JP2017030954A - 産業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行していない状態での車体の安定性を向上させた産業車両の提供にある。
【解決手段】一対の前輪および後輪を具備する車体と、車体の前部に接続され、昇降可能なフォークを有する荷役装置と、を備えたフォークリフトにおいて、後輪を支持するリヤアクスルと、車体に対してリヤアクスルを上下方向に揺動可能に連結するセンターピンと、車体とリヤアクスルとのスイング角を検出するスイング角センサと、スイング角センサと接続され、スイング角センサの検出信号の伝達を受ける機台制御部と、を備え、機台制御部は、非走行状態であってフォークの上昇時にスイング角センサにより検出される検出スイング角と、予め設定されたスイング角の閾値と、を比較し、検出スイング角がスイング角の閾値を超えたとき、警告音・警告表示による報知の制御を行う。
【選択図】 図5

Description

この発明は、フォークリフト等の産業車両に関する。
産業車両の従来技術としては、例えば、特許文献1に開示された産業車両を挙げることができる。特許文献1に開示された産業車両はフォークリフトであり、車体の前方側に荷物を昇降させるフォークを有している。車体は、一対の前輪および一対の後輪を備える。前輪はフロントアクスルに支持され、フロントアクスルは、車体に直接固定されている。駆動源からの駆動力は前輪へ伝達される。後輪はリヤアクスルに支持されており、リヤアクスルは、センタピポッドにて車体に回動可能に支持されている。従って、後輪を支持するリヤアクスルは、センタピポッドの軸線を中心として車体に対して上下方向へ揺動可能である。そして、後輪の操舵により車体の向きが変えられるようになっている。このように、この種のフォークリフトは、前輪は、車体に対してリジットとされ、後輪は、車体に対してフリーとされて左右に数度ほど傾くような懸架方式(センタピポッド式)とされ、車体は、各前輪と後輪のセンタピポッドとの3点にて支持されている。
フォークリフトには、ロック装置が設けられており、ロック装置は、車体側に固定されたロック機構と、リヤアクスルの上面側に固定されたロックプレートとを有している。ロック機構は、対向位置に配設された一対のシリンダと、これらシリンダに設けられたピストンとを有しており、このロック機構のピストン同士の間に、パッドを介してロックプレートが配設されている。シリンダには、配管によってポンプが接続されており、ポンプによってシリンダへ作動液が供給されると、各ピストンが突出され、ロックプレートが、パッドを介してピストンによって挟持される。従って、車体側とリヤアクスルとがロックされ、センタピポッドにおける車体のローリングが禁止される。
ポンプには、制御部が接続されており、ポンプは制御部からの制御信号によってON・OFFされるようになっている。制御部には、車速センサ、スイング角センサおよびステアリングセンサが接続されており、これらセンサからの検出信号が、制御部へ送信されるようになっている。
特許文献1に開示されたフォークリフトによれば、ロック装置によるリヤアクスルのロックを、車両が直進している際に解除するので、直進走行時における前輪および後輪の良好な接地性を確保して安定した走行を可能とするとしている。そして、車両が直進していない場合、つまり、旋回時には、ロック装置によって車体に対してリヤアクスルがロックされた状態に維持されるので、車体を前輪および後輪の4点にて確実に支持させることができるとしている。
特開2001−163596号公報
しかしながら、特許文献1に開示された産業車両は、産業車両が旋回して走行する場合の車体の安定性を担保する技術に過ぎず、産業車両が走行していない場合の車体の安定性を向上させるものではない。因みに、フォークリフトの場合には、荷役装置の昇降部が上昇に伴い、車両の重心が上昇する。車体が各前輪と後輪のセンタピポッドとの3点にて支持されている懸架方式では、産業車両が走行していない状態であっても、荷役装置の昇降部の上昇に伴い、重心の位置が安定領域から外れる場合には車体の安定性を損なう場合はある。例えば、重心の偏った荷の上昇により荷と車両との合成重心が安定領域から外れたり、車両が傾斜面に停止した状態にて昇降部の上昇により重心が安定領域から外れたりする場合等である。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、走行していない状態での車体の安定性を向上させた産業車両の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、一対の前輪および後輪を具備する車体と、前記車体の前部に接続され、昇降可能な昇降部を有する荷役装置と、を備えた産業車両において、前記後輪を支持するリヤアクスルと、前記車体に対して前記リヤアクスルを上下方向に揺動可能に連結するセンターピンと、前記車体と前記リヤアクスルとのスイング角を検出するスイング角検出部と、前記スイング角検出部と接続され、前記スイング角検出部の検出信号の伝達を受ける制御装置と、を備え、前記制御装置は、非走行状態かつ前記昇降部の上昇時に前記スイング角検出部により検出される検出スイング角と、予め設定されたスイング角の閾値とを比較し、前記検出スイング角が前記スイング角の閾値を超えたとき、警告および前記昇降部の上昇制限の少なくとも一方の制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、産業車両が走行しない状態にて荷役装置の昇降部を上昇するとき、スイング角検出部が車体に対するリヤアクスルの検出スイング角を検出する。検出される検出スイング角が予め設定したスイング角の閾値を超えるとき、制御装置は車体の安定性が低下していることを警告によりオペレータに報知し、あるいは、昇降部の上昇を制限する制御を行う。産業車両が走行時における車体の安定性向上のためのスイング角検出部を備える場合には、新たな機器を付加することなく走行しない状態にて車体の安定性向上を可能とする。
また、上記の産業車両において、前記警告は、報知手段による警告音および警告表示の少なくとも一方とする構成としてもよい。
この場合、検出される検出スイング角が予め設定したスイング角の閾値を超えるとき、報知手段による警告音および警告表示の少なくとも一方により、車体の安定性が低下していることをオペレータに認識させることができる。
また、上記の産業車両において、前記制御装置は、前記検出スイング角が前記スイング角の閾値を超えたとき、前記昇降部の上昇制限として、前記昇降部の上昇速度を低下させる制御を行う構成としてもよい。
この場合、検出される検出スイング角が予め設定したスイング角の閾値を超えるとき、昇降部の上昇速度が制御装置により低下され、車体の安定性が低下しないようにすることができる。
また、上記の産業車両において、前記検出スイング角が前記スイング角の閾値を超える状態が継続されるとき、前記制御装置は、前記昇降部の上昇制限として、前記昇降部の上昇を停止させる制御を行う構成としてもよい。
この場合、検出スイング角が前記スイング角の閾値を超える状態が継続されることにより、車体の安定性が低下するが、昇降部の上昇が制御装置により停止されることにより、車体の安定性が低下することを防止することができる。
また、上記の産業車両において、前記車体は、前記制御装置と接続され、前記荷役装置の荷の荷重を検出する荷重センサを備え、前記制御装置は、荷重センサにより一定以上の荷の荷重が検出されると、前記スイング角の閾値よりもスイング角の値を大きくした第2閾値を設定する構成としてもよい。
この場合、検出センサが一定以上の検出荷重を検出したとき、制御装置は、荷役装置に一定の重さ以上の荷を支持していると判断できる。荷役装置に一定の重さ以上の荷が支持されている場合、荷と産業車両の合成重心は、荷のない状態での産業車両の重心より前方に位置する。従って、合成重心を基づくスイング角の第2閾値を、荷のない状態での産業車両の重心に基づく閾値よりも値を大きく設定し、一定の重さ以上の荷が支持されている場合に産業車両の安定性をより正確に確認することができる。
本発明によれば、走行していない状態での車体の安定性を向上させた産業車両を提供することができる。
第1の実施形態に係るフォークリフトの概略側面図である。 第1の実施形態に係るフォークリフトの要部後面図である。 フォークリフトの制御系を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態に係るフォークリフトの重心、合成重心および安定領域を示す概略平面図である。 第1の実施形態に係るフォークリフトの制御を示すフロー図である。 (a)は傾斜面におけるフォークリフトの重心の移動を説明する説明図であり、(b)は重心が偏った荷を支持するフォークリフトの重心の移動を説明する説明図である。 第1の実施形態のフォークリフトの別例に係る制御を示すフロー図である。 第2の実施形態に係るフォークリフトの制御ブロック図である。 第2の実施形態に係るフォークリフトの重心、合成重心および安定領域を示す概略平面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る産業車両としてのフォークリフトを図面に基づいて説明する。なお、方向を特定する「前後」、「左右」および「上下」については、フォークリフトのオペレータが運転席の運転シートに着座して、フォークリフトの前進側を向いた状態を基準として示す。
図1に示すように、産業車両としてのフォークリフト10は、車体11の前部に荷役装置12を備えている。車体11の中央付近には運転席13が設けられており、車体11における運転席13の下方にはバッテリ14が収容されている。本実施形態のフォークリフト10は、バッテリ14の電力により作動するバッテリフォークリフトである。
車体11における運転席13には、オペレータが着座可能な運転シート15が設けられている。運転席13の前部に車載ディスプレイ16が設けられている。車載ディスプレイ16は、車体11において運転シート15に着座したオペレータから視認しやすい位置に設置されている。車載ディスプレイ16は各種情報を表示する機能を有するが、警告音および警告表示が可能な報知手段に相当する。
荷役装置12はマスト17を備えており、マスト17には左右一対のフォーク19がリフトブラケット18を介して設けられている。リフトブラケット18およびフォーク19はマスト17に対して昇降可能な昇降部に相当する。
車体11の前部には前輪としての駆動輪20がフロントアクスル(図示せず)を介して設けられている。フロントアクスルは車体11に固定されている。車体11には、走行駆動力を生じる走行モータ21が設けられている。走行モータ21は電動モータであり、バッテリ14の電力により駆動される。フロントアクスルには、走行モータ21の走行駆動力を駆動輪20へ伝達する動力伝達機構(図示せず)が設けられている。
図2に示すように、車体11の後部には後輪としての操舵輪22がリヤアクスル23を介して設けられている。リヤアクスル23の長手方向は幅方向と一致し、リヤアクスル23の幅方向における中心にセンターピン24が挿通されている。車体11の後部には車軸支持部25が設けられており、リヤアクスル23はセンターピン24により車体11の車軸支持部25と連結されている。従って、リヤアクスル23はセンターピン24を支点として車体11に対して上下方向に揺動可能である。
車体11には、スイング角検出部としてのスイング角センサ26が備えられている。スイング角センサ26は、リヤアクスル23の揺動時における車体11に対するリヤアクスル23のスイング角(揺動角)を検出する。車体11とリヤアクスル23との間には油圧シリンダ27が設けられている。油圧シリンダ27は、フォークリフト10の走行時における急旋回の際に、車体11に対するリヤアクスル23の揺動を規制する手段である。
次に、フォークリフト10の電気的構成について説明する。車体11はフォークリフト10の各種制御を行う制御装置としての機台制御部28を搭載している(図1を参照)。図3に示すように、機台制御部28は、演算処理部(CPU)29とメモリ部30を備えている。演算処理部29は各種の制御を所定の手順で実行する機能を有する。メモリ部30は各種のデータやプログラムを記憶する機能を備えており、スイング角の閾値が記憶されている。本実施形態の機台制御部28は、スイング角センサ26のほか、モータ回転センサ31、リフトレバーセンサ32と接続されている。モータ回転センサ31は走行モータ21の回転数を検出するセンサである。リフトレバーセンサ32はリフトレバー(図示せず)の操作位置を検出するセンサであり、フォーク19の上昇操作や下降操作の位置を検出する機能を有する。また、機台制御部28は、運転席13に設けられた車載ディスプレイ16と通信可能に接続されている。機台制御部28は走行モータ21の駆動制御を行う駆動回路33と接続されているほか、荷役モータ(図示せず)の駆動制御を行う駆動回路(図示)と接続されている。
本実施形態のフォークリフト10は、図4に示すように、左右の駆動輪20とセンターピン24との3点による支持構造(以下「三点支持構造」と表記する)となっている。三点支持構造によって不整地におけるフォークリフト10の接地性や安定性が高められる。図4に示すフォークリフト10の重心Gmが安定領域E(一点鎖線により示す三角形の領域)から外れない限り車体11の安定性を損なうおそれはない。フォークリフト10に荷Wが存在する場合は、荷Wの重量とフォークリフト10の重量を加味した求められる合成重心Gnを基準とする。因みに、フォークリフト10が走行しない状態にてフォーク19を上昇させると重心Gmが高くなる。荷Wの重心が偏っていたり、フォークリフト10が傾斜面に停止していたりすると、スイング角が増大してフォーク19の上昇時により重心Gmが安定領域Eから外れ、フォークリフト10の安定性が低下する。なお、荷Wを支持するフォーク19を上昇させると合成重心Gnが高くなり、スイング角が増大してフォーク19の上昇時により合成重心Gnが安定領域Eから外れると、フォークリフト10の安定性が低下する。本実施形態では、スイング角の閾値が予め設定されているが、スイング角の閾値は、スイング角が0°のときの重心Gmを基準とした安定領域Eの境界に基づいて設定されており、スイング角の閾値は重心Gmから安定領域Eの境界までの距離と対応する。
本実施形態では、フォークリフト10が走行しない状態における車体11の安定性の低下を防止するための工夫がなされている。具体的には、機台制御部28には、図5に示すフローチャートに係る制御を行うプログラムが記憶されている。
図5に示すように、機台制御部28は、ステップS1ではモータ回転センサ31の検出信号に基づきモータ回転が0であるか否かを判断する。走行モータ21のモータ回転数が0と判断された場合は、フォークリフト10が走行していないため、ステップS2へ進む。一方、走行モータ21のモータ回転数が0以外と判断された場合は、フォークリフト10が走行しているため、フローは終了する。つまり、走行モータ21のモータ回転数によりフォークリフト10が走行状態か非走行状態であるかが検知される。
ステップS2では、機台制御部28は、リフトレバーセンサ32の検出信号に基づき、リフトレバーが上昇位置であるか否かを判別する。リフトレバーが上昇位置であると判断された場合は、フォーク19が上昇している状態にあり、ステップS3へ進む。リフトレバーが上昇位置以外の位置(下降、中立)にあると判断された場合には、フローは終了する。
ステップS3では、機台制御部28は、スイング角センサ26の検出信号に基づき、検出スイング角が予め設定されたスイング角の閾値より大きいか否かを判断する。検出スイング角が閾値よりも大きいと判断された場合には、重心Gm(又は合成重心Gn)が安定領域Eから外れる可能性があるとされ、機台制御部28は、車載ディスプレイ16における警告音および警告表示を行う指令を出す。一方、検出スイング角が閾値以下と判断された場合には、重心Gm(又は合成重心Gn)が安定領域Eから外れる可能性がないためフローは終了する。
本実施形態の機台制御部28は、フォークリフト10が走行しない状態においてフォーク19が上昇するときのスイング角が閾値を超える場合には、フォークリフト10の安定性が低下していることをオペレータに報知する機能を有する。
次に、本実施形態のフォークリフト10の作用について説明する。フォークリフト10はオペレータにより運転されるが、フォークリフト10の運転中は、モータ回転センサ31、リフトレバーセンサ32、スイング角センサ26は、常にそれぞれ検出信号を機台制御部28に伝達する。フォークリフト10が走行している状態では、モータ回転センサ31の検出信号は、走行モータ21のモータ回転数が0でないことを示すため、機台制御部28は、フォークリフト10が走行していると判断する。フォークリフト10が走行していない状態では、モータ回転センサ31の検出信号は、走行モータ21のモータ回転数が0であることを示すため、機台制御部28は、フォークリフト10が走行していないと判断する。
フォーク19が中立又は下降中である場合には、リフトレバーセンサ32の検出信号は、上昇位置以外の位置を示すため、機台制御部28は、フォーク19が上昇していないと判断する。フォーク19が上昇中である場合には、リフトレバーセンサ32の検出信号は、上昇位置を示すため、機台制御部28は、フォーク19が上昇していると判断する。
リヤアクスル23が車体11に対して揺動して、安定領域から重心Gm(又は合成重心Gn)が外れる可能性がある場合には、スイング角センサ26の検出信号は、閾値よりも大きい検出スイング角を示す。機台制御部28は、フォークリフト10が走行せずフォーク19が上昇し、スイング角センサ26の検出信号が閾値よりも大きい検出スイング角を示すとき、警告音および警告表示による報知を行う。
機台制御部28が警告音および警告表示による報知を行うのは、フォークリフト10が走行しない状態にあってフォーク19の上昇に伴い、安定領域から重心Gm(又は合成重心Gn)が外れる可能性がある場合である。具体的には、フォークリフト10が傾斜面に位置してフォーク19を上昇させる場合や、荷Wの重心が偏った位置にあってフォーク19を上昇させる場合である。
図6(a)に示すように、フォークリフト10が傾斜面に停止して荷Wを支持しないフォーク19を上昇させたり、図6(b)に示すように、重心Gwの位置が偏った荷Wを支持するフォーク19を上昇させたりすると、フォーク19を上昇するにつれて検出スイング角は増大する。図6(a)の場合では、検出スイング角が大きくなると、重心Gmが安定領域Eの境界へ接近し、さらにフォーク19を上昇させると、検出スイング角が閾値より大きくなり、重心Gmが安定領域Eから逸脱する。図6(b)の場合では、検出スイング角が大きくなると、合成重心Gnが安定領域Eの境界へ接近し、さらにフォーク19を上昇させると、検出スイング角が閾値より大きくなり、合成重心Gnが安定領域Eから逸脱する。本実施形態では、一定以上の重量を有する荷Wがフォーク19に支持されている場合も予め設定した閾値を変更せず用いる。なお、図6(a)、図6(b)は、説明の便宜上、フォークリフト10に生じたスイング角を誇張して図示している。
検出スイング角が閾値より大きくなり、警告音および警告表示による報知を受けたオペレータは、リフトレバーを操作して直ちにフォーク19の上昇を停止すれば、フォークリフト10の安定性が低下していることを防止することができる。さらに、フォーク19を下降させるとフォークリフト10の安定性は向上する。
本実施形態のフォークリフト10は以下の作用効果を奏する。
(1)フォークリフト10が走行しない状態にて荷役装置12のフォーク19を上昇するとき、スイング角センサ26が車体11に対するリヤアクスル23の検出スイング角を検出する。検出される検出スイング角が予め設定したスイング角の閾値を超えるとき、機台制御部28はフォークリフト10の安定性が低下していることを警告によりオペレータに報知する。フォークリフト10が走行時の車体11の安定性向上のためのスイング角センサ26を備えているので、新たな機器を付加することなく走行しない状態のフォークリフト10の安定性向上に効果がある。
(2)検出される検出スイング角が予め設定したスイング角の閾値を超えるとき、車載ディスプレイ16における警告音および警告表示により、フォークリフト10の安定性が低下していることをオペレータに認識させることができる。オペレータは、車載ディスプレイ16を通じた警告により直ちにフォークリフト10の安定性が低下していることを認識することができる。
本実施形態では、検出される検出スイング角が予め設定したスイング角の閾値を超えるとき、機台制御部28は、車載ディスプレイ16における警告音および警告表示により報知を行うようにしたが、例えば、図7のフロー図に従う制御を行ってもよい。図7に示すように、機台制御部28は、検出される検出スイング角が予め設定したスイング角の閾値を超えるとき、フォーク19の上昇速度を低下させる制御を行う(ステップS4を参照)。この場合、フォーク19の上昇速度が低下されることにより、フォークリフト10の安定性が低下しないようにすることができる。フォーク19の上昇速度の低下は昇降部の上昇制限に相当する。オペレータが、フォーク19の上昇速度が低下したことを認識し、リフトレバーの操作によりフォーク19の上昇を停止すれば、フォークリフト10の安定性が低下することを防止することができる。
また、機台制御部28は、検出スイング角のスイング角の閾値を超えた状態が継続されているか否かを判断する(ステップS5を参照)。検出スイング角の閾値を超えた状態が継続されるとき、機台制御部28は、フォーク19の上昇を停止させる制御を行う(ステップS6を参照)。この場合、検出スイング角の閾値を超えた状態が継続されると、フォークリフト10の安定性が低下するが、フォーク19の上昇が停止されることにより、フォークリフト10の安定性が低下することを防止することができる。フォーク19の上昇停止は昇降部の上昇制限に相当する。なお、検出スイング角の閾値を超えた状態の継続は、検出スイング角と閾値と角度差に基づいて判断される。例えば、フォーク19の速度を低下させてから検出スイング角と閾値との角度差が、予め設定した一定以上の角度差になったとき、フォーク19の上昇を停止する。なお、オペレータが、フォーク19の上昇速度が低下したことを認識し、リフトレバーの操作によりフォーク19の上昇を停止すれば、フローは終了する。また、継続を判断する継続時間はオペレータが車載ディスプレイ16において任意に設定可能な設定値である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るフォークリフトについて説明する。本実施形態のフォークリフトは、フォークに一定以上の重量の荷が支持されているとき、第1の実施形態のスイング角の閾値(以下、「第1閾値」と表記する)と比較して大きく緩和された閾値(以下「第2閾値」)を用いる点で、先の実施形態と異なる。従って、本実施形態では、第1の実施形態と共通する構成については第1の実施形態の説明を援用し、符号を共通して用いる。
本実施形態では、図8に示すように、荷役装置12の荷Wの荷重を検出する荷重センサ41を車体11に備えている。荷重センサ41は、一般的にフォークリフトには標準装備されているセンサであり、機台制御部28と接続されている。荷重センサ41はフォーク19に一定以上の重量の荷Wが支持されているときに、検出信号を発信する機能を有する。荷重センサ41から発信された検出信号は機台制御部28へ伝達される。
図9に示すように、荷Wがフォーク19に支持されているとき、荷Wとフォークリフト40との合成重心Gnは、荷Wを支持しないフォークリフト40の重心Gmよりも前方に位置する。合成重心Gnが重心Gmのどの程度前方に位置するかは、荷Wの重量によって規定される。図9に示す合成重心Gnは、重量が一定以上の荷Wがフォーク19に支持されている場合の合成重心を示す。図9に示すように、合成重心Gnは幅方向における安定領域Eの境界までの距離Lnが、重心Gmの幅方向における安定領域Eの境界までの距離Lmより大きい。合成重心Gnの位置が前方となるにつれて、距離Lmと距離Lnの差は大きくなる。
先の実施形態では、第1閾値は、スイング角が0°のときの重心Gmを基準とした安定領域Eの境界に基づいて設定されており、検出スイング角が第1閾値のとき重心Gmが重心Gmの幅方向における安定領域Eの境界に達する。本実施形態では、第2閾値は、スイング角が0°のときの合成重心Gnを基準とした安定領域Eの境界に基づいて予め設定されており、第1閾値より大きく設定されている。そして、先の実施形態では、一定以上の重量を有する荷Wがフォーク19に支持されていても第1閾値を適用したが、本実施形態では、荷重センサ41が一定以上の重量の荷Wを検出したとき、第2閾値を適用する。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用効果と同等の作用効果を奏する。また、本実施形態によれば、一定以上の重量を有する荷Wがフォーク19に支持されている場合と、荷Wが支持されていない場合についてスイング角の閾値を変更している。このため、一定の重さ以上の荷Wが支持されている場合により正確にフォークリフト40の安定性を確認することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、産業車両としてバッテリフォークリフトを例示したが、バッテリフォークリフトに限定する趣旨ではない。産業車両は、エンジンフォークリフト、ハイブリッドフォークリフトであってもよい。エンジンフォークリフトの場合、走行状態か非走行状態であるかを検知するため、例えば、車速センサを用いればよい。
○ 上記の実施形態では、リヤアクスルに左右一対の操舵輪を備えた4輪のフォークリフトを例示したが、4輪のフォークリフトに限らず、操舵輪が1輪の3輪のフォークリフトであってもよい。また、本発明は、カウンタ式フォークリフトだけでなくリーチ式フォークリフトに適用可能である。
○ 上記の実施形態では、車載ディスプレイにおける警告音および警告表示を通じてオペレータに報知するとしたが、車載ディスプレイを通じた警告に限定されない。車載ディスプレイとは別に設けられたスピーカやランプによる警告であってもよい。また、視覚に訴える警告のみや聴覚に訴える警告のみであってもよい。
○ 上記の実施形態では、警告による報知又は昇降部の上昇制限のいずれか一方の制御を行うとしたが、この限りではなく、警告による報知又は昇降部の上昇制限の両方の制御を行うようにしてもよい。
○ 上記の実施形態では、継続を判断する継続時間を任意に設定可能な設定値としたが、継続時間は予め機台制御部により規定された規定値であってもよい。
○ 上記の実施形態では、走行モータのモータ回転数を0と判断した場合にフォークリフトが非走行状態であるとしたが、厳密にモータ回転数が0である場合でなくてもよい。例えば、走行モータの回転が停止しているに等しい程度の低回転数であるときにフォークリフトが非走行状態であると機台制御部に認識させてもよい。
10、40 フォークリフト(産業車両としての)
11 車体
12 荷役装置
13 運転席
16 ディスプレイ
17 マスト
18 リフトブラケット
19 フォーク
20 駆動輪
22 操舵輪
23 リヤアクスル
24 センターピン
25 車軸支持部
26 スイング角センサ
27 油圧シリンダ
28 機台制御部
31 モータ回転センサ
32 リフトレバーセンサ
41 荷重センサ
E 安定領域
Gm 重心
Gn 合成重心
W 荷
Lm、Ln 距離

Claims (5)

  1. 一対の前輪および後輪を具備する車体と、
    前記車体の前部に接続され、昇降可能な昇降部を有する荷役装置と、を備えた産業車両において、
    前記後輪を支持するリヤアクスルと、
    前記車体に対して前記リヤアクスルを上下方向に揺動可能に連結するセンターピンと、
    前記車体と前記リヤアクスルとのスイング角を検出するスイング角検出部と、
    前記スイング角検出部と接続され、前記スイング角検出部の検出信号の伝達を受ける制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、非走行状態かつ前記昇降部の上昇時に前記スイング角検出部により検出される検出スイング角と、予め設定されたスイング角の閾値とを比較し、前記検出スイング角が前記スイング角の閾値を超えたとき、警告および前記昇降部の上昇制限の少なくとも一方の制御を行うことを特徴とする産業車両。
  2. 前記警告は、報知手段による警告音および警告表示の少なくとも一方とすることを特徴とする請求項1記載の産業車両。
  3. 前記制御装置は、前記検出スイング角が前記スイング角の閾値を超えたとき、前記昇降部の上昇制限として、前記昇降部の上昇速度を低下させる制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の産業車両。
  4. 前記検出スイング角が前記スイング角の閾値を超える状態が継続されるとき、
    前記制御装置は、前記昇降部の上昇制限として、前記昇降部の上昇を停止させる制御を行うことを特徴とする請求項3記載の産業車両。
  5. 前記車体は、前記制御装置と接続され、前記荷役装置の荷の荷重を検出する荷重センサを備え、
    前記制御装置は、荷重センサにより一定以上の荷の荷重が検出されると、前記スイング角の閾値よりもスイング角の値を大きくした第2閾値を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の産業車両。
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