JP2005327852A - 積層体およびその製造方法ならびに絶縁膜および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の積層体は、シリカ系膜と、第1有機系膜と、第2有機系膜とを含み、前記第1有機系膜は、(A)ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、ポリベンゾオキサゾールおよびポリイミドから選ばれる少なくとも1種の化合物と、(B)下記一般式(1)で表されるか繰り返し単位を有する重合体と、を含み、
第2有機系膜は、(A)ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、ポリベンゾオキサゾールおよびポリイミドから選ばれる少なくとも1種の化合物を含む、積層体。
【化26】
・・・・・(1)
(式(1)中、R1は、炭素数1〜5の炭化水素基、aは2〜1000の整数である。)
【選択図】 なし
Description
前記第1有機系膜は、(A)ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、ポリベンゾオキサゾールおよびポリイミドから選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(B)下記一般式(1)で表されるか繰り返し単位を有する重合体と、を含み、
第2有機系膜は、(A)ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、ポリベンゾオキサゾールおよびポリイミドから選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
〔式(2)中、Rは水素原子、フッ素原子、または1価の有機基を示し、R1は1価の有機基を示し、aは1〜2の整数を表す。〕
Si(OR2)4 ・・・・・(3)
〔式(3)中、R2は1価の有機基を示す。〕
R3 b(R4O)3−bSi−(R7)d−Si(OR5)3−cR6 c ・・・・(4)
〔式(4)中、R3〜R6は同一でも異なっていてもよく、それぞれ1価の有機基を示し、bおよびcは同一でも異なっていてもよく、0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基、または−(CH2)m−で表される基を示し、mは1〜6の整数を表し、dは0または1を表す。〕
(式(5)〜(7)中、R8〜R12はそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基、またはハロゲン原子を示し、Xは−CQQ’−(ここで、Q、Q’は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン化アルキル基、アルキル基、水素原子、ハロゲン原子、またはアリール基を示す)で示される基およびフルオレニレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、Yは−O−、−CO−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、およびフェニレン基の群から選ばれる少なくとも1種を示し、eは0または1を表し、o〜sは0〜4の整数を表し、fは5〜100モル%、gは0〜95モル%、hは0〜95モル%(ただし、f+g+h=100モル%)、iは0〜100モル%、jは0〜100モル%(ただし、i+j=100モル%)であり、AおよびBはそれぞれ独立に、下記一般式(8)〜(10)で表される2価の芳香族基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を示す。)
〔式(8)〜(10)中、R14、R15、R20およびR21は独立に、単結合、−O−、−CO−、−CH2−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、フェニレン基、イソプロピリデン基、ヘキサフルオロイソプロピリデン基、ジフェニルメチリデン基、フルオレニレン基、または式
本発明の積層体におけるシリカ系膜のための膜形成用組成物を基材の上に塗布した後乾燥させて、シリカ系膜を形成する工程と、
本発明の積層体における第1有機系膜のための膜形成用組成物を前記第1シリカ系膜の上に塗布した後乾燥させて、第1有機系膜を形成する工程と、
本発明の積層体における第2有機系膜のための膜形成用組成物を前記第1有機系膜の上に塗布した後乾燥させて、第2有機系膜を形成する工程と、を含む。
本発明の積層体は、シリカ系膜と第1有機系膜と第2有機系膜とが積層されてなる。シリカ系膜と、第2有機系膜との間にある第1有機系膜は、シリカ系膜および第2有機系膜の双方の膜に対して相互作用を有する膜である。以下に、それぞれの膜の膜形成用組成物について説明する。
シリカ系膜は、シリカ系膜は、下記一般式(2)で表される化合物(以下「化合物1」という)、下記一般式(3)で表される化合物(以下、「化合物2」という)および下記一般式(4)で表される化合物(以下、「化合物3」という)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を加水分解,縮合して得られる加水分解縮合物を含む膜形成用組成物(1)を用いて形成された塗布膜を硬化して得られた膜である。
〔式(2)中、Rは水素原子、フッ素原子、または1価の有機基を示し、R1は1価の有機基を示し、aは1〜2の整数を表す。〕
Si(OR2)4 ・・・・・(3)
〔式(3)中、R2は1価の有機基を示す。〕
R3 b(R4O)3−bSi−(R7)d−Si(OR5)3−cR6 c ・・・・(4)
〔式(4)中、R3〜R6は同一でも異なっていてもよく、それぞれ1価の有機基を示し、bおよびcは同一でも異なっていてもよく、0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基、または−(CH2)m−で表される基を示し、mは1〜6の整数を表し、dは0または1を表す。〕
一般式(2)において、RおよびR1の1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、アリル基、グリシジル基などを挙げることができる。なかでも、一般式(2)において、Rは1価の有機基、特にアルキル基またはアリール基であることが好ましい。ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜5であり、これらのアルキル基は鎖状でも、分岐していてもよく、さらに水素原子がフッ素原子などに置換されていてもよい。一般式(2)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
一般式(3)において、R2で表される1価の有機基としては、先の一般式(2)において示したものと同様の有機基を挙げることができる。化合物2の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシランなどが挙げられる。化合物2としては、好ましくは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラフェノキシシランであり、特に好ましくは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランである。これらは、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
一般式(4)において、R3〜R6で表される1価の有機基としては、先の一般式(2)において示したものと同様の有機基を挙げることができる。
本発明において、上記化合物1〜3の加水分解縮合は、金属キレート化合物、酸性化合物、または塩基性化合物の存在下で行なうことができる。以下、金属キレート化合物、酸性化合物、および塩基性化合物それぞれについて説明する。
化合物1〜3から選択されるシラン化合物の加水分解縮合時に使用可能な金属キレート化合物は、下記一般式(11)で表される。
〔式(11)中、R27はキレート剤、Mは金属原子、R28は炭素数2〜5のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、αは金属Mの原子価、βは1〜αの整数を表す。〕
ウム)およびIVA族金属(チタン、ジルコニウム、ハフニウム)より選ばれる少なくとも1種の金属であることが好ましく、チタン、アルミニウム、ジルコニウムがより好ましい。
化合物1〜3から選択されるシラン化合物の加水分解縮合時に使用可能な酸性触媒としては、特開2002−129103号公報に開示されている酸性触媒を挙げることができる。なかでも、加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル化のおそれが少ない点で有機酸が好ましく、このうち、カルボキシル基を有する化合物がより好ましく、なかでも、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、無水マレイン酸の加水分解物が特に好ましい。これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
化合物1〜3から選択されるシラン化合物の加水分解縮合時に使用可能な塩基性化合物としては、特開2001−181570号公報にアルカリ触媒として開示されている化合物を挙げることができる。これらの中で、アンモニア、有機アミン類、アンモニウムハイドロオキサイド類を好ましい例として挙げることができ、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイドが特に好ましい。これらの塩基性化合物は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
本発明においては、化合物1〜3から選択されたシラン化合物を有機溶剤中で加水分解縮合を行なうことができる。ここで、有機溶剤としては、特開2001−354904号公報に開示されている有機溶剤を用いることができ、特に、下記一般式(12)で表される溶剤であることが好ましい。
〔式(12)中、R29およびR30は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはCH3CO−から選ばれる1価の有機基を示し、γは1〜2の整数を表す。〕
膜形成用組成物(1)は、その他の添加剤として、特開2001−354904号公報に開示されているコロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、有機ポリマー、界面活性剤、シランカップリング剤、ラジカル発生剤、トリアゼン化合物、および、特開2002−38090号公報中に記載されているβ−ジケトン化合物をさらに含有していてもよい。
第1有機系膜は、下記一般式(5)で表される繰り返し単位を有する重合体(以下、「重合体1」という)、下記一般式(6)で表される繰り返し単位を有する重合体(以下、「重合体2」という)および下記一般式(7)で表される繰り返し単位を有する重合体(以下、「重合体3」という)の群から選ばれる少なくとも1種の重合体と、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体(以下、「重合体4」という)とを含む膜形成用組成物(2)を用いて塗膜を形成し、得られた塗膜を加熱することにより形成される。
(式(1)中、R1は、炭素数1〜5の炭化水素基、aは2〜1000の整数であり、式(5)〜(7)中、R8〜R12はそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基、またはハロゲン原子を示し、Xは−CQQ’−(ここで、Q、Q’は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン化アルキル基、アルキル基、水素原子、ハロゲン原子、またはアリール基を示す)で示される基およびフルオレニレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、Yは−O−、−CO−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、およびフェニレン基の群から選ばれる少なくとも1種を示し、eは0または1を表し、o〜sは0〜4の整数を表し、fは5〜100モル%、gは0〜95モル%、hは0〜95モル%(ただし、f+g+h=100モル%)、iは0〜100モル%、jは0〜100モル%(ただし、i+j=100モル%)であり、AおよびBはそれぞれ独立に、下記一般式(8)〜(10)で表される2価の芳香族基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を示す。)
〔式(8)〜(10)中、R14、R15、R20およびR21は独立に、単結合、−O−、−CO−、−CH2−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、フェニレン基、イソプロピリデン基、ヘキサフルオロイソプロピリデン基、ジフェニルメチリデン基、フルオレニレン基、または式
(式(1)中、R1は、炭素数1〜5の炭化水素基、aは2〜1000の整数である。)
重合体4としては、たとえば、ポリビニルメトキシシロキサン、ポリビニルエトキシシロキサン、ポリビニルイソプロポキシシロキサン、ポリビニル−n−プロポキシシロキサン、ポリビニル−n−ブトキシシロキサン、ポリビニルイソブトキシシロキサン、ポリビニル−t−ブトキシシロキサンなどを挙げることができる。また、aの繰り返し単位は2〜1000、好ましくは3〜500、特に好ましくは5〜500である。上記一般式(1)で表される化合物は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の積層体を構成する第2有機系膜は、上述の重合体1〜3の群から選ばれる少なくとも1種の重合体を含む膜形成用組成物(3)を用いて塗膜を形成し、得られた塗膜を加熱することにより得られる。重合体1〜3については、第1有機系膜の説明で述べたものと同様にすることができる。また、膜形成用組成物(3)は、膜形成用組成物(2)と同様に、重合体1〜3の群から選ばれる少なくとも1種の重合体を有機溶剤に溶解もしくは分散して得られる。用いることができる有機溶剤についても、第1有機系膜と同様の有機溶剤を例示することができる。
本発明の積層体の製造方法では、まず、シリカ系膜、第1有機系膜および第2有機系膜のためにそれぞれ膜形成用組成物(1)〜(3)を調整する。膜形成用組成物(1)〜(3)の調整については、上述したため、その詳細な説明を省略する。
シリカ系膜のための膜形成用組成物(1)を基材の上に塗布した後乾燥させて、第1の塗膜を形成する工程と、
第1有機系膜のための膜形成用組成物(2)をシリカ系膜上に塗布した後乾燥させて、第2の塗膜を形成する工程と、
第2有機系膜のための膜形成用組成物(3)を第1有機系膜上に塗布した後乾燥させて、第3の塗膜を形成する工程と、
第1〜第3の塗布膜を形成した後に、加熱もしくはエネルギー線の照射により硬化処理を行なう工程と、を含む。
本発明の絶縁膜は、前記積層体を含む。本発明の絶縁層中の積層体は、シリカ系膜と第2有機系膜とがそれぞれの膜に対して高い密着性を有する第1有機系膜を介して積層されている。そのため、CMP工程や、熱処理工程時に膜の剥離や亀裂の発生などを防ぐことができる。その結果、低誘電率であり、信頼性のある絶縁膜を提供することができる。本発明の絶縁膜は、LSI、システムLSI、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRAMなどの半導体素子用の層間絶縁膜、半導体素子の表面コート膜などの保護膜、多層配線基板の層間絶縁膜、液晶表示素子用の保護膜や絶縁防止膜などの用途に有用である。
次に、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。なお、実施例および比較例中の部および%は、特記しない限りそれぞれ重量部および重量%であることを示している。また、以下の記載は本発明の態様を概括的に示すものであり、特に理由なく、かかる記載により本発明は限定されるものではない。
積層体が形成されたウエハ上にアルミニウムを蒸着して、誘電率評価用基板を作製した。比誘電率は、横川・ヒューレットパッカード(株)製のHP16451B電極およびHP4284AプレシジョンLCRメーター用いて、10kHzにおける容量値から算出した。
4.1.1.シリカ系膜のための膜形成用組成物(1)の調整
石英製セパラブルフラスコに、蒸留エタノール570g、イオン交換水160gと10%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液30gを入れ、均一に攪拌した。この溶液にメチルトリメトキシシラン136gとテトラエトキシシラン209gの混合物を添加した。溶液を55℃に保ったまま、2時間反応を行った。この溶液にプロピレングリコールモノプロピルエーテル300gを加え、その後、50℃のエバポレーターを用いて溶液を10%(完全加水分解縮合物換算)となるまで濃縮し、その後、酢酸の10%プロピレングリコールモノプロピルエーテル溶液10gを添加し、シリカ系膜形成用組成物(1)を得た。
温度計、アルゴンガス導入管、攪拌装置を備えた1000ml三口フラスコにテトラヒドロフラン120ml、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム3.46g、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム2.1g、ヨウ化銅1.44g)、ピペリジン20ml、4,4’−ビス(2−ヨードフェノキシ)ベンゾフェノン185.72gを加えた。次に、4,4’−ジエチニルジフェニルエーテル65.48gを加え25℃で20時間反応させた。この反応液を酢酸5リットルで再沈殿を2回繰り返した後、シクロヘキサノンに溶かし超純水で2回洗浄し、メタノール5リットルで再沈殿し、沈殿を濾過、乾燥して重量平均分子量35,000の重合体Aを得た。
三つ口フラスコに、ヨウ化ナトリウム7.5g、無水塩化ニッケル1.3g、トリフェニルホスフィン15.7g、酢酸により活性化させた亜鉛粉末19.6g、および9,9−ビス(メチルスルフォニロキシ)フルオレン16.7gを加え、24時間、真空下で乾燥したのち、三つ口フラスコ内をアルゴンガスで充填した。次いで、乾燥N,N−ジメチルアセトアミド50ml、乾燥テトラヒドロフラン50ml、および2,4−ジクロロトルエン10.8gを添加し、70℃アルゴン気流下で攪拌したところ、反応液が褐色となった。そのまま、70℃で20時間反応させたのち、反応液を36%塩酸400mlおよびメタノール1600ml混合液中に注ぎ、沈殿物を回収した。
膜形成用組成物(1)を8インチシリコンウエハに塗布し、130nmの膜厚の塗膜を形成した。その後、この塗膜に対して80℃で1分間、200℃で1分間の加熱処理し、乾燥させた。これにより、第1の塗膜が形成された。ついで、第1の塗膜の上に膜形成用組成物(3)を用いて120nmの膜厚の塗膜を形成した。その後、この塗膜に対して80℃で1分間、200℃で1分間加熱処理し、乾燥させた。これにより、第1の塗膜の上に第3の塗膜が形成された。その後、各膜が形成されたシリコンウエハに窒素雰囲気下で400℃の加熱処理を施すことにより、本実施例にかかる積層体が形成された。その後、窒素雰囲気下で400℃の加熱処理を施すことにより、比較例1にかかる積層体が形成された。
膜形成用組成物(1)を8インチシリコンウエハに塗布し、130nmの膜厚の塗膜を形成した。その後、この塗膜に対して80℃で1分間、200℃で1分間加熱処理し、乾燥させた。これにより、第1の塗膜が形成された。ついで、第1の塗膜の上に膜形成用組成物(2−2)を用いて130nmの膜厚の塗膜を形成した。その後、この塗膜に対して80℃で1分間、200℃で1分間加熱処理し、乾燥させた。これにより、第1の塗膜の上に第2の塗膜が形成された。その後、各膜が形成されたシリコンウエハに窒素雰囲気下で400℃の加熱処理を施すことにより、比較例2にかかる積層体が形成された。
Claims (9)
- 請求項1において、
前記シリカ系膜は、下記一般式(2)で表される化合物、下記一般式(3)で表される化合物および下記一般式(4)で表される化合物の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合して得られた膜形成用組成物を用いて形成した膜である、積層体。
RaSi(OR1)4−a ・・・・・(2)
〔式(2)中、Rは水素原子、フッ素原子、または1価の有機基を示し、R1は1価の有機基を示し、aは1〜2の整数を表す。〕
Si(OR2)4 ・・・・・(3)
〔式(3)中、R2は1価の有機基を示す。〕
R3 b(R4O)3−bSi−(R7)d−Si(OR5)3−cR6 c
・・・・・(4)
〔式(4)中、R3〜R6は同一でも異なっていてもよく、それぞれ1価の有機基を示し、bおよびcは同一でも異なっていてもよく、0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基、または−(CH2)m−で表される基を示し、mは1〜6の整数を表し、dは0または1を表す。〕 - 請求項1または2において、
前記第1および第2有機系膜に含まれる前記化合物は、下記一般式(5)〜(7)で表される繰り返し構造単位の群から選ばれる少なくとも1種を有する重合体である、積層体。
(式(5)〜(7)中、R8〜R12はそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、アリール基、またはハロゲン原子を示し、Xは−CQQ’−(ここで、Q、Q’は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン化アルキル基、アルキル基、水素原子、ハロゲン原子、またはアリール基を示す)で示される基およびフルオレニレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、Yは−O−、−CO−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、およびフェニレン基の群から選ばれる少なくとも1種を示し、eは0または1を表し、o〜sは0〜4の整数を表し、fは5〜100モル%、gは0〜95モル%、hは0〜95モル%(ただし、f+g+h=100モル%)、iは0〜100モル%、jは0〜100モル%(ただし、i+j=100モル%)であり、AおよびBはそれぞれ独立に、下記一般式(8)〜(10)で表される2価の芳香族基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を示す。)
〔式(8)〜(10)中、R14、R15、R20およびR21は独立に、単結合、−O−、−CO−、−CH2−、−COO−、−CONH−、−S−、−SO2−、フェニレン基、イソプロピリデン基、ヘキサフルオロイソプロピリデン基、ジフェニルメチリデン基、フルオレニレン基、または式
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記シリカ系膜、前記第1有機系膜および前記第2有機系膜の比誘電率は、1.5〜4.0であり、前記第2有機系膜は、前記第1シリカ系膜と比して小さい比誘電率である、積層体。 - 請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記第1有機系膜は、前記第2有機系膜の膜厚の1/1000〜1/10の膜厚を有する、積層体。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のシリカ系膜のための膜形成用組成物を基材の上に塗布した後乾燥させて、シリカ系膜を形成する工程と、
請求項1〜5のいずれかに記載の第1有機系膜のための膜形成用組成物を前記第1シリカ系膜の上に塗布した後乾燥させて、第1有機系膜を形成する工程と、
請求項1〜5のいずれかに記載の第2有機系膜のための膜形成用組成物を前記第1有機系膜の上に塗布した後乾燥させて、第2有機系膜を形成する工程と、を含む、積層体の製造方法。 - 請求項6において、
前記第1のシリカ系膜のための膜形成用組成物は、塩基性触媒を用いて前記シラン化合物を加水分解、縮合させること、を含んで調整される、積層体の製造方法。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の積層体を含む、絶縁膜。
- 請求項8に記載の絶縁層を含む、半導体装置。
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