JP2017030979A - フッ化カルシウム部材、その製造方法、及びフッ化カルシウム結晶の圧着方法 - Google Patents

フッ化カルシウム部材、その製造方法、及びフッ化カルシウム結晶の圧着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易な工程によって得られる多様な形状のフッ化カルシウム(CaF)部材およびCaF結晶同士の圧着方法を提供する。
【解決手段】CaFの単結晶である第1部材と、CaFの単結晶又は多結晶である第2部材とを有し、第1部材と第2部材とを圧着してなるCaF。第2部材はCaFの単結晶であり、光源用部材として用いられる。前記圧着は、前記第1部材と前記第2部材の接触面に2.1MPa〜3.6MPaの圧力を与えた状態で、前記第1部材と前記第2部材とを所定温度の雰囲気中に保持することを含み、前記所定温度が400℃〜1100℃である。
【選択図】図1

Description

本発明は、フッ化カルシウム部材、その製造方法、及びフッ化カルシウム結晶の圧着方法に関し、より詳細にはフッ化カルシウム単結晶を含むフッ化カルシウム部材、その製造方法、及びフッ化カルシウム結晶同士を圧着する方法に関する。
フッ化カルシウム(CaF、蛍石)単結晶は、真空紫外領域から赤外線領域にわたる広い波長領域の光に対して高い透過率を有している。そのためCaF単結晶は光学部材として広く使用されており、例えば、エキシマランプの発光管の材料として用いられている(特許文献1)。
特開2009−163965号公報
しかし、CaF単結晶は内部にへき開面を有するためへき開性を示し、振動や衝撃によって割れやすい。それゆえ、CaF単結晶を多様な形状へと加工することは困難であった。そこで、本発明は、前記の課題を解決することを目的とし、容易な工程によって得られる多様な形状のCaF部材を提供することを目的とする。また、本発明は、容易に多様な形状のCaF部材を得ることのできるCaF部材の製造方法及びCaF結晶同士の圧着方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、
フッ化カルシウム部材であって、
フッ化カルシウムの単結晶である第1部材と、
フッ化カルシウムの単結晶又は多結晶である第2部材とを有し、
第1部材と第2部材とが圧着されてなるフッ化カルシウム部材が提供される。
本発明の第2の態様によれば、
フッ化カルシウム部材の製造方法であって、
フッ化カルシウムの単結晶である第1部材とフッ化カルシウムの単結晶又は多結晶である第2部材とを圧着することを含む製造方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、
フッ化カルシウム結晶の圧着方法であって、
フッ化カルシウム単結晶である第1部材の所定面と、フッ化カルシウム単結晶又はフッ化カルシウム多結晶である第2部材の所定面とを接触させることと、
400℃〜1100℃の雰囲気下で前記接触面に2.1MPa〜5.8MPaの圧力を加えることとを含む圧着方法が提供される。
本発明によれば、多様な形状のCaF部材が提供される。また、多様な形状のCaF部材を容易に得ることのできるCaF部材の製造方法及びCaF結晶の圧着方法が提供される。
図1は本発明の実施形態に係る光学部材を示し、図1(a)は斜視図、図1(b)は分解斜視図、図1(c)は軸方向に切断した断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る光学部材を含む光源の断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る光学部材を治具により固定した状態を示す説明図である。 図4は圧着工程における加圧力及び目的温度を変化させた場合における、試験片の圧着状態の観察結果を示す。 図5は本発明の変形例に係る光学部材を軸方向に切断した断面図である。 図6は本発明の変形例に係る光学部材を軸方向に切断した断面図である。 図7は本発明の他の実施形態に係る光学部材を示し、図7(a)は斜視図、図7(b)は図7(a)の面Zで切断した断面図である。 図8(a)は本発明の他の実施形態に係る光学部材を軸方向に切断した断面図であり、図8(b)は本発明の変形例に係る光学部材を軸方向に切断した断面図である。 図9(a)は本発明において圧着によりマイクロチップを製造する様子を示す説明図であり、図9(b)は本発明において圧着によりプリズムを製造する様子を示す説明図である。
<第1実施形態>
図1〜図6を参照して、本願の第1実施形態について説明する。
本実施形態の光学部材1は、内側に気体を収容し、この気体がプラズマ状態に至ったときにプラズマ光を放射させるCaF管であり、図1(a)、(b)に示す通り、透光部10、蓋部11及びフランジ部12を有する。
透光部10は、CaF単結晶から形成された中空円筒であり、外表面10o及び内表面10iには、それぞれ光学研磨が施されている。蓋部11及びフランジ部12は、透光部10と同様にCaF単結晶から形成されている。図1(b)に示す通り、蓋部11は円板であり、フランジ部12は内部に開口1Aが形成された円環である。本実施形態の光学部材1においては、透光部10の外径と蓋部11の直径とが互いに等しく、透光部10の内径とフランジ部12の内径とが互いに等しい。透光部10の周壁の厚さは、限定はされないが一例として2mm〜20mm程度とすることができる。なお本明細書において「CaF単結晶」とは、一つの結晶からなる文字通りの単結晶のみではなく、2つ以上の数えられる程度の数の結晶からなるCaF結晶であって、CaF単結晶と同程度の光学特性を備えるCaF結晶も含むものとする。また本明細書において「CaF多結晶」とは、多数の単結晶、すなわち、微結晶から構成されており微結晶間に粒界がみられるものを意味するものとする。
蓋部11とフランジ部12は、後に詳述する圧着処理により、透光部10の中心軸Xに関して同軸上に互いに圧着されている。より詳細には、図1(c)に示すとおり、透光部10と蓋部11とは、透光部10の上面10aと蓋部11の下面11bとの接触面において圧着されている。また、透光部10とフランジ部12とは、透光部10の下面10bとフランジ部12の上面12aとの接触面において圧着されている。
光学部材1は様々な分野で用いることができるが、例えば半導体製造装置の分野では、露光装置の光源、ウエハ検査装置の光源等において用いることができる。光学部材1をウエハ検査装置(不図示)の光源LS(図2)において用いる場合は、光学部材1を金属製の保持部材80によって保持する。保持部材80は、光学部材1のフランジ部12と、フランジ部12の上面12a上に配置されたオーリング81とを透光部10の軸方向及び円周方向から保持する。オーリング81を介在させることにより、光学部材1と保持部材80との間の密閉度を高めることができる。
次に、フランジ部12の開口1Aを介して光学部材1の内部に気体を与え、開口1Aに不図示の蓋を取り付けて当該気体を光学部材1の内部に密封する。この状態で、密封した気体を励起光によりプラズマ状態に至らせると、プラズマ状態の気体から発光されたプラズマ光を、透光部10を介して光学部材1の外部に取り出すことができる。
上記の形状を有する光学部材1によれば、光学部材1を一端のみにおいて保持する構造の光源LSを得ることができる。この光源LSにおいては、光学部材1の温度がプラズマ及びプラズマ光によって上昇し、透光部10がその軸Xの方向に膨張しても、光学部材1は、保持部材80によって保持されていない自由端側(図2における上側)へ自在に膨張することができる。よって、本実施形態の光学部材1は、上記の形状を有することにより、使用時の熱膨張に起因する応力の発生、ひいては割れ等の破壊の発生を防止することが可能な構造となっている。
以下、本実施形態の光学部材1の製造方法を説明する。
透光部10、蓋部11、フランジ部12の材料となるCaF単結晶は、例えば、特許第4569872号、特開第2006−327837号等に記載された単結晶製造方法を用いて製造することができる。得られたCaF単結晶のインゴットに対して削り出し加工を行い、中空円筒形の透光部10、円板形の蓋部11、円環形のフランジ部12をそれぞれ得ることができる。
次に、透光部10の外表面10o、内表面10iに、光学研磨処理を施す。本実施形態における光学研磨処理には、光学部品に適用される一般的な研磨方法をそのまま用いることができる。例えばCaF単結晶を削り出した透光部10を、研磨パッド、研磨砂を用いて研磨するなどの方法を用い得る。
次に、透光部10の上面10a(図1(c))及び下面10b、蓋部11の下面11b、フランジ部12の上面12aに鏡面研磨処理を施す。この鏡面研磨処理は、後述する圧着処理において透光部10と蓋部11との間の圧着力及び透光部10とフランジ部12との間の圧着力を高めるための処理である。光学部品に適用される一般的な研磨方法をそのまま用いることができ、例えばオスカー式の研磨装置にて研磨するなどの方法を用い得る。鏡面研磨後の表面粗さは、中心線平均粗さRaの値で20nm以下とすることが望ましく、5nm以下とすることが更に望ましい。なお、中心線平均粗さRaは、JISB0601に準拠して測定を行う。
次に、上記の通り準備した透光部10、蓋部11、フランジ部12の圧着処理を行う。まず、図3に示す通り、透光部10の上面10aに蓋部11の下面11bを、透光部10の下面10bにフランジ部12の上面12aを接触させ、透光部10、蓋部11及びフランジ部12が同軸上に配置するよう位置を調整する。この状態で、透光部10、蓋部11、フランジ部12を、治具90によって固定する。治具90は一例としてカーボン製である。
次に、治具90によって一体に固定された透光部10、蓋部11、フランジ部12を、炉内に配置する。炉内は、N、Ar等の不活性ガスによって満たされた不活性雰囲気、又は真空雰囲気である。炉は電気炉やガス炉等を用いることができる。
炉内において、上方の治具90に上方から(または、両方の治具90、90に両側から)圧力を与え、透光部10と蓋部11との接触面及び透光部10とフランジ部12との接触面に垂直な方向に所定の加圧力P(図3)を与える。加圧力Pは2.1MPaから5.8MPaとすることが望ましく、2.1MPaから3.6MPaとすることがより望ましい。また炉内雰囲気は0.1MPa以下とすることが望ましく、0.0001MPa以下とすることが更に望ましい。
その後、炉内の温度を6時間かけて所定の温度まで昇温し、この所定の温度をおよそ1分〜30分の間保持する。この時の所定の温度を目的温度Tとする。目的温度Tは、400℃から1100℃とすることが望ましく、400℃から800℃とすることがより望ましく、400℃〜500℃とすることがより一層望ましい。その後、炉内の温度を12時間かけて冷却し、冷却後に治具90への加圧を取り除く。以上により、透光部10、蓋部11、フランジ部12が一体に圧着された光学部材1が得られる。なお、目的温度Tの保持は30分より長くても構わない。
ここで、加圧力P及び目的温度Tに対する圧着状態を調べるために、加圧力P及び目的温度Tを変えて、複数のCaF単結晶の試験片同士の圧着性試験を行った。
圧着性試験に用いた試験片X、Yは、直径30mm、厚さ10mmのディスク形状である。本試験においては、試験片X及び試験片Yの平面部(円形面)をそれぞれRa=5nm以下に鏡面研磨し、試験片Xと試験片Yとを、研磨面同士を接触させた状態でカーボン製治具により固定して、炉内に配置した。炉内は窒素雰囲気で0.01MPaとした。
次に、カーボン製治具を介して試験片Xと試験片Yとの接触面に垂直な方向に加圧力Pを与えた。そして、炉内の温度を1時間かけて目的温度Tに昇温して目的温度を30分保持した後、炉内の温度を12時間かけて冷却し、冷却後、カーボン治具への加圧を取り除いた。
その後、炉内から取り出した試験片Xと試験片Yについて、圧着の可否を調べた。100℃〜1200℃までの100℃刻みの保持温度Tと、1.5MPa〜7.2MPaまでの5通りの加圧力Pとの組合せについて調べた圧着の可否を、図4に示す。なお圧着の可否は、試験片Xを持ち上げた時に試験片Yが自重で剥落しなければ「可」(図4中では「○」)、剥落した場合は「不可」(図4中では「×」)とした。
以下、図4を参照してさらに詳述する。
[加圧力P=1.5MPa]
圧着性試験において、加圧力Pを1.5MPaとした場合は、目的温度Tを1100℃とした場合のみ圧着が「可」であった。その他の目的温度Tにおいては、圧着は「不可」であった。
[加圧力P=2.1MPaの場合]
加圧力をP=2.1MPaとした場合は、目的温度Tを400℃から1100℃の範囲とした場合に圧着が「可」であった。目的温度Tが100℃から300℃、1200℃の場合は圧着は「不可」であった。
[加圧力P=3.6MPaの場合]
加圧力をP=3.6MPaとした場合は、目的温度Tを400℃から1100℃の範囲とした場合に圧着が「可」であった。目的温度Tが100℃から300℃、1200℃の場合は圧着は「不可」であった。
[加圧力P=5.8MPaの場合]
加圧力をP=5.8MPaとした場合は、目的温度Tを400℃から800℃の範囲とした場合に圧着が「可」であった。目的温度Tが100℃から300℃、900℃〜1200℃の場合は圧着は「不可」であった。
[加圧力P=7.2MPa]
加圧力をP=7.2MPaとした場合は、目的温度Tが400℃、500℃の場合に圧着が「可」であった。目的温度Tが100℃から300℃、600℃から1200℃の場合は圧着は「不可」であった。
以上より、CaF単結晶の圧着処理においては、加圧力Pが2.1MPa〜5.8MPaの場合に、広い目的温度Tの範囲において圧着が可能であり、加圧力Pが2.1MPa〜3.6MPaの場合に、より広い目的温度Tの範囲において圧着が可能である。よって、圧着処理における加圧力Pは、2.1MPa〜5.8MPaとすることが望ましく、2.1MPa〜3.6MPaとすることがより望ましい。
またCaF単結晶の圧着処理においては、目的温度Tが400℃〜1100℃の場合に広い加圧力Pの範囲において圧着が可能であり、目的温度Tが400℃から800℃の場合に、より広い加圧力Pの範囲において圧着が可能である。また目的温度Tが400℃〜500℃の場合に、より一層広い加圧力Pの範囲において圧着が可能である。よって、圧着処理における目的温度Tは400℃〜1100℃とすることが望ましく、400℃から800℃とすることがより望ましく、400℃〜500℃とすることが特に望ましい。なお、加圧力Pと目的温度Tの組合せとしては、加圧力Pを2.1MPa〜5.8MPaとして目的温度Tを400℃〜1100℃とすることが望ましく、加圧力を2.1〜5.8MPaとして目的温度を400℃〜800℃とすることがより望ましい。
本実施形態の光学部材1の製造方法によれば、比較的単純な形状のCaF単結晶部品を複数作成し、これらを圧着するだけで、多様な形状のCaF単結晶部材を作製することができる。圧着処理を用いる本実施形態の光学部材1の製造方法によれば、加工の困難なCaF単結晶を用いた多様な形状の光学部材を、削り出しによりすべてを形成することなく容易に製造することができる。
なお、上記実施形態では透光部10、蓋部11、フランジ部12の全てをCaF単結晶により形成したが、透光部10を除く蓋部11、フランジ部12を、それぞれCaF多結晶により形成してもよい。蓋部11、フランジ部12をCaF多結晶により形成する場合においても、上記と同様に透光部10の上面10a、下面10b、蓋部11の下面11b、フランジ部12の上面12aに上記と同様の鏡面研磨処理を施し、上記と同様の加圧力P、目的温度T等の各種条件の下で上記と同様の圧着処理を行うことで、透光部10と蓋部11との圧着、透光部10とフランジ部12との圧着を行うことができる。蓋部11、フランジ部12をCaF多結晶で形成する場合は、例えば国際公開第2012/165334号に開示された方法を用いることができる。このように、光学部材1のうち高価なCaF単結晶を使用する部分を少なくすることで、光学部材1の製造コストを軽減することができる。また多結晶を使用した場合は、単結晶に特有なへき開面を具備しないため、加工性に優れるという利点がある。
なお、上記実施形態では透光部10と蓋部11とは別個の部材であるが、CaF単結晶のインゴットから、削り出し加工により、透光部10と蓋部11とを一体の部材として得ることも可能である。この場合、削り出した部材にフランジ部12を圧着するだけで光学部材1を得ることができる。フランジ部12はCaF単結晶、CaF多結晶のいずれであってもよい。このように、透光部10と蓋部11とを一体に形成することで、光学部材1の内圧に対する強度をより高めることができる。
なお、上記実施形態では蓋部11の下面11bは平坦面であるが、図5に示すように、蓋部11の下面11bの半径方向中央部に凹部11Cが形成されていてもよい。蓋部11がCaF単結晶の場合は、凹部11Cは削り出し加工によって形成することができる。凹部11Cの深さに応じて、蓋部11の厚みを大きくしてもよい。このような凹部11Cを設けることで、プラズマ発光用のガスの流れを制御する効果や、また必要に応じて光学的なレンズとして作用させることができるとの効果が得られる。
なお、上記実施形態では、加圧力Pの付与を開始した後に、炉内温度の昇温を開始して目的温度Tとしていたが、これには限られず、加圧力Pの付与は、炉内温度の昇温中に開始しても良く、炉内温度が目的温度Tに至った後に開始しても良い。また、上記実施形態ではフランジ部12の内径と透光部10の内径とが同一寸法であるが、図5に示すように、フランジ部12の内径は、透光部10の内径よりも小さくてもよい。
[変形例1−1]
第1の実施形態の変形例1−1として、図6に断面図を示す、中空円筒状の透光部20と、透光部20の両端部に圧着された円環状の第1フランジ部21、第2フランジ部22からなる光学部材2を得ることができる。光学部材2の内側に気体を与えて、第1フランジ部21の開口2A、第2フランジ部22の開口2Bに不図示の蓋を取り付けることで、光学部材2の内側に気体を密封することができる。この状態で、第1フランジ部21、第2フランジ部22を任意の保持部(不図示)によって保持することで、露光装置、ウエハ検査装置等の光源とすることができる。このように、透光部20の両端部にフランジを有する光学部材2によれば、光学部材2を、透光部20の両端部の第1フランジ部21、第2フランジ部22を用いて上下で固定できるという効果が得られる。この効果により開口2A、2Bの一方からガスの封入を行い、他方からガスの排気を行うといった使用法が可能になる。
透光部20はCaF単結晶であり、透光部10と同様に削り出し加工により形成できる。第1フランジ部21、第2フランジ部22はCaF単結晶、CaF多結晶のいずれであってもよく、フランジ部12と同様に削り出し加工、又は国際公開第2012/165334号に開示された方法等により形成できる。透光部20と第1フランジ部21、第2フランジ部22との圧着は上記実施形態と同様の工程に従い、上記と同様の鏡面研磨処理条件、上記と同様の加圧力P、目的温度T等の各種圧着条件の下で行うことができる。
<第2実施形態>
図7を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
本実施形態の光学部材3は、内側に気体を収容し、この気体がプラズマ状態に至ったときにプラズマ光を放射させるCaF管であり、第1円筒部3x、第2円筒部3y及び球殻部3sを有する。第1円筒部3xと第2円筒部3yは同一の中心軸Xを有して同軸上に配置されている。球殻部3sは軸X方向において第1円筒部3x及び第2円筒部3yに挟まれており、その中心は軸X上である。光学部材3の材料はCaF単結晶である。
第1円筒部3x、第2円筒部3yは中空円筒であり、球殻部3sは中空球(球殻)である。なお本明細書において「球」及び「球殻」は、完全な球及び球殻のみではなく、断面が楕円の回転対称体や、完全な球及び球殻並びに断面が楕円の回転対称体の一部が取り除かれた形状や、中心からの外表面、内表面までの距離が一部において周囲とは異なる略球形や略球殻形も含むものとする。
第1円筒部3xと第2円筒部3yは、内径が互いに等しくかつ外径も互いに等しい。また、球殻部3sの内径は第1円筒部3x及び第2円筒部3yの内径より大きく、球殻部3sの外径は第1円筒部3x及び第2円筒部3yの外径より大きい。また球殻部3sの外表面3so及び内表面3si(図7(b))には光学研磨が施されている。
光学部材3は様々な分野で用いることができるが、例えば半導体製造装置の分野では、露光装置の光源、ウエハ検査装置の光源等において用いることができる。この場合は、光学部材3の両端部の開口3A、開口3Bの少なくとも一方から、光学部材3の内側に気体を与えた後、開口3A、開口3Bに不図示の蓋を取り付け、気体を密封する。そして内側に気体が密封された光学部材3を任意の保持部材によって保持する。この状態で密封した気体に励起光を照射して気体原子(気体分子)をプラズマ状態に至らせることにより、球殻部3sを介して、光学部材3の外部にプラズマ光を取り出すことができる。
本実施形態の光学部材3は中空球である球殻部3sを有している。よって球殻部3sの内側に気体を密封してここにプラズマによる点光源を形成することで、点光源から放射状に発生する光を、効率良く光学部材3の外部に取り出すことができる。
以下、本実施形態の光学部材3の製造方法を説明する。
光学部材3は、光学部材3を第1円筒部3x及び第2円筒部3yの中心軸Xを含む面により2分割した形状を有する第1部材31と、第1部材31と同一の形状を有する第2部材32とを圧着して製造することができる。このような分割面の一例を、図7(a)に面Zとして示す。また、面Zから見た第1部材31、第2部材32の形状(すなわち光学部材3の面Zによる断面)を図7(b)に示す。
第1部材31、第2部材32は、CaF単結晶のインゴットに対して削り出し加工を行うことで得ることができる。削り出し加工の後、第1部材31、第2部材32の、球殻部3sの外表面3so、内表面3siに対応する部分に光学研磨処理を施す。この時、球殻部3sの内表面3siは、半分が第1部材31に、残りの半分が第2部材32にそれぞれ分割された状態で形成されており、外部からの処理を施すことが容易な状態となっている。したがって、光学部品に適用される一般的な研磨方法をそのまま用いて、容易に内表面3siに光学研磨処理を施すことができる。
次に、図7(b)に示す、第1部材31の圧着面31a、第2部材32の圧着面32aに、それぞれ鏡面研磨処理を施す。この鏡面研磨処理は、後述する圧着処理における第1部材31と第2部材32との間の圧着力を高めるための処理であり、光学部品に適用される一般的な研磨方法をそのまま用いることができる。鏡面研磨後の表面粗さは、JISB0601に準拠して測定する中心線平均粗さRaの値で20nm以下とすることが望ましく、5nm以下とすることが更に望ましい。
次に、第1部材31と第2部材32とを、圧着面31aと圧着面32aとを重ね合わせて配置し、治具(不図示)で固定する。治具によって保持された第1部材31、第2部材32を炉内に配置し、第1実施形態と同様の圧着工程に従い、第1実施形態と同様の加圧力P、目的温度T等の条件下で、第1部材31と第2部材32を圧着する。以上により、第1部材31と第2部材32とが一体に圧着された光学部材3が得られる。
本実施形態の製造方法によれば、従来の削り出し加工では作製が非常に困難であった、球殻形状を含むCaF単結晶の光学部材を、容易に得ることができる。また本実施形態の製造方法においては、球殻部3sを第1部材31と第2部材32とに分割した状態で形成し、その後、圧着により一体の球殻部3sを形成している。よって球殻部3sの内表面3siに対して、圧着前に容易にかつ好適に光学研磨処理を施すことができる。
<第3実施形態>
図8を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
本実施形態の光学部材4は、内側に気体を収容し、この気体がプラズマ状態に至ったときにプラズマ光を放射させるCaF管であり、図8(a)に示す通り、透光部40と、透光部40に一体に圧着された第1冷却部41及び第2冷却部42とを有する。透光部40と第1冷却部41と第2冷却部42はいずれも中空の円筒状であり、同一の中心軸Xを有する。第1冷却部41は透光部40の中心軸X方向の一端側に配置されており、第2冷却部42は他端側に配置されている。透光部40と第1冷却部41と第2冷却部42は、いずれもCaF単結晶からなる。また、透光部40と第1冷却部41と第2冷却部42は同一の内径及び外径を有し、それゆえ、それらの内表面及び外表面は軸X方向に連続する。透光部40の外表面40o及び内表面40iには、それぞれ光学研磨が施されている。
第1冷却部41は、軸方向に延びる4つの流路CHを有している。4つの流路CHは、円筒形の第1冷却部41の周方向においてそれぞれ等間隔で離れて位置している。また4つの流路CHは、それぞれ第1冷却部41の上面41a及び下面41bにおいて開口している。ただし第1冷却部41の下面41bは透光部40の上面40aと圧着しているため、第1冷却部41の下面41bにおける開口は透光部40の上面40aにより封鎖されている。このような、流路CHが透光部40によって封鎖された位置を封鎖箇所BLとする。第2冷却部42も、第1冷却部41と同様に軸方向に延びる流路CHを4つ有しており、4つの流路CHは円筒形の第2冷却部42の周方向においてそれぞれ等間隔で離れて存在している。また4つの流路CHは、それぞれ第2冷却部42の上面42a及び下面42bにおいて開口している。ただし第2冷却部42の上面42aは透光部40の下面40bと圧着しているため、第2冷却部42の上面42aにおける開口は、封鎖箇所BLにおいて、透光部40の下面40bにより封鎖されている。
光学部材4は様々な分野で用いることができるが、例えば半導体製造装置の分野では、露光装置の光源、ウエハ検査装置の光源等において用いることができる。光学部材4をウエハ検査装置の光源として用いる場合は、光学部材4を金属製の保持部材(不図示)によって保持する。その後、軸方向の両端部の開口4A、開口4Bの少なくとも一方から光学部材4の内側に気体を与え、開口4A、開口4Bに不図示の蓋を取り付けて当該気体を密封する。この状態で、密封した気体を励起光によりプラズマ状態に至らせると、プラズマ状態の気体から発光されたプラズマ光を、透光部40を介して光学部材4の外部に取り出すことができる。
また、本実施形態の光学部材4の使用時には、任意の流体供給機構(不図示)を用いて、光学部材4の流路CHに水や空気などの冷媒を流通させる。流路CH内の冷媒は、封鎖箇所BLにおいて透光部40に接触し、透光部40を冷却する。これにより、プラズマ及びプラズマ光からの熱を受け取った透光部40の温度上昇を抑制することができる。
上記の形状を有する光学部材4によれば、流路CHに冷媒を流通させて透光部40の温度上昇を抑制することができる。よって、本実施形態の光学部材4によれば、温度上昇による透光部40の物理的構造の変化や物性の変化を防止して、光学部材4からの光の好適な取り出しを維持することができる。また本実施形態の光学部材4によれば、使用時の熱膨張に起因する応力の発生、ひいては割れ等の破壊の発生を防止することができる。
次に、本実施形態の光学部材4の製造方法について説明する。
透光部40、第1冷却部41、第2冷却部42の材料となるCaF単結晶は、例えば特許第4569872号、特開第2006−327837号等に記載された単結晶製造方法を用いて製造することができる。得られたCaF単結晶のインゴットに対して削り出し加工を行い、中空円筒状の透光部40、第1冷却部41、第2冷却部42をそれぞれ得ることができる。その後、第1冷却部41、第2冷却部42に対して削り出し加工を行い、流路CHを形成する。
次に、透光部40の外表面40o、内表面40iに、光学研磨処理を施す。本実施形態における光学研磨処理には、光学部品に適用される一般的な研磨方法をそのまま用いることができる。
次に、透光部40の上面40a及び下面40b、第1冷却部41の下面41b、第2冷却部42の上面42aに鏡面研磨処理を施す。この鏡面研磨処理は、後述する圧着処理において透光部40と第1冷却部41との間の圧着力、及び透光部40と第2冷却部42との間の圧着力を高めるための処理であり、光学部品に適用される一般的な研磨方法をそのまま用いることができる。鏡面研磨後の表面粗さは、JISB0601に準拠して測定する中心線平均粗さRaの値で20nm以下とすることが望ましく、5nm以下とすることが更に望ましい。
次に、上記の通り準備した透光部40、第1冷却部41、第2冷却部42の圧着処理を行う。まず、透光部40の上面40aに第1冷却部41の下面41bを、透光部40の下面40bに第2冷却部42の上面42aを接触させ、透光部40、第1冷却部41及び第2冷却部42が同軸上に配置するよう位置を調整する。この状態で、透光部40、第1冷却部41、第2冷却部42を、治具(不図示)によって固定する。
その後、治具によって保持された透光部40、第1冷却部41、第2冷却部42を炉内に配置し、第1実施形態と同様の圧着工程に従い、第1実施形態と同様の加圧力P、目的温度T等の条件下で、透光部40と第1冷却部41、透光部40と第2冷却部42を圧着する。以上により、透光部40、第1冷却部41、第2冷却部42が一体に圧着された光学部材4が得られる。
本実施形態の光学部材4の製造方法によれば、比較的単純な形状のCaF単結晶部品を複数作成し、これらを圧着するだけで、冷却構造を有するCaF単結晶部材を作製することができる。よって本実施形態の光学部材4の製造方法によれば、加工の困難なCaF単結晶を用いた冷却構造を有する光学部材を、削り出しによりすべてを形成することなく容易に製造することができる。
なお、上記実施形態では第1冷却部41、第2冷却部42はそれぞれ4つの流路CHを有していたが、第1冷却部41、第2冷却部42が有する流路の数は任意であり、4つより多くても少なくてもよい。また、上記では、第1冷却部41、第2冷却部42の流路CHは周方向においてそれぞれ等間隔で離れて存在しているがこれには限られず、周方向における流路CH同士の間隔は不均一であってもよい。
なお、上記実施形態では第1冷却部41、第2冷却部42をそれぞれCaF単結晶により形成したが、第1冷却部41、第2冷却部42を、それぞれCaF多結晶により形成してもよい。第1冷却部41、第2冷却部42をCaF多結晶により形成する場合においても、上記と同様の工程に従い、上記と同様の鏡面研磨処理条件、上記と同様の加圧力P、目的温度T等の各種圧着条件の下で、透光部40と第1冷却部41との圧着、透光部40と第2冷却部42との圧着を行うことができる。光学部材4のうち高価なCaF単結晶を使用する部分を少なくすることで、光学部材4の製造コストを低下することができる。またCaF多結晶の場合、加工性に優れるため、複雑な加工を容易に施す事ができる。
[変形例3−1]
第3の実施形態の変形例3−1として、図8(b)に示す、透光部50、第1冷却部51、第2冷却部52、第3冷却部53、第4冷却部54からなる光学部材5を得ることができる。変形例3−1の光学部材5においては、第1冷却部51、第2冷却部52は、光学部材4の第1冷却部41、第2冷却部42と同様に、光学部材5の軸X方向に延び周方向において等間隔で離れた4つの直流路CHSを有しているが、第1冷却部41、第2冷却部42とは異なり、当該4つの直流路CHSに半径方向において並んだ更に4つの直流路CHSを有している。
また変形例3−1の光学部材5は、光学部材4とは異なり、透光部50と第1冷却部51との間に、半径方向に延びる4つの折返し流路CHRを備える第3冷却部53を有しており、透光部50と第2冷却部52との間に同様に半径方向に延びる4つの折返し流路CHRを備える第4冷却部54を有している。
変形例3−1の光学部材5においては、第1冷却部51の半径方向に並んだ2つの直流路CHSと、第3冷却部の折返し流路CHRとにより、第1冷却部51の上面51aに2か所の開口を有する略U字状の流路CHUが画成される。すなわち第1冷却部51と第3冷却部53とによって、4つのU字状の流路CHUが画成される。同様に、第2冷却部52と第4冷却部54によって、第2冷却部52の下面52bに2か所の開口を有する略U字状の流路CHUが4つ画成される。
光学部材5も光学部材4と同様に使用することでき、任意の流体制御機構(不図示)を用いて流路CHUに水や空気などの冷媒を流通させることで、プラズマ光からの熱を受け取った透光部50の温度上昇を抑制することができる。
光学部材5も光学部材4と同様に製造することができる。具体的には、まずCaF単結晶のインゴットに削り出し加工を行うことにより、透光部50、直流路CHSを有する第1冷却部51及び第2冷却部52、折返し流路CHRを有する第3冷却部53及び第4冷却部54を得る。その後、第3実施形態と同様の鏡面研磨処理、圧着処理により透光部50、第1冷却路51、第2冷却路52、第3冷却路53、第4冷却路54を一体に圧着する。変形例3−1の製造方法によれば、U字状の流路CHUを、二つの部材を圧着することにより実現している。よって変形例3−1によれば、第1冷却部51、第2冷却部52に直線状の直流路CHSを形成し、第3冷却部53、第4冷却部54に直線状の折返し流路CHRを形成するだけで、すなわちCaF単結晶のインゴットに対して直線状に削り出し加工を行うだけで、U字状の流路CHUを実現することができる。
なお上記の各実施形態においては光学部材は内側に気体を収容するCaF管であったが、これには限られない。その他の光学部材としては例えば、上記圧着処理によりマイクロチップ6を製造することができる。図9(a)に示すように、上部61と、流路6CHが形成された下部62とを、治具90により固定し、上記と同様の圧着工程に従い、上記と同様の加圧力P、目的温度T等の条件下で圧着処理を行うことで、上部61と下部62とが一体に圧着したマイクロチップ6を得ることができる。
また、その他の光学部材として例えば、上記圧着処理によりプリズム7を製造することができる。図9(b)に示すように上部71と下部72とを治具90により固定し、上記と同様の圧着工程に従い、上記と同様の加圧力P、目的温度T等の条件下で圧着処理を行うことで、上部71と下部72とが一体に圧着したマイクロチップ7を得ることができる。これにより、接着材を用いずに製造されたマイクロチップを提供することができる。
また、その他の光学部材として例えば、長尺ロッド、大型のフォトマスク用の基材が挙げられる。
なお、上記の各実施形態において、気体はプラズマ光を発するための気体には限られず、エキシマ光等、真空紫外領域から赤外線領域にわたる波長領域の光を発するための任意の気体であればよい。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
本発明のフッ化カルシウム部材及びフッ化カルシウム部材の製造方法、フッ化カルシウム結晶の圧着方法によれば、多様な形状のフッ化カルシウム部材を容易に得ることができる。よって半導体製造装置等の様々な分野にフッ化カルシウム単結晶を有する多様な形状の部材を提供することが可能となり、各分野における部品設計の自由度を向上させることができる。
1、2、3、4、5 光学部材
10、20、40、50 透光部
11 蓋部
12 フランジ部
3x 第1円筒部
3y 第2円筒部
3s 球殻部
31 第1部材
32 第2部材
41、51 第1冷却部
42、52 第2冷却部
53 第3冷却部
54 第4冷却部
CH 流路
LS 光源

Claims (20)

  1. フッ化カルシウム部材であって、
    フッ化カルシウムの単結晶である第1部材と、
    フッ化カルシウムの単結晶又は多結晶である第2部材とを有し、
    第1部材と第2部材とが圧着されてなるフッ化カルシウム部材。
  2. 前記第2部材はフッ化カルシウムの単結晶である請求項1に記載のフッ化カルシウム部材
  3. 光源用部材として用いられる請求項1又は2に記載のフッ化カルシウム部材。
  4. 前記光源用部材は、内部に気体を密封する球殻を有する気体密封用容器である請求項3に記載のフッ化カルシウム部材。
  5. 前記光源用部材は、内部に気体を密封する気体密封用容器であって、前記気体密封用容器は、前記第1部材として内部に気体を密封する第1筒と、前記第2部材として前記第1筒の軸方向の端部に圧着されたフランジとを有する請求項3に記載のフッ化カルシウム部材。
  6. 前記フッ化カルシウム部材が筒状部材であり、該筒状部材の周壁内部に冷媒を流通させる流路が形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のフッ化カルシウム部材。
  7. 前記筒状部材は内部に気体を密封する気体密封用容器であって、前記気体密封用容器は、前記第1部材として第1筒と、前記第2部材として前記第1筒の軸方向の端部に圧着された第2筒とを有し、前記第1筒は前記密封された気体からの光を透過する透光部を有し、前記第2筒は前記流路を有し、前記冷媒は前記透光部を冷却する請求項6に記載のフッ化カルシウム部材。
  8. フッ化カルシウム部材の製造方法であって、
    フッ化カルシウムの単結晶である第1部材とフッ化カルシウムの単結晶又は多結晶である第2部材とを圧着することを含む製造方法。
  9. 前記第2部材はフッ化カルシウムの単結晶である請求項8に記載の製造方法
  10. 前記圧着において前記第1部材と前記第2部材の接触面に圧力が与えられ、前記圧力は2.1MPa〜5.8MPaである請求項8又は9に記載の製造方法。
  11. 前記圧力が2.1MPa〜3.6MPaである請求項10に記載の製造方法
  12. 前記圧着は、前記第1部材と前記第2部材の接触面に圧力を与えた状態で、前記第1部材と前記第2部材とを所定温度の雰囲気中に保持することを含み、前記所定温度が400℃〜1100℃である請求項8〜11のいずれか一項に記載の製造方法。
  13. 前記所定温度が400℃〜800℃である請求項12に記載に製造方法。
  14. 前記所定温度が400℃〜500℃である請求項13に記載の製造方法。
  15. 前記圧着において、前記第2部材と接触する前記第1部材の所定面の表面粗さと、前記第1部材と接触する前記第2部材の所定面の表面粗さとは、それぞれRa=5nm以下である請求項8〜14のいずれか一項に記載の製造方法。
  16. 前記圧着は、不活性雰囲気中又は真空雰囲気中で行われる請求項8〜15のいずれか一項に記載の製造方法
  17. 前記第1部材及び前記第2部材はそれぞれフッ化カルシウム単結晶からなる半球殻を有し、前記第1部材と前記第2部材との圧着において、前記第1部材の半球殻と前記第2部材の半球殻とを圧着してフッ化カルシウム単結晶からなる球殻を形成する請求項8〜16のいずれか一項に記載の製造方法。
  18. フッ化カルシウム結晶の圧着方法であって、
    フッ化カルシウム単結晶である第1部材の所定面と、フッ化カルシウム単結晶又はフッ化カルシウム多結晶である第2部材の所定面とを接触させることと、
    400℃〜1100℃の雰囲気下で前記接触面に2.1MPa〜5.8MPaの圧力を加えることとを含む圧着方法。
  19. 前記第1部材の所定面の表面粗さ、及び前記第2部材の所定面の表面粗さは、Ra=5nm以下である請求項18に記載の圧着方法。
  20. 前記圧力を加えることは、不活性雰囲気中又は真空雰囲気中において行われる請求項18又は19に記載の圧着方法。
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