JP2006207175A - ドアハンドル装置とそれを備えたドア部材およびそれを備えたスマートエントリーシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】ドアハンドルの操作を検出するスイッチとして、接点接合式や静電容量式等があるが、経年変化による接点不良や、雨による誤作動といった課題があった。
【解決手段】圧電センサ4が可撓性を有してドアハンドル3に付設可能となり、ドアハンドル3の微小変位を高感度に検出可能となる。従って、ドアハンドル3に単に触れただけでも十分な信号出力が得られ、ドアハンドル3に対する接触が検出可能となる。また、電極を表出させる必要がないので、外乱や、付着する塵埃や雨や雪等の影響を受けにくい。さらに、圧電センサ4は、柔軟な変形が可能なことから設置場所の制約条件が少なく、かつ配置スペースも少なくなる。
【選択図】図3
【解決手段】圧電センサ4が可撓性を有してドアハンドル3に付設可能となり、ドアハンドル3の微小変位を高感度に検出可能となる。従って、ドアハンドル3に単に触れただけでも十分な信号出力が得られ、ドアハンドル3に対する接触が検出可能となる。また、電極を表出させる必要がないので、外乱や、付着する塵埃や雨や雪等の影響を受けにくい。さらに、圧電センサ4は、柔軟な変形が可能なことから設置場所の制約条件が少なく、かつ配置スペースも少なくなる。
【選択図】図3
Description
本発明は、ドアハンドルを備えたハンドル装置にセンサを設けて、該ハンドル装置の操作を感知するハンドル装置に関する。
車両のドアハンドルを操作してドアのロック解除を行うに際し、ドアハンドルへの接触や操作を検知するセンサを設けて、このセンサから検知信号が出力されたときに、所定の条件の下でドアロックを解除する機能を持たせたものがある。
例えば、センサにメンブレンスイッチ等の接点接合式スイッチを用いてドアロックの解除を行う車両用ドアハンドル装置が特許文献1に開示されている。このメンブレンスイッチは、周知の構造であって、スペーサを介して対向配置される対のフレキシブルフィルム状ハンドルレートの対向内面に、所定の間隔をもって配置される対の電極部を印刷したものである。このメンブレンスイッチは、常時は、オフ状態にあり、電極部上に位置するよう一方ハンドルレートに載置されるシリコンゴム等の弾性体がトリガーによって押圧されることで電極部同士が接触し、これにより、オン状態となる。
また、センサに静電容量形のセンサを用いてドアロックの解除を行う自動車用人体接近検出センサが特許文献2に開示されている。自動車用人体接近検出センサを用いたアウタハンドルは、中空形状に形成されており、その中空部分には非接触センサとしての静電容量形センサを構成する平行ケーブルがアウタハンドルの把持部の長手方向に沿って延在するように受容されている。平行ケーブルは、基端部がアウタハンドルの枢支部の近傍に設けられた開口を介して外部に延出するように設けられたシールド線と連結され、そのシールド線の他端が回路基板に接続される。
ところで、近年、ドアハンドルのキー孔にキーを挿入してドアのロック解除する一般的なドアロックの解除方法に対して、キー孔にキーを差し込むことなく、個人認識用のカードや送信機等を用いてドアロックを解除させる、所謂キーレスエントリー装置が、自動車や住宅等のドアに適用されるようになってきた。この種の車両用電波錠装置が特許文献3に開示されている。この車両用電波錠装置は、車両のドアハンドルが引かれることにより制御部が作動される一方、車両側の送受信器からの送受信コードを受信することにより携帯送受信器が送信状態となり、携帯送受信器からの固有コードに基づいて制御部が解錠処理を行う。そして、ドアハンドルが引かれたことを検出する検出手段を設け、この検出手段からの検出信号に基づいて車両側の送受信器から送受信コードを発信するようにしている。
特開2002−322834号公報
特開平10−308149号公報
特開平8−53964号公報
ところが、上記した従来のドアハンドル装置に用いられる接点接合式スイッチは、経年変化による接点不良や、接触のみ等の軽いタッチでは動作しない不具合がある。また、接点接合までのストロークが存在するため、タッチした瞬間からスイッチが動作するまでの時間差がどうしても生じ、これがレスポンスを悪化させる要因となる。例えば、ドアハンドルを掴んで引くときに、急峻にドアを引くと、ロック手段の解除が間に合わずにロック状態のままとなったり、がたつきを生じることになる。そのため、ドアハンドルを掴んで所定時間待ってから引き出さねばならないというような操作フィーリングに悪い影響を与える。
一方、静電容量形のセンサでは、降雨や洗車によりドアハンドルが濡れると誤作動するといった問題や、手袋を装着しているとドアハンドルに触れても作動しないといった問題があった。また、人により静電容量が異なり、履いている靴によっても変化するため、感度の調整が極めて難しいという問題があった。
検出感度を高めてかつノイズ成分との分離が行え、わずかに触っただけでも反応するタッチ感をもってオンオフ切り換え可能な接触スイッチとしては、圧電センサを用いることが好ましい。
しかし、一般的な圧電センサは、セラミックス等からなる圧電素子を配列してなる剛体であり、センサの配置領域に制約のある場合には、所望の場所に圧電センサを配置して組込みできない問題がある。
また、非接触方式である光学式センサを用いることも考えられるが、センサに付着する塵埃や雨や雪等の気象条件等により誤動作が多く、実用的なものではない。
このような事情から、接点接合式スイッチ、製電容量形センサ、一般的な圧電センサ或いは光学式センサを用いたドアハンドル装置や、これらドアハンドル装置を備えたキーレスエントリー装置では、良好な操作フィーリング、動作信頼性、及び組込み性を実現することが困難となっていた。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、柔軟な構造を有し低圧力で接触するのみでも十分な検出感度の得られる圧電センサを用いて、開閉動作を検出するドアハンドル装置提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明に係るドアハンドル装置は、可撓性を有して少なくともその一部を予め変形させたた圧電センサと、前記圧電センサを支持した弾性体と、ドアの開閉操作のためのドアハンドルと、前記ドアハンドルと連動して作動する作動手段と、前記ドアハンドルと前記作動手段とが取り付けられたフレーム部とを備え、前記弾性体は前記作動手段から前記圧電センサに予め付与されていた変形を解除または増大する方向に押圧を付勢されて前記フレーム部に取り付けられ、前記圧電センサの出力信号に基づき前記ドアハンドルへの人または物体の接触、前記ドアハンドルによる開動作、前記ドアハンドルによる閉動作の少なくとも1つを検出する検出手段を備え、前記圧電センサは、前記ドアハンドルと連動して作動する前記作動手段から押圧を付勢された前記弾性体に支持されていて、ドアハンドルの微小な変位でも変形するので、ドアハンドルの変位を高感度に検出可能となる。
このドアハンドル装置では、圧電センサが可撓性を有しており柔軟に変形させて付設でき、予めその一部を変形させたので、ドアハンドルの微小変位を高感度に検出する。
本発明のドアハンドル装置は、圧電センサが可撓性を有しており柔軟に変形させてドアハンドルに付設可能となり、さらに予めその一部を変形させたので、ドアハンドルの微小変位をより高感度に検出可能となる。従って、ドアハンドルに単に触れただけでも十分な信号出力が得られ、ドアハンドルに対する接触、ドアハンドルによる開動作、ドアハンドルによる閉動作の少なくとも1つが検出可能となる。また、電極を表出させる必要がないので、外乱や、付着する塵埃や雨や雪等の影響を受けにくい。さらに、圧電センサは、柔軟な変形が可能なことから設置場所の制約条件が少なく、かつ配置スペースも少なくなるので、ドアハンドルの構成を大幅に変更しなくても、現状の構成に合わせて付設することが可能となる。
第1の発明は、可撓性を有して少なくともその一部を予め変形させた圧電センサと、前記圧電センサを支持した弾性体と、ドアの開閉操作のためのドアハンドルと、前記ドアハンドルと連動して作動する作動手段と、前記ドアハンドルと前記作動手段とが取り付けられたフレーム部とを備え、前記弾性体は前記作動手段から前記圧電センサに予め付与されていた変形を解除または増大する方向に押圧を付勢されて前記フレーム部に取り付けられ、前記圧電センサの出力信号に基づき前記ドアハンドルへの人または物体の接触、前記ドアハンドルによる開動作、前記ドアハンドルによる閉動作の少なくとも1つを検出する検出手段を備え、前記圧電センサは、前記ドアハンドルと連動して作動する前記作動手段から押圧を付勢された前記弾性体に支持されていて、ドアハンドルの微小な変位でも変形するので、ドアハンドルの変位を高感度に検出可能となる。
このドアハンドル装置では、圧電センサが可撓性を有してドアハンドルに付設可能となり、ドアハンドルへの人または物体の接触の際の、ドアハンドルの微小変位を高感度に検出可能となる。従って、ドアハンドルに単に触れただけでも十分な信号出力が得られ、ドアハンドルに対する接触、ドアハンドルによる開動作、ドアハンドルによる閉動作の少なくとも1つが検出可能となる。また、電極を表出させる必要がないので、外乱や、付着する塵埃や雨や雪等の影響を受けにくい。さらに、圧電センサは、柔軟な変形が可能なことから設置場所の制約条件が少なく、それぞれのドアハンドルの構成に合わせて適切な形状にして付設することが容易で、かつ配置スペースも少なくなるので、現状のドアハンドルの構成を大幅に変更しなくても、付設することが可能となる。そして、圧電センサが予めその一部を変形させた状態で弾性体に支持されているので、ドアハンドルの微小な変位であっても、変形量が大きくなり、出力信号がより大きくなる構成となり、高感度に検出できる。
第2の発明は、特に第1の発明において、作動手段は、ドアハンドルと連動して作動するアーム部としたものである。そして、ドアハンドルへの人または物体の接触によりドアハンドルが微小変位すると、アーム部がドアハンドルと連動して変位し、アーム部から押圧を付勢された弾性体も変位し、弾性体に支持されていた圧電センサもその一部が弾性体とともに変形し、変形に応じた出力信号を発生する。そして、圧電センサの出力信号に基づき、ドアハンドルの微小変位を高感度に検出可能となる。弾性体は、付勢された所定の押圧がなくなるまでアーム部の一部に接触して変位するが、その変位をうけて圧電センサは十分に信号を出力する。
また、圧電センサは、弾性体を介してアーム部の変位を受けるので、たとえば、圧電センサがアーム部と接触して磨耗したり、ドアハンドルの急な操作による衝撃を直接受けたりするといったことがなく、信頼性が向上する。
また、ドアハンドル開動作に伴い、弾性体に付勢された押圧が解除されると、弾性体はそれ以上変位しないので、圧電センサも変形しない。これにより圧電センサに過剰な変形が印加されて断線したりすることがない。
第3の発明は、特に第1または第2の発明の弾性体が略板状に成型され、一端が固定されて片持ち梁状としたもので、極めてシンプルな形状でアーム部から所定の押圧を付勢される構成が実現できる。
第4の発明は、特に第1〜第3のいずれか1つの発明の弾性体が圧電センサの少なくとも一部を予め屈曲変形させて支持したものである。ドアハンドルが微小変位すると、その変位が作動手段と弾性体を介して圧電センサに印加され、屈曲変形した部位がさらに屈曲されたり、または、屈曲変形が開放される方向に変形する。ここで、圧電センサの屈曲部位には圧電センサ内部に張力や圧縮力が発生しており、この部位が変形すると非屈曲部位が同じ変形をした場合よりも圧電センサ内部で伸張や圧縮による大きな変位が発生する。従って、ドアハンドルの変位が微小でも、その変位が作動手段と弾性体を介して圧電センサに印加され、屈曲変形した部位が変形して大きな変位が発生するので、圧電センサから変形に応じた大きな出力信号が発生し、圧電センサの感度が向上する。
第5の発明は、特に第1〜4のいずれか1つの発明において、弾性体が圧電センサの少なくとも一部を予めねじり変形させて支持したものである。ドアハンドルが微小変位すると、その変位が作動手段と弾性体を介して圧電センサに印加され、ねじり変形した部位がさらにねじられたり、または、ねじれが開放される方向に変形するので、圧電センサから変形に応じた出力信号が発生し、ドアハンドルへの人または物体の接触の際の、ドアハンドルの微小変位を高感度に検出可能となる。従って、ドアハンドルに単に触れただけでも十分な信号出力が得られ、ドアハンドルに対する接触、ドアハンドルによる開動作、ドアハンドルによる閉動作の少なくとも1つが検出可能となる。
第6の発明は、特に第2〜5のいずれか1つの発明において、圧電センサと弾性体が検出手段と一体として成型されたもので、ドアハンドル装置の組み立てが効率的にできる。
第7の発明は、特に第1〜第6のいずれか1つの発明におけるドアハンドル装置を備えたドア部材である。これにより、建物や玄関ドアなどのドアでのスマートエントリーシステムに適用して、スマートエントリーシステムのドアハンドル部の操作性が向上する。
第7の発明は、特に第1〜第6のいずれか1つの発明におけるドアハンドル装置を備えたスマートエントリーシステムであり、該ドアハンドル装置をサイドドアやテールゲート等のドアでのスマートエントリーシステムに適用して、スマートエントリーシステムのドアハンドル部の操作性を向上できる。
なお、圧電センサが少なくともその一部を予め変形させた構成というのは、屈曲変形、ねじれ変形の他に、圧縮または伸張などによる変形させた構成でもよい。そしてこの構成により、微小変位をうけた圧電センサが、それ自体のもつ弾性力によってより大きな変位を生じて、予め変形させない状態で変形を受けるよりも比較的大きなまたは確実な変位が生起して、信号出力するような構成としてもよいものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態を図1から図8を参照して説明する。
本発明の第1の実施の形態を図1から図8を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるドアハンドル装置を備えた自動車ドアの外観図である。図中、ドア1にはフレーム部としてのハンドルブラケット2が装着されている。ハンドルブラケット2は引手式のドアハンドル3を有している。尚、ドア11は通常のサイドドアとしたが、スライドドア、テールゲート等の他のドアでもよい。図2はハンドルブラケット2を車外側から見た外観図、図3はハンドルブラケット2を車内側から見た外観図である。図中、可撓性を有したケーブル状の圧電センサ4が検知手段5と共にハンドルブラケット2に装着されている。検知手段5には電源と検出信号出力用のケーブル6、コネクタ7が接続されている。圧電センサ4は板バネでできた弾性体8の先端部に支持・固定されている(図中の支持部8b)。圧電センサ4は弾性体8の先端部側から延出する方向において屈曲部4aを備えている。弾性体は他端を検知手段に片持ち梁状に固定されている(図中の8a)。また、弾性体8はドアハンドル3と連動して作動する作動手段としてのアーム部9と上端9aで接触している。この際、ドアハンドル3非使用時において弾性体8は所定の押圧を付勢されてアーム部上端9aに接触している。
アーム部9にはバネ10により所定のバネ圧が印加されて常時ドアハンドル3が閉止方向に押圧されるようになっている。バネ10によりアーム部9を介して弾性体8に作用する押圧は、弾性体8がアーム部9に作用する押圧よりも大きくしているので、弾性体8がアーム部9に作用する押圧によりアーム部9が押されてドアハンドル3が車外側に開くといったことはない。また、アーム部9は図示しないストッパー部により動きが規制されていて、ストッパー部によりドアハンドル3が閉止方向に行き過ぎることがないようになっている。
図4は圧電センサ4の断面図である。圧電センサ4は、中心電極4b、圧電体4c、外側電極4d、被覆層4eとを同軸状に成形したもので、全体として可撓性に優れた構成を有している。中心電極4bは通常の金属単線導線を用いてもよいが、ここでは絶縁性高分子繊維の周囲に金属コイルを巻いた電極を用いている。絶縁性高分子繊維と金属コイルとしては、電気毛布において商業的に用いられているポリエステル繊維と銀を5wt%含む銅合金がそれぞれ好ましい。
圧電体4cはポリエチレン系樹脂と圧電セラミック(ここでは、チタン酸ジルコン酸鉛)粉末とを混錬したもので、中心電極4bと共に連続的に押し出されて可撓性のある圧電体4cを形成する。尚、圧電セラミックとしては、環境面への配慮から非鉛系の材料、たとえば、チタン酸ビスマスナトリウム系やニオブ酸アルカリ系の圧電セラミック材料を用いることが好ましい。
中心電極4bの周囲に圧電体4cを押し出し加工した後、中心電極4bと圧電体4cの表面に接触させた擬似電極との間に数kVの直流電圧を印加して圧電体4cの分極を行う。これにより圧電体体4cが圧電効果を備える。外側電極4dは高分子層の上に金属膜の接着された帯状電極を用い、これを圧電体4cの周囲に巻きつけるようにして構成する。高分子層としてはポリエチレン・テレフタレート(PET)を用い、この上にアルミニウム膜を接着した電極は、120℃で高い熱的安定性を有するとともに商業的にも量産されているので、外側電極4dとして好ましい。尚、外部環境の電気的雑音からシールドするために、外側電極4dは部分的に重なるようにして圧電体4cの周囲に巻きつけることが好ましい。被覆層4eは信頼性面で塩化ビニールを使用するのがよいが、環境面への配慮から熱可塑性エラストマー等の非塩ビ系材料を用いることが好ましい。
検出手段5はオペアンプと周辺部品で構成される少なくとも1つのバンドパスフィルタ部と、必要であればオペアンプと周辺部品で構成され、ドア1の固有振動周波数を含む信号成分を除去するバンドエリミネーションフィルタ部またはローパスフィルタ部とを備えている。そとて、上記フィルタ部の出力信号に基づきドアハンドル3への物体の接触、ドアハンドル3による開動作と閉動作の少なくとも1つを検出するための判定部を備える。判定部としてはコンパレータを使用する。上記フィルタ部や判定部は、それぞれ1mA以下の低消費電流型の素子を使用している。
前記バンドパスフィルタ部の特性としては、実験的にドアハンドル3を操作した際の圧電センサ4からの出力信号を周波数解析することにより、特徴的な周波数帯として例えば、3Hz〜8Hzにの周波数領域を通過するような特性となるように設定する。
また、前記バンドエリミネーションフィルタ部またはローパスフィルタ部の設定については、例えば、ドア1を故意に叩いたりした際の圧電センサ4からの出力信号を周波数解析することにより、特徴的な周波数帯として例えば、10Hz以上の周波数領域を除去するような特性となるように設定する。尚、固有振動の強度が小さく、圧電センサ4の出力信号への影響が小さい場合は、バンドエリミネーションフィルタ部またはローパスフィルタ部を設けなくてもよい。
さらに、車種やドアのサイズ、重量等によりドアの固有振動特性が異なることが想定されるため、上記のような実験的な解析に基づき、バンドパスフィルタ部やバンドエリミネーションフィルタ部、ローパスフィルタ部の設定の最適化を行うことが好ましい。
外来の電気的ノイズを除去するため検知手段5はシールド部材で全体を覆って電気的にシールドすることが好ましい。また、検知手段5の入出力部に貫通コンデンサやEMIフィルタ等を付加して強電界対策を行ってもよい。
図5は、ドアハンドル3を車外側に引いた時のドアハンドル3、圧電センサ4、弾性体8、アーム部9の変位の様子示す概略図である。図5に示したように、ドアハンドル3を車外側に引くと、アーム部9の上端9aが下がり、上端9aに所定の押圧で付勢された弾性体8も固定部を中心して先端部側が固定軸9bを中心にして回転しながら最大変位を示して下方へ変位する。そして、ドアハンドル3をさらに車外側に引くと、アーム部9の上端9aがさらに下がり、上端9aから弾性体8が離れる。すなわち、上端9aからの押圧が無いと、弾性体8は固定部8a近傍で予め下方へ屈曲した形状をしていて、弾性体8により圧電センサ4も屈曲部4aで予め屈曲変形された形状を備えている。そして、圧電センサ4、弾性体8、検出手段5をハンドルブラケット2に取り付けて、アーム部9の上端9aと弾性体8とを接触させると、図2または図3に示したように、弾性体8はアーム部9の上端9aから圧電センサ4に予め付与されていた屈曲変形を増大する方向(屈曲部4aでの曲率半径が小さくなる方向)に押圧を付勢されて、弾性体8自身も固定部8a近傍で屈曲が減少する方向に変形する。
次に作用について説明する。ドア開動作のため、ドアハンドル3を車外側に引くか、または、軽くドアハンドル3の内側に手を触れると、ドアハンドル3が車外側に変位するとともに、ドアハンドル3と連動してアーム部9が変位する。図5および図6はこの時のドアハンドル3、圧電センサ4、弾性体8、アーム部9の変位の様子を示した概略図である。ここで、図6は図5をS方向から見た概略図である。図示したように、ドアハンドル3が車外側に変位すると、アーム部9の上端9aが下がり、上端9aに所定の押圧で付勢された弾性体8も固定部を中心して先端部側が固定軸9bを中心にして回転しながら最大変位を示して下方へ変位する。そのため、圧電センサ4も変形し、屈曲部4aの曲率半径が大きくなる方向に変形する。
この際、たとえば、図6に示したように、上端9aと弾性体8との接触位置の関係から、上端9aはΔxの変位でも弾性体8の先端部ではΔxより大きいΔyとなり、上端9aの直接的な変位よりも大きな変位が弾性体8によりもたらされる。
図7はこの際、検知手段5内で増幅、濾波された信号V、判定部の判定出力Jを示す特性図である。図中、縦軸は上から順にV、J、横軸は時刻tである。ドアハンドル3の操作による変位があり、圧電センサ4が変形すると、圧電センサ4からは圧電効果により圧電センサ4の変形の加速度に応じた信号が出力される。この時、出力信号には約3〜8Hzの周波数を有した信号が現れ、その信号は検知手段5内で増幅、濾波され、図7のVに示すような信号が得られる。
判定部はVのV0からの振幅V−V0がD0以上ならばドアハンドル3への物体の接触や、ドアハンドル3による開動作と閉動作の少なくとも1つをが生じたと判定し、時刻t1で判定出力としてLo→Hi→Loのバルス信号を出力する。
尚、ドアハンドル3を車外側から押してもアーム部9と弾性体8を介して圧電センサ4が変形する(曲率半径が小さくなる方向)ので、この際も同様に検出可能である。
上記作用により、このドアハンドル装置では、圧電センサ4が可撓性を有してドアハンドル3に付設可能となり、ドアハンドル3の微小変位を高感度に検出可能となる。従って、ドアハンドル3に単に触れただけでも十分な信号出力が得られ、ドアハンドル3に対する接触が検出可能となる。また、電極を表出させる必要がないので、外乱や、付着する塵埃や雨や雪等の影響を受けにくい。さらに、圧電センサ4は、柔軟な変形が可能なことから設置場所の制約条件が少なく、かつ配置スペースも少なくなる。
また、圧電センサ4が、一端を固定して片持ち梁状とした略板状の弾性体8に支持され、弾性体4の一部は所定の押圧を付勢されてアーム部9上端9aに接触するもので、極めてシンプルな形状でアーム部9から所定の押圧を付勢される構成が実現できる。
また、圧電センサ4は直接アーム部9上端9aに接触するのはなく、弾性体8を介して上端9aの変位を受けるので、たとえば、圧電センサ4がアーム部9と接して磨耗したり、操作による衝撃を直接受けたりするといったことがなく、信頼性が向上する。また、ドアハンドル3の開動作時にアーム部9上端9aに弾性体8と圧電センサ4とが追従して変位するとともに、所定の変位後は弾性体8は変位しないので、変位しすぎて圧電センサ4が断線したりすることがない。
また、アーム部9上端9aと弾性体8との接触位置の関係から、アーム部9上端9aの変位よりも弾性体8の先端部の変位が大きくなり、圧電センサ4の変位がより大きくなって、感度が向上する。
また、弾性体8が圧電センサ4の一部を予め屈曲変形させて支持したもので、ドアハンドル3が微小変位すると、その変位がアーム部9と弾性体8を介して圧電センサ4に印加され、屈曲変形した部位がさらに屈曲る。ここで、圧電センサ4の屈曲部位には圧電センサ内部に張力や圧縮力が発生しており、この部位が変形すると非屈曲部位が同じ変形をした場合よりも圧電センサ内部で伸張や圧縮による大きな変位が発生する。従って、ドアハンドル3の変位が微小でも、その変位がアーム部9と弾性体8を介して圧電センサ4に印加され、屈曲変形した部位が変形して大きな変位が発生するので、圧電センサ4から変形に応じた大きな出力信号が発生し、圧電センサ4の感度が向上する。
また、圧電センサ4と弾性体8が検出手段5と一体として成型されたもので、ドアハンドル装置の組み立てが効率的にできる。
尚、本発明の他の実施の形態として、図8に示したように、ドアハンドル3と連動して作動する2つのアーム部9それぞれのに対応して弾性体8を設け、圧電センサ4を2つの弾性体8にそれぞれ支持・固定する構成としてもよく、ドアハンドルの変位を複数箇所で検出するので、検出の冗長性が高まり、検出の信頼性が向上する
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態を図9から図14を参照して説明する。
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態を図9から図14を参照して説明する。
図9は本発明の第2の実施の形態におけるドアハンドル装置を備えた自動車ドアの外観図である。図中、ドア11にはアウタバネル(ドアパネル)12に把手式のドアハンドル13が装着されている。尚、ドア11は通常のサイドドアとしたが、スライドドア、テールゲート等の他のドアでもよい。図10(a)は図9のBB断面におけるドアハンドル装置の断面図(車体上部側から見たもの)で、図中、左側が車体前方、右側が車体後方である。図10(b)は図10(a)のE方向から見たFF断面におけるドアハンドル装置の断面図である。図11はドアハンドル装置を図10のC方向、すなわち、車内側から見た外観図である。図10および図11において、可撓性を有したケーブル状の圧電センサ4が検知手段5と共にフレーム部14に装着されている。検知手段5には電源供給用と検出信号出力用のケーブル7a、コネクタ7bが接続されている。検知手段5は取り付け金具5a、5bと接続され、ビス5cでフレーム部14に固定されている。また、検知手段5は圧電センサ4をフレーム部14との間で支持するガイド部5dを備え、ガイド部5dの先端5eで圧電センサ4を固定している。
圧電センサ4は板バネでできた弾性体15の端部(図中の支持部15a)と圧電センサ4の先端部(図中の支持部15b)で弾性体8に支持・固定されている。また、圧電センサ4は弾性体15の端部側(図中の支持部15a)から延出する方向において屈曲部4bを備えている。弾性体15は固定部15c方向の他端を検知手段5の取り付け金具5aと溶接で接合されており、圧電センサ4と弾性体15は取り付け金具5aを介して検知手段5と一体として成型されている。
弾性体15は固定部15cで片持ち梁状に固定されている。また、弾性体15はドアハンドル13と連動して作動する作動手段としてのアーム部16と端部16aで接触している。ここで、弾性体15はもともと固定部15c近傍で車外側に所定角度、屈曲した形状を有しているが、ドアハンドル13の非使用時(人や物体の接触や、ドアハンドルによる開動作、閉動作が無い、ドアパネルに取り付けられているだけの定常状態)には、弾性体15が端部16aにより車内側へ所定の押圧を付勢されて押し込まれるため、ドアハンドル13の非使用時には弾性体15の固定部15c近傍での屈曲がほぼ無い状態になっている。
アーム部16にはベルクランクアーム17の一部が当接し、ベルクランクアーム17にはバランスウエイト18の一部が当接している。そして、コイル状のバネ19が所定のバネ圧でバランスウエイト18を付勢しているので、バネ19のバネ圧がバランスウエイト18とベルクランクアーム17を介してアーム部16に印加されて、常時、ドアハンドル13が閉止方向(車内側)に押圧されるようになっている。また、上述した端部16aによる弾性体15への押圧付勢は、バネ19のバネ圧がアーム部16を介して端部16aに作用したものであり、バネ19のバネ圧により端部16aが弾性体15へ付勢する押圧が、弾性体15の板バネとしての反発力よりも大きくなるよう弾性体15のバネ特性が設定されている。
ドアハンドル13にはアーム部16とは反対側に作動中心アーム部20が備えられており、ドアハンドル13を車外側に引いたとき、作動中心アーム部20を略回転中心としてドアハンドル13が回転・変位する。アーム部16には隣接してキーシリンダー21が配設されている。
圧電センサ4のおよび検知手段の構成は実施の形態1で述べたので、ここでの詳細な説明は省略する。
図12(a)および(b)はドア開動作のため、ドアハンドル13に手指をかけてドアハンドル13を把手して車外側に引いた際の、ドアハンドル13、圧電センサ4、弾性体15、アーム部16の変位の様子を示した概略図である。ここで、図12(a)は図9のAA断面に対応し、ドアハンドル13を車外側(図中、S方向)に引いた際に弾性体15が変位して、弾性体15がまだアーム部16に接している状態の概略図、図12(b)は図12(a)の状態からドアハンドル13を車外側(図中、S方向)にさらに引いて、弾性体15が変位し終えてアーム部16から離れた状態の概略図である。
また、図13(a)および(b)は、 それぞれ、図12(a)および(b)のE方向から見たFF断面におけるドアハンドル装置の断面図で、図中、上方が車内側、下方が車外側である。
図12(a)および図13(a)に示したように、ドアハンドル13が車外側に変位すると、アーム部16の端部16aが車外側に変位し、端部16aによって所定の押圧で付勢されていた弾性体15も端部16aと接しながら固定部15c付近を中心として支持部15a側が車外側へ変位する。そして、図12(b)および図13(b)に示したように、ドアハンドル13がさらに車外側へ引かれると、アーム部16の端部16aもさらに車外側へ変位して、端部16aによる弾性体15への押圧付勢が無くなり、弾性体15はそれ以上変位しない。すなわち、端部16aからの押圧が無いと、弾性体15は固定部15c付近を中心として予め車外側へ屈曲した形状をしていて、弾性体15により圧電センサ4はガイド部5eの先端5eで図13(b)のG方向に予めねじれ変形された形状を備えている。そして、圧電センサ4、弾性体15、検出手段5をケース部14に取り付けて、アーム部16の端部16aと弾性体15とを接触させると、図10(b)に示したように、弾性体15はアーム部16の端部16aから圧電センサ4に予め付与されていたねじり変形を減少する方向、好ましくはねじり変形が無くなる状態に押圧を付勢されて、弾性体15も固定部15c近傍で屈曲が減少する方向に変形する。尚、ねじり変形のG方向は、外側電極4dとして帯状電極を圧電体4cに巻きつける方向とは逆方法にすることが好ましい。これは、帯状電極を圧電体4cに巻きつける方向とG方向とを同じにすると、圧電センサ4にねじり変形を印加しても、帯状電極を巻き上げる(締め上げる)方向になるので、有効なねじり変形を印加しにくいためである。
次に作用について説明する。ドア開動作のため、ドアハンドル13に手指をかけてドアハンドル13を把手して車外側に引くと、ドアハンドル13が車外側に変位するとともに、ドアハンドル13と連動してアーム部16が変位する。軽くドアハンドル13の車内側壁面に手を触れるだけでも、微小な振動が生じてドアハンドル13には変位が生じて、それに連動してアーム部16も変位する。そして、図12(a)および図13(a)に示したように、ドアハンドル13が車外側に変位すると、アーム部16の端部16aが車外側に変位し、端部16aによって所定の押圧で付勢されていた弾性体15も端部16aと接しながら固定部15c付近を中心として支持部15a側が車外側へ変位する。弾性体15が変位すると、弾性体15に支持されていた圧電センサ4も図12(a)中のK点で屈曲変形するとともに、屈曲部4aで車外側への引張り力が作用するので屈曲部4aの曲率半径が大きくなる方向に変形する。また、弾性体15が変位すると、ガイド部5eの先端5eで図13(b)のG方向にねじれ変形が印加される。そして、圧電センサ4は、K点での屈曲変形により圧電効果によって生じる電圧信号と、屈曲部4aの変形により圧電効果によって生じる電圧信号と、ガイド部5eの先端5eでのねじれ変形により圧電効果によって生じる電圧信号とを重畳した出力信号を発生する。
上記弾性体15の変位は、ドアハンドル13がさらに車外側へ引かれてアーム部16の端部16aが車外側へ変位して、端部16aによる弾性体15への押圧付勢が無くなるまで継続し、図12(b)および図13(b)に示したように、端部16aによる弾性体15への押圧付勢が無くなると、弾性体15はそれ以上変位しないので、圧電センサ4も変形しない。しかし、このとき圧電センサ4は、既にドアハンドル13が操作されたために生じた変位を受けて十分に信号を出力している。
図14はこの際、検知手段5内で増幅、濾波された信号V、判定部の判定出力Jを示す特性図である。図中、縦軸は上から順にV、J、横軸は時刻tである。上述したようなドアハンドル13の操作により圧電センサ4が変形すると、圧電センサ4からは圧電効果により圧電センサ4の変形の加速度に応じた信号が出力される。この時、出力信号には約3〜8Hzの周波数を有した信号が現れ、その信号は検知手段5内で増幅、濾波され、図7のVに示すような信号が得られる。
判定部はVのV0からの振幅の絶対値|V−V0|がD0以上ならばドアハンドル13への人または物体の接触、ドアハンドル13による開動作、ドアハンドル13による閉動作の少なくとも1つが生じたと判定し、時刻t2で判定出力としてLo→Hi→Loのバルス信号を出力する。振幅の絶対値を使うのは、圧電センサ4の位置や変形状態により、図14の信号の極性が反対になる場合があるためで、具体的には判定部としてウィンドウコンパレータを使えばよい。
尚、ドアハンドル13を車外側から押してもアーム部16が車内側にわずかに変位し、弾性体15が車室内側に押されて、圧電センサ4がK点で車内側へ屈曲変形するとともに、G方向とは反対にねじり変形し、圧電センサ4変形にる圧電効果により電圧信号を出力するので、ドアハンドル13を車外側から押したことを検出可能である。
上記作用により、このドアハンドル装置では、実施の形態1と同様な効果がある上、弾性体15が圧電センサ4の少なくとも一部を予めねじり変形させて支持していて、ドアハンドル13が微小変位すると、その変位が作動手段としてのアーム部16と弾性体15を介して圧電センサ4に印加され、ねじり変形した部位がさらにねじられたり、または、ねじれが開放される方向に変形するので、圧電センサ4から変形に応じた出力信号が発生し、ドアハンドル13への人または物体の接触の際の、ドアハンドル13の微小変位を高感度に検出可能となる。従って、ドアハンドル13に単に触れただけでも十分な信号出力が得られ、ドアハンドル13に対する接触、ドアハンドル13による開動作、ドアハンドル13による閉動作の少なくとも1つが検出可能となる。
尚、本実施の形態2では、圧電センサ4はドアハンドル13と連動して作動するアーム部16に弾性体15を介して間接的に接触する構成としたが、ドアハンドル13と連動して作動する他の構成要素、例えば、ベルクランクアーム17やバランスウエイト18の一部に圧電センサ4が直接または間接的に接触することでドアハンドル13の変位により圧電センサ4が変形可能となる構成としてもよい。
また、圧電センサ4をバネ19に巻きつけて配設して、ドアハンドル13の操作によるバネ19の回転方向の変位を圧電センサ4で検出する構成としてもよい。
特に、本実施の形態では、可撓性のある圧電センサを用いているので、現状のドアハンドルの構成を大幅に変更することなく、圧電センサ自体を適切な形状に変形させて、簡単な構成を付加するだけで、多様な構成に対応して容易に付設することができるといった効果がある。
尚、上記実施の形態1および2では、弾性体8、15として板バネを使用したが、他の弾性体、例えば、コイルバネやトーションバー等を使用してもよい。
また、上記実施の形態1および2では、弾性体8、15を使用したが、アーム部9、16の一部に圧電センサ4を直接当接させる構成としてもよく、アーム部9、16の変位が直接圧電センサ4に伝わるので感度が向上する。
また、弾性体8、15の代わりに、圧電センサ4の被覆層4eを所定の弾性率を有した弾性体で構成したり、被覆層4eの形状を変えることにより所定の弾性率を持たせた構成として、ドアハンドル非使用時において圧電センサ4の一部が所定の押圧を付勢してアーム部9、16の一部に接触する構成としてもよい。
また、上記実施の形態1および2のドアハンドル装置をサイドドアやスライドドア、テールゲート等のドアでのスマートエントリーシステムに適用した自動車や、玄関ドアなどのドアでのスマートエントリーシステムに適用した建物を提供できる。
また、上記実施の形態1および2のドアハンドル装置を使って自動車のさまざまな機器の制御を行ってもよい。例えば、ドアハンドルに人体が接触したことを検出してバワーウィンドウを作動させて窓ガラスを空けて車室内を換気したり、ドアハンドルに人体が接触したことを検出してカーエアコンやシートヒータ、カーナビ等を起動させる構成としてもよく、カーライフにおける快適性や利便性の向上に寄与できる。
また、上記実施の形態1および2では可撓性圧電センサを用いたが、ドアハンドルの変位に基づく変形に応じた出力信号を発生する他のセンサ、例えば、変形により静電容量が変化する静電容量型のケーブル状または帯状のセンサや、変形により透過光量が変化する光ファイバー型のセンサ等を用いてもよい。
以上のように、本発明にかかるドアハンドル装置は、圧電センサが可撓性を有してドアハンドルに付設可能となり、ドアハンドルの微小変位を高感度に検出可能となる。従って、ドアハンドルに単に触れただけでも十分な信号出力が得られ、ドアハンドルに対する接触を検出可能となるので、例えば、ドアハンドル以外での多くの分野にわたる高感度なスイッチとしても適用できるので、物の出し入れ、または人体の出入りするドアの開閉制御用スイッチや、移動式の物品収納庫の移動制御用スイッチ等に適用することが可能となる。
1 ドア
2 ドアハンドルブラケット(フレーム部)
3 ドアハンドル
4 圧電センサ
5 検出手段
8 弾性体
9 アーム部(作動手段)
11 ドア
13 ドアハンドル
14 フレーム部
15 弾性体
16 アーム部(作動手段)
2 ドアハンドルブラケット(フレーム部)
3 ドアハンドル
4 圧電センサ
5 検出手段
8 弾性体
9 アーム部(作動手段)
11 ドア
13 ドアハンドル
14 フレーム部
15 弾性体
16 アーム部(作動手段)
Claims (8)
- 可撓性を有して少なくともその一部を予め変形させた圧電センサと、前記圧電センサを支持した弾性体と、ドアの開閉操作のためのドアハンドルと、前記ドアハンドルと連動して作動する作動手段と、前記ドアハンドルと前記作動手段とが取り付けられたフレーム部とを備え、前記弾性体は前記作動手段から前記圧電センサに予め付与されていた変形を解除または増大する方向に押圧を付勢されて前記フレーム部に取り付けられ、前記圧電センサの出力信号に基づき前記ドアハンドルへの人または物体の接触、前記ドアハンドルによる開動作、前記ドアハンドルによる閉動作の少なくとも1つを検出する検出手段を備えたドアハンドル装置。
- 作動手段は、ドアハンドルと連動して作動するアーム部とした請求項1記載のドアハンドル装置。
- 弾性体は、略板状に成型され、一端が固定されて片持ち梁状とした請求項1または2記載のドアハンドル装置。
- 弾性体は、圧電センサの少なくとも一部を予め屈曲変形させて支持した請求項1〜3のいずれか1項記載のドアハンドル装置。
- 弾性体は、圧電センサの少なくとも一部を予めねじり変形させて支持した請求項1〜4のいずれか1項記載のドアハンドル装置。
- 圧電センサと弾性体が検出手段と一体として成型された請求項1〜5のいずれか1項記載のドアハンドル装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載のドアハンドル装置を備えたドア部材。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載のドアハンドル装置を備えたスマートエントリーシステム。
Priority Applications (6)
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EP05721503A EP1795674A1 (en) | 2004-12-08 | 2005-03-25 | Door handle device, door member with the door handle device, and smart entry system with the door member |
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JP2005018085A Withdrawn JP2006207175A (ja) | 2004-12-08 | 2005-01-26 | ドアハンドル装置とそれを備えたドア部材およびそれを備えたスマートエントリーシステム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006249821A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Mitsubishi Motors Corp | ドアハンドル構造 |
JP2006249820A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Mitsubishi Motors Corp | ドアハンドル構造 |
JP2017030718A (ja) * | 2015-07-30 | 2017-02-09 | アイシン精機株式会社 | 操作入力検知装置 |
-
2005
- 2005-01-26 JP JP2005018085A patent/JP2006207175A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
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JP2006249821A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Mitsubishi Motors Corp | ドアハンドル構造 |
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JP4517899B2 (ja) * | 2005-03-11 | 2010-08-04 | 三菱自動車工業株式会社 | ドアハンドル構造 |
JP2017030718A (ja) * | 2015-07-30 | 2017-02-09 | アイシン精機株式会社 | 操作入力検知装置 |
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