JP2017030493A - 乗物用シート - Google Patents

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剛志 牛山
Tsuyoshi Ushiyama
剛志 牛山
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【課題】機能部材の一部をシートパッドの溝部内に性能良く配置することにある。【解決手段】溝部4Pdの貫通部34の内壁34a,34bに、シートパッド4Pにて形成された溝部4Pdの内壁34a,34bをそのままの状態とした場合に比してプロテクタPMが移動する際の抵抗が少ない低抵抗部36a,36bを設け、プロテクタPMが、低抵抗部36a,36bによってシートパッド4Pの厚み方向における溝部4Pdの貫通部34の延びる方向に移動可能とされて配置する。【選択図】図5

Description

本発明は、シート外形をなして乗員を弾性的に支持可能なシートパッドと、シートパッドの着座面に配設された面状の機能部材とを備えた乗物用シートに関する。
この種の乗物用シートとして、シートクッションが、シートパッドと、機能部材としての着座センサを備えた乗物用シートが公知である(特許文献1を参照)。シートパッドは、シート外形をなす上面視で略矩形の部材であり、ポリウレタンフォームなどの発泡樹脂で形成される。このシートパッドの着座面後部には、シート幅方向に延びる溝部が設けられており、この溝部に、シートパッドを覆うシートカバーの一部を引込み状に取付けることができる。また着座センサは、本発明の機能部材に相当する帯状の感圧センサであり、前側検出部位と、後側検出部位と、これら検出部位をつなぐ吊り込み接続部位を備える。この着座センサには、断面視で略U字状のプロテクタが取付けられており、このプロテクタによって、着座センサの吊り込み接続部位が略U字状に湾曲した状態で保持される。そこで公知技術では、着座センサを、シート前後方向に向けて溝部を横切るように配置しながら、プロテクタを、吊り込み接続部位とともに溝部内に押し込みながら嵌装する。そして前側検出部位と後側検出部位を、シートパッドの着座面に両面テープで貼着することで、着座センサを、溝部を跨いだ状態としてシートパッドの着座面に配設する。
特開2015−3580号公報
ところで上述のシート構成においては、例えばシートクッションの着座面後部が過度に押圧された際に、溝部の角部がつぶれながらシートパッドが凹み変形することがある。ここで公知技術の構成では、両検出部位が着座面に貼着されるとともに、吊り込み接続部位がプロテクタとともに溝部内に嵌装されて固定される。そして両検出部位からプロテクタに至る着座センサの一部は、溝部の角部に沿って配置しているが、角部に固定されておらず比較的自由に撓み変形する。そしてシートパッドの押圧時においては、溝部の角部がつぶれて着座センサとの間に周長差が生じ、着座センサの一部が溝部の角部から離れる方向に大きく撓むことがあった。このため公知技術の構成では、着座センサの一部が大きく撓むことにより、着座センサ上の配線が断線するなどしてセンサ機能が失われることが懸念される。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、機能部材の一部をシートパッドの溝部内に性能良く配置することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートは、シート外形をなして乗員を弾性的に支持するシートパッドと、シートパッドの着座面に設けられた凹状の溝部と、シートパッドの着座面に取付けられる面状の機能部材とを備える。また機能部材が、溝部内に配置可能な凹み部位と、凹み部位の形状を保持するプロテクタとを有する。そしてシートパッドの着座面に機能部材を取付けつつ、プロテクタを、凹み部位とともに溝部内に配置する。この種のシート構成では、機能部材の一部をシートパッドの溝部内に性能良く(例えば機能部材の破損を好適に回避しつつ)配置できることが望ましい。
そこで本発明では、溝部の内壁に、シートパッドにて形成された溝部の内壁をそのままの状態とした場合に比してプロテクタが移動する際の抵抗が少ない低抵抗部を設ける。そしてプロテクタが、低抵抗部によってシートパッドの厚み方向における溝部の延びる方向に移動可能とされて配置する。本発明では、低抵抗部によって、プロテクタが、凹み部位とともに溝部の延びる方向に移動可能とされて配置する。このためシートパッドの着座面が押圧された際に、プロテクタが凹み部位とともに溝部の奥方に移動することで、機能部材の一部が過度に撓み変形することを好適に回避することができる。
第2発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートであって、溝部に、シートパッドを厚み方向に貫通する貫通部が設けられる。そしてプロテクタが、凹み部位とともに貫通部内に配置されて、貫通部の内壁に設けられた低抵抗部にて、シートパッドの厚み方向における貫通部の延びる方向に移動可能とされて配置する。本発明では、プロテクタを貫通部に配置して凹み部位の移動範囲を広げたことにより、機能部材の一部が過度に撓み変形することを更に好適に回避することができる。
第3発明の乗物用シートは、第2発明の乗物用シートにおいて、シートパッドの裏面に、シートパッドにて形成された貫通部の内壁よりも滑りやすい裏打材が設けられる。そして低抵抗部が、裏打材の一部を、シートパッドの裏面から貫通部に引き込みつつ貫通部の内壁に取付けることで形成される。本発明では、シートパッドの裏面に配設された裏打材を利用して低抵抗部を設けるため、シートのシンプル化に資する構成となる。
本発明に係る第1発明によれば、機能部材の一部をシートパッドの溝部内に性能良く配置することができる。また第2発明によれば、機能部材の一部をシートパッドの溝部内により性能良く配置することができる。そして第3発明によれば、機能部材の一部をシートパッドの溝部内に更に性能良く配置することができる。
乗物用シートの斜視図である。 シートパッドと機能部材の斜視図である。 シートクッション一部の上面図である。 シートクッション一部の概略縦断面図である。 押圧時のシートクッション一部の概略縦断面図である。 変形例にかかるシートクッション一部の概略横断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図6を参照して説明する。各図には、適宜、乗物用シート前方に符号F、乗物用シート後方に符号B、乗物用シート上方に符号UP、乗物用シート下方に符号DW、乗物用シート右方に符号R、乗物用シート左方に符号Lを付す。図1の乗物用シート2は、シートクッション4と、シートバック6と、ヘッドレスト8を有する。これらシート構成部材は、各々、シート骨格をなすシートフレーム(4F,6F,8F)と、シート外形をなすシートパッド(4P,6P,8P)と、シートパッドを被覆するシートカバー(4S,6S,8S)を有する。本実施例では、シートクッション4(詳細後述)の後部にシートバック6の下部が起倒可能に連結するとともに、起立状態のシートバック6の上部にヘッドレスト8が配設される。
[シートクッション]
シートクッション4は、図1及び図4を参照して、上述の基本構成4F,4P,4Sと、面状の機能部材FMを有する(各部材の詳細は後述)。本実施例では、後述するようにシートパッド4Pを、シートフレーム4F上に配置しつつシートカバー4Sで被覆する。このシートパッド4Pの着座面には、図2を参照して、複数の溝部4Pc,4Pdが設けられており、これら複数の溝部4Pc,4Pdに、必要に応じて図4に示すようにシートカバー4Sの一部を引込み状に取付けることができる。そしてシートパッド4Pの着座面に機能部材FMを取付けるのであるが、このとき機能部材FMを、図3を参照して特定の溝部4Pdを跨ぐように配置させながら、機能部材FMの一部を特定の溝部4Pdに引込状に取付ける。この種のシート構成では、シートパッド4Pが着座側から押圧された際に、機能部材FMの一部が過度に撓み変形しないよう配慮すべきである。そこで本実施例では、後述の構成にて、機能部材FMの一部をシートパッド4Pの特定の溝部4Pd内に性能良く配置することとした。以下、各構成について詳述する。
[機能部材]
ここで機能部材FMは、図2〜図4を参照して、機能部材FMの外形をなす基材2fと、基材2fに設けられた配線(図示省略)とからなる帯状の面材であり、プロテクタPMと、コネクタ10fを有する。機能部材FMをなす基材2fの材質は特に限定しないが、典型的には適度な可撓性を備えた樹脂やエラストマやゴムにて形成できる。そしてプロテクタPMは、断面視で略U字状をなす平板部材であり、後述する第二溝部4Pdの貫通部34に嵌め込み可能な寸法を有する。このプロテクタPMは、基材2fよりも硬く変形しにくい金属や硬質樹脂などの素材にて形成されており、貫通部34に嵌装された状態においても実質的にその形状が維持される。
そして機能部材FMの基材2fは、検出部位4fと、凹み部位6fと、接続部位8fに区分けされる。検出部位4fは、乗員の有無を圧力にて感知する帯状部位であり、シートパッド4Pの着座面に取付けることができる。また凹み部位6fは、検出部位4fの後部につながる帯状部位であり、後述するように第二溝部4Pd内に配置される。本実施例では、凹み部位6fの中央部分にプロテクタPMが取付けられることで、凹み部位6fが、後述の貫通部34に挿入可能な略U字状に保持される。そして接続部位8fは、凹み部位6fの後部につながる帯状部位であり、検出部位4fで検出された電気信号を外部回路に伝達することができる。この接続部位8fの後端側にはコネクタ10fが設けられており、このコネクタ10fが、図示しない制御部のコネクタに接続される。
[シートフレーム]
シートフレーム4Fは、図1を参照して、上面視で略矩形の枠状部材であり、フロントフレーム4Faと、一対のサイドフレーム4Fbと、補強フレーム4Fcと、リアフレーム4Fdと、後述のSばね10を有する。フロントフレーム4Faは、シートフレーム4F前部を構成する平板状の部材である。また一対のサイドフレーム4Fbは、それぞれシートフレーム4F側部を構成する平板状の部材であり、シート左右で互いに対面状に配置する。また補強フレーム4Fcは、シート幅方向に長尺なパイプ状の部材であり、一対のサイドフレーム4Fbの前端に配置してこれらの間に橋渡し状に設けられる。またリアフレーム4Fdは、シート幅方向に長尺なパイプ状の部材であり、一対のサイドフレーム4Fbの後部でこれらの間に橋渡し状に設けられる。このリアフレーム4Fdは、シート前後方向において補強フレーム4Fcから適宜の間隔で離間しており、これら両フレーム4Fc,4Fdの間に後述するSばね10が配設される。
そしてSばね10は、図1を参照して、シートパッド4Pの裏面側に配設される部材であり、一対の支持部(第一支持部11,第二支持部12)と、一対の連結部(第一連結部14,第二連結部16)を有する。ここで第一支持部11は、シート右側に配置する上方視で略U字状の線バネであり、シートフレーム4Fに取付けられた状態において、シート前方に延びる一対のアーム部(内側アーム部11a,外側アーム部11b)を有する。内側アーム部11aは、シート幅方向に向けて略S字状に適宜屈曲しながら、シート幅方向におけるシート内方(第一支持部11においては左側)に配置する。また外側アーム部11bは、シート幅方向に向けて略S字状に適宜屈曲しながら、シート外側(第一支持部11においては右側)に配置する。また第二支持部12は、シート左側に配置する上方視で略U字状の線バネであり、第一支持部11と同様に、内側アーム部12aと、外側アーム部12bを有する。
本実施例では、第一支持部11と、第二支持部12を、シート幅方向に適宜の間隔をあけて並列配置する。この状態で各支持部11,12の前部に、シート幅方向に長尺な棒材である第一連結部14を配置して、これら各部11,12,14を樹脂ブラケット(符号省略)で連結する。また同様に各支持部11,12の後部に、シート幅方向に長尺な棒材である第二連結部16を配置して、これら各部11,12,16を樹脂ブラケット(図4の樹脂ブラケット18などを参照)で連結する。そしてSばね10を、シートフレーム4Fの枠内に配設して、シートパッド4Pを裏面から支持可能に配置する。このとき各アーム部11a,11b(12a,12b)の前端が、それぞれ略横U字状をなすように下方に湾曲して補強フレーム4Fcに掛け止められる。また各アーム部11a,11b(12a,12b)の後端が、それぞれ略横U字状をなすように下方に湾曲してリアフレーム4Fdに掛け止められる。
[シートパッド]
シートパッド4Pは、図2を参照して、シート外形をなす上方視で略矩形の部材であり、乗員を弾性的に支持できる。シートパッド4Pの材質は特に限定しないが、ポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)などの発泡樹脂を例示できる。このシートパッド4Pは、着座部4Paと、一対の土手部4Pbと、引込孔部4Peと、一対の第一溝部4Pcと、本発明の溝部に相当する第二溝部4Pdを有する。着座部4Paは、シート幅方向におけるシートパッド4P中央の平坦な部位である。また一対の土手部4Pbは、それぞれ着座部4Paの側方に配置する突出部位であり、例えばコーナリング走行時に乗員の側部を支持できる。また引込孔部4Peは、シートパッド4Pを厚み方向に貫通する孔部であり、機能部材FMの接続部位8fを、コネクタ10fとともに挿入してシートパッド4P裏面側に導くことができる。この引込孔部4Peは、着座部4Paの後端中央に形成されており、後述する第二溝部4Pdの後方で且つ貫通部34の近傍に配置する。
[裏打材]
ここでシートパッド4Pの裏面は、図4を参照して、面状の裏打材20で覆うことができる。この種の裏打材20の素材として、フェルト、天然繊維や合成繊維の布帛(織物,編物,不織布)、皮革(天然皮革,合成皮革)を例示できる。この裏打材20は、後述する貫通部34の内壁をなすシートパッド部分(前壁34a,後壁34b)よりも低摩擦係数を有して滑りやすい面材である。なおシートパッド4Pに対する裏打材20の取付け方法は特に限定しないが、シートパッド4Pの成形と同時に取付けることができ、また接着や融着や貼着等の手法で取付けることもできる。
[第一溝部、第二溝部(本発明の溝部)]
また各第一溝部4Pcと第二溝部4Pdは、図2を参照して、それぞれシートパッド4Pの着座面を凹ましてなる線状の凹部である。一対の第一溝部4Pcは、左右いずれかの土手部4Pbと着座部4Paの間に形成されてシート前後方向に延びる。また第二溝部4Pd(詳細後述)は、着座部4Paの後部を横断しながらシート幅方向に延びており、シート幅方向で見た両端がそれぞれ左右の第一溝部4Pcにつながる。なお着座部4Paの前部には、必要に応じて、シート幅方向に延びる別の溝部(図示省略)を設けることができる。
そして第二溝部4Pdは、図4を参照して、係止部32と、貫通部34と、後述の低抵抗部(36a,36b)を有する。係止部32は、後述するシートカバー4Sの一部としての縫合部40を取付け可能な部材であり、平板状の基部32aと、基部32aから立設する略U字状の係止爪32bを有する。本実施例では、第二溝部4Pdの底面に基部32aを埋設状に固定しつつ、係止爪32bを、着座側に向けて突出配置する。この係止爪32bの先端は内向き且つ下方に折り返されており、後述する被係止部材42の先端43を係止可能である。
[貫通部]
そして貫通部34は、図4を参照して、シートパッド4Pを厚み方向に貫通してなる孔部であり、係止部32の配置箇所とは異なる第二溝部4Pdの適宜の位置に設けることができる。この貫通部34は、シート前側に配置する前壁34aと、シート後側に配置する後壁34bを有して、シートパッド4P裏面に開口する。これら前壁34aと後壁34bは、シートパッド4Pそのもので形成された壁である。本実施例の貫通部34は、断面視で略矩形状をなすとともに、その開口側に、開口寸法の小さい狭小部4Pfが設けられる。そして狭小部4Pfよりも貫通部34の奥側の開口寸法は、狭小部4Pfに比して大きく設定されており、機能部材FMのプロテクタPMを配置可能である。そして後述するようにプロテクタPMを、貫通部34に嵌装しつつ狭小部4Pfよりも奥方に配置させる。このプロテクタPMの配置位置における前壁34aと後壁34bの離間寸法(貫通部の開口寸法)は、プロテクタPMを配置可能に設定されており、例えばプロテクタPMの前後方向の寸法と同一か又はそれよりも大きく設定できる。また前壁34aと後壁34bは、図3及び図4を参照して、後述するプロテクタPMを配置する箇所においては、シート幅方向及びシート上下方向において凹凸のほとんどない略平坦な壁とされている。
[低抵抗部]
低抵抗部(第一低抵抗部36a,第二低抵抗部36b)は、貫通部34の内壁34a,34bをそのままの状態とした場合に比してプロテクタPMが移動する際の抵抗が少ない部位である。本実施例では、第一低抵抗部36aを、貫通部34の前壁34aに設けるとともに、第二低抵抗部36bを、貫通部34の後壁34bに設ける。このとき前壁34aの第一低抵抗部36aを、シートパッド4Pの前部裏面に設けられた裏打材20を貫通部34に引き込みつつ前壁34aに取付けることで形成できる。また後壁34bの第二低抵抗部36bを、シートパッド4Pの後部裏面に設けられた裏打材20を貫通部34に引き込みつつ後壁34bに取付けることで形成できる。これら各低抵抗部36a,36bは、滑りやすい裏打材20で形成されることで、前壁34a又は後壁34bに比してプロテクタPMが移動する際の抵抗が少なくされる。こうしてシートパッド4Pの裏面に配設された裏打材20を利用して各低抵抗部36a,36bを設けることで、シートのシンプル化に資する構成となる。そして各低抵抗部36a,36bは、貫通部34のシートパッド4P裏面側の開口から上方に延びており、嵌装状態のプロテクタPMに当接可能な位置まで設けられる。そしてプロテクタPMが、後述するように各低抵抗部36a,36bに適宜当接しながら、シートパッド4Pの厚み方向における貫通部34の延びる方向に移動可能とされる。
[シートカバー]
シートカバー4Sは、図4を参照して、シートパッド4Pを被覆可能な面状部材であり、例えば天然繊維又は合成繊維からなる布帛(織物,編物,不職布)や皮革(天然皮革,合成皮革)で形成できる。このシートカバー4Sは、複数の表皮ピースを縫合して形成されており、例えばシートカバー4Sの中央をなす部分が、第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2を縫合することで形成される。第一表皮ピースSP1は、上方視で略矩形の表皮ピースであり、着座部4Paの前部を被覆する。また第二表皮ピースSP2も、上方視で略矩形の表皮ピースであり、着座部4Paの後部を被覆する。これら第一表皮ピースSP1の後端と第二表皮ピースSP2の前端は中表状に縫合されており、これら両表皮ピースの縫い代である縫合部40がシート幅方向に連続的に形成される。そして縫合部40は、シートカバー4Sの被覆時においてシート内方に突出して配置するとともに、被係止部材42を介して第二溝部4Pdに引込状に取付け可能である。この被係止部材42は、シート幅方向に長尺な略矩形の平板材であり、縫合部40に沿って取付けられている。そして被係止部材42の先端43は、断面視で略三角形状をなして厚み方向に突出しており、係止部32の係止爪32bに係止可能である。
[シートパッドの形成作業]
図4を参照して、シートパッド4Pに機能部材FMを取付けたのち、これらをシートカバー4Sで被覆する。このとき図2及び図3を参照して、機能部材FMを、シート前後方向に向けながらシートパッド4P後部の着座面にあてがう。そしてプロテクタPMを、図5を参照して、凹み部位6fとともに第二溝部4Pd内に嵌め込みながら貫通部34内に配置する。本実施例では、プロテクタPMが、狭小部4Pfを押し広げながら挿入されて、貫通部34の奥方に配置する。こうしてプロテクタPMが貫通部34の奥方に嵌装されることで、プロテクタPMの外面が、貫通部34の内壁をなす前壁34aと後壁34bにそれぞれ当接可能に配置する。つぎに図3を参照して、検出部位4fを、第二溝部4Pd前方のシートパッド4Pの着座面に貼着部材ADMを介して貼着するとともに、接続部位8fの前部を、第二溝部4Pd後方のシートパッド4Pの着座面に貼着部材ADMを介して貼着する。そして接続部位8fの後部を、コネクタ10fとともに引込孔部4Peに引込みつつシートパッド4Pの裏面に導いたのち、コネクタ10fを、図示しない制御部のコネクタに接続する。こうして機能部材FMを、シート前後方向に向けつつ、第二溝部4Pdを跨ぐようにシートパッド4Pの後部に取付けることができる。
ここで本実施例では、シートパッド4Pの着座面に検出部位4fと接続部位8fが貼着されるのであるが、第二溝部4Pd内に配置する凹み部位6fは、貫通部34の内壁34a,34bに貼着されていない。このため図5を参照して、凹み部位6fには、比較的自由に撓み変形可能な第一可撓部位5fと第二可撓部位7fが設けられる。すなわち第一可撓部位5fは、検出部位4fの後端からプロテクタPMに至るまでの凹み部位6f部分であり、第二溝部4Pdの角部X1に沿って配置しているが、貫通部34の前壁34aに固定されておらず比較的自由に撓み変形する。また第二可撓部位7fは、プロテクタPMから接続部位8fの前端に至るまでの凹み部位6f部分であり、貫通部34の後壁34bに固定されておらず比較的自由に撓み変形する。
つぎにシートカバー4Sにて、シートパッド4Pの着座側を機能部材FMとともに被覆する。このとき図4を参照して、第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2の縫合部40を、被係止部材42とともに第二溝部4Pdに引込む。そして被係止部材42の先端43を係止部32の係止爪32bに係止することで、シートカバー4Sの一部をなす縫合部40を、第二溝部4Pd内に引込状に取付けることができる。なお本実施例では、第二溝部4Pd内に引き込まれた縫合部40の下端を、プロテクタPMよりも上方に配置することで、縫合部40とプロテクタPMが干渉してシートカバー4Sの意匠性が悪化することを回避できる。
[シートパッド押圧時における機能部材の挙動]
上述のシート構成においては、図5を参照して、シートパッド4Pの着座面後部が過度に押圧されることで、第二溝部4Pdの角部X1等が下方に押しつぶされることがある(図5の二点破線で示す状態から実線で示す状態を参照)。例えばシートクッション4の後部で乗員が片膝をつくことで、第二溝部4Pdの角部X1が下方に押しつぶされながら、シートパッド4Pが下方に凹み変形する。そして本実施例では、第二溝部4Pd内に配置する凹み部位6fに、貫通部34の内壁に固定されておらず比較的自由に撓み変形する可撓部位5f,7fが設けられている。このためシートパッド4Pの押圧時において、例えば第二溝部4Pdの角部X1がつぶれて第一可撓部位5fとの間に周長差が生じることにより、第一可撓部位5fが角部X1から離れる方向に大きく撓むことが懸念される。
そこで本実施例では、貫通部34の前壁34aと後壁34bに、それぞれプロテクタPMが移動する際の抵抗が少ない低抵抗部36a,36bを設けることとした。そしてプロテクタPMが、各低抵抗部36a,36bによってシートパッド4Pの厚み方向における貫通部34の延びる方向に移動可能とされて配置する。すなわちシートパッド4Pが着座側から過度に押圧された際に、プロテクタPMが、貫通部34の前壁34aと後壁34bに当接することがあるが、このとき滑りやすい低抵抗部36a,36bにて各壁34a,34bに引っかかることなく貫通部34の奥方に移動する。このようにプロテクタPMを貫通部34の奥方に移動させて、第二溝部4Pdの角部X1と第一可撓部位5fの周長差を吸収することで、第一可撓部位5fが大きく撓むことを好適に回避することができる。特に本実施例では、プロテクタPMが、貫通部34によってシートパッド4Pの裏面に至るまで移動可能とされている。このため第二溝部4Pdの角部X1が大幅に押しつぶされたとしても、第一可撓部位5fが過度に撓み変形することを好適に回避できる。
以上説明したとおり本実施例では、各低抵抗部36a,36bによって、プロテクタPMが、凹み部位6fとともに第二溝部4Pdの延びる方向に移動可能とされて配置する。このためシートパッド4Pが押圧された際に、プロテクタPMが凹み部位6fとともに第二溝部4Pdの奥方に移動することで、機能部材FMの一部(5f,7f)が過度に撓み変形することを好適に回避することができる。また本実施例では、プロテクタPMを貫通部34に配置して凹み部位6fの移動範囲を広げたことにより、機能部材FMの一部が過度に撓み変形することを更に好適に回避することができる。そして本実施例では、シートパッド4Pの裏面に配設された裏打材20を利用して各低抵抗部36a,36bを設けるため、シートの部品点数の増加を抑えてシンプル化に資する構成となるこのため本実施例によれば、機能部材FMの一部をシートパッド4Pの第二溝部4Pd内に性能良く配置することができる。
[変形例]
ここで低抵抗部の構成は、上述の構成のほか、各種の構成を取り得る。例えば変形例の低抵抗部36cは、図6を参照して、凹凸加工が施された貫通部34の前壁34aの内面であり、低抵抗部36dは、凹凸加工が施された貫通部34の後壁34bの内面である。これら各低抵抗部36c,36dには、貫通部34に向けて突出する断面視で半円状の凸部50が複数形成されており、各凸部50が、それぞれシート上下方向に連続的又は断続的に延びる。そして各低抵抗部36c,36dでは、複数の凸部50が、シート幅方向に適宜の間隔をあけて配置する。これら凹凸加工されてなる各低抵抗部36c,36dは、平坦とされた加工前の前壁34a又は後壁34bに比してプロテクタPMとの接触面積が少なくなるため、プロテクタPMが移動する際の抵抗が少なくされる。特に半円状の凸部50は、プロテクタPMに点接触に近い形で接触することから、プロテクタPMが移動する際の抵抗が好適に少なくされる。このため本変形例においても、プロテクタPMが、各低抵抗部36c,36dによってシートパッド4Pの厚み方向における貫通部34の延びる方向に移動可能とされて配置することとなる。
本実施形態の乗物用シートは、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、機能部材FMの構成(形状,寸法,配設位置,配設数など)を例示したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば機能部材は、複数の検出部位を有していてもよく、この場合には、各検出部位の間に凹み部位を設けることができる。またプロテクタの構成(形状,寸法等)も、凹み部位の形状を維持可能である限り特に限定しない。また機能部材の凹み部位は、貫通部とは異なる溝部の適宜の位置に配置させることもでき、この場合には溝部の内壁に低抵抗部を設けることとなる。そして機能部材は、シートパッドに設けられた溝部(例えば本実施例の第一溝部や第二溝部)のいずれかを跨いで配設することができる。そして機能部材は、感圧センサとしての機能のほか、静電容量式センサの電極としての機能、ヒーター機能などの各種の機能を発揮する構成とすることができる。
また本実施形態では、低抵抗部36a,36b等の構成を例示したが、同部の構成を限定する趣旨ではない。例えば低抵抗部は、裏基布とは異なる別の滑りやすい面材を貫通部の内壁に設けることで形成できる。また低抵抗部は、溝部又は貫通部をなす内壁に樹脂を含浸させたのち硬化させて滑りやすくすることでも形成できる。また低抵抗部は、プロテクタと当接可能な溝部又は貫通部をなす内壁の内の少なくとも一つの壁に設けることができる。そして実施例の構成と変形例の構成を適宜組み合わせて用いることができる。なお変形例の凸部の断面形状は、半円状のほか、角柱状等の各種の形状を取り得る。また変形例の凸部の延びる向きは、シート上下方向のほか、シート幅方向などの適宜の方向に設定できる。なおプロテクタの移動が許容される限り、溝部や貫通部の開口寸法を調節するなどして、プロテクタに対して低抵抗部を接した状態で配置することもできる。
また本実施形態では、専らシートクッション4を一例に説明したが、本実施例の構成は、シートバック6などの各種シート構成部材に適用可能である。また本実施形態の構成は、車両や航空機や電車などの乗物用シート全般に適用できる。
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
4F シートフレーム
4P シートパッド
4S シートカバー
4Pa 着座部
4Pb 土手部
4Pc 第一溝部
4Pd 第二溝部(本発明の溝部)
4Pe 引込孔部
20 裏打材
32 係止部
34 貫通部
34a 貫通部の前壁(本発明の溝部の内壁)
34b 貫通部の後壁(本発明の溝部の内壁)
36a 第一低抵抗部
36b 第二低抵抗部
40 縫合部
42 被係止部材
FM 機能部材
PM プロテクタ
2f 基材
4f 検出部位
5f,7f 可撓部位
6f 凹み部位
8f 接続部位
10f コネクタ
X1 シートパッドの角部

Claims (3)

  1. シート外形をなして乗員を弾性的に支持するシートパッドと、前記シートパッドの着座面に設けられた凹状の溝部と、前記シートパッドの着座面に取付け可能な面状の機能部材とを備え、
    前記機能部材が、前記溝部内に配置可能な凹み部位と、前記凹み部位の形状を保持するプロテクタとを有し、前記シートパッドの着座面に前記機能部材を取付けつつ、前記プロテクタを、前記凹み部位とともに前記溝部内に配置する構成の乗物用シートにおいて、
    前記溝部の内壁に、前記シートパッドにて形成された前記溝部の内壁をそのままの状態とした場合に比して前記プロテクタが移動する際の抵抗が少ない低抵抗部を設け、
    前記プロテクタが、前記低抵抗部によって前記シートパッドの厚み方向における前記溝部の延びる方向に移動可能とされて配置する乗物用シート。
  2. 前記溝部に、前記シートパッドを厚み方向に貫通する貫通部が設けられるとともに、
    前記プロテクタが、前記凹み部位とともに前記貫通部内に配置されて、前記貫通部の内壁に設けられた前記低抵抗部にて、前記シートパッドの厚み方向における前記貫通部の延びる方向に移動可能とされて配置する請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記シートパッドの裏面に、前記シートパッドにて形成された前記貫通部の内壁よりも滑りやすい裏打材が設けられるとともに、
    前記低抵抗部が、前記裏打材の一部を、前記シートパッドの裏面から前記貫通部に引き込みつつ前記貫通部の内壁に取付けることで形成される請求項2に記載の乗物用シート。
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