JP2017028817A - ケーブル外被除去器 - Google Patents

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真弥 浜口
Masaya Hamaguchi
真弥 浜口
直樹 中川
Naoki Nakagawa
直樹 中川
洋平 遠藤
Yohei Endo
洋平 遠藤
征彦 柴田
Masahiko Shibata
征彦 柴田
雄二 青柳
Yuji Aoyanagi
雄二 青柳
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Abstract

【課題】複数のケーブル外径に対応可能であり、且つコストを低減できるケーブル外被除去器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るケーブル外被除去器は、ケーブルガイドが弓なり形状である。このため、ケーブル側面をケーブルガイドに押し当てるだけでケーブルは所定の位置に収まるため、従来技術のケーブル保持部が不要となる。このため、ケーブル外被除去器の部品点数を削減できるとともに、様々な外径のケーブルにも対応することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、通信用ケーブル(光ファイバケーブル等)の外被剥ぎ取り作業を容易に実現できるケーブル外被除去器に関するものである。
FTTHサービス等の通信などに用いられるケーブルはその内部に多数の電線および光ファイバケーブルが収納されている。こうした多心構造のケーブル布設では、光ファイバの接続点ごとに対象となる光ファイバをケーブルから取り出して接続処理を施し、その接続点を保護するためのクロージャが設けられる。
光ファイバを取り出す際には、多心ケーブルの外被を剥ぎ取る必要があり、ケーブル内の心線に傷を付けることなく外被を除去でき、また効率よく確実にケーブル被覆に内在する切裂き紐を取り出す工具が必要となる。従来技術として、ケーブルを所定位置に保持するためのケーブル保持部と、前記ケーブルの外被に所定角度にて配置された剥き刃をもって接触し所定の厚みに前記外被を除去するための外被除去手段とを備え、前記外被の除去により前記切裂き紐を露出することを特徴とするケーブル外被除去器が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特許文献1のケーブル外被除去器は、ケーブル押え、ケーブル保持部、及び剥き刃が必要である。ケーブル押えは、ケーブル保持部で所定位置に保持されたケーブルの外被に接触して正確に剥き刃にケーブルの外被が接触するための押え手段である。そして、このケーブル押えと剥き刃の相互の位置関係により外被がケーブルより剥ぎ取られる際の厚みが制御される。
特開2002−64916号公報
しかしながら、特許文献1のような従来技術では、上述のように部品点数が多く、製品コストが高くなるという課題がある。さらに、ケーブル外径ごとに複数のラインナップを用意しなければならない、という課題もある。複数のケーブル外径に対応させることもできるが、そのためにはケーブル保持部の位置を変更する機構が必要など、さらに部品点数が多くなりコストが増大することになる。
そこで、本発明は、複数のケーブル外径に対応可能であり、且つコストを低減できるケーブル外被除去器を提供することを目的とする。
本発明に係るケーブル外被除去器は、従来のケーブル保持部を用いなくても、ケーブル側面に押し当てるだけで、剥き刃の中央にケーブルを導くことができる構造とした。その後、本ケーブル外被除去器をケーブル軸方向に走査させることで所定の被覆厚を剥ぎ取ることができる。
具体的には、本発明に係るケーブル外被除去器は、
作業者の手で把持するための把持部を有する本体部と、
前記本体部の前記把持部と異なる位置に配置され、ケーブルの外被を除去する剥き刃と、
前記本体部の前記把持部と前記剥き刃との間に配置され、前記ケーブルの長手方向に直角となる方向に弓なり形状であるケーブル接触面を有し、前記ケーブルの側面を前記ケーブル接触面に押し当てることで前記ケーブルを前記剥き刃の中央に導くケーブルガイドと、
を備え、
前記ケーブルの長手方向から見たときに、前記ケーブルガイドの前記ケーブル接触面の中央部が前記剥き刃の刃先より前記本体側にあることを特徴とする。
本ケーブル外被除去器のケーブルガイドは弓なり形状である。このため、ケーブル側面をケーブルガイドに押し当てるだけでケーブルは所定の位置に収まるため、従来技術のケーブル保持部が不要となる。このため、ケーブル外被除去器の部品点数を削減できるとともに、様々な外径のケーブルにも対応することができる。従って、本発明は、複数のケーブル外径に対応可能であり、且つコストを低減できるケーブル外被除去器を提供することができる。
本発明に係るケーブル外被除去器は、
前記ケーブルの長手方向から見たときの、前記ケーブルガイドの前記ケーブル接触面の中央部と前記剥き刃の刃先との高低差である刃先の突出し長aが0.7〜1.4mm、かつ
前記ケーブルの長手方向における前記ケーブルガイドの前記剥き刃側と前記剥き刃の刃先との隙間bが3.4〜3.6mmである
ことが好ましい。
ケーブル外被除去器を上記の範囲に設定することで、ケーブルの切り裂き紐やケーブル内部の構成に損傷を与えることなく短時間で容易にケーブル外被を除去することができる。
本発明は、複数のケーブル外径に対応可能であり、且つコストを低減できるケーブル外被除去器を提供することができる。
光ファイバケーブルの構造を説明する図である。 本発明に係るケーブル外被除去器の構造を説明する図である。 本発明に係るケーブル外被除去器の構造を説明する図である。 本発明に係るケーブル外被除去器の構造を説明する図である。 光ファイバケーブルの構造を説明する図である。 本発明に係るケーブル外被除去器を評価する装置の構造を説明する図である。 本発明に関連するケーブル外被除去器の構造を説明する図である。 本発明に係るケーブル外被除去器の評価結果である。 本発明に係るケーブル外被除去器の評価結果である。 本発明に関連するケーブル外被除去器の評価結果である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
[課題]
外被切り裂き紐を取り出すために光ファイバケーブル外被を剥ぎ取る工程において、前述のケーブル外被除去器では特に外被厚が厚いケーブルでは作業時間が長いため作業効率が悪く、作業者への負担が大きいという課題がある。
また前述のナイフ等については、作業に熟練していない作業者の場合、刃物を扱うことから怪我の危険があるとともに光ファイバケーブル内部の光ファイバ等を損傷する恐れがあるという課題がある。
本発明は、このような課題を解決するために立案されたもので、外被の剥ぎ取り作業が容易となり光ファイバケーブルの分岐作業性を向上させるケーブル外被除去器を提供することを目的とする。
[解決手段]
前述した目的を達するための発明として、複数の光ファイバ心線からなる光ファイバユニットと、断面において前記光ファイバユニットの外周側に設けられた2本の対向配置されたテンションメンバ(抗張力体)と、前記テンションメンバおよび光ファイバユニットを覆う外被を具備した光ファイバケーブルについて、ケーブル外被除去器を用いてポリエチレンまたは難燃性ポリエチレン外被を長手方向に剥ぎ取ることを特徴とする。なお、対象とする光ファイバケーブルの外被厚は1.2〜3.5mmであることを特徴とする。
ケーブル外被除去器には、刃部分と抑制版(以下、ガイド)部分が存在し、ガイドは弓なりに曲がった形状であることを特徴とする。具体的には、本ケーブル外被除去器は、 作業者の手で把持するための把持部を有する本体部と、
前記本体部の前記把持部と異なる位置に配置され、ケーブルの外被を除去する剥き刃と、
前記本体部の前記把持部と前記剥き刃との間に配置され、前記ケーブルの長手方向に直角となる方向に弓なり形状であるケーブル接触面を有し、前記ケーブルの側面を前記ケーブル接触面に押し当てることで前記ケーブルを前記剥き刃の中央に導くケーブルガイドと、
を備え、
前記ケーブルの長手方向から見たときに、前記ケーブルガイドの前記ケーブル接触面の中央部が前記剥き刃の刃先より前記本体側にあることを特徴とする。
ここで、前記ケーブルの長手方向から見たときの、前記ケーブルガイドの前記ケーブル接触面の中央部と前記剥き刃の刃先との高低差である刃先の突出し長aが0.7〜1.4mm、かつ前記ケーブルの長手方向における前記ケーブルガイドの前記剥き刃側と前記剥き刃の刃先との隙間bが3.4〜3.6mmであることを特徴とする。
つまり、刃部分と弓なりに曲がった形状のガイド部分の隙間の最長距離は0.7〜1.4mmである。また、刃部分とガイド部分の長手方向の隙間の距離は3.4〜3.6mmである。
[実施例]
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。光ファイバケーブル(図1)は、スロットロッドを用いないスロットレスケーブルであり、ケーブル内部には単心光ファイバ、間欠接着型光ファイバテープ等の複数の光ファイバ心線からなる光ファイバユニットが構成されており、前記光ファイバユニットの外周には押さえ巻きまたは吸水性を有した止水材を具備している。また、断面において前記光ファイバユニットの外周側に設けられた2本の対向配置されたテンションメンバ(抗張力体)と、前記抗張力体および光ファイバユニットを覆うケーブル外被を具備している。また、前記ケーブル外被の材質はポリエチレンまたは難燃性ポリエチレンで構成されている。なお、光ファイバケーブルは図示した例には限られない。
前述した光ファイバケーブルに対して、ケーブルの分岐作業工程中のケーブル外被を剥ぎ取り、外被の中に埋設された外被切り裂き紐を取り出すケーブル外被除去器301を作成した。図2は、ケーブル外被除去器301を説明する三面図である。ケーブル外被除去器301は、剥ぎ刃10と弓なりに曲がった形状のケーブルガイド20と指掛け部30から構成されている。剥ぎ刃10は、刃部分の劣化に伴い取り外して交換することが可能である。指掛け部30は、すべり止め機能が具備されている。正面図のように、剥ぎ刃10の刃先は本体側に湾曲したケーブルガイド20の最も本体側に近い部分から突出している。
図3は、図2の正面図を拡大したものである。隙間aは、本体側に湾曲したケーブルガイド20の最も本体側に近い部分から突出している剥ぎ刃10の刃先の突出し長でもある。評価では隙間aを0.5〜1.7mmに設定した。図4は、図2の右側面図を拡大したものである。隙間bは剥ぎ刃10の刃先とケーブルガイド20との間隔である。評価では、隙間bを3.4〜4.1mmに設定した。
そして、ケーブル外被除去器301の隙間a、隙間bを変化させ、光ファイバケールの外被を除去する作業性の評価を行った。なお、図5は、外被除去対象の光ファイバケーブルの断面図である。光ファイバケーブルの直径は23.0mmである。評価では、外被厚が1.2〜3.5mmの光ファイバケーブルを使用している。
図6は、本評価を説明する図である。本評価は約1mの間隔で置かれた受金物に光ファイバケーブルを固定し、ケーブル外被除去器301でケーブル外被を削り取ることで外被中に埋設された外被切り裂き紐を50mm程度露出させる作業を行い、その際の作業性を評価した。
隙間aと隙間bの各設定値における光ファイバケーブル外被の剥ぎ取り作業の評価結果を図8及び図9に示す。作業性評価結果については、ケーブル外被を剥ぎ取り、外被の中に埋設された外被切り裂き紐を取り出す作業において、容易に作業可能であったものを○、切り裂き紐や押さえ巻き等の光ファイバケーブル内部の構成部材に損傷が見られたものを△、作業時間が3分超となった場合や外被の剥ぎ取りができなかったものを×とした。なお、参考として、特許文献1のガイド部分が弓なりに曲がっていない形状のケーブル外被除去器についても“No.0”の工具として評価を行った。
図8は外被厚が薄い(1.2〜1.4mm)タイプの光ファイバケーブルについて評価を行った結果である。結果より、下記2点について作業性低下の要因となることが分かった。
・No.0〜1のケーブル外被除去器については隙間aの値が小さいことにより1度に外被を削り取ることができる量が少なく相対的に作業時間が長い傾向がみられた。
・No.4〜6のケーブル外被除去器については隙間aまたは隙間bの値が大きいため、ケーブル外被に対して刃が深く入ってしまう事からケーブル内部の構成部材に損傷が見られるケースが存在した。
よって、No.2およびNo.3のケーブル外被除去器が優位であることが分かる。
図9は外被厚が厚い(3.0〜3.5mm)タイプの光ファイバケーブルについて評価を行った結果である。結果は図8同様にNo.2およびNo.3のケーブル外被除去器が優位であった。なお、作業時間について最大2分程度であれば作業者への負担もなく作業が可能である。
本評価では、図7に示すように弓なりに曲がっていない形状のケーブルガイド20を具備したケーブル外被除去器も検討した。評価は、図7においてケーブルガイド20からの剥ぎ刃10の刃先の突出し長さ(隙間a’)を変化させた。図10は、このケーブル外被除去器の評価結果である。図10の通りこのケーブル外被除去器は作業性が悪かった。よって、ケーブルガイドが弓なりに曲がっている点も作業性にとって重要な要素である。
[結論]
隙間a及び隙間bをNo.2およびNo.3のように設定するケーブル外被除去器は、様々な外被厚の光ファイバケーブルにおいて、ケーブル内部の光ファイバ等を損傷することなく短時間でケーブル外被の剥ぎ取り作業を行うことができる。
また、本発明に係るケーブル外被除去器は、上記した光ファイバケーブルだけでなく、同一構造を有する様々な直径の光ファイバケーブルの外被を除去することができる。
10:剥ぎ刃
20:ケーブルガイド
30:指掛け部
301:ケーブル外被除去器

Claims (2)

  1. 作業者の手で把持するための把持部を有する本体部と、
    前記本体部の前記把持部と異なる位置に配置され、ケーブルの外被を除去する剥き刃と、
    前記本体部の前記把持部と前記剥き刃との間に配置され、前記ケーブルの長手方向に直角となる方向に弓なり形状であるケーブル接触面を有し、前記ケーブルの側面を前記ケーブル接触面に押し当てることで前記ケーブルを前記剥き刃の中央に導くケーブルガイドと、
    を備え、
    前記ケーブルの長手方向から見たときに、前記ケーブルガイドの前記ケーブル接触面の中央部が前記剥き刃の刃先より前記本体側にあることを特徴とするケーブル外被除去器。
  2. 前記ケーブルの長手方向から見たときの、前記ケーブルガイドの前記ケーブル接触面の中央部と前記剥き刃の刃先との高低差である刃先の突出し長aが0.7〜1.4mm、かつ
    前記ケーブルの長手方向における前記ケーブルガイドの前記剥き刃側と前記剥き刃の刃先との隙間bが3.4〜3.6mmである
    ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル外被除去器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018173430A1 (ja) * 2017-03-22 2018-09-27 株式会社フジクラ 光ケーブルの外被除去工具及び光ケーブルの外被除去方法

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US20110010944A1 (en) * 2008-01-04 2011-01-20 Arnaud Le Dissez Tool for access to optical fibres

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