JP2017026096A - オイルダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルダンパーにおいて、簡単な構造により減衰力を可変とする。
【解決手段】シリンダー2内がピストン3により二つ以上のオイル室5・6に仕切られるオイルダンパー1であって、二つ以上のオイル室5・6を連通可能で、ピストン3の移動に伴って順次閉鎖および/または解放可能な複数のオイル通路7・9a・9b・9c・9d・9e・9fを備える。具体的には、複数のオイル通路7・9a・9b・9c・9d・9e・9fに、任意の性能を持つリリーフ弁8・10をそれぞれ備える。そして、ピストン3のシリンダー2内の中立位置において、二つ以上のオイル室5・6が複数のオイル通路7・9a・9b・9c・9d・9e・9fにより連通状態となる。また、リリーフ弁8・10は一方向のオイルの流れを許容する。
【選択図】図1

Description

本発明は、オイルダンパーに関する。
特許文献1において、オイルダンパーの連通部の断面積を可変とすることで、減衰力が変化する提案がされている。
すなわち、そのオイルダンパーは、ピストンに形成され一方向弁を有する流路と、ピストンに形成されオイルが流量調整弁を流れることにより減衰力を発揮し、オイルの流れ量で減衰力が上下する流路と、シリンダー内部に形成されピストン外周との間の溝と、を含むオイル通過部の断面積が、伸長方向の大ストローク時になるにつれ相対的に小さくなるように可変とすることで、伸長方向の大ストローク時にのみ減衰力が急激に大きくなるよう減衰力が変化する。
特開2015−10650号公報
しかし、特許文献1のオイルダンパーでは、ピストンに一方向弁と減衰力を発生する流量調整弁を個別に組み込んで、シリンダー内部に溝を形成するなど、機構的に複雑なものになるとともに、一方向弁や流量調整弁の性能調整はできないため、個別対応的な性能変更や、微細な性能コントロールはできない。
本発明の課題は、オイルダンパーにおいて、簡単な構造により減衰力を可変とすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
シリンダー内がピストンにより二つ以上のオイル室に仕切られるオイルダンパーであって、
前記二つのオイル室を連通可能で、前記ピストンの移動に伴って順次閉鎖および/または解放可能な複数のオイル通路を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のオイルダンパーであって、
前記複数のオイル通路に、任意の性能を持つリリーフ弁をそれぞれ備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項1または2に記載のオイルダンパーであって、
前記ピストンの前記シリンダー内の中立位置において、前記二つ以上のオイル室が前記複数のオイル通路により連通状態となることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
請求項1または2に記載のオイルダンパーであって、
前記ピストンの前記シリンダー内の一方側への移動位置において、前記二つ以上のオイル室が前記複数のオイル通路により連通状態で、
前記ピストンの前記シリンダー内の中立位置から前記一方側への移動の過程で前記複数のオイル通路が順次閉鎖されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
請求項4に記載のオイルダンパーであって、
前記ピストンの前記シリンダー内の中立位置から前記一方側への移動の過程において、前記複数のオイル通路が順次閉鎖されてから、前記二つ以上のオイル室が前記複数のオイル通路により連通状態となることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
請求項2から5のいずれか一項に記載のオイルダンパーであって、
前記リリーフ弁は一方向のオイルの流れを許容することを特徴とする。
本発明によれば、オイルダンパーにおいて、簡単な構造により減衰力を可変とすることができる。
本発明を適用したオイルダンパーの一実施形態の構成を示すもので、ストローク量に比例して減衰力が大きくなるオイルダンパーを示した断面図である。 図1のオイルダンパーの建物への使用例を示した概略図である。 実施形態2を示すもので、ストローク量に比例して減衰力が小さくなるオイルダンパーを示した断面図である。 図3のオイルダンパーの建物への使用例を示した概略図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明を適用したオイルダンパーの一実施形態の構成としてストローク量に比例して減衰力が大きくなるオイルダンパー1を示したもので、2はシリンダー、3はピストン、4はピストンロッド、5・6はオイル室、7はピストン3のオイル通路、8はリリーフ弁、9は外部でバイパスするオイル通路、10はリリーフ弁である。
図示のように、オイルダンパー1は、シリンダー2内が、ピストンロッド4を一体に有するピストン3により二つのオイル室5・6に仕切られている。
また、ピストン3にオイル通路7が形成されていて、このオイル通路7に一方向(図示では矢印Aで示す左から右)のオイルの流れを許容するリリーフ弁8が設けられている。
さらに、シリンダー2には、外部でバイパスするオイル通路9が設けられている。
すなわち、外部でバイパスするオイル通路9は、図示例では、ピストン3のシリンダー2内の中立位置において、二つのオイル室5・6を、外部でバイパスして最短で連通する第1オイル通路9aから、その外側で連通する第2オイル通路9b、その外側で連通する第3オイル通路9c、その外側で連通する第4オイル通路9d、その外側で連通する第5オイル通路9e、その外側で連通する最長の第6オイル通路9fまでの6本で構成される。
そして、これら第1から第6のオイル通路9a〜9fの各々に、一方向(図示では矢印Aで示す左から右)のオイルの流れを許容するリリーフ弁10がそれぞれ設けられている。
なお、外部でバイパスする第1から第6のオイル通路9a〜9fは、直角に曲がったコ字形状に図示したが、これはイメージであり、シリンダー2の外周に沿わせた直管や、ホースによる配管や、シリンダー2の外周壁内に形成してもよい。
次に作用を説明する。
先ず、図示のように、ピストン3のシリンダー2内の中立位置から外部でバイパスするオイル通路9(特に最短の第1オイル通路9a)の両端の範囲内において、左側に少し移動して、オイルダンパー1が小さく圧縮動作すると、左側のオイル室5からオイルが、ピストン3のオイル通路7及びリリーフ弁8を通って右側のオイル室6へオイルが流れ込むと同時に、外部でバイパスするオイル通路9(第1から第6のオイル通路9a〜9f)及びリリーフ弁10を通って右側のオイル室6へオイルが流れ込む。
すなわち、通常の使用範囲では、ピストン3のオイル通路7のリリーフ弁8と、外部でバイパスする第1から第6のオイル通路9a〜9fのリリーフ弁10が機能して、設計通りの減衰力性能を発揮し、減衰力が小さい状態に保たれる。
次に、前述した通常の使用範囲を越えてピストン3が、矢印Bで示すように左側に大きく移動して、オイルダンパー1が大きく圧縮動作すると、外部でバイパスするオイル通路9(第1から第6のオイル通路9a〜9f)の左端が順次閉鎖されていく。
すなわち、第1オイル通路9aの左端がピストン3外周により閉鎖されてから、その第1オイル通路9aの両端が右側のオイル室6に接続される。
従って、左側のオイル室5から右側のオイル室6へオイルが流れ込むオイル通路面積が、ピストン3のオイル通路7と、外部でバイパスする第2から第6のオイル通路9b〜9fと減少して、減衰力が大きくなる。
さらに、ピストン3が左側に移動して、第2オイル通路9bの左端がピストン3外周により閉鎖されてから、その第2オイル通路9bの両端が右側のオイル室6に接続される。
従って、左側のオイル室5から右側のオイル室6へオイルが流れ込むオイル通路面積が、ピストン3のオイル通路7と、外部でバイパスする第3から第6のオイル通路9c〜9fと減少して、減衰力がより大きくなる。
同様に、第3から第6のオイル通路9c〜9fの左端がピストン3外周により順次閉鎖されてから(図示仮想線参照)、その第3から第6のオイル通路9c〜9fの各々の両端が右側のオイル室6に順次接続される。
従って、左側のオイル室5から右側のオイル室6へオイルが流れ込むオイル通路面積が、ピストン3のオイル通路7と、外部でバイパスする第4から第6のオイル通路9d〜9fと順次減少して、減衰力がより大きくなっていく。
そして、最終的には、左側のオイル室5から右側のオイル室6へオイルが流れ込むオイル通路面積が、ピストン3のオイル通路7のみとなって、減衰力が最も大きくなる。すなわち、減衰力が大きな状態となる。
このように、バイパスするオイル通路9(第1から第6のオイル通路9a〜9f)の有効数が徐々に減少して、オイルダンパー1の圧縮動作時に減衰力が多段階(図示例では6段階)に高まっていく。
以上において、図面では省略したが、前述した通常の使用範囲を越えてピストン3が矢印Bと逆に右側に移動するオイルダンパー1の伸長動作に対応してさらに、ピストン3にオイル通路7が形成されるとともに、そのオイル通路7に一方向(図示では矢印Aと逆に右から左)のオイルの流れを許容するリリーフ弁8が設けられている。
さらに、外部でバイパスするオイル通路9(第1から第6のオイル通路9a〜9f)が設けられるとともに、その第1から第6のオイル通路9a〜9fの各々に、一方向(図示では矢印Aと逆に右から左)のオイルの流れを許容するリリーフ弁10がそれぞれ設けられている。
これにより、オイルダンパー1の伸長動作時にも減衰力が多段階(図示例では6段階)に大きくなっていく。
以上により、圧縮方向及び伸長方向ともにストロークが大きくなると徐々に減衰力が増加するオイルダンパー1が実現する。
以上のように、二つのオイル室5・6をバイパスする、リリーフ弁10を有する複数のオイル通路9(第1から第6のオイル通路9a〜9f)を設置し、ピストン3の移動に併せて、そのオイル通路9(第1から第6のオイル通路9a〜9f)の数そのものが増減することで、オイルの移動量を制御して、減衰力を増減させる非常にシンプルな構成となっている。
なお、バイパスするオイル通路9の本数、接続位置、径及び長さ、並びにリリーフ弁10の性能を、オイル通路9毎に設計でき、細かな要求仕様にも自在に対応可能である。
さらに、任意の性能を持つリリーフ弁10を備えたオイル通路9の本数を増加させることにより、性能をより多段階に変化させることが可能となる。かつ、オイル通路9を接続させるネジ穴を、事前にシリンダー2外面に無数施工(未使用のネジ穴はボルト等で封鎖)しておけば、使用を開始した後も、自由に任意の性能を持つリリーフ弁10を備えたオイル通路9の本数を任意に増加させることができる。また、使用を開始した後に、オイル通路9は容易に取り外すことが可能であり、ボルト等で封鎖することにより、いつでも自由に減衰力を設定し直すことが可能である。
以上、実施形態のオイルダンパー1によれば、シリンダー2内がピストン3により二つに仕切られるオイル室5・6を連通可能で、ピストン3の移動に伴って順次閉鎖可能な複数のオイル通路7・9a・9b・9c・9d・9e・9fを備える。
すなわち、複数のオイル通路7・9a・9b・9c・9d・9e・9fに、任意の性能を持つリリーフ弁8・10をそれぞれ備えて、ピストン3のシリンダー2内の中立位置において、二つのオイル室5・6が複数のオイル通路7・9a・9b・9c・9d・9e・9fにより連通状態となり、リリーフ弁8・10は一方向のオイルの流れを許容することで、簡単な構造によりオイルダンパー1の圧縮方向及び伸長方向ともに減衰力を多段階(7段階)に大きくすることができる。
そして、実施形態のオイルダンパー1は、圧縮方向及び伸長方向の大ストローク時に減衰力を上昇させ、衝突を抑止する必要のある場合、例えば、建物の免震層の衝突回避策として有効である。
図2はオイルダンパー1の建物への使用例を示したもので、20は建物の基礎と躯体間の免震層、21は免震装置である。
図示のように、建物の基礎と躯体間に免震装置21を設置する免震層20において、基礎上に設けた柱材22と躯体下に設けた柱材23との間にオイルダンパー1を水平に連結する。
このように、建物の免震層20にオイルダンパー1を設置することで、大地震発生による圧縮方向及び伸長方向の大ストローク時に減衰力を上昇させて、免震層20の衝突を回避することができる。
なお、オイルダンパー1は、建物の免震層20に限らず、中間層に設置したり、2棟の間に配置してもよく、また、水平配置に限らず、垂直配置や、ブレース状の傾斜配置でもよい。
(実施形態2)
図3は実施形態2としてストローク量に比例して減衰力が小さくなるオイルダンパー31を示したもので、32はシリンダー、33はピストン、34はピストンロッド、35・36はオイル室、37はピストン33のオイル通路、38はリリーフ弁、39は外部でバイパスするオイル通路、40はリリーフ弁である。
図示のように、オイルダンパー31は、シリンダー32内が、ピストンロッド34を一体に有するピストン33により二つのオイル室35・36に仕切られている。
また、ピストン33にオイル通路37が形成されていて、このオイル通路37に一方向(図示では矢印Aで示す左から右)のオイルの流れを許容するリリーフ弁38が設けられている。
さらに、シリンダー32には、外部でバイパスするオイル通路39が設けられている。
すなわち、外部でバイパスするオイル通路39は、図示例では、シリンダー32の左側で、ピストン33のシリンダー32内の中立位置から仮想線で示した左側への移動位置において、二つのオイル室35・36を、外部でバイパスして連通する長い第1オイル通路39aと、その内側で連通する第2オイル通路39bの2本で構成される。
そして、これら第1及び第2のオイル通路39a・39bの各々に、一方向(図示では矢印Aで示す左から右)のオイルの流れを許容するリリーフ弁40がそれぞれ設けられている。
さらに、外部でバイパスするオイル通路39は、図示例では、シリンダー32の右側にも、ピストン33のシリンダー32内の中立位置から右側への移動位置において、二つのオイル室35・36を、外部でバイパスして連通する長い第1オイル通路39aと、その内側で連通する短い第2オイル通路39bの2本で構成される。
そして、これら第1及び第2のオイル通路39a・39bの各々に、一方向(図示では矢印Cで示す右から左)のオイルの流れを許容するリリーフ弁40がそれぞれ設けられている。
ここで、図面では省略したが、前述した通常の使用範囲を越えてピストン33が矢印Bと逆に右側に移動するオイルダンパー31の伸長動作に対応してさらに、ピストン33にオイル通路37が形成されるとともに、そのオイル通路37に一方向(図示では矢印Cで示す右から左)のオイルの流れを許容するリリーフ弁38が設けられている。
なお、外部でバイパスする第1及び第2のオイル通路39a・39bは、直角に曲がったコ字形状に図示したが、これはイメージであり、シリンダー32の外周に沿わせた直管や、ホースによる配管や、シリンダー32の外周壁内に形成してもよい。また、その接続位置はシリンダー32の側面でも良い。
次に作用を説明する。
先ず、図示のように、ピストン33のシリンダー32内の中立位置から外部でバイパスする左右のオイル通路39(特に長い第1オイル通路39a)間の範囲内において、左側に少し移動して、オイルダンパー31が小さく圧縮動作すると、左側のオイル室35からオイルが、ピストン33のオイル通路37及びリリーフ弁38を通って右側のオイル室36へオイルが流れ込む。
すなわち、通常の使用範囲では、ピストン33のオイル通路37のリリーフ弁38のみが機能して、設計通りの減衰力性能を発揮し、減衰力の大きな状態に保たれる。
次に、前述した通常の使用範囲を越えてピストン33が、矢印Bで示すように左側に大きく移動して、オイルダンパー31が大きく圧縮動作すると、外部左側でバイパスするオイル通路39(第1及び第2のオイル通路39a・39b)の右端が順次閉鎖されていく。
すなわち、第1オイル通路39aの右端がピストン33外周により閉鎖されてから、その第1オイル通路39aの右端が右側のオイル室36に接続される。
従って、左側のオイル室35から右側のオイル室36へオイルが流れ込むオイル通路面積が、ピストン33のオイル通路37と、外部左側でバイパスする第1オイル通路39aと増加して、減衰力が小さくなる。
さらに、ピストン33が左側に移動して、第2オイル通路39bの右端がピストン33外周により閉鎖されてから(図示仮想線参照)、その第2オイル通路39bの右端が右側のオイル室36に接続される。
従って、左側のオイル室35から右側のオイル室36へオイルが流れ込むオイル通路面積が、ピストン33のオイル通路37と、外部左側でバイパスする第1及び第2のオイル通路39a・39bと増加して、減衰力がより小さくなる。
ピストン33の移動方向が逆転すると、左側のオイル室35と右側のオイル室36をバイパスしていた第1及び第2のオイル通路39a・39bが順次閉鎖され、第1及び第2のオイル通路39a・39bの右側を越えて移動すると、通常の使用範囲となり、設計通りの大きな減衰力に戻る。
このように、オイルダンパー31のピストン33のストロークが大きくなると、徐々に減衰力が小さくなり、すなわち、外部左側でバイパスするオイル通路39(第1及び第2のオイル通路39a・39b)の有効数が徐々に増加して、オイルダンパー31の圧縮動作時に減衰力が多段階(図示例では2段階)に小さくなる。
また、前述した通常の使用範囲を越えてピストン33が、矢印Bと逆の右側に大きく移動して、オイルダンパー31が大きく伸長動作すると、外部右側でバイパスするオイル通路39(第1及び第2のオイル通路39a・39b)の左端が順次閉鎖されていく。
すなわち、第1オイル通路39aの左端がピストン33外周により閉鎖されてから、その第1オイル通路39aの左端が左側のオイル室35に接続される。
従って、右側のオイル室36から左側のオイル室35へオイルが流れ込むオイル通路面積が、ピストン33のオイル通路37と、外部右側でバイパスする第1オイル通路39aと増加して、減衰力が小さくなる。
さらに、ピストン33が右側に移動して、第2オイル通路39bの左端がピストン33外周により閉鎖されてから、その第2オイル通路39bの左端が左側のオイル室35に接続される。
従って、右側のオイル室36から左側のオイル室35へオイルが流れ込むオイル通路面積が、ピストン33のオイル通路37と、外部右側でバイパスする第1及び第2のオイル通路39a・39bと増加して、減衰力がより小さくなる。
このように、オイルダンパー31のピストン33のストロークが大きくなると、徐々に減衰力が小さくなり、すなわち、外部右側でバイパスするオイル通路39(第1及び第2のオイル通路39a・39b)の有効数が徐々に増加して、オイルダンパー31の伸長動作時に減衰力が多段階(図示例では2段階)に小さくなる。
以上により、圧縮方向及び伸長方向ともにストロークが大きくなると徐々に減衰力が小さくなるオイルダンパー31が実現する。
以上のように、二つのオイル室35・36を外部左右で各々バイパスする、リリーフ弁40を有する複数のオイル通路39(第1及び第2のオイル通路39a・39b)を設置し、ピストン33の移動に併せて、そのオイル通路39(第1及び第2のオイル通路39a・39b)の数そのものが増減することで、オイルの移動量を制御して、減衰力を増減させる非常にシンプルな構成となっている。
なお、バイパスするオイル通路39の本数、接続位置、径及び長さ、並びにリリーフ弁40の性能を、オイル通路39毎に設計でき、細かな要求仕様にも自在に対応可能である。
さらに、任意の性能を持つリリーフ弁40を備えたオイル通路39の本数を増加させることにより、性能をより多段階に変化させることが可能となる。かつ、オイル通路39を接続させるネジ穴を、事前にシリンダー32外面に無数施工(未使用のネジ穴はボルト等で封鎖)しておけば、使用を開始した後も、自由に任意の性能を持つリリーフ弁40を備えたオイル通路39の本数を任意に増加させることができる。また、使用を開始した後に、オイル通路39は容易に取り外すことが可能であり、ボルト等で封鎖することにより、いつでも自由に減衰力を設定し直すことが可能である。
以上、実施形態2のオイルダンパー31によれば、ピストン33のシリンダー32内の一方側と他方側への移動位置において、二つのオイル室35・36が複数のオイル通路37・39a・39bにより連通状態となり、その複数のオイル通路37・39a・39bに、一方向のオイルの流れを許容するリリーフ弁38・40をそれぞれ備えることで、簡単な構造によりオイルダンパー31の圧縮方向及び伸長方向ともに減衰力を多段階(3段階)に低くすることができる。
そして、実施形態2のオイルダンパー31は、圧縮方向及び伸長方向の大ストローク時に建物躯体(特に柱)へ過度の反力が作用するのを抑止する、すなわち、オイルダンパー31の減衰力を低下させる必要のある場合、例えば、建物上部構造の制震ダンパーとして有効である。
図4はオイルダンパー31の建物への使用例を示したもので、図示のように、建物上部構造において、柱と柱の間にオイルダンパー31をブレース状に傾斜配置して制震ダンパーとすることで、大地震発生による圧縮方向及び伸長方向の大ストローク時に柱へ過度の反力が作用するのを抑止することができる。
なお、オイルダンパー31は、建物上部構造に限らず、2棟の間に配置してもよく、また、ブレース状の傾斜配置に限らず、水平配置や、垂直配置でもよい。
(変形例)
以上の実施形態においては、ピストンにオイル通路及びリリーフ弁を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ピストンにはオイル通路及びリリーフ弁がなくてもよい。
また、シリンダー及びピストンの形状と厚み、オイル通路の形状及び本数等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
さらに、本発明のオイルダンパーは、設置する総ての建物や装置に対して有効であり、設置場所等を問わない。
さらに、オイル通路の接続位置の違いにより、減衰力を大きくする場合と小さくする場合とに分けて説明を行ったが、接続位置を詳細に設計することにより、ある任意のストローク位置で減衰力を大きくし、別の任意のストローク位置で減衰力を小さくするなど、自由に意図した性能を保持するオイルダンパーが製作可能となる。
1 オイルダンパー
2 シリンダー
3 ピストン
4 ピストンロッド
5・6 二つのオイル室
7 ピストン3のオイル通路
8 リリーフ弁
9 外部でバイパスするオイル通路
9a 第1オイル通路
9b 第2オイル通路
9c 第3オイル通路
9d 第4オイル通路
9e 第5オイル通路
9f 第6オイル通路
10 リリーフ弁
20 免震層
21 免震装置
22・23 柱材
31 オイルダンパー
32 シリンダー
33 ピストン
34 ピストンロッド
35・36 二つのオイル室
37 ピストン33のオイル通路
38 リリーフ弁
39 外部でバイパスするオイル通路
39a 第1オイル通路
39b 第2オイル通路
40 リリーフ弁

Claims (6)

  1. シリンダー内がピストンにより二つ以上のオイル室に仕切られるオイルダンパーであって、
    前記二つのオイル室を連通可能で、前記ピストンの移動に伴って順次閉鎖および/または解放可能な複数のオイル通路を備えることを特徴とするオイルダンパー。
  2. 前記複数のオイル通路に、任意の性能を持つリリーフ弁をそれぞれ備えることを特徴とする請求項1に記載のオイルダンパー。
  3. 前記ピストンの前記シリンダー内の中立位置において、前記二つ以上のオイル室が前記複数のオイル通路により連通状態となることを特徴とする請求項1または2に記載のオイルダンパー。
  4. 前記ピストンの前記シリンダー内の一方側への移動位置において、前記二つ以上のオイル室が前記複数のオイル通路により連通状態で、
    前記ピストンの前記シリンダー内の中立位置から前記一方側への移動の過程で前記複数のオイル通路が順次閉鎖されることを特徴とする請求項1または2に記載のオイルダンパー。
  5. 前記ピストンの前記シリンダー内の中立位置から前記一方側への移動の過程において、前記複数のオイル通路が順次閉鎖されてから、前記二つ以上のオイル室が前記複数のオイル通路により連通状態となることを特徴とする請求項4に記載のオイルダンパー。
  6. 前記リリーフ弁は一方向のオイルの流れを許容することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のオイルダンパー。
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