JP2017017296A - 面発光レーザ、面発光レーザアレイ、レーザ装置、点火装置、及び内燃機関 - Google Patents

面発光レーザ、面発光レーザアレイ、レーザ装置、点火装置、及び内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】傾斜基板を用いつつ、断面形状が等方的な光を射出することができる面発光レーザを提供する。
【解決手段】 発光部は、基板、バッファ層、下部半導体DBR、下部スペーサ層、活性層、上部スペーサ層、上部半導体DBR、コンタクト層、保護膜、上部電極、下部電極などを有している。基板は、基板表面の法線方向が、結晶方位[1 0 0]方向に対して、結晶方位[1 1 1]A方向に向かって15度傾斜した傾斜基板である。また、発光部のメサ構造体は六角柱状であり、該メサ構造体の横断面形状である六角形を構成する3組の対向する2辺のうち、一の組の対向する2辺が基板の傾斜方向に平行である。この場合は、酸化狭窄構造における非酸化領域の形状が六角形となり、断面形状が等方的な光を射出することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、面発光レーザ、面発光レーザアレイ、レーザ装置、点火装置、及び内燃機関に係り、更に詳しくは、傾斜基板上に複数の半導体層が積層されている面発光レーザ、複数の前記面発光レーザが集積されている面発光レーザアレイ、該面発光レーザアレイを有するレーザ装置及び点火装置、並びに前記点火装置を備える内燃機関に関する。
垂直共振器型の面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)は、基板に垂直な方向に光を射出するものであり、基板に平行な方向に光を射出する端面発光型の半導体レーザよりも低価格、低消費電力、小型、2次元デバイスに好適、かつ、高性能であることから、注目されている。
複数の面発光レーザが集積された面発光レーザアレイは、高い出力でレーザ光を射出することができ、様々な用途が検討されている。
例えば、特許文献1には、傾斜基板上に形成され、酸化可能層の選択酸化によって形成された電流狭窄領域を有するメサ構造体を含む垂直共振器型の面発光レーザが開示されている。
しかしながら、傾斜基板上に複数の半導体層からなるメサ構造体が形成されている面発光レーザは、射出される光の断面形状が非等方的であり、等方的な断面形状を要する用途への応用に不利であった。
本発明は、傾斜基板上に形成されたメサ構造体を含む面発光レーザにおいて、前記メサ構造体は六角柱状であり、該メサ構造体の横断面形状である六角形を構成する3組の対向する2辺のうち、一の組の対向する2辺が前記傾斜基板の傾斜方向に平行である面発光レーザである。
本発明の面発光レーザによれば、傾斜基板を用いつつ、断面形状が等方的な光を射出することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジン300の概略を説明するための図である。 点火装置301を説明するための図である。 レーザ共振器206を説明するための図である。 図4(A)及び図4(B)は、それぞれ本実施形態の面発光レーザアレイを説明するための図である。 本実施形態の面発光レーザアレイチップを説明するための図である。 発光部を説明するための図である。 図7(A)及び図7(B)は、それぞれ発光部の基板を説明するための図である。 図8(A)及び図8(B)は、それぞれ放熱部材を説明するための図である。 面発光レーザアレイチップの作製方法を説明するための図(その1)である。 面発光レーザアレイチップの作製方法を説明するための図(その2)である。 面発光レーザアレイチップの作製方法を説明するための図(その3)である。 面発光レーザアレイチップの作製方法を説明するための図(その4)である。 面発光レーザアレイチップの作製方法を説明するための図(その5)である。 面発光レーザアレイチップの作製方法を説明するための図(その6)である。 面発光レーザアレイチップの作製方法を説明するための図(その7)である。 面発光レーザアレイチップの作製方法を説明するための図(その8)である。 面発光レーザアレイチップの作製方法を説明するための図(その9)である。 図18(A)及び図18(B)は、それぞれ面発光レーザアレイチップと放熱部材の接合を説明するための図である。 図19(A)及び図19(B)は、それぞれ配線部材の取り付けを説明するための図である。 図20(A)及び図20(B)は、それぞれ非酸化領域の赤外顕微鏡写真を説明するための図である。 六角柱のメサ構造体を六方充填配置したときを説明するための図である。 円柱のメサ構造体を六方充填配置したときを説明するための図である。 六角柱のメサ構造体を六方充填配置したときの利点を説明するための図である。 面発光レーザアレイチップの変形例を説明するための図である。 マイクロレンズアレイを説明するための図(その1)である。 マイクロレンズアレイを説明するための図(その2)である。 図27(A)及び図27(B)は、それぞれレーザアニール装置の概略構成を説明するための図である。 レーザ加工機の概略構成を説明するための図である。
「概要」
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1には、一実施形態に係る内燃機関としてのエンジン300の主要部が模式図的に示されている。
このエンジン300は、点火装置301、燃料噴出機構302、排気機構303、燃焼室304、及びピストン305などを備えている。
エンジン300の動作について簡単に説明する。
(1)燃料噴出機構302が、燃料と空気の可燃性混合気を燃焼室304内に噴出させる(吸気)。
(2)ピストン305が上昇し、可燃性混合気を圧縮する(圧縮)。
(3)点火装置301が、燃焼室304内にレーザ光を射出する。これにより、燃料に点火される(着火)。
(4)燃焼ガスが発生し、ピストン305が降下する(燃焼)。
(5)排気機構303が、燃焼ガスを燃焼室304外へ排気する(排気)。
このように、吸気、圧縮、着火、燃焼、排気からなる一連の過程が繰り返される。そして、燃焼室304内の気体の体積変化に対応してピストン305が運動し、運動エネルギーを生じさせる。燃料には例えば天然ガスやガソリン等が用いられる。
なお、エンジン300は、該エンジン300の外部に設けられ、該エンジン300と電気的に接続されているエンジン制御装置の指示に基づいて、上記動作を行う。
点火装置301は、一例として図2に示されるように、レーザ装置200、射出光学系210、及び保護部材212などを有している。
射出光学系210は、レーザ装置200から射出される光を集光する。これにより、集光点で高いエネルギー密度を得ることができる。
保護部材212は、燃焼室304に臨んで設けられた透明の窓である。ここでは、一例として、保護部材212の材料としてサファイアガラスが用いられている。
レーザ装置200は、面発光レーザアレイ201、第1集光光学系203、光ファイバ204、第2集光光学系205、及びレーザ共振器206を備えている。なお、本明細書では、XYZ3次元直交座標系を用い、面発光レーザアレイ201からの光の射出方向を+Z方向として説明する。
面発光レーザアレイ201は、励起用光源であり、複数の発光部を有している。各発光部は、垂直共振器型の面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)である。面発光レーザアレイ201から射出される光の波長は808nmである。
面発光レーザアレイは、射出される光の、温度による波長ずれが非常に少ないため、励起波長のずれによって特性が大きく変化するQスイッチレーザを励起するのに有利な光源である。そこで、面発光レーザアレイを励起用光源に用いると、環境の温度制御を簡易なものにできるという利点がある。
第1集光光学系203は、面発光レーザアレイ201から射出される光を集光する。
光ファイバ204は、第1集光光学系203によって光が集光される位置にコアの−Z側端面の中心が位置するように配置されている。ここでは、光ファイバ204として、コア径が1.5mm、NAが0.39の光ファイバ(Thorlabs社製、型番:FT1500UMT)が用いられている。
光ファイバ204を設けることによって、面発光レーザアレイ201をレーザ共振器206から離れた位置に置くことができる。これにより配置設計の自由度を増大させることができる。また、レーザ装置200を点火装置に用いる際に、熱源から面発光レーザアレイ201を遠ざけることができるため、エンジン300を冷却する方法の幅を広げることが可能である。
光ファイバ204に入射した光はコア内を伝播し、コアの+Z側端面から射出される。
第2集光光学系205は、光ファイバ204から射出された光の光路上に配置され、該光を集光する。第2集光光学系205で集光された光は、レーザ共振器206に入射する。
レーザ共振器206は、Qスイッチレーザであり、一例として図3に示されるように、レーザ媒質206a、及び可飽和吸収体206bを有している。
レーザ媒質206aは、3mm×3mm×8mmの直方体形状のNd:YAG結晶であり、Ndが1.1%ドープされている。可飽和吸収体206bは、3mm×3mm×2mmの直方体形状のCr:YAG結晶であり、初期透過率が30%のものである。
なお、ここでは、Nd:YAG結晶とCr:YAG結晶は接合されており、いわゆるコンポジット結晶となっている。また、Nd:YAG結晶及びCr:YAG結晶は、いずれもセラミックスである。
第2集光光学系205からの光は、レーザ媒質206aに入射される。すなわち、第2集光光学系205からの光によってレーザ媒質206aが励起される。なお、面発光レーザアレイ201から射出される光の波長は、YAG結晶において最も吸収効率の高い波長である。そして、可飽和吸収体206bは、Qスイッチの動作を行う。
レーザ媒質206aの入射側(−Z側)の面、及び可飽和吸収体206bの射出側(+Z側)の面は光学研磨処理がなされ、ミラーの役割を果たしている。なお、以下では、便宜上、レーザ媒質206aの入射側の面を「第1の面」ともいい、可飽和吸収体206bの射出側の面を「第2の面」ともいう(図3参照)。
そして、第1の面及び第2の面には、面発光レーザアレイ201から射出される光の波長、及びレーザ共振器206から射出される光の波長に応じた誘電体膜がコーティングされている。
具体的には、第1の面には、波長が808nmの光に対して99.5%の高い透過率を示し、波長が1064nmの光に対して99.5%の高い反射率を示すコーティングがなされている。また、第2の面には、波長が1064nmの光に対して50%の反射率を示すコーティングがなされている。
これにより、レーザ共振器206内で光が共振し増幅される。ここでは、レーザ共振器206の共振器長は10(=8+2)mmである。
図2に戻り、駆動装置220は、エンジン制御装置222の指示に基づいて、面発光レーザアレイ201を駆動する。すなわち、駆動装置220は、エンジン300の動作における着火のタイミングで点火装置301から光が射出されるように、面発光レーザアレイ201を駆動する。なお、面発光レーザアレイ201における複数の発光部は、同時に点灯及び消灯される。
上記実施形態において、面発光レーザアレイ201をレーザ共振器206から離れた位置に置く必要がない場合は、光ファイバ204が設けられなくても良い。
また、前記第1集光光学系203、前記第2集光光学系205、及び前記射出光学系210は、いずれも単一のレンズからなっていても良いし、複数のレンズからなっていても良い。
また、ここでは、内燃機関として燃焼ガスによってピストンを運動させるエンジン(ピストンエンジン)の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ロータリーエンジンや、ガスタービンエンジンや、ジェットエンジンであっても良い。要するに、燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成するものであれば良い。
また、排熱を利用して、動力や温熱や冷熱を取り出し、総合的にエネルギー効率を高めるシステムであるコジェネレーションに、点火装置301を用いても良い。
また、ここでは、点火装置301が内燃機関に用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、ここでは、レーザ装置200が点火装置に用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、レーザ加工機、レーザピーニング装置、テラヘルツ発生装置などに用いることができる。
「詳細」
次に、面発光レーザアレイ201の詳細について説明する。面発光レーザアレイ201は、一例として図4(A)及び図4(B)に示されるように、面発光レーザアレイチップ230及び放熱部材231などを有している。
面発光レーザアレイチップ230は、図5に示されるように、複数の発光部、該複数の発光部が形成されている発光部領域240の周囲に設けられた電極パッド241を有している。各発光部は、Z軸方向からみると、六角形状をしている。そして、複数の発光部は、蜂の巣状に配置(六方充填配置)されている。
1つの発光部のYZ断面が図6に示されている。各発光部は、基板101、バッファ層102、下部半導体DBR103、下部スペーサ層104、活性層105、上部スペーサ層106、上部半導体DBR107、コンタクト層109、保護膜111、上部電極113、下部電極114などを有している。
基板101は、図7(A)に示されるように、基板表面の法線方向が、結晶方位[1 0 0]方向に対して、結晶方位[1 1 1]A方向に向かって15度(θ=15度)傾斜したn−GaAs単結晶基板である。すなわち、基板101は、いわゆる傾斜基板である。ここでは、図7(B)に示されるように、結晶方位[0 −1 1]方向が+X方向、結晶方位[0 1 −1]方向が−X方向となるように配置されている。そこで、傾斜基板の傾斜軸は、X軸方向に平行である。なお、基板表面の法線方向及び傾斜軸方向のいずれにも直交する方向を「傾斜方向」という。ここでは、Y軸方向が傾斜方向である。
図6に戻り、バッファ層102は、基板101の+Z側の面上に積層され、n−GaAsからなる層である。
下部半導体DBR103は、バッファ層102の+Z側の面上に積層され、n−Al0.9As0.1からなる低屈折率層と、n−Al0.3Ga0.7Asからなる高屈折率層のペアを40.5ペア有している。
各屈折率層の間には、電気抵抗を低減するため、一方の組成から他方の組成へ向かって組成を徐々に変化させた厚さ20nmの組成傾斜層が設けられている。
そして、各屈折率層はいずれも、隣接する組成傾斜層の1/2を含んで、発振波長をλとするとλ/4の光学的厚さとなるように設定されている。
なお、光学的厚さがλ/4のとき、その層の実際の厚さDは、D=λ/4n(但し、nはその層の媒質の屈折率)である。
下部スペーサ層104は、下部半導体DBR103の+Z側に積層され、ノンドープの(Al0.1Ga0.90.5In0.5Pからなる層であり、面発光レーザアレイ201から射出される光の波長が808nmとなるように設計されている。
活性層105は、下部スペーサ層104の+Z側に積層され、Al0.05Ga0.95Asからなる量子井戸層と、Al0.3Ga0.7Asからなる障壁層とが交互に積層された3重量子井戸(TQW:Triple Quantum Well)構造の活性層である。
上部スペーサ層106は、活性層105の+Z側に積層され、ノンドープの(Al0.1Ga0.90.5In0.5Pからなる層である。
下部スペーサ層104と活性層105と上部スペーサ層106とからなる部分は、共振器構造体とも呼ばれており、隣接する組成傾斜層の1/2を含んで、その厚さが1波長の光学的厚さとなるように設定されている。なお、活性層105は、高い誘導放出確率が得られるように、電界の定在波分布における腹に対応する位置である共振器構造体の中央に設けられている。
上部半導体DBR107は、上部スペーサ層106の+Z側に積層され、p−Al0.9Ga0.1Asからなる低屈折率層とp−Al0.3Ga0.7Asからなる高屈折率層のペアを25ペア有している。
各屈折率層の間には組成傾斜層が設けられている。そして、各屈折率層はいずれも、隣接する組成傾斜層の1/2を含んで、λ/4の光学的厚さとなるように設定されている。
但し、上部半導体DBR107における低屈折率層の1つには、p−AlAsからなる被選択酸化層108が厚さ30nmで挿入されており、この低屈折率層のみ3λ/4の光学的厚さである。この低屈折率層における被選択酸化層108の挿入位置は、上部スペーサ層106側からみて、+Z側へ光学的にλ/4の距離だけ離れた位置であり、低屈折率層中である。
コンタクト層109は、上部半導体DBR107の+z側に積層され、p−GaAsからなる層である。
保護膜111は、SiN、SiONあるいはSiOからなる膜である。
上部電極113は、配線部材によって電極パッドと電気的に接続される。
図8(A)及び8(B)には、放熱部材231が示されている。この放熱部材231は、窒化アルミニウム(AlN)からなり、+Z側の面に、第1の金属層231a及び第2の金属層231bが形成されている。第1の金属層231aと第2の金属層231bは、電気的に分離されている。ここでは、各金属層は、厚さ1μmの金(Au)の層である。
ここで、面発光レーザアレイチップ230の作製方法について説明する。
(1)有機金属気相成長法(MOCVD法)あるいは分子線エピタキシャル成長法(MBE法)による結晶成長によって、基板101上に、バッファ層102、下部半導体DBR103、下部スペーサ層104、活性層105、上部スペーサ層106、上部半導体DBR107、被選択酸化層108、コンタクト層109を形成する(図9参照)。なお、このように基板101上に複数の半導体層が積層されたものを、以下では、便宜上「積層体」ともいう。
III族の原料には、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)を用い、V族の原料には、フォスフィン(PH)、アルシン(AsH)を用いている。また、p型ドーパントの原料には四臭化炭素(CBr)を用い、n型ドーパントの原料にはセレン化水素(HSe)を用いている。
(2)積層体の表面にメサ形状に対応するレジストパターンをアレイ状に形成する。具体的には、コンタクト層109上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、メサ形状に対応したレジストパターンを形成する。ここでは、図10に示されるように、1辺の長さWが13.6μmの正六角形状のパターンを、パターン同士の間隔Gが1.0μmの六方充填配置で形成する。また、各パターンは、正六角形を構成する3組の対向する2辺のうち、一の組の対向する2辺が基板101の傾斜方向に略平行になるように形成されている。なお、コンタクト層109上に塗布されるレジストはポジレジストを用い、コンタクト露光により露光を行う。
(3)ICPドライエッチングによって、六角柱状のメサを形成する。ここでは、エッチングの底部は下部スペーサ層104中に位置するようにした。
なお、ドライエッチングの条件を調整することにより、メサの側面の傾斜角を調整することができる。ここでは、基板101の表面に対し、メサの側面の傾斜角が70°〜80°となるように、ドライエッチングの条件を調整している。この場合は、配線部材の断線を抑制することができる。
(4)レジストパターンを除去する(図11参照)。
(5)積層体を水蒸気中で熱処理する。ここでは、メサの外周部から被選択酸化層108中のAlが選択的に酸化される。そして、メサの中央部に、Alの酸化層108aによって囲まれた酸化されていない領域108bを残留させる(図12参照)。これにより、発光部の駆動電流の経路をメサの中央部だけに制限する、酸化狭窄構造が形成される。上記酸化されていない領域108bが電流通過領域(電流注入領域)である。ここでは、図13に示されるように、酸化距離aが2.5μm、非酸化領域径bが9.3μmとなるように酸化を行った。
(6)外周部溝形成部のみを露出させるようリソグラフィによりレジストパターンを形成する。
(7)ICPドライエッチングを用いて分離溝を形成する。
(8)レジストパターンを除去する。
(9)積層体を加熱処理用のチャンバーに入れ、窒素雰囲気中に380〜400℃の温度で3分間保持する。これにより、大気中で表面に付着した酸素や水、もしくはチャンバー内の微量な酸素や水による自然酸化膜が、窒素雰囲気中での加熱処理により安定した不動態皮膜になる。
(10)プラズマCVD法を用いて、SiN、SiONあるいはSiOからなる保護膜111を形成する(図14参照)。保護膜111の膜厚は150nm〜200nmであれば良く、150nmであるのが好ましい。
(11)メサ上面にコンタクトホールを設けるためのレジストパターンを形成する。
(12)BHF(バッファード・フッ酸)を用いたウエットエッチングにより、レジストパターンの開口部における保護膜111を除去する。このとき同時に、(7)で形成した分離溝の底面にあるスクライブする領域の保護膜111も除去する。
(13)レジストパターンを除去する(図15参照)。
(14)メサ構造体上部の光射出部となる領域に一辺11.9μmの六角形状のレジストパターンと、電極パッドと発光部を接続するレジストパターンとを形成する。
(15)上部電極113の材料を蒸着する。ここでは、Ti/Pt/Auからなる金属膜をEB(電子ビーム)蒸着により順次積層する。
(16)リフトオフにより、レジストパターンの形成されている領域上の金属膜を除去する。これにより、上部電極113が形成される(図16参照)。
(17)基板101の裏側を所定の厚さ(例えば100μm程度)まで研磨した後、AuGe/Ni/Auからなる金属膜をEB(電子ビーム)蒸着により順次積層し、下部電極114を形成する(図17参照)。
(18)400℃で5分間アニールし、上部電極113と下部電極114のオーミック導通をとる。これにより、メサは発光部となる。
(19)スクライブ・ブレーキングにより、チップ毎に切断する。
次に、300〜350℃に加熱したホットプレート上で、金錫(AuSn)合金を用いて放熱板231と面発光レーザアレイチップ230を接合する。ここでは、放熱板231の第1の金属層231a上に金錫(AuSn)合金が3μm成膜されている。そして、面発光レーザアレイチップ230は、金錫(AuSn)合金上に載置されるように位置決めされる(図18(A)及び図18(B)参照)。接合は、チップ全面で良好な接合を得るために適切な荷重を印加しながら行う。金錫(AuSn)合金を用いて接合させる場合は、フラックスを必要とせず、電気抵抗を低減させる効果がある。
さらに、金(Au)からなる配線部材232を用いて、上部電極113と第2の金属層231bを電気的に接続する(図19参照)。
これにより、面発光レーザアレイ201を作製することができる。
発明者らは、傾斜基板上に面発光レーザを作製し、上記酸化されていない領域108bの形状と、六角柱状のメサ構造体の面方位との関係について詳細な検討を行った。なお、以下では、煩雑さを避けるため、上記酸化されていない領域108bを「非酸化領域108b」ともいう。
そして、六角柱状のメサ構造体の横断面(XY断面)形状である正六角形を構成する3組の対向する2辺のうち、一の組の対向する2辺が基板101の傾斜方向に略平行になるように形成した場合、被選択酸化層108の各面方位における酸化速度が略等しくなり、非酸化領域108bの形を等方的に形成させることができるということを新たに見出した。
図20(A)には、一の組の2辺が基板101の傾斜方向に略直交するように形成した場合の赤外顕微鏡写真が示され、図20(B)には、一の組の2辺が基板101の傾斜方向に略平行となるように形成した場合の赤外顕微鏡写真が示されている。図20(A)では、非酸化領域108bの形状がメサ構造体の形状に対して非等方的な形状になっているのに対し、図20(B)では、非酸化領域108bの形状がメサ構造体の形状に対して等方的になっていることが分かる。
また、六角柱状のメサ構造体を形成することが可能なことから、2次元平面に対し高密度にメサ構造体を形成することができ、面発光レーザアレイの単位面積当たりの出力を円柱状のメサ構造体を用いた場合より大きくすることが可能となる。
図21には、六角柱状のメサ構造体を六方充填配置した場合が示され、図22には、円柱状のメサ構造体を六方充填配置した場合が示されている。なお、以下では、被選択酸化層108における酸化領域108aと非酸化領域108bの境界部を「酸化端」という。また、XY面内において、メサ構造体の中心から酸化端までの距離をb、酸化端からメサ構造体の端部までの距離をa、メサ構造体の端部から、隣接する2つのメサ構造体の中点までの距離をdとする。
隣接する2つのメサ構造体の中心間距離は、2b+2a+2dとなる。なお、メサ構造体が六角柱状のときの中心間距離をP、円柱状のときの中心間距離をQとする。
メサ構造体を高密度に集積するためには、上記中心間距離をできるだけ小さくすれば良い。但し、距離dはメサ構造体を所望の形状に再現性良く加工するためにある一定の大きさが必要であり、加工が可能な最小値以上にする必要がある。ここで、距離dはこの最小値を取るものとする。
距離aは、電極とのコンタクトを取るために必要な間隔f(図23参照)と、酸化領域から電極の端部までの距離cとに分けられる。間隔fも加工の限界値により最小値が制限され、ここではfも最小値をとるものとする。
距離cは、面発光レーザの放射角や出力特性に影響する部分である。そのため、用途によって自由に決められる値である。このようにして、ある距離cに対して、距離a及び距離dの最小値は決定される。
このように距離a及び距離dの値が決まるので、中心間距離をより小さくするには、距離bを小さくすることが求められる。メサ構造体の形状が一定である場合、距離bは素子の閾値電流特性や放射角を決定するパラメータであるため、設計上の制限から距離bの値を変更することは難しい。しかしながら、発明者らは、メサ構造体の形状を円柱状から六角柱状に変更することにより、上記の特性を保ったまま距離bの値を小さくできることを見出した。
閾値電流特性及び放射角特性を保つために、非酸化領域108bの面積をSとすると、メサ構造体の形状が六角柱状の場合、次の(1)式が成り立ち、円柱状の場合、次の(2)式が成り立つ。
そこで、メサ構造体の形状が六角柱状の場合の上記中心間距離Pは、次の(3)式で示され、円柱状の場合の上記中心間距離Qは、次の(4)式で示される。
プロセス上の制限は、例えばd=1.0[μm]、a=2.5[μm]程度である。このとき、メサ構造体の形状が六角柱状の場合と円柱状の場合とで非酸化領域108bの面積Sを同じとすると、P/Qは、S=100[μm]のとき約0.97であり、S=300[μm]のとき約0.96である。
このことから、六角柱状のメサ構造体を用いることで、円柱状のメサ構造体に対して、単位面積あたりの発光部数(チャンネル数)は、S=100[μm]のとき約6%、S=300[μm]のとき約7%の増加となり、より高密度に集積することが可能となる。すなわち、出力密度の大きい面発光レーザアレイが実現できる。
なお、本実施形態では、中心間距離Pは約25.6μmである。そして、本実施形態と面積Sが等しい円柱形状のメサ構造体では、中心間距離Qは約26.5μmである。つまり、本実施形態では、円柱状のメサ構造体に対して単位面積あたりの発光部数(チャンネル数)は約7%の増加となる。
六角柱状のメサ構造体の横断面(XY断面)形状である正六角形を構成する6つの辺を対向する2辺からなる3つの組に分けたとき、一の組の2辺が基板101の傾斜方向に略平行になるように形成した場合、非酸化領域108bの形状をメサ構造体と同様の六角形状にすることができる。これにより、面発光レーザアレイから射出された光を集光レンズで集光したとき、その集光形も非酸化領域108bと同様の等方的な六角形状にすることが可能となる。
従来の非等方的な非酸化領域108bを有する面発光レーザアレイでは、その集光形も非等方的となるため、光ファイバに光を入射させる際に、一部の光が集光し切れずに損失が生じていた。しかしながら、本実施形態の面発光レーザアレイ201では、等方的な形状の集光形を得ることができるため、効率良く光ファイバに光を入射させることができる。また、光ファイバからも高い出力の光が取り出せる結果が実験的に得られている。
また、本実施形態では、傾斜基板を用いているため、光学利得の異方性を有する活性層を得ることができ、射出される光の偏光方向を調整することができる。
また、本実施例では、傾斜基板を用いているが、AlGaInP等の混晶は、傾斜基板上に成長することにより、ヒロックと呼ばれる結晶欠陥が発生することなく、表面平坦性が良好で、結晶欠陥が少ない良質な結晶に成長することができる。
AlGaInP、及びGaInAsP等は、赤色から近赤外の発振波長を有する活性層材料として利用することができ、傾斜基板を用いることで特にこれらの活性層材料を有した面発光レーザアレイを高品質に作製することができる。
また、AlGaInP混晶はGaAs基板に格子整合して成長できる結晶の中で、最もバンドギャップエネルギーが大きく、スペーサ層、多層膜反射鏡の材料としても用いることが可能である。この場合には、バンドギャップエネルギーが大きいことによって活性領域にキャリアを効率良く閉じ込めることができる。その際、傾斜基板を用いることで良質な結晶を成長することが可能となり、その効果として非発光再結合を低減させることができ、効率の良い面発光レーザ素子が得られる。
従って、赤色から近赤外の波長帯において、非酸化領域の形状が揃ったことで集光効率が良く、また結晶品質が良いことで出力密度がより高い面発光レーザアレイを実現することができる。
すなわち、傾斜基板上に活性層を含む六角柱状のメサ構造体を形成することで、高集積化に加え、単位面積当たりの出力を、無傾斜基板を用いた場合に比べ、大きくすることが可能となる。また、傾斜基板の傾斜角度を3度から15度とすることで、より等方的な形状となる非酸化領域108bを得ることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る面発光レーザアレイ201は、複数の発光部(面発光レーザ)が集積された面発光レーザアレイチップ230を有している。そして、各発光部は、基板101、バッファ層102、下部半導体DBR103、下部スペーサ層104、活性層105、上部スペーサ層106、上部半導体DBR107、コンタクト層109、保護膜111、上部電極113、下部電極114などを有している。
基板101は、基板表面の法線方向が、結晶方位[1 0 0]方向に対して、結晶方位[1 1 1]A方向に向かって15度傾斜した傾斜基板である。
また、各発光部のメサ構造体は六角柱状であり、該メサ構造体の横断面形状である六角形を構成する3組の対向する2辺のうち、一の組の対向する2辺が基板101の傾斜方向に平行である。
この場合は、酸化狭窄構造における非酸化領域108bの形状が六角形となり、断面形状が等方的な光を射出することができる。すなわち、傾斜基板を用いつつ、断面形状が等方的な光を射出することができる。
そして、レーザ装置200は、面発光レーザアレイ201を有しているため、効率良く高出力のレーザ光を射出することができる。
また、高密度にメサ構造体が集積された面発光レーザアレイでは、面発光レーザアレイのサイズを小さくしても従来の面発光レーザアレイと同等の出力を得ることができるため、集光レンズを介して光を集光する際にそのスポット径を小さくすることができるという利点がある。
これにより、光ファイバのコア径を小さくすることが可能となり、高いビーム品質を保ったまま出力の大きい光を取り出すことが可能となる。すなわち、出力の大きい光を高いビーム品質を保ったまま伝送し、取り出すことができるレーザ装置を実現できる。
さらに、点火装置301は、レーザ装置200を備えているため、安定した点火を行うことができる。
また、エンジン300は、点火装置301を備えているため、結果として、安定性を向上させることができる。
なお、上記実施形態では、放熱板231の材料として窒化アルミニウム(AlN)が用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。放熱板231の材料は、面発光レーザアレイチップ230を構成する半導体材料よりも熱伝導率の高い材料であれば良い。
また、上記実施形態では、金錫(AuSn)合金を含む材料を用いて放熱板231と面発光レーザアレイチップ230を接合する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ペースト状のはんだを用いて放熱板231と面発光レーザアレイチップ230を接合しても良い。また、例えば、銀(Ag)を含む焼結材料用いて放熱板231と面発光レーザアレイチップ230を接合しても良い。この場合は、放熱板231と面発光レーザアレイチップ230の熱膨張率の差に起因する熱応力を緩和することができる。
また、上記実施形態では、複数の発光部が形成される領域の形状が矩形形状の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図24に示されるように、複数の発光部が形成される領域の形状が円形状であっても良い。一般に集光レンズは円形のものが多く、複数の面発光レーザが円形に配置された面発光レーザアレイを用いることで、出力の無駄がなく、効率的に集光することが可能となる。また、光ファイバに励起光を効率良く入射させることができる。
また、上記実施形態において、一例として図25に示されるように、面発光レーザアレイチップ230の+Z側の、面発光レーザアレイチップ230と光学的に対応する位置に、マイクロレンズアレイ250が設けられても良い。この場合は、高密度に集積された複数の面発光レーザから射出された光をマイクロレンズアレイ250によって出力密度の大きい平行光とすることができる。なお、マイクロレンズアレイ250は、紫外線硬化樹脂を用いて取り付けられる。
また、上記実施形態では、基板101の表面の法線方向が、結晶方位[1 0 0]方向に対して、結晶方位[1 1 1]A方向に向かって傾斜している場合について説明したが、これに限定されるものではない。基板表面の法線方向が結晶方位[1 0 0]方向に対して、結晶方位[1 1 1]方向、結晶方位[1 ―1 ―1]方向、結晶方位[1 1 −1]方向、及び結晶方位[1 −1 1]方向のいずれかの方向に向かって傾斜していれば良い。
また、上記実施形態では、基板101の傾斜角度が15度の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、発光部の発振波長が808nm帯の場合について説明したが、これに限定されるものではない。固体レーザの吸収する波長帯など、その用途に応じて、発光部の発振波長を変更しても良い。
また、上記実施形態では、面発光レーザアレイ201が励起用光源としてレーザ装置200に用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。面発光レーザアレイ201が励起用ではない光源としてレーザ装置に用いられても良い。
《レーザアニール装置》
一例として図27(A)及び図27(B)にレーザ装置としてのレーザアニール装置1000の概略構成が示されている。このレーザアニール装置1000は、光源1010、光学系1020、テーブル装置1030、及び不図示の制御装置などを備えている。
光源1010は、上記実施形態で説明した面発光レーザアレイ201を有している。光学系1020は、光源1010から射出された光を対象物Pの表面に導光する。テーブル装置1030は、対象物Pが載置されるテーブルを有している。該テーブルは、少なくともY軸方向に沿って移動することができる。
例えば、対象物Pがアモルファスシリコン(a−Si)の場合、光源1010からの光が照射されると、アモルファスシリコン(a−Si)は、温度が上昇し、その後、徐々に冷却されることによって結晶化し、ポリシリコン(p−Si)になる。
この場合、レーザアニール装置1000は、光源1010が面発光レーザアレイ201を有しているため、処理効率を向上させることができる。
《レーザ加工機》
一例として図28にレーザ装置としてのレーザ加工機3000の概略構成が示されている。このレーザ加工機3000は、光源3010、光学系3100、対象物Pが載置されるテーブル3150、テーブル駆動装置3160、操作パネル3180及び制御装置3200などを備えている。
光源3010は、面発光レーザアレイ201を有し、制御装置3200の指示に基づいて光を射出する。光学系3100は、光源3010から射出された光を対象物Pの表面近傍で集光させる。テーブル駆動装置3160は、制御装置3200の指示に基づいて、テーブル3150をX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向に移動させる。
操作パネル3180は、作業者が各種設定を行うための複数のキー、及び各種情報を表示するための表示器を有している。制御装置3200は、操作パネル3180からの各種設定情報に基づいて、光源3010及びテーブル駆動装置3160を制御する。
この場合、レーザ加工機3000は、光源3010が面発光レーザアレイ201を有しているため、加工(例えば、切断や溶接)の処理効率を向上させることができる。
なお、レーザ加工機3000は、光源3010を複数有しても良い。
また、面発光レーザアレイ201は、レーザアニール装置及びレーザ加工機以外のレーザ光を利用する装置にも好適である。例えば、面発光レーザアレイ201を表示装置の光源に用いても良い。
101…基板、102…バッファ層、103…下部半導体DBR、104…下部スペーサ層、105…活性層、106…上部スペーサ層、107…上部半導体DBR、108…被選択酸化層、109…コンタクト層、111…保護膜、113…上部電極、114…下部電極、200…レーザ装置、201…面発光レーザアレイ、203…第1集光光学系、204…光ファイバ、205…第2集光光学系、206…レーザ共振器、206a…レーザ媒質、206b…可飽和吸収体、207…射出光学系(レーザ装置から射出された光を集光する光学系)、208…保護部材、220…駆動装置、222…エンジン制御装置、230…面発光レーザアレイチップ、231…放熱部材、232…配線部材、240…発光部領域、241…電極パッド、250…マイクロレンズアレイ、300…エンジン(内燃機関)、301…点火装置、302…燃料噴出機構、303…排気機構、304…燃焼室、305…ピストン、1000…レーザアニール装置(レーザ装置)、1010…光源、1020…光学系、1030…テーブル装置、3000…レーザ加工機(レーザ装置)、3010…光源、3100…光学系、3150…テーブル、3160…テーブル駆動装置、3180…操作パネル、3200…制御装置、P…対象物。
特許第5309485号公報

Claims (11)

  1. 傾斜基板上に形成されたメサ構造体を含む面発光レーザにおいて、
    前記メサ構造体は六角柱状であり、該メサ構造体の横断面形状である六角形を構成する3組の対向する2辺のうち、一の組の対向する2辺が前記傾斜基板の傾斜方向に平行である面発光レーザ。
  2. 前記メサ構造体は、選択酸化によって形成された酸化狭窄構造を有し、
    該酸化狭窄構造における非酸化領域の形状が六角形であることを特徴とする請求項1に記載の面発光レーザ。
  3. 前記傾斜基板は、表面の法線方向が結晶方位[1 0 0]方向に対して、結晶方位[1 1 1]方向、結晶方位[1 ―1 ―1]方向、結晶方位[1 1 −1]方向、及び結晶方位[1 −1 1]方向のいずれかの方向に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の面発光レーザ。
  4. 複数の請求項1〜3のいずれか一項に記載の面発光レーザが、集積されている面発光レーザアレイ。
  5. 前記複数の面発光レーザは、隣接する2つのメサ構造体において、最も近接する2つの辺が互いに平行であり、前記互いに平行な2つの辺の中点と、前記隣接する2つのメサ構造体の中心とが一つの直線上に位置していることを特徴とする請求項4に記載の面発光レーザアレイ。
  6. 対象物にレーザ光を照射するレーザ装置であって、
    請求項4又は5に記載の面発光レーザアレイと、
    前記面発光レーザアレイから射出されるレーザ光を前記対象物に導光する光学系と、を備えるレーザ装置。
  7. 請求項4又は5に記載の面発光レーザアレイと、
    前記面発光レーザアレイからのレーザ光が入射されるレーザ共振器とを備えるレーザ装置。
  8. 前記面発光レーザアレイと光学的に対応する位置に配置されたマイクロレンズアレイを有することを特徴とする請求項6又は7に記載のレーザ装置。
  9. 前記マイクロレンズアレイを介した光を集光する集光レンズと、
    前記集光レンズで集光された光を伝送する光ファイバとを有することを特徴とする請求項8に記載のレーザ装置。
  10. 請求項7に記載のレーザ装置と、
    前記レーザ装置から射出された光を集光する光学系と、を備える点火装置。
  11. 燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する内燃機関において、
    前記燃料に点火するための請求項10に記載の点火装置を備えていることを特徴とする内燃機関。
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