JP2017022206A - 半導体用絶縁保護膜およびその製造方法 - Google Patents

半導体用絶縁保護膜およびその製造方法 Download PDF

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【課題】高電圧で使用する半導体用保護膜であって、絶縁耐圧が高い材料を使用しながら実用に供されている塗布方法で膜厚形成が実現可能な保護膜形成方法の提供する。【解決手段】半導体の電極周囲に第一の絶縁保護膜形成領域を設定するステップと、インクジェット塗布装置により前記第一の絶縁保護膜形成領域に前記第一の絶縁保護膜を塗布するステップと、前記半導体を密封した状態で減圧しつつ前記第一の絶縁保護膜を乾燥するステップと、前記半導体を含む半導体素子をベークするステップと、前記第一の絶縁保護膜を覆う前記第二の絶縁保護膜形成領域を設定するステップと、インクジェット塗布装置により前記第一の絶縁保護膜形成領域に前記第一の絶縁保護膜を形成するステップと、前記第二の絶縁保護膜を乾燥しついでベークするステップを含む構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体、とりわけ入出力定格電圧が高い状態で使用されるパワー半導体電極の絶縁保護膜、および前記絶縁保護膜を製造する半導体用絶縁保護膜製造方法に関する。
近年、定格電圧が数百ボルトに達する様な高電圧/高電流を制御するパワー半導体が産業用途に注目されている。パワー半導体は220〜440Vという定格電圧下で使用される為、前記定格電圧に対応する600〜1200Vという耐電圧特性が要求されている。パワー半導体には更なる定格電圧の増加とそれに伴う耐電圧特性への要求が高まっているが、内部構造の耐電圧特性を改善することに加えて、パワー半導体は定格電圧が高い為に電極からの短絡が発生しやすく、短絡を防止する為に絶縁性保護膜を電極表面に形成する必要がある。絶縁保護膜に対して高耐電圧特性を付与するためには、保護膜の耐電圧特性を向上する必要が有る。
半導体用絶縁保護膜を形成する方法は、既にロジックやメモリー等の半導体素子を対象として各種方法が提案されている。代表的な方法として、特許文献1に示されるCVD等による乾式成膜プロセスを利用する方法と、特許文献2に示される塗布等の湿式成膜プロセスを利用する方法がある。このうち、乾式成膜プロセスを利用する方法は、形成できる膜厚がnmオーダーとなるので、前記定格電圧で使用するパワー半導体には絶縁耐圧が不足しており、適用は不可能である。
一方、特許文献2に示される湿式成膜プロセスを利用する方法を用いれば、数十μmオーダーの成膜が可能であり、湿式成膜プロセスはパワー半導体の絶縁保護膜製造方法として有力視されている。
ことろで、特許文献2にて開示されたように、これまで提案された湿式成膜による絶縁保護膜形成には主としてポリイミド樹脂(PI樹脂)が使用されている。PI樹脂は耐電圧特性のみならず耐熱性も有しているため保護膜として優れた材料ではあるが、パワー半導体の絶縁性保護膜としては次に述べる課題がある。すなわち、PI樹脂は耐電圧特性を有しているものの図4の表に示す様に絶縁耐圧が比較的低く、PI樹脂を用いて高耐電圧特性を有した絶縁保護膜を形成するためには、図4の表に示された様に厚膜化し必要な絶縁耐圧を実現する必要が有る。
ところが、PI樹脂による絶縁保護膜を定められた時間内に必要膜厚まで成膜することは、湿式成膜プロセスでは一回の実用的塗布可能量に限界が有る為、湿式成膜プロセスによる絶縁保護膜製造に関しても克服すべき課題がある。その為、パワー半導体に適した絶縁保護膜の構成とその製造方法を確立することが要望されている。
特開平06−132284号公報 特公昭61−54249号公報
本発明の目的は、入出力定格電圧が高いパワー半導体素子に対しても、絶縁耐圧特性が十分高く、機械的に安定であり、化学物質等の付加的発生の無い半導体電極用絶縁保護膜、およびその製造方法を提供することにある。
本発明の半導体用絶縁保護膜は、半導体の電極周囲の絶縁保護膜形成領域に形成される絶縁保護膜であって、半導体電極の第一の絶縁保護膜形成領域に成膜された第一の絶縁保護膜、ならびに前記第一の絶縁保護膜とは素材および特性の異なる材料により構成され、前記第一の絶縁保護膜を覆う様に成膜された第二の絶縁保護膜を有する二層構造の絶縁保護膜であることを特長としている。
本発明の半導体用絶縁保護膜によれば、異なる種類の絶縁材料の2層構造により絶縁保護膜が成膜されているので、異なる絶縁材料の互いの欠点をカバーし、利点を最大限に活用する構成となる絶縁保護膜を提供することが可能になる。
また前記第一の絶縁保護膜を構成する材料は、シロキサンまたはシロキサンを含む化合物に代表される高絶縁耐圧材料であり(説明を容易にするため、シロキサンまたはシロキサンを含む化合物を以後シロキサン系材料と総称する)、前記第二の保護膜を構成する材料はPI樹脂またはPI樹脂を含む材料(説明を容易にするため、PI樹脂またはPI樹脂を含む化合物を以後PI樹脂と総称する)に代表される機械的特性に優れた材料であることを特長としている。
この様に絶縁耐圧特性の優れた材料を内層とし、機械的特性が優れた材料を外層とする二層構造とすることにより、絶縁耐圧が高くかつ機械的特性に優れた半導体用絶縁保護膜を厚膜化することなく形成することが可能になる。
さらに本発明の半導体用絶縁保護膜製造方法は、半導体の電極周囲に第一の絶縁保護膜形成領域を設定するステップと、インクジェット塗布装置により前記第一の絶縁保護膜形成領域に前記第一の絶縁保護膜を塗布するステップと、前記第一の絶縁保護膜を乾燥しついでベークするステップと、前記第一の絶縁保護膜を覆う前記第二の絶縁保護膜形成領域を設定するステップと、インクジェット塗布装置により前記第一の絶縁保護膜形成領域に前記第一の絶縁保護膜を形成するステップと、前記第二の絶縁保護膜を乾燥しついでベークするステップを含むことを特長としている。
この様に絶縁保護膜を形成することにより、絶縁耐圧が高くかつ機械的特性に優れた二層構造を有する半導体用絶縁保護膜を一貫した製造プロセスにより製造することが出来る。
本発明の半導体用絶縁保護膜は、厚膜化すること無く絶縁耐圧を高くすることが可能であり、同時に機械的特性に優れた半導体用絶縁保護膜を実現することが出来る。さらに本発明の半導体用絶縁保護膜製造方法を用いることにより、絶縁耐圧が高くかつ機械的特性に優れた二層構造を有する半導体用絶縁保護膜を製造することが出来る。
本発明の半導体用保護膜の実施形態を示す概略図である。 半導体様保護膜の従来例を示す概略図である。 半導体素子の一例の概略構造図である。 各種保護膜材料の耐電圧特性を示す表である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
半導体素子には多数の種類が存在するが、最も基本的な半導体素子であるバイポーラトランジスタをベースに、パワー半導体素子への応用であるIGBTへの本発明の実施例を説明する。いうまでも無いことであるが、本発明の半導体用絶縁保護膜および半導体用保護膜製造方法は実施例で対象としたIGBT以外の半導体素子に対しても適用することが出来る。
バイポーラトランジスタは既に知られているように、エミッター、コレクター、ベースの3極構造であって、基本的半導体素子として現在に至るも多数利用されているが、電流制御型であるためスイッチング速度が比較的遅いという欠点がある。その為、電力制御用のパワー半導体としては課題があった。
一方、金属酸化膜電界効果半導体(MOSFET)は電圧制御型で上記課題は無いが、高耐電圧特性を付与し、高定格電圧で使用するとオン抵抗による発熱という問題があり、こちらも電力制御用のパワー半導体としては課題を有している。
IGBTは、上記課題を解決するためにバイポーラトランジスタのベースに変えてMOSFET型のゲートを設けて高速で大電流の制御を可能にした半導体素子であり、近年のパワー半導体の主流を為すものである。特に大電力を必要とするインバーターに利用され、周波数の関係無く共通使用できるモータなど多くの適用例が知られている。
図3は、パワー半導体素子であるIGBTの一般的形態を示す概略図である。ただし、本発明はパワー半導体素子そのものまたはIGBTの半導体構造に関するの発明では無いので、IGBT内部の半導体構造の説明は省略する。従って、図3は半導体素子として外形を樹脂モールド成形する前の構造を概略的に示したものである。IGBTは基本的にコレクター、エミッター、およびゲートの3端子構成であり、図3の11、12、13はそれぞれエミッター、コレクター、およびゲートの端子であり、21aおよび21bはそれぞれエミッターおよびコレクター電極に対応している。また、図3において端子形状は基板にハンダ付け等で接続することを前提としたピン形状としているが、出力電流の大きい場合は端子形状は端部にネジを形成したものも多く、この場合丸端子付きケーブルを前記ネジ形成端子に固定する法法で接続される。ただし、本発明は電極部の絶縁保護膜に関するものであるため、端子の端末形状に関係無く適用することが出来る。
ここで図3より明らかなように、この様な構造を有する電極を樹脂モールド成型しても、エミッター電極21aとコレクター電極21b間、及びエミッター電極21aおよび/またはコレクター電極21bとゲート電極13間を樹脂モールドのみで完全に遮蔽することは不可能であり、微少な空隙が残る可能性がある。エミッター21a電極およびコレクター21a電極には高電圧が付加されるために、この空隙により沿面放電による短絡が発生する可能性がある。従来のSi基板ベースのパワー半導体では素子としての要求耐圧は600V〜1200Vであったが、最近主流になりつつあるSiC基板ベースのパワー半導体においてはより高い耐電圧特性が要求されている。
図2は上記課題に対する従来の対応例を示したものであり、コレクター電極およびエミッター電極の周囲に耐電圧特性を有した材料により絶縁保護膜を一層構造で成膜し、短絡を防止するものである。ここで、説明としてはエミッターおよびコレクターのどちらの電極であっても問題は無いので、図2ではエミッター電極を使用し、電極は21aと表記している。電極21aを短絡などの問題から保護する為に、電極21a周囲に絶縁性保護膜31を形成することで縁面距離を増加させ、短絡を防止する必要がある。図4の表は代表的な絶縁保護膜用材料を記載したものである。このうち、PI樹脂Aの場合は、例えば3000V耐圧を達成する膜厚は100μmと見積もられ、より絶縁耐圧の高いPI樹脂Bの場合でも50μmと見積もられる。この様な厚膜の絶縁保護膜をPI樹脂を用いて成膜するためには、例えば比較的膜厚を大きくできる湿式成膜法(塗布法)を用いても、1回での成膜は塗布液の濡れ広がりを考慮すると不可能であり複数回塗布/乾燥を繰り返す必要が有る。このことは、成膜に要するプロセス時間が長くなることを意味し、絶縁性保護膜にPI樹脂を使用することは実用上問題がある。
一方、図4の表に記載されているシロキサン系材料Aは絶縁耐圧が高く、そのため絶縁性保護膜の膜厚を、例えば3000V耐圧でも6.5μmと薄く出来るという利点がある。また図4の表には記載されていないが、シロキサン系材料はPI樹脂に比べて一般的に安価であるという利点がある。しかしながら、シロキサン系材料はポリマー配合に大きく依存し、たとえばポリマー配合量を減らすと硬度を増し厚膜化が困難になることに加えて、熱収縮によるクラックを発生し易くなる。これは絶縁性保護膜を寿命を短くしかつ絶縁特性を低下させる。逆にポリマー配合を増した場合は、硬度が下がるため厚膜化は容易となるが、クリーンルーム汚染物質であるポリジメチルシロキサンが発生し易くなり、クリーンルームの汚染を起す可能性が高くなる。
これらの結果から、絶縁性保護膜を単一の絶縁性材料を用いた一層構造とするということは実用性に課題があると言える。
本発明の実施例である絶縁保護膜はこれら従来技術による保護膜の問題点を解決するものであって、図4の表に記載されたPI樹脂とシロキサン系材料のそれぞれの長所を活かした二層構造とすることを特長としている。
図1は本発明の半導体用絶縁保護膜の実施例である。図1において、21aはエミッター電極、11はエミッター電極の外部端子、31は第一の絶縁保護膜、32は第二の絶縁保護膜である。ここで、第一の絶縁性保護膜31はシロキサン系材料により構成され、第二の絶縁性保護膜32はPI樹脂により構成されている。
前記の様に図4の表に記載されている様にシロキサン系材料Aは絶縁耐圧特性が優れているがその一方で、ポリマー配合量による機械的または化学的に問題を発生させる可能性がある。また、PI樹脂AおよびPI樹脂Bは絶縁耐圧特性ではシロキサン系材料Aに劣るものの、図4の表に示されている様に機械的に安定し、さらにポリマーの配合が無い為に化学的に安定している。従って本発明の絶縁保護膜は、最初にシロキサン系材料により第一の絶縁性保護膜31を形成し、絶縁耐圧特性を確保した上で第二の絶縁性保護膜32を第一の絶縁性保護膜31を覆う様にPI樹脂にて形成し、機械的かつ化学的安定性を確保する。この構造の利点は、第一の絶縁性保護膜31がシロキサン系材料構成されているため、必要な絶縁耐圧を薄膜で達成でき、一方第二の絶縁性保護膜32はシロキサン系材料の欠点を物理的に封印することが目的であり、PI樹脂は必要最小限の厚さに押さえることができる点である。これにより、絶縁保護膜全体の厚さをPI樹脂単独では不可能な厚さに設定し、さらにシロキサン系材料による問題発生を防止することができる。
成膜方法としては、使用する材料が湿式成膜用であるため塗布法を使用することになるが、塗布法のなかでも局所領域への塗布が容易でありかつ材料使用量が少ないインクジェット法を使用して成膜を行うことが望ましい。他の方法、例えばフォトリソグラフ法では塗布→乾燥→露光→現像→エッチング→ベークのプロセスが必要であり、塗布→乾燥→ベークというプロセスに限定されるインクジェット法に比べて設備価格、プロセスの複雑さで問題がある。さらに、シロキサン系材料は耐アルカリ溶解性を有するために、第一の絶縁性保護膜形成にはフォトリソグラフィー法以外の方法を使用する必要がある。このことはプロセス全体が複雑になることを意味し、好ましいことではない。加えて、前述の様にシロキサン系材料からはクリーンルーム汚染物質が放出されるが、第二の絶縁保護膜によりシールされるまでの汚染物質除去対策が必要である点を考慮すると、製造プロセス全体を容易に密封できる点でインクジェット法が優れている。詳細に説明すると、スクリーン印刷またはオフセット印刷では版に塗布液を供給するため装置は開放形であり装置を大きく密封する必要があり、さらに別の装置に基板を搬送して乾燥させる必要があるが、インクジェット法では、(1)塗布液が吐出される段階まで液供給系は密封されている、(2)クリーンルーム汚染防止の為、塗布チャンバーそのものを乾燥チャンバーと兼用して第一の絶縁保護膜塗布→その場で乾燥→第二の絶縁保護膜塗布、という装置構成が可能、(3)電極周辺部と周囲のギャップにもギャップに応じて吐出量を変更可能であり隙間無く保護膜を形成出来る、という点で優れている。
次に、インクジェット法による絶縁保護膜製造の具体的手順を説明する。先ず、第一の絶縁保護膜31の形成領域は保護膜を形成する電極21aに対して予めカメラ(図示せず)にて画像データを作成し領域を決定するか、電極21aのサイズが既知の場合は予め領域を計算し決定する。ついでシロキサン系材料吐出専用のインクジェットヘッド(図示せず)により第一の絶縁保護膜31形成領域にシロキサン系材料Aを吐出し液状膜を形成する。
次に液状の第一の絶縁保護膜31は乾燥プロセス、ついでベーキングプロセスをへて固体の保護膜とする。前述の様にシロキサン系材料はクリーンルーム汚染物質を排出する為、塗布後の液から発生する当該汚染物質がクリーンルーム内に拡散しないよう対応する必要が有る。その為、乾燥装置への搬送路を密封し減圧状態にしてIGBTチップ1を搬送し乾燥させても良いが、前述の様に乾燥プロセスを同一チャンバーで行い、第二の絶縁保護膜32を引き続き塗布しても良い。図4の表に記載のシロキサン材料Aを使用した場合、例えば3000V耐圧を得るためのベーク後の膜厚は6.5μmと見積もられている。この場合、使用するインクジェットヘッドの仕様に応じて、1回塗布で保護膜を形成しても良いし複数回塗布により保護膜を形成しても構わない。ただし、複数回塗布の場合、少なくとも乾燥プロセスまでのサイクルを繰り返す必要が有る。
次にPI樹脂専用のインクジェットヘッド(図示せず)にて、既に形成された第一の絶縁性保護膜31を覆う様に第二の絶縁性保護膜32を形成する。第二の絶縁性保護膜32の形成領域は、形成済の第一の絶縁性保護膜31を含む電極21aの画像を前記カメラで撮影し画像データを作成する。これとは別の方法として、既に作成済の第一の絶縁性保護膜31用領域データを利用しその領域に必要な膜厚分を上乗せして第二の絶縁性保護膜32用領域データとしても構わない。この場合、第一の絶縁性保護膜31用領域データを利用することで撮影および画像処理プロセスの省略が可能になり、全体の処理時間を短縮することができる。
第二の絶縁性保護膜32の必要膜厚は、第二の絶縁性保護膜32により絶縁性保護膜としての耐電圧特性を確保する訳では無いので、必要な機械的強度と第一の絶縁性保護膜31の欠陥による影響を除去できる厚さにすれば十分である。例えば図4の表のシロキサン材料Aを使用した場合、3000Vの耐電圧特性を得る為のシロキサン材料A膜厚は単独で6.5μmであり、絶縁保護膜の必要膜厚(または目標膜厚)を10μmとした場合、PI樹脂による第二の絶縁性保護膜を少なくとも3.5μm形成すれば良い。PI樹脂による第二の絶縁性保護膜32についても、第一の絶縁性保護膜31と同じく塗布後乾燥プロセスおよびベークプロセスにより固体膜として完成される。
本実施例においては、インクジェットヘッドは各絶縁性保護膜形成材料に対し専用としたが、インクジェットヘッドを兼用とする構成も可能である。この構成の場合、まず第一の絶縁性保護膜31について吐出終了後、乾燥プロセスからベークプロセスを処理中にインクジェットヘッドへの第一の絶縁性保護膜形成材料供給バルブ(不図示)を閉鎖し、ブリードを行って余分な液をヘッド外に排出する。ついで、洗浄液供給バルブ(不図示)を開きインクジェットヘッド内に洗浄液を供給しつつブリードを実施しヘッド内を洗浄する。次に、第二の絶縁性保護膜形成材料供給バルブ(不図示)を開きインクジェットヘッド内に第二の絶縁性保護膜形成材料を供給するというサイクルが可能である。第一の絶縁性保護膜形成材料供給バルブ、第二の絶縁性保護膜形成材料供給バルブ、および洗浄液供給バルブについては、個別のバルブ構成としても良いが、一体化して4方弁としても良い。
本実施例においては、対象とする半導体素子をIGBTとしたが、本発明はIGBTに留まらず、パワー半導体に対し種類、仕様を問わずに適用可能である。さらに、太陽光発電(PV)のような高電圧が印加または発生される素子の電極に対しても広く適用出来る。例えば、PV用電極に使用した場合、本発明の絶縁保護膜はPI樹脂を表面層に使用している為に耐候性などの向上を期待することが出来る。
以上これまで記載したように、本発明の半導体用絶縁保護膜を用いれば種類を問わず高電圧が印加される電極の絶縁耐圧を確保しつつ機械的特性を向上することが可能となる。また、本発明の半導体用絶縁保護膜製造方法を用いれば本発明の半導体用絶縁保護膜を実用的に製造することができる。よって、これらの発明によりパワー半導体を始めとする高電圧素子の安全性および信頼性を向上することができる。
1:IGBTチップ
11:エミッター端子
12:コレクター端子
13:ゲート端子
21:電極
31:第一の絶縁保護膜
32:第二の絶縁保護膜

Claims (3)

  1. 半導体の電極周囲の絶縁保護膜形成領域に形成される絶縁保護膜であって、半導体電極の第一の絶縁保護膜形成領域に成膜された第一の絶縁保護膜、ならびに前記第一の絶縁保護膜とは素材および特性の異なる材料により構成され、前記第一の絶縁保護膜を覆う様に成膜された第二の絶縁保護膜を有する二層構造の絶縁保護膜であることを特長とする半導体用絶縁保護膜。
  2. 前記第一の絶縁保護膜を構成する材料は、シロキサンまたはシロキサンを含む化合物に代表される高絶縁耐圧材料であり、前記第二の絶縁保護膜を構成する材料はポリイミドまたはポリイミドを含む材料に代表される機械的特性に優れた材料であることを特長とする請求項1の半導体用絶縁保護膜。
  3. 半導体の絶縁保護膜製造方法であって、半導体の電極周囲に第一の絶縁保護膜形成領域を設定するステップと、インクジェット塗布装置により前記第一の絶縁保護膜形成領域に前記第一の絶縁保護膜を塗布するステップと、前記半導体を密封した状態で減圧しつつ前記第一の絶縁保護膜を乾燥するステップと、前記半導体を含む半導体素子をベークするステップと、前記第一の絶縁保護膜を覆う前記第二の絶縁保護膜形成領域を設定するステップと、インクジェット塗布装置により前記第一の絶縁保護膜形成領域に前記第一の絶縁保護膜を形成するステップと、前記第二の絶縁保護膜を乾燥しついでベークするステップを含むことを特長とする半導体の電極周囲の絶縁保護膜製造方法。
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