTHF(脱水グレード)40mlからなる溶液をテフロンキャヌラーを用いて投入した。さらにTHF(脱水グレード)10mlを用いて洗浄投入した。徐々に室温まで昇温した後、得られた白色スラリー液(3−メトキシチエニル−2−亜鉛クロライド)に、1,4−ジブロモ−2,5−ジヨードベンゼン(東京化成工業)7.01g(14.4mmol)、触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(東京化成工業)248mg(0.214mmol、1,4−ジブロモ−2,5−ジヨードベンゼンに対し1.49モル%)を添加し、得られた混合物を50℃で8時間反応を実施した。室温に冷却し、全体を減圧濃縮した。得られた残渣に水100ml及びヘキサン100mlを添加し、濾過した。濾過で得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン/トルエン=2/1から0/1)、さらにトルエンから再結晶精製し、1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの薄黄色固体4.19gを得た(収率63%)。
H−NMR(重ベンゼン,70℃):δ=7.79(s,2H)、6.82(d,J=5.6Hz,2H)、6.48(d,J=5.6Hz,2H)、3.32(s,6H)。
MS m/z: 462(M+2,31%)、460(M,100%)、458(M−2,30%)。
合成例2
(1,4−ジ(3−メトキシ−5−ヘキサノイルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの合成((B)工程))
窒素雰囲気下、100mlシュレンク反応容器に1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン168mg(0.365mmol)及びジクロロメタン(脱水グレード)10mlを添加した。この混合物を−40℃に冷却し、塩化アルミニウム(和光純薬工業)161mg(1.20mmol)及び塩化ヘキサノイル(シグマ−アルドリッチ)123mg(0.912mol)を添加した。得られた混合物を徐々に昇温し、室温で10時間攪拌後、氷冷し水を添加することで反応を停止させた。トルエンで抽出し、合わせた有機相を水洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮後、1,4−ジ(3−メトキシ−5−ヘキサノイルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの固体227mgを得た(収率95%)。
MS m/z: 658(M+2,30%)、656(M,100%)、654(M−2,28%)、496(M−2Br,30%)。
合成例3
(1,4−ジ(3−メトキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの合成((C)工程))
窒素雰囲気下、100mlシュレンク反応容器に1,4−ジ(3−メトキシ−5−ヘキサノイルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン221mg(0.336mmol)及びトリフルオロ酢酸(和光純薬工業)0.8mlを添加した。この混合物を氷冷し、トリエチルシラン(東京化成工業)273mg(2.35mmol)を添加した。室温で24時間反応後、氷冷し、炭酸水素ナトリウム水溶液を添加することで反応を停止させた。トルエンで抽出し、有機相を水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン/トルエン(=15/1)、1,4−ジ(3−メトキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン119mgを得た(収率62%)。
MS m/z: 630(M+2,33%)、628(M,100%)、626(M−2,29%)、468(M−2Br,34%)。
合成例4
(1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの合成((D)工程))
100mlシュレンク反応容器に1,4−ジ(3−メトキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン112mg(0.178mmol)及びジクロロメタン(脱水グレード)7mlを添加した。この混合物を−40℃に冷却し、三臭化ホウ素(シグマ−アルドリッチ、1.0M)のジクロロメタン溶液0.5ml(0.5mmol)を添加した。得られた混合物を室温で40時間攪拌後、0℃で水添加により反応を停止させた。ジクロロメタンを減圧留去させた後、得られたスラリー混合物を濾過し、固体をヘキサン及び水で洗浄し、減圧乾燥後、1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの固体93.0mgを得た(収率87%)。
MS m/z: 602(M+2,34%)、600(M,100%)、598(M−2,33%)、440(M−2Br,38%)。
実施例1
(ジn−ヘキシルジチエノベンゾジフランの合成)
100mlシュレンク反応容器に合成例4で合成した1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン90.5mg(0.150mmol)、酸化銅(II)(和光純薬工業)75.1mg(0.944mmol)、炭酸カリウム(和光純薬工業)207mg(1.50mmol)、及びピリジン(脱水グレード)4mlを添加した。得られた混合物を100℃で15時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン)、ヘキサン(和光純薬工業ピュアーグレード)から2回再結晶精製し、ジn−ヘキシルジチエノベンゾジフランの白色結晶51.2mgを得た(収率78%)。
得られたジn−ヘキシルジチエノベンゾジフランの純度は液体クロマトグラフィーより99.2%であった。
H−NMR(重ベンゼン,24℃):δ=7.50(s,2H)、6.67(s,2H)、2.57(t,J=7.6Hz,4H)、1.51(m,4H)、1.22(m,12H)、0.884(t,J=7.2Hz,6H)。
MS m/z: 438(M,100%),367(M−C11,54),296(M−2C11,41)
実施例2
(ジn−ブチルジチエノベンゾジフランの合成)
1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの代わりに1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ブチルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、ジn−ブチルジチエノベンゾジフランの白色結晶を収率74%で得た。
実施例3
(ジn−プロピルジチエノベンゾジフランの合成)
1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの代わりに1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−プロピルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、ジn−プロピルジチエノベンゾジフランの白色結晶を収率71%で得た。
比較例1 (ジn−ヘキシルジチエノベンゾジフランの合成)
窒素雰囲気下、100mlシュレンク反応容器に酢酸カリウム(和光純薬工業)72.2mg(0.730mmol)、2−ジターシャリーブチルホスフィノ−2’−メチルビフェニル(シグマ−アルドリッチ)13.8mg(0.0442mmol)、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール(和光純薬工業)64.2mg(0.291mmol)、合成例4で合成した1,4−ジ(3−ヒドロキシ−5−n−ヘキシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼン92.6mg(0.154mmol)、トルエン2ml、ジメトキシエタン1ml、及び酢酸パラジウム(和光純薬工業、有機合成用)10.4mg(0.0455mmol)を添加した。100℃で3日間加熱した。得られた反応混合物を室温に冷却し、トルエンと水を添加後、分相し、有機相を2回水洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン/トルエン=10/1〜1/2)、ジn−ヘキシルチエノベンゾジフランの淡黄色固体24.3mgを得た(収率36%)。
本発明の新規な方法で製造されるジチエノベンゾジフラン誘導体は、溶媒への溶解性に優れ、高キャリア移動度も期待されることから有機薄膜トランジスタに代表される半導体デバイス材料としての適用が期待できる。

Claims (5)

  1. 銅化合物の存在下、下記一般式(1)で示されるジチエニルベンゼン誘導体を環化することを特徴とする下記一般式(2)で示されるジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法。
    Figure 2017031097
    (ここで、置換基R及びRは、同一又は異なって、フッ素、塩素、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数4〜14のヘテロアリール基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12のアルキニル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基を示す。また、置換基X及びXは、同一又は異なって、ハロゲンを示す。)
    Figure 2017031097
    (ここで、置換基R及びRは、一般式(1)で示される置換基と同意義を示す。)
  2. 置換基R及びRが炭素数1〜12のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載のジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法。
  3. 置換基X及びXが臭素であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法。
  4. 下記一般式(1)で示されるジチエニルベンゼン誘導体。
    Figure 2017031097
    (ここで、置換基R及びRは、同一又は異なって、フッ素、塩素、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数4〜14のヘテロアリール基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12のアルキニル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基を示す。また、置換基X及びXは、同一又は異なって、ハロゲンを示す。)
  5. 下記(A)〜(D)工程を経て、ジチエニルベンゼン誘導体を製造することを特徴とする請求項4に記載のジチエニルベンゼン誘導体の製造方法。
    (A)工程;パラジウム触媒の存在下、3−メトキシチオフェン−2−亜鉛誘導体と1,4−ジブロモ−2,5−ジヨードベンゼンにより1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを製造する工程。
    (B)工程;触媒として塩化アルミニウムの存在下、(A)工程により得られた1,4−ジ(3−メトキシチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンと塩化アシル化合物とのフリーデルクラフツアシル化反応により、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを製造する工程。
    (C)工程;(B)工程により得られた1,4−ジ(3−メトキシ−5−アシルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを還元反応に供し、1,4−ジ(3−メトキシ−5−アルキルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンを製造する工程。
    (D)工程;三臭化ホウ素の存在下、(C)工程により得られた1,4−ジ(3−メトキシ−5−アルキルチエニル)−2,5−ジブロモベンゼンの脱メチル化によりジチエニルベンゼン誘導体を製造する工程。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017031098A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 東ソー株式会社 ジアルキルジチエノベンゾジフランの製造方法
CN115959969A (zh) * 2022-12-19 2023-04-14 安徽科技学院 一种1,4-二溴-2,5-二碘苯及其同系物的合成方法

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