JP2017022227A - 配線基板および配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板および配線基板の製造方法 Download PDF

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千亜紀 朝倉
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Abstract

【課題】配線基板の信頼性を向上させることのできる技術を提供する。【解決手段】配線基板(10A)は、光沢面(12s)および粗面(12m)を有する複数の金属層(12)が絶縁層(14)を介して積層され、金属層(12)の粗面(12m)が絶縁層(14)に食い込んで構成される多層板(10a)を備えている。多層板(10a)の一方の面側から窪むキャビティ(20)が形成されている。キャビティ(20)の底面では、複数の金属層(12)の所定層の光沢面(12s)が露出している。【選択図】図14

Description

本発明は、配線基板および配線基板の製造方法に適用して有効な技術に関する。
特開2001−15926号公報(以下、「特許文献1」という。)には、内部に少なくとも1層以上の内部配線層が形成された基板に、内部配線層が露出するまで窪みを堀込む技術が記載されている。
特開2001−15926号公報
図18は、本発明者らが検討した配線基板100の層構成を説明するための図(模式的断面図)である。配線基板100は、配線などに用いられる積層された金属層12(図18では4層)と、各金属層12間に設けられる絶縁層14(層間絶縁層)と、を備えている。そして、配線基板100は、上面側から窪むキャビティ20(特許文献1に記載の窪みに相当するもの)を備えている。配線基板100では、上面側から3層目の金属層12がキャビティ20の底面(奥面)で露出して接続部300となり、これと接続される電子部品(例えば、半導体チップ、チップコンデンサなど)をキャビティ20に収納した状態で電子部品が搭載される。
配線基板100の製造方法を概略すると、まず、コア絶縁層38とその両面に張り付けられたコア金属箔40とを有するコア基板36を準備し、その両面のコア金属箔40をパターニングする。次いで、コア基板36の両面に接着絶縁層46、金属箔44を形成(ラミネート)した後、図示しない層間接続部(スルーホール)を形成すると共に、金属箔44をパターニングする。そして、コア基板36の一方の面(図18では上面)側から窪むキャビティ20を形成することで、配線基板100が略完成する。なお、コア金属箔40および金属箔44が金属層12(配線など)に用いられ、コア絶縁層38および接着絶縁層46が絶縁層14(層間絶縁層)に用いられる。
しかしながら、図18に示すように、一方の面が光沢面(Shiny side)12s、他方の面が粗面(Mat side)12mとなるように厚み方向によって向きを有するコア金属箔40および金属箔44を金属層12として用いる場合、接続部300として粗面12mを露出させると不具合が生じてしまうことを本発明者らは見出した。例えば、粗面12mのプロファイル(凹凸)間に絶縁樹脂材(コア絶縁層38のもの)が残るため、接続部300にワイヤボンディングしても接続信頼性が低下したり、電気的信頼性が低下したりしてしまう。また、粗面12mを露出させて、さらにキャビティ加工を光沢面12s側(図18に示す破線L)まで行って平坦化させても、接続部300(金属層12)が薄くなり、接続部300の密着強度(密着性)が低下して剥がれが発生してしまうおそれが生じる。このため、細線化を実現することもできなくなってしまう。特に、キャビティ加工としてザグリ加工による切削を行う場合、ザグリ加工時の機械的要因(切削性)や銅箔自身の密着強度(密着性)などの影響を受けやすく、このため接続部300の接続信頼性が低下するおそれもある。
本発明の目的は、配線基板の信頼性を向上させることのできる技術を提供することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。本発明の一解決手段に係る配線基板は、光沢面および粗面を有する複数の金属層が絶縁層を介して積層され、前記金属層の粗面が前記絶縁層に食い込んで構成される多層板を備え、前記多層板の一方の面側から窪むキャビティが形成されており、前記キャビティの底面では、複数の前記金属層の所定層の光沢面が露出していることを特徴とする。
これによれば、所定層の粗面が絶縁層に食い込んでいるため、アンカー効果が働き、キャビティ加工(例えば、ザグリ加工)によって所定層が露出されるときに所定層が剥がれるのを防止して、配線基板の密着信頼性を向上させることができる。また、所定層(接続部)の微細化も実現させることもでき、これにより配線基板の配線を高密度化したり、配線基板を小型化したりすることができる。また、所定層が光沢面で露出されるので樹脂残りがなく、接続部として用いられる場合であっても配線基板の接続信頼性や電気的信頼性を向上させることができる。
前記一解決手段に係る配線基板において、前記所定層が、該所定層の光沢面側から粗面側に末広がる形状であることがより好ましい。所定層が絶縁層に抜け止めされて埋め込まれた状態であるので、所定層(配線基板)の密着信頼性を向上させることができる。
前記一解決手段に係る配線基板において、前記キャビティが、ザグリ加工で形成されたものであることがより好ましい。前述したように所定層ではアンカー効果が働いているため、機械的負荷のかかるザグリ加工を用いても所定層の密着性を確保することができる。また、ザグリ加工によれば、例えばレーザ加工よりも容易にキャビティを形成することができる。また、ザグリ加工によれば、例えば、予めキャビティとなる貫通孔を形成した複数のコア基板を位置合わせしながら積層させる場合よりも、多層板に一度でキャビティを形成することができる。また、厚みのある多層板(例えば、8層板)であってもザグリ加工を用いてキャビティを形成することができる。
前記一解決手段に係る配線基板において、前記複数の金属層が、4層以上の偶数層で構成され、前記多層板の一方の面側から奇数層目の金属層とこの次の偶数層目の金属層との対向する面同士が、粗面であり、前記所定層が、奇数層であることがより好ましい。これによれば、層構成に対称性をもたせてバランスを取ることで、配線基板で反りが発生するのを防止することができる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次のとおりである。前記一解決手段によれば、配線基板の信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る配線基板の模式的断面図である。 本発明の一実施形態に係る製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図2に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図3に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図4に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図5に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図6に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図7に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図8に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図9に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図10に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図11に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 図12に続く製造工程の配線基板の模式的断面図である。 本発明の一実施形態に係る配線基板の層構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る配線基板の要部を説明するための図である。 本発明の他の実施形態に係る配線基板の層構成を説明するための図である。 本発明の他の実施形態に係る配線基板の層構成を説明するための図である。 本発明者らが検討した配線基板の層構成を説明するための図である。
以下の本発明における実施形態では、必要な場合に複数のセクションなどに分けて説明するが、原則、それらはお互いに無関係ではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細などの関係にある。このため、全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、構成要素の数(個数、数値、量、範囲などを含む)については、特に明示した場合や原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。また、構成要素などの形状に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合などを除き、実質的にその形状などに近似または類似するものなどを含むものとする。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る配線基板10Aの概略について図1を参照して説明する。図1は電子部品22、24を搭載した配線基板10A(パッケージ)の模式的断面図である。配線基板10Aは、配線などに用いられる積層された複数(図1では4層)の金属層12を備える多層板10aから構成される。この配線基板10Aは、各金属層12間に設けられる絶縁層14(層間絶縁層)と、絶縁層14に設けられ、金属層12同士を電気的に接続する層間接続部16と、表面を保護する保護層18と、を備えている。そして、配線基板10Aは、多層板10aの一方の面(図1では上面)側から窪むキャビティ20(凹部)を備えている。なお、図1では、電子部品22、24が例えば接着材を介して積み重なってキャビティ20に収容されて配線基板10Aに搭載されている。
この配線基板10Aでは、多層板10aの他方の面(図1では下面)側において保護層18の開口部から金属層12(多層板10aの上面側から4番目のもの)が露出され、外部部品(例えば、マザーボードなど)と電気的に接続される接続部26として用いられる。また、配線基板10Aでは、キャビティ20の底面(奥面)で多層板10aの金属層12(多層板10aの上面側から3番目のもの)が露出され、電子部品22、24と電気的に接続される接続部28、30として用いられる。なお、図1では、接続部28がフリップチップ接続用として電子部品22の電極バンプ32と電気的に接続され、接続部30がワイヤボンディング接続用としてボンディングワイヤ34と電気的に接続されている。
次に、本発明の実施形態1に係る配線基板10Aの製造方法について図2〜図15を参照して説明する。図2〜図13は各製造工程の配線基板10A(図1参照)の模式的断面図である。図14は配線基板10Aの層構成を説明するための図(模式的断面図)である。図15は配線基板10Aの要部(パターニングされた金属層12)を説明するための図(模式的断面図)である。
まず、図2に示すように、2枚のコア基板36を準備する。コア基板36は、補強材に絶縁樹脂材を含浸させて構成されるコア絶縁層38と、その両面に張り付けられたコア金属箔40とを有している。コア金属箔40が配線基板10Aの金属層12に用いられ、コア絶縁層38が配線基板10Aの絶縁層14に用いられる。コア基板36は、例えば、銅張積層板(CCL;Copper Clad Laminate)である。
銅張積層板は、例えば、補強材(例えば、ガラスクロス)に絶縁樹脂材(例えば、エポキシ系樹脂)を含浸させて構成されるコア絶縁層38にコア金属箔40として銅箔(例えば、電解銅箔)が張り付けられたものである。銅箔は、その製造技術によって一方の面が光沢面(Shiny side)12s、他方の面が粗面(Mat side)12mとなる向きを有して形成される(図14では、光沢面12sおよび粗面12mを模式的に示している。)。銅張積層板では、コア絶縁層38への銅箔(コア金属箔40)の密着強度を向上させる観点で、銅箔(コア金属箔40)が粗面12m側でコア絶縁層38に張り付けられている。
続いて、図3に示すように、コア基板36の両面に感光性のドライフィルムレジスト42を形成(ラミネート)した後、図4に示すように、ドライフィルムレジスト42を露光、現像してパターニングする。続いて、図5に示すように、パターニングされたドライフィルムレジスト42をマスクとして、エッチング液を用いてコア金属箔40をエッチングする。コア金属箔40が銅箔の場合、エッチング液には、例えば塩化第二銅液を用いることができる。続いて、マスクとして用いたドライフィルムレジスト42を除去することで、図6に示すように、配線などに用いられるパターニングされたコア金属箔40(金属層12)がコア基板36の片面に形成される。この際、図15に示すような所定幅のコア金属箔40は、光沢面12s側から粗面12m側に末広がる形状(テーパ形状)にパターニングされる。
続いて、図7に示すように、金属箔44、接着絶縁層46、コア基板36、接着絶縁層48、コア基板36、接着絶縁層46、および金属箔44をこの順で積み重ねて熱圧着させる(積層プレス法)。このとき、2枚のコア基板36はパターニングされたコア金属箔40同士が向かい合うようにして接着絶縁層48で接着される。金属箔44、44が配線基板10Aの金属層12に用いられ、接着絶縁層46、48、46が配線基板10Aの絶縁層14に用いられる。金属箔44、44は、例えば、銅箔であり、光沢面12sおよび粗面12mを有している。また、接着絶縁層46、48、46は、例えば、プリプレグである。プリプレグは、例えば、補強材(例えば、ガラスクロス)に絶縁樹脂材(例えば、エポキシ系樹脂)を含浸させて構成されたものである。なお、金属箔44および接着絶縁層46には、例えば、樹脂付き銅箔(RCC;Resin-Coated-Copper)を用いることもできる。
このようにして、光沢面12sおよび粗面12mを有する複数の金属層12が絶縁層14を介して積層され、金属層12の粗面12mが絶縁層14に食い込んで構成される多層板10aを形成する。このとき、コア基板36のコア金属箔40(金属層12)は、その光沢面12sおよび側面(光沢面12sおよび粗面12mと交差する面)が接着絶縁層48(絶縁層14)に覆われる(埋め込まれる)。
ところで、コア金属箔40をパターニングする際には、光沢面12s側から粗面12m側に尻窄まる形状(逆テーパ形状)とすることも考えられる。しかしながら、後述するように、キャビティ20の底面でコア金属箔40(内層の金属層12)の光沢面12sを露出させることを考慮して、コア金属箔40をパターニングする際には、コア金属箔40の光沢面12s側から粗面12m側に末広がる形状(テーパ形状)となるようにしている(図15参照)。これによれば、テーパ形状のコア金属箔40の光沢面12sを露出させる場合の方が、逆テーパ形状のコア金属箔40(金属層12)の光沢面12sを露出させる場合よりも、コア金属箔40の側面と接する接着絶縁層48(絶縁層14)から補強効果を得られ、コア金属箔40の密着強度を向上させることができる。
続いて、図8に示すように、多層板10aを厚み方向に貫通する貫通孔52を形成した後、金属層12同士を電気的に接続する層間接続部16を形成する。貫通孔52は、例えば、ドリルを用いて穿孔される。このとき、貫通孔52の内壁面から各層の金属層12が露出される。また、層間接続部16は、例えば、貫通孔52の内壁面を含む多層板10aの表面にメッキ処理(例えば、無電解銅メッキおよび電解銅メッキ)を施すことによってスルーホールとして形成される。すなわち、貫通孔52の内壁面から露出された各層の金属層12は、層間接続部16によって電気的に接続される。
続いて、図9に示すように、多層板10aの両面に感光性のドライフィルムレジスト54を形成(ラミネート)した後、図10に示すように、ドライフィルムレジスト54を露光、現像してパターニングする。続いて、パターニングされたドライフィルムレジスト54をマスクとして、エッチング液を用いて金属箔44をエッチングする。金属箔44が銅箔の場合、エッチング液には、例えば塩化第二銅液を用いることができる。次いで、マスクとして用いたドライフィルムレジスト54を除去することで、図11に示すように、配線などに用いられるパターニングされた金属箔44(金属層12)が形成される。
続いて、図12に示すように、多層板10aの表面を保護する保護層18を形成する。保護層18は、例えば、ソルダレジストであり、金属箔44および層間接続部16の表面を含む多層板10aの表面を覆うようにソルダレジストを塗布し、所定箇所を露出(開口)するようパターニングされる。多層板10aの上面で保護層18から露出する領域はキャビティ20が形成される領域となる。また、多層板10aの下面で保護層18から露出する領域には金属箔44(金属層12)が存在し、これが接続部26として用いられる。
続いて、図13に示すように、キャビティ加工(例えば、ザグリ加工)によって多層板10aの一方の面(図13では上面)側から窪むキャビティ20を形成する。この際、複数の金属層12の所定層(図13では多層板10aの上面側から3層目)に対して、所定層の光沢面12sをキャビティ20の底面で露出させる(図14参照)。キャビティ20の底面で露出した金属層12(コア金属箔40)の露出面(切削面)が接続部30として用いられる。その後、キャビティ20の底面で露出する多層板10aの金属層12(コア金属箔40)および保護層18から露出する金属層12(金属箔44)の表面処理(例えば、メッキ処理)を行うことで、配線基板10Aが略完成する。
このような配線基板10Aの製造技術によれば、偶数層(4層)の金属層12を備える配線基板10Aの奇数層(上面側から3層目)においても、金属層12(コア金属箔40)の面方向において接続信頼性に優れた光沢面12sとすることができる。また、接続部30となる所定の金属層12(コア金属箔40)の粗面12mが絶縁層14(コア絶縁層38)に食い込んでいるため(図14参照)、アンカー効果が働き、キャビティ加工によって接続部30となる金属層12(コア金属箔40)が露出されるときに剥がれるのを防止して、配線基板10Aの密着信頼性(密着強度)を向上させることができる。
また、接続部30となる金属層12(コア金属箔40)が光沢面12sで露出されるので樹脂残りがなく、配線基板10Aの接続信頼性や電気的信頼性を向上させることができる。そして、例えば、ボンディングステッチのような接続部30として金属層12(コア金属箔40)の微細化も実現させることもできる。これにより、配線基板10Aの配線(パターニングされた金属層12)を高密度化したり、配線基板10Aを小型化したりすることができる。
また、本実施形態では、図6および図15を参照して説明したように、キャビティ20の底面で露出する金属層12(コア金属箔40)の光沢面12s側から粗面12m側に末広がる形状(テーパ形状)にその金属層12(コア金属箔40)をパターニングして多層板10aを形成している。これによれば、絶縁層14にキャビティ20の底面で露出する金属層12(コア金属箔40)が抜け止めされて埋め込まれた状態であるので、配線基板10Aの密着信頼性を向上させることができる。
密着性が得られる接続部30となるコア金属箔40(金属層12)のテーパ形状は、図15に示すように、パターニングされたコア金属箔40の側面と、これが張り付けられたコア絶縁層38の表面(上面)とが交差するコア金属箔40側の角度θが、90°より小さいものとなる。この角度θについては、キャビティ加工によってパターニングされたコア金属箔40を露出させる加工精度と、パターン幅精度とが関係する。例えば、加工精度が−10μmから+10μmにおいて、−20μmから+20μmのパターン幅精度を確保するためには、角度θを45°より大きくする必要がある。このため、角度θの範囲としては、45°より大きく、90°より小さいことが好ましい。
また、本実施形態では、キャビティ加工としてザグリ加工によってキャビティ20を形成することができる。前述したようにキャビティ20の底面で露出する金属層12(コア金属箔40)の光沢面12sを露出させる際にアンカー効果が働いているため、機械的負荷のかかるザグリ加工を用いてもその金属層12の密着性を確保することができる。また、ザグリ加工によれば、例えばレーザ加工よりも容易にキャビティ20を形成することができる。また、ザグリ加工によれば、例えば、予めキャビティとなる貫通孔を形成した複数の基板を位置合わせしながら積層させる場合よりも、多層板10aに一度でキャビティ20を形成することができる。なお、本実施形態のような金属層12が4層の多層板10a(4層板)に限らず、4層以上であって厚みのある多層板(例えば、金属層が8層の8層板)であってもザグリ加工を用いてキャビティ20を形成することができる。
また、図14に示すように、配線基板10Aでは、金属層12が4層の偶数層で構成され、多層板10aの上面側から奇数層目の金属層とこの次の偶数層目の金属層との対向する面同士(1層目と2層目の対向面、3層目と4層目の対向面)が、粗面12mとなっている。そして、キャビティ20の底面で露出する金属層12が、多層板10aの上面側から3層目のものである。このように層構成に対称性をもたせてバランスを取ることで、配線基板10Aで反りが発生するのを防止しながら、キャビティ20を形成することができる。
(実施形態2)
前記実施形態1では、4層の金属層12を備える多層板10aから構成される配線基板10Aについて説明した。本発明の実施形態2では、8層の金属層12を備える多層板10bから構成される配線基板10Bについて図16を参照して説明する。図16は配線基板10Bの層構成を説明するための図(模式的断面図)である。
図16に示すように、配線基板10Bは、光沢面12sおよび粗面12mを有する8層の金属層12が絶縁層14を介して積層され、金属層12の粗面12mが絶縁層14に食い込んで構成される多層板10bを備えている。多層板10bは、コア基板36、接着絶縁層48、コア基板36、接着絶縁層48、コア基板36、接着絶縁層48、コア基板36をこの順で積み重ねたものである。多層板10bの一方の面(図16では上面)および他方の面(下面)のそれぞれにはコア基板36が配置される。
コア基板36は、例えば、銅張積層板であり、コア絶縁層38と、その両面に張り付けられたコア金属箔40とを有している。また、接着絶縁層48は、例えば、プリプレグである。コア金属箔40が配線基板10Bの金属層12に用いられ、コア絶縁層38および接着絶縁層48が配線基板10Bの絶縁層14に用いられる。そして、配線基板10Bでは、多層板10bの一方の面(図16では上面)側から窪むキャビティ20が形成されており、キャビティ20の底面では、8層の金属層12のうち所定(多層板10bの上面側から7層目)の金属層12の光沢面12sが露出している。
この配線基板10Bでは、最外層およびその内側の内層がコア基板36で構成されるので、基板精度において仕上がり厚みや寸法を向上させることができる。また、配線基板10Bを構成する8層の金属層12のうち上面側から1層目と2層目では粗面12mが対向して設けられている。同様に、8層の金属層12のうち上面側から3層目と4層目、5層目と6層目、7層目と8層目においても粗面12mが対向して設けられている。このように層構成に対称性をもたせてバランスを取ることで、配線基板10Bで反りが発生するのを防止することができる。
(実施形態3)
前記実施形態2では、コア基板36で配線基板10Bの最外層を構成する場合について説明した。本発明の実施形態3では、金属箔44および接着絶縁層46で配線基板10Cの最外層を構成する場合について図17を参照して説明する。図17は配線基板10Cの層構成を説明するための図(模式的断面図)である。
図17に示すように、配線基板10Cは、光沢面12sおよび粗面12mを有する8層の金属層12が絶縁層14を介して積層され、金属層12の粗面12mが絶縁層14に食い込んで構成される多層板10cを備えている。多層板10cは、金属箔44、接着絶縁層46、コア絶縁層38、コア金属箔40、接着絶縁層48、コア基板36、接着絶縁層48、コア基板36、接着絶縁層48、コア金属箔40、コア絶縁層38、接着絶縁層46、金属箔44をこの順で積み重ねたものである。多層板10cの一方の面(図17では上面)および他方の面(下面)側のそれぞれには、接着絶縁層46およびこれよりも外側の金属箔44が配置される。この金属箔44が粗面12m側で接着絶縁層46に張り付けられる。
コア基板36は、例えば、銅張積層板であり、コア絶縁層38と、その両面に張り付けられたコア金属箔40とを有している。また、接着絶縁層46、48は、例えば、プリプレグである。コア金属箔40および金属箔44が配線基板10Cの金属層12に用いられ、コア絶縁層38および接着絶縁層46、48が配線基板10Cの絶縁層14に用いられる。そして、配線基板10Cでは、多層板10cの一方の面(図17では上面)側から窪むキャビティ20が形成されており、キャビティ20の底面では、8層の金属層12のうち所定(多層板10bの上面側から7層目)の金属層12の光沢面12sが露出している。
この配線基板10Cでは、多層板10cの一方および他方の面(最外層)にコア基板36を用いずに、金属箔44および接着絶縁層46を用いることで、配線基板10Cの製造コスト、生産性および品質を向上させることができる。また、配線基板10Cを構成する8層の金属層12のうち上面側から1層目と2層目では粗面12mが対向して設けられている。同様に、8層の金属層12のうち上面側から3層目と4層目、5層目と6層目、7層目と8層目においても粗面12mが対向して設けられている。このように層構成に対称性をもたせてバランスを取ることで、配線基板10Cで反りが発生するのを防止することができる。
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、次のとおり、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施形態1では、キャビティ加工として、ザグリ加工について説明したが、レーザ加工などの物理的加工やエッチング液などを用いた化学的加工を用いることもできる。この点、本発明によれば、キャビティから金属層を露出させるにあたり、機械的負荷のかかるザグリ加工を用いる場合であっても、その金属層の密着性などの信頼性を確保することができる。
例えば、前記実施形態1では、配線基板(多層板)の製造工程において、熱圧着する積層プレス法を用いた場合について説明したが、コア基板上に絶縁層および金属層を順次形成するビルドアップ法を用いることもできる。
10A、10B、10C 配線基板; 10a、10b、10c 多層板;
12 金属層; 14 絶縁層;
16 層間接続部; 18 保護層;
20 キャビティ; 22、24 電子部品;
26、28、30 接続部; 32 電極バンプ;
34 ボンディングワイヤ; 36 コア基板;
38 コア絶縁層; 40 コア金属箔;
42 ドライフィルムレジスト; 44 金属箔;
48、50 接着絶縁層; 52 貫通孔;
54 ドライフィルムレジスト; 100 配線基板;
300 接続部。

Claims (9)

  1. 光沢面および粗面を有する複数の金属層が絶縁層を介して積層され、前記金属層の粗面が前記絶縁層に食い込んで構成される多層板を備え、
    前記多層板の一方の面側から窪むキャビティが形成されており、
    前記キャビティの底面では、複数の前記金属層の所定層の光沢面が露出していることを特徴とする配線基板。
  2. 請求項1記載の配線基板において、
    前記所定層が、該所定層の光沢面側から粗面側に末広がる形状であることを特徴とする配線基板。
  3. 請求項1または2記載の配線基板において、
    前記キャビティが、ザグリ加工で形成されたものであることを特徴とする配線基板。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線基板において、
    前記複数の金属層が、4層以上の偶数層で構成され、
    前記多層板の一方の面側から奇数層目の金属層とこの次の偶数層目の金属層との対向する面同士が、粗面であり、
    前記所定層が、奇数層であることを特徴とする配線基板。
  5. (a)光沢面および粗面を有する複数の金属層が絶縁層を介して積層され、前記金属層の粗面が前記絶縁層に食い込んで構成される多層板を形成する工程と、
    (b)前記多層板の一方の面側から窪むキャビティを形成する際に、前記複数の金属層の所定層に対して、前記所定層の光沢面を前記キャビティの底面で露出させる工程と、
    を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
  6. 請求項5記載の配線基板の製造方法において、
    前記(a)工程では、前記所定層の光沢面側から粗面側に末広がる形状に前記所定層をパターニングして前記多層板を形成することを特徴とする配線基板の製造方法。
  7. 請求項5または6記載の配線基板の製造方法において、
    前記(b)工程では、ザグリ加工によって前記キャビティを形成することを特徴とする配線基板の製造方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法において、
    前記(a)工程では、前記多層板の一方および他方の面のそれぞれに配置されるコア基板を含んで前記多層板を形成し、
    前記コア基板が、補強材に絶縁樹脂材を含浸させて構成されるコア絶縁層の両面にコア金属箔が張り付けられ、
    前記金属層に用いられる前記コア金属箔が粗面側で前記コア絶縁層に張り付けられることを特徴とする配線基板の製造方法。
  9. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法において、
    前記(a)工程では、前記多層板の一方および他方の面側のそれぞれに配置される接着絶縁層および該接着絶縁層よりも外側の金属箔を含んで前記多層板を形成し、
    前記金属層に用いられる前記金属箔が粗面側で前記接着絶縁層に張り付けられることを特徴とする配線基板の製造方法。
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