JP2017030718A - 操作入力検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作入力部に対して異物が付着した状況下においても高精度な操作入力検知を行うことのできる操作入力検知装置を提供すること。【解決手段】操作入力検知装置としてのエンブレムスイッチは、車両表面を構成するバックドアの外表面に設けられた操作入力部としてのエンブレムと、このエンブレムの内側に設けられた静電容量センサと、を備える。また、エンブレムスイッチは、エンブレムに対して検出対象物が接離することにより変化する静電容量センサのセンサ出力に基づいて、そのエンブレムに対する操作入力を検知する操作入力検知部としてのドアECUを備える。そして、このドアECUは、センサ出力S1の加速度γの絶対値が所定の閾値th1を超えることを条件として(|γ|>th1)、そのエンブレムに対してタッチ操作入力が行われたものと判定する異物付着時検知判定部として機能する。【選択図】図12

Description

本発明は、操作入力検知装置に関するものである。
従来、車両表面に設けられた操作入力部に対して検出対象物が接離することにより変化する静電容量センサのセンサ出力に基づいて、その操作入力部に対する操作入力の検知を行う操作入力検知装置がある。例えば、特許文献1には、車両のドアハンドルに近接する利用者の手を検知することにより、非接触にて、そのドアの施解錠を行うことが可能な構成が開示されている。また、車両の外表面には、例えば、泥や融雪剤等、静電容量センサによる検出対象物の近接検出を阻害するような異物が付着しやすいという問題がある。この点を踏まえ、例えば、特許文献2には、静電容量センサを構成するセンサ電極の下方に、当該センサ電極の周囲を取り囲むように「はみ出す」シールド電極膜を配置する構成が開示されている。そして、これにより、上記のような異物の付着による感度検出の低下を抑えて、高い環境適応性能を確保することができる。
特許第5106533号公報 特開2010−286314号公報
しかしながら、開閉体の動作を伴う操作入力の検知においては、その検出感度もさることながら誤検知の抑制が重視される。即ち、近接検出の感度は低くとも、その操作入力部に対する操作入力を精度よく検知できることが望まれる。そして、上記の従来技術は、必ずしも、その操作入力部に対して異物が付着した状況下における高精度な入力検知を担保するものであるとはいえないことから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、操作入力部に対して異物が付着した状況下においても高精度な操作入力検知を行うことのできる操作入力検知装置を提供することにある。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、車両表面に設けられた操作入力部に対して検出対象物が接離することにより変化する静電容量センサのセンサ出力に基づいて、前記操作入力部に対する操作入力を検知する操作入力検知部を備え、前記操作入力検知部は、前記センサ出力の加速度の絶対値が所定の閾値を超えることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定する異物付着時検知判定部を備えることが好ましい。
即ち、異物が付着した状態の操作入力部に対して操作入力を行った場合、静電容量センサのセンサ出力は、その検出対象となる利用者の手(若しくはその延長物)が操作入力部に接触するまで、ほとんど変化しない。そして、その利用者の手が操作入力部に接触した瞬間、即ちタッチ操作入力の発生と同時に、急速に立ち上がるという特徴がある。従って、上記構成のように、そのセンサ出力の立ち上がりを示す当該センサ出力の加速度(の絶対値)を監視することにより、異物付着時におけるタッチ操作入力の発生を推定することができる。更に、例えば、操作入力部に対して異物が厚く付着している場合等、センサ出力の変化が小さくなるような状況下においても、そのタッチ操作入力の発生によるセンサ出力の立ち上がりを検知することができる。そして、これにより、精度よく、その操作入力検知を行うことができる。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、前記異物付着時検知判定部は、前記センサ出力の加速度の絶対値が前記所定の閾値を超えた後、該センサ出力の加速度の絶対値が第2の閾値以下に低下することを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定することが好ましい。
即ち、静電容量センサのセンサ出力は、操作入力を行うべく操作入力部に接触した利用者の手が、静止状態となることにより、略一定の値となる。そして、これにより、そのセンサ出力の加速度(の絶対値)もまた、略ゼロに等しい値まで低下する。従って、上記構成によれば、そのタッチ操作入力が維持されているものと推定することができる。その結果、エンブレムに異物が付着した状況下においても、より精度よく、その操作入力検知を行うことができる。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、前記異物付着時検知判定部は、前記第2の閾値以下に低下した前記センサ出力の加速度の絶対値が、所定時間以上、前記第2の閾値以下に低下した状態にあることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定することが好ましい。
上記構成によれば、操作入力部に異物が付着した状況下においても、より精度よく、その操作入力検知を行うことができる。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、前記静電容量センサは、離間して設けられた第1及び第2のセンサ電極を備え、前記操作入力検知部には、前記第1のセンサ電極に対して前記検出対象物が接離することにより変化する第1のセンサ出力、及び前記第2のセンサ電極に対して前記検出対象物が接離することにより変化する第2のセンサ出力が入力されるものであって、前記異物付着時検知判定部は、前記センサ出力の加速度の絶対値が所定の閾値を超えた場合において、前記第1のセンサ出力と前記第2のセンサ出力との比が前記第1及び第2のセンサ電極間の面積比に依存することを示す所定範囲内にあることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定することが好ましい。
即ち、操作入力部に異物が付着した状態におけるタッチ操作入力の発生時、両センサ出力間の「比」は、その異物が形成する抵抗性導電膜の影響により、両センサ電極間の面積比に依存した値で略一定となる。従って、上記構成によれば、操作入力部に異物が付着した状況下においても、より精度よく、その操作入力検知を行うことができる。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、前記操作入力検知部は、前記異物付着時検知判定部による前記操作入力の検知を、前記センサ出力の加速度の絶対値が所定の閾値を超えた時点から所定の制限時間内に制限する制限時間設定部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、操作入力の検知時間を制限することで、誤検知の可能性を低減することができる。そして、これにより、その操作入力検知の信頼性を向上させることができる。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、車両表面に設けられた操作入力部に対して検出対象物が接離することにより変化する静電容量センサのセンサ出力に基づいて、前記操作入力部に対する操作入力を検知する操作入力検知部を備え、前記操作入力検知部は、前記センサ出力の変化速度が所定の閾値を超えることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定する異物付着時検知判定部を備えることが好ましい。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、前記異物付着時検知判定部は、前記センサ出力の変化速度が前記所定の閾値を超えた後、該変化速度が所定範囲内に低下することを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定することが好ましい。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、前記異物付着時検知判定部は、前記所定範囲内に低下した前記センサ出力の変化速度が、所定時間以上、前記所定範囲内にあることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定することが好ましい。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、前記静電容量センサは、離間して設けられた第1及び第2のセンサ電極を備え、前記操作入力検知部には、前記第1のセンサ電極に対して前記検出対象物が接離することにより変化する第1のセンサ出力、及び前記第2のセンサ電極に対して前記検出対象物が接離することにより変化する第2のセンサ出力が入力されるものであって、前記異物付着時検知判定部は、前記センサ出力の変化速度が所定の閾値を超えた場合において、前記第1のセンサ出力と前記第2のセンサ出力との比が前記第1及び第2のセンサ電極間の面積比に依存することを示す所定範囲内にあることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定することが好ましい。
上記課題を解決する操作入力検知装置は、前記操作入力検知部は、前記異物付着時検知判定部による前記操作入力の検知を、前記センサ出力の変化速度が所定の閾値を超えた時点から所定の制限時間内に制限する制限時間設定部を備えることが好ましい。
本発明によれば、操作入力部に対して異物が付着した状況下においても高精度な操作入力検知を行うことができる。
車両のバックドアに設けられたエンブレムスイッチの概略構成図。 エンブレムスイッチを用いたバックドアの開駆動制御の処理手順を示すフローチャート。 エンブレム内に設けられた静電容量センサを構成する各センサ電極の配置を示す平面図。 近接操作入力検知判定の処理手順を示すフローチャート。 通常時、近接操作入力を行った場合における各センサ出力の波形図。 静電容量センサを構成する各センサ電極と操作入力を行う利用者の手との位置関係を示す説明図。 (a)は、操作入力を意図しない検出対象物X´がエンブレム4に近接した状態の説明図、(b)は、エンブレム4に異物が付着した状態の説明図。 異物付着時、タッチ操作入力を行った場合における各センサ出力の波形図。 異物付着時、タッチ操作入力を行った場合におけるセンサ出力の変化速度を示す波形図。 第1の実施形態における異物付着時検知判定の処理手順を示すフローチャート。 異物付着時、タッチ操作入力を行った場合におけるセンサ出力間の比を示す波形図。 第2の実施形態における異物付着時検知判定の処理手順を示すフローチャート。
[第1の実施形態]
以下、操作入力検知装置に関する第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1の後端に形成されたドア開口部2には、その上端部を回動中心として開閉動作する所謂跳ね上げ式のバックドア3が設けられている。また、このバックドア3の外表面3sには、車両1のエンブレム4が設けられている。そして、この車両1においては、そのエンブレム4が、バックドア3を開動作させるための操作入力部となっている。
詳述すると、本実施形態では、エンブレム4の内側には、静電容量センサ5が設けられている。また、この静電容量センサ5のセンサ出力Sは、ドアECU10に入力されるようになっている。そして、本実施形態の車両1では、これにより、このドアECU10が、その操作入力部を構成するエンブレム4に対する操作入力を検知する操作入力検知部として機能する構成になっている。
即ち、静電容量センサ5のセンサ出力Sは、そのエンブレム4に対して検出対象物が接離することにより変化する。また、ドアECU10は、この静電容量センサ5のセンサ出力Sに基づいて、例えば、エンブレム4に対する近接操作入力(例えば、所謂「手かざし操作」等)を検知する。そして、本実施形態の車両1においては、これにより、操作入力検知装置としてのエンブレムスイッチ20が形成されている。
さらに詳述すると、本実施形態のドアECU10は、エンブレム4に対する操作入力を検知した場合には、例えば、所謂電子キー等のセキュリティ要件を満たすことを条件として、そのバックドア3に設けられたロック装置30を開動作させる。また、本実施形態の車両1には、図示しないモータを駆動源とするパワーバックドア装置(PBD)40が設けられている。そして、ドアECU10は、このパワーバックドア装置40の作動を制御することにより、バックドア3を開作動させる構成になっている。
具体的には、図2のフローチャートに示すように、本実施形態のドアECU10は、バックドアが全閉状態にあり(ステップ101:YES)、且つパワーバックドア装置40が停止中である場合(ステップ102:YES)に、そのエンブレム4に対する操作入力の検知判定を実行する(ステップ103)。そして、そのエンブレム4に対する操作入力を検知した場合に(ステップ104:YES)、バックドア3の開駆動制御を実行する構成になっている(ステップ105)。
(静電容量センサ及び近接操作入力の検知判定)
次に、本実施形態のエンブレムスイッチ20を構成する静電容量センサ5、及びその操作入力部としてのエンブレム4に対する近接操作入力の検知判定について説明する。
図3に示すように、本実施形態のエンブレム4は、バックドア3の外表面3sから突出する意匠部4aの輪郭が、上下方向に扁平した略楕円状となるような外形を有している。また、静電容量センサ5は、このエンブレム4の意匠部4aと同じく略楕円状に形成された支持基板51を有している。そして、本実施形態の静電容量センサ5は、この支持基板51上に設けられた複数のセンサ電極52を有している。
具体的には、本実施形態の静電容量センサ5において、その支持基板51の中央部分に設けられたドライブ電極53の上側となる位置には、第1センサ電極52aが設けられている。本実施形態では、この第1センサ電極52aは、上下方向に扁平した略楕円状の外形を有している。また、ドライブ電極53の下側となる位置には、支持基板51の下縁部に沿って延びる略円弧状の第2センサ電極52bが設けられている。そして、第1センサ電極52aの上側となる位置には、支持基板51の上縁部に沿って延びる略円弧状の第3センサ電極52cが設けられている。
即ち、本実施形態の静電容量センサ5は、これら互いに離間して設けられた各センサ電極52(52a〜52c)が、それぞれ、その操作入力部に設定されたエンブレム4の近傍に位置する検出対象物(導体)との間に独立した検出チャンネル(コンデンサ)CH1〜CH3を形成する。また、本実施形態のエンブレムスイッチ20において、操作入力検知部を構成するドアECU10には、そのエンブレム4に対して検出対象物が接離することにより変化する各検出チャンネルCH1〜CH3の静電容量を示す静電容量センサ5のセンサ出力S1〜S3が入力される(図1参照)。そして、本実施形態のドアECU10は、これら静電容量センサ5のセンサ出力Sに基づいて、そのエンブレム4を操作入力部とした利用者の操作入力を検知する構成になっている。
詳述すると、図4のフローチャートに示すように、近接検知入力部としてのドアECU10は、第1センサ電極52aが形成する第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S1を第2センサ電極52bが形成する第2検出チャンネルCH2のセンサ出力S2で除した値「S1/S2」が所定の閾値α0よりも大きいか否かを判定する(ステップ101)。次に、ドアECU10は、そのセンサ出力S1をセンサ出力S2で除した値「S1/S2」が所定の閾値よりも大きい場合(S1/S2>α0、ステップ101:YES)、この状態が所定時間t0以上、継続しているか否かを判定する(ステップ102)。そして、ドアECU10は、このセンサ出力S1をセンサ出力S2で除した値「S1/S2」が所定の閾値よりも大きい状態が、所定時間t0以上、継続している場合(t≧t0、ステップ102:YES)に、そのエンブレム4に対して操作入力が行われたものと判定する構成になっている(ステップ103)。
即ち、図5及び図6に示すように、静電容量センサ5の各センサ出力S1〜S3は、その操作入力を行う利用者の手60がエンブレム4に近接することにより増大する。そして、本実施形態のエンブレムスイッチ20は、このとき、その検出対象物Xとなる利用者の手60と各検出チャンネルCH1〜CH3を形成する各センサ電極52(52a〜52c)との間の距離差に基づいて、これら各センサ出力S1〜S3の増加率に乖離が生ずる構成になっている。
具体的には、図6に示すように、本実施形態のエンブレムスイッチ20は、バックドア3上におけるエンブレム4の配置及びそのエンブレム4の意匠形状に基づいて、操作入力を行う利用者の手60が、その内側に第1センサ電極52aが配置されたエンブレム4の上側部分に向かって伸びるような設計となっている。つまり、このとき、その利用者の手60と第1センサ電極52aとの間隔D1は、エンブレム4の下端部分に設けられた第2センサ電極52bとの間隔D2よりも近くなっている(D1<D2)。そして、これにより、その第1センサ電極52aが形成する第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S1の増加率と第2センサ電極52bが形成する第2検出チャンネルCH2のセンサ出力S2の増加率との間に乖離が生ずることになる。
これに対し、図7(a)に示すように、例えば、バックドア3に対して人がもたれ掛かった場合等、操作入力を意図しない検出対象物X´がエンブレム4に近接した状況においては、第1センサ電極52aと検出対象物X´との間隔D1と当該検出対象物X´と第2センサ電極52bとの間隔D2との間に、大きな距離差は発生しない(D1≒D2)。このため、第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S1の増加率と第2センサ電極52bが形成する第2検出チャンネルCH2のセンサ出力S2の増加率との間についてもまた、大きな乖離は生じない。
本実施形態のドアECU10は、このような操作入力部としてのエンブレム4に対して検出対象物X(X´)が近接することにより生ずる各センサ出力S1〜S3の増大、及びこれらの各センサ出力S1〜S3間に生ずる乖離の傾向を、上記のような「比」のかたちで把握する。
即ち、上記近接操作入力の検知判定に用いられる第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S1を第2検出チャンネルCH2のセンサ出力S2で除した値「S1/S2」は(図4参照、ステップ201)は、これら両センサ出力の増加率に乖離が生ずることにより増加する。本実施形態のドアECU10は、これを利用して、第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S1を第2検出チャンネルCH2のセンサ出力S2で除した値「S1/S2」が所定の閾値α0よりも大きいか否かを判定することにより、そのセンサ出力S1の増加率とセンサ出力S2の増加率との間の乖離が増大しているか否かを判定する。そして、本実施形態のエンブレムスイッチ20は、これにより、誤検知の発生を抑えて、精度よく、その近接操作入力の発生を検知することが可能になっている。
(異物付着時におけるタッチ操作入力の検知判定)
次に、本実施形態のドアECU10が実行する異物付着時におけるタッチ操作入力の検知判定について説明する。
図7(b)に示すように、エンブレム4の外表面を構成する意匠部4aに対して泥や融雪剤等のような異物70が付着した場合、その異物70が形成する抵抗性導電膜の影響により、静電容量センサ5の感度が低下する。そのため、本実施形態のドアECU10は、このような場合には、その利用者によるタッチ操作入力、即ちエンブレム4に対する直接的な接触による操作入力が行われた否かを判定する。
詳述すると、図8に示すように、意匠部4aに異物70が付着することにより感度が低下した状態のエンブレム4に対して操作入力を行った場合、各センサ出力S1〜S3は、その検出対象物Xとなる利用者の手60が意匠部4aに接触するまで、ほとんど変化しない。そして、その利用者の手60がエンブレム4の意匠部4aに接触した瞬間、即ちタッチ操作入力の発生と同時に、急速に立ち上がるという特徴がある。
図9に示すように、本実施形態のドアECU10は、この点を踏まえ、静電容量センサ5のセンサ出力S(S1)について、その立ち上がりを示す変化速度(ΔS1)を監視する。具体的には、異物付着時検知判定部としてのドアECU10は、センサ出力S1の変化速度ΔS1が所定の閾値β0を超えた場合に、エンブレム4の意匠部4aに対して異物70が付着した状態におけるタッチ操作入力が行われたものと推定する。そして、これをトリガとして、その異物付着時におけるタッチ操作入力の検知判定を実行する構成になっている。
さらに詳述すると、静電容量センサ5の各センサ出力S1〜S3は、操作入力を行うべくエンブレム4(の意匠部4a)に接触した利用者の手60が、静止状態となることにより、略一定の値となる。また、これにより、そのセンサ出力S1の変化速度ΔS1も略ゼロに等しい値まで低下する。そして、この値は、そのタッチ操作入力が継続する間、維持されることになる。
本実施形態のドアECU10は、このようなタッチ操作入力を行うことにより生ずる各センサ出力S1〜S3の変化を監視する。具体的には、ドアECU10は、センサ出力S1の変化速度ΔS1が閾値β0を超えた後、その変化速度ΔS1が、下限値β1から上限値β2までの所定範囲内に低下するか否かを判定する。また、ドアECU10は、その下限値β1から上限値β2までの所定範囲内に低下したセンサ出力S1の変化速度ΔS1が、所定時間t1以上、この所定範囲内に留まっているか否かを判定する。そして、本実施形態のドアECU10は、これらの条件を満たす場合に、その操作入力部としてのエンブレム4に対して操作入力が行われたものと判定する。
次に、本実施形態のドアECU10が実行する異物付着時におけるタッチ操作入力検知判定の処理手順について説明する。
図10のフローチャートに示すように、本実施形態のドアECU10は、先ず、その異物付着時におけるタッチ操作入力の検知判定(異物付着時検知判定)が、既に実行中であるか否かを判定する(ステップ301)。また、ドアECU10は、このステップ301において異物付着時検知判定が実行されていないと判定した場合(ステップ301:NO)には、センサ出力S1の変化速度ΔS1が所定の閾値β0を超えたか否かを判定する(ステップ302)。そして、そのセンサ出力S1の変化速度ΔS1が所定の閾値β0を超えたと判定した場合(ステップ302:YES)には、異物付着時検知判定の実行中であることを示す検知判定フラグをセットし、及びその経過時間Tを測定するためのタイマをセットする(T=0、ステップ303)。
尚、本実施形態のドアECU10は、上記ステップ301において、既に異物付着時検知判定の実行中であると判定した場合(ステップ301:YES)には、ステップ302及びステップ303の処理を実行しない。そして、上記ステップ302において、センサ出力S1の変化速度ΔS1が所定の閾値β0を超えていないと判定した場合(ステップ302:NO)には、ステップ303以降の各処理を実行しない。
次に、ドアECU10は、上記ステップ303における検知判定フラグのセットにより開始した異物付着時検知判定の経過時間Tが所定の制限時間T1内にあるか否かを判定する(タイムオーバー判定、ステップ304)。そして、その異物付着時検知判定の経過時間Tが制限時間T1内であると判定した場合(ステップ304:YES)には、上記ステップ302において閾値β0を超えたと判定されたセンサ出力S1の変化速度ΔS1が、その後、下限値β1から上限値β2までの所定範囲内に低下しているか否かを判定する(ステップ305)。
また、本実施形態のドアECU10は、第3検出チャンネルCH3のセンサ出力S3を第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S1で除した値「S3/S1」が、下限値α1から上限値α2までの所定範囲内にあるか否かを判定する(ステップ306)。
即ち、図8及び図11に示すように、エンブレム4に異物70が付着した状態(図7(b)参照)におけるタッチ操作入力の発生時、各センサ出力S1〜S3間の「比」は、その異物70が形成する抵抗性導電膜の影響によって、各センサ電極52a〜52c間の面積比に依存した値で略一定となる。具体的には、本実施形態の静電容量センサ5は、第2センサ電極52bの面積が最も大きく、第3センサ電極52cの面積が最も小さくなっている(面積比:CH2>CH1>CH3)。
本実施形態のドアECU10は、このような異物付着時における傾向を、そのセンサ出力S3をセンサ出力S1で除した値「S3/S1」により把握する。そして、この値「S3/S1」、つまり第3検出チャンネルCH3のセンサ出力S3と第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S1との「比」が第3センサ電極52cと第1センサ電極52aとの面積比に依存することを示す所定範囲内(α1<S3/S1<α2)にあることを、その異物付着時検知判定の判定条件とする構成になっている。
さらに詳述すると、図10に示すように、本実施形態のドアECU10は、上記ステップ305の判定条件を満たし(β1<ΔS1<β2、ステップ305:YES)、及びステップ306の判定条件を満たす場合(α1<S3/S1<α2、ステップ306:YES)、次に、既に継続判定中であるか否かを判定する(ステップ307)。そして、このステップ307において継続判定中ではないと判定した場合(ステップ307:NO)には、継続判定中であることを示す継続判定フラグをセットし、及びその継続時間tを測定するためのタイマをセットする(t=0、ステップ308)。
尚、本実施形態のドアECU10は、上記ステップ307において、既に継続判定中であると判定した場合(ステップ307:YES)には、上記ステップ308の処理を実行しない。また、ドアECU10は、上記ステップ305において、センサ出力S1の変化速度ΔS1が下限値β1から上限値β2までの所定範囲内にないと判定した場合(ステップ305:NO)、継続判定フラグをクリアし(ステップ309)、後述するステップ310以降の各処理を実行しない。そして、ドアECU10は、上記ステップ306において、センサ出力S3をセンサ出力S1で除した値「S3/S1」が、下限値α1から上限値α2までの所定範囲内にないと判定した場合(ステップ306:NO)も同様に、継続判定フラグをクリアし(ステップ309)、後述するステップ310以降の各処理を実行しない。
次に、ドアECU10は、上記ステップ305及びステップ306の各判定条件を満たした状態(ステップ305:YES及びステップ306:YES)の継続時間tが、所定時間t1以上であるか否かを判定する(ステップ310)。そして、その継続時間tが所定時間t1以上であると判定した場合(t≧t1、ステップ310:YES)に、エンブレムスイッチ20の操作入力部として設定されたエンブレム4に異物70が付着した状態において、このエンブレム4に対するタッチ操作入力が行われたものと判定する構成になっている(ステップ311)。
尚、本実施形態のドアECU10は、上記ステップ310において、上記ステップ305及びステップ306の各判定条件を満たした状態の継続時間tが、所定時間t1に到達していないと判定した場合(ステップ310:NO)には、ステップ311の処理を実行しない。そして、上記ステップ304において、その異物付着時検知判定の経過時間Tが、制限時間T1を超えたと判定した場合(T≧T1、ステップ304:NO)には、その検知判定フラグ及び継続判定フラグをクリアする構成になっている(ステップ312)。
本実施形態のドアECU10は、上記ステップ301〜ステップ312の各処理を、所定タイミングで周期的に実行する。そして、これにより、そのエンブレム4に対して異物70が付着した状況下においても高精度な操作入力検知を行うことが可能となっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)操作入力検知装置としてのエンブレムスイッチ20は、車両表面を構成するバックドア3の外表面3sに設けられた操作入力部としてのエンブレム4と、このエンブレム4の内側に設けられた静電容量センサ5と、を備える。また、エンブレムスイッチ20は、エンブレム4に対して検出対象物Xが接離することにより変化する静電容量センサ5のセンサ出力Sに基づいて、そのエンブレム4に対する操作入力を検知する操作入力検知部としてのドアECU10を備える。そして、このドアECU10は、センサ出力S(S1)の変化速度(ΔS1)が所定の閾値β0を超えることを条件として、そのエンブレム4に対してタッチ操作入力が行われたものと判定する異物付着時検知判定部として機能する。
即ち、異物70が付着した状態でエンブレム4に対して操作入力を行った場合、その静電容量センサ5の各センサ出力S1〜S3は、検出対象物Xとなる利用者の手60が意匠部4aに接触するまで、ほとんど変化しない。そして、その利用者の手60がエンブレム4の意匠部4aに接触した瞬間、即ちタッチ操作入力の発生と同時に、急速に立ち上がるという特徴がある。従って、上記構成のように、そのセンサ出力S1の立ち上がりを示す当該センサ出力S1の変化速度ΔS1を監視することにより、異物付着時におけるタッチ操作入力の発生を推定することができる。そして、これにより、精度よく、その操作入力検知を行うことができる。
(2)ドアECU10は、センサ出力S1の変化速度ΔS1が所定の閾値β0を超えた後、その変化速度ΔS1が下限値β1から上限値β2までの所定範囲内に低下することを条件として(β1<ΔS1<β2)、エンブレム4に対して操作入力が行われたものと判定する。
即ち、静電容量センサ5の各センサ出力S1〜S3は、操作入力を行うべくエンブレム4(の意匠部4a)に接触した利用者の手60が、静止状態となることにより、略一定の値となる。そして、これにより、そのセンサ出力S1の変化速度ΔS1が略ゼロに等しい値まで低下する。従って、上記構成によれば、そのタッチ操作入力が維持されているものと推定することができる。その結果、エンブレム4に異物が付着した状況下においても、より精度よく、その操作入力検知を行うことができる。
(3)ドアECU10は、上記所定範囲内に低下したセンサ出力S1の変化速度ΔS1(β1<ΔS1<β2)が、所定時間t1以上、当該所定範囲内にあることを条件として(t≧t0)、エンブレム4に対して操作入力が行われたものと判定する。これにより、エンブレム4に異物が付着した状況下においても、より精度よく、その操作入力検知を行うことができる。
(4)ドアECU10は、センサ出力S1の変化速度ΔS1が所定の閾値β0を超えた場合において、センサ出力S3とセンサ出力S1との比が第3センサ電極52cと第1センサ電極52aとの面積比に依存することを示す所定範囲内(α1<S3/S1<α2)にあることを条件として、エンブレム4に対して操作入力が行われたものと判定する。
即ち、エンブレム4に異物70が付着した状態におけるタッチ操作入力の発生時、各センサ出力S1〜S3間の「比」は、その異物70が形成する抵抗性導電膜の影響により、各センサ電極52a〜52c間の面積比に依存した値で略一定となる。従って、上記構成によれば、エンブレム4に異物が付着した状況下においても、より精度よく、その操作入力検知を行うことができる。
(5)制限時間設定部としてのドアECU10は、異物付着時検知判定の経過時間Tが所定の制限時間T1内にあるか否かを判定する。そして、その経過時間Tが制限時間T1を超えた場合には、異物付着時検知判定を終了する。
即ち、異物付着時検知判定を、センサ出力S1の変化速度ΔS1が所定の閾値β0を超えた時点から所定の制限時間T1内に制限することで、誤検知の可能性を低減することができる。そして、これにより、その操作入力検知の信頼性を向上させることができる。
[第2の実施形態]
以下、操作入力検知装置に関する第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略することとする。
操作入力検知装置を構成する本実施形態のエンブレムスイッチ20において、異物付着時検知判定部としてのドアECU10は、静電容量センサ5のセンサ出力S(S1)について、その加速度γを監視する。
即ち、静電容量センサ5のセンサ出力S(S1)は、その値(出力値:静電容量)が検出対象物Xの位置に対応し、その変化速度(単位時間あたりの出力値の変化量、出力変化の速度)が検出対象物Xの移動速度に対応する。そして、そのセンサ出力S(S1)の加速度γ(単位時間あたりの速度変化量、出力変化の加速度)は、検出対象物Xの加速度に対応する。
つまり、異物付着時、その静電容量センサ5が設けられたエンブレム4に対して利用者がタッチ操作入力を行うことにより生ずるセンサ出力S1の急速な立ち上がりは、その加速度γ(の絶対値)において、より顕著に現れる。また、このセンサ出力S1の加速度γ(の絶対値)は、そのエンブレム4に接触した利用者の手60が、静止状態となることにより、略ゼロに等しい小さな値となる。そして、本実施形態のドアECU10は、このような特徴が、そのセンサ出力S1の加速度γに現れるか否かを監視することによって、エンブレム4に異物が付着した状況下においても、より精度よく、その操作入力検知を行うことが可能な構成になっている。
詳述すると、図12のフローチャートに示すように、本実施形態のドアECU10は、センサ出力S1について、その加速度γの絶対値が所定の閾値(第1の閾値)th1を超えたか否かを判定する(ステップ402)。また、ドアECU10は、センサ出力S1の加速度γの絶対値が第1の閾値th1を超えた後(|γ|>th1、ステップ402:YES)、その加速度γの絶対値が、第2の閾値th2以下に低下するか否かを判定する(ステップ405)。更に、ドアECU10は、この第2の閾値th2以下に低下したセンサ出力S1の加速度γの絶対値(|γ|≦th2、ステップ405:YES)が、所定時間t1以上、その第2の閾値th2以下に低下した状態にあるか否かを判定する(ステップ410)。そして、本実施形態のドアECU10は、これらの各判定条件を満たすことを条件として(ステップ402:YES、ステップ405:YES、及びt≧t1、ステップ410:YES)、その操作入力部としてのエンブレム4に対して操作入力が行われたものと判定する構成になっている。
即ち、その絶対値が第1の閾値th1を超えたセンサ出力S1の加速度γは、当該センサ出力S1の急速な立ち上がりを示す。また、その絶対値が第2の閾値th2以下となり、略ゼロに等しい小さな値を維持するセンサ出力S1の加速度γは、当該センサ出力S1が略一定の値にあることを示す。そして、本実施形態のドアECU10は、このような状態が検知されることをもって、上記第1の実施形態と同様、そのエンブレム4に対するタッチ操作入力の発生を推定し、及びそのエンブレム4に接触した利用者の手60が静止状態となっているものと推定する構成になっている。
また、本実施形態における操作入力検知判定の処理手順を示す図12中、上記ステップ402及びステップ405を除いた各処理は、図10に示された上記第1の実施形態における操作入力検知判定の処理手順と同一である。
即ち、本実施形態のドアECU10もまた、センサ出力S3とセンサ出力S1との比が第3センサ電極52cと第1センサ電極52aとの面積比に依存することを示す所定範囲内(α1<S3/S1<α2、ステップ406:YES)にあることを条件として、エンブレム4に対して操作入力が行われたものと判定する。また、ドアECU10は、センサ出力S1の加速度γの絶対値が第1の閾値th1を超えた時点から所定の制限時間T1を超えた場合(T≧T1、ステップ404:NO)には、その異物付着時検知判定を終了する(ステップ412)。そして、本実施形態のエンブレムスイッチ20は、これにより、より精度よく、その操作入力検知を実行し、及び、その操作入力検知の信頼性を向上させることが可能な構成になっている。
以上、本実施形態の構成を採用した場合にも、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、例えば、エンブレム4に対して異物70が厚く付着している場合等、センサ出力S(S1)の変化が小さくなるような状況下においても、そのタッチ操作入力の発生によるセンサ出力S1の立ち上がりを検知することができる。そして、これにより、より精度よく、異物付着時における操作入力検知を行うことができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、バックドア3の外表面3sに設けられた車両1のエンブレム4を操作入力部としたエンブレムスイッチ20に具体化した。そして、そのエンブレム4に対する操作入力を検知することにより、バックドア3の開駆動制御を実行することとした。
しかし、これに限らず、操作入力の検知により開始する制御内容は、例えば、ドアロックの施解錠等、任意に設定してもよい。また、その制御対象は、例えば、サイドドアやボンネット等、必ずしもバックドア3でなくともよい。更に、その操作入力部となるエンブレム4の位置は、例えば、ボンネットやフロントグリル等、任意に変更してもよい。そして、車両表面に配置された操作入力部内に静電容量センサ5が設けられる構成であれば、その操作入力部は、必ずしも車両1のエンブレム4でなくともよい。
・上記第1の実施形態では、閾値β0を超えたセンサ出力S1の変化速度ΔS1が、その後、所定範囲内に低下すること、及びセンサ出力S3とセンサ出力S1との比が第3センサ電極52cと第1センサ電極52aとの面積比に依存することを示す所定範囲内にあることを、その異物付着時検知判定の判定条件とした(ステップ305,306)。しかし、これに限らず、これらの何れか一方を判定条件とする構成であってもよい。また、必ずしも、その継続時間条件(ステップ309)やタイムオーバー条件(ステップ304)は、設けなくともよい。そして、センサ出力S1の変化速度ΔS1が所定範囲内に低下すること、及びセンサ出力S3とセンサ出力S1との比が所定範囲内にあることを、その異物付着時検知判定の判定条件としない構成についてもまた、これを排除しない。
更に、センサ出力S1の加速度γを監視する上記第2の実施形態についてもまた、同様の変更を行ってもよい。そして、上記所定時間t1及び所定の制限時間T1については、その異物付着時検知に採用する判定条件の内容に応じて最適化するとよい。
・また、エンブレム4内に設けられた静電容量センサ5を構成する各センサ電極52の配置、数、形状、及び大きさは、任意に変更してもよい。例えば、センサ出力Sの変化速度(ΔS)、又は加速度(γ)の何れかのみを用いて異物付着時検知判定を行う構成では、そのセンサ電極52は、一つでもよい。そして、センサ電極52が複数ある場合には、その何れの変化速度、或いは加速度を用いてもよい。
・上記各実施形態では、近接操作入力検知判定においては、第2検出チャンネルCH2のセンサ出力S2を第2のセンサ出力とし(図4参照)、異物付着時検知判定においては、第3検出チャンネルCH3のセンサ出力S3を第2のセンサ出力とした(図10参照)。しかし、これに限らず、例えば、その近接操作入力検知判定及び異物付着時検知判定の両方とも、第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S1を第1のセンサ出力とし、第2検出チャンネルCH2のセンサ出力S2を第2のセンサ出力とする構成としてもよい。
・上記各実施形態では、近接操作入力検知判定においては、第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S1を第2検出チャンネルCH2のセンサ出力S2で除した値「S1/S2」を用いる。そして、異物付着時検知判定においては、第3検出チャンネルCH3のセンサ出力S3を第1検出チャンネルCH1のセンサ出力S2で除した値「S3/S1」を用いることとした。しかし、これに限らず、各センサ出力S1〜S3間の「比」は、どのようなかたちで表してもよい。具体的には、2つのセンサ出力Sの「比」を分数で表す場合、その何れを分子/分母としてもよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)前記操作入力検知部は、前記第1のセンサ出力の増加率と前記第2のセンサ出力の増加率との間の乖離が増大した場合に、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定する近接検知判定部を備えること、を特徴とする操作入力検知装置。
即ち、例えば、第1のセンサ電極を操作入力検知用とした場合、通常、その操作入力を行う利用者の手と第1のセンサ電極との間隔は、第2のセンサ電極との間隔よりも近くなっている。そして、これにより、その第1のセンサ出力の増加率と第2のセンサ出力の増加率との間に乖離が生ずることになる。これに対し、例えば、人がもたれ掛かった場合等、操作入力を意図しない検出対象物が操作入力部に近接した状況においては、第1のセンサ電極と検出対象物との間隔と当該検出対象物と第2センサ電極との間隔との間に大きな距離差は発生せず、ゆえに第1のセンサ出力の増加率と第2のセンサ出力の増加率との間についても大きな乖離は発生しない。従って、上記構成によれば、より精度よく、その近接操作入力の発生を検知することができる。そして、その第1及び第2のセンサ出力の比に基づいて、異物付着時における操作入力部に対するタッチ操作入力の検知判定を実行することができる。
(ロ)前記操作入力検知部は、前記第1のセンサ出力と前記第2のセンサ出力との比が両者の面積比に依存することを示す所定範囲内にある状態が、所定時間以上継続していることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定すること、を特徴とする操作入力検知装置。このような構成を採用することで、エンブレムに異物が付着した状況下においても、より精度よく、その操作入力検知を行うことができる。
1…車両、2…ドア開口部、3…バックドア、3s…外表面、4…エンブレム(操作入力部)、4a…意匠部、5…静電容量センサ、10…ドアECU(操作入力検知部、異物付着時検知判定部、制限時間設定部、及び近接検知判定部)、20…エンブレムスイッチ(操作入力検知装置)、51…支持基板、52(52a〜52c)…センサ電極、60…手、70…異物、X,X´…検出対象物、CH1…第1検出チャンネル、CH2…第2検出チャンネル、CH3…第3検出チャンネル、S(S1〜S3)…センサ出力、ΔS1…変化速度、α0…閾値、α1…下限値、α2…上限値、β0…閾値、β1…下限値、β2…上限値、t…継続時間、t1…所定時間、T…経過時間、T1…制限時間、D1,D2…間隔、γ…加速度、th1…第1の閾値(所定の閾値)、th2…第2の閾値。

Claims (10)

  1. 車両表面に設けられた操作入力部に対して検出対象物が接離することにより変化する静電容量センサのセンサ出力に基づいて、前記操作入力部に対する操作入力を検知する操作入力検知部を備え、
    前記操作入力検知部は、前記センサ出力の加速度の絶対値が所定の閾値を超えることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定する異物付着時検知判定部を備える操作入力検知装置。
  2. 請求項1に記載の操作入力検知装置において、
    前記異物付着時検知判定部は、
    前記センサ出力の加速度の絶対値が前記所定の閾値を超えた後、該センサ出力の加速度の絶対値が第2の閾値以下に低下することを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定すること、を特徴とする操作入力検知装置。
  3. 請求項2に記載の操作入力検知装置において、
    前記異物付着時検知判定部は、
    前記第2の閾値以下に低下した前記センサ出力の加速度の絶対値が、所定時間以上、前記第2の閾値以下に低下した状態にあることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定すること、を特徴とする操作入力検知装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の操作入力検知装置において、
    前記静電容量センサは、離間して設けられた第1及び第2のセンサ電極を備え、
    前記操作入力検知部には、前記第1のセンサ電極に対して前記検出対象物が接離することにより変化する第1のセンサ出力、及び前記第2のセンサ電極に対して前記検出対象物が接離することにより変化する第2のセンサ出力が入力されるものであって、
    前記異物付着時検知判定部は、前記センサ出力の加速度の絶対値が所定の閾値を超えた場合において、前記第1のセンサ出力と前記第2のセンサ出力との比が前記第1及び第2のセンサ電極間の面積比に依存することを示す所定範囲内にあることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定すること、
    を特徴とする操作入力検知装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の操作入力検知装置において、
    前記操作入力検知部は、前記異物付着時検知判定部による前記操作入力の検知を、前記センサ出力の加速度の絶対値が所定の閾値を超えた時点から所定の制限時間内に制限する制限時間設定部を備えること、を特徴とする操作入力検知装置。
  6. 車両表面に設けられた操作入力部に対して検出対象物が接離することにより変化する静電容量センサのセンサ出力に基づいて、前記操作入力部に対する操作入力を検知する操作入力検知部を備え、
    前記操作入力検知部は、前記センサ出力の変化速度が所定の閾値を超えることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定する異物付着時検知判定部を備える操作入力検知装置。
  7. 請求項6に記載の操作入力検知装置において、
    前記異物付着時検知判定部は、
    前記センサ出力の変化速度が前記所定の閾値を超えた後、該変化速度が所定範囲内に低下することを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定すること、を特徴とする操作入力検知装置。
  8. 請求項7に記載の操作入力検知装置において、
    前記異物付着時検知判定部は、
    前記所定範囲内に低下した前記センサ出力の変化速度が、所定時間以上、前記所定範囲内にあることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定すること、を特徴とする操作入力検知装置。
  9. 請求項6〜請求項8の何れか一項に記載の操作入力検知装置において、
    前記静電容量センサは、離間して設けられた第1及び第2のセンサ電極を備え、
    前記操作入力検知部には、前記第1のセンサ電極に対して前記検出対象物が接離することにより変化する第1のセンサ出力、及び前記第2のセンサ電極に対して前記検出対象物が接離することにより変化する第2のセンサ出力が入力されるものであって、
    前記異物付着時検知判定部は、前記センサ出力の変化速度が所定の閾値を超えた場合において、前記第1のセンサ出力と前記第2のセンサ出力との比が前記第1及び第2のセンサ電極間の面積比に依存することを示す所定範囲内にあることを条件として、前記操作入力部に対して操作入力が行われたものと判定すること、を特徴とする操作入力検知装置。
  10. 請求項6〜請求項9の何れか一項に記載の操作入力検知装置において、
    前記操作入力検知部は、前記異物付着時検知判定部による前記操作入力の検知を、前記センサ出力の変化速度が所定の閾値を超えた時点から所定の制限時間内に制限する制限時間設定部を備えること、を特徴とする操作入力検知装置。
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