JP2017025851A - 燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料供給装置の部品点数の削減や組立作業性向上、コスト節減を図り、併せて、ポンプユニットを埋設する筐体のモールド成形と同時に、筐体の支持体への取付部と、ポンプユニットの燃料吐出部とを筐体に精度よく容易に成形できるようにする。
【解決手段】ポンプユニットUは、相互に距離をおいて配置される燃料吸込口及び燃料吐出口を有し且つそれら燃料吸込口及び燃料吐出口の相互間において燃料ポンプP及びモータMを支持するユニットケースCを備え、ユニットケースCの少なくとも一部が一体に埋設される筐体Hが、ユニットケースCをインサート部品としてモールド成形され、筐体Hには、該筐体を支持体Bに取付けるための取付部21〜23と、ポンプユニットUの燃料吐出口に連なる燃料吐出部とが、前記モールド成形により一体に形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料供給装置、特に燃料タンク内の燃料を吸引・吐出可能な燃料ポンプと、この燃料ポンプを駆動し得るモータとを結合したポンプユニットを備えた燃料供給装置に関する。
従来、斯かる燃料供給装置として、例えば下記特許文献1の図3に開示されるように、モータと燃料ポンプとを結合したポンプユニット(円筒状ヨーク65とその内側要素)を、分離可能な二つ割りの筐体(ハウジング62,ハウジングカバー95)で被覆するものが知られている。
特開2001−280211号公報
上記従来構造では、燃料ポンプとモータがユニット化されているものの、そのポンプユニットを、分離可能な二個の筐体半体(ハウジング62,ハウジングカバー95)間で挟持、被覆しているため、それだけポンプユニットに対する被覆支持構造が複雑となり、燃料供給装置の部品点数削減や組立作業性向上を図る上で不利になる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたもので、上記問題を簡単な構造で解決することができる燃料供給装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、燃料タンク内の燃料を吸引・吐出可能な燃料ポンプと、この燃料ポンプを駆動し得るモータとを備えた燃料供給装置において、前記ポンプユニットは、相互に距離をおいて配置される燃料吸込口及び燃料吐出口を有し且つそれら燃料吸込口及び燃料吐出口の相互間において前記燃料ポンプ及び前記モータを支持するユニットケースを備え、前記ユニットケースの少なくとも一部が一体に埋設される筐体が、該ユニットケースをインサート部品としてモールド成形され、前記筐体には、その筐体を支持体に取付けるための取付部と、前記燃料吐出口に連なる燃料吐出部とが前記モールド成形により一体に形成されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記モータは、ブラシレスモータであることを第2の特徴とする。
また本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記ユニットケースは、両端を開放した円筒状の金属板より構成されるユニットケース本体を有しており、そのユニットケース本体の一方の開放端部が、前記燃料ポンプのポンプハウジングの少なくとも一部により閉塞されると共に、同ユニットケース本体の他方の開放端部が、前記モータのモータハウジングの少なくとも一部により閉塞されることを第3の特徴とする。
また本発明は、第3の特徴に加えて、前記ユニットケース本体の両端の開口縁には、前記モータ及び前記燃料ポンプを相互間に挟持するカシメ加工部がそれぞれ設けられることを第4の特徴とする。
また本発明は、第1〜第4の何れかの特徴に加えて、前記燃料ポンプに吸い込まれる燃料を濾過するフィルタを取付けるためのフィルタ取付部が、前記筐体に前記モールド成形で一体に形成され、そのフィルタ取付部には、フィルタ側に設けた取付管部がスナップフィット可能であることを第5の特徴とする。
また本発明は、第5の特徴に加えて、前記筐体には、前記ユニットケースの、前記燃料吸込口側の端面を被覆する端面被覆部と、その端面被覆部から突出し且つ前記燃料吸込口に連なる燃料吸込管とが前記モールド成形で一体に形成され、その燃料吸込管の外周に前記フィルタ取付部が形成されることを第6の特徴とする。
また本発明は、第1〜第5の何れかの特徴に加えて、前記筐体には、前記ユニットケースの、前記燃料吸込口側の端面を被覆する端面被覆部が前記モールド成形で一体に形成され、その端面被覆部には、前記燃料吸込口に連なる燃料吸込部と、前記ポンプハウジング内の気泡を抜くための脱気孔とが形成されることを第7の特徴とする。
また本発明は、第1〜第7の何れかの特徴に加えて、前記支持体は、エンジンの燃焼室に連なる吸気通路の一部を構成する吸気道と、この吸気道を開閉し得るスロットル弁とを有するスロットルボディであることを第8の特徴とする。
また本発明は、自動二輪車に搭載される、前記第8の特徴を有する燃料供給装置であって、前記スロットルボディは、その弁軸が自動二輪車の車幅方向を向くように設置され、前記弁軸の一端部には、スロットル弁を任意に開閉操作するための操作系に連動する被操作部材が設けられると共に、その弁軸の他端部側には、エンジンの所定の運転状態を検出し且つその運転状態に対応した信号を出力可能なセンサと、前記筐体とが配置されることを第9の特徴とする。
また本発明は、第8又は第9の特徴に加えて、前記ポンプユニットは、そのユニットの長手方向が前記吸気道に沿うように配置されることを第10の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、ポンプユニットが、相互に距離をおいて配置される燃料吸込口及び燃料吐出口を有し且つそれら口の間において燃料ポンプ及びモータを支持するユニットケースを備え、そのユニットケースの少なくとも一部を埋設した筐体が、該ユニットケースをインサート部品としてモールド成形されるので、そのポンプユニットを筐体のモールド成形と同時に筐体中に埋設一体化することができ、これにより、燃料ポンプ・モータ及び筐体を含む装置全体を単一の機能部品として取扱い可能となるため、装置の部品点数の削減や組立作業性、更には支持体への組付作業性の向上が図られ、コスト節減に寄与することができる。
その上、前記筐体には、これを支持体に取付けるための取付部と、ポンプユニットの燃料吐出口に連なる燃料吐出部とが前記モールド成形により一体に形成されるので、筐体のモールド成形と同時に取付部及び高圧燃料の吐出部を筐体に精度よく容易且つ的確に一体成形でき、しかもその取付部を介して筐体、従ってそれに埋設一体化されるポンプユニットを支持体に的確に取付、支持できて、その取付構造の簡素化が図られる。
また特に第2の特徴によれば、ポンプユニットが有するモータは、ブラシ・コンミテータを持たないブラシレスモータであるので、ブラシモータの如くブラシ・コンミテータが摩耗や高熱で不具合を生じる虞れはなくなり、ポンプユニットを極力小径化できて、これを支持体に無理なくコンパクトに設置可能となるばかりか、このポンプユニットをインサート部品として行われる、高温でのモールド成形を容易的確に行うことができる。
また特に第3の特徴によれば、両端を開放した円筒状の金属板より構成したユニットケース本体の一方の開放端部が、燃料ポンプのポンプハウジングの少なくとも一部により閉塞されると共に、同ユニットケース本体の他方の開放端部が、モータハウジングの少なくとも一部により閉塞されるので、ポンプハウジング及びモータハウジングを円筒状ユニットケース本体の端壁に兼用可能となって、それだけユニットケース構造を簡素化できる。またこのユニットケース本体を、伝熱性の良好な金属製円筒体としたことで、筐体のモールド成形過程でユニットケース本体の外周面に沿ってモールド樹脂をスムーズに流動させることができて成形性が高められるから、そのユニットケース本体外周を被覆する筐体部分を極力薄肉化できて、装置の小型軽量化を図ることができる。
また特に第4の特徴によれば、ユニットケース本体の両端の開口縁には、モータ及び燃料ポンプを相互間に挟持するカシメ加工部がそれぞれ設けられるので、ユニットケース本体の一部(カシメ加工部)を、ユニットケースにおける燃料ポンプ及びモータの固定手段に兼用でき、その固定構造の簡素化と装置の小型化に寄与することができる。
また特に第5の特徴によれば、燃料ポンプに吸い込まれる燃料を濾過するフィルタを取付けるためのフィルタ取付部が、筐体に前記モールド成形で一体に形成され、そのフィルタ取付部には、フィルタ側に設けた取付管部がスナップフィット可能であるので、筐体にフィルタ取付部を簡単且つ精度よく一体成形でき、またそのフィルタ取付部に対しフィルタを容易に脱着でき、そのフィルタの交換作業性が良好となる。
また特に第6の特徴によれば、筐体には、ユニットケースの、燃料吸込口側の端面を被覆する端面被覆部と、その端面被覆部から突出し且つ燃料吸込口に連なる燃料吸込管とが前記モールド成形で一体に形成され、その燃料吸込管の外周にフィルタ取付部が形成されるので、そのフィルタ取付部付き燃料吸込管を、前記モールド成形で筐体に精度よく一体成形できる。しかも筐体側の燃料吸込管又はフィルタ側の取付管部の長さを適宜変えることで、フィルタの配設部位をそれら管の長手方向に容易に変更可能となる。
また特に第7の特徴によれば、筐体には、ユニットケースの、燃料吸込口側の端面を被覆する端面被覆部が前記モールド成形で一体に形成され、その端面被覆部には、燃料吸込口に連なる燃料吸込部と、ポンプハウジング内の気泡を抜くための脱気孔とが形成されるので、ユニットケースの、燃料吸込口側の端面を筐体で的確に被覆保持でき、しかもその端面被覆部に前記燃料吸込部及び脱気孔を筐体の前記モールド成形で精度よく容易に成形できる。また、何れも燃料タンク側に接続させるべき燃料吸込部及び脱気孔を、ユニットケースから見て同側に配置したので、燃料吸込部と同様、脱気孔も短い経路で燃料タンク側に接続可能となる。
また特に第8の特徴によれば、筐体の前記取付部は、支持体としてのスロットルボディに取付けられるので、スロットルボディ外面の空き領域にポンプユニットの筐体を容易に取付けることができる。しかもポンプユニットをエンジンに近づけることができるから、ポンプユニットからエンジン側に向かう高圧燃料配管の短縮化に寄与し得る。
また特に第9の特徴によれば、スロットルボディは、スロットル弁軸が自動二輪車の車幅方向を向くように設置され、その弁軸の一端部には、スロットル弁操作系に連動する被操作部材が設けられると共に、その弁軸の他端部側には、吸気通路の状態を検出するセンサと、前記筐体とが配置されるので、スロットル操作系と、ポンプユニットの筐体及びセンサとを、車幅方向に延びるスロットル弁軸の一端側と他端側とに振り分け配置でき、そのスロットル操作系と、ポンプユニットに接続すべき外部配線とを互いに邪魔されずに高い自由度を以て取り回し可能となる。また、スロットルボディの、スロットル弁軸端部が臨む開口を、ポンプユニットの筐体を利用した簡単な構造で塞ぐことができる。
また特に第10の特徴によれば、ポンプユニットは、それの長手方向がスロットルボディの吸気道に沿うように配置されるので、ポンプユニットをスロットルボディの吸気道に沿って無理なく、しかも車幅方向にコンパクトに設置可能となる。
本発明に係る燃料供給装置の一実施形態を示すものであって、その燃料供給装置をスロットルボディに装着したエンジン吸気系の一例をスロットルボディの吸気上流側から見た斜視図 (A)は、前記吸気系を示す一部破断側面図(図1の2(A)矢視図)、また(B)は、筐体をモールド成形する前のポンプユニット・配線・電子制御ユニットの組立体(インサート部品)を、図2(A)と同じ方向から見た側面図及びポンプユニットの拡大縦断面図 前記吸気系をスロットルボディの吸気下流側から見た正面図(図2(A)の3矢視図) (A)は、図3の4(A)矢視部の一部を破断して示す拡大図、また(B)は、筐体をモールド成形する前のポンプユニット・配線・電子制御ユニットの組立体(インサート部品)を、図4(A)と同じ方向から見た組立体単体図
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施形態に基づいて説明する。
先ず、図1において、車両、例えば自動二輪車に搭載される図示しないエンジンは、その燃焼室或いはこれに連なる吸気通路(例えば吸気ポート又は吸気管)に燃料を噴射し得る燃料噴射弁FVを具備しており、この燃料噴射弁FVに対して高圧燃料を圧送、供給するための燃料供給装置Aが、支持体又は吸気通路形成体としてのスロットルボディBの一側に隣接固定される。尚、このようにエンジンに近接配置されるスロットルボディBの一側に燃料供給装置Aを隣接固定したことで、燃料供給装置Aから燃料噴射弁FVに向かう高圧側の外部配管(後述する燃料導管42)の短縮化が図られる。
このスロットルボディBには、エンジンの燃焼室に連なる吸気通路Iの一部を構成する吸気道1が、水平方向又は水平面からやや傾斜した方向に貫通形成される。その吸気道1を開閉して吸気流量を調整可能なバタフライ型のスロットル弁2が、これに固定されて吸気道1を横切るスロットル弁軸3を介してスロットルボディBに回動可能に支持される。そのスロットル弁軸3は、本実施形態では自動二輪車の車幅方向に配置される。
前記吸気道1を挟んで一方側のスロットルボディBの側壁部には、スロットル弁軸3の一端部3aが延出しており、その一端部3aには、図示しないボーデンケーブルを介して運転者により遠隔操作される被操作部材としてのスロットルドラム4が装着されると共に、スロットル弁2を閉弁方向に付勢する戻しばね5が接続される。
また、その吸気道1を挟んで他方側のスロットルボディBの側壁部には、スロットル弁軸3の他端部3bが延出している。そして、その他端部3bを囲繞する段付き円筒状の接続筒部6(図3,図4を参照)と、その接続筒部6の周囲複数箇所において燃料供給装置Aを複数のボルト7で締結するための複数の取付ボス部(後述する第1〜第3取付ボス31〜33)とが、前記他方側のスロットルボディBの側壁部に一体に形成される。それら接続筒部6及び取付ボス部31〜33は、後述するように前記他方側のスロットルボディBの側壁部に燃料供給装置Aを装着するために用いられる。
また燃料供給装置Aは、燃料タンクT内の燃料を吸引・吐出可能な燃料ポンプP、及びこれを回転駆動し得るポンプ駆動用モータMを共通のユニットケースCに内蔵して結合一体化して成るポンプユニットUと、モータM及び燃料噴射弁FVに電気的に接続されてそれらM,FVを作動制御可能な電子制御装置としての電子制御ユニットECUと、それらポンプユニットU及び電子制御ユニットECUをインサート部品としてモールド成形される絶縁性合成樹脂製の筐体Hとを主要部とする。
ポンプ駆動用モータMとして、本実施形態ではブラシレスモータが用いられる。このようにブラシ・コンミテータを持たないブラシレスモータMを採用したことにより、ブラシモータの如くブラシ・コンミテータが摩耗や高熱で不具合を生じるような虞れはなくなり、ポンプユニットUを極力小径化できて、これをスロットルボディBの一側に無理なくコンパクトに設置可能となり、しかもこのポンプユニットUをインサート部品とした、高温での前記モールド成形を容易的確に行うことができる。
ポンプユニットU及び電子制御ユニットECUは、これらを接続する第1〜第3配線T1〜T3や、エンジンの運転状態を検出するセンサ(図示例ではスロットル開度センサSEt)の一部等と共に、筐体Hのモールド成形により筐体Hに埋設される。これにより、その全体が単一部品として取り扱い可能となって、部品点数や組立作業工数の削減、更には燃料供給装置AのスロットルボディBへの組付作業性の向上が図られ、エンジンの組立やメンテナンス作業の際に作業性が頗る良好である。
前記電子制御ユニットECUは、平板状の電子制御基板EPと、この電子制御基板EP及びこれに接続固定したICチップ9,10、センサSEtの一部16等を一体に埋設した絶縁性合成樹脂製の扁平なカバー体UCとを主要部とする。そのカバー体UCにより、電子制御基板EPの殆ど全部とこれに接続固定したICチップ9,10、センサSEt等が被覆、保護される。そして、カバー体UCの一側部には、横断面長円状の接続筒部8が一体成形されており、その接続筒部8の内方空間には、電子制御基板EPの端縁部EPcを露出させている。
この端縁部EPcは、その表面に多数の導電性リードを整列状態で露出させていて、電子制御基板EPを外部の電気機器と着脱可能に接続するためのコネクタ端子部として機能する。尚、前記接続筒部8は、前記端縁部EPcと協働して雄カプラとして機能するものであって、これに、外部の各種電気機器(例えば燃料噴射弁FV、センサ等)から延びるワイヤハーネス一端の雌カプラ、即ち外部コネクタが抜差可能に嵌合接続される。
その電子制御基板EPは、エンジンの運転状態を検出する各種センサ(例えば、後述するスロットル開度センサSEtや吸気圧センサ・吸気温センサ等)の出力信号に基づいてポンプ駆動用モータMを作動制御するためのドライバ部Dと、ブラシレスモータMのロータの回転に伴い発生する誘起電圧の波形よりロータ回転位置を検出する検出回路部SErと、エンジンの運転状態を検出する前記各種センサの出力信号に基づいて燃料噴射弁FVの燃料噴射量を演算し且つその演算結果に基づいて燃料噴射弁FVを作動制御する燃料噴射弁制御部9とを少なくとも含む。
尚、図示例では、燃料噴射弁制御部9の演算機能は、電子制御基板EPに接続固定された専用のICチップにより実行され、またドライバ部D及び検出回路部SErの演算機能は、電子制御基板EPに接続固定された別のICチップ10により実行される。
そして、前記ICチップ10においては、検出回路部SErで検出されたロータ回転位置情報に基づいてドライバ部DがブラシレスモータMのステータコイル群28への通電制御を行うことでモータMが駆動制御される。尚、このようなモータM外部のロータ位置検出手段(検出回路部SEr)に代えて、モータMに内装された非接触式のロータ位置検出手段(例えばホールセンサ)を用いるようにしてもよい。
また電子制御基板EPには、エンジンの所定の運転状態を検出して検出信号を電子制御基板EPに出力するセンサ、例えばスロットル弁2の開度を検出する開度センサSEtや、図示しない吸気圧センサ及び吸気温センサが接続される。
特に開度センサSEtは、本実施形態では非接触式のセンサ、例えばスロットル弁軸3の端部に固着した永久磁石15と、この永久磁石15に対向するよう電子制御基板EPに装着されて、その永久磁石15(従ってスロットル弁2)の回転変位を磁束変化として非接触で検出可能なホール素子16とで構成される。そのホール素子16は、本実施形態では電子制御基板EPに直接接続、固定されており、前記カバー体UCのモールド成形により、電子制御基板EPと共にカバー体UC内に一体に埋設される。
また、前記吸気圧センサ及び吸気温センサは、図示はしないが、例えばスロットルボディBの吸気道1のスロットル弁2下流側の吸気負圧及び吸気温度を各々検出可能としてスロットルボディBに取付けられ、それらセンサと電子制御基板EPとの間が外部配線(即ち前記ワイヤハーネス及び雄雌カプラ)を介して接続される。
尚、前記吸気圧センサ及び吸気温センサについては、その各々のセンサの少なくとも一部を前記開度センサSEtのホール素子16と同様に、電子制御基板EPに直接接続、固定してカバー体UCに埋設してもよく、或いは各々のセンサの少なくとも一部を筐体Hに埋設し且つ筐体H及びカバー体UCを通して電子制御基板EPに電気的に接続してもよい。その何れの場合も、各々のセンサの検出部に吸気圧又は吸気温を作用させるためのセンサ用吸気導入路をスロットルボディB又は筐体Hに設ける必要がある。
前記ポンプユニットUは、図2(B)に明示したように、中空のユニットケースCと、そのユニットケースCに内蔵される燃料ポンプPと、その燃料ポンプPを駆動して燃料ポンプPをポンプ作動させるべくユニットケースCに内蔵されるブラシレスモータMとを備える。尚、ポンプ駆動用モータMとして特にブラシレスモータを採用したことにより、ポンプユニットUの小型化、延いてはポンプユニットUを含む燃料供給装置A全体の小型化が図られる。
前記燃料ポンプPは、放射状の多数の溝を外周に有し且つモータMに直結駆動されるポンプロータとしての羽根車17と、その羽根車17の外周部が臨む環状のポンプ室18を有して羽根車17を回転可能に収納するポンプハウジング19とを備えており、このポンプ構造は、従来周知の渦流タービンポンプ(カスケードポンプ)と同様である。前記ポンプハウジング19は、ポンプ軸線方向に相隣なる外側半体19o及び内側半体19iより分割構成されており、その両半体19o,19i間に羽根車17が介装され且つポンプ室18が画成される。
ユニットケースCは、両端を開放した円筒状の金属板よりなるユニットケース本体Cmを主要部とするものであり、そのユニットケース本体Cmの一方側の開放端は、そこに嵌着した前記ポンプハウジング19により閉塞され、またその他方側の開放端は、そこに嵌着した閉塞壁20で閉じられる。その閉塞壁20は、後述するようにユニットケース本体Cmの一部と協働してモータハウジングMaを構成するものであり、それらポンプハウジング19及び閉塞壁20の、ユニットケース本体Cmへの固定は、そのユニットケース本体Cmの両端を適当な固定手段(本実施形態では両端を径方向内方側に折り曲げるように塑性変形させることで得られる前後一対のカシメ加工部Cmk)で結合することにより行われる。
而して、ユニットケース本体Cmと、これの両端を塞ぐポンプハウジング19及び閉塞壁20とにより、ポンプユニットUのユニットケースCが構成される。また、ユニットケース本体Cmの両端にそれぞれ設けたカシメ加工部Cmkの相互間に、ポンプユニットUの燃料ポンプP及びモータMが挟持固定されるため、ユニットケース本体Cmの一部(カシメ加工部Cmk)が、ユニットケースCにおける燃料ポンプP及びモータMの固定手段に兼用可能となり、固定構造の簡素化と装置の小型化が達成される。
また両端を開放した円筒状ユニットケース本体Cmの一方の開放端部がポンプハウジング19により、またその他方の開放端部がモータハウジングMaの一部(閉塞壁20)によりそれぞれ閉塞されるので、ポンプハウジング19及びモータハウジングMa(閉塞壁20)を円筒状ユニットケース本体Cmの閉塞端壁に兼用可能となって、それだけユニットケース構造を簡素化できる。しかもこのユニットケース本体Cmを、伝熱性の良好な金属製円筒体としたことで、筐体Hのモールド成形過程でユニットケース本体Cmの外周面に沿ってモールド樹脂をスムーズに流動させることができて成形性が高められるから、そのユニットケース本体Cm外周を被覆する筐体部分(即ちユニットケース被覆部Hc)を極力薄肉化できて、装置の小型軽量化が図られる。
ところでポンプハウジング19の前記した外側半体19o及び内側半体19iには、吸込ポート24及び吐出ポート25がそれぞれ形成される。また特に外側半体19oには、円筒状吸込管Ciが外向きに一体に突設されると共に、ポンプハウジング19内でポンプ作用に伴い生じた気泡を排出するための脱気孔19ohが形成されており、吸込管Ciの内部は吸込ポート24に直接連通する。
前記ブラシレスモータMは、ユニットケースCの両端壁、即ち前記閉塞壁20及びポンプハウジング19に両端がそれぞれ軸受を介して回転自在に支持されたモータ軸26と、そのモータ軸26の中間部外周に固着したモータロータとしての永久磁石27と、その永久磁石27を囲繞するようにユニットケース本体Cmの内周に固定した少なくとも1組の三相(即ちU相、V相、W相)のステータコイル群28とを主要部とする。その主要部を収容するモータハウジングMaは、前記閉塞壁20とユニットケース本体Cmの一部(即ち閉塞壁20及びステータコイル群28を囲繞する部分)とで構成される。そして、モータ軸26には前記羽根車17が結合される。
また永久磁石27とステータコイル群28との間には、前記閉塞壁20内の燃料出口空間20aに吐出ポート25を連通させる燃料通路29が形成される。
前記閉塞壁20には、ポンプ作動時に高圧燃料を吐出するための円筒状吐出管Coが一体に突設され、その吐出管Co内には、前記燃料出口空間20aから吐出管Co先端の燃料吐出口Coa側へのみ吐出燃料の流動を許容する逆流防止用チェック弁Vが収納される。また閉塞壁20には、前記ステータコイル群28の各コイルにリード線を介して接続される3個のポンプユニット側配線部ta1〜ta3の基部が、該リード線と共に一体に埋設される。それらポンプユニット側配線部ta1〜ta3の先部は、モータ軸26の軸線に沿う方向に直線状に延びており、またその軸線と直交する投影面(図4)で見て三角形の各頂点に位置するように分散配置される。それらポンプユニット側配線部ta1〜ta3は、後述するように第1〜第3配線T1〜T3の一部を構成する。
また吐出管Coは、図示例では基部側の大径の第1管部11と、その第1管部11の先部に連設される小径の第2管部12とから段付き円筒状に形成されており、それら第1,第2管部11,12間には環状の段差13が介在している。
前記筐体Hは、電子制御ユニットECUをそれのカバー体UC一側の接続筒部8を除いて(即ち接続筒部8を外部コネクタと抜差できるよう露出させた状態で)全面被覆する電子制御ユニット被覆部Heと、ポンプユニットUのユニットケースCの外周面及び両端壁を被覆する円筒状のポンプユニット被覆部Hcと、前記第1〜第3配線T1〜T3を被覆して外部から遮蔽する配線被覆部Htとを少なくとも備える。
また前記ポンプユニット被覆部Hcのうち、特にユニットケースCの吸込管Ci側の端面(即ちポンプハウジング19の外端面)を覆う吸込側端面被覆部Hciは、吸込管Ci先端の燃料吸込口Ciaに連なる吸込口Hiaを有して吸込管Ciを被覆する燃料吸込部・燃料吸込管としての吸込管被覆部Hiと、ポンプハウジング19の外端面に開口する脱気孔19ohに直接連通する脱気孔30hが内部を縦通する脱気管30とが一体に突設される。一方、前記ポンプユニット被覆部Hcのうち、特にユニットケースCの吐出管Co側の端面(即ち閉塞壁20の外端面)を覆う吐出側端面被覆部Hcoは、吐出管Co先端の燃料吐出口Coaに連なる吐出口Hoaを有して吐出管Coを被覆する燃料吐出部・吐出筒部としての吐出管被覆部Hoが一体に突設される。そして、これら吸込管被覆部Hi、脱気管30及び吐出管被覆部Hoもまた、筐体Hのモールド成形で筐体Hに一体に形成される。
燃料吸込管としての吸込管被覆部Hiの外周には、燃料ポンプPに吸い込まれる燃料を予め濾過するフィルタFを取付けるためのフィルタ取付部としての複数の係止突部43が互いに周方向に間隔をおいて一体に突設される。一方、フィルタFは、濾材(図示せず)を内蔵して円筒状に形成されるフィルタ本体Fmと、そのフィルタ本体Fmの一端部に一体に突設されて吸込管被覆部Hiの外周に抜差可能に嵌合し得る円筒状の取付管部Faとから構成される。フィルタ本体Fmの他端部には外部配管としての燃料導管41の一端が接続されており、その燃料導管41の他端は、燃料タンクT内の燃料油面下に連通する。前記取付管部Faの先部には、周方向に間隔をおいて並ぶ複数のスリット45と、そのスリット45間で前記係止突部43を係脱可能に係止させる係止孔46とが形成される。
従って、吸込管被覆部Hiの外周にフィルタFの取付管部Faを押し込むように嵌合させると、取付管部Faのスリ割り状の先部が係止突部43の誘導斜面の誘導作用で拡径方向に弾性変形して係止孔46に係止突部43を弾力的に係止(即ちスナップフィット)させることができる。これにより、フィルタFを吸込管被覆部Hiに着脱可能に接続固定でき、その接続固定状態で、吸込管被覆部Hiと取付管部Faとの嵌合面間は、その間に介装した弾性シール部材47により油密にシールされる。
また前記脱気管30には、燃料タンクTの内部空間に一端が連通する脱気用導管48の他端が嵌合接続され、従来周知の結束バンド49で固定される。
而して、本実施形態のポンプユニット被覆部Hcは、これが被覆するポンプユニットUの円筒状ユニットケースCの外周面及び両端壁に沿った円筒状に成形されるため、外形が単純且つコンパクトであるばかりか、モールド成形時の溶融樹脂の流れが良好である。そのため、ユニットケースCとポンプユニット被覆部Hcとの密着性が良好となり、その両者の境界部を通して吸込管Ci側へ燃料が漏出しにくくなる。また、ポンプユニットUは、その長手方向、即ちモータMの軸線方向をスロットルボディBの吸気道1に沿わせるようにして車幅方向にコンパクトに配置される。
また本実施形態では、ポンプユニット被覆部Hcから見て、スロットルボディBの吸気道1に沿う方向で下流側(図2左側)に吐出管被覆部Hoが、また同上流側(図2右側)に燃料吸込部・燃料吸込管としての吸込管被覆部Hi、及び脱気管30がそれぞれ配置される。この配置によれば、吐出管被覆部Hoに接続されて燃料噴射弁FVに向かう燃料導管42の短縮化が図られ、また吸込管被覆部Hiに接続されて燃料タンクTに連なるフィルタF付き燃料導管41と、脱気用導管48とを高熱のエンジンから極力遠ざけることができる。
また本実施形態の配線被覆部Htは、電子制御ユニット被覆部Heと、ポンプユニット被覆部Hc及び吐出管被覆部Hoとの間を一体に結合する連結壁としての機能も兼ね備える。そして、燃料ポンプPの軸線に沿う方向で配線被覆部Htの一端部と他端部とには、筐体Hの上部をスロットルボディBに取付けるための取付部としての第1,第2被取付部21,22がそれぞれ一体に連設される。その第1被取付部21は吐出管被覆部Ho及び電子制御ユニット被覆部Heにも一体に接続され、また第2被取付部22は、ポンプユニット被覆部Hcにも一体に接続される。また筐体Hの下部には、筐体Hの下部をスロットルボディBに取付けるための取付部としての第3被取付部23が、電子制御ユニット被覆部Heに一体に接続されるように形成される。
それら第1〜第3被取付ボス21〜23の相互間において、筐体HのスロットルボディBとの対向面には、スロットル弁軸3の端部3bを受容させる円筒状の被接続筒部34が一体に突設される。この被接続筒部34の外周面には、その外周面と筐体Hの前記対向面との間を一体に接続する複数の板状補強リブ35が放射状に一体に突設される。またその被接続筒部34の内周面には、電子制御ユニットECU側の小径部34aと、その小径部34aに環状段部34bを介して連なるスロットルボディB側の大径部34cとが形成される。
これに対し、スロットルボディBには、筐体Hの第1〜第3被取付部21〜23の端面にそれぞれ当接させる第1〜第3取付ボス31〜33と、それら第1〜第3取付ボス31〜33の相互間でスロットル弁軸3の端部3bを囲繞する前記した接続筒部6とが一体に形成される。その接続筒部6の外周面には、スロットルボディB側の大径筒部6aと、その大径筒部6aに環状段部6bを介して連なる小径筒部6cとが形成される。
そして、この接続筒部6は、燃料供給装置AをスロットルボディBに装着する際に筐体Hの前記被接続筒部34に嵌挿される。その嵌挿状態では大径筒部6a及び小径筒部6cが被接続筒部34内周の大径部34c及び小径部34aにそれぞれ嵌合し、更に環状段部6bと被接続筒部34内周の環状段部34bとの間に環状シール部材36が介装される。かくして、接続筒部6の開放端が筐体H(特に電子制御ユニット被覆部He)で気密に閉塞されるので、その開放端を塞ぐための専用の閉塞手段が不要であり、構造簡素化が図られる。
更に前記接続筒部6と被接続筒部34との嵌挿状態では、第1〜第3被取付部21〜23と第1〜第3取付ボス31〜33とがそれぞれ当接状態に置かれ、その状態で第1〜第3被取付部21〜23を貫通して第1〜第3取付ボス31〜33に各々螺締されるボルト7により、筐体H従って燃料供給装置AがスロットルボディBに対して着脱可能に締結される。
而して、前記した電子制御ユニット被覆部He、ポンプユニット被覆部Hc、吸込管被覆部Hi、脱気管30、吐出管被覆部Ho及び配線被覆部Ht、並びに第1〜第3被取付部21〜23及びリブ35付き被接続筒部34は、筐体Hの前記モールド成形により同時に一体成形される。
前記吐出管被覆部Hoは、筐体Hの前記モールド成形により、吐出管Coの外周を全周且つ全面に亘り密着状態で囲繞するものであり、その囲繞部を挟んで吐出管Coの燃料吐出口Coaとは反対側で前記ポンプユニット側配線部ta1〜ta3がユニットケースCの端壁20から延出している。本実施形態では、吐出管Coが前述の如く大径の第1管部11と、その第1管部11の先部に段差13を介して連設される小径の第2管部12とから段付き円筒状に形成される関係で、これを被覆する筐体Hの吐出管被覆部Hoは、吐出管Coの第1,第2管部11,12の各外周をそれぞれ全周且つ全面に亘り密着状態で囲繞するようにモールド成形される。
ところでポンプユニットUにおけるユニットケースC及び吐出管Coの外側には、モータMを作動させるための前記第1〜第3配線T1〜T3が取り回される。これら第1〜第3配線T1〜T3は、モータMに接続されて外端部がユニットケースCの一端面より延出する前記ポンプユニット側配線部ta1〜ta3と、そのポンプユニット側配線部ta1〜ta3の前記外端部に一端部が接続部juを介して接続される中間配線部tb1〜tb3と、その中間配線部tb1〜tb3の他端部に内端部が接続部jdを介して接続される電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3とを備えている。
各々の中間配線部tb1〜tb3は、ポンプユニット側配線部ta1〜ta3から下方に延びる上部分tbuと、この上部分tbuに連なる下部分tbdとから構成される。そして、その各下部分tbdは、上部分tbuからモータM側に折り曲げられてモータ軸線に沿って水平に延びる第1下部分と、この第1下部分からモータ軸線に対し離れる側に屈曲して水平に延びる第2下部分とで平面視L字状(図4参照)に形成される。
各々の電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の外端部は、電子制御ユニットECUの電子制御基板EPに接続されており、その接続部及び電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の一部は、電子制御ユニットECUのカバー体UCのモールド成形により、電子制御基板EPと共にカバー体UCに埋設される。
ところで第1〜第3配線T1〜T3を分割構成する各配線部ta1〜ta3,tb1〜tb3,tc1〜tc3は、剛性を有する導電金属製の帯板よりそれぞれ形成される。そして、特に中間配線部tb1〜tb3の一端部及び他端部は、各々の幅方向両側部が横断面円弧状に巻くように折り返されて上、下接続部ju,jdを構成する。それら接続部ju,jdには、ポンプユニット側配線部ta1〜ta3の外端部及び電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の内端部が、互いに直交する二方向(即ちポンプユニット側配線部ta1〜ta3はモータ軸線に沿う方向、電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3はモータMを水平に横切る方向)で抜差可能に嵌合、圧接される。尚、上、下接続部ju,jdがこのような抜差し式の接続構造のため、抜差し操作が容易であるばかりか接続部分の摩耗抑制に有効である。
このように第1〜第3配線T1〜T3を、各々3個の配線要素(ta1〜ta3,tb1〜tb3,tc1〜tc3)より分割構成し、その中間配線要素(tb1〜tb3)をモータ側の配線要素(ta1〜ta3)及び電子制御ユニットECU側の配線要素(tc1〜tc3)に対して異なる二方向で抜差可能に結合できるようにしたことで、次のような利点が得られる。例えば、第1〜第3配線T1〜T3を介してポンプユニットUと電子制御ユニットECUとを結合した組立体(インサート部品)を、筐体Hをモールド成形する前に金型キャビティにセットする段階で、第1〜第3配線T1〜T3の、ポンプユニットU側から延びる配線部ta1〜ta3と、電子制御ユニットECU側から延びる配線部tc1〜tc3との相対位置に、組立誤差等に因り多少の位置ずれが生じたとしても、その両配線部ta1〜ta3,tc1〜tc3間を、前記位置ずれを無理なく吸収しつつ中間配線部tb1〜tb3を介して支障なく接続可能となる。
また前記配線T1〜T3の少なくとも一部、図示例では中間配線部tb1〜tb3の前記上部分tbuと、その上部分tbuの外周を囲繞する前記配線被覆部Htとの相対向面間には、その相対向面の各々に全周に亘り密着して、燃料が配線T1〜T3を伝って排出されるのを抑制し得る閉塞部材Sが設けられる。この閉塞部材Sとしては、柔軟性及び接着性がある材料、例えばプライマと呼称される溶剤型接着剤(例えばニトリルゴム)が用いられる。
この閉塞部材Sは、筐体Hのモールド成形前に配線T1〜T3の一部(図示例では中間配線部tb1〜tb3の上部分tbu)の外周部にその全周に亘り塗布され、その塗布処理後の配線T1〜T3が電子制御ユニットECU等と共にインサート部品となって、筐体Hのモールド成形が実行される。尚、閉塞部材Sの構成材料としては、筐体Hをモールド成形する過程で溶融したり変質したりしない融点・耐熱性を有するものが望ましい。
そして、前記配線T1〜T3は、電子制御ユニットECUに内蔵される電子制御基板EP(従ってモータMの駆動用ドライバ部D、ロータ位置検出部SEr、開度センサSEtのホール素子16等)に対して、ポンプユニットUから見て閉塞部材Sの外側で接続される。
また前記配線T1〜T3の少なくとも一部、図示例では電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の外側を被覆する、配線被覆部Htの外壁部分Htwには、前記モールド成形の際に電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3を金型のキャビティ内の所定位置に押圧保持するための図示しない保持ピンの抜き跡となる孔h1〜h3が形成される。そして、このような保持ピンを使用すれば、後述するように第1〜第3配線T1〜T3を埋め込むように筐体Hをモールド成形する際に、板状の電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3(従って第1〜第3配線T1〜T3)を金型キャビティ内の所定位置に的確に保持できるため、その電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の外側に位置する配線被覆部Htを設定通りの肉厚にモールド成形でき、その配線T1〜T3の接続部ju,jdを振動からより効果的に保護可能となる。
次にこの実施形態の作用について説明する。燃料供給装置Aの主要部品であるポンプユニットUと電子制御ユニットECUとは、それらを繋ぐ配線T1〜T3と共に筐体H中に埋設一体化されるが、この筐体Hをモールド成形する前に予め別の製造ラインで個別に製造される。
例えば、電子制御ユニットECUは、それの主要部品である電子制御基板EPの所定部位にICチップ9,10、開度センサSEtのホール素子16等を接続、固定したものをインサート部品として、絶縁性合成樹脂製のカバー体UCをモールド成形(即ち一次モールド成形)することで製造される。この場合、カバー体UCの一側部には、雄カプラとして機能する接続筒部8が一体成形されると共に、その接続筒部8の内方空間に、コネクタ端子部として機能する電子制御基板EPの端縁部EPcを露出させるようにし、更にカバー体UCの上面からは、第1〜第3配線T1〜T3の電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3を上向きに突出させるようにする。
そして、このようにして製造した電子制御ユニットECUと、これとは別に組立、製造されたポンプユニットUとを、第1〜第3配線T1〜T3で接続すると共に、筐体Hをモールド成形するための二次成形用金型のキャビティ内にセットする。この場合、ポンプユニットU側から延びる配線部ta1〜ta3と、電子制御ユニットECU側から延びる配線部tc1〜tc3とが中間配線部tb1〜tb3を介して各々接続されるが、その中間配線部tb1〜tb3の上下の接続部ju,jdに対しては、ポンプユニットU側からの配線部ta1〜ta3と、電子制御ユニットECU側からの配線部tc1〜tc3とが、異なる二方向で相対摺動可能に差込んで接続される。そのため、ポンプユニットUと電子制御ユニットECUとを第1〜第3配線T1〜T3を介して結合した結合体(インサート部品)を前記金型キャビティにセットする段階で、ポンプユニットU側の配線部ta1〜ta3と、電子制御ユニットECU側の配線部tc1〜tc3との相対位置に多少の位置ずれが生じたとしても、その両配線部ta1〜ta3,tc1〜tc3間を、前記位置ずれを無理なく吸収しつつ中間配線部tb1〜tb3で支障なく接続可能となる。
このようにしてポンプユニットUと電子制御ユニットECUとの前記結合体を金型のキャビティにセットした後、その金型を用いて、前記結合体をインサート部品として筐体Hのモールド成形(即ち二次モールド成形)が実行される。尚、この二次モールド成形に際しては、ポンプユニットUの吐出管Co・吸込管Ciの各先端の燃料吐出口Coa・燃料吸込口Ciaや、脱気孔19ohの開口が、金型キャビティ内におけるポンプユニットU(従って前記結合体)の位置決め手段として利用可能である。
このモールド成形後の筐体Hは、ポンプユニットUのユニットケース本体Cmの外周面及び両端壁を被覆するポンプユニット被覆部Hcと、ポンプユニットUの吸込管Ciを全周に亘り囲繞、被覆する燃料吸込部としての吸込管被覆部Hiと、気泡排出のための脱気管30と、吐出管Coの周囲を全周に亘り囲繞、被覆する燃料吐出部としての吐出管被覆部Hoと、電子制御基板EPを被覆する電子制御ユニット被覆部Heと、前記第1〜第3配線T1〜T3を被覆して外部から遮蔽する配線被覆部Htとを一体に備えている。
かくして、ポンプユニットU及び電子制御ユニットECUがそれら間の配線T1〜T3と共に筐体H中に一体に埋設、被覆された燃料供給装置Aが得られる。
このようにして製造される燃料供給装置Aは、特に本実施形態ではスロットルボディBの一側壁に結合、固定される。即ち、スロットルボディB側の段付き接続筒部6に筐体H(電子制御ユニット被覆部He)側の被接続筒部34の段付き内周面が、その両者6,34の相対向する環状段部間にシール部材36を挟むようにして嵌挿されると共に、スロットルボディB側の第1〜第3取付ボス31〜33に筐体H側の第1〜第3被取付部21〜23がそれぞれ当接し且つボルト7で締結される。
そして、筐体Hの吸込管被覆部Hi及び脱気管30には、燃料タンクTから延びるフィルタF付き燃料導管41及び脱気用導管48がそれぞれ接続され、また筐体Hの吐出管被覆部Hoには、燃料噴射弁FVに連なる燃料導管42が接続される。
而して、エンジンの運転状態において、電子制御ユニットECUでは、電子制御基板EPの燃料噴射弁制御部9が、エンジンの運転状態を検出する各種センサ、例えばスロットル開度センサSEtや前記吸気圧センサ及び/又は吸気温センサの出力信号に基づいて燃料噴射弁FVの燃料噴射量を演算し且つその演算結果に基づいて燃料噴射弁FVに作動指令信号を出力して同弁FVの作動を制御する。
また電子制御基板EPは、エンジンの前記運転状態に応じてブラシレスモータMを駆動制御するためのドライバ部Dと、ブラシレスモータMのロータの回転に伴い発生する誘起電圧の波形よりロータ回転位置を検出する検出回路部SErとを有している。そして、それらドライバ部Dや検出回路部SErの作動に基づいてブラシレスモータMがエンジンの前記運転状態に応じて駆動制御されることで、燃料ポンプPから吐出管Coを経て燃料噴射弁FV側にエンジン運転状態に応じて最適圧力の燃料が供給される。
以上説明した本実施形態によれば、燃料ポンプP及びこれを駆動するモータMを結合一体化したポンプユニットUと、そのモータM及び燃料噴射弁FVを駆動制御可能な電子制御ユニットECUとを含む小組立体(サブアッセンブリ)をインサート部品として筐体Hがモールド成形される。そして、斯かる筐体Hが、ポンプユニットUの吐出管Coを被覆する吐出管被覆部Hoと、ポンプユニットUの吸込管Ciを被覆する吸込管被覆部Hiと、ポンプユニットUのユニットケースC及び吐出管Coの外側に存するモータ作動用配線T1〜T3を被覆して外部から遮蔽する配線被覆部Htとを一体に備えている。
このような筐体Hの独自構造によれば、モータM付きポンプユニットUと、電子制御ユニットECUと、その両ユニットU,ECU間を接続するモータ作動用配線T1〜T3とを、筐体Hのモールド成形と同時に筐体H中に一纏めに埋設できるから、その全体が単一部品として取り扱い可能となって、部品点数の削減や組立作業性の向上、更には燃料供給装置AのスロットルボディBへの組付作業性の向上が図られる。その上、吐出管Co及び吸込管Ciを含むポンプユニットUの基本構造を変えることなく外部配管接続用の吐出管被覆部Ho(燃料吐出部)及び吸込管被覆部Hi(燃料吸込部)を筐体Hに一体成形できるため、その吐出管被覆部Ho及び吸込管被覆部Hiの設計を高い自由度を以て容易に行うことができる。
しかも本実施形態では、筐体Hに一体に形成した第1〜第3被取付部21〜23(取付部)が、支持体(吸気通路形成体)としてのスロットルボディBに取付けられるため、筐体H、従ってこれに埋設されるポンプユニットUを、スロットルボディBの一側にその空きスペースを利用して容易に取付け固定可能となる。しかもその筐体Hの第1〜第3被取付部21〜23(取付部)は、筐体Hのモールド成形と同時に容易に一体成形できるため、取付構造の簡素化が図られる。更にポンプユニットUがエンジンに比較的近いスロットルボディBに取付けられることで、ポンプユニットUから燃料噴射弁FVに至る高圧燃料導管42が短縮化される。
また本実施形態のポンプユニットUの筐体Hには、ユニットケースCの、燃料吸込口Cia側の端面を被覆する端面被覆部Hciと、その端面被覆部Hciから突出する燃料吸込管としての吸込管被覆部Hiとが前記モールド成形で一体に形成され、その吸込管被覆部Hiの外周にフィルタ取付部43が形成される。これにより、ユニットケースCの、燃料吸込口Cia側の端面を筐体Hで的確に被覆保持できるばかりか、フィルタ取付部43付き吸込管被覆部Hi(燃料吸込管)を、前記モールド成形で筐体Hに簡単且つ精度よく成形可能となり、フィルタFの交換作業性も良好となる。しかも筐体H側の吸込管被覆部Hi(燃料吸込管)又はフィルタF側の取付管部Faの管長を適宜変えることで、フィルタFの配設部位をそれら管の長手方向に容易に変更可能となる。
更に筐体Hの吸込側の端面被覆部Hciには、前記した吸込管被覆部Hiに加えて、ポンプハウジング19内の気泡を抜くための脱気管30(従って脱気孔30h)が前記モールド成形で形成されるので、その脱気管30の成形も精度よく容易に行うことができる。また、何れも燃料タンクT側に接続させるべき吸込管被覆部Hi(燃料吸込管)及び脱気管30を、ユニットケースCから見て同側(即ち吸込側)の端面に集中配備したので、それら吸込管被覆部Hi及び脱気管30を何れも短い経路で燃料タンクT側に接続可能となる。
その上、本実施形態では、吐出管被覆部Hoが、吐出管Coの外周を全周且つ全面に亘り密着状態で囲繞すると共に、その囲繞部を挟んで吐出管Co先端の燃料吐出口Coaとは反対側で前記配線T1〜T3がユニットケースCの閉塞壁20から延出しており、筐体H側の吐出管被覆部Hoの一部と、ポンプユニットU側の吐出管Coとで二重管構造が構成される。これにより、吐出管Co先端の燃料吐出口Coaから、吐出管Coと吐出筒部Hoとの境界部(延いてはユニットケースCと筐体Hとの境界部や、配線T1〜T3と筐体Hとの境界部)を通して高圧燃料が漏れ出すのを効果的に防止できるから、その燃料漏出に因るポンプ性能低下が回避可能となる。しかも上記二重管構造により、吐出管Co及び吐出管被覆部Hoが互いに補強し合うことになって、その双方の剛性強度が効果的に高められる。
また本実施形態の吐出管Coは、大径の第1管部11と、その第1管部11の先部に段差13を介して接続される小径の第2管部12とを有し、吐出管被覆部Hoは、第1,第2管部11,12の各外周をそれぞれ全周且つ全面に亘り密着状態で囲繞するので、吐出管Coの外周とこれを囲繞、被覆する吐出管被覆部Hoとの間を、上記段差13を挟んで二箇所(第1,第2管部11,12)で全周シールできて、そのシール性が高められる。しかも第1,第2管部11,12間の段差13の存在により、一方の管部11(12)の、外力による変形が他方の管部12(11)に波及するのを回避できる。従って、従って、吐出管被覆部Hoと吐出管Coとの境界部を通して筐体H中(例えばユニットケースCの端面とポンプユニット被覆部Hcとの境界部や、配線T1〜T3と配線被覆部Htとの境界部等)に高圧燃料が漏れ出すのをより効果的に防止可能となる。
尚、筐体Hのモールド成形の具合によっては、前記した二重管構造でもなお前記各境界部の微小な隙間から高圧燃料が漏れ出す場合が考えられる。これに対して、本実施形態では、前記配線T1〜T3の少なくとも一部、図示例では中間配線部tb1〜tb3の上部分tbuと、その上部分tbuの外周を囲繞する筐体Hの配線被覆部Htとの相対向面間に、燃料が配線T1〜T3を伝って排出されるのを抑制し得る閉塞部材Sが設けられる。尚、閉塞部材Sは、これを本実施形態のように中間配線部tb1〜tb3の上部分tbuに設ける構造に代えて/又は加えて、下部分tbdに設ける構造や、ポンプユニット側配線部ta1〜ta3又は電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3に設ける構造を採用してもよい。
而して、ポンプユニットUの吐出管Coから高圧燃料が前記各境界部に万一、漏洩侵入して配線T1〜T3側に万一、到達した場合には、その燃料が配線T1〜T3を伝って漏出するのを、配線T1〜T3途中の前記閉塞部材Sにより確実に阻止できる。そして、この閉塞部材Sにより漏出が阻止された高圧燃料は、筐体Hのポンプユニット被覆部HcとユニットケースCとの境界部、ならびに燃料ポンプPの吸込管Ciと吸込管被覆部Hiとの境界部を順次経て吸込管Ci内に無駄なく戻せるから、高圧燃料の外部漏出を、周囲環境を汚損することなく確実に防止可能となる。この場合、その吸込管被覆部Hiが、吐出管Co側から筐体HとポンプユニットUとの境界部に漏出した高圧燃料を燃料ポンプPの吸込部即ち吸込管Ciに戻し得る戻し手段を構成する。
ところで燃料供給装置Aを、本実施形態の如くスロットルボディBに取付けるのではなくて、例えば燃料タンクT内に収納設置したような別の実施形態(図示せず)も考えられる。そして、このような別の実施形態では、筐体Hのポンプユニット被覆部HcでポンプユニットUのユニットケースCの少なくとも一部だけを被覆させるようにしてもよく、この場合には、吐出管Coから高圧燃料がポンプユニット被覆部HcとユニットケースCとの境界部を万一、漏れ流れたとしても、その高圧燃料を該境界部の終端から燃料タンクT内に直接戻すことができる。従って、高圧燃料の外部漏出を、周囲環境を汚損することなく確実に防止可能となり、この場合には、ポンプユニット被覆部Hcが、吐出管Co側から筐体HとポンプユニットUとの境界部に漏出した高圧燃料を燃料タンクTに戻し得る戻し手段を構成する。
また本実施形態によれば、第1〜第3配線T1〜T3は、剛性を有する導電性金属材料で構成されてポンプユニットUと電子制御ユニットECU間を接続しており、それら配線T1〜T3を一体に埋設した筐体Hの配線被覆部Htを介して筐体Hのポンプユニット被覆部Hcと電子制御ユニット被覆部Heとが一体に結合される。そのため、高剛性の配線T1〜T3で補強された筐体Hの配線被覆部Htを以て筐体Hのポンプユニット被覆部Hcと電子制御ユニット被覆部Heとの間を強固に結合できるから、比較的重いポンプユニットUを筐体Hで安定よく支持させることができる。
しかも前記配線T1〜T3のポンプユニットUから延出する部分の周辺、即ち配線被覆部Htの周辺(特にポンプユニットUの軸線に沿う方向で、配線被覆部Htを挟んでその両側)において、筐体Hには、これを支持体としてのスロットルボディBに取付けるための取付部としての第1,第2被取付部21,22が一体に形成される。従って、上記高剛性の配線T1〜T3とこれを被覆する配線被覆部Htとにより、筐体Hの取付部(第1,第2被取付部21,22)周辺を効果的に補強できるから、その筐体Hを介してポンプユニットUをスロットルボディBに一層強固に支持可能である。
その上、本実施形態の第1〜第3配線T1〜T3は、モータMに接続されて外端部がユニットケースC外に張り出すモータ側配線部(即ちポンプユニット側配線部ta1〜ta3t)と、そのモータ側配線部とは別体に構成されてモータ側配線部の前記外端部に接続部juを介して接続される外部側配線部(即ち中間配線部tb1〜tb3及び電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3)とを備えていて、接続部ju,jdを含む前記配線T1〜T3が、ポンプユニットU及び電子制御ユニットECUと共に筐体H中に埋設される。これにより、上記配線T1〜T3及びその中間の接続部ju,jdが、これらが一体に埋まるようにモールド成形された筐体Hにより機械的に強固に保持可能となる。
従って、燃料供給装置Aが振動、例えばエンジン振動や走行振動、或いは燃料ポンプPの作動に伴う振動を受けても、配線T1〜T3、特にその接続部ju,jdが妄りに振動せず、その振動に因る接続部ju,jdの早期摩耗や破損が抑えられて、その耐久性が高められる。しかもその接続部ju,jdを含む配線T1〜T3が電子制御ユニットECUに内蔵の電子制御基板EP(従って燃料噴射弁制御部9や、モータMの駆動用ドライバ部D、ロータ位置検出回路部SEr)に接続されるから、接続部ju,jdの振動に因る早期摩耗や破損が前述の如く配線T1〜T3全体の筐体Hへの埋設効果により抑えられることで、燃料噴射弁FVの作動制御やブラシレスモータMの駆動制御が該接続部ju,jdの摩耗破損等に因り支障を来たす事態を未然に効果的に防止可能となる。
さらに本実施形態では、第1〜第3配線T1〜T3のポンプユニット側配線部ta1〜ta3の外端部がユニットケースCよりモータ軸線に沿って同一方向に延びており、その延び方向と直交する投影面(図4)で見て、それら外端部を外部側配線部(即ち中間配線部tb1〜tb3)に各々接続する3つの前記接続部juが三角形の頂点に存するように分散配置される。そして、その分散配置された3つの接続部ju及びこれらに連なる配線T1〜T3並びにポンプユニットUが筐体Hに埋入一体化されるため、それらの配線T1〜T3、ポンプユニットU及び筐体H相互の補強効果により、接続部juを含む配線T1〜T3の全体的強度が増すばかりか、筐体HによるポンプユニットUに対する結合支持強度も増強される。これにより、各接続部juの振動がより効果的に抑制されて更なる耐久性向上が図られると共に、ポンプユニットUの支持剛性も更に高められる。
尚、本実施形態の第1〜第3配線T1〜T3は、前述のように3個の配線部ta1〜ta3,tb1〜tb3,tc1〜tc3より分割構成される。そのため、見方を変えれば、ポンプユニット側配線部ta1〜ta3t及び中間配線部tb1〜tb3をモータ側配線部とし、また電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3を外部側配線部としてもよく、この場合のモータ側配線部と外部側配線部との接続部は、下接続部jdが相当する。
また、本実施形態の第1〜第3配線T1〜T3は、ポンプユニットUとは別個独立に設けられる電子制御ユニットECUに内蔵の電子制御基板EP(従ってモータMの駆動用ドライバ部Dやロータ位置検出回路部SEr、開度センサSEtのホール素子16等)に対して、ポンプユニットUから見て前記接続部ju,jd及び閉塞部材Sの外側で接続される。このため、ポンプユニットUに対し、そのモータMとこれと配線T1〜T3を介して繋がる電子制御基板EPを近づけても、高圧燃料が配線T1〜T3を伝って電子制御基板EPに侵入するのをより確実に防止できるから、電子制御ユニットECUをポンプユニットUに極力近接させて配置可能となる。
しかも本実施形態において、電子制御基板EP(従ってモータMのドライバ部Dやロータ位置検出回路部SEr、開度センサSEtのホール素子16等)は、筐体Hのモールド成形により、ポンプユニットUと共に筐体H中に埋設される。これにより、燃料供給装置Aの部品点数が組立工数が削減されるばかりか、ポンプユニットU及び電子制御基板EP(従って前記ドライバ部D、ロータ位置検出回路部SEr、ホール素子16等)の配線を集約できて、更なるコスト節減が図られる。
更に本実施形態では、車幅方向に配置されたスロットル弁軸3の一端部3aに、スロットル操作系の被操作部材としてのスロットルドラム4が設けられると共に、その弁軸3の他端部3b側には、開度センサSEtと筐体Hとが配置されるため、スロットル操作系と、ポンプユニットUの筐体H及びセンサSEtとを、車幅方向でスロットル弁軸3の一端側と他端側とにコンパクトに振り分け配置可能となる。これにより、スロットル操作系と、ポンプユニットUに接続すべき外部配線とを互いに邪魔されずに高い自由度を以て取り回し可能となり、またスロットルボディBの、スロットル弁軸端部3bが臨む開口を、ポンプユニットUの筐体Hを利用した簡単な構造で塞ぐことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、前記実施形態では、燃料ポンプPのユニットケースCに内蔵されるポンプ駆動用モータとしてブラシレスモータMを用いたものを示したが、このブラシレスモータに代えて、ブラシモータを使用してもよい。
また前記実施形態では、燃料供給装置AをスロットルボディBに取付け固定したものを例示したが、本発明では、燃料供給装置AをスロットルボディB以外の支持体に取付け固定するようにしてもよく、或いは燃料供給装置Aを燃料タンクT内に収納設置するようにしてもよい。
また前記実施形態では、ドライバ部D、ロータ位置検出部SEr、開度センサSEtの一部(ホール素子16)を電子制御ユニットECU内の電子制御基板EP上に直接接続、固定して電子制御ユニットECUに内蔵させたものを示したが、本発明では、これら部品D,SEr,16を電子制御ユニットECU外に設けて筐体Hに埋設又は連結し且つ電子制御基板EPに電気的に接続するようにしてもよい。
また前記実施形態では、吸気道1が水平方向又は水平からやや傾斜した方向に延びるスロットルボディBに適用したものを示したが、吸気道1が上下方向に延びるスロットルボディに適用してもよい。
また前記実施形態では、ポンプハウジング19、及びモータハウジングMaの一部(即ち閉塞壁20)を、ユニットケースCの一部、即ち円筒状ユニットケース本体Cmの一端及び他端の開口を各々塞ぐ端壁部分に兼用したものを示したが、本発明では、ポンプハウジング19及びモータハウジングMa(閉塞壁20)とは別部品である端壁部材でユニットケースCの端壁を構成して、そのユニットケースC内に、これとは別部品としたポンプハウジング19及びモータハウジングMaを収納するようにしてもよい。また、前記実施形態では、ユニットケース本体Cmの一部をモータハウジングMaの一部に兼用しているが、本発明では、モータハウジングMaの全部をユニットケース本体Cmとは別部品であるモータハウジング構成部材で構成してもよい。
また前記実施形態では、ユニットケースCの全部を筐体Hで被覆したものを示したが、本発明では、ユニットケースCの一部、例えば吸込側の端面(ポンプハウジング19の外側半体19o)及び/又はユニットケース本体Cmの吸込側の外周部の一部を筐体Hで被覆させずに露出させるようにしてもよい。この場合、ユニットケースCの吸込側端面に突設される吸込管Ciが筐体Hで被覆されないで露出すれば、この吸込管CiにフィルタFの取付管部Faを嵌合接続可能であり、またその取付管部Faをスナップフィットさせるフィルタ取付部43は、吸込管Ciの外周或いはユニットケースCの吸込側端面に形成してもよい。
また前記実施形態では、フィルタFの取付管部Faをスナップフィットさせるフィルタ取付部43を、筐体Hに形成した燃料吸込部・燃料吸込管としての吸込管被覆部Hiの外周に形成したものを示したが、本発明では、ユニットケースCの吸込側の端面を覆う筐体Hの端面被覆部Hciの外端面、特に燃料吸込口Ciaの周囲に形成するようにしてもよい。
B・・・・・支持体としてのスロットルボディ
C・・・・・ユニットケース
Cia・・・燃料吸込口
Coa・・・燃料吐出口
Cm・・・・ユニットケース本体
Cmk・・・カシメ加工部
F・・・・・フィルタ
Fa・・・・取付管部
H・・・・・筐体
Hci・・・端面被覆部としての吸込側の端面被覆部
Hi・・・・燃料吸込管・燃料吸込部としての吸込管被覆部
Ho・・・・燃料吐出部としての吐出管被覆部
M・・・・・モータとしてのブラシレスモータ
Ma・・・・モータハウジング
P・・・・・燃料ポンプ
SEt・・・センサとしての開度センサ
T・・・・・燃料タンク
U・・・・・ポンプユニット
1・・・・・吸気通路の一部を構成する吸気道
2・・・・・スロットル弁
3・・・・・スロットル弁軸
3a・・・・一端部
3b・・・・他端部
4・・・・・被操作部材としてのスロットルドラム
16・・・・センサの一部としてのホール素子
19・・・・ポンプハウジング
19o・・・ポンプハウジングの一部としての外側半体
20・・・・モータハウジングの一部としての閉塞壁
21〜23・・取付部としての第1〜第3被取付部
30h・・・脱気孔
43・・・・フィルタ取付部
本発明は、燃料供給装置、特に燃料タンク内の燃料を吸引・吐出可能な燃料ポンプと、この燃料ポンプを駆動し得るモータとを結合したポンプユニットを備えた燃料供給装置に関する。
従来、斯かる燃料供給装置として、例えば下記特許文献1の図3に開示されるように、モータと燃料ポンプとを結合したポンプユニット(円筒状ヨーク65とその内側要素)を、分離可能な二つ割りの筐体(ハウジング62,ハウジングカバー95)で被覆するものが知られている。
特開2001−280211号公報
上記従来構造では、燃料ポンプとモータがユニット化されているものの、そのポンプユニットを、分離可能な二個の筐体半体(ハウジング62,ハウジングカバー95)間で挟持、被覆しているため、それだけポンプユニットに対する被覆支持構造が複雑となり、燃料供給装置の部品点数削減や組立作業性向上を図る上で不利になる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたもので、上記問題を簡単な構造で解決することができる燃料供給装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、燃料タンク内の燃料を吸引・吐出可能な燃料ポンプと、この燃料ポンプを駆動し得るモータとを結合したポンプユニットを備えた燃料供給装置において、前記ポンプユニットは、相互に距離をおいて配置される燃料吸込口及び燃料吐出口を有し且つそれら燃料吸込口及び燃料吐出口の相互間において前記燃料ポンプ及び前記モータを支持するユニットケースを備え、前記ユニットケースの少なくとも一部が一体に埋設される筐体が、該ユニットケースをインサート部品としてモールド成形され、前記筐体は、前記ポンプユニットの外周面を被覆するポンプユニット被覆部と、前記モータを作動させるための配線を被覆する配線被覆部と、前記配線が接続される電子制御ユニットを被覆するとともに、前記配線被覆部を間に挟んで前記ポンプユニット被覆部と並ぶ電子制御ユニット被覆部とを一体に備え、前記筐体には、前記燃料吐出口に連なる燃料吐出部前記モールド成形により一体に形成され、前記配線被覆部の一側部には、前記筐体を支持体に取付けるための取付部が前記モールド成形により一体に連接されて、該取付部が、前記ポンプユニット被覆部と前記電子制御ユニット被覆部とに一体に接続されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記モータは、ブラシレスモータであることを第2の特徴とする。
また本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記ユニットケースは、両端を開放した円筒状の金属板より構成されるユニットケース本体を有しており、そのユニットケース本体の一方の開放端部が、前記燃料ポンプのポンプハウジングの少なくとも一部により閉塞されると共に、同ユニットケース本体の他方の開放端部が、前記モータのモータハウジングの少なくとも一部により閉塞されることを第3の特徴とする。
また本発明は、第3の特徴に加えて、前記ユニットケース本体の両端の開口縁には、前記モータ及び前記燃料ポンプを相互間に挟持するカシメ加工部がそれぞれ設けられることを第4の特徴とする。
また本発明は、第1〜第4の何れかの特徴に加えて、前記燃料ポンプに吸い込まれる燃料を濾過するフィルタを取付けるためのフィルタ取付部が、前記筐体に前記モールド成形で一体に形成され、そのフィルタ取付部には、フィルタ側に設けた取付管部がスナップフィット可能であることを第5の特徴とする。
また本発明は、第5の特徴に加えて、前記筐体には、前記ユニットケースの、前記燃料吸込口側の端面を被覆する端面被覆部と、その端面被覆部から突出し且つ前記燃料吸込口に連なる燃料吸込管とが前記モールド成形で一体に形成され、その燃料吸込管の外周に前記フィルタ取付部が形成されることを第6の特徴とする。
また本発明は、第1〜第5の何れかの特徴に加えて、前記筐体には、前記ユニットケースの、前記燃料吸込口側の端面を被覆する端面被覆部が前記モールド成形で一体に形成され、その端面被覆部には、前記燃料吸込口に連なる燃料吸込部と、前記燃料ポンプ内の気泡を抜くための脱気孔とが形成されることを第7の特徴とする。
また本発明は、第1〜第7の何れかの特徴に加えて、前記支持体は、エンジンの燃焼室に連なる吸気通路の一部を構成する吸気道と、この吸気道を開閉し得るスロットル弁とを有するスロットルボディであることを第8の特徴とする。
また本発明は、自動二輪車に搭載される、前記第8の特徴を有する燃料供給装置であって、前記スロットルボディは、その弁軸が自動二輪車の車幅方向を向くように設置され、前記弁軸の一端部には、スロットル弁を任意に開閉操作するための操作系に連動する被操作部材が設けられると共に、その弁軸の他端部側には、エンジンの所定の運転状態を検出し且つその運転状態に対応した信号を出力可能なセンサと、前記筐体とが配置されることを第9の特徴とする。
また本発明は、第8又は第9の特徴に加えて、前記ポンプユニットは、そのユニットの長手方向が前記吸気道に沿うように配置されることを第10の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、ポンプユニットが、相互に距離をおいて配置される燃料吸込口及び燃料吐出口を有し且つそれら口の間において燃料ポンプ及びモータを支持するユニットケースを備え、そのユニットケースの少なくとも一部を埋設した筐体が、該ユニットケースをインサート部品としてモールド成形されるので、そのポンプユニットを筐体のモールド成形と同時に筐体中に埋設一体化することができ、これにより、燃料ポンプ・モータ及び筐体を含む装置全体を単一の機能部品として取扱い可能となるため、装置の部品点数の削減や組立作業性、更には支持体への組付作業性の向上が図られ、コスト節減に寄与することができる。
その上、前記筐体は、ポンプユニットの外周面を被覆するポンプユニット被覆部と、モータを作動させるための配線を被覆する配線被覆部と、前記配線が接続される電子制御ユニットを被覆するとともに、前記配線被覆部を間に挟んでポンプユニット被覆部と並ぶ電子制御ユニット被覆部とを一体に備え、前記筐体には、ポンプユニットの燃料吐出口に連なる燃料吐出部が前記モールド成形により一体に形成され、前記配線被覆部の一側部には、前記筐体を支持体に取付けるための取付部が前記モールド成形により一体に連接されて、該取付部が、ポンプユニット被覆部と電子制御ユニット被覆部とに一体に接続されるので、筐体のモールド成形と同時に取付部及び高圧燃料の吐出部を筐体に精度よく容易且つ的確に一体成形でき、しかもその取付部を介して筐体、従ってそれに埋設一体化されるポンプユニットを支持体に的確に取付、支持できて、その取付構造の簡素化が図られる。
また特に第2の特徴によれば、ポンプユニットが有するモータは、ブラシ・コンミテータを持たないブラシレスモータであるので、ブラシモータの如くブラシ・コンミテータが摩耗や高熱で不具合を生じる虞れはなくなり、ポンプユニットを極力小径化できて、これを支持体に無理なくコンパクトに設置可能となるばかりか、このポンプユニットをインサート部品として行われる、高温でのモールド成形を容易的確に行うことができる。
また特に第3の特徴によれば、両端を開放した円筒状の金属板より構成したユニットケース本体の一方の開放端部が、燃料ポンプのポンプハウジングの少なくとも一部により閉塞されると共に、同ユニットケース本体の他方の開放端部が、モータハウジングの少なくとも一部により閉塞されるので、ポンプハウジング及びモータハウジングを円筒状ユニットケース本体の端壁に兼用可能となって、それだけユニットケース構造を簡素化できる。またこのユニットケース本体を、伝熱性の良好な金属製円筒体としたことで、筐体のモールド成形過程でユニットケース本体の外周面に沿ってモールド樹脂をスムーズに流動させることができて成形性が高められるから、そのユニットケース本体外周を被覆する筐体部分を極力薄肉化できて、装置の小型軽量化を図ることができる。
また特に第4の特徴によれば、ユニットケース本体の両端の開口縁には、モータ及び燃料ポンプを相互間に挟持するカシメ加工部がそれぞれ設けられるので、ユニットケース本体の一部(カシメ加工部)を、ユニットケースにおける燃料ポンプ及びモータの固定手段に兼用でき、その固定構造の簡素化と装置の小型化に寄与することができる。
また特に第5の特徴によれば、燃料ポンプに吸い込まれる燃料を濾過するフィルタを取付けるためのフィルタ取付部が、筐体に前記モールド成形で一体に形成され、そのフィルタ取付部には、フィルタ側に設けた取付管部がスナップフィット可能であるので、筐体にフィルタ取付部を簡単且つ精度よく一体成形でき、またそのフィルタ取付部に対しフィルタを容易に脱着でき、そのフィルタの交換作業性が良好となる。
また特に第6の特徴によれば、筐体には、ユニットケースの、燃料吸込口側の端面を被覆する端面被覆部と、その端面被覆部から突出し且つ燃料吸込口に連なる燃料吸込管とが前記モールド成形で一体に形成され、その燃料吸込管の外周にフィルタ取付部が形成されるので、そのフィルタ取付部付き燃料吸込管を、前記モールド成形で筐体に精度よく一体成形できる。しかも筐体側の燃料吸込管又はフィルタ側の取付管部の長さを適宜変えることで、フィルタの配設部位をそれら管の長手方向に容易に変更可能となる。
また特に第7の特徴によれば、筐体には、ユニットケースの、燃料吸込口側の端面を被覆する端面被覆部が前記モールド成形で一体に形成され、その端面被覆部には、燃料吸込口に連なる燃料吸込部と、燃料ポンプ内の気泡を抜くための脱気孔とが形成されるので、ユニットケースの、燃料吸込口側の端面を筐体で的確に被覆保持でき、しかもその端面被覆部に前記燃料吸込部及び脱気孔を筐体の前記モールド成形で精度よく容易に成形できる。また、何れも燃料タンク側に接続させるべき燃料吸込部及び脱気孔を、ユニットケースから見て同側に配置したので、燃料吸込部と同様、脱気孔も短い経路で燃料タンク側に接続可能となる。
また特に第8の特徴によれば、筐体の前記取付部は、支持体としてのスロットルボディに取付けられるので、スロットルボディ外面の空き領域にポンプユニットの筐体を容易に取付けることができる。しかもポンプユニットをエンジンに近づけることができるから、ポンプユニットからエンジン側に向かう高圧燃料配管の短縮化に寄与し得る。
また特に第9の特徴によれば、スロットルボディは、スロットル弁軸が自動二輪車の車幅方向を向くように設置され、その弁軸の一端部には、スロットル弁操作系に連動する被操作部材が設けられると共に、その弁軸の他端部側には、吸気通路の状態を検出するセンサと、前記筐体とが配置されるので、スロットル操作系と、ポンプユニットの筐体及びセンサとを、車幅方向に延びるスロットル弁軸の一端側と他端側とに振り分け配置でき、そのスロットル操作系と、ポンプユニットに接続すべき外部配線とを互いに邪魔されずに高い自由度を以て取り回し可能となる。また、スロットルボディの、スロットル弁軸端部が臨む開口を、ポンプユニットの筐体を利用した簡単な構造で塞ぐことができる。
また特に第10の特徴によれば、ポンプユニットは、それの長手方向がスロットルボディの吸気道に沿うように配置されるので、ポンプユニットをスロットルボディの吸気道に沿って無理なく、しかも車幅方向にコンパクトに設置可能となる。
本発明に係る燃料供給装置の一実施形態を示すものであって、その燃料供給装置をスロットルボディに装着したエンジン吸気系の一例をスロットルボディの吸気上流側から見た斜視図 (A)は、前記吸気系を示す一部破断側面図(図1の2(A)矢視図)、また(B)は、筐体をモールド成形する前のポンプユニット・配線・電子制御ユニットの組立体(インサート部品)を、図2(A)と同じ方向から見た側面図及びポンプユニットの拡大縦断面図 前記吸気系をスロットルボディの吸気下流側から見た正面図(図2(A)の3矢視図) (A)は、図3の4(A)矢視部の一部を破断して示す拡大図、また(B)は、筐体をモールド成形する前のポンプユニット・配線・電子制御ユニットの組立体(インサート部品)を、図4(A)と同じ方向から見た組立体単体図
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施形態に基づいて説明する。
先ず、図1において、車両、例えば自動二輪車に搭載される図示しないエンジンは、その燃焼室或いはこれに連なる吸気通路(例えば吸気ポート又は吸気管)に燃料を噴射し得る燃料噴射弁FVを具備しており、この燃料噴射弁FVに対して高圧燃料を圧送、供給するための燃料供給装置Aが、支持体又は吸気通路形成体としてのスロットルボディBの一側に隣接固定される。尚、このようにエンジンに近接配置されるスロットルボディBの一側に燃料供給装置Aを隣接固定したことで、燃料供給装置Aから燃料噴射弁FVに向かう高圧側の外部配管(後述する燃料導管42)の短縮化が図られる。
このスロットルボディBには、エンジンの燃焼室に連なる吸気通路Iの一部を構成する吸気道1が、水平方向又は水平面からやや傾斜した方向に貫通形成される。その吸気道1を開閉して吸気流量を調整可能なバタフライ型のスロットル弁2が、これに固定されて吸気道1を横切るスロットル弁軸3を介してスロットルボディBに回動可能に支持される。そのスロットル弁軸3は、本実施形態では自動二輪車の車幅方向に配置される。
前記吸気道1を挟んで一方側のスロットルボディBの側壁部には、スロットル弁軸3の一端部3aが延出しており、その一端部3aには、図示しないボーデンケーブルを介して運転者により遠隔操作される被操作部材としてのスロットルドラム4が装着されると共に、スロットル弁2を閉弁方向に付勢する戻しばね5が接続される。
また、その吸気道1を挟んで他方側のスロットルボディBの側壁部には、スロットル弁軸3の他端部3bが延出している。そして、その他端部3bを囲繞する段付き円筒状の接続筒部6(図3,図4を参照)と、その接続筒部6の周囲複数箇所において燃料供給装置Aを複数のボルト7で締結するための複数の取付ボス部(後述する第1〜第3取付ボス31〜33)とが、前記他方側のスロットルボディBの側壁部に一体に形成される。それら接続筒部6及び取付ボス部31〜33は、後述するように前記他方側のスロットルボディBの側壁部に燃料供給装置Aを装着するために用いられる。
また燃料供給装置Aは、燃料タンクT内の燃料を吸引・吐出可能な燃料ポンプP、及びこれを回転駆動し得るポンプ駆動用モータMを共通のユニットケースCに内蔵して結合一体化して成るポンプユニットUと、モータM及び燃料噴射弁FVに電気的に接続されてそれらM,FVを作動制御可能な電子制御装置としての電子制御ユニットECUと、それらポンプユニットU及び電子制御ユニットECUをインサート部品としてモールド成形される絶縁性合成樹脂製の筐体Hとを主要部とする。
ポンプ駆動用モータMとして、本実施形態ではブラシレスモータが用いられる。このようにブラシ・コンミテータを持たないブラシレスモータMを採用したことにより、ブラシモータの如くブラシ・コンミテータが摩耗や高熱で不具合を生じるような虞れはなくなり、ポンプユニットUを極力小径化できて、これをスロットルボディBの一側に無理なくコンパクトに設置可能となり、しかもこのポンプユニットUをインサート部品とした、高温での前記モールド成形を容易的確に行うことができる。
ポンプユニットU及び電子制御ユニットECUは、これらを接続する第1〜第3配線T1〜T3や、エンジンの運転状態を検出するセンサ(図示例ではスロットル開度センサSEt)の一部等と共に、筐体Hのモールド成形により筐体Hに埋設される。これにより、その全体が単一部品として取り扱い可能となって、部品点数や組立作業工数の削減、更には燃料供給装置AのスロットルボディBへの組付作業性の向上が図られ、エンジンの組立やメンテナンス作業の際に作業性が頗る良好である。
前記電子制御ユニットECUは、平板状の電子制御基板EPと、この電子制御基板EP及びこれに接続固定したICチップ9,10、センサSEtの一部16等を一体に埋設した絶縁性合成樹脂製の扁平なカバー体UCとを主要部とする。そのカバー体UCにより、電子制御基板EPの殆ど全部とこれに接続固定したICチップ9,10、センサSEt等が被覆、保護される。そして、カバー体UCの一側部には、横断面長円状の接続筒部8が一体成形されており、その接続筒部8の内方空間には、電子制御基板EPの端縁部EPcを露出させている。
この端縁部EPcは、その表面に多数の導電性リードを整列状態で露出させていて、電子制御基板EPを外部の電気機器と着脱可能に接続するためのコネクタ端子部として機能する。尚、前記接続筒部8は、前記端縁部EPcと協働して雄カプラとして機能するものであって、これに、外部の各種電気機器(例えば燃料噴射弁FV、センサ等)から延びるワイヤハーネス一端の雌カプラ、即ち外部コネクタが抜差可能に嵌合接続される。
その電子制御基板EPは、エンジンの運転状態を検出する各種センサ(例えば、後述するスロットル開度センサSEtや吸気圧センサ・吸気温センサ等)の出力信号に基づいてポンプ駆動用モータMを作動制御するためのドライバ部Dと、ブラシレスモータMのロータの回転に伴い発生する誘起電圧の波形よりロータ回転位置を検出する検出回路部SErと、エンジンの運転状態を検出する前記各種センサの出力信号に基づいて燃料噴射弁FVの燃料噴射量を演算し且つその演算結果に基づいて燃料噴射弁FVを作動制御する燃料噴射弁制御部9とを少なくとも含む。
尚、図示例では、燃料噴射弁制御部9の演算機能は、電子制御基板EPに接続固定された専用のICチップにより実行され、またドライバ部D及び検出回路部SErの演算機能は、電子制御基板EPに接続固定された別のICチップ10により実行される。
そして、前記ICチップ10においては、検出回路部SErで検出されたロータ回転位置情報に基づいてドライバ部DがブラシレスモータMのステータコイル群28への通電制御を行うことでモータMが駆動制御される。尚、このようなモータM外部のロータ位置検出手段(検出回路部SEr)に代えて、モータMに内装された非接触式のロータ位置検出手段(例えばホールセンサ)を用いるようにしてもよい。
また電子制御基板EPには、エンジンの所定の運転状態を検出して検出信号を電子制御基板EPに出力するセンサ、例えばスロットル弁2の開度を検出する開度センサSEtや、図示しない吸気圧センサ及び吸気温センサが接続される。
特に開度センサSEtは、本実施形態では非接触式のセンサ、例えばスロットル弁軸3の端部に固着した永久磁石15と、この永久磁石15に対向するよう電子制御基板EPに装着されて、その永久磁石15(従ってスロットル弁2)の回転変位を磁束変化として非接触で検出可能なホール素子16とで構成される。そのホール素子16は、本実施形態では電子制御基板EPに直接接続、固定されており、前記カバー体UCのモールド成形により、電子制御基板EPと共にカバー体UC内に一体に埋設される。
また、前記吸気圧センサ及び吸気温センサは、図示はしないが、例えばスロットルボディBの吸気道1のスロットル弁2下流側の吸気負圧及び吸気温度を各々検出可能としてスロットルボディBに取付けられ、それらセンサと電子制御基板EPとの間が外部配線(即ち前記ワイヤハーネス及び雄雌カプラ)を介して接続される。
尚、前記吸気圧センサ及び吸気温センサについては、その各々のセンサの少なくとも一部を前記開度センサSEtのホール素子16と同様に、電子制御基板EPに直接接続、固定してカバー体UCに埋設してもよく、或いは各々のセンサの少なくとも一部を筐体Hに埋設し且つ筐体H及びカバー体UCを通して電子制御基板EPに電気的に接続してもよい。その何れの場合も、各々のセンサの検出部に吸気圧又は吸気温を作用させるためのセンサ用吸気導入路をスロットルボディB又は筐体Hに設ける必要がある。
前記ポンプユニットUは、図2(B)に明示したように、中空のユニットケースCと、そのユニットケースCに内蔵される燃料ポンプPと、その燃料ポンプPを駆動して燃料ポンプPをポンプ作動させるべくユニットケースCに内蔵されるブラシレスモータMとを備える。尚、ポンプ駆動用モータMとして特にブラシレスモータを採用したことにより、ポンプユニットUの小型化、延いてはポンプユニットUを含む燃料供給装置A全体の小型化が図られる。
前記燃料ポンプPは、放射状の多数の溝を外周に有し且つモータMに直結駆動されるポンプロータとしての羽根車17と、その羽根車17の外周部が臨む環状のポンプ室18を有して羽根車17を回転可能に収納するポンプハウジング19とを備えており、このポンプ構造は、従来周知の渦流タービンポンプ(カスケードポンプ)と同様である。前記ポンプハウジング19は、ポンプ軸線方向に相隣なる外側半体19o及び内側半体19iより分割構成されており、その両半体19o,19i間に羽根車17が介装され且つポンプ室18が画成される。
ユニットケースCは、両端を開放した円筒状の金属板よりなるユニットケース本体Cmを主要部とするものであり、そのユニットケース本体Cmの一方側の開放端は、そこに嵌着した前記ポンプハウジング19により閉塞され、またその他方側の開放端は、そこに嵌着した閉塞壁20で閉じられる。その閉塞壁20は、後述するようにユニットケース本体Cmの一部と協働してモータハウジングMaを構成するものであり、それらポンプハウジング19及び閉塞壁20の、ユニットケース本体Cmへの固定は、そのユニットケース本体Cmの両端を適当な固定手段(本実施形態では両端を径方向内方側に折り曲げるように塑性変形させることで得られる前後一対のカシメ加工部Cmk)で結合することにより行われる。
而して、ユニットケース本体Cmと、これの両端を塞ぐポンプハウジング19及び閉塞壁20とにより、ポンプユニットUのユニットケースCが構成される。また、ユニットケース本体Cmの両端にそれぞれ設けたカシメ加工部Cmkの相互間に、ポンプユニットUの燃料ポンプP及びモータMが挟持固定されるため、ユニットケース本体Cmの一部(カシメ加工部Cmk)が、ユニットケースCにおける燃料ポンプP及びモータMの固定手段に兼用可能となり、固定構造の簡素化と装置の小型化が達成される。
また両端を開放した円筒状ユニットケース本体Cmの一方の開放端部がポンプハウジング19により、またその他方の開放端部がモータハウジングMaの一部(閉塞壁20)によりそれぞれ閉塞されるので、ポンプハウジング19及びモータハウジングMa(閉塞壁20)を円筒状ユニットケース本体Cmの閉塞端壁に兼用可能となって、それだけユニットケース構造を簡素化できる。しかもこのユニットケース本体Cmを、伝熱性の良好な金属製円筒体としたことで、筐体Hのモールド成形過程でユニットケース本体Cmの外周面に沿ってモールド樹脂をスムーズに流動させることができて成形性が高められるから、そのユニットケース本体Cm外周を被覆する筐体部分(即ちユニットケース被覆部Hc)を極力薄肉化できて、装置の小型軽量化が図られる。
ところでポンプハウジング19の前記した外側半体19o及び内側半体19iには、吸込ポート24及び吐出ポート25がそれぞれ形成される。また特に外側半体19oには、円筒状吸込管Ciが外向きに一体に突設されると共に、燃料ポンプP内でポンプ作用に伴い生じた気泡を排出するための脱気孔19ohが形成されており、吸込管Ciの内部は吸込ポート24に直接連通する。
前記ブラシレスモータMは、ユニットケースCの両端壁、即ち前記閉塞壁20及びポンプハウジング19に両端がそれぞれ軸受を介して回転自在に支持されたモータ軸26と、そのモータ軸26の中間部外周に固着したモータロータとしての永久磁石27と、その永久磁石27を囲繞するようにユニットケース本体Cmの内周に固定した少なくとも1組の三相(即ちU相、V相、W相)のステータコイル群28とを主要部とする。その主要部を収容するモータハウジングMaは、前記閉塞壁20とユニットケース本体Cmの一部(即ち閉塞壁20及びステータコイル群28を囲繞する部分)とで構成される。そして、モータ軸26には前記羽根車17が結合される。
また永久磁石27とステータコイル群28との間には、前記閉塞壁20内の燃料出口空間20aに吐出ポート25を連通させる燃料通路29が形成される。
前記閉塞壁20には、ポンプ作動時に高圧燃料を吐出するための円筒状吐出管Coが一体に突設され、その吐出管Co内には、前記燃料出口空間20aから吐出管Co先端の燃料吐出口Coa側へのみ吐出燃料の流動を許容する逆流防止用チェック弁Vが収納される。また閉塞壁20には、前記ステータコイル群28の各コイルにリード線を介して接続される3個のポンプユニット側配線部ta1〜ta3の基部が、該リード線と共に一体に埋設される。それらポンプユニット側配線部ta1〜ta3の先部は、モータ軸26の軸線に沿う方向に直線状に延びており、またその軸線と直交する投影面(図4)で見て三角形の各頂点に位置するように分散配置される。それらポンプユニット側配線部ta1〜ta3は、後述するように第1〜第3配線T1〜T3の一部を構成する。
また吐出管Coは、図示例では基部側の大径の第1管部11と、その第1管部11の先部に連設される小径の第2管部12とから段付き円筒状に形成されており、それら第1,第2管部11,12間には環状の段差13が介在している。
前記筐体Hは、電子制御ユニットECUをそれのカバー体UC一側の接続筒部8を除いて(即ち接続筒部8を外部コネクタと抜差できるよう露出させた状態で)全面被覆する電子制御ユニット被覆部Heと、ポンプユニットUのユニットケースCの外周面及び両端壁を被覆する円筒状のポンプユニット被覆部Hcと、前記第1〜第3配線T1〜T3を被覆して外部から遮蔽する配線被覆部Htとを少なくとも備え、電子制御ユニット被覆部Heとポンプユニット被覆部Hcとは、配線被覆部Htを間に挟んで並ぶように配置される。
また前記ポンプユニット被覆部Hcのうち、特にユニットケースCの吸込管Ci側の端面(即ちポンプハウジング19の外端面)を覆う吸込側端面被覆部Hciは、吸込管Ci先端の燃料吸込口Ciaに連なる吸込口Hiaを有して吸込管Ciを被覆する燃料吸込部・燃料吸込管としての吸込管被覆部Hiと、ポンプハウジング19の外端面に開口する脱気孔19ohに直接連通する脱気孔30hが内部を縦通する脱気管30とが一体に突設される。一方、前記ポンプユニット被覆部Hcのうち、特にユニットケースCの吐出管Co側の端面(即ち閉塞壁20の外端面)を覆う吐出側端面被覆部Hcoは、吐出管Co先端の燃料吐出口Coaに連なる吐出口Hoaを有して吐出管Coを被覆する燃料吐出部・吐出筒部としての吐出管被覆部Hoが一体に突設される。そして、これら吸込管被覆部Hi、脱気管30及び吐出管被覆部Hoもまた、筐体Hのモールド成形で筐体Hに一体に形成される。
燃料吸込管としての吸込管被覆部Hiの外周には、燃料ポンプPに吸い込まれる燃料を予め濾過するフィルタFを取付けるためのフィルタ取付部としての複数の係止突部43が互いに周方向に間隔をおいて一体に突設される。一方、フィルタFは、濾材(図示せず)を内蔵して円筒状に形成されるフィルタ本体Fmと、そのフィルタ本体Fmの一端部に一体に突設されて吸込管被覆部Hiの外周に抜差可能に嵌合し得る円筒状の取付管部Faとから構成される。フィルタ本体Fmの他端部には外部配管としての燃料導管41の一端が接続されており、その燃料導管41の他端は、燃料タンクT内の燃料油面下に連通する。前記取付管部Faの先部には、周方向に間隔をおいて並ぶ複数のスリット45と、そのスリット45間で前記係止突部43を係脱可能に係止させる係止孔46とが形成される。
従って、吸込管被覆部Hiの外周にフィルタFの取付管部Faを押し込むように嵌合させると、取付管部Faのスリ割り状の先部が係止突部43の誘導斜面の誘導作用で拡径方向に弾性変形して係止孔46に係止突部43を弾力的に係止(即ちスナップフィット)させることができる。これにより、フィルタFを吸込管被覆部Hiに着脱可能に接続固定でき、その接続固定状態で、吸込管被覆部Hiと取付管部Faとの嵌合面間は、その間に介装した弾性シール部材47により油密にシールされる。
また前記脱気管30には、燃料タンクTの内部空間に一端が連通する脱気用導管48の他端が嵌合接続され、従来周知の結束バンド49で固定される。
而して、本実施形態のポンプユニット被覆部Hcは、これが被覆するポンプユニットUの円筒状ユニットケースCの外周面及び両端壁に沿った円筒状に成形されるため、外形が単純且つコンパクトであるばかりか、モールド成形時の溶融樹脂の流れが良好である。そのため、ユニットケースCとポンプユニット被覆部Hcとの密着性が良好となり、その両者の境界部を通して吸込管Ci側へ燃料が漏出しにくくなる。また、ポンプユニットUは、その長手方向、即ちモータMの軸線方向をスロットルボディBの吸気道1に沿わせるようにして車幅方向にコンパクトに配置される。
また本実施形態では、ポンプユニット被覆部Hcから見て、スロットルボディBの吸気道1に沿う方向で下流側(図2左側)に吐出管被覆部Hoが、また同上流側(図2右側)に燃料吸込部・燃料吸込管としての吸込管被覆部Hi、及び脱気管30がそれぞれ配置される。この配置によれば、吐出管被覆部Hoに接続されて燃料噴射弁FVに向かう燃料導管42の短縮化が図られ、また吸込管被覆部Hiに接続されて燃料タンクTに連なるフィルタF付き燃料導管41と、脱気用導管48とを高熱のエンジンから極力遠ざけることができる。
また本実施形態の配線被覆部Htは、電子制御ユニット被覆部Heと、ポンプユニット被覆部Hc及び吐出管被覆部Hoとの間を一体に結合する連結壁としての機能も兼ね備える。そして、燃料ポンプPの軸線に沿う方向で配線被覆部Htの一端部と他端部とには、筐体Hの上部をスロットルボディBに取付けるための取付部としての第1,第2被取付部21,22がそれぞれ一体に連設される。その第1被取付部21は吐出管被覆部Ho及び電子制御ユニット被覆部Heにも一体に接続され、また第2被取付部22は、ポンプユニット被覆部Hcにも一体に接続される。また筐体Hの下部には、筐体Hの下部をスロットルボディBに取付けるための取付部としての第3被取付部23が、電子制御ユニット被覆部Heに一体に接続されるように形成される。
それら第1〜第3被取付ボス21〜23の相互間において、筐体HのスロットルボディBとの対向面には、スロットル弁軸3の端部3bを受容させる円筒状の被接続筒部34が一体に突設される。この被接続筒部34の外周面には、その外周面と筐体Hの前記対向面との間を一体に接続する複数の板状補強リブ35が放射状に一体に突設される。またその被接続筒部34の内周面には、電子制御ユニットECU側の小径部34aと、その小径部34aに環状段部34bを介して連なるスロットルボディB側の大径部34cとが形成される。
これに対し、スロットルボディBには、筐体Hの第1〜第3被取付部21〜23の端面にそれぞれ当接させる第1〜第3取付ボス31〜33と、それら第1〜第3取付ボス31〜33の相互間でスロットル弁軸3の端部3bを囲繞する前記した接続筒部6とが一体に形成される。その接続筒部6の外周面には、スロットルボディB側の大径筒部6aと、その大径筒部6aに環状段部6bを介して連なる小径筒部6cとが形成される。
そして、この接続筒部6は、燃料供給装置AをスロットルボディBに装着する際に筐体Hの前記被接続筒部34に嵌挿される。その嵌挿状態では大径筒部6a及び小径筒部6cが被接続筒部34内周の大径部34c及び小径部34aにそれぞれ嵌合し、更に環状段部6bと被接続筒部34内周の環状段部34bとの間に環状シール部材36が介装される。かくして、接続筒部6の開放端が筐体H(特に電子制御ユニット被覆部He)で気密に閉塞されるので、その開放端を塞ぐための専用の閉塞手段が不要であり、構造簡素化が図られる。
更に前記接続筒部6と被接続筒部34との嵌挿状態では、第1〜第3被取付部21〜23と第1〜第3取付ボス31〜33とがそれぞれ当接状態に置かれ、その状態で第1〜第3被取付部21〜23を貫通して第1〜第3取付ボス31〜33に各々螺締されるボルト7により、筐体H従って燃料供給装置AがスロットルボディBに対して着脱可能に締結される。
而して、前記した電子制御ユニット被覆部He、ポンプユニット被覆部Hc、吸込管被覆部Hi、脱気管30、吐出管被覆部Ho及び配線被覆部Ht、並びに第1〜第3被取付部21〜23及びリブ35付き被接続筒部34は、筐体Hの前記モールド成形により同時に一体成形される。
前記吐出管被覆部Hoは、筐体Hの前記モールド成形により、吐出管Coの外周を全周且つ全面に亘り密着状態で囲繞するものであり、その囲繞部を挟んで吐出管Coの燃料吐出口Coaとは反対側で前記ポンプユニット側配線部ta1〜ta3がユニットケースCの端壁20から延出している。本実施形態では、吐出管Coが前述の如く大径の第1管部11と、その第1管部11の先部に段差13を介して連設される小径の第2管部12とから段付き円筒状に形成される関係で、これを被覆する筐体Hの吐出管被覆部Hoは、吐出管Coの第1,第2管部11,12の各外周をそれぞれ全周且つ全面に亘り密着状態で囲繞するようにモールド成形される。
ところでポンプユニットUにおけるユニットケースC及び吐出管Coの外側には、モータMを作動させるための前記第1〜第3配線T1〜T3が取り回される。これら第1〜第3配線T1〜T3は、モータMに接続されて外端部がユニットケースCの一端面より延出する前記ポンプユニット側配線部ta1〜ta3と、そのポンプユニット側配線部ta1〜ta3の前記外端部に一端部が接続部juを介して接続される中間配線部tb1〜tb3と、その中間配線部tb1〜tb3の他端部に内端部が接続部jdを介して接続される電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3とを備えている。
各々の中間配線部tb1〜tb3は、ポンプユニット側配線部ta1〜ta3から下方に延びる上部分tbuと、この上部分tbuに連なる下部分tbdとから構成される。そして、その各下部分tbdは、上部分tbuからモータM側に折り曲げられてモータ軸線に沿って水平に延びる第1下部分と、この第1下部分からモータ軸線に対し離れる側に屈曲して水平に延びる第2下部分とで平面視L字状(図4参照)に形成される。
各々の電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の外端部は、電子制御ユニットECUの電子制御基板EPに接続されており、その接続部及び電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の一部は、電子制御ユニットECUのカバー体UCのモールド成形により、電子制御基板EPと共にカバー体UCに埋設される。
ところで第1〜第3配線T1〜T3を分割構成する各配線部ta1〜ta3,tb1〜tb3,tc1〜tc3は、剛性を有する導電金属製の帯板よりそれぞれ形成される。そして、特に中間配線部tb1〜tb3の一端部及び他端部は、各々の幅方向両側部が横断面円弧状に巻くように折り返されて上、下接続部ju,jdを構成する。それら接続部ju,jdには、ポンプユニット側配線部ta1〜ta3の外端部及び電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の内端部が、互いに直交する二方向(即ちポンプユニット側配線部ta1〜ta3はモータ軸線に沿う方向、電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3はモータMを水平に横切る方向)で抜差可能に嵌合、圧接される。尚、上、下接続部ju,jdがこのような抜差し式の接続構造のため、抜差し操作が容易であるばかりか接続部分の摩耗抑制に有効である。
このように第1〜第3配線T1〜T3を、各々3個の配線要素(ta1〜ta3,tb1〜tb3,tc1〜tc3)より分割構成し、その中間配線要素(tb1〜tb3)をモータ側の配線要素(ta1〜ta3)及び電子制御ユニットECU側の配線要素(tc1〜tc3)に対して異なる二方向で抜差可能に結合できるようにしたことで、次のような利点が得られる。例えば、第1〜第3配線T1〜T3を介してポンプユニットUと電子制御ユニットECUとを結合した組立体(インサート部品)を、筐体Hをモールド成形する前に金型キャビティにセットする段階で、第1〜第3配線T1〜T3の、ポンプユニットU側から延びる配線部ta1〜ta3と、電子制御ユニットECU側から延びる配線部tc1〜tc3との相対位置に、組立誤差等に因り多少の位置ずれが生じたとしても、その両配線部ta1〜ta3,tc1〜tc3間を、前記位置ずれを無理なく吸収しつつ中間配線部tb1〜tb3を介して支障なく接続可能となる。
また前記配線T1〜T3の少なくとも一部、図示例では中間配線部tb1〜tb3の前記上部分tbuと、その上部分tbuの外周を囲繞する前記配線被覆部Htとの相対向面間には、その相対向面の各々に全周に亘り密着して、燃料が配線T1〜T3を伝って排出されるのを抑制し得る閉塞部材Sが設けられる。この閉塞部材Sとしては、柔軟性及び接着性がある材料、例えばプライマと呼称される溶剤型接着剤(例えばニトリルゴム)が用いられる。
この閉塞部材Sは、筐体Hのモールド成形前に配線T1〜T3の一部(図示例では中間配線部tb1〜tb3の上部分tbu)の外周部にその全周に亘り塗布され、その塗布処理後の配線T1〜T3が電子制御ユニットECU等と共にインサート部品となって、筐体Hのモールド成形が実行される。尚、閉塞部材Sの構成材料としては、筐体Hをモールド成形する過程で溶融したり変質したりしない融点・耐熱性を有するものが望ましい。
そして、前記配線T1〜T3は、電子制御ユニットECUに内蔵される電子制御基板EP(従ってモータMの駆動用ドライバ部D、ロータ位置検出部SEr、開度センサSEtのホール素子16等)に対して、ポンプユニットUから見て閉塞部材Sの外側で接続される。
また前記配線T1〜T3の少なくとも一部、図示例では電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の外側を被覆する、配線被覆部Htの外壁部分Htwには、前記モールド成形の際に電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3を金型のキャビティ内の所定位置に押圧保持するための図示しない保持ピンの抜き跡となる孔h1〜h3が形成される。そして、このような保持ピンを使用すれば、後述するように第1〜第3配線T1〜T3を埋め込むように筐体Hをモールド成形する際に、板状の電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3(従って第1〜第3配線T1〜T3)を金型キャビティ内の所定位置に的確に保持できるため、その電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3の外側に位置する配線被覆部Htを設定通りの肉厚にモールド成形でき、その配線T1〜T3の接続部ju,jdを振動からより効果的に保護可能となる。
次にこの実施形態の作用について説明する。燃料供給装置Aの主要部品であるポンプユニットUと電子制御ユニットECUとは、それらを繋ぐ配線T1〜T3と共に筐体H中に埋設一体化されるが、この筐体Hをモールド成形する前に予め別の製造ラインで個別に製造される。
例えば、電子制御ユニットECUは、それの主要部品である電子制御基板EPの所定部位にICチップ9,10、開度センサSEtのホール素子16等を接続、固定したものをインサート部品として、絶縁性合成樹脂製のカバー体UCをモールド成形(即ち一次モールド成形)することで製造される。この場合、カバー体UCの一側部には、雄カプラとして機能する接続筒部8が一体成形されると共に、その接続筒部8の内方空間に、コネクタ端子部として機能する電子制御基板EPの端縁部EPcを露出させるようにし、更にカバー体UCの上面からは、第1〜第3配線T1〜T3の電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3を上向きに突出させるようにする。
そして、このようにして製造した電子制御ユニットECUと、これとは別に組立、製造されたポンプユニットUとを、第1〜第3配線T1〜T3で接続すると共に、筐体Hをモールド成形するための二次成形用金型のキャビティ内にセットする。この場合、ポンプユニットU側から延びる配線部ta1〜ta3と、電子制御ユニットECU側から延びる配線部tc1〜tc3とが中間配線部tb1〜tb3を介して各々接続されるが、その中間配線部tb1〜tb3の上下の接続部ju,jdに対しては、ポンプユニットU側からの配線部ta1〜ta3と、電子制御ユニットECU側からの配線部tc1〜tc3とが、異なる二方向で相対摺動可能に差込んで接続される。そのため、ポンプユニットUと電子制御ユニットECUとを第1〜第3配線T1〜T3を介して結合した結合体(インサート部品)を前記金型キャビティにセットする段階で、ポンプユニットU側の配線部ta1〜ta3と、電子制御ユニットECU側の配線部tc1〜tc3との相対位置に多少の位置ずれが生じたとしても、その両配線部ta1〜ta3,tc1〜tc3間を、前記位置ずれを無理なく吸収しつつ中間配線部tb1〜tb3で支障なく接続可能となる。
このようにしてポンプユニットUと電子制御ユニットECUとの前記結合体を金型のキャビティにセットした後、その金型を用いて、前記結合体をインサート部品として筐体Hのモールド成形(即ち二次モールド成形)が実行される。尚、この二次モールド成形に際しては、ポンプユニットUの吐出管Co・吸込管Ciの各先端の燃料吐出口Coa・燃料吸込口Ciaや、脱気孔19ohの開口が、金型キャビティ内におけるポンプユニットU(従って前記結合体)の位置決め手段として利用可能である。
このモールド成形後の筐体Hは、ポンプユニットUのユニットケース本体Cmの外周面及び両端壁を被覆するポンプユニット被覆部Hcと、ポンプユニットUの吸込管Ciを全周に亘り囲繞、被覆する燃料吸込部としての吸込管被覆部Hiと、気泡排出のための脱気管30と、吐出管Coの周囲を全周に亘り囲繞、被覆する燃料吐出部としての吐出管被覆部Hoと、電子制御基板EPを被覆する電子制御ユニット被覆部Heと、前記第1〜第3配線T1〜T3を被覆して外部から遮蔽する配線被覆部Htとを一体に備えている。
かくして、ポンプユニットU及び電子制御ユニットECUがそれら間の配線T1〜T3と共に筐体H中に一体に埋設、被覆された燃料供給装置Aが得られる。
このようにして製造される燃料供給装置Aは、特に本実施形態ではスロットルボディBの一側壁に結合、固定される。即ち、スロットルボディB側の段付き接続筒部6に筐体H(電子制御ユニット被覆部He)側の被接続筒部34の段付き内周面が、その両者6,34の相対向する環状段部間にシール部材36を挟むようにして嵌挿されると共に、スロットルボディB側の第1〜第3取付ボス31〜33に筐体H側の第1〜第3被取付部21〜23がそれぞれ当接し且つボルト7で締結される。
そして、筐体Hの吸込管被覆部Hi及び脱気管30には、燃料タンクTから延びるフィルタF付き燃料導管41及び脱気用導管48がそれぞれ接続され、また筐体Hの吐出管被覆部Hoには、燃料噴射弁FVに連なる燃料導管42が接続される。
而して、エンジンの運転状態において、電子制御ユニットECUでは、電子制御基板EPの燃料噴射弁制御部9が、エンジンの運転状態を検出する各種センサ、例えばスロットル開度センサSEtや前記吸気圧センサ及び/又は吸気温センサの出力信号に基づいて燃料噴射弁FVの燃料噴射量を演算し且つその演算結果に基づいて燃料噴射弁FVに作動指令信号を出力して同弁FVの作動を制御する。
また電子制御基板EPは、エンジンの前記運転状態に応じてブラシレスモータMを駆動制御するためのドライバ部Dと、ブラシレスモータMのロータの回転に伴い発生する誘起電圧の波形よりロータ回転位置を検出する検出回路部SErとを有している。そして、それらドライバ部Dや検出回路部SErの作動に基づいてブラシレスモータMがエンジンの前記運転状態に応じて駆動制御されることで、燃料ポンプPから吐出管Coを経て燃料噴射弁FV側にエンジン運転状態に応じて最適圧力の燃料が供給される。
以上説明した本実施形態によれば、燃料ポンプP及びこれを駆動するモータMを結合一体化したポンプユニットUと、そのモータM及び燃料噴射弁FVを駆動制御可能な電子制御ユニットECUとを含む小組立体(サブアッセンブリ)をインサート部品として筐体Hがモールド成形される。そして、斯かる筐体Hが、ポンプユニットUの吐出管Coを被覆する吐出管被覆部Hoと、ポンプユニットUの吸込管Ciを被覆する吸込管被覆部Hiと、ポンプユニットUのユニットケースC及び吐出管Coの外側に存するモータ作動用配線T1〜T3を被覆して外部から遮蔽する配線被覆部Htとを一体に備えている。
このような筐体Hの独自構造によれば、モータM付きポンプユニットUと、電子制御ユニットECUと、その両ユニットU,ECU間を接続するモータ作動用配線T1〜T3とを、筐体Hのモールド成形と同時に筐体H中に一纏めに埋設できるから、その全体が単一部品として取り扱い可能となって、部品点数の削減や組立作業性の向上、更には燃料供給装置AのスロットルボディBへの組付作業性の向上が図られる。その上、吐出管Co及び吸込管Ciを含むポンプユニットUの基本構造を変えることなく外部配管接続用の吐出管被覆部Ho(燃料吐出部)及び吸込管被覆部Hi(燃料吸込部)を筐体Hに一体成形できるため、その吐出管被覆部Ho及び吸込管被覆部Hiの設計を高い自由度を以て容易に行うことができる。
しかも本実施形態では、筐体Hに一体に形成した第1〜第3被取付部21〜23(取付部)が、支持体(吸気通路形成体)としてのスロットルボディBに取付けられるため、筐体H、従ってこれに埋設されるポンプユニットUを、スロットルボディBの一側にその空きスペースを利用して容易に取付け固定可能となる。しかもその筐体Hの第1〜第3被取付部21〜23(取付部)は、筐体Hのモールド成形と同時に容易に一体成形できるため、取付構造の簡素化が図られる。更にポンプユニットUがエンジンに比較的近いスロットルボディBに取付けられることで、ポンプユニットUから燃料噴射弁FVに至る高圧燃料導管42が短縮化される。
また本実施形態のポンプユニットUの筐体Hには、ユニットケースCの、燃料吸込口Cia側の端面を被覆する端面被覆部Hciと、その端面被覆部Hciから突出する燃料吸込管としての吸込管被覆部Hiとが前記モールド成形で一体に形成され、その吸込管被覆部Hiの外周にフィルタ取付部43が形成される。これにより、ユニットケースCの、燃料吸込口Cia側の端面を筐体Hで的確に被覆保持できるばかりか、フィルタ取付部43付き吸込管被覆部Hi(燃料吸込管)を、前記モールド成形で筐体Hに簡単且つ精度よく成形可能となり、フィルタFの交換作業性も良好となる。しかも筐体H側の吸込管被覆部Hi(燃料吸込管)又はフィルタF側の取付管部Faの管長を適宜変えることで、フィルタFの配設部位をそれら管の長手方向に容易に変更可能となる。
更に筐体Hの吸込側の端面被覆部Hciには、前記した吸込管被覆部Hiに加えて、燃料ポンプP内の気泡を抜くための脱気管30(従って脱気孔30h)が前記モールド成形で形成されるので、その脱気管30の成形も精度よく容易に行うことができる。また、何れも燃料タンクT側に接続させるべき吸込管被覆部Hi(燃料吸込管)及び脱気管30を、ユニットケースCから見て同側(即ち吸込側)の端面に集中配備したので、それら吸込管被覆部Hi及び脱気管30を何れも短い経路で燃料タンクT側に接続可能となる。
その上、本実施形態では、吐出管被覆部Hoが、吐出管Coの外周を全周且つ全面に亘り密着状態で囲繞すると共に、その囲繞部を挟んで吐出管Co先端の燃料吐出口Coaとは反対側で前記配線T1〜T3がユニットケースCの閉塞壁20から延出しており、筐体H側の吐出管被覆部Hoの一部と、ポンプユニットU側の吐出管Coとで二重管構造が構成される。これにより、吐出管Co先端の燃料吐出口Coaから、吐出管Coと吐出筒部Hoとの境界部(延いてはユニットケースCと筐体Hとの境界部や、配線T1〜T3と筐体Hとの境界部)を通して高圧燃料が漏れ出すのを効果的に防止できるから、その燃料漏出に因るポンプ性能低下が回避可能となる。しかも上記二重管構造により、吐出管Co及び吐出管被覆部Hoが互いに補強し合うことになって、その双方の剛性強度が効果的に高められる。
また本実施形態の吐出管Coは、大径の第1管部11と、その第1管部11の先部に段差13を介して接続される小径の第2管部12とを有し、吐出管被覆部Hoは、第1,第2管部11,12の各外周をそれぞれ全周且つ全面に亘り密着状態で囲繞するので、吐出管Coの外周とこれを囲繞、被覆する吐出管被覆部Hoとの間を、上記段差13を挟んで二箇所(第1,第2管部11,12)で全周シールできて、そのシール性が高められる。しかも第1,第2管部11,12間の段差13の存在により、一方の管部11(12)の、外力による変形が他方の管部12(11)に波及するのを回避できる。従って、従って、吐出管被覆部Hoと吐出管Coとの境界部を通して筐体H中(例えばユニットケースCの端面とポンプユニット被覆部Hcとの境界部や、配線T1〜T3と配線被覆部Htとの境界部等)に高圧燃料が漏れ出すのをより効果的に防止可能となる。
尚、筐体Hのモールド成形の具合によっては、前記した二重管構造でもなお前記各境界部の微小な隙間から高圧燃料が漏れ出す場合が考えられる。これに対して、本実施形態では、前記配線T1〜T3の少なくとも一部、図示例では中間配線部tb1〜tb3の上部分tbuと、その上部分tbuの外周を囲繞する筐体Hの配線被覆部Htとの相対向面間に、燃料が配線T1〜T3を伝って排出されるのを抑制し得る閉塞部材Sが設けられる。尚、閉塞部材Sは、これを本実施形態のように中間配線部tb1〜tb3の上部分tbuに設ける構造に代えて/又は加えて、下部分tbdに設ける構造や、ポンプユニット側配線部ta1〜ta3又は電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3に設ける構造を採用してもよい。
而して、ポンプユニットUの吐出管Coから高圧燃料が前記各境界部に万一、漏洩侵入して配線T1〜T3側に万一、到達した場合には、その燃料が配線T1〜T3を伝って漏出するのを、配線T1〜T3途中の前記閉塞部材Sにより確実に阻止できる。そして、この閉塞部材Sにより漏出が阻止された高圧燃料は、筐体Hのポンプユニット被覆部HcとユニットケースCとの境界部、ならびに燃料ポンプPの吸込管Ciと吸込管被覆部Hiとの境界部を順次経て吸込管Ci内に無駄なく戻せるから、高圧燃料の外部漏出を、周囲環境を汚損することなく確実に防止可能となる。この場合、その吸込管被覆部Hiが、吐出管Co側から筐体HとポンプユニットUとの境界部に漏出した高圧燃料を燃料ポンプPの吸込部即ち吸込管Ciに戻し得る戻し手段を構成する。
ところで燃料供給装置Aを、本実施形態の如くスロットルボディBに取付けるのではなくて、例えば燃料タンクT内に収納設置したような別の実施形態(図示せず)も考えられる。そして、このような別の実施形態では、筐体Hのポンプユニット被覆部HcでポンプユニットUのユニットケースCの少なくとも一部だけを被覆させるようにしてもよく、この場合には、吐出管Coから高圧燃料がポンプユニット被覆部HcとユニットケースCとの境界部を万一、漏れ流れたとしても、その高圧燃料を該境界部の終端から燃料タンクT内に直接戻すことができる。従って、高圧燃料の外部漏出を、周囲環境を汚損することなく確実に防止可能となり、この場合には、ポンプユニット被覆部Hcが、吐出管Co側から筐体HとポンプユニットUとの境界部に漏出した高圧燃料を燃料タンクTに戻し得る戻し手段を構成する。
また本実施形態によれば、第1〜第3配線T1〜T3は、剛性を有する導電性金属材料で構成されてポンプユニットUと電子制御ユニットECU間を接続しており、それら配線T1〜T3を一体に埋設した筐体Hの配線被覆部Htを介して筐体Hのポンプユニット被覆部Hcと電子制御ユニット被覆部Heとが一体に結合される。そのため、高剛性の配線T1〜T3で補強された筐体Hの配線被覆部Htを以て筐体Hのポンプユニット被覆部Hcと電子制御ユニット被覆部Heとの間を強固に結合できるから、比較的重いポンプユニットUを筐体Hで安定よく支持させることができる。
しかも前記配線T1〜T3のポンプユニットUから延出する部分の周辺、即ち配線被覆部Htの周辺(特にポンプユニットUの軸線に沿う方向で、配線被覆部Htを挟んでその両側)において、筐体Hには、これを支持体としてのスロットルボディBに取付けるための取付部としての第1,第2被取付部21,22が一体に形成される。従って、上記高剛性の配線T1〜T3とこれを被覆する配線被覆部Htとにより、筐体Hの取付部(第1,第2被取付部21,22)周辺を効果的に補強できるから、その筐体Hを介してポンプユニットUをスロットルボディBに一層強固に支持可能である。
その上、本実施形態の第1〜第3配線T1〜T3は、モータMに接続されて外端部がユニットケースC外に張り出すモータ側配線部(即ちポンプユニット側配線部ta1〜ta3t)と、そのモータ側配線部とは別体に構成されてモータ側配線部の前記外端部に接続部juを介して接続される外部側配線部(即ち中間配線部tb1〜tb3及び電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3)とを備えていて、接続部ju,jdを含む前記配線T1〜T3が、ポンプユニットU及び電子制御ユニットECUと共に筐体H中に埋設される。これにより、上記配線T1〜T3及びその中間の接続部ju,jdが、これらが一体に埋まるようにモールド成形された筐体Hにより機械的に強固に保持可能となる。
従って、燃料供給装置Aが振動、例えばエンジン振動や走行振動、或いは燃料ポンプPの作動に伴う振動を受けても、配線T1〜T3、特にその接続部ju,jdが妄りに振動せず、その振動に因る接続部ju,jdの早期摩耗や破損が抑えられて、その耐久性が高められる。しかもその接続部ju,jdを含む配線T1〜T3が電子制御ユニットECUに内蔵の電子制御基板EP(従って燃料噴射弁制御部9や、モータMの駆動用ドライバ部D、ロータ位置検出回路部SEr)に接続されるから、接続部ju,jdの振動に因る早期摩耗や破損が前述の如く配線T1〜T3全体の筐体Hへの埋設効果により抑えられることで、燃料噴射弁FVの作動制御やブラシレスモータMの駆動制御が該接続部ju,jdの摩耗破損等に因り支障を来たす事態を未然に効果的に防止可能となる。
さらに本実施形態では、第1〜第3配線T1〜T3のポンプユニット側配線部ta1〜ta3の外端部がユニットケースCよりモータ軸線に沿って同一方向に延びており、その延び方向と直交する投影面(図4)で見て、それら外端部を外部側配線部(即ち中間配線部tb1〜tb3)に各々接続する3つの前記接続部juが三角形の頂点に存するように分散配置される。そして、その分散配置された3つの接続部ju及びこれらに連なる配線T1〜T3並びにポンプユニットUが筐体Hに埋入一体化されるため、それらの配線T1〜T3、ポンプユニットU及び筐体H相互の補強効果により、接続部juを含む配線T1〜T3の全体的強度が増すばかりか、筐体HによるポンプユニットUに対する結合支持強度も増強される。これにより、各接続部juの振動がより効果的に抑制されて更なる耐久性向上が図られると共に、ポンプユニットUの支持剛性も更に高められる。
尚、本実施形態の第1〜第3配線T1〜T3は、前述のように3個の配線部ta1〜ta3,tb1〜tb3,tc1〜tc3より分割構成される。そのため、見方を変えれば、ポンプユニット側配線部ta1〜ta3t及び中間配線部tb1〜tb3をモータ側配線部とし、また電子制御ユニット側配線部tc1〜tc3を外部側配線部としてもよく、この場合のモータ側配線部と外部側配線部との接続部は、下接続部jdが相当する。
また、本実施形態の第1〜第3配線T1〜T3は、ポンプユニットUとは別個独立に設けられる電子制御ユニットECUに内蔵の電子制御基板EP(従ってモータMの駆動用ドライバ部Dやロータ位置検出回路部SEr、開度センサSEtのホール素子16等)に対して、ポンプユニットUから見て前記接続部ju,jd及び閉塞部材Sの外側で接続される。このため、ポンプユニットUに対し、そのモータMとこれと配線T1〜T3を介して繋がる電子制御基板EPを近づけても、高圧燃料が配線T1〜T3を伝って電子制御基板EPに侵入するのをより確実に防止できるから、電子制御ユニットECUをポンプユニットUに極力近接させて配置可能となる。
しかも本実施形態において、電子制御基板EP(従ってモータMのドライバ部Dやロータ位置検出回路部SEr、開度センサSEtのホール素子16等)は、筐体Hのモールド成形により、ポンプユニットUと共に筐体H中に埋設される。これにより、燃料供給装置Aの部品点数が組立工数が削減されるばかりか、ポンプユニットU及び電子制御基板EP(従って前記ドライバ部D、ロータ位置検出回路部SEr、ホール素子16等)の配線を集約できて、更なるコスト節減が図られる。
更に本実施形態では、車幅方向に配置されたスロットル弁軸3の一端部3aに、スロットル操作系の被操作部材としてのスロットルドラム4が設けられると共に、その弁軸3の他端部3b側には、開度センサSEtと筐体Hとが配置されるため、スロットル操作系と、ポンプユニットUの筐体H及びセンサSEtとを、車幅方向でスロットル弁軸3の一端側と他端側とにコンパクトに振り分け配置可能となる。これにより、スロットル操作系と、ポンプユニットUに接続すべき外部配線とを互いに邪魔されずに高い自由度を以て取り回し可能となり、またスロットルボディBの、スロットル弁軸端部3bが臨む開口を、ポンプユニットUの筐体Hを利用した簡単な構造で塞ぐことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、前記実施形態では、燃料ポンプPのユニットケースCに内蔵されるポンプ駆動用モータとしてブラシレスモータMを用いたものを示したが、このブラシレスモータに代えて、ブラシモータを使用してもよい。
また前記実施形態では、燃料供給装置AをスロットルボディBに取付け固定したものを例示したが、本発明では、燃料供給装置AをスロットルボディB以外の支持体に取付け固定するようにしてもよく、或いは燃料供給装置Aを燃料タンクT内に収納設置するようにしてもよい。
また前記実施形態では、ドライバ部D、ロータ位置検出部SEr、開度センサSEtの一部(ホール素子16)を電子制御ユニットECU内の電子制御基板EP上に直接接続、固定して電子制御ユニットECUに内蔵させたものを示したが、本発明では、これら部品D,SEr,16を電子制御ユニットECU外に設けて筐体Hに埋設又は連結し且つ電子制御基板EPに電気的に接続するようにしてもよい。
また前記実施形態では、吸気道1が水平方向又は水平からやや傾斜した方向に延びるスロットルボディBに適用したものを示したが、吸気道1が上下方向に延びるスロットルボディに適用してもよい。
また前記実施形態では、ポンプハウジング19、及びモータハウジングMaの一部(即ち閉塞壁20)を、ユニットケースCの一部、即ち円筒状ユニットケース本体Cmの一端及び他端の開口を各々塞ぐ端壁部分に兼用したものを示したが、本発明では、ポンプハウジング19及びモータハウジングMa(閉塞壁20)とは別部品である端壁部材でユニットケースCの端壁を構成して、そのユニットケースC内に、これとは別部品としたポンプハウジング19及びモータハウジングMaを収納するようにしてもよい。また、前記実施形態では、ユニットケース本体Cmの一部をモータハウジングMaの一部に兼用しているが、本発明では、モータハウジングMaの全部をユニットケース本体Cmとは別部品であるモータハウジング構成部材で構成してもよい。
また前記実施形態では、ユニットケースCの全部を筐体Hで被覆したものを示したが、本発明では、ユニットケースCの一部、例えば吸込側の端面(ポンプハウジング19の外側半体19o)及び/又はユニットケース本体Cmの吸込側の外周部の一部を筐体Hで被覆させずに露出させるようにしてもよい。この場合、ユニットケースCの吸込側端面に突設される吸込管Ciが筐体Hで被覆されないで露出すれば、この吸込管CiにフィルタFの取付管部Faを嵌合接続可能であり、またその取付管部Faをスナップフィットさせるフィルタ取付部43は、吸込管Ciの外周或いはユニットケースCの吸込側端面に形成してもよい。
また前記実施形態では、フィルタFの取付管部Faをスナップフィットさせるフィルタ取付部43を、筐体Hに形成した燃料吸込部・燃料吸込管としての吸込管被覆部Hiの外周に形成したものを示したが、本発明では、ユニットケースCの吸込側の端面を覆う筐体Hの端面被覆部Hciの外端面、特に燃料吸込口Ciaの周囲に形成するようにしてもよい。
B・・・・・支持体としてのスロットルボディ
C・・・・・ユニットケース
Cia・・・燃料吸込口
Coa・・・燃料吐出口
Cm・・・・ユニットケース本体
Cmk・・・カシメ加工部
ECU・・・電子制御ユニット
F・・・・・フィルタ
Fa・・・・取付管部
H・・・・・筐体
Hc・・・・ポンプユニット被覆部
Hci・・・端面被覆部としての吸込側の端面被覆部
He・・・・電子制御ユニット被覆部
Hi・・・・燃料吸込管・燃料吸込部としての吸込管被覆部
Ho・・・・燃料吐出部としての吐出管被覆部
Ht・・・・配線被覆部
M・・・・・モータとしてのブラシレスモータ
Ma・・・・モータハウジング
P・・・・・燃料ポンプ
SEt・・・センサとしての開度センサ
T・・・・・燃料タンク
T1〜T3・・・モータを作動させるための配線
U・・・・・ポンプユニット
1・・・・・吸気通路の一部を構成する吸気道
2・・・・・スロットル弁
3・・・・・スロットル弁軸
3a・・・・一端部
3b・・・・他端部
4・・・・・被操作部材としてのスロットルドラム
16・・・・センサの一部としてのホール素子
19・・・・ポンプハウジング
19o・・・ポンプハウジングの一部としての外側半体
20・・・・モータハウジングの一部としての閉塞壁
21・・・・取付部としての第1被取付部
30h・・・脱気孔
43・・・・フィルタ取付部

Claims (10)

  1. 燃料タンク(T)内の燃料を吸引・吐出可能な燃料ポンプ(P)と、この燃料ポンプ(P)を駆動し得るモータ(M)とを結合したポンプユニット(U)を備えた燃料供給装置において、
    前記ポンプユニット(U)は、相互に距離をおいて配置される燃料吸込口(Cia)及び燃料吐出口(Coa)を有し且つそれら燃料吸込口(Cia)及び燃料吐出口(Coa)の相互間において燃料ポンプ(P)及びモータ(M)を支持するユニットケース(C)を備え、
    前記ユニットケース(C)の少なくとも一部が一体に埋設される筐体(H)が、該ユニットケース(C)をインサート部品としてモールド成形され、
    前記筐体(H)には、その筐体(H)を支持体(B)に取付けるための取付部(21〜23)と、前記燃料吐出口(Coa)に連なる燃料吐出部(Ho)とが前記モールド成形により一体に形成されることを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記モータ(M)は、ブラシレスモータであることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記ユニットケース(C)は、両端を開放した円筒状の金属板より構成されるユニットケース本体(Cm)を有しており、そのユニットケース本体(Cm)の一方の開放端部が、前記燃料ポンプ(P)のポンプハウジング(19)の少なくとも一部(19o)により閉塞されると共に、同ユニットケース本体(Cm)の他方の開放端部が、前記モータ(M)のモータハウジング(Ma)の少なくとも一部(20)により閉塞されることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記ユニットケース本体(Cm)の両端の開口縁には、前記モータ(M)及び前記燃料ポンプ(P)を相互間に挟持するカシメ加工部(Cmk)がそれぞれ設けられることを特徴とする、請求項3に記載の燃料供給装置。
  5. 前記燃料ポンプ(P)に吸い込まれる燃料を濾過するフィルタ(F)を取付けるためのフィルタ取付部(43)が、前記筐体(H)に前記モールド成形で一体に形成され、そのフィルタ取付部(43)には、フィルタ(F)側に設けた取付管部(Fa)がスナップフィット可能であることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の燃料供給装置。
  6. 前記筐体(H)には、前記ユニットケース(C)の、前記燃料吸込口(Cia)側の端面を被覆する端面被覆部(Hci)と、その端面被覆部(Hci)から突出し且つ前記燃料吸込口(Cia)に連なる燃料吸込管(Hi)とが前記モールド成形で一体に形成され、その燃料吸込管(Hi)の外周に前記フィルタ取付部(43)が形成されることを特徴とする、請求項5に記載の燃料供給装置。
  7. 前記筐体(H)には、前記ユニットケース(C)の、前記燃料吸込口(Cia)側の端面を被覆する端面被覆部(Hci)が前記モールド成形で一体に形成され、その端面被覆部(Hci)には、前記燃料吸込口(Cia)に連なる燃料吸込部(Hi)と、前記ポンプハウジング(19)内の気泡を抜くための脱気孔(30h)とが形成されることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の燃料供給装置。
  8. 前記支持体(B)は、エンジンの燃焼室に連なる吸気通路(I)の一部を構成する吸気道(1)と、この吸気道(1)を開閉し得るスロットル弁(2)とを有するスロットルボディ(B)であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の燃料供給装置。
  9. 自動二輪車に搭載される、請求項8に記載の燃料供給装置であって、
    前記スロットルボディ(B)は、その弁軸(3)が自動二輪車の車幅方向を向くように設置され、前記弁軸(3)の一端部(3a)には、スロットル弁(2)を任意に開閉操作するための操作系に連動する被操作部材(4)が設けられると共に、その弁軸(3)の他端部(3b)側には、エンジンの所定の運転状態を検出し且つその運転状態に対応した信号を出力可能なセンサ(SEt)と、前記筐体(H)とが配置されることを特徴とする、燃料供給装置。
  10. 前記ポンプユニット(U)は、そのユニット(U)の長手方向が前記吸気道(1)に沿うように配置されることを特徴とする請求項8又は9に記載の燃料供給装置。
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