JP2017025536A - 樹脂製ジョイント部材 - Google Patents

樹脂製ジョイント部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2017025536A
JP2017025536A JP2015143790A JP2015143790A JP2017025536A JP 2017025536 A JP2017025536 A JP 2017025536A JP 2015143790 A JP2015143790 A JP 2015143790A JP 2015143790 A JP2015143790 A JP 2015143790A JP 2017025536 A JP2017025536 A JP 2017025536A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floor base
joint member
plate
resin joint
base plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015143790A
Other languages
English (en)
Inventor
敏幸 須藤
Toshiyuki Sudo
敏幸 須藤
康三 遠藤
Kozo Endo
康三 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Koyo Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Sangyo Co Ltd filed Critical Koyo Sangyo Co Ltd
Priority to JP2015143790A priority Critical patent/JP2017025536A/ja
Publication of JP2017025536A publication Critical patent/JP2017025536A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Abstract

【課題】床面の施工に際して、特殊な構造を持ったフロア台板を使用する必要がなく、また使用するフロア台板に特別困難な加工等を施すことなく、容易に防水性等に優れた床面に施工できる樹脂製ジョイント部材を提供する。
【解決手段】互いに隣接する木質系フロア台板30の凹溝状の雌サネ31に係合することにより、木質系フロア台板30同士を接合する樹脂製ジョイント部材10において、樹脂製ジョイント部材10は雌サネ31の溝幅に相応する厚さの底板11と、底板11の中央に垂直に立設された起立板12とが一体的に、かつ逆T字状に形成され、起立板12は少なくともその上端面12aの両端12bが樹脂製ジョイント部材10により係合した状態の木質系フロア台板30の表面30aに達する高さを有し、底板11の片面又は両面に長手方向に1又は2以上の凸条13が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、床面の施工に用いられる接合部材に関する。更に詳しくは、フローリング施工等において、互いに隣接する木質系フロア台板同士を接合するために用いられる樹脂製ジョイント部材に関するものである。
従来より、無垢材や合板等の木質系材料は、これら木質系の材料が持つ木目模様等により、自然調の暖かみある印象等を居住空間に付与できること等から、フローリング施工のような床面の施工にフロア材として広く利用されている。また、パーティクルボードや中質繊維板(MDF)のように、木片(チップ)又は木繊維に接着剤を添加してフォーミングし、それを熱圧締して得られる木質系チップボード又は木質系繊維板は、無垢材や合板等の木質系材料に比べてコスト面等で非常に優れる。そのため、これらの木質系材料も無垢材や合板と同様、フロア材として利用されている。これら木質系材料からなるフロア材は、床面の施工に際して、施工等に適した所望のサイズを有する板状の木質系フロア台板に成形される。そして、成形した複数枚のフロア台板同士を繋ぎ合わせながら、施工面(下地)に貼り付けて固定することにより一枚の床面に仕上げられる。このときの台板同士の接合方法には、作業性やコスト面、施工後の防水性等を考慮して、従来より様々な方法が提案されているが、例えば台板の側面に切削等によって形成した凹凸形状を利用した接合方法等が最も一般的な方法として知られている。この方法では、1枚のフロア台板の4つの側面に凸状の雄サネ又は凹状の雌サネをそれぞれ形成する。そして、図8に示すように、一のフロア台板60に設けられた雌サネ61に、別のフロア台板60の側面に設けられた雄サネ62を嵌合して2枚のフロア台板60を接合する。続いて、図示しない、別のフロア台板の他の側面に設けられた雌サネに、更に別のフロア台板の側面に設けられた雄サネを嵌合することにより3枚目のフロア材を接合する。このようにして、複数枚のフロア台板同士を、フロア台板の縦方向及び横方向に連続的に接合することによって一枚の大きな床面に仕上げる。
この方法では、フロア台板同士の接合を、台板そのものの形状を利用して行っているため、最小限の部材で施工できるという利点がある。しかし、MDFやパーティクルボード等からなるフロア台板は、比較的安価であるものの、無垢材や合板等に比べると強度及び耐久性の面で劣ることから、特に雄サネを形成するときや施工時に凸部が欠けて破損する不具合等を起こしやすい。また、施工面(下地)に、フロア台板を隙間無く固定するために行う釘打ち等にも弱いといった欠点もある。
このような木質系チップボード等を利用した施工技術における問題点を解消するため、パーティクルボードを芯材とする木質建材であって、芯材の端面(側面)に凹溝を形成し、その凹溝に合板等のパーティクルボードよりも強靱な材質のサネ材を嵌入した後、サネ材の先端が露出するように芯材の表裏端部を切削した木質建材が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この木質建材では、サネ材嵌入後の切り出し加工によってサネ材の先端部が露出することにより、芯材の側面に雄サネが形成される。そのため、パーティクルボード等をフロア材に使用する場合でも、図8に示される構造のものよりも、割れや欠けのない比較的強靱な雄サネをフロア台板側面に構築することができる。また、雄サネの部分はパーティクルボードよりも強靱な合板等で構成されるため、少なくとも雄サネの部分では吸水等による膨潤が抑制され、寸法変化や変形といった不具合が防止される。
一方、このようなフロア台板の成形時又は施工時における強度に関する問題点から、例えば、フロア台板の側面には雄サネを形成せず、雌サネのみを形成した台板同士を、雄サネの代わりとなる別の部材、即ち雇いサネを利用して接合する施工技術も広く利用されている。
しかし、木質系チップボード又は木質系繊維板の場合、吸湿による膨潤性も大きいため、合板よりも更に強度が低くなる場合がある。そのため、雇いサネを利用する方法であっても、フロア台板の側面に雌サネを形成する際或いは施工中に、雌サネやその近傍に割れや欠けが生じて破損させる不具合等が度々みられる。また、木質系チップボード又は木質系繊維板をフロア材として利用する場合、通常、その裏面には防水シート等が積層され、表面には化粧単板や突板、樹脂化粧シート等の化粧層が表面材として積層される。これにより、木質系チップボード等からなる芯材表面の防水性は高められるが、この場合でもフロア台板同士の連結部分等から水が浸入して、膨潤による変形等の不具合が生じることがある。
このような施工技術における問題点を解消するため、低密度層である芯層部とこの芯層部と比較して高密度層である表層部及び裏層部の3層構造で構成された木片成形板を床材(表面材及び防水シート等を除くパーティクルボードの部分)として用い、その4周端面(側面)に雇いサネ用凹溝を形成して、これらを雇いサネで接合する床面の施工技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この方法では、雇いサネに上記木片成形板の芯層部よりも耐水性に優れた材料からなる雇いサネを使用することで防水性が高められる。また、床材として使用される3層構造の木片成形板は、低密度層である芯層部の部分を全て除去して凹溝が形成され、凹溝を形成していない残りの側面部分は、高密度で防水性のある表層部及び裏層部で構成される。そのため、施工後、接合した床材同士の隙間から水が浸入した場合でも、床材内部への侵入を防止でき、サネ接合部に膨れ等が生じるのを回避できるとされている。
特開平07−290411号公報(特許請求の範囲、図1〜図5) 特開2010−7256号公報(特許請求の範囲、段落[0008]〜段落[0010])
しかしながら、上記従来の特許文献1に示された木質建材では、雄サネ自身の吸水は抑制されるものの、それ以外の部分については格別の配慮がなされていない。そのため、連結した木質建材同士の僅かな隙間から水分が侵入した場合、その水分が、例えば凹溝が形成されていない残りの側面部分から芯材内部へ侵入して膨張や変形等の不具合を生じさせる恐れがある。
また、上記特許文献2に示された施工技術では、特に、雇いサネ用凹溝を設ける際に芯層部をすべて除去するように形成して防水性を高めているが、表層部の厚みが薄いパーティクルボードを使用すると、雇いサネ用凹溝の溝幅を大きく形成する必要があるため、欠けや割れが発生する場合がある。また、高い耐水性を得るために使用できるフロア台板が特定のパーティクルボードに限られ、一般に市販されている家具用等の汎用パーティクルボード等は使用できない。そのため、コストが上がり、また作業性も高いとは言えない。
本発明の目的は、床面の施工に際し、特定の構造等を有する木質系フロア台板に限定する必要はなく、また、使用する木質系フロア台板に特別困難な加工等を要することなく、施工後の床面に優れた防水性や台板同士の連結部分に適度な強度を付与できる樹脂製ジョイント部材を提供することにある。
本発明の第1の観点は、互いに隣接する木質系フロア台板の凹溝状の雌サネに係合することにより、台板同士を接合する樹脂製ジョイント部材において、樹脂製ジョイント部材は雌サネの溝幅に相応する厚さの底板と、底板の中央に垂直に立設された起立板とが一体的に、かつ逆T字状に形成され、起立板は少なくともその上端面の両端が雌サネに樹脂製ジョイント部材を係合した状態の木質系フロア台板の表面に達する高さを有し、底板の片面又は両面に長手方向に1又は2以上の凸条が形成されていることを特徴とする。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に起立板の上端面に凹みが長手方向に形成されていることを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、更に凹みの両端に張り出し部が形成されていることを特徴とする。
本発明の第1の観点の樹脂製ジョイント部材は、互いに隣接する木質系フロア台板の凹溝状の雌サネに係合することにより、木質系フロア台板同士を接合する樹脂製ジョイント部材であり、この樹脂製ジョイント部材は、雌サネの溝幅に相応する厚さの底板と、底板の中央に垂直に立設された起立板とが一体的に、かつ逆T字状に形成される。そして、起立板は少なくともその上端面の両端が雌サネに樹脂製ジョイント部材を係合した状態の木質系フロア台板の表面に達する高さを有する。これにより、本発明の樹脂製ジョイント部材を用いて床面の施工を行えば、施工後の床面において木質系フロア台板間の隙間が上記起立板によってほぼ完全に埋められるため、当該箇所から水分等が侵入することを阻止できる。そのため、従来のように特定の構造を有する木質系フロア台板に限定する等の対策を施さなくても、台板内部への水分等の侵入を未然に防止することができる。また、底板の片面又は両面には、長手方向に1又は2以上の凸条が形成されているため、施工中に雌サネから容易に抜けて作業性が低下するのを防止できる。更に、樹脂製の凸条により、雌サネの凹溝との接触部位にも緩衝性が付与されるため、木質系フロア台板のズレやそれに伴う床鳴りを軽減できる。
本発明の第2の観点の樹脂製ジョイント部材は、起立板の上端面に凹みが長手方向に形成される。このため、施工後の床面に水滴等が零れた場合でも、当該凹みの部分に優先的に流れ込むことで、当該水滴等が木質系フロア台板と起立板との境界部分で留まるのを防止することができる。これにより、施工後の床面に、より高い防水効果を付与することができる。
本発明の第3の観点の樹脂製ジョイント部材は、凹みの両端に張り出し部が形成される。これにより、施工後の床面では、木質系フロア台板と起立板の境界部分が上記張り出し部によって覆われるため、当該境界部分と水滴等との接触自体を未然に防止することができる。これにより、施工後の床面に、より高い防水効果を付与することができる。
本発明実施形態の樹脂ジョイント部材及び該部材により接合される2つの木質系フロア台板を示した断面模式図である。 本発明実施形態の樹脂ジョイント部材で施工した後の床面を示した上面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 本発明実施形態の樹脂ジョイント部材が備える起立板の一例を示した斜視図である。 本発明実施形態の樹脂ジョイント部材が備える起立板の別の例を示した斜視図である。 本発明実施形態の樹脂ジョイント部材が備える起立板の更に別の例を示した斜視図である。 従来の木質系フロア台板同士の接合方法を示した断面模式図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、図1〜図7において同一符号は同一部材又は同一部位を示す。
図1に示すように、本発明の樹脂製ジョイント部材10は、互いに隣接する木質系フロア台板30の凹溝状の雌サネ31に係合することにより、木質系フロア台板30同士を接合するために用いられる部材である。即ち、この部材10は、接合する木質系フロア台板30の側面が雌サネ31同士の場合に使用される、いわゆる雇いザネと呼ばれる部材である。
その特徴ある構成は、雌サネ31の溝幅に相応する厚さの底板11と、底板11の中央に垂直に立設された起立板12とが一体的に、かつ逆T字状に形成された構造になっている点にある。これにより、図2に示すように、施工後の床面50において、起立板12が上向きになるように係合して接合した2つの木質系フロア台板30同士の連結部分は、防水性の高い樹脂製の起立板12が、上記接合された2つの木質系フロア台板30の間に介在する構造となる。そのため、当該連結部分では、図2に示すA−A線付近の拡大図(側方斜視図)又は図3のように、起立板12によって、木質系フロア台板30間の隙間がほぼ完全に埋められるため、施工後の木質系フロア台板30間の隙間から水分が侵入するのを未然に防止できる。
なお、別の使用形態として、図2に示すB−B線付近の拡大図(側方斜視図)又は図4のように、起立板12が下向きになるように係合して2つの木質系フロア台板30を接合することにより、従来のように、2つの木質系フロア台板30の連結部分に起立板12が介在しないように接合することも可能である。この使用形態では、上述のような起立板が介在することによる高い防水性は得られないものの、施工後の床面における連結部分の美観(木目模様等)を重視したい箇所等では、このような形態で使用することもできる。
また、図1又は図3に示すように、底板11に立設された起立板12は、少なくともその上端面12aの両端12bが、雌サネ31に樹脂製ジョイント部材10を起立板12が上向きになるように係合した状態の木質系フロア台板30の表面30aに達する高さを有する。施工後の床面では、上記連結部分における木質系フロア台板と起立板との境界部分が、他の部分に比べて、防水性が比較的脆弱になる場合がある。そのため、少なくとも上記境界部分には、零れた水滴等が長時間接触しないような構造にすることが望ましい。樹脂製ジョイント部材を木質系フロア台板の雌サネに係合した際に、少なくとも上端面の両端が木質系フロア台板の表面に達する高さに達しないと、施工後の木質系フロア台板の連結部分に溝が形成される。この場合、零れた水滴等が当該連結部分の溝に貯留され、上記境界部分に水滴等が長時間接触した状態を作りやすくなる。そのため、この樹脂製ジョイント部材では、起立板の高さが上記要件を満たすような高さにすることで、このような状態が回避され、これによって施工後の防水性がより高められる。なお、ここで言う木質系フロア台板とは、後述するように、図示しない樹脂化粧シート等の表面材がパーティクルボード等の表面に更に設けられている木質系フロア台板の場合には当該表面材を含むものであり、この場合の木質系フロア台板の表面とは、パーティクルボード等の表面に積層された表面材の表面をいう。
起立板の上端面12aは、図1又は図3等に示すような平坦な形状であっても良いが、防水効果をより高めるため、図5に示すように、凹みが長手方向に形成された表面形状とするのが好ましい。このような表面形状に形成することにより、例えば接合した木質系フロア台板同士の連結部分付近に水滴等が零れた場合でも、これが当該凹みの部分に優先的に流れ込むことで、木質系フロア台板と起立板との境界部分に水滴等が接触している状態を短時間で脱することができる。凹みの断面形状は、上記水滴等を素早く貯留できれば、特に限定されず、例えば図5に示すように滑らかな曲面からなる形状(椀状)であっても良いし、或いは図6に示すように底辺が角張った形状等であっても良い。
また、図7に示すように、上述の凹みの両端に張り出し部12cを形成することによって、図5,図6に示す構造のものよりも更に高い防水性能を付与することができる。この張り出し部が存在することにより、施工後の床面では、木質系フロア台板と起立板との境界部分が上記張り出し部によって覆われる。そのため、例えば、接合した木質系フロア台板同士の連結部分付近に水滴等が零れた場合でも、当該境界部分と水滴等との接触自体を防止することができる。
また、図1に示すように、底板11の片面又は両面には、長手方向に1又は2以上の凸条13が形成される。底板11に設けられた凸条13は、これを雌サネ31の凹溝32へ係合した際に、いわゆる滑り止め又は緩衝材として機能する。この凸条が設けられることによって、施工中に一旦係合した樹脂製ジョイント部材が雌サネから容易に抜けて作業性が低下するのを防止することができる。また、木質系フロア台板と樹脂製ジョイント材との嵌合が強固になり、台板同士の連結部分における強度が上がるため、施工後の床面において木質系フロア台板のズレやそれに伴う床鳴り、連結部分の破損といった不具合を防止することができる。また、凸条の先端は樹脂からなり、若干柔軟性を持っているため、施工時又は保管中の湿度環境等によって雌サネの溝幅寸法が若干変化した場合や、用意した木質系台板同士の溝幅寸法が若干異なっていた場合であっても再加工することなく柔軟に適用できる。
このジョイント部材は、樹脂製のジョイント部材であり、底板の形成に使用する樹脂としては、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂等が挙げられる。また、ABS樹脂のほか、耐衝撃性を維持しつつ、耐候性の向上を図るため、ABS樹脂のブタジエンの代わりにアクリルゴムを重合させたアクリロニトリル−ブタジエン−アクリレート(ABA又はAAS)樹脂や、硬質塩化ビニル樹脂等の硬質樹脂を使用するのが好ましい。底板の形成にこれらの硬質樹脂を使用するのが好ましい理由は、流通性が高く、低コストであり、また温度変化による寸法変化が少ないためである。
一方、起立板及び凸条の形成に使用される樹脂としては、軟質ポリ塩化ビニル樹脂や低密度ポリエチレン樹脂、合成ゴム、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂等の軟質樹脂を使用するのが好ましい。起立板の形成に軟質樹脂を使用するのが好ましい理由は、これらの樹脂は可撓性があり、つぶされることで高い防水性が付与されるためである。また、凸条の形成に軟質樹脂を使用するのが好ましい理由は、上述の緩衝性や柔軟性を形成後の凸条に付与しやすいためである。
底板、起立板及び凸条は、例えば樹脂成形、即ち押出成形等により一体的に形成される。押出成形による具体的な製造方法としては、多層押出成形等により、複数の種類の樹脂を用いて、底板、起立板及び凸条を一度に成形する方法が挙げられる。この方法では、異なる樹脂材料から、底板、起立板及び凸条を備えたジョイント部材を簡便に製造することができる。また、底板、起立板及び凸条を押出成形等によりそれぞれ別々に成形し、成形された底板に、粘着剤、接着剤等を用いて起立板及び凸条を固着させることによって、これらを一体的に形成する方法であってもよい。
樹脂製ジョイント部材のサイズは、接合する木質系フロア台板のサイズにもよるが、例えば一般的な木質系フロア台板のサイズは、縦(長手)450〜1820mm、横(短手)90〜600mm、厚さ4〜15mm、溝幅1〜5mm程度であり、この場合、樹脂製ジョイント部材の縦(長手)の長さは、連結する木質系フロア台板の上記縦(長手)又は横(短手)の長さとほぼ一致する。また、縦(長手)の長さは、切断等によって適宜調整可能である。また、底板の横(短手)の長さは、台板が上記一般的な木質系フロア台板である場合、10〜30mm程度であり、起立板の幅は0.5〜2mm程度であることが望ましい。また、底板の厚さは、木質系フロア台板に設けられた雌サネの溝幅に相応するものであるが、凸条の高さを含めた底板の厚さが、上記溝幅の寸法よりも0.1〜0.5mm程度厚くなる厚さであることが望ましい。また、凸条の高さは凸条を除く底板の厚さの10〜30%程度に相当する高さ、凸条一つの横(短手)の長さは、底板の横の長さの3〜20%程度に相当する長さであることが望ましい。
このように構成された上記樹脂製ジョイント部材を用いて床面を施工する具体的な施工手順及び方法については、特に限定されず、従来の雇いサネを用いて床面を施工する手順及び方法と同様に行うことができる。使用する木質系フロア台板としては、上述のように、この樹脂製ジョイント部材を使用することにより付与される高い防水性等の面から、パーティクルボード、中質繊維板(MDF)、オリエンテッドストランドボード(OSB)等の木片(チップ)又は木繊維等を原料とする木質系チップボード又は木質系繊維板が特に好適であるが、一般的に用いられている木質系のフロア材であれば、特に制限はなく、無垢材や合板等も使用できる。
木質系チップボード又は木質系繊維板、或いは合板等を使用する場合は、これらを芯材として更にその表面又は裏面に化粧層等の表面材、防水シート材又は緩衝シート材等を積層する。化粧層の例としては、例えば厚さ0.2mm程度の化粧単板や人工模様等を付した樹脂化粧シート等が挙げられる。防水シート材の例としては、厚さ2mm程度の発泡樹脂シート、発泡ゴムシート、不織布シート、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のプラスチック系フィルム等が挙げられる。
また、使用する木質系フロア台板は、図1に示すように、雌サネ31の下顎34が上顎33よりも、短くなるように加工しておくことが好ましい。これは、施工の際に、樹脂製ジョイント部材10の底板13を雌サネ31の凹溝32にしっかり奥まで係合することが容易となり、これによって木質系フロア台板と起立板との境界部分に隙間が生じないよう連結しやすくするためである。また、図2に示すB−B線付近の拡大図(側方斜視図)又は図4のように、ジョイント部材10を上下反転して使用することにより、木質系フロア台板30の連結部分の美観(木目模様等)を重視した接合も可能となる。
本発明の樹脂製ジョイント部材は、フローリング施工等の床面の施工において、互いに隣接する木質系フロア台板同士を接合する雇いサネとして利用することができる。
10 樹脂製ジョイント部材
11 底板
12 起立板
12a 上端面
12b 上端面の両端
13 凸条
30 木質系フロア台板
30a 木質系フロア台板の表面
31 雌サネ
32 凹溝
33 上顎
34 下顎

Claims (3)

  1. 互いに隣接する木質系フロア台板の凹溝状の雌サネに係合することにより、前記木質系フロア台板同士を接合する樹脂製ジョイント部材において、
    前記樹脂製ジョイント部材は前記雌サネの溝幅に相応する厚さの底板と、前記底板の中央に垂直に立設された起立板とが一体的に、かつ逆T字状に形成され、
    前記起立板は少なくともその上端面の両端が前記雌サネに前記樹脂製ジョイント部材を係合した状態の前記木質系フロア台板の表面に達する高さを有し、
    前記底板の片面又は両面に長手方向に1又は2以上の凸条が形成されている
    ことを特徴とする樹脂製ジョイント部材。
  2. 前記起立板の上端面に凹みが長手方向に形成された請求項1記載の樹脂製ジョイント部材。
  3. 前記凹みの両端に張り出し部が形成された請求項2記載の樹脂製ジョイント部材。
JP2015143790A 2015-07-21 2015-07-21 樹脂製ジョイント部材 Pending JP2017025536A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015143790A JP2017025536A (ja) 2015-07-21 2015-07-21 樹脂製ジョイント部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015143790A JP2017025536A (ja) 2015-07-21 2015-07-21 樹脂製ジョイント部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017025536A true JP2017025536A (ja) 2017-02-02

Family

ID=57949306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015143790A Pending JP2017025536A (ja) 2015-07-21 2015-07-21 樹脂製ジョイント部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017025536A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0578709U (ja) * 1992-03-30 1993-10-26 永大産業株式会社 合成樹脂製のやといざね具
JPH07189451A (ja) * 1993-12-27 1995-07-28 Eidai Co Ltd 板材の接合部材およびこれを用いた板材の接合構造
JP2001207554A (ja) * 2000-01-27 2001-08-03 Eidai Co Ltd 板材の接合部材及び板材の接合構造
US20020012064A1 (en) * 2000-03-17 2002-01-31 Hiroshi Yamaguchi Photographing device

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0578709U (ja) * 1992-03-30 1993-10-26 永大産業株式会社 合成樹脂製のやといざね具
JPH07189451A (ja) * 1993-12-27 1995-07-28 Eidai Co Ltd 板材の接合部材およびこれを用いた板材の接合構造
JP2001207554A (ja) * 2000-01-27 2001-08-03 Eidai Co Ltd 板材の接合部材及び板材の接合構造
US20020012064A1 (en) * 2000-03-17 2002-01-31 Hiroshi Yamaguchi Photographing device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3404039B2 (ja) パネル及びこのパネルの製造方法
KR102238758B1 (ko) 중량 및 재료 함량이 감소된, 건축용 패널, 플로어 패널 및 목재 기반 플로어 패널의 생산 방법
CN101268240B (zh) 用于地板面层、墙壁护板及天花板护板的镶板以及用于制造所述镶板的方法
CN112639304A (zh) 具有机械锁定装置的镶板组件
RU2618247C2 (ru) Сердцевина, заготовка панели, половая панель и способы их изготовления
JP2005522605A (ja) フローリング用フロアボード
JP2003328540A (ja) 表面材用物品および床仕上材用物品
US20030221387A1 (en) Laminated indoor flooring board and method of making same
CN103982026A (zh) 一种内置式芯板结构实木复合地板及制作方法
JP2017025536A (ja) 樹脂製ジョイント部材
JP6229253B2 (ja) 床用パネル材
KR101745457B1 (ko) 휨방지 및 경량화가 가능한 재활용목재 가구용 판넬 및 그 제조방법
KR101421682B1 (ko) 가구용 판재 및 그 제조방법
CN102144068A (zh) 锁扣胶合板地板
CN201933744U (zh) 一种pvc发泡木塑地板
JP2012041747A (ja) 複合床材
JP6788867B2 (ja) 床材の製造方法
JP5039584B2 (ja) 建具用パネル
JP7053361B2 (ja) 積層板の製造方法
JP3147166U (ja) 端部水平面に嵌め合い接合部を備えたパネル板
JP2007237703A (ja) 化粧板及び建具
JP5954699B2 (ja) 複数巾木結合体
JP5344856B2 (ja) 床材およびその接合構造と接合方法
CN214006365U (zh) 一种科技木皮实木多层复合地板
JP2001173214A (ja) 木質系床材及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190329

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191008