JP2017021159A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1画素あたりの面積の増加を抑えつつ、消費電力の低減を図ること。
【解決手段】画素回路110は、表示の画素ごとに設けられたCMOS型のSRAMセルである。また、画素回路110は、負荷抵抗回路部131と記憶回路部132との間に保護用のMOSトランジスタ117,118を有する。記憶回路部132には、負荷抵抗回路部131および保護用のMOSトランジスタ117,118より高電圧への耐性が低いトランジスタが用いられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置に関する。
従来、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)などの空間光変調器によって変調した信号光を光情報記録媒体に照射してホログラムを形成することで情報信号を記録するホログラフィックメモリが知られている。空間光変調器には、たとえば液晶セルを用いた液晶表示装置が用いられる。液晶表示装置において、液晶セルの駆動にはある程度の高電圧を要するため、液晶セルを駆動する画素回路には、高電圧の駆動信号を液晶セルへ出力可能な構成が求められる。
また、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal:強誘電性液晶)は反転電流が多く、DRAM(Dynamic Random Access Memory)では画素データを保持できないため、液晶表示装置には、メモリセルとしてたとえばSRAM(Static Random Access Memory)セルが用いられる。また、画素回路にSRAMを用いた液晶表示装置において、水平ドライバにレベルシフタを設け、ビット線や画素を高電圧で動作させる構成が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
特開2014−215496号公報(図1)
しかしながら、上述した従来技術では、たとえば画素回路のSRAMの全体を高電圧で動作させるため、画素回路のSRAMの各トランジスタに高耐圧素子を用いることになり、1画素あたりの面積が増加するという問題がある。また、たとえばビット線の電圧振幅が大きくなるため、ビット線の充放電により消費電力が大きくなるという問題がある。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、1画素あたりの面積の増加を抑えつつ、消費電力の低減を図ることができる液晶表示装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる液晶表示装置は、表示の画素ごとに設けられたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型のSRAM(Static Random Access Memory)セルであって、負荷抵抗回路部と記憶回路部との間に保護用のMOSトランジスタを有し、前記記憶回路部のトランジスタに、前記負荷抵抗回路部のトランジスタおよび前記保護用のMOSトランジスタより高電圧への耐性が低いトランジスタを用いたSRAMセルと、前記SRAMセルのそれぞれにおける前記負荷抵抗回路部と前記保護用のMOSトランジスタとの間から出力される信号に基づく液晶表示を行う液晶表示部と、を備える。
これにより、液晶表示に要する高電圧の信号を液晶表示部に出力しつつ、SRAMにおける記憶回路部に印加される最大電圧を低くし、SRAMにおける記憶回路部に小型の素子を用いることが可能になる。
本発明の一側面によれば、1画素あたりの面積の増加を抑えつつ、消費電力の低減を図ることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかる液晶駆動回路の一例を示す図である。 図2は、実施の形態にかかる液晶駆動回路を適用した液晶表示装置の一例を示す図である。 図3は、実施の形態にかかる画素回路を模したゲート接地の回路の一例を示す図である。 図4は、実施の形態にかかる駆動信号の電圧の制御の一例を示す図である。 図5は、実施の形態にかかる液晶駆動回路の他の構成例1を示す図である。 図6は、実施の形態にかかる液晶駆動回路の他の構成例2を示す図である。 図7は、実施の形態にかかる液晶駆動回路の他の構成例3を示す図である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる液晶表示装置の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(実施の形態にかかる液晶駆動回路)
図1は、実施の形態にかかる液晶駆動回路の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態にかかる液晶駆動回路100は、複数の画素回路110と、レプリカ回路120と、差動アンプ130と、を備える。液晶駆動回路100は、液晶セルを用いた液晶表示部(たとえば図2に示す液晶表示部210)を駆動することにより液晶表示部に画像を表示させる回路である。
画素回路110は、液晶駆動回路100によって駆動する液晶表示部の画素ごとに設けられた、液晶表示部の画素を駆動する回路である。図1においては画素ごとに設けられた画素回路110のうちの1つの画素回路110について説明するが、画素ごとに設けられた画素回路110のうちの他の画素回路110についても同様である。
画素回路110は、8個のトランジスタ(MOSトランジスタ111〜118)を備える。画素回路110においては、6個のMOSトランジスタ(MOSトランジスタ111〜116)によってCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)型のSRAMセルが構成される。このようなSRAMは、たとえば完全CMOS型のSRAMセルや、フルCMOS型のSRAMと呼ばれる場合もある。MOSトランジスタ111,112,115,116はN型MOSトランジスタである。MOSトランジスタ113,114はP型MOSトランジスタである。
画素回路110においては、MOSトランジスタ111,113によって第1のインバータが構成される。また、画素回路110においては、MOSトランジスタ112,114によって第2のインバータが構成される。そして、第1のインバータの入力と第2のインバータの出力とを接続し、第1のインバータの出力と第2のインバータの入力とを接続することによってSRAMセルが構成される。
SRAMセルにおいて、駆動トランジスタとしてのMOSトランジスタ111,112と、負荷トランジスタとしてのMOSトランジスタ113,114と、によってフリップフロップが構成される。また、SRAMセルにおいて、MOSトランジスタ115,116は選択用トランジスタとして用いられる。
また、MOSトランジスタ113,114は、負荷トランジスタとして動作することにより、SRAMセルにおいて電源と記憶回路部132との間の負荷として機能する負荷抵抗回路部131を構成する。また、MOSトランジスタ111,112,115,116は、MOSトランジスタ111,112が駆動トランジスタとして動作し、MOSトランジスタ115,116が選択用トランジスタとして動作することにより、SRAMセルにおいて情報を記憶する記憶回路部132を構成する。
ラッチノードAは、MOSトランジスタ111,113によって構成される第1のインバータの出力であり、MOSトランジスタ112,114によって構成される第2のインバータの入力である。ラッチノードBは、MOSトランジスタ112,114によって構成される第2のインバータの出力であり、MOSトランジスタ111,113によって構成される第1のインバータの入力である。
対になったビット線(bit)および反転ビット線(/bit)は、互いに逆の論理状態(たとえば“H”および“L”)となる各ビット線である。“H”は、“L”よりも高い電圧である。“L”は、“H”よりも低い電圧である。たとえば“H”および“L”は互いに極性が異なる各信号である。
ラッチノードBが“H”の場合にはラッチノードAに“L”が出力される。これにより、MOSトランジスタ112,114によって構成される第2のインバータはラッチノードBを元の“H”に保つ。一方、ラッチノードBが“L”の場合にはラッチノードAに“H”が出力される。これにより、MOSトランジスタ112,114によって構成される第2のインバータはラッチノードBを元の“L”に保つ。
画素回路110に“H”を書き込むには、ワード線(word line)を“H”にしてMOSトランジスタ115,116のゲートを開いた状態(オンにした状態)でビット線(bit)を“H”にする。これにより、反転ビット線(/bit)は“L”となり、ラッチノードAは“L”、ラッチノードBは“H”となる。
逆に、画素回路110に“L”を書き込むには、ワード線を“H”にしてMOSトランジスタ115,116のゲートを開いた状態でビット線(bit)を“L”にする。これにより、反転ビット線(/bit)は“H”となり、ラッチノードAは“H”、ラッチノードBは“L”となる。
画素回路110に値を書き込んだ後は、ワード線を“L”にしてMOSトランジスタ115,116のゲートを閉じた状態(オフにした状態)とすることにより、書き込まれた値がフリップフロップにより安定して保持される。
また特に、画素回路110は、保護用のMOSトランジスタ117,118(シールド素子)を備える。MOSトランジスタ117は、MOSトランジスタ111とMOSトランジスタ113との間に設けられている。MOSトランジスタ118は、MOSトランジスタ112とMOSトランジスタ114との間に設けられている。MOSトランジスタ117,118の各ゲートは差動アンプ130の出力に接続されている。図1に示す例ではMOSトランジスタ117,118はN型MOSである。
出力端子119(out)は、MOSトランジスタ114のドレインとMOSトランジスタ118のソースとの間に設けられている。画素回路110に書き込まれた値は、駆動信号として、出力端子119から液晶表示部の画素へ出力される。この駆動信号の電圧は、MOSトランジスタ113,114のソースに接続された電圧源の電圧VDDHとなる。電圧VDDHは、液晶表示部における液晶駆動に要する電圧である。
このように、実施の形態にかかる液晶駆動回路100においては、SRAMセルを構成するP型MOSトランジスタ(MOSトランジスタ113,114)とN型MOSトランジスタ(MOSトランジスタ111,112,115,116)との間に保護用のトランジスタ(MOSトランジスタ117,118)が設けられる。
そして、P型MOSトランジスタ(MOSトランジスタ113,114)および保護用のトランジスタ(MOSトランジスタ117,118)には、高電圧への耐性(劣化あるいは破壊耐性)が比較的高いトランジスタを用いる。また、N型MOSトランジスタ(MOSトランジスタ111,112,115,116)には、高電圧への耐性(破壊耐性)がP型MOSトランジスタ(MOSトランジスタ113,114)および保護用のトランジスタ(MOSトランジスタ117,118)より低いトランジスタを用いる。トランジスタの高電圧への耐性については、例としてはゲート酸化膜厚やウェルなどの濃度といった素子構造そのものや、ゲートの幅などの設計によって調整可能である。
たとえば、MOSトランジスタ113,114,117,118は、出力端子119から出力される駆動信号の最大の電圧VDDHに十分に耐えられる高耐圧素子とする。これにより、駆動信号の最大の電圧VDDHによるMOSトランジスタ113,114,117,118の破壊を回避しつつ、出力端子119から出力される駆動信号は、電圧VDDHとGND(0[V])との間をスイングする高電圧の信号とすることができる。
一方、MOSトランジスタ111,112,115,116は、出力端子119から出力される駆動信号の最大の電圧VDDHに十分に耐えられない標準耐圧素子とする。これにより、MOSトランジスタ111,112,115,116は、MOSトランジスタ113,114,117,118よりも小型の素子によって実現することが可能になる。このため、たとえばMOSトランジスタ111〜118の全てに高耐圧素子を用いる場合に比べて高耐圧素子の数を少なくし、画素回路110を小型化することができる。
また、MOSトランジスタ117,118をシールド素子として設けることにより、P型のMOSトランジスタ113,114には最大でVDDH(第1電圧)の電流が流れるようにしつつ、N型のMOSトランジスタ111,112,115,116に印加される最大の電圧をVDDHより低いVDD(第2電圧)に制限することができる。たとえば画素回路110が“H”をラッチしても、ラッチノードA,Bを電圧VDDHよりも低い電圧VDDに抑え、MOSトランジスタ111,112,115,116の破壊を回避することができる。
したがって、出力端子119に接続された液晶表示部の画素を高電圧(VDDH)で駆動しつつ、MOSトランジスタ111,112,115,116を小型化することが可能になる。このため、複数の画素回路110のそれぞれを小型化し、液晶駆動回路100を小型化することができる。
また、液晶駆動回路100のビット線やワード線へ入力される制御信号の最大の電圧を、電圧VDDHより低い電圧VDDとすることが可能になる。これにより、液晶駆動回路100のビット線やワード線へ制御信号を転送する周辺回路(たとえば図2に示す周辺回路230)の電源に、液晶表示部の駆動に要する電圧VDDHより低い電圧VDDの電源を用いることができる。このため、液晶駆動回路100のビット線やワード線へ制御信号を転送する周辺回路における消費電力を低減することができる。
このように、液晶駆動回路100によれば、液晶表示に要する高電圧の駆動信号を液晶表示部に出力しつつ、CMOS型のSRAMにおけるN型のMOSトランジスタ111,112,115,116に印加される最大電圧を低くし、MOSトランジスタ111,112,115,116に小型の素子を用いることが可能になる。このため、1画素あたりの面積の増加を抑えつつ、消費電力の低減を図ることができる。
レプリカ回路120および差動アンプ130は、MOSトランジスタ117,118の各ゲート電圧を制御するバイアス回路として動作する。レプリカ回路120は、画素回路110のレプリカ回路である。差動アンプ130は、レプリカ回路120を用いて画素回路110のMOSトランジスタ117,118のゲート電圧を調整する調整回路である。
具体的には、レプリカ回路120は、CMOS型のSRAMセルを構成するMOSトランジスタ121〜128を備える。MOSトランジスタ121〜128は、それぞれ画素回路110のMOSトランジスタ111〜118に対応し、それぞれMOSトランジスタ111〜118と同じ電気的特性を有する。
また、MOSトランジスタ125,126の各ゲートには、電圧VDDHより低い電圧VDDの電源が接続されている。また、MOSトランジスタ121〜128によって構成されるSRAMセルにおけるビット線(bit)に対応する位置には電圧VDDの電源が接続されている。また、MOSトランジスタ121〜128によって構成されるSRAMセルにおける反転ビット線(/bit)に対応する位置は接地されている。すなわち、MOSトランジスタ121〜128によって構成されるSRAMセルは、画素回路110のSRAMに“H”を書き込む状態を模したレプリカ回路となっている。
差動アンプ130は、レプリカ回路120のMOSトランジスタ127,128と、画素回路110のMOSトランジスタ117,118と、の各ゲート電圧を調整する。具体的には、差動アンプ130は、レプリカ回路120のラッチノードCの電圧と、電圧VDDと、の差分を示す電圧を出力する。レプリカ回路120のラッチノードCは、画素回路110のラッチノードBに対応するノードである。差動アンプ130からの出力は、レプリカ回路120のMOSトランジスタ127,128と、画素回路110のMOSトランジスタ117,118と、の各ゲートへ入力される。
これにより、レプリカ回路120のラッチノードCの電圧と、電圧VDDと、が等しくなるようにレプリカ回路120のMOSトランジスタ127,128が制御される。また、画素回路110において“H”をラッチする場合にラッチノードBが電圧VDDとなるように、画素回路110のMOSトランジスタ117,118が制御される。
したがって、複数の画素回路110におけるSRAMセルの製造誤差(たとえばウエハ間やロット間のばらつき)や電源電圧の変動による、ラッチノードA,B等における電圧の誤差や変動を抑えることができる。このため、液晶駆動回路100を安定して動作させることができる。
このように、差動アンプ130は、レプリカ回路120のMOSトランジスタ121,122,125,126と、レプリカ回路120のMOSトランジスタ127,128と、の間の最大の電圧(ラッチノードCの電圧)がVDDに近づくようにMOSトランジスタ127,128のゲート電圧を調整する。また、差動アンプ130は、MOSトランジスタ117,118のゲート電圧を、MOSトランジスタ127,128のゲート電圧と同じゲート電圧に調整する。これにより、画素回路110におけるラッチノードBの最大の電圧を電圧VDDに精度よく制御し、液晶駆動回路100の動作の安定化を図ることができる。
また、レプリカ回路120および差動アンプ130は、液晶駆動回路100の画素回路110のうちの複数の画素回路110において共有される。すなわち、1組のレプリカ回路120および差動アンプ130は、複数の画素回路110のMOSトランジスタ117,118のゲート電圧を制御する。
たとえば、液晶駆動回路100の全ての画素回路110に対して1組のレプリカ回路120および差動アンプ130が設けられる。または、液晶駆動回路100の画素回路110を複数のグループに分け、グループごとにレプリカ回路120および差動アンプ130が設けられてもよい。これにより、レプリカ回路120および差動アンプ130を設けることによる装置の大型化や消費電力の増加を抑えることができる。
(実施の形態にかかる液晶駆動回路を適用した液晶表示装置)
図2は、実施の形態にかかる液晶駆動回路を適用した液晶表示装置の一例を示す図である。図1に示した液晶駆動回路100は、たとえば図2に示す液晶表示装置200に適用することができる。図2に示すように、液晶表示装置200は、液晶表示部210と、バイアス回路220と、周辺回路230と、を備える。
液晶表示部210は、たとえば、複数の信号線および複数の走査線を有し、複数の信号線および複数の走査線の交差に対応してマトリクス状に画素が配置された液晶表示部である。また、液晶表示部210は、複数の信号線および複数の走査線へ入力された各信号に応じた画像をマトリクス状の各画素により表示する。
液晶表示部210においては、各画素を駆動する回路として、図1に示した画素回路110がマトリクス状に設けられている。液晶表示部210に含まれる画素回路110のそれぞれは、液晶表示装置200における液晶表示部の各画素を駆動する。
たとえば、液晶表示部210には、LCOS等の液晶パネルを用いることができる。たとえば、液晶表示部210における列方向のカラム(Column)ラインが信号線であり、液晶表示部210における行方向のロウ(Row)ラインが走査線である。
バイアス回路220においては、液晶表示部210のロウ(行)ごとに、そのロウに設けられた複数の画素回路110と接続するようにレプリカ回路120および差動アンプ130が設けられている。たとえば、液晶表示部210の第n行目における複数の画素回路110のMOSトランジスタ117,118の各ゲートには、バイアス回路220における第nのレプリカ回路120および第nの差動アンプ130が接続される。
ただし、画素回路110とレプリカ回路120および差動アンプ130との関係はこれに限らず、たとえばバイアス回路220にはレプリカ回路120および差動アンプ130を1組だけ設け、そのレプリカ回路120および差動アンプ130に液晶表示部210の全ての画素回路110を接続してもよい。また、液晶表示部210のカラム(列)ごとにレプリカ回路120および差動アンプ130を設けてもよい。
周辺回路230には、液晶表示部210に画像を表示させるためのデータおよびクロックが入力される。たとえば、周辺回路230は、タイミング制御部231と、ロウ選択部/ロウドライバ232と、カラム選択部233と、カラムドライバ234と、を備える。
タイミング制御部231は、周辺回路230へ入力されたクロックに基づいて、ロウ選択部/ロウドライバ232、カラム選択部233およびカラムドライバ234における各動作タイミングを制御する。
ロウ選択部/ロウドライバ232は、タイミング制御部231からの制御に基づいて、液晶表示部210の行(Row)ごとに設けられた走査線のいずれかに信号を入力することにより、液晶表示部210における書き換え対象の行を設定する。
カラム選択部233は、周辺回路230へ入力されたデータに基づいて、液晶表示部210の列(Column)ごとに設けられた信号線へ入力する各データ信号をカラムドライバ234へ出力する。カラムドライバ234は、カラム選択部233から出力された各データ信号を、液晶表示部210の列ごとに設けられた信号線へ入力する。これにより、液晶表示部210に対して各列の書き換えが指示される。このとき、実際に書き換えられる液晶表示部210の画素は、ロウ選択部/ロウドライバ232によって書き換え対象として設定された行における各列の画素である。
液晶表示部210には、各画素の液晶駆動に要する電圧VDDHが供給される。バイアス回路220には、電圧VDDHと、電圧VDDHより低く、たとえば図1に示したMOSトランジスタ111,112,115,116を破壊しない程度の電圧VDDと、が供給される。周辺回路230には電圧VDDが供給される。
図2に示した液晶表示装置200は、液晶表示部210を用いて画像を表示する液晶表示装置であるが、液晶表示部210を用いて光を空間変調する空間光変調装置としての側面を有する。たとえば、画像を光情報記録媒体に照射してホログラムを形成することで情報を記録するホログラフィックメモリにおいて、光を空間変調することによって画像を生成する空間光変調装置として液晶表示装置200を用いることができる。ただし、液晶表示装置200は、ホログラフィックメモリに限らず、たとえばプロジェクタや電子式ビューファインダ等にも適用可能である。
(実施の形態にかかる画素回路を模したゲート接地の回路)
図3は、実施の形態にかかる画素回路を模したゲート接地の回路の一例を示す図である。図3において、MOSトランジスタ117,118によってMOSトランジスタ111,112,115,116が高電圧からシールドされる原理について説明する。図3に示す模擬回路300は、図1に示した液晶駆動回路100における1個の画素回路110およびレプリカ回路120を模したゲート接地の回路である。模擬回路300は、トランジスタ301と、可変抵抗302と、負荷303と、電圧源304と、を備える。
トランジスタ301は、図1に示したMOSトランジスタ117,118(シールド素子)に対応する。トランジスタ301のソース(s)に接続された可変抵抗302(Rs)は、図1に示したMOSトランジスタ111,112に対応する。可変抵抗302の抵抗値Rs(トランジスタ301のソース抵抗)の変化は、図1に示した画素回路110がラッチする信号の変化に対応する。トランジスタ301のドレイン(d)に接続された負荷303は、図1に示したMOSトランジスタ113,114に対応する。
トランジスタ301のゲート(g)に接続された直流の電圧源304(Vb)は、図1に示したレプリカ回路120および差動アンプ130からなるバイアス回路に対応する。ノード305は、トランジスタ301のソースと可変抵抗302との間に接続されたノードであり、図1に示したラッチノードA,B(メモリセルの入出力部)に対応する。
このように、トランジスタ301のゲート電圧を電圧源304によって電圧Vbに固定し、トランジスタ301のソース抵抗を可変抵抗302によって変化させる場合について説明する。
ソース抵抗Rsが高い場合は、トランジスタ301におけるゲートとソースとの間の電圧がトランジスタ301のしきい値電圧VTHと同じ程度になるまではトランジスタ301に電流が流れる。このため、ノード305における電圧Vsは、Vs≒Vb−VTHとなる。ソース抵抗Rsが低い場合は、トランジスタ301におけるゲートとソースの間の電圧が上がり導通する。このため、ノード305における電圧Vsは、Vs≒0となる。
すなわち、電圧源304からの電圧Vbを適切に設定することにより、ノード305における電圧Vsの変化幅を制限することができる。電圧源304からの電圧Vbは、図1に示した画素回路110においては、MOSトランジスタ117,118のしきい値電圧をVTHとすると、Vb≒VDD+VTHとなる。
たとえば、図1に示した画素回路110においては、トランジスタ301に相当するシールド素子としてMOSトランジスタ117,118がSRAMのP型MOS(MOSトランジスタ113,114)とN型MOS(MOSトランジスタ111,112,115,116)との間に挿入されている。これにより、画素回路110の低電圧系(たとえばMOSトランジスタ111,112,115,116)における電圧は、0〜VDD[V]の間で変動する。このため、画素回路110のラッチ機能は維持しつつ、画素回路110の低電圧系を高電圧から保護することができる。
また、MOSトランジスタ117,118のソース側は、低電圧SRAMの機能を有するため、低電圧系の周辺回路と直結することが可能になる。たとえば、画素回路110は、画素回路110を制御する周辺回路(たとえば図2に示した周辺回路230)と、レベル変換回路などを介さずに直接接続することが可能になる。このため、たとえば図2に示した液晶表示装置200の小型化を図ることができる。また、消費電力の増加を抑えることができる。
また、MOSトランジスタ117,118のドレイン側の出力端子119は高電圧(0〜VDDH[V])を出力可能になるため、たとえば出力端子119と表示画素との間にレベル変換回路などを設けなくても、表示画素を直接駆動することが可能になる。このため、たとえば図2に示した液晶表示装置200の小型化を図ることができる。また、消費電力の増加を抑えることができる。
(実施の形態にかかる駆動信号の電圧の制御)
図4は、実施の形態にかかる駆動信号の電圧の制御の一例を示す図である。ここでは図2に示した液晶表示装置200をホログラフィックメモリに適用する場合について説明する。図4において、横軸は時間を示す。
制御信号410は、図2に示した周辺回路230から液晶表示部210へ入力される制御信号である。制御信号410の最大の電圧は、電圧VDDHより低い電圧VDD(一例としては1.8[V])である。駆動信号420は、図1に示した出力端子119から表示画素へ印加される駆動信号である。駆動信号420の最大の電圧はVDDH(一例としては5[V])である。
また、図4に示すように、駆動信号420の最大の電圧を可変としてもよい。データ転送期間401は、図2に示した周辺回路230から液晶表示部210の複数の画素回路110へデータが転送される期間、すなわちSRAMにおけるデータの書き換え期間である。液晶応答期間402は、複数の画素回路110から読み出された各値に応じて表示画素の液晶が応答する期間である。記録メディア書込期間403は、表示画素により表示された情報がホログラフィックメモリの記録メディアに書き込まれる期間である。
液晶表示装置200をホログラフィックメモリに適用する場合は、データ転送期間401、液晶応答期間402、記録メディア書込期間403が周期的に繰り返される。このとき、液晶表示装置200は、図4に示すように、駆動信号420の最大の電圧VDDHを、液晶応答期間402および記録メディア書込期間403においては表示画素の駆動に要する電圧(一例としては5[V])としつつ、データ転送期間401においては表示画素の駆動に要する電圧より低い電圧(一例としては1.8[V])としてもよい。
これにより、データ転送時には駆動信号420の最大の電圧VDDHを周辺回路の電源電圧VDDと同じ程度の電圧まで下げ、データ転送後に駆動信号420の最大の電圧VDDHを表示画素の駆動に要する電圧に戻すことができる。これにより、データ転送時の貫通電流を抑制し、液晶表示装置200の消費電力を低減することができる。
なお、駆動信号420の電圧VDDHを可変とする場合においても、差動アンプ130へ入力される電圧VDDHは一定の電圧(一例としては5[V])としてもよい。これにより、動作の安定化を図ることができる。
このように、P型のMOSトランジスタ113,114に印加される最大の電圧VDDHを、画素回路110から読み出された信号に基づく液晶表示を行う期間(液晶応答期間402および記録メディア書込期間403)においては電圧VDDより高い第1電圧(一例としては5[V])に制御し、画素回路110への信号の転送期間(データ転送期間401)においては第1電圧より低い第3電圧(一例としては1.8[V])に制御する制御回路を液晶表示装置200に設けてもよい。
これにより、画素回路110へのデータ転送時の貫通電流を抑制し、液晶表示装置200の消費電力を低減することができる。P型のMOSトランジスタ113,114に印加される最大の電圧VDDHを制御する制御回路は、たとえば図2に示した周辺回路230に設けることができる。
図4において、駆動信号420の電圧VDDHを可変とする場合について説明したが、駆動信号420の電圧VDDHを一定(一例としては5[V])としてもよい。この場合も、周辺回路における消費電力を低減することができる。
(実施の形態にかかる液晶駆動回路の他の構成例)
図5は、実施の形態にかかる液晶駆動回路の他の構成例1を示す図である。図5において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図1においてはレプリカ回路120および差動アンプ130を用いて画素回路110のMOSトランジスタ117,118のゲート電圧を制御する構成について説明したが、このような構成に限らない。
たとえば、図5に示すように、液晶駆動回路100は、図1に示したレプリカ回路120および差動アンプ130に代えてバイアス回路510を備えていてもよい。バイアス回路510は、トランジスタ511と、直流の定電流源512と、直流の電圧源513と、を備えている。
トランジスタ511は、定電流源512と電圧源513との間に設けられたMOSトランジスタである。トランジスタ511のゲートは、定電流源512と、画素回路110のMOSトランジスタ117,118の各ゲートと、に接続されている。これにより、MOSトランジスタ117,118の各ゲートに一定のゲート電圧を供給することができる。
図5に示した構成においても、図1に示した構成と同様に、1画素あたりの面積の増加を抑えつつ、消費電力の低減を図ることができる。また、図5に示した構成において、図4に示したように、駆動電圧の最大の電圧を可変としてもよい。
図6は、実施の形態にかかる液晶駆動回路の他の構成例2を示す図である。この例は、たとえば液晶駆動回路をN型シリコン基板上に構成したものに相当する。図6において、図1に示した部分と機能的に同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図6に示す構成においては、画素回路110は、MOSトランジスタ111,112の側が電源(VSSH)に接続され、MOSトランジスタ113,114の側が接地されている。この場合は、保護用のMOSトランジスタとして図1に示したN型のMOSトランジスタ117,118に代えてP型のMOSトランジスタ611,612を設けた構成とする。また、保護用のMOSトランジスタ611はMOSトランジスタ111とMOSトランジスタ113,115との間に接続され、保護用のMOSトランジスタ612はMOSトランジスタ112とMOSトランジスタ114,116との間に接続される。
また、レプリカ回路120においても、保護用のMOSトランジスタとして図1に示したN型のMOSトランジスタ127,128に代えてP型のMOSトランジスタ621,622を設けた構成とする。また、保護用のMOSトランジスタ621はMOSトランジスタ121とMOSトランジスタ123,125との間に接続され、保護用のMOSトランジスタ622はMOSトランジスタ122とMOSトランジスタ124,126との間に接続される。
また、画素回路110の出力端子119は、MOSトランジスタ112とMOSトランジスタ612との間に設けられる。また、MOSトランジスタ115,116の各ゲートにはワード線の反転信号(/WL)が入力される。
図6に示した構成においても、図1に示した構成と同様に、1画素あたりの面積の増加を抑えつつ消費電力の低減を図るとともに、動作の安定化を図ることができる。また、図6に示した構成において、図5に示したように、レプリカ回路120および差動アンプ130に代えてバイアス回路510(図5参照)を設けた構成としてもよい。また、図6に示した構成において、図4に示したように、駆動電圧の最大の電圧を可変としてもよい。
図7は、実施の形態にかかる液晶駆動回路の他の構成例3を示す図である。図7において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図7に示すように、画素回路110は、図1に示した負荷抵抗回路部131において、MOSトランジスタ113,114に代えて負荷抵抗711,712を設けることにより、抵抗負荷型のSRAMセルとしてもよい。この場合は、レプリカ回路120においても、MOSトランジスタ123,124に代えて負荷抵抗721,722を設けた構成とする。
図7に示した構成においても、図1に示した構成と同様に、1画素あたりの面積の増加を抑えつつ消費電力の低減を図るとともに、動作の安定化を図ることができる。また、図7に示した構成において、図4に示したように、駆動電圧の最大の電圧を可変としてもよい。また、図7に示した構成において、図5に示したように、レプリカ回路120および差動アンプ130に代えてバイアス回路510(図5参照)を設けた構成としてもよい。
また、図7に示した構成において、図6に示したように、MOSトランジスタ111,112の側が電源(VSSH)に接続され、負荷抵抗711,712の側が接地された構成としてもよい。この場合は、保護用のMOSトランジスタとしてN型のMOSトランジスタ117,118に代えてP型のMOSトランジスタ611,612を設け、保護用のトランジスタとしてMOSトランジスタ127,128に代えてP型のMOSトランジスタ621,622を設けた構成とする。
以上説明したように、液晶表示装置によれば、1画素あたりの面積の増加を抑えつつ、消費電力の低減を図ることができる。
以上のように、本発明にかかる液晶表示装置は、LCOSなどの液晶パネルを用いて画像を表示する液晶表示装置に有用であり、特に、画像を光情報記録媒体に照射してホログラムを形成することで情報を記録するホログラフィックメモリに適している。
100 液晶駆動回路
110 画素回路
111〜118,121〜128,611,612,621,622 MOSトランジスタ
119 出力端子
120 レプリカ回路
130 差動アンプ
131 負荷抵抗回路部
132 記憶回路部
200 液晶表示装置
210 液晶表示部
220,510 バイアス回路
230 周辺回路
231 タイミング制御部
232 ロウ選択部/ロウドライバ
233 カラム選択部
234 カラムドライバ
300 模擬回路
301,511 トランジスタ
302 可変抵抗
303 負荷
304,513 電圧源
305 ノード
401 データ転送期間
402 液晶応答期間
403 記録メディア書込期間
410 制御信号
420 駆動信号
512 定電流源
711,712,721,722 負荷抵抗

Claims (9)

  1. 表示の画素ごとに設けられたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型のSRAM(Static Random Access Memory)セルであって、
    負荷抵抗回路部と記憶回路部との間に保護用のMOSトランジスタを有し、
    前記記憶回路部のトランジスタに、前記負荷抵抗回路部のトランジスタおよび前記保護用のMOSトランジスタより高電圧への耐性が低いトランジスタを用いたSRAMセルと、
    前記SRAMセルのそれぞれにおける前記負荷抵抗回路部と前記保護用のMOSトランジスタとの間から出力される信号に基づく液晶表示を行う液晶表示部と、
    を備えることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記負荷抵抗回路部にP型MOSトランジスタを用い、前記記憶回路部にN型MOSトランジスタを用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記負荷抵抗回路部にN型MOSトランジスタを用い、前記記憶回路部にP型MOSトランジスタを用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 前記負荷抵抗回路部に負荷抵抗を用い、前記記憶回路部にN型MOSトランジスタを用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  5. 前記負荷抵抗回路部に負荷抵抗を用い、前記記憶回路部にP型MOSトランジスタを用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  6. 前記負荷抵抗回路部には最大で第1電圧の電圧が印加され、
    前記保護用のMOSトランジスタは、前記記憶回路部に印加される最大の電圧を前記第1電圧より低い第2電圧に制限する、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の液晶表示装置。
  7. 前記SRAMセルのレプリカ回路と、
    前記記憶回路部に対応する前記レプリカ回路のトランジスタと、前記保護用のMOSトランジスタに対応する前記レプリカ回路のトランジスタと、の間の最大の電圧が前記第2電圧に近づくように、前記保護用のMOSトランジスタに対応する前記レプリカ回路のトランジスタのゲート電圧を調整し、前記SRAMセルにおける前記保護用のMOSトランジスタのゲートに、前記保護用のMOSトランジスタに対応する前記レプリカ回路のトランジスタのゲート電圧と同じ電圧を印加する調整回路と、
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記レプリカ回路および前記調整回路は、前記SRAMセルのうちの複数のSRAMセルにおいて共有される回路であることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置。
  9. 前記負荷抵抗回路部に印加される最大の電圧を、前記液晶表示を行う期間においては前記第1電圧に制御し、前記SRAMセルへの信号の転送期間においては前記第1電圧より低い第3電圧に制御する制御回路を備えることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載の液晶表示装置。
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