JP2017025475A - 基礎パッキン - Google Patents

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Abstract

【課題】一方向の長さを複数種類の長さに対応させる基礎パッキンを提供する。
【解決手段】基礎パッキン1は、基礎と土台との間に適宜間隔をおいて配置される短尺状のものである。基礎パッキン1は、アンカーボルトを通すための上下方向に貫通する2つの貫通孔13が形成された天板本体10aを含む天板10と、天板本体10aの下面から下方に突出して形成されたリブ30とを有する。2つの貫通孔13は、長手方向Bに互いに離隔して配置されている。天板本体10aには、長手方向Bに関して2つの貫通孔13の間において、幅方向Cに延在し厚みが他の部位よりも小さい肉薄部14が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、基礎と土台との間に適宜間隔をおいて配置される短尺状の基礎パッキンに関する。
近年、住宅の基礎構造において、基礎と土台との間に基礎パッキンを介装することで、建物の床下の換気を行うことが主流となってきている。この主の基礎パッキンの中には、特許文献1に開示されているような、基礎上に所定間隔をおいて複数配置することで、隣接する基礎パッキン間に通気孔を構成する短尺状のものがある。
実開昭54−181721号公報
このような短尺状の基礎パッキンを、基礎と土台との間に介装する際は、その建築工法(軸組工法や枠組壁工法)やアンカーボルト緊結部分などによって、その長手方向の長さがさらに短い別の基礎パッキンも使用することがある。このため、長手方向の長さが異なる複数種類の基礎パッキンが製造され、適宜、対応する長さの基礎パッキンが使用される。
このように長手方向の長さが異なる複数種類の基礎パッキンが必要であったため、工務店などのホームビルダーは、複数種類の基礎パッキンを在庫として抱える必要がある。この場合、在庫管理が煩わしく、しかも一部の基礎パッキンだけが多く使用されると、その他の種類の基礎パッキンの在庫を長期に抱え込む必要が生じる。特定種類の基礎パッキンの在庫を長期に抱え込む場合、その状況に応じて廃棄する必要が生じかねない。このように、長手方向の長さが異なる複数種類の基礎パッキンが必要であると、管理コストが高くなったり、非常に無駄が多くなる。また、製造メーカーにおいても、複数種類の基礎パッキンを製造するための金型や製造ラインが必要となり、製造コストも高くなる。
そこで、本発明の目的は、基礎パッキンの一方向の長さを複数種類の長さに対応させることが可能な基礎パッキンを提供することである。
本発明の基礎パッキンは、基礎と土台との間に適宜間隔をおいて配置される短尺状の基礎パッキンであって、一方向に長尺な矩形平面形状を有しアンカーボルトを通すための上下方向に貫通する2つの貫通孔が形成された天板本体を含む天板と、前記基礎上に前記天板を支持するために前記天板本体の下面から下方に突出して形成されたリブとを備えている。そして、前記2つの貫通孔は、前記一方向に互いに離隔して配置されており、前記天板本体には、前記一方向に関して前記2つの貫通孔の間において、前記一方向と直交する直交方向に延在し厚みが他の部位よりも小さい肉薄部が形成されている。
これによると、基礎パッキンを肉薄部で容易に2分割することができ、一方向(長手方向)の長さが短い基礎パッキンを容易に作り出すことが可能となる。このため、基礎パッキンの一方向の長さが複数種類必要な場合でも、基礎パッキンを2分割することで、分割前の基礎パッキンよりも一方向の長さが短い基礎パッキンを用意することができる。したがって、1種類の基礎パッキンから一方向の長さが複数種類の基礎パッキンを用意することが可能となる。この結果、基礎パッキンの無駄を抑制することができる。加えて、基礎パッキンを製造するための金型や製造ラインも減らすことが可能となり、基礎パッキンの製造コストを減少させることが可能となる。また、基礎パッキンの構成が天板をリブによって支持する構成であるため、その製造原料を削減でき、コストダウンを図ることができる。
本発明において、前記リブは、前記2つの貫通孔を取り囲むように前記天板本体の下面の外周端部から下方に突出して形成されており、前記肉薄部は、前記天板本体の前記直交方向の幅全体に亘って形成されており、前記リブの前記肉薄部を横切る部分の前記直交方向の厚みが、他の部位よりも小さいことが好ましい。これにより、基礎パッキンを肉薄部でより容易に2分割することができる。
また、本発明において、前記天板には、前記直交方向に関して前記肉薄部を挟むように2つの第1切り欠き部が形成されていることが好ましい。これにより、基礎パッキンを肉薄部でより容易に2分割することができる。
また、本発明において、前記リブは、前記2つの貫通孔を取り囲むように前記天板本体の下面の外周端部から下方に突出して形成されており、前記天板は、前記天板本体の長辺側の両側縁から前記直交方向に関して前記リブよりも外側に張り出し、前記一方向に延在する張出部を有していることが好ましい。これにより、天板が張出部を有するため、基礎パッキンの上面を大きくすることが可能となり、土台との接触面積が大きくなる。例えば、直交方向の幅が小さい土台用の基礎パッキンを、幅の大きい土台用に使用しても、土台がめり込みにくくなり、幅が小さい土台用の基礎パッキンを幅の大きい土台用にも使用することが可能となる。このため、基礎パッキンを複数種類の幅の土台に対して使用することが可能となる。この結果、基礎パッキンの無駄をより一層抑制することができる。加えて、基礎パッキンを製造するための金型や製造ラインもさらに減らすことが可能となり、基礎パッキンの製造コストを減少させることが可能となる。
また、本発明において、前記張出部の下面から下方に突出するとともに前記リブに接続された補助リブをさらに備えている。そして、前記補助リブの下端は、前記リブの下端よりも上方に位置することが好ましい。これにより、張出部の荷重に対する強度が向上する。また、補助リブの下端が基礎に接触しにくくなり、基礎に対して基礎パッキンががたつくのを抑制することができる。
また、本発明において、前記天板の前記長辺側の両側端部には、1以上の第2切り欠き部が形成されていることが好ましい。これにより、基礎上に基礎パッキンを設置する際に、基礎上に描かれた逃げ墨を視認することが可能となり、位置合わせを容易にできる。
本発明の基礎パッキンによると、基礎パッキンを肉薄部で容易に2分割することができ、一方向(長手方向)の長さが短い基礎パッキンを容易に作り出すことが可能となる。このため、基礎パッキンの一方向の長さが複数種類必要な場合でも、基礎パッキンを2分割することで、分割前の基礎パッキンよりも一方向の長さが短い基礎パッキンを用意することができる。したがって、1種類の基礎パッキンから一方向の長さが複数種類の基礎パッキンを用意することが可能となる。この結果、基礎パッキンの無駄を抑制することができる。加えて、基礎パッキンを製造するための金型や製造ラインも減らすことが可能となり、基礎パッキンの製造コストを減少させることが可能となる。また、基礎パッキンの構成が天板をリブによって支持する構成であるため、その製造原料を削減でき、コストダウンを図ることができる。
本発明の一実施形態に係る基礎パッキンが基礎と土台との間に設置された状況を示しており、(a)は側面図であり、(b)は図1(a)に示すI−I線に沿った断面図である。 図1に示す基礎パッキンの斜視図である。 図1に示す基礎パッキンの平面図である。 図1に示す基礎パッキンを下方から見たときの斜視図である。 図1に示す基礎パッキンの底面図である。 (a)は図3に示すVIa−VIaに沿った断面図であり、(b)は図3(b)に示すVIb−VIbに沿った断面図である。
以下、本発明の一実施形態である基礎パッキンについて、図1〜図6を参照しつつ以下に説明する。
本実施形態における基礎パッキン1は、図1に示すように、建築物の基礎2(例えば、布基礎)と土台3との間に適宜の間隔をおいて配置される短尺状のものであり、隣接する基礎パッキン1間に換気孔4が形成される。本実施形態における基礎パッキン1は、例えば、上下方向Aの厚みが20mm、土台3の延在方向に平行な長手方向B(一方向)の長さが214mm、長手方向Bに直交する幅方向Cの長さが105mmである。基礎パッキン1は、天板10とリブ30とを有し、合成樹脂から構成されている。天板10には、上下方向Aに貫通する貫通孔13が形成されている(図2参照)。基礎パッキン1は、基礎2に植設されたアンカーボルト5を貫通孔13に通して、リブ30の下端が基礎2に接触するように基礎2上に配置される。土台3には、アンカーボルト5の通し孔(不図示)が形成されており、当該通し孔にアンカーボルト5を通して複数の基礎パッキン1上に土台3が配置される。この後、アンカーボルト5に角座金6及びナット7が取り付けられることで、土台3が基礎パッキン1を挟んで基礎2に固定される。
基礎パッキン1の天板10は、図1に示すように、その上面1aが土台3と接触する。天板10は、図2,3に示すように、長手方向Bに長尺な矩形平面形状を有する。天板10は、天板本体10aと、張出部10bとを有する。天板本体10aは、長手方向Bに長尺な矩形平面形状を有する板状部材であり、例えば、長手方向Bの長さが214mm、幅方向Cの長さが97mm、上下方向Aの厚みが3mmである。また、天板本体10aには、2つの貫通孔13が形成されている。これら貫通孔13は、長手方向Bに互いに離隔して配置されている。より詳細には、2つの貫通孔13は、天板10(天板本体10a)の長手方向Bに関する中心を通る幅方向Cに沿った中心線L1(図3参照)を挟んで配置されている。また、各貫通孔13は、図3に示すように、略T字形状に形成されている。
天板本体10aの上面11には、長手方向Bに延在する4本の溝11aと、貫通孔13の周囲を全周にわたって取り囲む2つの環状の溝11bとが形成されている。4つの溝11aは、天板10の長手方向Bの全長にわたって形成されている。4つの溝11aのうちの内側の2つの溝11aは、部分的に2つの溝11bと繋がって構成されている。これら溝11a,溝11bによって、基礎パッキン10上に土台3が載置されたときの土台3と基礎パッキン1との間における通気が確保される。
天板本体10aには、図3,図5及び図6に示すように、他の部位よりも上下方向Aの厚みが小さい肉薄部14が形成されている。天板本体10aには、図3に示すように、上面11において、中心線L1に沿って延在する溝14aが形成されている。より詳細には、溝14aは、幅方向Cに関して、4つの溝11aのうちの内側の2つの溝11aから外側に向かって、天板本体10aの外側端部まで延在している。天板本体10aには、図5に示すように、下面12において、中心線L1に沿って延在する溝14bが形成されている。より詳細には、溝14bは、第2リブ32の長手方向Bに沿って延在する長辺部32a間を全幅にわたって延在している。このような溝14a,14bが天板本体10aに形成され、天板本体10aの厚みが減じられることで、肉薄部14が構成されている。肉薄部14は、天板本体10aの幅方向Cの幅全体にわたって形成されている。
リブ30は、図4に示すように、天板本体10aの下面12から鉛直下方に突出して形成されている。リブ30は、図5に示すように、2つの第1リブ31と、第2リブ32と、連結リブ33とを有する。2つの第1リブ31は、貫通孔13をそれぞれ全周にわたって取り囲むように、環状に形成されている。また、各第1リブ31は、下面12において、対応する貫通孔13の周縁から外側に若干離れた位置から鉛直下方に突出して形成されている。
第2リブ32は、図4及び図5に示すように、天板本体10aの下面12の外周端部から鉛直下方に突出して形成されている。つまり、第2リブ32は、2つの第1リブ31を全周にわたって取り囲むように、環状に形成されている。第2リブ32は、下面12からの突出長、すなわち上下方向Aの長さが第1リブ31と同じである。第2リブ32の長辺部32aの中央、すなわち、肉薄部14を横切る部分32a1の幅方向Cの厚みが、他の部位よりも小さい。また、長辺部32aは、天板10に形成された後述の4つの切り欠き部16を迂回するようにして形成されている。
連結リブ33は、図4及び図5に示すように、複数の第1連結リブ33aと、複数の第2連結リブ33bと、複数の第3連結リブ33cと、複数の第4連結リブ33dとを有する。第1連結リブ33a及び第2連結リブ33bは、下面12からの突出長が第2リブ32と同じである。第3連結リブ33c及び第4連結リブ33dは、下面12からの突出長が第2リブ32よりも小さい。つまり、基礎パッキン1を基礎2上に載置したときに、第1リブ31,第2リブ32,第1連結リブ33a及び第2連結リブ33bが基礎2と接触して天板10を支持し、第3連結リブ33c及び第4連結リブ33dの下端は、基礎2から上方に離隔した位置に配置される。第1連結リブ33a及び第3連結リブ33cは、幅方向Cに沿って延在して形成されている。第2連結リブ33b及び第4連結リブ33dは、長手方向Bに沿って延在して形成されている。これら第1〜第4連結リブ33a〜33dは、2つの第1リブ31及び第2リブ32のいずれかと連結されている。
天板本体10aの下面12には、2つの第1リブ31、第2リブ32及び連結リブ33のうちの複数の第1連結リブ33aと複数の第2連結リブ33bによって、周囲が取り囲まれた複数の区画領域34が構成されている。複数の区画領域34は、下面12全体に配置されており、長手方向Bに関して肉薄部14を挟んで配置されている。複数の区画領域34には、8つの第1区画領域34aと、4つの第2区画領域34bと、4つの第3区画領域34cと、第4区画領域34dとがある。第1区画領域34aは、天板本体10aを中心線L1で2分割したときの、各下面12の4隅に配置されている。第2区画領域34bは、長手方向Bに関して第1区画領域34a間にそれぞれ配置されている。4つの第3区画領域34cは、幅方向Cに関して、第2区画領域34bよりも内側に配置されている。第4区画領域34dは、天板本体10aの下面12の長手方向Bの中央と対向し、幅方向Cに沿って延在している。第4区画領域34d内の空間は、肉薄部14と上下方向Aに対向する。
リブ30には、基礎パッキン1が基礎2上に配置されたときに、複数の区画領域34と外部とを連通させるための、複数の連通部35が形成されている。連通部35は、下方に向かって開口する凹形状を有し、長手方向B(厚み方向)に貫通して形成されている。より詳細には、連通部35は、第1連結リブ33aのそれぞれに形成されている。また、複数の第1連結リブ33aのうち、2つの貫通孔13に挟まれ一方の第1リブ31に接続された第1連結リブ33aには、2つの連通部35が形成されている。また、連通部35は、第2リブ32の長手方向Bの両端部であって幅方向Cに沿って延在する両短辺部32bに4つずつ形成されており、当該短辺部32bに隣接する区画領域34a,34cと外部とを連通させる。これら複数の連通部35は、すべての区画領域34が互いに連通するように配置されている。そして、第2リブ32の長手方向Bの両側縁から複数の区画領域34が外部と連通している。また、複数の区画領域34a,34cが複数の連通部35を介して第4区画領域34d(肉薄部14と対向する空間)と連通している。
天板10の張出部10bは、図2〜図5に示すように、8つの張出部分10b1によって構成されている。張出部分10b1は、天板本体10aの長辺側の両側縁のそれぞれから幅方向Cに関して外側に4つずつ張り出して形成されている。このため、各張出部分10b1の上面10b2が天板本体10aの上面11と、各張出部分10b1の下面10b3が天板本体10aの下面12と同一高さレベルにある。これら張出部分10b1は、天板本体10aの長辺側の各縁において、長手方向Bに互いに離隔して配置されている。また、これら張出部分10b1は、中心線L1に対して線対称に配置されている。各張出部分10b1は、幅方向Cに関して第2リブ32よりも外側に配置され、長手方向Bに沿って延在している。
各張出部分10b1の下面10b3には、図2及び図6(b)に示すように、下面10b3から下方に突出すると共に側面が第2リブ32に接続された3つの補助リブ36が形成されている。これら3つの補助リブ36は、張出部分10b1の長手方向Bの両端及び中央に配置されている。このように補助リブ36が形成されていることで、張出部10bに上方からかかる荷重に対する強度が向上する。補助リブ36の下面10b3からの突出長は、図6(b)に示すように、第2リブよりも小さい。つまり、補助リブ36の下端は、第2リブ32の下端よりも上方に位置する。このため、図1(b)に示すように、基礎パッキン1を基礎2上に載置したときに、補助リブ36の下端は基礎2から上方に離隔した位置に配置される。基礎2は、例えば、型枠間に充填したコンクリートを硬化させることで形成されるが、この基礎2の形成時に、図1(b)に示す基礎2の角部の上面部分が型枠に沿って盛り上がった状態で形成されることがある。このように基礎2の角部の上面部分が盛り上がっていても、補助リブ36の下端が基礎2に接触しにくいため、基礎2に対して基礎パッキン1ががたつくのを抑制することができる。
天板10の長辺側の両側端部には、図3に示すように、4つの切り欠き部16(第2切り欠き部)が形成されている。切り欠き部16は、天板10の長辺側の各端部に2つずつ形成されている。これら切り欠き部16は、天板10の幅方向Cの中心を通る長手方向Bに沿った中心線L2に対して線対称に配置されている。また、天板10の長辺側の各端部に形成された2つの切り欠き部16は、長手方向Bに沿って互いに離隔して配置されている。各切り欠き部16は、天板本体10aの長辺側の両側端部であって、長手方向Bに関して、外側にある張出部分10b1とこの張出部分10b1と隣接する内側の張出部分10b1との間に対応する部分を上下方向Aに貫通するように切り欠かれてなる。このように切り欠き部16が形成されることで、基礎2上に基礎パッキン1を設置する際に、基礎2上に描かれた逃げ墨を視認することが可能となり、基礎2に対する基礎パッキン1の位置合わせを容易にできる。
天板10の長辺側の両側端部には、図3に示すように、2つの切り欠き部17(第1切り欠き部)が形成されている。切り欠き部17は、天板10の長辺側の各端部に1つずつ形成されている。これら2つの切り欠き部17は、幅方向Cに関して肉薄部14を挟むように、天板10の長手方向Bの中央に配置されている。各切り欠き部17は、天板本体10aの長辺側の両側端部であって、長手方向Bに関して、内側に配置された隣接する2つの張出部分10b1間に対応する部分を上下方向Aに貫通するように切り欠かれてなる。
以上に述べたように、本実施形態の基礎パッキン1によると、天板10に肉薄部14が形成されていることで、基礎パッキン1を肉薄部14で容易に2分割することができ、長手方向Bの長さが短い基礎パッキンを容易に作り出すことが可能となる。このため、基礎パッキン1の長手方向Bの長さが複数種類必要な場合でも、基礎パッキン1を2分割することで、分割前の基礎パッキン1よりも長手方向Bの長さが短い基礎パッキンを用意することができる。したがって、1種類の基礎パッキン1から長手方向Bの長さが2種類の基礎パッキンを用意することが可能となる。この結果、基礎パッキン1の無駄をより一層抑制することができる。加えて、基礎パッキン1を製造するための金型や製造ラインも減らすことが可能となり、基礎パッキン1の製造コストを減少させることが可能となる。また、基礎パッキン1の構成が天板10をリブ30によって支持する構成であるため、その製造原料を削減でき、コストダウンを図ることができる。
また、天板10が張出部10bを有するため、天板本体10aだけからなる天板を有する基礎パッキンよりも基礎パッキン1の上面1aを大きくすることが可能となり、土台3との接触面積が大きくなる。図1(b)に示すように、例えば、幅方向Cの幅が小さい土台3用の基礎パッキン1を、幅の大きい土台(図中二点鎖線で示す土台)9用に使用しても、基礎パッキン1が当該土台9にめり込みにくくなり、幅が小さい土台3用の基礎パッキン1を幅の大きい土台9用にも使用することが可能となる。このため、基礎パッキン1を2種類の幅の土台3,9に対して使用することが可能となる。この結果、各土台3,9専用の基礎パッキンを抱えることで生じる基礎パッキンの無駄を抑制することができる。加えて、基礎パッキン1を製造するための金型や製造ラインもさらに減らすことが可能となり、基礎パッキン1の製造コストを減少させることが可能となる。
また、第2リブ32の肉薄部14を横切る部分32a1の厚みが、他の部位よりも小さい。これにより、基礎パッキン1を肉薄部14でより容易に2分割することができる。
また、天板10には、2つの切り欠き部17が形成されている。これにより、基礎パッキン1を肉薄部14でより一層容易に2分割することができる。
アンカーボルト5が植設された基礎2を形成する際、アンカーボルト5の付け根部分には、コンクリートやレベラーが滲み上がって硬化するために、基礎2のアンカーボルト5の付け根部分には膨らみが形成されてしまう。しかしながら、本実施形態の基礎パッキン1においては、第1リブ31が貫通孔13の周縁から外側に離隔して配置されている。これにより、天板10の貫通孔13の開口面積を小さくしても、第1リブ31が貫通孔13の周縁から離隔して配置されているため、当該第1リブ31の下端をアンカーボルト5の付け根から離隔することが可能となる。このため、基礎2のアンカーボルト5の付け根部分の膨らみと第1リブ31とが接触しにくくなり、基礎2に対して基礎パッキン1ががたつくのを抑制することができるとともに、土台3との接触面積が大きくなるように基礎パッキン1の上面を大きくすることができる。
また、第1リブ31は、貫通孔13を全周にわたって取り囲むように形成されている。これにより、天板10の貫通孔13の周縁に、上方からかかる荷重に対する強度が向上する。
リブ30には、基礎パッキン1が基礎2上に配置されたときに、複数の区画領域34と外部とを連通させるための、複数の連通部35が形成されている。これにより、天板本体10aの下面12に構成される複数の区画領域34が外部と連通させることが可能となり、当該複数の区画領域34から湿気を逃がすことが可能となる。
複数の連通部35は、複数の区画領域34が第2リブ32の長手方向Bの両側縁から外部と連通するように形成されている。これにより、例えば、図1(b)に示すように、基礎パッキン1が長手方向Bに沿って配置された基礎2の外側面に仕上げモルタル2aを塗布した場合に、基礎パッキン1の外側側面に仕上げモルタル2aが付着した場合であっても、連通部35が仕上げモルタル2aによって塞がれないため、複数の区画領域34から湿気を逃がすことができる。
また、連通部35が、下方に向かって開口する凹形状を有している。これにより、基礎パッキン1を金型で成型して製造する場合に、上下に2分割された金型で製造することができ、製造設備が簡易になる。
また、複数の連通部35は、図5に示すように、複数の区画領域34a,34cが複数の連通部35を介して第4区画領域34d(肉薄部14と対向する空間)と連通するように、配置されている。これにより、基礎パッキン1を肉薄部14で2分割したものを基礎上に配置した場合であっても、各区画領域34a,34cと外部とが連通し、通気性を確保することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。上述の実施形態における基礎パッキン1には、肉薄部14が天板本体10aの長手方向Bの中央に形成されているが、2つの貫通孔13の間であれば、当該中央以外の位置に形成されていてもよい。こうすれば、基礎パッキン1を肉薄部14で2分割したときに、長手方向Bの長さが互いに異なる2種類の基礎パッキンを作り出すことが可能となる。したがって、2分割する前の基礎パッキン1と、分割した2種類の基礎パッキンとにより、1種類の基礎パッキン1から、長手方向Bの長さが3種類の基礎パッキンを用意することが可能となる。この結果、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
肉薄部14は、幅方向Cに関する長さが天板本体10aの幅よりも短くてもよい。第2リブ32の横切る部分32a1の厚みが、他の部位と同じ厚みであってもよい。
天板10は、張出部10bを有していなくてもよい。つまり、天板10は天板本体10aだけから構成されていてもよい。また、張出部10bは、天板本体10aの長辺側の両側縁のそれぞれから幅方向Cに関して外側に1つ〜3つ又は5以上ずつ張り出した張出部分によって構成されていてもよい。要するに、張出部10bは、基礎パッキン1を少なくとも2種類の幅の土台3,9に対して使用したときに、大きい方の土台9が基礎パッキン1にめり込むめり込み量が所定量よりも小さくなるように、基礎パッキン1の接触面積(上面1a)を確保することが可能に設定されておればよい。
また、リブ30は、第2リブ32だけから構成されていてもよい。また、補助リブ36は形成されていなくてもよい。また、補助リブ36の下端が、上下方向Aに関して第2リブ32の下端と同じ位置にあってもよい。
切り欠き部16は、天板10の長辺側の各端部に1つ又は3以上形成されていてもよい。また、切り欠き部16が、天板10に形成されていなくてもよい。切り欠き部17は、天板10の長辺側の一方の端部に1つだけ形成されていてもよい。また、切り欠き部17が、天板10に形成されていなくてもよい。
1 基礎パッキン
2 基礎
3,9 土台
5 アンカーボルト
10 天板
10a 天板本体
10b 張出部
13 貫通孔
14 肉薄部
16 切り欠き部(第2切り欠き部)
17 切り欠き部(第1切り欠き部)
30 リブ
31 第1リブ
32 第2リブ
32a1 部分
36 補助リブ

Claims (6)

  1. 基礎と土台との間に適宜間隔をおいて配置される短尺状の基礎パッキンであって、
    一方向に長尺な矩形平面形状を有しアンカーボルトを通すための上下方向に貫通する2つの貫通孔が形成された天板本体を含む天板と、
    前記基礎上に前記天板を支持するために前記天板本体の下面から下方に突出して形成されたリブとを備えており、
    前記2つの貫通孔は、前記一方向に互いに離隔して配置されており、
    前記天板本体には、前記一方向に関して前記2つの貫通孔の間において、前記一方向と直交する直交方向に延在し厚みが他の部位よりも小さい肉薄部が形成されていることを特徴とする基礎パッキン。
  2. 前記リブは、前記2つの貫通孔を取り囲むように前記天板本体の下面の外周端部から下方に突出して形成されており、
    前記肉薄部は、前記天板本体の前記直交方向の幅全体に亘って形成されており、
    前記リブの前記肉薄部を横切る部分の前記直交方向の厚みが、他の部位よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の基礎パッキン。
  3. 前記天板には、前記直交方向に関して前記肉薄部を挟むように2つの第1切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基礎パッキン。
  4. 前記リブは、前記2つの貫通孔を取り囲むように前記天板本体の下面の外周端部から下方に突出して形成されており、
    前記天板は、前記天板本体の長辺側の両側縁から前記直交方向に関して前記リブよりも外側に張り出し、前記一方向に延在する張出部を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基礎パッキン。
  5. 前記張出部の下面から下方に突出するとともに前記リブに接続された補助リブをさらに備えており、
    前記補助リブの下端は、前記リブの下端よりも上方に位置することを特徴とする請求項4に記載の基礎パッキン。
  6. 前記天板の前記長辺側の両側端部には、1以上の第2切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の基礎パッキン。
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